特許第6804955号(P6804955)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6804955絶縁型のDC/DCコンバータ、一次側コントローラ、電源アダプタおよび電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6804955
(24)【登録日】2020年12月7日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】絶縁型のDC/DCコンバータ、一次側コントローラ、電源アダプタおよび電子機器
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/28 20060101AFI20201214BHJP
【FI】
   H02M3/28 P
【請求項の数】18
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-236447(P2016-236447)
(22)【出願日】2016年12月6日
(65)【公開番号】特開2018-93653(P2018-93653A)
(43)【公開日】2018年6月14日
【審査請求日】2019年11月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100133215
【弁理士】
【氏名又は名称】真家 大樹
(72)【発明者】
【氏名】大江 巧
(72)【発明者】
【氏名】村上 浩幸
(72)【発明者】
【氏名】菊池 弘基
【審査官】 栗栖 正和
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0003421(US,A1)
【文献】 特開2013−099006(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁型のDC/DCコンバータであって、
一次巻線および二次巻線を有するトランスと、
前記トランスの一次巻線と接続されるスイッチングトランジスタと、
前記トランスの二次巻線と接続される整流素子と、
フォトカプラと、
前記DC/DCコンバータの出力電圧とその目標電圧の誤差に応じた順電流によって前記フォトカプラの入力側の発光素子を駆動するフィードバック回路と、
前記フォトカプラの出力側の受光素子に流れるコレクタ電流を、前記コレクタ電流と負の相関を有するフィードバック電圧に変換する変換回路と、
前記フィードバック電圧に応じたパルス信号を生成するパルス信号生成器と、
前記パルス信号に応じて前記スイッチングトランジスタを駆動するドライバと、
前記スイッチングトランジスタと直列に設けられる電流センス抵抗と、
前記電流センス抵抗の電圧降下をしきい値と比較する第1コンパレータを含み、前記第1コンパレータの出力に応じて、前記変換回路における前記コレクタ電流から前記フィードバック電圧への変換特性を制御する負荷監視回路と、
を備え、
前記負荷監視回路は、前記第1コンパレータの出力をトリガとして、一定時間、出力が変化するタイマー回路をさらに含み、前記タイマー回路の出力に応じて前記変換特性を制御することを特徴とするDC/DCコンバータ。
【請求項2】
前記タイマー回路は、
前記第1コンパレータの出力と接続されるキャパシタと、
前記キャパシタを充電する抵抗または電流源と、
前記キャパシタの電圧を判定基準値と比較する第2コンパレータと、
を含み、前記第2コンパレータの出力に応じて前記変換特性を制御することを特徴とする請求項に記載のDC/DCコンバータ。
【請求項3】
前記フォトカプラの前記受光素子のエミッタは接地され、
前記変換回路は、前記フォトカプラの前記受光素子のコレクタと基準電圧ラインの間に設けられた可変インピーダンス回路を含み、前記可変インピーダンス回路のインピーダンスが前記DC/DCコンバータの出力電流に応じて可変に構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のDC/DCコンバータ。
【請求項4】
前記可変インピーダンス回路は、
前記フォトカプラの前記受光素子のコレクタと前記基準電圧ラインの間に設けられた第1抵抗と、
前記第1抵抗の両端間に直列に設けられた第2抵抗およびスイッチと、
を含み、
前記スイッチのオン、オフが、前記出力電流に応じて切りかえ可能に構成されることを特徴とする請求項に記載のDC/DCコンバータ。
【請求項5】
絶縁型のDC/DCコンバータであって、
一次巻線および二次巻線を有するトランスと、
前記トランスの一次巻線と接続されるスイッチングトランジスタと、
前記トランスの二次巻線と接続される整流素子と、
フォトカプラと、
前記DC/DCコンバータの出力電圧とその目標電圧の誤差に応じた順電流によって前記フォトカプラの入力側の発光素子を駆動するフィードバック回路と、
前記フォトカプラの出力側の受光素子に流れるコレクタ電流を、前記コレクタ電流と負の相関を有するフィードバック電圧に変換する変換回路と、
前記フィードバック電圧に応じたパルス信号を生成するパルス信号生成器と、
前記パルス信号に応じて前記スイッチングトランジスタを駆動するドライバと、
を備え、
前記変換回路は、前記コレクタ電流から前記フィードバック電圧への変換特性が、前記DC/DCコンバータの出力電流にもとづいて変化するよう構成され、
前記変換回路は、
前記フィードバック電圧が発生するフィードバック端子と、
前記フィードバック端子と基準電圧ラインの間に設けられた抵抗と、
コレクタ/ドレインが前記フィードバック端子と接続され、エミッタ接地/ソース接地され、ベース/ゲートが前記フォトカプラの前記受光素子のエミッタと接続される第1トランジスタと、
前記第1トランジスタのベース/ゲートと接地の間に設けられた可変インピーダンス回路と、
を含み、前記可変インピーダンス回路のインピーダンスが前記出力電流に応じて可変に構成されることを特徴とするDC/DCコンバータ。
【請求項6】
前記可変インピーダンス回路は、前記第1トランジスタのベース/ゲートから、前記出力電流に応じた補正電流をシンクする可変電流源を含むことを特徴とする請求項に記載のDC/DCコンバータ。
【請求項7】
前記変換特性は、前記DC/DCコンバータの出力電流と少なくともひとつのしきい値との比較結果にもとづいて離散的に変化することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のDC/DCコンバータ。
【請求項8】
前記変換特性は、前記DC/DCコンバータの出力電流に応じて連続的に変化することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のDC/DCコンバータ。
【請求項9】
絶縁型のDC/DCコンバータに使用される一次側コントローラであって、
前記DC/DCコンバータは、
一次巻線および二次巻線を有するトランスと、
前記トランスの一次巻線と接続されるスイッチングトランジスタと、
前記トランスの二次巻線と接続される整流素子と、
