特許第6805303号(P6805303)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6805303
(24)【登録日】2020年12月7日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】撮像光学レンズ
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/00 20060101AFI20201214BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
   G02B13/00
   G02B13/18
【請求項の数】20
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2019-151593(P2019-151593)
(22)【出願日】2019年8月21日
(65)【公開番号】特開2020-106815(P2020-106815A)
(43)【公開日】2020年7月9日
【審査請求日】2019年8月22日
(31)【優先権主張番号】201811614464.6
(32)【優先日】2018年12月27日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519312957
【氏名又は名称】エーエーシー オプティックス ソリューションズ ピーティーイー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】王 建明
(72)【発明者】
【氏名】張 磊
(72)【発明者】
【氏名】王 燕妹
(72)【発明者】
【氏名】吉 ▲イ▼
【審査官】 森内 正明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2019−35828(JP,A)
【文献】 特開2017−203933(JP,A)
【文献】 特開2016−138952(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/060166(WO,A1)
【文献】 特開2014−202766(JP,A)
【文献】 特開2014−59561(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/162779(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2018/0180854(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2017/0363841(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2017/0299846(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0341930(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0231533(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0062405(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 − 17/08
G02B 21/02 − 21/04
G02B 25/00 − 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像光学レンズであって、
物体側から像側にかけて、順に第1レンズ、第2レンズ、第3レンズ、第4レンズ、第5レンズ、及び第6レンズからなり、
前記第2レンズは、正の屈折力を有し、前記第3レンズは、負の屈折力を有し、前記第4レンズは、正の屈折力を有し、前記第5レンズは、正の屈折力を有し、前記第6レンズは、負の屈折力を有し、
前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第3レンズの焦点距離をf3、前記第2レンズの物体側面の曲率半径をR3、前記第2レンズの像側面の曲率半径をR4、前記第3レンズの物体側面の曲率半径をR5、前記第3レンズの像側面の曲率半径をR6としたときに、以下の条件式(1)〜(3)を満足することを特徴とする撮像光学レンズ。
−10.00≦f1/f3≦−1.00 (1)
3.00≦R5/R6≦20.00 (2)
100.00≦(R3+R4)/(R3−R4) (3)
【請求項2】
以下の条件式(4)〜(6)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
−5.59≦f1/f3≦−1.08 (4)
3.28≦R5/R6≦19.86 (5)
338.48≦(R3+R4)/(R3−R4) (6)
【請求項3】
前記第1レンズは、正の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凹面であり、
前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第1レンズの物体側面の曲率半径をR1、前記第1レンズの像側面の曲率半径をR2、前記第1レンズの軸上厚みをd1、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(7)〜(9)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
