特許第6805344号(P6805344)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6805344
(24)【登録日】2020年12月7日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】多層複合部材
(51)【国際特許分類】
   B32B 5/28 20060101AFI20201214BHJP
   F03D 1/06 20060101ALI20201214BHJP
   F03D 80/00 20160101ALI20201214BHJP
【FI】
   B32B5/28 A
   F03D1/06 A
   F03D80/00
【請求項の数】13
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-524085(P2019-524085)
(86)(22)【出願日】2017年11月9日
(65)【公表番号】特表2019-535552(P2019-535552A)
(43)【公表日】2019年12月12日
(86)【国際出願番号】EP2017078815
(87)【国際公開番号】WO2018087258
(87)【国際公開日】20180517
【審査請求日】2019年5月8日
(31)【優先権主張番号】102016121554.6
(32)【優先日】2016年11月10日
(33)【優先権主張国】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516129275
【氏名又は名称】ヴォッベン プロパティーズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100129012
【弁理士】
【氏名又は名称】元山 雅史
(72)【発明者】
【氏名】ベルトル, クリスティーナ
【審査官】 清水 晋治
(56)【参考文献】
【文献】 特表2012−523334(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0034833(US,A1)
【文献】 特表2016−529439(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0208773(US,A1)
【文献】 特開昭55−070275(JP,A)
【文献】 特開2016−003257(JP,A)
【文献】 特開2006−044262(JP,A)
【文献】 特表2009−528250(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00−43/00
F03D 1/00−80/80
B29B 11/16
15/08−15/14
C08J 5/24
B29C 63/00−63/48
65/00−65/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の構造によって特徴付けされる複合部材(10)であって、
a)超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)を含む層(11)、
b)エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)のエラストマを含む層(12)、
c)エポキシドをベースとしたポリマ樹脂系である熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を含む層(13)、
前記層(11)は、直接的に前記層(12)に配置され、前記層(12)は、直接的に前記層(13)に配置され、
ロービング(15,16,17)を有する織物(14)が、
前記ロービング(15)のうちのいくつかは少なくとも前記層(12)内に完全に埋め込まれ、
前記ロービング(16)のうちのいくつかは、少なくとも層(13)内に完全に埋め込まれ、
前記ロービング(17)のうちのいくつかは、少なくとも部分的に前記層(12)内および部分的に前記層(13)内に埋め込まれ、前記ロービング(17)の少なくとも1つが前記層(12)と前記層(13)とにまたがるように、前記層(12)と前記層(13)の間に配置されている、
複合部材(10)。
【請求項2】
前記ロービング(15,16,17)の個々のフィラメントのISO1144Tex値は、250から2500texの間である、
請求項1に記載の複合部材(10)
【請求項3】
前記ロービング(15,16,17)の個々のフィラメントのISO1144Tex値は、250以上の値を有している、
請求項1に記載の複合部材(10)
【請求項4】
少なくとも層(12)内に完全に埋め込まれている前記ロービング(15)は、前記層(12)内に埋め込まれている場所に、前記層(12)から主にエラストマが散在している、
請求項1から3のいずれか1項に記載の複合部材(10)
【請求項5】
少なくとも層(13)内に完全に埋め込まれている前記ロービング(16)は、前記ロービング(16)が前記層(13)に埋め込まれている場所に、前記層(13)から主に熱硬化性樹脂が散在している、
請求項1から4のいずれか1項に記載の複合部材(10)
【請求項6】
少なくとも部分的に前記層(12)内および部分的に前記層(13)内に埋め込まれている前記ロービング(17)は、前記ロービング(17)が部分的に前記層(12)および部分的に前記層(13)に埋め込まれる場所に、前記層(12)から主に前記エラストマ、または前記層(13)から熱硬化性樹脂が散在している、
請求項1から5のいずれか1項に記載の複合部材(10)
【請求項7】
前記層(11)および/または前記層(12)は、互いに独立して、100〜5000μmの厚さを有している、
請求項1から6のいずれか1項に記載の複合部材(10)
【請求項8】
前記織物(14)は、織布、レイドスクリム、ニットまたはブレイド布である、
