特許第6804803号(P6804803)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6804803
(24)【登録日】2020年12月7日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】機器固定装置
(51)【国際特許分類】
   F16B 5/10 20060101AFI20201214BHJP
   F16B 1/02 20060101ALI20201214BHJP
   B64D 11/06 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
   F16B5/10 H
   F16B5/10 L
   F16B1/02 F
   B64D11/06
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-246114(P2016-246114)
(22)【出願日】2016年12月20日
(65)【公開番号】特開2018-100693(P2018-100693A)
(43)【公開日】2018年6月28日
【審査請求日】2019年10月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】390029805
【氏名又は名称】THK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114498
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 哲郎
(72)【発明者】
【氏名】望月 廣昭
(72)【発明者】
【氏名】保坂 栄二
【審査官】 杉山 豊博
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2016/181623(WO,A1)
【文献】 特表2013−522123(JP,A)
【文献】 特開2015−129581(JP,A)
【文献】 特開2009−029415(JP,A)
【文献】 特開2007−069899(JP,A)
【文献】 特許第4705106(JP,B2)
【文献】 特開平02−279433(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 5/10
B64D 11/06
F16B 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物に機器を固定すると共に、前記構造物に対する当該機器の固定位置を任意に変更可能な機器固定装置であって、
前記構造物に設けられ、一対の側壁によって囲まれた溝部を長手方向に沿って有すると共に、前記一対の側壁から前記溝部上に張り出した保持部を有し、且つ、前記保持部を切り欠いた複数の嵌入孔が長手方向に所定間隔で形成されたベースレールと、
前記嵌入孔から前記溝部内に挿入される抜け止め部を有し、当該抜け止め部と前記保持部との係合によって前記ベースレールの溝部内に保持される固定端子と、
前記固定端子に装着されると共に、前記嵌入孔に嵌合して前記ベースレールに対する前記固定端子の移動を制限する規制スタッドを有するクランプ部材と、
を備え、
前記固定端子には前記ベースレールの溝部内において当該溝部の底面又は内側面を当該ベースレールの長手方向に沿って転走する案内ローラが設けられていることを特徴とする機器固定装置。
【請求項2】
前記案内ローラは前記固定端子の移動方向の前端及び後端に設けられ、前記ベースレールの溝部の底面上を転走することを特徴とする請求項1記載の機器固定装置。
【請求項3】
前記抜け止め部が前記ベースレールの溝部の内側面を転走する案内ローラとして構成されたことを特徴とする請求項1記載の機器固定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造物の床面、壁面、天井面等に敷設したレールを用いて、当該レール上の任意の位置に各種機器を着脱自在に固定するための機器固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
