(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6804556
(24)【登録日】2020年12月4日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】データ送信方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/12 20090101AFI20201214BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20201214BHJP
H04W 48/12 20090101ALI20201214BHJP
【FI】
H04W72/12 150
H04W72/04 131
H04W48/12
【請求項の数】18
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-555864(P2018-555864)
(86)(22)【出願日】2017年4月12日
(65)【公表番号】特表2019-515548(P2019-515548A)
(43)【公表日】2019年6月6日
(86)【国際出願番号】CN2017080234
(87)【国際公開番号】WO2017185991
(87)【国際公開日】20171102
【審査請求日】2018年10月25日
(31)【優先権主張番号】201610266409.7
(32)【優先日】2016年4月26日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】リウ,チイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャーン,イー
(72)【発明者】
【氏名】ターン,ジェンフェイ
【審査官】
野村 潔
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2012/121574(WO,A2)
【文献】
国際公開第2011/077288(WO,A2)
【文献】
欧州特許出願公開第02802091(EP,A1)
【文献】
国際公開第2013/178037(WO,A1)
【文献】
Huawei, HiSilicon,SDIM for TDD eIMTA[online],3GPP TSG-RAN WG1#72b R1-131160,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_72b/Docs/R1-131160.zip>,2013年 4月 6日
【文献】
高橋 宏樹 Hiroki TAKAHASHI,ダイナミックTDDを用いたスモールセルにおける下りリンク・上りリンク送信電力制御法に関する検討 A Study on Downlinik/Uplink Power Control Technique for Dynamic TDD based Small Cell Systems,電子情報通信学会技術研究報告 Vol.113 No.246 IEICE Technical Report,日本,一般社団法人電子情報通信学会 The Institute of Electronics,Information and Communication Engineers,2013年10月10日,第113巻
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ送信方法であって、
ネットワークノードが、端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信するステップであって、前記アップリンクデータ送信リクエストは、前記端末にアップリンク送信リソースを割り当てるよう前記ネットワークノードに要求するのに利用され、前記アップリンクデータ送信リクエストが受信されるサブフレーム後のN番目のサブフレームである第1のサブフレームにおいて前記アップリンク送信リソースを前記端末に割り当てるよう前記ネットワークノードに要求するためのサブフレーム間スペースNを搬送する、受信するステップと、
前記ネットワークノードが、前記アップリンクデータ送信リクエストに従って前記端末に第1のサブフレームのアップリンク送信リソースを割り当てるステップであって、前記第1のサブフレームはアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームである、割り当てるステップと、
前記ネットワークノードが、前記端末にスケジューリング制御情報を送信するステップであって、前記スケジューリング制御情報は、前記第1のサブフレームの前記アップリンク送信リソース上でアップリンクデータを送信するよう前記端末に指示するのに利用される、送信するステップと、
前記第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、前記ネットワークノードが、前記第1のサブフレームにおいてダウンリンクデータを送信することを中止し、前記第1のサブフレームの前記アップリンク送信リソース上で前記端末によって送信されたアップリンクデータを受信するステップと、
を有し、
前記第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、当該方法は更に、
前記ネットワークノードが、近傍セルにおけるネットワークノードに第1の制御情報を送信するステップであって、前記第1の制御情報は、前記近傍セルにおけるネットワークノードからのダウンリンクデータによって引き起こされる前記端末によって送信されたアップリンクデータに対する干渉を回避するため、前記第1のサブフレームにおいてダウンリンクデータを送信することを中止するよう前記近傍セルにおける前記ネットワークノードに指示するのに利用される、送信するステップを有するデータ送信方法。
【請求項2】
前記第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームであって、前記ネットワークノードが配置されるセルがマクロセルによってカバーされる場合、当該方法は更に、
前記ネットワークノードが、前記マクロセルにおけるネットワークノードに第2の制御情報を送信するステップであって、前記第2の制御情報は、前記第1のサブフレームにおいてダウンリンクデータを送信することを中止するよう前記マクロセルにおける前記ネットワークノードに指示するのに利用される、送信するステップを有する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記ネットワークノードが、前記端末にスケジューリング制御情報を送信するステップは、
前記ネットワークノードが、第2のサブフレームにおいて前記端末に前記スケジューリング制御情報を送信するステップであって、前記第2のサブフレームは前記第1のサブフレームの前のサブフレームである、送信するステップを有する、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記ネットワークノードが、端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信するステップは、
前記ネットワークノードが、第3のサブフレームにおいて前記端末によって送信された前記アップリンクデータ送信リクエストを受信するステップであって、前記第3のサブフレームは前記第2のサブフレームの前のサブフレームであり、前記第3のサブフレームと前記第1のサブフレームとの間のサブフレーム間のスペースはkであり、kは1より大きい正の整数である、受信するステップを有する、請求項3記載の方法。
【請求項5】
データ送信方法であって、
端末が、ネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信するステップであって、前記アップリンクデータ送信リクエストは、前記端末にアップリンク送信リソースを割り当てるよう前記ネットワークノードに要求するのに利用され、前記アップリンクデータ送信リクエストが受信されるサブフレーム後のN番目のサブフレームである第1のサブフレームにおいて前記アップリンク送信リソースを前記端末に割り当てるよう前記ネットワークノードに要求するためのサブフレーム間スペースNを搬送する、送信するステップと、
前記端末が、前記ネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信するステップと、
前記端末が、前記スケジューリング制御情報に基づき第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でアップリンクデータを送信するステップであって、前記第1のサブフレームはアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームである、送信するステップと、
