(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の超電導コイルおよび前記第2の超電導コイルの両方に電流を供給するための電力源を、さらに具備することを特徴とする請求項1に記載のアクティブリターンシステム。
前記第1の超電導コイルは前記支持構造体の内部に取り付けられ、かつ、前記第2の超電導コイルは、この第2の超電導コイルが前記支持構造体の少なくとも一部によって前記第1の超電導コイルから分離させられるように、前記支持構造体の外部に取り付けられることを特徴とする請求項3に記載のアクティブリターンシステム。
キャビティを形成する磁極片をさらに具備し、前記支持構造体は前記磁極片の少なくとも一部の周りに存在することを特徴とする請求項6に記載のアクティブリターンシステム。
前記支持構造体の少なくとも一部および前記磁極片の少なくとも一部の周囲のクライオスタットカバーをさらに備え、このクライオスタットカバーは非強磁性材料を含んでいることを特徴とする請求項7に記載のアクティブリターンシステム。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
代表的な粒子加速器は、磁界を発生させるためのマグネットを備え、当該マグネットは第1の方向に電流を通過させ、これによって第1の磁界を発生させる第1の超伝導コイルを備え、かつ、この第1の磁界は少なくとも4テスラ(T)である。代表的な粒子加速器はまた、第2の超電導コイルを含むアクティブリターンシステムを備える。第2の超電導コイルのそれぞれは、対応する第1の超電導コイルを取り囲み、かつ、それと同心状に存在する。第2の超電導コイルは、第1の方向とは反対の第2の方向に電流を通過させ、これによって少なくとも2.5Tの磁界を有する第2の磁界を発生させるためのものである。第2の磁界は、第1の磁界の極性と反対の極性を有する。代表的な粒子加速器は、以下の特徴の一つ以上を、単独でまたは組み合わせて含むことができる。
【0004】
電源は、第1の超電導コイルおよび第2の超電導コイルの両方に電流を供給することができる。第1の超電導コイルおよび第2の超電導コイルは構造体に搭載することができる。この構造体は、ステンレススチールおよび炭素繊維のうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0005】
第2の超電導コイルが構造体の少なくとも一部によって第1の超電導コイルから分離させられるように、第1の超電導コイルは構造体の内部に搭載されてもよく、そして第2の超電導コイルは構造体の外部に搭載されてもよい。バンディングリングが第2の超電導コイルの周囲に存在してもよい。
【0006】
磁極片がキャビティを形成してもよく、上記構造体がこの磁極片の少なくとも一部の周りに存在してもよい。クライオスタットカバーは、上記構造体の少なくとも一部および上記磁極片の少なくとも一部の周りに存在してもよい。クライオスタットカバーは非強磁性材料を含むことができる。
【0007】
粒子加速器は、15トン未満、10トン未満、9トン未満、8トン未満、7トン未満、その他の重量を有することができる。
【0008】
陽子線治療システムは、その上に粒子加速器が搭載されるガントリーと共に、上記の粒子加速器(およびその変形例)を備えることができる。ガントリーは患者のポジションに対して回転可能である。陽子は、患者のポジションへと粒子加速器から本質的に直接に出力される。粒子加速器はシンクロサイクロトロンであってもよい。陽子線治療システムはまた、第1の磁界を収容するキャビティに対してイオン化プラズマを提供するための粒子源と、出口に向かってイオン化プラズマのパルスからなるビームを加速するための電圧を提供する電圧源とを備えることができる。
【0009】
代表的な粒子加速器は、粒子ビームを発生させるために粒子を加速するためにキャビティに対して高周波(RF)電圧を提供するための電圧源を備えてもよく、キャビティは、プラズマコラムから加速された粒子を、キャビティ内で軌道に沿って運動させるための第1の磁界を有し、RF電圧は、粒子ビームがプラズマコラムからの距離に関して増大するとき、時間に関して変化するように制御可能である。代表的な粒子加速器はまた、キャビティ内に磁界を発生させるためのマグネットを備えてもよく、このマグネットは、第1の方向に電流を通過させ、これによって第1の磁界を発生させるための第1の超電導コイルを具備する。代表的な粒子加速器はまた、第2の超電導コイルを具備したアクティブリターンシステムを備えてもよく、第2の超電導コイルのそれぞれは、対応する第1の超電導コイルを取り囲みかつそれと同心状に存在している。第2の超電導コイルは、第1の方向と反対の第2の方向に電流を通過させ、これによって少なくとも2.5テスラ(T)の磁界を有する第2の磁界を発生させるためのものである。第2の磁界は第1の磁界の極性と反対の極性を有する。代表的な粒子加速器はまた、以下の特徴の一つ以上を、単独でまたは組み合わせて含むことができる。
【0010】
第1の磁界は、少なくとも4Tであってもよい。第2の磁界は2.5Tないし12Tであってもよい。第1の磁界は4Tないし20Tであってもよく、そして第2の磁界は2.5Tないし12Tであってもよい。
【0011】
単一の電源を、第1の超電導コイルおよび第2の超電導コイルの両方に電流を供給するために使用することができる。第1の超電導コイルおよび第2の超電導コイルは、構造体上に搭載することができる。当該構造体はステンレススチールおよび炭素繊維のうちの少なくとも一つを含むことができる。第1の超電導コイルは構造体の内部に搭載されてもよく、そして第2の超電導コイルは、この第2の超電導コイルが構造体の少なくとも一部によって第1の超電導コイルから分離させられるように、構造体の外部に搭載されてもよい。バンディングリングが第2の超電導コイルの周りに存在してもよい。
