特許第6804912号(P6804912)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6804912紙葉類前処理装置、および紙葉類処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6804912
(24)【登録日】2020年12月7日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】紙葉類前処理装置、および紙葉類処理方法
(51)【国際特許分類】
   G07D 11/00 20190101AFI20201214BHJP
   G07D 11/60 20190101ALI20201214BHJP
   B65H 7/02 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
   G07D11/00 311
   G07D11/60 121Z
   B65H7/02
【請求項の数】12
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-183071(P2016-183071)
(22)【出願日】2016年9月20日
(65)【公開番号】特開2018-49354(P2018-49354A)
(43)【公開日】2018年3月29日
【審査請求日】2019年8月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】特許業務法人 志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮下 守正
【審査官】 木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭59−069183(JP,A)
【文献】 特開平08−190651(JP,A)
【文献】 特開2001−357428(JP,A)
【文献】 特開昭59−069884(JP,A)
【文献】 特開2015−049874(JP,A)
【文献】 特開2005−092800(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/040941(WO,A1)
【文献】 英国特許出願公開第2155190(GB,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0168308(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 1/00−13/00
G07F 19/00
B65H 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の紙葉類が帯により施封された紙葉類集合体から前記帯を除去する帯除去部と、
前記帯除去部よりも上流側に設けられ、前記紙葉類集合体の情報を検出する検出部と、
前記検出部によって検出された前記情報に基づいて、前記紙葉類集合体が所定の仕様を満たすか否かを判断する制御部と、
前記制御部において前記紙葉類集合体が前記仕様を満たさないと判断された場合に、前記紙葉類集合体が前記仕様を満たさないと判断した理由を表示する表示部と、
を備え
前記帯は、複数枚の前記紙葉類を施封して把とする小帯と、所定数の前記把を施封して束とする大帯と、を含み、
前記紙葉類集合体は、前記束であり、
前記帯除去部は、前記束から前記大帯を除去する大帯除去部と、前記把から前記小帯を除去する小帯除去部と、を備え、
前記検出部は、前記紙葉類集合体に金属製の異物が含まれているか否かを検出する金属検出部を備え、
前記制御部は、前記金属検出部によって前記紙葉類集合体に前記金属製の異物が含まれていることが検出された場合に、前記紙葉類集合体が前記仕様を満たさないと判断し、
前記金属検出部は、前記紙葉類集合体のいずれの箇所に金属製の異物が含まれているかを検出でき、
前記表示部は、金属製の異物が含まれている前記紙葉類集合体の箇所を示すことが可能である、紙葉類前処理装置。
【請求項2】
前記検出部は、前記紙葉類集合体の外表面の変位を計測する変位計側部を備える、請求項に記載の紙葉類前処理装置。
【請求項3】
複数枚の紙葉類が帯により施封された紙葉類集合体から前記帯を除去する帯除去部と、
前記帯除去部よりも上流側に設けられ、前記紙葉類集合体の情報を検出する検出部と、
前記検出部によって検出された前記情報に基づいて、前記紙葉類集合体が所定の仕様を満たすか否かを判断する制御部と、
前記制御部において前記紙葉類集合体が前記仕様を満たさないと判断された場合に、前記紙葉類集合体が前記仕様を満たさないと判断した理由を表示する表示部と、
を備え、
前記検出部は、前記紙葉類集合体の外表面の変位を計測する変位計側部を備える、紙葉類前処理装置。
【請求項4】
前記帯は、複数枚の前記紙葉類を施封して把とする小帯と、所定数の前記把を施封して束とする大帯と、を含み、
前記紙葉類集合体は、前記束であり、
前記帯除去部は、前記束から前記大帯を除去する大帯除去部と、前記把から前記小帯を除去する小帯除去部と、を備える、請求項に記載の紙葉類前処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記束に含まれる前記把のうち一部の把をまとめる前記大帯が設けられていることを検出した場合に、前記束が前記仕様を満たさないと判断する、請求項1,2,4のいずれか一項に記載の紙葉類前処理装置。
【請求項6】
複数枚の紙葉類が帯により施封された紙葉類集合体から前記帯を除去する帯除去部と、
前記帯除去部よりも上流側に設けられ、前記紙葉類集合体の情報を検出する検出部と、
前記検出部によって検出された前記情報に基づいて、前記紙葉類集合体が所定の仕様を満たすか否かを判断する制御部と、
前記制御部において前記紙葉類集合体が前記仕様を満たさないと判断された場合に、前記紙葉類集合体が前記仕様を満たさないと判断した理由を表示する表示部と、
を備え、
前記帯は、複数枚の前記紙葉類を施封して把とする小帯と、所定数の前記把を施封して束とする大帯と、を含み、
前記紙葉類集合体は、前記束であり、
前記帯除去部は、前記束から前記大帯を除去する大帯除去部と、前記把から前記小帯を除去する小帯除去部と、を備え、
前記制御部は、前記束に含まれる前記把のうち一部の把をまとめる前記大帯が設けられていることを検出した場合に、前記束が前記仕様を満たさないと判断する、紙葉類前処理装置。
【請求項7】
前記検出部は、前記紙葉類集合体を撮像する撮像部を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の紙葉類前処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記撮像部が撮像した前記紙葉類集合体の画像情報に基づいて前記帯の巻き方を検出し、前記帯の巻き方が所定の巻き方と異なる場合に、前記紙葉類集合体が前記仕様を満たさないと判断する、請求項に記載の紙葉類前処理装置。
【請求項9】