構造物の床面、壁面又は天井面等に対して各種機器を固定する際に、その固定位置を任意に調整できると便利であり、前記構造物に敷設される特殊形状のレールを用いた機器固定装置が従来から知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には航空機の機内における座席配置を任意に変更するための座席固定装置が開示されている。この装置は、航空機の機内の床面に敷設されると共に長手方向に沿った溝部を備えるレールと、このレールの溝部に挿入されると共に当該レールの任意の位置に固定可能な固定端子とから構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4705106号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の機器固定装置は、前記固定端子を前記レールの任意の位置に着脱できることに主眼を置いており、床面に対する機器の固定位置を変更するために、前記固定端子が前記レールの溝部内で容易に移動できるか否かについては配慮されていなかった。
【0006】
このため、例えば航空機の機内の座席配置を短時間で変更したい場合であっても、少ない労力で素早く座席を移動させることが困難であった。また、機内における座席配置の変更を電動化する上での課題にもなっていた。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明はこのような課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、構造物の床面等に対する機器の固定位置を容易に変更することが可能な機器固定装置を提供することにある。
【0008】
すなわち、本発明は、構造物に機器を固定すると共に、前記構造物に対する当該機器の固定位置を任意に変更可能な機器固定装置であって、前記構造物に設けられると共に一対の側壁によって囲まれた溝部を長手方向に沿って有するベースレールと、前記ベースレールの溝部内に保持される固定端子と、前記ベースレールの長手方向に関する前記固定端子の移動を制限するクランプ部材とを備えている。前記ベースレールは前記一対の側壁から前記溝部上に張り出した保持部を有し、前記保持部を切り欠いた複数の嵌入孔が長手方向に繰り返し形成されている。前記固定端子は前記ベースレールの嵌入孔から前記溝部内に挿入される抜け止め部を有し、当該抜け止め部と前記保持部との係合によって前記ベースレールの溝部内に保持される。また、前記クランプ部材は前記嵌入孔に嵌合して前記ベースレールの長手方向に関する前記固定端子の移動を制限する規制スタッドを有している。そして、前記固定端子には前記ベースレールの溝部内において当該溝部の底面又は内側面を当該ベースレールの長手方向に沿って転走する案内ローラが設けられている。
【発明の効果】
【0009】
このような本発明によれば、前記固定端子は前記ベースレールの溝部の底面又は内側面を転走する案内ローラが設けられているので、前記クランプ部材の規制スタッドを前記ベースレールの嵌入孔から離脱さえさせれば、前記固定端子は前記ベースレールの溝部内を容易に移動することができ、床面等に対する機器の固定位置を容易に変更することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の機器固定装置の第一実施形態を示す斜視図である。
図2】本発明の機器固定装置の第二実施形態を示す斜視図である。
図3】第二実施形態に係るベースレールを示す断面図である。
図4】第二実施形態の固定端子における案内ローラの配置を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら本発明の機器固定装置を詳細に説明する。
【0012】
図1は本発明を適用した機器固定装置の第一実施形態を示しており、具体的には航空機の機内における座席固定装置を示している。この第一実施形態の座席固定装置は、航空機の機内の床面に固定されたベースレール10と、このベースレール10の任意の位置に固定されると共に前記座席の脚部が接続される固定端子20と、前記ベースレール10の長手方向に関する前記固定端子20の移動を制限するクランプ部材30と、を備えている。尚、図1は前記ベースレールと前記固定端子を分離した状態を示している。
【0013】
前記ベースレール10は長手方向に沿って延びる溝部11を有してチャネル状に形成されており、前記溝部11は底部12及び一対の側壁13によって囲まれている。前記一対の側壁13の上端には保持部14がそれぞれ設けられており、これら保持部14は前記ベースレール10の長手方向に沿って延びると共に前記溝部11上に張り出している。前記溝部11上に張り出した一対の保持部14の間にはスリット状の開口部が設けられており、かかる開口部は前記固定端子20の移動通路となっている。
【0014】
また、前記ベースレール10には前記保持部14を切り欠くようにして複数の嵌入孔15が形成されている。これら嵌入孔15は前記ベースレール10の長手方向に沿って一定の間隔で設けられており、前記保持部14は前記嵌入孔15で分断され、当該嵌入孔15の形成位置においては前記開口部が拡幅されている。
【0015】
