(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
被調理物を収納する加熱室と、当該加熱室に収納された前記被調理物を加熱するために燃焼する燃焼式の加熱部と、加熱調理分類を選択する操作部と、前記加熱部の燃焼作動を制御する加熱制御部と、を備えた加熱調理器であって、
前記加熱調理分類の中に、前記被調理物を調理容器に収納した状態で、前記加熱部を燃焼作動させる燃焼調理と前記加熱部を停止させた後の余熱により調理する余熱調理を順次行う形態で冷凍食品を加熱調理する冷凍食品加熱調理モードが備えられ、
前記冷凍食品加熱調理モードが、冷凍食品種別の夫々について、前記燃焼調理の実行時間である燃焼調理時間と前記余熱調理の実行時間である余熱調理時間とからなる加熱調理時間の初期値を含む状態で定めた加熱制御形態を設定するように構成され、
前記操作部が、前記冷凍食品加熱調理モードを選択したときに、前記冷凍食品種別を選択できるように構成され、
前記加熱制御部が、前記冷凍食品種別のうちの選択された冷凍食品種別に対応する前記加熱制御形態にて前記加熱部の燃焼作動を制御するように構成され、
前記操作部が、前記冷凍食品種別を選択したときに、前記加熱調理時間を変更調節できるように構成され、
前記冷凍食品種別が選択されたときに、選択された種別の冷凍食品の前記加熱調理時間に対応する量を表示する表示部が設けられている加熱調理器。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年では、冷凍食品を使用することが多く、このような冷凍食品の加熱調理を自動的に行えるようにすることが望まれている。
つまり、近年では、お好み焼き、から揚げ、コロッケ、ピザ等の多種類の冷凍食品が一般家庭等において多く使用されており、このような冷凍食品の加熱調理を自動的に行えるようにすることが望まれている。
【0007】
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、燃焼式の加熱部を用いて、冷凍食品の加熱調理を自動的に行える加熱調理器を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の加熱調理器は、被調理物を収納する加熱室と、当該加熱室に収納された前記被調理物を加熱するために燃焼する燃焼式の加熱部と、加熱調理分類を選択する操作部と、前記加熱部の燃焼作動を制御する加熱制御部とを備えたものであって、その特徴構成は、
前記加熱調理分類の中に、前記被調理物を調理容器に収納した状態で、前記加熱部を燃焼作動させる燃焼調理と前記加熱部を停止させた後の余熱により調理する余熱調理を順次行う形態で冷凍食品を加熱調理する冷凍食品加熱調理モードが備えられ、
前記冷凍食品調理加熱モードが、冷凍食品種別の夫々について、前記燃焼調理の実行時間である燃焼調理時間と前記余熱調理の実行時間である余熱調理時間とからなる加熱調理時間
の初期値を含む状態で定めた加熱制御形態を設定するように構成され、
前記操作部が、前記冷凍食品加熱調理モードを選択したときに、前記冷凍食品種別を選択できるように構成され、
前記加熱制御部が、前記冷凍食品種別のうちの選択された冷凍食品種別に対応する前記加熱制御形態にて前記加熱部の燃焼作動を制御するように構成され
、
前記操作部が、前記冷凍食品種別を選択したときに、前記加熱調理時間を変更調節できるように構成され、
前記冷凍食品種別が選択されたときに、選択された種別の冷凍食品の前記加熱調理時間に対応する量を表示する表示部が設けられている点にある。
尚、上記冷凍食品種別とは、お好み焼き、から揚げ、コロッケ、ピザ等の冷凍食品の種類を意味する。
【0009】
すなわち、冷凍食品を加熱調理するときには、加熱調理分類の中の冷凍食品調理モードを選択し、次に、加熱調理する冷凍食品に相当する冷凍食品種別を選択すれば、選択された冷凍食品種別について設定されている加熱制御形態にて燃焼式の加熱部が燃焼作動されることにより、加熱調理対象である冷凍食品が加熱調理される。
【0010】
冷凍食品種別の夫々について設定されている加熱制御形態は、加熱部を燃焼作動させる燃焼調理の実行時間である燃焼調理時間と、燃焼調理の後で実行する余熱調理の実行時間である余熱調理時間とからなる加熱調理時間を含む状態で定められるものであるから、冷凍食品を適切に加熱調理することができる。
【0011】
つまり、燃焼調理時間においては、冷凍食品の外面部を燃焼式の加熱部にて加熱するようにし、余熱調理時間においては、冷凍食品の外面部の熱を内部に向けて伝えるようにしながら、冷凍食品の内部までも適切に加熱することができるため、冷凍食品の全体を適切に加熱調理することができる。
【0012】
ちなみに、加熱調理時間の中に、余熱調理時間を含ませるものであるから、使用者は、燃焼調理時間の後の余熱調理時間が経過した時点において、冷凍食品の加熱調理が終了したことを適切に認識することができる。
【0013】
また、冷凍食品種別について設定されている加熱制御形態は、冷凍食品種別の夫々に応じて、実験等を行いながら、適切な長さの加熱調理時間を設定する等、冷凍食品種別の夫々に応じた適切な形態に設定されることになるから、複数の冷凍食品種別の夫々を良好に加熱調理することができる。
【0014】
要するに、本発明の加熱調理器の特徴構成によれば、燃焼式の加熱部を用いて、冷凍食品の加熱調理を自動的に行うことができる。
また、加熱調理時間を変更調節できるから、加熱調理する冷凍食品の量に応じて加熱調理時間を変更調節することができるため、多量の冷凍食品を加熱調理するときや、少量の冷凍食品を加熱調理するときにも、冷凍食品を適切に加熱調理することができる。
また、同じ量の冷凍食品を加熱調理するときにも、使用者の好みに応じて、加熱調理時間を変更調節することができるため、例えば、焦げ目の多少を調節する等、冷凍食品を使用者の好みに応じた状態に加熱調理することができる。
要するに、本発明の加熱調理器の更なる特徴構成によれば、加熱調理時間を変更調節しながら、冷凍食品を良好に加熱調理することができる。
