(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
一般的な定義
「ポリマー」は、同じまたは異なるタイプのモノマーに関わらず、モノマーを重合することによって調製されたポリマー化合物を指す。一般的な用語「ポリマー」は、「ホモポリマー」、「コポリマー」、「ターポリマー」、及び「インターポリマー」という用語を包含する。
【0010】
用語「ホモポリマー」は、微量の不純物がポリマー構造に取り込まれ得ると理解して、1つのタイプのモノマーのみから調製されたポリマーを指す。微量の不純物(例えば、触媒残渣)が、ポリマー中及び/またはポリマー内に組み込まれてもよい。
【0011】
「インターポリマー」は、少なくとも2つの異なるタイプのモノマーの重合によって調製されたポリマーを指す。一般的な用語「インターポリマー」には、用語「コポリマー」(通常は、2つの異なるモノマーから調製されたポリマーを指すために使用される)及び用語「ターポリマー」(通常は、3つの異なるタイプのモノマーから調製されたポリマーを指すために使用される)が含まれる。それはまた、4つ以上のタイプのモノマーを重合することによって作製されたポリマーも包含する。
【0012】
用語「オレフィン系ポリマー」は、大部分の量の重合オレフィンモノマー、例えば、エチレンまたはプロピレン(ポリマーの重量に基づく)を含み、任意に、少なくとも1つのコモノマーを含有し得るポリマーを指す。
【0013】
用語「エチレン系ポリマー」は、大部分の量の重合エチレンモノマー(ポリマーの重量に基づく)を含み、任意に、少なくとも1つのコモノマーを含有し得るポリマーを指す。
【0014】
用語「プロピレン系ポリマー」は、大部分の量の重合プロピレンモノマー(ポリマーの重量に基づく)を含み、任意に、少なくとも1つのコモノマーを含むポリマーを指す。
【0015】
本明細書で使用される用語「エチレン/α−オレフィンインターポリマー」及び「エチレン/α−オレフィンマルチブロックインターポリマー」は、大部分の量の重合エチレンモノマー(インターポリマーの重量に基づく)及び少なくとも1つのα−オレフィンを含むインターポリマーを指す。
【0016】
本明細書で使用される用語「エチレン/α−オレフィンコポリマー」及び「エチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマー」は、唯一の2つのモノマータイプとして、大部分の量の重合したエチレンモノマー(コポリマーの重量に基づく)及び1つのα−オレフィンを含むコポリマーを指す。
【0017】
用語「塩素化オレフィン系ポリマー」、「官能化塩素化オレフィン系ポリマー」、「ヒドロカルビレン」、「置換ヒドロカルビレン」、「ヘテルヒドロカルビレン(heterhydrocarbylene)」、「スチレン系ブロックコポリマー」、「光開始剤(photoinitatior)」、及び「非芳香族及び非塩素化溶媒」は、WO2016/004618A1及びWO2016/004898A1に記載され定義され、それらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0018】
エチレン/α−オレフィンインターポリマー
用語「オレフィンブロックコポリマー」または「OBC」は、エチレン/α−オレフィンインターポリマーを意味し(そしてそれと交換可能であり)、エチレン、及び化学的または物理的特性が異なる2つ以上の重合モノマー単位の複数のブロックまたはセグメントによって特徴付けられる1つ以上の共重合可能なα−オレフィンコモノマーを重合形態で含む。インターポリマー中の「エチレン」または「コモノマー」の量を指す場合、これは、その重合単位を意味することが理解される。いくつかの実施形態では、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、エチレン/α−オレフィンマルチブロックインターポリマーである。更なる実施形態では、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、以下の式で表され得るエチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーであり、
(AB)
n、
【0019】
式中、nは、少なくとも1であり、好ましくは1より大きい整数、例えば、2、3、4、5、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100、またはそれ以上であり、「A」は、ハードブロックまたはセグメントを表し、「B」は、ソフトブロックまたはソフトセグメントを表す。好ましくは、A及びBは、実質的に分枝状または実質的に星形の様式とは対照的に、実質的に線状の様式で連結される。他の実施形態では、Aブロック及びBブロックは、ポリマー鎖に沿ってランダムに分布される。換言すれば、ブロックコポリマーは、通常、以下のような構造を有さない。
AAA−AA−BBB−BB。
【0020】
更に他の実施形態では、ブロックコポリマーは、通常、異なるコモノマー(複数可)を含む第3のタイプのブロックを有さない。更に他の実施形態では、ブロックA及びブロックBの各々は、ブロック内に実質的にランダムに分布したモノマーまたはコモノマーを有する。換言すれば、ブロックAもブロックBも、ブロックの残りの部分とは実質的に異なる組成を有する、先端部分などの違う組成の2つ以上のサブセグメント(またはサブブロック)を含まない。
【0021】
好ましくは、エチレンは、ブロックコポリマー全体の大部分のモル分率を含み、すなわち、エチレンは、全ポリマーの少なくとも50モルパーセントを構成する。より好ましくは、エチレンは、少なくとも60モルパーセント、少なくとも70モルパーセント、または少なくとも80モルパーセントを構成し、ポリマー全体の実質的な残部は、好ましくは3つ以上の炭素原子を有するα−オレフィンである少なくとも1つの他のコモノマーを含む。いくつかの実施形態では、オレフィンブロックコポリマーは、50モル%〜90モル%、好ましくは60モル%〜85モル%、より好ましくは65モル%〜80モル%のエチレンを含んでもよい。多くのエチレン/オクテンブロックコポリマーについて、好ましい組成物は、ポリマー全体の80モルパーセントを超えるエチレン含有量、及びポリマー全体の10〜15モルパーセント、好ましくは15〜20モルパーセントのオクテン含有量を含む。
【0022】
オレフィンブロックコポリマーは、様々な量の「ハード」及び「ソフト」セグメントを含む。「ハード」セグメントは、エチレンが、ポリマーの重量に基づいて、95重量パーセントを超える、または98重量パーセントを超える、最大100重量パーセントの量で存在する重合単位のブロックである。換言すれば、ハードセグメント中のコモノマー含有量(エチレン以外のモノマー含有量)は、ポリマーの重量に基づいて、5重量パーセント未満、または2重量パーセント未満であり、最低でゼロになり得る。いくつかの実施形態において、ハードセグメントは、エチレンに由来する全ての、または実質的に全ての単位を含む。「ソフト」セグメントは、コモノマー含有量(エチレン以外のモノマー含有量)が、ポリマーの重量に基づいて、5重量パーセントを超える、または8重量パーセントを超える、10重量パーセントを超える、または15重量パーセントを超える重合単位のブロックである。いくつかの実施形態では、ソフトセグメント中のコモノマー含有量は、20重量パーセントを超える、25重量パーセントを超える、30重量パーセントを超える、35重量パーセントを超える、40重量パーセントを超える、45重量パーセントを超える、50重量パーセントを超える、または60重量パーセントを超えてもよく、最大100重量パーセントであり得る。
【0023】
ソフトセグメントは、OBCの総重量の1重量パーセント〜99重量パーセント、または5重量パーセント〜95重量パーセント、10重量パーセント〜90重量パーセント、15重量パーセント〜85重量パーセント、20重量パーセント〜80重量パーセント、25重量パーセント〜75重量パーセント、30重量パーセント〜70重量パーセント、35重量パーセントから65重量パーセント、40重量パーセント〜60重量パーセント、またはOBCの総重量の45重量パーセント〜55重量パーセントの量で存在し得る。逆に、ハードセグメントは、同様の範囲で存在し得る。ソフトセグメントの重量パーセント及びハードセグメントの重量パーセントは、DSCまたはNMRから得られたデータに基づいて計算され得る。そのような方法及び計算は、例えば、「Ethylene/α−Olefin Block Inter−polymers」と題され、Cohn L.P.Shan、Lonnie Hazlittらの名において2006年3月15日に出願され、Dow Global Technologies Inc.に譲渡された米国特許第7,608,668号に開示され、その開示内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。特に、ハード及びソフトセグメントの重量パーセントならびにコモノマー含有量は、米国特許第7,608,668号の第57欄〜第63欄に記載されるように決定されてもよい。
【0024】
オレフィンブロックコポリマーは、好ましく線状に結合された2つ以上の化学的に違う領域またはセグメント(「ブロック」と称される)を含むマルチブロックまたはセグメント化ポリマー、すなわち、ペンダントまたはグラフトされた様式ではなく、重合エチレン性官能基に関して端から端まで結合されている化学的に区別された単位を含むポリマーである。一実施形態では、ブロックは、組み込まれたコモノマーの量またはタイプ、密度、結晶化度、そのような組成のポリマーに起因する結晶のサイズ、立体規則性の種類または程度(アイソタクチックまたはシンジオタクチック)、位置規則性または位置不規則性、分岐の量(長鎖分枝または超分枝を含む)、均質性、または任意の他の化学的もしくは物理的特性において異なる。逐次モノマー付加、流動性触媒、またはアニオン重合技術によって生成されたインターポリマーを含む先行技術のブロックインターポリマーと比較して、本発明のOBCは、一実施形態においては、それらの調製に使用される複数の触媒と組み合わせたシャトル剤(複数可)の効果のために、両ポリマー多分散性(PDIまたはMw/MnまたはMWD)の唯一の分布、ブロック長分布、及び/またはブロック数分布によって特徴付けられる。
【0025】
連続プロセスで生成される場合、OBCの実施形態は、1.7〜8、または1.7〜3.5、または1.7〜2.5、及び1.8〜2.5、または1.8〜2.1の範囲のPDIを有してもよい。バッチまたは半バッチプロセスで生成される場合、OBCは、1.0〜3.5、または1.3〜3、または1.4〜2.5、または1.4〜2のPDIを有する。
【0026】
2つ以上のモノマーから形成されたそれぞれの識別可能なセグメントまたはブロックが、単一のポリマー鎖に結合されているため、ポリマーは、標準的な選択的抽出技術を用いて完全に分画され得ない。例えば、比較的結晶質である領域(高密度セグメント)及び比較的非結晶質である領域(低密度セグメント)を含有するポリマーは、異なる溶媒を用いて選択的に抽出または分画され得ない。一実施形態では、ジアルキルエーテルまたはアルカン溶媒のいずれかを使用して抽出可能なポリマーの量は、総ポリマー重量の10パーセント未満、または7パーセント未満、または5パーセント未満、または2パーセント未満である。
【0027】
