特許第6804531号(P6804531)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6804531
(24)【登録日】2020年12月4日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】光学照準装置用レチクル
(51)【国際特許分類】
   F41G 1/38 20060101AFI20201214BHJP
   G02B 23/14 20060101ALI20201214BHJP
   G02B 27/32 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
   F41G1/38
   G02B23/14
   G02B27/32
【請求項の数】18
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-522596(P2018-522596)
(86)(22)【出願日】2016年10月27日
(65)【公表番号】特表2018-535382(P2018-535382A)
(43)【公表日】2018年11月29日
(86)【国際出願番号】US2016059021
(87)【国際公開番号】WO2017075155
(87)【国際公開日】20170504
【審査請求日】2019年7月25日
(31)【優先権主張番号】14/928,832
(32)【優先日】2015年10月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515208131
【氏名又は名称】シェルタード ウィングス, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Sheltered Wings, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100123630
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】ハミルトン デイヴィッド エム
【審査官】 塚本 英隆
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0166751(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0276346(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F41G 1/38
G02B 23/14
G02B 27/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学照準装置であって、
第1の端部、第2の端部および中心軸線を備えた本体を有し、
前記本体内に設けられた対物レンズ系を有し、
前記本体内に設けられた接眼レンズを有し、
前記本体内に設けられたエレクターレンズ系を有し、前記対物レンズ系、前記接眼レンズ、および前記エレクターレンズ系は、第1焦点面および第2焦点面を備えた光学系を形成し、前記第1焦点面は、前記対物レンズ系の近くに位置し、前記第2焦点面は、前記接眼レンズの近くに位置し、
前記第1焦点面のところに位置する第1のレチクルを有し、
前記第1のレチクルは、水平スタジア線および垂直スタジア線を含み、
前記第1のレチクルは、太さを有するとともに前記垂直スタジア線に結びつけられている複数の仰角サブテンションマーキングを更に含み、
前記第1のレチクルは、前記水平スタジア線に沿って位置決めされるとともに太さを有する複数の細かいサブテンションマーキングを更に含み、
前記第1のレチクルは、前記水平スタジア線の下方、且つ1番目の副水平線よりも上方に位置決めされるとともに前記細かいサブテンションマーキングの前記太さよりも太い太さを有する複数の粗いサブテンションマーキングを更に含む、光学照準装置。
【請求項2】
前記仰角サブテンションマーキング、前記細かいサブテンションマーキング、および前記粗いサブテンションマーキングは、MRADを計る、請求項1記載の光学照準装置。
【請求項3】
前記仰角サブテンションマーキング、前記細かいサブテンションマーキング、および前記粗いサブテンションマーキングは、MOAを計る、請求項1記載の光学照準装置。
【請求項4】
前記細かいサブテンションマーキングは、前記水平スタジア線の上方に配置されている、請求項1記載の光学照準装置。