フォトカプラと、
前記DC/DCコンバータの出力電圧とその目標電圧の誤差に応じた順電流によって前記フォトカプラの入力側の発光素子を駆動するフィードバック回路と、
前記スイッチングトランジスタと直列に設けられる電流センス抵抗と、
を備え、
前記一次側コントローラは、
前記フォトカプラの出力側の受光素子に流れるコレクタ電流を、前記コレクタ電流と負の相関を有するフィードバック電圧に変換する変換回路と、
前記フィードバック電圧に応じたパルス信号を生成するパルス信号生成器と、
前記パルス信号に応じて前記スイッチングトランジスタを駆動するドライバと、
前記電流センス抵抗の電圧降下をしきい値と比較する第1コンパレータを含み、前記第1コンパレータの出力に応じて、前記変換回路における前記コレクタ電流から前記フィードバック電圧への変換特性を制御する負荷監視回路と、
を備え、
前記負荷監視回路は、前記第1コンパレータの出力をトリガとして、一定時間、出力が変化するタイマー回路をさらに含み、前記タイマー回路の出力に応じて前記変換特性を制御することを特徴とする一次側コントローラ。
【請求項10】
前記タイマー回路は、
前記第1コンパレータの出力と接続されるキャパシタと、
前記キャパシタを充電する抵抗または電流源と、
前記キャパシタの電圧を判定基準値と比較する第2コンパレータと、
を含み、前記第2コンパレータの出力に応じて前記変換特性を制御することを特徴とする請求項9に記載の一次側コントローラ。
【請求項11】
前記フォトカプラの前記受光素子のエミッタは接地され、
前記変換回路は、前記フォトカプラの前記受光素子のコレクタと基準電圧ラインの間に設けられた可変インピーダンス回路を含み、前記可変インピーダンス回路のインピーダンスが前記DC/DCコンバータの出力電流に応じて可変に構成されることを特徴とする請求項9から10のいずれかに記載の一次側コントローラ。
【請求項12】
前記可変インピーダンス回路は、
前記フォトカプラの前記受光素子のコレクタと前記基準電圧ラインの間に設けられた第1抵抗と、
前記第1抵抗の両端間に直列に設けられた第2抵抗およびスイッチと、
を含み、
前記スイッチのオン、オフが、前記出力電流に応じて切りかえ可能に構成されることを特徴とする請求項11に記載の一次側コントローラ。
【請求項13】
前記変換特性は、前記DC/DCコンバータの出力電流と少なくともひとつのしきい値との比較結果にもとづいて離散的に変化することを特徴とする請求項9から12のいずれかに記載の一次側コントローラ。
【請求項14】
前記変換特性は、前記DC/DCコンバータの出力電流に応じて連続的に変化することを特徴とする請求項9から12のいずれかに記載の一次側コントローラ。
【請求項15】
ひとつの半導体基板に集積化されることを特徴とする請求項9から14のいずれかに記載の一次側コントローラ。
【請求項16】
請求項9から15のいずれかに記載の一次側コントローラを備えることを特徴とする絶縁型のDC/DCコンバータ。
【請求項17】
負荷と、
商用交流電圧を全波整流するダイオード整流回路と、
前記ダイオード整流回路の出力電圧を平滑化し、直流入力電圧を生成する平滑キャパシタと、
前記直流入力電圧を降圧し、負荷に供給する請求項1から8、16のいずれかに記載のDC/DCコンバータと、
を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項18】
商用交流電圧を全波整流するダイオード整流回路と、
前記ダイオード整流回路の出力電圧を平滑化し、直流入力電圧を生成する平滑キャパシタと、
前記直流入力電圧を降圧し、負荷に供給する請求項1から8、16のいずれかに記載のDC/DCコンバータと、
を備えることを特徴とする電源アダプタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DC/DCコンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
AC/DCコンバータをはじめとする様々な電源回路に、フライバック型のDC/DCコンバータが利用される。図1は、本発明者が検討したAC/DCコンバータ100Rの基本構成を示すブロック図である。AC/DCコンバータ100Rは主としてフィルタ102、整流回路104、平滑キャパシタ106およびDC/DCコンバータ201を備える。
【0003】
商用交流電圧VACは、ヒューズおよび入力キャパシタ(不図示)を介してフィルタ102に入力される。フィルタ102は、商用交流電圧VACのノイズを除去する。整流回路104は、商用交流電圧VACを全波整流するダイオードブリッジ回路である。整流回路104の出力電圧は、平滑キャパシタ106によって平滑化され、直流電圧VINに変換される。
【0004】
絶縁型のDC/DCコンバータ201は、入力端子Pに直流電圧VINを受け、それを降圧して、目標値に安定化された出力電圧VOUTを出力端子Pに接続される負荷(不図示)に供給する。DC/DCコンバータ201は、一次側コントローラ202、フォトカプラ204、シャントレギュレータ206、出力回路210およびその他の回路部品を備える。出力回路210は、トランスT、ダイオードD、出力キャパシタC、スイッチングトランジスタMを含む。出力回路210のトポロジーは、一般的なフライバックコンバータのそれである。
【0005】
トランスTの一次巻線Wと接続されるスイッチングトランジスタMがスイッチングすることにより、入力電圧VINが降圧され、出力電圧VOUTが生成される。そして一次側コントローラ202は、スイッチングトランジスタMのスイッチングのデューティ比を調節することにより、出力電圧VOUTを目標値に安定化させる。
【0006】
DC/DCコンバータ201の出力電圧VOUTは、抵抗R11、R12により分圧される。シャントレギュレータ206は、分圧された電圧(電圧検出信号)Vと内部に設定される所定の基準電圧VREF(不図示)の誤差を増幅し、誤差に応じた順電流Iを、フォトカプラ204の入力側の発光素子(発光ダイオード)から引き込む(シンク)。
【0007】
フォトカプラ204の出力側の受光素子(フォトトランジスタ)には、順電流Iに応じたコレクタ電流Iが流れる。このコレクタ電流I(フィードバック電流IFB)が、一次側コントローラ202のフィードバック(FB)端子に入力される。FB端子には、コレクタ電流Iと負の相関を有するフィードバック電圧VFBが発生する。一次側コントローラ202は、フィードバック電圧VFBに応じたデューティ比でスイッチングトランジスタMをスイッチングする。
【0008】
DC/DCコンバータ201の出力電流IOUTは、負荷の状態に応じて変化する。スイッチングトランジスタMがとあるデューティ比でスイッチングしているときに出力電流IOUTが減少すると、出力電圧VOUTが上昇する。そうすると、順電流Iおよびコレクタ電流Iが増加し、フィードバック電圧VFBが低下するため、スイッチングトランジスタMのデューティ比が低下し、出力キャパシタCへの電流供給が減少して、出力電圧VOUTの上昇が抑制される。
