特許第6804628号(P6804628)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6804628大規模多入力多出力通信システムにおけるビーム形成ブロードキャスト及び同期信号のためのシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6804628
(24)【登録日】2020年12月4日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】大規模多入力多出力通信システムにおけるビーム形成ブロードキャスト及び同期信号のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/06 20060101AFI20201214BHJP
   H04B 7/0413 20170101ALI20201214BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20201214BHJP
   H04B 7/0456 20170101ALI20201214BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20201214BHJP
   H04W 56/00 20090101ALI20201214BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20201214BHJP
   H04W 74/08 20090101ALI20201214BHJP
【FI】
   H04B7/06 950
   H04B7/0413 300
   H04L27/26 114
   H04B7/0456 100
   H04W16/28
   H04W56/00 130
   H04W72/04 130
   H04W74/08
【請求項の数】12
【全頁数】37
(21)【出願番号】特願2019-503913(P2019-503913)
(86)(22)【出願日】2017年7月4日
(65)【公表番号】特表2019-527519(P2019-527519A)
(43)【公表日】2019年9月26日
(86)【国際出願番号】CN2017091695
(87)【国際公開番号】WO2018019096
(87)【国際公開日】20180201
【審査請求日】2019年2月22日
(31)【優先権主張番号】62/367,407
(32)【優先日】2016年7月27日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/352,802
(32)【優先日】2016年11月16日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】スターリング−ギャラハー,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】リィウ,ビン
(72)【発明者】
【氏名】ガンバリネジャド,マジド
(72)【発明者】
【氏名】チョン,チエン
【審査官】 阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−041817(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0212631(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第105493547(CN,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0087704(US,A1)
【文献】 特表2014−524217(JP,A)
【文献】 CMCC,On Gradual UE-Specific (GUS) beamformed control channel[online], 3GPP TSG-RAN WG1#85 R1-164891,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_1002/Docs/R1-164891.zip>,2016年 5月13日
【文献】 Ericsson,Mobility measurements and procedures[online], 3GPP TSG-RAN WG2#94 R2-164001,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_94/Docs/R2-164001.zip>,2016年 5月14日
【文献】 Samsung,Framework for beamformed access[online], 3GPP TSG-RAN WG1#85 R1-164013,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_137/Docs/R1-164013.zip>,2016年 5月13日
【文献】 Nokia, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Support for Beam Based Common Control Plane[online], 3GPP TSG-RAN WG1#85 R1-165364,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_1470/Docs/R1-165364.zip>,2016年 5月13日
【文献】 Nokia, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,On beam sweeping and its implications[online], 3GPP TSG-RAN WG2#94 R2-163443,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_94/Docs/R2-163443.zip>,2016年 5月13日
【文献】 InterDigital Communications,Views on Beamforming with a Large Number of Antennas[online], 3GPP TSG-RAN WG1#85 R1-165062,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_1171/Docs/R1-165062.zip>,2016年 5月14日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/06
H04B 7/0413
H04B 7/0456
H04L 27/26
H04W 16/28
H04W 56/00
H04W 72/04
H04W 74/08
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
IEEE 802.11
15
16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビーム形成信号を送信する方法であって、前記方法は、
送受信点(transmit−receive point、TRP)により、空間的に分離された送信ビームの第1セットに従い、同期信号をビーム形成するステップであって、それにより第1ビーム形成同期信号を生成する、ステップと、
前記TRPにより、前記第1ビーム形成同期信号を送信するステップと、
前記TRPにより、空間的に分離された送信ビームの前記第1セットを回転するステップと、
前記TRPにより、1同期周期が完了するまで、前記ビーム形成するステップ、前記送信するステップ、及び前記回転するステップを繰り返すステップと、
前記第1同期周期が完了すると、
前記TRPにより、前記第1セット及び回転した前記第1セットに従い、ブロードキャスト信号をビーム形成するステップであって、それによりビーム形成ブロードキャスト信号を生成する、ステップと、
前記TRPにより、前記ビーム形成ブロードキャスト信号を送信するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
異なる方向に向けられた前記ビーム形成ブロードキャスト信号は、異なるサブバンドで送信される、請求項に記載の方法。
【請求項3】
異なる方向に向けられた前記ビーム形成ブロードキャスト信号は、送信ダイバーシティにより送信される、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記TRPにより、空間的に分離された送信ビームの第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成するステップであって、それにより第2ビーム形成同期信号を生成する、ステップと、
前記TRPにより、前記第2ビーム形成同期信号を送信するステップと、
前記TRPにより、第2同期周期が完了したかどうかを決定するステップと、
前記第2同期周期が完了していないとき、
前記TRPにより、空間的に分離された送信ビームの前記第2セットを回転するステップと、
前記TRPにより、前記第2同期周期が完了するまで、空間的に分離された送信ビームの前記第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成するステップ、前記第2ビーム形成同期信号を送信するステップ、及び前記第2同期周期が完了したかどうかを決定するステップを繰り返すステップと、
を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1ビーム形成同期信号を送信するステップは、シンボル時間、タイムスロット期間、又はサブフレーム期間のうちの1つの間、前記第1ビーム形成同期信号を送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1ビーム形成同期信号を送信するステップは、空間的に分離された送信ビームの前記第1セットの中の全ての送信ビームに対して1つのシーケンスを用いて、前記第1ビーム形成同期信号を送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1ビーム形成同期信号を送信するステップは、空間的に分離された送信ビームの前記第1セットの中の各送信ビームに対して異なるシーケンスを用いて、前記第1ビーム形成同期信号を送信するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1ビーム形成同期信号は第1サブバンドで送信され、前記方法は、
前記TRPにより、空間的に分離された送信ビームの第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成するステップであって、それにより第2ビーム形成同期信号を生成する、ステップと、
前記TRPにより、第2サブバンドで前記第2ビーム形成同期信号を送信するステップと、
前記TRPにより、第2同期周期が完了したかどうかを決定するステップと、
前記第2同期周期が完了していないとき、
前記TRPにより、空間的に分離された送信ビームの前記第2セットを回転するステップと、
前記TRPにより、前記第2同期周期が完了するまで、空間的に分離された送信ビームの前記第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成するステップ、前記第2ビーム形成同期信号を送信するステップ、及び前記第2同期周期が完了したかどうかを決定するステップを繰り返すステップと、
を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ビーム形成制御信号を送信するよう適応された送受信点(transmit−receive point、TRP)であって、前記TRPは、
プロセッサと、
前記プロセッサによる実行のためのプログラミングを格納するコンピュータ可読記憶媒体と、
を含み、前記プログラミングは、前記TRPを、
空間的に分離された送信ビームの第1セットに従い、同期信号をビーム形成し、それにより第1ビーム形成同期信号を生成し、
前記第1ビーム形成同期信号を送信し、
空間的に分離された送信ビームの前記第1セットを回転し、
1同期周期が完了するまで、ビーム形成すること、送信すること、及び回転することを繰り返
前記第1同期周期が完了すると、
前記第1セット及び回転した前記第1セットに従い、ブロードキャスト信号をビーム形成し、それによりビーム形成ブロードキャスト信号を生成し、
前記ビーム形成ブロードキャスト信号を送信する、
よう構成する命令を含む、TRP。
【請求項10】
前記プログラミングは、前記TRPを、
空間的に分離された送信ビームの第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成し、それにより第2ビーム形成同期信号を生成し、
前記第2ビーム形成同期信号を送信し、
第2同期周期が完了したかどうかを決定し、
前記第2同期周期が完了していないとき、
空間的に分離された送信ビームの前記第2セットを回転し、
前記第2同期周期が完了するまで、空間的に分離された送信ビームの前記第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成すること、前記第2ビーム形成同期信号を送信すること、及び前記第2同期周期が完了したかどうかを決定することを繰り返す、
よう構成する命令を含む、請求項に記載のTRP。
【請求項11】
前記プログラミングは、前記TRPを、シンボル時間、タイムスロット期間、又はサブフレーム期間のうちの1つの間、前記第1ビーム形成同期信号を送信するよう構成する命令を含む、請求項に記載のTRP。
【請求項12】
前記第1ビーム形成同期信号は第1サブバンドで送信され、前記プログラミングは、前記TRPを、
空間的に分離された送信ビームの第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成し、それにより第2ビーム形成同期信号を生成し、
前記第2ビーム形成同期信号を第2サブバンドで送信し、
第2同期周期が完了したかどうかを決定し、
前記第2同期周期が完了していないとき、
空間的に分離された送信ビームの前記第2セットを回転し、
前記第2同期周期が完了するまで、空間的に分離された送信ビームの前記第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成すること、前記第2ビーム形成同期信号を送信すること、及び前記第2同期周期が完了したかどうかを決定することを繰り返す、
