(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6804559
(24)【登録日】2020年12月4日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】混成担持メタロセン触媒及びこれを利用した加工性に優れたポリオレフィン樹脂
(51)【国際特許分類】
C08F 4/6592 20060101AFI20201214BHJP
C08F 10/02 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
C08F4/6592
C08F10/02
【請求項の数】4
【全頁数】64
(21)【出願番号】特願2018-556893(P2018-556893)
(86)(22)【出願日】2017年3月22日
(65)【公表番号】特表2019-515997(P2019-515997A)
(43)【公表日】2019年6月13日
(86)【国際出願番号】KR2017003066
(87)【国際公開番号】WO2017188602
(87)【国際公開日】20171102
【審査請求日】2018年11月28日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0051841
(32)【優先日】2016年4月27日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518377089
【氏名又は名称】ハンファ ケミカル コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ドンウク
(72)【発明者】
【氏名】キム ドンオク
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ウイガブ
【審査官】
辰己 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】
特表2009−507105(JP,A)
【文献】
特表2015−501855(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08F 4/00− 4/82
C08F10/00−10/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で表される少なくとも1種以上の第1メタロセン化合物、下記化学式2で表される少なくとも1種以上の第2のメタロセン化合物、下記化学式3乃至化学式6で表される化合物群から選択された少なくとも1種以上の助触媒化合物と担体を含み、
前記担体は、シリカを含み、平均粒度が10乃至150ミクロンであり、
微細気孔容積は、0.5乃至5 cc / g であり、
比表面積は、100乃至800 m
2 / g であり、
ヒドロキシ基濃度は、0.7乃至4 mmol / gであり、
前記第1メタロセン化合物は、 対称又は非対称構造のリガンドを有する化合物であり、
前記第2のメタロセン化合物は、非対称構造のリガンドを有する架橋構造の化合物であり、
前記第1メタロセン化合物の遷移金属と前記第2のメタロセン化合物の遷移金属の総質量と前記担体の質量比は1:10乃至1:500であり、
前記第1メタロセン化合物に対する前記第2のメタロセン化合物の質量比は、1:100乃至100:1であり、
下記化学式3及び4で表される助触媒化合物に対する前記担体の質量比は、1:100乃至100:1であり、
下記化学式5及び6で表される助触媒化合物に対する前記担体の質量比は、1:20乃至20:1である、ことを特徴とする混成担持メタロセン触媒:
【化1】
前記化学式1において、
M1は、元素周期律表の4族遷移金属であり、
X
1、X
2は、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素数1乃至20のアルキル基、炭素数2乃至20のアルケニル基、炭素数2乃至20のアルキニル基、炭素数6乃至20のアリール基、炭素数7乃至40のアルキルアリール基、炭素数7乃至40のアリールアルキル基、炭素数1乃至20のアルキルアミド基、炭素数6乃至20のアリールアミド基、もしくは炭素数1乃至20のアルキリデン基であり、
R
1乃至R
10は、それぞれ独立して、水素原子、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は置換された炭素数7乃至40のアルキルアリール基もしくは置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基であり、互いに結合して環を形成でき、
R
1乃至R
5が結合しているシクロペンタジエンとR
6からR
10が結合されているシクロペンタジエンは、互いに同一構造または異なる構造であり得、各シクロペンタジエンは、接続されていないため、非架橋構造の化合物を形成し、
【化2】
前記化学式2において、
M2は、元素周期律表の4族遷移金属であり、
X
3、X
4は、互いに独立して、ハロゲン原子、炭素数1乃至20のアルキル基、炭素数2乃至20のアルケニル基、炭素数2乃至20のアルキニル基、炭素数6乃至20のアリール基、炭素数7乃至40のアルキルアリール基、炭素数7乃至40のアリールアルキル基、炭素数1乃至20のアルキルアミド 基、炭素数6乃至20のアリールアミド基、もしくは炭素数1乃至20のアルキリデン基であり、
R
11乃至R
16は、それぞれ独立して、水素原子、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基、又は、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基であり、相互に接続して環を形成することが出来、
R
19乃至R
22は、それぞれ独立して、水素原子、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基もしくは置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基であり、互いに結合して環を形成することが出来、
R
17、R
18は、それぞれ独立して、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基もしくは置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基であり、互いに結合して環を形成することが出来、
R
11乃至R
16と結合したインデンとR
19乃至R
22が結合したシクロペンタジエンは、互いに異なる構造であり、シリコン(Si)でインデンとシクロペンタジエンが結合して架橋構造を形成し、
【化3】
前記化学式3において、
ALはアルミニウムであり、
R
23は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭素数1乃至20の炭化水素基、もしくは炭素数1乃至20のハロゲンで置換された炭化水素基であり、
aは2以上の整数であり、
【化4】
前記化学式4において、
A1は、アルミニウム又はボロンであり、
R
24は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭素数1乃至20の炭化水素基、炭素数1乃至20のハロゲンで置換された炭化水素基、もしくは炭素数1乃至20のアルコキシ基であり、
【化5】
【化6】
前記化学式5及び6において、
L1とL2は、それぞれ独立して、中性又は陽イオン性ルイス酸であり、
Z1とZ2は、それぞれ独立して、元素周期表の13族元素であり、
A2とA3は、それぞれ独立して、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基もしくは置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基
であり、
前記第1メタロセン化合物は、[4-メチルインデニル(シクロペンタジエニル)] ジルコニウムジクロライド、[インデニル(テトラメチルシクロペンタジエニル)]ジルコニウムジクロライド、[2-メチルインデニル(テトラメチルシクロペンタジエニル)]ジルコニウムジクロライド、[2-メチルベンゾインデニル(シクロペンタジエニル)]ジルコニウムジクロライド及び[4,5-ベンゾインデニル(テトラメチルシクロペンタジエニル)]ジルコニウムジクロリドからなる群から選択された少なくともいずれか1種以上を含むことを特徴とする混成担持メタロセン触媒。
【請求項2】
第1項において、
前記第1メタロセン化合物は、下記の構造からなる化合物群から選択された少なくとも1種以上を含むことを特徴とする混成担持メタロセン触媒。
【化1-1】
【化1-2】
【化1-3】
【化1-4】
【化1-5】
【化1-6】
【化1-7】
【化1-8】
【化1-9】
【化1-10】
【化1-11】
【化1-12】
【化1-13】
【化1-14】
【化1-15】
【化1-16】
【化1-17】
【化1-18】
【化1-19】
【化1-20】
【化1-21】
【化1-22】
【化1-23】
【化1-24】
【化1-25】
【化1-26】
【化1-27】
【請求項3】
第1項において、
前記第2メタロセン化合物は、ジメチルシリル{テトラメチルシクロペンタジエニル} {2-メチル-4-(4-タート - ブチルフェニル)インデニル}ジルコニウムジクロライド、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2-メチル-4-フェニルインデニル)ジルコニウムジクロライド及びジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(4-フェニルインデニル)ジルコニウムジクロライドからなる群から選択された少なくともいずれか一つ以上を含むことを特徴とする混成担持メタロセン触媒。