【0012】
磁極片がキャビティを形成してもよく、そして構造体は磁極片の少なくとも一部の周りに存在してもよい。クライオスタットカバーが、構造体の少なくとも一部および磁極片の少なくとも一部の周りに存在してもよい。クライオスタットカバーは非強磁性材料を含んでいてもよい。
【0013】
粒子加速器は、15トン未満、10トン未満、9トン未満、8トン未満、7トン未満、その他の重量を有することができる。
【0014】
陽子線治療システムは、その上に粒子加速器が搭載されるガントリーと共に、上記の粒子加速器(およびその変形例)を備えることができる。ガントリーは患者のポジションに対して回転可能である。陽子は、患者のポジションへと粒子加速器から本質的に直接に出力される。粒子加速器はシンクロサイクロトロンであってもよい。陽子線治療システムはまた、第1の磁界を収容するキャビティに対してイオン化プラズマを提供するための粒子源と、出口に向かってイオン化プラズマのパルスからなるビームを加速するための電圧を提供する電圧源とを備えることができる。
【0015】
この概要部分に記載されたものを含めて、本明細書中で説明する二つ以上の特徴は、本明細書中では具体的に説明していない実施形態を形成するために組み合わされてもよい。
【0016】
本明細書に記載したさまざまなシステムまたはその一部の制御は、一つ以上の非一過性の機械読み取り可能な記憶媒体に記憶された、そして一つ以上の処理デバイス上で実施可能な命令を含むコンピュータプログラム製品を介して実施可能である。本明細書に記載したシステムまたはその一部は、装置、方法、または上記機能の制御を実行するために一つ以上の処理デバイスおよび実施可能な命令を記憶するためのメモリーを含んでいてもよい電子システムとして実施することができる。
【0017】
以下、一つ以上の実施形態の詳細について図面を用いて説明する。他の特徴、目的および利点は、以下の説明および図面から、そして特許請求の範囲の記載から明らかである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図中、同じ参照数字は同じ構成要素を示す。
【0020】
本明細書に開示されるのは、陽子線あるいはイオン線治療システムなどのシステムにおいて使用するための粒子加速器の実施例である。代表的粒子線治療システムは、ガントリーに搭載された粒子加速器を、この例ではシンクロサイクロトロンを含む。ガントリーは、以下でより詳しく説明するように、患者の位置を中心に加速器が回転することを可能とする。いくつかの実施形態では、ガントリーはスチールであり、患者の両側に存在する二つのそれぞれのベアリングに回転可能に取り付けられた二つの脚部を有する。粒子加速器はスチールトラスによって支持されるが、これは、患者が横になる処置領域にまたがるのに十分なほど長く、かつ、ガントリーの回転脚に対して両端において取り付けられている。患者を中心とするガントリーの回転の結果として、粒子加速器も回転する。
【0021】
代表的実施形態では、粒子加速器(例えばシンクロサイクロトロン)は、磁界(B)を発生させる電流を流すための超電導コイルを保持するクライオスタットを含む。この例では、クライオスタットは、超伝導温度、例えば4°ケルビン(K)でコイルを維持するために液体ヘリウム(He)を使用する。磁極片が、クライオスタットの内部に配置され、かつ、その中で粒子が加速されるキャビティを形成する。
【0022】
この実施形態では、粒子加速器は、キャビティにプラズマコラムを提供するために粒子源(例えばペニングイオンゲージ(Penning Ion Gauge)‐PIG源)を含む。水素ガスがプラズマコラムを生成するためにイオン化される。電圧源は、プラズマコラムからの粒子を加速させるためにキャビティに高周波(RF)電圧を供給する。上述のように、この例では、粒子加速器はシンクロサイクロトロンである。したがって、RF電圧は、コラムからの粒子を加速するときに、粒子への相対論的効果(例えば粒子質量の増大)を考慮するために、ある範囲の周波数にわたって掃引される。超電導コイルに電流を流すことによって生成される磁界によって、プラズマコラムから加速された粒子は、キャビティ内で軌道に沿って加速させられる。
【0023】
磁界再生器(「再生器」)は、キャビティの内部の既存磁界を調整し、これによって、結果的に粒子がクライオスタットを通る抽出チャネルへと出て行くようにプラズマコラムから加速された粒子の連続軌道の位置(例えばピッチおよび角度)を変化させるために、キャビティの外面付近に(例えばその内縁に)配置される。再生器は、キャビティ内のあるポイントにおいて磁界を増強させ(例えば、それは、キャビティのある領域において磁界「バンプ」を生成し)、これによって、そのポイントでの粒子の各連続軌道はそれが抽出チャネルに到達するまで抽出チャネルの入口ポイントに向って外側に歳差運動させられる。抽出チャネルは、プラズマコラムから加速された粒子を受け取り、そして粒子ビームとしてキャビティから受け取った粒子を放出する。
【0024】
超電導コイルは相対的に強い磁界を生成することができる。従来、大型の強磁性体磁気ヨークが、超電導コイルによって生成される漂遊磁界のためのリターンとして機能していた。例えば、ある実施形態では、超伝導マグネットは、かなりの漂遊磁界を生じる、例えば4テスラ(T)あるいはそれ以上の相対的に強い磁界を発生させることができる。