一方、前記固定端子20は、前記ベースレール10の溝部11に挿入されるスライド部21と、前記ベースレール10上に突出すると共に座席等の機器の接続部を有する本体部22と、を備えている。前記スライド部21と前記本体部22は一体に形成されており、前記スライド部21及び前記本体部22は前記ベースレール10の開口部の開口幅よりも僅かに狭い幅で形成されている。前記本体部には機器を固定するためのボルト取り付け孔25が設けられている。
【0016】
前記スライド部21の両側面には複数の抜け止め部23が突出している。各抜け止め部23は前記ベースレール10の嵌入孔15を通過可能な大きさに形成されている。図1に示す例においては、前記スライド部21の一方の側面に3つの抜け止め部23が設けられており、これら抜け止め部23は前記ベースレール10に対する嵌入孔15の配列間隔と同一の間隔で並べられている。このため、前記抜け止め部23を前記嵌入孔15に適合させることで、前記固定端子20のスライド部21を前記ベースレール10の上方から当該ベースレール10の溝部11に出し入れすることが可能となっている。また、前記ベースレール10の溝部11に前記スライド部21を挿入した後に、当該スライド部21を前記ベースレール10の長手方向へ前記嵌入孔15の配列間隔の半分だけ移動させると、前記抜け止め部23が前記ベースレール10の保持部14と干渉するので、前記スライド部21が前記ベースレール10の溝部11から離脱不能となる。
【0017】
また、前記固定端子20の本体部22の両側面には複数の係止突起24が形成されている。これら係止突起24は前記スライド部21に設けられた抜け止め部23と重なる位置に設けられている。前記スライド部21を前記ベースレール10の溝部11に挿入した状態では、当該ベースレール10の保持部14が前記抜け止め部23と前記係止突起24との間に位置し、前記係止突起24と前記保持部14が干渉することなく、前記固定端子20を前記ベースレール10の長手方向に沿って移動させることが可能となっている。従って、前記ベースレール10の溝部11に前記スライド部21を挿入した後に、当該スライド部21を前記ベースレール10の長手方向へ前記嵌入孔15の配列間隔の半分だけ移動させると、前記ベースレール10の保持部14が前記固定端子20の抜け止め部23と係止突起24との隙間に挿入された状態となる。
【0018】
更に、前記ベースレール10の長手方向に沿った前記スライド部21の前後には、回転自在な一対の案内ローラ26が軸支されている。前記案内ローラ26は前記スライド部21の幅よりも軸方向長さが短く形成されており、前記スライド部21を前記ベースレール10の溝部11に挿入すると、当該案内ローラ26が前記スライド部21と一緒に前記溝部11内に収まる。これら案内ローラ26は前記ベースレール10の底部12の面上を転走し、前記溝部11内における前記スライド部21の移動を案内する。前記案内ローラ26の直径は前記溝部11の高さ、すなわち前記底部12から保持部14までの間隔よりも小さく設定されており、前記スライド部21に軸支された案内ローラ26が自在に前記溝部11内を転走することができる。
【0019】
前記固定端子20には前記ベースレール10の長手方向に対する当該固定端子20の移動を規制するクランプ部材30が装着されている。このクランプ部材30は前記固定端子20の本体部22に跨るようにして設けられており、前記本体部22に螺合する固定ねじ31を回すことにより、当該本体部22に対して上下動する。前記クランプ部材30は前記本体部22の側面に沿って上下動する一対のスカート部32を備えており、これらスカート部32の下端には前記ベースレール10の嵌入孔15に対応した複数の規制スタッド33が設けられている。前記ベースレール10の長手方向に関して、各規制スタッド33は前記固定端子20の本体部22に配列された抜け止め部23の中間に位置している。前記固定ねじ31を締結し、前記クランプ部材30をベースレール10に向けて降下させると、前記規制スタッド33が前記ベースレール10の嵌入孔15に嵌合し、前記ベースレール10の長手方向に沿った前記固定端子20の移動が規制される。また、前記固定ねじ31を締結し、前記クランプ部材30をベースレール10に向けて降下させると、前記規制スタッド33を前記ベースレール10の嵌入孔15に嵌合させた状態で、前記クランプ部材30のスカート部32の下端面が前記ベースレール10の保持部14を上方から押圧するように構成されている。
【0020】
前記固定端子20を前記ベースレール10に固定するには、先ず、前記クランプ部材30の固定ねじ31を緩めた状態で、前記固定端子20のスライド部21に形成された抜け止め部23を前記ベースレール10の嵌入孔15に適合させ、当該スライド部21を前記ベースレール10の溝部11に挿入する。前記スライド部21を前記溝部11に挿入すると、前記固定端子20に設けられた案内ローラ26が前記ベースレール10の底部12に当接し、当該案内ローラ26が前記ベースレール10に対して転走することにより、前記固定端子20のスライド部21を前記ベースレール10の溝部11内で自在に移動させることができる。
