(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電池アセンブリは、前記1つ以上の双極プレート、前記第1端部プレート、前記第2端部プレート、および前記1つ以上のセパレータの各々に1つ以上の開口部を含み、
前記1つ以上の開口部は、前記電池アセンブリの長さにわたって横断方向に互いに位置合わせされ、
前記1つ以上の開口部は、1つ以上のチャネルを形成する、請求項1〜5の何れか一項に記載の電池アセンブリ。
前記1つ以上のポストは、各端部に、前記第1端部プレート及び前記第2端部プレートの外面と係合する重なり部分を有し、前記重なり部分が前記外面に圧力を加える、請求項10に記載の電池アセンブリ。
前記第1端部プレートと前記第2端部プレートは、前記複数の電極プレートの内側への変形を防止するために、前記液体電解質で充填する前に5psiから30psiの真空排気中に前記複数の電極プレートを補強するように構成される、請求項1〜13の何れか一項に記載の電池アセンブリ。
【背景技術】
【0003】
伝統的には、参照により本明細書に組み込まれる特許文献1に教示されているものなどの双極電池アセンブリは、セパレータと電極プレートとの間に配置される電極プレートのスタック内に電解質を含む。電解質は、電極プレートのカソード材料とアノード材料との間に電子及びイオンが流れることを可能にする。電極スタックから又は電極スタックのチャネルの中に漏洩しない電極を提供するために、固体電解質は、電池アセンブリ内の別個の封止部材の必要性を低減するために使用されることができる。
【0004】
固体電解質の使用は電解質の漏洩を防ぐのに有用であるが、電池アセンブリを真空下において液体電解質で充填することが有利である可能性がある。電池アセンブリの対の電極プレートは電気化学セルを形成することができる。電池アセンブリを密閉し、真空下で充填することにより、電解質を個々の電気化学セルに引き込むことができる可能性がある。真空下では、商業的に許容される充填速度を可能にするために、電解質充填速度を速めることができ、空気ポケット又は気泡が電池アセンブリの層の間に形成されるのを防止することができ、電気化学セルは電解質で均一に充填されることができる。全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、及び特許文献6は、真空下で電池アセンブリを充填する利点を議論している。全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる特許文献7は、かみ合っている構成要素を使用して液体電解質の漏洩を防止するための漏洩防止封止を作り、電池アセンブリを液体電解質で充填するための優雅な解決策を教示する。上記にもかかわらず、電解質が電池アセンブリから又は電池アセンブリ内で漏洩するのを防止するための複雑な封止構成の必要性を除去して、液体電解質を電池アセンブリに組み込む必要が依然として存在する。
【0005】
電池アセンブリを真空に引くために、電池アセンブリは、電池のセルへの電解質の引き込みを活性化するように真空チャンバ内に置かれることができる。代替的に又は真空チャンバと併せて、真空に引くため、およびアセンブリを電解質で充填するために電池アセンブリ内の別個の開口部が使用されてもよい。電池アセンブリを真空に引くための、および充填するための別個のポートを有することに伴う欠点は、別個のポートのための追加の部品及び製造コストならびに大量生産環境における組立中に複数のポートを接続及び封止するための時間及び困難さの増加を含む。特許文献7は、別個の真空チャンバの必要性を克服し、且つ単一のポートを真空パージポート及び電解質充填ポートとして使用する方法を教示する。上記にかかわらず、各電気化学セルの適切で均一な充填を保証しながら、電池アセンブリを電解質で迅速に充填する必要性が現在も依然として存在する。
【0006】
一般に、電池アセンブリは、電池アセンブリの周り及びその内部の封止を適切に維持するために双極電池アセンブリの動作中に外側への膨らみに抗するように設計される端部プレートを含む。外側への膨らみは、外部圧力(すなわち、大気圧)に比べて動作中の電池アセンブリの内部で感知されるより高い圧力の間の正の圧力差の結果である。特許文献7に教示されているように、重い端部プレートの使用は、外部封止を作成し且つ液体又は気体が電池アセンブリから漏洩することを防止する電池アセンブリ内の内部構造を使用することによって、回避されることができる。電池アセンブリをシステム全体の重量を考慮した多数のシステムに一体化することができるように、より軽量の電池アセンブリを提供するために、かさばった又は重い端部プレートを避けることが有利である可能性がある。単一のポートが電池アセンブリ内に内部真空を生成し且つ電池アセンブリを充填する際に遭遇する問題は、内部力が真空の生成中に電池アセンブリの内部内に生成されるということである。
【0007】
単一のポートが、電池アセンブリ内に内部真空を生成すること及び電池アセンブリを充填することの両方に使用される場合、内部力が電池アセンブリの内部に生成される。これらの内部力は、真空による電池アセンブリの内部内での極めて低い圧力との間の負の圧力差の結果である。一対の端部プレート及び/又はかみ合った電極プレートを有する電極プレートのスタックは、電池アセンブリの動作中の正の圧力差による外側への変形に耐えるのに十分に硬いが、典型的な電極プレート及び端部プレートは、内部真空による内側への変形に抗することができない可能性がある。内側への変形は、電極プレートの内側への曲げ又は崩壊として定義されることができる。一般に、端部プレートは周辺の少なくとも一部の周りのみにおいて隣接する電極プレートに取り付けられるので、端部プレートは隣接する電極プレートの内側への変形を防止しない。この電極プレートの内側への変形は、電解質で充填する前に電池アセンブリの内部容積の減少をもたらす可能性があり、セルへの電解質の不均一且つ不十分な充填を引き起こす。更に、特許文献7に開示されているように、電極プレートのスタックは、締まり嵌めによって、それらの縁部の周り及び/又はスタックを貫通して形成されるチャネルの長さに沿って封止されることができる。電極プレートの内側への変形は、締まり嵌めの破壊をもたらす可能性があり、従って封止を破壊し、電解質を電池アセンブリの外側及び/又は1つ以上のチャネルの中に漏洩させ、変形した電極プレートが割れたり、そうでなければ永久に変形されたりする可能性がある。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書に提示される説明及び図解は、当業者に本教示、その原理、及びその実用的な用途を知らせることが意図されている。記載されている本教示の特定の実施形態は、本教示の網羅又は限定としては意図されていない。本教示の範囲は、添付の特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲と共に、そのような特許請求の範囲を参照して決定されるべきである。特許出願及び刊行物を含む全ての論文及び参考文献の開示は、全ての目的のために参照により組み込まれる。添付の特許請求の範囲から収集されるような他の組み合わせも可能であり、それらも参照により本明細書内に組み込まれる。
【0016】
本開示の物品は概ね電池アセンブリに関し、双極電池アセンブリとしての具体的な用途を見出すことができる。電池アセンブリは複数の電極プレートの1つ以上のスタックを含む。複数の電極プレートは1つ以上の双極プレートを含む。1つ以上の双極プレートは1つの表面上にアノードを有し、反対側の表面にカソードを有する基板を含む。複数の電極プレートは、1つ以上のスタックの両端部に配置されることができる1つ以上の単極プレートを含むことができる。単極プレートは、表面上に蒸着されるアノード又はカソードの何れかを含むことができる。スタックは電極プレートの各々間に配置されるセパレータ及び電解質を含む。電池アセンブリは、第1端部プレート及び第2プレートなどの1つ以上の端部プレートを含む。1つ以上の端部プレートはスタックの1つ以上の端部に取り付けられる。例えば、第1端部プレートは、第2端部プレートに対してスタックの反対側の端部に取り付けられることができる。1つ以上の端部プレートは、電池アセンブリ内を真空に引く間、電池アセンブリの充填の間、電池アセンブリの充電及び/又は放電サイクルの動作中、又はそれらの任意の組み合わせの間に1つ以上の電極プレートを補強するのに特に有用であることができる。
【0017】
本開示の物品は、任意の組み合わせで以下に列挙される特徴のうちの1つ以上を更に備えることができる。第1端部プレート内部補強構造体は約400ksi以上の剛性を有する第1端部プレートをもたらすことができる。第2端部プレート内部補強構造体は約400ksi以上の剛性を有する第2端部プレートをもたらすことができる。第1端部プレート及び第2端部プレートは、液体電解質で充填する前に約5psiから約30psiまでの真空排気中に複数の電極プレートを補強することができる。第1端部プレート及び第2端部プレートは、複数の電極プレートの内側への変形を防止するために液体電解質で充填する前に、真空排気中に複数の電極プレートを補強することができる。第1端部プレート内部補強構造体は第1端部プレートの中に型成形されることができる。第2端部プレート内部補強構造体は第2端部プレートの中に型成形されることができる。第1単極プレートは1つの表面上に蒸着されるカソードを有することができる。第1単極プレートは1つ以上のスタックの端部に配置されることができる。第2単極プレートは1つの表面に蒸着されるアノードを有することができる。第2単極プレートは第1単極プレートに対して1つ以上のスタックの反対側の端部に配置されることができる。第1端部プレートは、第1単極プレートの周辺及びその周辺内の内面の周りに取り付けられることができる。第2端部プレートは、第2単極プレートの周辺及びその周辺内の内面の周りに取り付けられることができる。第1端部プレート、第2端部プレート、又は第1端部プレート及び第2端部プレートの両方は、第1単極プレート及び第2単極プレートに、接着材料、テープ、ヒートステーク、機械的ファスナー、又はそれらの組み合わせで取り付けられることができる。接着材料は、エポキシ、アクリル、ウレタン、又はそれらの組み合わせとすることができる。ヒートステーク、機械的ファスナー、又はそれらの組み合わせは、少なくとも2つ以上のリブの間に配設されることができる。第1単極プレート、第2単極プレート、又は第1単極プレート及び第2単極プレートの両方は、機械的ファスナーの1つ以上を受けることができる1つ以上のナットを含むことができる。機械的ファスナー、ヒートステーク、又はそれらの組み合わせは、第1端部プレートを第1単極プレートに内面で取り付けることができ、1つ以上の双極プレートの何れの中にも延在することができない。機械的ファスナー、ヒートステーク、又はそれらの組み合わせは、第2端部プレートを第2単極プレートに内面で取り付けることができ、1つ以上の双極プレートの何れの中にも延在することができない。第1単極プレート及び第2単極プレートが、物品が充電サイクル中に真空充填される場合に実質的に変形することから防止されることができるように、第1端部プレートは第1単極プレートに取り付けられることができ、第2端部プレートは第2単極プレートに取り付けられることができる。第1端部プレートは、1つの表面上に蒸着されるカソードを有する第1単極プレートとすることができる。第2端部プレートは、1つの表面上に蒸着されるアノードを有する第2単極プレートとすることができる。第1端部プレート内部補強構造体、第2端部プレート内部補強構造体、又はその両方は、2つ以上のリブを含むことができる。セパレータ、液体電解質、及びプレートの両表面は電気化学セルとすることができる。物品は、電気化学セルに連通する1つ以上の通気孔に連通する統合チャネルを備えることができる。統合チャネルは、統合チャネルを形成するように位置合わせされている、セパレータ及び電極プレート内の開口部を備えることができる。1つ以上の開口部は、1つ以上の端部プレート、複数の電極プレート、及びセパレータを貫通することができる。1つ以上の開口部は横断方向に互いに位置合わせすることができる。1つ以上の開口部は、その1つ以上の開口部に配設又は一体化されるインサートを含むことができる。インサートは統合チャネルを形成するように適合されることができる。インサートは電気化学セルに連通する通気孔を有することができる。統合チャネルは1つ以上の弁で終端されることができる。統合チャネルはスタックの外側に2か所で連通することができる。統合チャネルは、電気化学セルを電解質で充填するように及び/又は電気化学セルを通気するように適合されることができる。電極プレートのスタックは、その上に蒸着されるカソード及び/又はアノードを有する電極プレートの一部を横切って通る複数のチャネルを有することができる。ポストはチャネルの1つ以上に配置されることができる。ポストはポリマー材料を備えることができる。複数のチャネルは、1つ以上の端部プレート、電池プレート、及びセパレータにおける一連の整合したインサートによって形成されることができる。インサートは、チャネル内への液体電解質の漏洩を防止するために、各チャネルの周りに配置されることができる。複数のポストはチャネルの1つ以上に配置されることができる。ポストは、チャネルの開口部に隣接する端部プレートの外側でチャネル及び封止面を覆う重なり部分を各端部に有することができ、端部プレートの封止面に圧力を加えることができる。複数のチャネルは、物品の動作中に生成される圧縮力を広げるように離間されることができる。チャネルよりも少ないポストが存在することができる。ポストの無いチャネルは、冷却チャネル、充填チャネル、及び/又は通気チャネルとして使用されることができる。