【0009】
反対にスイッチングトランジスタMのデューティ比が一定の状態で出力電流IOUTが増加すると、出力電圧VOUTが低下する。そうすると、順電流Iおよびコレクタ電流Iが減少し、フィードバック電圧VFBが上昇するため、スイッチングトランジスタMのデューティ比が増加し、出力キャパシタCへの電流供給が増加して、出力電圧VOUTの低下が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2009−153234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
図2は、出力電流IOUTとコレクタ電流Iの関係を示す図である。ここでは説明の簡素化のため、フォトカプラ204の変換効率(ゲイン)が100%(I/I≒1)であるとする。
【0012】
上述のように、コレクタ電流Iは、出力電流IOUTが少ない軽負荷状態において小さくなり、出力電流IOUTが大きい重負荷状態において大きくなる。回路の動作点は、回路の安定性を考慮して定める必要がある。たとえば実線で示すように、定格電流IOUT=IRATEにおいて、コレクタ電流I=0.5mAが最適であったとすると、軽負荷状態(IOUT≒0mA)では、コレクタ電流Iは1mA程度まで上昇する。I=I=1mA、VOUT=24Vとすると、二次側での消費電力は24mWとなる。
【0013】
近年の省エネ化の要請から、軽負荷あるいは無負荷状態(待機状態、スタンバイ状態ともいう)の消費電力の低減が要求されており、具体的はAC/DCコンバータ100R全体で100mW以下の待機時電力が要求される。DC/DCコンバータ201の二次側で24mWもの電力消費が発生すると、AC/DCコンバータ100R全体で100mW以下に抑えることは難しくなる。
【0014】
図2に一点鎖線で示すように、軽負荷状態(IOUT≒0mA)におけるコレクタ電流Iがたとえば0.5mAとなるように回路の動作点を定めたとする。この場合にフォトカプラ204の変換効率が100%を維持していれば、I=I=0.5mAとなるから二次側での消費電力は12mWに低減することができるが、許容される100mWに占める割合は依然として10%を超えている。
【0015】
一点鎖線にしたがって出力電流IOUTが定格電流IRATEまで増加すると、コレクタ電流Iはたとえば0.25mAまで小さくなる。フォトカプラ204の変換効率は温度依存性を有するが、動作電流が小さいほど温度依存性が大きくなる。したがって一点鎖線に示すように動作点を定めると、温度変動によってフィードバックループのゲインが大きく変動することとなり、系の安定性が低下する。
【0016】
以上のことから、一点鎖線で示すように、コレクタ電流Iが小さくなるように動作点を設定することは実際には困難である。
【0017】
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、軽負荷時の消費電力を低減可能なDC/DCコンバータの提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明のある態様は、絶縁型のDC/DCコンバータに関する。DC/DCコンバータは、一次巻線および二次巻線を有するトランスと、トランスの一次巻線と接続されるスイッチングトランジスタと、トランスの二次巻線と接続される整流素子と、フォトカプラと、DC/DCコンバータの出力電圧とその目標電圧の誤差に応じた順電流によって前記フォトカプラの入力側の発光素子を駆動するフィードバック回路と、フォトカプラの出力側の受光素子に流れるコレクタ電流を、コレクタ電流と負の相関を有するフィードバック電圧に変換する変換回路と、フィードバック電圧に応じたパルス信号を生成するパルス信号生成器と、パルス信号に応じてスイッチングトランジスタを駆動するドライバと、を備える。変換回路は、コレクタ電流からフィードバック電圧への変換特性が、DC/DCコンバータの出力電流にもとづいて変化するよう構成される。
【0019】
軽負荷状態においては、フォトカプラの入力側の順電流が小さくなるように、変換特性を定めることができ、軽負荷状態において消費電力を低減できる。また重負荷状態においては、フォトカプラの入力側の順電流が大きくなるように変換特性を定めることができ、重負荷状態において回路の安定性を改善できる。
【0020】
DC/DCコンバータは、スイッチングトランジスタと直列に設けられる電流センス抵抗をさらに備えてもよい。電流センス抵抗の電圧降下にもとづいて、変換特性が制御されてもよい。電流センス抵抗の電圧降下にもとづいて出力電流を検出できる。
【0021】
DC/DCコンバータは、電流センス抵抗の電圧降下をしきい値と比較する第1コンパレータを含み、第1コンパレータの出力に応じて、変換特性を制御する負荷監視回路をさらに備えてもよい。
【0022】
負荷監視回路は、第1コンパレータの出力をトリガとして、一定時間、出力が変化するタイマー回路をさらに含み、タイマー回路の出力に応じて変換特性を制御してもよい。
【0023】
タイマー回路は、第1コンパレータの出力と接続されるキャパシタと、キャパシタを充電する抵抗または電流源と、キャパシタの電圧を判定基準値と比較する第2コンパレータと、を含み、第2コンパレータの出力に応じて変換特性を制御してもよい。
【0024】
フォトカプラの受光素子のエミッタは接地されてもよい。変換回路は、フォトカプラの受光素子のコレクタと基準電圧ラインの間に設けられた可変インピーダンス回路を含み、可変インピーダンス回路のインピーダンスが出力電流に応じて可変に構成されてもよい。
コレクタ電流をI、基準電圧ラインの電圧をVREF、可変インピーダンス回路のインピーダンスをZとするとき、フィードバック電圧VFBは、式(1)で表される。
FB=VREF−Z×I …(1)
したがってインピーダンスZにもとづいて変換特性を設定できる。
【0025】
可変インピーダンス回路は、フォトカプラの受光素子のコレクタと基準電圧ラインの間に設けられた第1抵抗と、第1抵抗の両端間に直列に設けられた第2抵抗およびスイッチと、を含んでもよい。スイッチのオン、オフが、出力電流に応じて切りかえ可能に構成されてもよい。
【0026】
変換回路は、フィードバック電圧が発生するフィードバック端子と、フィードバック端子と基準電圧ラインの間に設けられた抵抗と、コレクタ/ドレインがフィードバック端子と接続され、エミッタ接地/ソース接地され、ベース/ゲートがフォトカプラの受光素子のエミッタと接続される第1トランジスタと、第1トランジスタのベース/ゲートと接地の間に設けられた可変インピーダンス回路と、を含んでもよい。
【0027】
第1トランジスタQ31に流れる電流をIFB、抵抗R31の抵抗値をRとする。このとき、フィードバック電圧VFBは式(2)で表される。
FB=VREF−R×IFB …(2)
可変インピーダンス回路のインピーダンスをZとするとき、第1トランジスタのベース電圧(もしくはゲート電圧)VBEは式(3)で表される。
BE≒I×Z …(3)
第1トランジスタの相互コンダクタンスをgmと書くとき、式(4)を得る。