【請求項4】
第1項において、
前記第2メタロセン化合物は、下記の構造からなる化合物群から選択された少なくとも1種以上を含むことを特徴とする混成担持メタロセン触媒。
【化2-1】
【化2-2】
【化2-3】
【化2-4】
【化2-5】
【化2-6】
【化2-7】
【化2-8】
【化2-9】
【化2-10】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、混成担持メタロセン触媒及びその製造方法、これを利用して製造される加工性に優れたポリオレフィン樹脂及びその製造方法に関する。さらに詳細には、共単量体(comonomer)反応性に優れ、分子量及び分子量分布の大きい触媒と共単量体反応性が低く分子量及び分子量分布の小さい触媒を混成担持して重合する樹脂の分子量分布を適切に調節する触媒及びこれを利用したポリオレフィン樹脂及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
メタロセンは、基本的にシクロペンタジエニルリガンドが配位結合されたサンドイッチ構造の遷移金属又は遷移金属のハロゲン化物であり、リガンドの型と中心金属の変化によって多様な分子構造を有している。 一般的に、メタロセン化合物だけでは重合触媒として活性せず、メチルアルミノキサンのような助触媒の作用により陽イオンに活性化すると同時に、助触媒がメタロセン化合物に配位しない陰イオンであるため配位不飽和な陽イオン活性種を安定化し、様々なオレフィン重合に活性を有する触媒系を創製する。
【0003】
メタロセン触媒の特徴は、均一な活性点を有するため、重合体の分子量分布が狭く共重合が容易であり、共単量体(comonomer)の均一であるため、触媒の対称性により重合体の立体構造を調節できることにある。
【0004】
メタロセン触媒は、均一な活性点を有し分子量分布が狭いため、機械的強度は優れているが、加工性が低いという問題点がある。これらの問題を解決するために高分子の微細構造を変更したり、分子量分布を広くするなどの多様な方法が提示された。米国特許第5272236号には、高分子主鎖に分岐(LCB:Long chain branch)が導入されている触媒を利用して加工性を改善する方法が記載されているが、担持触媒の製造時に活性が低いという問題点がある。
【0005】
これを克服するために、異なるメタロセン触媒をそれぞれ担持して高分子量及び分子量分布を制御する方法が提示されたが、メタロセン触媒をそれぞれ担持するため、製造時間と溶媒使用量の増加により非経済的である。
【0006】
その後、単一触媒による問題の解法し、より容易に活性に優れ、かつ加工性を改善する触媒を開発するために、異なる特性を有するメタロセン触媒を混成担持方法が提示された。
【0007】
しかし、従来の共単量体の反応性が異なる触媒を利用して二峰性分子量分布を有するポリオレフィンを製造する方法は、二峰性分子量分布により加工性は向上するが、異なる分子量で混練性が低下し、加工時に均一な物性を有する製品を得難く、機械的強度が低下する問題が発生する。
【0008】
その後は、2種以上のメタロセン混成担持触媒の問題点を解決するために、活性点が2つの二核メタロセン触媒を利用する方法が提案された。
【0009】
しかし、担体に 二重核メタロセン触媒を利用して分子量分布及び分子量を制御する方法が提示されているが、活性が低いという問題がある。
【0010】
また、加工性を改善するために2種以上のメタロセン触媒を混成して担持触媒を作った場合、両方の触媒による樹脂の分子量の差が激しく、分子量分布が広すぎるか、または分子量の差が出ず、単一のメタロセン触媒と比較してほとんど差がないという問題点がある。
【0011】
上記の問題を解決し、加工性に優れ、かつ機械的強度が低下しない活性の高いメタロセン触媒が絶えず求められており、これに対する改善が必要な状況である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上記問題を解消するために、混成担持メタロセン触媒の存在下で重合される活性に優れ、かつ分子量分布が広く加工性に優れたポリオレフィン樹脂を提供することを目的をする。本発明の他の目的は、共単量体の分布を調節することができる混成担持メタロセン触媒の存在下で重合される広い分子量分布を有するが、衝撃強度、曲げ強度、引張強度などに優れたポリオレフィン樹脂を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、フィルム加工時において、優れたバブル安定性、加工特性に優れたボトルキャップ、容器などを製造するのに有用なポリオレフィン樹脂を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記本発明の目的を達成し、後述の本発明の特徴的な効果を実現するための、本発明の構成は下記の通りである。本発明の一実施形態において、下記化学式1で表される少なくとも1種の第1メタロセン化合物と下記化学式2で表される少なくとも1種の第2メタロセン化合物及び1種以上の助触媒化合物を含む触媒の存在下で製造されるポリオレフィン樹脂を提供する。
【0014】
【化1】
【0015】
上記化学式1において、M1は、元素周期律表の4族遷移金属であり、X
1、X
2は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭素数1乃至20のアルキル基、炭素数2乃至20のアルケニル基、炭素数2乃至20のアルキニル基、炭素数6乃至20のアリール基、炭素数7乃至40のアルキルアリール基、炭素数7乃至40のアリールアルキル基、炭素数1乃至20のアルキルアミド基、炭素数6乃至20のアリールアミド基、もしくは炭素数1乃至20のアルキリデン基であり、R
1乃至R
10は、それぞれ独立して、水素原子、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基もしくは置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基などであり、互いに結合して環を形成することが出来る。R
1乃至R
5が結合しているシクロペンタジエンと、R
6乃至R
10が結合しているシクロペンタジエンは、互いに同一構造又は異なる構造であり得、各シクロペンタジエンは結合されていないため、非架橋の化合物を形成する。
【0016】
【化2】
【0017】
上記化学式2において、M2は元素周期律表の4族遷移金属であり、X
3、X
4は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭素数1乃至20のアルキル基、炭素数2乃至20のアルケニル基、炭素数2乃至20のアルキニル基、炭素数6乃至20のアリール基、炭素数7乃至40の アルキルアリール基、炭素数7乃至40のアリールアルキル基、炭素数1乃至20のアルキルアミド 基、炭素数6乃至20のアリールアミド基、もしくは炭素数1乃至20のアルキリーデン基であり、R
11乃至R
16は、それぞれ独立して、水素原子、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基もしくは置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基であり、互いに結合して環を形成することが出来る。R
19乃至R
22は、それぞれ独立して、水素原子、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基、又は置換あるいは非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基であり、互いに結合して環を形成することが出来る。 R
17、R
18は、それぞれ独立して、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基もしくは置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基であり、互いに結合して環を形成することが出来る。R
11乃至R
16と結合したインデンとR
19乃至R
22が結合したシクロペンタジエンは互いに異なる構造であり、シリコンでインデンとシクロペンタジエンは結合しているため、架橋構造である。
【発明の効果】
【0018】
本発明の混成担持メタロセン触媒は、単一の気相流動層反応器で重合した場合、メタロセン触媒で製造した樹脂よりも溶融指数(MI
21 / MI
2)が大きく、チーグラー・ナッタ触媒で製造した樹脂よりも溶融指数(MI
21 / MI
2)が小さく、混成担持メタロセン触媒により共単量体(comonomer)の分布を調整することを特徴とする。 したがって、上記触媒により製造されたポリオレフィン樹脂は共単量体分布を調節できるため、既存のメタロセン触媒で製造した樹脂よりも加工性に優れているだけではなく、既存の樹脂に比べて、衝撃強度、曲げ強度、引張強度などにも優れた特性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、触媒製造の例として挙げた9の混成担持メタロセン触媒の製造方法を示す図である。
【0020】
