特許第6804547号(P6804547)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6804547
(24)【登録日】2020年12月4日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】自動分析装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/00 20060101AFI20201214BHJP
【FI】
   G01N35/00 A
   G01N35/00 F
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-541019(P2018-541019)
(86)(22)【出願日】2017年9月14日
(86)【国際出願番号】JP2017033326
(87)【国際公開番号】WO2018056175
(87)【国際公開日】20180329
【審査請求日】2020年4月23日
(31)【優先権主張番号】特願2016-183809(P2016-183809)
(32)【優先日】2016年9月21日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】501387839
【氏名又は名称】株式会社日立ハイテク
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】特許業務法人開知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 弘樹
【審査官】 長谷 潮
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−058129(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/050397(WO,A1)
【文献】 国際公開第2016/140017(WO,A1)
【文献】 国際公開第2010/073479(WO,A1)
【文献】 特開2007−248090(JP,A)
【文献】 特開2007−078375(JP,A)
【文献】 特開2014−085270(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
試薬、標準液及び精度管理試料を用いて、検体を分析する分析部と、
上記試薬、標準液及び精度管理試料の上記分析部における、使用した時間領域を含む使用結果と、上記検体の分析結果とを記憶する記憶装置と、
表示部と、
操作者の指令を入力する操作入力部と、
上記記憶装置に記憶された上記試薬、標準液及び精度管理試料の使用結果並びに上記検体の分析結果のうち、上記操作入力部からの指令に従って選択した試薬使用した時間領域を上記表示部に表示させ、この試薬の使用時間領域内に、上記試薬、標準液及び精度管理試料を使用して分析した検体の分析結果を表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
請求項1に記載の自動分析装置において、
上記表示制御部は、上記試薬の使用時間領域内に、使用した標準液及び精度管理試料の使用時間領域を表示させ、
上記試薬の使用時間領域、上記標準液の使用時間領域、及び上記精度管理試料の使用時間領域のそれぞれは、互いに異なる強調表示が行われることを特徴とする自動分析装置。
【請求項3】
請求項2に記載の自動分析装置において、
上記表示制御部は、上記試薬の使用時間領域内に、上記使用した標準液の使用時間領域を表示させ、上記標準液の使用時間領域内に精度管理試料の使用時間領域を表示させることを特徴とする自動分析装置。
【請求項4】
請求項3に記載の自動分析装置において、
上記表示制御部は、上記試薬、上記標準液及び上記精度管理試料のコード及びロットが同一か否かを区別するための予め定められたマークを表示することを特徴とする自動分析装置。
【請求項5】
請求項4に記載の自動分析装置において、
上記表示制御部は、使用した上記試薬のコード、ロット、有効期限及び使用開始日時、上記使用した標準液のコード、ロット、有効期限及び測定日時、上記使用した精度管理試料と次に測定した精度管理試料のコード、ロット、有効期限及び測定日時と、上記検体のID、測定日時及び測定結果と、を数字で表示する測定情報表示領域を上記試薬の使用時間領域、上記標準液の使用時間領域及び上記精度管理試料の使用時間領域と共に表示させることを特徴とする自動分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は血液、尿などの試料の定性・定量分析を行う自動分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動分析装置は、血液や尿等の生体試料中の成分について試薬を用いて分析する。分析処理開始、あるいは分析処理中の必要に応じて、各分析項目に対して予め定められた濃度の標準液を分析して検量線データを算出し、患者検体の測定結果は検量線データから算出する。
