(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
本実施形態を以下に図面を参照して説明する。図面において、同一部分には同一の参照符号を付す。
【0012】
<第1実施形態>
以下に
図1乃至
図12を用いて、第1実施形態に係るアンテナ装置について説明する。
【0013】
[第1実施形態におけるアンテナ装置の構成]
図1は、第1実施形態に係るアンテナ装置を含む通信システムの全体構成を示す図である。
【0014】
図1に示すように、通信システムは、アンテナ装置200、屋内装置(IDU:Indoor Unit)30、および加入者端末300を含む。
【0015】
アンテナ装置200は、平面アンテナ10およびODU20を含む。平面アンテナ10およびODU20の詳細については、
図2乃至
図11を用いて後述する。IDU30は、アンテナ装置200と加入者端末300との間の通信におけるインターフェースとして機能する。加入者端末300は、例えばファクシミリ40、電話50、およびパソコン60等を含む。
【0016】
アンテナ装置200は、図示せぬ通信ネットワーク(衛星通信等)からのデータを受信する。そして、アンテナ装置200は、通信ネットワークから受信したデータをIDU30を介して加入者端末200に伝送する。
【0017】
一方、加入者端末300からのデータは、上記とは逆に通信される。すなわち、加入者端末300は、データをIDU30を介してアンテナ装置200に伝送する。アンテナ装置200は、加入者端末300からのデータを受信すると、そのデータを通信ネットワークに伝送する。
【0018】
図2は、第1実施形態に係るアンテナ装置200を示す上面図である。
図3は、第1実施形態に係るアンテナ装置200を示す下面図である。
【0019】
図4は、第1実施形態に係るアンテナ装置200を示す断面図であり、
図2および
図3のA−A線に沿った断面図である。
図5は、第1実施形態に係るアンテナ装置200を示す断面図であり、
図2および
図3のB−B線に沿った断面図である。
【0020】
図6は、第1実施形態に係るアンテナ装置200を示す分解断面図である。
【0021】
図7乃至
図9は、第1実施形態に係るアンテナ装置200における各種部品を示す図である。より具体的には、
図7は、第1実施形態に係るアンテナ装置200におけるベースプレート90を示す下面図である。
図8は、第1実施形態に係るアンテナ装置200におけるサブプレート21を示す下面図である。
図9は、第1実施形態に係るアンテナ装置200におけるアンテナ基板11を示す下面図である。
【0022】
ここで、上面(表面)および下面(裏面)とはそれぞれ、積層方向の上方側の面および下方側の面を示す。また、面方向とは、積層方向に垂直な面を示す。
【0023】
図2乃至
図6に示すように、アンテナ装置200は、レドーム80、アンテナ基板11、ベースプレート90、サブプレート21、導波管型フィルタ70a,70bを含む。アンテナ装置200では、ベースプレート90を基盤として、レドーム80、アンテナ基板11、サブプレート21、導波管型フィルタ70a,70bが実装される。
【0024】
図2および
図3に示すように、ベースプレート90は、面方向に拡がる平板状であり、例えば正方形である。
図7に示すように、ベースプレート90は、その上面から下面まで貫通する貫通孔91,92a,92bを有する。貫通孔91は、ベースプレート90の中央部に設けられ、例えば長方形である。貫通孔92aは貫通孔91の長辺方向の一方側に離間して設けられ、貫通孔92bは貫通孔91の長辺方向の他方側に離間して設けられる。ベースプレート90において、貫通孔91の周囲には下面側から窪みが設けられる。ベースプレート90は、例えばアルミニウムで構成される。
【0025】
図2乃至
図6に示すように、サブプレート21は、ベースプレート90の貫通孔91内に設けられる。
図8に示すように、サブプレート21は面方向に拡がる平板状であり、例えば長方形である。サブプレート21の周囲は、
図7に示すベースプレート90の貫通孔91周囲の窪みに対応する。サブプレート21は、ネジによってベースプレート90に固定される。
【0026】
図2、
図4、および
図6に示すように、サブプレート21の上面上には、受信部22aおよび送信部22bが設けられる。受信部22aの下面上には接続導波管25aが設けられ、送信部22bの下面上には接続導波管25bが設けられる。接続導波管25a,25bは、サブプレートを上面から下面まで貫通する。一方、
図3、
図4、および
図6に示すように、サブプレートの下面上には、放熱器23およびファン24が設けられる。ここで、受信部22aおよび送信部22bは、
図1におけるODU20に対応する。
【0027】