よう構成する命令を含む、請求項に記載のTRP。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本願は、米国非仮出願番号第15/352802号、2016年11月16日出願、名称「System and Method for Beamformed Broadcast and Synchronization Signals in Massive Multiple Input Multiple Output Communication Systems」の優先権を主張する。該非仮出願は、また、米国仮特許出願番号第62/367407号、2016年7月27日、名称「A System and Method for Beamformed Broadcast and Synchronization Signals in Massive Multiple Input Multiple Output Communications Systems」の優先権を主張する。これら特許出願の両方は、参照により、それらの全体が再製されるようにここに組み込まれる。
[技術分野]
本発明は、概して、デジタル通信のためのシステム及び方法に関し、特定の実施形態では、大規模多入力多出力(multiple input multiple output、MIMO)通信システムにおけるビーム形成ブロードキャスト及び同期信号のためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ビーム形成は、信号の指向性送信又は受信のためにアンテナアレイを使用する技術である。アンテナアレイの要素は、特定方向の信号が建設的干渉を経験し、一方で他の方向の信号が相殺的干渉を経験するように結合される。通信ビームは、特定方向で性能の向上をもたらす。セルラ通信システムでは、ビーム形成は、データ通信のためのリンク割当量を向上するために使用される。ビーム形成から利益を享受するセルラ通信システムの例は、ミリ波(millimeter wave、mmWave)通信システム及び大規模MIMO通信システムのような、6GHzより高い周波数で動作するシステムである。
【0003】
しかしながら、ビーム形成は、また、ブロードキャスト信号(例えば、物理ブロードキャスト信号(physical broadcast signal、PBCH))及び同期信号(例えば、1次同期信号(primary synchronization signal、PSS)及び2次同期信号(secondary synchronization signal、SSS))のようなセル固有信号のためのリンク割当量を向上する際にも有用である。
【発明の概要】
【0004】
例示的な実施形態は、大規模多入力多出力(multiple input multiple output、MIMO)通信システムにおけるビーム形成ブロードキャスト及び同期信号のためのシステム及び方法を提供する。
【0005】
例示的な実施形態によると、ビーム形成信号を送信する方法が提供される。方法は、送受信点(transmit−receive point、TRP)により、空間的に分離された送信ビームの第1セットに従い、同期信号をビーム形成するステップであって、それにより、第1ビーム形成同期信号を生成する、ステップと、前記TRPにより、前記第1ビーム形成同期信号を送信するステップと、前記TRPにより、第1同期周期が完了したかどうかを決定するステップと、を含む。第1同期周期が完了していないとき、方法は、前記TRPにより、空間的に分離された送信ビームの前記第1セットを回転するステップと、前記TRPにより、前記ビーム形成するステップ、前記送信するステップ、及び前記第1同期周期が完了したかどうかを決定するステップを繰り返すステップと、を含む。
【0006】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、方法は、前記第1同期周期が完了すると、前記TRPにより、送信ビームのセットに従い、ブロードキャスト信号をビーム形成するステップであって、それによりビーム形成ブロードキャスト信号を生成する、ステップと、前記TRPにより、前記ビーム形成ブロードキャスト信号を送信するステップと、を更に含む。
【0007】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、方法は、送信ビームの前記セットの中の送信ビームの方向は、前記第1同期周期の間、空間的に分離された送信ビームの前記第1セットの中の第1送信ビームの方向及びそれらの回転を含む。
【0008】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、方法は、異なる方向に向けられた前記ビーム形成ブロードキャスト信号は、異なるサブバンドで送信される。
【0009】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、方法は、異なる方向に向けられた前記ビーム形成ブロードキャスト信号は、送信ダイバーシティにより送信される。
【0010】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、方法は、前記TRPにより、空間的に分離された送信ビームの第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成するステップであって、それにより第2ビーム形成同期信号を生成する、ステップと、前記TRPにより、前記第2ビーム形成同期信号を送信するステップと、前記TRPにより、第2同期周期が完了したかどうかを決定するステップと、前記第2同期周期が完了していないとき、前記TRPにより、空間的に分離された送信ビームの前記第2セットを回転するステップと、前記TRPにより、前記第2同期周期が完了するまで、空間的に分離された送信ビームの前記第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成するステップ、前記第2ビーム形成同期信号を送信するステップ、及び前記第2同期周期が完了したかどうかを決定するステップを繰り返すステップと、を更に含む。
【0011】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、方法は、前記第1ビーム形成同期信号を送信するステップは、シンボル時間、タイムスロット期間、又はサブフレーム期間のうちの1つの間、前記第1ビーム形成同期信号を送信するステップを含む。
【0012】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、方法は、前記第1ビーム形成同期信号を送信するステップは、空間的に分離された送信ビームの前記第1セットの中の全ての送信ビームに対して1つのシーケンスを用いて、前記第1ビーム形成同期信号を送信するステップを含む。
【0013】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、方法は、前記第1ビーム形成同期信号を送信するステップは、空間的に分離された送信ビームの前記第1セットの中の送信ビーム毎に異なるシーケンスを用いて、前記第1ビーム形成同期信号を送信するステップを含む。
【0014】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、方法は、前記第1ビーム形成同期信号は第1サブバンドで送信され、前記方法は、前記TRPにより、空間的に分離された送信ビームの第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成するステップであって、それにより第2ビーム形成同期信号を生成する、ステップと、前記TRPにより、第2サブバンドで前記第2ビーム形成同期信号を送信するステップと、前記TRPにより、第2同期周期が完了したかどうかを決定するステップと、前記第2同期周期が完了していないとき、前記TRPにより、空間的に分離された送信ビームの前記第2セットを回転するステップと、前記TRPにより、前記第2同期周期が完了するまで、空間的に分離された送信ビームの前記第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成するステップ、前記第2ビーム形成同期信号を送信するステップ、及び前記第2同期周期が完了したかどうかを決定するステップを繰り返すステップと、を更に含む。
【0015】
例示的な実施形態によると、ユーザ機器(user equipment、UE)を同期化する方法が提供される。方法は、前記UEにより、第1受信ビーム形成同期信号を運ぶ送信ビームに関連付けられた第1ビーム識別子を決定するステップと、前記UEにより、第1同期周期が完了したかどうかを決定するステップと、を含む。前記第1同期周期が完了していないとき、方法は、前記UEにより、前記第1同期周期が完了するまで、前記第1ビーム識別子を決定するステップ、及び前記第1同期周期が完了していないかどうかを決定するステップを繰り返すステップ、を含む。
【0016】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかにに従い、方法は、前記UEにより、第1ブロードキャスト信号を受信するステップ、を更に含む。
【0017】
任意で、前述の実施形態のいずれかに従い、方法は、前記UEにより、第1送受信点(transmit−receive point、TRP)とのランダムアクセス手順に参加するステップ、を更に含む。
【0018】
任意で、前述の実施形態のいずれかに従い、方法は、前記ランダムアクセス手順に参加するステップは、前記UEにより、前記第1TRPへランダムアクセス信号を送信するステップを含む。
【0019】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、方法は、前記ランダムアクセス手順を送信するステップは、ビーム形成ランダムアクセス信号を送信するステップを含む。
【0020】
任意で、前述の実施形態のいずれかに従い、方法は、前記UEにより、第2受信ビーム形成同期信号を運ぶ送信ビームに関連付けられた第2ビーム識別子を決定するステップと、前記UEにより、第2同期周期が完了したかどうかを決定するステップと、前記第2同期周期が完了していないとき、前記UEにより、前記第2同期周期が完了するまで、前記第2ビーム識別子を決定するステップ、及び前記第2同期周期が完了していないかどうかを決定するステップを繰り返すステップと、前記UEにより、前記第1ビーム識別子及び前記第2ビーム識別子のうちの少なくとも1つに従い、前記UEへ向けられた送信ビームに関連付けられたビームインデックスを決定するステップと、を更に含む。
【0021】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、方法は、前記UEにより、ビームインデックスに関する情報を送信するステップ、を更に含む。
【0022】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、方法は、前記ビームインデックスに関する前記情報は、前記UEに接続された第2TRPへ送信される。
【0023】
例示的な実施形態によると、ビーム形成制御信号を送信するよう適応されるTRPが提供される。前記TRPは、プロセッサと、プロセッサによる実行のためのプログラミングを格納するコンピュータ可読記憶媒体と、を含む。前記プログラミングは、前記TRPを、空間的に分離された送信ビームの第1セットに従い、同期信号をビーム形成し、それにより第1ビーム形成同期信号を生成し、前記第1ビーム形成同期信号を送信し、第1同期周期が完了したかどうかを決定し、前記第1同期周期が完了していないとき、空間的に分離された送信ビームの前記第1セットを回転し、前記第1同期周期が完了するまで、前記ビーム形成すること、前記送信すること、及び前記決定することを繰り返す、よう構成する命令を含む。
【0024】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、前記TRPは、前記プログラミングは、前記TRPを、前記第1同期周期が完了すると、送信ビームのセットに従い、ブロードキャスト信号をビーム形成し、それによりビーム形成ブロードキャスト信号を生成し、前記ビーム形成ブロードキャスト信号を送信する、よう構成する命令を含む。
【0025】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、前記TRPは、前記プログラミングは、前記TRPを、空間的に分離された送信ビームの第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成し、それにより第2ビーム形成同期信号を生成し、前記第2ビーム形成同期信号を送信し、第2同期周期が完了したかどうかを決定し、前記第2同期周期が完了していないとき、空間的に分離された送信ビームの前記第2セットを回転し、前記第2同期周期が完了するまで、空間的に分離された送信ビームの前記第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成すること、前記第2ビーム形成同期信号を送信すること、及び前記第2同期周期が完了したかどうかを決定することを繰り返す、よう構成する命令を含む。
【0026】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、前記TRPは、前記プログラミングは、前記TRPを、シンボル時間、タイムスロット期間、又はサブフレーム期間のうちの1つの間、前記第1ビーム形成同期信号を送信するよう構成する命令を含む。
【0027】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかに従い、前記TRPは、前記第1ビーム形成同期信号は第1サブバンドで送信され、前記プログラミングは、前記TRPを、空間的に分離された送信ビームの第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成し、それにより第2ビーム形成同期信号を生成し、第2サブバンドで前記第2ビーム形成同期信号を送信し、第2同期周期が完了したかどうかを決定し、前記第2同期周期が完了していないとき、空間的に分離された送信ビームの前記第2セットを回転し、前記第2同期周期が完了するまで、空間的に分離された送信ビームの前記第2セットに従い、前記同期信号をビーム形成すること、前記第2ビーム形成同期信号を送信すること、及び前記第2同期周期が完了したかどうかを決定することを繰り返す、よう構成する命令を含む。
【0028】