更に、本明細書で開示されるOBCは、ポアソン分布ではなく、シュルツ・フロリー分布に適合するPDIを有する。本発明のOBCは、米国特許第7,858,706号及び米国特許第7,608,668号に記載される重合プロセスによって生成され、それは、多分散ブロック分布及びブロックサイズの多分散分布の両方を有する生成物をもたらす。これにより、識別可能な物理的特性を有するOBC生成物の形成が生じる。多分散ブロック分布の理論的利点は、Potemkin,Physical Review E(1998)57(6),6902〜6912頁、及びDobrynin,J.Chem.Phys.(1997)107(21),9234〜9238頁において以前にモデル化され、記載されている。一実施形態では、本発明のオレフィンブロックコポリマーは、ブロック長の最も確かな分布を有する。一実施形態では、オレフィンブロックコポリマーは、以下のものを有すると定義される。
【0028】
(A)1.7〜3.5のMw/Mn、少なくとも1つの摂氏での融点Tm、及びグラム/立方センチメートルでの密度d、ここで、Tm及びdの数値は、以下の関係に対応し、
Tm>−2002.9+4538.5(d)−2422.2(d)
2であり、ならびに/または
【0029】
(B)1.7〜3.5のMw/Mn、J/gでの融解熱ΔH、及び最高DSCピークと最高結晶化温度分析分留(「CRYSTAF」)ピークとの間の温度差として定義される、摂氏でのデルタ量ΔTによって特徴付けられ、ここで、ΔT及びΔHの数値は、以下の関係を有し、
ゼロより大きく、最大130J/gのΔHに関しては、ΔT>−0.1299ΔH+62.81、
130J/gを超えるΔHに関しては、ΔT≧48℃、
ここで、CRYSTAFピークは、累積ポリマーの少なくとも5パーセントを用いて決定され、ポリマーの5パーセント未満が同定可能なCRYSTAFピークを有する場合、CRYSTAF温度は、30℃であり、ならびに/または
【0030】
(C)エチレン/α−オレフィンインターポリマーの圧縮成形フィルムで測定した300%歪み及び1サイクルでの弾性回復率Re、ならびにグラム/立方センチメートルでの密度d、ここで、エチレン/α−オレフィンインターポリマーが架橋相を実質的に有しない場合、Re及びdの数値は、以下の関係を満たし、
Re>1481−1629(d)、ならびに/または
【0031】
(D)TREFを使用して分画したときに40℃〜130℃の間で溶出する分子量画分であって、画分が、同温度の間で溶出する比較可能なランダムエチレンインターポリマー画分のモルコモノマー含有量より少なくとも5パーセント高いモルコモノマー含有量を有することを特徴とする分子量画分、ここで、該比較可能なランダムエチレンインターポリマーは、同じコモノマー(複数可)を有し、メルトインデックス、密度、及びエチレン/α−オレフィンインターポリマーのモルコモノマー含有量(ポリマー全体に基づく)の10パーセント以内のモルコモノマー含有量を有し、
【0032】
(E)は、25℃での貯蔵弾性率G’(25℃)及び100℃における貯蔵弾性率G’(100℃)を有し、ここで、G’(25℃)のG’(100℃)に対する比率は、1:1〜9:1の範囲にある。
【0033】
オレフィンブロックコポリマーはまた、以下を有してもよい。
【0034】
(F)TREFを用いて分画したときに40℃〜130℃の間で溶出する分子画分であって、画分が、少なくとも0.5〜1までのブロックインデックス及び1.3を超える分子量分布Mw/Mnを有することを特徴とする分子画分、ならびに/または
【0035】
(G)0より大きく最大1.0の平均ブロックインデックス及び1.3を超える分子量分布Mw/Mn。オレフィンブロックコポリマーは、特性(A)〜(G)の1つ、いくつか、全て、または任意の組み合わせを有してもよいことが理解される。ブロックインデックスは、その目的のために、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,608,668号に詳述されるように決定され得る。特性(A)〜(G)を決定するための分析方法は、例えば、その目的のために、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,608,668号、第31欄26行目〜第35欄44行目に記載されている。
【0036】
エチレン/α−オレフィンマルチブロックインターポリマー、及び更なるコポリマーは、特性(A)〜(G)のいずれか1つを含んでもよい、または(A)〜(G)の2つ以上の組み合わせを含んでもよい。
【0037】
本発明のOBCの調製に使用するのに適切なモノマーには、エチレン及びエチレン以外の1つ以上の付加重合性モノマーが含まれる。適切なコモノマーの例としては、3〜30個、好ましくは3〜20個の炭素原子の直鎖または分岐α−オレフィン、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、及び1−エイコセン;3〜30個、好ましくは3〜20個の炭素原子のシクロオレフィン、例えば、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、及び2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−ナフタレン;ジ−及びポリオレフィン、例えば、ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、及び5,9−ジメチル−1,4,8−デカトリエン;ならびに3−フェニルプロペン、4−フェニルプロペン、1,2−ジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、及び3,3,3−トリフルオロ−1−プロペンが挙げられる。好ましいα−オレフィンとしては、C3−C20α−オレフィン、好ましくはC3−C10α−オレフィンが挙げられるが、これらに限定されない。より好ましいα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、及び1−オクテンが挙げられ、より好ましくは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンが挙げられる。
【0038】
オレフィンブロックコポリマーは、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第7,858,706号に記載されているような鎖シャトリングプロセスを介して生成され得る。特に、適切な鎖シャトリング剤及び関連情報は、第16欄39行目〜第19欄44行目に列記されている。適切な触媒は、第19欄45行目〜第46欄19行目に記載され、適切な共触媒は、第46欄20行目〜第51欄28行目に記載されている。このプロセスは、本明細書を通して記載されているが、特に第51欄29行目〜第54欄56行目に記載されている。このプロセスはまた、例えば、米国特許第7,608,668号、米国特許第7,893,166号、及び米国特許第7,947,793号にも記載されている。
【0039】
一実施形態では、エチレン/α−オレフィンマルチブロックインターポリマー及び更なるコポリマーは、0.850g/ccを超える、更に0.860g/ccを超える、かつ更に0.870g/ccを超える密度を有する。密度は、ASTM D−792−08の手順によって測定される。
【0040】
一実施形態では、エチレン/α−オレフィンマルチブロックインターポリマー及び更なるコポリマーは、90℃より高い、更に100℃より高い融点を有する。融点は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2006/0199930号(WO2005/090427)に記載される示差走査熱量測定法(DSC)によって測定される。
【0041】
一実施形態では、エチレン/α−オレフィンマルチブロックインターポリマー及び更なるコポリマーは、ASTM D−1238(190℃、2.16kg荷重)を用いて決定して、0.1g/10分以上、更に0.5g/10分以上、及び更に1g/10分以上のメルトインデックス(I2)を有する。
【0042】
一実施形態では、エチレン/α−オレフィンマルチブロックインターポリマー及び更なるコポリマーは、ASTM D−1238(190℃、2.16kg荷重)を用いて決定して、50g/10分以下、更に20g/10分以下、及び更に10g/10分以下のメルトインデックス(I2)を有する。
【0043】
エチレン/α−オレフィンマルチブロックインターポリマーは、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
【0044】
エチレン/α−オレフィンマルチブロックコポリマーは、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。
【0045】
発泡体層の調製
特定の実施形態では、本開示のプロセスは、i)発泡体層を調製するステップを含む。「発泡体層の調製」には、以下の開示、ならびに米国特許第7,666,918B2号の方法及び開示が含まれ、これは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0046】
本明細書に開示される発泡体層または発泡体は、少なくとも1つの発泡剤、少なくとも1つの架橋剤、及び本明細書に開示される少なくとも1つのエチレン/α−オレフィンインターポリマーを含む発泡性組成物から調製され得る。任意に、発泡性組成物は、少なくとも第2のポリマー成分、少なくとも1つの他の添加剤、またはそれらの組み合わせを更に含んでもよい。適切な他の添加剤の非限定的な例としては、グラフト開始剤、架橋触媒、発泡剤活性剤(例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛など)、架橋助剤(例えば、トリアリルシアヌレート)、可塑剤、着色剤または顔料、安定性制御剤、核形成剤、充填剤、酸化防止剤、酸捕捉剤、紫外線安定剤、難燃剤、潤滑剤、加工助剤、押出助剤、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0047】
特定の実施形態では、エチレン/αオレフィンインターポリマーは、例えば、発泡性組成物の大部分の相、例えば、発泡性組成物の少なくとも50重量%を含む。
【0048】
本明細書で開示される発泡体は、球、円柱、円板、立方体、プリズム、シート、厚板、発泡スラブストック、または不規則な形状などの当技術分野で知られている任意の物理的形態をとってもよい。更に、それらは、射出成形品、圧縮成形品、または押出成形品であり得る。他の有用な形態は、膨張性または発泡性粒子、成形可能な発泡粒子またはビーズ、ならびにこれらの粒子の膨張及び/または合体及び溶接によって形成された物品である。
【0049】
内底部、中底部、外底部、ユニソール、及び中敷きなどのいくつかの履物の用途では、本明細書に開示される発泡体は、実質的に架橋され得る。発泡体がASTM D−2765−84方法Aに従って5%を超えるゲルを含有するとき、発泡体は、実質的に架橋される。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される発泡体は、ASTM D−2765−84方法Aに従って、約5%を超えるゲル、約10%を超えるゲル、約15%を超えるゲル、約20%を超えるゲル、約25%を超えるゲル、約30%を超えるゲル、約35%を超えるゲル、または約40%を超えるゲルを含有する。他の実施形態では、本明細書に開示される発泡体は、約95%未満のゲルを含有する。更なる実施形態では、本明細書に開示される発泡体は、約85%未満のゲルを含有する。更なる実施形態では、本明細書に開示される発泡体は、約75%未満のゲルを含有する。
【0050】
特定の実施形態では、本開示の発泡組成物は、ASTM D−792によって測定して、0.10g/cc〜0.50g/ccの密度を有する。
