特許第6804718号(P6804718)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許68047183次元データ生成装置、3次元造形装置、造形物の製造方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6804718
(24)【登録日】2020年12月7日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】3次元データ生成装置、3次元造形装置、造形物の製造方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/30 20170101AFI20201214BHJP
   B29C 64/386 20170101ALI20201214BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20201214BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20201214BHJP
   B33Y 50/00 20150101ALI20201214BHJP
【FI】
   B29C64/30
   B29C64/386
   B33Y30/00
   B33Y10/00
   B33Y50/00
【請求項の数】11
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-135986(P2016-135986)
(22)【出願日】2016年7月8日
(65)【公開番号】特開2018-1723(P2018-1723A)
(43)【公開日】2018年1月11日
【審査請求日】2019年5月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110000039
【氏名又は名称】特許業務法人アイ・ピー・ウィン
(72)【発明者】
【氏名】井上 哲宏
(72)【発明者】
【氏名】坂本 正臣
(72)【発明者】
【氏名】小笠原 文彦
(72)【発明者】
【氏名】安井 治
(72)【発明者】
【氏名】田代 陽介
(72)【発明者】
【氏名】宮森 慎也
【審査官】 北澤 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−039695(JP,A)
【文献】 特開平06−106628(JP,A)
【文献】 特開2017−013341(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/00−64/40
B22F 3/105
B22F 3/16
B28B 1/30
B33Y 10/00−99/00
G06F 17/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
造形物の1つの層の断面形状データを、前記1つの層に重ねて出力される他の層の断面形状データの補正用のマークを造形するためのマーク用データと、前記1つの層の断面形状データから前記マーク用データが除去された除去後データとに分割するデータ分割部と、
前記マーク用データを用いて出力されたマークの予め定められた位置からのずれ量を検出する検出部と、
マークと共に造形物の前記1つの層を形成するように、前記除去後データを用いての出力を指示する出力指示部と、
前記他の層の断面形状データを、前記検出部で検出されたマークのずれ量を用いて補正するデータ補正部と、
を有する3次元データ生成装置。
【請求項2】
前記データ分割部は、マークを少なくとも2つ造形するように前記1つの層の断面形状データ分割する請求項1記載の3次元データ生成装置。
【請求項3】
前記データ分割部は、前記1つの層の断面形状データが規定する形状における輪郭部側にマークが位置するように、前記1つの層の断面形状データを分割する請求項1又は2記載の3次元データ生成装置。
【請求項4】
前記データ分割部は、前記1つの層の断面形状データが規定する形状における輪郭部側と中心部側とのそれぞれマークが位置するように断面形状データを生成する請求項1又は2記載の3次元データ生成装置。
【請求項5】
前記データ補正部は、前記1つの層から起算した積層数が大きくなるに従って補正する量が大きくなるように、複数の前記他の層の断面形状データを補正する請求項1乃至4いずれか記載の3次元データ生成装置。
【請求項6】
前記データ分割部が断面形状データを分割し、前記検出部がマークの位置を検出する頻度が造形物の形状よって異なり、造形物の形状の細かい部分ほど前記データ分割部が断面形状データを分割し、前記検出部がマークの位置を検出する頻度が高い請求項1乃至5いずれか記載の3次元データ生成装置。
【請求項7】
造形物の1つの層の断面形状データを、前記1つの層に重ねて出力される他の層の断面形状データの補正用のマークを造形するためのマーク用データと、前記1つの層の断面形状データから前記マーク用データが除去された除去後データとに分割するデータ分割部と、
前記マーク用データを用いて出力されたマークの予め定められた位置からのずれ量を検出する検出部と、
マークと共に造形物の前記1つの層を形成するように、前記除去後データを用いての出力を指示する出力指示部と、
