【文献】
Ericsson,Intra-UE Prioritization and Multiplexing of UL Transmissions[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1- 1812157,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_R,2018年11月12日
【文献】
Ericsson,On prioritization between overlapping configured and dynamic grants[online],3GPP TSG RAN WG2 #104 R2-1817178,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_R,2018年11月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0018】
図1は、本実施形態の無線通信システムの概念図である。
図1において、無線通信システムは、端末装置1、および、基地局装置3を具備する。
【0019】
以下、キャリアアグリゲーションについて説明する。
【0020】
本実施形態では、端末装置1は、1つまたは複数のサービングセルが設定される。端末装置1が複数のサービングセルを介して通信する技術をセルアグリゲーション、キャリアアグリゲーション、または、DC(Dual Connectivity)と称する。端末装置1に対して
設定される複数のサービングセルのそれぞれにおいて、本発明が適用されてもよい。また、設定された複数のサービングセルの一部において、本発明が適用されてもよい。複数のサービングセルは、少なくとも1つのプライマリセルを含む。複数のサービングセルは、1つ、または、複数のセカンダリセルを含んでもよい。以下、特に記載がないかぎり、本実施形態は1つのサービングセルに適用される。
【0021】
プライマリセルは、初期コネクション確立(initial connection establishment)手順が行なわれたサービングセル、コネクション再確立(connection re-establishment)手
順を開始したサービングセル、または、ハンドオーバ手順においてプライマリセルと指示されたセルである。RRC(Radio Resource Control)コネクションが確立された時点、または、後に、セカンダリセルが設定されてもよい。
【0022】
下りリンクにおいて、サービングセルに対応するキャリアを下りリンクコンポーネントキャリアと称する。上りリンクにおいて、サービングセルに対応するキャリアを上りリンクコンポーネントキャリアと称する。下りリンクコンポーネントキャリア、および、上りリンクコンポーネントキャリアを総称して、コンポーネントキャリアと称する。
【0023】
端末装置1は、複数のサービングセル(コンポーネントキャリア)において同時に複数の物理チャネルでの送信、および/または受信を行うことができる。1つの物理チャネルは、複数のサービングセル(コンポーネントキャリア)のうち1つのサービングセル(コンポーネントキャリア)において送信される。
【0024】
本実施形態の物理チャネルおよび物理信号について説明する。
【0025】
端末装置1から基地局装置3への上りリンクの無線通信では、以下の上りリンク物理チャネルが用いられる。上りリンク物理チャネルは、上位層から出力された情報を送信するために使用される。
・PUCCH(Physical Uplink Control Channel)
・PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)
・PRACH(Physical Random Access Channel)
【0026】
PUCCHは、下りリンクのCSI(Channel State Information)、および/または
、HARQ−ACK(Hybrid Automatic Repeat reQuest)を送信するために用いられる
。CSI、および、HARQ−ACKは、上りリンク制御情報(Uplink Control Information: UCI)である。HARQ−ACKを、ACK(acknowledgement)、HARQ−ACKメッセージ、または、HARQ応答とも称する。
【0027】
PUSCHは、上りリンクデータ(Transport block, Uplink-Shared Channel: UL-SCH)、下りリンクのCSI、および/または、HARQ−ACKを送信するために用いられる。CSI、および、HARQ−ACKは、上りリンク制御情報(Uplink Control Information: UCI)である。
【0028】
PRACHは、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために用いられる。
【0029】
上りリンクの無線通信では、以下の上りリンク物理シグナルが用いられる。上りリンク物理シグナルは、上位層から出力された情報を送信するために使用されないが、物理層によって使用される。
・DMRS(Demodulation Reference Signal)
【0030】
DMRSは、PUCCHまたはPUSCHの送信に関連する。DMRSは、PUSCHと時間多重されてもよい。基地局装置3は、PUSCHの伝搬路補正を行なうためにDMRSを使用してもよい。
【0031】
基地局装置3から端末装置1への下りリンクの無線通信では、以下の下りリンク物理チャネルが用いられる。下りリンク物理チャネルは、上位層から出力された情報を送信するために使用される。
・PDCCH(Physical Downlink Control Channel)
・PDSCH(Physical Downlink Control Channel)
【0032】
PDCCHは、下りリンク制御情報(Downlink Control Information: DCI)を送信す
るために用いられる。下りリンク制御情報を、DCIフォーマットとも称する。下りリンク制御情報は、PDSCHをスケジューリングするために用いられてもよい。下りリンク制御情報は、PDSCHをスケジューリングするために用いられる下りリンクアサインメントを含んでもよい。下りリンク制御情報は、PUSCHをスケジューリングするために用いられてもよい。下りリンク制御情報は、PUSCHをスケジューリングするために用いられる上りリンクグラントを含んでもよい。
【0033】
下りリンク制御情報は、SPS(Semi-Persisitent Scheduling)の活性化、または、
非活性化のために用いられてもよい。下りリンク制御情報は、設定されるグラント(configured grant)タイプ2の活性化、または、非活性化のために用いられてもよい。
【0034】
PDSCHは、下りリンクデータ(Transport block, Downlink-Shared Channel: DL-SCH)を送信するために用いられる。
【0035】
UL−SCHおよびDL−SCHは、トランスポートチャネルである。媒体アクセス制御(Medium Access Control: MAC)層で用いられるチャネルをトランスポートチャネルと称する。MAC層で用いられるトランスポートチャネルの単位を、トランスポートブロック(transport block: TB)またはMAC PDU(Protocol Data Unit)とも称する。
【0036】
以下、本実施形態の無線フレーム(radio frame)の構成について説明する。
【0037】