【0003】
自動分析装置において、患者検体の測定結果に不良が発生した場合、その原因を探索し、適切な処理を行う必要がある。
【0004】
特許文献1に記載の技術においては、データ不良が発生した場合には、条件設定ウインドウを立ち上げ、検索項目を選択し、別画面で検索結果画面を表示させ、その画面で患者ID、種別、分析項目、測定結果、アラームを表示させている。
【0005】
そして、検索結果画面に表示された内容に基づいて、洗浄プログラム等の適正な処理を行うことが特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−281802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
自動分析装置において、試薬や標準液の不良が原因で患者検体の測定結果に不具合を及ぼしている恐れがあることが判明した場合は、該当する試薬や標準液の使用を中止するとともに、すでに患者検体の分析に使用済みである場合は、誤診断の可能性が疑われるため早急に該当する患者検体を特定し、分析結果の信頼性を確認し、証明する必要がある。
【0008】
しかし、特許文献1に記載の技術にあっては、データ不良に至らなくとも、試薬や標準液の不良が原因で患者検体の測定結果に不具合を及ぼしている恐れがある場合、試薬または標準液の検量線データを使用した患者検体を特定するには、患者検体を1検体ずつ使用した試薬や標準液を確認する必要があり、多大な労力と時間を必要としていた。
【0009】
また、分析結果の信頼性を確認し、証明するためには、試薬のみならず、標準液、精度管理試料、検体の測定結果分布等を確認する必要があり、その作業が煩雑で、長時間を必要としていた。
【0010】
本発明の目的は、特定の試薬や標準液を使用した患者検体を迅速かつ容易に特定でき、かつ、分析結果の信頼性の確認及び証明を容易に行うことが可能な自動分析装置を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明は次のように構成される。
【0012】
自動分析装置において、試薬、標準液及び精度管理試料を用いて、検体を分析する分析部と、上記試薬、標準液及び精度管理試料の上記分析部における、使用した時間領域を含む使用結果と、上記検体の分析結果とを記憶する記憶装置と、 表示部と、操作者の指令を入力する操作入力部と、上記記憶装置に記憶された上記試薬、標準液及び精度管理試料の使用結果並びに上記検体の分析結果のうち、上記操作入力部からの指令に従って選択した試薬使用した時間領域を上記表示部に表示させ、この試薬の使用時間領域内に、上記試薬、標準液及び精度管理試料を使用して分析した検体の分析結果を表示させる表示制御部とを備える。

【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、特定の試薬や標準液を使用した患者検体を迅速かつ容易に特定でき、かつ、分析結果の信頼性の確認及び証明を容易に行うことが可能な自動分析装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施例による測定トレース画面を示す図である。
図2】本発明が適用される自動分析装置の原理的な全体構成概略図である。
図3】抽出ボタンを押すと表示される抽出画面を示す図である。
図4】患者検体ボタンを押すと表示される患者検体画面を示す図である。
図5】検索ボタンを押すと表示される検索画面を示す図である。
図6】測定トレース画面を表示する動作フローチャートである。
図7図6に示したプロットマーク決定の動作を示すフローチャートである。
図8】プロットをマウスで試薬、標準液、精度管理試料を使用して測定した領域の測定情報、及び患者検体の測定情報を表示するフローチャートである。
図9】操作部(表示制御部)の表示制御についての機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【実施例】
【0016】
図2は、本発明が適用される自動分析装置の原理的な全体構成概略図である。
【0017】
図2において、2−1は操作部(表示制御部でもある)であり、操作部2−1は、データを入力するためのキーボード2−2、マウス2−3、データを表示するための表示装置2−4、データを印刷するための印刷装置2−5、分析部と接続するためのインタフェース2−6、及び測定トレース情報等を記憶するための記憶装置2−7等の周辺機器を有するコンピュータである。
【0018】
2−8は分析部であり、インタフェース2−6を介して操作部2−1と接続している。分析部2−8において、2−9は反応ディスクであり、その同心円周上に反応容器2−10が複数個設置されている。2−11は試薬ディスクであり、その同心円周上に種々の試薬が入った試薬ボトル2−12が複数個設置されている。反応ディスク2−9の周囲には、攪拌装置2−13、洗浄装置2−14、光源2−15、多波長光度計2−16が、各々配置されている。