また、冷凍食品種別を選択したときに、表示部に、選択された種類の冷凍食品の加熱調理時間に対応する量が表示されるから、冷凍食品の加熱調理を一層良好に行うことができる。
つまり、表示部に表示されている冷凍食品の量と、加熱調理を行う実際の冷凍食品の量とを比べることにより、加熱調理時間の過不足を判断して、加熱調理時間を変更調節することや、加熱調理を行う冷凍食品の量を増減することを行うことによって、冷凍食品を、加熱し過ぎや加熱不足を回避しながら、良好に加熱調理することができる。
要するに、本発明の加熱調理器の更なる特徴構成によれば、冷凍食品の加熱調理を一層良好に行うことができる。
【0015】
本発明の加熱調理器の更なる特徴構成は、前記加熱調理時間の前記燃焼調理時間と前記余熱調理時間との割合が、前記冷凍食品種別に応じて設定されている点にある。
【0016】
すなわち、加熱調理時間の燃焼調理時間と余熱調理時間との割合が、冷凍食品種別に応じて設定されているから、種々の冷凍食品を良好に加熱調理できる。
【0017】
つまり、冷凍食品には、外面部の熱が内部に伝わり易いものや、逆に、外面部の熱が内部に伝わり難いものがあるが、そのような冷凍食品種別に応じて、燃焼調理時間と余熱調理時間との割合を設定することにより、冷凍食品種別の夫々を良好に加熱調理することができる。
【0018】
要するに、本発明の加熱調理器の更なる特徴構成によれば、冷凍食品種別の夫々を良好に加熱調理することができる。
【0025】
つまり、表示部に表示されている冷凍食品の量と、加熱調理を行う実際の冷凍食品の量とを比べることにより、加熱調理時間の過不足を判断して、加熱調理時間を変更調節することや、加熱調理を行う冷凍食品の量を増減することを行うことによって、冷凍食品を、加熱し過ぎや加熱不足を回避しながら、良好に加熱調理することができる。
【0026】
要するに、本発明の加熱調理器の更なる特徴構成によれば、冷凍食品の加熱調理を一層良好に行うことができる。
【0027】
本発明の加熱調理器の更なる特徴構成によれば、前記加熱部が、前記調理容器を下方側から加熱する下方側加熱部及び前記調理容器を上方側から加熱する上方側加熱部を備える形態に構成されている点にある。
【0028】
すなわち、冷凍食品を収納する調理容器が、下方側加熱部と上方側加熱部とによって、下方側及び上方側から加熱されることになるから、冷凍食品を下方側及び上方側から加熱することができる。
【0029】
このように、冷凍食品を下方側及び上方側から加熱することができるから、冷凍食品の内部まで加熱するようにしながら、冷凍食品の全体を適切に加熱することができる。
【0030】
要するに、本発明の加熱調理器の更なる特徴構成によれば、冷凍食品の全体を適切に加熱することができる。
【0031】
本発明の加熱調理器の更なる特徴構成は、前記調理容器の底部の温度を検出する容器温度検出部が設けられ、
前記加熱制御部が、前記加熱制御形態における前記燃焼調理時間において、前記上方側加熱部を前記冷凍食品種別に応じて設定された燃焼量にて燃焼させ、かつ、前記下方側加熱部を、前記容器温度検出部にて検出される温度を前記冷凍食品種別に応じて設定された目標温度に維持するように、燃焼量を調整する状態で燃焼させるように構成されている点にある。
【0032】
すなわち、加熱制御形態における燃焼調理時間において、上方側加熱部が冷凍食品種別に応じて設定された燃焼量にて燃焼され、かつ、下方側加熱部が、容器温度検出部にて検出される温度を冷凍食品種別に応じて設定された目標温度に維持するように、燃焼量を調整する状態で燃焼されることになるから、冷凍食品種別の夫々を、焦げ付き等のトラブルの発生を回避しながら、良好に加熱調理することができる。
【0033】
つまり、冷凍食品種別の中には、焦げ付き易いものや焦げ付き難いもの、高温で加熱することが好ましいものや低温で加熱することが好ましいもの等、加熱調理を行う加熱温度が、冷凍食品種別に応じて変化することになる。
【0034】
したがって、例えば、焦げ付き難く、高温で加熱することが好ましい冷凍食品については、上方側加熱部の燃焼量を大きな燃焼量に設定し、且つ、容器温度検出部にて検出される温度の目標温度を高めに設定して、下方側加熱部を燃焼させるようにする。
これに対して、焦げ付き易く、低温で加熱することが好ましい冷凍食品については、上方側加熱部の燃焼量を小さな燃焼量に設定し、且つ、容器温度検出部にて検出される温度の目標温度を低めに設定して、下方側加熱部を燃焼させるようにする。
【0035】
このように、上方側加熱部の燃焼量及び容器温度検出部にて検出される温度の目標温度を、加熱調理を行う冷凍食品に応じて設定することにより、種々の冷凍食品を一層適切に加熱調理することができる。
【0036】
要するに、本発明の加熱調理器の更なる特徴構成によれば、種々の冷凍食品を一層適切に加熱調理することができる。
【発明を実施するための形態】
【0038】
〔実施形態〕
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(ガスコンロの全体構成)
図1及び
図2に示すように、ビルトイン式のガスコンロGCが、コンロ本体Hの上面部に、コンロバーナ1として、標準火力バーナ1A、小火力バーナ1B及び大火力バーナ1Cを備え、且つ、コンロ本体Hの横幅方向中央部に、グリルG(
図4参照)を備える形態に構成されている。
【0039】
コンロ本体Hは、上部が開口された箱状の金属製のケーシング2を主要部として構成され、コンロ本体Hの上部には、ガラス製の天板3が配置され、コンロ本体Hの上面部の後部側には、グリルGの調理排気を排気するためのグリル排気口4が形成されている。
【0040】
天板3の上部には、コンロバーナ1にて加熱される鍋等の被調理物を載置するための五徳5が、3つのコンロバーナ1の夫々に対応して設けられている。
コンロバーナ1の中央部には、鍋等の被調理物の存在及び被調理物の底壁温度を検出するコンロバーナセンサ1Sが設けられている。
【0041】
ケーシング2の内部には、