【0018】
本開示の物品は1つ以上の端部プレートを含む。1つ以上の端部プレートは、1つ以上の電極プレートを補強する機能、外部環境と比較して電池アセンブリ内の圧力差に起因する1つ以上の電極プレートの外側及び内側の両方への変形に抗するか又はその変形を防止する機能、1つ以上の電極プレートへの半永久的又は永久的損傷を防止する機能、封止を形成し、かみ合わされている構成要素が封止されたままでいることを保証する機能、又はそれらの任意の組み合わせを果たすことができる。1つ以上の端部プレートは、1つ以上の電極プレートを補強する、外部環境と比較して電池アセンブリ内の圧力差に起因する1つ以上の電極プレートの外側及び内側の両方への変形に抗するか又はその変形を防止する、1つ以上の電極プレートへの半永久的又は永久的損傷を防止する、封止を形成し、かみ合わされている構成要素が封止されたままでいることを保証する、又はそれらの任意の組み合わせをするように任意のサイズ、形状、及び/又は構成を有することができる。1つ以上の端部プレートは電極プレートとするか又はしないことができる。例えば、1つ以上の端部プレートは1つ以上の単極プレートとすることができる。代替的に、1つ以上の端部プレートは単極プレートなどの1つ以上の電極プレートに隣接することができる。1つ以上の端部プレートはスタックの両端部で1つ以上の電極プレートに取り付けられることができる。例えば、スタックは、第2端部プレートに対してスタックの反対側の端部で第1端部プレートを含むことができる。1つ以上の端部プレートは、動作中に電池アセンブリ内の温度及び圧力によって生成される外側への膨らみ、電池アセンブリ内を真空に引いている間の内側への曲げ、又はその両方に抗するのに十分硬くすることができる。端部プレートは、ベース、内部補強構造体、1つ以上の開口部、1つ以上の隆起インサート、1つ以上の取り付け機構、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0019】
1つ以上の端部プレートはベースを含むことができる。ベースは、端部プレートを1つ以上の電極プレートに取り付ける機能、1つ以上の電極プレートに補強を提供する機能、1つ以上の電極プレートにわたって変形負荷を分散させる機能、内部補強構造体のキャリアとしての役割を果たす機能、又はそれらの任意の組み合わせを果たすことができる。ベースは、所望の機能の任意の組み合わせを実行するための任意のサイズ、形状、及び/又は構成を有することができる。ベースは、配置される可能性がある電池アセンブリの端部の断面形状を、概ね、とることができる。ベースは、概ね、立方体、直角プリズム、円筒、円錐、角錐、球体、同様のもの、又はこれらの任意の組み合わせのように成形されることができる。例えば、ベースは、概ね、立方体及び/又は直角プリズム形状を有することができる。ベースは、1つ以上の電極プレートと実質的に同様の形状及び/又は断面を有することができる。ベースは、概ね平面及び/又は非平面の表面を含むことができる。ベースは、概ね均一又は不均一な厚さを有することができる。ベースは単極プレートなどの電極プレートに隣接することができる。ベースは、隣接する電極プレートから離間することができる及び/又は隣接する電極プレートと接触することができる。ベースは基板など電極プレートの一部とすることができる。内部補強構造体の反対側にあるベース又は内部補強構造体の実質的に平坦な表面は、カソード又はアノード材料のない表面など電極プレートの表面に面することができる。ベースは、隣接する電極プレートの外側への膨らみ及び内側への曲がりを防止するために、内部補強構造体と連携して、1つ以上の電極プレートにわたって変形負荷を分散させるのに十分な厚さを有することができる。ベースの厚さは、電池アセンブリの縦軸に実質的に直角な、ベースの2つの両表面の間の距離とすることができる。縦軸は、複数の電極プレートの1つ以上のカソード及び/又はアノードを有する面と直交して交差することができる。内部補強構造体、周辺及び内部の両方の周りの隣接する電極プレートへのベースの取り付け、並びに複数の電極プレートの封止構造体は、ベースがよりかさばる端部プレートと比較してより薄い厚さを有することを可能にすることができる。補強構造体を有する端部プレートは、内部補強構造体の無い従来の端部プレートよりも約80%以下、約70%以下、又は更には60%以下の厚さを有することができる。補強構造体を有する端部プレートは、内部補強構造体の無い伝統的な端部プレートよりも約25%以上、約35%以上、又は更には45%以上の厚さを有することができる。複数の電極プレートの封止構造体は、1つ以上のインサート、ボス、フレーム、隆起縁部、又は本明細書に記載される他のいかなる封止をも含むことができる。ベースは、約1mm以上、約3mm以上、又は更には約5mm以上の厚さを有することができる。ベースは、約15mm以下、約10mm以下、又は更には約8mm以下の厚さを有することができる。ベースは、内部補強構造体、1つ以上の開口部、1つ以上のインサート、1つ以上の取り付け機構、1つ以上の封止面、1つ以上の凹部、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。
【0020】
1つ以上の端部プレートは内部補強構造体を含むことができる。内部補強構造体は、端部プレート、電極プレート、又はそれらの任意の組み合わせについて、追加の強度を提供する機能、変形負荷を分散させる機能、耐久性を増大させる機能、厚みを減少させる機能、重量を軽減させる機能、又はそれらの任意の組み合わせを果たすことができる。内部補強構造体は、所望の特徴の任意の組み合わせを提供するために、任意のサイズ、形状、及び/又は構成を有することができる。内部補強構造体は、約200ksi以上、約400ksi以上、又は更には約500ksi以上の剛性を有する1つ以上の端部プレートをもたらすことができる。内部補強部は、約1500ksi以下、約1200ksi以下、又は更には約1000ksi以下の剛性を有する1つ以上の端部プレートをもたらすことができる。内部補強構造体は、ベースが1つ以上の電極プレートから受ける変形負荷を分散することができる。変形負荷は、電池アセンブリが真空に引かれる場合のように1つ以上の電極プレートによって及び/又は動作中に電池アセンブリ内で生成される圧力によって、感知される力として理解されることができる。内部補強構造体は、ベースにわたって実質的に均一に変形負荷を分散させることができる。変形負荷を分散させることによって、内部補強構造体は、端部プレートの外側への膨らみ又は内側への曲がりに抗することができ、これは、端部プレートに取り付けられているので隣接する電極プレートの外側への膨らみ又は内側への曲げに抗することをもたらすことができる。両側の単極プレートなど1つ以上の端部プレートに隣接する1つ以上の電極プレートが変形に抗するので、それらの間に配置されている1つ以上の電極プレートは変形が防止される。内部補強構造体は、ベースの表面にわたって分散されることができ、ベースの表面の領域に局在されることができ、又はその両方とすることができる。内部補強構造体は、複数の内部補強構造体などの1つ以上の内部補強構造体を含むことができる。例示的な内部補強構造体は、1つ以上のリブ構造体、1つ以上のセル、1つ以上のインサート、1つ以上の開口部、1つ以上の取り付け機構、同様なもの、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。内部補強構造体は、端部プレートに補強を提供するための1つ以上の強化材料を含むことができる。例示的な強化材料は、添加物、例えば繊維、複合材料、同様なもの、又はその両方を含むことができる。
【0021】
内部補強構造体は1つ以上のリブ構造体を含むことができる。1つ以上のリブ構造体は、1つ以上の変形負荷を端部プレート全体に分散させ、軽量の補強を端部プレートのベースに提供する機能、1つ以上のインサート、開口部、及び/又はチャネルに補強を提供する機能、又はそれらの任意の組み合わせを果たすことができる。1つ以上のリブ構造体は、1つ以上の前述の機能を提供するために、任意のサイズ、形状、及び/又は構成を有することができる。1つ以上のリブ構造体は端部プレートのベースに一体化されることができるか又は端部プレートのベースに取り付けられることができる。1つ以上のリブ構造体は、圧縮成形、引張成形、型成形、もしくは同様なもの、又はそれらの任意の組み合わせによって一体的に形成されることができる。圧縮成形は、ダイ成形、押出成形、インデンティング、同様なもの、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。型成形は射出成形を含むことができる。1つ以上のリブ構造体は、接着剤、溶融接合、又は同様なものによって端部プレートのベースに取り付けられることができる。1つ以上のリブ構造体は、変形負荷の少なくとも一部を分散又は吸収することができる1つ以上のリブ、1つ以上のガセット、1つ以上の突起、1つ以上のポスト、同様なもの、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。1つ以上のリブ構造体は平面、非平面、又はその両方の組み合わせとすることができる。1つ以上のリブ構造体は端部プレートのベースの任意の表面上に配置されることができる。1つ以上のリブ構造体は、電池アセンブリの縦軸に実質的に直角なベースの表面上に配置されることができる。1つ以上のリブ構造体はベースの表面から突出することができる。1つ以上のリブ構造体は垂直及び/又は直交の角度で突出することができる。1つ以上のリブ構造体は、ベースの周辺、ベースの内部、又はその両方に配置されることができる。例えば、外側補強リブは、ベースの表面から突出し、ベースの周縁部の少なくとも一部の周りに配置されることができる。外側補強リブは端部プレート又はベースの周辺及び/又は内部を定義することができる。端部プレート又はベースの周辺は、外側補強リブを含む端部プレートの外縁部とすることができる。端部プレート又はベースの内部は、端部プレート又はベースの、周辺内に位置する部分として定義されることができる。1つ以上のリブ構造体は、ベースの表面上で繰り返しパターンを形成する、ジグザグに配置される、オフセットされる、又はそれらの任意の組み合わせとすることができる。例えば、複数のリブ構造体は、ベースの表面にわたって格子、グリッド、及び/又はハニカム構造などの交差パターンを形成することができる。1つ以上のリブ構造体はベースの内部内にパターンを形成することができる。1つ以上のリブ構造体は、1つ以上の他のリブ構造体、外側補強構造体の一部分、又はその両方に実質的に平行とすることができる。1つ以上のリブ構造体は、1つ以上の他のリブ構造体、インサート、及び/又は開口部と実質的に直角に及び/又は斜めに交差及び/又は合流することができる。1つ以上のリブ構造体は、1つ以上の横リブ構造体、縦リブ構造体、又はその両方を含むことができる。横リブ構造体及び縦リブ構造体は互いに実質的に直角に交差するリブ構造体として定義されることができる。
【0022】
1つ以上のリブ構造体は、高さ、幅、及び厚さを有することができる。リブ構造体の高さは、ベースに隣接するリブ構造体の端部からリブ構造体の反対側の端部までの距離とすることができる。1つ以上のリブ構造体は1つ以上の他のリブ構造体と同一又は異なる高さを有することができる。1つ以上のリブ構造体は、その長さに沿って実質的に均一な高さ又は不均一な高さを有することができる。1つ以上のリブ構造体は、約1mm以上、約3mm以上、又は更には約5mm以上の高さを有することができる。1つ以上のリブ構造体は、約15mm以下、約12mm以下、又は更には約10mm以下の高さを有することができる。リブ構造体の長さは、別のリブ構造体に取り付けられるリブ構造体の1つの端部からそのリブ構造体の反対側の端までとすることができる。1つ以上のリブ構造体は1つ以上の他のリブ構造体と実質的に同じ又は異なる長さを有することができる。1つ以上のリブ構造体は、端部プレートのベースの長さ又は幅よりもほぼ小さい、等しい、又は大きい長さを有することができる。1つ以上のリブ構造体は周縁部におけるベースの長さ又は幅にほぼ等しい長さを有することができる。1つ以上のリブ構造体はベースの内部の長さ又は幅にほぼ等しい長さを有することができる。1つ以上のリブ構造体は、1つのリブ構造体、インサート、又は開口部から別のリブ構造体、インサート、開口部まで延在する長さを有することができる。1つ以上のリブ構造体は、約1mm以上、約10mm以上、又は更には約25mm以上の長さを有することができる。1つ以上のリブ構造体は、約300mm以下、約250mm以下、又は更には約150mm以下の長さを有することができる。リブ構造体の厚さは、リブ構造体の2つの平たい表面、他のリブ構造体に面するリブ構造体の2つの表面、隣接するセルに面するリブ構造体の2つの表面、又はそれらの任意の組み合わせの間の距離とすることができる。1つ以上のリブ構造体は1つ以上の他のリブ構造体と同じ又は異なる厚さを有することができる。1つ以上のリブ構造体はその長さに沿って実質的に均一であるか又は不均一である厚さを有することができる。1つ以上のリブ構造体は、約0.5mm以上、約1mm以上、又は更には約3mm以上の厚さを有することができる。1つ以上のリブ構造体は、約15mm以下、約12mm以下、又は更には約10mm以下の厚さを有することができる。1つ以上のリブ構造体は、ベースの表面のある割合が1つ以上のリブ構造体を含むように、ベースの表面の密集度をカバーすることができる。ベースの表面の面積の約5%以上、約10%以上、又は更には約20%以上は、1つ以上のリブ構造体を含むことができる。ベースの表面の面積の約80%以下、約70%以下、又は更には約50%以下は、1つ以上のリブ構造体を含むことができる。