【0019】
反応ディスク2−9と試薬ディスク2−11との間には、試薬分注プローブ2−17が配置されている。ラック2-19は、ラック搬送ベルト2-21の上を移動する。試料を入れた試料容器2-20は、ラック2−19の中に複数個設置されている。反応ディスク2−9とラック搬送ベルト2-21の間には、試料分注プローブ2−18が配置されている。これらの機構動作はすべて、インタフェース2−22を介してコンピュータ2−23により制御されている。
【0020】
操作者は、操作部2−1の表示装置2−4と、キーボード2−2、または、マウス2−3を使って測定項目を依頼し分析部2−8に測定指示を与える。測定指示はインタフェース2−6を介して分析部2−8に送信される。分析部2−8は受信した測定指示に従い、次のように測定動作を行う。
【0021】
試料分注プローブ2−18が、試料容器2−20の中に入った試料を依頼された項目数分、それぞれの所定量を反応容器2−10に分注する。ひとつの試料容器2−20に対する分注を完了したら、次の試料容器2−20が試料分注プローブ2−18の真下に来るようにラック搬送ベルト2−21がラック2−19を移動する。試料を分注された反応容器2−10は反応ディスク2−9の回転動作により、反応ディスク2−9上を回転移動する。
【0022】
その間に、反応容器2−10の中の試料に対し、試薬分注プローブ2−17による試薬ボトル2−12内の試薬の分注、攪拌装置2−13による反応液の攪拌、光源2−15、及び多波長光度計2−16による吸光度の測定が行われ、その後に、洗浄装置2−14によって測定の終了した反応容器2−10が洗浄される。
【0023】
測定された吸光度信号はA/Dコンバータ2−24を経由し、インタフェース2−22を介してコンピュータ2−23へ供給される。この吸光度信号から、あらかじめ測定項目ごとに設定された分析法に基づき、標準液の場合は設定された濃度データから検量線データが算出され、患者検体及び精度管理試料の場合は標準液の測定で得られる検量線データから濃度データが算出される。
【0024】
これらのデータは測定結果としてID/コード、ロット、有効期限、測定日時を付加した後、インタフェース2−6を介して操作部2−1に送信され、記憶装置2−7へ記憶するとともに印刷装置2−5で印刷される。
【0025】
以上の動作、操作を行う自動分析装置において、試薬や標準液が原因で誤診断の可能性が疑われる患者検体の特定は表示装置2−4と、キーボード2−2、マウス2−3を使用して行う。
【0026】
図1は、本発明の一実施例による測定トレース画面を示す図である。この測定トレース画面は、表示装置2−4の画面で指定することにより、それまで表示されていた画面に代えて表示される。測定トレース画面は、指定した測定項目について試薬の使用開始、標準液の測定、精度管理試料の測定、患者検体の測定を時系列にチャート表示する画面である。
【0027】
図1において、キーボード2−2又はマウス2−3を用いて操作者が、項目名コンボボックス1−1で測定項目を選択すると、チャート表示エリア1−2に選択した測定項目の測定状況を時系列にチャート表示し、試薬の使用開始、標準液の測定、精度管理試料の測定、患者検体の測定をプロットする。
【0028】
表示するプロットマーク1−10は、試薬、標準液、精度管理試料の管理情報であるコード、ロットが前回使用したものと同じか異なるかで決まる。[同]マークである黒い丸印は、コード、ロットとも同じであり、同じ試薬、標準液、精度管理試料であることを表す。[異ロット]マークである黒い三角印は、コードは同じであるがロットが異なるため、別ロットの試薬、標準液、精度管理試料であることを表す。[異コード]マークである黒い四角印は、コードが異なるため、別の試薬、標準液、精度管理試料であることを表す。
【0029】
チャート表示エリア1−2内のすべてのプロットはマウス2−3で選択可能であり、マウス2−3選択したプロットの試薬、標準液、精度管理試料を使用して測定した領域の測定情報を表示する。
【0030】
図1のチャート表示エリア1−2は、試薬の使用開始プロット1−3、標準液の測定プロット1−5、精度管理試料の測定プロット1−7、または、患者検体の測定プロット1−9を選択した場合の領域表示である。
【0031】
プロット1−3は試薬の使用開始を表す。試薬使用領域(試薬使用時間領域)1−4は、プロット1−3で示した試薬を使い始めた時点から次の試薬を使い始めた時点までの期間を表す。このため、試薬使用領域1−4の使用終了時は、[異ロット]マークである黒い三角印が表示されている。すなわち、試薬使用領域(試薬使用時間領域)は、試薬ボトルが変更されるまでの時間領域を示す。
【0032】