例示的な実施形態によると、UEが提供される。前記UEは、プロセッサと、プロセッサによる実行のためのプログラミングを格納するコンピュータ可読記憶媒体と、を含む。前記プログラミングは、前記UEを、第1受信ビーム形成同期信号を運ぶ送信ビームに関連付けられた第1ビーム識別子を決定し、第1同期周期が完了したかどうかを決定し、前記第1同期周期が完了していないとき、前記第1同期周期が完了するまで、前記第1ビーム識別子を決定すること、及び前記第1同期周期が完了していないかどうかを決定することを繰り返す、よう構成する命令を含む。
【0029】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかにに従い、UEは、前記プログラミングは、前記UEを、第1ブロードキャスト信号を受信するよう構成する命令を含む。
【0030】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかにに従い、UEは、前記プログラミングは、前記UEを、第2受信ビーム形成同期信号を運ぶ送信ビームに関連付けられた第2ビーム識別子を決定し、第2同期周期が完了したかどうかを決定し、前記第2同期周期が完了していないとき、前記第2同期周期が完了するまで、前記第2ビーム識別子を決定すること、及び前記第2同期周期が完了していないかどうかを決定することを繰り返し、前記第1ビーム識別子及び前記第2ビーム識別子のうちの少なくとも1つに従い、前記UEへ向けられた送信ビームに関連付けられたビームインデックスを決定する、よう構成する命令を含む。
【0031】
任意で、前述の実施形態のうちのいずれかにに従い、UEは、前記プログラミングは、前記UEを、前記ビームインデックスに関する情報を送信するよう構成する命令を含む。
【0032】
全jつの実施形態の実施は、オーバヘッドの削減されたセル固有ブロードキャスト信号及び同期信号のビーム形成を可能にする。削減されたオーバヘッドは、空間、周波数、及び時間領域で同期を可能にする。削減されたオーバヘッドは、また、セル識別子情報の提供を可能にする。
【0033】
前述の実施形態の実施は、また、異なる数の無線周波数(radio frequency、RF)チャネル及び異なる数の通信ビームを同時に形成する能力を有する送受信点(transmit−receive point、TRP)を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本開示並びにその利点のより完全な理解のため、以下では、添付の図と連携して行われる以下の説明を参照する。
図1】本願明細書に記載の例示的な実施形態による例示的な無線通信システムである。
図2A】本願明細書に記載の例示的な実施形態によるナロービームを用いるセル固有ブロードキャスト信号及び同期信号の送信を強調する通信システムを示す。
図2B】本願明細書に記載の例示的な実施形態による全方向性ビームを用いるセル固有ブロードキャスト信号及び同期信号の送信を強調する通信システムを示す。
図3A】本願明細書に記載の例示的な実施形態による全ての利用可能送信ビームを用いるビーム形成ブロードキャスト信号の同時送信を強調する通信システムを示す。
図3B】本願明細書に記載の例示的な実施形態による異なる周波数サブバンドでのビーム形成ブロードキャスト信号の送信を強調する通信システムを示す。
図3C】本願明細書に記載の例示的な実施形態によるTXダイバーシティ及びサブバンドの組み合わせによるビーム形成ブロードキャスト信号の送信を強調する通信システムを示す。
図4】本願明細書に記載の例示的な実施形態による空間的に分離された複数の送信ビームでのビーム形成同期信号の同時送信を強調する通信システムを示す。
図5A-5E】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、TRPにより送信されるビーム形成信号の第1の例示的なシーケンスを示す。
図6A-6F】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、TRPにより送信されるビーム形成信号の第2の例示的なシーケンスを示す。
図7】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、別個の周波数ブロックでのビーム形成同期信号の送信を強調する例示的な時間−周波数プロットを示す。
図8】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、回転を伴う別個の周波数ブロックでのビーム形成同期信号の送信を強調する例示的な時間−周波数プロットを示す。
図9】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、TRPにより行われるビーム形成送信の第3の例示的なシーケンスを示す。
図10】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、TRPにより行われるビーム形成送信の第4の例示的なシーケンスを示す。
図11】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、アクティブビームが空間的に分離され且つ同じビームアイデンティティを有する、TRPにより送信されるビーム形成同期信号の例示的なシーケンスを示す。
図12】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、TRPとUEとの間の角度関係を示す。
図13】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、TRPにより行われるビーム形成送信の第4の例示的なシーケンスを示す。
図14】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、TRPにより行われるビーム形成送信の第5の例示的なシーケンスを示す。
図15】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、同期に参加する装置により交換されるメッセージ及び実行される処理の図を示す。
図16】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、現世代3GPP LTE通信システムにおけるPSS及びSSSの図を示す。
図17】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、空間、周波数、及び時間同期のための第1の例示的なビーム形成同期信号ペイロード及びフレーム構造を示す。
図18】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、空間、周波数、及び時間同期のための第2の例示的なビーム形成同期信号ペイロード及びフレーム構造を示す。
図19A】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、第1の例示的なビーム形成同期信号フォーマットを示す。
図19B】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、第2の例示的なビーム形成同期信号フォーマットを示す。
図20A】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、ビーム形成制御信号を送信するTRPにおいて生じる第1の例示的な動作のフロー図を示す。
図20B】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、ビーム形成制御信号を送信するTRPにおいて生じる第2の例示的な動作のフロー図を示す。
図21】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、同期を実行するUEにおいて生じる例示的な動作のフロー図を示す。
図22】本願明細書に記載の方法を実行する実施形態の処理システムのブロック図を示す。
図23】本願明細書に記載の例示的な実施形態による、通信ネットワークを介してシグナリングを送信し及び受信するよう適応される通信機のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
前述の例示的な実施形態の生成及び使用は、以下に詳細に議論される。しかしながら、理解されるべきことに、本開示は、広範な特定の状況で実施できる多くの適用可能な新規な概念を提供する。議論される特定の実施形態は、実施形態を生成し使用する特定の方法を単に説明するものであり、本開示の範囲を制限しない。
【0036】
図1は、例示的な無線通信システム100を示す。通信システム100は、UE110、UE112、及びUE114のような複数のユーザ機器(user equipment、UE)にサービスするアクセスノード105を含む。第1動作モードでは、UE向けの送信及びUEによる送信は、アクセスノード105を通過する。アクセスノード105は、UEへ又はからの送信のためにネットワークリソースを割り当てる。アクセスノードは、また、進化型NodeB(evolved NodeB、eNB)、基地局、NodeB、マスタeNB(master eNB、MeNB)、セカンダリeNB(secondary eNB、SeNB)、リモート無線ヘッド、アクセスポイント、等として一般的に参照されて良い。一方で、UEは、また、移動体、移動局、端末、加入者、ユーザ、局、等として一般的に参照されて良い。1又は複数のUEにサービスしているアクセスノード(又はeNB、eNodeB、NodeB、MeNB、SeNB、リモート無線ヘッド、アクセスポイント、送信点(transmission point、TP)、送受信点(transmission and receive point、TRP)、基地局、等)は、サービング基地局(serving base station、SBS)として参照され得る。TPは、送信の可能な任意の装置を参照するために使用され得る。したがって、送信点は、アクセスノード、eNB、基地局、NodeB、MeNB、SeNB、リモート無線ヘッド、アクセスポイント、UE、移動体、移動局、端末、加入者、ユーザ、等を参照し得る。TRPは、受信も可能な送信点を参照する。
【0037】
通信システムは、多数のUEと通信可能な複数のアクセスノードを用いて良いことが理解されるが、1個のアクセスノード及び5個のUEのみが簡単のために図示される。
【0038】
セルは、アクセスノードのカバレッジ領域を表す一般的に使用される用語である。標準的に、セルは、アクセスノードのセクタ化されたアンテナの1又は複数のセクタによりサービスされる。したがって、アクセスノードのカバレッジ領域は、複数のセクタに区分されたセルを含む。説明のための例として、アクセスノードが3セクタアンテナシステムを使用するシナリオでは、アクセスノードのセルは、3個のセクタに分割されて良く、各セクタは、(120度の例示的なビーム幅を有する)別個のアンテナ又は全アンテナシステムのうちの別個の部分によりカバーされる。別の説明のための例として、アクセスノードが6セクタアンテナシステムを使用するシナリオでは(各アンテナは、例えば60度セクタをカバーして良い)、アクセスノードのセルは、6個のセクタ又は3個のセクタに分割されて良く、各セクタは、それぞれアンテナシステムの1若しくは2個のアンテナ又は部分セクタによりカバーされる。
【0039】
ビーム形成セル固有ブロードキャスト信号及び同期信号を提供する技術は、ナロービームを用いて一度に信号を送信することと、次に利用可能な送信ビームを通じてスイープすることを含む。図2Aは、ナロービームを用いるセル固有ブロードキャスト信号及び同期信号の送信を強調する通信システム200を示す。通信システム200は、送受信点(TRP)205を含む。TRP205は、セル固有ブロードキャスト信号及び同期信号をナロービーム210で送信している。TRP205は、時間期間の間、ナロービーム210を用いて信号を送信し、別の時間期間の間、次のナロービームに変更し信号を送信する。TRP205は、ナロービームのうちの全部を通じて循環させて、各ナロービームで信号を送信する。
【0040】
別の技術は、反復符号により、より幅広のビームを用いる信号の送信を含む。図2Bは、全方向性ビームを用いるセル固有ブロードキャスト信号及び同期信号の送信を強調する通信システム250を示す。通信システムはTRP255を含む。TRP255は、セル固有ブロードキャスト信号及び同期信号を全方向性ビーム260で送信している。(時間、周波数、又はコード領域における)反復符号が、受信性能を向上するために使用される。図2Bは全方向性ビームの使用を示すが、ナロービームより幅広のより小さなビーム(半全方向性ビームとして参照される)が、使用されて良い。半全方向性ビームが使用される場合、TRPは複数の半全方向性ビームを通じて循環させ、全カバレッジを提供する。全方向性又は半全方向性ビームの使用は、TRPが信号を送信するために使用しなければならないビームの数を減少させる。環境が時間と共に変化している状況では、又は通信システムが高い位相ノイズを有する場合(これは通常時間と共にドリフトする)、ナロービームの使用は、オムニビームより良好な性能をもたらし得る。
【0041】
物理ブロードキャストチャネル(physical broadcast channel、PBCH)信号のような、ビーム形成ブロードキャスト信号を送信するために使用される技術は、全ての利用可能送信ビームを用いるビーム形成ブロードキャスト信号の同時送信を含む。循環遅延ダイバーシティ(cyclic delay diversity、CDD)のような送信(transmit、TX)ダイバーシティ技術が送信のために使用される。したがって、異なるビームで送信される同じ情報は互いに干渉しない。この技術は、TRPにおけるブロードキャスト信号の送信に含まれるオーバヘッドを(時間、周波数、及び符号リソースの観点で)削減し、一方で、UEは本質的にTXダイバーシティの利益を受ける。図3Aは、全ての利用可能送信ビームを用いるビーム形成ブロードキャスト信号の同時送信を強調する通信システム300を示す。通信システム300はTRP305を含む。TRP305は、送信ビーム310、送信ビーム312、及び送信ビーム314のような全ての利用可能送信ビームでビーム形成ブロードキャスト信号を同時送信する。図3Aに示すように、TRP305は、全部で16個の送信ビームを有する。異なるTRPは、異なる数の送信ビームを有して良い。
【0042】
TXダイバーシティを利用するために、各送信ビームは同じデータを送信しなければならない。したがって、後続の接続処理で使用できない任意のビームインデックス情報は、失われる。しかしながら、ビームインデックス情報の損失は、ブロードキャスト信号では問題ではない。TRPは、ビーム形成すること(又は十分な数のRFチェーンを有する)及び同時に全ての送信ビームでブロードキャスト信号を送信することが可能でなければならない。さらに、最大TXパワー(アンテナポート当たりのパワースペクトル密度、全体の空間TXパワー、等)に対する現実的な又は規定の制約により、全てのビームが同時に且つ同じ周波数で使用される場合に、送信ビーム当たりのTXパワーを低減する必要があり得る。