【0021】
前記固定端子20をベースレール10の任意の位置に移動させたら、前記固定ねじ31を締結し、前記クランプ部材30の規制スタッド33を前記ベースレール10の嵌入孔15に嵌合させる。これにより、前記固定端子20は前記ベースレール10の長手方向に対して移動不能になると共に、前記ベースレール10の保持部14は前記固定端子20の抜け止め部23と前記クランプ部材30のスカート部22との間に挟みこまれた状態となり、前記固定端子20は前記ベースレール10に対して固定される。
【0022】
この第一実施形態の機器固定装置によれば、前記固定ねじ31を緩めることで、前記ベースレール10の溝部11に固定端子20のスライド部21を挿入したまま、当該固定端子20を前記ベースレール10に沿って容易に移動させることができ、また、前記固定端子20をベースレール10に沿って移動させた後、前記固定ねじ31を締め付けることにより、前記ベースレール10上の任意の位置に前記固定端子20を確実に固定することが可能である。
【0023】
従って、この機器固定装置を航空機の機内における座席の固定に使用すれば、当該機内における座席の配置を少ない労力で容易に素早く変更することが可能となる。
【0024】
図2は前記機器固定装置の第二実施形態を示しており、第一実施形態と同様、航空機の機内における座席固定装置を示している。
【0025】
この第二実施形態の機器固定装置は、前述した第一実施形態の機器固定装置と同様に、航空機の機内の床面に固定されたベースレール40と、このベースレール40の任意の位置に固定されると共に前記座席の脚部が接続される固定端子50と、前記ベースレール40の長手方向に関する前記固定端子50の移動を制限するクランプ部材60と、を備えている。
【0026】
前記ベースレール40は長手方向に沿って延びる溝部41を有してチャネル状に形成されており、前記溝部41は底部42及び一対の側壁43によって囲まれている。前記一対の側壁43の上端には保持部44がそれぞれ設けられており、これら保持部44は前記ベースレール40の長手方向に沿って延びると共に前記溝部41上に張り出している。図3は前記ベースレール40の長手方向と直交する断面を示すものである。前記溝部41に面した前記一対の側壁43の内側面には後述する案内ローラ51の転走面45が設けられており、前記転走面45は当該案内ローラ51の形状に対応した凹曲面状に形成されている。前記溝部41上に張り出した一対の保持部44の間にはスリット状の開口部が設けられており、かかる開口部は前記固定端子50の移動通路となっている。
【0027】
また、前記ベースレール40には前記保持部44を切り欠くようにして複数の嵌入孔46が形成されている。これら嵌入孔46は前記ベースレールの長手方向に沿って一定の間隔で設けられており、前記保持部44は前記嵌入孔46で分断され、当該嵌入孔46の形成位置においては前記開口部が拡幅されている。前記嵌入孔46は前記保持部44を完全に取り除いており、図3に示すように、前記嵌入孔の形成位置においては、前記転走面45の最深部と前記嵌入孔46の内周面とが合致している。
【0028】
一方、前記固定端子50は、前記ベースレール40の溝部41に挿入されて当該ベースレール40の側壁43に形成された転走面45を転走する三基以上の複数の案内ローラ51と、これら案内ローラ51によって前記ベースレール40上に支持されると共に座席等の機器の接続部52が設けられた本体部53と、を備えている。各案内ローラ51が前記ベースレール40の側壁43の内側面に形成された転走面45を転がることにより、前記本体部50がベースレール40上を当該ベースレール40の長手方向へ沿って移動自在である。
【0029】
前記案内ローラ51は支軸を介して前記本体部50の下面側に回転自在に保持されており、前記ベースレール40の溝部41に挿入されている。前記案内ローラ51の外周面は凸曲面状に形成されており、その形状は前記ベースレール40の側壁43に形成された凹曲面状の転走面45と合致している。すなわち、前記案内ローラ51は前記転走面45と面接触しながら当該転走面45上を転がる。
【0030】