前記他の層の断面形状データを、前記検出部で検出されたマークのずれ量を用いて補正するデータ補正部と、
前記マーク用データを用いてマークを出力し、前記除去後データを用いて前記1つの層のマークが除去された部分を出力し、前記データ補正部が補正した前記他の層の断面形状データを用いて造形物の前記他の層を出力する出力部と、
を有する3次元造形装置。
【請求項8】
3次元造形物の造形方法であって、
造形物の1つの層の断面形状データを、前記1つの層に重ねて出力される他の層の断面形状データの補正用のマークを造形するためのマーク用データと、前記1つの層の断面形状データから前記マーク用データが除去された除去後データとに分割するデータ分割工程と、
前記マーク用データを用いて出力されたマークの予め定められた位置からのずれ量を検出する検出工程と、
マークと共に造形物の前記1つの層を形成するように、前記除去後データを用いての出力を指示する出力指示工程と、
前記他の層の断面形状データを、前記検出工程で検出されたマークのずれ量を用いて補正するデータ補正工程と、
を有する造形物の造形方法。
【請求項9】
3次元造形物の造形方法であって、
造形物の1つの層の断面形状データを、前記1つの層に重ねて出力される他の層の断面形状データの補正用のマークを造形するためのマーク用データと、前記1つの層の断面形状データから前記マーク用データが除去された除去後データとに分割するデータ分割工程と、
前記マーク用データを用いて出力されたマークの予め定められた位置からのずれ量を検出する検出工程と、
マークと共に造形物の前記1つの層を形成するように、前記除去後データを用いての出力を指示する出力指示工程と、
前記他の層の断面形状データを、前記検出工程で検出されたマークのずれ量を用いて補正するデータ補正工程と、
前記マーク用データを用いてマークを出力し、前記除去後データを用いて前記1つの層のマークが除去された部分を出力し、前記データ補正工程で補正した前記他の層の断面形状データを用いて造形物の前記他の層を出力する出力工程と、
を有する造形物の造形方法。
【請求項10】
3次元造形物を造形するためのコンピュータに実行させるプログラムであって、
造形物の1つの層の断面形状データを、前記1つの層に重ねて出力される他の層の断面形状データの補正用のマークを造形するためのマーク用データと、前記1つの層の断面形状データから前記マーク用データが除去された除去後データとに分割するデータ分割ステップと、
前記マーク用データを用いて出力されたマークの予め定められた位置からのずれ量を検出する検出ステップと、
マークと共に造形物の前記1つの層を形成するように、前記除去後データを用いての出力を指示する出力指示ステップと、
前記他の層の断面形状データを、前記検出ステップで検出されたマークのずれ量を用いて補正するデータ補正ステップと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項11】
3次元造形物を造形するためのコンピュータに実行させるプログラムであって、
造形物の1つの層の断面形状データを、前記1つの層に重ねて出力される他の層の断面形状データの補正用のマークを造形するためのマーク用データと、前記1つの層の断面形状データから前記マーク用データが除去された除去後データとに分割するデータ分割ステップと、
前記マーク用データを用いて出力されたマークの予め定められた位置からのずれ量を検出する検出ステップと、
マークと共に造形物の前記1つの層を形成するように、前記除去後データを用いての出力を指示する出力指示ステップと、
前記他の層の断面形状データを、前記検出ステップで検出されたマークのずれ量を用いて補正するデータ補正ステップと、
前記マーク用データを用いてマークを出力し、前記除去後データを用いて前記1つの層のマークが除去された部分を出力し、前記データ補正ステップで補正した前記他の層の断面形状データを用いて造形物の前記他の層を出力する出力ステップと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元データ生成装置、3次元造形装置、造形物の製造方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、造形用プレートに粉末材料を供給して粉末層を形成する粉末層形成ステップと、前記粉末層に光ビームを照射して、焼結層を形成する照射ステップと、前記粉末層形成ステップと照射ステップとを繰り返すことにより前記焼結層を積層する積層ステップと、を備えた3次元形状造形物の製造方法において、前記光ビームの照射面にセットした補正用ターゲットに、前記照射ステップ時と同じレーザ出力によって前記光ビームを照射することにより、前記補正用ターゲットにマークを付与するマーキングステップと、前記マーキングステップにより付与したマークの位置を計測し、予め定められた照射位置との誤差に基づいて前記光ビームの照射位置の補正を行なう補正ステップと、を備え、前記補正用ターゲットは、前記マーキングステップの光ビーム照射によって、光ビームが貫通する材質により成ることを特徴とする3次元形状造形物の製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−107153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の層を重ねて造形物を造形する際に、複数の層を重ねる方向と交わる方向において位置ずれが生じることがある。このような位置ずれを低減させるための方法としては、位置ずれ検出用のマークを出力すると共にそのマークを検出し、その検出量に基づいて補正を行う方法が考えられるが、このような補正は、造形物の造形動作中にリアルタイムに行われることが好ましい。しかしながら、造形物の造形動作中に単に位置ずれ検出用のマークを出力しただけでは、最終造形物の形状に位置ずれ検出用のマークが残ってしまうといった問題が生じてしまう。
