特許第6804676号(P6804676)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 菅井 雅俊の特許一覧

特許6804676プログラム、情報記録装置及び情報記録方法
<>
  • 特許6804676-プログラム、情報記録装置及び情報記録方法 図000002
  • 特許6804676-プログラム、情報記録装置及び情報記録方法 図000003
  • 特許6804676-プログラム、情報記録装置及び情報記録方法 図000004
  • 特許6804676-プログラム、情報記録装置及び情報記録方法 図000005
  • 特許6804676-プログラム、情報記録装置及び情報記録方法 図000006
  • 特許6804676-プログラム、情報記録装置及び情報記録方法 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6804676
(24)【登録日】2020年12月4日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】プログラム、情報記録装置及び情報記録方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20201214BHJP
   G07C 5/00 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
   G08G1/00 D
   G07C5/00 Z
【請求項の数】9
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2020-49355(P2020-49355)
(22)【出願日】2020年3月19日
【審査請求日】2020年3月19日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504102448
【氏名又は名称】菅井 雅俊
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】菅井 雅俊
【審査官】 秋山 誠
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−257849(JP,A)
【文献】 国際公開第2016/035214(WO,A1)
【文献】 特開2010−271906(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00
G07C 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
車外用撮像部が車両の周囲の状態を撮像する動作と、前記車外用撮像部とは異なる車内用撮像部が、所定のメッセージが表示される表示領域を含む車内の状態を撮像する動作とを制御する撮像制御部、
前記表示領域に表示された前記所定のメッセージが車外及び車内から視認可能な透過型のディスプレイである表示部に前記所定のメッセージを表示させる表示制御部、及び
前記撮像制御部が前記車外用撮像部に撮像させている状態において、前記表示制御部が前記表示部に前記所定のメッセージを表示させた場合に、前記所定のメッセージが表示されたことを示す第1履歴情報として、前記所定のメッセージが表示されたときに前記撮像制御部が前記車内用撮像部に撮像させた撮像画像を、前記所定のメッセージが表示された表示時刻を含む所定の期間において前記撮像制御部が前記車外用撮像部に撮像させた撮像画像に関連付けて記録する情報記録部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記情報記録部は、前記表示時刻と、前記表示部が表示した前記所定のメッセージの内容とを含むログ情報を、前記所定のメッセージが表示されたことを示す第2履歴情報として記録する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示制御部は、それぞれ異なる前記車両の位置に設置された複数の前記表示部のうち、少なくとも一部の前記表示部に前記所定のメッセージを表示させ、
前記情報記録部は、前記表示制御部が前記所定のメッセージを表示させた前記表示部を識別するための表示部識別情報をさらに含む前記ログ情報を記録する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記情報記録部は、前記所定のメッセージが表示されたことを示すための付加情報を、前記表示制御部が前記表示部に前記所定のメッセージを表示させたときに前記車外用撮像部が撮像した撮像画像に重畳する、
請求項1から3のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを、前記表示部に前記所定のメッセージを表示させるための表示指示を、前記車両の搭乗者から受け付ける指示受付部としてさらに機能させ、