【0023】
1つ以上のリブ構造体は1つ以上のセルを形成することができる。1つ以上のセルは、かさばった補強構造体無しに補強された端部プレートを提供するように機能することができる。1つ以上のセルは、複数のリブ構造体は連続壁の輪郭を示すように互いに隣接するか又は一体化されるところと定義されることができる。例えば、2つの縦リブ構造体及び2つの横リブ構造体は、連続壁を有するセルを形成するように互いに交差する及び/又は互いに隣接することができる。例えば、外側補強リブ構造体及び複数の横リブ構造体又は縦リブ構造体は、連続壁を有するセルを形成するように互いに交差する及び/又は隣接することができる。1つ以上のセルは、1つ以上のリブ構造体が突出する表面などのベースの表面を露出することができる。1つ以上のセルは端部プレートの内部内に配置されることができる。1つ以上のセルは断面積を有することができる。断面積は複数のリブ構造体の間に形成される面積として定義されることができる。断面積は連続壁内に形成される面積として定義されることができる。断面積は、1つ以上のリブ構造体が突出するベースの表面に実質的に平行なセルの断面とすることができる。1つ以上のセルは、1つ以上の他のセルより小さい、等しい、又はより大きい断面積を有することができる。断面積は、約10mm
2以上、約50mm
2以上、又は更には約150mm
2以上とすることができる。断面積は、約1000mm
2以下、約750mm
2以下、又は更には約650mm
2以下とすることができる。1つ以上のセルは、1つ以上の開口部、1つ以上の取り付け機構、又はその両方を含むことができる。
【0024】
1つ以上の端部プレートは1つ以上の開口部を含むことができる。1つ以上の開口部は、取り付け機構が貫通する開口部を提供する機能、チャネルの一部を形成するために1つ以上の電極プレート及び/又はインサートと連携する機能、電池アセンブリの真空引き、充填、及び/又は通気を可能にする機能、又はそれらの任意の組合せを果たすことができる。1つ以上の開口部は、所望の機能の任意の組み合わせを提供するために、任意のサイズ、形状、及び/又は構成を有することができる。1つ以上の開口部は、1つ以上の電極プレート及び/又は基板における開口部及び/又は孔について説明されているような特徴の任意の組み合わせを有することができる。1つ以上の端部プレートの1つ以上の開口部は、1つ以上のチャネルを形成するように、1つ以上の電極プレート及び/又はセパレータの1つ以上の開口部と位置合わせされることができる(すなわち、同心とすることができる)。1つ以上の開口部は、端部プレートに隣接する電極プレートの1つ以上の開口部と同様の形状又はサイズを有することができる。1つ以上の開口部は、取り付け機構を受ける機能、ポストを受ける機能、インサートと連携する機能、又は開口部の所望の機能の任意の組み合わせ果たす断面形状を有することができ、概ね長方形、円形、三角形、楕円形、卵形、又はそれらの任意の組み合わせとすることができる。1つ以上の開口部は、1つ以上の取り付け機構、1つ以上のポスト、1つ以上の弁、又はそれらの任意の組み合わせを受けるのに十分な断面幅を有することができる。1つ以上の開口部は、同じ端部プレート及び/又は隣接する電極プレート内に形成される1つ以上の開口部の直径よりも小さい、等しい、又は大きい断面幅を有することができる。1つ以上の開口部の断面幅は、開口部の長さに沿って連続的とすることができ、先細りとすることができ、又は拡大することができる。1つ以上の開口部は、約1mm以上、約3mm以上、又は更には約5mm以上の断面幅を有することができる。1つ以上の開口部は、約30mm以下、約25mm以下、又は更には約20mm以下の断面幅を有することができる。1つ以上の開口部は、インサート、ベース、補強構造体、リブ構造体、又はそれらの任意の組み合わせを部分的又は完全に貫通することができる。1つ以上の開口部は、端部プレートの周りにもしくは周辺に隣接して、端部プレートの内部内に、又はその両方に配置されることができる。1つ以上の開口部は、1つ以上のリブ構造体に隣接して、2つ以上のリブ構造体の間に、セル内に、1つ以上のインサートに隣接して、又はそれらの任意の組み合わせで配置されることができる。1つ以上の開口部は、繰り返しパターンを形成することができ、1つ以上の他の開口部と位置合わせされる、1つ以上の他の開口部とジグザグに配置されるもしくはオフセットされる、又はそれらの任意の組み合わせとすることができる。1つ以上の開口部は、1つ以上の周辺開口部、1つ以上の内部開口部、1つ以上のチャネル開口部、同様なもの、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0025】
1つ以上の開口部は1つ以上の周辺開口部を含むことができる。1つ以上の周辺開口部は、端部プレートの周辺の少なくとも一部を電極プレートの周辺の少なくとも一部に固定するために、1つ以上の取り付け機構を受け且つ1つ以上の取り付け機構と連携するように機能することができる。隣接する電極プレートへの端部プレートの周辺の少なくとも一部分の取り付けは、1つ以上の電極プレートの周りに圧縮力を加えることができる。電池の動作中のその周辺に対する圧縮力は、1つ以上の電極プレートの外側への膨らみに抗することができる。電池内を真空に引く間のその周辺に対する圧縮力は、1つ以上の電極プレートの内側への曲がりに抗することができ、その圧縮力は、電極プレートのスタックの1つ以上の縁部の周りの1つ以上の封止を維持することができる。1つ以上の周辺開口部は、外側補強リブ構造体に隣接して、端部プレートの内部内に、セル内に、又はそれらの任意の組み合わせの場所に配置されることができる。1つ以上の周辺開口部は、1つ以上の他の開口部と位置合わせされるか又はオフセットされることができる。例えば、1つ以上の周辺開口部は、1つ以上のリブ構造体に実質的に平行な線で、1つ以上の他の周辺開口部と位置合わせされることができる。例えば、1つ以上の周辺開口部は、位置合わせされた複数の内部開口部及び/又はチャネル開口部からオフセットされることができる。1つ以上の周辺開口部は、取り付け機構が隣接する電極プレートから、またはその電極プレートへと通り抜けることができる任意の断面幅又は直径を有することができる。1つ以上の周辺開口部は、1つ以上の他の開口部より小さく、等しく、又は大きくすることができる。例えば、1つ以上の周辺開口部は1つ以上のチャネル開口部より小さくすることができる。
【0026】
1つ以上の開口部は1つ以上の内部開口部を含むことができる。1つ以上の内部開口部は、端部プレートの内部の少なくとも一部を電極プレートの内部の少なくとも一部に固定するために、1つ以上の取り付け機構を受け且つ1つ以上の取り付け機構と連携するように機能することができる。電極プレートの内部は、電極プレートの隆起縁部又はフレームの間に配置される電極プレート又は電極プレートの基板の一部として定義されることができる。隣接する電極プレートへの端部プレートの内部の少なくとも一部の取り付けは、1つ以上の電極プレートの内部の周りに圧縮力を加えることができる。電池の動作中の電極プレートの内部内における圧縮力は、1つ以上の電極プレートの外側への膨らみに抗することができる。電池を真空に引く間の電極プレートの内部内における圧縮力は、1つ以上の電極プレートの内側への膨らみに抗することができる。1つ以上の内部開口部は、端部プレートの内部内、セル内、又はそれらの任意の組み合わせの場所に、1つ以上の補強リブ構造体に隣接して又は1つ以上の補強リブ構造体から離間して配置されることができる。1つ以上の内部開口部は、1つ以上の他の開口部と位置合わせされるか又は1つ以上の他の開口部からオフセットされることができる。例えば、1つ以上の内部開口部は、1つ以上のリブ構造体に実質的に平行な線で、1つ以上の他の内部開口部と位置合わせされることができる。例えば、1つ以上の内部開口部は、位置合わせされている複数の内部開口部及び/又はチャネル開口部からオフセットされることができる。1つ以上の内部開口部は、取り付け機構が、隣接する電極プレートから、又はその電極プレートへと通り抜けることができる任意の断面幅又は直径を有することができる。1つ以上の内部開口部は、1つ以上の他の開口部よりも小さく、等しく、又は大きくすることができる。例えば、1つ以上の内部開口部は1つ以上のチャネル開口部より小さくすることができる。
【0027】
1つ以上の開口部は1つ以上のチャネル開口部を含むことができる。1つ以上のチャネル開口部は、1つ以上のチャネルを形成するために1つ以上の電極プレートの1つ以上の開口部と位置合わせする機能、電池アセンブリを通気、充填、及び/もしくは通気するための開口部を提供する機能、1つ以上の弁と連携する機能、電極プレートのスタックを圧縮するために1つ以上のポストを受ける機能、又はそれらの任意の組み合わせ、を果たすことができる。1つ以上のチャネル開口部は、スタックを貫通する1つ以上のチャネルを形成するために、1つ以上の電極プレート及び/又はセパレータの1つ以上の開口部及び/又は孔と横断方向に位置合わせ(すなわち、同心に位置合わせ)することができる。1つ以上のチャネル開口部は、1つ以上の電極プレート及び/又はセパレータの1つ以上の孔と実質的に等しいサイズを有することができる。1つ以上のチャネル開口部は、1つ以上のポストが貫通することができる任意のサイズを有することができる。1つ以上のチャネル開口部は、1つ以上の他のチャネル開口部よりも小さい、等しい、又はより大きい断面幅又は断面積を有することができる。例えば、1つのチャネル開口部は、電池の充填、通気、及び/又は冷却を可能にするために、1つ以上の他のチャネル開口部より大きい直径を有することができる。1つ以上のチャネル開口部は1つ以上の弁に接続されるか又は1つ以上の弁と連通することができる。例えば、他のチャネル開口部より大きい直径を有するチャネル開口部は弁に接続されることができる。1つ以上のチャネル開口部に近い及び/又は隣接するベースの表面は、封止表面とすることができる。
【0028】
1つ以上の端部プレートは封止面を含むことができる。封止面は、電極プレートのスタックを圧縮し且つ封止するために1つ以上のポストと連携するように機能することができる。封止面は、端部プレートの1つ以上の開口部に隣接する端部プレートの表面、チャネルに隣接する端部プレートの表面、インサートと開口部との間の端部プレートの表面、インサートの表面、又はそれらの任意の組み合わせとすることができる。封止面は、重なり部分などのポストの一部と直接接触する端部プレートの表面とすることができる。封止面は、単極プレートに面する及び/又は単極プレートと接触する端部プレートの表面に相対することができる。プレートの封止面は、圧縮がポストによって加えられる場合、封止を改善するために変更されることができる。封止面は平滑にされる、輪郭がつけられる、粗くされる、又は表面処理されることができる。滑らかな表面は、液体の流れを可能にする欠陥無しに電解質を密封するための大きい接触面積を有するであろう。同心円状のリング、突起部、又はうねりなどの輪郭は、高圧接触の領域又は「リング」を液体電解質の流れに抗させる。突起部は、液体の封止を容易にするために変形可能な平坦なシート又はOリングなどのガスケット材料で充填されることができる。変形可能な材料の粗い封止面は、圧縮して信頼性の高い液体電解質封止を形成することができる。液体電解質による濡れに対して相いれなくするために封止面を表面処理することは、液体電解質がチャネルに流れ込むことを防止するであろう。親水性電解質が使用される場合、封止面は疎水性にされることができる。同様に、疎水性電解質が使用される場合、封止面は親水性とすべきである。
【0029】