【0051】
本明細書に開示される発泡体または発泡性組成物は、独立気泡または連続気泡のいずれかであり得る。本明細書で開示される発泡体は、発泡体が、ASTM D2856−Aに従って80%以上の独立気泡または20%未満の連続気泡を含む場合、独立気泡である。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される発泡体は、約1%未満の連続気泡、約10%未満の連続気泡、約20%未満の連続気泡、約30%未満の連続気泡、約40%未満の連続気泡、約50%未満の連続気泡、約60%未満の連続気泡、約10%未満の連続気泡、約70%未満の連続気泡、約80%未満の連続気泡または約90%未満の連続気泡を有し得る。他の実施形態では、本明細書に開示される発泡体は、約10%〜約90%の連続気泡、約10%〜約50%の連続気泡、約50%〜約90%の連続気泡、または約10%〜約30%の連続気泡を有し得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、発泡性組成物は、本明細書に開示されるエチレン/α−オレフィンインターポリマーを含む。他の実施形態では、発泡性組成物は、エチレン/α−オレフィンインターポリマー及び第2のポリマー成分を含むポリマーブレンド(以下、「ポリマーブレンド」)を含む。第2のポリマー成分のいくつかの非限定的な例としては、エチレン/α−オレフィンランダムコポリマー、EVA、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン)、発泡性ポリマー(例えば、ポリスチレン、ABS、SBSなど)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、第2のポリマー成分は、エチレン/α−オレフィンランダムコポリマー、EVA、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS、SBS、またはそれらの組み合わせである。第2のポリマー成分は、それが発泡性組成物に添加される前にエチレン/α−オレフィンインターポリマーとブレンドされてもよい。いくつかの実施形態では、第2のポリマー成分は、エチレン/α−オレフィンインターポリマーと予めブレンドせずに、発泡性組成物に直接添加される。
【0053】
ポリマーブレンド中の、エチレン/α−オレフィンインターポリマーの第2ポリマー成分に対する重量比は、約1:99〜約99:1、約1:50〜約50:1、約1:25〜約25:1、約1:10〜約10:1、約1:9〜約9:1、約1:8〜約8:1、約1:7〜約7:1、約1:6〜約6:1、約1:5〜約5:1、約1:4〜約4:1、約1:3〜約3:1、約1:2〜約2:1、約3:7〜約7:3、または約2:3〜約3:2であり得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、第2のポリマー成分は、ポリオレフィンである。エチレン/α−オレフィンインターポリマーと部分的または完全に適合する任意のポリオレフィンが使用されてもよい。適切なポリオレフィンの非限定的な例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン(例えば、ポリブテン−1)、ポリペンテン−1、ポリヘキセン−1、ポリオクテン−1、ポリデセン−1、ポリ−3−メチルブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリ−1,5−ヘキサジエン、オレフィン由来のインターポリマー、オレフィン及び他のポリマー、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリウレタンなどに由来するインターポリマー、及びそれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施形態では、ポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリペンテン−1、ポリ−3−メチルブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリ−1,5−ヘキサジエン、ポリヘキセン−1、ポリオクテン−1、及びポリデセン−1などのホモポリマーである。
【0055】
適切なポリエチレンのいくつかの非限定的な例としては、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、高分子量高密度ポリエチレン(HMW−HDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。ポリプロピレンのいくつかの非限定的な例としては、低密度ポリプロピレン(LDPP)、高密度ポリプロピレン(HDPP)、高溶融強度ポリプロピレン(HMS−PP)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、第2のポリマー成分は、高溶融強度ポリプロピレン(HMS−PP)、低密度ポリエチレン(LDPE)、またはそれらの組み合わせであるか、またはそれらを含む。
【0056】
本明細書に開示される発泡体の作製に適切な発泡剤は、無機発泡剤、有機発泡剤、化学発泡剤、及びそれらの組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。いくつかの発泡剤は、参照により本明細書に組み込まれる、Sendijarevicら、「Polymeric Foams and Foam Technology」、Hanser Gardner Publications,Cincinnati,Ohio、第2版、第18章、505〜547頁(2004)に開示されている。
【0057】
適切な無機発泡剤の非限定的な例としては、二酸化炭素、窒素、アルゴン、水、空気、窒素、及びヘリウムが挙げられる。適切な有機発泡剤の非限定的な例としては、1〜6個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素、1〜3個の炭素原子を有する脂肪族アルコール、及び1〜4個の炭素原子を有する完全及び部分ハロゲン化脂肪族炭化水素が挙げられる。適切な脂肪族炭化水素の非限定的な例としては、メタン、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタンなどが挙げられる。適切な脂肪族アルコールの非限定的な例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、及びイソプロパノールが挙げられる。適切な完全及び部分ハロゲン化脂肪族炭化水素の非限定的な例としては、フルオロカーボン、クロロカーボン、及びクロロフルオロカーボンが挙げられる。適切な化学発泡剤の非限定的な例としては、アゾジカルボンアミド、アゾジイソブチロニトリル、ベンゼンスルホンヒドラジド、4,4−オキシベンゼンスルホニル−セミカルバジド、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、バリウムアゾジカルボキシレート、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、及びトリヒドラジノトリアジンが挙げられる。
【0058】
本明細書に開示される発泡性組成物中の発泡剤の量は、発泡性組成物の約0.1〜約20重量%、約0.1〜約10重量%、または約0.1〜約5重量%であってもよい。
【0059】
本明細書に開示される発泡体は、気泡からの発泡剤の浸透及び/または気泡への空気の通過を増強または促進するために穿孔され得る。泡の穿孔の教示は、米国特許第5,424,016号及び同第5,585,058号に開示され、これらの両方とも参照により本明細書に組み込まれる。
【0060】
本明細書に開示される発泡性組成物は、架橋剤を含む。本明細書に開示されるエチレン/α−オレフィンインターポリマーまたはポリマーブレンドを架橋することができる任意の架橋剤が使用され得る。架橋剤は、発泡剤と同じ様式で、エチレン/α−オレフィンインターポリマーまたはポリマーブレンドに組み込まれ得る。発泡性組成物または発泡体中の架橋剤の量は、発泡性組成物の約0重量%を超える値〜約10重量%、約0.1〜約7.5重量%、または約1〜約5重量%であり得る。
【0061】
架橋剤が使用される場合、発泡体の架橋は、発泡性組成物中の架橋剤を活性化することによって誘導され得る。架橋剤は、その分解温度より上の温度にそれを曝すことによって活性化され得る。代替として、架橋剤は、架橋剤からフリーラジカルの生成を引き起こす放射線にそれを曝すことによって活性化され得る。そのような放射は、例えば、無線周波数が、材料を迅速に加熱させ、架橋反応を開始し得る添加剤と相互作用する無線周波数活性化を含み得る。同様に、本明細書に開示される発泡体の発泡または膨張が、発泡性組成物中の発泡剤を活性化させることによって誘導され得る。いくつかの実施形態では、発泡剤は、その活性化温度よりも高い温度にそれを曝すことによって活性化される。概して、架橋及び発泡の活性化は、同時または逐次的に起こり得る。いくつかの実施形態では、活性化は、同時に起こる。他の実施形態では、架橋の活性化が最初に起こり、次に発泡の活性化が起こる。更なる実施形態では、発泡の活性化が最初に起こり、次に架橋の活性化が起こる。
【0062】
適切な架橋剤の非限定的な例としては、過酸化物、フェノール、アジド、アルデヒド−アミン反応生成物、置換尿素、置換グアニジン;置換キサンテート;置換ジチオカルバメート;硫黄含有化合物、例えば、チアゾール、スルフェンアミド、チウラムジスルフィド、パラキノンジオキシム、ジベンゾパラキノンジオキシム、硫黄;イミダゾール;シラン、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
【0063】
いくつかの実施形態では、架橋剤はシランである。本明細書に開示されるエチレン/α−オレフィンインターポリマーまたはポリマーブレンドに効果的にグラフト及び/または架橋することができる任意のシランが使用され得る。適切なシラン架橋剤の非限定的な例としては、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル、シクロヘキセニルまたはガンマ−(メタ)アクリルオキシアリル基などのエチレン性不飽和ヒドロカルビル基、及びヒドロカルビルオキシ、ヒドロカルビルオキシ、及びヒドロカルビルアミノ基などの加水分解性基を含む不飽和シランが挙げられる。適切な加水分解性基の非限定的な例としては、メトキシ、エトキシ、ホルミルオキシ、アセトキシ、プロプリオニルオキシ、アルキル、及びアリールアミノ基が挙げられる。他の実施形態において、シランは、インターポリマー上にグラフトされ得る不飽和アルコキシシランである。これらのシランのいくつか及びそれらの製造方法は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,266,627号でより詳細に記載される。更なる実施形態では、シラン架橋剤は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、及びそれらの組み合わせである。
【0064】
任意に、本明細書に開示される発泡性組成物は、グラフト開始剤を含んでもよい。当業者は、エチレン/α−オレフィンインターポリマーまたはポリマーブレンドの特性、例えば、分子量、分子量分布、コモノマー含有量、及び架橋促進助剤、添加剤などの存在に基づいて、グラフト開始剤の量を容易に選択することができるであろう。
【0065】