前記検出部は、前記紙葉類集合体に金属製の異物が含まれているか否かを検出する金属検出部を備え、
前記制御部は、前記金属検出部によって前記紙葉類集合体に前記金属製の異物が含まれていることが検出された場合に、前記紙葉類集合体が前記仕様を満たさないと判断する、請求項からのいずれか一項に記載の紙葉類前処理装置。
【請求項10】
前記検出部は、前記紙葉類集合体の重量を計測する重量計側部を備える、請求項1からのいずれか一項に記載の紙葉類前処理装置。
【請求項11】
前記制御部によって前記仕様を満たさないと判断された前記紙葉類集合体が集められる集積部と、
前記制御部によって前記紙葉類集合体が前記仕様を満たさないと判断された場合に前記紙葉類集合体を前記集積部に搬送し、かつ、前記制御部によって前記紙葉類集合体が前記仕様を満たすと判断された場合に前記紙葉類集合体を前記帯除去部に搬送する搬送部と、
をさらに備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の紙葉類前処理装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の紙葉類前処理装置と前記紙葉類を検査する本体処理装置とによって前記紙葉類を処理する紙葉類処理方法であって、
前記紙葉類前処理装置によって、前記帯を除去して前記紙葉類集合体の施封を解除し、前記紙葉類を一枚ずつに分離させ、
前記本体処理装置によって、一枚ずつに分離された前記紙葉類を検査する、紙葉類処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、紙葉類前処理装置、および紙葉類処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数枚の紙葉類を帯で施封した紙葉類集合体として搬入された紙葉類を、一枚ごとに紙葉類処理装置により処理するためには、帯を除去する前処理を行う必要がある。しかしながら、紙葉類集合体が所定の仕様を満たしていない場合、紙葉類集合体の前処理を行う際、あるいは紙葉類処理装置の本体処理装置により紙葉類を処理する際に、不具合が生じる場合があった。そのため、不具合に対処するオペレータの人手を要し、紙葉類処理装置によって紙葉類を処理するために多くの時間および労力が必要となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−180982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、紙葉類を処理する際の負担を軽減することができる紙葉類前処理装置、および紙葉類処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の紙葉類前処理装置は、帯除去部と、検出部と、制御部と、表示部と、を持つ。前記帯除去部は、複数枚の紙葉類が帯により施封された紙葉類集合体から前記帯を除去する。前記検出部は、前記帯除去部よりも上流側に設けられ、前記紙葉類集合体の情報を検出する。前記制御部は、前記検出部によって検出された前記情報に基づいて、前記紙葉類集合体が所定の仕様を満たすか否かを判断する。前記表示部は、前記制御部において前記紙葉類集合体が前記仕様を満たさないと判断された場合に、前記紙葉類集合体が前記仕様を満たさないと判断した理由を表示する。前記帯は、複数枚の前記紙葉類を施封して把とする小帯と、所定数の前記把を施封して束とする大帯と、を含む。前記紙葉類集合体は、前記束である。前記帯除去部は、前記束から前記大帯を除去する大帯除去部と、前記把から前記小帯を除去する小帯除去部と、を持つ。前記検出部は、前記紙葉類集合体に金属製の異物が含まれているか否かを検出する金属検出部を持つ。前記制御部は、前記金属検出部によって前記紙葉類集合体に前記金属製の異物が含まれていることが検出された場合に、前記紙葉類集合体が前記仕様を満たさないと判断する。前記金属検出部は、前記紙葉類集合体のいずれの箇所に金属製の異物が含まれているかを検出できる。前記表示部は、金属製の異物が含まれている前記紙葉類集合体の箇所を示すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】実施形態の紙葉類照合システムを示す構成図。
図2】実施形態の本体処理装置を示す外観斜視図。
図3】実施形態の紙葉類前処理装置の概略構成を示す模式図。
図4】実施形態の仕様を満たす束を示す斜視図。
図5】実施形態の把および紙葉類を示す斜視図。
図6】実施形態の大帯除去部による大帯の除去方法について説明する説明図。
図7】実施形態の仕様を満たさない束の一例を示す斜視図。
図8】実施形態の仕様を満たさない束の一例を示す斜視図。
図9】実施形態の仕様を満たさない束の一例を示す斜視図。
図10】実施形態の紙葉類前処理装置の動作を示す流れ図。
図11】実施形態の検出部の他の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の紙葉類前処理装置、および紙葉類処理方法を、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は、紙葉類前処理装置5について説明するが、紙葉類前処理装置5が、実施形態の紙葉類前処理装置として機能する。なお、紙葉類Pは、例えば紙幣があげられるが、紙幣に限られない。
【0008】
まず、実施形態の紙葉類照合システム1を説明する。図1は、実施形態の紙葉類照合システム1を示す構成図である。図1に示すように、紙葉類照合システム1は、少なくとも1台以上の紙葉類処理装置の本体処理装置100と、精査装置200と、紙葉類照合装置300と、ホストサーバ400と、を備える。紙葉類処理装置は、後述する紙葉類前処理装置5と、本体処理装置100と、を備える。本体処理装置100、精査装置200、および紙葉類照合装置300は、LAN(Local Area Network)等のネットワークで接続されている。
【0009】
図2は、本体処理装置100を示す外観斜視図である。図2に示すように、本体処理装置100は、装置外部に、紙葉類投入部105、操作部136、操作表示部137、取出部139、およびキーボード140を備えている。操作部136、操作表示部137、およびキーボード140は、オペレータにより操作され、本体処理装置100に処理させる紙葉類Pの種類(券種)を任意で設定させる。紙葉類投入部105は、後述する紙葉類前処理装置5により紙葉類Pが供給される。なお、紙葉類投入部105は、図2に示した形態に限らず、フィーダガイドを備えていてもよい。また、紙葉類投入部105は、紙葉類前処理装置5により前処理されたバラ把および後述する二次バッチカードBC−2が集積されて投入されてもよい。本体処理装置100は、積層された複数の紙葉類Pを一枚ずつ取り出し、一枚ずつ紙葉類Pを検査する。本体処理装置100は、検査結果に基づいて複数の紙葉類Pのうち所定条件の紙葉類Pを排除券として排除する。排除された紙葉類Pは、取出部139から取り出すことができる。
【0010】