請求項1から7のいずれか1項に記載の複合部材(10)
【請求項9】
前記ロービング(15,16,17)は、UHMW−PE繊維、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、または、それらの混合物からなるロービングである、
請求項1から8のいずれか1項に記載の複合部材(10)
【請求項10】
前記織物(14)は、織布またはレイドスクリム布であり、
前記ロービング(15,16,17)は、ガラス繊維製のロービングである、
請求項1から9のいずれか1項に記載の複合部材(10)
【請求項11】
前記複合部材(10)は、ロータブレードである、
請求項1から10のいずれか1項に記載の複合部材(10)
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載の複合部材(10)を備えた風力タービン。
【請求項13】
請求項1から11のいずれか1項に記載の複合部材(10)の製造方法であって、
超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)を含む層(11)を製造または提供するステップと、
エラストマを製造するための反応混合物を製造または提供するステップと、
製造または提供された層(11)の片面を、製造または提供されたエラストマを製造するための反応混合物で被覆するステップと、
前記ロービング(15,16,17)の一部が前記反応混合物の少なくとも一部に完全に埋め込まれるように、織物(14)を製造または提供し、エラストマを製造するために被覆反応混合物上に織物(14)を敷設するステップと、
エラストマを含む層(12)を付与するために、生成または提供された反応混合物を加硫する、または、それを加硫させることを許容するステップと、
熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を製造するための反応混合物を製造または提供するステップと、
ロービング(15,16,17)のいくつかは、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を製造するために反応混合物の少なくとも一部に完全に埋め込まれるように、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を製造するために、製造されたまたは提供された反応混合物で製造された前記層(12)を被覆するステップと、
熱硬化性または熱可塑性樹脂を含む層(13)を付与するために、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を製造するために、またはそれを硬化させるために、製造または提供された反応混合物を硬化させるステップと、
を備えている方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合部材、複合部材の使用、風力発電設備用の風力タービン、複合部材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
風力発電設備用のロータブレードは、かなり以前から知られており、例えば、独国特許出願公開第10 2004 007 487号明細書および独国特許出願公開第10 319 246号明細書に記載されている。運転中、それらは風圧、浸食、温度変化、入射紫外線、および降水の結果として高負荷にさらされる。特に、ブラジルや台湾など、ドイツでも気象効果の急激な変化と高い大気湿度を特徴とする熱帯気候の場所では、ロータブレードが侵食する傾向がある。
【0003】
最大300km/hのブレード先端速度では、砂粒、塩分、昆虫、雨滴、またはその他の浮遊粒子状物質の影響が激しくなる。ロータブレードの表面は、特に、前エッジ領域において、この摩耗にひどくさらされており、これらの場所でロータ表面は、アブレーションされ、したがって空気力学的特性および安定性が失われる。ブレード先端の侵食ならびにそれに伴う保守および修理の費用および労力を軽減するために、性能を犠牲にするにもかかわらず、コンバータの最高速度を制限することが可能である。したがって、合理的な方法は、ロータブレードの耐浸食性を向上させることである。
【0004】
しかし同時に、存在する場合にはロータブレードハブに作用し、また風力発電設備の関連するベアリングおよびタワーに作用する曲げ荷重を最小にするため、ロータブレードは非常に軽量であると考えられている。
ロータブレードおよびロータブレードエレメントは、慣用的に成形工程で製造され、それは繊維材料および/またはコア材料、特に、バルサ材をロータブレードエレメント型に挿入し、そして硬化性樹脂で処理して強固な複合材料を形成する。ロータブレードまたはロータブレードエレメントの製造に使用される樹脂は、しばしばエポキシ樹脂を含む。これらの樹脂は、繊維材料および樹脂からなるロータブレードおよびロータブレードエレメントの基礎を構成するのに非常に適している。
【0005】
ロータブレードまたはロータブレードエレメントを風化の影響、特に、浸食から保護するために、独国特許出願公開第10 344 379号明細書に記載されているように、ゲルコートプロセスを有する表面層を使用することが試みられてきた。この場合の不利な点は、この種の方法では、ゲルコート混合物が、それが繊維材料で占められることができる程度に反応するまで最小処理時間を観察することが必要であることである。これは、ロータブレードおよびロータブレードエレメントを製造するプロセスを遅くし、望ましくない。さらに、ゲルコートプロセスでは、ゲルコート表面層と注入樹脂との間の結合を可能にするために、任意の所望の時点でロータブレードエレメントまたはロータブレードの製造を中断することは不可能である。
【0006】