後述の本発明の説明は本発明が実施できる特定の実施例を参照する。これらの実施例は、当業者が本発明を実施することができるため、詳細かつ十分に説明されている。本発明の様々な実施例はそれぞれ異なるが、相互排他的でないものと理解されなければならない。例えば、ここに記載している特定の形状、構造及び特性は、一実施例において、本発明の技術的思想及び範囲から逸脱することなく、他の実施例として挙げられることもある。したがって、後述する詳細な説明に限定されるものではなく、本発明の範囲は、請求項に記載するものと均等なすべての範囲及び添付した請求項のみに限定される。以下、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるようにするために、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。
【0021】
本発明のポリオレフィン樹脂は、第1メタロセン化合物、第2メタロセン化合物、及び1種以上の助触媒化合物で製造された触媒を利用して重合することができる。本発明による第1メタロセン化合物は、下記化学式1であり、混成担持触媒で製造された重合体の加工性を向上させる役割をする。
【0022】
上記第1メタロセン化合物は、遷移金属が含まれており、遷移金属(下記化学式1でM1)と配位結合する2つのシクロペンタジエンが存在する。遷移金属と配位結合しているこのシクロペンタジエンをそれぞれリガンドと呼ぶ。上記第1メタロセン化合物の場合、 後述のR
1乃至R
5が結合しているシクロペンタジエンとR
6乃至R
10が結合しているシクロペンタジエンは、互いに同一構造または異なる構造であり得、同じ構造の場合は遷移金属を基準にして 対称構造のリガンド、異なる構造である場合は遷移金属を基準にして非対称構造のリガンドと言う。ここで、配位結合とは、非共有電子対を有する分子やイオンが、電子対を提供することによって生ずる結合のことを意味し、非共有電子対を提供する分子やイオンをリガンドと呼ぶ。
【0023】
従って、上記第1メタロセン化合物は、リガンドが互いに同一または異なる構造であり得、対称又は非対称構造のリガンドを有する化合物であり、それぞれのリガンドが互に結合されていないため、非架橋構造の化合物であり得る。
【0024】
上記第1メタロセン化合物は、非架橋構造の化合物であるため、共単量体が触媒活性点への接近を妨げる立体障害を起こし、 共単量体(comonomer)の混入度が低く、第2メタロセン化合物に比べて低分子量体を形成する特徴を有しているため、重合される樹脂の分子量分布を増加させて重合体の加工時、加工性を向上させる。
【0025】
また、第2メタロセン化合物によって重合される樹脂に比べて共単量体の混入が低く、低分子量であるため、結論として、第1メタロセン化合物と第2のメタロセン化合物を混成担持製造した触媒を利用して重合される樹脂は、共単量体分布を調節することができる。
【0027】
上記化学式1において、M1は元素周期律表の4族遷移金属であり、X
1、X
2は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭素数1乃至20のアルキル基、炭素数2乃至20のアルケニル基、炭素数2乃至20のアルキニル基、炭素数6乃至20のアリール基、炭素数7乃至40のアルキルアリール基、炭素数7乃至40のアリールアルキル基、炭素数1乃至20のアルキルアミド基、炭素数6乃至20のアリールアミド基、もしくは炭素数1乃至20のアルキリデン基であり、R
1乃至R
10は、それぞれ独立して水素原子、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基、もしくは置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基などであり、互いに結合して環を形成することが出来る。 R
1乃至R
5が結合しているシクロペンタジエンとR
6乃至R
10が結合されているシクロペンタジエンは、互いに同一構造または異なる構造であり得、各シクロペンタジエンは結合されていないため、非架橋構造の化合物を形成する。具体的には、上記化学式1で表される第1メタロセン化合物の例としては、下記構造の遷移金属化合物と、これらの混合物などを例示することができるが、これらに限定されるものではない。
【0055】
上記遷移金属化合物で、Mは、元素周期律表の4族遷移金属、例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)などであり、Meはメチル基である。前述の化合物のジルコニウム、ハフニウムなどが、他の4族遷移金属で置換されたものも当然本発明の範囲に属する。また、[4-メチルインデニル(シクロペンタジエニル)] ジルコニウムジクロライド([4-metylindenyl(cyclopentadienyl)] ZrCl
2)、[インデニル(シクロペンタジエニル )] ジルコニウムジクロライド([indenyl(tetramethylcyclopentadienyl)] ZrCl
2)、[2-メチルインデニル( テトラメチルシクロペンタジエニル)] ジルコニウムジクロライド([2-methylindenyl(tetramethylcyclopentadienyl)] ZrCl
2)、[2-メチルベンゾインデニル(シクロペンタジエニル)] ジルコニウムジクロライド([2-methylbenzoindenyl(cyclopentadienyl)] ZrCl
2)、[4,5-ベンゾインデニル(テトラメチルシクロペンタジエニル)] ジルコニウムジクロリド
([4,5-benzoindenyl(tetramethylcyclopentadienyl)] ZrCl
2)であり得るが、これに限定されるものではない。
【0056】
また、上記第2メタロセン化合物は、下記化学式2で示すことができる。上記第2メタロセン化合物は、混成担持触媒で高い共単量体混入度を示す役割をし、化合物1に比べて、高分子量体を合成して製造された重合体の機械的物性を向上させる役割をする。
【0057】
上記第2メタロセン化合物は、遷移金属が含まれており、遷移金属(下記化学式2のM2)と配位結合するインデンとシクロペンタジエンが存在する。ここで、配位結合とは、非共有電子対を有する分子やイオンが、電子対を提供することによって生ずる結合のことを意味し、非共有電子対を提供する分子やイオンをリガンドと呼び、第2メタロセン化合物の場合、インデンとシクロペンタジエンがそれぞれリガンドである。
【0058】
また、上記第2メタロセン化合物は、各リガンドが互いにSiに結合されており、架橋を形成するため、架橋構造の化合物であり得る。上記第2メタロセン化合物は、リガンドが互いに異なる構造であるため、非対称構造のリガンドを有するが、各リガンドがSiを挟んで結合されているため、架橋構造を形成し、共単量体の含有率が第1メタロセン化合物に比べて相対的に高く高分子量体を形成し、相対的な高分子量体の共単量体の分布を集中させる特徴を有する。高分子量体に共単量体が集中して均一な分布はタイ分子(Tie molecule)を多く形成することができ、重合体の衝撃強度、曲げ強度、耐環境応力亀裂性を向上させる。また、上記第2メタロセン化合物は、非対称構造の架橋構造の化合物であり、上記第1メタロセン化合物に比べて分子量分布が広く加工性を高める。
【0060】
上記化学式2において、M2は、元素周期律表の4族遷移金属であり、X
3、X
4は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭素数1乃至20のアルキル基、炭素数2乃至20のアルケニル基、炭素数2乃至20のアルキニル基、炭素数6乃至20のアリール基、炭素数7乃至40のアルキルアリール基、炭素数7乃至40のアリールアルキル基、炭素数1乃至20のアルキルアミド基、炭素数6乃至20のアリールアミド基、もしくは炭素数1乃至20のアルキルリーデン基であり、R
11乃至R
16は、それぞれ独立して、水素原子、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基、もしくは置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基であり、互いに結合して環を形成することが出来る。R
19乃至R
22は、それぞれ独立して、水素原子、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基もしくは置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基であり、互いに結合して環を形成することが出来る。R
17、R
18は、それぞれ独立して、置換又は非置換の炭素数1乃至20のアルキル基、置換又は非置換の炭素数2乃至20のアルケニル基、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、置換又は非置換の炭素数7乃至40のアルキルアリール基もしくは置換又は非置換の炭素数7乃至40のアリールアルキル基であり、互いに結合して環を形成することが出来る。R
11乃至R
16と結合したインデンとR
19乃至R
22が結合されたシクロペンタジエンは互いに異なる構造であり、シリコンでインデンとシクロペンタジエンは結合されており、架橋構造を形成する。具体的には、上記化学式2で表される、第2メタロセン化合物の例としては、下記構造の遷移金属化合物、これらの混合物などを例示することができるが、これらに限定されるものではない。
【0071】
上記遷移金属化合物では、Mは、元素周期律表の4族遷移金属、例えば、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)などであり、Meはメチル基、Phはフェニル基である。
また、上記第2メタロセン化合物は、例えば、ジメチルシリル{テトラメチルシクロペンタジエニル} {2 - メチル - 4 - (4 -タート- ブチルフェニル)インデニル} ジルコニウムジクロライド(dimethylsilyl {tetramethylcyclopentadienyl} {2-methyl-4-(4-tert-buthylphenyl)indeny l} ZrCl