1つ以上の端部プレートは1つ以上のインサートを含むことができる。1つ以上のインサートは、電極プレートの1つ以上のインサートとかみ合わせ、スタックを貫通する1つ以上のチャネルの一部を画定して、1つ以上のチャネルに沿って漏洩防止封止を形成する機能、1つ以上の弁と連携する機能、又はそれらの組み合わせ、を果たすことができる。1つ以上のインサートは、電極プレートの1つ以上のインサートとかみ合う、チャネルの一部を形成する、1つ以上のチャネルに沿って漏洩防止封止を形成する、1つ以上の弁と連携する、又はそれらの任意の組合せをする任意のサイズ及び/又は形状を有することができる。1つ以上のインサートは、1つ以上のリブ構造体を形成又は取り付けるのに適した任意の方法で端部プレートのベースに形成されるか又は取り付けられることができる。1つ以上のインサートは、1つ以上の隆起インサートを形成する端部プレートの表面から突出することができる。1つ以上のインサートは端部プレートのベースから突出することができる。1つ以上のインサートは、ベースから1つ以上のリブ構造体と同じ又は反対の方向に突出することができる。1つ以上のインサートは1つ以上のリブ構造体と同じ高さ及び/又は厚さを有することができる。1つ以上のインサートは、ベースの表面から実質的に直角に又は斜めに突出することができる。1つ以上のインサートは端部プレートの一部に取り付けられるか又は一体化されることができる。端部プレートの一部に一体化され、端部プレートの表面から突出しているインサートはボスとして定義されることができる。1つ以上のインサートは貫通する1つ以上の開口部を有することができる。1つ以上のインサートは同心であり、1つ以上の開口部の周りに形成されることができる。1つ以上のインサートは開口部の長さを延ばすことができる。封止面は1つ以上の開口部の外径と1つ以上のインサートの内部との間に形成されることができる。例えば、インサートと開口部との間に配置される電池の縦軸に実質的に直角なベースの表面は、封止面とすることができる。1つ以上のインサートは、チャネルの周りに漏洩防止封止を形成するように隣接する電極プレートの1つ以上のインサートとかみ合うことができる可能性がある。例えば、1つ以上の端部プレートは、インサートとは反対側の面に、隣接する電極プレートのボス、インサート、スリーブ、又はブッシングに一致するくぼみを含むように機械加工又は形成されることができる。
【0030】
1つ以上の端部プレートは1つ以上の端部プレート材料から構成されることができる。端部プレート材料は、電池アセンブリを真空に引き、充填し、且つ/又は動作させている間に、変形に抗するために1つ以上の端部プレートに十分な剛性を提供し、1つ以上の電極プレートに補強を提供するように機能することができる。1つ以上の端部プレート材料は、所望の機能の任意の組み合わせを満たすことができる任意の材料又は材料の組み合わせを含むことができる。1つ以上の端部プレート材料は、約200ksi(1379MPa)以上、約400ksi(2758MPa)以上、又は更には約500ksi(3447MPa)以上の剛性を有することができる。1つ以上の端部プレート材料は、約1500ksi(10342MPa)以下、約1200ksi(8274MPa)以下、又は更には約1000ksi(6895MPa)以下の剛性を有することができる。1つ以上の端部プレート材料は、約20MPa以上、約40MPa以上、又は更には約60MPa以上の圧縮強度を有することができる。1つ以上の端部プレート材料は、約1300MPa以下、約1200MPa以下、又は更には約1000MPa以下の圧縮強度を有することができる。1つ以上の端部プレート材料は、約300MPa以上、約400MPa以上、又は更には約500MPa以上の引張強度を有することができる。1つ以上の端部プレート材料は、約2000MPa以下、約1900MPa以下、又は更には約1800MPa以下の引張強度を有することができる。1つ以上の端部プレート材料は、ベース、補強構造体、1つ以上のリブ構造体、1つ以上のインサート、又はそれらの任意の組み合わせの一部とすることができる。1つ以上の端部プレート材料は、基板の材料などの電極プレートに適する任意の材料を含むことができる。1つ以上の端部プレート材料は、金属、ポリマー材料、又はその両方を含むことができる。金属は、鋳鉄、鋼、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、炭素鋼、同様なもの、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。ポリマー材料は、型成形されることができる任意の材料とすることができる。例えば、ポリマー材料は射出成形されることができる。ポリマー材料は、熱硬化性ポリマー、熱可塑性ポリマー、又はそれらの組み合わせを含むことができる。ポリマー材料は、ポリマーと共に使用することが知られている任意の公知の補強材料で補強されることができる。補強材料は、繊維、ミクロスフェア、ビーズ、泡、同様なもの、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。補強材料は、ガラス、ポリマー、セラミック、もしくはカーボン、同様なもの、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0031】
1つ以上の端部プレートは1つ以上の取り付け機構を含むことができる。1つ以上の取り付け機構は、1つ以上の端部プレートを1つ以上の電極プレート、電極プレートのスタック、又はその両方に取り付けるように機能することができる。1つ以上の電極プレート又は1つ以上の端部プレートに取り付けられている端部プレートは、電池の動作前、動作中、及び/又は動作後の、1つ以上の電気化学セルの真空引き、充填、通気、冷却、充電、及び/又は放電中に、1つ以上の電極プレートの変形を防止することができる。1つ以上の端部プレートは、電池の動作前、動作後、又は動作中の変形力に耐えることができる任意のタイプの取り付け機構を介して、1つ以上の電極プレート、電極プレートのスタック、又はその両方に取り付けられることができる。1つ以上の取り付け機構は、端部プレートの周辺の少なくとも一部の周りの1つ以上の端部プレートを電極プレートに取り付ける、端部プレートの内部の少なくとも一部を電極プレートに取り付ける、又はその両方とすることができる。1つ以上の取り付け機構は、プラスチックを金属に、プラスチックをプラスチックに、金属を金属に、又はそれらの任意の組み合わせでかみ合わせることができる任意の取り付け機構とすることができる。1つ以上の取り付け機構は、端部プレート及び/又は電極プレートに一体化されるか又はそれらから分離されることができる。1つ以上の取り付け機構は、電極プレートの外面に取り付けられることができ、少なくとも部分的に1つ以上の電極プレートを貫通することができ、端部プレートから電極プレートに向かって及び/又は電極プレートの中に突出することができ、電極プレートから端部プレートに向かって及び/又は端部プレートの中に突出することができ、あるいはそれらの任意の組み合わせをすることができる。1つ以上の取り付け機構は、端部プレート、電極プレート、又はその両方の開口部で受けられることができる。1つ以上の取り付け機構は、1つ以上の接着材料、機械的ファスナー、型成形ファスナー、同様なもの、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。機械的ファスナーは、ねじファスナー、クリップ、ステープル、同様なもの、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。ねじファスナーは、ねじ、ボルト、スタッド、ナット、同様なもの、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。接着材料は、接着剤、封止剤、テープ、同様なもの、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。接着剤は、エポキシ、アクリル、ウレタン、同様なもの、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。テープは、非常に強力な接合テープ、両面テープ、同様なもの、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。型成形されたファスナーは、ヒートステーク、溶接、同様なもの、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。クリップは、スナップ嵌め、圧入、片持ち梁クリップ、フック面を有するクリップを含むことができる。
【0032】
ベースは1つ以上の凹部を有することができる。1つ以上の凹部は、1つ以上の電極プレートの1つ以上の部分を受ける、1つ以上の電極プレートの周辺とかみ合う、又はその両方をするように機能することができる。1つ以上の凹部は、1つ以上の電極プレートの1つ以上の部分を受ける、1つ以上の電極プレートの周辺とかみ合う、又はその両方をする任意のサイズ、形状、及び/又は構成を有することができる。1つ以上の凹部は、フレーム及び/又は隆起縁部などの1つ以上の電極プレートの一部分と実質的に類似した、逆の、及び/又は反対の形状を有することができる。1つ以上の凹部はベースの外部及び/又は内部の周りに配置されることができる。1つ以上の凹部はベースの周りに配置されることができる。1つ以上の凹部は、1つ以上の電極プレートと接触する表面に形成されることができる。例えば、1つ以上の凹部は、内部補強構造体を有する表面の反対側のベースの周縁部の周りに形成されることができる。1つ以上の凹部は1つ以上の隆起した縁部又はフレームと位置合わせし且つかみ合うことができる。1つ以上の凹部は、電極プレート又はセパレータのフレーム又は隆起した縁部と同様に設計されることができる。
【0033】
物品は複数の電極プレートを含むことができる。複数の電極プレートは電池アセンブリ内で電流(すなわち、イオン及び電子の流れ)を伝導するように機能することができる。複数の電極プレートは1つ以上の電気化学セルを形成することができる。例えば、それらの間にセパレータを有することができる一対の電極プレートは電気化学セルを形成することができる。複数の電極プレートは任意の所望の断面形状を有することができ、断面形状は、使用環境において利用可能な包装スペースに適合するように設計されることができる。断面形状はシートの面の視点からのプレートの形状を指す。柔軟性のある断面形状及びサイズは、電池が利用されるシステムの電圧及びサイズの要求を受け入れるように、開示された物品の調製を可能にする。両端部プレートは、それらの間に複数の電極プレートを挟むことができる。複数の電極プレートは、1つ以上の単極プレート、1つ以上の双極プレート、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
【0034】
複数の電極プレートは1つ以上の双極プレートを含む。1つ以上の双極プレートは複数の双極プレートを含むことができる。本明細書で使用される複数とは、プレートが1つより多く存在することを意味する。双極プレートは、2つの相対する面を有するシートの形態の基板を備える。両面にはカソード及びアノードが配置される。幾つかの実施形態では、双極プレートは、1つの双極プレートのカソードが別の双極プレート又は単極プレートのアノードに面し、各双極プレートのアノードが双極又は単極プレートのカソードに面するように、物品内でスタックに配置される。物品において、隣接する電極プレートの隣接するアノードとカソードとの間に空間が形成されることができる。電極プレートの間の空間はセパレータ及び/又は電解質を含むことができる。存在する電極プレートの数は、電池の所望の電圧を提供するように選択されることができる。双極電池設計は生成可能な電圧に柔軟性を提供する。
【0035】
複数の電極プレートは1つ以上の単極プレートを含む。1つ以上の単極プレートは複数の単極プレートを含むことができる。1つ以上の単極プレートは、複数の電極プレートの各相対する端部に配置される単極プレートを含むことができる。両単極プレートは、それらの間に配置される1つ以上の双極プレートを含むことができる。1つ以上の単極プレートは、1つ以上の端部プレートに隣接して配置されることができ、1つ以上の端部プレートの一部とすることができ、又は1つ以上の端部プレートとすることができる。例えば、単極プレートの各々は、隣接する端部プレートと隣接する双極プレートとの間に配置されることができる。1つ以上の単極プレートは1つ以上の端部プレートに取り付けられることができる。1つ以上の単極端部プレートは、1つ以上の端部プレートに周辺、内部、又はその両方の周りに取り付けられることができる。1つ以上の単極プレートは、1つ以上の双極プレートに使用される同じ基板並びにアノード及びカソードから調製されることができる。アノード又はカソードの反対側の及び/又は端部プレートに面する単極プレートの表面又は側面は、基板のむき出しの表面とすることができる。
【0036】