FB=VBE×gm …(4)
式(2)〜(4)から式(5)を得る。
FB=VREF−R×I×Z×gm …(5)
このように、可変インピーダンス回路のインピーダンスZを変化させることにより、コレクタ電流Iからフィードバック電圧VFBへの変換特性の傾きを変化させることができる。
【0028】
可変インピーダンス回路は、第1トランジスタのベース/ゲートから、出力電流に応じた補正電流をシンクする可変電流源を含んでもよい。
コレクタ電流をI、補正電流をICMP、第1トランジスタの電流増幅率をβとすると、フィードバック電流IFBは、式(3)で表される。
FB=β×(I−ICMP) …(6)
したがって、コレクタ電流Iからフィードバック電圧VFBへの変換特性は、式(7)で表される。
FB=VREF−R×β×(I−ICMP) …(7)
つまり、補正電流ICMPに応じて変換特性を制御できる。
【0029】
トランスは、一次側に設けられた補助巻線をさらに含んでもよい。DC/DCコンバータは、補助巻線に流れる電流を整流、平滑化し、電源電圧を生成する補助電源回路と、スイッチングトランジスタと直列に設けられる電流センス抵抗と、をさらに備えてもよい。
【0030】
変換特性は、出力電流と少なくともひとつのしきい値との比較結果にもとづいて離散的に変化してもよい。変換特性は、出力電流に応じて連続的に変化してもよい。
【0031】
本発明の別の態様は、絶縁型のDC/DCコンバータに使用される一次側コントローラに関する。DC/DCコンバータは、一次巻線および二次巻線を有するトランスと、トランスの一次巻線と接続されるスイッチングトランジスタと、トランスの二次巻線と接続される整流素子と、フォトカプラと、DC/DCコンバータの出力電圧とその目標電圧の誤差に応じた順電流によってフォトカプラの入力側の発光素子を駆動するフィードバック回路と、を備える。一次側コントローラは、フォトカプラの出力側の受光素子に流れるコレクタ電流を、コレクタ電流と負の相関を有するフィードバック電圧に変換する変換回路と、フィードバック電圧に応じたパルス信号を生成するパルス信号生成器と、パルス信号に応じてスイッチングトランジスタを駆動するドライバと、を備える。変換回路は、コレクタ電流からフィードバック電圧への変換特性が、DC/DCコンバータの出力電流にもとづいて変化するよう構成される。
【0032】
軽負荷状態においては、フォトカプラの入力側の順電流が小さくなるように、重負荷状態においては、フォトカプラの入力側の順電流が大きくなるように変換特性を定めることができ、これにより軽負荷状態において消費電力を低減でき、重負荷状態において回路の安定性を改善できる。
【0033】
DC/DCコンバータは、スイッチングトランジスタと直列に設けられる電流センス抵抗をさらに備えてもよい。電流センス抵抗の電圧降下にもとづいて変換特性が制御されてもよい。
【0034】
一次側コントローラは、電流センス抵抗の電圧降下をしきい値と比較する第1コンパレータを含み、第1コンパレータの出力に応じて変換特性を制御する負荷監視回路をさらに備えてもよい。
【0035】
負荷監視回路は、第1コンパレータの出力をトリガとして、一定時間、出力が変化するタイマー回路をさらに含み、タイマー回路の出力に応じて変換特性を制御してもよい。
【0036】
タイマー回路は、第1コンパレータの出力と接続されるキャパシタと、キャパシタを充電する抵抗または電流源と、キャパシタの電圧を判定基準値と比較する第2コンパレータと、を含み、第2コンパレータの出力に応じて変換特性を制御してもよい。
【0037】
フォトカプラの受光素子のエミッタは接地されてもよい。変換回路は、フォトカプラの受光素子のコレクタと基準電圧ラインの間に設けられた可変インピーダンス回路を含み、可変インピーダンス回路のインピーダンスが出力電流に応じて可変に構成されてもよい。
【0038】
可変インピーダンス回路は、フォトカプラの受光素子のコレクタと基準電圧ラインの間に設けられた第1抵抗と、第1抵抗の両端間に直列に設けられた第2抵抗およびスイッチと、を含んでもよい。スイッチのオン、オフが、出力電流に応じて切りかえ可能に構成されてもよい。
【0039】
一次側コントローラはひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。
「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。回路を1つのチップ上に集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
【0040】
本発明の別の態様も絶縁型のDC/DCコンバータに関する。DC/DCコンバータは上述のいずれかの一次側コントローラを備えてもよい。
【0041】
本発明の別の態様は電子機器に関する。電子機器は、負荷と、商用交流電圧を全波整流するダイオード整流回路と、ダイオード整流回路の出力電圧を平滑化し、直流入力電圧を生成する平滑キャパシタと、直流入力電圧を降圧し、負荷に供給する上述のいずれかのDC/DCコンバータと、を備えてもよい。
【0042】
本発明の別の態様は電源アダプタに関する。電源アダプタは、商用交流電圧を全波整流するダイオード整流回路と、ダイオード整流回路の出力電圧を平滑化し、直流入力電圧を生成する平滑キャパシタと、直流入力電圧を降圧し、負荷に供給する上述のDC/DCコンバータと、を備えてもよい。
【0043】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0044】
本発明のある態様によれば、軽負荷時の消費電力を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】本発明者が検討したAC/DCコンバータの基本構成を示すブロック図である。
図2】出力電流IOUTとコレクタ電流Iの関係を示す図である。
図3】実施の形態に係る絶縁型のDC/DCコンバータの回路図である。
図4図4(a)〜(c)は、変換回路の変換特性の例を示す図である。
図5】DC/DCコンバータの第1構成例の回路図である。
図6図6(a)〜(c)は、変換回路の具体的な構成例を示す回路図である。
図7図7(a)、(b)は、負荷監視回路の構成例を示す回路図である。
図8図8(a)、(b)は、変換回路のさらに具体的な構成例を示す回路図である。
図9図9(a)、(b)は、図8(a)の変換回路220Aの動作波形図である。
図10】DC/DCコンバータの第2構成例の回路図である。
図11図11(a)〜(d)は、変換回路の具体的な構成例を示す回路図である。
図12】AC/DCコンバータを備えるACアダプタを示す図である。
図13図13(a)、(b)は、AC/DCコンバータを備える電子機器を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0047】
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさず、あるいは機能を阻害しない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0048】