【0005】
本発明は、造形物の造形動作中に位置ずれ検出用マークを出力したとしても、最終造形物の形状にその検出用マークの影響を与えない3次元データ生成装置、3次元造形装置、造形物の製造方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る本発明は、造形物の1つの層の断面形状データを、前記1つの層に重ねて出力される他の層の断面形状データの補正用のマークを造形するためのマーク用データと、前記1つの層の断面形状データから前記マーク用データが除去された除去後データとに分割するデータ分割部と、前記マーク用データを用いて出力されたマークの予め定められた位置からのずれ量を検出する検出部と、マークと共に造形物の前記1つの層を形成するように、前記除去後データを用いての出力を指示する出力指示部と、前記他の層の断面形状データを、前記検出部で検出されたマークのずれ量を用いて補正するデータ補正部と、を有する3次元データ生成装置である。
【0007】
請求項2に係る本発明は、前記データ分割部は、マークを少なくとも2つ造形するように前記1つの層の断面形状データ分割する請求項1記載の3次元データ生成装置である。
【0008】
請求項3に係る本発明は、前記データ分割部は、前記1つの層の断面形状データが規定する形状における輪郭部側にマークが位置するように、前記1つの層の断面形状データを分割する請求項1又は2記載の3次元データ生成装置である。
【0009】
請求項4に係る本発明は、前記データ分割部は、前記1つの層の断面形状データが規定する形状における輪郭部側と中心部側とのそれぞれマークが位置するように断面形状データを生成する請求項1又は2記載の3次元データ生成装置である。
【0010】
請求項5に係る本発明は、前記1つの層から起算した積層数が大きくなるに従って補正する量が大きくなるように、複数の前記他の層の断面形状データを補正する請求項1乃至4いずれか記載の3次元データ生成装置である。
【0011】
請求項6に係る本発明は、前記データ分割部が断面形状データを分割し、前記検出部がマークの位置を検出する頻度が造形物の形状よって異なり、造形物の形状の細かい部分ほど前記データ分割部が断面形状データを分割し、前記検出部がマークの位置を検出する頻度が高い請求項1乃至5いずれか記載の3次元データ生成装置である。
【0012】
請求項7に係る本発明は、造形物の1つの層の断面形状データを、前記1つの層に重ねて出力される他の層の断面形状データの補正用のマークを造形するためのマーク用データと、前記1つの層の断面形状データから前記マーク用データが除去された除去後データとに分割するデータ分割部と、前記マーク用データを用いて出力されたマークの予め定められた位置からのずれ量を検出する検出部と、マークと共に造形物の前記1つの層を形成するように、前記除去後データを用いての出力を指示する出力指示部と、前記他の層の断面形状データを、前記検出部で検出されたマークのずれ量を用いて補正するデータ補正部と、前記マーク用データを用いてマークを出力し、前記除去後データを用いて前記1つの層のマークが除去された部分を出力し、前記データ補正部が補正した前記他の層の断面形状データを用いて造形物の他の前記他の層を出力する出力部と、を有する3次元造形装置である。
【0013】
請求項8に係る本発明は、造形物の1つの層の断面形状データを、前記1つの層に重ねて出力される他の層の断面形状データの補正用のマークを造形するためのマーク用データと、前記1つの層の断面形状データから前記マーク用データが除去された除去後データとに分割するデータ分割工程と、前記マーク用データを用いて出力されたマークの予め定められた位置からのずれ量を検出する検出工程と、マークと共に造形物の前記1つの層を形成するように、前記除去後データを用いての出力を指示する出力指示工程と、前記他の層の断面形状データを、前記検出工程で検出されたマークのずれ量を用いて補正するデータ補正工程と、を有する造形物の造形方法。
【0014】
請求項9に係る本発明は、造形物の1つの層の断面形状データを、前記1つの層に重ねて出力される他の層の断面形状データの補正用のマークを造形するためのマーク用データと、前記1つの層の断面形状データから前記マーク用データが除去された除去後データとに分割するデータ分割工程と、前記マーク用データを用いて出力されたマークの予め定められた位置からのずれ量を検出する検出工程と、マークと共に造形物の前記1つの層を形成するように、前記除去後データを用いての出力を指示する出力指示工程と、前記他の層の断面形状データを、前記検出工程で検出されたマークのずれ量を用いて補正するデータ補正工程と、前記マーク用データを用いてマークを出力し、前記除去後データを用いて前記1つの層のマークが除去された部分を出力し、前記データ補正工程で補正した前記他の層の断面形状データを用いて造形物の他の前記他の層を出力する出力工程と、を有する造形物の造形方法である。