本実施形態の一態様に係る無線通信システムにおいて、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)が少なくとも用いられる。OFDMシンボルは、OFDMの時間領域の単位である。OFDMシンボルは、少なくとも1または複数のサブキャリア(subcarrier)を含む。OFDMシンボルは、ベースバンド信号生成において時間連続信号(time―continuous signal)に変換される。下りリンクにおいて、CP−OFDM(Cyclic Prefix ― Orthogonal Frequency Division Multiplex)が少なくとも用いられる。上りリンクにおいて、CP−OFDM、または、DFT−s−OFDM(Discrete Fourier Transform ― spread ― Orthogonal Frequency Division Multiplex)のいずれかが用いられる。DFT−s−OFDMは、CP−OFDMに対して変形プレコーディング(Transform precoding)が適用されることで与えられてもよい。本実施形態において、OFDMシンボルを単にシンボルとも称する。
【0038】
OFDMシンボルは、該OFDMシンボルに付加されるCP(Cyclic Prefix)を含ん
だ呼称であってもよい。つまり、あるOFDMシンボルは、該あるOFDMシンボルと、該あるOFDMシンボルに付加されるCPを含んで構成されてもよい。
【0039】
サブキャリア間隔(SCS: SubCarrier Spacing)Δfは、2
μ・15kHzであっても
よい。例えば、サブキャリア間隔の設定(subcarrier spacing configuration)μは0、1、2、3、4、および/または、5のいずれかに設定されてもよい。サブキャリア間隔の設定μは上位層のパラメータにより与えられてもよい。サブキャリア間隔の設定は、上りリンクと下りリンクで個別に設定されてもよい。サブキャリア間隔の設定μはBWPごとに個別に設定されてもよい。PDCCHが送信/受信されるBWPは、該PDCCHに対応するPDSCHが送信/受信されるBWPと同じでもよいし、異なってもよい。つまり、PDCCHが対応するサブキャリア間隔の設定μとPDSCHが対応するサブキャリア間隔の設定μとPUSCHが対応するサブキャリア間隔の設定μは個別に定義されてもよい。
【0040】
本実施形態の一態様に係る無線通信システムにおいて、時間領域の長さの表現のために時間単位(タイムユニット)T
cが用いられる。時間単位T
cは、T
c=1/(Δf
max・N
f)で与えられてもよい。Δf
maxは、本実施形態の一態様に係る無線通信システムにおいてサポートされるサブキャリア間隔の最大値であってもよい。Δf
maxは、Δf
max=480kHzであってもよい。N
fは、N
f=4096であってもよい。定数κは、κ=Δf
max・N
f/(Δf
refN
f,ref)=64である。Δf
refは、15kHzであってもよい。N
f,refは、2048であってもよい。
【0041】
定数κは、参照サブキャリア間隔とT
cの関係を示す値であってもよい。定数κはサブフレームの長さのために用いられてもよい。定数κに少なくとも基づき、サブフレームに含まれるスロットの数が与えられてもよい。Δf
refは、参照サブキャリア間隔であり、N
f,refは、参照サブキャリア間隔に対応する値である。
【0042】
図2は、本実施形態の無線フレームの概略構成を示す図である。
図2において、横軸は時間軸である。下りリンクにおける信号の送信、および/または、上りリンクにおける信号の送信は、10msの無線フレームにより構成される。無線フレームは、10個のサブフレームを含んで構成される。サブフレームの長さは1msである。無線フレームの長さは、サブキャリア間隔Δfに関わらず与えられてもよい。つまり、無線フレームの設定はμに関わらず与えられてもよい。サブフレームの長さは、サブキャリア間隔Δfに関わらず与えられてもよい。つまり、サブフレームの設定はμに関わらず与えられてもよい。
【0043】
あるサブキャリア間隔の設定μのために、サブフレームに含まれるスロットの数とインデックスが与えられてもよい。例えば、サブフレーム内のスロット番号n
μsは、サブフレームにおいて0からN
subframe,μslot−1の範囲で昇順に与えられてもよい。サブキャリア間隔の設定μのために、無線フレームに含まれるスロットの数とインデックスが与えられてもよい。また、スロット番号n
μs,fは、無線フレームにおいて0からN
frame,μslot−1の範囲で昇順に与えられてもよい。N
frame,
μslotは無線フレーム毎の連続するスロットの数である。すなわち、連続するN
frame,μslot個のスロットが1つの無線フレームに含まれてもよい。N
slotsymbはスロット毎の連続するOFDMシンボルの数である。すなわち、連続するN
slotsymb個のOFDMシンボルが1つのスロットに含まれてもよい。N
slotsymbは、CP(Cyclic Prefix)設定に少なくとも基づき与えられてもよい。CP設定は
、上位層のパラメータに少なくとも基づき与えられてもよい。CP設定は、専用RRCシグナリングに少なくとも基づき与えられてもよい。スロット番号は、スロットインデックスとも呼称される。
【0044】
図3は、本実施形態の一態様に係るN
slotsymb、サブキャリア間隔の設定μ、および、CP設定の関係を示す一例である。
図3のAにおいて、例えば、サブキャリア間隔の設定μが2であり、CP設定がノーマルCP(normal cyclic prefix)である場合、N
slotsymb=14、N
frame,μslot=40、N
subframe,μslot=4である。また、
図3のBにおいて、例えば、サブキャリア間隔の設定μが2であり、CP設定が拡張CP(extended cyclic prefix)である場合、N
slotsymb=12、N
frame,μslot=40、N
subframe,μslot=4である。
【0045】
図4は、本実施形態の一態様に係るサブフレームにおけるリソースグリッドの一例を示す概略図である。
図4のリソースグリッドにおいて、横軸は時間領域のインデックスl
symであり、縦軸は周波数領域のインデックスk
scである。1つのサブフレームにおいて、リソースグリッドの周波数領域はN
μRBN
RBsc個のサブキャリアを含む。1つのサブフレームにおいて、リソースグリッドを構成するOFDMシンボルの数N
subframe,μsymbは14・2
μであってもよい。1つのリソースブロックは、N
RBsc個のサブキャリアを含んで構成される。リソースブロックの時間領域は、1OFDMシンボルに対応してもよい。リソースブロックの時間領域は、14OFDMシンボルに対応してもよい。リソースブロックの時間領域は、1または複数のスロットに対応してもよい。リソースブロックの時間領域は、1つのサブフレームに対応してもよい。
【0046】
端末装置1は、リソースグリッドのサブセットのみを用いて送受信を行うことが指示されてもよい。リソースグリッドのサブセットは、BWPとも呼称され、BWPは上位層のパラメータ、および/または、DCIの一部または全部に少なくとも基づき与えられてもよい。BWPをキャリアバンドパート(Carrier Bandwidth Part)とも称する。端末装置1は、リソースグリッドのすべてのセットを用いて送受信を行なうことが指示されなくてもよい。端末装置1は、リソースグリッド内の一部の周波数リソースを用いて送受信を行なうことが指示されてもよい。1つのBWPは、周波数領域における複数のリソースブロックから構成されてもよい。1つのBWPは、周波数領域において連続する複数のリソースブロックから構成されてもよい。下りリンクキャリアに対して設定されるBWPは、下りリンクBWPとも呼称される。上りリンクキャリアに対して設定されるBWPは、上りリンクBWPとも呼称される。BWPは、キャリアの帯域のサブセットであってもよい。
【0047】
サービングセルのそれぞれに対して1または複数の下りリンクBWPが設定されてもよい。サービングセルのそれぞれに対して1または複数の上りリンクBWPが設定されてもよい。
【0048】
サービングセルに対して設定される1または複数の下りリンクBWPのうち、1つの下りリンクBWPがアクティブ下りリンクBWPに設定されてもよい。下りリンクのBWPスイッチは、1つのアクティブ下りリンクBWPをディアクティベート(deactivate)し、該1つのアクティブ下りリンクBWP以外のインアクティブ下りリンクBWPをアクティベート(activate)するために用いられる。下りリンクのBWPスイッチは、下りリンク制御情報に含まれるBWPフィールドにより制御されてもよい。下りリンクのBWPスイッチは、上位層のパラメータに基づき制御されてもよい。