精査装置200は、本体処理装置100で一度排除された券(排除券)を、本体処理装置100よりも低速で、より精緻に再検査する。精査装置200は、再検査した結果を紙葉類照合装置300に送信する。紙葉類照合装置300は、紙葉類前処理装置5により送信された把情報と、本体処理装置100の検査結果と、精査装置200の再検査結果とを対応づけて記憶する。ホストサーバ400は、紙葉類照合装置300が本体処理装置100、または精査装置200から取得した情報を、管理および蓄積する。
【0011】
図3は、実施形態の紙葉類前処理装置5の概略構成を示す模式図である。図4は、実施形態の仕様を満たす束B1を示す斜視図である。図5は、実施形態の把SBおよび紙葉類Pを示す斜視図である。図3において、Z軸方向は、鉛直方向と平行な方向であり、X軸方向およびY軸方向は、Z軸方向と直交する水平方向のうちの一方向であり、互いに直交する方向である。
【0012】
図3に示す紙葉類前処理装置5は、本体処理装置100に紙葉類Pを転送する前処理を行う前処理装置として機能する。本実施形態において紙葉類前処理装置5には、オペレータO1によって、複数枚の紙葉類Pが帯により施封された紙葉類集合体が投入される。紙葉類前処理装置5は、紙葉類集合体の施封を解除し、紙葉類Pを一枚ずつに分離させる。以下の説明では、紙葉類前処理装置5における紙葉類集合体が投入されてから紙葉類Pが本体処理装置100に転送されるまでの流れにおいて、紙葉類集合体が投入される側を上流側と呼び、紙葉類Pが本体処理装置100に転送される側を下流側と呼ぶ。
【0013】
本実施形態における紙葉類集合体は、図4に示すような束Bである。束Bにおいて紙葉類Pを施封する帯は、複数枚の紙葉類Pを施封して把SBとする小帯SBwと、所定数の把SBを施封して束Bとする大帯Bwと、を含む。束Bは、複数枚の紙葉類Pが小帯SBwにより施封された把SBの所定数を大帯Bwにより施封することで構成されている。束Bは、例えば10把の把SBから構成されている。図4に示した束Bには、束Bを識別するための一次バッチカードBC−1が所定数の把SBと共に施封されている。図4に示す束Bは、後述する束Bの仕様を満たす適正な束B1である。図4に示す大帯Bwは、束Bの仕様を満たす適正な大帯Bw1である。
【0014】
小帯SBwは、図5に示すように、厚さ方向に重ねられた複数の紙葉類Pに、紙葉類Pの短辺方向および厚さ方向に亘って巻き付けられ、複数の紙葉類Pを束ねている。図5では、小帯SBwは、複数の紙葉類Pの長辺方向の中央に巻き付けられている。小帯SBwは、例えば紙帯等の結束材である。小帯SBwには、バーコードSBbが貼られている。バーコードSBbに埋め込まれた情報は、把SBに束ねられた複数枚の紙葉類Pに共通した把情報である。把情報は、把SBを識別するストラップ番号、銀行名、支店名、取り扱い者、または取り扱い日時等の把SBごとの情報である。実施形態においては、バーコードSBbが小帯SBwに貼られた例について説明するが、把情報が小帯SBwに文字として印刷されていてもよい。
【0015】
大帯Bw1は、図4に示すように、厚さ方向に重ねられた複数の把SBに、把SBの短辺方向および厚さ方向に亘って巻き付けられ、複数の把SBを束ねている。図4では、大帯Bw1は、1つの束B1に2つ設けられている。2つの大帯Bw1は、複数の把SBの長辺方向の両端部にそれぞれ巻き付けられている。大帯Bw1は、例えばゴム紐等の伸縮可能な結束材である。なお、大帯Bw1は、紙帯であってもよいし、ポリプロピレン等のプラスチック製の帯であってもよい。
【0016】
紙葉類前処理装置5は、図3に示すように、束投入部10と、排除トレー(集積部)90と、帯除去部6と、把結合部30と、把切出部40と、把集積部60と、検出部70と、制御部80と、表示部81と、を備える。
【0017】
束投入部10は、オペレータO1によって束Bが投入される部分である。束投入部10は、束Bが搬送される搬送経路L1を構成する搬送台を備えている。搬送経路L1は、例えば、鉛直方向(Z軸方向)と直交する所定方向(X軸方向)に延びている。束投入部10の搬送台に載置された束Bは、搬送経路L1に沿って搬送される。束投入部10の搬送台には、例えば5個の束Bが載置可能である。束Bは、把SBの短辺方向(紙葉類Pの短辺方向)が鉛直方向と略平行で、かつ、把SBが重ねられた方向(紙葉類Pの厚さ方向)が束投入部10における束Bの搬送方向(搬送経路L1,X軸方向)と略直交するように、束投入部10の搬送台に載置される。
【0018】
束投入部10は、束Bが搬送される側(+X側)の端部に搬送ステージ(搬送部)11を備えている。搬送ステージ11は、搬送ステージ11の上面まで搬送された束B1を、排除トレー90と後述する大帯除去部20とのうちのいずれか一方に搬送する。より詳細には、搬送ステージ11は、制御部80によって束Bが仕様を満たさないと判断された場合に束Bを排除トレー90に搬送する。また、搬送ステージ11は、制御部80によって束Bが仕様を満たすと判断された場合に束Bを大帯除去部20に搬送する。
【0019】
排除トレー90は、制御部80によって仕様を満たさないと判断された束Bが集められる部分である。本実施形態において排除トレー90は、搬送経路L1および鉛直方向の両方と直交する方向(Y軸方向)において、搬送ステージ11の一方側(−Y側)に配置されている。排除トレー90には、搬送ステージ11から搬送経路L7(Y軸方向)に沿って、仕様を満たさないと判断された束Bが搬送される。排除トレー90には、搬送された順番が分かるように、仕様を満たさない束Bが順次集められていく。
【0020】
帯除去部6は、束Bから帯を除去する部分である。本実施形態において帯除去部6は、大帯除去部20と、小帯除去部50と、を備える。
大帯除去部20は、束投入部10から受け渡された束Bの大帯Bwを除去する部分である。大帯除去部20は、搬送経路L1および鉛直方向の両方と直交する方向(Y軸方向)において、搬送ステージ11の他方側(+Y側)に配置されている。大帯除去部20には、搬送ステージ11から搬送経路L2(Y軸方向)に沿って束Bが受け渡される。大帯除去部20は、大帯カットステージ22を備える。大帯カットステージ22の上面には、束投入部10の搬送ステージ11から受け渡された束Bが載置される。図6は、大帯除去部20による大帯Bwの除去方法について説明するための図である。図6では、図4に示した束B1の大帯Bw1を除去する場合について示している。図6に示すように、大帯除去部20は、リフト21をさらに備える。
【0021】
リフト21は、鉛直方向(Z軸方向)に移動可能に大帯カットステージ22に設けられている。リフト21の上面には、大帯カットステージ22に載置された束B1のうち長辺方向(図ではX軸方向)における2つの大帯Bw1同士の間の部分が配置される。リフト21は、上側に移動することにより、束B1を構成する把SBのうちリフト21の上面に配置された一部の把SBだけを持ち上げることができる。図6では、リフト21は、例えば、3つの把SBを持ち上げている。これにより、大帯Bw1と持ち上げられた把SBとの鉛直方向の間には、隙間20aが形成される。
【0022】