任意に、本明細書に開示される発泡性組成物は、触媒を含んでもよい。エチレン/α−オレフィンインターポリマーまたはポリマーブレンドの架橋を促進し得る任意の架橋触媒が使用され得る。適切な触媒の非限定的な例としては、有機塩基、カルボン酸、及び有機金属化合物が挙げられる。いくつかの実施形態では、触媒は、鉛、コバルト、鉄、ニッケル、亜鉛、及びスズの有機チタン酸塩及び錯体またはカルボン酸塩を含む。他の実施形態では、触媒は、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズマレアート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクタノエート、酢酸第一錫、オクタン酸第一錫、ナフテン酸鉛、カプリル酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、またはそれらの組み合わせであるか、またはそれらを含む。更なる実施形態では、触媒は、ジブチルスズジラウレート及びジオクチルスズマレエートなどのカルボン酸スズであるか、またはそれらを含む。
【0066】
代替として、本明細書に開示される発泡体または発泡性組成物の架橋は、放射線を使用することによって達成され得る。適切な放射線の非限定的な例としては、電子ビームまたはベータ線、ガンマ線、X線、もしくは中性子線が挙げられる。放射線は、ポリマー中にラジカルを生成することによって架橋を活性化させると考えられ、これは引き続き結合し、架橋し得る。放射線架橋に関する追加の教示は、参照により本明細書に組み込まれる、C.P.Park、上記、198〜204頁に開示される。いくつかの実施形態では、発泡体または発泡性組成物は、放射線によって架橋されない。
【0067】
放射線量は、概して、多くの要因に依存する。当業者は、照射される物品の厚さ及び幾何学的形状、ならびにエチレン/α−オレフィンインターポリマーまたはポリマーブレンドの特性、例えば、分子量、分子量分布、コモノマー含有量、架橋促進助剤、添加剤(例えば、油)などの存在に基づいて、適切な放射線レベルを容易に選択することができるであろう。一般に、投与量は、所望のレベルの架橋を達成するために必要な量を超えない。いくつかの実施形態では、投与量は、ASTM D−2765−84方法Aに従って発泡体中に5%超のゲルを生じさせる。
【0068】
いくつかの実施形態では、架橋剤及び放射線から選択される少なくとも2つの活性化方法を含む二重硬化系が効果的に使用され得る。例えば、過酸化物架橋剤をシラン架橋剤と併用して、過酸化物架橋剤を放射線と併用して、硫黄含有架橋剤をシラン架橋剤と併用することなどが望ましい場合がある。
【0069】
当業者は、所望の架橋レベル、ポリマーの特性、例えば、分子量、分子量分布、コモノマー含有量、架橋促進助剤、他の添加剤などの存在に基づいて、架橋剤の量を容易に選択することができるであろう。エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、架橋前にEVA及びポリオレフィンなどの他のポリマーとブレンドされ得ることが明白に意図されているため、当業者は、本明細書の開示を参照点として使用して、問題の特定のポリマーに対する架橋剤の量を最適化してもよい。
【0070】
任意に、本明細書に開示される発泡体または発泡性組成物は、少なくとも1つの他の添加剤を含み得る。発泡構造体または発泡体の加工性、外観、物理的、化学的、及び/または機械的特性を改善及び/または制御することができる任意の発泡添加剤が使用され得る。適切な他の添加剤の非限定的な例としては、グラフト開始剤、架橋触媒、発泡剤活性剤(例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛など)、補助剤(例えば、トリアリルシアヌレート)、可塑剤、着色剤または顔料、安定性制御剤、核形成剤、充填剤、酸化防止剤、酸捕捉剤、紫外線(UV)安定剤、難燃剤、潤滑剤、加工助剤、押出助剤、及びこれらの組み合わせが挙げられる。他の添加剤の総重量は、約0%を超える値〜約80%、約0.001%〜約70%、約0.01%〜約60%、約0.1%〜約50%、約1%〜約40%、または約10%〜約50%の範囲であり得る。いくつかの適切な添加剤が、Zweifel Hansら、「Plastics Additives Handbook」Hanser Gardner Publications,Cincinnati,Ohio、第5版(2001)に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0071】
本明細書に開示される発泡体または発泡性組成物は、任意に、安定性制御剤または気体透過性改質剤を含んでもよい。発泡体の寸法安定性を高め得ることができる任意の安定剤が使用され得る。適切な安定性制御剤の非限定的な例としては、C
10−24脂肪酸のアミド及びエステルが挙げられる。このような薬剤は、これらの両方とも参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第3,644,230号及び同第4,214,054号に記載されている。いくつかの実施形態において、安定性制御剤として、ステアリルステアラミド、グリセロールモノステアレート、グリセロールモノベヘネート、ソルビトールモノステアレート、及びそれらの組み合わせが挙げられる。一般に、安定性制御剤の量は、ポリマー100重量部当たり約0.1〜約10重量部、約0.1〜約5重量部、または約0.1〜約3重量部である。いくつかの実施形態において、安定性制御剤は、グリセロールモノステアレートである。
【0072】
本明細書に開示される発泡体または発泡性組成物は、任意に、核形成剤を含んでもよい。気泡のサイズを制御することができる任意の成核形成剤が使用され得る。適切な成核形成剤の非限定的な例としては、炭酸カルシウム、タルク、粘土、酸化チタン、シリカ、硫酸バリウム、珪藻土、クエン酸、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、及びそれらの組み合わせなどの無機物質が挙げられる。いくつかの実施形態では、核形成剤は、クエン酸と重炭酸ナトリウムとの組み合わせ、またはクエン酸と炭酸ナトリウムとの組み合わせである。他の実施形態では、核形成剤は、Clariant Corporation、シャーロット、NC州からのHYDROCEROL(登録商標)CF20である。使用される核形成剤の量は、ポリマー100重量部当たり0.01〜5重量部の範囲であり得る。
【0073】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される発泡体または発泡性組成物は、酸化防止剤を含む。発泡体中のポリマー成分及び有機添加剤の酸化を防止し得る任意の酸化防止剤が、本明細書に開示される発泡体に添加され得る。適切な酸化防止剤の非限定的な例としては、アルキルジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキルまたはアラルキル置換フェニル−α−ナフチルアミン、アルキル化p−フェニレンジアミン、テトラメチル−ジアミノジフェニルアミンなどの芳香族またはヒンダードアミン;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールなどのフェノール類;1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)ベンゼン;テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタン(例えば、Ciba Geigy、ニューヨーク州からのIRGANOX(商標)1010);アクリロイル変性フェノール;オクタデシル−3,5−ジ−t−ブチル−ブチル−4−ヒドロキシシンナメート(例えば、Ciba Geigyから市販されているIRGANOX(商標)1076);ホスファイト及びホスホナイト;ヒドロキシルアミン;ベンゾフラノン誘導体;及びそれらの組み合わせが挙げられる。使用される場合、発泡体中の抗酸化剤の量は、発泡体の総重量の約0重量%を超える値〜5重量%、約0.0001〜約2.5重量%、約0.001〜約1重量%、または約0.001〜約0.5重量%範囲であり得る。いくつかの酸化防止剤は、参照により本明細書に組み込まれる、Zweifel Hansら、「Plastics Additives Handbook」、Hanser Gardner Publications,Cincinnati,Ohio、第5版、第1章、1〜140頁(2001)に記載されている。
【0074】
他の実施形態では、本明細書に開示される発泡体または発泡性組成物はUV安定剤を含む。UV照射による発泡体の分解を防止または低減することができる任意のUV安定剤が、本明細書に開示する発泡体に添加され得る。適切なUV安定剤の非限定的な例としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、アリールエステル、オキサニリド、アクリルエステル、ホルムアミジン、カーボンブラック、ヒンダードアミン、ニッケルクエンチャー、ヒンダードアミン、フェノール系酸化防止剤、金属塩、亜鉛化合物、及びそれらの組み合わせが挙げられる。使用される場合、発泡体中のUV安定剤の量は、発泡体の総重量の約0重量%を超える値〜約5重量%、約0.01〜約3重量%、約0.1〜約2重量%、または約0.1〜約1重量%であり得る。いくつかのUV安定剤は、参照により本明細書に組み込まれる、Zweifel Hansら、「Plastics Additives Handbook」、Hanser Gardner Publications,Cincinnati,Ohio、第5版、第2章、141〜426頁(2001)に記載されている。
【0075】
更なる実施形態では、本明細書に開示される発泡体または発泡性組成物は、着色剤または顔料を含む。人間の目に対する発泡体の外観を変えることができる任意の着色剤または顔料が、本明細書で開示する発泡体に添加され得る。適切な着色剤または顔料の非限定的な例としては、無機顔料、例えば、金属酸化物、例えば、酸化鉄、酸化亜鉛、及び二酸化チタン、混合金属酸化物、カーボンブラック、有機顔料、例えば、アントラキノン、アンサンスロン、アゾ、及びモノアゾ化合物、アリールアミド、ベンズイミダゾロン、BONAレーキ、ジケトピロロ−ピロール、ジオキサジン、ジスアゾ化合物、ジアリリド化合物、フラバントロン、インダントロン、イソインドリノン、イソインドリン、金属錯体、モノアゾ塩、ナフトール、b−ナフトール、ナフトールAS、ナフトールレーキ、ペリレン、ペリノン、フタロシアニン、ピラントロン、キナクリドン、及びキノフタロン、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。使用される場合、発泡体中の着色剤または顔料の量は、発泡体の総重量の約0重量%を超える値〜約10重量%、約0.1〜約5重量%、または約0.25〜約2重量%であり得る。いくつかの着色剤は、参照により本明細書に組み込まれる、Zweifel Hansら、「Plastics Additives Handbook,」Hanser Gardner Publications,Cincinnati,Ohio、第5版、第15章、813〜882頁(2001)に記載されている。
【0076】