【0015】
請求項10に係る本発明は、造形物の1つの層の断面形状データを、前記1つの層に重ねて出力される他の層の断面形状データの補正用のマークを造形するためのマーク用データと、前記1つの層の断面形状データから前記マーク用データが除去された除去後データとに分割するデータ分割ステップと、前記マーク用データを用いて出力されたマークの予め定められた位置からのずれ量を検出する検出ステップと、マークと共に造形物の前記1つの層を形成するように、前記除去後データを用いての出力を指示する出力指示ステップと、前記他の層の断面形状データを、前記検出ステップで検出されたマークのずれ量を用いて補正するデータ補正ステップと、
をコンピュータに実行させるプログラムである。
【0016】
請求項11に係る本発明は、造形物の1つの層の断面形状データを、前記1つの層に重ねて出力される他の層の断面形状データの補正用のマークを造形するためのマーク用データと、前記1つの層の断面形状データから前記マーク用データが除去された除去後データとに分割するデータ分割ステップと、前記マーク用データを用いて出力されたマークの予め定められた位置からのずれ量を検出する検出ステップと、マークと共に造形物の前記1つの層を形成するように、前記除去後データを用いての出力を指示する出力指示ステップと、前記他の層の断面形状データを、前記検出ステップで検出されたマークのずれ量を用いて補正するデータ補正ステップと、前記マーク用データを用いてマークを出力し、前記除去後データを用いて前記1つの層のマークが除去された部分を出力し、前記データ補正ステップで補正した前記他の層の断面形状データを用いて造形物の他の前記他の層を出力する出力ステップと、をコンピュータに実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に係る本発明によれば、造形物の造形動作中に位置ずれ検出用マークを出力したとしても、最終造形物の形状にその検出用マークの影響を与えない3次元データ生成装置を提供することができる。
【0018】
請求項2に係る本発明によれば、マークが1つである技術と比較して、造形層を構成する各層内における位置に応じたずれ量を正確に検出することができる、
【0019】
請求項3に係る本発明によれば、マークが断面形状データの規定する形状の中心部側だけにある技術と比較して、造形層を構成する各層のずれ量を正確に把握することができる。
【0020】
請求項4に係る本発明によれば、マークが断面形状データの規定する形の輪郭部側だけにある技術と比較して、造形層を構成する各層のずれ量を正確に把握することができる。
【0021】
請求項5に係る本発明によれば、1つの層のデータのみを補正する技術と比較して、補正により生じる段差を小さくすることができる。
【0022】
請求項6に係る本発明によれば、データ分割部が断面形状データを分割し、検出部がマークの位置を検出する頻度を、造形物の形状に応じて、造形物の部分ごとに定めることができる。
【0023】
請求項7に係る本発明によれば、造形物の造形動作中に位置ずれ検出用マークを出力したとしても、最終造形物の形状にその検出用マークの影響を与えない3次元造形装置を提供することができる。
【0024】
請求項8に係る本発明によれば、造形物の造形動作中に位置ずれ検出用マークを出力したとしても、最終造形物の形状にその検出用マークの影響を与えない造形物の製造方法を提供することができる。
【0025】
請求項9に係る本発明によれば、造形物の造形動作中に位置ずれ検出用マークを出力したとしても、最終造形物の形状にその検出用マークの影響を与えない造形物の製造方法を提供することができる。
【0026】
請求項10に係る本発明によれば、造形物の造形動作中に位置ずれ検出用マークを出力したとしても、最終造形物の形状にその検出用マークの影響を与えないプログラムを提供することができる。
【0027】
請求項11に係る本発明によれば、造形物の造形動作中に位置ずれ検出用マークを出力したとしても、最終造形物の形状にその検出用マークの影響を与えないプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の第1の実施形態に係る3次元造形システムを示す図である。
図2図1に示す3次元造形システムが有する3次元造形装置を示す図である。
図3図2に示す3次元造形装置が有する制御部を示すブロック図である。
図4】本発明において造形物が造形される過程を時系列で示し、図4(A)は、マークを造形しない層における積層の過程を説明する図であり、図4(B)は、マークを形成する層における積層の過程を説明する図である。
図5図1に示すデータ生成装置の機能的構成を示すブロック図である。
図6図5に示すデータ生成装置による出力指示までの過程を示すフローチャートである。
図7図7(A)はマークの第1の例を示す図であり、図7(B)はマークの第2の例を示す図であり、図7(C)はマークの第3の例を示す図である。