図1に示すようなあるシステムでは、比較的大型の強磁性体リターンヨーク100が、超電導コイル102によって発生する磁界のためのリターンとして使用していた。磁気シールド104が磁極片を取り囲んでいた。リターンヨークおよびシールドは協働で漂遊磁界を消散し、これによって漂遊磁界が加速器の働きに悪影響を及ぼす可能性を低減した。この形態の欠点はサイズおよび重量がかさむことであろう。例えば、そうしたシステムにおいては、加速器は、相応の大きな寸法と共に、25トン以上のオーダーの重量を有することがある。
【0025】
ある実施形態では、したがって、相対的に強い磁界のために使用される比較的大型のヨークおよびシールドがアクティブリターンシステムによって置き換えられてもよい。代表的なアクティブリターンシステムは、メイン超伝導コイルを流れる電流と反対の方向に電流を導く一つ以上のアクティブリターンコイルを含む。ある代表的実施形態では、各超電導コイルのためにアクティブリターンコイルが、例えば二つ(各超電導コイル(「メイン」コイルと呼ばれる)に関して一つ)のアクティブリターンコイルが存在する。各アクティブリターンコイルはまた、対応するメイン超電導コイルの外側を取り囲む超伝導コイルであってもよい。例えば、
図2に示すように、メインコイル200およびアクティブリターンコイル201は同心状に配置されてもよい。
【0026】
電流は、メインコイルを流れる電流の方向とは反対の方向にアクティブリターンコイルを流れる。アクティブリターンコイルを流れる電流は、したがって、メインコイルによって生じる磁界と極性に関して反対の磁界を発生させる。その結果、アクティブリターンコイルが発生する磁界は、対応するメインコイルから生じる比較的強い漂遊磁界を消散することができる。ある実施形態では、各アクティブリターンは、2.5Tないし12Tあるいはそれ以上の磁界を発生させるために使用されてもよい。たとえば、アクティブリターンコイルは、以下の値の一つ以上のあるいはそれを上回る磁界を発生させるために使用されてもよい:2.5T,2.6T,2.7T,2.8T,2.9T,3.0T,3.1T,3.2T,3.3T,3.4T,3.5T,3.6T,3.7T,3.8T,3.9T,4.0T,4.1T,4.2T,4.3T,4.4T,4.5T,4.6T,4.7T,4.8T,4.9T,5.0T,5.1T,5.2T,5.3T,5.4T,5.5T,5.6T,5.7T,5.8T,5.9T,6.0T,6.1T,6.2T,6.3T,6.4T,6.5T,6.6T,6.7T,6.8T,6.9T,7.0T,7.1T,7.2T,7.3T,7.4T,7.5T,7.6T,7.7T,7.8T,7.9T,8.0T,8.1T,8.2T,8.3T,8.4T,8.5T,8.6T,8.7T,8.8T,8.9T,9.0T,9.1T,9.2T,9.3T,9.4T,9.5T,9.6T,9.7T,9.8T,9.9T,10.0T,10.1T,10.2T,10.3T,10.4T,10.5,10.6T,10.7T,10.8T,10.9T,11.0T,11.1T,11.2T,11.3T,11.4T,11.5T,11.6T,11.7 T,11.8T,11.9T,12.0T,12.1T,12.2T,12.3T,12.4T,12.5T。さらに、アクティブリターンコイルは、具体的に列記していない2.5Tないし12T(あるいはそれ以上)の範囲の磁界を生成させるために使用されてもよい。
【0027】
メインコイルによって発生させられる磁界は4Tないし20Tの範囲内あるいはそれ以上であってもよい。たとえば、メインコイルは、以下の値の一つ以上のあるいはそれを上回る磁界を発生させるために使用されてもよい:4.0T,4.1T,4.2T,4.3T,4.4T,4.5T,4.6T,4.7T,4.8T,4.9T,5.0T,5.1T,5.2T,5.3T,5.4T,5.5T,5.6T,5.7T,5.8T,5.9T,6.0T,6.1T,6.2T,6.3T,6.4T,6.5T,6.6T,6.7T,6.8T,6.9T,7.0T,7.1T,7.2T,7.3T,7.4T,7.5T,7.6T,7.7T,7.8T,7.9T,8.0T,8.1T,8.2T,8.3T,8.4T,8.5T,8.6T,8.7T,8.8T,8.9T,9.0T,9.1T,9.2T,9.3T,9.4T,9.5T,9.6T,9.7T,9.8T,9.9T,10.0T,10.1T,10.2T,10.3T,10.4T,10.5T,10.6T,10.7T,10.8T,10.9T,11.0T,11.1T,11.2T,11.3T,11.4T,11.5T,11.6T,11.7T,11.8T,11.9T,12.0T,12.1T,12.2T,12.3T,12.4T,12.5T,12.6T,12.7T,12.8T,12.9T,13.0T,13.1T,13.2T,13.3T,13.4T,13.5T,13.6T,13.7T,13.8T,13.9T,14.0T,14.1T,14.2T,14.3T,14.4T,14.5T,14.6T,14.7 T,14.8T,14.9T,15.0T,15.1T,15.2T,15.3T,15.4T,15.5T,15.6T,15.7T,15.8T,15.9T,16.0T,16.1T,16.2T,16.3T,16.4T,16.5T,16.6T,16.7T,16.8T,16.9T,17.0T,17.1T,17.2T,17.3T,17.4T,17.5T,17.6T,17.7T,17.8T,17.9T,18.0T,18.1T,18.2T,18.3T,18.4T,18.5T,18.6T,18.7T,18.8T,18.9T,19.0T,19.1T,19.2T,19.3T,19.4T,19.5T,19.6T,19.7 T,19.8T,19.9T,20.0T,20.1T,20.2T,20.3T,20.4T,20.5T,20.6T,20.7T,20.8T,20.9T。さらに、メインコイルは、具体的に列記していない4Tないし20T(あるいはそれ以上)の範囲の磁界を生成させるために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、アクティブリターンコイルおよびメインコイルを流れる電流は、同じ(またはほとんど同じ(例えば10%以内の差))大きさを有する。いくつかの実施形態では、アクティブリターンコイルおよびメインコイルを流れる電流は異なる大きさを有する。