図4に示すように、グリルGを構成するグリル庫6が設けられ、グリル庫6には、グリルバーナ7として、グリル庫6の天井部に設けられる上方側加熱部としての上部バーナ7Uと、グリル庫6の底部に設けられる下方側加熱部としての下部バーナ7Sとが設けられている。
【0042】
図1及び
図2に示すように、天板3の手前側の左右中央箇所には、コンロバーナ1やグリルバーナ7の運転に関する情報を表示画面に表示する液晶式の表示部Dが設けられている。ちなみに、本実施形態では、表示部Dが白黒式で表示するように構成されているが、カラー表示式に構成してもよい。
【0043】
(グリルの詳細)
図4に示すように、グリルGには、上述したグリル庫6が設けられている。このグリル庫6は、前部及び後部が開口する筒状に形成され、グリル庫6の後方側には、グリルバーナ7の燃焼排ガスや被調理物からでる水蒸気等の調理排気を排気する排気路Eを形成する排気筒6Aが上方側に延びる状態で連設され、その排気路Eにて調理排気を上述のグリル排気口4に導くように構成されている。
【0044】
被調理物を加熱調理するための調理容器Kを支持し且つグリル扉8(
図1参照)を前端部に備えた調理容器支持枠Lが、グリル庫6に対して出退自在に設けられている。
本実施形態においては、調理容器Kとして、被加熱部の載置面が平坦状に形成されたプレートパン9(
図4参照)、被加熱部の載置面が波型に形成された波型プレート(
図10参照)、及び、蓋装着式調理容器としてのキャセロール容器(
図6参照)の3種類が存在するものとする。
【0045】
そして、プレートパン9、波型プレート、及び、キャセロール容器が、調理容器支持枠Lに対して、付け替え自在に装着されることになる。
ちなみに、冷凍食品を加熱調理する調理容器Kとしては、本実施形態においては、後述の如くプレートパン9が使用されることになる。
【0046】
グリル庫6の底部に設けた下部バーナ7Sが、グリル庫6内に収納された調理容器Kを下方から加熱し、グリル庫6の天井部に設けた上部バーナ7Uが、グリル庫6内に収納された調理容器Kを上方から加熱するように構成されている。
【0047】
下部バーナ7Sは、
図4に示すように、円筒状のバーナ本体部10Aと、そのバーナ本体部10Aに接続されるバーナ混合管部10Bとを備え、バーナ本体部10Aには、周方向に沿って炎孔Fが形成されている。つまり、下部バーナ7Sは、炎孔Fを環状に備える形態に構成されている。
ちなみに、このような構成の下部バーナ7Sは、コンロバーナ1の構成と同様であり、コンロバーナ1を転用して構成されている。
また、下部バーナ7Sの内部には、調理容器Kの底部の温度を検出する温度検出センサとして、調理容器Kの底壁部に接触して温度を検出する容器温度検出センサ11が装備されている。
【0048】
上部バーナ7Uは、下向きの平板状の火炎を形成する輻射式バーナであり、詳細な説明は省略するが、平板状の上バーナ本体部やその上バーナ本体部に接続される上バーナ混合管部を備え、上バーナ本体部の下面部に燃焼炎形成部が形成されている。
【0049】
尚、
図3に示すように、下部バーナ7S及び上部バーナ7Uの夫々に対して、点火装置としての点火プラグP、及び、着火状態検出装置として、熱電対等を用いて構成される着火センサRが装備され、コンロバーナ1についても、同様に、点火プラグP及び着火センサRが装備されている。
【0050】
(ガス燃料の供給構成)
図3に示すように、都市ガス供給管等のガス供給源に接続される元ガス供給路12に、電磁操作式の元ガス弁13が設けられ、元ガス供給路12からは、標準火力バーナ用分岐路14a、小火力バーナ用分岐路14b、大火力バーナ用分岐路14c及びグリルバーナ用分岐路15の4系統のガス流路が分岐されている。
【0051】
グリルバーナ用分岐路15に、下部バーナ7S及び上部バーナ7Uに対するガス燃料の供給圧力を設定圧に調整するガバナ16が設けられ、ガバナ16にて設定圧に調整されたガス燃料を下部バーナ7Sに導く下部バーナ用供給路17S、及び、ガバナ16にて設定圧に調整されたガス燃料を上部バーナ7Uに導く上部バーナ用供給路17Uが、グリルバーナ用分岐路15から分岐されている。
【0052】
標準火力バーナ用分岐路14a、小火力バーナ用分岐路14b及び大火力バーナ用分岐路14cの夫々には、ステッピングモータの駆動によって燃料ガスの流量を調整して加熱量(火力)を調整するためのコンロ用ガス量調整弁18が備えられている。
また、下部バーナ用供給路17S及び上部バーナ用供給路17Uの夫々には、ステッピングモータの駆動によって燃料ガスの流量を調整して加熱量(火力)を調整するためのグリル用ガス量調整弁19が備えられている。
【0053】
(ガスコンロの操作構成)
図1及び
図2に示すように、コンロ本体Hの前側面におけるグリルGの右側の上方箇所には、標準火力バーナ1A、小火力バーナ1B及び大火力バーナ1Cの夫々に対して各別に点火及び消火や火力調節を指令するための3つのコンロ操作具20が設けられている。
コンロ操作具20は、押し操作されるごとに、点火指令と消火指令を交互に指令し、また、回転操作することにより、火力調節指令を指令するように構成されている。
【0054】
コンロ本体Hの前側面におけるグリルGの右側の下方箇所には、コンロバーナ1による自動調理の設定を行うコンロバーナ用設定操作部21が、下端側を支点にした前後揺動により開閉自在に設けられている。
コンロバーナ用設定操作部21の上面部には、標準火力バーナ1A、小火力バーナ1B及び大火力バーナ1Cの夫々に対する設定を行うコンロ用操作パネル21Pが設けられている(
図5参照)。
尚、
図5においては、標準火力バーナ1Aを左コンロ、小火力バーナ1Bを後コンロ、及び、大火力バーナ1Cを右コンロと夫々表記している。
【0055】
コンロ本体Hの前側面におけるグリルGの左側の下方箇所には、グリルバーナ7に対する設定を行うグリル用設定操作部22が、下端側を支点にした前後揺動により開閉自在に設けられている。
