(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
シート状に成形されて送られてくるゴムシートの一方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第1シート光が照射されることにより形成される第1光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第1取得部と、
前記ゴムシートの他方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第2シート光が照射されることにより形成される第2光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第2取得部と、
前記第1光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第1データを生成する処理を、逐次取得された前記第1光切断線の画像のそれぞれに対して実行し、前記第2光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第2データを生成する処理を、逐次取得された前記第2光切断線の画像のそれぞれに対して実行する第1生成部と、
前記第1データを基にして、前記ゴムシートの一方の面の凹凸形状評価値を算出する第1算出部と、
同じ断面の前記第1データと前記第2データとを基にして、前記ゴムシートの厚みを算出する第2算出部と、
前記第1データを基にして、前記ゴムシートの幅を算出する第3算出部と、
前記第1算出部が取得した前記凹凸形状評価値が、予め設定された第1目標範囲内であるか否かを判定する第1判定部と、
前記第2算出部が取得した前記ゴムシートの厚みが、予め設定された第2目標範囲内であるか否かを判定する第2判定部と、
前記第3算出部が算出した前記ゴムシートの幅が、予め設定された第3目標範囲内であるか否かを判定する第3判定部と、を備えるゴムシート監視装置であって、
前記第1算出部は、前記第1データに対応する、前記ゴムシートの断面について、当該第1データを用いて、前記断面の平均高さ、及び、前記断面の高さの標準偏差を算出し、算出した前記平均高さ及び前記標準偏差を、前記ゴムシートの一方の面の前記凹凸形状評価値として取得し、
前記第3算出部は、前記第1算出部が取得した前記平均高さより低く、予め設定された第2閾値以下となる範囲を、前記第1データから抽出し、抽出した前記範囲から前記ゴムシートの幅方向の両端部の座標を特定し、特定した前記両端部の座標間の距離を算出し、算出した前記距離に対応する前記ゴムシート上の距離を算出し、算出した前記距離を前記ゴムシートの幅として取得し、
前記第2算出部は、同じ断面の前記第1データと前記第2データとの差分を算出し、算出した前記差分を前記ゴムシートの厚みとして取得する、ゴムシート監視装置。
シート状に成形されて送られてくるゴムシートの一方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第1シート光が照射されることにより形成される第1光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第1取得部と、
前記第1光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第1データを生成する処理を、逐次取得された前記第1光切断線の画像のそれぞれに対して実行する第1生成部と、
前記第1データを基にして、前記ゴムシートの一方の面の凹凸形状評価値を算出する第1算出部と、
前記第1データと予め設定された基準値とを比較し、前記ゴムシートの厚みを算出する第2算出部と、
前記第1データを基にして、前記ゴムシートの幅を算出する第3算出部と、
前記第1算出部が取得した前記凹凸形状評価値が、予め設定された第1目標範囲内であるか否かを判定する第1判定部と、
前記第2算出部が取得した前記ゴムシートの厚みが、予め設定された第2目標範囲内であるか否かを判定する第2判定部と、
前記第3算出部が算出した前記ゴムシートの幅が、予め設定された第3目標範囲内であるか否かを判定する第3判定部と、を備えるゴムシート監視装置であって、
前記第1算出部は、前記第1データに対応する、前記ゴムシートの断面について、当該第1データを用いて、前記断面の平均高さ、及び、前記断面の高さの標準偏差を算出し、算出した前記平均高さ及び前記標準偏差を、前記ゴムシートの一方の面の前記凹凸形状評価値として取得し、
前記第3算出部は、前記第1算出部が取得した前記平均高さより低く、予め設定された第2閾値以下となる範囲を、前記第1データから抽出し、抽出した前記範囲から前記ゴムシートの幅方向の両端部の座標を特定し、特定した前記両端部の座標間の距離を算出し、算出した前記距離に対応する前記ゴムシート上の距離を算出し、算出した前記距離を前記ゴムシートの幅として取得し、
前記基準値は、前記ゴムシートを支持する支持板の表面高さであり、
前記第2算出部は、前記基準値と前記第1データとの差分を算出し、算出した前記差分を前記ゴムシートの厚みとして取得する、ゴムシート監視装置。
前記第1取得部が逐次取得した前記第1光切断線の画像を用いて、前記ゴムシートの長手方向に沿った第1断面の高さを示す第3データ、および、前記ゴムシートの長手方向に沿った断面であり、前記第1断面と前記ゴムシートの幅方向の座標が異なる第2断面の高さを示す第4データを生成する第2生成部と、
前記長手方向の座標が同じ位置において、前記第1断面および前記第2断面の高さがいずれも予め設定された第1閾値を超えている場合、前記ゴムシートに撓みが発生していると判定する第4判定部と、をさらに備える請求項1〜3のいずれか一項に記載のゴムシート監視装置。
前記第1データを用いて、前記幅方向における前記ゴムシートの一方の端部の位置を示す一方の座標、および、他方の端部の位置を示す他方の座標を算出し、前記一方の座標と前記他方の座標との中間の座標を前記ゴムシートの中央として算出する第4算出部をさらに備える請求項1〜4のいずれか一項に記載のゴムシート監視装置。
前記第1光切断線の画像は、前記第1シート光の正反射光を用いて生成され、前記第2光切断線の画像は、前記第2シート光の正反射光を用いて生成される請求項1を引用する請求項3〜5のいずれか一項に記載のゴムシート監視装置。
シート状に成形されて送られてくるゴムシートの一方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第1シート光が照射されることにより形成される第1光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第1取得ステップと、
前記ゴムシートの他方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第2シート光が照射されることにより形成される第2光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第2取得ステップと、
前記第1光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第1データを生成する処理を、逐次取得された前記第1光切断線の画像のそれぞれに対して実行し、前記第2光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第2データを生成する処理を、逐次取得された前記第2光切断線の画像のそれぞれに対して実行する第1生成ステップと、
前記第1データを基にして、前記ゴムシートの一方の面の凹凸形状評価値を算出する第1算出ステップと、
同じ断面の前記第1データと前記第2データとを基にして、前記ゴムシートの厚みを算出する第2算出ステップと、
前記第1データを基にして、前記ゴムシートの幅を算出する第3算出ステップと、
前記第1算出ステップが取得した前記凹凸形状評価値が、予め設定された第1目標範囲内であるか否かを判定する第1判定ステップと、
前記第2算出ステップが取得した前記ゴムシートの厚みが、予め設定された第2目標範囲内であるか否かを判定する第2判定ステップと、
前記第3算出ステップが算出した前記ゴムシートの幅が、予め設定された第3目標範囲内であるか否かを判定する第3判定ステップと、を備えるゴムシート監視方法であって、
前記第1算出ステップは、前記第1データに対応する、前記ゴムシートの断面について、当該第1データを用いて、前記断面の平均高さ、及び、前記断面の高さの標準偏差を算出し、算出した前記平均高さ及び前記標準偏差を、前記ゴムシートの一方の面の前記凹凸形状評価値として取得し、
前記第3算出ステップは、前記第1算出ステップが取得した前記平均高さより低く、予め設定された第2閾値以下となる範囲を、前記第1データから抽出し、抽出した前記範囲から前記ゴムシートの幅方向の両端部の座標を特定し、特定した前記両端部の座標間の距離を算出し、算出した前記距離に対応する前記ゴムシート上の距離を算出し、算出した前記距離を前記ゴムシートの幅として取得し、
前記第2算出ステップは、同じ断面の前記第1データと前記第2データとの差分を算出し、算出した前記差分を前記ゴムシートの厚みとして取得する、ゴムシート監視方法。
シート状に成形されて送られてくるゴムシートの一方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第1シート光が照射されることにより形成される第1光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第1取得ステップと、
前記第1光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第1データを生成する処理を、逐次取得された前記第1光切断線の画像のそれぞれに対して実行する第1生成ステップと、
前記第1データを基にして、前記ゴムシートの一方の面の凹凸形状評価値を算出する第1算出ステップと、
前記第1データと予め設定された基準値とを比較し、前記ゴムシートの厚みを算出する第2算出ステップと、