図6に示すように、サブプレート21は、ベースプレート90から下面側に取り外すことが可能である。すなわち、サブプレート21に実装されたODU20を取り外して、ODU20を変更することが可能である。
【0028】
図2、
図4、
図5、および
図6に示すように、アンテナ基板11は、ベースプレート90およびサブプレート21(受信部22aおよび送信部22b)の上面側(上方)に設けられる。ここで、アンテナ基板11は、
図1における平面アンテナ10に対応する。
【0029】
図2に示すように、アンテナ基板11は、面方向に拡がる平板状であり、例えば正方形である。アンテナ基板11は例えば4つの正方形の基板からなり、これらは図示せぬ取付板によって面方向において接着される。アンテナ基板11の周囲には、ネジによって取付金具12が設けられる。この取付金具12がベースプレート90にネジによって取り付けられることで、アンテナ基板11がベースプレート90に固定される。
【0030】
図4、
図5、および
図6に示すように、アンテナ基板11の下面上には、プレート13が設けられる。プレート13の下面上には、受信系四分岐回路14aおよび送信系四分岐回路14bが設けられる。受信系四分岐回路14aの下面上には接続導波管15aが設けられ、送信系四分岐回路14bの下面上には接続導波管15bが設けられる。接続導波管15aは貫通孔92aを介してベースプレート90の上面側から下面側まで達し、接続導波管15bは貫通孔92bを介してベースプレート90の上面側から下面側まで達する。
【0031】
図9に示すように、アンテナ基板11を構成する4つの基板にはそれぞれ、受信系端子16aが設けられる。また、受信系四分岐回路14aには、4つの受信系端子17aが設けられる。各受信系端子16aと各受信系端子17aとは、同軸コード18を介して電気的に接続される。一方、アンテナ基板11を構成する4つの基板にはそれぞれ、送信系端子16bが設けられる。また、送信系四分岐回路14bには、4つの送信系端子17bが設けられる。各送信系端子16bと各送信系端子17bとは、同軸コード18を介して電気的に接続される。
【0032】
なお、便宜上、
図4および
図6には、各端子および同軸コード18を示しているが、これらは同一断面ではない。
【0033】
図2、
図4、
図5、および
図6に示すように、レドーム80は、ベースプレート90の上面側(上方)に設けられる。レドーム80は、ドーム型である。レドーム80は、その周囲においてネジによってベースプレート90に固定される。これにより、レドーム80は、ベースプレート90およびサブプレート21の上面上において密閉されたキャビティ81を形成する。言い換えると、キャビティ81は、レドーム80と、ベースプレート90およびサブプレート21との間に形成される。キャビティ81は、その内部にアンテナ基板11、受信部22a、および送信部22bを含む。レドーム80は、例えばGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)で構成される。
【0034】
図3、
図4、および
図6に示すように、導波管型フィルタ70a,70bは、ベースプレート90の下面側(下方)に設けられる。導波管型フィルタ70aは、一方側で接続導波管15aに接続され、他方側で接続導波管25aに接続される。また、導波管型フィルタ70bは、一方側で接続導波管15bに接続され、他方側で接続導波管25bに接続される。また、
図3に示すように、ベースプレート90の下面側(下方)には、受信系コネクタ93a、送信系コネクタ93b、および電源・信号コネクタ94が設けられる。受信系コネクタ93a、送信系コネクタ93b、および電源・信号コネクタ94は、
図1に示すIDU30に電気的に接続される。
【0035】
アンテナ装置200の電波の受信動作は、以下のように行われる。
【0036】
アンテナ基板11(4つの基板)は、その表面から電波(データ)を受信する。各基板で受信された電波は、各基板の受信系端子16aから同軸コード18および各受信系端子17aを介して受信系四分岐回路14aに伝送される。受信系四分岐回路14aは、各受信系端子17aからの電波を合成する。そして、合成された電波は、接続導波管15a、導波管型フィルタ70a、および接続導波管25aを介して受信部22aに伝送される。このとき、導波管型フィルタ70aは、電波の必要な周波数のみを通過させる。その後、受信部22aは、受信系コネクタ93aを介して電波をIDU30に伝送する。
【0037】
一方、アンテナ装置200の電波の送信動作は、以下のように行われる。
【0038】