【請求項5】
前記細かいサブテンションマーキングは、前記水平スタジア線に結びつけられている、請求項1記載の光学照準装置。
【請求項6】
前記粗いサブテンションマーキングは、前記水平スタジア線から切り離されている、請求項1記載の光学照準装置。
【請求項7】
前記粗いサブテンションマーキングは、前記水平スタジア線に結びつけられている、請求項1記載の光学照準装置。
【請求項8】
前記レチクルは、前記水平スタジア線の下方に位置するクリスマスツリー形ドットパターンを含む、請求項1記載の光学照準装置。
【請求項9】
前記仰角サブテンションマーキングのうちの少なくとも1つは、他の仰角サブテンションマーキングよりも太い太さを有する、請求項1記載の光学照準装置。
【請求項10】
光学照準装置用のレチクルであって、
水平スタジア線および垂直スタジア線と、
太さを有するとともに前記垂直スタジア線に結びつけられている複数の仰角サブテンションマーキングと、
前記水平スタジア線に沿って位置決めされるとともに太さを有する複数の細かいサブテンションマーキングと、
前記水平スタジア線の下方、且つ1番目の副水平線よりも上方に位置決めされるとともに前記細かいサブテンションマーキングの前記太さよりも太い太さを有する複数の粗いサブテンションマーキングとを有する、レチクル。
【請求項11】
前記仰角サブテンションマーキング、前記細かいサブテンションマーキング、および前記粗いサブテンションマーキングは、MRADを計る、請求項10記載のレチクル。
【請求項12】
前記仰角サブテンションマーキング、前記細かいサブテンションマーキング、および前記粗いサブテンションマーキングは、MOAを計る、請求項10記載のレチクル。
【請求項13】
前記細かいサブテンションマーキングは、前記水平スタジア線の上方に配置されている、請求項10記載のレチクル。
【請求項14】
前記レチクルは、前記水平スタジア線の下方に位置するクリスマスツリー形ドットパターンを含む、請求項10記載のレチクル。
【請求項15】
前記仰角サブテンションマーキングのうちの少なくとも1つは、他の仰角サブテンションマーキングよりも太い太さを有する、請求項10記載のレチクル。
【請求項16】
前記細かいサブテンションマーキングは、前記水平スタジア線に結びつけられている、請求項10記載のレチクル。
【請求項17】
前記粗いサブテンションマーキングは、前記水平スタジア線から切り離されている、請求項10記載のレチクル。
【請求項18】
前記粗いサブテンションマーキングは、前記水平スタジア線に結びつけられている、請求項10記載のレチクル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示内容、すなわち本発明は、一般に、小火器用の光学照準装置に関する。特に、本発明は、二重焦点面光学照準装置に用いられるレチクルに関する。
【0002】
〔関連出願の説明〕
本願は、2015年10月30日に出願された米国特許出願第14/928,832号の優先権主張出願であり、この米国特許出願を全ての目的について参照により引用し、その記載内容を本明細書の一部とする。
【背景技術】
【0003】
ライフルスコープおよびレチクルは、射撃が変化するとともに技術が開発するにつれて絶え間なく変化している。レチクル設計において多くの最近の技術的進展があるが、ある特定の形式の射撃において問題または制約の全てを完全に解決したものは存在しない。
【0004】
典型的なライフルスコープは、2つの焦点面を有し、一方は、ズーム拡大システム(すなわち、エレクター系)の前に位置し、他方は、ズーム拡大システムの後ろに位置する。レチクルは、焦点面のいずれか一方のところに配置される場合があり、各々に関連付けられた利点と欠点がある。ズーム拡大システムの前に配置されたレチクルは、典型的には、「第1焦点面」レチクルと呼ばれ、ズーム拡大システムの後ろに配置されたレチクルは、典型的には、「第2焦点面」レチクルと呼ばれる。
【0005】
射手(シュータ)の大多数は、第1焦点面レチクルを好む。かかるレチクルおよびライフルスコープ越しに観察される像は、互いに比例してサイズが変化し、像が大きくなると、レチクル上の情報は、同じ割合で大きくなる。第1焦点面レチクルに関する一利点は、このレチクルに施された任意の測定マークが、ユーザが選択する任意の倍率設定値で正確であるということにある。像を拡大すると、レチクル上の情報は、同じ割合で像と一緒に大きくなるように思われ、したがって、全てのレチクルマーキング(またはマーク)は、その設計測定メモリに対して正確である。さらに、レチクルを構成する線は、高い倍率ではユーザの眼に対して太くなり、低い倍率では細くなる。