図示は省略するが、大帯除去部20は、大帯Bw1を切断する帯カッタと、帯カッタにより切断された大帯Bw1を除去する帯除去ローラと、を備えている。大帯除去部20は、上述したようにしてリフト21によって一部の把SBを持ち上げて隙間20aを形成した後、大帯Bw1のうち隙間20aと鉛直方向に対向する部分Bw1aを帯カッタによって切断する。帯カッタは、回転駆動されるカッタブレードを備えており、把SBの長辺方向(図6ではX軸方向)に移動して2つの大帯Bw1を切断する。帯除去ローラは、大帯Bw1に押し当てられており、回転することで切断された大帯Bw1を引き込んで除去する。これにより、大帯除去部20は、束B1を構成する複数の把SBを一把ずつに分離することができる。
【0023】
図3に示す小帯除去部50は、大帯除去部20において分離され把結合部30および把切出部40を介して投入された各把SBの小帯SBwを除去する部分である。図示は省略するが、小帯除去部50は、小帯カッタと、小帯ピッカと、を備える。小帯カッタは、把SBの長辺方向に移動して小帯SBwを切断する。小帯ピッカは、小帯カッタによって切断された小帯SBwと紙葉類Pとの間に爪を挿し入れて小帯SBwを引き抜く。これにより、小帯除去部50は、把SBを複数の紙葉類Pが1枚ずつ分離されたバラ把とする。
【0024】
小帯除去部50は、バラ把となった把SBを搬送経路L5に沿って把集積部60に受け渡す。搬送経路L5は、例えば、把切出部40から把SBを受け渡される際の搬送経路L4および鉛直方向と直交する方向(Y軸方向)に延びている。図示は省略するが、小帯除去部50は、引き抜いた小帯SBwに貼られたバーコードSBbを撮像するバーコード撮像部と、撮像した画像を解析して、把情報を解読し把情報を更新する解析部と、を備える。
【0025】
把結合部30は、大帯除去部20において複数の把SBに分離された束Bを搬送し、他の束Bの把SBと結合する部分である。把結合部30は、把SBが搬送される搬送経路L3を構成する搬送台を備えている。搬送経路L3は、例えば、搬送経路L2と平行であり、搬送経路L1と直交する。把結合部30は、大帯除去部20に対して、搬送ステージ11と逆側(+Y側)に配置されている。搬送ステージ11と大帯除去部20(大帯カットステージ22)と把結合部30とは、平面視において直線状に並んで配置されている。
【0026】
把結合部30の搬送台に載置された把SBは、搬送経路L3に沿って搬送される。把結合部30の搬送台には、大帯除去部20で分離された束Bの把SBがオペレータO2によって手投入される。把SBは、把SBの短辺方向(紙葉類Pの短辺方向)が鉛直方向と略平行で、かつ、把SBの長辺方向(紙葉類Pの長辺方向)が把結合部30における把SBの搬送経路L3(Y軸方向)と略直交するように、把結合部30の搬送台に載置される。把結合部30は、複数の把SBを搬送しつつ、異なる束Bに含まれていた把SB同士を結合する。
【0027】
把切出部40は、把結合部30により結合された複数の把SBから1個の把SBを自動的に切り出す部分である。図示は省略するが、把切出部40は、1把の把SBを上側に持ち上げるリフトを備える。リフトによって把SBを持ち上げることで、把切出部40は、1把の把SBを切り出す。把切出部40は、切り出した把SBを小帯除去部50に受け渡す。把切出部40が小帯除去部50に把SBを受け渡す際の搬送経路L4は、搬送経路L3および鉛直方向の両方と直交する方向(X軸方向)である。
【0028】
把集積部60は、小帯除去部50によって小帯SBwが除去されバラ把となった把SBを落下させて鉛直方向に集積していく部分である。把集積部60は、バラ把となった把SBが1把受け渡されるごとに、バラ把間に二次バッチカードBC−2を挿入する。二次バッチカードBC−2には、各バラ把を識別する情報が記録されている。把集積部60は、複数の把SBのバラ把を集積した後、集積したバラ把を転送方向L6にスライドさせ、紙葉類Pを本体処理装置100に転送する。転送方向L6は、例えば、搬送経路L5および鉛直方向の両方と直交する方向(X軸方向)である。
【0029】
検出部70は、束Bの情報を検出する部分である。本実施形態において束Bの情報とは、金属製の異物の有無、および束Bの外観情報を含む。検出部70は、帯除去部6よりも上流側に設けられている。本実施形態において検出部70は、金属検出部71と、撮像部72と、を備える。
【0030】
金属検出部71は、束投入部10に配置されている。より詳細には、金属検出部71は、束投入部10の搬送ステージ11よりも上流側において、束投入部10の周囲を囲むように配置されている。金属検出部71は、束投入部10において搬送経路L1に沿って搬送される束Bに金属製の異物が含まれているか否かを検出する。金属製の異物とは、例えば、硬貨、複数の紙葉類Pを留めるホチキスの針およびクリップ等である。金属検出部71の構成は、金属を検出できるならば、特に限定されない。金属検出部71は、例えば、コイルを備えており、電磁誘導による磁場の変化から金属を検出する構成である。金属検出部71によって検出された金属製の異物の有無は、有線あるいは無線によって、制御部80に出力される。
【0031】
撮像部72は、束投入部10に配置されている。より詳細には、撮像部72は、例えば、束投入部10における搬送ステージ11の上側に配置されている。撮像部72は、搬送ステージ11に搬送された束Bを撮像する。撮像部72は、1つ設けられていてもよいし、異なる方向から束Bを撮像する複数の撮像部を含んでいてもよい。撮像部72によって撮像された束Bの画像情報は、有線あるいは無線によって、制御部80に出力される。
【0032】
制御部80は、検出部70によって検出された束Bの情報に基づいて、束Bが所定の仕様を満たすか否かを判断する。本実施形態において束Bの所定の仕様とは、金属製の異物の有無の仕様、帯の巻き方の仕様、帯の外観の仕様、帯の位置の仕様、帯の数の仕様、帯の幅の仕様、帯の厚さの仕様、帯の材質の仕様、および束Bの大きさの仕様等を含む。上述したように制御部80には、金属検出部71から金属製の異物の有無の情報が入力され、撮像部72から束Bの画像情報が入力される。これらの情報に基づいて、制御部80は、束Bが所定の仕様を満たすか否かを判断する。
【0033】
金属製の異物の有無の仕様は、金属製の異物を含んでいないことである。すなわち、制御部80は、金属検出部71によって束Bから金属製の異物が検出されなかった場合に、当該束Bが金属製の異物の有無の仕様を満たすと判断する。一方、制御部80は、金属検出部71によって束Bに金属製の異物が含まれていることが検出された場合に、当該束Bが金属製の異物の有無の仕様を満たさず、束Bの仕様を満たさないと判断する。
【0034】
帯の巻き方の仕様は、大帯Bwの巻き方の仕様と、小帯SBwの巻き方の仕様と、を含む。大帯Bwの巻き方の仕様は、例えば、図4に示した大帯Bw1のように、複数の把SBの短辺方向および厚さ方向に亘って巻き付けられていること、束Bを構成するすべての把SBをまとめて束ねていることの両方を満たすことである。
【0035】