1つ以上の電極プレートは1つ以上の基板を含むことができる。1つ以上の基板は、カソード及び/又はアノードに対して構造的支持を提供するように機能し、隣接する電気化学セル間の電解質の流れを防止するようにセル隔壁として機能し、電池の外面上にある可能性がある双極プレートの縁部の周りに電解質密封封止を形成するために他の電池構成要素と連携して機能し、幾つかの実施形態では、一方の表面から他方の表面に電子を送るように機能する。基板は、機能又は電池の化学的性質に応じて様々な材料から形成されることができる。基板は、電池構築に使用される任意の導電性材料の融点を超える温度に耐え、基板が電解質との接触に際して劣化しないように電解質(例えば、硫酸溶液)との接触中に高い化学的安定性を有する、所望の双極電極プレートのバックボーンを提供するのに十分な構造的に頑丈な材料から形成されることができる。基板は、適切な材料から形成されることができ及び/又は基板の一方の表面から反対の基板表面への電気の伝送を可能にする方法で構成される。基板プレートは導電性材料、例えば金属材料から形成されることができ又は非導電性材料から形成されることができる。例示的な非導電性材料は、熱硬化性ポリマー、弾性ポリマー、もしくは熱可塑性ポリマー又はそれらの任意の組み合わせなどのポリマーを含む。非導電性基板は、その中又はその上に構築される導電性の特徴を有することができる。使用されることができるポリマー材料の例は、ポリアミド、ポリエステル、ポリスチレン、ポリエチレン(ポリエチレンテレフタレート、高密度ポリエチレン、及び低密度ポリエチレンを含む)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、バイオベースのプラスチック/バイオポリマー(例えば、ポリ乳酸)、シリコーン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、又はPC/ABS(ポリカーボネートとアクリロニトリルブタジエンスチレンとのブレンド)などのそれらの任意の組み合わせを含む。合成基板が利用されてもよく、合成物は、当該分野で一般的に知られている繊維又は充填材などの補強材、熱硬化性コア及び熱硬化性ポリマーの周りの熱可塑性殻もしくは熱可塑性縁部などの2つの異なるポリマー材料、又は非導電性ポリマー中に配設される導電性材料を含む。基板は、プレートの縁部に、接合可能な、好ましくは溶融接合可能な熱可塑性材料を備えるか又は有することができる。
【0037】
1つ以上の基板は、電極プレートをスタック状に並べること及び電気化学セルの形成を容易にするために、周りに隆起した縁部を有することができる。この文脈で使用されるような隆起した縁部とは、プレートの2つの相対する表面の少なくとも1つの上に隆起した縁部を意味する。隆起した縁部は、別の基板材料の周りに形成される熱可塑性縁部部分を備えることができる。隆起した縁部は、本明細書で説明されるようなセパレータプレートとして機能することができる。基板又は基板の周辺は、非導電性材料とすることができ且つ熱可塑性材料とすることができる。1つ以上の基板はフレームを含むことができる。フレームは、隆起した縁部を含む又は含まないとすることができる。基板の周りの又は基板上に一体化されるフレームは、熱可塑性材料などの非導電性材料から構成されることができる。非導電性材料の使用は電池スタックの外側の封止を強める。
【0038】
1つ以上の電極プレートは、上述したような1つ以上の取り付け機構を含むことができる。
【0039】
1つ以上の電極プレートはカソードを含むことができる。カソードは、電池でカソードとして機能することができる任意の材料とすることができ、電池で一般的に使用される任意の形態とすることができる。双極プレートは、その上に蒸着されるアノードを有する表面の反対側の且つ別の双極プレート又は単極プレートの何れかのアノードに相対する表面にカソードを含むことができる。単極プレートは、カソード又はアノードの何れもない表面、端部プレートに隣接する表面、又はその両方の表面、の反対側の表面上に蒸着されるカソードを有することができる。カソードは正極活物質とも呼ばれる。正極活物質は、リチウムイオン、ニッケル金属水素化物、又は鉛酸二次電池で一般的に用いられるリチウム、鉛、炭素、又は遷移金属の複合酸化物、硫酸化合物、又はリン酸化合物を備えることができる。複合酸化物の例は、LiCoO2などのLi/Co系複合酸化物、LiNiO2などのLi/Ni系複合酸化物、スピネルLiMn2O4などのLi/Mn系複合酸化物、及びLiFeO2などのLi/Fe系複合材料を含む。遷移金属及びリチウムの例示的なリン酸塩及び硫黄化合物は、LiFePO4、V2O5、MnO2、TiS2、MoS2、MoO3、PbO2、AgO、NiOOHなどを含む。カソード材料は、カソード材料が電気化学セル内でカソードとして機能することを可能にする任意の形態とすることができる。例示的な形態は、ペースト形態の成形部品、予め作製されたシート、又はフィルムを含む。鉛酸電池に対して、好ましいカソード材料は二酸化鉛(PbO2)である。
【0040】
1つ以上の電極プレートはアノードを含むことができる。アノードは、電池でアノードとして機能することができる任意の材料とすることができ、電池で一般的に使用される任意の形態であることができる。双極プレートは、その上に蒸着されるカソードを有する表面の反対側の表面上の且つ別の双極プレート又は単極プレートの何れかのカソードに相対する表面上のアノードを含むことができる。単極プレートは、カソード又はアノードの何れも無い表面、端部プレートに隣接する表面、又はその両方、に相対する表面上に蒸着されるアノードを有することができる。アノードはまた負極活物質とも呼ばれる。アノード材料は、鉛酸、ニッケル金属水素化物、及びリチウムイオン電池を含む、二次電池に使用される任意の材料を含むことができる。アノードを構築するのに有用な例示的な材料は、鉛、炭素又はリチウム及び遷移金属(例えば、酸化チタン又はチタンとリチウムとの複合酸化物)の複合酸化物などを含む。鉛酸電池用のアノード材料はスポンジ鉛とすることができる。カソード材料は、カソード材料が電気化学セル内でカソードとして機能することを可能にする任意の形態とすることができる。例示的な形態は、ペースト形態の成形部品、予め作製されたシート、又はフィルムを含む。ペースト組成物は、特に負極活物質用の、補強のための綿くず又はガラス繊維、ペースト安定性のための種々のリガノ有機化合物(ligano-organic compounds)、及び炭素などの導電性添加物を含む多数の有益な添加物を含むことができる。鉛酸電池用には、アノード材料の好ましい形態はスポンジ鉛である。アノード及びカソードは、セルを含む回路が形成されると、電気化学セルとして機能するために一緒に働くように選択される。
【0041】
物品は1つ以上の電気化学セルを含むことができる。電気化学セルは、それらの間に相対するアノードとカソード対を有する、相対する電極プレートの対によって形成されることができる。1つ以上の電気化学セルは封止されることができる。電気化学セル(すなわち、相対するアノードとカソードとの間)の空間は電解質を含むことができる。電気化学セルは、1つ以上のチャネル、電極プレートの1つ以上の縁部、又はその両方の周りに形成される1つ以上の封止で封止されることができ、それは閉鎖された電気化学セルを形成することができる。閉鎖された電気化学セルは、セルの漏洩及び短絡を防止するために環境から封止されることができる。
【0042】
物品は電解質を含むことができる。電解質はアノードとカソードとの間に電子及びイオンが流れるのを可能にすることができる。電解質は電気化学セル内に配置されることができる。1つ以上の電気化学セルが封止されることができるので、電解質は液体電解質とすることができる。電解質は、利用されるアノード及びカソードとの電気化学的反応を促進する任意の液体電解質とすることができる。電解質は水系又は有機系とすることができる。本明細書で有用な有機系電解質は、有機溶媒に溶解されている電解質塩を備える。リチウムイオン二次電池では、リチウムを電解質塩に含有させる必要がある。リチウム含有電解質塩用に、例えば、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、LiSO3CF3、及びLiN(CF3SO2)2が使用されることができる。これらの電解質塩は、単独で又は2つ以上を組み合わせで使用されることができる。有機溶媒は、セパレータ、カソード及びアノード、並びに電解質塩と適合しているべきである。高電圧が印加される場合でさえ分解しない有機溶媒を使用することが好ましい。例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート、及びエチルメチルカーボネートなどのカーボネート類、テトラヒドロフラン(THF)及び2−メチルテトラヒドロフランなどの環状エーテル類、1−ジオキソラン、3−ジオキソラン及び4−メチルジオキソランなどの環状エステル類、γ−ブチロラクトンなどのラクトン類、スルホラン、3−メチルスルホラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、エトキシメトキシメタン、及びエチルジグリムを使用することが好ましい。これらの溶媒は単独で又は2つ以上の組み合わせで使用されることができる。液体電解質中の電解質の濃度は、好ましくは0.3から5mol/lとするべきである。通常、電解質は1mol/l付近で最も高い伝導率を示す。液体電解質は、好ましくは電解質の30から70重量パーセント、及び特に40から60重量パーセントを占めるべきである。水性電解質はセルの機能を高める、酸又は塩が水に溶けたものを備える。好ましい塩及び酸は、硫酸、硫酸ナトリウム、又は硫酸カリウム塩を含む。塩又は酸はセルの動作を促進するのに十分な量で存在する。濃度は、電解質の重量に基づいて約0.5重量パーセント以上、約1.0重量パーセント以上、又は約1.5重量パーセント以上とすることができる。鉛酸電池における好ましい電解質は硫酸水溶液である。電解質は電気化学セルのセパレータを通過することができる可能性がある。
【0043】
物品は1つ以上のセパレータを含むことができる。1つ以上のセパレータは、電気化学セルを仕切る(すなわち、電気化学セルのカソードを電気化学セルのアノードから分離する)機能、樹枝状結晶の形成によるセルの短絡を防止する機能、液体電解質、イオン、電子、もしくはこれらの要素の任意の組合せがセパレータを通過することを可能にする機能、又はそれらの任意の組合せ、を果たすことができる。列挙された機能の1つ以上を実行する任意の既知の電池セパレータは、本発明のアセンブリで利用されることができる。1つ以上のセパレータは電気化学セルのアノードとカソードとの間に配置されることができる。1つ以上のセパレータは、双極プレート間又は双極プレートと単極プレートとの間を含むことができる1対の隣接する電極プレート間に配置されることができる。セパレータは、例えば多孔質ポリマーフィルム、ガラスマット、多孔質ゴム、イオン伝導性ゲル、又は木材などの天然材料など、非導電性材料から調製されることができる。セパレータは、セパレータを通る細孔又は曲がりくねった経路を含むことができ、それらは、電解質、イオン、電子、又はそれらの組み合わせがセパレータを通過することを可能にする。セパレータとして有用な例示的な材料には、吸収性ガラスマット及び多孔性超高分子量ポリオレフィン膜などがある。セパレータは、それらの周辺及び/又は内部の周りで1つ以上の端部プレート、電極プレート、他のセパレータ、又はそれらの任意の組み合わせ、に取り付けられることができる。セパレータは1つ以上の取り付け機構、ポスト、又はその両方を受けることができる。例えば、1つ以上の端部プレート、1つ以上の電極プレート、及び/又は1つ以上のセパレータのスタックを通って延在する1つ以上の取り付け機構及び/又はポストは、複数の電極プレート及び1つ以上のセパレータのスタックを一緒に保持することができる。1つ以上の取り付け機構は、セパレータの周りに、セパレータのフレームにすぐ隣接して、セパレータのフレームと開口部との間に、又はそれらの任意の組み合わせのところに、配置されることができる。セパレータは、隣接するカソード及びアノードの面積よりも大きい面積を有することができる。セパレータは、セルのカソード部分をセルのアノード部分から完全に分離することができる。セパレータの縁部は、セルのアノード部分をセルのカソード部分から完全に分離するように、アノード又はカソードがそれらの上に配設されることが許容されない隣接する電極プレートの周縁部に接触することができる。
【0044】
1つ以上のセパレータはフレームを含むことができる。フレームは、隣接する電極プレートの縁部又はフレームと整合し、電池の電気化学セルと外部との間に封止を形成するように機能することができる。フレームはセパレータに取り付けられるか又はセパレータに一体化されることができる。フレームは、セパレータをフレームに接合し、電解質への暴露に耐えることができる任意の手段を用いて、セパレータを形成するシートの周りでセパレータに取り付けられることができる。例えば、フレームは、セパレータの周りでフレームを接着接合、溶融接合、又は型成形することによって取り付けられることができる。フレームは、任意の公知の成形技術、例えば熱成形、射出成形、回転成形、ブロー成形、圧縮成形などによって所定の位置に型成形されることができる。フレームは射出成形によってセパレータシートの周りに形成されることができる。フレームは、電極プレート用の基板の周りに配設される隆起した縁部と一致するように適合される隆起した縁部を含むことができる。電極プレート基板及びセパレータのフレームのうちの一方又は両方の隆起した縁部は、電池スタックの共通縁部を形成し、電池の電気化学セルと外部との間の封止を強化するようにぴったり合わせられることができる。電解質及び電気化学セルから発生するガスの漏洩を防止するように複数の電極プレート及び1つ以上のセパレータの縁部を封止するために、且つ短絡を防止するように電気化学セルを絶縁するために、物品は、共通に所有され、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2010/0183920号、米国特許出願公開第2014/0349147号、米国特許出願公開第2015/0140376号、及び米国特許出願公開第2016/0197373号に開示されている内骨格封止システム又は外骨格封止システムを使用して封止されることができる。