【0049】
アクティブ下りリンクBWPにおいて、DL−SCHが受信されてもよい。アクティブ下りリンクBWPにおいて、PDCCHがモニタされてもよい。アクティブ下りリンクBWPにおいて、PDSCHが受信されてもよい。
【0050】
インアクティブ下りリンクBWPにおいて、DL−SCHが受信されない。インアクティブ下りリンクBWPにおいて、PDCCHがモニタされない。インアクティブ下りリンクBWPのためのCSIは報告されない。
【0051】
サービングセルに対して設定される1または複数の下りリンクBWPのうち、2つ以上の下りリンクBWPがアクティブ下りリンクBWPに設定されなくてもよい。
【0052】
サービングセルに対して設定される1または複数の上りリンクBWPのうち、1つの上りリンクBWPがアクティブ上りリンクBWPに設定されてもよい。上りリンクのBWPスイッチは、1つのアクティブ上りリンクBWPをディアクティベート(deactivate)し、該1つのアクティブ上りリンクBWP以外のインアクティブ上りリンクBWPをアクティベート(activate)するために用いられる。上りリンクのBWPスイッチは、下りリンク制御情報に含まれるBWPフィールドにより制御されてもよい。上りリンクのBWPスイッチは、上位層のパラメータに基づき制御されてもよい。
【0053】
アクティブ上りリンクBWPにおいて、UL−SCHが送信されてもよい。アクティブ上りリンクBWPにおいて、PUCCHが送信されてもよい。アクティブ上りリンクBWPにおいて、PRACHが送信されてもよい。アクティブ上りリンクBWPにおいて、SRSが送信されてもよい。
【0054】
インアクティブ上りリンクBWPにおいて、UL−SCHが送信されない。インアクティブ上りリンクBWPにおいて、PUCCHが送信されない。インアクティブ上りリンクBWPにおいて、PRACHが送信されない。インアクティブ上りリンクBWPにおいて、SRSが送信されない。
【0055】
サービングセルに対して設定される1または複数の上りリンクBWPのうち、2つ以上の上りリンクBWPがアクティブ上りリンクBWPに設定されなくてもよい。
【0056】
以下、本実施形態では、特に記載が無いかぎり、1つのアクティブ下りリンクBWPと1つのアクティブ上りリンクBWPにおける態様を説明していく。以下、本実施形態では、特に記載が無いかぎり、アクティブ下りリンクBWPとアクティブ上りリンクBWPがスイッチされない場合を想定する。
【0057】
以下、本実施形態における装置の構成について説明する。
【0058】
図5は、本実施形態の端末装置1の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、端末装置1は、無線送受信部10、および、上位層処理部14を含んで構成される。無線送受信部10は、アンテナ部11、RF(Radio Frequency)部12、および、ベースバンド部13を含んで構成される。上位層処理部14は、媒体アクセス制御層処理部15、および、無線リソース制御層処理部16を含んで構成される。無線送受信部10を送信部、受信部、符号化部、復号部、または、物理層処理部とも称する。
【0059】
上位層処理部14は、ユーザの操作等により生成された上りリンクデータ(トランスポ
ートブロック)を、無線送受信部10に出力する。上位層処理部14は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行なう。
【0060】
上位層処理部14が備える媒体アクセス制御層処理部15は、媒体アクセス制御層の処理を行う。媒体アクセス制御層処理部15は、無線リソース制御層処理部16によって管理されている各種設定情報/パラメータに基づいて、ランダムアクセス手順の制御を行う。
【0061】
上位層処理部14が備える無線リソース制御層処理部16は、無線リソース制御層の処理を行う。無線リソース制御層処理部16は、自装置の各種設定情報/パラメータの管理をする。無線リソース制御層処理部16は、基地局装置3から受信した上位層の信号に基づいて各種設定情報/パラメータをセットする。すなわち、無線リソース制御層処理部16は、基地局装置3から受信した各種設定情報/パラメータを示す情報に基づいて各種設定情報/パラメータをセットする。
【0062】
無線送受信部10は、変調、復調、符号化、復号化などの物理層の処理を行う。無線送受信部10は、基地局装置3から受信した信号を、分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部14に出力する。無線送受信部10は、データを変調、符号化することによって送信信号を生成し、基地局装置3に送信する。
【0063】
RF部12は、アンテナ部11を介して受信した信号を、直交復調によりベースバンド信号に変換し(ダウンコンバート: down covert)、不要な周波数成分を除去する。RF
部12は、処理をしたアナログ信号をベースバンド部に出力する。
【0064】
ベースバンド部13は、RF部12から入力されたアナログ信号を、アナログ信号をディジタル信号に変換する。ベースバンド部13は、変換したディジタル信号からCP(Cyclic Prefix)に相当する部分を除去し、CPを除去した信号に対して高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform: FFT)を行い、周波数領域の信号を抽出する。
【0065】
ベースバンド部13は、データを逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform: IFFT)して、OFDMシンボルを生成し、生成されたOFDMシンボルにCPを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換する。ベースバンド部13は、変換したアナログ信号をRF部12に出力する。
【0066】
RF部12は、ローパスフィルタを用いてベースバンド部13から入力されたアナログ信号から余分な周波数成分を除去し、アナログ信号を搬送波周波数にアップコンバート(up convert)し、アンテナ部11を介して送信する。また、RF部12は、電力を増幅する。また、RF部12は送信電力を制御する機能を備えてもよい。RF部12を送信電力制御部とも称する。
【0067】
図6は、本実施形態の基地局装置3の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、基地局装置3は、無線送受信部30、および、上位層処理部34を含んで構成される。無線送受信部30は、アンテナ部31、RF部32、および、ベースバンド部33を含んで構成される。上位層処理部34は、媒体アクセス制御層処理部35、および、無線リソース制御層処理部36を含んで構成される。無線送受信部30を送信部、受信部、符号化部、復号部、または、物理層処理部とも称する。
【0068】
上位層処理部34は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行なう。
【0069】
上位層処理部34が備える媒体アクセス制御層処理部35は、媒体アクセス制御層の処理を行う。媒体アクセス制御層処理部35は、無線リソース制御層処理部36によって管理されている各種設定情報/パラメータに基づいて、ランダムアクセス手順の制御を行う。
【0070】
上位層処理部34が備える無線リソース制御層処理部36は、無線リソース制御層の処理を行う。無線リソース制御層処理部36は、物理下りリンク共用チャネルに配置される下りリンクデータ(トランスポートブロック)、システムインフォメーション、RRCメッセージ、MAC CE(Control Element)などを生成し、又は上位ノードから取得し、無線送受信部30に出力する。また、無線リソース制御層処理部36は、端末装置1各々の各種設定情報/パラメータの管理をする。無線リソース制御層処理部36は、上位層の信号を介して端末装置1各々に対して各種設定情報/パラメータをセットしてもよい。すなわち、無線リソース制御層処理部36は、各種設定情報/パラメータを示す情報を送信/報知する。