送信部22bは、送信系コネクタ93bを介してIDU30からの電波を受信する。送信部22bは、接続導波管25b、導波管型フィルタ70b、および接続導波管15bを介して送信系四分岐回路14bに電波を伝送する。このとき、導波管型フィルタ70bは、電波の必要な周波数のみを通過させる。送信系四分岐回路14bは、送信部22bからの電波を分岐させる。そして、分岐された電波は、各送信系端子17bから同軸コード18および各基板の送信系端子16bを介して各基板に伝送される。その後、各基板は、その表面から電波を送信する。
【0039】
ここで、受信部22aおよび送信部22bは、駆動することで発熱する。このため、受信部22aおよび送信部22bが駆動すると、キャビティ81内の空気が暖められる。これにより、キャビティ81内の温度が外気よりも上昇する。放熱器23は、受信部22aおよび送信部22bを冷却する。また、ファン24は、放熱器23による受信部22aおよび送信部22bの冷却の補助をする。
【0040】
[第1実施形態におけるアンテナ装置の取付方法]
図10は、第1実施形態に係るアンテナ装置200の取付工程を示す断面図である。
図11は、第1実施形態に係るアンテナ装置200の取付工程を示す下面図である。
図12は、
図10に続く、第1実施形態に係るアンテナ装置200の取付工程を示す断面図である。
【0041】
図10に示すように、まず、サブプレート21の上面上に、受信部22aおよび送信部22bが取り付けられる。また、サブプレート21の下面上に、放熱器23およびファン24が取り付けられる。その後、各種部品が実装されたサブプレート21は、ベースプレート90の下面側から貫通孔91に対応するように取り付けられる。そして、ベースプレート90とサブプレート21とがネジによって取り付けられる。
【0042】
一方、アンテナ基板11の下面上に、プレート13、受信系四分岐回路14a、送信系四分岐回路14b、接続導波管15a、および接続導波管15bが取り付けられる。その後、各種部品が実装されたアンテナ基板11は、ベースプレート90の上面側から取り付けられる。このとき、接続導波管15aが貫通孔92aに対応するように、かつ接続導波管15bが貫通孔92bに対応するように取り付けられる。そして、取付金具12がベースプレート90にネジによって取り付けられることで、アンテナ基板11がベースプレート90に固定される。
【0043】
これにより、
図11に示すように、接続導波管15aは貫通孔92aを介してベースプレート90の上面側から下面側まで達し、接続導波管15bは貫通孔92bを介してベースプレート90の上面側から下面側まで達する。また、接続導波管25a,25bは、サブプレート21の上面側から下面側まで達する。
【0044】
次に、
図12に示すように、レドーム80は、アンテナ基板11、受信部22a、および送信部22bを覆うように、ベースプレート90の上面側から取り付けられる。レドーム80は、その周囲においてネジによってベースプレート90に固定される。これにより、レドーム80とベースプレート90およびサブプレート21との間に、キャビティ81が形成される。
【0045】
一方、導波管型フィルタ70a,70bは、ベースプレート90の下面側から取り付けられる。導波管型フィルタ70aは、一方側で接続導波管15aに接続され、他方側で接続導波管25aに接続される。また、導波管型フィルタ70bは、一方側で接続導波管15bに接続され、他方側で接続導波管25bに接続される。
【0046】
このようにして、第1実施形態におけるアンテナ装置200が取り付けられる。
【0047】
[第1実施形態におけるアンテナ装置の効果]
上記第1実施形態によれば、受信部22aおよび送信部22bは、レドーム80で形成されるキャビティ81内に設けられる。受信部22aおよび送信部22bは、駆動することで発熱する。これにより、キャビティ81内の空気が外気よりも暖められるため、レドーム80表面の温度を外気よりも上昇させることができる。したがって、降雪時にレドーム80表面に雪が付着しても、その雪を融かすことができる。その結果、降雪時における電気的性能の劣化を抑制することができる。また、レドーム80表面の撥水塗装が不要であるため、そのメンテナンスも不要である。
【0048】
また、上記第1実施形態によれば、受信部22aおよび送信部22bは、通常通り駆動させるだけで発熱することができる。すなわち、消費電力を余計に増加することなく、キャビティ81内の空気を暖めることができ、融雪することができる。
【0049】
また、上記第1実施形態によれば、アンテナ基板11だけでなく、これに接続される同軸コード18等もレドーム80によって覆われる。これにより、同軸コード18が、雪および雨等に晒されることはない。このため、同軸コード18を防水加工する必要がなく、コストを削減することができる。
【0050】
さらに、上記第1実施形態によれば、受信部22aおよび送信部22bは、取り外し可能なサブプレート21に実装される。これにより、サブプレート21を取り外すことで、受信部22aおよび送信部22bを取り外すことができる。すなわち、受信部22aおよび送信部22bは容易に取り換え可能であり、アンテナ装置200の性能変更に合わせて受信部22aおよび送信部22bを実装することができる。