【0043】
ビーム形成ブロードキャスト信号を送信するために使用される別の技術は、異なる周波数サブバンドでのビーム形成ブロードキャスト信号の送信を含む。図3Bは、異なる周波数サブバンドでのビーム形成ブロードキャスト信号の送信を強調する通信システム330を示す。通信システム330はTRP335を含む。TRP335は、異なるサブバンド上の異なる送信ビームにより、異なる周波数サブバンドでビーム形成ブロードキャスト信号を送信する。一例として、第1送信ビーム340はサブバンドF上で送信され、第2送信ビーム342はサブバンドF上で送信され、第3送信ビーム344はサブバンドF上で送信される、等である。各送信ビームは、異なるサブバンドにおいて使用される。送信ビーム毎に異なるサブバンドの使用は、(最大パワーがどのように定められるかに依存して)最大TXパワーに対する制約を緩和し得る。しかしながら、この技術は、デジタル又はハイブリッドビーム形成が使用されるときだけ、サポートされる。
【0044】
ビーム形成ブロードキャスト信号を送信するために使用される更に別の技術は、TXダイバーシティ及びサブバンドの組み合わせによるビーム形成ブロードキャスト信号の多重化を含む。図3Cは、TXダイバーシティ及びサブバンドの組み合わせによるビーム形成ブロードキャスト信号の送信を強調する通信システム350を示す。通信システム350はTRP355を含む。TRP355は、利用可能送信ビームのサブセットでビーム形成ブロードキャスト信号を送信し、各サブセットは異なるサブバンドで送信されている。一例として、送信ビームの第1サブセット360(送信ビーム362及び364を含む)は第1サブバンド(サブバンド1)でビーム形成ブロードキャスト信号を送信するために使用され、送信ビームの第2サブセット366(送信ビーム368及び370を含む)は第2サブバンド(サブバンド2)でビーム形成ブロードキャスト信号を送信するために使用される、等である。
【0045】
例示的な実施形態によると、セル固有ビーム形成ブロードキャスト信号は、2以上の隣接送信ビームで、TXダイバーシティにより送信される。隣接送信ビームの数は、2とTRPが同時形成及び送信できる最大送信ビーム数との間の任意の数であって良い。CDDを含むTXダイバーシティの任意の形式が使用できる。
【0046】
ビーム形成ブロードキャスト信号を送信するために使用される追加技術は、ビーム形成同期信号の対応するセットが送信された後の、ビーム形成ブロードキャスト信号のサブセットの送信を含む。TXダイバーシティ及び/又はサブバンドが使用されて良い。
【0047】
UEのTRPとの同期を実現するために(ここで、UEはTRPからタイミング情報及び初期好適ビームインデックス方向を取得する)、並びにビーム形成ブロードキャスト信号の受信のために、サウンディングオーバヘッドの削減された技術が必要である。幾つかの展開では、レガシーセルのカバレッジ領域内で動作する低電力mmWave TRPを有する異種展開におけるように、各TRPは、制御チャネル情報をブロードキャストする必要がなくて良い。これは、それぞれのTRP及び近隣TRPのためのブロードキャスト制御チャネル情報が、レガシーセルにより提供され得るからである。
【0048】
伝統的なセルラ通信システムでは、UEがアクセスノードに接続する上位レベル手順は以下の通りである。
1)UEは、(PSS及びSSSのような同期信号を用いて)アクセスノードとのダウンリンク同期を取得する。
2)UEは、アクセスノードにより送信されたダウンリンクブロードキャストチャネル(例えば、PBCH)を復調する。
3)UEは、ランダムアクセスチャネル(random access channel、RACH)信号(例えば、RACHプリアンブル)を送信することにより、ランダムアクセス手順を開始する。成功した場合、アクセスノードは、ランダムアクセス応答(random access response、RAR)を送信し、アクセスノードは時間及び周波数リソースをUEに割り当てる。
4)UEは、割り当てられたダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)及び参照信号を用いて、ダウンリンクデータを復調する。
【0049】
ビーム形成制御及び参照信号を使用するセルラ通信システムでは、UEがアクセスノードに接続する上位レベル手順は以下の通りである。
a)UEは、(ビーム形成PSS及びSSSのようなビーム形成同期信号を用いて)アクセスノードとのダウンリンク同期を取得する。
b)UEは、アクセスノードにより送信されたダウンリンクビーム形成ブロードキャストチャネル(例えば、ビーム形成PBCH)を復調する。
c)UEは、(アクセスノードによるビーム形成により受信される)RACH信号、例えばRACHプリアンブル、を送信することにより、ランダムアクセス手順を開始する。成功した場合、アクセスノードはRARを送信し、アクセスノードは時間及び周波数リソースをUEに割り当てる。
d)アクセスノードは、ビーム形成チャネル状態情報参照信号(channel state information reference signal、CSI−RS)に対応する又はサウンディング参照信号(sounding reference signal、SRS)からのフィードバックを用いて、UEのために最良ビーム方向を確立する。
e)UEは、関連ビーム形成制御参照信号を用いてビーム形成ダウンリンクデータを復調する。
【0050】
mmWave通信システムのような、信号がUEの近くの物体(例えば、手、人々、壁、等)により容易に妨げられ得る通信システムでは、UEは、RACH信号、例えばRACHプリアンブルもビーム形成を用いて送信して良い。
【0051】
例示的な実施形態によると、セル固有ビーム形成ブロードキャスト及び同期信号の送信及び受信のためのシステム及び方法が提供される。これらのシステム及び方法は、既存技術より少ないオーバヘッドを生じる。したがって、性能向上が実現される。
【0052】
例示的な実施形態によると、ビーム形成同期信号は、複数の空間的に分離された送信ビームで同時に送信される。一緒に送信される送信ビームは、ユニークな識別子を有する。送信ビームは、時間と共に回転され、それらの識別子は送信ビームが回転されると変化する。回転は、シンボル時間、タイムスロット、又はサブフレーム毎に生じる。送信ビーム間の干渉(又は異なる送信ビームからの予測される反射)が低い展開は、この例示的な実施形態のための良好な候補である。このような展開の例は、60GHz〜90GHz範囲で動作する通信システムである。しかしながら、この例示的な実施形態は、他の周波数範囲で動作する通信システムと共に、アクティブ送信ビーム(及び/又は異なるビームを識別するシーケンス又はコード)が低い相互相関性を有する通信システムのために、使用されて良い。
【0053】
例示的な実施形態によると、ビーム形成同期信号は、空間的に分離された複数の送信ビーム(アクティブ送信ビーム)で、TRPにより同時に送信される。各アクティブ送信ビームは、異なる識別子を有し、時間において回転される。送信ビーム間の空間的分離は、回転間で維持される。複数の送信ビームは、TRPにおいて利用可能な全ての送信ビームのサブセットである。複数の送信ビームの中の送信ビーム、及び送信ビーム間の空間的分離は、通信システムの能力及び構成に依存して良い。
【0054】
図4は、空間的に分離された複数の送信ビームでのビーム形成同期信号の同時送信を強調する通信システム400を示す。通信システム400はTRP405を含む。議論を目的として、TRP405が、それぞれ20度幅の全部で16個の送信ビームを有する状況を考える。図4に示すように、TRP405は、4個の送信ビーム(送信ビーム410〜416)でビーム形成同期信号を送信し、各送信ビームは90度だけ空間的に分離されている。4個の送信ビームでの送信は、指定時間間隔で生じる。TRP405が4個より多くのビームをビーム形成し及び送信することができる場合、複数の送信ビームは、4個より多くのビームを含み得ることに留意する。同様に、TRP405が4個のビームをビーム形成し送信することができる場合、複数の送信ビームは4個より少ないビーム(例えば、2個又は3個のビーム)を含む。したがって、4個の送信ビームの議論は、例示的な実施形態の範囲又は精神のいずれも限定すると考えられるべきではない。
【0055】
各送信ビームは、ユニークな識別子を有する。例えば、送信ビーム410は識別子ID1を有し、送信ビーム412は識別子ID5を有し、送信ビーム414は識別子ID9を有し、送信ビーム416は識別子ID3を有する。送信ビームの識別子は、送信ビーム上で生じる送信を生成する差異に使用されるシーケンスにより決定されて良い。指定時間量の間、送信ビーム410〜416で送信した後に、TRP405は、送信ビーム410〜416での送信を停止し、新しい複数のビームへと回転する。新しい複数のビームは、同数のビーム(例えば、4個のビーム)及び同じ空間的分離を有する。しかしながら、新しい複数のビームの中の送信ビームは異なる識別子を有する。
【0056】
表1は、全部で16個の送信ビーム及び任意の所与の時間に4個のアクティブ送信ビームを有するTRPのための異なる回転番号についての送信ビームの例示的な識別子を示す。ビーム識別子は、各送信ビームにより送信されるコード又はシーケンスにより運ばれる。ビーム形成同期信号を送信する際に使用される複数のビームは、近隣TRPと協調されて良い。ビーム形成同期信号を送信するために使用される複数のビームを協調させるシステム及び方法は、同一代理人による米国特許出願番号第14/815571、名称「System and Method for Beam−Formed Reference/Control Signals」、2015年7月31日出願、に詳細に提示され、該出願は参照によりここに組み込まれる。
【表1】
【0057】
前述のように、TXダイバーシティを用いてビーム形成ブロードキャスト信号を送信することは有利であり得る。図5A〜5Fは、TRPにより送信されるビーム形成信号の第1の例示的なシーケンスを示す。図5Aは、第1時間間隔で、TRP505により生成された同時送信されたビーム形成同期信号の図500を示す。図5Aに示すように、第1時間間隔で、TRP505は、90度だけ空間的に分離された4個の送信ビームで、4個のビーム形成同期信号を同時送信する。第1送信ビーム507は識別子ID1を有するビーム形成同期信号を送信し、第2送信ビーム509は識別子ID5を有するビーム形成同期信号を送信し、第3送信ビーム511は識別子ID9を有するビーム形成同期信号を送信し、第4送信ビーム513は識別子ID13を有するビーム形成同期信号を送信する。ビーム形成同期信号を同時送信するために使用される送信ビームの構成は、空間的に分離された送信ビームのセットとして参照される。図5Bは、第2時間間隔で、TRP505により生成された同時送信されたビーム形成同期信号の図520を示す。図5Bに示すように、第2時間間隔で、TRP505は、90度だけ空間的に分離された4個の送信ビームで、4個のビーム形成同期信号を同時送信する。しかしながら、4個の送信ビームは1ビーム幅だけ回転される。回転に加えて、ビーム形成同期信号の識別子も変更される。
【0058】
図5Cは、第3時間間隔で、TRP505により生成された同時送信されたビーム形成同期信号の図530を示す。図5Cに示すように、第3時間間隔で、TRP505は、90度だけ空間的に分離された4個の送信ビームで、4個のビーム形成同期信号を同時送信する。ここで、4個の送信ビームはもう1ビームだけ回転される。回転に加えて、ビーム形成同期信号の識別子も変更される。図5Dは、第4時間間隔で、TRP505により生成された同時送信されたビーム形成同期信号の図540を示す。図5Dに示すように、第4時間間隔で、TRP505は、90度だけ空間的に分離された4個の送信ビームで、4個のビーム形成同期信号を同時送信する。ここで、4個の送信ビームは更にもう1ビームだけ回転される。回転に加えて、ビーム形成同期信号の識別子も変更される。空間的に分離された送信ビームの同じセットが、4個の時間間隔全部で使用され、識別子において及び回転によってのみ差別化される。図5A〜5Dに示すような4個の回転におけるビーム形成同期信号の送信は、TRP505の全カバレッジ領域を包含し、全ての利用可能ビームを使用する。言い換えると、図5A〜5Dに示すような4個の回転の後、TRP505は、全ての利用可能送信ビームを用いてビーム形成同期信号を送信している。異なる数の送信ビームが利用可能である場合、又は回転毎に異なる構成の送信ビームが使用される場合、TRP505の全カバレッジ領域を完全に包含するために、異なる数の回転が必要であって良い。さらに、図5A〜5Dに示した各回転は、1ビーム幅に等しい回転量を含む。2ビーム、3ビーム、等のような、回転量の他の値が可能である。
【0059】
図5Eは、TRP505により生成された同時送信されたビーム形成ブロードキャスト信号の図550を示す。図5Eに示すように、TRP505は、TRP505のカバレッジ領域を完全に包含するために、TXダイバーシティにより全ての利用可能送信ビームでビーム形成ブロードキャスト信号を同時送信する。異なるサブバンド、又は異なるサブバンドとTXダイバーシティとの組み合わせ、等を用いるような、ビーム形成ブロードキャスト信号の送信のための前述の技術のうちのいずれかが使用されて良い。図5A〜5Dに示す4個の送信は同期周期を構成し、図5Eに示す送信と共に図5A〜5Dに示す4個の送信は、同期周期及び/又はフレーム構造として参照される。
【0060】
ビーム形成ブロードキャスト信号はTRP505により送信されるとして図5Eに示されるが、異なる装置がブロードキャスト情報の提供を担って良いことに留意する。説明のための例として、異種展開では、スモールセルTRPがビーム形成同期信号を送信し、一方で、レガシーeNBはブロードキャスト信号を送信する。
【0061】
ブロードキャスト信号の数は、概して、通信システムのオペレータ又は技術標準により固定され得る。検出されるビーム識別子に依存して、UEは、TRPからビーム形成ブロードキャスト信号を受信するために時間オフセットを知り得る。図5A〜5Dに示す構成は、以下の簡易な表記法で表され得る。
{SCH(第1回転), SCH(第2回転), SCH(第3回転), SCH(第4回転), PBCH(全部)},
ここで、
SCH ビーム形成同期チャネル、及び、
PBCH ビーム形成ブロードキャストチャネル。
【0062】