【0071】
無線送受信部30の機能は、無線送受信部10と同様であるため説明を省略する。
【0072】
端末装置1が備える符号10から符号16が付された部のそれぞれは、回路として構成されてもよい。基地局装置3が備える符号30から符号36が付された部のそれぞれは、回路として構成されてもよい。端末装置1が備える符号10から符号16が付された部のそれぞれは、少なくとも1つのプロセッサと前記少なくとも1つのプロセッサと連結されるメモリとして構成されてもよい。基地局装置3が備える符号30から符号36が付された部のそれぞれは、少なくとも1つのプロセッサと前記少なくとも1つのプロセッサと連結されるメモリとして構成されてもよい。
【0073】
DCIフォーマットには、RNTI(Radio Network Temporary Identifier)によってスクランブルされたCRCが付加されてもよい。RNTIによってスクランブルされたCRCが付加されたDCIフォーマットを、RNTIをともなうDCIフォーマットとも称する。
【0074】
RNTIによってスクランブルされたCRCが付加されたDCIフォーマットを含むPDCCHを、RNTIをともなうPDCCH(PDCCH with RNTI)、RNTIに対するP
DCCH(PDCCH for RNTI)、または、RNTI宛てのPDCCH(PDCCH addressed to
RNTI)とも称する。
【0075】
C−RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)は、動的にスケジュール
されるユニキャスト送信(dynamically scheduled unicast transmission)のために用いられてもよい。動的にスケジュールされるユニキャスト送信は、DL−SCH、および、UL−SCHに対応してもよい。すなわち、動的にスケジュールされるユニキャスト送信は、PDSCH送信、または、PUSCH送信の何れかである。端末装置1は、下りリンクアサインメントを含むC−RNTI宛てのPDCCHの検出に基づいてPDSCHを受信(復号)してもよい。端末装置1は、上りリンクグラントを含むC−RNTI宛てのPDCCHの検出に基づいてPUSCHを送信してもよい。
【0076】
CS−RNTI(Configured Scheduling Radio Network Temporary Identifier)は、
設定されスケジュールされるユニキャスト送信(configured scheduled unicast transmission)のために用いられてもよい。CS−RNTIは、設定されスケジュールされるユニキャスト送信の活性化および非活性化のために用いられてもよい。設定されスケジュールされるユニキャスト送信は、DL−SCH、および、UL−SCHに対応してもよい。すなわち、設定されスケジュールされるユニキャスト送信は、PDSCH送信、または、PUSCH送信の何れかである。
【0077】
設定されスケジュールされるユニキャスト送信は、下りリンクのSPS(Semi-Persisitent Scheduling)と上りリンクの設定されるグラント(configured grant)を含んでも
よい。
【0078】
以下、本実施形態のSPSについて説明をする。
図7は、本実施形態におけるSPSの一例を説明するためのフローを示す図である。
図7の処理は、無線リソース制御層処理部16または端末装置1のMACエンティティ(MAC層)によって実行されてもよい。
【0079】
700において、端末装置1は、SPSのための下りリンクアサインメントを受信し、SPSのための下りリンクアサインメントを設定またはストアし、702に進む。設定またはストアされる下りリンクアサインメントを、設定される下りリンクアサインメントとも称する。端末装置1は、CS−RNTI宛てのPDCCHを用いてSPSのために下りリンクアサインメントを受信してもよい。
【0080】
SPSのために下りリンクアサインメントが設定された後に、702において、端末装置1は、以下の数式(1)を満たす下りリンクのスロットにおいてN番目の下りリンクアサインメントが発生すると順次みなし、704に進む。
【0082】
N
SFNは、無線フレームの番号であるSFN(System Frame Number)である。N
s
lotは、無線フレーム内のスロットの番号である。N
SFN_start_SPSとN
slot_start_SPSは、設定される下りリンクアサインメントが開始されたPDSCHの最初の送信のSFNとスロットである。N
periodicity_SPSは、RRCによって設定されるパラメータであり、SPSのための設定される下りリンクアサインメントの周期である。設定される下りリンクアサインメントは、RRCによって定義される周期に従って暗黙的に再利用されてもよい。
【0083】
704において、端末装置1は、設定される下りリンクアサインメントのPDSCHの期間がPDCCHで受信した下りリンクアサインメントのPDSCHの期間と重複するかどうかを判定する。704において、端末装置1が、設定される下りリンクアサインメントのPDSCHの期間がPDCCHで受信した下りリンクアサインメントのPDSCHの期間と重複しないと判定した場合、端末装置1は706に進む。704において、端末装置1が、設定される下りリンクアサインメントのPDSCHの期間がPDCCHで受信した下りリンクアサインメントのPDSCHの期間と重複すると判定した場合、端末装置1は708に進む。
【0084】
706において、端末装置1は設定される下りリンクアサインメントのPDSCHの期間において受信したトランスポートブロックのデコードを試みる。つまり、704において、端末装置1が、設定される下りリンクアサインメントのPDSCHの期間がPDCC
Hで受信した下りリンクアサインメントのPDSCHの期間と重複すると判定した場合、端末装置1は設定される下りリンクアサインメントに対応するPDSCHにおけるトランスポートブロックのデコードを試みなくてもよい。すなわち、端末装置1がC−RNTI宛てのPDCCHを見つけられなかった場合、設定される下りリンクアサインメントに従う下りリンク送信が想定される。また、端末装置1がC−RNTI宛てのPDCCH(下りリンクアサインメント)を見つけた場合、C−RNTI宛てのPDCCH(下りリンクアサインメント)の割り当てが設定される下りリンクアサインメントを上書き(override)する。
【0085】
図8は、本実施形態の706の詳細な例を示す図である。706は、706aから706gを含んでもよい。端末装置1は706aの処理から順次実行してもよい。706aにおいて、端末装置1は、設定される下りリンクアサインメントのPDSCHの期間において、設定される下りリンクアサインメントに従ってDL−SCHでトランスポートブロックを受信するよう物理層に指示し、トランスポートブロックをHARQエンティティに渡してもよい。706bにおいて、端末装置1は、HARQプロセスIDをPDSCHの期間に関連するHARQプロセスIDにセットしてもよい。PDSCHの期間に関連するHARQプロセスIDは、PDSCHの期間を含むスロットの番号に少なくとも基づいて与えらえてもよい。706cにおいて、端末装置1は、NDIビットがトグルされているとみなす。706dにおいて、端末装置1は、設定される下りリンクアサインメントの存在をHARQエンティティに指示し、HARQ情報をHARQエンティティに渡す。
【0086】
706eは、端末装置1のMACエンティティが備えるHARQエンティティによって処理されてもよい。HARQエンティティはHARQプロセスを管理する。706eにおいて、端末装置1は、物理層から受信したトランスポートブロックとHARQ情報を、HARQ情報によって指示されるHARQプロセスに割り当ててもよい。
【0087】
706fと706gは、端末装置1のHARQプロセスによって処理されてもよい。706fにおいて、端末装置1は、受信したトランスポートブロックのデコードを試みる。706gにおいて、端末装置1は、トランスポートブロックにおけるデータのHARQ−ACKを生成するよう物理層に指示する。