前記第1データを基にして、前記ゴムシートの幅を算出する第3算出ステップと、
前記第1算出ステップが取得した前記凹凸形状評価値が、予め設定された第1目標範囲内であるか否かを判定する第1判定ステップと、
前記第2算出ステップが取得した前記ゴムシートの厚みが、予め設定された第2目標範囲内であるか否かを判定する第2判定ステップと、
前記第3算出ステップが算出した前記ゴムシートの幅が、予め設定された第3目標範囲内であるか否かを判定する第3判定ステップと、を備えるゴムシート監視方法であって、
前記第1算出ステップは、前記第1データに対応する、前記ゴムシートの断面について、当該第1データを用いて、前記断面の平均高さ、及び、前記断面の高さの標準偏差を算出し、算出した前記平均高さ及び前記標準偏差を、前記ゴムシートの一方の面の前記凹凸形状評価値として取得し、
前記第3算出ステップは、前記第1算出ステップが取得した前記平均高さより低く、予め設定された第2閾値以下となる範囲を、前記第1データから抽出し、抽出した前記範囲から前記ゴムシートの幅方向の両端部の座標を特定し、特定した前記両端部の座標間の距離を算出し、算出した前記距離に対応する前記ゴムシート上の距離を算出し、算出した前記距離を前記ゴムシートの幅として取得し、
前記基準値は、前記ゴムシートを支持する支持板の表面高さであり、
前記第2算出ステップは、前記基準値と前記第1データとの差分を算出し、算出した前記差分を前記ゴムシートの厚みとして取得する、ゴムシート監視方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
シリカ含有のゴムシートは、補強材としてシリカが含有されているゴムシートである。シリカは硬いので、ゴムシート成形機から出力されたゴムシートの厚みの均一性を失わせる原因となる。シリカは、ゴムシートの全体に均一に分散している。よって、本発明者は、ゴムシート成形機から出力されたゴムシートがシリカ含有のゴムシートの場合、ゴムシートにおいて、厚みが測定されていない箇所を発生させることは好ましくなく、ゴムシートの全面おいて、厚みを測定する必要があることを見出した。
【0006】
特許文献1に開示されたゴムシートの厚み分布測定装置は、搬送されてくるゴムシートに対して、測定手段をゴムシートの幅方向に往復移動させながらゴムシートの厚みを測定する。このため、ゴムシートの全面において、ゴムシートの厚みを測定することができない。ゴムシートの不良検出の精度を高めるためには、ゴムシートの全面において、ゴムシートの厚みが測定されることが好ましい。さらに、ゴムシートの表面の凹凸形状評価値およびゴムシートの幅も、ゴムシートの不良判定に用いることができるので、これらも測定できれば、便利である。
【0007】
本発明の目的は、ゴムシートの全面において、ゴムシートの厚み、ゴムシートの表面の凹凸形状評価値、および、ゴムシートの幅を測定できるゴムシート監視装置およびゴムシート監視方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1局面に係るゴムシート監視装置は、シート状に成形されて送られてくるゴムシートの一方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第1シート光が照射されることにより形成される第1光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第1取得部と、前記ゴムシートの他方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第2シート光が照射されることにより形成される第2光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第2取得部と、前記第1光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第1データを生成する処理を、逐次取得された前記第1光切断線の画像のそれぞれに対して実行し、前記第2光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第2データを生成する処理を、逐次取得された前記第2光切断線の画像のそれぞれに対して実行する第1生成部と、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの一方の面の凹凸形状評価値を算出する第1算出部と、同じ断面の前記第1データと前記第2データとを基にして、前記ゴムシートの厚みを算出する第2算出部と、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの幅を算出する第3算出部と、を備える。
【0009】
本発明の第2局面に係るゴムシート監視装置は、シート状に成形されて送られてくるゴムシートの一方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第1シート光が照射されることにより形成される第1光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第1取得部と、前記第1光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第1データを生成する処理を、逐次取得された前記第1光切断線の画像のそれぞれに対して実行する第1生成部と、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの一方の面の凹凸形状評価値を算出する第1算出部と、前記第1データと予め設定された基準値とを比較し、前記ゴムシートの厚みを算出する第2算出部と、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの幅を算出する第3算出部と、を備える。
【0010】
本発明の第1局面に係るゴムシート監視装置は、ゴムシートの一方の面側のデータ(第1データ)とゴムシートの他方の面側のデータ(第2データ)とを用いて、ゴムシートの厚みを算出する。これに対して、本発明の第2局面に係るゴムシート監視装置は、ゴムシートの一方の面側のデータ(第1データ)を用いて、ゴムシートの厚みを算出する。本発明の第1局面は、第1データと第2データとを用いて、ゴムシートの厚みを算出するので、ゴムシートの厚みの測定精度を向上させることができる。本発明の第2局面では、第2データを生成する必要がないので、ゴムシートの厚みの測定を簡易にできる。
【0011】
本発明の第1局面および第2局面に係るゴムシート監視装置において、第1算出部は、逐次取得された第1光切断線の画像を用いて生成された第1データを用いて、ゴムシートの一方の面の凹凸形状評価値を算出し、第3算出部は、逐次取得された第1光切断線の画像を用いて生成された第1データを用いて、ゴムシートの幅を算出する。よって、本発明の第1局面および第2局面に係るゴムシート監視装置によれば、ゴムシートの一方の面の全面において、凹凸形状評価値を算出でき、ゴムシートの全面において、ゴムシートの幅を算出できる。
【0012】
本発明の第1局面に係るゴムシート監視装置において、第2算出部は、同じ断面の第1データと第2データとを用いて(言い換えれば、ゴムシートの長手方向の座標が同じである第1データと第2データとを用いて)、この断面でのゴムシートの厚みを算出する。第2算出部は、この算出を、逐次取得された第1光切断線の画像を用いて生成された第1データと、逐次取得された第2光切断線の画像を用いて生成された第2データと、を用いて実行する。よって、本発明の第1局面に係るゴムシート監視装置によれば、ゴムシートの全面において、厚みを算出できる。
【0013】
本発明の第2局面に係るゴムシート監視装置において、第2算出部は、逐次取得された第1光切断線の画像を用いて生成された第1データを用いて、ゴムシートの厚みを算出する。よって、本発明の第2局面に係るゴムシート監視装置によれば、ゴムシートの全面において、ゴムシートの厚みを算出できる。
【0014】
本発明の第1局面および第2局面に係るゴムシート監視装置において、前記第1算出部は、例えば、以下のようにして、前記凹凸形状評価値を算出する。前記第1算出部は、前記第1データに対応する、前記ゴムシートの断面について、当該第1データを用いて、前記断面の平均高さ、及び、前記断面の高さの標準偏差を算出し、算出した前記平均高さ及び前記標準偏差を、前記ゴムシートの一方の面の前記凹凸形状評価値として取得する。
【0015】
本発明の第1局面および第2局面に係るゴムシート監視装置において、前記第3算出部は、例えば、以下のようにして、前記ゴムシートの幅を算出する。前記第3算出部は、前記第1算出部が取得した前記平均高さが、予め設定された第2閾値以下となる範囲を、前記第1データから抽出し、抽出した前記範囲から前記ゴムシートの幅方向の両端部の座標を特定し、特定した前記両端部の座標間の距離を算出し、算出した前記距離に対応する前記ゴムシート上の距離を算出し、算出した前記距離を前記ゴムシートの幅として取得する。
【0016】
本発明の第1局面に係るゴムシート監視装置において、前記第2算出部は、例えば、以下のようにして、前記ゴムシートの厚みを算出する。前記第2算出部は、同じ断面の前記第1データと前記第2データとの差分を算出し、算出した前記差分を前記ゴムシートの厚みとして取得する。
【0017】
本発明の第2局面に係るゴムシート監視装置において、前記第2算出部は、例えば、以下のようにして、前記ゴムシートの厚みを算出する。前記基準値は、前記ゴムシートを支持する支持板の表面高さである。前記第2算出部は、前記基準値と前記第1データとの差分を算出し、算出した前記差分を前記ゴムシートの厚みとして取得する。
【0018】
第1データは、ゴムシートの一方の面側から見た、断面の高さを示し、第2データは、ゴムシートの他方の面側から見た、断面の高さを示す。「断面の高さ」は、ゴムシートの断面と一方の面または他方の面とで規定される線の形状と言い換えることができる。以下、同様である。
【0019】