図8図8(D)はマークの第4の例を示す図であり、図8(E)はマークの第2の例を示す図であり、図8(F)はマークの第3の例を示す図である。
図9図1に示す3次元造形システムで造形される造形物の第1の例を示す図である。
図10図1に示す3次元造形システムで造形される造形物の第2の例を示す図である。
図11】本発明の第2の実施形態に係る3次元造形システムが有する3次元造形装置の機能的構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
次に、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。図1には、本発明の第1の実施形態に係る3次元造形システム10が示されている。3次元造形システム10は、データ生成装置100と3次元造形装置500とを有し、データ生成装置100と3次元造形装置500とがネットワーク700に接続されている。
【0030】
3次元造形システム10においては、データ生成装置100において3次元データが生成され、生成された3次元データがネットワーク700を介して3次元造形装置500に送信され、送信された3次元データに基づいて3次元造形装置500が造形物900(例えば図2を参照)を造形する。
【0031】
データ生成装置100としては、例えばパーソナルコンピュータを用いることができる。データ生成装置100と3次元造形装置500との詳細は後述する。
【0032】
図2には、3次元造形装置500が示されている。3次元造形装置500は、所謂インクジェット法、より詳細には所謂インクジェット紫外線硬化型積層造形法を採用している。以下の説明においては、3次元造形装置500として、インクジェット紫外線硬化型積層造形法を採用した場合を例として示すものの、3次元造形装置500は、他の方式を採用したものであってもよい。すなわち、3次元造形装置500は、例えば、FDM(Fused Deposition Modeling)とも称される熱溶解積層法、SLS(Selective Laser Sintering)とも称される粉末焼結法、粉末固着法、石膏積層法、STL(Stereo Lithography)とも称される光造形法、LOM(Laminated Object Manufacturing)とも称されるシート材積層法等の方式を採用した3次元造形装置であってもよい。
【0033】
図2に示すように、3次元造形装置500は造形ステージ510を有する。3次元造形装置500では、造形ステージ510の上側の面に造形材料が積層されるようにして造形物900が造形される。また、造形ステージ510の上側の面には、必要に応じてサポート剤が積層されることによりサポート材積層部990が造形される。
【0034】
サポート材積層部990は、造形物900の下側に造形材料が積層されていない部分がある場合に、造形物900を下側から支えるために形成される。サポート材積層部990は、造形物900の造形後に、例えば水洗いする等の方法で造形物900から除去することができる。
【0035】
造形ステージ510にはZ軸方向移動機構520が連結されている。造形ステージ510は、Z軸方向移動機構520を駆動させることでZ軸方向(上下方向)に移動することができるようになっている。
【0036】
3次元造形装置500は、ヘッド部530を有し、ヘッド部530はヘッド部本体532を有する。ヘッド部本体532には、X軸方向移動機構534が連結されている。ヘッド部530は、X軸方向移動機構520を駆動させることでX軸方向(図2における左右方向)に移動することができるようになっている。また、ヘッド部本体532には、Y軸方向移動機構536が連結されている。ヘッド部530は、Y軸方向移動機構536を駆動させることでY軸方向(図2における紙面と交わる方向)に移動することができるようになっている。
【0037】
ヘッド部530は、造形材料射出ノズル540をさらに有する。造形材料射出ノズル540は、造形材料貯蔵部542に貯蔵されている造形材料を造形ステージ510に向けて射出する。造形材料としては、光硬化性樹脂を用いることができる。
【0038】
ヘッド部530は、サポート材射出ノズル550をさらに有する。サポート材射出ノズル550は、サポート材貯蔵部552に貯蔵されているサポート材を造形ステージに向けて射出する。
【0039】
ヘッド部530は、平滑化装置560を有する。平滑化装置560は、造形ステージ510へと射出された造形材料とサポート材とを平滑化する。平滑化装置560は、過剰な造形材料と過剰なサポート材とを掻き取るように回転する回転部材562を例えば有する。
【0040】
ヘッド部530は、光照射装置570を有する。光照射装置570は、光を照射することで、造形ステージ510に射出された造形材料を硬化させ、さらには、造形ステージ510に照射されたサポート材を硬化させる。
【0041】
3次元造形装置500は、撮影装置592をさらに有する。撮影装置592は、造形中の造形物900を、例えば造形物900の上方から撮影をすることができるように配置されている。
【0042】
図3は、3次元造形装置500が有する制御部580を示すブロック図である。図3に示すように、制御部580は制御回路582を有し、制御回路582に、ネットワーク700(図1を参照)と通信インターフェイス584とを介し、データ生成装置100(図1を参照)で生成されたデータが入力される。また、制御回路582には、撮影装置592で撮影された画像が入力される。