表面箔をロータブレードまたはロータブレードエレメントに接着すること、あるいは他の手段によって後でロータブレードまたはロータブレードエレメントに固定することも、おそらく解除可能に試みられている。例えば、ポリウレタン箔は、ロータブレードに接着されている。先行技術からのさらなる可能性は、独国特許出願公開第10 2009 002 501号明細書によれば、表面箔と注入樹脂とからなる架橋複合材料を製造することである。この方法も、特に、ポリウレタン箔を用いて可能である。ポリウレタンは、高い耐摩耗性を有する。しかしながら、ロータブレードまたはロータブレードエレメントの耐摩耗性をさらに改善することが望ましい。
【0007】
米国特許出願公開第2009/0208721号明細書は、3つの層からなる複合部材を開示している。第1層は、熱硬化性層である。第2層および第3層は、それぞれ熱可塑性層である。繊維が熱硬化性層および第2(中間)熱可塑性層に添加されている。
英国特許出願公開第846 868号明細書は、フィラメントが2層のラミネートに結合しているラミネートを開示している。
【0008】
国際公開第2018/045087号パンフレットは、熱可塑性ポリマとエラストマからなる複合部材を開示している。熱可塑性ポリマは、繊維強化プラスチックからなる。
独国特許出願公開第197 38 388号明細書は、無孔主層および中間層からなる熱可塑性マトリックスを有するシート状の、繊維強化半製品を開示している。少なくとも1つの主層は、同じ基本タイプの熱可塑性樹脂または他の相溶性のある熱可塑性樹脂を含浸させて強化した強化プライからなり、このプライは、レイド繊維スクリム、織繊維布、編繊維布または一方向繊維強化を含む。
【0009】
米国特許第4,412,687号明細書は、ポリエチレン層がエラストマ層に結合している複合部材を開示している。従って、ポリエチレン層とエラストマ層との間に接着剤層がある。
国際公開第2010/118860号パンフレットに記載されている複合プラスチック部品は、熱硬化性合成樹脂外層、エラストマ層、および金属および/またはプラスチック担体層からなる。これらの層は、熱処理またはUV光の照射を伴う単一の操作で一緒に接合される。他の応用分野と同様に、国際公開第2010/118860号もまた、ヘリコプタまたは風力タービンのロータブレードにおける複合プラスチック部品の使用を記載している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】独国特許出願公開第10 2004 007 487号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第10 319 246号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第10 344 379号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第10 2009 002 501号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2009/0208721号明細書
【特許文献6】英国特許出願公開第846 868号明細書
【特許文献7】国際公開第2018/045087号
【特許文献8】独国特許出願公開第197 38 388号明細書
【特許文献9】米国特許第4,412,687号明細書
【特許文献10】国際公開第2010/118860号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、非常に高い耐摩耗性および耐摩耗性を特徴とし、その製造に時間がかからず低温で済み、同時に高い寿命を有する部品、特に、ロータブレードを提供することである。
この目的は、以下の構造によって特徴付けされる複合部材(10)であって、
a)少なくとも部分的にポリエチレンからなる層(11)、
b)少なくとも部分的にエラストマからなる層(12)、
c)少なくとも部分的に熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂からなる層(13)、
前記層(11)は、直接的に前記層(12)に配置され、前記層(12)は、直接的に前記層(13)に配置され、
ロービング(15,16,17)を有する織物(14)が、
前記ロービング(15)のうちのいくつかは少なくとも前記層(12)内に完全に埋め込まれ、
前記ロービング(16)のうちのいくつかは、少なくとも層(13)内に完全に埋め込まれ、
前記ロービング(17)のうちのいくつかは、少なくとも部分的に前記層(12)内および部分的に前記層(13)内に埋め込まれるように、前記層(12)と前記層(13)の間に配置されている。
【0012】
驚くべきことに、本発明によれば、ロービング(15,16,17)を有する織物(14)を使用することによって、層(12)と層(13)との間の接着を改善することが可能であることが明らかになった。織物(14)を形成するロービング(15,16,17)は、繊維に沿って、個々の層(12)と層(13)との間で交互になっていてもよい。この配置におけるロービングは、少なくとも層(12)または層(13)の場所に完全に埋め込まれるか、または層(12)と層(13)との間の移行中に、少なくとも部分的に層(12)および部分的に層(13)に埋め込まれる。層(12)と層(13)との間のロービング(15、16、17)のこの移行は、層を分離するためには、ロービングの全ての繊維を切断するか、層(12)または層(13)のうちの1つから引き裂く必要があるため、層の互いに対する接着を実質的に改善する。
【0013】
さらに、個々の層(12)および(13)の機械的性質および熱的性質は、層(12)および層(13)に織物(13)を使用すると、繊維およびマトリックス材料の好ましい性質を結合する繊維−ポリマ複合体が形成されるため、同様に改善される。
ロービングは、平行に配置された繊維(フィラメント)からなる束、ストランドまたはマルチフィラメントヤーンである。本発明によれば、ロービング(15,16,17)は、好ましくは、UHMW−PE繊維、炭素繊維、ガラス繊維またはそれらの混合物からなるロービング、好ましくはガラス繊維からなるロービングである。