第1取得部は、例えば、圧延押出機から送られてくるゴムシートの一方の面に、ゴムシートの幅方向に沿った第1シート光が照射されることにより形成される第1光切断線の画像を逐次撮影する第1撮像部である。第2取得部は、例えば、そのゴムシートの他方の面に、ゴムシートの幅方向に沿った第2シート光が照射されることにより形成される第2光切断線の画像を逐次撮影する第2撮像部である。ゴムシート監視装置は、第1撮像部および第2撮像部を備えない態様もある。この態様の場合、第1撮像部が逐次撮像した第1光切断線の画像が逐次入力される第1入力部(入力インターフェース)が、第1取得部となり、第2撮像部が逐次撮像した第2光切断線の画像が逐次入力される第2入力部(入力インターフェース)が第2取得部となる。
【0020】
上記構成において、前記ゴムシートは、シリカを含有する。
【0021】
上述したように、シリカ含有のゴムシートは、ゴムシートの全面において、厚み等を測定する必要がある。この構成によれば、シリカ含有のゴムシートの全面において、ゴムシートの厚み等を測定することができる。
【0022】
上記構成において、前記第1算出部が取得した前記凹凸形状評価値が、予め設定された第1目標範囲内であるか否かを判定する第1判定部と、前記第2算出部が取得した前記ゴムシートの厚みが、予め設定された第2目標範囲内であるか否かを判定する第2判定部と、前記第3算出部が算出した前記ゴムシートの幅が、予め設定された第3目標範囲内であるか否かを判定する第3判定部と、をさらに備える。
【0023】
この構成によれば、ゴムシートの一方の面の凹凸形状を評価し(ゴムシートの一方の面の良否判定)、ゴムシートの厚みを評価し(ゴムシートの厚みの良否判定)、ゴムシートの幅を評価することができる(ゴムシートの幅の良否判定)。
【0024】
上記構成において、前記第1取得部が逐次取得した前記第1光切断線の画像を用いて、前記ゴムシートの長手方向に沿った第1断面の高さを示す第3データ、および、前記ゴムシートの長手方向に沿った断面であり、前記第1断面と前記ゴムシートの幅方向の座標が異なる第2断面の高さを示す第4データを生成する第2生成部と、前記長手方向の座標が同じ位置において、前記第1断面および前記第2断面の高さがいずれも予め設定された第1閾値を超えている場合、前記ゴムシートに撓みが発生していると判定する第4判定部と、をさらに備える。
【0025】
ゴムシートは、送られてくる速度が速い場合、ゴムシートに撓み(反り)が発生する。ゴムシートの長手方向に沿った第1断面および第2断面の高さが、ゴムシートの長手方向の座標が同じ箇所において、いずれも、予め設定された第1閾値を超えている事象が発生することがある。本発明者は、この事象を、送られてくる速度が速いことが原因で、ゴムシートに撓み(反り)が発生していると見なすことにした。この構成によれば、ゴムシートの長手方向の座標が同じ箇所において、第1断面および第2断面の高さがいずれも第1閾値を超えている場合、ゴムシートに撓みが発生していると判定する。
【0026】
第2生成部は、第3データおよび第4データを、第2光切断線の画像を用いて生成してもよい。
【0027】
上記構成において、前記第1データを用いて、前記幅方向における前記ゴムシートの一方の端部の位置を示す一方の座標、および、他方の端部の位置を示す他方の座標を算出し、前記一方の座標と前記他方の座標との中間の座標を前記ゴムシートの中央として算出する第4算出部をさらに備える。
【0028】
この構成によれば、ゴムシートの中央を算出することができる。ゴムシートの中央の変動量を監視することにより、ゴムシートの蛇行を監視できる。
【0029】
第4算出部は、一方の座標および他方の座標を、第2データを用いて算出してもよい。
【0030】
本発明の第1局面において、前記第1光切断線の画像は、前記第1シート光の正反射光を用いて生成され、前記第2光切断線の画像は、前記第2シート光の正反射光を用いて生成される。本発明の第2局面において、前記第1光切断線の画像は、前記第1シート光の正反射光を用いて生成される。
【0031】
ゴムシートの面が鏡面に近い特性を有する場合、散乱光の強度は低いので、第1シート光の散乱光を用いて生成された第1光切断線の画像、および、第2シート光の散乱光を用いて生成された第2光切断線の画像では、ゴムシートの厚みの測定精度が低下する。これに対して、ゴムシートの面が鏡面に近い特性を有する場合、正反射光の強度は高いので、第1シート光の正反射光を用いて生成された第1光切断線の画像、および、第2シート光の正反射光を用いて生成された第2光切断線の画像によれば、ゴムシートの厚みの高精度な測定が可能となる。従って、この構成は、ゴムシートの面が鏡面に近い特性を有する場合に好適である。
【0032】
本発明の第3局面に係るゴムシート監視方法は、シート状に成形されて送られてくるゴムシートの一方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第1シート光が照射されることにより形成される第1光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第1取得ステップと、前記ゴムシートの他方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第2シート光が照射されることにより形成される第2光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第2取得ステップと、前記第1光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第1データを生成する処理を、逐次取得された前記第1光切断線の画像のそれぞれに対して実行し、前記第2光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第2データを生成する処理を、逐次取得された前記第2光切断線の画像のそれぞれに対して実行する第1生成ステップと、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの一方の面の凹凸形状評価値を算出する第1算出ステップと、同じ断面の前記第1データと前記第2データとを基にして、前記ゴムシートの厚みを算出する第2算出ステップと、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの幅を算出する第3算出ステップと、を備える。
【0033】
本発明の第3局面に係るゴムシート監視方法は、本発明の第1局面に係るゴムシート監視装置を方法の観点から規定しており、本発明の第1局面に係るゴムシート監視装置と同様の作用効果を有する。
【0034】
本発明の第4局面に係るゴムシート監視方法は、シート状に成形されて送られてくるゴムシートの一方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第1シート光が照射されることにより形成される第1光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第1取得ステップと、前記第1光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第1データを生成する処理を、逐次取得された前記第1光切断線の画像のそれぞれに対して実行する第1生成ステップと、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの一方の面の凹凸形状評価値を算出する第1算出ステップと、前記第1データと予め設定された基準値とを比較し、前記ゴムシートの厚みを算出する第2算出ステップと、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの幅を算出する第3算出ステップと、を備える。
【0035】
本発明の第4局面に係るゴムシート監視方法は、本発明の第2局面に係るゴムシート監視装置を方法の観点から規定しており、本発明の第2局面に係るゴムシート監視装置と同様の作用効果を有する。
本発明の第5局面に係るゴムシート監視装置は、シート状に成形されて送られてくるゴムシートの一方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第1シート光が照射されることにより形成される第1光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第1取得部と、前記ゴムシートの他方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第2シート光が照射されることにより形成される第2光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第2取得部と、前記第1光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第1データを生成する処理を、逐次取得された前記第1光切断線の画像のそれぞれに対して実行し、前記第2光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第2データを生成する処理を、逐次取得された前記第2光切断線の画像のそれぞれに対して実行する第1生成部と、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの一方の面の凹凸形状評価値を算出する第1算出部と、同じ断面の前記第1データと前記第2データとを基にして、前記ゴムシートの厚みを算出する第2算出部と、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの幅を算出する第3算出部と、前記第1算出部が取得した前記凹凸形状評価値が、予め設定された第1目標範囲内であるか否かを判定する第1判定部と、前記第2算出部が取得した前記ゴムシートの厚みが、予め設定された第2目標範囲内であるか否かを判定する第2判定部と、前記第3算出部が算出した前記ゴムシートの幅が、予め設定された第3目標範囲内であるか否かを判定する第3判定部と、を備えるゴムシート監視装置であって、前記第1算出部は、前記第1データに対応する、前記ゴムシートの断面について、当該第1データを用いて、前記断面の平均高さ、及び、前記断面の高さの標準偏差を算出し、算出した前記平均高さ及び前記標準偏差を、前記ゴムシートの一方の面の前記凹凸形状評価値として取得し、前記第3算出部は、前記第1算出部が取得した前記平均高さより低く、予め設定された第2閾値以下となる範囲を、前記第1データから抽出し、抽出した前記範囲から前記ゴムシートの幅方向の両端部の座標を特定し、特定した前記両端部の座標間の距離を算出し、算出した前記距離に対応する前記ゴムシート上の距離を算出し、算出した前記距離を前記ゴムシートの幅として取得し、前記第2算出部は、同じ断面の前記第1データと前記第2データとの差分を算出し、算出した前記差分を前記ゴムシートの厚みとして取得する。