【0006】
加うるに、射手は、一般に、静止状態にあるか動いているかのいずれかである場合のある標的に遭遇する。動いている標的に関し、ライフルスコープ越しの視野を最大にするために低い倍率設定値を用いることが有利である場合が多い。しかしながら、静止状態の標的に関し、広い視野は、ほとんど重要ではなく、したがって、射手は、高い倍率設定値を利用する場合がある。その結果、両方の形式の標的に遭遇する射手は、各々に応じた特徴部を提供するレチクルを有することから恩恵を受けることになる。
【0007】
多くの射手は、仰角(elevation)についてダイヤル操作で自分のタレットを回したいと思うが、静止状態の標的に狙いを付ける際に射手が行う場合のある自分の仰角および偏差に関するダイヤル回しではなく、偏差または動いている標的に関しては自分のレチクルを保持したいと思う。偏差のためよりも仰角のためにダイヤル回しすることが典型的には容易でありかつ迅速であり、多くの射手は、動いている標的に遭遇したときにダイヤル回しによる偏差の調整が非効率的であるということが分かる。
【0008】
静止状態の標的を狙って撃つ場合、多くの射手は、照準当てのために細かい十字マークを有することを好む。しかしながら、射手の中には、レチクル、例えばフォルテックス(Vortex)EBR−2Cレチクルの主十字線領域については「オープンセンタ」を好む人もいる。互いに結びつけられた細かいサブテンション(subtension)マーキングと水平スタジア線を用いると、仰角についてダイヤル回しをするが、静止状態の標的に対する偏差のために保持する射手にとっては水平軸線に沿う多数の細かい照準当て箇所が提供される。
【0009】
しかしながら、射手が動いている標的を追跡しているときに偏差についてダイヤル回ししたいと思わない場合、制止状態の標的と動いている標的の両方について良好に働くレチクルを作ることが困難である。例えば、仰角についてダイヤル回しをするが偏差について保持したいと思っている射手は、レチクルの正確な中心十字線を照準線に狙いを定めていない場合、細かい照準当て箇所を有するという利点を失う。加うるに、動いている照準を定めるには、細かくはない(粗い)サブテンションマーキングを必要とし、これに対し、静止状態の標的は、細かいサブテンションマーキングを必要とする。
【0010】
大抵の既存のレチクルに関する別の問題は、表示される情報が混乱を招く場合とともに/あるいはごちゃごちゃして分かりにくくなる場合がある。例えば、レチクルの中には、様々な長さのものであってかつ/あるいはミリラジアン(Milliradian:MRAD)と角度の分(Minute of Angle:MOA)の両方において角度測定値に関連したサブテンションマーキングを含むものがあり、それにより射手は、サブテンションマーキングがどのグラデュエーションに関連しているかを記憶する必要がある。
【0011】
また、照準装置が広げられた倍率範囲を有するのがトレンドになっている。スコープが6X倍率範囲を有することは珍しくはなく、それどころかスコープの中には、10Xまたはそれ以上の範囲の倍率範囲を有するものさえある。倍率範囲が増大すると、第1焦点面内で用いられるレチクルの線太さを最適化することが困難になる。と言うのは、倍率範囲を越えるレチクル線サイズの極めて大きな変化が生じるからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、仰角についてダイヤル回しをし、偏差については保持する方を好む射手にとって、中心十字線のところにかつ主水平スタジア線に沿う粗い照準当て箇所と細かい照準当て箇所の両方を利用するレチクルが要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
光学照準装置が中心軸線を備えた対物レンズ系、接眼レンズ、およびエレクターレンズ系を有し、対物レンズ系、接眼レンズ、およびエレクターレンズ系は、第1焦点面および第2焦点面を備えた光学系を形成し、第1焦点面は、対物レンズ系の近くに位置し、第2焦点面は、接眼レンズの近くに位置する。光学系は、第1焦点面のところに位置するレチクルを有する。レチクルは、水平スタジア線および垂直スタジア線を含む。レチクルは、太さを有するとともに垂直スタジア線に結びつけられている複数の仰角サブテンションマーキングを更に含む。レチクルは、太さを有するとともに水平スタジア線に結びつけられている複数の細かいサブテンションマーキングを更に含む。最後に、第1のレチクルは、細かいサブテンションマーキングの太さよりも太い太さを有する複数の粗いサブテンションマーキングを更に有し、粗いサブテンションマーキングは、水平スタジア線から切り離される。