前記第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、前記端末が、前記第1のサブフレームにおいてダウンリンクデータを受信することを中止するステップと、
を有し、
前記第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、第1の制御情報が前記ネットワークノードから近傍セルにおけるネットワークノードに送信され、前記第1の制御情報は、前記近傍セルにおけるネットワークノードからのダウンリンクデータによって引き起こされる前記端末によって送信されたアップリンクデータに対する干渉を回避するため、前記第1のサブフレームにおいてダウンリンクデータを送信することを中止するよう前記近傍セルにおける前記ネットワークノードに指示するのに利用されるデータ送信方法。
【請求項6】
前記端末が、前記ネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信するステップは、
前記端末が、第2のサブフレームにおいて前記ネットワークノードによって送信された前記スケジューリング制御情報を受信するステップであって、前記第2のサブフレームは前記第1のサブフレームの前のサブフレームである、受信するステップを有する、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記端末が、ネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信するステップは、
前記端末が、第3のサブフレームにおいて前記ネットワークノードに前記アップリンクデータ送信リクエストを送信するステップであって、前記第3のサブフレームは前記第2のサブフレームの前のサブフレームであり、前記第3のサブフレームと前記第1のサブフレームとの間のサブフレーム間のスペースはkであり、kは1より大きい正の整数である、送信するステップを有する、請求項6記載の方法。
【請求項8】
データ送信装置であって、
端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信するよう構成される受信モジュールであって、前記アップリンクデータ送信リクエストは、前記端末にアップリンク送信リソースを割り当てるようネットワークノードに要求するのに利用され、前記アップリンクデータ送信リクエストが受信されるサブフレーム後のN番目のサブフレームである第1のサブフレームにおいて前記アップリンク送信リソースを前記端末に割り当てるよう前記ネットワークノードに要求するためのサブフレーム間スペースNを搬送する、受信モジュールと、
前記アップリンクデータ送信リクエストに従って前記端末に第1のサブフレームのアップリンク送信リソースを割り当てるよう構成される割り当てモジュールであって、前記第1のサブフレームはアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームである、割り当てモジュールと、
前記端末にスケジューリング制御情報を送信するよう構成される送信モジュールであって、前記スケジューリング制御情報は、前記第1のサブフレームの前記アップリンク送信リソース上でアップリンクデータを送信するよう前記端末に指示するのに利用される、送信モジュールと、
前記第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、前記第1のサブフレームにおいてダウンリンクデータを送信することを中止するよう前記送信モジュールを制御し、前記第1のサブフレームの前記アップリンク送信リソース上で前記端末によって送信されたアップリンクデータを受信するよう前記受信モジュールを制御するよう構成される処理モジュールと、
を有し、
前記第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、前記送信モジュールは更に、近傍セルにおけるネットワークノードに第1の制御情報を送信するよう構成され、前記第1の制御情報は、前記近傍セルにおけるネットワークノードからのダウンリンクデータによって引き起こされる前記端末によって送信されたアップリンクデータに対する干渉を回避するため、前記第1のサブフレームにおいてダウンリンクデータを送信することを中止するよう前記近傍セルにおける前記ネットワークノードに指示するのに利用されるデータ送信装置。
【請求項9】
前記第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームであって、当該データ送信装置が配置されるセルがマクロセルによってカバーされる場合、前記送信モジュールは更に、前記マクロセルにおけるネットワークノードに第2の制御情報を送信するよう構成され、前記第2の制御情報は、前記第1のサブフレームにおいてダウンリンクデータを送信することを中止するよう前記マクロセルにおける前記ネットワークノードに指示するのに利用される、請求項8記載の装置。
【請求項10】
前記送信モジュールは、第2のサブフレームにおいて前記端末に前記スケジューリング制御情報を送信するよう構成され、前記第2のサブフレームは前記第1のサブフレームの前のサブフレームである、請求項8又は9記載の装置。
【請求項11】
前記受信モジュールは、第3のサブフレームにおいて前記端末によって送信された前記アップリンクデータ送信リクエストを受信するよう構成され、前記第3のサブフレームは前記第2のサブフレームの前のサブフレームであり、前記第3のサブフレームと前記第1のサブフレームとの間のサブフレーム間のスペースはkであり、kは1より大きい正の整数である、請求項10記載の装置。
【請求項12】
データ送信装置であって、
ネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信するよう構成される送信モジュールであって、前記アップリンクデータ送信リクエストは、端末にアップリンク送信リソースを割り当てるよう前記ネットワークノードに要求するのに利用され、前記アップリンクデータ送信リクエストが受信されるサブフレーム後のN番目のサブフレームである第1のサブフレームにおいて前記アップリンク送信リソースを前記端末に割り当てるよう前記ネットワークノードに要求するためのサブフレーム間スペースNを搬送する、送信モジュールと、
前記ネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信するよう構成される受信モジュールと、
前記送信モジュールは更に、前記スケジューリング制御情報に基づき第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でアップリンクデータを送信するよう構成され、前記第1のサブフレームはアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームであり、
前記第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、前記第1のサブフレームにおいてダウンリンクデータを受信することを中止するよう前記受信モジュールを制御するよう構成される処理モジュールと、
を有し、
前記第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、第1の制御情報が前記ネットワークノードから近傍セルにおけるネットワークノードに送信され、前記第1の制御情報は、前記近傍セルにおけるネットワークノードからのダウンリンクデータによって引き起こされる前記端末によって送信されたアップリンクデータに対する干渉を回避するため、前記第1のサブフレームにおいてダウンリンクデータを送信することを中止するよう前記近傍セルにおける前記ネットワークノードに指示するのに利用されるデータ送信装置。
【請求項13】
前記受信モジュールは、第2のサブフレームにおいて前記ネットワークノードによって送信された前記スケジューリング制御情報を受信するよう構成され、前記第2のサブフレームは前記第1のサブフレームの前のサブフレームである、請求項12記載の装置。
【請求項14】
前記送信モジュールは、第3のサブフレームにおいて前記ネットワークノードに前記アップリンクデータ送信リクエストを送信するよう構成され、前記第3のサブフレームは前記第2のサブフレームの前のサブフレームであり、前記第3のサブフレームと前記第1のサブフレームとの間のサブフレーム間のスペースはkであり、kは1より大きい正の整数である、請求項13記載の装置。
【請求項15】
請求項1乃至7何れか一項記載の方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項16】
請求項8乃至11何れか一項記載のデータ送信装置を有するネットワークノード。
【請求項17】
請求項12乃至14何れか一項記載のデータ送信装置を有する端末。
【請求項18】