【0088】
708において、端末装置1は、SPSの非活性化(リリース)が指示されているかどうかを判定する。708において、端末装置1がSPSの非活性化(リリース)が指示されていると判定した場合、端末装置1は710に進み、そして、設定される下りリンクアサインメントをクリアする。708において、端末装置1がSPSの非活性化(リリース)が指示されていないと判定した場合、端末装置1は702に進む。
【0089】
704において、端末装置1が設定される下りリンクアサインメントのPDSCHの期間がPDCCHで受信した下りリンクアサインメントのPDSCHの期間と重複するかどうかを判定するためには、該PDCCHを検出する必要がある。しかし、該PDCCHを検出してから該判定を行うための時間が十分にない場合がある。つまり、704におけるPDCCHは所定の時間要求を満たしている必要がある。
【0090】
本実施形態におけるタイミング、時間の一部、または全部は、タイミングアドバンスの影響を含んでいてもよい。
【0091】
以下、704におけるPDCCHに対する時間要求について説明をする。
図9は、本実施形態におけるPDCCHに対する時間要求について説明をするための図である。
【0092】
PDCCH901は、PDSCH904をスケジューリングするための下りリンク制御
情報を含む。PDSCH904は、PDCCH901で受信される下りリンク制御情報に含まれる下りリンクアサインメントに対応するPDSCHである。PDSCH905は、設定される下りリンクアサインメントに対応するPDSCHである。
【0093】
T901は、PDCCH901の最後のOFDMシンボルが終了する時間である。T902は、T901からT
proc,3後の時間である。シンボル902は、T902の後にCPが開始される最初の(次の)下りリンクOFDMシンボルである。
【0094】
T904は、PDSCH904の最初のOFDMシンボルが始まる時間である。T905は、PDSCH905の最初のOFDMシンボルが始まる時間である。チャネルの最後のOFDMシンボルが終了する時間を、チャネルの最後のOFDMシンボルの終わり、チャネルが終了する時間、または、チャネルの最後とも称する。チャネルの最初のOFDMシンボルが始まる時間を、チャネルの最初のOFDMシンボルの始まり、チャネルが始まる時間、チャネルの先頭とも称する。OFDMシンボルが始まることは、OFDMシンボルのCPが始まることであってもよい。
【0095】
シンボル902をシンボルL3とも称する。シンボル906をシンボルL1とも称する。
【0096】
T914は、PDSCH904の最後のOFDMシンボルが終了する時間である。T906は、T914からT
proc,1後の時間である。シンボル906は、T906の後にCPが開始される最初の(次の)上りリンクOFDMシンボルである。
【0097】
PUCCH907は、HARQ−ACKを送信するために用いられる。ここで、HARQ−ACKは、PDSCH904のトランスポートブロックのためのHARQ−ACKである。PUCCH907は、PDCCH901に含まれる下りリンク制御情報のフィールドによって特定される。
【0098】
T
proc,1は、パラメータμ’に少なくとも基づいて与えられてもよい。ここで、パラメータμ’は、μ
PDCCHとμ
PDSCHとμ
ULのうちの最も小さいものに対応してもよい。T
proc,3は、パラメータμ’’に少なくとも基づいて与えられてもよい。ここで、パラメータμ’’は、μ
PDCCHとμ
PDSCHのうちの小さいほうに対応してもよい。μ
PDCCHは、PDCCH901の下りリンクのサブキャリアスペース設定に対応する。μ
PDSCHは、PDSCH904、および、PDSCH905の下りリンクのサブキャリアスペース設定に対応する。μ
ULは、PUCCH907のサブキャリアスペースに対応する。PDCCH901とPDSCH904とPDSCH905が同じ下りリンクBWPで送信される場合、μ
PDCCHとμ
PDSCHは同じ値である。
【0099】
T
proc,1は、以下の数式(2)によって与えられてもよい。T
proc,3は、以下の数式(3)または数式(4)によって与えられてもよい。
【0101】
N
1は、端末装置1の能力とパラメータμ’に少なくとも基づいて与えられてもよい。N
3は、端末装置1の能力パラメータμ’’に少なくとも基づいて与えられてもよい。第1の値のパラメータμ’に対応するN
1の値は、該第1の値のパラメータにμ’’に対応するN
3の値と、異なってもよいし、または、個別に定義されてもよい。第1の値のパラメータμ’に対応するN
1の値は、該第1の値のパラメータにμ’’に対応するN
3の値と、同じでもよい。端末装置1は、端末装置1の能力を示す情報を、基地局装置3に送信してもよい。端末装置1の能力を示す情報は、RRCメッセージに含まれてもよい。
【0102】
d
1,1の値は、PDSCHのマッピング、PDSCHの最後のOFDMシンボルの位置(インデックス)、および、PDSCHのために割り当てられたOFDMシンボルの数の一部、または、全部に少なくとも基づいて与えられてもよい。T
proc,3を計算する場合は、PDSCHのマッピング、PDSCHの最後のOFDMシンボルの位置(インデックス)、および、PDSCHのために割り当てられたOFDMシンボルの数にかかわらず、d
1,1を0にセットしてもよい。
【0103】
PUCCH907の最初の上りリンクOFDMシンボルが、シンボル906よりも早く始まらない場合(in a case that the first uplink OFDM symbol of the PUCCH 907 starts no earlier than at the symbol 906)、端末装置1はPDSCH904に対応する有効なHARQ−ACKを提供する。PUCCH907の最初の上りリンクOFDMシンボルが、シンボル906よりも早く始まる場合(in a case that the first uplink OFDM symbol of the PUCCH 907 starts earlier than at the symbol 906)、端末装置1はPDSCH904に対応する有効なHARQ−ACKを提供しなくてもよい(提供しないことが許可される)。
【0104】
PDSCH904の期間がPDSCH905の期間と重複しており、且つ、PDSCH905の最初の下りリンクOFDMシンボルが、シンボル902よりも早く始まらない場合、端末装置1は、以下の処理A1、処理A2、処理A3の一部、または、全部を実行してもよい。
(処理A1)PDSCH904のトランスポートブロックを受信する。
(処理A2)PDCCH901の下りリンク制御情報を端末装置1のMAC層に渡す。
(処理A3)PDCCH901が704のための所定の時間要求を満たしているとみなす。
【0105】
PDSCH904の期間がPDSCH905の期間と重複しており、且つ、PDSCH905の最初の下りリンクOFDMシンボルが、シンボル902よりも早く始まる場合、端末装置1は、以下の処理B1から処理B5の一部、または、全部を実行してもよい(することが許可される)。
(処理B1)PDSCH904のトランスポートブロックを受信しない。
(処理B2)PDCCH901の下りリンク制御情報を端末装置1のMAC層に渡さない。
(処理B3)PDCCH901が704のための所定の時間要求を満たしていないとみなす。
(処理B4)PDCCH901の下りリンク制御情報を無視または破棄する。
(処理B5)PDCCH901を無視または破棄する。
【0106】
すなわち、設定される下りリンクアサインメントのPDSCHが、PDCCHの最後のシンボルから特定される所定のシンボル(シンボル902)よりも早く始まらない場合、該PDCCHは所定の時間要求を満たすとみなされる。設定される下りリンクアサインメントのPDSCHが、PDCCHの最後のシンボルから特定される所定のシンボル(シン
ボル902)よりも早く始まらない場合、該PDCCHは
図7の704において考慮される。
【0107】