【0043】
また、3次元造形装置500においては、制御回路582からの出力によりX軸方向移動機構534と、Y軸方向移動機構536と、Z軸方向移動機構520と、造形材料射出ノズル540と、サポート材射出ノズル550と、平滑化装置560と、光照射装置570とが制御される。
【0044】
以上のように構成された3次元造形装置500では、制御回路582は、X軸方向移動機構534にヘッド部530を右側へと移動させつつ、造形材料射出ノズル540に造形ステージ510へと造形材料を射出させ、サポート材射出ノズル550に造形ステージ510へとサポート材を射出される。そして、制御回路582は、X軸方向移動機構534にヘッド部530を右側から左側へと移動させつつ、平滑化装置560に造形材料とサポート材とを平滑化させ、さらには光照射装置570に造形材とサポート材とを硬化させる。
【0045】
そして、主走査方向(X軸方向)における一定幅の造形を終了させると、制御回路582は、Y軸方向移動機構536に、ヘッド部530を副操作方向に(Y軸方向)に移動させ、さらには主走査方向における一定幅方向の造形を繰り返させる。
【0046】
以上の動作を繰り返させることにより、一層分の造形物の造形を完了させると、制御回路582は、Z軸方向移動機構520に、造形ステージ510を下方向(Z軸方向)に造形物900の一層の厚さ分だけ下降させる。そして、制御回路582は、造形物900の既に造形がなされた部分に積層させるようにして、造形物900に次の層の造形をさせる。以上の動作を繰り返すことにより、3次元造形装置500は、硬化させた造形材料を積層させるようにして造形物900を造形する。
【0047】
図4は、造形物900を造形する過程を説明する図である。造形物900は、先述のように造形材料を硬化させた層を積層するようにして造形される。すなわち、図4(A)に示すように、最下層から起算してn層目(以下、単に「n層目」とする)の層910の上に、(n+1)層目の層910を積層させ、この(n+1)層目の層の上に、(n+2)層の層910をさらに積層させるというようにして、複数の層910を積層させて、造形物900を造形する。
【0048】
このように、層910を重ねるようにして造形物900を造形するため、積層される複数の層910に、複数の層910が重ねられる方向と交わる方向のずれが生じることがある。このため、この実施形態では、複数の層910の間の位置ずれを低減させるために、造形物900の形状を規定する3次元データから生成した断面形状データを補正することで、層910の位置を補正している。以下、層910の位置の調整について説明する。
【0049】
図4(B)は、層910の位置の調整を説明する図である。図4(B)に示す例においても、n層目の層910の上に(n+1)層目の層910を積層させ、この(n+1)層目の層の上に、(n+2)層の層910をさらに積層させるというようにして、複数の層910を積層させて造形物900を造形する。また、図4(B)に示す例においては、(n+1)層目の層910の一部を他の部分よりも先に造形し、他の部分よりも先に造形した部分をマーク920として、マーク920を用いて、例えば(n+2)層目の層910の位置を補正している。
【0050】
すなわち、図4(B)に示す例においては、造形物900の(n+1)層目の断面形状データは、マーク920を形成するためのマーク用データと、造形物900の(n+1)層目の断面形状データからマーク用データを除去した除去後データとに分割される。次に、マーク用データが規定する形状がn層目の層の上に造形され、マーク920がn層目の層の上に造形される。そして、マーク920が撮影装置592(図2を参照)によって撮影され、(n+2)層目の層の位置決めに用いられる。マーク用データが規定する形状、すなわちマーク920がn層目の層の上に造形された後に、除去後データ規定する形状がn層目の層の上に造形される。
【0051】
以上のように、(n+1)層目のデータは、マーク用データと除去後データとに分割され、マーク用データを用いての造形が先になされ、続いて除去後データを用いての造形がされるものの、マーク用データを用いての造形と造形後データを用いての造形との両方が完了した後においては、(n+1)層の断面形状データが規定する形状は、全てがn層目の層の上に造形されることになる。
【0052】
図5は、データ生成装置100の機能的構成を示すブロック図である。図5に示すように、データ生成装置100は、3次元データ受付部110を有する。3次元データ受付部110は、3次元データを受け付ける。この実施形態では、3次元データ受付部110が、3次元データとしてSTL(Standard Triangulated Language)データを受け付ける構成を例として説明をするものの、3次元データ受付部110で3次元CAD(Computer Aided Design)のデータ、3次元CG(computer graphics)のデータ、3Dスキャナによるデータ等を受け付けて、受け付けたデータを、データ生成装置100側でSTLデータに変換するようにしてもよい。
【0053】