試薬使用領域1−4内に含まれる標準液、精度管理試料、患者検体は、同じ試薬を使用して測定したことを示す。プロット1−5は標準液での検量線データ作成を表す。標準液使用領域(標準液使用時間領域)1−6は、プロット1−5で示した標準液で検量線データを作成した時点から次の標準液で検量線データを作成した時点までを表す。このため、標準液使用領域1−6の使用終了時は、[異ロット]マークである黒い三角印が表示されている。それに続く黒い丸印は前述のように前回使用したものと同じ精度管理試料を使用して測定したことを示す。標準液使用領域1−6の印は測定結果の値を含めて示しており、縦軸を用いて測定結果の値が表示されている。すなわち測定結果の値が大きいものは上方に小さいものは下方にプロットされる。
【0033】
この標準液使用領域1−6内に含まれる精度管理試料、患者検体は、同じ標準液の検量線データを使用して測定結果を算出したことを示す。
【0034】
プロット1−7は精度管理試料の測定を表す。精度管理試料使用領域(精度管理試料使用時間領域)1−8は、プロット1−7で示した精度管理試料を測定した時点から次に測定した時点までを表す。このため、精度管理試料使用領域1−8の使用終了時は、[異ロット]マークである黒い三角印が表示されている。
【0035】
この精度管理試料使用領域1−8領域内に含まれる患者検体は、同じ精度管理に含まれることを示す。患者検体選択マーク1−9は、現在選択している患者検体を示す。患者検体は1検体分の測定を垂直線でプロットする、垂直線の長さは測定結果の大きさを示し基準値を中心にして最大長が最大値、最小長が最小値とする。
【0036】
試薬使用領域1−4の表示領域内に、標準液使用領域1−6、精度管理試料使用領域1−8、及び患者検体の分析結果が表示されている。
【0037】
また、試薬使用領域1−4、標準液使用領域1−6、及び精度管理試料使用領域1−8のそれぞれは、互いに異なる強調表示が行われている。
【0038】
これらの表示により、プロット1−3で示した試薬を使用した標準液、精度管理試料、及び患者検体が、試薬使用領域1−4で特定できる。また、プロット1−5で示した標準液を使用した精度管理試料、及び患者検体が、標準液使用領域1−6で特定できる。
【0039】
さらに、プロット1−7で示した精度管理試料の測定後に測定した患者検体を精度管理試料使用領域1−8で特定できる。
【0040】
患者検体選択マーク1−9は、ボタン1−11を押すと左方向へ、ボタン1−12を押すと右方向へ移動することができる。患者検体選択マーク1−9は、その患者検体の分析結果をグラフ(棒グラフ)で概略表示されている(最大値、平均値、最小値に対してどの程度の値であるかの表示)。
【0041】
スクロールバー1−13を移動することによって、チャート表示エリア1−2に表示するプロットの測定日を変更することができる。図1に示した例では、スクロールバー1−13の下側に日付が表示されている。
【0042】
また、測定情報1−14は、プロット1−3で使用開始した試薬のコード、ロット、有効期限、使用開始日時、プロット1−5で検量線データを作成した標準液のコード、ロット、有効期限、測定日時、プロット1−7で測定した精度管理試料と次に測定した精度管理試料のコード、ロット、有効期限、測定日時、患者検体選択マーク1−9で選択した患者検体のID、測定日時、測定結果を数字で表示する測定情報表示領域である。測定情報1−14では、選択された患者検体(コード:1010534)を基準として、その前後の精度管理試料の情報、使用した標準液の情報、試薬の情報が表示される。これにより、選択された患者検体の測定結果に影響する精度管理試料、標準液、試薬の情報を容易に把握することができる。また、異なる患者検体が選択された場合には、新たに選択された患者検体に対応するその前後の精度管理試料の情報、使用した標準液の情報、試薬の情報が更新され表示される。加えて、それに対応する強調表示の領域も更新され表示される。
【0043】
抽出ボタン1−15を押すと、図3に示した抽出画面が表示される。また、患者検体ボタン1−16を押すと、図4に示した患者検体画面が表示される。さらに、検索ボタン1−17を押すと、図5に示した検索画面が表示される。また、閉じるボタン1−18を押すと、測定トレース画面が閉じられる。
【0044】
図3は、上述したように、抽出ボタン1−15を押すと表示される抽出画面を示す図である。図3の抽出画面において、抽出対象ラジオ3−1で抽出対象である試薬、標準液及び精度管理試料のうちのいずれかを選択することができる。
【0045】
コードテキストボックス3−2には、抽出対象の管理情報であるコードを入力する。ロットテキストボックス3−3には、抽出対象の管理情報であるロットを入力する。実行ボタン3−4を入力すると、図3に示した抽出画面が閉じられ、図1の測定トレース画面に、図3に示した抽出画面で入力した抽出対象の試薬、標準液、または、精度管理試料のプロットを起点としたそれぞれの使用領域を表示する。さらに、抽出対象で使用した、または、抽出対象が使用された試薬、標準液、または、精度管理試料の使用領域も表示する。また、測定情報1−14へ各プロットの測定情報を表示する。これらの表示により抽出対象を使用して測定した患者検体を特定することができる。
