(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6804529
(24)【登録日】2020年12月4日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】一体化した機構を備えた航空機非常口ドア及びをそのドアを開放/閉鎖する方法
(51)【国際特許分類】
B64C 1/14 20060101AFI20201214BHJP
【FI】
B64C1/14
【請求項の数】13
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2018-520137(P2018-520137)
(86)(22)【出願日】2016年11月2日
(65)【公表番号】特表2018-531836(P2018-531836A)
(43)【公表日】2018年11月1日
(86)【国際出願番号】EP2016076324
(87)【国際公開番号】WO2017076848
(87)【国際公開日】20170511
【審査請求日】2019年10月30日
(31)【優先権主張番号】1560538
(32)【優先日】2015年11月3日
(33)【優先権主張国】FR
(31)【優先権主張番号】1600293
(32)【優先日】2016年2月19日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】518133577
【氏名又は名称】ラテコール
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】シリル,ベセット
(72)【発明者】
【氏名】ブシェット,ダミエン
【審査官】
長谷井 雅昭
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第05031863(US,A)
【文献】
特開2012−081954(JP,A)
【文献】
特開平03−157297(JP,A)
【文献】
特開2009−143568(JP,A)
【文献】
米国特許第05337977(US,A)
【文献】
米国特許第05305969(US,A)
【文献】
米国特許第05064147(US,A)
【文献】
国際公開第2013/128219(WO,A1)
【文献】
米国特許第05931415(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グループ化によって一体化された開放機構を備える航空機非常口ドアであって、このドア開放機構のグループ化が、標準寸法の窓側に位置するストリップをグループ化する際に実施され、その点において、このストリップにおける前記グループ化は、ラッチ及びロック部を備える前記ドアをブロック/ロックするための機構が装着されているロックシャフトに対して、メインシャフトに装着されるドア開放部の内部ハンドルを備え、前記ドアの条件付き開放のための少なくとも1つの機構は、前記ドアに配置された通気フラップと、前記内部ハンドルに前記フラップを連結するために前記ドアに配置された枢軸連結部と、前記フラップのブロック及びロック解除用の第1及び第2の支持体を装備した各先端での加圧レバーを有するブロックシャフトとを備え、条件付きの開放機構に逆らって適合させたリターンスプリングが、航空機の内部と外部との間の残留圧力の変動状態における減圧を用いることによって、当該フラップの開放を可能にして、前記フラップが過圧状態で開放するのを防止するために調整される、航空機非常口ドア。
【請求項2】
前記第1及び第2のブロック部並びにブロック解除部の支持体が、前記ブロックシャフト及びドア取り付け部にそれぞれしっかりと固定されているストッパ及びカムにそれぞれ接触することができ、残留圧力の変動状態で、前記加圧レバー及び前記フラップが、前記内部ハンドルの作動によって共同して移動することで、前記フラップを開放することができ、過圧状態で、前記フラップがドアに留まり、同時に前記第1の支持体が前記フラップをブロックするために前記ストッパと接触する、請求項1に記載の非常口ドア。
【請求項3】
出口開放ボタンが、開放カムを作動させるために前記通気フラップの外面に設けられ、前記加圧レバーを外して前記航空機の前記外部から前記ドアの開放を可能にする、請求項1又は2に記載の非常口ドア。
【請求項4】
ブロック/ロック機構が、ロック部ごとにブロックラッチを備え、そのロック部が、開放位置で前記ドアの枢動及び保持用のヒンジに逆らって実質的に取り付けられ、このタイプの取り付けによって、前記航空機の相対方位角で前記ドアのいかなる移動もブロックすることを可能にしている、請求項1に記載の非常口ドア。
【請求項5】
前記ブロック/ロック機構は、各ロック部と組み合わさったラッチ及び逆ラッチブロック組立体によって形成され、各組立体の逆ラッチ及び前記ロック部によって、同一の前記ロックシャフトに取り付けられ、単一部品を形成する、請求項1に記載の非常口ドア。
【請求項6】
前記ロック機構が解かれるとき、前記ラッチは前記ロック部を覆い、所定位置に前記ラッチを保持するように構成されて、前記ドアをしっかりと固定された状態に保つ、請求項4又は5のいずれか一項に記載の非常口ドア。
【請求項7】
前記逆ラッチは前記ラッチ内部で突出部を形成するように構成され、前記ロック機構の破損が生じるとき、ストッパの構築を可能にする、請求項5に記載の非常口ドア。