1.78≦f1/f≦7.02 (7)
−20.99≦(R1+R2)/(R1−R2)≦−4.70 (8)
0.05≦d1/TTL≦0.18 (9)
【請求項4】
以下の条件式(10)〜(12)を満足することを特徴とする請求項3に記載の撮像光学レンズ。
2.85≦f1/f≦5.62 (10)
−13.12≦(R1+R2)/(R1−R2)≦−5.87 (11)
0.09≦d1/TTL≦0.15 (12)
【請求項5】
前記第2レンズは、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凹面であり、
前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第2レンズの軸上厚みをd3、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(13)〜(14)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
9.51*10≦f2/f≦8.59*10 (13)
0.01≦d3/TTL≦0.02 (14)
【請求項6】
以下の条件式(15)を満足することを特徴とする請求項5に記載の撮像光学レンズ。
1.52*10≦f2/f≦6.87*10 (15)
【請求項7】
前記第3レンズは、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凹面であり、
前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第3レンズの軸上厚みをd5、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(16)〜(18)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
−7.94≦f3/f≦−2.05 (16)
0.55≦(R5+R6)/(R5−R6)≦2.67 (17)
0.02≦d5/TTL≦0.05 (18)
【請求項8】
以下の条件式(19)〜(21)を満足することを特徴とする請求項7に記載の撮像光学レンズ。
−4.96≦f3/f≦−2.57 (19)
0.89≦(R5+R6)/(R5−R6)≦2.14 (20)
0.02≦d5/TTL≦0.04 (21)
【請求項9】
前記第4レンズは、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凹面であり、
前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第4レンズの焦点距離をf4、前記第4レンズの物体側面の曲率半径をR7、前記第4レンズの像側面の曲率半径をR8、前記第4レンズの軸上厚みをd7、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(22)〜(24)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
1.29≦f4/f≦4.16 (22)
−26.07≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−8.58 (23)
0.01≦d7/TTL≦0.03 (24)
【請求項10】
以下の条件式(25)〜(27)を満足することを特徴とする請求項9に記載の撮像光学レンズ。
2.07≦f4/f≦3.33 (25)
−16.30≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−10.73 (26)
0.01≦d7/TTL≦0.02 (27)
【請求項11】
前記第5レンズは、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凸面であり、
前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第5レンズの焦点距離をf5、前記第5レンズの物体側面の曲率半径をR9、前記第5レンズの像側面の曲率半径をR10、前記第5レンズの軸上厚みをd9、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(28)〜(30)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
0.37≦f5/f≦1.16 (28)
−0.71≦(R9+R10)/(R9−R10)≦−0.12 (29)
0.07≦d9/TTL≦0.27 (30)
【請求項12】
以下の条件式(31)〜(33)を満足することを特徴とする請求項11に記載の撮像光学レンズ。
0.59≦f5/f≦0.93 (31)
−0.44≦(R9+R10)/(R9−R10)≦−0.15 (32)
0.12≦d9/TTL≦0.21 (33)
【請求項13】
前記第6レンズは、その物体側面が近軸において凹面であり、その像側面が近軸において凹面であり、
前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第6レンズの焦点距離をf6、前記第6レンズの物体側面の曲率半径をR11、前記第6レンズの像側面の曲率半径をR12、前記第6レンズの軸上厚みをd11、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(34)〜(36)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