図7および図8は、実施形態の仕様を満たさない束Bの一例を示す斜視図である。図7および図8において示す束Bの例は、それぞれ大帯Bwの巻き方の仕様を満たしていない例である。
【0036】
図7に示す束B2は、大帯Bwの巻き方の仕様を満たす2本の大帯Bw1に加えて、大帯Bwの巻き方の仕様を満たさない1本の大帯Bw2を備える。大帯Bw2は、複数の把SBの長辺方向および厚さ方向に亘って巻き付けられている。すなわち、束B2は、上述した大帯Bwの巻き方の仕様における要件のうち、複数の把SBの短辺方向および厚さ方向に亘って巻き付けられていること、という要件を満たさない。したがって、束B2は、束Bの仕様を満たさない。
【0037】
図8に示す束B3は、大帯Bwの巻き方の仕様を満たす2本の大帯Bw1に加えて、大帯Bwの巻き方の仕様を満たさない2本の大帯Bw3および2本の大帯Bw4を備える。2本の大帯Bw3は、5つの把SBの短辺方向および厚さ方向に亘って巻き付けられ、5つの把SBを束ねている。2本の大帯Bw4は、他の5つの把SBの短辺方向および厚さ方向に亘って巻き付けられ、5つの把SBを束ねている。すなわち、大帯Bw3および大帯Bw4は、束B3を構成する一部の把SBを束ねている。これにより、束B3は、上述した大帯Bwの巻き方の仕様における要件のうち、束Bを構成するすべての把SBをまとめて束ねていること、という要件を満たさない。したがって、束B3は、束Bの仕様を満たさない。大帯Bw3と大帯Bw4とは、例えば、把SBの長辺方向の位置が互いに異なっている。
【0038】
小帯SBwの巻き方の仕様は、複数の紙葉類Pの短辺方向および厚さ方向に亘って巻き付けられていることである。各図に示す小帯SBwは、巻き方の仕様を満たしている。
【0039】
制御部80は、撮像部72が撮影した束Bの画像情報に基づいて帯の巻き方を検出し、少なくとも1つの帯の巻き方が上述した所定の巻き方と異なる場合に、束Bが仕様を満たさないと判断する。すなわち、制御部80は、複数の把SBの長辺方向および厚さ方向に亘って巻き付けられた大帯Bwおよび小帯SBwが設けられていることを検出した場合に、束Bが仕様を満たさないと判断する。また、制御部80は、束Bに含まれる把SBのうち一部の把SBをまとめる大帯Bwが設けられていることを検出した場合に、束Bが仕様を満たさないと判断する。
【0040】
帯の外観の仕様は、大帯Bwが一周に亘って外部から視認可能なことである。
図9は、実施形態の仕様を満たさない束Bの一例を示す斜視図である。図9において示す束Bの例は、帯の外観の仕様を満たしていない例である。図9に示す束B4は、帯の外観の仕様を満たす1本の大帯Bw1に加えて、帯の外観の仕様を満たさない1本の大帯Bw5を備える。大帯Bw5の一部は、捲れた紙葉類Pの一部によって覆われている。これにより、大帯Bw5の一部は、外部から視認できない状態である。すなわち、束B4は、上述した帯の外観の仕様である、大帯Bwが一周に亘って外部から視認可能なことという要件を満たさない。したがって、束B4は、束Bの仕様を満たさない。
【0041】
帯の位置の仕様は、把SBの長辺方向における帯の位置が所定の範囲内となることである。帯の位置の仕様は、大帯Bwの位置の仕様と、小帯SBwの位置の仕様と、を含む。大帯Bwの位置の仕様は、大帯Bwが把SBの長辺方向における中央部分以外の位置に設けられることである。小帯SBwの位置の仕様は、小帯SBwが把SBの長辺方向の中央、および中央からの長辺方向の距離が所定範囲内となる位置に設けられることである。
【0042】
帯の数の仕様は、帯の数が帯除去部6で切断可能な数以下であることである。
帯の幅の仕様は、帯の幅が帯除去部6で切断可能な最大長さ以下であることである。
帯の厚さの仕様は、帯の厚さが帯除去部6で切断可能な最大厚さ以下であることである。
【0043】
帯の材質の仕様は、帯の材質が帯除去部6で切断可能な材質であることである。帯除去部6で切断可能な材質とは、例えば、紙、ゴム、プラスチック等である。プラスチックとしては、例えば、ポリプロピレンが挙げられる。
束Bの大きさの仕様は、束Bの大きさが、紙葉類前処理装置5内を大帯除去部20まで搬送可能であり、かつ、大帯除去部20において大帯Bwの除去処理を実行可能な大きさ以下であることである。
【0044】
帯の巻き方、帯の外観、帯の数、帯の幅、帯の厚さ、帯の材質、および束の大きさは、撮像部72の画像情報から得られる。制御部80は、例えば、画像情報における各帯と紙葉類Pとの境目に生じる影から、帯の外形状を把握する。これにより、制御部80は、帯の巻き方、帯の外観、帯の数、および帯の幅の情報を得る。制御部80は、例えば、画像情報における帯の色から、帯の材質の情報を得る。
【0045】
制御部80は、例えば、束Bを紙葉類Pと直交する方向に沿って撮像した画像から、束Bの外表面の凹凸形状を把握する。これにより、制御部80は、帯の厚さの情報を得る。制御部80は、例えば、束Bを上側から撮像した画像から、束Bの外形状を把握する。これにより、制御部80は、束Bの大きさの情報を得る。
【0046】
制御部80は、上記のようにして得られた情報から、束Bが仕様を満たすか否かを判断する。上述したように束Bの仕様に複数の仕様が含まれている場合、制御部80は、束Bが一つでも仕様を満たさない場合には、束Bが仕様を満たしていないと判断する。一方、制御部80は、束Bがすべての仕様を満たしている場合に、束Bが仕様を満たしていると判断する。
【0047】
一例として、制御部80は、例えば、把SBに巻かれた大帯Bwが一端の把SBから他端の把SBまで一直線になっているか否かを判断する。図8に示すように束Bに含まれている一部の把SBを束ねる大帯Bw3と大帯Bw4とは、把SBの長辺方向の位置が互いに異なっている場合が多い。そのため、一端の把SBから他端の把SBまで一直線になっていない大帯Bwがあることを検出することで、大帯Bw3,Bw4のような不適正な大帯Bwを検出することができる。
【0048】
また、大帯Bw3と大帯Bw4とが、把SBの長辺方向において同じ位置にある場合であっても、大帯Bw3と大帯Bw4との間には、把SB同士の境界の影が生じる。そのため、制御部80は、大帯Bwを一端の把SBから他端の把SBまで辿る間に、把SB同士の境界の影があるか否かを検出することによって、図8の大帯Bw3,Bw4のような不適正な大帯Bwを検出することができる。
【0049】
制御部80は、束Bが仕様を満たすか否かの判断に基づいて、束投入部10の搬送ステージ11を制御する。制御部80は、束Bが仕様を満たさないと判断した場合、束Bが排除トレー90に搬送されるように、搬送ステージ11を制御する。制御部80は、束Bが仕様を満たすと判断した場合、束Bが大帯除去部20に搬送されるように搬送ステージ11を制御する。
【0050】
表示部81は、図3に示すように、オペレータO1から視認しやすい位置に配置されている。表示部81は、制御部80からの出力信号に基づいた表示を行う。表示部81は、制御部80において束Bが仕様を満たさないと判断された場合に、束Bが仕様を満たさないと判断した理由を表示する。例えば、束Bに金属製の異物が含まれている場合、表示部81には、金属製の異物が含まれている旨を示す文字が表示される。また、金属検出部71によって束Bのいずれの箇所に金属製の異物が含まれているか検出できる場合には、表示部81に束Bの画像を表示して、金属製の異物が含まれている束Bの箇所をハイライトして示す等してもよい。