請求項16記載の1つ以上のネットワークノードと請求項17記載の1つ以上の端末とを含む移動通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、通信技術に関し、特にデータ送信方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
時分割複信(Time Divided Duplex、略してTDD)は、移動通信システムにおいて利用される全二重通信技術の1つである。TDDモードでは、アップリンクデータ及びダウンリンクデータは、同じキャリア上で異なるタイムスロットにおいて送信される。すなわち、アップリンクデータ及びダウンリンクデータは異なる時間に送信される。
【0003】
TDDモードのフレーム構造は、アップリンクサブフレーム及びダウンリンクサブフレームを含む。アップリンクサブフレームはアップリンクデータを送信するのに利用され、ダウンリンクサブフレームはダウンリンクデータを送信するのに利用される。
図1は、従来技術におけるアップリンクデータ送信の概略図である。図では、ULはアップリンクサブフレームを表し、DLはダウンリンクサブフレームを表す。
図1に示されるように、アップリンクデータが到来する時点におけるサブフレームがダウンリンクサブフレーム(DL)であるとき、アップリンクデータは送信できず、次のアップリンクサブフレーム(UL)が到来するときにのみ送信可能である。
【0004】
既存のネットワークのアプリケーションでは、ダウンリンクサービスのデータ量はアップリンクサービスのデータ量より通常は大きい。従って、相対的に少量のアップリンクサブフレームがある。いくつかの低遅延サービスについて、アップリンクデータ送信の待機時間はかなり長く、低遅延サービスのクオリティ・オブ・サービス(Quality of Service、略してQos)の満足に大きく影響を与える。
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施例は、アップリンクデータに対するダウンリンクデータによって引き起こされた干渉を回避し、低遅延サービスのQoS満足を保証するため、データ送信方法及び装置を提供する。
【0006】
第1の態様によると、本発明の実施例は、データ送信方法であって、ネットワークノードが、端末にアップリンク送信リソースを割り当てるようネットワークノードに要求するため、端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信するステップと、端末に第1のサブフレームのアップリンク送信リソースを割り当てるステップであって、第1のサブフレームはアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームである、割り当てるステップと、端末に第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信するよう端末に指示するのに利用されるスケジューリング制御情報を送信するステップと、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、ネットワークノードが、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止し、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上で端末によって送信されたデータを受信するステップとを有するデータ送信方法を提供する。本実施例における方法によると、ダウンリンクサブフレームの送信リソースは、アップリンクデータを送信するため予め取得されてもよく、これによって、アップリンクデータを送信するための待機時間を減少させる。さらに、ネットワークノードは、ダウンリンクサブフレームにおいてデータを送信することを中止し、これによって、アップリンクデータに対してダウンリンクデータによって引き起こされる干渉を回避し、低遅延サービスのQoS満足を保証する。
【0007】
可能な設計では、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、当該方法は更に、ネットワークノードが、近傍セルにおけるネットワークノードに第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止するよう近傍セルにおけるネットワークノードに指示するのに利用される第1の制御情報を送信するステップを有し、これにより、近傍セルにおけるネットワークノードは、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止する。これは、近傍セルにおけるネットワークノードによって送信されるダウンリンクデータがアップリンクデータに対する干渉を引き起こすことを回避し、データ送信品質を保証する。
【0008】
可能な設計では、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームであって、ネットワークノードが配置されるセルがマクロセルによってカバーされる場合、当該方法は更に、ネットワークノードが、マクロセルにおけるネットワークノードに第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止するようマクロセルにおけるネットワークノードに指示するのに利用される第2の制御情報を送信するステップを有し、これにより、マクロセルにおけるネットワークノードは、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止する。これは、マクロセルにおけるネットワークノードによって送信されるダウンリンクデータがアップリンクデータ送信に影響を与え、データ送信品質を保証することを回避する。
【0009】
可能な設計では、ネットワークノードが、端末にスケジューリング制御情報を送信するステップは、ネットワークノードが、第2のサブフレームにおいて端末にスケジューリング制御情報を送信するステップであって、第2のサブフレームは第1のサブフレームの前のサブフレームである、送信するステップを有する。
【0010】
可能な設計では、ネットワークノードが、端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信するステップは、ネットワークノードが、第3のサブフレームにおいて端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信するステップであって、第3のサブフレームは第2のサブフレームの前のサブフレームであり、第3のサブフレームと第1のサブフレームとの間のサブフレーム間のスペースはkであり、kは1より大きい正の整数である、受信するステップを有する。
【0011】
第2の態様によると、本発明の実施例は、データ送信方法であって、端末が、ネットワークノードに端末にアップリンク送信リソースを割り当てるようネットワークノードに要求するのに利用されるアップリンクデータ送信リクエストを送信するステップと、ネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信するステップと、スケジューリング制御情報に基づき第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信するステップと、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、端末が、第1のサブフレームにおいてデータを受信することを中止するステップとを有するデータ送信方法を提供する。本実施例における方法によると、第1のサブフレームがアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームであるかにかかわらず、端末は、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信可能である。これは、アップリンクデータを送信するための待機時間を減少させ、低遅延サービスのQoSを保証する。
【0012】
可能な設計では、端末が、ネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信するステップは、端末が、第2のサブフレームにおいてネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信するステップであって、第2のサブフレームは第1のサブフレームの前のサブフレームである、受信するステップを有する。
【0013】
可能な設計では、端末が、ネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信するステップは、端末が、第
3のサブフレームにおいてネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信するステップであって、第
3のサブフレームは第
2のサブフレームの前のサブフレームであり、第
3のサブフレームと第1のサブフレームとの間のサブフレーム間のスペースはkであり、正の整数である、送信するステップを有する。