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさず、あるいは機能を阻害しない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0049】
図3は、実施の形態に係る絶縁型のDC/DCコンバータ200の回路図である。
DC/DCコンバータ200は、入力端子Pに直流電圧VINを受け、それを降圧して、目標値に安定化された出力電圧VOUTを出力端子Pに接続される負荷(不図示)に供給する。
【0050】
DC/DCコンバータ200は、一次側コントローラ202、フォトカプラ204、シャントレギュレータ206、出力回路210およびその他の回路部品を備える。出力回路210は、トランスT、整流素子D、出力キャパシタC、スイッチングトランジスタMを含む。出力回路210のトポロジーは、一般的なフライバックコンバータのそれであるため、説明を省略する。
【0051】
スイッチングトランジスタMは、トランスTの一次巻線Wと接続される。このスイッチングトランジスタMがスイッチングすることにより、入力電圧VINが降圧され、出力電圧VOUTが生成される。そして一次側コントローラ202は、スイッチングトランジスタMのスイッチングのデューティ比を調節することにより、出力電圧VOUTを目標値に安定化させる。
【0052】
DC/DCコンバータ200の出力電圧VOUTは、抵抗R11、R12により分圧される。フィードバック回路206はたとえばシャントレギュレータであり、分圧された電圧(電圧検出信号)Vと内部に設定される所定の基準電圧VREF(不図示)の誤差を増幅し、誤差に応じた順電流Iによってフォトカプラ204の入力側の発光素子(発光ダイオード)を駆動する。フォトカプラ204の出力側の受光素子(フォトトランジスタ)には、順電流Iに応じたコレクタ電流Iが流れる。
【0053】
一次側コントローラ202は、変換回路220、パルス信号発生器222、ドライバ224を備える。後述のように一次側コントローラ202の一部あるいは全部は、ひとつの半導体基板上に一体集積化してもよい。変換回路220は、フォトカプラ204の出力側の受光素子に流れるコレクタ電流Iを、コレクタ電流Iと負の相関を有するフィードバック電圧VFBに変換する。変換回路220は、電流/電圧変換回路と把握することができ、トランスインピーダンス回路と把握することができる。
【0054】
パルス信号発生器222は、フィードバック電圧VFBに応じたパルス信号SPWMを生成する。たとえばパルス信号発生器222はパルス幅変調器であり、パルス信号SPWMは、フィードバック電圧VFBに応じたデューティ比を有する。パルス信号発生器222の構成は限定されず、電圧モード、平均電流モード、ピーク電流モード、疑似共振モードなどを採用することができる。あるいはパルス信号発生器222は、パルス周波数変調器など、別の変調器であってもよい。ドライバ224は、パルス信号SPWMに応じてゲートパルスSOUTを生成し、スイッチングトランジスタMを駆動する。
【0055】
トランスTは、補助巻線Wを備える。補助電源回路212はダイオードDおよびキャパシタCを含み、補助巻線Wに流れる電流を整流、平滑化し、電源電圧VCCを生成する。電源電圧VCCは、一次側の回路ブロックに供給される。
【0056】
スイッチングトランジスタMと接地の間には、電流センス抵抗RCSが挿入される。電流センス抵抗RCSには、スイッチングトランジスタMのオン期間において、一次巻線Wに流れる電流Iに比例した電圧降下(電流検出信号VCS)が発生する。電流検出信号VCSは、一次側コントローラ202において過電流保護に用いられる。あるいはピーク電流モードあるいは平均電流モードのパルス信号発生器222は、電流検出信号VCSにもとづいてパルス信号SPWMを生成する。
【0057】
変換回路220は、コレクタ電流Iからフィードバック電圧VFBへの変換特性が、DC/DCコンバータ200の出力電流IOUTにもとづいて変化するよう構成される。
【0058】
図4(a)〜(c)は、変換回路220の変換特性の例を示す図である。実線(i)は、出力電流IOUTが定格電流IRATEであるとき(重負荷状態)の特性を、一点鎖線(ii)は、出力電流IOUTが実質的にゼロであるとき(軽負荷状態)の特性を示す。特性は、実線(i)と一点鎖線(ii)の間で、出力電流IOUTに応じて連続的に変化してもよいし、離散的に変化してもよい。
【0059】
図4(a)の制御特性(V−I特性)は、負荷電流IOUTに応じて傾きが変化している。図4(b)の制御特性は、負荷電流IOUTに応じてY切片(オフセット量)が変化している。図4(c)の制御特性は、負荷電流IOUTに応じて、傾きとY切片(オフセット量)の両方が変化している。変換回路220における制御特性の変化は、図4(a)〜(c)に限定されず、そのほかの制御特性を採用してもよい。
【0060】
以上がDC/DCコンバータ200の構成である。続いてその動作を説明する。
【0061】
ここでは図4(a)の制御特性に即して説明する。定格出力状態(重負荷状態)においては(i)の変換特性が選択される。定格出力状態では、DC/DCコンバータ200は電流連続モードで動作し、スイッチングのデューティ比Dは出力電流IOUTに依存せず、入力電圧VIN,出力電圧VOUTおよびトランスTの巻線比で決まる値Dとなる。このときの動作点を破線OPで示す。フィードバック電圧VFBは、このデューティ比Dに応じた電圧Vとなる。このときのフォトカプラ204のコレクタ電流Iは、Iとなる。
【0062】
軽負荷状態となると(ii)の変換特性が選択される。軽負荷状態では、DC/DCコンバータ200は不連続モードで動作し、スイッチングのデューティ比Dは、出力電流IOUTに依存する。したがってフィードバック電圧VFBは出力電流IOUTに応じて、一点鎖線に沿って変化する。出力電流IOUTが最小(実質的にゼロ)となる最軽負荷状態(待機状態)の動作点が破線OPで示される。このときのデューティ比Dは小さい値Dとなり、フィードバック電圧VFBは、小さいデューティ比Dに応じた値Vとなる。このときのフォトカプラ204のコレクタ電流Iは、Iとなる。
【0063】
図2のDC/DCコンバータ200において、I=1mA、I=0.02mAとなるように動作点を規定したとする。フォトカプラ204の効率を100%とすると、待機状態においてフォトカプラ204の順電流Iは0.02mAまで下がる。VOUT=24Vとすると、待機時消費電力は、0.48mWとなり、従来の24mWに比べて1/50まで減らすことができる。
【0064】
定格負荷状態(重負荷状態)では、フォトカプラ204の動作電流は、1mAと十分に大きいため、変換効率の温度依存性が小さい領域で使用することができる。したがって、フィードバックループのゲインの温度依存性を小さくし、系の安定性を高めることができる。
【0065】