すなわち、設定される下りリンクアサインメントのPDSCHが、PDCCHの最後のシンボルから特定される所定のシンボル(シンボル902)よりも早く始まる場合、該PDCCHは所定の時間要求を満たさないとみなされる。設定される下りリンクアサインメントのPDSCHが、PDCCHの最後のシンボルから特定される所定のシンボル(シンボル902)よりも早く始まる場合、該PDCCHは
図7の704において考慮されなくてもよい。
【0108】
基地局装置3は、設定される下りリンクアサインメントのPDSCHの期間と重複する期間のPDSCHに対応するPDCCHを、所定の時間要求が満たされるタイミングで送信してもよい。すなわち、基地局装置3は、設定される下りリンクアサインメントのPDSCHの期間と重複する期間のPDSCHに対応するPDCCHを、設定される下りリンクアサインメントのPDSCHが該PDCCHの最後のシンボルから特定される所定のシンボル(シンボル902)よりも早く始まらないようなタイミングで送信してもよい。基地局装置3は、設定される下りリンクアサインメントのPDSCHの期間と重複する期間のPDSCHに対応するPDCCHを、設定される下りリンクアサインメントのPDSCHが該PDCCHの最後のシンボルから特定される所定のシンボル(シンボル902)よりも早く始まらるようなタイミングでは送信しなくてもよい。
【0109】
以下、本実施形態の設定されるグラントについて説明をする。
図10は、本実施形態における設定されるグラントの一例を説明するためのフローを示す図である。
図10の処理は、無線リソース制御層処理部16または端末装置1のMACエンティティ(MAC層)によって実行されてもよい。
【0110】
1000において、端末装置1は、設定されるグラントのための上りリンクグラントを受信し、設定されるグラントのための上りリンクグラントを設定またはストアし、1002に進む。設定またはストアされる上りリンクグラントを、設定される上りリンクグラントとも称する。端末装置1は、CS−RNTI宛てのPDCCHを用いて設定されるグラントのために上りリンクグラントを受信してもよい。端末装置1は、設定される上りリンクグラントを含むRRCメッセ―ジを受信してもよい。設定される上りリンクグラントはRRCによって設定されてもよい。
【0111】
設定されるグラントのために上りリンクグラントが設定された後に、1002において、端末装置1は、以下の数式(5)を満たす上りリンクのスロットにおいてN番目の上りリンクグラントが発生すると順次みなし、1004に進む。1002において、数式(5)とは異なる式が用いられてもよい。
【0113】
N
SFNは、無線フレームの番号であるSFN(System Frame Number)である。N
s
lotは、無線フレーム内のスロットの番号である。N
SFN_start_CGとN
slot_start_CGとN
symb_start_CGは、設定される下りリンクアサインメントが開始されたPUSCHの最初の送信のSFNとスロットとOFDMシンボルである。N
periodicity_CGは、RRCによって設定されるパラメータであり、設定されるグラントのための設定される上りリンクグラントの周期である。設定される上りリンクグラントは、RRCによって定義される周期に従って暗黙的に再利用されてもよい。
【0114】
1004において、端末装置1は、設定される上りリンクグラントのPUSCHの期間がPDCCHで受信した上りリンクグラントのPUSCHの期間と重複するかどうかを判定する。1004において、端末装置1が、設定される上りリンクグラントのPUSCHの期間がPDCCHで受信した上りリンクグラントのPUSCHの期間と重複しないと判定した場合、端末装置1は1006に進む。1004において、端末装置1が、設定される上りリンクグラントのPUSCHの期間がPDCCHで受信した上りリンクグラントのPUSCHの期間と重複すると判定した場合、端末装置1は1008に進む。
【0115】
1006において、端末装置1は設定される上りリンクグラントのPUSCHを用いてトランスポートブロックを送信する。つまり、1004において、端末装置1が、設定される上りリンクグラントのPUSCHの期間がPDCCHで受信した上りリンクグラントのPUSCHの期間と重複すると判定した場合、端末装置1は設定される上りリンクグラントに対応するPUSCHを用いてトランスポートブロックを送信しなくてもよい。すなわち、端末装置1がC−RNTI宛てのPDCCH(上りリンクグラント)を見つけられなかった場合、設定される上りリンクグラントに従う上りリンク送信が想定される。また、端末装置1がC−RNTI宛てのPDCCH(上りリンクグラント)を見つけた場合、C−RNTI宛てのPDCCH(上りリンクグラント)の割り当てが設定される上りリンクグラントを上書き(override)する。
【0116】
図11は、本実施形態の1006の詳細な例を示す図である。1006は、1006aから706iを含んでもよい。端末装置1は1006aの処理から順次実行してもよい。1006aにおいて、端末装置1は、HARQプロセスIDをPUSCHの期間に関連するHARQプロセスIDにセットしてもよい。PUSCHの期間に関連するHARQプロセスIDは、PUSCHの期間を含むスロットの番号に少なくとも基づいて与えらえてもよい。1006bにおいて、端末装置1は、NDIビットがトグルされているとみなす。1006cにおいて、端末装置1は、関連するHARQ情報と設定される上りリンクグラントとをHARQエンティティに渡す。
【0117】
1006dから1006fは、端末装置1のMACエンティティが備えるHARQエンティティによって処理されてもよい。HARQエンティティはHARQプロセスを管理する。1006dにおいて、端末装置1は、‘Multiplexing and assembly’エンティティから送信するMAC PDUを取得する。1006eにおいて、端末装置1は、MAC PDUと設定される上りリンクグラントとトランスポートブロック(MAC PDU)のHARQ情報とをHARQプロセスに渡す。1006fにおいて、端末装置1は、HARQプロセスに初期送信をトリガーすることを指示する。
【0118】
1006gから1006iは、端末装置1のHARQプロセスによって処理されてもよい。1006gにおいて、HARQバッファにMAC PDUをストアする。1006hにおいて、端末装置1は、HARQエンティティから受信した設定される上りリンクグラントをストアする。1006iにおいて、端末装置1は、1006hにおいてストアされた上りリンクグラントに従って送信を生成することを物理層に指示する。
【0119】
1008において、端末装置1は、設定されるグラントの非活性化(リリース)が指示されているかどうかを判定する。1008において、端末装置1が設定されるグラントの非活性化(リリース)が指示されていると判定した場合、端末装置1は1010に進み、そして、設定される上りリンクグラントをクリアする。1008において、端末装置1が
設定されるグラントの非活性化(リリース)が指示されていないと判定した場合、端末装置1は1002に進む。
【0120】
1004において、端末装置1が設定される上りリンクグラントのPUSCHの期間がPDCCHで受信した上りリンクグラントのPUSCHの期間と重複するかどうかを判定するためには、該PDCCHを検出する必要がある。しかし、該PDCCHを検出してから該判定を行うための時間が十分にない場合がある。つまり、1004におけるPDCCHは所定の時間要求を満たしている必要がある。
【0121】
以下、1004におけるPDCCHに対する時間要求について説明をする。
図12は、本実施形態におけるPDCCHに対する時間要求について説明をするための図である。
【0122】
PDCCH1201は、PUSCH1204をスケジューリングするための下りリンク制御情報を含む。PUSCH1204は、PDCCH1201で受信される下りリンク制御情報に含まれる上りリンクグラントに対応するPUSCHである。PUSCH905は、設定される上りリンクグラントに対応するPUSCHである。
【0123】
T1201は、PDCCH1201の最後のOFDMシンボルが終了する時間である。T1202は、T1201からT