【0014】
第3の態様によると、本発明の実施例は、データ送信装置であって、端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信するよう構成される受信モジュールであって、アップリンクデータ送信リクエストは、端末にアップリンク送信リソースを割り当てるようネットワークノードに要求するのに利用される、受信モジュールと、アップリンクデータ送信リクエストに従って端末に第1のサブフレームのアップリンク送信リソースを割り当てるよう構成される割り当てモジュールであって、第1のサブフレームはアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームである、割り当てモジュールと、端末にスケジューリング制御情報を送信するよう構成される送信モジュールであって、スケジューリング制御情報は、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信するよう端末に指示するのに利用される、送信モジュールと、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止するよう送信モジュールを制御し、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上で端末によって送信されたデータを受信するよう受信モジュールを制御するよう構成される処理モジュールとを有するデータ送信装置を提供する。
【0015】
可能な設計では、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、送信モジュールは更に、近傍セルにおけるネットワークノードに第1の制御情報を送信するよう構成され、第1の制御情報は、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止するよう近傍セルにおけるネットワークノードに指示するのに利用される。
【0016】
可能な設計では、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームであって、データ送信装置が配置されるセルがマクロセルによってカバーされる場合、送信モジュールは更に、マクロセルにおけるネットワークノードに第2の制御情報を送信するよう構成され、第2の制御情報は、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止するようマクロセルにおけるネットワークノードに指示するのに利用される。
【0017】
可能な設計では、送信モジュールは、具体的には、第2のサブフレームにおいて端末にスケジューリング制御情報を送信するよう構成され、第2のサブフレームは第1のサブフレームの前のサブフレームである。
【0018】
可能な設計では、受信モジュールは、具体的には、第3のサブフレームにおいて端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信するよう構成され、第3のサブフレームは第2のサブフレームの前のサブフレームであり、第3のサブフレームと第1のサブフレームとの間のサブフレーム間のスペースはkであり、kは1より大きい正の整数である。
【0019】
上記の第3の態様及び上記の第3の態様の全ての可能な設計方式において提供される装置の有益な効果について、上記の第1の態様及び上記の第1の態様の全ての可能な設計方式において提供される方法によってもたらされる有益な効果を参照されたい。詳細はここでは再説明されない。
【0020】
第4の態様によると、本発明の実施例は、データ送信装置であって、ネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信するよう構成される送信モジュールであって、アップリンクデータ送信リクエストは、端末にアップリンク送信リソースを割り当てるようネットワークノードに要求するのに利用される、送信モジュールと、ネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信するよう構成される受信モジュールと、送信モジュールは更に、スケジューリング制御情報に基づき第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信するよう構成され、第1のサブフレームはアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームであり、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、第1のサブフレームにおいてデータを受信することを中止するよう受信モジュールを制御するよう構成される処理モジュールとを有するデータ送信装置を提供する。
【0021】
可能な設計では、受信モジュールは、具体的には、第2のサブフレームにおいてネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信するよう構成され、第2のサブフレームは第1のサブフレームの前のサブフレームである。
【0022】
可能な設計では、送信モジュールが、ネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信することは、具体的には、送信モジュールが、第3のサブフレームにおいてネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信することを含み、第3のサブフレームは第2のサブフレームの前のサブフレームであり、第3のサブフレームと第1のサブフレームとの間のサブフレーム間のスペースはkであり、kは1より大きい正の整数である。
【0023】
上記の第4の態様及び上記の第4の態様の全ての可能な設計方式において提供される装置の有益な効果について、上記第2の態様及び上記の第2の態様の全ての可能な設計方式において提供される方法によってもたらされる有益な効果を参照されたい。詳細はここでは再説明されない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決策をより明確に説明するため、以下は、実施例又は従来技術を説明するのに必要とされる添付図面を簡単に説明する。
【
図1】従来技術によるアップリンクデータ送信の概略図である。
【
図2】本発明の実施例によるデータ送信方法の適用シナリオの概略図である。
【
図3】本発明の実施例1によるデータ送信方法のフローチャートである。
【
図4】本発明の実施例2によるデータ送信方法のフローチャートである。
【
図5】本発明の実施例3によるデータ送信方法のフローチャートである。
【
図6】本発明の実施例4によるデータ送信装置の概略的な構成図である。
【
図7】本発明の実施例5によるデータ送信装置の概略的な構成図である。
【
図8】本発明の実施例6によるネットワークノードの概略的な構成図である。
【
図9】本発明の実施例7による端末の概略的な構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図2は、本発明の実施例によるデータ送信方法の適用シナリオの概略図である。シナリオは、ネットワークノード1、ネットワークノード2、ネットワークノード3、端末4及び端末5を含む。ネットワークノードの主要な機能は、無線インタフェースリソースをスケジューリング及び割当て、指定された無線インタフェースリソース上で端末に制御メッセージ及びデータを送信することである。制御メッセージは、各端末のユーザに割り当てられる無線インタフェースリソースに関する情報を含む。端末の主要な機能は、ネットワークノードによって送信された制御メッセージに基づきデータを受信及び送信し、ネットワークノードにいくつかの制御メッセージをフィードバックすることである。例えば、端末は、HARQ、ACK/NACK、CQI及びSRSなどのメッセージをネットワークノードにフィードバックする。ネットワークノードと端末との間のインタフェースは無線インタフェースであり、端末間のインタフェースもまた無線インタフェースである。ネットワークノードは、X2インタフェース又は無線インタフェースを利用することによって互いに通信しうる。
【0026】
さらに、本発明の本実施例によるデータ送信方法は、低遅延サービスのためのアップリンクデータを送信するための待機時間がかなり長く、低遅延サービスのQoS満足が大きく影響を受けるという従来技術の技術的問題を解決するため、例えば、超信頼/低遅延マシーンタイプ通信(Ultra−reliable and low latency Machine Type Communications、略してuMTC)サービスなどの低遅延高信頼サービスに主として適用される。
【0027】
図3は、本発明の実施例1によるデータ送信方法のフローチャートである。
図3に示されるように、当該方法は以下のステップを含む。
【0028】