【0014】
本発明の複合部材(10)は、層(12)内の少なくとも一部に完全に埋め込まれているロービング(15)が、ロービング(15)が層(12)に埋め込まれている場所で、層(12)からのエラストマを主に含む場所に散在していることが好ましい。
ロービング(15)が、主に層(12)からのエラストマとともに点在している、すなわち、エラストマが、主にロービング(15)の個々の繊維間の空間を埋める場合、層(12)内のロービング(15)の結合が特に強い。
【0015】
本発明の複合部材(10)は、少なくとも層(13)内の完全な場所に埋め込まれているロービング(16)が、ロービング(16)が層(12)内に埋め込まれている場所において、主に、層(13)からの熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂が点在することが好ましい。
ロービング(16)が主に層(13)からの熱硬化性樹脂とともに点在している場合、すなわち、熱硬化性樹脂がロービング(16)の個々の繊維間の空間を主に満たしている場合、層(13)内のロービング(16)の結合は特に強い。
【0016】
本発明の複合部材(10)は、少なくとも部分的に層(12)内および部分的に層(13)内に埋め込まれているロービング(17)が、ロービング(17)が部分的に層(12)、部分的に層(13)に埋め込まれる場所において、主として層(12)からのエラストマ、または層(13)からの熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を散在させることが好ましい。
【0017】
本発明によれば、ロービングの個々のフィラメントのISO1144およびDIN60905Tex値が、250〜2500texであることが好ましい。ロービングの個々のフィラメントのTex値は、約300,600,1200または2400tex値を有することが好ましい。一実施形態では、ロービングの個々のフィラメントのTex値が約300の値、好ましくは、270と330texとの間の値を有することが好ましい。第2実施形態では、ロービングの個々のフィラメントのTex値が約600の値、好ましくは540と660texとの間の値を有することが好ましい。第3実施形態では、ロービングの個々のフィラメントのTex値が、約1200の値、好ましくは、1080と1320texとの間の値を有することが好ましい。第4実施形態では、ロービングの個々のフィラメントのTex値が約2400の値、好ましくは、2160と2640texとの間の値を有することが好ましい。一実施形態では、ロービングの個々のフィラメントのTex値が250以上の値、好ましくは、540tex以上の値、より好ましくは、1080tex以上の値を有することが好ましい。特に、本発明の複合部材(10)は、ロービング(15,16,17)が、層(12)からのエラストマ、または層(13)からの熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂と、主としてまたは完全に散在していることが好ましい。
【0018】
驚くべきことに、内部調査は、250tex以上のロービングの個々のフィラメントのISO1144およびDIN60905Tex値において、ロービング(15,16,17)に、層(12)のエラストマ、または層(13)からの熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を散在させるプロセスが、特に効果的に進行し、従ってロービングは主として材料と完全に混ざり合うことができることを示した。250tex未満のTex値では、個々のフィラメントは非常に細かいので、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を製造するために使用される反応混合物は、ロービングの個々のフィラメント間に浸透することができない。これまでの仮定が、特に250texの間の低いTex値において、より大きい毛管力がそれぞれの反応混合物によるロービングの浸透を改善するであろう限りにおいて、これは驚くべきことである。さらに、個々のフィラメントが250tex未満のTex値を有するロービングは必要な(引張)強度を欠くことが明らかになった。
【0019】
ロービングの個々のフィラメントのTex値が2500texを超えると、個々のフィラメントおよび/またはフィラメントから形成されたロービングが非常に厚くなり、層(13)の一部に必要な厚さになる、または層(12)が、耐摩擦性と耐摩耗性および複合部材の重量の間で理想的なバランスをとるには高すぎることが明らかになった。
本発明の複合部材(10)は、織物が織布、レイドスクリム、ニットまたはブレイド布、好ましくは織布またはレイドスクリム布であることが好ましい。
【0020】
本発明の複合部材(10)は、織物が複合部材の長辺側の層(11)および/または層(12)を越えて突出していることが好ましい。
本発明の複合部材(10)は、ロービング(15,16,17)が糸によって一緒に編まれているがこと好ましい。
本発明によれば、層(12)は、層(11)と層(13)との間に直接配置され、層(11)、(12)および(13)の間にさらなる層は存在しない。
【0021】
本発明の好ましい一実施形態では、ポリエチレンは、高分子量ポリエチレン(HMW−PE)、超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、好ましくは、超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)である。