【0014】
当業者であれば理解されるように、本発明の1つまたは2つ以上の観点は、ある特定の目的を達成することができ、他方、1つまたは2つ以上の他の観点は、ある特定の他の目的の達成をもたらすことができる。本発明の他の目的、他の特徴、他の利益および他の利点は、この発明の概要および開示する実施形態の説明において明らかであるとともに当業者には容易に明らかであろう。かかる目的、特徴、利益および利点は、添付の図と関連して参照すると上記の内容およびかかる内容から引き出されるべきあらゆる妥当な推測から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明のライフルスコープ光学照準装置の斜視図である。
図2図1のライフルスコープの2−2矢視断面図であり、スコープ本体内に設けられた可動光学素子を示す図である。
図3】本発明の光学照準装置の光学素子内に設けられたエレクター系の略図である。
図4A】低い倍率設定値で見た先行技術の第1焦点面レチクルの一実施形態越しに見た図である。
図4B】高い倍率設定値で見た図4Aの第1焦点面レチクル越しに見た図である。
図5A】低い倍率設定値で見た先行技術の第1焦点面レチクルの一実施形態越しに見た図である。
図5B】高い倍率設定値で見た図5Aの第1焦点面レチクル越しに見た図である。
図6】高い倍率設定値で見た本発明の第1焦点面レチクルの一実施形態越しに見た図である。
図7】低い倍率設定値で見た図6の第1焦点面レチクル越しに見た図である。
図8】高い倍率設定値で見た本発明の第1焦点面レチクルの一実施形態越しに見た図である。
図9】低い倍率設定値で見た図8の第1焦点面レチクル越しに見た図である。
図10】高い倍率設定値で見た本発明の第1焦点面レチクルの一実施形態越しに見た図である。
図11】高い倍率設定値で見た本発明の第1焦点面レチクルの一実施形態越しに見た図である。
図12】高い倍率設定値で見た本発明の第1焦点面レチクルの一実施形態越しに見た図である。
図13】高い倍率設定値で見た本発明の第1焦点面レチクルの一実施形態越しに見た図である。
図14】高い倍率設定値で見た本発明の第1焦点面レチクルの一実施形態越しに見た図である。
図15】高い倍率設定値で見た本発明の第1焦点面レチクルの一実施形態越しに見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、スコープ本体12、対物レンズ側端40および接眼レンズ側端50を備えた例示の二重焦点面光学照準装置10を示している。図2は、図1の照準装置の断面図であり、光学系14の基本コンポーネントおよび可動光学素子15を示している。図2に示されているように、光学系14は、対物レンズ系16、エレクター系25、および接眼レンズ18を含む。図2は、本体12を有する本発明のライフルスコープ実施形態を示しているが、光学系14は、他形式の照準装置にも使用できる。エレクター系25は、可動光学素子15内に設けられても良い。図2では、可動光学素子15は、コレクタ22ならびに第1の焦点面レチクル55および第2の焦点面レチクル57を更に有する。使用時、タレット組立体28およびタレットねじ29の調節により、可動光学素子15の調節が行われる。
【0017】
図3は、光学系14の拡大断面図であり、光線が光学系14を通ってどのように移動するかを示している。光学系14は、追加の光学コンポーネント、例えばコレクタ22を含むのが良く、ある特定のコンポーネント、例えば対物レンズ系16、エレクター系25、および接眼レンズ18はこれら自体、多数のコンポーネントまたはレンズを有する場合のあることは当該技術分野において周知である。図示の光学系14は、本発明の一実施形態の説明のために基本形として描かれているが、注目されるべきこととして、これよりも多いまたはこれよりも少ない構造コンポーネントを備えた他の光学系の変形例もまた本発明の範囲に含まれる。
【0018】