グリル用設定操作部22の上面部には、調理メニューの選択や、その調理メニューを開始するための点火指令、火力調節指令、加熱調理時間調節指令等の種々の情報を指令するグリル用操作パネル22P(操作部の一例)が設けられている(
図6参照)。
尚、
図6においては、グリルをマルチグリルと表記している。
【0056】
(コンロ用操作パネルの詳細)
図5に示すように、コンロ用操作パネル21Pには、標準火力バーナ1Aに対応する左コンロ操作部21L、小火力バーナ1Bに対応する後コンロ操作部21M、及び、大火力バーナ1Cに対応する右コンロ操作部21Rを備えている。
【0057】
左コンロ操作部21Lには、あぶり高温炒めモードを指令するあぶり高温炒めスイッチ23、湯沸しモードを指令する湯沸しスイッチ24、温度キープモードを指令する温度キープスイッチ25、タイマー運転モードを設定するタイマースイッチ26、及び、設定を取り消す取消スイッチ27が備えられている。
【0058】
右コンロ操作部21Rは、左コンロ操作部21Lと同様に構成されるものであって、高温炒めスイッチ23、湯沸しスイッチ24、温度キープスイッチ25、タイマースイッチ26、及び、取消スイッチ27が備えられている。
尚、あぶり高温炒めモード、湯沸しモード、温度キープモード、及び、タイマー運転モードの夫々は、周知であるので、本実施形態においては詳細な説明を省略する。
【0059】
後コンロ操作部21Mには、左コンロ操作部21Lと同様に、タイマースイッチ26、及び、取消スイッチ27が備えられ、加えて、炊飯モードを指令する炊飯スイッチ28が備えられている。
【0060】
コンロ用操作パネル21Pを用いて、温度キープモードが設定されると、
図19に示すように、その設定された温度キープモードを示す情報が表示部に表示されることになる。
図示は省略するが、湯沸しモード、炊飯モード、あぶり高温炒めモード及びタイマー運転モードについても同様である。
【0061】
また、炊飯モードにおいて、炊飯が終了すると、
図10に示すように、「炊けました」と表示部Dに表示されて、炊飯の終了を報知することが行われることになる。
尚、図示は省略するが、温度キープモード、湯沸しモード、あぶり高温炒めモード及びタイマー運転モードについても、同様である。
【0062】
(グリル用操作パネルの詳細)
図6に示すように、グリル用操作パネル22Pには、プレートパン9を選択するプレートパンスイッチ30、キャセロール容器を選択するキャセロールスイッチ31、選択スイッチ32、決定スイッチ33、及び、押し操作する毎にグリルバーナ7の点火を指令する点火指令状態と消火を指令する消火指令状態とに切り換わる点消火スイッチ34が備えられている。
【0063】
加えて、グリル用操作パネル22Pには、以前選択した調理メニューの履歴を読み出す履歴スイッチ35、設定途中においてもとに戻すための戻るスイッチ36、設定内容を取り消すとりけしスイッチ37、初期設定されている種々の内容を変更する際に使用する設定変更スイッチ38が設けられている。
【0064】
そして、後述の如く、表示部Dにて調理メニューを設定するための各種の情報を表示しながら、グリル用操作パネル22Pの操作により、上述の如く、調理メニューの選択や、その調理メニューを開始するための点火指令、火力調節指令、加熱時間調節指令等の種々の情報を指令するように構成されている。
【0065】
(調理メニューの詳細)
グリルバーナ7に対して設定する複数の調理メニューが、複数の加熱調理分類(分類メニュー)に振り分ける形態に設定されている。
複数の加熱調理分類(分類メニュー)として、本実施形態においては、
図11及び
図12に示すように、「オートメニュー」「調理モード」「おすすめメニュー」「冷凍食品メニュー」の4つが設けられている。
また、複数の調理メニューとしては、本実施形態においては、食品種別としての「食品名」として設定される場合と、「ハンバーグステーキ」等の料理名として設定される場合と、「焼く」「煮る」等の加熱調理形態として設定される場合とを含むものである。
【0066】
また、複数の調理メニューが、使用する調理容器Kに応じて分類されている。
つまり、調理容器Kに応じて分類されている調理メニューが、複数の加熱調理分類に振り分ける形態に設定されている。
【0067】
そして、「オートメニュー」「調理モード」「おすすめメニュー」「冷凍食品メニュー」に分類された複数の調理メニューについての加熱制御形態が、グリルバーナ7の火力と、加熱調理を実行する加熱調理時間として設定されている。
【0068】
<プレートパン>
プレートパン9についての加熱調理分類として、「オートメニュー」「調理モード」「おすすめメニュー」「冷凍食品メニュー」の4つが設けられている。
プレートパン9の「オートメニュー」としては、「トースト」「鶏もも焼き」「ホイル焼き」「魚:切り身」「魚:姿焼き」等が設定されている(
図11参照)。
【0069】
また、プレートパン9の「調理モード」としては、図示は省略するが、「焼く」「あたためる」「ノンフライ」が設定されている。
また、プレートパン9の「おすすめメニュー」としては、図示は省略するが、「あじの開き」「ハンバーグステーキ」「ローストビーフ」等が設定されている。
【0070】
また、プレートパン9の「冷凍食品メニュー」としては、
図12及び
図13に示すように、冷凍食品種別として、「お好み焼き」「たこ焼き」「から揚げ」「コロッケ」「炒飯」等の冷凍食品が設定されている。
【0071】
プレートパン9についての加熱調理分類としての「オートメニュー」「調理モード」「おすすめメニュー」「冷凍食品メニュー」の夫々については、加熱制御形態として、火力及び加熱調理時間の初期値が設定されている。
そして、「オートメニュー」については、加熱調理時間を調整することはできないものの、火力を変更調整することができ、「調理モード」については、加熱時間並びに火力を変更調整することができ、「おすすめメニュー」及び「冷凍食品メニュー」の夫々については、火力を調整することはできないものの、加熱調理時間を変更調整できるように構成されている。
【0072】