【0045】
セパレータは1つ以上のインサート及び/又はボスを有することができる。インサート及び/又はボスはセパレータに一体化されることができる。1つ以上のインサート及び/又はボスは、1つ以上の電極プレート、端部プレート、又はその両方の1つ以上のインサート及び/又はボスと位置合わせされることができる。1つ以上のインサート及び/又はボスは、1つ以上の電極プレート、端部プレート、及び/又はセパレータを貫通する(すなわち、スタックを貫通する)1つ以上のチャネルを画定することができる。1つ以上のインサート及び/又はボスは、任意の公知の手段によって形成されることができ、好ましくは射出成形によって所定の位置に型成形されることが好ましい。セパレータがインサート及び/又はボスとフレームとの両方を有する場合、これらの部品は、1つの工程で、例えば射出成形によって型成形されることができる。1つ以上のセパレータのインサート及び/又はボスは1つ以上の通気孔を含むことができる。1つ以上の通気孔は、1つ以上の電気化学セルから1つ以上のチャネルへの選択された流体の連通を可能にすることができる。電気化学セルの各々は独立して電気化学的に形成されることができる。
【0046】
複数の電極プレート及び/又はセパレータは1つ以上の開口部を含むことができる。開口部は、1つ以上のチャネルを形成する機能、1つ以上の封止を収納する機能、1つ以上の電極プレートを1つ以上の端部プレートに付ける機能、又はそれらの任意の組み合わせを果たすことができる。1つ以上の開口部は電極プレート及びセパレータに形成されることができる。電極プレートの1つ以上の開口部は、1つ以上の端部プレート、1つ以上の他の電極プレート、基板、又はそれらの任意の組み合わせの1つ以上の開口部と位置合わせする(すなわち、実質的に同心である)ことができる。1つ以上の開口部は物品の長さにわたって横断方向に位置合わせすることができる。横断方向は物品の縦軸に実質的に平行とすることができる。横断方向は、カソード及び/又はアノードが蒸着されることができる基板の両面に実質的に直角とすることができる。開口部は、機械加工(例えば、ミリング)される、基板の作製中に(例えば、型成形もしくは成形操作によって)形成される、又は別の方法で作製されることができる。開口部は直線状の及び/又は滑らかな内壁又は内面を有することができる。基板に形成される開口部のサイズ及び頻度は、電池の比抵抗に影響を及ぼす可能性がある。1つ以上の開口部は貫通するポストを受けることができる直径を有することができる。開口部は約0.2mm以上、約1mm以上、約2mm以上、又は更には約5mm以上の直径を有することができる。開口部は約30mm以下、約25mm以下、又は更には約20mm以下の直径を有することができる。電極プレート及び/又は基板の1つ以上の開口部は、同じ電極プレート及び/又は基板の他の1つ以上の開口部より大きい直径を有することができる。開口部は、別の開口部より少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、又は更には少なくとも約2.5倍大きいとすることができる。開口部は、別の開口部より約4倍以下、約3.5倍以下、又は更には約3倍以下大きいとすることができる。開口部は1cm
2あたり少なくとも約0.02開口部の密度を有するように形成されることができる。開口部は1cm
2あたり約4開口部未満の密度を有するように形成されることができる。開口部は、1cm
2あたり約2.0開口部から1cm
2あたり約2.8開口部の密度を有するように形成されることができる。
【0047】
1つ以上の端部プレート、電極プレート、及び/又は基板の1つ以上の開口部は、導電性材料、例えば金属含有材料で充填されることができる。導電性材料は、相変態温度未満の電池アセンブリの動作温度において、誘電性基板が基板の第1面と第2面との間の材料混合物を介して導電性経路を有するように、基板の熱劣化温度未満の温度で相変態する材料とすることができる。更に、相変態温度を超える温度において、導電性材料混合物は、導電性経路を介して導電性を無効にする相変態をする。例えば、導電性材料は、はんだ材料、例えば、鉛、錫、ニッケル、亜鉛、リチウム、アンチモン、銅、ビスマス、インジウム、もしくは銀の少なくとも1つ又は任意の2つ以上の混合物を備えるもの、とすることができるか又はそのはんだ材料を含むことができる。導電性材料は、鉛を少しも実質的に含まないとすることができる(すなわち、多くても痕跡量の鉛しか含まない)か又は鉛を機能的に作用する量だけ含むことができる。材料は鉛と錫との混合物を含むことができる。例えば、その材料は、錫をより多く且つ鉛をより少なく(例えば、約55から約65重量部の錫及び約35から約45重量部の鉛)含むことができる。材料は、約240℃未満、約230℃未満、約220℃未満、約210℃未満、又は更には約200℃未満(例えば、約180から約190℃までの範囲)にある溶融温度を示すことができる。材料は共融混合物を含むことができる。開口部を充填する導電性材料としてはんだを使用することの特徴は、はんだが、使用されるはんだの種類に応じて連続的な電池動作に安全でない可能性がある温度で溶融するように適合されることができる規定の溶融温度を有することである。はんだが一旦溶融すると、溶融したはんだを含む基板開口部はもはや導電性でなくなり、開回路が電極プレート内に生じる。開回路は、双極電池内の抵抗を劇的に増加させるように動作する可能性があり、それにより、更なる電気的流れを停止させ、電池内の安全でない反応をシャットダウンする。従って、開口部を充填するように選択される導電性材料の種類は、電池内にこのような内部シャットダウン機構を含めることが望ましいかどうか、且つそうであれば、そのような内部シャットダウンを何度の温度でもたらすことが望ましいか、に応じて変わる可能性がある。基板は、所定の条件を超える動作条件の場合には基板を通る導電性を妨害することによって基板が電池の動作を無効にするよう機能するように、構成されるであろう。例えば、誘電体基板内の導電性材料充填孔は、基板を横断する導電性が妨害されるように相変態するであろう(例えば、溶融するであろう)。妨害の大きさは、基板を通って伝導する電気の機能を部分的に又はまったく完全に無効にすることである可能性がある。
【0048】
物品は1つ以上のチャネルを含むことができる。1つ以上のチャネルは、1つ以上の通気チャネル、充填チャネル、及び/もしくは冷却チャネルとして機能することができ、1つ以上のポストを収納することができ、電池アセンブリの内部全体に1つ以上のポストを分散させることができ、液体電解質が1つ以上のポストもしくは他の構成要素と接触するのを防止することができ、又はそれらの任意の組合せが可能である。1つ以上のチャネルは、位置合わせされた1つ以上の端部プレート、電極プレート、及び/又はセパレータの1つ以上の開口部によって形成されることができる。1つ以上のチャネルは1つ以上の統合チャネルと呼ばれことができる。1つ以上のチャネルは、液体電解質を貫通する経路をもまた含むことができる1つ以上の電気化学セルを貫通することができる。チャネルは、電解質及び動作中に発生するガスがチャネルに入るのを防止するために封止されることができる。この目的を達成する任意の封止方法を利用することができる。1つ以上の端部プレート、電極プレート、及びセパレータのインサート及び/又はボスなどの1つ以上の封止は、液体電解質が1つ以上のチャネルに漏洩することを防止するように、1つ以上のチャネルにかみ合わせ且つ取り囲むことができる。1つ以上のチャネルは、1つ以上の横断チャネルを形成するように、物品を横断方向に貫通することができる。チャネルのサイズ及び形状は、チャネルが1つ以上のポストを収納することを可能にする任意のサイズ又は形状とすることができる。チャネルの形状は、例えば円形、楕円形、又は、正方形、長方形、六角形などの多角形とすることができる。1つ以上のポストを収容するチャネルのサイズは、使用されるポストを収容するように選択される。チャネルの直径は、1つ以上のチャネルを形成するように位置合わせされる開口部の直径に等しくすることができる。1つ以上のチャネルは、ポストが形成されたチャネル内に置かれることができるように、流体が冷却並びに/又は通気及び充填用にチャネルを通して送られることができるように、配置された構成要素に一連の開口部を備える。チャネルの数は、電解質及び動作中に発生するガスの漏洩を防止し、動作中に生じる圧縮力が個々の電気化学セル用の構成要素及び封止を損傷することを防止するように、端部プレート及び端部プレートの縁部、電極プレート、並びに基板を支持するように選択される。動作中に生成される圧縮力を広げるように、複数のチャネルが存在することができる。チャネルの数及び設計は、封止の疲労強度を超える縁部応力力を最小にするのに十分なものである。複数のチャネルの位置は、動作中に生成される圧縮力を広げるように選択される。チャネルは、応力をより良く扱うために、スタック全体に均等に散開されることができる。複数のチャネルは、約2mm以上、約4mm以上、又は約6mm以上の断面サイズを有することができる。チャネルの断面サイズに関する上限は実用性であり、サイズが大きすぎる場合、アセンブリの効率が低減される。チャネルは、約30mm以下、約25mm以下、又は更には約20mm以下の断面サイズを有することができる。
【0049】
物品は1つ以上のチャネルと1つ以上のポストとの間に封止を備えることができる。1つ以上の封止は、チャネル内に、チャネルの外部の周りに、及び/又はポストの周りに配置されることができる。封止は、電解質及び動作中に発生するガスが電気化学セルから漏洩するのを防止する任意の材料又は形態を備えることができる。封止は、端部プレート、電極プレート、及び/もしくはセパレータ内の又はチャネルに挿入されている膜、スリーブ、又は一連の整合したインサート及び/もしくはボスとすることができる。膜はエラストマーとすることができる。チャネルは、プレート及び/又はセパレータに挿入又は一体化されている一連のスリーブ、ブッシング、インサート及び/又はボスによって形成されることができる。インサート及び/又はボスは、チャネルに沿って漏洩防止封止を形成するために、圧縮可能とするか又は互いにかみ合うことができる。インサート及び/又はボスは、電極プレート及び/又はセパレータ内の所定の位置に、例えばそれらを所定の位置に型成形することによって、形成されることができる。インサート及び/又はボスは射出成形によって所定の位置に型成形されることができる。封止は、電解質への暴露、電気化学セルの動作条件、及びポストを挿入することによって又はチャネル内のポストによって加えられる力に耐えることができる任意の材料から調製されることができる。ポスト及び基板に有用であると記載されている好ましいポリマー材料。封止は、双極プレートと単極プレートとの間に置かれたスリーブ、インサート又はブッシングによって形成されることができる。スリーブ又はインサートは比較的剛性があり、ブッシングは概ね弾性的であろう。インサート、ボス、スリーブ及び/又はブッシングは、双極及び単極プレート並びに/又はセパレータ内のくぼみの中に合うように、あるいは1つ以上のチャネルを作製するプレートの開口部に挿入される端部を有するように適合されることができる。2極(dual polar)、双極及び単極プレートは、ボス、インサート、スリーブ、及び/又はブッシングに合うくぼみを含むように形成又は機械加工されることができる。ボス、インサート、スリーブ、又はブッシングを有するプレートのスタックのアセンブリは、チャネルを効果的に封止するための締まり嵌めを作ることができる。代替的に、ボス、インサート、スリーブ、及び/又はブッシングは、接合点で封止を形成するようにプレートに溶融接合又は接着接合されることができる。代替的に、ボス、インサート、スリーブ、及び/又はブッシングは、チャネルを封止するように機能するコーティングでそれらの内側をコーティングされることができる。上述のように、ポストはチャネルを封止するように機能することができる。これらの封止解決策の組み合わせは、単一チャネル又は様々なチャネルで利用されることができることが考えられる。2極、単極プレート、及び双極プレートを含むプレートのスタックの構成要素は、好ましくは同じ形状及び共通の縁部を有する。これは縁部の封止を容易にする。セパレータが存在する場合、セパレータは横断チャネルの形成又は作成を提供するために電極プレートと同様の構造体を概ね有する。別の実施形態では、封止は、ボルトと横断チャネルとの間に注入されるエポキシ、ポリウレタン、又はアクリルポリマーなどの熱硬化性ポリマーとすることができる。1つ以上のチャネルは、1つ以上の電極プレート及び/又は1つ以上のセパレータの開口部に、開口部内で接合されている並びに/又はそれら開口部に一体化されているインサート、ボス、スリーブ、及び/又はブッシングによって形成されることができる。1つ以上のチャネル内の1つ以上のポストは、封止された通路を形成するためのインサート、孔、ボス、スリーブ、及び/又はブッシングを所定の位置に保持するのに十分な圧力を加えることができる。1つ以上のチャネルは、1つ以上の電極プレート及び1つ以上のセパレータに接合及び/又は一体化されているインサート及び/又はボスから形成されることができる。1つ以上のポストは、接着剤接合によってもしくは熱可塑性ポリマーの融合によって又はその両方によって、電池の1つ以上のインサート、ボス、及び/又は基板に接合されることができる。インサート及び/又はボスは、締まり嵌めによって1つ以上の電極プレート及び/又はセパレータに挿入されることができるか、あるいは接着剤によって所定の位置に接合されることができる。1つ以上のセパレータ内のインサート及び/又はボスは、1つ以上の電気化学セルと1つ以上のチャネルとの間の連通を可能にすることができる1つ以上の通気孔を含むことができる。1つ以上の通気孔は、1つ以上の電気化学セルから1つ以上のチャネルへの気体の透過を可能することができ、1つ以上の電気化学セルから1つ以上のチャネルへの1つ以上の液体(すなわち、電解質)の透過を防止することができる。