−1.55≦f6/f≦−0.49 (34)
0.05≦(R11+R12)/(R11−R12)≦0.19 (35)
0.06≦d11/TTL≦0.20 (36)
【請求項14】
以下の条件式(37)〜(39)を満足することを特徴とする請求項13に記載の撮像光学レンズ。
−0.97≦f6/f≦−0.61 (37)
0.08≦(R11+R12)/(R11−R12)≦0.15 (38)
0.10≦d11/TTL≦0.16 (39)
【請求項15】
前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第1レンズと前記第2レンズの合成焦点距離をf12としたときに、以下の条件式(40)を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
1.78≦f12/f≦7.00 (40)
【請求項16】
以下の条件式(41)を満足することを特徴とする請求項15に記載の撮像光学レンズ。
2.84≦f12/f≦5.60 (41)
【請求項17】
前記撮像光学レンズの光学長TTLは、5.52mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
【請求項18】
前記撮像光学レンズの光学長TTLは、5.27mm以下であることを特徴とする請求項17に記載の撮像光学レンズ。
【請求項19】
前記撮像光学レンズの絞りF値は、2.27以下であることを特徴とする請求項1に記載の撮像光学レンズ。
【請求項20】
前記撮像光学レンズの絞りF値は、2.22以下であることを特徴とする請求項19に記載の撮像光学レンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光学レンズ分野に関し、特にスマートフォン、デジタルカメラなどの携帯端末装置と、モニタ、PCレンズなどの撮像装置とに適用される撮像光学レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンの登場に伴い、小型化の撮像レンズに対する需要がますます高まっているが、撮像レンズの感光素子は、一般的に、感光結合素子(Charge Coupled Device、CCD)又は相補型金属酸化物半導体素子(Complementary Metal−OxideSemiconductor Sensor、CMOS Sensor)の2種類のみに大別される。また、半導体製造プロセスの技術の進歩により、感光素子の画素サイズが縮小可能であるとともに、現在の電子製品は、優れた機能および軽量化・薄型化・小型化の外観を発展の傾向とする。そのため、良好な結像品質を有する小型化の撮像レンズは、現在の市場において既に主流となっている。優れた結像品質を得るために、携帯電話のカメラに搭載された従来のレンズは、3枚式又は4枚式のレンズ構成を用いることが多い。また、技術の発展及びユーザの多様化のニーズの増加に伴い、感光素子の画素面積が縮小しつつあり且つ結像品質に対するシステムからの要求が高くなってきている場合には、5枚式、6枚式、7枚式のレンズ構成が徐々にレンズの設計に現れている。優れた光学特性、極薄且つ色収差が十分に補正される広角撮像レンズの需要が緊迫化している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、高結像性能を得るとともに、極薄化と広角化の要求を満たす撮像光学レンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記問題を解決するために、本発明の実施形態は、撮像光学レンズを提供する。前記撮像光学レンズは、物体側から像側にかけて、順に第1レンズ、第2レンズ、第3レンズ、第4レンズ、第5レンズ、及び第6レンズからなり、前記第2レンズは正の屈折力を有し、前記第3レンズは負の屈折力を有し、
前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第3レンズの焦点距離をf3、前記第3レンズの物体側面の曲率半径をR5、前記第3レンズの像側面の曲率半径をR6としたときに、以下の条件式(1)〜(3)を満足する。
−10.00≦f1/f3≦−1.00 (1)
3.00≦R5/R6≦20.00 (2)
100≦(R3+R4)/(R3−R4) (3)
【0005】
本発明の実施形態は、従来技術に対して、上記レンズの配置方式により、焦点距離、屈折率、撮像光学レンズの光学長、軸上厚み及び曲率半径のデータ上に特定の関係を有するレンズの協働により、撮像光学レンズが高結像性能を得ると共に、極薄化と広角化の要求を満足することができる。
【0006】
好ましくは、前記撮像光学レンズは以下の条件式(4)〜(6)を満足する。
−5.59≦f1/f3≦−1.08 (4)
3.28≦R5/R6≦19.86 (5)
338.48≦(R3+R4)/(R3−R4) (6)
【0007】
好ましくは、前記第1レンズは、正の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凹面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第1レンズの物体側面の曲率半径をR1、前記第1レンズの像側面の曲率半径をR2、前記第1レンズL1の軸上厚みをd1、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(7)〜(9)を満足する。