任意に、本明細書に開示される発泡体または発泡性組成物は、充填剤を含み得る。とりわけ、体積、重量、コスト、及び/または技術的性能を調整するために使用することができる任意の充填剤が、本明細書に開示される発泡体に添加され得る。適切な充填剤の非限定的な例としては、タルク、カルシウム、炭酸塩、白亜、硫酸カルシウム、粘土、カオリン、シリカ、ガラス、ヒュームドシリカ、マイカ、ウォラストナイト、長石、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、アルミナ、アルミナ三水和物などの水和アルミナ、ガラス微小球、バライト、木粉、ガラス繊維、炭素繊維、大理石粉、セメント粉、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、二酸化チタン、チタン酸塩、及びそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態において、充填剤は、硫酸バリウム、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、ガラス、ガラス繊維、アルミナ、二酸化チタン、またはそれらの混合物である。他の実施形態では、充填剤は、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ガラス繊維、またはそれらの混合物である。使用される場合、発泡体中の充填剤の量は、発泡体の総重量の約0重量%を超える値〜約80重量%、約0.1〜約60重量%、約0.5〜約40重量%、約1〜約30重量%、または約10〜約40重量%であり得る。いくつかの充填剤が、米国特許第6,103,803号及びZweifel Hansら、「Plastics Additives Handbook」、Hanser Gardner Publications,Cincinnati,Ohio、第5版、第17章、901〜948頁(2001)に開示されており、これらの両方とも参照により本明細書に組み込まれる。
【0077】
必要に応じて、本明細書に開示される発泡体または発泡性組成物は、潤滑剤を含み得る。とりわけ、溶融発泡性組成物のレオロジーを改変し、成形された発泡物品の表面仕上げを改良し、及び/または充填剤もしくは顔料の分散を促進するために使用され得る任意の潤滑剤が、本明細書に開示する発泡体に添加され得る。適切な潤滑剤の非限定的な例としては、脂肪アルコール及びそれらジカルボン酸エステル、短鎖アルコールの脂肪酸エステル、脂肪酸、脂肪酸アミド、金属石鹸、オリゴマー脂肪酸エステル、長鎖アルコールの脂肪酸エステル、モンタンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、天然及び合成パラフィンワックス、フルオロポリマー、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる。使用される場合、発泡体中の潤滑剤の量は、発泡体の総重量の約0重量%を超える値〜約5重量%、約0.1〜約4重量%、または約0.1〜約3重量%であり得る。いくつかの適切な潤滑剤が、Zweifel Hansら、「Plastics Additives Handbook」、Hanser Gardner Publications,Cincinnati,Ohio、第5版、第5章、511〜552頁(2001)に開示されており、これらの両方とも参照により本明細書に組み込まれる。
【0078】
任意に、本明細書に開示される発泡体または発泡性組成物は、帯電防止剤を含み得る。発泡体の導電性を高め、静電荷蓄積を防止することができる任意の帯電防止剤が、本明細書に開示する発泡体に添加され得る。適切な帯電防止剤の非限定的な例としては、導電性充填剤(例えば、カーボンブラック、金属粒子、及び他の導電性粒子)、脂肪酸エステル(例えば、グリセロールモノステアレート)、エトキシル化アルキルアミン、ジエタノールアミド、エトキシル化アルコール、アルキルスルホネート、アルキルホスフェート、第四級アンモニウム塩、アルキルベタイン、及びそれらの組み合わせが挙げられる。使用される場合、発泡体中の帯電防止剤の量は、発泡体の総重量の約0重量%を超える値〜約5重量%、約0.01〜約3重量%、または約0.1〜約2重量%であり得る。いくつかの適切な帯電防止剤は、Zweifel Hansら、「Plastics Additives Handbook」、Hanser Gardner Publications,Cincinnati,Ohio、第5版、第10章、627〜646頁(2001)に開示されており、これらの両方とも参照により本明細書に組み込まれる。
【0079】
ポリオレフィン発泡体を作製するプロセスは、参照により本明細書に組み込まれる、C.P.Park、「Polyolefin Foam」、Handbook of Polymer Foams and Technologyの第9章,D.Klempner及びK.C.Frisch編集、Hanser Publishers,Munich(1991)に記載されている。
【0080】
発泡性組成物の構成要素は、当業者に知られている任意の適切な混合または配合装置で混合またはブレンドされ得る。次いで、発泡性組成物中の構成要素を、発泡剤及び架橋剤の分解温度より低い温度で混合して、全ての成分が均質に混合され、元の状態のままであることを確実にすることができる。発泡性組成物が比較的均質に混合された後、組成物が成形され、次いで、発泡剤及び架橋剤を活性化させて発泡体を作製するのに十分な時間にわたって条件(例えば、熱、圧力、剪断など)に曝される。
【0081】
いくつかの実施形態では、発泡性組成物の構成要素は、当業者に知られている任意の混合または配合装置によって混合及び溶融ブレンドされ得る。適切な混合またはブレンド装置の非限定的な例としては、押出機、ミキサー、ブレンダー、ミル、分散機、ホモジナイザーなどが挙げられる。他の実施形態では、発泡性組成物が溶融形態に加熱される前に、発泡剤が、エチレン/α−オレフィンインターポリマーまたはポリマーブレンドとドライブレンドされる。更なる実施形態では、発泡性組成物が溶融相にあるときに発泡剤が添加される。いくつかの実施形態において、本明細書に開示される発泡性組成物は、架橋が活性化されるダイを通して押出される。次に、押出された発泡性組成物を高温に曝して発泡剤を活性化させて発泡体を形成してもよい。
【0082】
本明細書に開示される発泡体は、従来の押出発泡プロセスによって調製され得る。発泡体は、概して、エチレン/α−オレフィンインターポリマーまたはポリマーブレンドを加熱して可塑化または溶融ポリマー材料を形成し、その中に発泡剤を組み込んで発泡性組成物を形成し、発泡性組成物を、ダイを通して押出して発泡製品を形成することによって調製され得る。発泡剤と混合する前に、エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、そのガラス転移温度または融点以上の温度に加熱され得る。発泡剤は、押出機、ミキサー、ブレンダーなどの当技術分野で知られている任意の手段によって、溶融エチレン/α−オレフィンインターポリマーに組み込まれ、または混合され得る。発泡剤は、溶融エチレン/α−オレフィンインターポリマーの実質的な膨張を防止し、その中で均一に発泡剤を大まかに分散させるのに十分な高圧で、溶融エチレン/α−オレフィンインターポリマーと混合され得る。任意に、可塑化または溶融前に、核形成剤は、インターポリマー溶融物中にブレンドされ得るか、またはエチレン/α−オレフィンインターポリマーとドライブレンドされ得る。発泡性組成物は、発泡構造の物理的特性を最適化するためにより低い温度に冷却され得る。次いで、発泡性組成物は、所望の形状のダイを通って、減圧またはより低い圧力のゾーンに押出され、または搬送されて発泡構造が形成され得る。より低い圧力のゾーンは、発泡性組成物がダイを通って押出される前に維持される圧力よりも低い圧力であり得る。より低い圧力は、超大気圧または準大気圧(真空)であり得るが、好ましくは大気圧レベルである。
【0083】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される発泡体は、マルチオリフィスダイを通してエチレン/α−オレフィンインターポリマーを押出すことにより合体したストランド形態で形成される。オリフィスは、発泡プロセスの間に溶融押出物の隣接する流れ間の接触が生じ、接触面が十分な接着力で互いに接着して単一発泡構造をもたらすように配置され得る。ダイを出る溶融押出物の流れは、望ましくは泡立ち、合体して互いに付着して、一体構造を形成することができるストランドまたはプロファイルの形態をとり得る。望ましくは、合体した個々のストランドまたはプロファイルは、発泡体の調製、成形、及び使用においてかかる応力下でのストランドの層間剥離を防ぐために、一体構造で接着したままであるべきである。合体したストランド形態の発泡構造を製造するための装置及び方法は、米国特許第3,573,152号及び同第4,824,720号に開示され、これらの両方とも参照により本明細書に組み込まれる。
【0084】
他の実施形態では、本明細書に開示される発泡体は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,323,528号に見られる蓄積押出プロセスによって形成される。蓄積押出プロセスでは、大きな横断面積を有する低密度発泡体は、1)発泡性組成物を膨張させるときに発泡性組成物の粘度が発泡剤を保持するのに十分である温度で、エチレン/α−オレフィンインターポリマーと発泡剤の発泡性組成物を圧力下で形成し、2)発泡性組成物を発泡させない温度及び圧力に維持された、発泡性組成物が発泡するより低い圧力のゾーンに開口するオリフィスを画定する出口ダイ、及びダイオリフィスを閉じる開閉可能なゲートを有する保持ゾーンに発泡性組成物を押出し、3)定期的にゲートを開き、4)ダイオリフィス中の実質的な発泡が起こる速度より大きく、かつ断面積または形状の実質的な不規則性が生じる速度未満の速度で、発泡性組成物に可動ラムによる機械的圧力を実質的に同時に加えて、それを保持ゾーンからダイオリフィスを通ってより低い圧力のゾーンに押出し、5)押出された発泡性組成物を少なくとも1つの寸法で無制限に膨張させて発泡構造体を製造することを可能にすることによって調製される。
【0085】
いくつかの実施形態では、本明細書で開示される発泡体は、物品に成形するのに適した非架橋発泡ビーズに形成される。発泡ビーズを作製するためには、粒状化エチレン/α−オレフィンインターポリマーペレットなどの別個のエチレン/α−オレフィンインターポリマー粒子は、(1)水などの実質的に不溶性である液体媒体中に懸濁され、(2)オートクレーブまたは他の加圧容器内の高圧及び高温で発泡剤を液体媒体に導入することによって発泡剤を含浸させ、(3)膨張させるために大気または減圧領域に急速に排出されて発泡ビーズを形成する。このプロセスは、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,379,859号及び同第4,464,484号によく教示されている。
【0086】
上記プロセスの誘導体において、エチレン/α−オレフィンインターポリマーとのグラフトインターポリマーを形成するために発泡剤を含浸させる前に、スチレンモノマーは、懸濁エチレン/α−オレフィンインターポリマーペレットに含浸させ得る。得られたグラフトインターポリマービーズは、冷却され、実質的に未膨張の容器から排出され得る。次いで、ビーズは、従来の膨張ポリスチレンビーズ成形プロセスによって膨張され、成形される。いくつかのグラフトインターポリマービーズを作製するプロセスは、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,168,353号に記載されている。
【0087】