【0046】
図4は、図1に示した患者検体ボタン1−16を押すと表示される患者検体画面を示す図である。図4において、抽出対象4−1には、図3の抽出画面で設定した抽出対象を表示する。患者検体リスト4−2には、抽出対象を使用して測定した患者検体を一覧表示する。スクロールバー4−3によって一度に表示しきれない場合でも全ての患者検体を表示することができる。閉じるボタン4−4を入力すると患者検体画面を閉じる。
【0047】
図5は、図1に示した検索ボタン1−17を押すと表示される検索画面を示す図である。図5において、患者IDテキストボックス5−1には、検索対象の患者IDを入力する。実行ボタン5−2を入力すると検索画面を閉じて図1の測定トレース画面で検索した検体を選択患者検体マーク1−9で、患者検体の測定に使用した試薬、標準液、精度管理試料の使用領域を表示する。さらに、測定情報1−14へ各プロットの測定情報を表示する。これらの表示により検索対象の患者検体の測定に使用した試薬、標準液、精度管理試料を特定することができる。取消ボタン5−3を入力すると検索画面を閉じる。
【0048】
図6は、上述した測定トレース画面を表示する動作フローチャートである。
【0049】
操作者により測定トレース画面表示が指示されると表示装置2−4に測定トレース画面が表示される(ステップS1)。次に、操作部2−1は、記憶装置2−7に記憶された測定トレース情報から古い順に情報を取得し(ステップS2)、情報の種類を判断する(ステップS3)。
【0050】
ステップS3において、情報の種類が試薬であれば、上述したプロットマークを決定し(ステップS4)、領域強調表示を設定し(ステップS5)、マークをプロットする(ステップS6)。
【0051】
同様に、ステップS3において、情報の種類が標準液又は精度管理試料であれば、それぞれ、上述したプロットマークを決定し(ステップS8、S10)、領域強調表示を設定し(ステップS9、S11)、マークをプロットする(ステップS6)。
【0052】
また、ステップS3において、情報の種類が患者検体であれば、患者の測定結果を取得し(ステップS12)、垂直線をプロットする(ステップS13)。
【0053】
そして、トレース情報が全てにプロット済みであるか否かを判断し、未プロットが在れば、ステップS2に戻る。トレース情報が全てにプロット済みであれば、最初の試薬プロットをマウス選択したものとして領域を表示する(ステップS14)。
【0054】
図7は、図6に示したステップS4、S8、S10のプロットマーク決定の動作を示すフローチャートである。
【0055】
図7のステップS21において、前回表示したプロットの情報と今回表示するプロットの情報から、コードとロットの情報を取得する。
【0056】
次に、前回のコードと今回コードとを比較し(ステップS22)、互いに異なっている場合は黒い四角印のマークと判断し(ステップS23)し、プロットマークが決定される(ステップS25)。
【0057】
ステップS22において、前回のコードと今回コードが互いに異なる場合は、前回のロットと今回ロットとを比較し(ステップS26)、異なる場合は黒い三角印のマークと判断し(ステップS27)し、プロットマークが決定される(ステップS25)。
【0058】
ステップS26において、前回のロットと今回ロットが同じである場合は黒い丸印のマークと判断し(ステップS28)し、プロットマークが決定される(ステップS25)。
【0059】
図8は、上述したプロットをマウス2−3で試薬、標準液、精度管理試料を使用して測定した領域の測定情報、及び患者検体の測定情報を表示するフローチャートである。
【0060】
図8のステップS31において、プロットの種類(試薬、標準液、精度管理試料、患者検体)を選択する。選択したプロットの種類が試薬の場合は、選択した試薬プロットAとその次の試薬プロットBで試薬使用領域を表示し(ステップS32)、最初に試薬プロットAを使用した標準液プロットAとその次の標準液プロットBで標準液の使用領域を表示する(ステップS33)。
【0061】
次に、最初に標準液プロットAの検量線データを使用した精度管理試料プロットとその次の精度管理試料プロットで精度管理試料の使用領域を表示する(ステップS34)。
【0062】
そして、試薬プロットAの測定情報が測定情報1−14に表示する(ステップS44)。なお、測定情報1−14には、以前の情報が表示されており、マウス2−3により上記動作を行うことにより、表示される情報が変更される(試薬のみならず、標準液、精度管理試料、患者検体も同様である)。
【0063】
選択したプロットの種類が標準液の場合は、選択した標準液プロットで使用した試薬プロットAとその次の試薬プロットBで試薬使用領域を表示し(ステップS35)、選択した標準液プロットAとその次の標準液プロットBで標準液の使用領域を表示する(ステップS36)。