1.78≦f1/f≦7.02 (7)
−20.99≦(R1+R2)/(R1−R2)≦−4.70 (8)
0.05≦d1/TTL≦0.18 (9)
【0008】
好ましくは、前記撮像光学レンズは、以下の条件式(10)〜(12)を満足する。
2.85≦f1/f≦5.62 (10)
−13.12≦(R1+R2)/(R1−R2)≦−5.87 (11)
0.09≦d1/TTL≦0.15 (12)
【0009】
好ましくは、前記第2レンズは、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凹面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第2レンズの軸上厚みをd3、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(13)〜(14)を満足する。
9.51*10≦f2/f≦8.59*10 (13)
0.01≦d3/TTL≦0.02 (14)
【0010】
好ましくは、前記撮像光学レンズは、以下の条件式(15)を満足する。
1.52*10≦f2/f≦6.87*10 (15)
【0011】
好ましくは、前記第3レンズは、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凹面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第3レンズの軸上厚みをd5、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(16)〜(18)を満足する。
−7.94≦f3/f≦−2.05 (16)
0.55≦(R5+R6)/(R5−R6)≦2.67 (17)
0.02≦d5/TTL≦0.05 (18)
【0012】
好ましくは、前記撮像光学レンズは、以下の条件式(19)〜(21)を満足する。
−4.96≦f3/f≦−2.57 (19)
0.89≦(R5+R6)/(R5−R6)≦2.14 (20)
0.02≦d5/TTL≦0.04 (21)
【0013】
好ましくは、前記第4レンズは、正の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凹面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第4レンズの焦点距離をf4、前記第4レンズの物体側面の曲率半径をR7、前記第4レンズの像側面の曲率半径をR8、前記第4レンズの軸上厚みをd7、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(22)〜(24)を満足する。
1.29≦f4/f≦4.16 (22)
−26.07≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−8.58 (23)
0.01≦d7/TTL≦0.03 (24)
【0014】
好ましくは、前記撮像光学レンズは、以下の条件式(25)〜(27)を満足する。
2.07≦f4/f≦3.33 (25)
−16.30≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−10.73 (26)
0.01≦d7/TTL≦0.02 (27)
【0015】
好ましくは、前記第5レンズは、正の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凸面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第5レンズの焦点距離をf5、前記第5レンズの物体側面の曲率半径をR9、前記第5レンズの像側面の曲率半径をR10、前記第5レンズの軸上厚みをd9、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(28)〜(30)を満足する。
0.37≦f5/f≦1.16 (28)
−0.71≦(R9+R10)/(R9−R10)≦−0.12 (29)
0.07≦d9/TTL≦0.27 (30)
【0016】
好ましくは、前記撮像光学レンズは、以下の条件式(31)〜(33)を満足する。
0.59≦f5/f≦0.93 (31)
−0.44≦(R9+R10)/(R9−R10)≦−0.15 (32)
0.12≦d9/TTL≦0.21 (33)
【0017】
好ましくは、前記第6レンズは、負の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凹面であり、その像側面が近軸において凹面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第6レンズの焦点距離をf6、前記第6レンズの物体側面の曲率半径をR11、前記第6レンズの像側面の曲率半径をR12、前記第6レンズの軸上厚みをd11、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(34)〜(36)を満足する。
−1.55≦f6/f≦−0.49 (34)
0.05≦(R11+R12)/(R11−R12)≦0.19 (35)
0.06≦d11/TTL≦0.20 (36)
【0018】
好ましくは、前記撮像光学レンズは、以下の条件式(37)〜(39)を満足する。
−0.97≦f6/f≦−0.61 (37)
0.08≦(R11+R12)/(R11−R12)≦0.15 (38)
0.10≦d11/TTL≦0.16 (39)
【0019】