前記表示制御部は、前記指示受付部が受け付けた前記表示指示に対応する前記所定のメッセージを前記表示部に表示させる、
請求項1からのいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを、記憶部に記憶されているそれぞれ異なる複数の前記所定のメッセージの中から、前記指示受付部が受け付けた前記表示指示に対応する前記所定のメッセージを選択する選択部としてさらに機能させ、
前記表示制御部は、前記選択部が選択した前記所定のメッセージを前記表示部に表示させる、
請求項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータを、前記車両の周囲における他の車両の接近を検出する検出部としてさらに機能させ、
前記表示制御部は、前記検出部が前記他の車両の接近を検出した場合に、前記他の車両が接近したことに対応する前記所定のメッセージを前記表示部に表示させる、
請求項1からのいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
車外用撮像部が車両の周囲の状態を撮像する動作と、前記車外用撮像部とは異なる車内用撮像部が、所定のメッセージが表示される表示領域を含む車内の状態を撮像する動作とを制御する撮像制御部と、
前記表示領域に表示された前記所定のメッセージが車外及び車内から視認可能な透過型のディスプレイである表示部に前記所定のメッセージを表示させる表示制御部と、
前記撮像制御部が前記車外用撮像部に撮像させている状態において、前記表示制御部が前記表示部に前記所定のメッセージを表示させた場合に、前記所定のメッセージが表示されたことを示す履歴情報として、前記所定のメッセージが表示されたときに前記撮像制御部が前記車内用撮像部に撮像させた撮像画像を、前記所定のメッセージが表示された表示時刻を含む所定の期間において前記撮像制御部が前記車外用撮像部に撮像させた撮像画像に関連付けて記録する情報記録部と、
を有する情報記録装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する、
車外用撮像部が車両の周囲の状態を撮像する動作と、前記車外用撮像部とは異なる車内用撮像部が、所定のメッセージが表示される表示領域を含む車内の状態を撮像する動作とを制御するステップと、
前記表示領域に表示された前記所定のメッセージが車外及び車内から視認可能な透過型のディスプレイである表示部に前記所定のメッセージを表示させるステップと、
前記車外用撮像部に撮像させている状態において、前記表示部に前記所定のメッセージを表示させた場合に、前記所定のメッセージが表示されたことを示す履歴情報として、前記所定のメッセージが表示されたときに前記車内用撮像部に撮像させた撮像画像を、前記所定のメッセージが表示された表示時刻を含む所定の期間において前記車外用撮像部に撮像させた撮像画像に関連付けて記録するステップと、
を有する情報記録方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を記録するプログラム、情報記録装置及び情報記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車間距離を詰めたり、幅寄せしたり、蛇行運転したりする、いわゆるあおり運転が社会的な問題となっている。特許文献1には、ドライブレコーダに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020−005148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ドライブレコーダで車両の周囲の状態が撮像された撮像画像を記録することにより、車両のドライバーは、あおり運転の被害にあった場合に、当該撮像画像であおり運転の被害にあったことを証明することができるように思える。しかしながら、撮像画像では、例えば、あおり運転をしている車両が意図的に車両間隔を狭くしているのか、単に車両間隔を狭くする癖があるのかがわからない。したがって、上記撮像画像だけでは、あおり運転の被害にあったことを証明するための証拠として十分ではない場合があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、あおり運転の加害者が取った行動と、当該あおり運転の被害者が取った行動とを含むあおり運転に関する一連の事実を客観的に証明するための証拠を提供することができるプログラム、情報記録装置及び情報記録方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様にかかるプログラムは、コンピュータを、撮像部が車両の周囲の状態を撮像する動作を制御する撮像制御部、車外から視認可能な前記車両の位置に設置された表示部に所定のメッセージを表示させる表示制御部、及び前記撮像制御部が前記撮像部に撮像させている状態において、前記表示制御部が前記表示部に前記所定のメッセージを表示させた場合に、前記所定のメッセージが表示されたことを示す履歴情報を、前記所定のメッセージが表示された表示時刻を含む所定の期間において前記撮像制御部が前記撮像部に撮像させた撮像画像に関連付けて記録する情報記録部、として機能させる。