【0064】
次に、最初に標準液プロットAの検量線データを使用した精度管理試料プロットとその次の精度管理試料プロットで精度管理試料の使用領域を表示し(ステップS37)、標準液プロットAの測定情報が測定情報1−14に表示する(ステップS44)。
【0065】
選択したプロットの種類が精度管理試料の場合は、選択した精度管理試料プロットで使用した試薬プロットAとその次の試薬プロットBで試薬使用領域を表示し(ステップS38)、選択した精度管理試料プロットで使用した標準液プロットAとその次の標準液プロットBで標準液の使用領域を表示する(ステップS39)。
【0066】
次に、選択した精度管理試料プロットAとその次の精度管理試料プロットBで精度管理試料の使用領域を表示し(ステップS40)、精度管理試料A及びBの測定情報が測定情報1−14に表示する(ステップS44)。
【0067】
選択したプロットの種類が患者検体の場合は、選択した患者検体プロットで使用した試薬プロットAとその次の試薬プロットBで試薬使用領域を表示し(ステップS41)、選択した患者検体プロットで使用した標準液プロットAとその次の標準液プロットBで標準液の使用領域を表示する(ステップS42)。
【0068】
次に、選択した患者検体プロットAの直前に測定した精度管理試料のプロットAとその次の精度管理試料プロットBで精度管理試料の使用領域を表示し(ステップS43)、検体患者Aの測定情報を測定情報1−14に表示する(ステップS44)。
【0069】
図9は、図6図7図8に示した動作を実行するための、操作部(表示制御部)2−1の表示制御についての機能ブロック図である。
【0070】
図9において、操作部2−1は、選択プロット211と、測定情報抽出部212と、プロットマーク決定部213と、領域強調表示設定部214と、マークプロット部215とを備える。
【0071】
選択プロット判断部211は、マウス2−3からの指令に従って、選択されたプロットが何であるかを判断し、判断結果を測定情報抽出部212に供給する。測定情報抽出部212は、キーボード2−2又は選択プロット判断部211からの情報に従って測定情報を記憶装置2−7から抽出し、プロットマーク決定部213、領域強調表示設定部214に抽出した情報を供給する。また、測定情報抽出部212は、抽出した情報を表示部2−4に供給する。表示部2−4は、測定情報抽出部212からの情報に従って測定情報1−14を表示する。
【0072】
プロットマーク決定部213は、測定情報抽出部213からの測定情報に従ってプロットマークを何にするかを決定し、決定したプロットマークを領域強調表示設定部214及びマークプロット部215に供給する。
【0073】
領域強調表示設定部214は、測定情報抽出部212及びプロットマーク決定部213からの受お方情報に基いて、試薬使用領域1−4、標準液使用領域1−6、精度管理試料使用領域1−8の強調表示を設定し、表示部2−4の強調すべき表示を制御する。
【0074】
マークプロット部215は、プロットマーク決定部213からの情報に基いて、表示部2−4の画面にマークをプロットする。
【0075】
以上のように、本発明の一実施例によれば、試薬、標準液、精度管理試料について、使用開始と終了をロットが同じであるか、コードが同じであるかも併せて図形により同一画面上に視覚的に表示すると共に、その同一画面上に、患者検体の測定開始及び終了と、測定値について図形で視覚的に表示し、かつ、図形で表示した試薬、標準液、精度管理試料、患者検体についての測定情報を数字で表示するように構成される。
【0076】
したがって、試薬、標準液が原因で測定結果に不具合を及ぼしている恐れがあることが判明した場合に、その試薬、標準液を使用して測定した患者検体を迅速かつ容易に特定することができる。さらに、精度管理試料に異常があった場合には、精度管理試料の測定後に測定した患者検体を迅速かつ容易に特定することができる。
【0077】
つまり、本発明の一実施例によれば、特定の試薬や標準液を使用した患者検体を迅速かつ容易に特定でき、かつ、分析結果の信頼性の確認及び証明を容易に行うことが可能な自動分析装置を実現することができる。
【符号の説明】
【0078】
1−1・・・項目名コンボボックス、1−2・・・チャート表示エリア、1−3・・・試薬の使用開始プロット、1−4・・・試薬使用領域、1−5・・・標準液の測定プロット、1−6・・・標準液使用領域、1−7・・・精度管理試料の測定プロット、1−8・・・精度管理試料使用領域、1−9・・・患者検体選択マーク、1−14・・・測定情報、2−1・・・操作部、2−2・・・キーボード。2−3・・・マウス、2−4・・・表示装置、2−5・・・印刷装置、2−6・・・インタフェース、2−7・・・記憶装置、2−8・・・分析部
図1
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図9