2)、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(2-メチル - 4-フェニルインデニル)ジルコニウムジクロライド(dimethylsilyl(tetracyclopentadienyl)(2-methyl-4-phenylindenyl)ZrCl
2)、ジメチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(4-フェニルインデニル)ジルコニウムジクロライド(dimethylsilyl(tetramethylcyclopentadienyl )(4-phenylindenyl)ZrCl
2)であり得るが、これらに制限されるものではない。
【0072】
混成担持メタロセン担持触媒の製造において、本発明の対称構造のリガンドを有する架橋構造のメタロセン化合物に比べて非対称構造のリガンドを有する架橋構造の化学式2の第2メタロセン化合物を使用する方が調節された樹脂溶融指数を得ることができるため、加工性を向上させ、かつ機械的物性を維持する特性を有する。本発明における触媒組成物は、上記第1メタロセン化合物、第2メタロセン化合物のような遷移金属化合物、下記化学式3で表される化合物、下記化学式4で表される化合物、及び下記化学式5又は6で表される化合物、これらの混合物などを含む助触媒化合物を 含むことができる。
【0074】
上記化学式3において、ALはアルミニウムであり、R
23は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭素数1乃至20の炭化水素基、もしくは炭素数1乃至20のハロゲンで置換された炭化水素基であり、aは2以上の整数である。
【0076】
上記化学式4において、A1は、アルミニウム(aluminium)又はボロン(boron)であり、R
24は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、炭素数1乃至20の炭化水素基、炭素数1乃至20のハロゲンで置換された炭化水素基、もしくは炭素数1乃至 20のアルコキシ基である。
【0079】
上記化学式5及び6において、L1及びL2は、それぞれ独立して、中性又は陽イオン性ルイス酸であり、Z1及びZ2は、それぞれ独立して、元素周期表の13族元素、例えば、ボロン(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)などであり、A2及びA3は、それぞれ独立して、置換又は非置換の炭素数6乃至20のアリール基、又は置換、非置換の炭素数1乃至20のアルキル基である。上記化学式3で表される化合物は、アルミノキサンであり、通常のアルキルアルミノキサンであれば特に限定されるものではない。
【0080】
例えば、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサン、ブチルアルミノキサンなどを使用することができ、具体的にメチルアルミノキサンを使用することができる。上記アルキルアルミノキサンは、トリアルキルアルミニウムに適量の水を添加したり、水を含む炭化水素化合物又は無機塩水和物とトリアルキルアルミニウムを反応させるなどの通常の方法で製造することができ、一般的に、線状と環状のアルミノキサンが 混合したものが得られる。
【0081】
上記化学式4で表される化合物は、例えば、通常のアルキル金属化合物を使用することができる。
【0082】
具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、ジメチルクロロアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウムニウム、トリシクロペンチルアルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリイソペンチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、エチルジメチルアルミニウム、メチルジエチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウムニウム、トリ-p-トリルアルミニウム、ジメチルアルミニウムメトキシド、ジメチルアルミニウムエトキシド、トリメチルボロン、トリエチルボロン、トリイソブチルボロン、トリプロピルボロン、トリブチルボロン、トリペンタフルオロフェニルボロンなどを使用することができる。より具体的には、トリメチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリペンタフルオロフェニルボロンなどを使用することができる。
【0083】
上記化学式5又は6で表される化合物の例としては、メチルジオクタデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート([HNMe(C18H37)2] + [B(C6F5)4] - )、トリメチルアンモニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリブチルアンモニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボレート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(p-トリル)ボーレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(o、p-ジメチルフェニル)ボレート、トリエチルアンモニウムテトラキス(o、p-ジメチルフェニル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリブチルアンモニウムテトラキス(p-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボレート、トリメチルホスホニウムテトラキス(フェニル)ボレート、N、N-ジエチルアニリニウムテトラキス(フェニル)ボレート、N、N-ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N、N-ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルボニウムテトラキス(p-トリフルオロメチルフェニル)ボレート、トリフェニルカルボニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリエチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリブチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリル)アルミネート、トリプロピルアンモニウムテトラキス(p-トリル)アルミネート、トリエチルアンモニウムテトラキス(o、p-ジメチルフェニル)アルミネート、トリブチルアンモニウムテトラキス(p-トリフルオロメチルフェニル)アルミネート、トリメチルアンモニウムテトラキス(p-トリフルオロメチルフェニル)アルミネート、 トリブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、N、N-ジエチルないリニュムテトラキス(フェニル)アルミネート、N、N-ジエチルアニリニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、N、N - ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、ジエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルルミネート、トリフェニルホスホニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリメチルホスホニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリエチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート、トリブチルアンモニウムテトラキス(フェニル)アルミネート等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。具体的には、メチルジオクタデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート([HNMe(C18H37)2] + [B(C6F5)4] - )、N、N-ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニール)ボレート、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを使用することができる。
【0084】
本発明による混成担持メタロセン触媒の製造において、上記第1メタロセン化合物の遷移金属、上記第2メタロセン化合物の遷移金属の総質量、上記担体の質量比は1:1乃至 1:1000であり得、好ましくは1:10乃至1:500であり得る。ここで、遷移金属とは、上記化学式1のM1と上記化学式2のM2を意味する。上記の数値の範囲を超えると、適切 な担持触媒活性を示さない点と非経済的であるという問題点がある。
【0085】
また、化学式5、6に代表される助触媒化合物対担体の質量比は1:20乃至20:1であり得、化学式3、4の助触媒化合物対担体の質量比は1:100乃至100:1であり得るが、これらに制限されるものではない。
【0086】