本発明の第6局面に係るゴムシート監視装置は、シート状に成形されて送られてくるゴムシートの一方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第1シート光が照射されることにより形成される第1光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第1取得部と、前記第1光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第1データを生成する処理を、逐次取得された前記第1光切断線の画像のそれぞれに対して実行する第1生成部と、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの一方の面の凹凸形状評価値を算出する第1算出部と、前記第1データと予め設定された基準値とを比較し、前記ゴムシートの厚みを算出する第2算出部と、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの幅を算出する第3算出部と、前記第1算出部が取得した前記凹凸形状評価値が、予め設定された第1目標範囲内であるか否かを判定する第1判定部と、前記第2算出部が取得した前記ゴムシートの厚みが、予め設定された第2目標範囲内であるか否かを判定する第2判定部と、前記第3算出部が算出した前記ゴムシートの幅が、予め設定された第3目標範囲内であるか否かを判定する第3判定部と、を備えるゴムシート監視装置であって、前記第1算出部は、前記第1データに対応する、前記ゴムシートの断面について、当該第1データを用いて、前記断面の平均高さ、及び、前記断面の高さの標準偏差を算出し、算出した前記平均高さ及び前記標準偏差を、前記ゴムシートの一方の面の前記凹凸形状評価値として取得し、前記第3算出部は、前記第1算出部が取得した前記平均高さより低く、予め設定された第2閾値以下となる範囲を、前記第1データから抽出し、抽出した前記範囲から前記ゴムシートの幅方向の両端部の座標を特定し、特定した前記両端部の座標間の距離を算出し、算出した前記距離に対応する前記ゴムシート上の距離を算出し、算出した前記距離を前記ゴムシートの幅として取得し、前記基準値は、前記ゴムシートを支持する支持板の表面高さであり、前記第2算出部は、前記基準値と前記第1データとの差分を算出し、算出した前記差分を前記ゴムシートの厚みとして取得する。
本発明の第7局面に係るゴムシート監視方法は、シート状に成形されて送られてくるゴムシートの一方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第1シート光が照射されることにより形成される第1光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第1取得ステップと、前記ゴムシートの他方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第2シート光が照射されることにより形成される第2光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第2取得ステップと、前記第1光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第1データを生成する処理を、逐次取得された前記第1光切断線の画像のそれぞれに対して実行し、前記第2光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第2データを生成する処理を、逐次取得された前記第2光切断線の画像のそれぞれに対して実行する第1生成ステップと、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの一方の面の凹凸形状評価値を算出する第1算出ステップと、同じ断面の前記第1データと前記第2データとを基にして、前記ゴムシートの厚みを算出する第2算出ステップと、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの幅を算出する第3算出ステップと、前記第1算出ステップが取得した前記凹凸形状評価値が、予め設定された第1目標範囲内であるか否かを判定する第1判定ステップと、前記第2算出ステップが取得した前記ゴムシートの厚みが、予め設定された第2目標範囲内であるか否かを判定する第2判定ステップと、前記第3算出ステップが算出した前記ゴムシートの幅が、予め設定された第3目標範囲内であるか否かを判定する第3判定ステップと、を備えるゴムシート監視方法であって、前記第1算出ステップは、前記第1データに対応する、前記ゴムシートの断面について、当該第1データを用いて、前記断面の平均高さ、及び、前記断面の高さの標準偏差を算出し、算出した前記平均高さ及び前記標準偏差を、前記ゴムシートの一方の面の前記凹凸形状評価値として取得し、前記第3算出ステップは、前記第1算出ステップが取得した前記平均高さより低く、予め設定された第2閾値以下となる範囲を、前記第1データから抽出し、抽出した前記範囲から前記ゴムシートの幅方向の両端部の座標を特定し、特定した前記両端部の座標間の距離を算出し、算出した前記距離に対応する前記ゴムシート上の距離を算出し、算出した前記距離を前記ゴムシートの幅として取得し、前記第2算出ステップは、同じ断面の前記第1データと前記第2データとの差分を算出し、算出した前記差分を前記ゴムシートの厚みとして取得する。
本発明の第8局面に係るゴムシート監視方法は、シート状に成形されて送られてくるゴムシートの一方の面に、前記ゴムシートの幅方向に沿った第1シート光が照射されることにより形成される第1光切断線の画像を、前記ゴムシートの送り出し速度に同期して、逐次取得する第1取得ステップと、前記第1光切断線の画像を用いて前記ゴムシートの幅方向に沿った断面の高さ分布を示す第1データを生成する処理を、逐次取得された前記第1光切断線の画像のそれぞれに対して実行する第1生成ステップと、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの一方の面の凹凸形状評価値を算出する第1算出ステップと、前記第1データと予め設定された基準値とを比較し、前記ゴムシートの厚みを算出する第2算出ステップと、前記第1データを基にして、前記ゴムシートの幅を算出する第3算出ステップと、前記第1算出ステップが取得した前記凹凸形状評価値が、予め設定された第1目標範囲内であるか否かを判定する第1判定ステップと、前記第2算出ステップが取得した前記ゴムシートの厚みが、予め設定された第2目標範囲内であるか否かを判定する第2判定ステップと、前記第3算出ステップが算出した前記ゴムシートの幅が、予め設定された第3目標範囲内であるか否かを判定する第3判定ステップと、を備えるゴムシート監視方法であって、前記第1算出ステップは、前記第1データに対応する、前記ゴムシートの断面について、当該第1データを用いて、前記断面の平均高さ、及び、前記断面の高さの標準偏差を算出し、算出した前記平均高さ及び前記標準偏差を、前記ゴムシートの一方の面の前記凹凸形状評価値として取得し、前記第3算出ステップは、前記第1算出ステップが取得した前記平均高さより低く、予め設定された第2閾値以下となる範囲を、前記第1データから抽出し、抽出した前記範囲から前記ゴムシートの幅方向の両端部の座標を特定し、特定した前記両端部の座標間の距離を算出し、算出した前記距離に対応する前記ゴムシート上の距離を算出し、算出した前記距離を前記ゴムシートの幅として取得し、前記基準値は、前記ゴムシートを支持する支持板の表面高さであり、前記第2算出ステップは、前記基準値と前記第1データとの差分を算出し、算出した前記差分を前記ゴムシートの厚みとして取得する。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、ゴムシートの全面において、ゴムシートの厚み、ゴムシートの表面の凹凸形状評価値、および、ゴムシートの幅を測定できる。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。各図において、同一符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その構成について、既に説明している内容については、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し(例えば、第1光源10)、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す(例えば、第1光源10−1)。
【0039】
図1は、実施形態に係るゴムシート監視装置が適用される、混練り工程からゴムシート切断工程までを説明する説明図である。混練機2は、原料ゴムとシリカを含む各種配合剤を混練りし、ゴム配合の塊にして圧延押出機3へ送る。圧延押出機3は、ゴム配合の塊を押し出し、押し出したゴム配合を圧延ロールによって圧延する。これによりゴム配合はゴムシートに成形されて、圧延押出機3から出力される。このゴムシートはシリカを含有している。
【0040】