好ましくは、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第1レンズと前記第2レンズの合成焦点距離をf12としたときに、以下の条件式(40)を満足する。
1.78≦f12/f≦7.00 (40)
【0020】
好ましくは、前記撮像光学レンズは、以下の条件式(41)を満足する。
2.84≦f12/f≦5.60 (41)
【0021】
好ましくは、前記撮像光学レンズの光学長TTLは、5.52mm以下である。
【0022】
好ましくは、前記撮像光学レンズの光学長TTLは、5.27mm以下である。
【0023】
好ましくは、前記撮像光学レンズの絞りF値は、2.27以下である。
【0024】
好ましくは、前記撮像光学レンズの絞りF値は、2.22以下である。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、下記の有利な作用効果を有する。本発明に係る撮像光学レンズは、優れた光学特性を有し、極薄、広角であり且つ色収差が十分に補正され、特に高画素用のCCD、CMOSなどの撮像素子により構成された携帯電話の撮像レンズアセンブリとWEB撮像レンズに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
図2図1に示す撮像光学レンズの軸上色収差を示す模式図である。
図3図1に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す模式図である。
図4図1に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
図6図5に示す撮像光学レンズの軸上色収差を示す模式図である。
図7図5に示す撮像光学レンズの倍率色収差を示す模式図である。
図8図5に示す撮像光学レンズの像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の目的、解決手段及びメリットがより明瞭になるように、図面を参照しながら、本発明の各実施形態を以下に詳しく説明する。しかし、本発明の各実施形態において、本発明が良く理解されるように多くの技術的詳細が提出されたが、それらの技術的詳細および以下の各実施形態に基づく各種の変化及び修正が存在しなくとも、本発明の保護しようとするものを実現可能であることは、当業者に理解されるべきである。
【0028】
(第1実施形態)
図面を参照し、本発明は、撮像光学レンズ10を提供する。図1において、本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズ10が示されており、当該撮像光学レンズ10は、6枚のレンズを備える。具体的に、前記撮像光学レンズ10は、物体側から像側にかけて、順次に絞りS1、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5及び第6レンズL6からなる。第6レンズL6と像面Siとの間に光学フィルタ(filter)GFなどの光学素子が設けられても良い。
【0029】
第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6は、いずれもプラスチック材質である。
【0030】
前記第2レンズL2は、正の屈折力を有し、前記第3レンズL3は、負の屈折力を有する。
【0031】
ここで、前記第1レンズL1の焦点距離をf1、前記第3レンズL3の焦点距離をf3として定義すると、条件式−10.00≦f1/f3≦−1.00を満足し、この条件式は第1レンズL1の焦点距離f1と第3レンズL3の焦点距離f3の比を規定し、屈折力を合理的に配分することにより、システムが優れた撮像品質及び低い感度を有する。好ましくは、条件式−5.59≦f1/f3≦−1.08を満足する。
【0032】
前記第3レンズL3の物体側面の曲率半径をR5、前記第3レンズL3の像側面の曲率半径をR6として定義すると、条件式3.00≦R5/R6≦20.00を満足し、この条件式は第3レンズL3の形状を規定し、この範囲外では、レンズの極薄広角化が進行することにつれて、収差の補正が困難となる。好ましくは、条件式3.28≦R5/R6≦19.86を満足する。
【0033】
前記第2レンズL2の物体側面の曲率半径をR3、第2レンズL2の像側面の曲率半径をR4として定義すると、条件式100.00≦(R3+R4)/(R3−R4)を満足し、この条件式は第2レンズL2の形状を規定し、この範囲外では、レンズの極薄広角化が進行することにつれて、収差の補正が困難となる。好ましくは、条件式338.48≦(R3+R4)/(R3−R4)を満足する。
【0034】
本発明の前記撮像光学レンズ10の焦点距離、各レンズの焦点距離、関連のレンズの屈折率、撮像光学レンズの光学長、軸上厚み及び曲率半径が上記条件式を満足する場合、撮像光学レンズ10が高性能を有し、且つ低TTLの設計需要を満足する。
【0035】
本実施形態では、第1レンズL1は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、正の屈折力を有する。
【0036】
撮像光学レンズ10全体の焦点距離をf、前記第1レンズの焦点距離をf1としたときに、条件式1.78≦f1/f≦7.02を満足し、この条件式は第1レンズL1の焦点距離と撮像光学レンズ10全体の焦点距離との比を規定する。下限の規定値を超えると、レンズの極薄化には有利であるが、第1レンズL1の正の屈折力が強くなり過ぎ、収差の補正が困難となると共に、レンズの広角化に不利である。逆に、上限の規定値を超えると、第1レンズの正の屈折力が弱くなり過ぎ、レンズの極薄化が困難となる。好ましくは、条件式2.85≦f1/f≦5.62を満足する。