ステップ101:ネットワークノードは、端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信し、アップリンクデータ送信リクエストはアップリンク送信リソースを端末に割り当てるようネットワークノードに要求するのに利用される。
【0029】
本実施例では、端末は、携帯電話、コンピュータ、タブレットコンピュータ又はスマートウォッチなどの端末デバイスであってもよい。端末がアップリンクデータを送信する必要があるとき、端末は、ネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信する。ネットワークノードは、アップリンクデータ送信リクエストに従って端末にアップリンク送信リソースを割り当てる。
【0030】
ステップ102:ネットワークノードは、アップリンクデータ送信リクエストに従って端末に第1のサブフレームのアップリンク送信リソースを割り当て、ここで、第1のサブフレームはアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームである。
【0031】
本実施例では、第1のサブフレームがアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームであるかにかかわらず、ネットワークノードは、端末に第1のサブフレームのアップリンク送信リソースを割り当てる。ネットワークノード及び端末は、初期化の確立中にサブフレーム間スペースがNであることに合意してもよい。例えば、N=4であるとき、アップリンクデータ送信リクエストを受信した後、ネットワークノードは、アップリンクデータ送信リクエストが受信されるサブフレームの後である第4のサブフレームにおいて端末にアップリンク送信リソースを割り当てる。あるいは、ネットワークノードは、アップリンクデータ送信リクエストが受信されるサブフレームに最も近いアイドルサブフレームにおいて端末にアップリンク送信リソースを割り当ててもよい。あるいは、端末は、アップリンクデータ送信リクエストが受信されるサブフレームの後のN番目のサブフレームにおいて端末にアップリンク送信リソースを割り当てるようネットワークノードに要求するため、アップリンクデータ送信リクエストにおいてサブフレーム間スペースNを搬送してもよい。
【0032】
ステップ103:ネットワークノードは、端末にスケジューリング制御情報を送信し、ここで、スケジューリング制御情報は、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信するよう端末に指示するのに利用される。
【0033】
本実施例では、スケジューリング制御情報は、例えば、リソースブロック(Resource Block、略してRB)の数、変調方式又はトランスポートブロックサイズ(Transport Block Size、略してTBS)などのアップリンク送信リソースの属性情報を含んでもよい。スケジューリング制御情報を受信した後、端末は、スケジューリング制御情報のコンテンツに基づき、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信する。
【0034】
ステップ104:第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、ネットワークノードは、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止し、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上で端末によって送信されたデータを受信する。
【0035】
本実施例では、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、ネットワークノードは、アップリンクデータに対してダウンリンクデータによって引き起こされる干渉を回避するため、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止する必要があり、これにより、ネットワークノードは第1のサブフレームにおいて正しいアップリンクデータを受信できる。
【0036】
本実施例において提供されるデータ送信方法によると、ネットワークノードは、端末にアップリンク送信リソースを割り当てるようネットワークノードに要求するため、端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信し、アップリンクデータ送信リクエストに従って端末に第1のサブフレームのアップリンク送信リソースを割当て、端末にスケジューリング制御情報を送信し、これにより、端末は、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信する。第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、ネットワークノードは、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止し、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上で端末によって送信されたデータを受信する。アップリンクデータが送信されるとき、ダウンリンクサブフレームの送信リソースが予め取得され、これにより、アップリンクデータを送信するための待機時間を減少させる。さらに、ネットワークノードは、ダウンリンクサブフレームにおいてデータを送信することを中止し、これにより、アップリンクデータに対してダウンリンクデータによって引き起こされる干渉を回避し、低遅延サービスのQoS満足を保証する。
【0037】
図4は、本発明の実施例2によるデータ送信方法のフローチャートである。本実施例では、具体的処理が説明される。第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、ネットワークノードは更に、近傍セルにおけるネットワークノード又はマクロセルにおけるネットワークノードに制御情報を送信し、これにより、近傍セルにおけるネットワークノード又はマクロセルにおけるネットワークノードは、第1のサブフレームにおいてダウンリンクデータを送信することを中止する。
図4に示されるように、当該方法は以下のステップを含む。
【0038】
ステップ201:ネットワークノードは、第3のサブフレームにおいて端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信し、ここで、第3のサブフレームは第2のサブフレームの前のサブフレームであり、第3のサブフレームと第1のサブフレームとの間のサブフレーム間のスペースはkであり、kは1より大きい正の整数である。
【0039】
本実施例では、第2のサブフレームはスケジューリング制御情報が送信されるサブフレームである。第3のサブフレームがnと番号付けされた場合、第1のサブフレームは(n+k)と番号付けされる。ネットワークノードがサブフレームnにおいて端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信した場合、ネットワークノードは、サブフレーム(n+k)のアップリンク送信リソースを端末に割り当てる。
【0040】
ステップ202:ネットワークノードは、アップリンクデータ送信リクエストに従って端末に第1のサブフレームのアップリンク送信リソースを割り当て、ここで、第1のサブフレームはアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームである。
【0041】
ステップ203:ネットワークノードは、第2のサブフレームにおいて端末にスケジューリング制御情報を送信し、ここで、第2のサブフレームは第1のサブフレームの前のサブフレームである。
【0042】
本実施例では、第2のサブフレームは第3のサブフレームと第1のサブフレームとの間のサブフレームである。例えば、第1のサブフレームがサブフレーム4であって、第3のサブフレームがサブフレーム1である場合、第2のサブフレームはサブフレーム2又はサブフレーム3であってもよい。
【0043】
ステップ204:第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、ネットワークノードは、近傍セルにおけるネットワークノードに第1の制御情報を送信し、ここで、第1の制御情報は、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止するよう近傍セルにおけるネットワークノードに指示するのに利用される。
【0044】