図4A図5Bは、先行技術のレチクルの2つの極めて類似した実施形態越しに見た図である。特に、図4Aおよび図4Bに示されているレチクルは、フォルテックス・オプティクス(Vortex Optics )EBR−2C・MRADレチクル100に類似したレチクルを示し、図5Aおよび図5Bは、フォルテックス・オプティクス(Vortex Optics )EBR−2C・MOAレチクル200(ひとまとめに「EBR−2C系統」)に類似したレチクルを示している。レチクル100とレチクル200の主要な差は、サブテンションマーキングに用いられる測定ユニットであり、この測定ユニットは、射手の好みに応じて選択される。図示の実施形態は、MRADおよび/またはMOA目盛りを用いているが、本発明から逸脱することなく、任意他の適当な目盛りを用いることができる。EBR−2C系統は、垂直スタジア線102,202および水平スタジア線104,204を含む。仰角サブテンションマーキング106,206が垂直スタジア線102,202に沿って設けられている。同様に、偏差サブテンションマーキング108,208が水平スタジア線104,204に沿って設けられている。EBR−2C系統で提供されるサブテンションマーキング106,206,108,208は、全て同一の細い太さのものであり、これらは全て、垂直スタジア線102,202か水平スタジア線104,204かのいずれかと交差する。加うるに、各EBR−2C系統レチクルの下半分は、「クリスマスツリー」形ドットパターン110,210を含み、かかる「クリスマスツリー」形ドットパターンは、スタジア線102,202,104,204から離れた容易な基準箇所となる。サブテンションマーキング106,206,108,208の各々は、スタジア線102,202,104,204の各々とそれぞれ交差しているので、レチクルのEBR−2C系統は、静止状態の標的を撃つのに好適であるが、動いている標的にとっては理想的であるサブテンションマーキングのより粗い組を欠いている。
【0019】
次に図6および図7を参照すると、本発明の一実施形態としてのレチクル300が示されている。レチクル300は、MRADで示された単位を含み、このレチクルは、垂直スタジア線302および水平スタジア線304を有する。レチクル300に用いられる目盛りは、MRADであるが、その目盛りについてMOAを使用した類似のレチクル400が図8および図9に示されている。レチクル300は、レチクルの下半分に施されたクリスマスツリー形ドットパターン310を含む。レチクル300は、特に射手が垂直スタジア線302に沿う仰角についてダイヤル回しをするが水平スタジア線304に沿う偏差について保持したいと思っている場合、射手が静止状態の標的と動いている標的の両方に照準を当てるのを助けるサブテンションマーキングを含む情報を提供する。特に、細かいサブテンションマーキング306は、静止状態の標的に照準を当てるために使用でき、かかる細かいサブテンションマーキングは、0.2MRAD増分を示す細かい目盛りを備えた状態で示されている。細かいサブテンションマーキング306は、水平軸に沿う多数の細かい照準当て箇所を提供するよう水平スタジア線304に結びつけられている。粗いサブテンションマーキング308がスタジア線304の下方に配置され、これら粗いサブテンションマーキングは、細かいサブテンションマーキング306よりも太い。粗いサブテンションマーキング308は、射手の眼が、特に、低い倍率設定値で、動いている標的を追跡する場合にこれら粗いサブテンションマーキングを迅速にピックアップすることができるよう太い。図7は、かかる低い倍率設定値でレチクル300越しに見た図を示し、粗いサブテンションマーキング308は、細かいサブテンションマーキング306よりも容易に見える。加うるに、粗いサブテンションマーキング308は、水平スタジア線304から切り離されており、これら粗いサブテンションマーキングは、0.5MRADサブテンションマーキングを示す粗い目盛りを備えた状態で示されている。粗いサブテンションマーキング308は、細かいサブテンションマーキング306の細かい交差した照準当て箇所を水平スタジア線304の頂部上の細かい偏差照準当て箇所のために妨害されないようにすることができるよう水平スタジア線304から切り離されている。交差した照準当て箇所は、動いている標的に必要な相対的に粗い照準当てにとっては必要ではない。細かいサブテンションマーキング306が水平スタジア線304の上方に示されるとともに粗いサブテンションマーキング308が水平スタジア線304の下方に示されているが、変形例として、細かいサブテンションマーキングが水平スタジア線の下方に配置されるとともに変形例として粗いサブテンションマーキングが水平スタジア線の上方に配置されても良い。かかる形態の一例が図15に示されている。