ここで、STLデータとは、3次元形状を表現するデータを保存するファイルフォーマットの一つであるSTLフォーマットのデータであり、3次元データを、多数の三角形の頂点の座標と、これらの多数の三角形の面の法線ベクトルとで示すデータである。
【0054】
データ生成装置100は、断面形状データ生成部112をさらに有する。断面形状データ生成部112は、3次元データを、例えば水平方向に輪切りにした断面形状データ(スライスデータ、積層データ)に変換する。
【0055】
データ生成装置100は、データ分割部114をさらに有する。データ分割部114は、断面形状データ生成部112で生成された1つの層のデータを、先述の断面形状データと、先述の除去後データとに分割する。より詳細には、データ分割部114は、造形物900の1つの層の断面形状データを、上述の1つの層に重ねて出力される他の層の断面形状データの補正に用いるマーク920を造形するためのマーク用データと、上述の1つの層の断面形状からマーク用のデータが除去された除去後データとに分割する。
【0056】
データ生成装置100は、ずれ量検出部116をさらに有する。ずれ量検出部116には、例えば撮影装置592で撮影したマーク920の画像が入力され、例えば撮影装置592が撮影した画像に基づいて、マーク用データを用いて出力されたマーク920の予め定められた位置からのずれ量を検出する。
【0057】
データ生成装置100は、データ補正部118をさらに有する。データ補正部118は、ずれ量検出部116が検出したマーク920の予め定められた位置からのずれ量に基づいて断面形状データを補正する。より具体的には、データ補正部118は、例えば(n+2)層目の層の断面形状データを、ずれ量検出部116で検出されたマーク920のずれ量を低減させる例えば(n+1)層目の層におけるマーク用データにおける補正と同様に補正する。尚、ずれ量検出部116で検出されたマーク920のずれ量を低減させる例えば(n+1)層目の層におけるマーク用データにおける補正はなされず、(n+2)層目の層等の断面形状データの補正のみがなされる。
【0058】
データ生成装置100は、出力指示部120をさらに有する。出力指示部120は、データ分割部114で分割されたマーク用データに基づく出力や、データ分割部114で分割された除去後データに基づく出力や、データ補正部118で補正されたデータに基づく出力や、断面形状データ生成部112が生成したデータに基づく出力を3次元造形装置500に指示する。
【0059】
図6は、データ生成装置100による出力指示までの過程を示すフローチャートである。最初のステップであるステップS10では、3次元データ受付部110が例えばSTLデータ等の3次元データを受け付ける。
【0060】
次のステップであるステップS12では、断面形状データ生成部112が、3次元データを変換することにより断面形状データを生成する。
【0061】
次のステップであるステップS14では、データ生成装置100は、処理をする断面形状データが、造形物900の層の位置を調整する層の断面形状データであるか否か(マーク920を造形するデータであるか否か)の判別をする。ここで、位置を調整するか否かは、例えば、10層等の予め定められた層の数ごとに位置を調整するように定めることができる。
【0062】
ステップS14で、処理をする断面形状データが、造形物900の層の位置を調整する層の断面形状データであるとの判別がなされた場合はステップS16に進み、処理をする断面形状データが、造形物900の層の位置を調整する層の断面形状データではないとの判別がなされた場合はステップS28に進む。
【0063】
ステップS28では、出力指示部120が、ステップS12で生成された断面形状データに基づく出力を3次元造形装置500に指示する。
【0064】
ステップS16では、データ分割部114が、断面形状データ生成部112で生成された1つの層のデータを、マーク用データと除去後データとに分割する。
【0065】
次のステップS18では、出力指示部120が、データ分割部114で分割されたマーク用データを用いてのマーク920の出力を3次元造形装置500に指示する。
【0066】
次のステップS20では、例えば撮影装置592で撮影されたマーク920の画像に基づいて、ずれ量検出部116が予め定められた位置からのマーク920のずれ量を検出する。
【0067】
次のステップであるステップS22では、出力指示部120が、データ分割部114で分割された除去後データを用いての出力を3次元造形装置500に指示する。
【0068】
次のステップであるステップS24では、データ補正部118が、ステップS20で検出されたマーク920の予め定められた位置からのずれ量に基づいて、次の層の断面形状データを補正する。より具体的には、データ補正部118は、例えば(n+2)層目の層の断面形状データを、ずれ量検出部116で検出されたマーク920のずれ量を低減させる例えば(n+1)層目の層におけるマーク用データにおける補正と同様に補正する。
【0069】
次のステップS30では、ステップS26で出力を指示された断面形状データ、ステップS28で出力を指示された断面形状データが、ステップS12で形成された断面形状データにおける最後の層であるか否かの判別をし、最後の層ではないとの判別がなされた場合はステップS14に戻り、最後の断面形状データであるとの判別がなされ場合には、一連の処理を終了させる。