【請求項8】
氷破壊機構がストリップをグループ化する機構でも一体化され、この氷破壊機構は、前記メインシャフトに取り付けられるカムを前記ストリップの各先端で設けており、各カムは、リターンスプリングに接続された枢動するランプ部よって誘導されて、順番に、前記内部ハンドルによる前記ロックシャフトの前記作動によって、客室の前記内部の方へ、最小の幅を有するドア開放シーケンスを開始し、特定の氷厚を壊す、請求項1に記載の非常口ドア。
【請求項9】
ストリップをグループ化する前記ドア開放機構は、前記窓より上に水平に延在し、前記ドアは、非常用ドアの上部端と実質的に一致する水平軸に従って枢動することにより開放可能であることによって、前記フラップが、前記ストリップに配置され、及び/又は、前記窓の下に並置され、前記メインシャフト及び前記フラップのブロック用前記シャフトを接続する連結用接続棒と接続される、請求項1に記載の非常口ドア。
【請求項10】
航空機非常口ドアの開放/閉鎖方法であって、このドアは前記航空機の翼の上に位置して、前記ドアの閉鎖カイネマチックスが、逆の順序で上記開放工程を繰り返えすことによって、前記客室の避難ができるようにし、この方法は、航空機胴体の骨組に配置されるドアの開放カイネマチックスを実施する工程を備え、メインシャフト周辺の単一枢動シーケンスで内部ハンドルに用いられる単一動作によって連続して開始される以下の一連の工程に応じて、前記ドアは、その輪郭が前記胴体に合わせられた状態で閉鎖位置にある初期状態から始まり:
−前記客室と前記航空機の前記外部との間の圧力変動が特定の残差値より低いときに、前記条件付き開放機構の通気フラップを開放する第1の工程と。
−前記メインシャフトを解放することによって前記ロック解除を完了するように、前記ロック部をブロック解除し、これらのブロック解除されたロック部を格納するために前記ラッチ移動の作動によってブロック解除/ロック解除する工程と。
−前記客室の前記内部の方へ前記ドアの傾斜移動を起こし、前記メインシャフトの回転によって前記ドアを開放する工程と。
−前記ドアの骨組の中への誘導及び前記胴体ストッパのバイパス部と共同して、前記胴体と平行に実質的に並進する工程と。
−横に配置されるアクチュエータによって、この回転が支援され、前記ヒンジの回転軸周辺で同調する前記ドアを枢動する工程と、を備える方法。
【請求項11】
所定の閾値より高い、前記航空機の前記内部と前記外部との間の過圧状態が実現している間、前記条件付き開放機構をブロックして、前記第1の工程の間に前記通気フラップの前記開放を防止する、請求項10に記載の開放方法。
【請求項12】
最小の幅で前記客室の前記内部の方へ前記ドアを開放する予備工程は、前記メインシャフトに取り付けられる破壊カムの回転の始動によって開始され、リターンスプリングに連結される誘導ランプ部と共同して、この工程が、前記通気フラップの前記開放工程後かつ前記ブロック解除/ロック解除工程の前に実施されている、請求項10又は11のいずれか一項に記載の開放方法。
【請求項13】
予備回転の前記始動が、氷を破壊するように設計されており、前記破壊カムの適切な構成従う前後に動く回転/逆回転によって実施される、請求項11に記載の開放方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一体化した開放機構を備えた航空機非常口ドア、即ち、ドアの切り詰められた空間に集約する非常口ドア、並びに、このタイプの非常口ドアを開放/閉鎖する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機の非常口ドアは、一般に、「翼上非常口ドア」として既知の航空機の翼ユニットより上に位置する。一般的に、航空機は、翼の上に1つ又は2つの非常口ドアを備え付けられており、それは胴体の両側に位置する。非常時の乗客の避難は、このドアの基本的機能である。
【0003】
一般的に、航空機ドアの開放カイネマチックスは、例えば搭乗ドア又は非常用ドアは、相互に続くいくつかの工程、即ち、安全ラッチを用いてロックを解放した後のロック解除、それから、適切な誘導による客室内部の方へ、ドア骨組からのドアの解放、更には、回転軸周辺でヒンジと共同したアクチュエータによるドアの枢動に分類される。閉鎖のために、これらの移動が、逆カイネマチックスに従って相互に続く。
【0004】
非常事態では、最小限の時間で最小限の操作のドア開放を始動させることでき、その間中、開放部を安全なものとすることが必要とされる。
【0005】
規定によって、現在、非常口を妨げずに移動可能な非常用ドアが必要とされている。これに対応するために、翼上の非常口ドアは、搭乗タイプ又は客室サービスタイプのドア構造を再利用し、大きさの縮小を施すように設計されている。客室タイプの備品は、客室で加圧され、ヒンジを備え、内部ハンドル及び連結アームの駆動後に自動的に開放し、それからドアが胴体に沿って開かれたままの状態となる。
【0006】
規定によると、これらの搭乗タイプの翼上ドアは、それらの複雑さのため、「危険である」として証明されているが、従来の翼上ドア(とびら口として既知のヒンジのないドアは、非常開放が行われるとすぐに、翼上に投げ出され得る)は、翼上ドアの表面積が、胴体の通路のドアより大きく、飛行中に開放する可能性が非常に低いため「危険ではない」と考えられていた。従って、搭乗及びサービスドアのすべての機能は、翼上の非常用ドアに集約しなければならず、故に、大いに減少した表面積で、そのような大型の窓の存在によりいっそう、同一の胴体の窓は、現在、非常用ドア用に必要とされている。