ゴムシート監視装置1は、圧延押出機3から送られてきたゴムシートの厚み等を測定する。バッチオフマシン4は、ゴムシート監視装置1によって厚み等が測定されたゴムシートを、所定の長さを単位として切断し、切断したゴムシートを積み重ねる。
【0041】
図2は、実施形態に係るゴムシート監視装置1の構成を示すブロック図である。ゴムシート監視装置1は、第1光源10と、第1撮像部11と、第2光源12と、第2撮像部13と、制御処理部14と、表示部15と、入力部16と、を備える。ゴムシート監視装置1は、光切断法を用いてゴムシートの断面の高さ(表面の形状、裏面の形状)を示すデータを算出し、このデータを用いてゴムシートの厚み等を算出する。
【0042】
図3は、第1光源10、第1撮像部11、第2光源12および第2撮像部13の配置関係の第1例を示す模式図である。圧延押出機3から送られてきたゴムシート6は、支持板5で支持されて、バッチオフマシン4へ送られる。この途中で、ゴムシート6は、第1光源10、第1撮像部11、第2光源12および第2撮像部13が配置された空間を通過する。支持板5は、この空間で分離されており、隙間5aが形成されている。ゴムシート6は表面6aと裏面6bを備え、支持板5と接触している面を裏面6bとする。なお、ゴムシート6の一方の面は、表面6aと裏面6bのうち一方であり、ゴムシート6の他方の面は、表面6aと裏面6bのうち他方である。
【0043】
第1光源10および第1撮像部11は、ゴムシート6の表面6aの上方に配置されている。第1光源10は、第1シート光SL1を出射するレーザ光源である。第1シート光SL1は、シート光なので、先端が直線状である。この直線の向きがゴムシート6の幅方向となるように、第1光源10が配置されている。ゴムシート6の表面6aに対する垂直方向が、第1撮像部11の光軸の方向にされている。第1シート光SL1がゴムシート6の表面6aに照射される角度は、第1撮像部11の光軸に対して、例えば、45°にされている。第1撮像部11は、例えば、CCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサを備える、動画撮影が可能なカメラである。
【0044】
第1シート光SL1がゴムシート6の表面6aに照射されることにより、ゴムシート6の表面6aには、ゴムシート6の幅方向に沿った、
図4に示す第1光切断線CL1が形成される。
図4は、第1シート光SL1がゴムシート6の表面6aに照射されることにより第1光切断線CL1が形成されたゴムシート6の平面図である。第1撮像部11は、所定のフレームレートで第1光切断線CL1の画像を撮像する。所定のフレームレートは、送られてくるゴムシート6の表面6aに連続的に形成される第1光切断線CL1を撮像できるフレームレートであり、ゴムシート6の送り出し速度に応じて決まる。このように、第1撮像部11は、第1取得部として機能する。第1取得部は、送られてくるゴムシート6の一方の面に形成される第1光切断線CL1の画像を、ゴムシート6の送り出し速度に同期して、逐次取得する。送り出し速度に同期して、第1光切断線CL1の画像が逐次取得されることにより、第1光切断線CL1の画像とゴムシート6の長手方向の位置との対応関係が特定される。
【0045】
図3を参照して、第2光源12および第2撮像部13は、ゴムシート6の裏面6bの下方に配置されている。第2光源12は、第2シート光SL2を出射するレーザ光源である。第2シート光SL2は、シート光なので、先端が直線状である。この直線の向きがゴムシート6の幅方向となるように、第2光源12が配置されている。ゴムシート6の裏面6bに対する垂直方向が、第2撮像部13の光軸の方向にされている。第2撮像部13の光軸の位置は、第1撮像部11の光軸の位置と一致している。第2シート光SL2がゴムシート6の裏面6bに照射される角度は、第2撮像部13の光軸に対して、例えば45°にされている。第2撮像部13は、第1撮像部11と同様に、動画撮影が可能なカメラである。
【0046】
第2光源12から出射された第2シート光SL2は、隙間5aを通り、ゴムシート6の裏面6bに照射される。これにより、ゴムシート6の裏面6bには、ゴムシート6の幅方向に沿った、
図5に示す第2光切断線CL2が形成される。
図5は、第2シート光SL2がゴムシート6の裏面6bに照射されることにより第2光切断線CL2が形成されたゴムシート6の平面図である。第2撮像部13は、隙間5aを介して、第2光切断線CL2の画像を撮像する。第2撮像部13のフレームレートは、第1撮像部11のフレームレートと同じである。第2撮像部13は、第2取得部として機能する。第2取得部は、送られてくるゴムシート6の他方の面に形成される第2光切断線CL2の画像を、ゴムシート6の送り出し速度に同期して、逐次取得する。送り出し速度に同期して、第2光切断線CL2の画像が逐次取得されることにより、第2光切断線CL2の画像とゴムシート6の長手方向の位置との対応関係が特定される。
【0047】
光切断法には、撮像部(カメラ)が、シート光の反射光のうち、散乱光を受光する方式(散乱式)と、正反射光を受光する方式(正反射式)と、がある。正反射式は、ゴムシート6の表面6aおよび裏面6bが鏡面に近い特性を有する場合に適用され、散乱式は、これ以外の場合に適用される。
図3は、散乱式を示している。
図6を用いて、正反射式について説明する。
図6は、第1光源10、第1撮像部11、第2光源12および第2撮像部13の配置関係の第2例を示す模式図である。
図6が
図3と異なるのは、第1シート光SL1の角度、第1撮像部11の光軸の角度、第2シート光SL2の角度、および、第2撮像部13の光軸の角度である。
図6では、第1撮像部11が正反射光を受光できる角度に、第1光源10と第1撮像部11が配置され、第2撮像部13が正反射光を受光できる角度に、第2光源12と第2撮像部13が配置されている。
【0048】
ゴムシート6の幅が大きい場合、第1光源10および第1撮像部11を複数配置し、第2光源12および第2撮像部13を複数配置する。これについて、複数が3つを例にして説明する。
図7は、3つの第1光源10−1〜10−3および3つの第2光源12−1〜12−3の配置関係を示す模式図である。
図8は、3つの第1撮像部11−1〜11−3および3つの第2撮像部13−1〜13−3の配置関係を示す模式図である。
図9は、3つの第1光源10−1〜10−3のそれぞれから出射された第1シート光SL1−1〜SL1−3によって、第1光切断線CL1−1〜CL1−3が形成されたゴムシート6の表面6aの平面図である。
図10は、3つの第2光源12−1〜12−3のそれぞれから出射された第2シート光SL2−1〜SL2−3によって、第2光切断線CL2−1〜CL2−3が形成されたゴムシート6の裏面6bの平面図である。
【0049】
図7および
図9を参照して、3つの第1光源10−1,10−2,10−3が、ゴムシート6の幅方向に沿って、所定の間隔で、ゴムシート6の表面6aの上方に配置されている。第1光源10−1が出射した第1シート光SL1−1により、ゴムシート6の一方の端部およびこの付近に第1光切断線CL1−1が形成される。第1光源10−2が出射した第1シート光SL1−2により、ゴムシート6の中央およびこの付近に第1光切断線CL1−2が形成される。第1光源10−3が出射した第1シート光SL1−3により、ゴムシート6の他方の端部およびこの付近に第1光切断線CL1−3が形成される。ここでは、ゴムシート6の一方の端部が左端部、他方の端部が右端部を例にして説明している。
【0050】
第1光切断線CL1−1のゴムシート6の中央側の端部と、第1光切断線CL1−2のゴムシート6の一方の端部側の端部とは、重なっている。第1光切断線CL1−2のゴムシート6の他方の端部側の端部と、第1光切断線CL1−3のゴムシート6の中央側の端部とは、重なっている。よって、第1光切断線CL1−1〜CL1−3によって、ゴムシート6の幅の範囲がカバーされている。
【0051】
図7および
図10を参照して、3つの第2光源12−1,12−2,12−3が、ゴムシート6の幅方向に沿って、所定の間隔で、ゴムシート6の裏面6bの下方に配置されている。第2光源12−1が出射した第2シート光SL2−1により、ゴムシート6の一方の端部およびこの付近に第2光切断線CL2−1が形成される。第2光源12−2が出射した第2シート光SL2−2により、ゴムシート6の中央およびこの付近に第2光切断線CL2−2が形成される。第2光源12−3が出射した第2シート光SL2−3により、ゴムシート6の他方の端部およびこの付近に第2光切断線CL2−3が形成される。
【0052】
第2光切断線CL2−1のゴムシート6の中央側の端部と、第2光切断線CL2−2のゴムシート6の一方の端部側の端部とは、重なっている。第2光切断線CL2−2のゴムシート6の他方の端部側の端部と、第2光切断線CL2−3のゴムシート6の中央側の端部とは、重なっている。よって、第2光切断線CL2−1〜CL2−3によって、ゴムシート6の幅の範囲がカバーされている。
【0053】
図8および
図9を参照して、第1撮像部11−1の画角θは、第1光切断線CL1−1の全体を撮像できる範囲にされている。第1撮像部11−2の画角θは、第1光切断線CL1−2の全体を撮像できる範囲にされている。第1撮像部11−3の画角θは、第1光切断線CL1−3の全体を撮像できる範囲にされている。
【0054】
図8および
図10を参照して、第2撮像部13−1の画角θは、第2光切断線CL2−1の全体を撮像できる範囲にされている。第2撮像部13−2の画角θは、第2光切断線CL2−2の全体を撮像できる範囲にされている。第2撮像部13−3の画角θは、第2光切断線CL2−3の全体を撮像できる範囲にされている。
【0055】
第1光切断線CL1および第2光切断線CL2は、ゴムシート6の幅の測定に用いられるので、ゴムシート6の幅以上の長さにしなければならない。第1光源10が1つの場合、ゴムシート6の幅が大きくなると、第1光源10とゴムシート6との距離を大きくしなければ、ゴムシート6の幅以上の長さを有する第1光切断線CL1を形成することができない。第2光源12についても同じことが言える。これを実現するためには、第1光源10および第2光源12の出力を大きくしなければならず、第1シート光SL1および第2シート光SL2が安全クラス3以上となる可能性がある。