特に超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)は、研磨媒体の面においても非常に良好な耐摩耗性および耐摩耗性によって際立っている。本発明の複合部材において少なくとも部分的にUHMW−PEからなる層(11)を使用することによって、複合部材、特にロータブレードの耐摩耗性を著しく向上させることができることを内部調査が示した。 本発明の文脈における高分子量ポリエチレン(HMW−PE)は、500〜1000kg/molの平均モル質量を有する高分子量ポリエチレンを意味する。本発明の文脈における超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)は、1000kg/molを超える平均分子量を有する超高分子量ポリエチレンを意味する。本発明の文脈において、使用されるUHMW−PEが、1000kg/mol〜10000kg/molの平均モル質量、より好ましくは、1000kg/mol〜5000kg/mol、特に好ましくは3000kg/mol〜5000kg/molの間の平均モル質量を有することがより好ましい。平均モル質量はMargoliesの式を用いて算術的に決定される。使用されるポリエチレンは、線状または架橋ポリエチレンであってもよい。
【0022】
使用される超高分子ポリエチレンは、0.93〜0.94g/cmの密度を有していることが好ましい。
本発明の好ましい一実施形態では、層(11)は、紫外線によって引き起こされる老化からポリエチレンを保護する紫外線安定剤をさらに含む。好ましい紫外線安定剤は、特に、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、オキサラニリド類、フェニルトリアジン類、カーボンブラック、二酸化チタン、酸化鉄顔料および酸化亜鉛、またはビス(2,2,6,6テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(ヒンダードアミン系光安定剤(HALS))等の2,2,6,6テトラメチルピペリジン誘導体を包含するリストから選択される有機および無機の紫外線吸収剤である。
【0023】
紫外線に対する長期の耐性は、紫外線安定剤の存在によって高めることができる。
少なくとも部分的にポリエチレンからなる層(11)が、主にポリエチレンから、より具体的には50重量%を超える、好ましくは80重量%を超える、より好ましくは95重量%を超える範囲の、より具体的には、層の総重量に基づいて、超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)からなる、ポリエチレンからなる場合が特に好ましい。
【0024】
本発明の複合部材(10)は、エラストマは、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、エチレン−アクリレートゴム(EAM)、フルオロカーボンゴム(FKM)、アクリレートゴム(ACM)、ポリウレタンエラストマ(好ましくは、熱可塑性ポリウレタンエラストマ)、エチレン−酢酸ビニル(EVA)またはアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、好ましくはエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)であることが好ましい。
【0025】
少なくとも部分的にエラストマからなる層(12)が、主にエラストマからなる、より具体的には、層の全重量を基準にして、50重量%を超える、好ましくは80重量%を超える、より好ましくは95重量%を超える範囲のエラストマからなる、より具体的にはエチレンプロピレンジエンゴムからなることが特に好ましい。
本発明の一実施形態では、層(12)はエラストマの2つのゾーンからなる。内部調査では、本発明の複合部材の製造は、まずエラストマの第1ゾーンを層(11)に適用する場合に特に有利であることが示された。続いて、第2工程において、エラストマの第2ゾーンがエラストマの第1ゾーンに塗布される。エラストマの両ゾーンは、層(12)を形成する。ここで、織物(14)が層(12)の第2ゾーンにのみ埋め込まれていると有利であり、したがって好ましいことが証明されている。
【0026】
本発明の好ましい一実施形態では、層(12)は、アクリレート、メタクリレート、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノボラック、ヘキサメチレンテトラミン、ヘキサメトキシメチルメラミンおよびグアニジンからなる群から選択される少なくとも1つの添加剤をさらに含む。これらの添加剤は、層(12)の強度を改良するためにおよび/または層(12)の他の層への接着性を改良するために適している。
【0027】
本発明の文脈においてエラストマと呼ばれるポリマは、弾性的に変形可能であるが、ガラス転移点が使用温度(例えば、25℃)より下に位置する状態でそれらの形状を保持する。引張荷重および圧力荷重の下では、プラスチックは弾性的に変形することができるが、その後元の変形していない形状に戻ることができる。
本発明の複合部材(10)は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂が、エポキシド系、ポリウレタン系、メチルメタクリレート系、(メタ)アクリレート系または(メタ)アクリルアミド系のポリマ樹脂系であることが好ましい。
【0028】
少なくとも部分的に熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂からなる層(13)が、主に熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂からなる、特に、50重量%を超える、好ましくは80重量%を超える、より好ましくは95重量%を超える熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂からなることが好ましい。
本発明の文脈において、熱可塑性樹脂は、それが硬化した後、プラスチックが破壊されることなく、もはや加熱によって変形することができないプラスチックである。