【0051】
<第2実施形態>
以下に
図13乃至
図16を用いて、第2実施形態に係るアンテナ装置について説明する。なお、第2実施形態では、上記第1実施形態と同様の点については説明を省略し、主に異なる点について説明する。
【0052】
(第2実施形態における構成)
図13は、第2実施形態に係るアンテナ装置200を示す上面図である。
【0053】
図14は、第2実施形態に係るアンテナ装置200を示す断面図であり、
図13のA−A線に沿った断面図である。
図15は、第2実施形態に係るアンテナ装置200を示す断面図であり、
図13のB−B線に沿った断面図である。
【0054】
図16は、第2実施形態に係るアンテナ装置200を示す分解断面図である。
【0055】
図13乃至
図16に示すように、第2実施形態において、上記第1実施形態と異なる点は、アンテナ装置200が複数のヒータ100を含む点である。ここでは、2個のヒータ100を示しているが、ヒータの数はこれに限らない。また、便宜上、
図14および
図16においてヒータ100を示しているが、これは同一断面ではない。
【0056】
図13乃至
図16に示すように、ヒータ100は、ベースプレート90の上面側(上方)に設けられる。ヒータ100は、面方向に拡がる平板状であり、例えば長方形である。上面から見ると、ヒータ100はそれぞれ、サブプレート21(受信部22aおよび送信部22b)の両側に離間して設けられる。言い換えると、サブプレート21は、ヒータ100に挟まれる。ヒータ100のそれぞれの周囲には、ネジによって取付金具110が設けられる。この取付金具110がベースプレート90にネジによって取り付けられることで、ヒータ100がベースプレート90に固定される。
【0057】
また、ベースプレート90の上面上には、温度センサ120が設けられる。温度センサ120は、例えば2個のヒータ100から等距離に設けられることが望ましいが、これに限らない。
【0058】
ヒータ100および温度センサ120は、キャビティ81内に設けられる。温度センサ120は、キャビティ81内の温度をセンスする。ヒータ100は、温度センサ120に基づいて駆動する。より具体的には、キャビティ81内の温度が温度センサによって設定された温度以下になった場合にヒータ100のスイッチがオンし、キャビティ81内の温度が温度センサによって設定された温度より高くなった場合にヒータ100のスイッチがオフする。
【0059】
[第2実施形態におけるアンテナ装置の取付方法]
ヒータ100は、アンテナ基板11がベースプレート90に取り付けられる前に、ベースプレート90の上面側から取り付けられる。このとき、取付金具110がベースプレート90にネジによって取り付けられることで、ヒータ100がベースプレート90に固定される。
【0060】
なお、ヒータ100の取り付けは、サブプレート21がベースプレート90に取り付けられる前であっても後であってもよい。
【0061】
その後、レドーム80および導波管型フィルタ70a,70bがベースプレート90に取り付けられる。
【0062】
このようにして、第2実施形態におけるアンテナ装置200が取り付けられる。
【0063】
[第2実施形態におけるアンテナ装置の効果]
上記第2実施形態によれば、ヒータ100および温度センサ120が、レドーム80で形成されるキャビティ81内に設けられる。これにより、キャビティ81内の温度が温度センサによって設定された温度以下になった場合に、ヒータ100のスイッチがオンしてヒータ100が駆動する。したがって、受信部22aおよび送信部22bのみで発熱する場合よりも、レドーム80表面に付着した雪を融かすことができる。その結果、降雪時における電気的性能の劣化をより抑制することができる。
【0064】
また、上記第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、受信部22aおよび送信部22bがキャビティ81内に設けられ、これらは駆動することで発熱する。したがって、ヒータ100の駆動は最小限となり、ヒータ100による消費電力の増加を最小限にすることができる。
【0065】
また、上記第2実施形態によれば、ヒータ100は、ベースプレート90とアンテナ基板11との間に設けられる。すなわち、アンテナ基板11の表面側(電波送受信面)には、ヒータ100は設けられない。これにより、アンテナ基板11表面による電波の送受信特性を劣化させることなく、ヒータ100を配置することができる。
【0066】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。