【0007】
前記情報記録部は、前記表示時刻と、前記表示部が表示した前記所定のメッセージの内容とを含むログ情報を、前記履歴情報として記録してもよい。
前記表示制御部は、それぞれ異なる前記車両の位置に設置された複数の前記表示部のうち、少なくとも一部の前記表示部に前記所定のメッセージを表示させ、前記情報記録部は、前記表示制御部が前記所定のメッセージを表示させた前記表示部を識別するための表示部識別情報をさらに含む前記ログ情報を記録してもよい。
【0008】
前記情報記録部は、前記所定のメッセージが表示されたことを示すための付加情報を、前記表示制御部が前記表示部に前記所定のメッセージを表示させたときに前記撮像部が撮像した撮像画像に重畳してもよい。
【0009】
前記表示部は、表示領域に表示した前記所定のメッセージが車外及び車内から視認可能な透過型のディスプレイであり、前記撮像制御部は、前記撮像部である車外用撮像部とは異なる車内用撮像部が前記表示領域を含む車内の状態を撮像する動作をさらに制御し、前記情報記録部は、前記所定のメッセージが表示されたときに前記撮像制御部が前記車内用撮像部に撮像させた撮像画像を、前記履歴情報として記録してもよい。
【0010】
前記プログラムは、前記コンピュータを、前記表示部に前記所定のメッセージを表示させるための表示指示を、前記車両の搭乗者から受け付ける指示受付部としてさらに機能させ、前記表示制御部は、前記指示受付部が受け付けた前記表示指示に対応する前記所定のメッセージを前記表示部に表示させてもよい。
【0011】
前記プログラムは、前記コンピュータを、記憶部に記憶されているそれぞれ異なる複数の前記所定のメッセージの中から、前記指示受付部が受け付けた前記表示指示に対応する前記所定のメッセージを選択する選択部としてさらに機能させ、前記表示制御部は、前記選択部が選択した前記所定のメッセージを前記表示部に表示させてもよい。
【0012】
前記プログラムは、前記コンピュータを、前記車両の周囲における他の車両の接近を検出する検出部としてさらに機能させ、前記表示制御部は、前記検出部が前記他の車両の接近を検出した場合に、前記他の車両が接近したことに対応する前記所定のメッセージを前記表示部に表示させてもよい。
【0013】
本発明の第2の態様にかかる情報記録装置は、撮像部が車両の周囲の状態を撮像する動作を制御する撮像制御部と、車外から視認可能な前記車両の位置に設置された表示部に所定のメッセージを表示させる表示制御部と、前記撮像制御部が前記撮像部に撮像させている状態において、前記表示制御部が前記表示部に前記所定のメッセージを表示させた場合に、前記所定のメッセージが表示されたことを示す履歴情報を、前記所定のメッセージが表示された表示時刻を含む所定の期間において前記撮像制御部が前記撮像部に撮像させた撮像画像に関連付けて記録する情報記録部と、を有する。
【0014】
本発明の第3の態様にかかる情報記録方法は、コンピュータが実行する、撮像部が車両の周囲の状態を撮像する動作を制御するステップと、車外から視認可能な前記車両の位置に設置された表示部に所定のメッセージを表示させるステップと、前記撮像部に撮像させている状態において、前記表示部に前記所定のメッセージを表示させた場合に、前記所定のメッセージが表示されたことを示す履歴情報を、前記所定のメッセージが表示された表示時刻を含む所定の期間において前記撮像部に撮像させた撮像画像に関連付けて記録するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、あおり運転の加害者が取った行動と、当該あおり運転の被害者が取った行動とを含むあおり運転に関する一連の事実を客観的に証明するための証拠を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】情報記録システムの概要を説明するための図である。
図2】情報記録装置の構成を示す図である。
図3】メッセージ管理データベースの構成の一例を示す図である。
図4】車内用のドライブレコーダが撮像した撮像画像を模式的に表した図である。
図5】撮像部が撮像した撮像画像を模式的に表した図である。
図6】情報記録装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[情報記録システムSの概要]