ちなみに、「冷凍食品メニュー」における火力は、複数種の冷凍食品(冷凍食品種別)の夫々について、グリルバーナ7による加熱量を異ならせた「強」「中」「弱」の3段階の加熱形態のいずれか初期設定されることになるが、その加熱形態の具体内容を含めた「冷凍食品メニュー」の加熱制御形態の詳細については後述する。
【0073】
<波型プレート>
波型プレートについての加熱調理分類として、図示は省略するが、「オートメニュー」「調理モード」「おすすめメニュー」の3つが設けられている。
波型プレートの「オートメニュー」は、プレートパン9の「オートメニュー」と同じ調理メニュー、つまり、「トースト」「鶏もも焼き」「ホイル焼き」「魚:切り身」「魚:姿焼き」が設定されている。
【0074】
また、波型プレートの「調理モード」としては、例えば、「焼く」が設定されている。
また、波型プレートの「おすすめメニュー」としては、例えば、「あじの開き」「ハンバーグステーキ」が設定されている。
【0075】
波型プレートの加熱調理分類としての「オートメニュー」「調理モード」「おすすめメニュー」の夫々については、加熱制御形態として、火力及び加熱調理時間の初期値が設定されている。
そして、「オートメニュー」については、加熱調理時間を調整することはできないものの、火力を変更調整することができ、「調理モード」については、加熱調理時間並びに火力を変更調整することができ、「おすすめメニュー」については、火力を調整することはできないものの、加熱調理時間を変更調整できるように構成されている。
【0076】
ちなみに、プレートパン9の調理メニューと波型プレートの調理メニューとには同じ調理メニューが存在するが、それらの調理メニューの火力及び加熱調理時間の初期値として、プレートパン9と波型プレートとの熱伝達の違い等を鑑みて、プレートパン9や波型プレートに応じた適正値が設定されることになる。
【0077】
<キャセロール容器>
キャセロール容器についての加熱調理分類として、「オートメニュー」「調理モード」「おすすめメニュー」の3つが設けられている。
キャセロール容器の「オートメニュー」は、図示は省略するが、「ごはん」「もっちりごはん」「炊きこみごはん」が設定されている。
【0078】
また、キャセロール容器の「調理モード」として、図示は省略するが、「煮る」「蒸す」「パン」が設定されている。
また、キャセロール容器の「おすすめメニュー」として、図示は省略するが、「かれいの煮つけ」「筑前煮」「チーズケーキ」「茶碗蒸し」等が設定されている。
【0079】
キャセロール容器の加熱調理分類としての「オートメニュー」「調理モード」「おすすめメニュー」の夫々については、加熱制御形態として、火力及び加熱調理時間の初期値が設定されている。
そして、「オートメニュー」は、加熱調理時間及び火力を調整することができないものであり、「調理モード」及び「おすすめメニュー」については、火力を調整することはできないものの、加熱調理時間を変更調整できるように構成されている。
【0080】
〔冷凍食品メニューの加熱制御形態〕
「冷凍食品メニュー」は、被調理物を調理容器Kとしてのプレートパン9に収納した状態で、グリルバーナ7を燃焼作動させる燃焼調理とグリルバーナ7を停止させた後の余熱により調理する余熱調理を順次行う形態で冷凍食品を加熱調理する冷凍食品加熱調理モードに対応するものであって、冷凍食品種別(複数種の冷凍食品)の夫々について、燃焼調理の実行時間である燃焼調理時間と余熱調理の実行時間である余熱調理時間とからなる加熱調理時間を含む状態で定めた加熱制御形態を設定するように構成されている。
【0081】
また、加熱制御形態が、冷凍食品種別(複数種の冷凍食品)の夫々について、上述の加熱調理時間と、選択可能な冷凍食品種別の数よりも少なく設定されかつグリルバーナ7による加熱量を異ならせた状態で設定された複数の加熱形態のいずれかとの組み合わせとして定められるように構成されている。
すなわち、「冷凍食品メニュー」における冷凍食品種別は、本実施形態においては、
図20に示すように、9種類であるが、加熱形態としては、「強」「中」「弱」の3段階があり、それらの加熱形態が、9種の冷凍食品種別に割り当てられている。
【0082】
加熱調理時間は、上述の記載から明らかな如く、グリルバーナ7を燃焼させて調理する加熱調理時間とグリルバーナ7の燃焼を停止させた後の余熱にて調理する余熱調理時間とから設定されることになるが、加熱調理時間の燃焼調理時間と余熱調理時間との割合が、冷凍食品種別(複数種の冷凍食品)に応じて設定されている。
【0083】
ちなみに、
図20に示すように、加熱調理時間の初期値が冷凍食品種別(複数種の冷凍食品)の夫々について設定されているが、後述の通り、調理メニュー(冷凍食品種別)を選択する際に変更調節できるように構成されている。
尚、加熱調理時間が増減しても、燃焼調理時間と余熱調理時間との割合は一定である。
【0084】
また、本実施形態においては、
図21に示すように、燃焼調理時間と余熱調理時間との割合が、3段階の加熱形態の夫々に応じて設定されており、冷凍食品種別(複数種の冷凍食品)の夫々について加熱形態を設定することにより、結果的に、燃焼調理時間と余熱調理時間との割合を、冷凍食品種別(複数種の冷凍食品)に応じて設定するように構成されている。
ちなみに、加熱形態が「強」の場合の燃焼調理時間と余熱調理時間との割合は、例えば「29:1」であり、加熱形態が「中」の場合の燃焼調理時間と余熱調理時間との割合は、例えば「11:1」であり、加熱形態が「弱」の場合の燃焼調理時間と余熱調理時間との割合は、例えば「5:1」である。
【0085】
本実施形態においては、3段階の加熱形態が、上部バーナ7Uを加熱形態に応じて設定された燃焼量にて燃焼させ、下部バーナ7Sを、容器温度センサ11にて検出される温度を加熱形態に応じて設定された目標温度に維持するように、燃焼量を調整する形態に設定されている。
すなわち、
図21に示すように、加熱形態が「弱」の場合には、上部バーナ7Sの火力を「弱」にし、かつ、容器温度センサ11にて検出される温度の目標温度を「120℃」にするように構成されている。