【0007】
いわゆる「危険である」ドアのすべての機能に加えて、−ロック/ロック解除状態中のラッチ/ロック部による二重の安全装置、安全な開放/閉鎖機構、視覚インジケータ、及び近接センサ、ドアが正常に閉まらない場合の非常開放及び加圧ブロック機構の支援が集約されるために、−別のパラメータ、即ち、この翼上ドアに対する特定の乗客の付近が考慮されなければならず、それゆえ、これらの乗客は、このタイプのドアの存在と関係している熱的及び音響的問題の影響下に置かれる。結果的に、音響パッチ又は熱的カバーをそこに設置できるようにするため、ドア構造体に最大の空間を確保することが重要である。
【0008】
横方向のストッパ上で支持されている航空機非常用ドアは、例えば、米国特許第5031863号明細書により既知であり、ストッパがガイドのローラー上で動き、ドアの境界に位置する2つのラッチよってしっかり固定されている。ドアの一般的なカイネマチックスは、ストッパをパイパスするために、内部に向けての移動と、それからドア上部への上昇移動から成る。ドアの底部は、ランプ部に誘導され、それから、ドアが上方へ自動的に開き、圧縮ばねを備える連結棒よって押し出される。ドアは、先端部分でスワンネック形状の2本のアームから成るヒンジによって関節でつながれている。ドアの上昇は、ハンドルの先端部分に接続したカムよって開始される。内部ハンドルは、窓より上に配置され、上部から下方への移動で作動する。
【0009】
このドアは、規定に記載の「危険である」、即ち、ロック/ロック解除状態を有した二重の安全装置及び加圧ブロックが設けられていないタイプのドアのすべての機能を実行するというわけではない。加えて、このドアは内部から閉じることができるだけであり、ロック機構がドアの底部でフックする。
【0010】
特許文献米国特許第5931415号は自動開放タイプのドアに関し、ストッパをバイパスするために下降部と連結した内部に向けての開放カイネマチックスを提唱している。当該誘導は、ドアの上部に開放カイネマチックスをもたらすために、ランプ部の支持によって実行されるのに対して、ドアの底部が下方へ、次に外部への移動に続く。ドアは、開放が行われるとき、自動的に係合するラッチのおかげで開放位置に維持される。加えて、外部ハンドルは、ラッチのシャフトに接続されるが、内部ハンドルは、この組立体に対して関節でつながれる。
【0011】
加えて、このドアは、ドアが完全に閉じられていない(規定に記載の「危険ではない」ドア基準)場合、与圧を防止するシステムを備えていない。この機構の通気パネルは、低与圧による飛行の場合にはドアが開放するのを防止するために、圧力ロック部として使用される。加えて、このドアは、ロック部の1つが破損したとしても、安全システムを有してはいない。最終的に、このドアのカイネマチックスは複雑であり、安全機能が果たされない。
【0012】
加えて、特許文献国際公開第2013128219号に記載のドアは、ガスアクチュエータによって上昇するアーム及び一組のロッカーバーによって上部に関節でつながれる。仮想的なヒンジの切点は、胴体の外部にある。ドアは、ストッパをバイパスするために、狭い幅の移動の後、内部の方へ次に上方に向かって開放する。内部ハンドルは水平軸を有し、窓より上に位置して、上部から下方へ操作する。内部ハンドルは、非常モード(トボガンが作動状態になる)及び保守モード(トボガンが非作動状態になる)の際に開放することを可能にする。
【0013】
ドアの外部に位置する瞬間的な中心での回転を伴う特定のカイネマチックスに加えて、この組立体は、ロック及びロック解除の二重の安全装置と、加圧ブロック機構(このドアの分類が、規定に記載の「危険ではない」という理由から)の観点から安全な条件を満たしていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】米国特許出願第5031863号
【特許文献2】米国特許出願第5931415号
【特許文献3】国際公開第2013128219号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、規定に記載の「危険である」として既知のドアが実現しなければならない主な条件、即ち、ロック及びロック解除の二重の安全装置、並びに安全な開放/閉鎖機構、非常開放による支援、及びドアの不正確な閉鎖が発生した場合の加圧ブロック機構を満たすことである。本発明の目的はまた、切り詰められた空間に、−即ち、標準寸法の窓を備えている非常用ドア上に、これらの機能の併用ができるようにグループ化された機能的な機構を提供し、−ドアの開放/閉鎖カイネマチックスを容易にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この目的のために、本発明は、このような一体化した機構の集結に好適なカイネマチックスを展開すると同時に、第1の翼上ドアの開放動作による通気フラップと、このドアのブロック/ロックと、ドアの第2の開放動作との開放機構、そして、単に内部ハンドルの操作だけによるドアの回転部を集結させている。
【0017】