【0070】
図7(A)には、マーク920の第1の例が示されている。この例では、マーク920は四角形であり、4個のマーク920が断面形状データの規定する形状の輪郭部側に配置される。
【0071】
図7(B)には、マーク920の第2の例が示されている。この例では、マーク920は十字形状であり、4個のマーク920が断面形状データの規定する形状の輪郭部側に配置される。
【0072】
図7(C)には、マーク920の第3の例が示されている。この例では、マーク920は円形であり、4個のマーク920が断面形状データの規定する形状の輪郭部側に配置される。
【0073】
図8(A)には、マーク920の第4の例が示されている。この例では、マーク920は四角形であり、4個のマーク920が断面形状データの規定する形状の輪郭部側に配置されていて、1つのマーク920が断面形状データの規定する形状の中心部側に配置されている。
【0074】
図8(B)には、マーク920の第5の例が示されている。この例では、マーク920は十字形状であり、4個のマーク920が断面形状データの規定する形状の輪郭部側に配置されていて、1つのマーク920が断面形状データの規定する形状の中心部側に配置されている。
【0075】
図8(C)には、マーク920の第6の例が示されている。この例では、マーク920は円形であり、4個のマーク920が断面形状データの規定する形状の輪郭部側に配置されていて、1つのマーク920が断面形状データの規定する形状の中心部側に配置されている。
【0076】
図9には、3次元造形システム10で造形される造形物900の第1の例の一部分が拡大されている。この造形物900は、5層の層910で造形されていて、1層目の層910の一部としてマーク920が造形され、マーク920を用いて2層目、3層目、4層目及び5層目の層910のずれが補正されたものである。そして、この造形物900においては、1層目の層から起算した積層数が大きくなるに従って位置のずれを補正する量が大きくなるように、2層目、3層目、4層目及び5層目の層910が造形されている。
【0077】
データ補正部118は、ずれ量検出部116で検出されたマーク920の予め定められた位置からのずれ量が予め定められた所定量よりも大きい場合は、図9に示すように、1つの層(例えば、1層目)から起算した積層数が大きくなるに従って補正する量が大きくなるように、複数の他の層(例えば、2層目、3層目、4層目、5層目)の断面形状データを補正している。
【0078】
図10には、3次元造形システム10で造形される造形物900の第2の例が示されている。この造形物900は、下段部982よりも中段部984の形状が細かく、中段部984よりも上段部986の形状が細かくなっている。この造形物900においては、下段部982においては10層ごとに1度の各層910のずれ量の補正がなされ、中段部984においては、8層ごとに1度の各層910のずれ量の補正がなされ、上段部986においては、6層ごとに1度の各層910のずれ量の補正がなされている。
【0079】
以上のように、この造形物900においては、データ分割部114が断面形状データを分割し、ずれ量検出部116がマーク920の位置を検出する頻度が造形物900の形状よって異なり、造形物900の形状の細かい部分ほどデータ分割部114が断面形状データを分割し、ずれ量検出部がマーク920の位置を検出する頻度が高くなっている。
【0080】
次に本発明の第2の実施形態に係る3次元造形装置500について説明する。先述の第1の実施形態においては、3次元造形装置500は、データ生成装置100と共に3次元造形システム10を構成し、データ生成装置100で生成された3次元データに基づいて造形物900を造形していた。
【0081】
これに対して、この第2の実施形態においては、3次元造形装置500が3次元データの生成をし、さらには造形物900の造形をする。
【0082】
図11は、3次元造形装置500の機能的構成を示すブロック図である。図11に示すように、3次元データ受付部110、断面形状データ生成部112、データ分割部114、ずれ量検出部116、出力指示部120とのとの第1の実施形態においては、データ生成装置100が有していた構成を、この第2の実施形態では3次元造形装置500が有している。
【0083】
また、3次元造形装置500は、出力部590を有している。出力部590は、出力指示部120からの指示を受けて、造形物900を出力する。出力部590は、例えば、造形ステージ510、ヘッド部530等の第1の実施形態に係る3次元造形装置500有する全ての構成を有している。
【産業上の利用可能性】
【0084】
以上で説明をしたように、本発明は、3次元データ生成装置、3次元造形装置、造形物の製造方法及びプログラムに適用することができる。
【符号の説明】
【0085】
10・・・3次元造形システム
100・・・3次元データ生成装置
114・・・データ分割部
116・・・ずれ量検出部
118・・・データ補正部
500・・・3次元造形装置
570・・・光照射装置
592・・・撮影装置
900・・・造形物
910・・・層
920・・・マーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11