図5A〜5Dに図示される回転のシーケンス並びにビーム形成同期信号とビーム形成ブロードキャスト信号の送信間の関係は、単に説明目的である。他の、空間的に分離された送信ビームのセットの回転又は構成の順序、ビーム形成同期信号及びビーム形成ブロードキャスト信号の順序が、可能である。図示の空間的に分離された送信ビームのセット、回転、及び関係は、例示的な実施形態の範囲又は精神のいずれも限定すると考えられるべきではない。
【0063】
しかしながら、幾つかのTRPは、全ての送信ビームでビーム形成ブロードキャスト信号を同時送信できなくて良い。例示的な実施形態によると、TRPが全ての送信ビームでビーム形成ブロードキャスト信号を同時送信できない状況では、TRPは、全ての送信ビームのうちのサブセットでビーム形成ブロードキャスト信号を送信し、ビーム形成同期信号の送信において議論したビームの回転と同様の方法でビームを回転して良い。
【0064】
図6A−6Fは、TRPにより送信されるビーム形成信号の第2の例示的なシーケンスを示す。図6Aは、第1時間間隔で、TRP605により生成された同時送信されたビーム形成同期信号の図600を示す。図6Aに示すように、TRP605は、図5Aに示されたものと同様の方法で90度だけ空間的に分離された4個の送信ビームを含む空間的に分離された送信ビームのセットで、4個のビーム形成同期信号を同時送信する。図6Bは、第2時間で、TRP605により生成された同時送信されたビーム形成同期信号の図610を示す。図6Bに示すように、第2時間間隔で、TRP605は、90度だけ空間的に分離された4個の送信ビームで、4個のビーム形成同期信号を同時送信する。しかしながら、4個の送信ビームは1ビーム幅だけ回転される。回転に加えて、ビーム形成同期信号の識別子も変更される。
【0065】
図6Cは、第3時間間隔で、TRP605により生成された同時送信されたビーム形成ブロードキャスト信号の図620を示す。TRP605の制限により、TRP605は、例えば、8個の送信ビームでビーム形成ブロードキャスト信号を同時にビーム形成し及び送信できるだけである。図6Cに示すように、送信ビームのセットは、2個の隣接送信ビームの4個のグループを含み、各グループの間に90度の空間的分離を伴う。ビーム形成ブロードキャスト信号を送信するためにTRP605により使用される送信ビームのセットは、時間間隔1(図6A)及び時間間隔2(図6B)でビーム形成同期信号を送信するためにTRP605により使用される同じ送信ビームを含む。一例として、送信ビームのグループは、送信ビーム625及び627を含む。TRP605は、ビーム形成ブロードキャスト信号の送信でTXダイバーシティ及び/又は異なるサブバンドを使用して良い。図6A〜6Cに示す3個の送信は、第1同期周期又はフレーム構造を構成する。一方で、図6A及び6Bに示す2個の送信は、第1同期周期を構成する。
【0066】
図6Dは、第4時間間隔で、TRP605により生成された同時送信されたビーム形成同期信号の図640を示す。図6Dに示すように、第1時間間隔で、TRP605は、90度だけ空間的に分離された4個の送信ビームで、4個のビーム形成同期信号を同時送信する。しかしながら、4個の送信ビームは追加ビーム幅だけ回転される。回転に加えて、ビーム形成同期信号の識別子も変更される。図6Eは、第5時間間隔で、TRP605により生成された同時送信されたビーム形成同期信号の図650を示す。図6Eに示すように、第5時間間隔で、TRP605は、90度だけ空間的に分離された4個の送信ビームで、4個のビーム形成同期信号を同時送信する。しかしながら、4個の送信ビームは別のビーム幅だけ回転される。回転に加えて、ビーム形成同期信号の識別子も変更される。
【0067】
図6Fは、第6時間間隔で、TRP605により生成された同時送信されたビーム形成ブロードキャスト信号の図660を示す。図6Fに示すようなビーム形成ブロードキャスト信号を送信するために使用される送信ビームのセットは、送信ビームのセットに適用される回転を除いて、図6Cに示す送信ビームのセットと同様である。ビーム形成ブロードキャスト信号を送信するためにTRP605により使用される送信ビームのセットは、時間間隔4(図6D)及び5(図6E)でビーム形成同期信号を送信するためにTRP605により使用される同じ送信ビームを含む。図6Fに示すように、送信ビーム665及び667は、図6Cに示す送信ビーム625及び627に対応する。図6C及び6Fに示す送信ビームの特定構成では、回転は2ビーム幅に等しい。回転量は、総送信ビーム数、グループ当たり送信ビーム数、送信ビームのセット数に基づき異なる。図6D〜6Fに示す3個の送信は、第2同期周期又はフレーム構造を構成する。一方で、図6D及び6Eに示す2個の送信は、第2同期周期を構成する。図6A〜6Fに示す6個の送信は、完全な同期周期又はフレーム構造を構成する。
【0068】
ビーム形成ブロードキャスト信号はTRP605により送信されるとして図6C及び6Fに示されるが、異なる装置がブロードキャスト情報の提供を担って良いことに留意する。説明のための例として、異種展開では、スモールセルTRPがビーム形成同期信号を送信し、一方で、レガシーeNBはブロードキャスト信号を送信する。
【0069】
ビーム形成同期信号の数、及びビーム形成ブロードキャスト信号に対するビーム形成同期信号の数は、概して、通信システムのオペレータ又は技術標準により固定され得る。したがって、検出されるビーム識別子に依存して、UEは、ビーム形成ブロードキャスト信号を受信するために時間オフセットを知り得る。図6A〜6Fに示す構成は、以下の簡易な表記法で表され得る。
{SCH(第1回転), SCH(第2回転), PBCH(第1+第2回転), SCH(第3回転), SCH(第4回転), PBCH(第3+第4回転)},
ここで、
SCH ビーム形成同期チャネル、及び、
PBCH ビーム形成ブロードキャストチャネル。
【0070】
図6A〜6Fに図示される回転のシーケンス並びにビーム形成同期信号とビーム形成ブロードキャスト信号の送信間の関係は、単に説明目的である。他の回転の順序並びにビーム形成同期信号及びビーム形成ブロードキャスト信号の順序が可能である。図示の回転及び関係は、例示的な実施形態の範囲又は精神のいずれも限定すると考えられるべきではない。
【0071】
ここに提示される例示的な実施形態は、ビーム形成ブロードキャスト信号の送信される時間間隔の数を削減することにより、通信オーバヘッドの削減を可能にする。ビーム形成同期信号が送信された後に毎回、ビーム形成ブロードキャスト信号が送信される場合、結果として生じるオーバヘッドはより大きくなり得る。
【0072】
第三世代パートナシッププロジェクト(Third Generation Partnership Project、3GPP)ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)に準拠する通信システムでは、同期信号(つまりPSS及びSSS)は、周波数領域で6個のリソースブロック(resource block、RB)を占有し、62個のアクティブな及び10個の保護サブキャリア(subcarrier、SC)を有する。したがって、最小RB割り当てを有するUEでも、同期信号へのアクセスを有する。将来の新しい無線(new radio、NR)又は3GPPのmmWave通信システムでは、最小帯域幅割り当ては異なって良い。したがって、同期信号のためのサブキャリア数も変化して良い。
【0073】
例示的な実施形態によると、広帯域RFビーム形成を用いて送信されるビーム形成同期信号は、周波数領域において分離したブロックで送信される。ビーム形成同期信号が周波数領域において分離したブロックで送信されるとき、最小帯域幅割り当てしか有しないUEでも、より大きな帯域幅割り当てを有するUEと同じ率でビーム形成同期信号を取得できる。しかしながら、より大きな帯域幅割り当てを有するUEは、依然として、それらのより大きな帯域幅割り当てから生じる周波数ダイバーシティによる、より低い信号対雑音比(signal to noise ratio、SNR)の利益を有する。
【0074】
図7は、別個の周波数ブロックでのビーム形成同期信号の送信を強調する例示的な時間−周波数プロット700を示す。図7に示すように、ビーム形成同期信号は、周波数ブロック705、707、709、及び711のような別個の周波数ブロックで送信される。動作を簡単にするために、同じ送信ビームが、同じ時間間隔において異なる周波数ブロックでビーム形成同期信号を送信するために使用されて良い。
【0075】
デジタル(又はハイブリッド)ビーム形成が、別個の周波数ブロックでビーム形成同期信号を送信するために使用されるとき、TRPは、異なる回転のビーム形成同期信号を周波数領域で送信可能であって良い。ビーム形成同期信号を送信するために使用される周波数領域における周波数ブロックの数は、最小割り当て帯域幅を有する最も基本的なUE受信機でさえ、ビーム形成同期信号の利益を引き出せるように、制限される必要があって良い。
【0076】
例示的な実施形態によると、ビーム形成同期信号を送信するとき、同期オーバヘッドを削減するために、時間領域における回転及び周波数多重化が使用される。限られた帯域幅割り当てを有するUEは、依然として、周波数領域における回転が限られたサブバンド数をカバーするとき、このようなシステムを利用できることに留意する。時間領域における回転及び周波数多重化の適用は、起こり得る相互干渉問題を有する近隣送信ビームを有するTRPが、干渉を回避するために、同じ時間において、しかし異なるサブバンドで、ビーム形成同期信号を送信することを可能にする。さらに、異なるサブバンドは直交するので、直交シーケンスの数は、Nの係数で削減される必要がある。ここで、Nはサブバンドの数である。
【0077】
図8は、回転を有する別個の周波数ブロックでのビーム形成同期信号の送信を強調する例示的な時間−周波数プロット800を示す。図8に示すように、第1時間において生じる、周波数ブロック805及び807のような周波数ブロックは、送信ビームの異なるセットによりビーム形成同期信号を送信するために使用される。図8に示すように、送信ビームのセット806は周波数ブロック805で使用され、送信ビームのセット808は周波数ブロック807で使用される。さらに、第2時間において、周波数ブロック810及び812は、それぞれ送信ビームのセット811及び813により同期信号を送信するために使用される。送信ビームのセットは、異なる回転を有するが、送信ビームの同じ基本セットを有して良い。
【0078】
図9は、TRP905により生成されるビーム形成送信の第3の例示的なシーケンス900を示す。TRP905は、異なる時間において適用される回転を有する異なる周波数ブロックでビーム形成信号を送信している。第1時間(time_1)910で、TRP905は、第1サブバンドで送信される4個の分離された送信ビーム(影無しビーム)の第1セット、及び第2サブバンドで送信される4個の分離された送信ビーム(クロスハッチ付きビーム)の第2セットを有する、全部で8個の送信ビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。各送信ビームは異なるビームアイデンティティを有する。第2時間(time_2)915で、TRP905は、第1サブバンドで送信される4個の分離された送信ビームの第1セット、及び第2サブバンドで送信される4個の分離された送信ビームの第2セットを有する、全部で8個の送信ビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。第2時間915で使用される4個の分離された送信ビームのセットは、第1時間910で使用される4個の分離された送信ビームのセットの回転されたバージョンである。各送信ビームは異なるビームアイデンティティを有する。第3時間(time_3)920で、TRP905は、第1時間910及び第2時間915でビーム形成同期信号を送信するために使用される全部の送信ビームを含む、全部で16個の送信ビームを用いてビーム形成ブロードキャスト信号を送信する。TXダイバーシティ、異なるサブバンド、又は異なるサブバンドとTXダイバーシティとの組み合わせ、等を用いるような、ビーム形成ブロードキャスト信号の送信のための前述の技術のうちのいずれかが使用されて良い。
【0079】
図10は、TRP1005により生成されるビーム形成送信の第4の例示的なシーケンスを示す。TRP1005は、回転を有する異なる周波数ブロックでビーム形成信号を送信している。第1時間(time_1)1010で、TRP1005は、第1サブバンドで送信される4個の分離された送信ビーム(影無しビーム)の第1セット、及び第2サブバンドで送信される4個の分離された送信ビーム(クロスハッチ付きビーム)の第2セットを有する、全部で8個の送信ビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。各送信ビームは異なるビームアイデンティティを有する。第2時間(time_2)1015において、TRP1005は、第1時間1010で使用された同じ8個の送信ビームである8個の送信ビームを用いて、ビーム形成ブロードキャスト信号を送信する。TXダイバーシティ、異なるサブバンド、又は異なるサブバンドとTXダイバーシティとの組み合わせ、等を用いるような、ビーム形成ブロードキャスト信号の送信のための前述の技術のうちのいずれかが使用されて良い。第3時間(time_3)1020で、TRP1005は、第1サブバンドで送信される4個の分離された送信ビームの第1セット、及び第2サブバンドで送信される4個の分離された送信ビームの第2セットを有する、全部で8個の送信ビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。第3時間1020で使用される4個の分離された送信ビームのセットは、第1時間1010で使用される4個の分離された送信ビームのセットの回転されたバージョンである。第4時間(time_4)1025において、TRP1005は、第3時間1020で使用された同じ8個の送信ビームである8個の送信ビームを用いて、ビーム形成ブロードキャスト信号を送信する。TXダイバーシティ、異なるサブバンド、又は異なるサブバンドとTXダイバーシティとの組み合わせ、等を用いるような、ビーム形成ブロードキャスト信号の送信のための前述の技術のうちのいずれかが使用されて良い。
【0080】
2個のサブバンドの使用を通じて、要求されるシーケンスの数は、UEが送信ビームのビーム識別子を識別できることを保証するために、16から8に削減される。さらに、ビーム形成同期信号を送信するための時間間隔の数は、4から2に削減できる。
【0081】