【0028】
ある実施形態では、各メインコイルは超伝導体であり、かつ、ニオブ3スズ(Nb
3Sn)から製造され、そして各アクティブ・リターンコイルは超伝導体であり、かつ、ニオブ・チタンから製造される。だが、他の実施態様では、各メインコイルおよび各リターンコイルは、同一の材料、異なる材料、および/または上記のものとは別の材料から製造されてもよい。
【0029】
ある実施形態では、同じ(例えば単一の)電源が、マグネットのメインコイルおよびアクティブリターンコイルの両方のための電流を発生させるために使用されてもよい。これは、全てのコイルを流れる電流が適切に勾配をなすことを可能とし、そして代表的な粒子線治療システムにおいて有用であろう。
【0030】
本明細書に記載されたアクティブリターンシステムは単一の粒子加速器で使用されてもよく、そして本明細書に記載されたその特徴の二つ以上は単一の粒子加速器において組み合わされてもよい。粒子加速器は、いかなるタイプの医療または非医療用途において使用されてもよい。本明細書に記載されたアクティブ復帰システムを有する超電導マグネットを使用することができる粒子線治療システムの一例を以下で説明する。
【0031】
図3を参照すると、荷電粒子放射線治療システム300は、その出力が加速器ハウジングから患者306に向って真っ直ぐに(すなわち本質的に直接)向けられた状態で回転ガントリー304上にそれを搭載するのに十分なほど小さな重量およびサイズを有するビーム発生子加速器302を含む。ある実施形態では、粒子加速器の重量は、以下の重量の一つ未満であるか、あるいはそれに概ね等しくてもよい:20トン、19トン、18トン、17トン、16トン、15トン、14トン、14トン、13トン、12トン、11トン、 10トン、9トン、8トン、7トン、6トン、5トンまたは4トン。しかしながら、粒子加速器は、いかなる適切な重量を有することもできる。
【0032】
ある実施形態では、スチールガントリーは、患者の反対側に存在する二つのそれぞれのベアリング312,314に、回転可能に設けられた二つの脚部308,310を有する。加速器は、処置領域318にまたがるのに十分な長さ(例えば、患者の所望の標的領域がビームのライン内に留まっている状態で人をスペース内で完全に回転させることを可能とするために、背の高い人の二倍)を有し、かつ、ガントリーの回転脚部に対して両端において安定的に取り付けられたスチールトラス316によって支持される。
【0033】
ある例では、ガントリーの回転は、治療システムを収容するにボールト324の壁から患者処置領域内へと床322が延在することを可能とするために、360度未満、例えば約180度の範囲320に制限される。ガントリーの制限された回転範囲はまた、壁のいくつか(これはビームと直接整列していない。例えば壁330)の所要の厚みを低減するが、これは処置領域外の人々の放射線遮蔽を提供する。ガントリーの回転の180度の範囲は、全ての処置アプローチ角をカバーするのに十分より大きな移動範囲を提供すると有利である。例えば回転範囲は180ないし330度であってもよく、依然として治療床スペースのためのクリアランスを提供する。これ以外の回転角が用いられてもよい。
【0034】
ガントリーの水平回転軸線332は、表面上、患者とセラピストが治療システムと道後作用する床上1メートルに配置することができる。この床は、治療システム遮蔽ボールトの底床の上、約3メールに配置することができる。加速器は、回転軸線の下からの治療ビームの供給のために、持ち上げられた床の下で旋回することができる。患者寝台は、ガントリーの回転軸線に対して実質的に平行な水平面内で移動し回転する。寝台は、この構成によって、水平面内で約270度の範囲334にわたって回転することができる。ガントリーおよび患者の回転範囲と自由度のこの組み合わせによって、治療医がビームのための事実上いかなるアプローチ角を選択することも可能となる。必要ならば、患者は、反対方向に寝台の上に配置することができ、次いで、全ての可能な角度を用いることができる。
【0035】
ある実施形態では、加速器は超高磁界超電導電磁構造体を有するシンクロサイクロトロンを使用する。所与の運動エネルギーの荷電粒子の曲げ半径は、それに印加される磁界の増加に正比例して減少するので、超高磁界超電導マグネット構造体は加速器をより小さくかつより軽くすることを可能とする。シンクロサイクロトロンは、回転角度に関して均一でありかつ半径の増加と共に強度が落ちる磁界を使用する。このような磁界形成は、磁界の規模に関係なく達成でき、したがって、理論的には、シンクロサイクロトロンにおいて使用することができる磁界強度(したがって固定半径での最終的な粒子エネルギー)に上限はない。
【0036】
図3に示す代表的実施形態では、超電導シンクロサイクロトロン302は、8.8テスラのシンクロサイクロトロンの極ギャップ内のピーク磁界を伴って作動する。シンクロサイクロトロンは、250MeVのエネルギーを持つ陽子ビームを生成する。ある実施形態では、磁界強度が4Tないし20Tの範囲であってもよく、陽子エネルギーは150ないし300MeVの範囲にあってもよい。ある実施形態では、アクティブリターンコイルの磁界強度は2.5Tないし12Tの範囲にあってもよい。