この目的のための本発明の対象は、グループ化によって一体化される開放機構を備える航空機の非常口ドアである。ドア開放機構のこのグループ化は、標準寸法を有する、即ち、この航空機の他の窓と類似している窓の一端に位置するストリップをグループ化する中で実施される。このタイプのストリップでは、グループ化は、ラッチ及びロック部を備えるドアをブロック/ロックするために、機構に装着されているロックシャフトに連関したメインシャフトに装着されるドア開放の内部ハンドルを備える。条件付きドア開放のための少なくとも1つの機構は、ドアに配置された通気フラップと、内部ハンドルに通気フラップを連結するためにドアに配置された枢軸連結部と、フラップのブロック及びブロック解除用の第1及び第2の支持体を備え付けた各先端での加圧レバーを有するブロックシャフトとを備える。条件付き開放機構に逆らって装着されるリターンスプリングは、圧力変動状態、即ち、ほぼゼロ(例えば1psi未満)である航空機の内部と外部との間の残留圧力の変動を伴う標準状態での減圧を用いることによって当該フラップの開放を可能にするために、そして、フラップが過圧状態で開放するのを防止するために調整される。
【0018】
標準状態では、航空機の当該内部と外部圧力との間の変動は、通常は1psi未満残留し、過剰圧力又は与圧の状態が、特に航空機が特定の高度に達するときに、通常は2psiより大きな圧力変動を伴い存続する。
【0019】
好ましい実施形態によれば、第1及び第2のブロック及びブロック解除支持体は、ブロックシャフト及びドア取り付け部にそれぞれしっかりと固定されているストッパ及びカム上でそれぞれ接触状態となる。残留圧力の変動状態では、加圧レバー及びフラップは、内部ハンドルの作動によって、共同して移動させることができ、フラップが開放することができてもよい。過剰圧力状態では、フラップはドア上に留まり、次に、第1の支持体が、フラップをブロックするためにストッパと接触状態となる。
【0020】
過剰圧力状態では、フラップはドア上に留まる。続いて、ブロックシャフトが、内部ハンドルが上昇するときに回転し、第2の支持体が各カムの下で転動して、第1の支持体がフラップをブロックするためにストッパと接触状態になることができる。
【0021】
加圧レバーを備える機構によって、システムがフラップ及びドアの開放を防止することができ、飛行を安全にする。このように、過剰圧力が持続する(航空機の特定の高度から始まる)場合、乗客は、非常口ドアを開くことができない。
【0022】
有利な特性によれば:
−出口開放ボタンは、開放カムを作動させるために通気フラップの外面に設けられ、加圧レバーを分離し、従って航空機の外部からドアの開放を可能にする。
−支持体は、ローラーである。
−原則では、ばねは実質的に1psiに調整され、しかし、ばねの剛性は、機体の製造業者の計画通りに構成することができる。
【0023】
有利な実施形態では、ブロック/ロック機構は、ロック部ごとにブロックラッチを備える。各ロック部は、開放位置でドアの枢動及び保持用のヒンジに逆らって直接装着され、このタイプの装着によって、航空機の相対方位角でドアのいかなる移動もブロックすることを可能にしている。
【0024】
この装着は、ドア骨組の各ロックの逆取り付け具を備えるドア端上のロック部から通常の位置付けを避けることを可能にする。
【0025】
都合がいいことに、ロック/ロック解除機構(規定に記載の「危険である」ドアのための)は、ラッチ及び逆ラッチ部が、各ロック部と連結した組み立て体をブロックすることにより形成される。各組立体では、逆ラッチ及びロック部は、同じロックシャフトに装着され、単一の部品を形成する。
更に詳細には:
−ラッチはロック部を覆い、所定位置にラッチを保持するように構成されて、ドアをしっかりと固定された状態に保つ。
−逆ラッチは、ラッチ内部で突出部を形成するように構成され、ロック機構の破損が生じるとき、ストッパを構築することを可能にする。
【0026】
別の有利な実施形態では、氷破壊機構もまた、ストリップをグループ化する機構に一体化される。この氷破壊機構は、メインシャフトに装着される破壊カムをストリップの各先端に備える。各カムは、リターンスプリングに接続された枢動するランプ部によって誘導され、順に、内部ハンドルによるロックシャフトの作動によって、客室の内部の方へ、最小の幅を有するドア開放シーケンスを開始し、ドアの外層に、特定の、例えば2.5mmの標準的な厚みの氷厚を壊す。このドアの第1の移動は、氷及び霜の層が胴体を覆っている場合には、氷を引き離して/壊すように設計されている。
【0027】
これらの状態では、この氷破壊機構は、内部ハンドルからメインシャフトを作動させることによって直接開始されるので、ラッチとロック部の組立体のロック/ロック解除機構から独立している。
【0028】
好ましくは、ストリップをグループ化するドア開放機構は、窓より上に水平に延在し、ドアが、非常用ドアの上部端と実質的に一致する水平軸に従い枢動することによって開放できるようになる。フラップは、ストリップで位置付けられ、及び/又は、窓の下に並置され、メインシャフト及びフラップのブロック用シャフトを接続する連結用接続棒と接続される。
【0029】
本発明は、航空機の翼の上に位置するこのタイプの航空機非常口ドアの開放/閉鎖方法に関し、客室の避難ができるようにするために、ドアの閉鎖カイネマチックスが、逆の順序で上記開放工程を繰り返えす。本方法は、航空機胴体の骨組に配置されるドアのための実行する開放カイネマチックスから成り、メインシャフト周辺の枢動シーケンスで内部ハンドルに用いられる単一動作によって連続して開始される以下の一連の工程に応じて、ドアは、その輪郭が胴体に合わせられた状態で閉鎖位置にある初期状態から始まり:
−客室と航空機の外部との間の圧力変動が特定の残差値より低いときに、条件付き開放機構の通気フラップを開放する第1の工程と。
−メインシャフトを解放することによってロック解除を完了するように、ロック部をブロック解除し、これらのブロック解除されたロック部を格納するためにラッチ移動の作動によってブロック解除/ロック解除する工程と。
−客室の内部の方へドアの傾斜移動を起こし、メインシャフトの回転によってドアを開放する工程と。
−ドアの骨組の中への誘導及び胴体ストッパのバイパス部と共同して、胴体と平行に実質的に並進する工程と。
−横に配置されるアクチュエータによって、この回転が支援され、ヒンジの回転軸周辺で同調するドアを枢動する工程とから成る。
【0030】
好ましくは、ドアの並進工程は、その自重によって容易になる下降工程である。
【0031】
好適な機能的特性によれば:
−所定の閾値より高い、航空機の内部と外部との間の過圧状態が実現している間、条件付き開放機構をブロックして、第1の工程の間に通気フラップの開放を防止し。
−最小の幅で客室の内部の方へドアを開放する予備工程は、メインシャフトに装着するカムの回転の始動によって開始され、レバー及びリターンスプリングと共同して、この工程がブロック解除/ロック解除工程の後実施され。
−予備回転の開始は、氷を破壊するように設計されており、カムの適切な構成に従う前後に動く回転/逆回転よって実施される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明の他のデータ、特徴、及び利点は、単に非限定的実施例として提供された本発明の実施形態を記載する以下を読むことにより明らかになるであろう。これらの詳細な実施形態には、実施された手段の組み合わせのより良好な視覚化及び理解のために図が付随し、これらの図がそれぞれ表している:
【
図1】側面図(
図2)でより良好な視認性のためのドアフラップの切り抜きによる、条件付き開放機構の斜視図における側面図である。
【
図2】側面図(
図2)でより良好な視認性のためのドアフラップの切り抜きによる、条件付き開放機構の斜視図における側面図である。
【
図3】ドアフラップの開放移動を例示している条件付き開放機構の断面図における側面図である。
【
図4】条件付き開放機構のブロック解除に関する、
図3より詳細な側面図である。
【
図5a】通常の圧力状態での通気フラップの基本的な開放シーケンスに関する、開放機構の断面図における側面図である。
【
図5b】通常の圧力状態での通気フラップの基本的な開放シーケンスに関する、開放機構の断面図における側面図である。
【
図5c】通常の圧力状態での通気フラップの基本的な開放シーケンスに関する、開放機構の断面図における側面図である。
【
図5d】通常の圧力状態での通気フラップの基本的な開放シーケンスに関する、開放機構の断面図における側面図である。
【
図5e】通常の圧力状態での通気フラップの基本的な開放シーケンスに関する、開放機構の断面図における側面図である。
【
図5f】通常の圧力状態での通気フラップの基本的な開放シーケンスに関する、開放機構の断面図における側面図である。
【
図6a】ドア構造体の外面が氷層で覆われた場合、通気フラップの一連の開放を例示する開放機構の断面図における側面図である。
【
図6b】ドア構造体の外面が氷層で覆われた場合、通気フラップの一連の開放を例示する開放機構の断面図における側面図である。
【
図6c】ドア構造体の外面が氷層で覆われた場合、通気フラップの一連の開放を例示する開放機構の断面図における側面図である。
【
図7a】通気フラップの開放を防ぐシーケンスを例示している開放機構の断面図における側面図である。
【
図7b】通気フラップの開放を防ぐシーケンスを例示している開放機構の断面図における側面図である。
【
図7c】通気フラップの開放を防ぐシーケンスを例示している開放機構の断面図における側面図である。
【
図8a】開放機構、特にブロック/ロック機構を組み込んでいるドアストリップの正面図及び拡大図である。
【
図8b】開放機構、特にブロック/ロック機構を組み込んでいるドアストリップの正面図及び拡大図である。
【
図9a】ブロック/ロック機構の断面図及び斜視図における図面である。
【
図9b】ブロック/ロック機構の断面図及び斜視図における図面である。
【
図10a】ドアの前後に動く移動シーケンスの6つの連続した瞬間を例示する破壊機構の断面図における側面図である。
【
図10b】ドアの前後に動く移動シーケンスの6つの連続した瞬間を例示する破壊機構の断面図における側面図である。
【
図10c】ドアの前後に動く移動シーケンスの6つの連続した瞬間を例示する破壊機構の断面図における側面図である。
【
図10d】ドアの前後に動く移動シーケンスの6つの連続した瞬間を例示する破壊機構の断面図における側面図である。
【
図10e】ドアの前後に動く移動シーケンスの6つの連続した瞬間を例示する破壊機構の断面図における側面図である。
【
図10f】ドアの前後に動く移動シーケンスの6つの連続した瞬間を例示する破壊機構の断面図における側面図である。
【
図11】ドアの上部ローラーの胴体骨組ガイド200及び胴体骨組ストッパの側面図である。