図1は、情報記録システムSの概要を説明するための図である。図1に示す例において、車両Vは、車両Wからあおられている車両であり、車両Wは、車両Vをあおっている車両である。本実施の形態にかかる情報記録システムSは、車両Vの周囲の状態を撮像した撮像画像とともに、車両Wのドライバーによる運転が故意に行われたあおり運転であるか否かを判別するための情報を記録する。情報記録システムSは、あおり運転であるか否かを判別するための情報として、車両Vが、車両Wに対して所定のメッセージを表示したことを示す情報を記録する。情報記録システムSがこのような履歴情報を撮像画像に関連付けて記録することで、あおり運転が行われていたか否かを客観的に判別しやすくなる。
【0018】
情報記録システムSは、表示装置1と、情報記録装置2とを有する。表示装置1は、車両Vにおいて、車外から視認可能な位置に設置された装置であり、例えば、表示領域に表示した所定のメッセージが車外及び車内から視認可能な透過型のディスプレイである。表示装置1は、車両Vのガラス面(例えば窓等)の表示領域に所定のメッセージを投影するプロジェクタであってもよいし、液晶等の非透過型のディスプレイであってもよい。
【0019】
表示装置1は、情報記録装置2の表示部として機能し、情報記録装置2から取得した所定のメッセージを表示する。所定のメッセージは、例えば、車両Wのドライバーの運転を注意するためのメッセージである。
【0020】
情報記録装置2は、車両Vに設置されたコンピュータであり、例えばドライブレコーダである。情報記録装置2は、例えば、表示装置1と電気的に接続されており、所定のメッセージを表示装置1に表示させる。情報記録装置2は、Bluetooth(登録商標)をはじめとする近距離無線通信を介して表示装置1に所定のメッセージを表示させてもよい。
【0021】
図1に示す例において、表示装置1及び情報記録装置2は、車両Vの後方に設置されている。この場合、表示装置1は、車両Vの後方を走行する車両Wのドライバーに向けて所定のメッセージを表示する。また、情報記録装置2は、車両Vの後方の状態を撮像する。
【0022】
なお、表示装置1及び情報記録装置2は、車両Vの後方に限らず、車両Vの前方、左方、又は右方に設置されてもよい。また、表示装置1及び情報記録装置2は、車両Vの前方、後方、左方及び右方それぞれに設置されてもよい。この場合、複数の情報記録装置2のうちのいずれか1つの情報記録装置2が、他の情報記録装置2を制御してもよい。
【0023】
まず、情報記録装置2は、車両Vのエンジンが始動すると、車両Vの後方の状態の撮像を開始する。情報記録装置2は、例えば、車両Vと車両Wとの車間距離が近い場合に、図1に示すようなメッセージMを表示装置1に表示させる。そして、情報記録装置2は、履歴情報を、車両Vの後方の状態が撮像された撮像画像に関連付けて記録する。履歴情報は、メッセージMが表示装置1に表示されたことを示す情報であり、車両Wのドライバーによるあおり運転が故意であるか否かを判別するための情報である。
【0024】
このようにすることで、情報記録システムSは、車両Wのドライバー(加害者)が取った行動と、車両Vのドライバー(被害者)が取った行動とを含むあおり運転に関する一連の事実を客観的に証明するための証拠を提供することができる。これにより、情報記録システムSは、車両Vの搭乗者があおり運転の被害にあったことを証明するための証拠を提供することができる。例えば、情報記録装置2がメッセージMを表示装置1に表示させたにもかかわらず、車両Wのドライバーが、あおり運転をやめなかった場合、故意であおり運転をした蓋然性が高い。したがって、車両Vの搭乗者は、履歴情報と、メッセージMが表示装置1に表示される前後の期間に撮像された撮像画像を用いることにより、車両Wのドライバーが故意であおり運転をしたことを証明することができる。
以下、情報記録装置2の構成について説明する。
【0025】
[情報記録装置2の構成]
図2は、情報記録装置2の構成を示す図である。情報記録装置2は、撮像部21と、第1インターフェイス部22と、第2インターフェイス部23と、記憶部24と、制御部25とを有する。撮像部21は、車両Vの周囲の状態を撮像するために用いられる車外用撮像部であり、例えばカメラである。
【0026】
第1インターフェイス部22は、表示装置1と接続するためのインターフェイスであり、例えばUSB(Universal Serial Bus)である。第1インターフェイス部22は、Bluetoothをはじめとする近距離無線通信で表示装置1と接続するための通信モジュールであってもよい。
【0027】
第2インターフェイス部23は、ハンズフリー機能を有する不図示の外部装置と接続するためのインターフェイスであり、例えば、近距離無線通信で外部装置と接続するための通信モジュールである。外部装置は、搭乗者が発話した内容を示す音声情報を取得するための装置であり、例えば、車両Vに搭載されている車載装置又は搭乗者が使用するスマートフォン等である。なお、第2インターフェイス部23は、音声情報を取得するマイクであってもよい。
【0028】
記憶部24は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスク等の記憶媒体である。記憶部24は、制御部25が実行するプログラムを記憶している。記憶部24は、表示装置1に表示させる所定のメッセージを管理するメッセージ管理データベースを記憶している。