【0051】
また、例えば、束Bが帯の各仕様を満たさない場合、表示部81には、帯が仕様を満たしていない旨およびその理由を示す文字と束Bの画像とが表示され、束Bの画像においては、仕様を満たさない帯がハイライトされて示される。なお、この場合、文字と画像とのいずれか一方の表示であってもよい。
また、例えば、束Bが大きさの仕様を満たさない場合、表示部81には、束Bの大きさの仕様を満たしていない旨の文字が表示される。
【0052】
表示部81に表示される情報は、束Bが排除された順番に関連付けられている。そのため、オペレータO1は、排除された複数の束Bのいずれの束Bがどのような理由によって排除されたのかをそれぞれ把握することが可能である。
【0053】
次に、紙葉類前処理装置5における処理の流れについて説明する。図10は、実施形態の紙葉類前処理装置5の動作を示す流れ図である。
図10に示すように、オペレータO1によって束投入部10に載置された束Bは、搬送経路L1に沿って搬送される(ステップS100)。搬送される束Bは、検出部70および制御部80によって、検査される(ステップS101)。より詳細には、束Bは、搬送経路L1に沿って搬送される途中で、金属検出部71の内側を通過し、金属製の異物の有無を検査される。その後、束Bは、搬送ステージ11に搬送され、搬送ステージ11上において撮像部72によって撮像される。そして、制御部80は、金属検出部71および撮像部72から入力される情報に基づいて、束Bが仕様を満たす適正な束Bか否かを判断する(ステップS102)。
【0054】
束Bが不適正な束Bと判断された場合(ステップS102:NO)、束Bは、搬送ステージ11によって搬送経路L7に沿って排除トレー90へと搬送され、排除される(ステップS103)。このとき、制御部80は、表示部81に束Bを不適正と判断した理由を表示させる。一方、束Bが適正な束Bである場合(ステップS102:YES)、束Bは、搬送経路L2に沿って、大帯除去部20の大帯カットステージ22へと受け渡される。
【0055】
大帯除去部20は、束Bが1個受け渡されたことに応じて、束Bから大帯Bwを自動的に切断する(ステップS104)。大帯除去部20は、切断された大帯Bwを廃棄する(ステップS105)。大帯Bwが除去された束Bの把SBは、オペレータO2によって、把結合部30に手投入される。把SBは、把結合部30により所定数の把SBごとに搬送経路L3に沿って自動的に搬送される。把結合部30は、複数の束Bごとに所定数の把SBを搬送することにより、複数の束Bに含まれる所定数の把同士を結合する(ステップS106)。
【0056】
把切出部40は、把結合部30により結合された複数の把SBから1把の把SBを自動的に切り出す(ステップS107)。把切出部40は、切り出した1把の把SBを搬送経路L4に沿って小帯除去部50に受け渡す。
【0057】
小帯除去部50は、把切出部40により受け渡された1把の把SBから小帯SBwを自動的に切断する(ステップS108)。小帯SBwが切断された把SBは、施封が解かれてバラ把となる。小帯除去部50は、1把のバラ把を搬送経路L5に沿って搬送し、把集積部60に1把のバラ把を受け渡す(ステップS113)。
【0058】
また、小帯除去部50は、図示しないバーコード撮像部によって、把SBから除去した小帯SBwのバーコードSBbを撮像する(ステップS109)。小帯除去部50は、把情報を印刷したバーコードSBbを撮像した後、小帯SBwを廃棄する(ステップS110)。小帯除去部50は、バーコードSBbを撮像した画像を解析して、把情報を解読する。小帯除去部50は、解読した把情報を更新する(ステップS111)。
【0059】
把集積部60は、1把のバラ把が受け渡されたことに応じて、二次バッチカードBC−2をバラ把間に挿入する(ステップS114)。紙葉類前処理装置5は、二次バッチカードBC−2に印刷されたバーコード情報を、把情報と共に銀行券処理装置(不図示)に送信する(ステップS112)。把集積部60は、二次バッチカードBC−2およびバラ把を落下させて、紙葉類Pの厚さ方向に集積する(ステップS115)。把集積部60は、小帯除去部50からバラ把が受け渡される度に、二次バッチカードBC−2の挿入およびバラ把の集積を繰り返す。なお、把集積部60は、複数のバラ把ごとに二次バッチカードBC−2を挿入してもよい。例えば、把集積部60は、束Bに含まれる所定数のバラ把ごとに二次バッチカードBC−2を挿入してもよい。把集積部60は、複数の把SBのバラ把を集積した後、集積したバラ把を転送方向L6にスライドさせ、紙葉類Pの本体処理装置100に転送する(ステップS116)。
【0060】
以上の流れを繰り返し行うことで、紙葉類前処理装置5は、所定数の束Bを紙葉類Pが一枚ずつ分離されたバラ把として、本体処理装置100に投入可能な状態とする。
【0061】
ここで、制御部80によって不適正と判断され排除トレー90に排除された束Bは、オペレータO1によって仕様を満たさない原因を排除された後、再度、紙葉類前処理装置5に投入される。オペレータO1は、表示部81を参照しつつ、仕様を満たさない原因を排除する。なお、仕様を満たさない原因を排除する上で、大帯Bwを除去する必要が生じた場合には、オペレータO1は、大帯Bwを切断して除去した後、互いに分離された状態の把SBを把結合部30に直接投入してもよい。上記の排除された束Bの処理は、所定数の束Bの前処理がすべて終了した後に行ってもよいし、所定数の束Bの前処理を行っている途中で行ってもよい。
【0062】
本実施形態の紙葉類処理方法は、上述したようにして、紙葉類前処理装置5によって、帯を除去して束Bの施封を解除し、紙葉類Pを一枚ずつに分離させ、本体処理装置100によって、一枚ずつに分離された紙葉類Pを検査する。
【0063】
例えば、紙葉類前処理装置5に投入される束Bが所定の仕様を満たしていない場合、紙葉類前処理装置5において前処理を行う際、あるいは本体処理装置100において処理を行う際に、不具合が生じる場合がある。例えば、紙葉類前処理装置5に投入される束Bが所定の仕様を満たしていない場合、帯除去部6において適切に帯を除去できない場合がある。
【0064】
具体的には、本実施形態の大帯除去部20のように、帯カッタを紙葉類Pの長辺方向に移動させて大帯Bwを切断する構成の場合、図7に示す束B2では、大帯Bw2を切断できず、除去できない場合がある。また、本実施形態の大帯除去部20は、図6に示したように、一部の把SBを持ち上げて隙間20aを形成し、大帯Bwを切断する構成である。このような構成の場合、図8に示す束B3では、大帯Bw3と大帯Bw4とのうちの持ち上げられた把SBを束ねる方の大帯Bwしか切断することができず、他方の大帯Bwは除去できない場合がある。
【0065】