【
図12a】本発明に従った非常口ドアの斜視図における全体的な内外の概観である。
【
図12b】本発明に従った非常口ドアの斜視図における全体的な内外の概観である。
【
図13a】窓の下に並置された通気フラップと、1つが窓の上に配置され、もう一方が窓の下に並置される2つの通気フラップをそれぞれ備える非常口ドアの正面図である。
【
図13b】窓の下に並置された通気フラップと、1つが窓の上に配置され、もう一方が窓の下に並置される2つの通気フラップをそれぞれ備える非常口ドアの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本明細書では、「上部」、「下部」、「上方」、及び「下方」と称する場所は、地上又は巡航飛行での航空機の機素についての標準的な構造箇所に関する。「横方向」という用語は、航空機の胴体に垂直な平面に関する。
【0034】
通気フラップ110を備える条件付き開放機構100は、
図1及び
図2の斜視図における図面に例示したように、航空機(より良好な視認性のために
図2にて切り抜かれているフラップを備える)のそれぞれの内部及び外部が、ドア10及びメインシャフト102に関節でつながれている内部ハンドル1に配置される通気フラップを組み合わせており:フラップ110は、(不適切なドアの閉鎖の場合)与圧と、ハンドル1の操作と、標準的な加圧状態でのドア開放の制限と、乱された状態のドア開放を防止するためにある。この機構100もまた、ドアが標準より高い与圧状態の客室の内部から開放するのを妨げるために用いられている。外圧については−例えば航空機の急速降下の間、又は、フラップの外面上に圧力を及ぼす傾向がある負の動的空気力があるときにさえ、表面は航空機の外部に位置し、−条件付き開放機構100が、下記のブロック/ロック機構のおかげでロック解除もブロック解除もされない。
【0035】
図1で例示される条件付き開放機構100は、リターンスプリング32に反して装着される偏心接続棒103によってハンドル1のメインシャフト102に連結された通気フラップ110から成り、機構は、加圧レバー121が装着されるフラップ110と一体であるブロックシャフト120から成る枢軸連結部12(
図3参照)から成る。各加圧レバー121は、その2つの端でブロックローラー122及びブロック解除ローラー123を備える。
【0036】
ブロック/ロック機構のブロックラッチがロック部をブロックするために適所にない場合(
図8a及び8bに関するブロック/ロック機構の以下明細書を参照)、通気フラップ110は閉鎖することができず、従って、航空機客室は与圧されない。
【0037】
所与の閾値、例えば2psiより高い客室の圧力の状態下でドアを開放する試みがあった場合、開放機構100は加圧レバー121によってブロック/ブロック解除の機能を用いて、ドアは開放しない。負圧変動の場合、−それゆえ、客室圧力が航空機の外部の圧力より低く、−加圧レバー121のブロックローラー122は接触して、通気フラップ110の開放を防止する。
【0038】
除氷又はドア上に堆積した氷の破壊のためにドアの予備開放をする場合、通気フラップ110の下部端111(
図2参照)は、偏心軸103によって客室内部の方へ押し出される。都合がいいことに、この開放機構100は、いかなる機械的干渉も防ぐ。
【0039】
航空機「E」の外部からフラップ110を開放するために、フラップ110の外面112に設けられている外部開放ボタン130を押すことで、開放カム131(
図2参照)を作動させて、加圧レバー121(
図1参照)を開放する。このように、開放機構100は、外部ボタン130によってブロック解除され−そのボタンが圧力条件に影響されず−外部ボタン130と内部ハンドル1との間に誘導された「遅延」移動のおかげである。この遅延移動はまた、干渉状態での開放、例えば氷を壊すために使用される。
【0040】
遅延移動は、
図3の開放機構100における横方向の断面図の図にて、より詳細に例示される。内部ハンドル1がメインシャフト102に直接装着されている状態で、通気フラップ110は、枢軸連結部12を介してハンドル1と、接触を維持するのに役立つ2つのリターンスプリング32に接続されている。基準状態(即ち、フラップ110上に圧力がなく、ドアの外部に氷がない)では、フラップ110及びハンドル1は、共同して移動し、ばね32によって確実に接触している状態となる。ばね32の戻りの力より大きい抵抗力がフラップに印加される場合、ハンドル1とフラップ110との間に移動の遅延が起こる。
【0041】
図4のより詳細な側面図は、フラップ110からブロック解除ローラー123を解放するブロック解除カム41による各先端での条件付き開放機構100のブロック解除に関する。
【0042】
ブロックシャフト120上にしっかりと固定されるブロック解除カム41は、ハンドル1と共に移動する。規準状態では、ドアが内部から開放されるとき、各ブロックローラー122は初めに、横方向のドア取り付け部10s(
図5a参照)上にしっかりと固定されたストッパ42と接触状態となる。第2段階では、ブロック解除カム41は、ブロック解除ローラー123を押し出して、ブロックシャフト120の回転を強いる。ブロックローラー122はストッパから離され、通気フラップ110がその開放を続けるために解除される。言い換えると、ストッパ42上のブロックローラー123の接触によって、ブロック解除ローラー122がカム41の下で回転して、それらから解放されることができ、フラップ110の開放を解除する。