【0020】
レチクル300の別の利点は、細かいサブテンションマーキング306と粗いサブテンションマーキング308の組み合わせが互いに異なる目盛りを用いているサブテンションマーキングの両方の組の可読性を高めるということにある。例えば、レチクル300では、細かいサブテンションマーキング306は、0.2MRAD増分で示され、粗いサブテンションマーキング308は、0.5MRAD増分で示されている。射手が見ているのがどのマーキングであるかを迅速に判定することは、困難である場合がある。異なる目盛りが底部のところに設けられていることにより、実際には、判定プロセスを助ける。レチクル300では、水平スタジア線304の上方の0.4および0.6の細かいサブテンションマーキングを確認することは容易であり、と言うのは、これらサブテンションマーキングは、0.5の粗いサブテンションマーキング308のすぐ右および左に位置しているからである。当然のことながら、本発明から逸脱することなく、同様な作用効果を有する任意他の適当な目盛りを使用することも可能である。
【0021】
図10は、本発明の別の実施形態としてのレチクル500を示している。レチクル500は、MRADで示され、かかるレチクルは、クリスマスツリー形ドットパターン310に代えて0.5MRAD増分で示されている単純化された目盛り512が用いられていることを除き、レチクル300と同様なマーキングを有する。単純化された目盛り512はまた、レチクル500の下半分でのごちゃごちゃして見にくくなる度合いを軽減するために偶数の符号しか有していない。
【0022】
図11は、本発明の別の実施形態としてのレチクル600を示している。レチクル600は、レチクル500の下半分の目盛りを占め、太い区分602を下側の目盛り612のある特定の部分に追加している。太い区分602は、1MRAD増分で示され、これら太い区分を迅速に見やすくしている。
【0023】
図12は、本発明の更に別の実施形態としてのレチクル700を示している。レチクル700は、粗いサブテンションマーキング708よりも更に太い区分702を有する。粗いサブテンションマーキング708は、水平スタジア線704から切り離されている。太い区分702は、1MRAD増分で示され、かかる太い区分は、視認性が高められている。図14に示されている変形実施形態では、レチクル900は、粗いサブテンションマーキング908よりも太い区分902を有するが、サブテンションマーキングは、水平スタジア線904と交差している。
【0024】
図13は、本発明の別の実施形態としてのレチクル800を示している。レチクル800は、これが垂直スタジア線802、水平スタジア線804、レチクルの下半分に施されたクリスマスツリー形ドットパターン810を有している点でレチクル300と類似している。細かいサブテンションマーキング806が水平軸に沿って多数の細かい照準当て箇所を提供するよう水平スタジア線304に結びつけられている。粗いサブテンションマーキング808が水平スタジア線804の下方に配置され、これら粗いサブテンションマーキングは、細かいサブテンションマーキング806よりも太い。レチクル300の場合と同様、粗いサブテンションマーキング808は、射手の眼が、特に、低い倍率設定値で、動いている標的を追跡する場合にこれら粗いサブテンションマーキングを迅速にピックアップすることができるよう太い。レチクル300とは異なり、粗いサブテンションマーキング308が水平スタジア線304から切り離されているレチクル300とは異なり、粗いサブテンションマーキング808は、水平スタジア線804に結びつけられている。
【0025】
本発明を本明細書において最も実用的でありかつ好ましい実施形態であると認識した形態で説明したが、理解されるべきこととして、本明細書は、上述の特定の実施形態には限定されない。これとは異なり、理解されるように、本発明の範囲から逸脱することなく当業者によって改造を行うことができ、したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の内容および本明細書における本発明の説明の妥当なあらゆる均等例を含むものとして解されるべきである。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
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