なお動作電流I,Iは、使用するフォトカプラ204の特性にもとづいて最適化すればよく、上述の数値は例示に過ぎない。図4(b)や図4(c)の制御特性を利用した場合にも、同様の効果を得ることができる。
【0066】
本発明は、図3のブロック図や回路図として把握され、あるいは上述の説明から導かれるさまざまな装置、回路に及ぶものであり、特定の構成に限定されるものではない。以下、本発明の範囲を狭めるためではなく、発明の本質や回路動作の理解を助け、またそれらを明確化するために、より具体的な構成例や実施例を説明する。
【0067】
(第1構成例)
図5は、DC/DCコンバータ200の第1構成例(200A)の回路図である。一次側コントローラIC(Integrated Circuit)(以下、単に一次側コントローラという)300Aは、図2の一次側コントローラ202をひとつの半導体基板に集積化した機能ICである。
【0068】
一次側コントローラ300Aは、FB(フィードバック)ピン、CS(電流検出)ピン、OUT(出力)ピン、VCC(電源)ピンを有する。また一次側コントローラ300Aは、変換回路220A、パルス信号発生器222、ドライバ224を備える。一次側コントローラ300AのCSピンは、電流センス抵抗RCSと接続されており、電流センス抵抗RCSの電圧降下にもとづく電流検出信号VCSを受ける。OUTピンは、スイッチングトランジスタMのゲートと接続され、VCCピンには補助電源回路212が生成した電源電圧VCCが供給される。
【0069】
フォトカプラ204の受光素子のエミッタは接地される。またフォトカプラ204の受光素子のコレクタは、FBピンと接続される。変換回路220Aは、可変インピーダンス回路240および負荷監視回路250を含む。変換回路220Aは、FBピンと基準電圧ライン230の間に設けられており、そのインピーダンスZがDC/DCコンバータ200Aの出力電流IOUTに応じて可変に構成される。基準電圧ライン230には、図示しない基準電圧源によって生成された基準電圧VREFが供給される。
【0070】
可変インピーダンス回路240のインピーダンスをZとするとき、FBピン(端子)のフィードバック電圧VFBは、式(1)で表される。
FB=VREF−Z×I …(1)
したがってインピーダンスZを変化させることによって、変換回路220の変換特性を制御できる。
【0071】
負荷監視回路250は、出力電流IOUTを監視し、出力電流IOUTにもとづいて可変インピーダンス回路240のインピーダンスZを制御する。ここでスイッチングトランジスタMに流れる電流Iのピーク値(あるいは平均値)は、出力電流IOUTに応じており、出力電流IOUTが大きい重負荷状態では、スイッチングトランジスタMに大きな電流Iが流れ、出力電流IOUTが小さい軽負荷状態では、スイッチングトランジスタMに小さな電流Iが流れる。そこで変換回路220Aは、電流検出信号VCSにもとづいて、DC/DCコンバータ200Aの出力電流IOUTを監視し、電流検出信号VCSに応じてインピーダンスZを変化させる。
【0072】
図6(a)〜(c)は、変換回路220Aの具体的な構成例を示す回路図である。
【0073】
図6(a)を参照する。可変インピーダンス回路240は、フォトカプラ204の受光素子のコレクタ(すなわちFBピン)と基準電圧ライン230の間に設けられた第1抵抗R21と、第1抵抗R21の両端間に直列に設けられた第2抵抗R22およびスイッチSW21と、を含む。スイッチSW21のオン、オフが、出力電流IOUTに応じて切りかえ可能となっている。スイッチSW21はバイポーラトランジスタあるいはFET(Field Effect Transistor)で構成することができる。可変インピーダンス回路240のインピーダンスZは、スイッチSW21がオフのとき第1値R21となり、オンのとき第2値R21//R22となる。//は、並列抵抗の合成インピーダンスを表す。図6(a)の可変インピーダンス回路240は、2段階の可変抵抗と把握することができる図6(a)の可変インピーダンス回路240によれば、図4(a)の制御特性を実現できる。
【0074】
たとえば負荷監視回路250は、CSピンの電流検出信号VCSをしきい値電圧VTHと比較し、VCS>VTHのときすなわち重負荷状態において、スイッチSW21をオンし、VCS<VTHのとき、すなわち軽負荷状態において、スイッチSW21をオフする。
【0075】
図6(a)において、可変インピーダンス回路240の抵抗とスイッチの個数を増やせば、3段階以上の可変抵抗を構成することも可能である。この場合、負荷監視回路250におけるしきい値電圧VTHの個数を増やして、可変インピーダンス回路240の抵抗値を3段階以上で切りかえてもよい。
【0076】
図6(b)を参照する。可変インピーダンス回路240は、フォトカプラ204の受光素子のコレクタ(すなわちFBピン)と基準電圧ライン230の間に設けられた第1抵抗R21と、第1抵抗R21の両端間に直列に設けられた電流源242およびスイッチSW22と、を含む。スイッチSW22のオン、オフは、出力電流IOUTに応じて切りかえ可能となっている。スイッチSW22がオンのとき、電流源242がFBピンと接続され、したがって可変インピーダンス回路240のインピーダンスZは高くなる。図6(b)の可変インピーダンス回路240によれば、図4(b)の制御特性を実現できる。スイッチSW22は、電流源242に内蔵されてもよい。
【0077】
図6(c)を参照する。可変インピーダンス回路240は、フォトカプラ204の受光素子のコレクタ(すなわちFBピン)と基準電圧ライン230の間に設けられた第1抵抗R21と、第1抵抗R21の両端間に直列に設けられた可変電流源244と、を含む。可変電流源244は、出力電流IOUTに応じた補正電流ICMPを生成する。たとえば可変電流源244は、CSピンの電流検出信号VCSに応じた電流ICMPを生成してもよい。
【0078】
図6(c)の可変インピーダンス回路240によれば、図4(b)の制御特性を実現でき、さらにV−I特性を、出力電流IOUTに応じて(i)と(ii)の間を連続的に変化させることができる。
【0079】
まとめると、可変インピーダンス回路240は、離散的あるいは連続的な可変抵抗、可変電流源、それらの組み合わせなどで構成することができる。
【0080】
図7(a)、(b)は、負荷監視回路250の構成例を示す回路図である。図7(a)の負荷監視回路250は、第1コンパレータ252およびタイマー回路253を備える。第1コンパレータ252は、電流センス抵抗RCSの電圧降下(電流検出信号)VCSをしきい値VTHと比較する。負荷監視回路250は、第1コンパレータ252の出力に応じて、変換特性を制御する。
【0081】
タイマー回路253は、第1コンパレータ252の出力をトリガとして、一定時間、出力が変化する。可変インピーダンス回路240のインピーダンス、すなわち変換回路220Aの変換特性はタイマー回路253の出力に応じて制御される。
【0082】