本実施例では、ネットワークノードがダウンリンクサブフレームにおいてデータを送信するとき、送信信号はかなり強力であり、アップリンク受信に対して大きな干渉を引き起こす。従って、端末によって送信されるデータは正しく受信できない。近傍セルにおけるネットワークノードによって送信されたダウンリンクデータがアップリンクデータと干渉することを回避するため、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、ネットワークノードは、近傍セルにおけるネットワークノードに第1の制御情報を送信し、これにより、近傍セルにおけるネットワークノードは、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止する。
【0045】
任意的には、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームであって、ネットワークノードが配置されるセルがマクロセルによってカバーされる場合、当該方法は更にステップ205を含んでもよい。
【0046】
ステップ205:第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームであって、ネットワークノードが配置されるセルがマクロセルによってカバーされる場合、ネットワークノードは、マクロセルにおけるネットワークノードに第2の制御情報を送信し、ここで、第2の制御情報は、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止するようマクロセルにおけるネットワークノードに指示するのに利用される。
【0047】
本実施例は、ヘテロジーニアスネットワーク(Heterogeneous Network、略してHetNet)に主として適用される。マクロセルは、複数のマイクロセルをカバーする。すなわち、複数のマイクロ基地局は、マクロ基地局のカバレッジエリアに配置される。各マイクロ基地局は、特定エリア内のユーザにサービスを提供する。マクロ基地局のカバレッジは、マイクロ基地局のカバレッジと重複する。本実施例におけるネットワークノードが配置されるセルがマイクロセルであって、マクロセルによってカバーされる場合、ネットワークノードは更に、マイクロセルにおけるネットワークノードに第2の制御情報を送信する必要があり、これにより、マクロセルにおけるネットワークノードは第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止する。
【0048】
ステップ203、ステップ204及びステップ205に対して具体的な時間シーケンスの制限はないことが留意されるべきである。
【0049】
ステップ206:第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、ネットワークノードは、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止し、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上で端末によって送信されたデータを受信する。
【0050】
本実施例において提供されるデータ送信方法によると、ネットワークノードは、第3のサブフレームにおいて端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信し、アップリンクデータ送信リクエストに従って端末に第1のサブフレームのアップリンク送信リソースを割り当て、第1のサブフレームの前にある第2のサブフレームにおいて端末にスケジューリング制御情報を送信する。第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、ネットワークノードは更に、近傍セルにおけるネットワークノードに第1の制御情報を送信してもよく、これにより、近傍セルにおけるネットワークノードは、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止する。第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームであって、ネットワークノードが配置されるセルがマクロセルによってカバーされる場合、ネットワークノードは更に、マクロセルにおけるネットワークノードに第2の制御情報を送信してもよく、これにより、マクロセルにおけるネットワークノードは、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止する。これは、近傍セルにおけるネットワークノード又はマクロセルにおけるネットワークノードによって送信されたダウンリンクデータがアップリンクデータと干渉することを回避し、ダウンリンクサブフレームにおいてアップリンクデータを送信する際の信頼性を保証し、低遅延サービスのQoSを向上させる。
【0051】
図5は、本発明の実施例3によるデータ送信方法のフローチャートである。本実施例における具体的処理では、端末は、アップリンク送信リソースを割り当てるようネットワークノードに要求し、ネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報に基づき第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でアップリンクデータを送信する。
図5に示されるように、当該方法は以下のステップを含む。
【0052】
ステップ301:端末は、ネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信し、アップリンクデータ送信リクエストは、端末にアップリンク送信リソースを割り当てるようネットワークノードに要求するのに利用される。
【0053】
本実施例では、端末は、携帯電話、コンピュータ、タブレットコンピュータ又はスマートウォッチなどの端末デバイスであってもよい。端末がアップリンクデータを送信する必要があるとき、端末は、ネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信する。ネットワークノードは、アップリンクデータ送信リクエストに従って端末にアップリンク送信リソースを割り当てる。
【0054】
ステップ302:端末は、ネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信する。スケジューリング制御情報は、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信するよう端末に指示するのに利用される。
【0055】
本実施例では、スケジューリング制御情報は、例えば、リソースブロック(Resource Block、略してRB)の数、変調方式又はトランスポートブロックサイズ(Transport Block Size、略してTBS)などのアップリンク送信リソースの属性情報を含んでもよい。スケジューリング制御情報を受信した後、端末は、スケジューリング制御情報のコンテンツに基づき、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信する。
【0056】
ステップ303:端末は、スケジューリング制御情報に基づき第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信し、ここで、第1のサブフレームはアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームである。
【0057】
本実施例では、第1のサブフレームがアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームであるかにかかわらず、端末は、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信可能であり、これにより、アップリンクデータを送信するための待機時間を減少させる。
【0058】
ステップ304:第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、端末は、第1のサブフレームにおいてデータを受信することを中止する。
【0059】
本実施例では、アップリンクデータに対してダウンリンクデータによって引き起こされる干渉を減少させるため、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、端末は、第1のサブフレームにおいてデータを受信することを中止する。
【0060】
本実施例において提供されるデータ送信方法によると、端末は、ネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信し、これにより、ネットワークノードは端末にアップリンク送信リソースを割り当て、ネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信し、スケジューリング制御情報に基づき第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信する。第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、端末は、第1のサブフレームにおいてデータを受信することを中止する。第1のサブフレームがアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームであるかにかかわらず、端末は、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信できる。これは、アップリンクデータを送信するための待機時間を減少させ、低遅延サービスのQoSを保証する。