【0043】
過剰圧力の状態では、実施例の2psi以上の変動によって、フラップ110は開放することができず:ブロックシャフト120は、内部ハンドル1を上げるとき回転し、ブロック解除ローラー123は、カム41の下で回転して行き、フラップ110は、ブロックされ続ける。実際には、ブロック解除ローラー123がカムから離される前に、第1のブロックローラー122がストッパ42と接触して、機構100をブロックし:フラップ110は、開放することができない。
【0044】
図5a〜5fの開放機構100の断面図における側面図が、ハンドル1を下げることによって、通常の圧力状態(即ち残留状態)での通気フラップ110の基本的な開放シーケンスに関し:通気フラップ110は、ブロックローラー122がストッパ42(
図5a)から隔置して最初に閉鎖位置にあり。それから、通気フラップ110のブロック解除用のローラー123は、カム41(
図5b)と接触し。その次に、ブロックローラー122はストッパ42と接触し、ハンドル1とフラップ110(
図5c)との間に接触による損失を生じさせ。その次に、通気フラップ110のブロック解除は、ブロック解除カム41(
図5d)上のブロック解除ローラー123の前進と、続いて、ブロックローラー122がストッパ42とハンドル1とフラップ110(
図5e)との間の接点「K」から引き出された後、ばね32の収縮による通気フラップ110の回転によって行われ。解除された通気フラップ110は、内部ハンドル1が完全に下がったとき(
図5f)完全に開放された位置で終える。
【0045】
図6a〜6cの断面図における側面図は、ドア構造体61の外面が、当該フラップの開放を妨げる氷層「G」で覆われる場合の通気フラップ110の開放シーケンスを例示する:通気フラップ110は、最初に閉鎖位置(
図6a)にあり。それから、フラップ110は、ハンドル1とフラップ110との間の領域K2における接触損失と、フラップ(矢印F1)の移動及びフラップ110(矢印F2)(
図6b)の誘導されたけん引力を伴って(回転R1の)ハンドル1に対して回転する。同時に、氷「G」は、フラップ110の周辺部で壊れ、氷の破壊が、誘導されたけん引力(矢印F2)のおかげでフラップ110の底部で始まって、フラップ110の残部に伝播して氷を完全に排除する。続いて、ばね32はハンドル1(
図6c)と接触して戻るために、回転する(矢印F3)フラップ110を戻す。
【0046】
通気フラップ110の開放をブロックするシーケンスは、実施例において2psiの航空機の外部に対する客室の過剰圧力の場合、
図7a〜7cの側面図よって例示され:通気フラップは、矢印F4(
図7a)によって表される客室の過剰圧力によって閉鎖され。その次に(
図7b)、ハンドル1の回転シャフト102を備えた領域K3に接触するまで、通気フラップ110は回転し(矢印F5)、その回転が作動させる(矢印R1)。通気フラップ110は、フラップ110の上部端の領域K4でドア構造体61と接触する過剰圧力(矢印F4)によって維持されるが、ハンドル1の回転用シャフト102と通気フラップ110(
図7b)との間の接触によって、接点K5の損失は、ハンドル1とフラップ110との間に生じる。ブロックローラー122は、ストッパ42上で支持され、ハンドル1のシャフト102及び通気フラップ110(
図7c)との間の接触が領域K6で確立される。
【0047】
より具体的には、上記の機能的な条件付き開放機構と、下記のドア自体を開放し、ロック/ロック解除する機能が、
図8aに例示する本発明の実施例に従って非常口ドアストリップ3にグループ化される。この
図8aは、本発明に記載の客室内部からの部分的な正面図における航空機非常口ドアパネルを示す。ドア10の窓16より上に位置する上部10aのみ、この図に示される。ドアストリップ3の実施例は、この上部10aの切り詰められた空間に延在する。
【0048】
ドア開放機構は、従来通りにドア骨組における軸線X´X周辺で枢動し、その開放位置までドア10の保持が可能な機能を有する2つのヒンジ80を備える。ロックシャフト8A上のストリップ3の両側に対になった手段を備える各ヒンジ80とロック81との間に、いわゆるブロック/ロック接続機構8も備え、特に、誘導ランプ部8Rを回るローラー8gにロック部81が設けられる。これらの接続部の目的は、特に、飛行中の航空機の方位角で、制約にかかわりなく、即ち機構のまれな故障、周囲の機械的干渉、ロック解除に至る負荷などにかかわりなく、ドアのロックを保つことである。
【0049】
図8bにて拡大して示すように、ロックシャフト8Aは、各ヒンジ80の下部に装着し、誘導ランプ部8Rで可動するローラー8gを設けた各ロック部81は、ロック部81が対応するヒンジ80に直接接続するようにロックシャフト8Aに装着する。方位角「航空機Z」のドア移動は、ロック部81をロック誘導ランプ部8Rと接触させて、機構の解除をしにくくする(即ち「オーバーロック」機構)。ヒンジ80に装着するロック81は、ドアが航空機Zで移動するのを防止する。
【0050】
ドア開放機構は、ロック/ロック解除機構が開放を可能にする場合のみ作動することができる。このロック/ロック解除機構8は、より詳しくは