図7(b)の負荷監視回路250は、ピークホールド回路255および第3コンパレータ257を含む。ピークホールド回路255は、電流検出信号VCSをピークホールドする。第3コンパレータ257は、電流検出信号VCSのピーク値VCS(PEAK)を、しきい値VTHと比較する。可変インピーダンス回路240のインピーダンス、すなわち変換回路220Aの変換特性は第3コンパレータ257の出力に応じて制御される。
【0083】
図8(a)、(b)は、変換回路220Aの具体的な構成例を示す回路図である。
【0084】
図8(a)は図6(a)に対応する。トランジスタQ21はPNP型バイポーラトランジスタであり、抵抗R23,R24とともに、図6(a)のスイッチSW21を形成する。
【0085】
タイマー回路253は、第1コンパレータ252の出力と接続されるキャパシタC20と、キャパシタC20を充電する抵抗R27(もしくは電流源)と、キャパシタC20の電圧VC20を判定基準値K×VREFと比較する第2コンパレータ254と、を含む。第2コンパレータ254の出力に応じて変換特性が制御される。
【0086】
抵抗R28およびR29は、基準電圧ライン230とGNDピンの間に直列に設けられ、基準電圧VREFを分圧し、しきい値電圧VTHを生成する。第1コンパレータ252は、電流検出信号VCSをしきい値電圧VTHと比較する。第1コンパレータ252はオープンコレクタ(オープンドレイン)の出力を備え、その出力には、キャパシタC20および抵抗R27を含む時定数回路が接続される。抵抗R25およびR26は、基準電圧ライン230とGNDピンの間に直列に設けられ、基準電圧VREFを分圧して判定基準電圧K×VREF(0<K<1、ここではK=1/2とする)を生成する。第2コンパレータ254は、オープンコレクタ(オープンドレイン)の出力を備え、キャパシタC20の電圧VC20が判定基準電圧VREF/2より低いとき、トランジスタQ21のベースの電位をローレベルにプルダウンし、トランジスタQ21をターンオンさせる。
【0087】
タイマー回路253の構成は特に限定されず、クロックをカウントするデジタルタイマー、ワンショットマルチバイブレーション回路、そのほかの公知の回路を用いてもよい。
【0088】
図8(a)の変換回路220Aの動作を説明する。図9(a)、(b)は、図8(a)の変換回路220Aの動作波形図である。図9(a)は軽負荷状態の、図9(b)は重負荷状態の動作を示す。
【0089】
図9(a)を参照する。軽負荷状態においては、スイッチングトランジスタMに流れる一次電流Iの振幅は小さく、電流検出信号VCSはしきい値電圧VTHより低い。そのため第1コンパレータ252はハイインピーダンス(オープン)であり、キャパシタC20の電圧VC20は基準電圧VREFと等しいレベルを維持する。VC20>VREF/2が成り立つため、第2コンパレータ254の出力はハイインピーダンスであり、トランジスタQ20はオフを維持する。
【0090】
図9(b)を参照する。重負荷状態においては、スイッチングトランジスタMに流れる一次電流Iの振幅が大きくなり、電流検出信号VCSがしきい値電圧VTHを超えるようになる。そのため第1コンパレータ252は周期的にローレベルとなり、キャパシタC20が放電され、その電圧VC20が0Vに低下する。これにより第2コンパレータ254の出力がローレベルとなり、トランジスタQ21がオンする。
【0091】
スイッチングトランジスタMのターンオフにより一次電流Iがゼロになると、VCS<VTHとなり、第1コンパレータ252の出力はハイインピーダンスとなる。その結果、キャパシタC20は抵抗R27を介して充電され、電圧VC20は、C20とR27の時定数τにしたがって増大していく。時定数τは、重負荷状態においてVC20<VREF/2が維持されるように規定される。
【0092】
次のサイクルでスイッチングトランジスタMがターンオンすると、再び一次電流Iが増加しはじめ、VCS>VTHとなると、第1コンパレータ252の出力がローレベルとなり、キャパシタC20が放電され、電圧VC20が再び0Vとなる。重負荷状態ではこの動作を繰り返すことにより、トランジスタQ21がオンの状態が維持される。
【0093】
このように図8(a)の変換回路220Aによれば、電流検出信号VCSに応じて可変インピーダンス回路240のインピーダンスZを適切に変化させることができる。
【0094】
図8(b)に戻る。図8(b)の可変インピーダンス回路240は、図8(a)の可変インピーダンス回路240に加えて電流源242をさらに備える。その他の構成は、図8(a)と同様である。なお、スイッチとして機能するトランジスタQ21を、電流源242の内部に設けてもよい。
【0095】
(第2構成例)
図10は、DC/DCコンバータ200の第2構成例(200B)の回路図である。一次側コントローラ300Bは、図3の一次側コントローラ202のうち、パルス信号発生器222、ドライバ224および変換回路220の一部を内蔵したものであり、変換回路220の一部が外付けされている。
【0096】
変換回路220Bは、抵抗R31、第1トランジスタQ31、可変インピーダンス回路260および負荷監視回路270を備える。抵抗R31は、基準電圧ライン230とFBピンの間に設けられる。すなわち一次側コントローラ300Bは、従来の一次側コントローラと同じ構成である。
【0097】
第1トランジスタQ31は、NPN型バイポーラトランジスタであり、そのコレクタがFBピンと接続され、そのエミッタが接地され、そのベースがフォトカプラ204の受光素子のエミッタと接続される。
【0098】
可変インピーダンス回路260は、第1トランジスタQ31のベースと接地の間に設けられる。可変インピーダンス回路260のインピーダンスZは、出力電流IOUTに応じて可変に構成される。
【0099】
第1トランジスタQ31に流れる電流をIFB、抵抗R31の抵抗値をRとする。このとき、フィードバック電圧VFBは式(2)で表される。
FB=VREF−R×IFB …(2)
【0100】
第1トランジスタQ31のベース電流をゼロと近似し、可変インピーダンス回路260のインピーダンスをZとするとき、第1トランジスタQ31のベース電圧VBEは式(3)で表される。
BE≒I×Z …(3)
第1トランジスタQ31の相互コンダクタンスをgmと書くとき、式(4)を得る。
FB=VBE×gm …(4)
【0101】
式(2)〜(4)から式(5)を得る。
FB=VREF−R×I×Z×gm …(5)
したがって可変インピーダンス回路260のインピーダンスZが変化すると、図4(a)に示すように、コレクタ電流Iからフィードバック電圧VFBへの変換特性の傾きを変化させることができる。第1トランジスタQ31は、NチャンネルMOSFETで構成してもよい。
【0102】
別の観点から見ると可変インピーダンス回路は、可変電流源と把握することもできる。第1トランジスタQ31の電流増幅率をβ、可変インピーダンス回路260に流れる電流をICMPとすると、式(6)を得る。
FB=β×(I−ICMP) …(6)
【0103】
式(6)を式(2)に代入すると、式(7)を得る。
FB=VREF−R×β×(I−ICMP) …(7)