【0037】
第1レンズL1の物体側面の曲率半径をR1、第1レンズL1の像側面の曲率半径をR2としたときに、条件式−20.99≦(R1+R2)/(R1−R2)≦−4.70を満足し、第1レンズL1の形状を合理的に規定することで、第1レンズL1によってシステムの球面収差を効果的に補正することができる。好ましくは、条件式−13.12≦(R1+R2)/(R1−R2)≦−5.87を満足する。
【0038】
第1レンズL1の軸上厚みをd1、撮像光学レンズ10の光学長をTTLとしたときに、条件式0.05≦d1/TTL≦0.18を満足し、これにより、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.09≦d1/TTL≦0.15を満足する。
【0039】
本実施形態では、第2レンズL2は、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凹面である。
【0040】
撮像光学レンズ10全体の焦点距離をf、第2レンズL2の焦点距離をf2としたときに、条件式9.51*10≦f2/f≦8.59*10を満足し、第2レンズL2の正屈折力を合理的な範囲に規定することにより、光学システムの収差を補正することに有利である。好ましくは、条件式1.52*10≦f2/f≦6.87*10を満足する。
【0041】
第2レンズL2の軸上厚みをd3としたときに、条件式0.01≦d3/TTL≦0.02を満足し、これにより、極薄化を図ることに有利である。
【0042】
本実施形態では、第3レンズL3は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、
撮像光学レンズ10全体の焦点距離をf、第3レンズL3の焦点距離をf3としたときに、条件式−7.94≦f3/f≦−2.05を満足し、これにより、システムにおいて像面湾曲に対して良好なバランスを取る能力を得ることに有利であり、結像品質を効果的に向上させる。好ましくは、条件式−4.96≦f3/f≦−2.57を満足する。
【0043】
第3レンズL3の物体側面の曲率半径をR5、第3レンズL3の像側面の曲率半径をR6としたときに、条件式0.55≦(R5+R6)/(R5−R6)≦2.67を満足し、これにより、第3レンズL3の形状を効果的に規定し、第3レンズL3の成型に有利であると共に、第3レンズL3の表面の曲率が大きすぎることによる成型不良及び応力の生成を回避する。好ましくは、条件式0.89≦(R5+R6)/(R5−R6)≦2.14を満足する。
【0044】
第3レンズL3の軸上厚みをd5としたときに、条件式0.02≦d5/TTL≦0.05を満足し、これにより、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.02≦d5/TTL≦0.04を満足する。
【0045】
本実施形態では、第4レンズL4は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、正の屈折力を有する。
【0046】
撮像光学レンズ10全体の焦点距離をf、第4レンズL4の焦点距離をf4としたときに、条件式1.29≦f4/f≦4.16を満足し、屈折力を合理的に配分することにより、システムが優れた撮像品質及び低い感度を有する。好ましくは、条件式2.07≦f4/f≦3.33を満足する。
【0047】
第4レンズL4の物体側面の曲率半径をR7、第4レンズL4の像側面の曲率半径をR8としたときに、条件式−26.07≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−8.58を満足し、この条件式は第4レンズL4の形状を規定し、この範囲外では、レンズの極薄広角化が進行することにつれて、軸外画角の収差の補正などが困難となる。好ましくは、条件式−16.30≦(R7+R8)/(R7−R8)≦−10.73を満足する。
【0048】
第4レンズL4の軸上厚みをd7としたときに、条件式0.01≦d7/TTL≦0.03を満足し、これにより、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.01≦d7/TTL≦0.02を満足する。
【0049】
本実施形態では、第5レンズL5は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、正の屈折力を有する。
【0050】
撮像光学レンズ10全体の焦点距離をf、第5レンズL5の焦点距離をf5としたときに、条件式0.37≦f5/f≦1.16を満足し、第5レンズL5を限定することは、撮像レンズの光線角度を効果的に緩やかにし、公差感度を低下させることができる。好ましくは、条件式0.59≦f5/f≦0.93を満足する。
【0051】
第5レンズL5の物体側面の曲率半径をR9、第5レンズL5の像側面の曲率半径をR10としたときに、条件式−0.71≦(R9+R10)/(R9−R10)≦−0.12を満足し、この条件式は第5レンズL5の形状を規定し、この範囲外では、レンズの極薄広角化が進行することにつれて、軸外画角の収差の補正などが困難となる。好ましくは、条件式−0.44≦(R9+R10)/(R9−R10)≦−0.15を満足する。
【0052】