【0037】
本実施例に関して説明する放射線治療システムは陽子放射線治療のために使用されるが、同じ原理および細部は、重イオン(イオン)処理システムにおいて使用するための類似のシステムにおいて適用することができる。
【0038】
代表的なシンクロサイクロトロンは、粒子源、高周波(RF)駆動システム、およびビーム抽出システムを含むマグネットシステムを含む。ある実施形態では、これらの要素の一つ以上の加速器の外部に存在するタイプの粒子加速器が使用されてもよい。
【0039】
図4および
図5を参照すると、マグネットシステムによって形成された磁界は、環状超伝導コイル400,401の分割された対および成形された強磁性体(例えば低炭素スチール)磁極面403,404の対の組み合わせを用いて、含まれる陽子ビームの焦点を維持するための適切な形状を有する。
【0040】
二つの超伝導マグネットコイルは共通軸線405に中心が置かれ、かつ、この軸線に沿って離間している。
図6および
図7を参照すると、コイルは、捩じれたケーブル・イン・チャネル導体ジオメトリーで配備された(最初は銅シースによって取り囲まれたニオブ スズコアを備える)Nb
3Sn系超電導0.8mm径ストランド701によって形成されてもよい。7本の個々のストランドが一つに編まれた後、それらは、ワイヤの最終的な(脆性)超電導材料を形成する反応を生じるように加熱される。材料が反応した後、ワイヤは銅チャネル(外側寸法3.18×2.54ミリメートルおよび内側寸法2.08×2.08ミリメートル)にハンダ付けされ、そして絶縁体702(この例ではガラス繊維織物材)で覆われる。ワイヤ703を包含する銅チャネルは次いで、26層および1層当たり49ターンを有する、8.55×19.02cmの矩形断面を有するコイルに巻回される。巻回コイルには、次いで、エポキシ化合物が真空含浸させられる。完成したコイル400,401は、環状ステンレススチールリバース支持構造体601上に搭載される。ヒーターブランケット602が、マグネットクエンチの場合にアセンブリを保護するために、巻線の層内に間隔をおいて配置される。
【0041】
メインコイルのジオメトリーは支持構造体601によって維持されるが、これは、コイルに給電された際に生じる歪み(例えば膨張)力に抗するように作用する復元力605を加える。コイルポジションは、クライオスタットの周囲を画定するクライオスタットカバー(後述)に対して支持構造体を接続する一組の(図示していない)テンションリンクのセットを用いて、磁極片およびクライオスタットに対して維持することができる。
【0042】
メイン超伝導コイルは、コイル構造の周りに少なくともいくらかの自由なスペースを提供する真空環状アルミニウムまたはステンレススチール低温チャンバー内にコイルアセンブリ(コイルおよび支持構造体)を閉じ込めることによって絶対零度付近の温度(例えば約4度ケルビン)に維持される。ある実施形態では、絶対零度付近の温度が達成され、そして液体ヘリウムを含む冷却チャネル(図示せず)を使用して維持されるが、これは、支持構造体の内部に形成され、そしてそれはチャネル内の液体ヘリウムと、対応する超電導コイルとの間の熱的接続部を含む。上記タイプの、そして使用可能な液体ヘリウム冷却システムの一例は、米国特許出願第13/148,000(Begg他)において説明されている。
【0043】
図4および
図5において、超電導コイル400,401は支持構造体601の内部に搭載されている。ある実施形態では、支持構造体601は、ステンレススチールなどの構造用鋼または炭素繊維から製造されてもよい。アクティブリターンコイル409,410は、
図4及び
図5に示すように、支持構造体601の外部に搭載される。バンディングリング411(これは例えば炭素繊維またはその他の適切な材料から製造可能である)は、アクティブリターンコイル409,410の周囲に、それらをマグネット作動中に適所で保持するために、そしてこれによって(例えば作動によって生じる膨張力に対応して)その形状を維持するために設けられる。各アクティブリターンコイル409,410は、その対応するメインコイル400,401に対して同心状に存在する。
【0044】
アクティブリターンコイルは、ニオブ・チタンまたはその他の適切な材料などの超伝導材料から製造できる。アクティブリターンコイルは、メインコイルと同様に製造されてもよい。ある実施形態では、アクティブリターンコイルは、例えば(
図4および
図5には示されていない)液体ヘリウム冷却チャネルへと熱を伝達することによって、メイン超伝導コイルと同様に超伝導温度に維持することができる。ある実施形態では、アクティブリターンコイルは、その他の技術を用いて冷却することができる。
【0045】
メインおよびアクティブリターンコイルを含む支持構造体601は、協働でキャビティ412を画定する強磁性体(例えば鉄)磁極片403,404を取り囲んでいる。イオン源は加速させるための粒子を提供するためにキャビティ412の中央付近に存在する。別な例では、イオン源は加速器の外部にあってもよい。粒子はキャビティ412内で加速され、マグネットアセンブリ内の抽出チャネル(図示せず)へとビームとして放出される。抽出チャネルから、ビームが患者に対して実質的に直接放出される。
【0046】