式(7)を変形すると、式(7’)を得る。
FB=VREF+R×β×ICMP−(R×β×I) …(7’)
REF+R×β×ICMPは、図4(b)のY切片に相当する。可変インピーダンス回路260のインピーダンスを変化させると電流ICMPが変化するため、制御特性のオフセットを変化させることができる。
【0104】
図10の変換回路220Bが、図4(a)、(b)、(c)のいずれの特性を示すかは、変換回路220の動作点に依存するといえる。
【0105】
負荷監視回路270は、出力電流IOUTに応じて可変インピーダンス回路260のインピーダンスZを制御する。負荷監視回路270は、電流検出信号VCSにもとづいて出力電流IOUTを検出してもよい。
【0106】
図11(a)〜(d)は、変換回路220Bの具体的な構成例を示す回路図である。
【0107】
図11(a)を参照する。可変インピーダンス回路260は、抵抗R32と可変電流源262を含む。抵抗R32は省略してもよい。可変電流源262は、電流検出信号VCSに応じた(正の相関を有する)電流ICMPを生成する。この補正電流ICMPが第1トランジスタQ31のベースからシンクされる。
【0108】
図11(b)を参照する。可変インピーダンス回路260は、抵抗R32,R33、第2トランジスタQ32を含む。図11(a)の可変電流源262に相当するものと把握でき、あるいは第2トランジスタQ32図11(c)のスイッチSW31に相当するものと把握できる。
【0109】
負荷監視回路270は、電流検出信号VCSにもとづいて、重負荷状態か軽負荷状態かを判定し、判定結果にもとづいて可変インピーダンス回路260のインピーダンスを制御する。たとえば負荷監視回路270は、図8(a)の負荷監視回路250と同様に構成することができる。この場合、図8(a)の基準電圧ライン230に対応する信号線には、電源電圧VCCあるいは一次側コントローラ300Aが生成した基準電圧VREFを供給すればよい。
【0110】
図11(c)を参照する。可変インピーダンス回路260は、抵抗R32,R34、スイッチSW31を含む。負荷監視回路270は、電流検出信号VCSをしきい値VTHと比較し、VCS>VTHとなる重負荷状態においてスイッチSW31をオン、VCS<VTHとなる軽負荷状態においてスイッチSW31をオフする。図11(c)の負荷監視回路270も、図8(a)の負荷監視回路250と同様に構成することができる。
【0111】
図11(d)を参照する。可変インピーダンス回路260は、抵抗R32、電流源264、スイッチSW32含む。負荷監視回路270は、図11(c)の負荷監視回路270と同様である。電流源264はスイッチSW32がオンのときアクティブとなり、補正電流ICMPを生成する。
【0112】
以上が可変インピーダンス回路260の構成例である。
【0113】
第2の実施の形態では、一次側コントローラ300Bは従来のコントローラを用いることができ、周辺回路を追加することで、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。なお図10の変換回路220Bを、一次側コントローラ300Bに集積化してもよい。
【0114】
<用途>
続いて、DC/DCコンバータ200の用途を説明する。
図12は、AC/DCコンバータ100を備えるACアダプタ800を示す図である。ACアダプタ800は、プラグ802、筐体804、コネクタ806を備える。プラグ802は、図示しないコンセントから商用交流電圧VACを受ける。AC/DCコンバータ100は、筐体804内に実装される。AC/DCコンバータ100により生成された直流出力電圧VOUTは、コネクタ806から電子機器810に供給される。電子機器810は、ラップトップコンピュータ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話、携帯オーディオプレイヤなどが例示される。
【0115】
図13(a)、(b)は、AC/DCコンバータ100を備える電子機器900を示す図である。図13(a)、(b)の電子機器900はディスプレイ装置であるが、電子機器900の種類は特に限定されず、オーディオ機器、冷蔵庫、洗濯機、掃除機など、電源装置を内蔵する機器であればよい。
【0116】
プラグ902は、図示しないコンセントから商用交流電圧VACを受ける。AC/DCコンバータ100は、筐体904内に実装される。AC/DCコンバータ100により生成された直流出力電圧VOUTは、同じ筐体904内に搭載される、マイコン、DSP(Digital Signal Processor)、電源回路、照明機器、アナログ回路、デジタル回路などの負荷に供給される。
【0117】
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
【0118】
(第1変形例)
DC/DCコンバータ200の2次側には、整流素子Dに代えて同期整流トランジスタおよびその制御回路が設けられてもよい。整流素子Dは二次巻線Wの高電位側に設けられてもよいし、低電位側に設けられてもよい。
【0119】
(第2変形例)
いくつかの実施の形態では、コンパレータによって一次側の電流検出信号VCSをしきい値と比較し、軽負荷と重負荷を判定する場合を説明したがその限りではない。たとえばA/Dコンバータによって電流検出信号VCSをデジタル値に変換し、デジタル値にもとづいて、変換回路220の変換特性(たとえば可変インピーダンス回路240や260のインピーダンスや電流)を制御してもよい。
【0120】
(第3変形例)
実施の形態では、一次側の電流検出信号VCSにもとづいて出力電流IOUTを監視したがその限りではない。DC/DCコンバータ200の2次側に出力電流IOUTを監視する回路を設け、監視結果を示す検出信号を、フォトカプラ204とは別のフォトカプラを用いて一次側に送信し、この検出信号にもとづいて変換回路220の変換特性を変化させてもよい。
【0121】
実施の形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
【符号の説明】
【0122】
200…DC/DCコンバータ、202…一次側コントローラ、204…フォトカプラ、206…フィードバック回路、210…出力回路、212…補助電源回路、220…変換回路、222…パルス信号発生器、224…ドライバ、240…可変インピーダンス回路、242…電流源、244…可変電流源、250…負荷監視回路、252…第1コンパレータ、253…タイマー回路、254…第2コンパレータ、255…ピークホールド回路、257…第3コンパレータ、260…可変インピーダンス回路、262…可変電流源、270…負荷監視回路、100…AC/DCコンバータ、P…入力端子、P…出力端子、T…トランス、M…スイッチングトランジスタ、RCS…電流センス抵抗、W…一次巻線、W…二次巻線、W…補助巻線、D…整流素子、C…出力キャパシタ、300…一次側コントローラ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13