上記第1メタロセン化合物対上記第2のメタロセン化合物の質量比は、1:100乃至100:1であることが好ましい。上記質量比で助触媒とメタロセン化合物を混合することで触媒の活性を維持し、経済的に有利である。本発明による混成担持メタロセン触媒の製造に適した担体は、広い表面積の多孔質材料を使用することができる。
【0087】
上記第1及び2メタロセン化合物及び助触媒化合物は、担体に混成担持し、触媒として用いる担持触媒であり得る。担持触媒とは、触媒活性の向上と安定性を維持するために分散性が良く、安定的に維持するために担体に担持した触媒を意味する。
【0088】
混成担持は、第1及びメタロセン化合物を、それぞれ異なる担体に担持するのではなく、いちどきに担体に触媒化合物を担持させることを意味する。混成担持は製造時間の短縮と溶媒の使用量の減少から、それぞれ担持するより、採算性が高い。
【0089】
上記担体とは、触媒機能を有する物質を分散させ、安定的に維持する固体であり、触媒機能物質の露出表面積が大きくなるよう高度に分散させて担持するための多孔質物質や面積が大きい物質のことを意味する。担体は、機械的、熱的、化学的に安定したものでなければならない。上記担体は、種類に制限はなく、通常、担体として使用することができるすべての担体を含み、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、ゼオライト、酸化亜鉛、デンプン、合成重合体などであり得、好ましくはシリカであり得るが、これに限定されるのではない。
【0090】
担体は、平均粒度が10乃至250ミクロンであり得、好ましくは平均粒度が10乃至150ミクロンであり得、より好ましくは20乃至100ミクロンであり得る。上記担体の微細気孔容積は、0.1乃至10 cc / gであり得、好ましくは0.5乃至5 cc / g、より好ましくは1.0乃至3.0 cc / gであり得る。上記担体の比表面積は、1乃至1000 m
2 / g であり得、好ましくは100乃至800 m
2 / g であり得、より好ましくは200乃至600 m
2 / gであり得る。また、上記担体がシリカの場合は、シリカは、乾燥温度は200乃至900℃であり得る。好ましくは300乃至800℃、より好ましくは400乃至700℃であり得る。 200℃未満の場合は、水分が多すぎるため、表面の水分と助触媒が反応するようになり、900℃を超えると担体の構造が破壊される。
【0091】
上記乾燥されたシリカのヒドロキシ基の濃度は、0.1乃至5 mmol / gであり得、好ましくは0.7ないし4 mmol / gであり得、より好ましくは1.0乃至2 mmol / gであり得る。 0.5 mmol / g未満の場合、助触媒の担持量が低くなり、5 mmol / gを超えると、触媒成分が不活性化する問題がある。
【0092】
本発明による混成担持メタロセン触媒は、メタロセン触媒を活性化させる段階と、活性化されたメタロセン触媒を担体に担持する段階で製造することができる。上記混成担持メタロセンの製造において助触媒を担体に、先ず担持させることができる。上記メタロセン触媒の活性化は、それぞれ進行することもあり、状況に応じて異なる場合もある。 従来通り担体に助触媒を最初に担持させた後、第1及び2メタロセン化合物を担持させる方法だけでなく、第1メタロセン化合物と第2のメタロセン化合物を混合して助触媒として活性化させた後、担体に担持することもでき、第1メタロセン化合物を活性化させ担持した後、第2メタロセン化合物を活性化させ担持させることもでき、化合物の担持手順は変更することができる。
【0093】
上記混成担持メタロセン触媒の製造時の反応溶媒は、ヘキサン、ペンタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、トルエン、ベンゼンのような芳香族炭化水素溶媒、ジクロロメタンのような塩素原子で置換された炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル系溶媒、アセトン、酢酸エチルなどのほとんどの有機溶媒が使用可能であり、好ましくはトルエン、ヘキサンが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0094】
上記触媒製造時の反応温度は、0乃至100℃であり、好ましくは25乃至70℃であるが、これらに限定されるものではない。上記触媒製造時の反応時間は3分乃至48時間であり、好ましくは5分乃至24時間であるが、これらに限定されるものではない。
【0095】
上記メタロセン化合物の活性化は、上記助触媒化合物を混合(接触)して製造することができる。上記混合は、通常、窒素又はアルゴンの不活性雰囲気下で、溶媒を使用しない場合、記炭化水素溶媒の存在下で行われることができる。
【0096】
上記第1及び2メタロセン化合物の活性化時の温度は0乃至100℃、好ましくは10乃至30℃であり得る。上記第1及び2メタロセン化合物を助触媒化合物の活性化時の攪拌時間は5分乃至24時間であり得、好ましくは30分乃至3時間であり得る。
【0097】
上記メタロセン化合物は、上記炭化水素溶媒など、均一に溶解された溶液の状態の触媒組成物は、そのまま使用するか、又は溶媒を除去した固体粉末状態で使用することができるが、これらに限定されるものではない。本発明における高密度エチレン系重合体の製造方法は、上記の混成担持メタロセン触媒と1種以上のオレフィン単量体を接触させてポリオレフィン単一重合体又は共重合体を製造する段階を含む。
【0098】
本発明の高密度エチレン系重合体の製造方法(重合反応)は、スラリー状又は気相重合反応であり得る。また、それぞれの重合反応条件は、重合方法(スラリー重合、気相重合)目的とする重合結果又は重合体の形態に応じて多様に変形することができる。その変形の度合は、当業者により容易に行うことができる。
【0099】
上記重合が液相又はスラリー状で実施されている場合、溶媒又はオレフィン自体を媒体として使用することができる。上記溶媒としては、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、ドデカン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、トリクロロエタン、ジクロロエタン、クロロベンゼンなどを例示することができ、これらの溶媒を一定の割合で混ぜて使用することもあるが、これらに限定されるものではない。
【0100】
例えば、上記のオレフィンモノマーとしては、エチレン、アルファ-オレフィン類、環状オレフィン類などを例示することができ、好ましくはエチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、これらの混合物であり得るが、これに制限されるものではない。 上記α-オレフィン類は、炭素数3乃至12、例えば3乃至8の脂肪族オレフィンを含んでおり、具体的には、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-デセン (1-decene)、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4,4-ジエチル-1-ヘキセン、3,4-ジメチル-1-ヘキセンなどを例示することができるが、これに限定されるものではない 。
【0101】
上記α-オレフィン類は、単独重合されるか、2種以上のオレフィンが交互(alternating)、ランダム(random)、又はブロック(block)共重合することもできる。上記α-オレフィン類の共重合は、エチレンと炭素数3乃至12、例えば、3乃至8のα-オレフィンの共重合(具体的には、エチレンとプロピレン、エチレンと1-ブテン、エチレンと1-ヘキセン、エチレンと4-メチル-1-ペンテン、エチレンと1-オクテンなど)とプロピレンと炭素数4乃至12、例えば炭素数4乃至8のα-オレフィンの共重合(具体的には、プロピレンと1-ブテン、プロピレンと4-メチル-1-ペンテン、プロピレンと4-メチル-1-ブテン、プロピレンと1-ヘキセン、プロピレンと1-オクテンなど)を含む。上記エチレン又はプロピレンと他のα-オレフィンの共重合では、他のα-オレフィンの量は、全体の単量体の99モル%以下であり得、好ましくは、エチレン共重合体の場合には、80モル%以下であり得る。
【0102】
本発明の高密度エチレン系重合体の製造方法において、上記触媒組成物の使用量は、特に限定されるものではないが、例えば、重合された反応系内で、上記化学式1と2で表される遷移金属化合物の中心金属(M、4族遷移金属)の濃度が1 * 10-5乃至9* 10-5 mol / lであり得る。また、重合時の温度と圧力は、反応物質、反応条件などに応じて変化することができるため、特に限定されるものではないが、重合温度は、溶液重合の場合には、0乃至200℃、好ましくは100乃至180℃であり得、スラリー状又は気相重合の場合には、0乃至120℃、好ましくは60乃至100℃であり得る。また、重合圧力は、1乃至150 bar、好ましくは30乃至90 barであり得、より好ましくは10乃至20barであり得る。圧力はオレフィン単量体ガス(例えば、エチレンガス)の注入によるものであり得る。
【0103】
上記重合は、異なる反応条件を有する複数の段階でも実行することができ、最終的な重合体の分子量は、重合温度を変化させたり、反応器内に水素を注入する方法で調節することができる。
【0104】
本発明におけるポリオレフィン樹脂は、上記混成担持メタロセン化合物を触媒として使用し、エチレン、単独重合又はエチレンとα-オレフィンとの共重合で得ることができ、単峰性分子量分布(unimodal distribution)を有する。本発明に係るポリオレフィン樹脂は、エチレン - α-オレフィン共重合体であり得る。上記ポリオレフィン樹脂の密度は、0.910乃至0.960 g / cm