第5レンズL5の軸上厚みをd9としたときに、条件式0.07≦d9/TTL≦0.27を満足し、これにより、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.12≦d9/TTL≦0.21を満足する。
【0053】
本実施形態では、第6レンズL6は、物体側面が近軸において凹面であり、像側面が近軸において凹面であり、負の屈折力を有する。
【0054】
撮像光学レンズ10全体の焦点距離をf、第6レンズL6の焦点距離をf6としたときに、条件式−1.55≦f6/f≦−0.49を満足し、屈折力を合理的に配分することにより、システムが優れた撮像品質及び低い感度を有する。好ましくは、条件式−0.97≦f6/f≦−0.61を満足する。
【0055】
第6レンズL6の物体側面の曲率半径をR11、第6レンズL6の像側面の曲率半径をR12としたときに、条件式0.05≦(R11+R12)/(R11−R12)≦0.19を満足し、この条件式は第6レンズL6の形状を規定し、この範囲外では、レンズの極薄広角化が進行することにつれて、軸外画角の収差の補正などが困難となる。好ましくは、条件式0.08≦(R11+R12)/(R11−R12)≦0.15を満足する。
【0056】
第6レンズL6の軸上厚みをd11としたときに、条件式0.06≦d11/TTL≦0.20を満足し、これにより、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.10≦d11/TTL≦0.16を満足する。
【0057】
本実施例では、前記撮像光学レンズの焦点距離をf、前記第1レンズL1と前記第2レンズL2の合成焦点距離をf12としたときに、条件式1.78≦f12/f≦7.00を満足する。これにより、撮像光学レンズの収差と歪曲を解消することができ、且つ撮像光学レンズのバックフォーカスを抑えることができ、撮像レンズ系の小型化を維持することができる。好ましくは、条件式2.84≦f12/f≦5.60を満足する。
【0058】
本実施形態では、撮像光学レンズ10の光学長TTLは、5.52mm以下であり、これにより、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、撮像光学レンズ10の光学長TTLは、5.27mm以下である。
【0059】
本実施形態では、撮像光学レンズ10は、絞りが大きく、その絞りF値が2.27以下であり、結像性能に優れる。好ましくは、撮像光学レンズ10の絞りF値は、2.22以下である。
【0060】
このように設計すると、撮像光学レンズ10全体の光学長TTLをできる限り短くし、小型化の特性を維持することができる。
【0061】
以下、実施例を用いて、本発明に係る撮像光学レンズ10について説明する。各実施例に記載の記号は以下の通りである。焦点距離、軸上距離、曲率半径、軸上厚み、変曲点位置、停留点位置の単位がmmである。
【0062】
TTL:光学長(第1レンズL1の物体側面から結像面までの軸上距離、単位がmmである)
【0063】
好ましくは、高品質の結像需要を満足するように、前記レンズの物体側面及び/又は像側面には変曲点及び/又は停留点(Stationary point)を設置することができる。具体的な実施案について、下記の説明を参照する。
【0064】
表1、表2は本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズ10の設計データを示す。
【0065】
【表1】
【0066】
ここで、各記号の意味は、以下の通りである。
S1 :絞り
R :光学面の曲率半径、レンズの場合は中心曲率半径
R1 :第1レンズL1の物体側面の曲率半径
R2 :第1レンズL1の像側面の曲率半径
R3 :第2レンズL2の物体側面の曲率半径
R4 :第2レンズL2の像側面の曲率半径
R5 :第3レンズL3の物体側面の曲率半径
R6 :第3レンズL3の像側面の曲率半径
R7 :第4レンズL4の物体側面の曲率半径
R8 :第4レンズL4の像側面の曲率半径
R9 :第5レンズL5の物体側面の曲率半径
R10:第5レンズL5の像側面の曲率半径
R11 :第6レンズL6の物体側面の曲率半径
R12 :第6レンズL6の像側面の曲率半径
R13 :光学フィルタGFの物体側面の曲率半径
R14 :光学フィルタGFの像側面の曲率半径
d :レンズの軸上厚み、又は、レンズ間の軸上距離
d0:絞りS1から第1レンズL1の物体側面までの軸上距離
d1:第1レンズL1の軸上厚み
d2:第1レンズL1の像側面から第2レンズL2の物体側面までの軸上距離
d3:第2レンズL2の軸上厚み
d4:第2レンズL2の像側面から第3レンズL3の物体側面までの軸上距離
d5:第3レンズL3の軸上厚み
d6:第3レンズL3の像側面から第4レンズL4の物体側面までの軸上距離
d7:第4レンズL4の軸上厚み
d8:第4レンズL4の像側面から第5レンズL5の物体側面までの軸上距離
d9:第5レンズL5の軸上厚み
d10:第5レンズL5の像側面から第6レンズL6の物体側面までの軸上距離
d11:第6レンズL6の軸上厚み
d12:第6レンズL6の像側面から光学フィルタGFの物体側面までの軸上距離
d13:光学フィルタGFの軸上厚み
d14:光学フィルタGFの像側面から像面までの軸上距離
nd :d線の屈折率
nd1 :第1レンズL1のd線の屈折率
nd2 :第2レンズL2のd線の屈折率
nd3 :第3レンズL3のd線の屈折率
nd4 :第4レンズL4のd線の屈折率
nd5 :第5レンズL5のd線の屈折率
nd6:第6レンズL6のd線の屈折率
ndg :光学フィルタGFのd線の屈折率
vd :アッベ数
v1:第1レンズL1のアッベ数