proc,2後の時間である。シンボル1202は、T1202の後にCPが開始される最初の(次の)上りリンクOFDMシンボルである。T1203は、T1201からT
proc,4後の時間である。シンボル1204は、T1204の後にCPが開始される最初の(次の)上りリンクOFDMシンボルである。
【0124】
シンボル1202をシンボルL2とも称する。シンボル1203をシンボルL4とも称する。
【0125】
T1204は、PUSCH1204の最初のOFDMシンボルが始まる時間である。T1205は、PUSCH1205の最初のOFDMシンボルが始まる時間である。
【0126】
T
proc,2とT
proc,4は、パラメータμ’’’に少なくとも基づいて与えられてもよい。ここで、パラメータμ’’’は、μ
DLとμ
PUSCHのうちの小さいほうに対応してもよい。μ
DLは、PDCCH1201が送信された下りリンクのサブキャリアスペース設定に対応する。μ
PUSCHは、PUSCH1204および/またはPUSCH1205が送信される上りリンクのサブキャリアスペースに対応する。
【0127】
T
proc,2は、以下の数式(6)によって与えられてもよい。T
proc,4は、以下の数式(7)から数式(10)の何れかによって与えられてもよい。
【0128】
【数6】
【数7】
【数8】
【数9】
【数10】
【0129】
N
2とN
4は、端末装置1の能力とパラメータμ’’’に少なくとも基づいて与えられてもよい。第1の値のパラメータμ’’’に対応するN
2の値は、該第1の値のパラメータにμ’’’に対応するN
4の値と、異なってもよいし、または、個別に定義されてもよい。第1の値のパラメータμ’’’に対応するN
2の値は、該第1の値のパラメータにμ’’’に対応するN
4の値と、同じでもよい。
【0130】
PUSCH1204の割り当ての最初のシンボルがDMRSのみから構成される場合、d
2,1の値は0であってもよい。PUSCH1204の割り当ての最初のシンボルがDMRSのみから構成されない場合、d
2,1の値は1であってもよい。PUSCH1204の割り当ての最初のシンボルがDMRSのみから構成されることは、PUSCH1204の割り当ての最初のシンボルがPUSCHから構成されないことであってもよい。PUSCH1204の割り当ての最初のシンボルがDMRSのみから構成されないことは、PUSCH1204の割り当ての最初のシンボルがPUSCHとDMRSとから構成されることであってもよい。T
proc,4を計算する場合は、PUSCH1204の割り当ての最初のシンボルがDMRSのみから構成されるいないかにかかわらず、d
2,1を0にセットしてもよい。
【0131】
PUSCH1204の期間がPUSCH1205の期間と重複しており、且つ、PUSCH1204の最初の上りリンクOFDMシンボルがシンボル1202よりも早く始まらない、且つ、PUSCH1205の最初の上りリンクOFDMシンボルがシンボル1202よりも早く始まらない場合、端末装置1は、以下の処理C1、処理C2、処理C3の一部、または、全部を実行してもよい。
(処理C1)PUSCH1204を用いてトランスポートブロックを送信する。
(処理C2)PDCCH1201の下りリンク制御情報を端末装置1のMAC層に渡す。(処理C3)PDCCH1201が1004のための所定の時間要求を満たしているとみなす。
【0132】
PUSCH1204の最初の上りリンクOFDMシンボルがシンボル1202よりも早く始まる場合、または、PUSCH1204の期間がPUSCH1205の期間と重複しており、且つ、PUSCH1205の最初の上りリンクOFDMシンボルがシンボル1202よりも早く始まる場合、端末装置1は、以下の処理D1から処理D5の一部、または、全部を実行してもよい(することが許可される)。
(処理D1)PUSCH1204を用いてトランスポートブロックを送信しない。
(処理D2)PDCCH1201の下りリンク制御情報を端末装置1のMAC層に渡さない。
(処理D3)PDCCH1201が1004のための所定の時間要求を満たしていないとみなす。
(処理D4)PDCCH1201の下りリンク制御情報を無視または破棄する。
(処理D5)PDCCH1201を無視または破棄する。
【0133】
または、PUSCH1204の最初の上りリンクOFDMシンボルがシンボル1202よりも早く始まらない、且つ、PUSCH1205の最初の上りリンクOFDMシンボルがシンボル1203よりも早く始まらない場合、端末装置1は、上記の処理C1、処理C2、処理C3の一部、または、全部を実行してもよい。PUSCH1204の最初の上りリンクOFDMシンボルがシンボル1202よりも早く始まる場合、または、PUSCH1205の最初の上りリンクOFDMシンボルがシンボル1203よりも早く始まる場合
、端末装置1は、上記の処理D1から処理D5の一部、または、全部を実行してもよい(することが許可される)。
【0134】
すなわち、PDCCHが所定の時間要求を満たすためには、設定される上りリンクグラントのPUSCHが、PDCCHの最後のシンボルから特定される所定のシンボル(シンボル1202またシンボル1203)よりも早く始まらない必要がある。
【0135】
すなわち、設定される上りリンクグラントのPUSCHが、PDCCHの最後のシンボルから特定される所定のシンボル(シンボル1202またシンボル1203)よりも早く始まる場合、該PDCCHは所定の時間要求を満たさないとみなされる。設定される上りリンクグラントのPUSCHが、PDCCHの最後のシンボルから特定される所定のシンボル(シンボル1202またシンボル1203)よりも早く始まる場合、該PDCCHは
図10の1004において考慮されなくてもよい。
【0136】
基地局装置3は、設定される上りリンクグラントのPUSCHの期間と重複する期間のPUSCHに対応するPDCCHを、所定の時間要求が満たされるタイミングで送信してもよい。すなわち、基地局装置3は、設定される上りリンクグラントのPUSCHの期間と重複する期間のPUSCHに対応するPDCCHを、設定される上りリンクグラントのPUSCHが該PDCCHの最後のシンボルから特定される所定のシンボル(シンボル1202またシンボル1203)よりも早く始まらないようなタイミングで送信してもよい。すなわち、基地局装置3は、設定される上りリンクグラントのPUSCHの期間と重複する期間のPUSCHに対応するPDCCHを、該PDCCHに対応するPUSCHが該PDCCHの最後のシンボルから特定される所定のシンボル(シンボル1202)よりも早く始まらないようなタイミングで送信してもよい。基地局装置3は、設定される上りリンクグラントのPUSCHの期間と重複する期間のPUSCHに対応するPDCCHを、所定の時間要求が満たされないタイミングで送信しなくてもよい。
【0137】
以下、本実施形態における、端末装置1および基地局装置3の種々の態様について説明する。
【0138】
(1)本実施形態の第1の態様は、端末装置1であって、1つのサービングセルの1つの下りリンクBWPにおいて、PDCCHで、トランスポートブロックのための第2のPDSCHをスケジューリングするために用いられる下りリンク制御情報を受信し、前記1つの下りリンクBWPにおいて、設定される下りリンクアサインメントに対応する第1のPDSCHの期間が前記第2のPDSCHの期間と重複し、且つ、前記第1のPDSCHの最初の下りリンクシンボルがシンボルL1より早く開始されないことに基づいて、(i)前記トランスポートブロックを受信する、および/または、(ii)前記下りリンク制御情報をMAC層に渡す受信部と、前記MAC層の処理をするMAC層処理部と、を備え、前記シンボルL1は、前記PDCCHの最後の下りリンクシンボルの終わりの後の所定の期間後にCPが開始される最初の(次の)下りリンクシンボルとして定義される。第1の態様において、所定の期間は、T
proc,3であってもよい。
【0139】
(2)本実施形態の第2の態様は、端末装置1であって、1つのサービングセルの1つの下りリンクBWPにおいて、設定される下りリンクアサインメントに対応する第1のPDSCHの期間がPDCCHに対応する第2のPDSCHの期間と重複しないと判定したことに少なくとも基づいて、前記設定される下りリンクアサインメントの存在をHARQエンティティに指示するMAC層処理部と、前記1つの下りリンクBWPにおいて、前記PDCCHで、前記第2のPDSCHをスケジューリングするために用いられる下りリンク制御情報を受信する受信部と、を備える。