【0061】
任意的には、端末が、ネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信するステップは、端末が、第2のサブフレームにおいてネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信するステップを含み、ここで、第2のサブフレームは第1のサブフレームの前のサブフレームである。
【0062】
任意的には、端末が、ネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信するステップは、端末が、第3のサブフレームにおいてネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信するステップを含み、ここで、第3のサブフレームは第2のサブフレームの前のサブフレームであり、第3のサブフレームと第1のサブフレームとの間のサブフレーム間のスペースはkであり、kは1より大きい正の整数である。
【0063】
本実施例では、第3のサブフレームがnと番号付けされた場合、第1のサブフレームはn+kと番号付けされる。第2のサブフレームは、サブフレームnとサブフレーム(n+k)との間のサブフレームである。ネットワークノードがサブフレームnにおいて端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信した場合、ネットワークノードは、サブフレーム(n+k)において端末にアップリンク送信リソースを割り当てる。サブフレーム(n+k)がアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームであるかにかかわらず、ネットワークノードは、サブフレーム(n+k)において端末にアップリンク送信リソースを割り当てる。これは、アップリンクデータを送信するための待機時間を減少させ、低遅延サービスのQoSを保証する。
【0064】
図6は、本発明の実施例4によるデータ送信装置の概略的な構成図である。
図6に示されるように、当該装置は、受信モジュール11、割り当てモジュール12、送信モジュール13及び処理モジュール14を含む。受信モジュール11は、端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信するよう構成され、ここで、アップリンクデータ送信リクエストは、端末にアップリンク送信リソースを割り当てるようネットワークノードに要求するのに利用される。割り当てモジュール12は、アップリンクデータ送信リクエストに従って端末に第1のサブフレームのアップリンク送信リソースを割り当てるよう構成され、ここで、第1のサブフレームはアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームである。送信モジュール13は、端末にスケジューリング制御情報を送信するよう構成され、ここで、スケジューリング制御情報は、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信するよう端末に指示するのに利用される。処理モジュール14は、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止するよう送信モジュール13を制御し、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上で端末によって送信されたデータを受信するよう受信モジュール11を制御するよう構成される。
【0065】
本実施例による装置は、
図3に示される方法の実施例の技術的解決策を実行するよう構成されてもよく、それの実現原理及び技術的効果は、方法の実施例におけるものと同様であり、詳細はここでは再説明されない。
【0066】
任意的には、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、送信モジュール13は更に、近傍セルにおけるネットワークノードに第1の制御情報を送信するよう構成され、ここで、第1の制御情報は、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止するよう近傍セルにおけるネットワークノードに指示するのに利用される。
【0067】
任意的には、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームであって、当該データ送信装置が配置されるセルがマクロセルによってカバーされる場合、送信モジュール13は更に、マクロセルにおけるネットワークノードに第2の制御情報を送信するよう構成され、ここで、第2の制御情報は、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止するようマクロセルにおけるネットワークノードに指示するのに利用される。
【0068】
任意的には、送信モジュール13は、具体的には、第2のサブフレームにおいて端末にスケジューリング制御情報を送信するよう構成され、ここで、第2のサブフレームは第1のサブフレームの前のサブフレームである。
【0069】
任意的には、受信モジュール11は、具体的には、第3のサブフレームにおいて端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信するよう構成され、ここで、第3のサブフレームは第2のサブフレームの前のサブフレームであり、第3のサブフレームと第1のサブフレームとの間のサブフレーム間のスペースはkであり、kは1より大きい正の整数である。
【0070】
本実施例による装置は、
図4に示される方法の実施例の技術的解決策を実行するよう構成されてもよく、それの実現原理及び技術的効果は、方法の実施例におけるものと同様であり、詳細はここでは再説明されない。
【0071】
図7は、本発明の実施例5によるデータ送信装置の概略的な構成図である。
図7に示されるように、当該装置は、送信モジュール21、受信モジュール22及び処理モジュール23を含む。送信モジュール21は、ネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信するよう構成され、ここで、アップリンクデータ送信リクエストは、端末にアップリンク送信リソースを割り当てるようネットワークノードに要求するのに利用される。受信モジュール22は、ネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信するよう構成される。送信モジュール21は更に、スケジューリング制御情報に基づき第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信するよう構成され、ここで、第1のサブフレームはアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームである。処理モジュール23は更に、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、第1のサブフレームにおいてデータを受信することを中止するよう受信モジュール
22を制御するよう構成される。
【0072】
本実施例による装置は、
図5に示される方法の実施例の技術的解決策を実行するよう構成されてもよく、それの実現原理及び技術的効果は、方法の実施例におけるものと同様であり、詳細はここでは再説明されない。
【0073】
任意的には、受信モジュール22は、具体的には、第2のサブフレームにおいてネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信するよう構成され、ここで、第2のサブフレームは第1のサブフレームの前のサブフレームである。
【0074】
任意的には、送信モジュール21が、ネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信することは、具体的には、
送信モジュール21が、ネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信することは、具体的には、送信モジュール21が、第3のサブフレームにおいてネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信することを含み、ここで、第3のサブフレームは第2のサブフレームの前のサブフレームであり、第3のサブフレームと第1のサブフレームとの間のサブフレーム間のスペースはkであり、kは1より大きい正の整数である。