【0056】
図7〜
図10で説明した態様によれば、複数の第1光源10がゴムシート6の幅方向に沿って所定の間隔で並べられている。このため、第1光源10とゴムシート6との距離を大きくする必要がないので、第1光源10の出力を低くすることができる(安全クラス1又は2にすることができる)。第2光源12についても同じことが言える。
【0057】
第1撮像部11および第2撮像部13がそれぞれ1つの場合、ゴムシート6の幅が大きくなると、第1撮像部11とゴムシート6との距離を大きくしなければ、ゴムシート6の幅以上の長さを有する第1光切断線CL1を撮像することができず、第2撮像部13とゴムシート6との距離を大きくしなければ、ゴムシート6の幅以上の長さを有する第2光切断線CL2を撮像することができない。これにより、第1光切断線CL1および第2光切断線CL2の画像の解像度が低下する。特に、ゴムシート6の一方の端部および他方の端部の解像度が低下すると、ゴムシート6の幅を高精度で測定することができない。
図7〜
図10で説明した態様によれば、第1撮像部10−1がゴムシート6の一方の端部の撮像に割り当てられているので、ゴムシート6と第1撮像部10−1との距離を大きくすることなく、ゴムシート6の一方の端部を撮像することができる。第1撮像部10−3がゴムシート6の他方の端部の撮像に割り当てられているので、ゴムシート6と第1撮像部10−3との距離を大きくすることなく、ゴムシート6の他方の端部を撮像することができる。よって、この態様によれば、ゴムシート6の幅が大きくても、ゴムシート6の一方の端部および他方の端部の画像の解像度を高くすることができる。第2撮像部13についても同じことが言える。
【0058】
以上説明したように、
図7〜
図10で説明した態様は、ゴムシート6の幅が大きい場合に好適である(例えば、1000mm〜1500mm)。
【0059】
図2を参照して、制御処理部14は、第1光源10の制御、第1撮像部11の制御、第2光源12の制御、第2撮像部13の制御、および、ゴムシート6の厚みの算出等を実行する。制御処理部14は、機能ブロックとして、光源制御部140と、画像記憶部141と、第1生成部142と、第2生成部143と、第3生成部144と、第1算出部145と、第2算出部146と、第3算出部147と、第4算出部148と、第5算出部149と、第1判定部150と、第2判定部151と、第3判定部152と、第4判定部153と、画像生成部154と、を備える。制御処理部14は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及び、HDD(Hard Disk Drive)等のハードウェア、上記機能ブロックの機能を実行するためのプログラムおよびデータ等によって実現される。
【0060】
光源制御部140は、第1光源10および第2光源12のオンオフや出力の大きさ等を制御する。
【0061】
第1撮像部11は、上記所定のフレームレートで撮像した第1光切断線CL1の画像(フレーム)を制御処理部14に送る。同様に、第2撮像部13は、第1撮像部11と同じフレームレートで撮像した第2光切断線CL2の画像(フレーム)を制御処理部14に送る。制御処理部14は、送られてきた第1光切断線CL1の画像(フレーム)および第2光切断線CL2の画像(フレーム)を画像記憶部141に記憶させる。このように、画像記憶部141には、第1取得部(第1撮像部11)が逐次取得した第1光切断線CL1の画像が逐次記憶され、第2取得部(第2撮像部13)が逐次取得した第2光切断線CL2の画像が逐次記憶される。
【0062】
第1生成部142は、画像記憶部141に逐次記憶された第1光切断線CL1の画像(フレーム)を逐次読み出して第1データD1を生成し、画像記憶部141に逐次記憶された第2光切断線CL2の画像(フレーム)を逐次読み出して第2データD2を生成する。
図11は、第1データD1および第2データD2の例を説明する説明図である。座標軸Ax1の向きは、ゴムシート6(
図3)の幅方向と一致する。第1データD1は、第1光切断線CL1の画像を用いて生成され、ゴムシート6の幅方向に沿った断面の高さ分布を示す。第2データD2は、第2光切断線CL2の画像を用いて生成され、ゴムシート6の幅方向に沿った断面の高さ分布を示す。第1データD1および第2データD2は、光切断法で用いられる公知の画像処理で生成される。後で説明する第3データ〜第6データも同様である。
【0063】
第1データD1が示す断面は、ゴムシート6の表面側からゴムシート6を切断した断面である。第1データD1は、ゴムシート6の表面6a側から見た、断面の高さ分布を示す。第1データD1からゴムシート6の表面6a(
図3)の高さが分かる。第2データD2が示す断面は、ゴムシート6の裏面側からゴムシート6を切断した断面である。第2データD2は、ゴムシート6の裏面6b側から見た、断面の高さ分布を示す。第2データD2からゴムシート6の裏面6b(
図3)の高さが分かる。
図11に示す第1データD1と第2データD2とは、同じ断面に関するデータである(言い換えれば、第1データD1で示される断面と第2データD2で示される断面とは、ゴムシート6の長手方向の座標が同じである)。
【0064】
以上説明したように、第1生成部142は、第1データD1を生成する処理を、第1取得部(第1撮像部11)が逐次取得した第1光切断線CL1の画像のそれぞれに対して実行し、第2データD2を生成する処理を、第2取得部(第2撮像部13)が逐次取得した第2光切断線CL2の画像のそれぞれに対して実行する。
【0065】
第1算出部145は、第1データD1を基にして、ゴムシート6の表面6aの凹凸形状評価値を算出する。詳しくは、第1算出部145は、第1データD1に対応する、ゴムシート6の断面について、当該第1データD1を用いて、その断面の平均高さ、及び、その断面の高さの標準偏差を算出し、算出した平均高さ及び標準偏差を、ゴムシート6の表面6aの凹凸形状評価値として取得する。第1算出部145は、圧延押出機3からゴムシート監視装置1に送られてくるゴムシート6について、リアルタイムで、ゴムシート6の表面6aの凹凸形状評価値を算出する。
【0066】
第1判定部150は、第1算出部145がリアルタイムで算出したゴムシート6の表面6aの凹凸形状評価値が、予め設定された第1目標範囲内でない箇所があるか否かをリアルタイムで判定する。第1判定部150が、ゴムシート6の表面6aの凹凸形状評価値が、第1目標範囲内でない箇所があると判定した場合、制御処理部14は、ユーザに報知をする。報知は、例えば、聴覚による報知でもよいし(例えば、アラーム)、視覚による報知でもよい(例えば、回転灯)。以下に説明する報知も同様である。
【0067】
第1算出部145は、ゴムシート6の表面6aの全面において、凹凸形状評価値を算出する。第1判定部150は、この算出された凹凸形状評価値のそれぞれについて、凹凸形状評価値が第1目標範囲内であるか否かを判定する。よって、実施形態に係るゴムシート監視装置1によれば、ゴムシート6の表面6aを評価(ゴムシート6の表面6aの良否判定)することができる。
【0068】
以上説明したことは、ゴムシート6の表面6aについてであるが、第2データD2を用いれば、ゴムシート6の裏面6bについても同様のことが言える。
【0069】
第2算出部146は、同じ断面の第1データD1と第2データD2とを基にして、その断面でのゴムシート6の厚みを算出する。
図11を参照して、ユーザは、ゴムシート監視装置1を用いて、例えば、200mmの厚みを有する金属板について、この金属板の表面側から金属板を切断した断面の高さを示すデータ(このデータは第1データD1に相当する)と、金属板の裏面側から金属板を切断した断面の高さを示すデータ(このデータは第2データD2に相当する)と、を算出する。前者のデータが、
図11の「+100mm」で示すラインであり、後者のデータが、
図11の「−100mm」で示すラインである。第1データD1は、「+100mm」で示すラインを基準にして算出される。第2データD2は、「−100mm」で示すラインを基準にして算出される。第1データD1から第2データD2を引いたデータが、断面の厚みを示す。このように、第2算出部146は、同じ断面の第1データD1と第2データD2との差分を算出し、算出した差分をゴムシート6の厚みとして取得する。第2算出部146は、圧延押出機3からゴムシート監視装置1に送られてくるゴムシート6について、リアルタイムで断面の厚みを算出する。
【0070】
第2算出部146は、同じ断面の第1データD1と第2データD2とを用いて(言い換えれば、ゴムシート6の長手方向の座標が同じである第1データD1と第2データD2とを用いて)、この断面でのゴムシート6の厚みを算出する。第2算出部146は、この算出を、逐次取得された第1光切断線CL1の画像を用いて生成された第1データD1と、逐次取得された第2光切断線CL2の画像を用いて生成された第2データD2と、を用いて実行する。よって、実施形態に係るゴムシート監視装置1によれば、シリカ含有のゴムシート6の全面において、厚みを算出できる。
【0071】
第2判定部151は、第1算出部145がリアルタイムで算出したゴムシート6の厚みが、予め設定された第2目標範囲内でない箇所があるか否かをリアルタイムで判定する。第2判定部151が、ゴムシート6の厚みが、第2目標範囲内でない箇所があると判定した場合、制御処理部14は、ユーザに報知をする。
【0072】
上述したように、第2算出部146は、ゴムシート6の全面において、ゴムシート6の厚みを算出する。第2判定部151は、この算出された厚みのそれぞれについて、厚みが第2目標範囲内であるか否かを判定する。よって、実施形態に係るゴムシート監視装置1によれば、ゴムシート6の厚みを評価(ゴムシート6の厚みの良否判定)することができる。
【0073】