図4に示すように、この第二実施形態において、前記本体部50には3基の案内ローラ51が設けられており、そのうちの2基の案内ローラ51は前記ベースレール40の一方の側壁43を転走し、他の1基の案内ローラ51は前記ベースレール40の他方の側壁43を転走する。すなわち、3基の案内ローラ51は前記ベースレールの長手方向に対して千鳥状に配置され、それぞれが前記ベースレール40の転走面45に押し付けられている。これにより、前記固定端子50が前記ベースレール40の長手方向と直行する方向に関して拘束され、前記固定端子50は荷重を負荷しながら当該ベースレール40の長手方向へ自在に往復移動することが可能となる。
【0031】
前記案内ローラ51は前記ベースレール40に対する前記固定端子50の自在な移動を可能にする他、本発明の抜け止め部としても機能する。三基の案内ローラ51は前記ベースレール40に対する嵌入孔46の配列間隔と同一の間隔で並べられている。また、図3を用いて説明したように、前記嵌入孔46の内周面は前記転走面45の最深部と合致している。このため、前記案内ローラ51を前記嵌入孔46に適合させることで、各案内ローラ51を前記嵌入孔46から前記ベースレール40の溝部41に挿入し、当該案内ローラ51を前記転走面45に当接させることが可能となっている。また、前記ベースレール40の溝部41に前記案内ローラ51を挿入した後に、前記固定端子50を前記ベースレール40の長手方向へ前記嵌入孔46の配列間隔の半分だけ移動させると、前記案内ローラ51が前記ベースレール40の保持部44と干渉するので、前記案内ローラ51が前記ベースレール40の溝部41から離脱不能となる。
【0032】
前記固定端子50には前記ベースレール40の長手方向に対する当該固定端子50の移動を規制するクランプ部材60が装着されている。このクランプ部材60は前記固定端子50の本体部53に跨るようにして設けられており、前記本体部53に螺合する固定ねじ61を回すことにより、当該本体部53に対して上下動する。前記クランプ部材60は前記本体部53の側面に沿って上下動する一対のスカート部62を備えており、これらスカート62の下端には前記ベースレール40の嵌入孔46に対応した複数の規制スタッド63が設けられている。前記ベースレール40の長手方向に関して、各規制スタッド63は前記固定端子50の本体部53に配列された案内ローラ51の中間に位置している。前記固定ねじ61を締結し、前記クランプ部材60をベースレール40に向けて降下させると、前記規制スタッド63が前記ベースレール40の嵌入孔46に嵌合し、前記ベースレール40の長手方向に沿った前記固定端子50の移動が規制される。また、前記固定ねじ61を締結し、前記クランプ部材60をベースレール40に向けて降下させると、前記規制スタッド63を前記ベースレール40の嵌入孔46に嵌合させた状態で、前記クランプ部材60のスカート部62の下端面が前記ベースレール40の保持部44を上方から押圧するように構成されている。
【0033】
前記固定端子50を前記ベースレール40に固定するには、先ず、前記クランプ部材60の固定ねじ61を緩めた状態で、前記固定端子20に設けられた案内ローラ51を前記ベースレール40の嵌入孔46に適合させ、当該案内ローラ51を前記ベースレール40の溝部41に挿入する。前記溝部11に挿入された案内ローラ51は前記ベースレール10の側壁43に形成された転走面45に当接し、当該案内ローラ51が前記ベースレール40に対して転走することにより、前記固定端子50を前記ベースレール40の長手方向へ自在に移動させることが可能となる。
【0034】
前記固定端子50をベースレール40の任意の位置に移動させたら、前記固定ねじ61を締結し、前記クランプ部材60の規制スタッド63を前記ベースレール40の嵌入孔46に嵌合させる。これにより、前記固定端子50は前記ベースレール40の長手方向に対して移動不能になると共に、前記ベースレール40の保持部44は前記固定端子20の案内ローラ51と前記クランプ部材60のスカート部62との間に挟みこまれた状態となり、前記固定端子50は前記ベースレール40に対して固定される。
【0035】
従って、この第二実施形態の機器固定装置においても、前記固定ねじ61を緩めることで、前記ベースレール40の溝部41に固定端子50の案内ローラ51を挿入したまま、当該固定端子50を前記ベースレール40に沿って容易に移動させることができ、また、前記固定端子50をベースレール40に沿って移動させた後、前記固定ねじ61を締め付けることにより、前記ベースレール40上の任意の位置に前記固定端子50を確実に固定することが可能である。
【0036】
従って、この第二実施形態の機器固定装置を航空機の機内における座席の固定に使用すれば、当該機内における座席の配置を少ない労力で容易に素早く変更することが可能となる。
【符号の説明】
【0037】
10,40…ベースレール、14,44…保持部、15,46…嵌入穴、20,50…固定端子、23…抜け止め部、30,60…クランプ部材、26,51…案内ローラ、33,63…規制スタッド
図1
図2
図3
図4