また、大帯Bwが把SBの長辺方向の中央に位置する場合、リフト21によって大帯Bwも共に持ち上げられ隙間20aが形成されない場合がある。そのため、大帯Bwを除去できない場合がある。また、紙葉類Pの長手方向において、小帯SBwの位置が大きくずれていると、小帯除去部50において小帯SBwを切断できず、除去できない場合がある。また、帯の数、帯の幅および帯の厚さが大きい場合、および帯の材質が適切でない場合等においても、帯除去部6によって帯を適切に排除できない場合がある。一例として、帯が麻縄等であるような場合、帯を切断しにくく、除去しにくい場合がある。
【0066】
上記のように帯を適切に除去できない場合、オペレータO1は、紙葉類前処理装置5を一度停止させて束Bを排除する等の対処をする必要があり、作業に要する時間および手間が増大する場合があった。
【0067】
また、束Bから大帯Bwおよび小帯SBwの両方を除去できた場合であっても、束ねられた紙葉類Pの仕様が不適正であることによって、本体処理装置100による紙葉類Pの検査を適切に行えない場合がある。
具体的には、束Bに含まれる把SBのうちの数枚の紙葉類Pがホチキスの針またはクリップ等で留められている場合が挙げられる。このような場合、前処理されたバラ把から本体処理装置100によって紙葉類Pを一枚ずつ取り出す際に、ホチキスの針またはクリップ等で留められた複数の紙葉類Pがまとめて本体処理装置100に引き込まれ、紙葉類Pが詰まる場合がある。この場合、詰まった紙葉類Pを取り除く必要が生じるため、作業の時間および手間が増大する場合がある。また、紙葉類Pが詰まることで、本体処理装置100が損傷する場合もある。
【0068】
また、本体処理装置100によって一枚ずつ紙葉類Pを取り出せる場合であっても、紙葉類P自体、あるいは紙葉類P同士の間に異物が混入していることで、本体処理装置100が損傷する場合がある。
具体的には、例えば、一枚の紙葉類Pにホチキスの針またはクリップ等の金属製の異物が留められている場合、本体処理装置100内を紙葉類Pが移動することで、紙葉類Pの移動をガイドするガイド板と金属製の異物とが擦れて、ガイド板を傷付ける場合がある。また、紙葉類Pの磁気を読み取るヘッド部分に金属製の異物が擦れることで、ヘッドが損傷する場合がある。また、本体処理装置100によって検査された後に、金属製の異物が留められた紙葉類Pが市場に再流通する場合がある。
【0069】
また、束Bにおいて紙葉類P同士の間には、硬貨が挟まっている場合がある。このような場合、硬貨が本体処理装置100内に引き込まれる場合がある。そのため、硬貨が本体処理装置100内のガイド板、および磁気を読み取るヘッドと擦れて、本体処理装置100が損傷する場合がある。
【0070】
上記の不具合に対して、本実施形態によれば、帯除去部6よりも上流側に束Bの情報を検出する検出部70が設けられ、制御部80は、検出部70によって検出された情報に基づいて、束Bが仕様を満たすか否かを判断する。そのため、仕様を満たさない束Bを帯除去部6に搬送される前に排除することができる。これにより、仕様を満たさない束Bによって、上述したような不具合が生じることを抑制でき、紙葉類Pを処理する際の負担を軽減することができる。その結果、前処理作業の効率および本体処理装置100による作業の効率を共に向上できる。
【0071】
また、表示部81には、束Bが仕様を満たさないと判断した理由が表示される。そのため、オペレータO1は、表示部81を見ることで、束Bにおける仕様を満たしていない箇所を容易に発見することができる。これにより、仕様を満たさない束Bに対して、迅速かつ適切に、仕様を満たすような処置を施すことが可能である。したがって、排除された束Bを再投入する際の時間および手間を低減できる。その結果、紙葉類Pを処理する際の負担をより軽減することができる。
【0072】
また、本実施形態によれば、紙葉類前処理装置5は、束Bから帯を除去する帯除去部6を備えるため、本体処理装置100に紙葉類Pを投入する前処理のうち帯の除去の負担を軽減することができる。また、本実施形態によれば、帯の除去を自動的に行うことができるので、束Bの前処理を停止させる必要が無く、紙葉類Pを投入する待ち時間を削減することができる。したがって、紙葉類Pの前処理の負担を軽減することができる。
【0073】
特に、本実施形態のように、紙葉類集合体が、複数枚の紙葉類Pを小帯SBwで施封した把SBを大帯Bwにより所定数に纏めて施封した束Bである場合、大帯Bwを除去した後に小帯SBwを除去する前処理を行う必要がある。そのため、より多くの時間と労力が必要となっていた。これに対して、本実施形態によれば、帯除去部6は、大帯Bwを除去する大帯除去部20と小帯SBwを除去する小帯除去部50とが設けられているため、大帯Bwと小帯SBwとを自動的に除去することができる。したがって、紙葉類Pの前処理の負担をより軽減することができる。
【0074】
また、本実施形態のように、検出部70が、大帯除去部20および小帯除去部50の両方よりも上流側に配置されている場合、不適正な束Bを上流側で一括して排除することができる。そのため、紙葉類前処理装置5の構造を簡単にしつつ、効率的に仕様を満たさない束Bを排除することができる。
【0075】
また、本実施形態によれば、検出部70は、撮像部72を備えるため、画像から束Bの外観情報を検出することができる。これにより、帯の外観、帯の位置、帯の数、帯の巻き方、帯の幅、帯の厚さ、および帯の材質の各情報を得ることができる。したがって、帯が除去しにくい束Bをより適切に排除することが可能となり、前処理作業の効率をより向上できる。
【0076】
また、不適正な束Bとしては、帯の巻き方が不適正な場合が多いため、帯の巻き方を画像情報から検出して仕様と比較することで、より効率的に不適正な束Bを排除することができる。特に、不適正な束Bとしては、図8に示す大帯Bw3,Bw4のような仕様を満たさない大帯Bwを含む束Bが多い。これに対して、本実施形態によれば、制御部80は、束Bに含まれる把SBのうち一部の把SBをまとめる大帯Bwが設けられていることを検出した場合に、束Bが仕様を満たさないと判断する。そのため、図8に示す束B3を不適正な束Bとして判断して排除することができる。したがって、より効率的に不適正な束Bを排除することができる。
【0077】
また、例えば、図9に示したように、紙葉類Pが捲れて帯を覆っているような場合、帯に紙葉類Pが接着されている場合がある。このような場合、帯を除去する際に、帯と共に紙葉類Pが巻き込まれる場合がある。これに対して、帯の外観の情報を得ることで、帯の一部が露出していない束Bを検出できる。これにより、制御部80によって、帯の一部が露出していない束Bを、仕様を満たさない束Bと判断することで、帯に紙葉類Pが接着された束Bを排除することができる。
また、撮像部72の画像情報から束Bの大きさを検出することもできる。そのため、大帯除去部20では対応できない大きさの束Bが束投入部10に投入された場合に、束Bを排除することができる。
【0078】