【0050】
物品は膜を含むことができる。膜は、1つ以上の端部プレート、複数の電極プレート、1つ以上のセパレータ、1つ以上のチャネル、又はそれらの任意の組み合わせの縁部の周りを封止するように機能することができる。膜は、端部プレート、電極プレート、及びセパレータの縁部を封止し、1つ以上の電気化学セルを絶縁する任意の手段によって、1つ以上の端部プレート、複数の電極プレート、及び/又は1つ以上のセパレータの縁部に接合されることができる。例示的な接合方法は、数ある中でも、接着剤接合、溶融接合、振動溶接、RF溶接、及びマイクロ波溶接を備える。膜は、端部プレート、単極プレート、及び双極プレートの縁部を封止することができ、電解質への曝露及び電池が内部及び外部に曝される条件に耐えることができるポリマー材料のシートとすることができる。電極プレートの基板に有用な同じ材料が膜に利用されることができる。膜は、単極及び双極プレートの基板の周りに溶融接合、振動溶接、又は型成形されることができる熱可塑性ポリマーとすることができる。同じ熱可塑性ポリマーは、単極及び双極基板並びに膜に利用されることができる。例示的な材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS、及びポリエステルであり、ABSが最も好ましい。膜は、それらが接合されるスタックの側面のサイズとすることができ、膜はスタックの各側面に接合される。隣接する膜の縁部は封止されることができる。縁部は、接着剤、溶融接合、又は型成形プロセスを使用して封止されることができる。膜は、スタックの全周に巻き付けられている1つの単一シートを備えることができる。膜の前縁部、スタックに接触している第1縁部、スタックの後縁部、及び付けられている膜シートの端部は、封止を完成させるために互いに接合されることができる。これは、接着剤の使用、溶融接合又は型成形プロセスによって行われることができる。溶融接合において、膜の表面及び/又はスタックの縁部は、一方又は両方の表面が溶融され、次いで表面が溶融されている間に膜及びスタックの縁部が接触される条件にさらされる。膜及びスタックの端部は、その表面が凍結すると、接合し、構成要素を一緒に封止することができる接合を形成する。膜は膜材料の連続シートから取られ、所望の長さに切断されることができる。膜の幅は単極及び双極プレートのスタックの高さと一致することができる。膜は、セルを絶縁するために単極及び双極シートのスタックの縁部を封止するのに十分な厚さを有する。膜はまた、スタックの縁部を取り囲む保護ケースとして機能することができる。膜は、約1mm以上、約1.6mm以上、又は約2mm以上の厚さを有することができる。膜は、約5mm以下、約4mm以下、又は約2.5mm以下の厚さを有することができる。膜がスタックの縁部に接合される場合、電解質への暴露及びセルの動作条件に耐えることができる任意の接着剤が使用されることができる。例示的な接着剤は、プラスチックセメント、エポキシ、シアノアクリレート接着剤、又はアクリレート樹脂である。代替的に、膜は、熱可塑性又は熱硬化性材料を電極プレートのスタックの一部又は全部の周りに型成形することによって形成されることができる。熱成形、反応射出成形、射出成形、回転成形、ブロー成形、圧縮成形などを含む任意の公知の型成形方法を使用することができる。膜は、電極プレートのスタックの一部又は全部の周りに膜を射出成形によって形成されることができる。膜がプレートのスタックの一部の周りに形成される場合、膜は電極プレート又は電極プレート及びセパレータの縁部の周りに形成されることができる。
【0051】
物品は1つ以上のポストを含むことができる。1つ以上のポストは、構成要素に対する損傷又はスタックの構成要素の縁部間の封止の破損が防止されるように、構成要素のスタックを一緒に保持するように機能することができ、セパレータ材料にわたって均一な圧縮を保証し、且つセパレータ材料の均一の厚さを保証する。1つ以上のポストは、各端部に、各端部プレートの封止面などの両端部プレートの外面と係合する重なり部分を有することができる。重なり部分は、構成要素に対する損傷又はスタックの構成要素の縁部間の封止の破損を防止するような方法で、両端部プレートの外面に圧力を加え、且つ電池動作中にスタックの膨らみ又は他の変位を防止するように機能することができる。重なり部分は端部プレートの封止面に接触していることができる。スタックは、単極端部プレート上に別個の構造的又は保護的末端部を有することができ、重なり部分は、構造的又は保護的末端部の外面と接触しているであろう。重なり部分は、ポストと連携して、構成要素に対する損傷又はスタックの構成要素の縁部間の封止の破壊を防止する任意の構造とすることができる。例示的な重なり部分は、ボルト頭部、ナット、型成形された頭部、無頭釘、コッタピン、シャフトカラーなどを含む。ポストはスタック全体を貫通する長さであり、その長さは、電池の所望の容量に基づいて変化する。ポストは、チャネルを充填するように断面形状及びサイズを提示することができる。ポストは、ポストが1つ以上のチャネルに締まり嵌めを形成するように、1つ以上のチャネルの断面サイズより大きな断面サイズを有することができる。ポストの数は、電解質及び動作中に発生するガスの漏洩を防止し、動作中に生じる圧縮力が構成要素及び個々の電気化学セルに対する封止を損傷するのを防止するために、端部プレート及び基板の縁部を支持するように選択され、且つ封止の疲労強度を超える縁部応力力を最小にするように選択される。複数のポストは、動作中に生成される圧縮力を広げるように存在することができる。チャネルよりも少ないポストが存在するとすることができ、その場合、1つ以上のチャネルが冷却チャネル又は通気/充填チャネルとして利用される。例えば、3つのチャネルにポストが配置され1つのチャネルが冷却、通気、及び/又は充填チャネルとして使用されることができる、4つのチャネルが存在してもよい。ポストは必要な機能を実行する任意の材料を備えることができる。ポストがチャネルを封止するために利用されるならば、使用される材料は、セルの動作条件に耐えるように選択され、電解質に暴露される場合に腐食することはなく、セルの動作中に生成される温度及び圧力に耐えることができる。ポストが封止機能を果たす場合、ポストは、列挙された条件に耐えることができるポリマー又はセラミック材料を備えることができる。この実施形態では、材料は、セルの短絡を防止するために非導電性でなければならない。ポストは熱硬化性ポリマー又は熱可塑性材料などのポリマー材料を備えることができる。ポストは熱可塑性材料を備えることができる。例示的な熱可塑性材料は、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー)、ポリプロピレン、ポリエステル、熱可塑性ポリウレタン、ポリオレフィン、配合熱可塑性樹脂、ポリカーボネートなどを含む。ABSが最も好ましい。チャネルが別個に封止される場合、ポストは、所望の機能を実行するように構造的完全無欠を有する任意の材料を備えることができる。上記のポリマー材料、セラミック、及び金属が利用されることができる。適切な金属は、鋼、黄銅アルミニウム、銅などとすることができる。ポストは、型成形ポスト、ねじ付きポスト、又は1つ以上の端部取り付けを有するポストを備えることができる。ポストは、スタックの一部、例えば、チャネル内の基板、インサート、又はボスなどに接合されることができる。接合は、熱可塑性材料などのポリマー材料の接着又は融合から形成することができる。部品にねじ山がつけられている場合、スタックの構造部品はねじ付きポストを受けるようにねじ山がつけられる。ポストは、一方の端部に頭部を有し、他方にナット、無頭釘用の孔、もしくはコッタピンを有することができ、又は両端にナット、無頭釘用の孔もしくはコッタピンを有することができる。これは非型成形ポストの場合に一般的である。ポストは、長さを短くすることができるが、長くすることはできない一方向のラチェットデバイスであるように構築されることができる。そのようなポストが所定の位置に置かれ、スタックが圧縮される場合、ポストはスタックに加わる圧力を維持するように短くされる。この実施形態のポストは、ポストが結束バンドなどの構造体の一部として機能できるようにラチェットを容易にする突起部を有することができる。整合しているナット及び/又はワッシャは、所定の位置にある場合に隣接するプレートを圧縮するようにポストと共に使用されることができる。ナット及び/又はワッシャはポストを一方の方向に超えて進み、突起部は、ナット及び/又はワッシャがポストに沿って他方の方向に移動するのを防止するために存在することができる。使用時に、ポスト内の孔は、列挙されている機能を実行するために適切な無頭釘、コッタピンなどを有するであろう。ポストが型成形される場合、ポストは別々に又は所定の位置に型成形されることができる。その場で(in situ)所定の位置に型成形される場合、溶融プラスチックを所定の位置に保持するために、封止がチャネル内に存在する必要がある。ねじ切りされている非導電性ポストが使用されることができ、それは必要な封止を提供することができる。代替的に、予め型成形された非導電性ポリマーのポストは、チャネルを封止するような方法でチャネルに締まり嵌めを形成するように設計されることができる。ポストは射出成形などの型成形によって所定の位置に形成されることができる。
【0052】
物品は1つ以上の弁を含むことができる。1つ以上の弁は、電池アセンブリの内部を真空に引き、電解質で電池アセンブリを充填し、及び/又は動作中に電池アセンブリを通気するように機能することができる。1つ以上の弁は、圧力解放弁、逆止弁、充填弁、安全弁など、又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。1つ以上の弁は、端部プレート、電極プレート、セパレータ、又はそれらの任意の組み合わせの1つ以上の開口部によって形成される1つ以上のチャネルに接続され且つ/又は連通していることができる。1つ以上の弁は、貫通するポストを有するか又はポストが無いチャネルなどのチャネルに連通していることができる。物品は、参照により本明細書に組み込まれる特許文献7に記載されているような1つ以上の弁を含むことができる。
【0053】
物品は1つ以上の端子を含むことができる。1つ以上の端子は、電気化学セル内で生成された電子を、生成された電子を電気の形態で利用するシステムに伝送するように機能することができる。1つ以上の端子は、1つ以上の端部プレート、1つ以上の電極プレート、膜、及び/又はケースを貫通することができる。1つ以上の端子は、端部プレートから外部へ電極プレートを貫通することができるか又は端部プレートの平面に基本的に平行なアセンブリの周りのケースの側面もしくは膜を貫通することができる。端子は、単極プレートのアノード又はカソードの極性と一致する。カソード電流コレクタを有する1つ以上の双極プレートのカソード及び単極プレートのカソードは、独立の正の端子に接続されることができる。アノード電流コレクタを有する1つ以上の双極プレートのアノード及び単極プレートのアノードは、独立の負の端子に接続されることができる。カソード電流コレクタは並列に接続されることができ、アノード電流コレクタは並列に接続されることができる。個々の端子は、接続された単一の正の端子及び接続された単一の負の端子のみを露出されたままにして膜で覆われることができる。
【0054】
アセンブリは1対以上の導電性端子を含み、各対は正及び負の端子に接続されることができる。端子は、各電池スタックを負荷、本質的には電池で生成される電気を利用するシステムに接続するように適合される。端子はアセンブリ内の導電性導管に接触している。アセンブリは、セルが危険な内圧に達する場合、1つ以上のセルが圧力を解放するための圧力解放弁を含むことができる。圧力解放弁は、電池が使用されるシステムに損傷を与える破滅的な破損を或る方法で防止するように設計される。圧力解放弁が解放されると、電池はもはや機能しない。開示されたアセンブリは、危険な圧力に達する時又はその前にアセンブリ全体から圧力を解放する単一の逆止弁を含むことができる。