図11を参照して、第3算出部147は、第1データD1を用いて、幅方向におけるゴムシート6の一方の端部の位置を示す第1座標C1、および、他方の端部の位置を示す第2座標C2を算出し、第1データD1と同じ断面の第2データD2を用いて、幅方向におけるゴムシート6の一方の端部の位置を示す第3座標C3、および、ゴムシート6の他方の端部の位置を示す第4座標C4を算出する。第1座標〜第4座標は、ゴムシート6の幅方向を座標軸Ax1とする一次元の座標である。第3算出部147は、圧延押出機3からゴムシート監視装置1に送られてくるゴムシート6について、リアルタイムで第1座標C1〜第4座標C4を算出する。
【0074】
第3算出部147は、ゴムシート6の一方の端部および他方の端部の座標を、例えば、以下のようにして算出する。第1データD1、第2データD2をそれぞれ絶対値にし、第1データD1の値が所定値より小さい値に変化する座標を、ゴムシート6の一方の端部および他方の端部の座標とし、第2データD2の値が前記所定値より小さい値に変化する座標を、ゴムシート6の一方の端部および他方の端部の座標とする。
【0075】
第3算出部147は、第1座標C1および第3座標C3のうち、ゴムシート6の中央側に位置する座標と、第2座標C2および第4座標C4のうち、ゴムシート6の中央側に位置する座標との間の距離を、ゴムシート6の幅として算出する。
図11の場合、第1座標C1と第4座標C4との間の距離がゴムシート6の幅として算出される。第3算出部147は、圧延押出機3からゴムシート監視装置1に送られてくるゴムシート6について、リアルタイムでゴムシート6の幅を算出する。
【0076】
同じ断面の場合、第1座標C1と第3座標C3とは、本来一致すべきであるが、ノイズ等が原因で一致しないことがある。同様に第2座標C2と第4座標C4とは、本来一致すべきであるが、ノイズ等が原因で一致しないことがある。第3算出部147は、第1座標C1および第3座標C3のうち、ゴムシート6の中央側に位置する座標と、第2座標C2および第4座標C4のうち、ゴムシート6の中央側に位置する座標との間の距離を、ゴムシート6の幅として算出する。これにより、ゴムシート6の幅は、少なくとも、この算出された値を有することが分かる。
【0077】
第3判定部152は、第3算出部147がリアルタイムで算出したゴムシート6の幅が、予め設定された第3目標範囲内であるか否かをリアルタイムで判定する。第3判定部152が、ゴムシート6の幅が、第3目標範囲内でないと判定した場合、制御処理部14は、ユーザに報知をする。
【0078】
なお、第3算出部147は、第2データD2を用いずに、第1データD1を基にして、ゴムシート6の幅を算出してもよい。詳しく説明すると、第3算出部147は、第1算出部145が取得した上記平均高さが、予め設定された第2閾値以下となる範囲を、第1データD1から抽出し、抽出した範囲からゴムシート6の幅方向の両端部の座標(例えば、座標C1,C2)を特定し、特定した両端部の座標間の距離を算出し、算出した距離に対応するゴムシート6上の距離を算出し、算出した距離をゴムシート6の幅として取得する。後で説明する実施形態に係るゴムシート監視装置1の変形例は、この方法を用いて、ゴムシート6の幅を算出する。
【0079】
第2生成部143は、ゴムシート6の幅方向の座標が同じ箇所での第1データD1の値を、第1生成部142が逐次生成した第1データD1から集めて、ゴムシート6の長手方向の沿った第1断面の高さを示す第3データD3を生成する。例えば、
図11を参照して、第2生成部143は、座標C7での第1データD1の値を集めて、座標C7での第1断面の高さを示す第3データD3を生成する。また、第2生成部143は、ゴムシート6の幅方向の座標が異なる位置において、同様にして、ゴムシート6の長手方向の沿った第2断面の高さを示す第4データD4を生成する。例えば、第2生成部143は、座標C8での第1データD1の値を集めて、座標C8での第2断面の高さを示す第4データD4を生成する。
【0080】
図12は、第3データD3および第4データD4の例を説明する説明図である。座標軸Ax2の向きは、ゴムシート6の長手方向と一致する。「+100mm」は、上述した通りである。このように、第2生成部143は、第1取得部(第1撮像部11)が逐次取得した第1光切断線CL1の画像を用いて、ゴムシート6の長手方向に沿った第1断面の高さを示す第3データD3、および、ゴムシート6の長手方向に沿った断面であり、第1断面とゴムシート6の幅方向の座標が異なる第2断面の高さを示す第4データD4を生成する。
【0081】
ゴムシート6は、圧延押出機3から送られてくる速度が速い場合、ゴムシート6に撓み(反り)が発生する。この速度は、例えば、1.6m/分〜67m/分である。ゴムシート6の長手方向に沿った第1断面および第2断面の高さが、ゴムシート6の長手方向の座標が同じ箇所において、いずれも、予め定められたしきい値Thを超えている事象が発生することがある。本発明者は、この事象を、送られてくる速度が速いことが原因で、ゴムシート6に撓み(反り)が発生していると見なすことにした。第4判定部153は、ゴムシート6の長手方向の座標が同じ位置において、第1断面および第2断面の高さがいずれもしきい値Thを超えている場合、ゴムシート6に撓みが発生していると判定する。第4判定部153は、圧延押出機3からゴムシート監視装置1に送られてくるゴムシート6について、リアルタイムで、第1断面および第2断面の高さがいずれもしきい値Thを超えているか否かを判定する。第4判定部153が、第1断面および第2断面の高さがいずれもしきい値Thを超えていると判定した場合、制御処理部14は、ユーザに報知をする。
【0082】
実施形態では、第3データD3および第4データD4を、第1光切断線CL1の画像を用いて生成しているが、第2光切断線CL2の画像を用いて生成してもよい。
【0083】
第4算出部148は、第1データD1を用いて、ゴムシート6の中央の位置を算出する。
図13は、第1データD1の例を説明する説明図である。「+100mm」および座標軸Ax1は、上述した通りである。ゴムシート6の中央6cは、ゴムシート6の幅方向での中央である。第4算出部148は、第1データD1を用いて、幅方向におけるゴムシート6の一方の端部の位置を示す第5座標C5(一方の座標)、および、他方の端部の位置を示す第6座標C6(他方の座標)を算出する。例えば、第4算出部148は、第1データD1の値が所定値より小さい値に変化する座標を、幅方向におけるゴムシート6の一方の端部および他方の端部の位置を示す座標とする。
【0084】
第4算出部148は、第5座標C5と第6座標C6との中間の座標をゴムシート6の中央6cとして算出する。第4算出部148は、圧延押出機3からゴムシート監視装置1に送られてくるゴムシート6について、ゴムシート6の中央6cをリアルタイムで算出する。従って、制御処理部14が、中央6cの値を監視することにより、ゴムシート6が蛇行しているか否かをリアルタイムで判定することができる。制御処理部14は、例えば、所定期間において、ゴムシート6の中央6cの値の変動量が所定のしきい値を超えれば、ゴムシート6が蛇行していると判定する。制御処理部14は、ゴムシート6が蛇行していると判定した場合、ユーザに報知をする。
【0085】
実施形態では、第5座標C5および第6座標C6を、第1データD1を用いて算出しているが、第2データD2を用いて算出してもよい。
【0086】
画像記憶部141には、上述したように、第1取得部(第1撮像部11)が逐次取得した第1光切断線CL1の画像および第2取得部(第2撮像部13)が逐次取得した第2光切断線CL2の画像が逐次記憶される。このため、画像記憶部141には、ゴムシート6の全面について、第1光切断線CL1の画像および第2光切断線CL2の画像が蓄積される。従って、蓄積された第1光切断線CL1の画像を用いれば、ゴムシート6の任意の第3断面の高さを示す第5データが得られる。例えば、ゴムシート6の幅方向に沿った任意の第3断面、ゴムシート6の長手方向に沿った任意の第3断面の高さを示すデータ(第5データ)が得られる。同様に、蓄積された第2光切断線CL2の画像を用いれば、ゴムシート6の任意の第4断面の高さを示す第6データが得られる。例えば、ゴムシート6の幅方向に沿った任意の第4断面、ゴムシート6の長手方向に沿った任意の第4断面の高さを示すデータ(第6データ)が得られる。第3断面と第4断面とは、同じ断面でもよいし、異なる断面でもよい。
【0087】
第3生成部144は、第1取得部(第1撮像部11)が逐次取得した第1光切断線CL1の画像を用いて、ゴムシート6の任意の第3断面の高さ分布を示す第5データ(不図示)を生成し、第2取得部(第2撮像部13)が逐次取得した第2光切断線CL2の画像を用いて、ゴムシート6の任意の第4断面の高さ分布を示す第6データ(不図示)を生成する。ゴムシート6の幅方向に沿った断面の場合、第5データは、
図11に示す第1データD1と同様に、ゴムシート6の表面6aの高さを示すデータであり、第6データは、
図11に示す第2データD2と同様に、ゴムシート6の裏面6bの高さを示すデータである。ゴムシート6の長手方向に沿った断面の場合、第5データは、
図12に示す第3データD3と同様に、ゴムシート6の表面6aの高さを示すデータであり、第6データは、
図12に示す第4データD4と同様に、ゴムシート6の裏面6bの高さを示すデータである。
【0088】
第5算出部149は、第5データを用いて、第3断面の平均高さ、および、第3断面の高さの標準偏差を算出し、第6データを用いて、第4断面の平均高さ、および、第4断面の高さの標準偏差を算出する。
【0089】
第3断面は、第1光切断線CL1の画像を用いて生成されるので、ゴムシート6の表面側からゴムシート6を切断した任意の断面である。よって、第3断面の平均高さ、および、第3断面の高さの標準偏差は、ゴムシート6の表面6aの凹凸形状の評価値にすることができる。第4断面は、第2光切断線CL2の画像を用いて生成されるので、ゴムシート6の裏面側からゴムシート6を切断した任意の断面である。よって、第4断面の平均高さ、および、第4断面の高さの標準偏差は、ゴムシート6の裏面6bの凹凸形状の評価値にすることができる。
【0090】