支持構造体、磁極片、メインコイルおよびアクティブリターンコイルは(本明細書に記載されないその他の構造体と共に)、とりわけマグネットアセンブリの温度を維持するクライオスタットカバー415に収容される。クライオスタットカバー415は、ステンレススチール、カーボンまたはその他の適切な比較的軽量な材料から製造することができる。したがって、上述したように、ある実施形態では、代表的なマグネットアセンブリを含む粒子加速器は、以下の重量の一つ未満あるいはそれとほぼ等しい重量を有することができる:20トン、19トン、18トン、17トン、16トン、15トン、14トン、14トン、13トン、12トン、11トン、10トン、9トン、8トン、7トン、6トン、5トンまたは4トン。粒子加速器の、そしてマグネットアセンブリの実際の重量は、さまざまな要因に依存し、ここに提示された代表的重量に限定されない。
【0047】
キャビティ412内に収容可能な粒子源の例は以下の通りである。
図8を参照すると、ある実施形態では、粒子源800はペニング(Penning)イオンゲージジオメトリーを有する。粒子源は以下で説明するようなものであってもよく、あるいは粒子源は、この引用によって本明細書に組み込まれる米国特許出願第11/948,662号に記載されたタイプのものであってもよい。米国特許出願第11/948,662号は、プラズマを含むチューブが、その中間面の少なくとも一部で遮断された粒子源が記載されている。粒子源の残りの特徴は、
図8に関して説明したものと同じである。
【0048】
粒子源800は、ガス状水素ガスを供給するガスラインおよびチューブを経て水素の供給源から供給される。電気ケーブルは、磁界810と整列したカソード804,805からの電子放出を刺激するために電流源から電流を導く。
【0049】
この例では、放出された電子は、マグネット構造体及び1枚のダミーディープレート902によって取り囲まれたスペースの半分にまたがる1枚の半円形(デー形状)高周波プレート900による加速のための正イオン(陽子)の供給源を創出するために、チューブ811からの小さな孔を経て出てくるガスをイオン化する。中断された粒子源(その例は米国特許出願第11/948,662号に記載されている)の場合、チューブ含有プラズマの全て(あるいはかなりの部分)は加速領域で除去され、これによってイオンを相対的に強い磁界中で、より急速に加速させることが可能となる。
【0050】
図9に示すように、ディープレート900は、その中で陽子がマグネット構造に囲まれたスペース周りのその回転の半分の間に加速されるスペース907を取り囲む二つの半円形面903,905を有する中空金属構造体である。スペース907内に開口するダクト909は、磁極片を貫通して、スペース907およびその中で加速が生じる真空チャンバー内のスペースの残りを排気するために真空ポンプを取り付けることができる外部位置まで延在する。ダミーディープレート902は、ディープレートの露出した縁の近傍に離間して置かれる長方形の金属リングを備える。ダミーディーは、真空チャンバーおよび磁極片に接地される。ディープレート900は、スペース907に電界を付与するために高周波伝送線路の端部に印加される高周波信号によって駆動される。高周波電界は、加速粒子ビームの幾何学的中心からの距離が増大するとき時間的に変化するようになされる。この目的のために有用である高周波波形発生器の例は、2005年7月21日出願の「A Programmable Radio Frequency Waveform Generator for a Synchrocyclotron」という名称の米国特許出願第11/187,633号および2004年7月21日に出願された同じ名称の米国仮出願第60/590,089号に開示されており、いずれもこの引用によって本明細書中に組み込まれる。高周波電界は、「Matching A Resonant Frequency Of A Resonant Cavity To A Frequency Of An Input Voltage」という名称の米国特許出願第11/948,359号に記載された手法で制御することができる(その内容はこの引用によって本明細書中に組み込まれる)。
【0051】
中央に配置された粒子源から出たビームが、それが外側にらせん運動し始めるとき、粒子源構造体を通過するために、大きな電圧差が高周波プレートを横切って印加される。20,000ボルトが高周波プレートを横切って印加されてもよい。ある例では、8,000〜20,000ボルトが高周波プレートを横切って印加されてもよい。この大きな電圧をドライブするのに必要な電力を低減するために、マグネット構造体は、高周波プレートと地面との間の静電容量を減少させるように配置されてもよい。これは、外側磁極片およびクライオスタットハウジングによって高周波構造体から十分なクリアランスを備えた孔を形成すると共に磁極面の間に十分なスペースを形成することによってなされてもよい。
【0052】
ディープレートを駆動する高電圧交流電位は、陽子の増加相対論的質量および減少磁界を考慮するために、加速サイクルの間、下向きにスイープされる周波数を有する。ダミーディーは中空の半円筒形構造体を必要としない。というのは、それは、真空チャンバーの壁と共に接地電位にあるからである。異なる電気的位相または基本周波数の倍数で駆動される加速電極の複数の対といった、その他のプレート配置が利用可能である。RF構造体は、例えば、噛み合う回転および静止ブレードを有する回転キャパシターを用いることによって、高周波数スイープの間、そのQhighを維持するために調整することができる。ブレードの各噛み合いの間、静電容量が増大し、これによってRF構造体の共振周波数が低下する。ブレードは、必要とされる正確な周波数スイープを創出するよう成形することができる。回転コンデンサーの駆動モーターは、正確な制御のためにRF発生器に対して位相ロックすることができる。粒子の一つの集まりは、回転コンデンサーのブレードの各噛み合い中に加速される。