【0029】
本発明の文脈において、熱可塑性樹脂は、特定の温度範囲内で(熱可塑的に)可逆的に変形させることができ、液体溶融状態に達するまで加熱し、冷却することによって樹脂を変形させることができる樹脂である。
本発明の好ましい実施形態によれば、層(13)は、繊維強化された熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂であって、繊維は、好ましくはUHMW−PE繊維(例えば、ダイニーマ繊維)、炭素繊維、アラミド繊維またはガラス繊維である。問題の繊維は、ロービング(15,16,17)ではなく、むしろ層(13)にのみ存在する繊維である。
【0030】
繊維強化された熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂は、低い比重に対する高い機械的安定性および熱的安定性が注目に値するため、ロータブレードまたはロータブレードエレメントの基台を構成するのに非常に適している。
本発明によれば、層(13)がアクリレート、メタクリレート、フェノール樹脂およびノボラックからなる群から選択される少なくとも1つの添加剤をさらに含む複合部材が好ましい。
【0031】
同様に、本発明の複合部材は、熱硬化性樹脂が、硬化前に多成分系の形態をとるエポキシ樹脂マトリックスを有するポリマ樹脂系を含み、アミン硬化剤を含む少なくとも1つの成分、さらにヘキサメチレンテトラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、グアニジンからなるリストから選択される少なくとも1つの添加剤を含むことが好ましい。
本発明の複合部材(10)は、複合部材がロータブレード、好ましくは風力タービンのロータブレードであることが好ましい。
【0032】
本発明による好ましい一実施形態では、複合部材は、正圧面、負圧面、リアエッジ、およびフロントエッジ(1110)(リーディングロータブレードエッジとも呼ばれる)を有するロータブレードであって、フロントエッジは、ロータブレードの先端と根元との間でロータブレードの長手方向に沿って延びる。ここで、ロータブレードのフロントエッジが層(11),(12)、および(13)を有しており、ロータブレードの正圧側、負圧側および/またはリアエッジが、層(11)および層(12)を有しない、または完全に有しないことが好ましい。
【0033】
特に好ましい一実施形態では、複合部材は、層(11),(12)、および(13)は、フロントエッジ(1110)上に位置する領域に配置され、その領域は、ロータブレードの長手方向軸に直交する5〜35cm、好ましくは10〜20cm、より好ましくは14〜18cmの幅、ロータブレードの全長の少なくとも10%、好ましくは少なくとも15%、より好ましくは少なくとも20%に相当するロータブレードの長手方向軸に沿った長さ、および/またはロータブレードの全長の最大35%、好ましくは最大30%、より好ましくは最大25%に対応するロータブレードの長手方向軸に沿った長さを有するロータブレードである。
【0034】
さらに、層(11)および/または層(12)は、互いに独立して、100〜5000μmの厚さ、好ましくは300〜900μmの厚さ、より好ましくは400〜600μmの厚さを有することが好ましい。
内部調査により、これらの層の厚さに関して、耐摩擦性と耐摩耗性と複合部品の重量との間に非常に良好なバランスがあることが示された。層(11)が厚すぎると、摩耗性および耐摩耗性を実質的に改善することなく複合部材の重量が増加する。しかしながら、層(11)が薄すぎると、耐摩擦性および耐摩耗性が低下する。
【0035】
本発明に係る複合部材は、以下の層構造によって特徴付けされることが好ましく、
a)少なくとも部分的に超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)からなる層(11)、
b)少なくとも部分的にエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)からなる層(12)、
c)少なくとも部分的に熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂からなり、前記熱硬化性樹脂は、エポキシドをベースとしたポリマ樹脂系である層(13)、
ロービング(15,16,17)を有する織物(14)が、
前記ロービング(15)のうちのいくつかは、少なくとも前記層(12)内に完全に埋め込まれ、
前記ロービング(16)のうちのいくつかは、少なくとも層(13)内に完全に埋め込まれ、
前記ロービング(17)のうちのいくつかは、少なくとも部分的に前記層(12)内および部分的に前記層(13)内に埋め込まれるように、前記層(12)と前記層(13)の間に配置されており、
前記織物は、織布またはレイドスクリム布であり、
前記ロービング(15,16,17)は、ガラス繊維製のロービングであり、
前記ガラス繊維は、250と2500texとの間のISO1144Tex値を有していることが好ましく、
前記層(11)および/または前記層(12)は、互いに独立して、100〜5000μmの厚さ、好ましくは、300〜900μmの厚さ、より好ましくは、400〜600μmの厚さを有している。
【0036】
本発明に係る複合部材は、以下の層構造によって特徴付けされることが好ましく、
a)50重量%を超える、好ましくは80重量%を超える、より好ましくは95重量%を超える超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)からなる層(11)、
b)50重量%を超える、好ましくは80重量%を超える、より好ましくは95重量%を超える範囲のエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)からなる層(12)、