発泡ビーズは、当業者に知られている任意の方法によって物品に成形され得る。いくつかの実施形態では、発泡ビーズは、金型に装填され、金型を圧縮することによって圧縮され、水蒸気などの熱源で加熱されて、発泡ビーズの合体及び溶接を行い、物品を形成する。他の実施形態では、発泡ビーズは、金型に充填する前に、高圧及び高温で空気及び他の発泡剤を含浸させる。更なる実施形態では、発泡ビーズは、金型に充填する前に加熱される。次いで、ビーズは、当技術分野で知られている適切な成形方法によってブロックまたは成形品に成形され得る。方法のいくつかは、米国特許第3,504,068号及び同第3,953,558号、ならびにC.P.Park、上記、191頁、197〜198頁、及び227〜229頁に教示されている。
【0088】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される発泡体は、圧縮成形または射出成形のいずれかによって調製され得る。他の実施形態では、発泡体は、過酸化物及び発泡剤の分解温度より上の温度で圧縮成形することによって調製され、その後、型開き時に後膨張が続く。更なる実施形態では、発泡体は、過酸化物及び発泡剤の分解温度より低い温度のエチレン/α−オレフィンインターポリマー溶融物を、過酸化物及び発泡剤の分解温度より高い温度の金型に射出成形することによって調製され、その後、金型を開いたときに後膨張が続く(約160〜約190℃)。
【0089】
いくつかの実施形態では、微小気泡熱可塑性加硫物(「TPV」)発泡体は、超臨界流体(例えば、CO
2またはN
2)を使用して作製され得る。そのような技術は、米国特許第5,158,986号、同第5,160,674号、同第5,334,356号、同第5,866,053号、同第6,169,122号、同第6,284,810号、及び同第6,294,115号に教示されており、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。そこに開示された方法は、本発明の実施形態において、変更を加えて、または変更せずに使用され得る。本明細書に開示される本発明のポリマーに基づくTPV組成物は、2005年9月16日に出願された米国仮出願第60/718,186号に教示されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。そのようなTPV組成物は、本発明の実施形態において、微小気泡TPV発泡体を作製するために使用され得る。
【0090】
発泡体の構成要素、すなわち、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、発泡剤、任意の第2のポリマー成分(例えば、EVA、ポリエチレン、及びポリプロピレン)及び添加剤(例えば、架橋剤)は、当業者に知られている方法を用いて混合またはブレンドされ得る。適切なブレンド方法の非限定的な例としては、溶融ブレンド、溶媒ブレンド、押出成形などが挙げられる。
【0091】
いくつかの実施形態では、発泡体の構成要素は、米国特許第4,152,189号のGuerinらによって記載される方法によって溶融ブレンドされる。まず、全ての溶媒は、存在する場合、約5torr(667Pa)〜約10torr(1333Pa)での約100℃〜約200℃または約150℃〜約175℃の適切な高温に加熱することによって構成要素から除去される。次に、構成要素を所望の割合で容器に量り入れ、撹拌しながら容器の内容物を溶融状態に加熱することによって発泡体が形成される。
【0092】
他の実施形態では、発泡体の構成要素は、溶媒ブレンドを用いて処理される。まず、所望の発泡体の構成要素が適切な溶媒に溶解され、次いで、混合物が混合またはブレンドされる。次に、溶媒が除去されて、発泡体を得る。
【0093】
更なる実施形態では、分散混合、分配混合、または分散混合、分配混合の組み合わせを提供し得る物理的混合装置が、均質混合物の調製に使用され得る。バッチ法及び連続法の物理的混合の両方が使用され得る。バッチ法の非限定的な例としては、BRABENDER(登録商標)混合装置(例えば、C.W.Brabender Instruments,Inc.、サウスハッケンサック、ニュージャージー州から入手可能なBRABENDER PREP CENTER(登録商標))またはBANBURY(登録商標)内部混合及びロールミル粉砕(Farrel Company、アンソニア、コネチカット州から入手可能)が挙げられる。連続法の非限定的な例としては、一軸スクリュー押出、二軸スクリュー押出、ディスク押出、往復一軸スクリュー押出、及びピンバレル一軸スクリュー押出が挙げられる。いくつかの実施形態では、添加剤は、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、任意の第2のポリマー成分、または発泡体の押出しの間に、フィードホッパーまたはフィードスロートを介して押出機に添加され得る。押出によるポリマーの混合またはブレンドは、参照により本明細書に組み込まれる、C.Rauwendaal、「Polymer Extrusion」、Hanser Publishers,New York,NY.、322〜334頁(1986)に記載されている。
【0094】
本明細書で使用する場合、「発泡体層の調製」は、調製した発泡体の表面を溶媒または水で洗浄ステップ、次いで、オーブン乾燥して溶媒または水を除去するステップを更に含む。これに関して、適切な溶媒としては、ヘプタン、メチルシクロヘキサン(MCH)、エチルシクロヘキサン、メチルエチルケトン(MEK)、エチルアセテート(EA)、ブチルアセテート(BA)、及びそれらの2つ以上の任意の組み合わせを含む、非芳香族及び非塩素化溶媒が挙げられるが、これらに限定されない。溶媒または水を除去するためのオーブン乾燥は、当業者に知られている方法によって行われてもよい。例えば、オーブン乾燥は、FREAS625機械的対流式オーブン内で3分間、60℃で、または赤外線加熱トンネル内で約3分間、55℃で実行されてもよい。
【0095】
プライマーの適用
特定の実施形態では、本開示のプロセスは、ii)発泡体層にプライマーを適用するステップを含む。適切なプライマーとしては、WO2016/004618A1及びWO2016/004898A1に開示されるUVプライマーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0096】
一実施形態では、本明細書に開示されるプライマーの成分A)は、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)を含む。別の実施形態、本明細書に開示されるプライマーの成分A)は、トリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)を含む。別の実施形態では、本明細書に開示されるプライマーの成分B)は、成分B)の重量に基づいて15〜40重量%の塩素含有量を含む。更なる実施形態では、本明細書に開示されるプライマーの成分C)は、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマー(SEBS)、スチレン/ブタジエン/スチレンブロックコポリマー(SBS)、及び無水グラフトスチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックコポリマー(MAH−g−SEBS)から成る群から選択される。
【0097】
プライマーを適用する方法は、当業者に知られている任意のものを含んでもよい。例えば、一実施形態では、プライマーは、脱脂綿で適用される。一実施形態では、脱脂綿は、ピンセットによって制御され、プライマーに浸漬され、次いで、プライマーを含む脱脂綿は、取り出され、発泡体の表面上にコーティングされる。別の実施形態では、プライマーは、綿ガーゼまたはブラシをプライマーに浸漬し、次いで、プライマーを含むガーゼ/ブラシを取り出し、発泡体の表面上にコーティングすることによって適用され得る。
【0098】
本明細書で使用される場合、「発泡体層にプライマーを適用する」はまた、発泡体層にプライマーを適用した後に溶媒または水を除去するためのオーブン乾燥のステップを含む。
【0099】
紫外線照射
特定の実施形態では、本開示のプロセスは、iii)発泡体層に0.7J/cm
2を超える紫外線エネルギーを照射するステップを含む。そのようなステップは、本明細書に開示される発泡体層に適用されたUVプライマーを活性化するように働く。特定の実施形態では、発泡体層は、1つまたは複数の水銀ランプを備えたUV硬化機で照射されてもよい。UV硬化機は、UV硬化チャンバ(バッチ生産)または搬送ベルトUV硬化機(連続生産)であってもよい。
【0100】
概して、「高UVエネルギー」(すなわち、0.7J/cm
2を超える)は、高UVエネルギーが高い表面温度を引き起こすため、従来のEVAまたはPOE発泡体に関しては、履物業界において好ましくない、または受け入れられていない。従来のEVAまたはPOE発泡体に関しては、高い表面温度は、発泡収縮、照射面と非照射面との温度差による発泡反り、及び発泡試料中の残留発泡剤の後発泡を引き起こす。そのような「高UVエネルギー」(すなわち、0.7J/cm
2を超える)は、以下の表3に関連して実施例に記載される高UVエネルギーである。
【0101】
本発明者らは、驚くべきことかつ予想外に、本開示の新規なプロセスを介して、本明細書に開示されるUVプライマーの高UVエネルギー(すなわち、0.7J/cm
2を超える)との組み合わせが、発泡体層が収縮または反りを伴わずにその元の形状/寸法を維持する、高含量の発泡体層(すなわち、50重量%を超える高密度OBC)の固着性能を改善する(すなわち、3N/mmを超える剥離強度を達成する)ことを見出した。いずれの理論にも縛られるものではないが、発泡体は、OBCの硬質セグメントの高い融点のために、収縮または反りを伴わずにその元の形状/寸法を維持すると考えられる。
【0102】
本明細書で使用される「反り」は、屈曲またはねじれを含む、その元の形状に対する発泡物品の任意の歪みを指す。
【0103】
接着剤層の適用
特定の実施形態において、本開示のプロセスは、iv)発泡体層に接着剤層を適用するステップを含む。特定の実施形態では、接着剤層は、極性基質であり得る。更なる実施形態では、接着剤層は、ポリウレタン接着剤であってもよい。更なる実施形態では、接着剤層は、当業者に知られている任意の極性基材であってもよい。
【0104】
接着剤層は、当業者に知られている任意の方法によって発泡体層に適用されてもよい。特定の実施形態では、接着剤層は、ウールまたはナイロンブラシによって発泡体層に適用され、次いで、水または溶媒を除去するためにオーブン乾燥される。「発泡体層に接着剤を適用すること」は、2つの接着剤被覆層を共に接着させて、例えば、3kgf/cm
2で約45秒間の圧縮を使用して固着を達成することを更に含む。
【0105】
任意の補強プライマー
任意のステップとして、補強処理層が、発泡体層のUV照射(すなわち、プライマー処理された発泡体層への接着剤層の適用前)に続いて適用され得、その後、別のオーブン乾燥プロセスが続く。
【0106】
補強プライマーは、通常、初期剥離強度を改善するために使用される。ほとんどの場合、補強プライマーは、対応する接着剤層と同様の化学成分を有する。これらのプライマーは、同様の固体レベルを有するが、異なる粘度を有する。具体的には、補強プライマーは、通常、接着剤層よりも低い粘度を有する、補強プライマーは、基質が、高粘度接着剤が表面に直接適用されたときに平坦な接着剤層を形成することが困難な粗い表面を有する場合に特に有用である。その低い粘性のために、補強プライマーは、UVプライマーとの連結に有利に働くようにUVプライマー層に容易に浸透することができる。同時に、補強プライマーは、そのより低い粘度のために容易に平らな層を形成することができ、したがって、最終PU接着剤層との良好な相互作用を有する。概して、補強プライマーは、UVプライマーとPU接着剤層との間の相互作用を更に強化するために有用である。