【0029】
図3は、メッセージ管理データベースの構成の一例を示す図である。図3に示すように、メッセージ管理データベースは、メッセージと、キーワードとを関連付けて記憶している。メッセージ管理データベースに記憶されている「メッセージ」は、表示装置1に表示させる所定のメッセージである。メッセージ管理データベースに記憶されている「キーワード」は、関連付けられているメッセージを選択するための情報である。
【0030】
図2に戻り、制御部25は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部25は、記憶部24に記憶されたプログラムを実行することにより、撮像制御部251、表示制御部252、指示受付部253、選択部254、検出部255及び情報記録部256として機能する。
【0031】
撮像制御部251は、撮像部21が車両Vの周囲の状態を撮像する撮像動作を制御する。撮像制御部251は、例えば、車両Vが備える不図示のスタータボタンが押下されたことに応じて車両Vのエンジンが始動した場合に、撮像部21に撮像動作を開始させ、当該スタータボタンが押下されたことに応じて車両Vのエンジンが停止した場合に、撮像部21に撮像動作を停止させる。撮像制御部251は、例えば、撮像部21が撮像した撮像画像を揮発性メモリ(例えばRAM)に記憶させる。
【0032】
表示制御部252は、表示装置1に所定のメッセージを表示させる。具体的には、まず、表示制御部252は、第1インターフェイス部22を介して所定のメッセージを示すメッセージ情報を表示装置1に送信する。そして、表示装置1は、情報記録装置2からメッセージ情報を取得すると、当該メッセージ情報が示す所定のメッセージを表示する。
【0033】
表示制御部252は、例えば、車両Vの搭乗者の指示に応じて、所定のメッセージを表示させる。具体的には、まず、指示受付部253は、第2インターフェイス部23を介して、表示装置1に所定のメッセージを表示させるための表示指示を、搭乗者から受け付ける。そして、表示制御部252は、指示受付部253が受け付けた表示指示に対応する所定のメッセージを表示装置1に表示させる。
【0034】
より具体的には、まず、搭乗者が表示指示の内容(例えば、「車間距離を保ってください」等)を発話すると、外部装置は、当該搭乗者が発話した内容を示す音声情報を取得する。指示受付部253は、第2インターフェイス部23を介して外部装置から音声情報を取得し、取得した音声情報をテキスト情報に変換する。そして、表示制御部252は、変換されたテキスト情報を、表示指示に対応する所定のメッセージとして表示装置1に表示させる。このようにすることで、情報記録装置2は、搭乗者が表示させたいメッセージを表示装置1に表示させることができる。
【0035】
なお、表示制御部252は、変換されたテキスト情報に予め定められたキーワードが含まれている場合に、当該キーワードの後の文字列を、表示指示に対応する所定のメッセージとして表示装置1に表示させてもよい。例えば、キーワードが、「メッセージを表示して」であり、搭乗者が「メッセージを表示して。車間距離を保ってください。」と発話した場合、表示制御部252は、キーワードの後の文字列として、「車間距離を保ってください」を表示装置1に表示させる。
【0036】
車両Vの搭乗者は、あおり運転を受けると、表示させたいメッセージを冷静に考えることが困難な場合がある。表示装置1に表示させるメッセージに車両Vの搭乗者の感情的な表現が含まれてしまうと状況が悪化してしまう可能性があるため、車両Wのドライバーに配慮したメッセージを表示させることが望ましい。そこで、表示制御部252は、予め定められた複数の所定のメッセージの中から、表示指示に対応する所定のメッセージを表示装置1に表示させてもよい。
【0037】
具体的には、まず、選択部254は、メッセージ管理データベースに記憶されている複数の所定のメッセージの中から、指示受付部253が受け付けた表示指示に対応する所定のメッセージを選択する。そして、表示制御部252は、選択部254が選択した所定のメッセージを表示装置1に表示させる。
【0038】
例えば、搭乗者が「車間距離が詰まっているから後ろの車を注意して。」と発話したとする。この場合において、選択部254は、図3に示すメッセージ管理データベースにおいて、変換されたテキスト情報に含まれる「車間距離」と「注意」とを含むキーワードに関連付けて記憶されているメッセージ「車間距離を保ってください」を、表示指示に対応する所定のメッセージとして選択する。このようにすることで、情報記録装置2は、適切なメッセージを表示装置1に表示させることができる。
【0039】