3であり得、分子量分布(Mw / Mn)は、3乃至5であり得、2.16 kgでMI
2(溶融指数)は、0.1乃至100 g / 10minであり得、MI
21 / M
I2は20乃至40であり得る。
【0105】
本発明の混成担持メタロセン触媒は優れた触媒活性を示し、本発明の混成担持メタロセン触媒を用いてオレフィン重合体を製造すると、広い分子量分布を有する高分子量体に共単量体が集中した重合体を製造することができる。上記ポリオレフィン樹脂は、切断強度、衝撃強度、及び曲げ強度などに優れ、フィルム、ブロー成形の成形体に使用することができる。
【0106】
以下、本発明の好適な実施例を介して本発明の構成と作用をさらに詳細に説明する。ただし、これは本発明の好ましい例として提示するものであり、いかなる意味でも、これにより本発明が限定されるものと解釈されるべきではない。ここに記載されていない内容は、この技術分野の熟練者であれば十分に技術を推し測ることができるため、その説明を省略することにする。
【実施例】
【0107】
第1メタロセン化合物の製造例1. [Indenyl(cyclopentadienyl)] ZrCl
2インデン(5 g、0.043mol)をヘキサン(150 mL)に溶かし、十分に混ぜて-30℃まで冷却し、ヘキサン溶液に2.5M n-ブチルリチウム(n-BuLi)ヘキサン溶液(17ml、0.043mol)をゆっくり滴下し、常温で12時間攪拌した。白色懸濁液をガラスフィルターで濾過して白色固体を十分に乾燥させた後、インデンリチウム塩(収率:99%の収率)を得た。
【0108】
インデンリチウム塩(1.05 g、8.53 mmol)のスラリー溶液に(cyclopentadienyl) ZrCl
3(2.24 g、8.53 mmol)をエーテル(30 mL)にゆっくり溶かし、-30℃まで冷却させた。このエーテル溶液に、エーテル(15 mL)に溶かしたインデンリチウム塩をゆっくり滴下し、24時間攪拌して、[Indenyl(cyclopentadienyl)] ZrCl
2(収率97%)を得た。
【0109】
第1メタロセン化合物の製造例2. [2-methyl benzeindenyl(cyclopentadienyl)] ZrCl
22-methylbenzeindeneを使用して製造例1と同じ方法で、[2-methyl benzeindenyl(cyclopentadienyl)] ZrCl
2(収率:95%)を得た。
【0110】
第1メタロセン化合物の製造例3. [indenyl(tetramethylcyclopentadienyl)] ZrCl
2 の製造 Iindeneとtetrametylcyclopentadieneを使用して製造例1と同じ方法で、[indenyl(tetramethylcyclopentadienyl)] ZrCl
2(収率:93%)を得た。
【0111】
第1メタロセン化合物の製造例4. [2-methyl benzeindenyl(tetramethylcyclopentadienyl)] ZrCl
2の製造2-methylbenzeindeneとtetramethylcyclopentadieneを使用して製造例1と同じ方法で、[2-methyl benzeindenyl(tetramethylcyclopentadienyl)] ZrCl
2(収率:92%)を得た。
【0112】
第2メタロセン化合物の製造例5.Me2Si(tetramethylcyclopentadienyl)(2-phenylindenyl)ZrCl
2の製造Tetramethylcyclopentadiene Li salt(13g、1eq)をTHF(450mL)に投入して攪拌し、溶液の温度を0℃に下げた後、Me
2SiCl
2(32.73g、1eq)を添加する。徐々に温度を常温に上げて12時間反応後、真空下でTHF(tetrahydrofuran)を除去し、pentane に抽出しLi saltを 除去する。溶液からpentaneを除去し、黄色のオイルのdimethylsilyl(tetramethylcyclopentadienyl)chlorideを19.6g(90%)を得る。Dimethylsilyl(tetramethylcyclopentadienyl)chloride(300mg、1eq)、THF(5ml)溶液に2-phethylindeneyl lithium(325mg、1eq)、THF(10ml)溶液を-30℃でゆっくり添加した後、温度を徐々に常温に上げて12時間攪拌する。真空下でTHFを除去した後、pentaneに抽出しLi saltを除去する。残りの溶液からpentaneを乾燥して、リガンド403mg(72%)を得る。Dimethylsilyl(2-phenylindenyl)(tetramethylcyclopentadienyl)(380 mg)をHexane(15ml)に溶かした溶液に、n-BuLi(0.96g、2.2eq、1.6M in Hexane)を-30℃でゆっくり添加した後、 徐々に温度を常温に上げて12時間攪拌した後、ZrCl
4(232mg)とエーテル(11.4ml)が混ざった懸濁液に-30℃でゆっくり添加した後、 徐々に温度を常温に上げて10分間攪拌する。反応終了後、真空下ですべての溶媒を除去した後、トルエンで抽出し、濾過した後、再結晶によって黄色固体209mg(40%)を得る。
【0113】
第2メタロセン化合物の製造例6.Me
2Si {tetramethylCp} {2-methyl-4-(4-t-butylphenyl)Ind} ZrCl
2の製造リガンドを2-methyl-4-(4-t-butylphenyl)Indenylを使用して製造例5と同じ方法で製造し、Me
2Si {tetramethylcyclopentadienyl} {2-methyl-4-(4-t-butylphenyl)Indenyl} ZrCl
2を得た(収率72%)。
【0114】
第2メタロセン化合物の製造例7.Me2Si(tetramethylCyclopentadienyl)(2-methyl-4-phenylIndenyl)ZrCl
2の製造第2メタロセン化合物の製造例7-1. リガンド2-methyl-7-Phenyl-1H-indene化合水の製造
NaH(60wt%in mineral oil、4.42g、1.1eq)をTHF(80ml)に分散させた溶液にdiethyl 2-methylmalonate(17.5g、1eq)を-30℃でゆっくり添加した後、1時間攪拌する。 THF(10ml)に溶かした2-Bromobenzyl bromide(26.36g、1.05eq)を0℃で1時間かけて 添加し、12時間還流攪拌する。濾過し、溶媒を乾燥させて黄色のオイルDiethyl 2-(2-bromobenzyl)-2-methylmalonate 34g(99%)を得る。
【0115】
Diethyl 2-(2-bromobenzyl)-2-methylmalonate(34.5g、1eq)とSodium Hydroxide(22.5g、4eq)、Methanol 110ml、water 110ml 投入して 、12時間還流攪拌する。生成された固体を濾過した後、MeOHで溶かし、真空下で乾燥すると白色固体 2-(2-bromobenzyl)-2-methylmalonic acid 28.1g(97%)を得る。上記白色固体を空気中で150℃で4時間加熱攪拌すると、暗い黄色のオイル3-(2-Bromophenyl)-2-methylpropanoic acid 23.25g(97%)を得る。3-(2-Bromophenyl)-2-methylpropanoic acid 2g(1eq)のMC 1ml、Thionyl Chloride(1.1g、1.1eq)を 投入して、40℃で12時間攪拌する。真空乾燥後、暗い黄色のオイルの3-(2-bromophenyl)-2-methylpropanoyl chloride(LS37-1)1.6g(97%) を得る。AlCl
3(1.2g、1.2eq)をMC 14mlに分散させた溶液に、上記合成した3-(2-bromophenyl)-2-methylpropanoyl chloride(1.6g、1eq)を0℃でゆっくり1時間かけて添加させ、温度を上げて3時間還流攪拌する。濾過し、溶媒を乾燥すると無色固体の4-Bromo-2-methyl-1-indanone 1.6g(92%)を得る。Methanol(20ml)に4-Bromo-2-methyl-1-indanone(1.6g、1eq)を溶かした後、0℃でSodium borohydride(268mg、1eq)を30分間添加する。反応終了後、溶媒を乾燥させると、黄色液体4-Bromo-2-methyl-1-indanol 1.55g(97%)を得る。4-Bromo-2-methyl-1-indanol(1.56g、1eq)Toluene(50mL)とp-Toluenesulfonic acid monohydrate(7mg、0.005eq)を添加した後、110℃で1時間攪拌する。反応終了後、真空下でTolueneを除去すると、茶色のオイル4-Bromo-2-methylindene 1.23g(85%)を得る。
【0116】
4-Bromo-2-methylindene(4.16g、1eq)、Ni(dppp)Cl
2(216mg、0.02eq)をEther (50mL)に 投入して0℃でPhMgBr(8,23g、1.1eq、3.0M in ether)を1時間添加する。徐々に温度を常温に上げた後、50℃で12時間還流攪拌する。反応終了後、濾過して溶媒を乾燥させて白色固体の2-methyl-7-Phenyl-1H-indene 4g(90%)を得る。