v2:第2レンズL2のアッベ数
v3:第3レンズL3のアッベ数
v4:第4レンズL4のアッベ数
v5:第5レンズL5のアッベ数
v6:第6レンズL6のアッベ数
vg:光学フィルタGFのアッベ数
【0067】
表2は、本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズ10における各レンズの非球面データを示す。
【0068】
【表2】
【0069】
ここで、kは円錐係数であり、A4、A6、A8、A10、A12、A14、A16、A18、A20は非球面係数である。
【0070】
IH :像高
y=(x/R)/[1+{1−(k+1)(x/R)}1/2]
+A4x+A6x+A8x+A10x10+A12x12+A14x14+A16x16+A18x18+A20x20 (42)
【0071】
各レンズ面の非球面は、便宜上、上記式(42)で表される非球面を使用している。しかしながら、特に、この式(42)の非球面多項式に限定するものではない。
【0072】
表3、表4は本発明の第1実施形態に係る撮像光学レンズ10における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。ここで、P1R1、P1R2は、それぞれ第1レンズL1の物体側面と像側面を示し、P2R1、P2R2は、それぞれ第2レンズL2の物体側面と像側面を示し、P3R1、P3R2は、それぞれ第3レンズL3の物体側面と像側面を示し、P4R1、P4R2は、それぞれ第4レンズL4の物体側面と像側面を示し、P5R1、P5R2は、それぞれ第5レンズL5の物体側面と像側面を示し、P6R1、P6R2は、それぞれ第6レンズL6の物体側面と像側面を示す。「変曲点位置」欄の対応するデータは、各レンズの表面に設置された変曲点から撮像光学レンズ10の光軸までの垂直距離である。「停留点位置」欄の対応するデータは、各レンズの表面に設置された停留点から撮像光学レンズ10の光軸までの垂直距離である。
【0073】
【表3】
【0074】
【表4】
【0075】
図2図3は、それぞれ波長470nm、510nm、555nm、610nm、及び650nmの光が第1実施形態に係る撮像光学レンズ10を通った後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図4は、波長555nmの光が第1実施形態に係る撮像光学レンズ10を通った後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図であり、図4の像面湾曲Sはサジタル方向の像面湾曲であり、Tは子午方向の像面湾曲である。
【0076】
後の表9は、各実施例1、2の諸値及び条件式で規定したパラメータに対応する値を示す。
【0077】
表9に示すように、第1実施形態は、各条件式を満足する。
【0078】
本実施形態において、前記撮像光学レンズの入射瞳径は1.630mmであり、全視野の像高は2.934mmであり、対角線方向の画角は77.45°であり、広角、極薄であり、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0079】
(第2実施形態)
第2実施形態は第1実施形態と基本的に同じであり、記号の意味も第1実施形態と同じであり、以下、異なる点のみを示す。
【0080】
表5、表6は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20の設計データを示す。
【0081】
【表5】
【0082】
表6は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20における各レンズの非球面データを示す。
【0083】
【表6】
【0084】
表7、表8は、本発明の第2実施形態に係る撮像光学レンズ20における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。
【0085】
【表7】
【0086】
【表8】
【0087】
図6図7は、それぞれ波長470nm、510nm、555nm、610nm、及び650nmの光が第2実施形態に係る撮像光学レンズ20を通った後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図8は、波長555nmの光が第2実施形態に係る撮像光学レンズ20を通った後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。
【0088】
表9に示すように、第2実施形態は各条件式を満足する。
【0089】
本実施形態において、前記撮像光学レンズの入射瞳径は1.672mmであり、全視野の像高は2.934mmであり、対角線方向の画角は76.01°であり、広角、極薄であり、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0090】
下記の表9には上記の条件式により本実施形態において各条件式に対応する値を示している。明らかに、本実施形態の撮像光学システムは、上記の条件式を満足する。
【0091】
【表9】
【0092】
当業者であれば分かるように、上記各実施形態が本発明を実現するための具体的な実施形態であり、実際の応用において、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、形式及び細部に対して各種の変更を行うことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8