図9aの横方向の断面図における図によって例示される。ヒンジ80ごとに、この機構は、その誘導ランプ部8R上のロック部81と連結したブロックラッチ91及び逆ラッチ92システムを備える。
【0051】
図9bの斜視図における視野は、ハンドル1の回転用メインシャフト102に装着させたドア開放及びロック/ロック解除機構、並びに軸102の端に位置し、氷破壊用の予備開放状態のために設計された破壊カム30をより全体的に示す。ロック部81の機能は、飛行状態(加速度、乱気流、低圧など)にかかわりなくドアを閉鎖するように保つことである。ブロックラッチ91の機能は、故障がロック/ロック解除機構で生じた場合、ロックすることによってドアをしっかりと固定し続けることである。このように、逆ラッチ92の機能は、ラッチ91を保持して、システムをオーバーブロックしやすいように正のモーメントを生み出すことによって、所定位置にロック部81を保ち、それで、機構の逆エントレイメントを防止することである。
【0052】
都合がいいことに、逆ラッチ92及びロック部81は、従来の構造のような逆ラッチ及びロック部が分かれている場合のように、各々が同じ機能を実行するが、単一部品90を形成する。ラッチ91及び逆ラッチ92は、環の形状を有する。逆ラッチ92は、ロック機構の破損が生じた場合、その内面の内部でストッパを設けるためにラッチ91に入る。ストッパが働く場合、ラッチはオーバーブロックしやすくなる。ロック83及びブロック93用の圧縮ばねを備える接続棒は、ロック部81及びラッチ部91が、戻り力を用いることによって各々をしっかりと固定するために存在する。
【0053】
破壊機構によるドア開放の予備工程を適切に視覚化するために、
図10a〜10fの断面における側面図は、最小限の幅で客室20の内部の方へドア10の前後に動く予備移動シーケンスの6つの連続した瞬間を示す。この工程は、メインシャフト102に装着した破壊カム30の回転の開始によって実施され、枢動するランプ部として作用する破壊レバー31に各々が誘導される。各破壊レバー31は、リターンスプリング33の末端部32で装着される。カム30、レバー31、及びばね32は、ドア61の外部構造体(
図6a〜6c参照)で氷又は霜が航空機胴体に堆積した場合には、氷破壊機構を形成する。ドア10は、その初期の閉鎖位置から客室内部の方へ最初に移動し、氷の破壊が引き起こされる。
【0054】
従って、この予備工程は、氷、概してドア61の外部構造体上の2.5mmの氷厚の破壊を実行することを可能にする。この工程は、通気フラップ110を開放する工程の後、ヒンジ81のブロック解除の直後に実行される。
【0055】
都合がいいことに、提示する構成は、ラッチロック部のロック解錠のシーケンスから独立し、内部ハンドル1よりロック部のシャフトを作動させることによって直接作動させ、従来の構成に反して、氷を破壊するためのドア移動が、移動及びロック部のカイネマチックスよって確定される。
【0056】
シーケンス(
図10f参照)の終わりに、ラッチ91/逆ラッチ92/ロック部81(
図9a参照)のシステム機構によるブロック解除/ロック解除と、付随する破壊レバー31の破壊カム30の解放後、ドアの下降移動が始まる。
【0057】
図11は、ドア下降におけるドア10の上部ローラー210a用の胴体骨組ガイド200と、胴体骨組のストッパ220のバイパス部を例示する。ドア10の側面から来ているローラー210aは、胴体の骨組に形成したガイドランプ部200で回り、ドア10は、胴体220の下部ストッパをバイパスすることによって、低い位置に到達する。
【0058】
図12a及び12bは、内部及び外部斜視図それぞれにおける非常口ドア10の全体的表示を例示する。低い位置のドア10は、ヒンジ80の回転用の軸線X´X周辺で回転エントレイメントによる枢動のために配置される。ヒンジ80と同じシャフトAxに横方向に装着させた2つのアクチュエータ18は、この回転を容易にする。これらの図は、上部ドアガイドローラ210a、横方向の側面11f上のドアストッパ13、ロック/ブロック検出器12、手動握持用のストラップ14、有利には(0psi〜ばね較正用に用いられる圧力、実施例ではほぼ1psiの安全性が低い場合)、飛行ロック部15として知られている安全な飛行中のドアブロックシステム、(航空機胴体の他の客席側ウインドのように同一寸法を有する)窓16、及び外部からドアを開放するためのボタン130を備える外部ハンドル17を形成している通気フラップ110も示す。
【0059】
本発明は、記載し説明された実施形態に制限されるものではない。
【0060】
本発明は、フラップ110を備えた接続によって一体化した開放機構の多機能の組み合わせに関する。この接続は、例えば
図1又は2よって例示されるように、フラップが内部ハンドル1の下に配置されるか、(与圧値に従って)このフラップの寸法及び利用可能な空間を理由として、フラップ110のオフセット位置に適応されるいずれの場合も、直接することができる。
【0061】
このタイプのフラップ110は、窓16の下にオフセットされ、客室内部から
図13aにおける非常口ドア10の正面図によって例示される。フラップ110の開放を作動させるために、連結用接続棒310は、フラップ110のメインシャフト102及びブロックシャフト120を接続する。変異型として、
図13bにおけるドア10”の正面図を参照すると、2つのフラップ110を、
図1又は2、即ち窓16の上下にて上述した2つの位置で使用することができる。