【0055】
封止されたスタックは形成された電池を保護するためにケース内に置かれることができる。代替的には、膜は、スタックの端部における単極プレート上の保護カバーと併せて、電池のケースとして使用されることができる。単極プレートは、アノード又はカソードの反対側の面に取り付けられるか又は接合される適切な保護カバーを有することができる。カバーは、膜と同じ材料又は膜に接着結合もしくは溶融接合されることができる材料とすることができ、膜用に列挙されている範囲内の厚さを有することができる。プレートの端部に付けられる場合、カバーは、重なり部分を有するポストを含む任意の機械的取り付けで付けられることができる。ケースは、電極プレートのスタック及び/又は単極プレートの両側の周りに膜を型成形することによって形成されることができる。
【0056】
開示されたアセンブリは負荷に取り付けられ、セルを含む回路が形成される。電子は端子及び負荷に流され、システムは電気を使用する。この流れは、セルが電気を生成することができる限り維持される。セルのスタックが完全に放電された場合、電池は追加使用の前に充電ステップを経る必要がある。双極プレート用の基板が、その相変態温度より低い電池アセンブリの動作温度において導電性材料混合物を含む場合、基板は、基板の第1表面と反対側の第2表面との間の材料混合物を介して導電性経路を有し、導電性材料混合物の相変態温度より高い温度において、導電性材料混合物は、その導電性経路を介して導電性を無効にする相変態をする。これにより、不都合な結果が生じる前に電池を無効にすることが可能となる。一旦電池が放電されると、電池は電子の供給源を有する回路を形成することによって再充電されることができる。充電中、電極は機能を変え、放電中のアノードはカソードになり、放電中のカソードはアノードになる。本質的に、電気化学セルは放電に比べて反対方向に電子及びイオンを流す。
【0057】
物品は、1つ以上の端部プレートからの補強により、変形、反り、漏洩、又は亀裂を生じることなく、内部を真空に引く間又はその後、内部圧力に耐えることができる可能性がある。内部を真空に引く間又はその後、電解質で充填する前、及び/又は物品を動作させる前の内部圧力は、約5psi以上、約10psi以上、又は更には約15psi以上の真空排気を含むことができる。内部を真空に引く間又はその後、電解質で充填する前、及び/又は物品を動作させる前の内部圧力は、約30psi以下、約25psi以下、又は更には約20psi以下の真空排気を含むことができる。物品は、内部圧力による漏洩又は反りがなく約10psi以上、約20psi以上、約50psi以上、且つ約100psi以下の動作中の内部圧力に耐えることができる可能性がある。アセンブリは動作中に約6psiから約10psiの内部圧力に耐えることができる可能性がある。アセンブリは、1キログラム当たり約34ワット時、1キログラム当たり約40ワット時、又は1キログラムあたり約50ワット時のエネルギー密度を提供することができる。本発明のアセンブリは、6、12、24、48、又は96ボルトなどの所望の任意の電圧を生成することができる。電圧はより高圧とすることができるが、実際の上限は約200ボルトである。
【0058】
本開示の物品は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、特許文献7、米国特許出願公開第2015/0140376号、米国特許出願公開第2016/0197373号に記載される特徴の何れかを含むことができる。
【実施例】
【0059】
<例示的な実施形態>
図面に関する以下の説明は、本明細書の教示を説明するために提供されるが、その範囲を限定することを意図するものではない。任意の1つの実施形態の特徴は別の実施形態で採用されることができる。
【0060】
図1は端部プレート10を示す。端部プレート10は内部補強構造体12を含む。内部補強構造体12はベース15から突出している複数のリブ14を含む。複数のリブ14は端部プレート10の周りに外側補強リブ16を含む。複数のリブ14は複数の横リブ18及び縦リブ20を含む。横リブ18は縦リブ20に対して実質的に直角に交わる。複数のリブ14は、これらリブ14の間にベース15を露出させる複数のセル22を形成する。端部プレート10は複数の開口部24を含む。複数の開口部24は複数の周辺開口部26を含む。各周辺開口部26は、端部プレート10のベース15から突出している隆起ボス27によって少なくとも部分的に囲まれている。周辺開口部26は、外側補強リブ16と横リブ18及び/又は縦リブ20との間にある。複数の開口部24は複数の内部開口部28を更に含む。内部開口部28は複数のリブ14の間に形成されるセル22内に配設される。内部開口部28はベース15を貫通して延在する。複数の開口部24は複数のチャネル開口部30を含む。各チャネル開口部30は端部プレート10のベース15から突出しているインサート32によって部分的に囲まれている。
【0061】
図2は電極プレートのスタック50の縁部の周りに膜52を施すことを示す。電極プレートのスタック50の両端部54に配置されているのは、2つの端部プレート10である。2つの端部プレート10は、第2端部プレート58に対して電極プレートのスタック50の反対側の端部54に配置されている第1端部プレート56を含む。各端部プレート10はベース15を含み、内部補強構造体12を形成するように複数のリブ14がそれから突出している。電極プレート50の周りに配設されているのはフレーム60である。個々の電極プレート50の間に挟まれているのはセパレータ62である。各セパレータ62の周りに配設されているのはセパレータ用のフレーム64である。セパレータ用のフレーム64は電極プレート50用のフレーム60の間にある。膜52は、熱源66及び圧力68を用いてフレーム60、64に施され、電極プレートのスタック50及びフレーム60、64の端部に対して膜52を封止する。
【0062】
図3は部分的に分解された電極プレートのスタック50を示す。第1端部プレート56である端部プレート10が示されている。第1端部プレート56は内部補強構造体12を含む。端部プレート10は複数のチャネル開口部30を含む。各チャネル開口部30は、端部プレート10のベース15から突出している隆起インサート32によって部分的に囲まれている。第1端部プレート10、56に隣接しているのは、単極プレート68である。単極プレート68は基板69及びフレーム60を含む。フレーム60は基板69の周りに隆起縁部を形成する。単極プレート68は基板69に複数のチャネル開口部70を含む。各チャネル開口部70は、単極プレート68の基板69から突出している隆起インサート72によって部分的に囲まれている。単極プレート68に隣接しているのはセパレータ62である。セパレータ62はフレーム64を含む。フレーム64はセパレータ62の周りに隆起縁部を形成する。セパレータ62はフレーム64の内部に且つ隣接して配置されるガラスマット74を更に含む。セパレータは複数のチャネル開口部76を更に含む。各チャネル開口部76はセパレータ64から突出している隆起インサート78によって部分的に囲まれている。セパレータ64に隣接しているのは双極プレート80である。双極プレート80は基板69及びフレーム60を含む。フレーム60は双極プレート80の基板69の周りに隆起縁部を形成する。双極プレート80は複数のチャネル開口部84を含む。各チャネル開口部84は双極プレート80の基板69から突出している隆起インサート86によって部分的に囲まれている。隆起インサート72、78、86及びチャネル開口部70、76、84は、電極プレートのスタック50及び両端部プレート56、58を通る1つ以上の横断チャネル88を形成するように位置合わせし且つかみ合う。1つ以上の横断チャネル88は、特許文献7に開示されるように、1つ以上のポスト96(図示せず)が1つ以上の横断チャネル88を通って延在するように、1つ以上のポスト96(図示せず)を受けることができる。
【0063】
図4は、
図1のA−A線によって示される平面に沿った、2つの周辺開口部26を通る端部プレート10の断面図を示す。端部プレート10は、例えば端部プレート10が電極プレートのスタック50(図示せず)の端部に組み立てられる場合、単極プレート68である電極プレート50に付けられる。端部プレート10はベース15の周りに窪んだ縁部13を含む。窪んだ縁部13は、複数のリブ14に対してベース15の反対側の表面上にある。窪んだ縁部13は単極プレート68のフレーム60を受ける。単極プレート68は基板69及びアノード92を含む。アノード92は、基板69の、端部プレート10に面する表面の反対側の表面上に蒸着される。端部プレート10は複数の周辺開口部26を含む。周辺開口部26の各々は、外側補強リブ16に隣接して配置され、隆起ボス27によって部分的に囲まれている。各周辺開口部26を通って延在するのは、ねじファスナー34である。ねじファスナー34は、単極プレート68の基板69に埋め込まれているナット36内に受けられる。ねじファスナー34は、端部プレート10を端部プレート10の周りで単極プレート68に固定するためにナット36と連携する。
【0064】
図5は、
図1のB−B線によって示される平面に沿った、複数の内部開口部28を通る端部プレート10の断面図を示す。端部プレート10は、例えば電極プレートのスタック50(図示せず)に対して組み立てられる場合、単極プレート68に付けられる。単極プレート68は基板69及びアノード92を含む。アノード92は、基板69の、端部プレート10に面する表面の反対側の表面上に蒸着される。端部プレート10は複数の内部開口部28を含む。内部開口部28の各々はセル22内の個々のリブ14の間に配置される。内部開口部28はベース15を通って延在する。複数のヒートステーク38は、単極プレート68の基板69から内部開口部28を通って突出する。ヒートステーク38は単極プレート68から突出するボス39として形成される。ボス39は内部開口部28内で受けられる。ボス39はヒートステーク38上にヘッド40を形成するように熱で変形される。ヒートステーク38は単極プレート68を端部プレート10にかみ合わせる。
【0065】
図6は、チャネル開口部30によって形成される横断チャネル88を通る、
図1のC−C線によって示される平面に沿った断面図を示す。基板69を有する単極プレート68及び基板69の端部にフレーム60を有するカソード94が示されている。単極プレート68上のカソード94に隣接して、各端部にフレーム64を有するセパレータ62がある。セパレータ62に隣接して、双極プレート80がある。双極プレート80はセパレータ62に隣接する基板69上に配設されるアノード92を含む。基板69はアノード92に対して反対側の表面上に配設されるカソード94を含む。双極プレート80は各端部にフレーム60を含む。この図には、説明したように配置された多数の双極プレート80がある。双極プレート80の間にはセパレータ62がある。スタックの反対側の端部には、この図においては端部に示されているフレーム60及び隣接するセパレータ62に面するアノード92を備える、基板69を有する単極プレート68がある。電極プレートのスタック50はセル内に配置されるセパレータ62を有する電気化学セルを形成する。また、横断チャネル88も示されている。ポスト96は横断チャネル88内に配設される。ポスト96は横断チャネル88を封止し、各端部に形成される重なり部分98を含む。
【0066】
上記の出願に列挙されている数値は何れも、任意の低い値から任意の高い値までの間に少なくとも2単位の分離があるという条件で、1単位の増分で低い値から高い値までの全ての値を含む。これらは具体的に意図されるものの例にすぎず、列挙された最低値と最高値との間の数値の全ての可能な組み合わせは、本出願において同様の方法で明示的に述べられるとみなされるべきである。特に明記しない限り、全ての範囲は両端点及び端点間の全ての数字を含む。組み合わせを説明するための用語「から本質的に成る」は、特定された要素、成分、構成要素、又はステップ、及びその組合せの基本的且つ新規な特性に実質的に影響を及ぼさない、そのような他の要素、成分、構成要素、又はステップを含むものとする。本明細書の要素、成分、構成要素、又はステップの組み合わせを説明するための用語「備える(comprising)」又は「含む(including)」の使用は、当該要素、成分、構成要素、又はステップから本質的に成る実施形態も意図している。
【0067】
複数の要素、成分、構成要素、又はステップは、単一の一体化された要素、成分、構成要素、又はステップによって提供されることができる。代替的に、単一の一体化された要素、成分、構成要素、又はステップは、別個の複数の要素、成分、構成要素、又はステップに分割されることが可能である。要素、成分、構成要素、又はステップを説明するための不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(one)」の開示は、追加の要素、成分、構成要素、又はステップを排除することを意図するものではない。