【0117】
第2メタロセン化合物の製造例7-2. Dimethylsilyl(2-methyl-4-phenylindenyl)(tetramethylcyclopentadienyl)Zirconiumdichloride製造 2-phenylindeneの代わりに2-methyl-7-Phenyl-1H-indeneを使用することを除いて、 製造例5と同じ方法で製造してDimethylsilyl(2-methyl-4-phenylindenyl)(tetramethylcyclopentadienyl)Zirconium dichloride(62%)を得た。
【0118】
第2メタロセン化合物の製造例8.Me
2Si(tetramethylCyclopentadienyl)(4-phenylIndenyl)ZrCl
2の製造第2メタロセン化合物の製造例8-1. リガンド化合物7-Phenyl-1H-indeneの製造 7-Bromo-1H-indene(5.26g、1eq)、Pd(PPh3)4(1.56g、0.05eq)、Phenylboronicacid(4.27g、1.3eq)をTHF、MeOH溶液(4:1、100ml)に投入した後、K
2CO
3水溶液(2.0M、3.3eq)を常温で注入する。そして80℃で12時間還流攪拌する。濾過し、溶媒を乾燥させて淡黄色固体7-Phenyl-1H-indene 4.66g(90%)を得る。第2メタロセン化合物の製造例8-2. Dimethylsilyl(4-phenylindenyl)(tetramethylcyclopentadienyl)Zirconiumdichloride製造2-phenylindeneの代わりに7-Phenyl-1H-indeneを使用することを除いて、製造例5 の方法で製造してDimethylsilyl(4-phenylindenyl)(tetramethylcyclopentadienyl)Zirconium dichlorideを製造した(収率61%)。
【0119】
混成担持メタロセン触媒製造例9第1及び第2メタロセン化合物と助触媒のメチルアルミノキサン(MAO)は、空気中の水分や酸素と反応すると、活性を失ってしまうので、すべての実験は、グローブボックス、シュレンクテクニックを利用して、窒素条件下で進行した。 200mlの担持触媒反応器は、洗浄して異物を除去し、110℃で3時間以上乾燥し、glove boxで触媒化合物を投入した後、反応器を密閉して使用した。
【0120】
第1メタロセン化合物の製造例1の化合物0.030g、第2メタロセン化合物の製造例5の化合物0.070gに10wt%のメチルアルミノキサン(MAO)溶液(メチルアルミノキサン:18.74g)を投入して、 常温で1時間攪拌した。シリカ(XPO2402)5gを反応器にツー投入した後、精製されたトルエン30mLを反応器に投入して攪拌した。 1時間の攪拌が完了した後、反応器を攪拌しながら、第1メタロセン化合物、第2メタロセン化合物とメチルアルミノキサン混合溶液を投入した。反応器を60℃まで昇温させた後、2時間攪拌する。沈殿反応後、上澄み液を除去し、トルエン1Lで洗浄した後、60℃、12時間真空乾燥した。
【0121】
混成担持メタロセン触媒製造例10
第1メタロセン化合物の製造例2の化合物0.031 g、第2メタロセン化合物の製造例 5化合物0.070 gを使用したことを除いては、製造例9と同じ方法で製造した。
【0122】
混成担持メタロセン触媒製造例11 0.36 gの第1メタロセン化合物の製造例3の化合物、第2メタロセン化合物の製造例5の化合物0.070 gを使用したことを除いては、製造例9と同じ方法で製造した。
【0123】
混成担持メタロセン触媒製造例12 0.37 gの第1メタロセン化合物の製造例4の化合物、第2メタロセン化合物の製造例5の化合物0.070 gを使用したことを除いては、製造例9と同じ方法で製造した。
【0124】
混成担持メタロセン触媒製造例13 0.38 gの第1メタロセン化合物の製造例1の化合物、第2メタロセン化合物の製造例 6の化合物0.066 gを使用したことを除いては、製造例9と同じ方法で製造した。
【0125】
混成担持メタロセン触媒製造例140.047 gの第1メタロセン化合物の製造例4の化合物、第2メタロセン化合物の製造例6の化合物0.066 gを使用したことを除いては、製造例9と同じ方法で製造した。
【0126】
混成担持メタロセン触媒製造例150.03gの第1メタロセン化合物の製造例1の化合物、第2メタロセン化合物の製造例7-2の化合物0.072 gを使用したことを除いては、製造例9と同じ方法で製造した。
【0127】
混成担持メタロセン触媒製造例160.031gの第1メタロセン化合物の製造例2の化合物、第2メタロセン化合物の製造例7-2の化合物0.072 gを使用したことを除いては、製造例9と同じ方法で製造した。
【0128】
混成担持メタロセン触媒製造例170.031 gの第1メタロセン化合物の製造例2の化合物、第2メタロセン化合物の製造例6の化合物0.079 gを使用したことを除いては、製造例9と同じ方法で製造した。
【0129】
混成担持メタロセン触媒製造例180.036gの第1メタロセン化合物の製造例3の化合物、第2メタロセン化合物の製造例6の化合物0.079 gを使用したことを除いては、製造例9と同じ方法で製造した。
【0130】
混成担持メタロセン触媒製造例190.072gの第2メタロセン化合物の製造例7-2の化合物と0.036gの(n-Bu-Cyclopentadienyl)
2ZrCl
2を用いたことを除いては、製造例9と同じ方法で製造した。
【0131】
混成担持メタロセン触媒製造例200.036 gの(n-Bu-Cyclopentadienyl)
2ZrCl
2と0.079gの第2メタロセン化合物の製造例6の化合物使用したことを除いては、製造例9と同じ方法で製造した。
【実施例1】
【0132】
上記製造例9で得られた混成担持メタロセン触媒50 mgを2Lのオートクレーブ反応器で重合温度80℃、1-ヘキセン50ml、エチレンの分圧14 kg / cm
2で1時間重合してポリエチレン124 gを得た。
【実施例2】
【0133】
上記製造例10で得られた混成担持メタロセン触媒を使用したことを除いては実施例1と同じ方法で製造した。
【実施例3】
【0134】
上記製造例11で得られた混成担持メタロセン触媒を使用したことを除いては実施例1と同じ方法で製造した。
【実施例4】
【0135】
上記製造例12で得られた混成担持メタロセン触媒を使用したことを除いては実施例1と同じ方法で製造した。
【実施例5】
【0136】
上記製造例13で得られた混成担持メタロセン触媒を使用したことを除いては実施例1と同じ方法で製造した。
【実施例6】
【0137】
上記製造例14で得られた混成担持メタロセン触媒を使用したことを除いては実施例1と同じ方法で製造した。
【実施例7】
【0138】
上記製造例15で得られた混成担持メタロセン触媒を使用したことを除いては実施例1と同じ方法で製造した。
【実施例8】
【0139】
上記製造例16で得られた混成担持メタロセン触媒を使用したことを除いては実施例1と同じ方法で製造した。
【実施例9】
【0140】
上記製造例17で得られた混成担持メタロセン触媒を使用したことを除いては実施例1と同じ方法で製造した。
【実施例10】
【0141】
上記製造例18で得られた混成担持メタロセン触媒を使用したことを除いては実施例1と同じ方法で製造した。
【実施例11】
【0142】
上記製造例19で得られた混成担持メタロセン触媒を使用したことを除いては実施例1と同じ方法で製造した。
【実施例12】
【0143】
上記製造例20で得られた混成担持メタロセン触媒を使用したことを除いては実施例1と同じ方法で製造した。
【0144】
第2メタロセン化合物の製造例5の化合物0.117 gに10 wt%メチルアルミノキサン(MAO)溶液(メチルアルミノキサン:18.8 g)を加え、 常温で1時間攪拌した。シリカ(XPO2402)5 gを反応器に投入した後、精製されたトルエン30 mLを反応器に加えて攪拌した。 1時間の攪拌完了後、反応器を攪拌しながらメタロセン化合物及びメチルアルミノキサン混合溶液を投入した。反応器を60℃まで昇温させた後、2時間攪拌して洗浄及び乾燥を行い担持触媒を製造した。 重合反応は、1-ヘキセンを50ml注入したことを除いて実施例1と同じ方法である。
【0145】
0.133 gの第1メタロセン化合物の製造例1化合物を使用したことを除いては、比較例1と同じ方法で製造し、実施例1と同じ方法で重合を行った。
【0146】
0.092 gのEt(Ind)
2ZrCl
2を使用したことを除いては、比較例1と同じ方法で製造し、実施例1と同じ方法で重合を行った。
【0147】
0.055 gのEt(Ind)
2ZrCl
2と0.030 gの製造例1を使用したことを除いては、製造例9と同じ方法で製造し、実施例1と同じ方法で重合を行った。
【0148】
0.115 gのBis(1.3-Me、BuCp)ZrCl
2を使用したことを除いて比較例1と同じ方法で重合を行った。
【0149】
<物性測定方法1> 1)密度はASTM 1505に基づいて測定した。2)溶融指数(MI
2、2.16 kg)は、2.16 kgの荷重で10分間の押出量であり、測定温度190℃でASTM 1238に基づいて測定した。3)溶融流動性(MI
21 / MI
2):流動指数(MI
21、21.6kg荷重)を溶融指数(MI