図2を参照して、画像生成部154は、各種の画像を生成し、表示部15に表示させる。各種の画像は、例えば、ゴムシート6の2D画像、ゴムシート6の任意の断面の高さ変化を示すグラフの画像であり、詳しくは、後で説明する。表示部15は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ(Organic Light Emitting Diode display)等によって実現される。
【0091】
入力部16は、ユーザが制御処理部14に命令(例えば、ゴムシート6の厚みおよび幅の測定命令)等を入力するための装置である。入力部16は、キーボード、マウス、タッチパネル等によって実現される。
【0092】
上述したように、画像記憶部141には、圧延押出機3から送られてくるゴムシート6に形成された第1光切断線CL1の画像および第2光切断線CL2の画像が逐次記憶される。画像生成部154は、これらの画像を用いて、各種の画像を生成する。具体例を説明する。画像生成部154は、画像記憶部141に逐次記憶された第1光切断線CL1の画像を用いてゴムシート6の3D画像を生成する。
図14は、画像生成部154が生成したゴムシート6の3D画像の例を示す模式図である。画像生成部154は、画像記憶部141に逐次記憶された第1光切断線CL1の画像を用いてゴムシート6の2D画像を生成する。
図15は、画像生成部154が生成したゴムシート6の2D画像の例を示す模式図である。
図14および
図15は、ゴムシート6の表面側から見た画像である。
図15は、2値で示されているが、実際の画像は、グレースケールで表されている。実際の画像において、
図15の白の領域は黒であり、黒の領域はグレーである。グレーが薄くなるに従って、高さが大きい箇所を示し、グレーが濃くなるに従って、高さが小さい箇所を示している。ゴムシート6は、途中で途切れている。これらの画像には、ゴムシート6の一方の端部および他方の端部が明確に表れており、また、ゴムシート6の表面6aの高さの変化(凹凸)が明確に表れている。
【0093】
制御処理部14は、
図15に示すゴムシート6の2D画像において、高さが所定値より小さい値に変化する座標を、ゴムシート6の一方の端部の座標と他方の端部の座標と見なし、これらの座標からゴムシート6の幅を算出する。
【0094】
図示はしていないが、画像生成部154は、画像記憶部141に逐次記憶された第2光切断線CL2の画像を用いて、ゴムシート6の3D画像、2D画像を生成することができる。これらの画像は、ゴムシート6の裏面側から見た画像である。
【0095】
図16は、画像生成部154が生成したゴムシート6の2D画像の他の例を示す模式図である。この2D画像は、画像記憶部141に逐次記憶された第1光切断線CL1の画像を用いて生成された、1バッチの圧延押出で成形されたゴムシート6の画像である。画像生成部154は、
図16に示すゴムシート6の2D画像を表示部15に表示させる。
図16は、ゴムシート6の表面側から見た画像である。
図16は、2値で示されているが、実際の画像は、グレースケールで表されている。実際の画像において、
図16の白の領域は黒であり、黒の領域はグレーである。グレーが薄くなるに従って、高さが大きい箇所を示し、グレーが濃くなるに従って、高さが小さい箇所を示している。図示はしていないが、画像生成部154は、画像記憶部141に逐次記憶された第2光切断線CL2の画像を用いて、1バッチの圧延押出で成形されたゴムシート6の2D画像を生成することができる。この画像は、ゴムシート6の裏面側から見た画像である。
【0096】
ユーザは、入力部16を操作して、
図16に示すゴムシート6の2D画像上に、第1直線L1および第2直線L2を設定する。第1直線L1は、ゴムシート6の幅方向の中央付近おいて、ゴムシート6の2D画像の長手方向に沿って設定されている。第2直線L2は、ゴムシート6の2D画像の一方の端部付近において、ゴムシート6の2D画像の長手方向に沿って設定されている。
【0097】
ユーザは、入力部16を操作して、ゴムシート6の幅方向に沿った第3直線L3、第4直線L4、第5直線L5をゴムシート6の2D画像上に設定する。第4直線L4は、ゴムシート6の長手方向の中央付近に設定されている。第3直線L3は、ゴムシート6の長手方向において、ゴムシート6の2D画像の一方端部側に設定されている。第5直線L5は、ゴムシート6の長手方向において、ゴムシート6の2D画像の他方端部側に設定されている。
【0098】
画像生成部154は、
図16に示すゴムシート6の2D画像を基にして、
図17〜
図21に示す画像を生成し、表示部15に表示させる。
図17は、第1直線L1に沿ったゴムシート6の断面において、ゴムシート6の表面6aの凹凸を表すグラフの画像を示す模式図である。
図18は、第2直線L2に沿ったゴムシート6の断面において、ゴムシート6の表面6aの凹凸を表すグラフの画像を示す模式図である。
図17および
図18において、横軸は、ゴムシート6の長手方向を示し、縦軸は、ゴムシート6の表面6aの高さを示す。黒が表面6aの高さを示している。表面6aの高さは、ゴムシート6の断面の高さと言い換えることができる。
図17および
図18から、ゴムシート6の長手方向から見た、ゴムシート6の表面6aの凹凸の変化が分かる。ユーザは、入力部16を操作して、長手方向において、所定の範囲R1を設定することができる。制御処理部14は、この範囲R1でのゴムシート6の表面6aの平均高さ、および、ゴムシート6の高さの標準偏差を算出し、表示部15に表示させる。
【0099】
図19は、第3直線L3に沿ったゴムシート6の断面において、ゴムシート6の表面6aの凹凸を表すグラフの画像を示す模式図である。
図20は、第4直線L4に沿ったゴムシート6の断面において、ゴムシート6の表面6aの凹凸を表すグラフの画像を示す模式図である。
図21は、第5直線L5に沿ったゴムシート6の断面において、ゴムシート6の表面6aの凹凸を表すグラフの画像を示す模式図である。
図19〜
図21において、横軸は、ゴムシート6の幅方向を示し、縦軸は、ゴムシート6の表面6aの高さを示す。表面6aの高さは、ゴムシート6の断面の高さと言い換えることができる。
図19、
図20および
図21から、1バッチの圧延押出で成形されたゴムシート6において、先端部付近、中間部付近、および、後端部付近でのゴムシート6の表面6aの凹凸の変化が分かる。
【0100】
ユーザは、入力部16を操作して、ゴムシート6の幅方向において、所定の範囲R2を、
図19に示すグラフに設定することができる。制御処理部14は、この範囲R2でのゴムシート6の表面6aの平均高さ、および、ゴムシート6の高さの標準偏差を算出し、表示部15に表示させる。同様に、ユーザは、入力部16を操作して、ゴムシート6の幅方向において、所定の範囲R3を、
図20に示すグラフに設定することができる。制御処理部14は、この範囲R3でのゴムシート6の表面6aの平均高さ、および、ゴムシート6の高さの標準偏差を算出し、表示部15に表示させる。ユーザは、入力部16を操作して、ゴムシート6の幅方向において、所定の範囲R4を、
図21に示すグラフに設定することができる。制御処理部14は、この範囲R4でのゴムシート6の表面6aの平均高さ、および、ゴムシート6の高さの標準偏差を算出し、表示部15に表示させる。
【0101】
図22は、ゴムシート6の一方の端部の位置、ゴムシート6の他方の端部の位置、ゴムシート6の幅、および、ゴムシート6の中央の位置を表すグラフの画像を示す模式図である。これらの位置は、ゴムシート6の幅方向での位置である。グラフの横軸は、ゴムシート6の長手方向を示し、グラフの左縦軸は、ゴムシート6の幅方向を示し、グラフの右縦軸は、ゴムシート6の幅を示す。制御処理部14は、
図16に示すゴムシート6の2D画像を用いて、このグラフを生成し、このグラフの画像を表示部15に表示させる。詳しく説明すると、制御処理部14は、
図16に示すゴムシート6の2D画像を用いて、ゴムシート6の一方の端部の位置(座標)、および、他方の端部の位置(座標)を算出する。制御処理部14は、これらを用いて、ゴムシート6の幅および中間の位置(座標)を算出する。
図22に示すグラフから、1バッチの圧延押出で成形されたゴムシート6について、成形開始から成形終了までの幅の変化、および、中心の変化が分かる。中心の変化は、ゴムシート6の蛇行の判定に用いることができる。
【0102】
実施形態に係るゴムシート監視装置1の変形例を説明する。変形例が、実施形態に係るゴムシート監視装置1と異なる点は、
図2に示す第2光源12および第2撮像部13を備えていないことである。このため、変形例は、第2データD2を得ることができない。変形例は、実施形態に係るゴムシート監視装置1と同様にして、ゴムシート6の表面6aの凹凸形状評価値を算出し、ゴムシート6の幅を算出する。
【0103】
変形例は、第2データD2を得ることができないので、変形例の第2算出部146は、第1データD1と予め設定された基準値とを比較し、ゴムシート6の厚みを算出する。詳しく説明する。
図23は、変形例において、ゴムシート6の厚みの測定原理を説明する説明図である。変形例では、ゴムシート6の裏面6b(
図3)の画像が撮像されないので、支持板5に隙間5a(
図3)を設ける必要がない。変形例は、厚みが既知の板材7について、ゴムシート6の第1データD1を取得する方法と同じ方法を用いて、第1データD1と同様のデータを取得する。板材7の厚みは既知なので、制御処理部14は、そのデータと板材7の厚みとを用いて、支持板5の表面5bの高さを算出する。これが上記基準値となる。制御処理部14は、基準値(支持板5の表面5bの高さ)を予め記憶する。変形例において、第2算出部146は、第1データD1と基準値との差分を算出し、この値をゴムシート6の厚みとして取得する。
【0104】
変形例は、
図2に示す第2光源12および第2撮像部13が不要なので、ゴムシート6の厚みを簡易的に管理したい場合に好適である。変形例は、ロール(不図示)でゴムシート6を圧下(押圧)しながらゴムシート6の厚みを測定することにより、厚みの誤差を小さくすることができる。変形例は、支持板5に隙間5a(
図3)を設ける必要がないので、第1撮像部11の設置の自由度を高めることができる。