例示的な実施形態によると、ビーム形成同期信号は、近隣のアクティブな送信ビーム間でユニークな角度間隔を有する、複数の空間的に分離された送信ビームで同時に送信される。一緒に送信される送信ビームは、同じ識別子を有する。送信ビームは、時間において回転され、各回転は異なる識別子を有する。アクティブな送信ビーム間のユニークな角度間隔は、曖昧さを除去する。より幅広なビームを使用する通信システム及び/又は複数反射のより多く生じるときの環境で動作する通信システムは、この例示的な実施形態のための良好な候補である。
【0082】
例示的な実施形態によると、ビーム形成同期信号は、空間的に分離された送信ビームのセットで同時送信される。ここで、全部の送信ビームは、同じビームアイデンティティを有する。空間的に分離された送信ビームのセットの中の送信ビームは、アクティブビームとして参照される。TXダイバーシティが使用されて良い。アクティブビーム間の角度間隔は、角度カバレッジ領域内で異なる。角度カバレッジ領域は、360度又は(120度のような)セクタであって良い。アクティブビームは、時間と共に回転子、各回転においてアクティブビームは異なるビーム識別子を有する。アクティブビーム間の角度間隔は、回転間で維持され、曖昧さを除去するのを助けるために使用される。
【0083】
図11は、アクティブビームが空間的に分離され且つ同じビームアイデンティティを有する、TRP1105により送信されるビーム形成同期信号の例示的なシーケンスを示す。図11に示すように、単一の送信ビームが回転された場合の16個の回転と比べて、完全なカバレッジを提供するためにアクティブビームの全部で9個の回転が必要である。第1時間では、TRP1105は、第1同期信号構成(SCH_1)1110により構成されるアクティブビームを送信する。第1同期信号構成1110は、(ビームA、B、及びCとラベル付けされた)3個の送信ビームを含む。図11に示すように、ビームAとBとの間の空間的分離はX(例えば、3個のビーム)であり、ビームBとCとの間の空間的分離はY(例えば、5個のビーム)であり、ビームCとAとの間の空間的分離はZ(例えば、7個のビーム)である。第2時間では、TRP1105は、第2同期信号構成(SCH_2)1115により構成されるアクティブビームを送信する。第2同期信号構成1115は、角度量、例えば1ビーム幅分の、第1同期信号構成1110の回転である。第3時間では、TRP1105は、第3同期信号構成(SCH_3)1120により構成されるアクティブビームを送信する。第4時間では、TRP1105は、第4同期信号構成(SCH_4)1125により構成されるアクティブビームを送信する。第5時間では、TRP1105は、第5同期信号構成(SCH_5)1130により構成されるアクティブビームを送信する。第6時間では、TRP1105は、第6同期信号構成(SCH_6)1135により構成されるアクティブビームを送信する。第7時間では、TRP1105は、第7同期信号構成(SCH_7)1140により構成されるアクティブビームを送信する。第8時間では、TRP1105は、第8同期信号構成(SCH_8)1145により構成されるアクティブビームを送信する。第9時間では、TRP1105は、第9同期信号構成(SCH_9)1150により構成されるアクティブビームを送信する。
【0084】
図11に図示したアクティブビーム、同期信号構成、及び回転は、議論のために提供された例であり、例示的な実施形態の範囲又は精神を制限することを意図しないことに留意する。アクティブビーム、同期信号構成、及び回転の代替構成は、合計角度空間(本例では360度)がスイープされ、同時にビーム形成される角度位置(つまり、送信ビームA、B、及びC)がユニークな空間的分離を有し同じビーム識別子を送信して(例えばビームがシーケンスを識別する)曖昧さを除去する限り、可能である。時間シーケンスにおけるビームの各回転は、異なるビーム識別子を送信する。表2は、TRP1105のカバレッジ領域内に位置するUEにより検出可能なビーム識別子のセットを示す。角度におけるUE位置は、UE1205とTRP1105との間の相対角を示す図12に示すように、TRPに対する角度である。TRP1105のカバレッジ領域内の各位置において、UEはビーム識別子のユニークなセットを検出することに留意する。したがって、UEは、TRP1105に対する方向及びビームインデックスを検出できる。
【表2】
【0085】
図13は、TRP1305により生成されるビーム形成送信の第4の例示的なシーケンスを示す。TRP1305は、異なる時間間隔において適用される回転を有する空間的に分離された送信ビーム(つまりアクティブビーム)のセットを用いて、ビーム形成信号を送信している。全てのアクティブビームは、単一の時間間隔において同じビームアイデンティティを有する。第1時間(time_1)1310において、TRP1305は、ビーム識別子1を有する3個のアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。第2時間(time_2)1315において、TRP1305は、ビーム識別子2を有する3個のアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。第3時間(time_3)1320において、TRP1305は、ビーム識別子3を有する3個のアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。第4時間(time_4)1325において、TRP1305は、ビーム識別子4を有する3個のアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。第5時間(time_5)1330において、TRP1305は、ビーム識別子5を有する3個のアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。第6時間(time_6)1335において、TRP1305は、ビーム識別子6を有する3個のアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。第7時間(time_7)1340において、TRP1305は、ビーム識別子7を有する3個のアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。第8時間(time_8)1345において、TRP1305は、ビーム識別子8を有する3個のアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。第9時間(time_9)1350において、TRP1305は、ビーム識別子9を有する3個のアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。第10時間(time_10)1355において、TRP1305は、全ての利用可能送信ビームを用いてビーム形成ブロードキャスト信号を送信する。TXダイバーシティ、異なるサブバンド、又は異なるサブバンドとTXダイバーシティとの組み合わせ、等を用いるような、ビーム形成ブロードキャスト信号の送信のための前述の技術のうちのいずれかが使用されて良い。TRPがビーム形成ブロードキャスト信号を全ての送信ビームで同時送信できない場合、ビーム形成ブロードキャスト信号は、異なるサブフレームの全ての送信ビームの異なるサブセットで送信されて良い。
【0086】
UEがビーム形成同期信号を検出すると(及び自身の受信機を同期すると)、フレーム構造が固定されるので、UEはビーム形成ブロードキャスト信号を受信及び復調すべきタイミングオフセットを知るだろう。この例示的な実施形態の特性により、ビーム形成同期信号の全ての時間インスタンス(例えばサブフレーム)は、TRPからのどのビーム方向が最良の方向であるかをUEが明確に決定できる前に、受信される。UEが正しいタイミングを有する少なくとも1つのビームアイデンティティを検出すると、TRPからの正しいビームを完全に確立するために、UEは、ビーム形成同期信号の次のセットを検出し続ける必要があって良い。
【0087】
例示的な実施形態によると、ビーム形成同期信号は、周波数ダイバーシティをサポートするために同じ送信ビーム方向を有する又は時間次元においてオーバヘッドを削減するために異なる送信ビーム方向を有する、複数のサブバンドで送信される。先に議論したように、異なるビーム形成同期信号が異なる送信ビーム方向を有する異なるサブバンドで送信されるとき、異なるビーム識別子が使用される。
【0088】
図14は、TRP1405により生成されるビーム形成送信の第5の例示的なシーケンスを示す。TRP1405は、3に等しいサブバンド数により、異なる時間において適用される回転を有する異なる周波数サブバンドで、空間的に分離された送信ビーム(つまりアクティブビーム)のセットを用いて、ビーム形成信号を送信している。単一の時間における単一の周波数サブバンド内の全てのアクティブビームは、同じビームアイデンティティを有するが、ビームアイデンティティは、単一周波数サブバンド内の同じアクティブビームであっても、異なる時間間隔において変化する。第1サブバンド1410で且つ第1時間において、TRP1405は、(結合第1送信1411における白色ビームとして示される)ビーム識別子1を有するアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。同じ時間において且つ第2サブバンドで、TRP1405は、第1回転を用いて(結合第1送信1411におけるハッチングされたビームとして示される)ビーム識別子2を有するアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。第3サブバンドで、TRP1405は、第3回転の後、(結合第1送信1411におけるクロスハッチングされたビームとして示される)ビーム識別子3を有するアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。第2時間において且つ第1サブバンドで、TRP1405は、(結合第2送信1412における白色ビームとして示される)ビーム識別子4を有するアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。同じ時間において、TRP1405は、第1回転の後に(結合第2送信1412におけるハッチングされたビームとして示される)ビーム識別子5を有するアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。同じ時間において、TRP1405は、更なる回転を用いて、(結合第2送信1412におけるクロスハッチングされたビームとして示される)ビーム識別子6を有するアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。
【0089】
第3時間1415において且つ第1サブバンドで、TRP1405は、(結合第3送信1415における白色ビームとして示される)ビーム識別子7を有するアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。同じ時間において、TRP1405は、(結合第3送信1415におけるハッチングされたビームとして示される)ビーム識別子8を有する回転されたアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。同じ時間において、TRP1405は、(結合第3送信1415におけるクロスハッチングされたビームとして示される)ビーム識別子9を有する回転されたアクティブビームを用いてビーム形成同期信号を送信する。第4時間において、TRP1405は、結合送信1416に示すように、ビーム形成ブロードキャスト信号を送信する。TXダイバーシティ、異なるサブバンド、又は異なるサブバンドとTXダイバーシティとの組み合わせ、等を用いるような、ビーム形成ブロードキャスト信号の送信のための前述の技術のうちのいずれかが使用されて良い。
【0090】
UEがビーム形成ブロードキャスト信号からシステム情報を復調するために、UEは、(フレーム及びサブフレームに基づき)TRPと時間及び周波数同期される必要がある。先に議論したように、UEがTRPビームインデックスを決定できる場合、UEは、受信したビーム形成同期信号とビーム形成ブロードキャスト信号との間の時間オフセットも知る。他の利点は、以下に記載するように、TRPビームインデックスの取得と共に含まれ得る。
【0091】
UEが、同期段階中にTRPからの良好な候補ビーム方向を決定し、(3GPP LTE又はその他のようなレガシーキャリアとの二重接続を用いて)TRPに情報をフィードバックできる場合、アップリンク同期を確立するための後続の処理又はメッセージ(つまりRACH信号をビーム形成するとき)、又はUE固有ビーム形成参照信号の割り当ては、削減できる。図15は、同期に参加する装置により交換されるメッセージ及び実行される処理の図1500を示す。同期に参加する装置は、TRP1505、UE1510、及びレガシーeNB1515を含む。レガシー接続1520が、UE1510とレガシーeNB1515との間に存在する。TRP1505は、ビーム形成同期信号及びビーム形成ブロードキャスト信号を送信し(イベント1522及び1523)、UE1510は、ビーム形成同期信号を受信し(イベント1524)、時間及び周波数同期、及び最良ビームアイデンティティを決定する(ブロック1526)。UE1510は、最良ビームアイデンティティ及び任意でTRP1505の識別子のフィードバックを、レガシーeNB1515に提供する(イベント1528)。レガシーeNB1515は、例えばUE1510から受信した情報を提供することにより、ビーム形成RACHのためにTRP1505を準備する(イベント1530)。UE1510は、既にTRP1505に予め揃えられたビーム形成RACHを送信する。
【0092】
さらに、(近隣TRPのビーム形成同期識別子から導出される)近隣TRPのビームアイデンティティの識別及びそれに関するフィードバックの現在TRP(又は現在接続されたTRP)への提供は、また、近隣TRPのビーム形成CSI−RSに関するフィードバックを単に提供することに比べて、近隣セルの報告を加速し得る。ビーム形成CSI−RSの使用と比較されるこの加速は、近隣セルのビーム形成CSI−RSインデックスが、ビーム形成CSI−RSが復調され得る前に、(例えばビーム形成ブロードキャスト信号又はその他を復調することにより)近隣TRPのCSI−RS構成がUEにより知られると取得されるだけであるという事実に起因する。同一代理人による特許出願、名称「Beam Detection, Beam Tracking and Random Access in MM−Wave Small Cells in Heterogeneous Network」、出願番号第14/791112号、2015年7月2日出願、参照によりここに組み込まれる、では、(ビーム形成ブロードキャスト信号を同期化し及び復調した後に)処理を削減するために二重接続を用いてビーム形成CSI−RSからのビームインデックス情報をフィードバックする技術が提供される。同一代理人による特許出願、名称「System and Method for Initial Attachment in a Communications System Utilizing Beam−Formed Signals」、出願番号第15/133285号、2016年4月20日出願、参照によりここに組み込まれる、では、幅広ビームで送信された異なる同期信号間の境界を利用して、RACH送信のタイミングを決定する技術が提供される。