2、2.16kg荷重)で割った比率である。分子量分布と加工性を示し得る。4)Melt Fracture発生rpm:Gottfert加工機を利用して、樹脂表面からMelt Fractureが発生するrpmを比較する。ここで、ASTMとは規格名であり、1)当該分野での一般的な用語の定義、2)与えられた課題を達成するために適切であると思われる手順、3)与えられた測定をするための手法、4)対象物や概念をグループに分ける基準、5)製品や材料の特性の範囲や限界を定めることなど5つの項目に分けている。
【0150】
また、MI
2、溶融指数とは一定荷重、一定温度で有するプラスチック材料の溶融流動性を示す言葉で、この溶融指数が高いのは、高分子の加工性に優れていることを意味し、分子量とは反比例の関係にある。ポリオレフィン系樹脂は、様々な成形方法があるが、これらの方法の共通点は、樹脂を先ず加熱することにより、溶融状態にし、これを成形することである。したがって、溶融特性はポリオレフィン系樹脂を成形加工する場合において極めて重要な物性である。特に押出、圧縮、射出、回転成形などの成形において、溶融特性、すなわち、溶融流動性は満足できる成形性を左右する本質的物性である。溶融指数が大きくなると流動がそれだけ容易になる。
【0151】
そして、Melt Fractureは、押出する際に押出機の内圧が極めて高くなったり、押出速度が非常に大きくなったり、又はプラスチック材料の温度が低すぎたりした場合にプラスチック製品の表面に不規則なヒケが生じたり、表面の光沢を失ったりする現象である。したがって、物性測定方法4の場合、測定される成形加工(Melt Fracture)のrpmが高いほど加工性に優れる。上記実施例1乃至12及び比較例1乃至5のポリオレフィンの上記測定物性を下記表1に示す。
【0153】
上記実施例は、すべての対称又は非対称構造のリガンドを有する非架橋構造の第1メタロセン化合物と非対称構造のリガンドを有する架橋構造の第2メタロセン化合物を担体に混成担持して製造した触媒を利用して重合した重合体であるが、比較例1乃至3及び5は、それぞれ独立して、単一メタロセン化合物を担体に担持して製造した触媒を用いて重合した重合体であり、比較例4の場合は、実施例とは異なり、対称構造のリガンドを有する架橋構造のメタロセン化合物と非対称構造のリガンドを有する非架橋構造のメタロセン化合物を担体に混成担持して製造した触媒を用いて重合した重合体である。
【0154】
上記表1から化学式1の第1メタロセン化合物と化学式2の第2メタロセン化合物を混成担持したメタロセン触媒は、比較例2の非対称構造のリガンドを有する非架橋構造の単一メタルでセン化合物を用いて重合した樹脂と比較例5の対称構造のリガンドを有する非架橋構造の単一メタロセン化合物を用いて重合した樹脂に比べて溶融指数(MI
21 / MI
2)が大きく、比較例3の対称構造のリガンドを有する架橋構造の単一メタロセン化合物で重合した樹脂に比べて溶融指数(MI
21 / M
I2)が小さく表される。
【0155】
また、非架橋構造の化合物と対称構造のリガンドを有する架橋構造の化合物を混成担持した触媒で重合した比較例4と比較しても、実施例では重合樹脂の溶融指数(MI
21 / MI
2)が 小さい。すなわち、非対称構造のリガンドの架橋構造のメタロセン化合物(実施例1乃至12)は、対称構造のリガンドの架橋構造のメタロセン化合物(比較例4)に比べて小さい溶融指数(MI
21 / MI
2 )を有することで樹脂の機械的強度が高く表され、非架橋構造のメタロセン化合物と担体の混成担持することにより、溶融指数(MI
21 / MI
2)を適切に調節して、 望む機械的物性と加工性を得ることができる。
【0156】
混成担持メタロセン触媒製造例2110 Lの担持触媒反応器は、洗浄して異物を除去し、110℃で3時間以上乾燥し、反応器を密閉し、真空を利用して、水分などを完全に除去した状態で使用した。第1メタロセン化合物の製造例1の化合物2.13 g、第2メタロセン化合物の製造例6の化合物3.305 gに10 wt%メチルアルミノキサン(MAO)溶液(メチルアルミノキサン:1122 g)を加え、常温で1時間攪拌した。シリカ(XPO2402)300 gを反応器に投入した後、精製されたトルエン2000 mLを反応器に加えて攪拌した。 1時間のメタロセン化合物攪拌完了した後、シリカを投入した反応器を攪拌しながら、第1メタロセン化合物、第2メタロセン化合物とメチルアルミノキサン混合溶液を投入した。反応器を70℃まで昇温させた後、2時間攪拌する。沈殿反応後、上澄み液を除去し、トルエン1 Lで洗浄した後、60℃で12時間真空乾燥した。
【実施例13】
【0157】
得られた混成担持メタロセン触媒をfluidized bed gas連続Pilot重合機に投入してオレフィン重合体を製造した。共単量体としては、1-ヘキセンを使用し、反応器のエチレン圧力は15 bar、重合温度は80乃至90℃、(Superficial Gas Velocity)は55 cm / sを維持した。
【0158】
10 Lの担持触媒反応器は、洗浄して異物を除去し、110℃で3時間以上乾燥し、反応器を密閉した後、真空を利用して、水分などを完全に除去した状態で使用した。Bis(1,3-Me、BuCp)ZrCl
2 6.92 gに10 wt%メチルアルミノキサン(MAO)溶液(メチルアルミノキサン:1130 g)を加え、常温で1時間攪拌した。シリカ(XPO2402)300 gを反応器に投入した後、精製されたトルエン2000 mLを反応器に加えて攪拌した。1時間の攪拌完了後、反応器を攪拌しながらメタロセン化合物とメチルアルミノキサン混合溶液を投入した。反応器を60℃まで昇温させた後、2時間攪拌する。沈殿反応後、上澄み液を除去し、トルエン2 Lで洗浄した後、60℃で12時間以上真空乾燥した。得られた混成担持メタロセン触媒をfluidized bed gas連続Pilot重合機投入してオレフィン重合体を製造した。共単量体としては、1-ヘキセンを使用し、反応器のエチレン圧力は15 bar、重合温度は80乃至90℃、Superficial Gas Velocityは55 cm / sを維持した。1)密度はASTM 1505に基づいて測定した。2)溶融指数(MI
2、2.16 kg)は、2.16 kgの荷重で10分間の押出量であり、測定温度190℃でASTM D1238に基づいて測定された。3)溶融流動性(MI
21 / M
I2):流動指数(MI
21、21.6kg荷重)を溶融指数(MI2、2.16kg荷重)で割った比率である。分子量分布と加工性を示すことができる。4)Melt Fracture発生rpm:Gottfert加工機を利用して、樹脂表面からMelt Fractureが発生するrpmを比較する。5)引張強度をASTM D638に基づいて測定した。6)ARES rheometerを用いて流動物性(shear thinning power)を測定した。
【0159】
前述の物性測定方法の引張強度は、棒状の試験片を引っ張り、その加え荷重と試験片の変形の様子から引張強度を求める。試験片に荷重を加えると、試験片は、荷重に比例して伸び、やがて比例関係からずれる。その最大荷重を試験片の元の断面積で割った値が引張強度であり、単位面積で支えることのできる最大荷重を示す。本発明による実施例は、1分に50 mm引っ張った時の引張強度と、1分に200 mm引っ張った時の引張強度を測定した。また、流動物性測定は、物質の流動と変形に関する物性を用いて製品を生産する工程において物質の流動と変形は、製品の特性に決定的な影響を及ぼし、物質が流動と変形を経る過程に現れる独特の性質がその物質の流動的物性である。流動物性の測定方法は、変形を加え、表される応力を測定し、物質関数を得る。 前述のARES rheometerは剪断速度(shear rate)をcontrolしながら剪断流動力(shear thinning power)を測定する装置である。剪断流動化(Shear thinning)は、主に、重合体の性質に適用される物性であり、粘度が剪断速度により影響を受ける非ニュートン流体の中でも剪断速度が増すほど粘度が減少する流体のことを意味する。上記実施例13と比較例6のポリオレフィンの上記測定方法による物性を下記表2に示す。
【0161】
上記表2のように、化学式1の第1メタロセン化合物と化学式2の第2メタロセン化合物を担体に混成担持したメタロセン触媒は、比較例6の対称構造のリガンドを有する非架橋構造の単一メタルローゼン触媒を使用した場合よりも高い溶融指数(MI
21 / MI
2)を示し、 Melt Fractureが発生するRPMも42 rpm であり、比較例6の23 rpmと比較して加工性に優れている。また、溶融指数が上昇し、加工性は向上したが、引張強度は比較例6と比べて同等以上のレベルであり、機械的物性は低下していない。
【0162】
そして、上記表1と上記表2を比較すると、回分式オートクレーブ反応器より気相連続式反応器の方が重合樹脂が溶融指数(MI
21 / MI
2)が減少することが分かる。混成担持メタロセン担持触媒の製造における、本発明の対称構造のリガンドを有する架橋構造のメタロセン化合物に比べて非対称構造のリガンドを有する架橋構造の化学式2の第2メタロセン化合物を使用した方が調整された樹脂溶融指数を得ることができ、加工性を向上させながら、機械的物性を維持する特性を有する。
【0163】
以上は、本発明の好ましい実施例について例示したが、 本発明は、上述した特定の好ましい実施例に限定されるものではなく、請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、誰もが様々な変形実施できることはもちろんであり、そのような変更は、請求の範囲に記載した範囲内においてしなければならない。したがって、本発明の思想は、上記説明した実施例に限定されるものではなく、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等又は等価に変形されたすべてのものは、本発明の思想の範疇に属する。