【0053】
その中で加速が生じる真空チャンバー(例えばキャビティ412)は、中心が薄く、ヘリが厚い概ね円筒形容器である。真空チャンバーは、RFプレートおよび粒子源を取り囲み、真空ポンプによって排気される。高真空を維持することで、加速イオンがガス分子との衝突によって失われる可能性が低減され、かつ、RF電圧を地面へのアーク放電を伴わずに、より高いレベルで維持することが可能となる。
【0054】
陽子は、粒子源を出発して概して螺旋状の軌道経路を横切る。螺旋経路の各ループの半分において、陽子は、それがスペース907内のRF電界を通過するときにエネルギーを得る。イオンがエネルギーを得るとき、その螺旋経路の各連続ループの中心軌道の半径は、ループ半径が磁極面の最大半径に達するまで、先のループよりも大きなものである。この位置において、磁界および電界摂動は、磁界が急激に減少する領域へとイオンを導き、そしてイオンは高磁界の領域を外れ、サイクロトロンの磁極片を出るために、本明細書では抽出チャネルと呼ばれる排気チューブ(これは加速器の一部である)を経て案内される。磁気再生器が、イオンを案内するために磁界摂動を変更するために使用されてもよい。サイクロトロンを出たイオンは、それらがサイクロトロンの周囲の空間に存在する著しく減少した磁界の領域に入るときに拡散する傾向がある。抽出チャネル内のビーム整形要素はそれが制限された空間的な広がりの真っ直ぐなビーム内に留まるように、イオンの方向を変える。
【0055】
ビームが抽出チャネルを出るとき、それは、ビームのための散乱角および範囲変調の所望の組み合わせを形成するためにプログラム制御することができるビームフォーメーションシステムを通過させることができる。この目的のために有用なビーム整形システムの例は、2004年9月24日出願の「A Programmable Particle Scatter for Radiation Beam Formation」という名称の米国特許出願第10/949,734号および2005年7月21日出願の米国仮出願第60/590,088号において説明されている(そのいずれもがこの引用によって本明細書に組み込まれる)。ビーム整形システムは、患者にビームを向けるために、インナーガントリと共に使用することができる。
【0056】
作動中、プレートは、プレートの表面に沿った導体抵抗の結果として、印加される高周波電界からのエネルギーを吸収する。このエネルギーは熱として現れ、そして熱交換器内で熱を放出する水冷ラインを用いて、プレートから除去されてもよい。
【0057】
サイクロトロンから出てくる漂遊磁界は、アクティブリターンコイル409,410によって制限される。したがって、別個の磁気シールドは、通常、必要とされない。だが、いくつかの実装形態では、別個の磁気シールドを使用することができる。別個の磁気シールドは、クライオスタットを囲みかつスペースで分離させられた強磁性体(例えば、スチールまたは鉄)層を含んでいてもよい。
【0058】
上述したように、ガントリーは、シンクロサイクロトロンが水平回転軸線332を中心に回転することを可能とする。ガントリーは、ガントリー脚部の一方または両方に対して取り付けられかつ駆動ギアによってベアリングハウジングに対して接続された電気モーターによって回転駆動させられる。ガントリーの回転位置は、ガントリー駆動モーターおよび駆動ギアに組み込まれたシャフト角エンコーダによって提供される信号から得られる。
【0059】
図10を参照すると、イオンビームがシンクロサイクロトロン302を出る位置において、ビームフォーメーションシステム1001が、患者の治療に適した特性をそれに与えるためにイオンビームに作用する。例えば、所与の標的体積にわたって均一な照射を提供するために、ビームは拡散され、その浸透の深さが変化させられてもよい。ビームフォーメーションは、受動散乱要素ならびに能動走査要素を含むことができる。
【0060】
シンクロサイクロトロンのアクティブ・システムの全て(例えば、電流駆動超伝導コイル、RF駆動プレート、真空加速チャンバーおよび超電導コイル冷却チャンバー用の真空ポンプ、電流駆動粒子源、水素ガス源、およびRFプレートクーラー)は適切なシンクロサイクロトロン制御電子機器(図示せず)によって制御可能であるが、これは、制御を行うために、例えば適切なプログラム(例えば実行可能な命令)でプログラムされた一つ以上のコンピューターを含んでいてもよい。
【0061】
治療セッションを実行するための、ガントリー、患者サポート、アクティブビーム整形要素およびシンクロサイクロトロンの制御は、適切な治療制御電子回路(図示せず)によって実施されてもよい。
【0062】
上記システムに関するさらなる詳細は、2006年11月16日に出願された「Charged Particle Radiation Therapy」という名称の米国特許第7,728,311号、そして2008年11月20日に出願された「Inner Gantry」という名称の米国特許出願第12/275,103号に見出すことができる。米国特許第7,728,311号および米国特許出願第12/275,103号の内容は、この引用によって、本明細書中に組み込まれる。
【0063】
上記実施形態の二つ以上が、適切な粒子加速器(例えばシンクロサイクロトロン)において適切な組み合わせで使用されてもよい。同様に、上記実施形態の二つ以上の個々の特徴が適切な組み合わせで使用されてもよい。
【0064】
本明細書で説明した異なる実施形態の要素は、本明細書では詳しく記載していないその他の実施形態を形成するために組み合わせることができる。ある要素が、その機能に悪影響を及ぼすことなく、本明細書で説明したプロセス、システム、装置等から取り除かれてもよい。さまざまな別個の要素が、本明細書に記載された機能を実行するために、一つ以上の個々の要素に組み込まれてもよい。