【0093】
使用されるシステムに依存して、ビーム形成同期信号の各々を識別するために、異なるシーケンスセットが使用されて良い。一例として、通信システムが周波数領域等化(frequency domain equalization、FDE)によるシングルキャリア(single carrier、SC)変調を用いる場合、Golay符号が選択される。一方で、通信システムが直交周波数分割多重(orthogonal frequency division multiplexing、OFDM)を用いる場合、Zadoff−Chu(ZC)シーケンスが選択されて良い。Golay符号及びZCシーケンスは例であることが意図される。
【0094】
図16は、現世代3GPP LTE通信システムにおけるPSS及びSSSの図1600を示す。図1600に示すように、同じPSSがフレーム毎に(10個のスロット毎に)2回送信され、ZCシーケンスルートのルートに基づき物理(physical、PHY)レイヤアイデンティティNID(2)(0,1,2)を示す。SSSシーケンスは、2つの長さの31個のシーケンスのインターリーブされた組み合わせであり、PSSから導出されたシーケンスによりスクランブルされる(組み合わせは、スロット0とスロット10との間で変化する)。SSSシーケンスは、PHYレイヤセル識別子NID(1)を示す。ここで、セル識別子=NIDcell=3NID(1)+NID(2)である。
【0095】
3GPP LTEにおけるPSS/SSSの現在構成により、UEは、フレーム及びスロットタイミングを取得し、並びに同期段階からセル識別子を取得できる。各フレームの4個のスロットにおいて、合計所要オーバヘッドは6個のRBである(各フレームが120個のスロットを有する)。正確なオーバヘッドは、システム帯域幅使用に依存するが、システム帯域幅が6個のRBだけであるとき、3.33%まで高くなり得る。
【0096】
ここで議論されたこれらの通信システムのような、ビーム形成同期信号を使用する通信システムでは、2個のアイテムセットが得られる。
a)ビーム識別子(空間同期)、周波数及び時間(フレーム及びスロット)同期;又は、
b)セル識別子、ビーム識別子(空間同期)、周波数及び時間(フレーム及びスロット)同期。
(b)は(a)に比べてより高いオーバヘッドを必要とし得ることが明らかである。ここに記載される技術を用いて(a)及び(b)の両方について一般的なソリューションが提供される。
【0097】
図17は、空間、周波数、及び時間同期のための第1の例示的なビーム形成同期信号ペイロード及びフレーム構造1700を示す。ビーム形成同期信号フレーム構造1700は、サブフレーム0 1707のスロット0 1705及びサブフレーム5 1712のスロット10 1710を含むサブフレーム毎に2個のスロットを有する10個のサブフレームを含む。スロット0 1705及びスロット10 1710は複数のシンボルを含み、それらの幾つかは、ビーム形成同期信号を運ぶために使用される。一例として、スロット0 1705のシンボル1715は、ビーム形成同期信号を送信するために専用のRB1720のようなRB、及び他の信号により使用されるRB1722及び1724のような他のRBを含む。
【0098】
一実施形態によると、フレーム構造1700のようなフレーム構造の第2の半分で使用されるシーケンスは、フレーム構造の第1の半分で使用されるシーケンスの相補的バージョンである。したがって、フレームの異なる部分が識別でき、サブフレーム及びフレームタイミングが確立できる。このような状況では、各ビーム形成同期信号シンボルは、フレーム毎に2回送信される。探索の複雑性が簡略化され得、フレーム及びスロットタイミングが可能である。ここで使用されるように、相補的シーケンスは、循環シフトシーケンス、共役シーケンス、異なるルートを有するシーケンス、位相シフト、等を含んで良い。
【0099】
図18は、空間、周波数、及び時間同期のための2の例示的なビーム形成同期信号ペイロード及びフレーム構造1800を示す。ビーム形成同期信号フレーム構造1800は、サブフレーム0 1807のスロット0 1805及びサブフレーム5 1812のスロット10 1810を含むサブフレーム毎に2個のスロットを有する10個のサブフレームを含む。スロット0 1805及びスロット10 1810は、複数のシンボルを含み、それらの幾つかは、ビーム形成同期信号を運ぶために使用される。一例として、スロット0 1805のシンボル1815は、異なる回転のビーム形成同期信号を送信するために専用のRB1820及び1821のようなRB、及び他の使用のために専用のRB1822及び1824のような他のRBを含む。一例として、RB1820は、第1回転のビーム形成同期信号を送信するために使用され、RB1821は、第2回転のビーム形成同期信号を送信するために使用される。
【0100】
一実施形態によると、フレーム構造1800のようなフレーム構造の第2の半分で使用されるシーケンスは、フレーム構造の第1の半分で使用されるシーケンスの相補的バージョンである。したがって、フレームの異なる部分が識別でき、サブフレーム及びフレームタイミングが確立できる。ビーム形成同期信号シンボルの数は、図18に示すようにM/Nの係数で削減され得る。ここで、Mは必要な通常の回転数であり、Nは周波数サブバンドの数である。
【0101】
UEがセル識別子及びTRPの何らかの種類の識別子を決定するために、追加情報が必要である。例示的な実施形態によると、ビーム形成同期信号を送信する各アクティブビームは、ビーム識別子、SSS及びPSSを含む。図19Aは、第1の例示的なビーム形成同期信号フォーマット1900を示す。ビーム形成同期信号フォーマット1900は、ビーム識別子フィールド1905、SSSフィールド1910、及びPSSフィールド1915を含む。ビーム識別子フィールド1905は、アクティブビームに関連付けられたビーム識別子に関するシーケンスを含む。SSSフィールド1910は、スクランブリングコードのようなSSSに関するシーケンスを含む。シーケンスはNID(1)にマッピングされ、スロット0で使用されるシーケンスはスロット10で使用されるシーケンスと異なる。PSSフィールド1915は、単一のTRPからの全てのアクティブビームについて同じシーケンスを含む。シーケンスは、PHYレイヤアイデンティティNID(2)にマッピングされる。
【0102】
例示的な実施形態によると、ビーム形成同期信号を送信する各アクティブビームは、1つのシーケンスに結合されたビーム識別子及びSSS、並びにPSSを含む。図19Bは、第2の例示的なビーム形成同期信号フォーマット1950を示す。ビーム形成同期信号フォーマット1950は、SSSフィールド1955及びPSSフィールド1960を含む。SSSフィールド1955は、スクランブリングコードのようなSSSのシーケンスを含む。シーケンスはNID(1)にマッピングされ、スロット0で使用されるシーケンスはスロット10で使用されるシーケンスと異なる。シーケンスは、また、位相シフト、循環シフト、コードグループマッピング、等のようにビーム識別子にマッピングされる。PSSフィールド1960は、単一のTRPからの全てのアクティブビームについて同じシーケンスを含む。シーケンスは、PHYレイヤアイデンティティNID(2)にマッピングされる。ここで議論される例示的な実施形態は時間オーバヘッドを削減するので、図19A又は19Bの両方式が対応可能である。図8に示す技術が実装される場合(図18で拡張提案1としてラベル付けされる)、図19Bの実装は、サブバンドが2に固定され(N=2)、4個のビームが同時に送信され、合計16個のビーム方向が必要であるとき、フレームのスロット0及び10で4個のシンボルのオーバヘッドを生じ得る。他の変形も可能である。
【0103】
UEがビーム形成同期信号を検出するために、UEは、概して、全ての利用可能受信機チェーンをリッスンし、既知のシーケンスに一致する並列相関器バンクを有する。UEが例えば90度の半値幅(half power bandwidth、HPBW)ビームを有するビーム形成を使用する状況では、異なる受信機チェーンが異なるビーム方向を同時にリッスンして良い。UEが4個の受信チェーンを有する場合、UEは、全ての方向(360度)で同時にリッスンし得る。UEにおいて利用可能な受信機チェーンの数は、UEは接続されたTRPから受信しているので、UEが近隣TRPを同時に監視する場合に、より低い場合がある。
【0104】
セル端ユーザのために干渉のないビーム形成同期信号の受信を可能にするために、ビーム形成同期信号は、時間、周波数、及び角度空間において調整されて良い。したがって、セル端ユーザは、1つのビーム形成同期信号を所与の周波数−時間リソースにおいて受信できるだけである。時間、周波数、及び角度空間において装置を調整する技術は、同一代理人により特許出願、名称「System and Method for beam−formed reference and control signals」、米国出願番号第14/815571、2015年7月31日出願、参照によりここに組み込まれる、において議論される。UEがビーム形成を使用する状況では、TRPが超高密度ネットワーク(ultra−dense network、UDN)の部分であるとき、又は各ユーザのビームが異なるTRPからの信号を同時に受信できるとき、TRPが調整されることが要求されるだけで良い。
【0105】
図20Aは、ビーム形成制御信号を送信するTRPにおいて生じる第1の例示的な動作2000のフロー図を示す。動作2000は、TRPが、同期信号及びブロードキャスト信号を含むビーム形成制御信号を送信するとき、通信システムのTRPにおいて生じる動作を示し得る。
【0106】
動作2000は、TRPが空間的に分離された送信ビームのセットを決定するステップで開始する(ブロック2005)。空間的に分離された送信ビームのセットは、技術標準又は通信システムのオペレータにより指定されて良い。このような状況では、空間的に分離された送信ビームのセットは、TRPのメモリに格納されて良い。代替として、TRPは、空間的に分離された送信ビームのセットを(ローカル又はリモート)サーバから又は通信システム内の何らかの他の装置から、読み出して良い。空間的に分離された送信ビームのセットは、近隣TRPの空間的に分離された送信ビームのセットと協調されて良い。代替として、TRPは、空間的に分離された送信ビームのセットを選択して良い。空間的に分離された送信ビームのセットの選択は、利用可能送信ビームの数、利用可能周波数サブバンドの数、TRPのビーム形成能力、UEの受信能力、UEのモビリティ、許容通信オーバヘッド、許容同期待ち時間、等のような因子に従い行われて良い。
【0107】
TRPは、空間的に分離された送信ビームのセットに従い同期信号をビーム形成する(ブロック2010)。複数のサブバンドが使用される場合、TRPは、サブバンドの各々について、空間的に分離された送信ビームのセットに従い同期信号をビーム形成して良い。TRPは、ビーム形成同期信号を送信する(ブロック2015)。ビーム形成同期信号の送信は、通信システムの構成に依存して、単一のバンド又は複数のサブバンドで生じて良い。TRPは、同期周期が完了したかどうかを決定するためにチェックを実行する(ブロック2020)。一例として、TRPが全ての利用可能送信ビームでビーム形成同期周期を送信した場合、同期周期が完了する。代替として、同期周期は、TRPが全ての利用可能送信ビームでビーム形成同期信号を送信することを可能にするために必要とされるものより短くて良い。このような同期周期の一例は図6A〜6Fに示される。ここで、完全な同期周期は、4個の回転の空間的に分離された送信ビームのセットを含むが、同期周期は、それぞれ2個の回転の空間的に分離された送信ビームのセットの2個の別個の同期周期に区分される。同期周期が完了しない場合、TRPは、空間的に分離された送信ビームのセットを回転する(ブロック2025)。空間的に分離された送信ビームのセットの回転は、空間的に分離された送信ビームのセットの決定の間に指定され、同期周期(又はTRPが全ての利用可能な送信ビームでビーム形成同期信号を送信できるようにするために必要なものより、同期周期が短い状況では同期周期)が完了するときまでに、TRPが全ての利用可能送信ビームでビーム形成同期信号を送信することを保証する。TRPは、空間的に分離された送信ビームの回転されたセットに従い同期信号をビーム形成するためにブロック2010に戻る。
【0108】
同期周期が完了した場合、TRPは、ブロードキャスト信号をビーム形成し(ブロック2030)、ビーム形成ブロードキャスト信号を送信する(ブロック2035)。TXダイバーシティ、異なるサブバンド、又は異なるサブバンドとTXダイバーシティとの組み合わせ、等を用いるような、ビーム形成ブロードキャスト信号の送信のための前述の技術のうちのいずれかが使用されて良い。同期周期が複数の同期周期に区分された場合、TRPは、ブロック2010に戻って、別の同期周期を開始する。TRPは、同期周期が完了したかどうかを決定するためにチェックを実行する(ブロック2040)。同期周期が完了していない場合、TRPは空間的に分離された送信ビームのセットを変更し(空間的に分離された送信ビームのセットに回転を提供するように単純であって良い)、ブロック2010に戻って、ビーム形成同期信号の送信を続ける。議論を目的として、図6A〜6Fに示すような同期周期を考える。このような状況では、第1同期周期は、図6A及び6Bに示すような2個の回転の空間的に分離された送信ビームのセットでの送信を含み、第2同期周期は、図6D及び6Eに示すような2個の回転の空間的に分離された送信ビームのセットを含み、一方で、同期周期は図6A〜6Fに示すような送信を含む。同期周期が完了すると、TRPは、UEからのRACH受信のために準備して良い(ブロック2040)。
【0109】