【実施例】
【0107】
テスト方法
ポリマー密度は、ASTM D−792に従って測定された。
【0108】
エチレン系ポリマーのメルトインデックス(I2)は、ASTM D−1238、190℃/2.16kgの条件に従って測定される。エチレン系ポリマーのメルトインデックス(I10)は、ASTM D−1238、190℃/10.0kgの条件に従って測定される。
【0109】
示差走査熱量測定(DSC)は、エチレン系(PE)試料及びプロピレン系(PP)試料の結晶化度を測定するために使用される。約5〜8mgのフィルム試料を計量し、DSCパンに配置する。蓋は、密閉雰囲気を確保するためにパン上でクリンプして閉じる。試料パンをDSCセルに入れ、次いで、約10℃/分の速度でPEに対しては180℃の温度(PPは230℃)まで加熱する。試料をこの温度で3分間保持する。次いで、試料を、10℃/分の速度でPEに関しては−60℃(PPは−40℃)に冷却し、その温度で3分間等温に保つ。次に、試料を、完全に溶融するまで(第2の熱)、10℃/分の速度で加熱する。結晶化度パーセントは、第2の熱曲線から決定された融解熱(H
f)をPEに関しては292J/gの理論融解熱(PPは165J/g)で除算し、この量を100%(例えば、結晶化度%=(H
f/292J/g)×100(PEの場合))で乗算することによって計算する。
【0110】
別段の記載がない限り、各ポリマーの融点(複数可)(T
m)は、第2の熱曲線から決定され、結晶化温度(T
c)は、第1の冷却曲線から決定される。
【0111】
ゲル透過クロマトグラフィー:クロマトグラフシステムは、Polymer Laboratories Model PL−210またはPolymer Laboratories Model PL−220のいずれかで構成された。カラム及びカルーセル区画を140℃で操作した。カラムは3つのPolymer Laboratories 10ミクロンMixed−Bカラムであった。用いた溶媒は、1,2,4トリクロロベンゼンであった。試料は、「50ミリリットルの溶媒中の0.1グラムのポリマー」の濃度で調製した。試料を調製するために使用された溶媒は、「200ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)」を含有した。試料は、160℃で2時間軽く撹拌することによって調製された。注入量は100マイクロリットルであり、流速は、1.0ミリリットル/分であった。GPCカラムセットの較正は、個々の分子量間に少なくとも一桁の間隔を有する、6つの「カクテル」混合物中に配置された、分子量580〜8,400,000を有する21個の「狭い分子量分布ポリスチレン標準物質」で行われた。標準物質は、Polymer Laboratories(シュロップシャー州、英国)から購入した。ポリスチレン標準物質は、1,000kg/mol以上の分子量に関しては「50ミリリットルの溶媒中に0.025g」、及び1000kg/mol未満の分子量に関しては「50ミリリットルの溶媒中に0.05g」で調製した。ポリスチレン標準物質を、穏やかに撹拌しながら摂氏80度で30分間溶解させた。狭い標準混合物を最初に、分解を最小限に抑えるために「最高分子量」成分を減少させる順序で行った。ポリスチレン標準物質ピーク分子量は、以下の式を使用してポリエチレン分子量に変換した:Mが分子量であり、Aが0.431の値であり、Bが1.0に等しい、M
ポリエチレン=A×(M
ポリスチレン)
B(Williams及びWard,J.Polym.Sc.,Polym.Let.,6,621(1968)に記載される)。ポリエチレン等価分子量計算は、Viscotek TriSECソフトウェアバージョン3.0を使用して行った。
【0112】
13C NMR分析:試料は、約3gのテトラクロロエタン−d
2/オルトジクロロベンゼンの50/50混合物を10mmのNMRチューブ中で0.4gの試料に添加することによって調製される。試料は、チューブ及びその内容物を150℃に加熱することによって溶解し、均質化される。データは、JEOL Eclipse(商標)を使用して収集される。100.5MHzの
13C共鳴周波数に対応する、400MHz分光計またはVarian Unity Plus(商標)400MHz分光計。データは、6秒間のパルス繰り返し遅延でデータファイルごとに4000回の過渡信号を使用して取得する。定量分析のために最小の信号対雑音を得るために、複数のデータファイルを一緒に追加する。スペクトル幅は、25,000Hzで、最小ファイルサイズは、32Kデータポイントである。試料を、10mm広帯域プローブにおいて130℃で分析する。コモノマー組み込みは、ランドルのトライアド法(Randall,J.C.;JMS−Rev.Macromol.Chem.Phys.,C29,201−317(1989)を使用して決定する。
【0113】
ショアA硬度:ショアA硬度を、両面にスキンがある状態で、ASTM D2240Aに従って測定した。5回の読み取りの平均(各試料の表面にわたって測定された5秒の待ち時間)を報告した。
【0114】
泡密度:泡密度を、規則的な形状の試験片の質量及び体積からの計算によって、ASTM D3575、試験方法Aに従って計算した。バン発泡体を最も近い0.1gに計量し、体積を、両面にスキンがある状態で、長さ、幅、及び厚さを最も近い0.01cmに測定することによって決定した。
【0115】
落球ボールリバウンド:直径5/8インチの鋼球を500mmの高さからバン発泡体のスキン層に落として、リバウンド%または弾力性%を決定した。リバウンド%は、リバウンド高さ(mm)*100/500として計算する。
【0116】
機械的特性:片面にスキンがある状態のバン発泡体を、20インチ/分でのASTM D638(引張、タイプ4)及びASTM D624(引裂き、タイプC)機械的特性試験のために提出した。試料の厚さは、約3mmであった。分裂引裂き強度は、試験速度2インチ/分で、6インチ(長さ)*1インチ(幅)*0.4インチ(厚さ)の寸法及び1〜1.5インチのノッチ深さを有する試験片を用いて測定した。
【0117】
圧縮永久歪:圧縮永久歪(Cセット)は、片面にスキンがある状態で、50℃で6時間、50%圧縮の条件下で、ASTM D395、方法Bに従って測定した。1つの試料発泡体当たり2つのボタンを試験し、その平均を報告した。圧縮永久歪は、T
0が装置の間の距離であり、T
1が試験前の試料の厚さであり、T
2が試験後の試料の厚さである以下の式を用いて計算した。
【0118】
【数1】
【0119】
UV照射収縮:表3に関連する実施例では、片面にスキンがある状態の長方形の試験片を、高いまたは通常のUVエネルギー照射のためにUV硬化チャンバに入れた。線収縮率を、UV照射の前後に測定された試験片の長さに従って計算した。
【0120】
オーブン収縮:スキン層(上部及び下部)をバン発泡体から除去した後、試料を、垂直バンドソーを用いて切断し、質量及び厚さを測定し、100℃に予熱されたオーブン中に配置し、40分後にオーブンから取り出した。その後、室温で24時間冷却した後、試料寸法を再測定した。
【0121】
剥離強度:剥離強度試験のために、発泡体スラブをまず15cm(長さ)*2.5cm(幅)*0.5cm(厚さ)に切断した。剥離(固着)強度(N/mm)を、100mm/分のクロスヘッド速度(D1876に示される254mm/分ではなく)での180°剥離試験を用いて、ASTM D1876に従って測定した。平均剥離(固着)強度を、10mmごとに選択された異なる位置の平均値として記録した。最大剥離強度を、試料の幅で除算された最大荷重を選択することによって測定した。
【0122】
原材料
以下の材料を実施例の調製に使用した。
【0123】
EVA7360M:エチレン−酢酸ビニルインターポリマー、密度0.941g/cm
3(ASTM D792)、MI 2.5g/10分(ASTM D1238、190℃/2.16kgで)、ショアA=86(ASTM D2240)、21重量%の酢酸ビニル含有量(Formosa Plastics Corporation(Mailiao Village、Taiwan)から市販されている)。
【0124】
ENGAGE(商標)8450:エチレン−オクテンコポリマー、密度0.902g/cm
3(ASTM D792)、MI 3g/10分(ASTM D1238、190℃/2.16kgで)、ショアA=90(ASTM D2240)(The Dow Chemical Companyから市販されている)。
【0125】
ENGAGE(商標)8452:エチレン−オクテンインターポリマー、密度0.875g/cm
3(ASTM D792)、MI 3g/10分(ASTM D1238、190℃/2.16kgで)、ショアA=74(ASTM D2240)(The Dow Chemical Companyから市販されている)。
【0126】
INFORE(商標)9530:オレフィンブロックコポリマー、密度0.887g/cm
3(ASTM D792)、MI 5g/10分(ASTM D1238、190℃/2.16kgで)、ショアA=83(ASTM D2240)(The Dow Chemical Companyから市販されている)。
【0127】
LUPEROX(登録商標)DC40P:約40重量%の活性過酸化物含有量を有するArkemaからのジクミルペルオキシド(Arkema Inc.から市販されている)。
【0128】
LUPEROX(登録商標)DC40P−SP2:約40重量%の活性過酸化物含有量を有するArkemaからのScorch保護ジクミルペルオキシド(Arkema Inc.から市販されている)。
【0129】
AC9000:アゾジカボンアミド(Azodicabonamide)型発泡剤(Kum Yang(Korea)社から市販されている)。
【0130】
ZnO:酸化亜鉛、ローカルグレード。
【0131】
ZnSt:ステアリン酸亜鉛、ローカルグレード。
【0132】
ATOMITE(商標)炭酸カルシウム(Imerys Pigments(Roswell、GA、USA)から市販されている)。
【0133】
HARDLEN(登録商標)F−2P
:東洋紡(日本)からの無水マレイン酸グラフト化塩素化ポリオレフィン(CPO)、20重量%の塩素含有量、1.6重量%の無水マレイン酸(MAH)含有量、75,000の重量平均分子量(Mw)75,000(東洋紡績株式会社から市販されている)。
【0134】
DOUBLEMER(登録商標)HDDA:1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート(HDDA)(Double Bond Chemical(Taiwan)Co.,LTDから市販されている)。
【0135】
DOUBLEMER(登録商標)TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート(Double Bond Chemical(Taiwan)Co.,LTDから市販されている)。
【0136】
DOUBLECURE(登録商標)184:光開始剤(Double Bond Chemical(Taiwan)Co.,LTDから市販されている)。
【0137】
Kraton(登録商標)SEBS G1652:SEBSポリマー、30重量%のスチレン含有量、及び230℃、5kgの荷重で測定された5のメルトインデックスを有する(Kratonから市販されている)。
【0138】
MCH:Wokai Reagent Companyから得たメチルシクロヘキサン。
【0139】
MEK:Sino−reagent Companyから得たメチルエチルケトン。
【0140】