なお、表示制御部252は、車両Vのそれぞれ異なる位置に複数の表示装置1が設置されている場合、複数の表示装置1のうち、少なくとも一部の表示装置1に所定のメッセージを表示させてもよい。表示制御部252は、例えば、変換されたテキスト情報に所定のメッセージを表示させる表示装置1を指定するためのキーワードが含まれている場合に、当該キーワードが示す表示装置1に所定のメッセージを表示させる。表示装置1を指定するためのキーワードは、例えば、「後ろ」、「前」等の方向を示す文字列、又は表示装置1に予め設定された番号等である。
【0040】
表示制御部252は、車両Vと車両Wとの車間距離が短い場合に、所定のメッセージを表示装置1に表示させてもよい。具体的には、まず、検出部255は、車両Wの接近を検出する。検出部255は、例えば、撮像部21が撮像した撮像画像において車両Wの面積の割合が所定の閾値より高い場合に、車両Wの接近を検出する。例えば、車両Vには、車両Vと車両Wとの車間距離を測定する不図示の測定装置(例えば、ステレオカメラ又は赤外線センサー等)が備えられており、検出部255は、測定装置が測定した車両Wまでの距離が所定の閾値より短い場合に、車両Wの接近を検出してもよい。
【0041】
そして、表示制御部252は、検出部255が車両Wの接近を検出した場合に、車両Wが接近したことに対応する所定のメッセージを表示装置1に表示させる。車両Wが接近したことに対応する所定のメッセージは、例えば、予め情報記録装置2に設定されている。このようにすることで、情報記録装置2は、車両Vの周囲の状態に応じて所定のメッセージを表示させることができる。なお、検出部255は、車両Vが所定の速度で走行している場合に、車両Wの接近を検出する処理を実行してもよい。
【0042】
情報記録部256は、所定のメッセージが表示装置1に表示されたことを示す履歴情報と、所定の期間において撮像制御部251が撮像部21に撮像させた撮像画像とを記録する。具体的には、情報記録部256は、撮像制御部251が撮像部21に撮像させている状態において、表示制御部252が表示装置1に所定のメッセージを表示させた場合に、履歴情報を、所定の期間に対応する撮像画像に関連付けて記録する。
【0043】
所定の期間は、所定のメッセージが表示された表示時刻を含む期間であり、例えば、表示時刻を基準とする予め定められた期間(例えば、表示時刻の5分前から表示時刻の5分後までの期間等)である。所定の期間は、表示装置1に所定のメッセージが表示されたときに接近した車両Wとの距離が所定の閾値より短くなったときから、当該距離が所定の閾値より長くなったときまでの期間であってもよい。
【0044】
例えば、まず、情報記録部256は、揮発性メモリに記憶されている撮像画像の中から、所定の期間において撮像制御部251が撮像部21に撮像させた撮像画像を読み出す。そして、情報記録部256は、読み出した撮像画像と、当該撮像画像のファイル名を含む履歴情報とを不揮発性メモリ(例えばROM等)に記憶させることにより、履歴情報と撮像画像とを関連付けて記録する。
【0045】
情報記録部256は、例えば、表示制御部252が表示装置1に所定のメッセージを表示させる処理を実行したときのログ情報を、履歴情報として記録する。具体的には、情報記録部256は、表示時刻と、表示装置1が表示した所定のメッセージの内容とを含むログ情報を、履歴情報として記録する。このようにすることで、情報記録装置2は、表示装置1に所定のメッセージが表示されたことを記録することができる。
【0046】
情報記録部256は、車両Vにおいて複数の表示装置1がそれぞれ異なる位置に設置されている場合、所定のメッセージが複数の表示装置1のうちのいずれかに表示されたことを示すための情報をさらに記録してもよい。具体的には、情報記録部256は、表示制御部252が所定のメッセージを表示させた表示装置1に対応する表示部識別情報をさらに含むログ情報を記録する。
【0047】
表示部識別情報は、表示装置1を識別するための情報であり、例えば、表示装置1が設置された方向を示す文字列(例えば、後方等)、又は表示装置1に予め設定された番号等である。このようにすることで、情報記録装置2は、所定のメッセージがどの表示装置1に表示されたかを記録することができる。
【0048】
情報記録部256は、車内の状態を撮像するために設けられた車内用のドライブレコーダが撮像した撮像画像を記録してもよい。車内用のドライブレコーダは、例えば、情報記録装置2と電気的に接続されており、撮像部21とは異なる撮像部であって、情報記録装置2の車内用撮像部として機能する。
【0049】
図4は、車内用のドライブレコーダが撮像した撮像画像を模式的に表した図である。図4に示すように、撮像画像には、表示装置1の表示領域Rが含まれており、表示領域Rに表示された所定のメッセージを確認することができる。
【0050】
この場合において、まず、撮像制御部251は、車内用のドライブレコーダが表示装置1の表示領域Rを含む車内の状態を撮像する撮像動作をさらに制御する。そして、情報記録部256は、所定のメッセージが表示されたときに撮像制御部251が車内用のドライブレコーダに撮像させた撮像画像を、履歴情報として記録する。