c)50重量%を超える、好ましくは80重量%を超える、さらに好ましくは95重量%を超える熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂からなり、前記熱硬化性樹脂は、エポキシドベースのポリマ樹脂系である層(13)、
ロービング(15,16,17)を有する織物(14)が、
前記ロービング(15)のうちのいくつかは、少なくとも前記層(12)内に完全に埋め込まれ、
前記ロービング(16)のうちのいくつかは、少なくとも層(13)内に完全に埋め込まれ、
前記ロービング(17)のうちのいくつかは、少なくとも部分的に前記層(12)内および部分的に前記層(13)内に埋め込まれるように、前記層(12)と前記層(13)の間に配置されており、
前記織物は、織布またはレイドスクリム布であり、
前記ロービング(15,16,17)は、ガラス繊維製のロービングであり、
前記ガラス繊維は、250と2500texとの間のISO1144Tex値を有していることが好ましく、
前記層(11)および/または前記層(12)は、互いに独立して、100〜5000μmの厚さ、好ましくは、300〜900μmの厚さ、より好ましくは、400〜600μmの厚さを有している。
【0037】
本発明に係る複合部材は、以下の層構造によって特徴付けされることが好ましく、
a)少なくとも部分的に超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)からなる層(11)、
b)少なくとも部分的にエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)からなる層(12)、
c)少なくとも部分的に熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂からなり、前記熱硬化性樹脂は、エポキシドベースのポリマ樹脂系である層(13)、
ロービング(15,16,17)を有する織物(14)が、
前記ロービング(15)のうちのいくつかは、少なくとも前記層(12)内に完全に埋め込まれ、
前記ロービング(16)のうちのいくつかは、少なくとも層(13)内に完全に埋め込まれ、
前記ロービング(17)のうちのいくつかは、少なくとも部分的に前記層(12)内および部分的に前記層(13)内に埋め込まれるように、前記層(12)と前記層(13)の間に配置されており、
前記織物は、織布またはレイドスクリム布であり、
前記ロービング(15,16,17)は、ガラス繊維製のロービングであり、
前記ガラス繊維は、250tex以上のISO1144Tex値を有していることが好ましく、
前記層(11)および/または前記層(12)は、互いに独立して、100〜5000μmの厚さ、好ましくは、300〜900μmの厚さ、より好ましくは、400〜600μmの厚さを有している。
【0038】
本発明のさらなる態様は、本発明の複合部材を含む風力タービンに関する。この場合、風力タービンは、風力発電設備のものであることが好ましく、本発明の複合部材は少なくとも1つのロータブレードエレメント、より具体的には少なくとも1つのロータブレードエッジ、好ましくはフロントロータブレードエッジ上に配置されることが好ましい。本発明の複合部材は、風力発電設備の全てのロータブレードエッジ、好ましくは全てのフロントロータブレードエッジに配置されることが特に好ましい。
【0039】
本発明と関連するさらなる態様は、風力タービン、風力タービンのロータブレード、飛行機やヘリコプタのプロペラ、飛行機やヘリコプタの翼、飛行機やヘリコプタのロータブレード、推進ユニットのタービン羽根、車体部品、船舶の船体またはキールエリア、またはスポーツ用品の接触エリアにおける本発明の複合部材の使用に関する。特に好ましいのは、風力発電設備のロータブレードエッジ、好ましくはロータブレードリーディングエッジにおける本発明による使用である。
【0040】
しかしながら、本発明の複合部材は、表面の浸食が避けられるべき他の分野においても使用することができる。これらは、本発明によるものであって、例えば、
・飛行機やヘリコプタのプロペラ、翼、ロータブレード、
・推進ユニットのタービン羽根、
・自動車の車体部品、
・船舶の船体またはキールエリア、
・スポーツ用品の接触エリア。
【0041】
本発明に関連するさらなる態様は、本発明の複合部材を製造する方法に関し、以下のステップを備えている。
−少なくとも部分的にポリエチレンを含む層(11)を製造または提供するステップ、
−エラストマを製造するための反応混合物を製造または提供するステップ、
−製造または提供された層(11)の片面を、製造または提供されたエラストマを製造するための反応混合物で被覆するステップ、
−前記ロービングの一部が前記反応混合物の少なくとも一部に完全に埋め込まれるように、織布を製造または提供し、エラストマを製造するために被覆反応混合物上に織布を敷設するステップ、
−少なくとも部分的にエラストマからなる層(12)を付与するために、生成または提供された反応混合物を加硫する、または、それを加硫させることを許容するステップ、
−熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を製造するための反応混合物を製造または提供するステップ、
−ロービングのいくつかは、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を製造するために反応混合物の少なくとも一部に完全に埋め込まれるように、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を製造するために、製造されたまたは提供された反応混合物で製造された前記層(12)を被覆するステップ、
−少なくとも部分的に熱硬化性または熱可塑性樹脂からなる層(13)を付与するために、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を製造するために、またはそれを硬化させるために、製造または提供された反応混合物を硬化させるステップ。