水性ポリウレタン接着剤としては、Great Eastern Resins Industrial Co.Ltd.(Taiwan)からの6602、6608、及びGE−01の名称、Nan Pao Resins Chemical Co.(Taiwan)からのNP−57及びNP−580の名称、ならびにIao Son Hong Tinta E Vernizes Lda./Zhong Bu(Centresin)Adhesive&Chemical Co.,Ltd.(Macau)からのWU−602L及びWU−606の名称で市販されている接着剤が挙げられる。
【0141】
試料発泡体層の調製
本開示の実施例の調製のためのおおよその条件、特性、配合物などを以下に提供する。
【0142】
ポリマー成分を、以下の化合物調製手順を介して、表1に示される配合物(重量パーセントで)に従って配合した。
【0143】
ポリマーペレットを1.5リットルのバンバリーミキサーに加えた。次いで、ポリマーが溶融した後(約5分)、ZnO、ZnSt、及びCaCO
3を添加した。発泡剤及び過酸化物は、充填剤が均一に分散した後、最後に添加し、内容物を更に3〜5分間混合し、混合時間は、合計15分であった。バッチ温度は、化合物が放出された直後にサーモプローブ検出器を使用することによって確認した。化合物の実際の温度は、一般的に、装置に表示される温度より10〜15℃高い(化合物温度は、約100℃であった)。したがって、調合プロセスの間、表示された装置温度は、化合物の温度が硬化剤及び発泡剤の分解温度を超えないように下げた。調合された配合物は、2つのロールミル(約100℃での温度に維持される)の間に配置し、そして調合された配合物は、厚さ約5mmのシート(またはロールミルブランケット)に形成された。
【0144】
【表1】
【0145】
次いで、得られた化合物を、以下のバン発泡手順に従ってバン発泡体に変換した。
【0146】
ロールミルブランケットを、正方形(3または4つの「6インチ×6インチ」)に切断し、約49平方インチの寸法の予熱されたバン発泡体金型内に配置した。溝の表面を、脱型中に発泡体が溝に付着しないように離型剤で噴霧した。2つの圧縮成形プロセスが関与し、まず硬化前に試料中及び積層ブランケット層の間にあるエアポケットを除去するために予熱して、次いで、硬化/発泡した。予熱を、110℃(EVAまたはENGAGE(商標)などの低融点ポリマーの場合)または120℃(INFUSE(商標)などの高融点ポリマーの場合)で8分間行い、金型を10トンで4分間プレスして、発泡させる前に金型内で固体塊を形成した。予熱された塊を発泡プレスに移し、100kg/cm
2及び180℃で8分間保持した。圧力が放出された後、バン発泡体をトレイから迅速に取り出し、いくつかの非粘着シート上の通気フードに配置し、上面側の長さをできるだけ早く測定した。発泡体表面は、例えば、段ボール箱を使用してベンチトップから隔離する必要があった。新しく作製されたバン発泡体の表面を隔離することにより、上面及び下面の不均一な冷却が防止された。発泡体をフード内で40分間冷却し、次いで、それらを貯蔵容器に移し、24時間冷却する。試料バン発泡体の発泡体特性を表2に示す。
【0147】
【表2】
【0148】
UVプライマーの調製
試料バン発泡体層を固着するために、UVプライマーをWO2016/004618A1の開示に従って調製した。より具体的には、本開示の実施例において使用されるプライマーA〜Cは、以下のように調製された。
【0149】
プライマーA〜Cのための配合物を作製するために、いくつかのプレ溶液をまず調製した。
a.三つ口フラスコ中で、80℃で30分間機械的に撹拌しながら溶液を加熱還流することによる、メチルシクロヘキサン(MCH)中の5%MAH−g−CPO、
b.三つ口フラスコ中で、80℃で30分間機械的に撹拌しながら溶液を加熱還流することによる、MCH中の10%SEBS1652、
c.室温でメチル−エチル−ケトン(MEK)に直接溶解した、10%光開始剤184、
d.MEK/MCH(1/1)の溶媒混合物に溶解した、10%HDDA、
e.MEK/MCH(1/1)の溶媒混合物に溶解した、10%TPGDA。
【0150】
プライマーAは、MCH/MEK溶媒混合物(固体レベル約2.5%)に溶解したHDDA/TPGDA/F2P/SEBS/184(40/40/20//30/6.4)のプライマー組成物から成る。
【0151】
プライマーBは、MCH/MEK溶媒混合物(固体レベル約2.5%)に溶解したHDDA/TPGDA/F2P/SEBS/184(30/30/40//10/4.8)のプライマー組成物から成る。
【0152】
プライマーCは、MCH/MEK溶媒混合物(固体レベル約2.5%)に溶解したHDDA/TPGDA/F2P/SEBS/184(30/30/40//20/4.8)のプライマー組成物から成る。
【0153】
試料発泡体層の固着
オレフィン系ポリマー発泡体スラブを、固着試験(T−Peel)のために「15cm(長さ)*2.5cm(幅)*0.5cm(厚さ)」の試験基質発泡体に切断した。
【0154】
T−剥離接着試験の試験試料を
図3(断面図)に示す。試験試料の調製を
図1に概説する。
【0155】
各プライマー組成物(1つの基材の1平方メートル当たり5〜10gの固体のめっき量)を2つの試験基質発泡体のスキン側に適用し、下塗りされた発泡体を、溶媒を除去するために熱処理した(
図1参照)。
【0156】
100%POE、100%EVA、50%OBC、70%OBC、及び100%OBC発泡体配合物の各々に対するUVエネルギーによる照射は、水銀灯を備えたINTELLI−RAY400FLOOD UV硬化チャンバを用いて行った(
図2参照)。正常なエネルギーのUV照射に対して、試料を低い位置(レベル3)に60秒間配置した。高エネルギーUV照射に対して、試料をより高い位置(レベル2)に60秒間配置した。UV硬化チャンバを介して照射された試料発泡物品の結果は、表3に見られる通りである。
【0157】
100%POE及び100%OBC発泡体配合物のUV照射も、Dongguan WeiSen Instrument Ltd.から入手可能なYX−UV−202搬送ベルト硬化機(高圧水銀灯(2kW*2)を含有する)を使用して行った。UV硬化機械を使用して、発泡体試料に加えられた正確なUVエネルギーを測定した。搬送ベルト硬化機を介して照射された試料発泡物品の結果は、表4に見られる通りである。
【0158】
次いで、2液性の水性ポリウレタン(PU)接着剤を、各下塗りされたオレフィン系発泡体スキン上に適用した。PUを下塗りされた表面上に適用した。最後に、2つのPU被覆発泡体スキンを、オーブン中で一緒に接着させ、次いで、3kgf/cm
2で45秒間プレスされるように供した。発泡体スキン表面の両側のPU接着剤が反応して、2つのオレフィン系発泡体基質の間に位置する「PU接着剤層」を形成した。得られた固着された試験試料は、以下の通りであり、サンドイッチ構造POE発泡体/プライマー/PU接着剤/プライマー/POE発泡体であった。試験試料の「1インチ」部分は、T−剥離試験Instronのクランプに挿入するために2つのPOE発泡体を容易に分離するため、未接着であった。試験試料の付着した部分は、長さが約「5インチ」、幅が約「1インチ(2.5cm)」であった。試験試料は、履物構成要素における固着された発泡体の良好な説明を提供した。
【0159】
T−剥離試験は、INSTRON5566で行った。固着された試料の未接着端を、インストロンの上部及び下部クランプにそれぞれクランプした。最初のクランプ距離は、1インチであった。固着された試料を、100mm/分のクロスヘッドスピードで剥離した。剥離力を記録し、平均剥離力を計算した。剥離力(N/mm)は、平均剥離力(N)/試料幅(mm)として計算した。
【0160】
【表3】
【0161】
表3に見られるように、本開示の新規プロセスは、高含量のポリオレフィン発泡体配合物(すなわち、50重量パーセントを超える高密度OBC)が、UVプライマーと高UVエネルギーとの組み合わせにより、試料の反りまたは収縮を伴わずに3N/mmを超える剥離強度を達成し得ることを思いがけなく証明する。対照的に、最新の技術水準における従来の発泡体配合物を代表する100%POE及び100%EVA配合物、高UVエネルギーは、試料の反りを引き起こし、それによりこれらの発泡物質を許容できないものにした。更に、高含量のOBC発泡体配合物は、低UVエネルギーのみに曝された場合、3N/mmを超える目標剥離強度を達成できないことが示された。
【0162】
表3の結果は、
図4及び
図5において更に描かれている。
図4に示される試料1、2、3、及び4は、それぞれ、照射前の比較例A、比較例B、実施例1、及び実施例2に対応する。
図5は、照射後のこれらの試料発泡物品を示す。
図5に示すように、比較例A及びBは、高UVエネルギーでの照射後に大きく反った。対照的に、実施例1及び2は、平坦なままであり、それらの元の形状を保った。
【0163】
【表4】
【0164】
表4に見られるように、100%OBC発泡体配合物は、100%POE発泡体配合物に比べて、より高UVエネルギーで、発泡体の反りまたは変形を伴わずに残るということにおいて明確な利点を有することは明らかである。更に、発泡体の剥離強度が、UV照射エネルギーが増加するに伴って増加するということは明らかである。
【0165】
したがって、実施例に見られるように、高UVエネルギーと組み合わせたUVプライマーの使用による本開示の新規プロセスは、驚くべきことに、発泡体の反りまたは変形を伴わずに高含量ポリオレフィン(例えば、OBC)発泡体の固着性能を改善する。
なお、本発明には、以下の実施形態が包含される。
[1]少なくとも1つの発泡体層に固着された接着剤層を含む発泡物品を調製するためのプロセスであって、
i)前記発泡体層を調製するステップと、
ii)前記発泡体層にプライマーを適用するステップと、
iii)前記発泡体層に0.7J/cm2を超える紫外線エネルギーを照射するステップと、
iv)前記発泡体層に前記接着剤層を適用するステップと、を含み、
前記発泡体層は、50重量パーセントを超えるエチレン/α−オレフィンインターポリマーを含み、
前記プライマーは、
A)以下から成る群から選択される1つ以上のモノマー及び/またはオリゴマーであって、
【化1】
及び/または
【化2】
式中、各Rは、独立して、置換または非置換のヒドロカルビレン、及び置換または非置換のヘテロヒドロカルビレンから成る群から選択され、前記ヒドロカルビレン及びヘテロヒドロカルビレンの各々は、4〜40個の炭素原子を有し、xは、1以上の任意の整数である、モノマー及び/またはオリゴマーと、
B)少なくとも1つの塩素化オレフィン系ポリマー及び/または少なくとも1つの官能化塩素化オレフィン系ポリマーと、
C)少なくとも1つのスチレン系ブロックコポリマーまたはその誘導体と、
D)少なくとも1つの光開始剤と、を含む、プロセス。
[2]前記エチレン/α−オレフィンインターポリマーが0.870g/cm3を超える密度を有する、前記[1]に記載のプロセス。
[3]前記発泡体層が、過酸化物、発泡剤、及び炭酸カルシウムを更に含む、前記[1]に記載のプロセス。
[4]前記接着剤層がポリウレタンである、前記[1]に記載のプロセス。
[5]前記プライマーが、E)1つ以上の非芳香族及び非塩素化有機溶媒を更に含む、前記[1]に記載のプロセス。
[6]前記[1]に記載のプロセスに従って調製された発泡物品。
[7]0.3N/mmを超える2つの固着された発泡体層の間の剥離強度を備える、前記[1]に記載の発泡物品。
[8]前記発泡物品が反っていない、前記[7]に記載の発泡物品。
[9]前記発泡物品が履物物品である、前記[1]に記載のプロセスに従って調製された発泡物品。