【0086】
同様に、加熱形態が「中」の場合には、上部バーナ7Sの火力を「中」にし、かつ、容器温度センサ11にて検出される温度の目標温度を「140℃」にするように構成されている。
同様に、加熱形態が「強」の場合には、上部バーナ7Sの火力を「強」にし、かつ、容器温度センサ11にて検出される温度の目標温度を「160℃」とするように構成されている。
【0087】
(ガスコンロの制御構成)
図7に示すように、表示部Dの表示作動を制御する表示制御部BD、及び、加熱部Uの運転を制御する加熱制御部BUが設けられている。
尚、
図7においては、加熱部Uとしてのグリルバーナ7及びグリル用ガス量調整弁19を示し、コンロバーナ1及びコンロ用ガス量調整弁18の記載を省略する。
【0088】
そして、加熱制御部BUが、コンロ操作具20による点火指令や消火指令によって、コンロバーナ1に対する点火処理や消火処理及び火力調節処理を行い、また、コンロバーナ用設定操作部21の設定情報に基づいて、上述の如く、あぶり高温炒めモード、湯沸しモード、温度キープモード、タイマー運転モード、及び、炊飯モードを実行するように構成されている。
【0089】
また、加熱制御部BUが、グリル用設定操作部22の設定情報に基づいて、グリルバーナ7に対する点火処理や消火処理及び火力調節処理を行ないながら、複数の調理メニューのうちの選択された調理メニューについての加熱制御処理を実行するように構成されている。
(加熱制御部の制御について)
加熱制御部BUは、マイクロコンピュータを備える形態に構成されて、コンロバーナ1及びグリルバーナ7に対する運転(燃焼)を制御するものであるが、コンロバーナ1に対する燃焼制御とグリルバーナ7に対する燃焼制御は同様であるから、以下の説明においては、グリルバーナ7に対する燃焼制御を説明して、コンロバーナ1に対する燃焼制御は省略する。
【0090】
加熱制御部BUは、
図7に示すように、上述したグリル用設定操作部22からの指令情報に基づいて、下部バーナ7S及び上部バーナ7Uに対する燃焼を制御するものである。
すなわち、後述の如く、表示部Dに表示されている調理メニューが選択されたのち、点消火スイッチ34の操作により点火指令が指令されると、元ガス弁13、グリル用ガス量調整弁19を操作して、下部バーナ7S及び上部バーナ7Uに燃料ガスを供給する状態とし、加えて、下部バーナ7S及び上部バーナ7Uに対する点火プラグPを作動させかつ着火センサRにて着火を検出する点火処理を実行することになる。
【0091】
また、調理メニューの加熱調理を中断する等の目的により、点消火スイッチ34の操作により消火指令が指令されると、元ガス弁13、グリル用ガス量調整弁19を閉状態に操作して、下部バーナ7S及び上部バーナ7Uを消火する消火処理を実行することになる。
【0092】
また、下部バーナ7S及び上部バーナ7Uの燃焼状態において、下部バーナ7Sに対するグリル用ガス量調整弁19及び上部バーナ7Uに対するグリル用ガス量調整弁19を操作して、下部バーナ7S及び上部バーナ7Uの火力を、調理メニューごとに設定された火力に変更調節する火力調節処理を実行することになる。
【0093】
また、調理メニューを実行しているときに、加熱調理を開始してからの経過時間が設定されている加熱調理時間に達すると、上述した消火処理を実行して、下部バーナ7S及び上部バーナ7Uを自動的に消火することになる。
尚、加熱調理時間が経過して消火処理を実行する際には、例えば、ブザーを調理終了用の設定時間(数秒)に亘り作動させて、調理の終了を報知することになる。
【0094】
ちなみに、「冷凍食品メニュー」については、加熱調理時間のうちの燃焼調理時間が経過すると、上述した消火処理を実行して、下部バーナ7S及び上部バーナ7Uを自動的に消火することになり、その後、余熱調理時間が経過すると、加熱調理時間が経過したと判断するように構成されている。
【0095】
尚、「冷凍食品メニュー」については、加熱調理時間のうちの燃焼調理時間が経過して消火処理を実行する際には、例えば、ブザーを調理終了用の設定時間よりも短い時間の間作動させて、消火処理が行われたことを報知し、その後、余熱調理時間が経過して加熱調理時間が経過した際には、ブザーを調理終了用の設定時間に亘り長く作動させて、調理の終了を報知することになる。
【0096】
また、加熱制御部BUは、冷凍食品については、加熱制御形態における燃焼調理時間において、上部バーナ7Uを冷凍食品種別に応じて設定された燃焼量にて燃焼させ、下部バーナ7Sを、容器温度センサ11にて検出される温度を冷凍食品種別に応じて設定された目標温度に維持するように、燃焼量を調整する状態で燃焼させるように構成されている。
【0097】
(表示制御部の制御について)
表示制御部BDが、
図9及び
図11に示すように、コンロバーナ1に対する天板側表示領域A1とグリルバーナ7に対するグリル側表示領域A7とを、コンロバーナ1とグリルバーナ7との配置形態に対応する形態で、表示部Dの表示画面に区画形成するように構成されている。
本実施形態においては、上下方向を前後方向に置き換えて、表示部Dの表示画面の奥側に天板側表示領域A1を形成し、表示部Dの表示画面の手前側にグリル側表示領域A7を形成するように構成されている。
【0098】
また、表示制御部BDが、グリル用設定操作部22にて調理メニューの設定が指令されていない初期画面では、
図9に示すように、天板側表示領域A1の前後幅を、グリル側表示領域A7の前後幅よりも大きし、これに対して、グリル用設定操作部22にて調理メニューの設定の開始が指令されたときには、
図10、
図11等に示すように、グリル側表示領域A7の前後幅を、天板側表示領域A1の前後幅よりも大きくするように構成されている。
【0099】
つまり、グリル用設定操作部22にて調理メニューの設定が指令された後においては、表示部Dの表示画面が、
図10に示す「プレートパン選択画面」、
図11及び
図12に示す「加熱調理分類選択画面(分類メニュー選択画面)」、
図13に示す「調理メニュー選択画面」、