【0042】
本発明と関連するさらなる態様は、本発明の複合部材を製造する方法に関し、以下のステップを備えている。
−少なくとも部分的にポリエチレンを含む層(11)を製造または提供するステップ、
−エラストマを製造するための反応混合物を製造または提供するステップ、
−製造または提供された層(11)の片面を、製造または提供されたエラストマを製造するための反応混合物で被覆するステップ、
−製造または提供された前記反応混合物を加硫する、または、前記層(12)の第1ゾーンにそれを加硫させることを許容するステップ、
−エラストマを製造するための反応混合物を製造または提供するステップ、
−エラストマを製造するために製造または提供された反応混合物を用いて、前記層(12)の前記第1ゾーンを被覆するステップ、
−前記ロービングの一部が前記反応混合物の少なくとも一部に完全に埋め込まれるように、織布を製造または提供し、エラストマを製造するために被覆反応混合物上に織布を敷設するステップ、
−前記層(12)を完全に形成する前記層(12)の第2ゾーンを付与するために、生成または提供された反応混合物を加硫する、または、それを加硫させることを許容するステップ、
−熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を製造するための反応混合物を製造または提供するステップ、
−ロービングのいくつかは、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を製造するために反応混合物の少なくとも一部に完全に埋め込まれるように、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を製造するために、製造されたまたは提供された反応混合物で製造された前記層(12)を被覆するステップ、
−少なくとも部分的に熱硬化性または熱可塑性樹脂からなる層(13)を付与するために、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を製造するために、またはそれを硬化させるために、製造または提供された反応混合物を硬化させるステップ。
【0043】
本発明に関連する別の態様は、本発明の方法によって製造された複合部材に関する。
本発明の文脈において、上述の態様のうちの2つ以上が同時に実現されることが好ましいことが好ましく、特に、添付の特許請求の範囲から明らかであるそのような態様および対応する特徴の組み合わせが特に好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】本発明に係るロータブレードエレメントを備えた風力発電設備の概略図。
図2】本発明に係るロータブレードエレメントの一実施形態を概略的に示す図。
図3図2のロータブレードエレメントの詳細の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1は、タワー1200およびナセル1300を有する風力発電設備1000を示す。3つのロータブレード1100を有するロータ1400とスピナ1500とは、ナセル1300に設けられている。ロータ1400は、運転時に、風によって回転運動するように設定され、それにより、ナセル1300内の発電機を駆動する。風力発電設備1000のロータブレード1100は、適所に、ポリエチレンの表面箔(層11)で被覆された熱硬化性樹脂を含む基材(層13)を有し、エラストマ層(層12)が、表面箔と基部との間に配置されている。この構成は、後続の図面を参照してより詳細に説明される。
【0046】
図2は、ロータブレード1100のロータブレードエレメント1110、具体的には、リーディングロータブレードエッジを示している。リーディングロータブレードエッジ1110は、表面箔11を有している。この実施例では、この箔は、超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)からなる。表面箔11(層11)は、取付け層12(層12)を介して、ロータブレードエレメント13(層13)の基部に接合されている。ロータブレードエレメントの基部13(層13)は、ここでは少なくとも部分的に熱硬化性樹脂からなる。実施例では、熱硬化性樹脂はエポキシ樹脂である。取付け層12(層12)は、少なくとも部分的にエラストマからなる。エラストマによる表面箔11(層11)の基部13(層13)への付着の結果として、UHMW−PEをエポキシ樹脂に接合することが可能である。UHMW−PE表面箔11(層11)は、風力発電設備の運転中に、特に、ロータエッジで生じる種類の研磨荷重に対して特に耐性がある。
【0047】
図3は、ロータブレードエレメント1110の詳細を示している。ロータブレードエレメント1110上のこの場所では、ロータブレードエレメント1110は、以下の層構造を有する:少なくとも部分的にポリエチレンからなる第1層(11)、部分的にエラストマからなる層(12)、および基台として少なくとも部分的に熱硬化性樹脂からなる少なくとも1つの層(13)。ロービング(15,16,17)を有する織物(14)は、ロービング(15)のいくつかは少なくとも層(12)内に完全に埋め込まれ、ロービング(16)のいくつかは少なくとも層(13)内に完全に埋め込まれ、ロービング(17)のいくつかは少なくとも部分的に層(12)内および部分的に層(13)内に埋め込まれるように、層(12)と(13)との間に配置される。この作業例では、ロービングは、ガラス繊維、熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、ポリエチレンは、超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)、そしてエラストマは、EPDMである。
図1
図2
図3