【0075】
図8は、本発明の実施例6によるネットワークノードの概略的な構成図である。
図8に示されるように、ネットワークノードは、受信機31、プロセッサ32及び送信機33を含む。受信機31は、端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信するよう構成され、ここで、アップリンクデータ送信リクエストは、端末にアップリンク送信リソースを割り当てるようネットワークノードに要求するのに利用される。プロセッサ32は、アップリンクデータ送信リクエストに従って端末に第1のサブフレームのアップリンク送信リソースを割り当てるよう構成され、ここで、第1のサブフレームはアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームである。送信機33は、端末にスケジューリング制御情報を送信するよう構成され、ここで、スケジューリング制御情報は、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信するよう端末に指示するのに利用される。第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、プロセッサ32は、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止するよう送信機33を制御し、第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上で端末によって送信されたデータを受信するよう受信機31を制御するよう構成される。
【0076】
任意的には、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、送信機33は更に、近傍セルにおけるネットワークノードに第1の制御情報を送信するよう構成され、ここで、第1の制御情報は、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止するよう近傍セルにおけるネットワークノードに指示するのに利用される。
【0077】
任意的には、第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームであって、ネットワークノードが配置されるセルがマクロセルによってカバーされる場合、送信機33は更に、マクロセルにおけるネットワークノードに第2の制御情報を送信するよう構成され、ここで、第2の制御情報は、第1のサブフレームにおいてデータを送信することを中止するようマクロセルにおけるネットワークノードに指示するのに利用される。
【0078】
任意的には、送信機33は、具体的には、第2のサブフレームにおいて端末にスケジューリング制御情報を送信するよう構成され、ここで、第2のサブフレームは第1のサブフレームの前のサブフレームである。
【0079】
任意的には、受信機31は、具体的には、第3のサブフレームにおいて端末によって送信されたアップリンクデータ送信リクエストを受信するよう構成され、ここで、第3のサブフレームは第2のサブフレームの前のサブフレームであり、第3のサブフレームと第1のサブフレームとの間のサブフレーム間のスペースはkであり、kは1より大きい正の整数である。
【0080】
プロセッサ32は、中央処理ユニット(Central Processing Unit、略してCPU)、ネットワークプロセッサ(Network Processor、略してNP)などを含む汎用プロセッサであってもよく、あるいは、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、略してDSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、略してASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field−Programmable Gate Array、略してFPGA)、若しくは他のプログラマブルロジックデバイス、離散ゲート若しくはトランジスタロジックデバイス又は離散ハードウェアコンポーネントであってもよい。
【0081】
任意的には、ネットワークノードは更に、メモリを含んでもよい。メモリはプロセッサと結合され、オペレーティングシステム、プログラムコード及びデータを格納するよう構成される。メモリは、ランダムアクセスメモリ(random access memory、略してRAM)を含んでもよく、あるいは、例えば、少なくとも1つの磁気ディスクストレージなどの不揮発性メモリ(non−volatile memory)を含んでもよい。
【0082】
本実施例によるネットワークノードは、
図3又は
図4に示される方法の実施例の技術的解決策を実行するよう構成されてもよく、それの実現原理及び技術的効果は、方法の実施例におけるものと同様であり、詳細はここでは再説明されない。
【0083】
図9は、本発明の実施例7による端末の概略的な構成図である。
図9に示されるように、端末は、送信機41、プロセッサ42及び受信機43を含む。送信機41は、ネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信するよう構成され、ここで、アップリンクデータ送信リクエストは、端末にアップリンク送信リソースを割り当てるようネットワークノードに要求するのに利用される。受信機43は、ネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信するよう構成される。送信機41は更に、スケジューリング制御情報に基づき第1のサブフレームのアップリンク送信リソース上でデータを送信するよう構成され、ここで、第1のサブフレームはアップリンクサブフレーム又はダウンリンクサブフレームである。第1のサブフレームがダウンリンクサブフレームである場合、プロセッサ42は、第1のサブフレームにおいてデータを受信することを中止するよう受信機43を制御するよう構成される。
【0084】
任意的には、受信機43は、具体的には、第2のサブフレームにおいてネットワークノードによって送信されたスケジューリング制御情報を受信するよう構成され、ここで、第2のサブフレームは第1のサブフレームの前のサブフレームである。
【0085】
任意的には、送信機41が、具体的には、第3のサブフレームにおいてネットワークノードにアップリンクデータ送信リクエストを送信するよう構成され、ここで、第3のサブフレームは第2のサブフレームの前のサブフレームであり、第3のサブフレームと第1のサブフレームとの間のサブフレーム間のスペースはkであり、kは1より大きい正の整数である。
【0086】
プロセッサ42は、CPU、NPなどを含む汎用プロセッサであってもよく、あるいは、DSP、ASIC、FPGA若しくは他のプログラマブルロジックデバイス、離散ゲート若しくはトランジスタロジックデバイス若しくは離散ハードウェアコンポーネントであってもよい。
【0087】
任意的には、端末は更に、メモリを含んでもよい。メモリはプロセッサと結合され、オペレーティングシステム、プログラムコード及びデータを格納するよう構成される。メモリは、ランダムアクセスメモリ(random access memory、略してRAM)を含んでもよく、あるいは、例えば、少なくとも1つの磁気ディスクストレージなどの不揮発性メモリ(non−volatile memory)を含んでもよい。
【0088】
本実施例による端末は、
図5に示される方法の実施例の技術的解決策を実行するよう構成されてもよく、それの実現原理及び技術的効果は、方法の実施例におけるものと同様であり、詳細はここでは再説明されない。
【0089】
当業者は、方法の実施例のステップの全て又は一部が関連するハードウェアを維持するプログラムによって実現されうることを理解しうる。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に格納されてもよい。プログラムが実行されると、方法の実施例のステップが実行される。上記の記憶媒体は、読み出し専用メモリ(Read−Only Memory、略してROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory、略してRAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどのプログラムコードを格納可能な何れかの媒体を含む。
【0090】
最後に、上記の実施例は本出願を限定する以外に本出願の技術的解決策を説明することを単に意図していることが留意されるべきである。本出願は上記の実施例を参照して詳細に説明されたが、当業者は、本発明の実施例の技術的解決策の範囲から逸脱することなく、それらが上記の実施例において説明された技術的解決策に対して依然として修正を行ってもよいか、あるいは、その一部又は全ての技術的特徴に対する等価な置換を行ってもよいことを理解すべきである。