【0051】
例えば、まず、情報記録部256は、所定のメッセージが表示されたときに撮像された撮像画像を車内用のドライブレコーダの揮発性メモリから読み出す。そして、情報記録部256は、読み出した撮像画像を車内用のドライブレコーダの不揮発性メモリに記憶させるとともに、当該撮像画像のファイル名を含む履歴情報を情報記録装置2の不揮発性メモリに記憶させる。
【0052】
情報記録部256は、読み出した撮像画像を車内用のドライブレコードから取得し、取得した撮像画像と履歴情報とを情報記録装置2の不揮発性メモリに記憶させてもよい。このように、情報記録装置2は、所定のメッセージが表示されたときに車内用のドライブレコーダが撮像した撮像画像を記録することにより、表示装置1に所定のメッセージが表示されたことを記録することができる。
【0053】
情報記録部256は、表示装置1に所定のメッセージが表示されたことを示すための情報を撮像画像に付加してもよい。具体的には、情報記録部256は、所定のメッセージが表示されたことを示すための付加情報を、表示制御部252が表示装置1に所定のメッセージを表示させたときに撮像部21が撮像した撮像画像に重畳する。付加情報は、例えば、表示された所定のメッセージ及びマーク等である。
【0054】
図5は、撮像部21が撮像した撮像画像を模式的に表した図である。図5に示すように、撮像画像には、付加情報として、表示装置1に表示された所定のメッセージを示す表示欄Aが重畳されている。このようにすることで、情報記録装置2は、撮像画像が閲覧されたときに、いつ所定のメッセージが表示装置1に表示されたかを把握させることができる。
【0055】
[情報記録装置2の処理]
続いて、情報記録装置2の処理の流れについて説明する。図6は、情報記録装置2の処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートは、撮像制御部251が、撮像部21に撮像動作を開始させたことを契機として開始する(S1)。
【0056】
指示受付部253は、第2インターフェイス部23を介して、表示装置1に所定のメッセージを表示させるための表示指示を、搭乗者から受け付ける(S2)。選択部254は、メッセージ管理データベースに記憶されている複数の所定のメッセージの中から、指示受付部253が受け付けた表示指示に対応する所定のメッセージを選択する(S3)。
【0057】
表示制御部252は、選択部254が選択した所定のメッセージを表示装置1に表示させる(S4)。そして、情報記録部256は、撮像制御部251が撮像部21に撮像させている状態において、表示制御部252が表示装置1に所定のメッセージを表示させた場合に、当該所定のメッセージが表示されたことを示す履歴情報を、所定の期間に対応する撮像画像に関連付けて記録する(S5)。
【0058】
[本実施の形態における効果]
以上説明したとおり、情報記録装置2は、車両Vの周囲の状態が撮像させている状態において、表示装置1に所定のメッセージを表示させた場合に、当該所定のメッセージが表示されたことを示す履歴情報を、当該所定のメッセージが表示された表示時刻を含む所定の期間において撮像された撮像画像に関連付けて記録する。このようにすることで、情報記録装置2は、あおり運転の加害者が取った行動と、当該あおり運転の被害者が取った行動とを含むあおり運転に関する一連の事実を客観的に証明するための証拠を提供することができる。これにより、情報記録装置2は、車両Vの搭乗者があおり運転の被害にあったことを証明するための証拠を提供することができる。
【0059】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0060】
1 表示装置
2 情報記録装置
21 撮像部
22 第1インターフェイス部
23 第2インターフェイス部
24 記憶部
25 制御部
251 撮像制御部
252 表示制御部
253 指示受付部
254 選択部
255 検出部
256 情報記録部
S 情報記録システム
V 車両
W 車両
【要約】      (修正有)
【課題】あおり運転の加害者が取った行動と、当該あおり運転の被害者が取った行動とを含むあおり運転に関する一連の事実を客観的に証明するための証拠を提供する。
【解決手段】情報記録増値2は、撮像部21が車両の周囲の状態を撮像する動作を制御する撮像制御部251、車外から視認可能な車両の位置に設置された表示部に所定のメッセージを表示させる表示制御部252及び撮像制御部251が撮像部21に撮像させている状態において、表示制御部252が表示部に所定のメッセージを表示させた場合に、所定のメッセージが表示されたことを示す履歴情報を、所定のメッセージが表示された表示時刻を含む所定の期間において撮像制御部251が撮像部21に撮像させた撮像画像に関連付けて記録する情報記録部256を備える。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6