図14に示す「火力調節画面」、
図15に示す「加熱調理時間調節画面」、
図16に示す「点火誘導画面」、
図17に示す「調理中画面」、及び、
図18に示す「調理終了画面」に順次変更されることになるが、いずれの画面においても、グリル側表示領域A7の前後幅を、天板側表示領域A1の前後幅よりも大きくするように構成されている。
【0100】
さらに、天板側表示領域A1が、
図9及び
図11等に示すように、標準火力バーナ1A、小火力バーナ1B及び大火力バーナ1Cの夫々の配置に対応して、標準火力バーナ1Aに対応する左側領域部分Aa、小火力バーナ1Bに対応する中央側領域部分Ab、及び、大火力バーナ1Cに対応する右側領域部分Acに区画されている。
【0101】
表示制御部BDが、
図11〜
図13に示すように、「加熱調理分類選択画面」及び「調理メニュー選択画面」において、グリル側表示領域A7に、複数の加熱調理分類を並列させて表示しかつ当該複数の加熱調理分類のうちの選択された一つの加熱調理分類に割り当てられた複数の調理メニューを並列させて表示する形態で、複数の加熱調理分類と複数の調理メニューとを表示するように構成されている。
【0102】
また、複数の加熱調理分類のうちの選択された一つの加熱調理分類と他の加熱調理分類とを視認できるように表示状態を異ならせる形態で、複数の加熱調理分類を表示するように構成されている。
すなわち、「加熱調理分類選択画面」においては、
図11及び
図12に示すように、選択された加熱調理分類を、背景が黒の白抜き文字で表示し、他の加熱調理分類を、背景が白の黒色文字で表示するように構成されている。
また、「調理メニュー選択画面」においては、
図13に示すように、選択された加熱調理分類を、背景が白の黒色文字で表示し、他の加熱調理分類を、背景が灰色の黒色文字で表示するように構成されている。
【0103】
また、本実施形態においては、「調理メニュー選択画面」において、
図13に示すように、選択された調理メニューを、背景が黒の白抜き文字で表示し、他の加熱調理分類を、背景が白の黒色文字で表示するように構成されている。
「プレートパン選択画面」は、プレートパン9と波型プレートとのいずれかを選択する画面である。ちなみに、本実施形態においては、「プレートパン選択画面」において、
図10に示すように、プレートパン9と波型プレートとのうちの選択された一方を、背景が黒の白抜き文字で表示し、他方を背景が白の黒色文字で表示するように構成されている。
【0104】
さらに、本実施形態においては、表示制御部BDが、選択された加熱調理分類に割り当てられた複数の調理メニューを表示する際に、選択された種類の調理容器Kに対応する調理メニューを表示し、かつ、表示する調理メニューに対応づけて選択された種類の調理容器Kを併せて表示するように構成されている。
【0105】
すなわち、本実施形態においては、プレートパンスイッチ30が操作された場合には、
図10に示す「プレートパン選択画面」により、プレートパン9と波型プレートとのいずれかを選択し、キャセロールスイッチ31が操作された場合には、キャセロール容器が選択されたものとする。
そして、それらの調理容器Kが選択されると、
図11〜
図13に示すように、表示する調理メニューに対応づけて選択された種類の調理容器Kを併せて表示するように構成されている。尚、
図11〜
図13は、調理容器Kとしてのプレートパン9を例示するが、波型プレートやキャセロール容器も同様である。
【0106】
また、表示制御部BDが、冷凍食品種別が選択されたときに、選択された種類の冷凍食品を、加熱調理時間(初期値)に対応する量を示す状態で表示部Dに図示表示するように構成されている。
つまり、表示部Dが、例えば、
図15に示すように、選択された種類の冷凍食品を、加熱調理時間(初期値)に対応する量を示す状態で図示表示するように構成されている。
【0107】
図15は、冷凍食品としての「炒飯」を例示しており、「炒飯」の加熱調理時間の初期値は「10分」であるが、
図15においては、加熱調理時間が「13分」に変更された状態を示す。
つまり、表示部Dに表示されている「炒飯」の量と、加熱調理を行う実際の冷凍食品の量とを比べることにより、加熱調理時間の過不足を判断して、加熱調理時間を変更調節した状態を示している。
【0108】
ちなみに、「お好み焼き」「から揚げ」「コロッケ」「たい焼き」等の他の冷凍食品についても、
図22に示すように、加熱調理時間(初期値)に対応する量を示す状態で、それらの冷凍食品が図示表示されることになる。尚、「焼きシュウマイ」についての図示は省略するが、同様である。
【0109】
(表示制御部の詳細)
表示制御部BDが実行する制御作動について、
図8に示すフローチャートに基づいて説明を加える。
先ず、容器入力があったか否か、つまり、プレートパンスイッチ30やキャセロールスイッチ31が操作されたか否かを判別し(#1)、容器入力があった場合には、プレートパンスイッチ30が操作されたか否かを判別する(#2)。尚、キャセロールスイッチ31が操作された場合には、使用する調理容器Kをキャセロール容器に決定する。
【0110】
#2の処理にて、プレートパンスイッチ30が操作されたと判別した場合には、
図10に示す如く、「プレートパン選択画面」を表示する(#3)。次に、「プレートパン選択画面」の表示状態において、選択スイッチ32にて、プレートパン9と波型プレートとのいずれかを選択して、決定スイッチ33を操作すると、選択入力があったと判別する(#4)。
尚、プレートパン9と波型プレートとのうちの選択されたものを、使用する調理容器Kに決定する。
【0111】
使用する調理容器Kを決定すると、
図11及び
図12に示す如く、選択された調理容器Kに対応する「加熱調理分類選択画面(分類メニュー選択画面)」を表示する(#5)。次に、「加熱調理分類選択画面」の表示状態において、選択スイッチ32にて、加熱調理分類のいずれかを選択して、決定スイッチ33を操作すると、加熱調理分類の選択が完了したと判別する(#6)。
【0112】