【0065】
本明細書に記載した代表的な実施形態は、粒子線治療システムとの使用に、または本明細書で説明した代表的な粒子線治療システムとの使用に限定されない。それどころか、代表的な実施形態は、出力部へと加速された粒子を導く適切なシステムにおいて使用することができる。
【0066】
本明細書に記載された粒子加速器の設計に関する追加情報は、「High-Field Superconducting Synchrocyclotron」という名称の2006年1月20日に出願された米国仮出願第60/760,788号;「Magnet Structure For Particle Acceleration」という名称の2006年8月9日に出願された米国特許出願第11/463、402号、そして「Cryogenic Vacuum Break Pneumatic Thermal Coupler」という名称の2006年10月10日に出願された米国仮出願第60/850,565号に見出すことができ、その全ては、この引用によって、完全に言及されているかのように本明細書中に組み込まれる。
【0067】
以下の出願(これは2012年9月28日に出願された)は、この引用によって、本明細書中で完全に言及されているかのように本明細書中に組み込まれる:「CONTROLLING INTENSITY OF A PARTICLE BEAM」という名称の米国仮出願(出願番号61/707,466号)、「ADJUSTING ENERGY OF A PARTICLE BEAM」という名称の米国仮出願(出願番号61/707,515号)、「ADJUSTING COIL POSITION」という名称の米国仮出願(出願番61/707,548号)、「FOCUSING A PARTICLE BEAM USING MAGNETIC FIELD FLUTTER」という名称の米国仮出願(出願番号61/707,572号)、「MAGNETIC FIELD REGENERATOR」という名称の米国仮出願(出願番号61/707,590号)、「FOCUSING A PARTICLE BEAM」という名称の米国仮出願(出願番号61/707,704号)、「CONTROLLING PARTICLE THERAPY」という名称の米国仮出願(出願番号61/707,624号)、そして「CONTROL SYSTEM FOR A PARTICLE ACCELERATOR」という名称の米国仮出願(出願番号61/707,645)。
【0068】
以下のものもまた、この引用によって、本明細書中で完全に言及されているかのように本明細書中に組み込まれる:2010年6月1日に発行された米国特許第7,728,311号、2007年11月30日に出願された米国特許出願第11/948,359号、2008年11月20日に出願された米国特許出願第12/275,103号、2007年11月30日に出願された米国特許出願第11/948,662号、2007年11月30日に出願された米国仮出願第60/991,454号、2011年8月23日に発行された米国特許第8,003,964号、2007年4月24日に発行された米国特許第7,208,748号、2008年7月22日に発行された米国特許第7,402,963号、ならびに2007年11月9日に出願された米国特許出願第11/937,573号。
【0069】
本願の特徴は、以下の一つ以上の適切な特徴と組み合わせることができる:「CONTROLLING INTENSITY OF A PARTICLE BEAM」という名称の米国仮出願(出願番号61/707,466号)、「ADJUSTING ENERGY OF A PARTICLE BEAM」という名称の米国仮出願(出願番号61/707,515号)、「ADJUSTING COIL POSITION」という名称の米国仮出願(出願番号61/707,548号)、「FOCUSING A PARTICLE BEAM USING MAGNETIC FIELD FLUTTER」という名称の米国仮出願(出願番号61/707,572号)、「MAGNETIC FIELD REGENERATOR」という名称の米国仮出願(出願番号61/707,590号)、「FOCUSING A PARTICLE BEAM」という名称の米国仮出願(出願番号61/707,704号)、「CONTROLLING PARTICLE THERAPY」という名称の米国仮出願(出願番号61/707,624号)、そして「CONTROL SYSTEM FOR A PARTICLE ACCELERATOR」という名称の米国仮出願(出願番号61/707,645号)、2010年6月1日に発行された米国特許第7,728,311号、2007年11月30日に出願された米国特許出願第11/948,359号、2008年11月20日に出願された米国特許出願第12/275,103号、2007年11月30日に出願された米国特許出願第11/948,662号、2007年11月30日に出願された米国仮出願第60/991,454号、 2011年8月23日に発行された米国特許第8,003,964号、2007年4月24日に発行された米国特許第7,208,748号、2008年7月22日に発行された米国特許第7,402,963号、2010年2月9日に出願された米国特許出願第13/148,000号並びに2007年11月9日に出願された米国特許出願第11/937,573号。
【0070】
本明細書中に具体的に記載されていないその他の実施形態もまた特許請求の範囲内のものである。