図20Bは、ビーム形成信号を送信するTRPにおいて生じる第2の例示的な動作2050のフロー図を示す。動作2050は、TRPが、同期信号を含むビーム形成制御信号を送信するとき、通信システムのTRPにおいて生じる動作を示し得る。動作2050は、TRP以外のエンティティが、異種展開又は二重接続展開におけるようなブロードキャスト信号を送信し、ブロードキャスト信号を送信し、及びTRPが(同期信号を含む)ビーム形成信号を送信する状況において適用可能であり得ることに留意する。
【0110】
動作2050は、TRPが空間的に分離された送信ビームのセットを決定するステップで開始する(ブロック2055)。空間的に分離された送信ビームのセットは、技術標準又は通信システムのオペレータにより指定されて良い。このような状況では、空間的に分離された送信ビームのセットは、TRPのメモリに格納されて良い。代替として、TRPは、空間的に分離された送信ビームのセットを(ローカル又はリモート)サーバから又は通信システム内の何らかの他の装置から、読み出して良い。空間的に分離された送信ビームのセットは、近隣TRPの空間的に分離された送信ビームのセットと協調されて良い。代替として、TRPは、空間的に分離された送信ビームのセットを選択して良い。空間的に分離された送信ビームのセットの選択は、利用可能送信ビームの数、利用可能周波数サブバンドの数、TRPのビーム形成能力、UEの受信能力、UEのモビリティ、許容通信オーバヘッド、許容同期待ち時間、等のような因子に従い行われて良い。
【0111】
TRPは、空間的に分離された送信ビームのセットに従い同期信号をビーム形成する(ブロック2060)。複数のサブバンドが使用される場合、TRPは、サブバンドの各々について、空間的に分離された送信ビームのセットに従い同期信号をビーム形成して良い。TRPは、ビーム形成同期信号を送信する(ブロック2065)。ビーム形成同期信号の送信は、通信システムの構成に依存して、単一のバンド又は複数のサブバンドで生じて良い。TRPは、同期周期が完了したかどうかを決定するためにチェックを実行する(ブロック2070)。一例として、TRPが全ての利用可能送信ビームでビーム形成同期周期を送信した場合、同期周期が完了する。代替として、同期周期は、TRPが全ての利用可能送信ビームでビーム形成同期信号を送信することを可能にするために必要とされるものより少なくて良い。このような同期周期の一例は図6A〜6Fに示される。ここで、完全な同期周期は、4個の回転の空間的に分離された送信ビームのセットを含むが、同期周期は、それぞれ2個の回転の空間的に分離された送信ビームのセットの2個の別個の同期周期に区分される。同期周期が完了しない場合、TRPは、空間的に分離された送信ビームのセットを回転する(ブロック2075)。空間的に分離された送信ビームのセットの回転は、空間的に分離された送信ビームのセットを決定する間に指定され、同期周期が完了するときまでに、TRPが全ての利用可能送信ビームでビーム形成同期信号を送信することを保証する。TRPは、空間的に分離された送信ビームの回転されたセットに従い同期信号をビーム形成するためにブロック2060に戻る。同期周期が完了した場合、TRPは同期周期が完了したかどうかを決定するためにチェックを実行する(ブロック2080)。同期周期が完了していない場合、TRPは空間的に分離された送信ビームのセットを変更し(空間的に分離された送信ビームのセットに回転を提供するように単純であって良い)(ブロック2085)、ブロック2060に戻って、ビーム形成同期信号の送信を続ける。同期周期が完了すると、TRPは、UEからのRACH受信のために準備して良い(ブロック2090)。
【0112】
図21は、同期化を実行するUEにおいて生じる例示的な動作2100のフロー図を示す。動作2100は、UEが、同期信号及びブロードキャスト信号を含むビーム形成制御信号を利用して同期を実行するとき、通信システムのUEにおいて生じる動作を示し得る。
【0113】
動作2100は、ビーム形成同期信号が受信されたかどうかを決定するために、UEがチェックを実行するステップで開始する(ブロック)2105。ビーム形成同期信号が受信された場合、UEは、受信したビーム形成同期信号のビーム識別子を決定する(ブロック2110)。UEは、同期周期が完了したかどうかを決定するためにチェックを実行する(ブロック2115)。同期周期が完了していない場合、UEは、ブロック2105に戻って、追加ビーム形成同期信号を受信する可能性がある。UEは、ビーム形成同期信号を送信しているTRPに対するUEの位置に依存して、いかなる他のビーム形成同期信号を受信しなくて良い。
【0114】
同期周期が完了した場合、UEは、UEに向けられた送信ビームのビームインデックスを決定する(ブロック2120)。ビームインデックスの決定は、ブロック2110で決定されるようなUEにより受信された1又は複数のビーム形成同期信号の1又は複数のビームアイデンティティを用いて行われる。UEはブロードキャスト信号を受信する(ブロック2125)。ブロードキャスト信号は、図20Aに記載されたようなTRPからのビーム形成ブロードキャスト信号であって良い。代替として、ブロードキャスト信号は、二重接続展開においてレガシーeNBから受信されて良い。同期周期が完了すると受信されるブロードキャスト信号に証言を当てた議論であるが、ブロードキャスト信号は、同期周期前に、同期周期中に、又は同期周期後に、のようにいつでも受信されて良い。図6A〜6Fに示すように、同期周期が複数の同期周期に区分される場合、UEは、任意の所与の同期周期においてビーム形成同期信号又はビーム形成ブロードキャスト信号のいずれかを受信することを保証されないことに留意する。しかしながら、UEは、同期周期全体に渡り少なくとも1つのビーム形成同期信号及び1つのブロードキャスト信号を受信することを保証される。
【0115】
UEは、任意で、ビームインデックスをフィードバックする(ブロック2130)。二重接続展開では、ビームインデックスは、UEにサービスしているレガシーeNBにフィードバックされて良い。UEは、TRPとのRACH手順を実行する(ブロック2135)。TRPは、RACH手順のための正しいビームで受信するようTRPを準備するために、このビームインデックス情報を使用できる。UEは、タイミング情報のために及びRACHを送信すべきときを知るために、ビームインデックスを使用する。UEは、ビームインデックスに従いRACH送信を実行して良い。
【0116】
図22は、ホスト装置にインストールされ得る、本願明細書に記載の方法を実行する実施形態の処理システム2200のブロック図を示す。示されるように、処理システム2200は、プロセッサ2204、メモリ2206、インタフェース2210−2214、を含む。これらは、図22に示されるように配置されて良い(又はされなくて良い)。プロセッサ2204は、計算及び/又は他の処理関連タスクを実行するよう適応される任意のコンポーネント又はコンポーネントの集合であって良い。メモリ2206はプロセッサ2204による実行のためのプログラミング及び/又は命令を格納するよう適応される任意のコンポーネント又はコンポーネントの集合であって良い。一実施形態では、メモリ2206は、非一時的コンピュータ可読媒体を含む。インタフェース2210、2212、2214は、処理システム2200が他の装置/コンポーネント及び/又はユーザと通信することを可能にする任意のコンポーネント又はコンポーネントの集合であって良い。例えば、インタフェース2210、2212、2214のうちの1又は複数は、プロセッサ2204からホスト装置及び/又はリモート装置にインストールされたアプリケーションにデータ、制御、又は管理メッセージを通信するよう適応されて良い。別の例として、インタフェース2210、2212、2214のうちの1又は複数は、ユーザ又はユーザ装置(例えば、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、等)が処理システム2200と相互作用する/通信することを可能にするよう適応されて良い。処理システム2200は、長期記憶装置(例えば、不揮発性メモリ、等)のような、図22に示されない追加コンポーネントを含んで良い。
【0117】
幾つかの実施形態では、処理システム2200は、電子通信ネットワークに又はその場合にその部分にアクセスするネットワーク装置に含まれる。一例では、処理システム2200は、基地局、中継局、スケジューラ、コントローラ、ゲートウェイ、ルータ、アプリケーションサーバ、又は電子通信ネットワーク内の任意の他の装置のような、無線又は有線電子通信ネットワーク内のネットワーク側装置である。他の実施形態では、処理システム2200は、移動局、ユーザ機器(user equipment、UE)、パーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、タブレット、ウェアラブル通信装置(例えば、スマートウォッチ、等)、又は電子通信ネットワークにアクセスするよう適応される任意の他の装置のような、無線又は有線電子通信ネットワークにアクセスするユーザ側装置である。
【0118】
幾つかの実施形態では、インタフェース2210、2212、2214のうちの1又は複数は、処理システム2200を、電子通信ネットワークを介してシグナリングを送信し及び受信するよう適応される通信機に接続する。図23は、電子通信ネットワークを介してシグナリングを送信し及び受信するよう適応される通信機2300のブロック図を示す。通信機2300は、ホスト装置にインストールされて良い。示されるように、通信機2300は、ネットワーク側インタフェース2302、カプラ2304、送信機2306、受信機2308、信号プロセッサ2310、及び装置側インタフェース2312を含む。カプラ2304は、標準的に、周波数分割複信(frequency division duplexed、FDD)通信システムの通信機内に存在することに留意する。時分割複信(time division duplexed、TDD)通信システムでは、代わりにスイッチが存在し得る。ネットワーク側インタフェース2302は、無線又は有線電子通信ネットワークを介してシグナリングを送信し及び受信するよう適応される任意のコンポーネント又はコンポーネントの集合を含み得る。カプラ2304は、ネットワーク側インタフェース2302を介して双方向通信を実現するよう適応される任意のコンポーネント又はコンポーネントの集合を含み得る。送信機2306は、ベースバンド信号をネットワーク側インタフェース2302を介する送信に適する変調キャリア信号に変換するよう適応される任意のコンポーネント又はコンポーネントの集合(例えば、アップコンバータ、電力増幅器、等)を含み得る。受信機2308は、ネットワーク側インタフェース2302を介して受信したキャリア信号をベースバンド信号に変換するよう適応される任意のコンポーネント又はコンポーネントの集合(例えば、ダウンコンバータ、低雑音増幅器、等)を含み得る。信号プロセッサ2310は、ベースバンド信号を装置側インタフェース2312を介する通信に適するデジタル信号に又はその逆に変換するよう適応される任意のコンポーネント又はコンポーネントの集合を含み得る。装置側インタフェース2312は、信号プロセッサ2310とホスト装置内のコンポーネント(例えば、処理システム2200、ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)ポート、等)との間でデータ信号を通信するよう適応される任意のコンポーネント又はコンポーネントの集合を含み得る。
【0119】
通信機2300は、任意の種類の通信媒体を介してシグナリングを送信し及び受信して良い。幾つかの実施形態では、通信機2300は、無線媒体を介してシグナリングを送信し及び受信する。例えば、通信機2300は、セルラプロトコル(例えば、ロングタームエボリューション(long−term evolution、LTE)、等)、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)プロトコル(例えば、Wi−Fi、等)、又は任意の種類の無線プロトコル(例えば、Bluetooth、近距離通信(near field communication、NFC)、等)のような無線電子通信プロトコルに従い通信するよう適応される無線通信機であって良い。このような実施形態では、ネットワーク側インタフェース2302は、1又は複数のアンテナ/放射素子を含む。例えば、ネットワーク側インタフェース2302は、単一のアンテナ、複数の別個のアンテナ、又はマルチレイヤ通信のために構成されたマルチアンテナアレイ、例えば単一入力多出力(single input multiple output、SIMO)、多入力単一出力(multiple input single output、MISO)、多入力多出力(multiple input multiple output、MIMO)、等を含み得る。他の実施形態では、通信機2300は、有線媒体、例えばツイストペアケーブル、同軸ケーブル、光ファイバ、等を介してシグナリングを送信し及び受信する。特定の処理システム及び/又は通信機は、図示の全てのコンポーネントを、又はコンポーネントのうちの一部のみを用いても良く、統合のレベルは装置によって変わって良い。
【0120】
本願明細書に提供される実施形態の方法のうちの1又は複数の態様は、対応するユニット又はモジュールにより実行されて良いことが理解されるべきである。例えば、信号は、送信ユニット又は送信モジュールにより送信されて良い。信号は、受信ユニット又は受信モジュールにより受信されて良い。信号は、処理ユニット又は処理モジュールにより処理されて良い。他のステップは、ビーム形成ユニット/モジュール、決定ユニット/モジュール、回転ユニット/モジュール、及び/又は反復ユニット/モジュール、により実行されて良い。それぞれのユニット/モジュールは、ハードウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合わせであって良い。例えば、ユニット/モジュールのうちの1又は複数は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)又は特定用途向け集積回路(application−specific integrated circuit、ASIC)のような集積回路であって良い。
【0121】
本開示及びその利点が詳細に記載されたが、種々の変更、置換及び修正が添付の請求項により定められる本開示の精神及び範囲から逸脱することなく行われうることが理解されるべきである。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5A-5E】
図6A-6F】
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19A
図19B
図20A
図20B
図21
図22
図23