【0140】
(3)本実施形態の第2の態様において、前記判定において用いられる前記PDCCHは、所定の時間要求を満たすPDCCHであり、前記所定の時間要求は、前記第1のPDSCHの最初の下りリンクシンボルが、前記PDCCHの最後のシンボルの後の所定の期間の後にCPが開始される最初の(次の)下りリンクシンボルの前ではないことである。
【0141】
(4)本実施形態の第2の態様において、前記1つの下りリンクBWPにおいて、前記設定される下りリンクアサインメントに対応する第1のPDSCHの期間が前記PDCCHに対応する第2のPDSCHの期間と重複する場合、端末装置1は前記第1のPDSCHが所定の時間要求を満たすことを期待し、前記所定の時間要求は、前記第1のPDSCHの前記最初の下りリンクシンボルが、前記PDCCHの最後のシンボルの後の所定の期間後にCPが開始される最初の(次の)下りリンクシンボルの前ではないことである。
【0142】
(5)本実施形態の第1および第2の態様において、前記所定の期間は、パラメータμ’’に少なくとも基づいて与えられ、前記パラメータμ’’は、μ
PDCCHとμ
PDSCHのうちの小さいほうに対応し、前記μ
PDCCHは、前記PDCCHが送信される下りリンクの第1のサブキャリアスペース設定に対応し、前記μ
PDSCHは、前記第1のPDSCH、および、前記第2のPDSCHが送信される下りリンクの第2のサブキャリアスペース設定に対応する。
【0143】
(6)本実施形態の第3の態様は、端末装置1であって、1つのサービングセルの1つの下りリンクBWPにおいて、PDCCHで、トランスポートブロックのための第2のPUSCHをスケジューリングするために用いられる下りリンク制御情報を受信し、前記1つのサービングセルの1つの上りリンクBWPにおいて、設定される上りリンクグラントに対応する第1のPUSCHの期間が前記第2のPUSCHの期間と重複し、且つ、前記第1のPUSCHの最初の上りリンクシンボルがシンボルLxより早く開始されないことに基づいて、(i)前記トランスポートブロックを送信する、および/または、(ii)前記下りリンク制御情報をMAC層に渡す受信部と、前記MAC層の処理をするMAC層処理部と、を備え、前記シンボルLxは、前記PDCCHの最後の下りリンクシンボルの終わりの後の所定の期間後にCPが開始される最初の(次の)上りリンクシンボルとして定義される。第3の態様において、シンボルLxは、シンボルL
2(シンボル1202)またはシンボルL
4(シンボル1203)であってもよい。第3の態様において、所定の期間は、T
proc,2またはT
proc,4であってもよい。
【0144】
(7)本実施形態の第4の態様は、端末装置1であって、1つのサービングセルの1つの上りリンクBWPにおいて、設定される上りリンクグラントに対応する第1のPUSCHの期間がPDCCHに対応する第2のPUSCHの期間と重複しないと判定したことに少なくとも基づいて、前記設定される上りリンクグラントをHARQエンティティに渡すMAC層処理部と、前記1つのサービングセルの1つの下りリンクBWPにおいて、前記PDCCHで、前記第2のPUSCHをスケジューリングするために用いられる下りリンク制御情報を受信する受信部と、を備える。
【0145】
(8)本実施形態の第4の態様において、前記判定において用いられる前記PDCCHは、所定の時間要求を満たすPDCCHであり、前記所定の時間要求は、前記第1のPUSCHの最初の上りリンクシンボルが、前記PDCCHの最後のシンボルの後の所定の期間の後にCPが開始される最初の(次の)上りリンクシンボルの前ではないことである。
【0146】
(9)本実施形態の第4の態様において、前記1つの上りリンクBWPにおいて、前記第1のPUSCHの期間が前記第2のPUSCHの期間と重複する場合、端末装置1は前記第1のPUSCHが所定の時間要求を満たすことを期待し、前記所定の時間要求は、前記第1のPUSCHの最初の上りリンクシンボルが、前記PDCCHの最後のシンボルの
後の所定の期間の後にCPが開始される最初の(次の)上りリンクシンボルの前ではないことである。
【0147】
(10)本実施形態の第3および第4の態様において、前記所定の期間は、パラメータμ’’’に少なくとも基づいて与えられ、前記パラメータμ’’’は、μ
DLとμ
PUSCHのうちの小さいほうに対応し、前記μ
DLは、前記PDCCHが送信される下りリンクの第1のサブキャリアスペース設定に対応し、前記μ
PUSCHは、前記第1のPUSCH、および、前記第2のPUSCHが送信される上りリンクの第2のサブキャリアスペース設定に対応する。
【0148】
これにより、端末装置1と基地局装置3は効率的に通信をすることができる。
【0149】
本発明に関わる基地局装置3、および端末装置1で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU(Central Processing Unit)等を制
御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)であっても良い。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAM(Random Access Memory)に蓄積され、その後、Flash ROM(Read Only Memory)などの各種ROMやHD
D(Hard Disk Drive)に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き
込みが行われる。
【0150】
尚、上述した実施形態における端末装置1、基地局装置3の一部、をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。
【0151】
尚、ここでいう「コンピュータシステム」とは、端末装置1、又は基地局装置3に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0152】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0153】
また、上述した実施形態における基地局装置3は、複数の装置から構成される集合体(装置グループ)として実現することもできる。装置グループを構成する装置の各々は、上述した実施形態に関わる基地局装置3の各機能または各機能ブロックの一部、または、全部を備えてもよい。装置グループとして、基地局装置3の一通りの各機能または各機能ブロックを有していればよい。また、上述した実施形態に関わる端末装置1は、集合体としての基地局装置と通信することも可能である。
【0154】
また、上述した実施形態における基地局装置3は、EUTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)であってもよい。また、上述した実施形態における基地局装置3は、eNodeBに対する上位ノードの機能の一部または全部を有してもよい。
【0155】
また、上述した実施形態における端末装置1、基地局装置3の一部、又は全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよいし、チップセットとして実現してもよい。端末装置1、基地局装置3の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、又は全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
【0156】
また、上述した実施形態では、通信装置の一例として端末装置を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などの端末装置もしくは通信装置にも適用出来る。
【0157】
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。