また、本実施形態によれば、検出部70は、金属検出部71を備えるため、束Bに金属製の異物が含まれているか否かを検出することができる。そして、制御部80は、束Bに金属製の異物が含まれていることが検出された場合に、束Bが仕様を満たさないと判断する。これにより、硬貨、ホチキスの針、およびクリップ等が混入している束Bを排除することができる。したがって、本体処理装置100による作業の効率をより向上でき、かつ、本体処理装置100が損傷することをより抑制できる。
【0079】
また、本実施形態によれば、搬送ステージ11は、制御部80によって束Bが仕様を満たさないと判断された場合に束Bを排除トレー90に搬送する。そのため、仕様を満たさない束Bが自動的に排除される。これにより、オペレータO1が束Bを排除する手間を削減できる。また、排除トレー90に不適正な束Bをまとめて集積させておくことで、複数の不適正な束Bから仕様を満たさない原因を排除する際に、オペレータO1が効率よく作業を行うことができる。
【0080】
なお、上記実施形態では、検出部70は、撮像部72と金属検出部71とを備える構成としたが、これに限られない。図11は、実施形態の検出部の他の例を示す図である。検出部は、図11に示すように、束Bの重量を計測する重量計側部73を備えていてもよい。この場合、検出部によって検出される束Bの情報は、束Bの重量を含む。重量計側部73は、例えば、搬送ステージ11に設けられる。これにより、搬送ステージ11上に搬送された束Bを撮像部72によって撮像しつつ、束Bの重量を計測することができる。この場合、制御部80は、例えば、重量計側部によって計測された束Bの重量が所定値よりも大きい場合に、束Bが仕様を満たさないと判断する。
【0081】
例えば、紙葉類Pに水分が含まれていると、紙葉類P同士がくっついて、集積されたバラ把から本体処理装置100によって適切に紙葉類Pを取り出せない場合がある。水分が含まれた紙葉類Pの重量は、通常の紙葉類Pの重量よりも大きくなる。そのため、制御部80が、束Bの重量が所定値よりも大きい場合に、束Bが仕様を満たさないと判断することで、水分が含まれた紙葉類Pを含む束Bを排除することが可能となる。
【0082】
また、例えば、投入される束Bごとに含まれる把SBの数が異なる場合には、撮像部72によって得られた画像情報から把SBの数を把握し、把SBの数に応じた束Bの重量と、重量計側部73によって得られた束Bの重量と、を比較する。これにより、制御部80は、水分が含まれた紙葉類Pを含む束Bを適切に判断することが可能である。
【0083】
また、検出部は、束Bの外表面の変位を計測する変位計測部74を備えていてもよい。図11に示す変位計測部74は、例えば、束Bの外表面に向けてレーザーを射出して変位を計測するレーザー変位計である。変位計測部74は、例えば、搬送ステージ11の上側に配置され、把SBの長辺方向に沿って移動しつつ、束Bの外表面の変位を計測する。なお、変位計測部74は、例えば、束投入部10の搬送経路L1上に配置されてもよい。変位計測部74は、例えば、金属検出部71と共に設けられてもよい。制御部80は、変位計測部74の検出結果に基づいて帯の厚さを検出し、帯の厚さが所定値よりも大きい場合に、束Bが仕様を満たさないと判断する。このようにして、帯の厚さを検出することで、より精度よく帯の厚さを計測できるため、帯除去部6において排除しにくい帯を備える束Bをより適切に排除しやすい。
【0084】
また、検出部は、金属検出部71と撮像部72と重量計側部73と変位計測部74とのうちのいずれか1つを備える構成であってもよいし、いずれか2つあるいは3つを組み合わせて備える構成であってもよいし、4つすべてを備える構成であってもよい。検出部の構成は、例えば、紙葉類前処理装置5に投入される束Bがどのような仕様を満たしていない場合が多いか等に応じて、適宜選択することができる。また、上述した実施形態のように帯が複数種類設けられている場合には、検出部は、一部の帯の情報を検出する構成であってもよい。上記実施形態の例では、検出部は、大帯Bwと小帯SBwとのうちの小帯SBwの情報を検出する構成であってもよい。この場合、検出部は、大帯除去部20の下流側で、かつ、小帯除去部50の上流側に設けられていてもよい。
【0085】
また、排除トレー90を複数設けて、仕様を満たさないと判断された理由ごとに束Bを振り分けて排除してもよい。
また、紙葉類集合体は、複数の紙葉類Pが帯で施封されていれば、特に限定されず、把SBであってもよい。
【0086】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、帯除去部6よりも上流側に束Bの情報を検出する検出部70が設けられ、制御部80は、検出部70によって検出された情報に基づいて、束Bが仕様を満たすか否かを判断する。そのため、仕様を満たさない束Bを帯除去部6に搬送される前に排除することができる。これにより、仕様を満たさない束Bによって、上述したような不具合が生じることを抑制でき、紙葉類Pを処理する際の負担を軽減することができる。その結果、前処理作業の効率および本体処理装置100による作業の効率を共に向上できる。
【0087】
また、以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、表示部81には、束Bが仕様を満たさないと判断した理由が表示される。そのため、オペレータO1は、表示部81を見ることで、束Bにおける仕様を満たしていない箇所を容易に発見することができる。これにより、仕様を満たさない束Bに対して、迅速かつ適切に、仕様を満たすような処置を施すことが可能である。したがって、排除された束Bを再投入する際の時間および手間を低減できる。その結果、紙葉類Pを処理する際の負担をより軽減することができる。
【0088】
また、以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、束Bから帯を除去する帯除去部6を備えるため、本体処理装置100に紙葉類Pを投入する前処理のうち帯の除去の負担を軽減することができる。また、本実施形態によれば、帯の除去を自動的に行うことができるので、束Bの前処理を停止させる必要が無く、紙葉類Pを投入する待ち時間を削減することができる。以上により、紙葉類Pの前処理の負担を軽減することができる。
【0089】
特に、帯除去部6は、大帯Bwを除去する大帯除去部20と小帯SBwを除去する小帯除去部50とが設けられているため、束Bにおいて大帯Bwと小帯SBwとを自動的に除去することができる。したがって、紙葉類Pの前処理の負担をより軽減することができる。
【0090】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0091】
5…紙葉類前処理装置、6…帯除去部、11…搬送ステージ(搬送部)、20…大帯除去部、50…小帯除去部、70…検出部、71…金属検出部、72…撮像部、73…重量計側部、74…変位計側部、80…制御部、81…表示部、90…排除トレー(集積部)、B,B1,B2,B3,B4…束(紙葉類集合体)、Bw,Bw1,Bw2,Bw3,Bw4,Bw5…大帯、P…紙葉類、SB…把、SBw…小帯
図1
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図11