加熱調理分類の選択が完了すると、
図13に示す如く、「調理メニュー選択画面」を表示し(#7)、次に、「調理メニュー選択画面」の表示状態において、選択スイッチ32にて、調理メニューのいずれかを選択して、決定スイッチ33を操作すると、調理メニューの選択が完了したと判別する(#8)。
【0113】
調理メニューの選択が完了すると、選択された調理メニューが火力調節を行える調理メニューであるか否かを判別し(#9)、火力調節を行える調理メニューである場合には、
図14に示す如く、「火力調節画面」を表示する(#10)。
次に、「火力調節画面」の表示状態において、選択スイッチ32を操作することなく、決定スイッチ33を操作する、あるいは、選択スイッチ32にて、火力を変更して、決定スイッチ33を操作すると、火力調節が完了したと判別する(#11)。
【0114】
#9の処理にて、選択された調理メニューが火力調節を行えない調理メニューであると判別した場合や、火力調節が完了すると、選択された調理メニューが加熱調理時間の調節を行える調理メニューであるか否かを判別し(#12)、加熱調理時間の調節を行える調理メニューである場合には、
図15に示す如く、「加熱時間調節画面」を表示する(#13)。
次に、「加熱時間調節画面」の表示状態において、選択スイッチ32を操作することなく、決定スイッチ33を操作する、あるいは、選択スイッチ32にて、加熱調理時間を変更して、決定スイッチ33を操作すると、加熱調理時間の調節が完了したと判別する(#14)。
尚、
図15は、上述の如く、冷凍食品である「炒飯」の加熱調理時間が、初期値の「10分」から「13分」に変更された場合を例示する。
【0115】
#12の処理にて、選択された調理メニューが加熱時間調節を行えない調理メニューであると判別した場合や、加熱時間の調節が完了すると、
図16に示す如く、「点火誘導画面」を表示する(#15)。
次に、「点火誘導画面」の表示状態において、点消火スイッチ34の操作に基づいて、点火処理が行われると(#16)、
図17に示す如く、「調理中画面」を表示し(#17)、その後、調理用の加熱調理時間が経過して加熱調理が終了すると(#18)、
図18に示すように、「調理終了画面」を表示する(#19)。
尚、冷凍食品においても、燃焼調理時間が経過した後、余熱調理時間が過ぎて加熱調理時間が経過すると、図示は省略するが、「調理終了画面」が表示されることになる。
【0116】
尚、「点火誘導画面」の表示状態において、点消火スイッチ34の操作に基づいて点火処理を開始するまでの間は、戻るスイッチ36を用いて「加熱時間調節画面」に戻り、加熱調理時間の調節を随時行えることになり、また、点火処理を開始したのちにおいても、点火処理の開始後20秒が経過するまでは、戻るスイッチ36を用いて「加熱時間調節画面」に戻り、加熱調理時間を調節することができる。
【0117】
そして、「調理終了画面」を表示してからの時間が設定時間(例えば、30秒)を経過すると(#20)、「初期画面」(
図9参照)を表示し(#21)、その後、#1の処理に移行することになる。
【0118】
〔別実施形態〕
次に、別実施形態を列記する。
(1)上記実施形態では、調理容器Kとして、プレートパン9、波型プレート、及び、キャセロール容器を例示し、プレートパン9を用いて、冷凍食品を加熱調理する場合を例示したが、冷凍食品を加熱調理する調理容器Kとしては、上部バーナ7Uからの熱が通過可能な蓋を備える形態のもの等、種々のものを使用できる。
【0119】
(2)上記実施形態では、操作部としてのグリル用設定操作部21にて指示された情報を表示する表示部Dを備えさせて、調理メニューを設定する場合を例示したが、表示部Dを備えない形態で実施してもよい。
【0120】
(3)上記実施形態では、操作部としてのグリル用操作パネル22Pを用いながら調理メニューを選択操作するように構成する場合を例示したが、表示部Dをタッチパネル式に構成して、表示部Dの表示面のタッチ操作によって調理メニューを選択操作できるように構成してもよい。
この場合には、表示部Dが、加熱調理分類や調理メニューを選択する操作部を構成することになる。
さらには、音声入力装置を用いた音声入力にて、調理メニューを選択操作できるように構成してもよく、この場合には、音声入力装置が、加熱調理分類や調理メニューを選択する操作部を構成することになる。
【0121】
(4)上記実施形態では、燃焼調理時間と余熱調理時間とから加熱調理時間における余熱調理時間を、零よりも大きな値に設定する場合を例示したが、余熱調理時間を零に設定する場合も含む形態で実施してもよい。
【0122】
(5)上記実施形態では、加熱形態として、上部バーナ7Uと下部バーナ7Sとの両者が燃焼される場合を例示したが、上部バーナUの燃焼を停止して、下部バーナ7Sのみを燃焼させる下方側加熱形態を備えさせる形態で実施してもよい。
【0123】
(6)上記実施形態では、冷凍食品として、「お好み焼き」「から揚げ」等の9種類を例示したが、「焼き餃子」等の他の冷凍食品に対する自動調理を行うようにしてもよいことはもちろんである。
【0124】
(7)上記実施形態では、冷凍食品種別が選択されたときに、選択された種別の冷凍食品の加熱調理時間に対応する量を表示するにあたり、選択された種別の冷凍食品を、加熱調理時間に対応する量を示す状態で図示表示するようにしたが、選択された種別の冷凍食品の加熱調理時間に対応する量を数値で表示するようにしてもよい。
【0125】
(8)加熱調理器として、ガスコンロに備えられたグリルGを例示したが、ガスコンロに組みこまれたグリルに限らず、グリル単体として構成されるものであってもよい。
また、本発明を適用する加熱調理器としては、グリルGに限らず、オーブン等の加熱調理器でもよい。
【0126】
(9)上記実施形態では、容器温度検出部11として、接触式の温度センサを設ける場合を例示したが、非接触式の温度センサを設けるようにしてもよい。
【0127】
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。