特許第6805590号(P6805590)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6805590-開閉部材駆動装置 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6805590
(24)【登録日】2020年12月8日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】開閉部材駆動装置
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/41 20150101AFI20201214BHJP
   E05F 15/689 20150101ALI20201214BHJP
【FI】
   E05F15/41
   E05F15/689
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-137571(P2016-137571)
(22)【出願日】2016年7月12日
(65)【公開番号】特開2018-9316(P2018-9316A)
(43)【公開日】2018年1月18日
【審査請求日】2019年4月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】青島 宏樹
【審査官】 藤脇 昌也
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−158738(JP,A)
【文献】 特開2010−024646(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 15/00 − 15/79
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉部材を開閉させるためのモータと、
前記モータの駆動状況に応じた駆動情報とそれ以前に設定されたしきい値とを比較して異物の挟み込み又は巻き込みの発生を判定する異常判定処理と、前記モータの起動時に予め設定されたマスク期間分だけ前記異常判定処理を無効化するマスク処理とを行う制御部と
を備えた開閉部材駆動装置であって、
前記制御部は、前記開閉部材が高負荷範囲にある状態で、前記モータが前回とは反対方向に起動される際、前記マスク期間及び前記しきい値の少なくとも一方を補正する補正部を備えるとともに、
前記制御部は、前記モータを駆動させた際の初動時の最大回転速度を基準速度として、該基準速度よりも予め設定された速度だけ遅い速度以下となった範囲を前記高負荷範囲として設定することを特徴とする開閉部材駆動装置。
【請求項2】
請求項に記載の開閉部材駆動装置であって、
前記制御部は、前記開閉部材を全閉位置と全開位置との全範囲に亘って連続して駆動させる毎に前記高負荷範囲を設定することを特徴とする開閉部材駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開閉部材駆動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、開閉部材駆動装置としては、閉動作時のウィンドウガラスによる異物の挟み込みの発生をモータの回転数や電流値等から判定して、発生時にはモータを停止(又は停止させて逆転)させる挟み込み防止機能を有したものがある。また、近年では、開動作時のウィンドウガラスによる異物の巻き込みを防止する巻き込み防止機能を有したものがある(例えば、特許文献1参照)。そして、このような開閉部材駆動装置は、モータの起動時に回転数や電流値等が不安定になることから、起動時に予め設定されたマスク期間分だけ挟み込みや巻き込みの異常判定処理を無効化するマスク処理を行うようにしている。また、このような開閉部材駆動装置としては、モータとウィンドウガラスとを連結するループ状のワイヤ等の伝達部材が経年劣化することを考慮してマスク期間を補正するもの等がある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−122369号公報
【特許文献2】特開2010−24646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような開閉部材駆動装置では、ウィンドウガラスを可動範囲の中間位置まで駆動させて、その後、逆方向に駆動させる等、色々な駆動パターンが考えられる。そして、例えば、ウィンドウガラスが駆動範囲内の高負荷となる範囲に駆動されると、ループ状のワイヤの引っ張る側とは逆側の部位に大きなたるみが生じ、その状態でモータが前回とは反対方向に起動されると、大きなたるみが影響してモータの回転数が一旦大きく上昇し、その後、反動で回転数が大きく落ち込むといった現象が起こることがある。そして、上記した開閉部材駆動装置では、このような場合に対応できず、挟み込み又は巻き込みが発生したと誤判定してしまう虞があった。なお、勿論、上記のような場合に誤判定が生じないように、常時、マスク期間を長くしたり、常時、判定に用いるしきい値を緩くすることは、挟み込みや巻き込みの発生を見逃すことに繋がってしまう。
【0005】
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的は、挟み込みや巻き込みの発生の誤判定を抑えることができる開閉部材駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する開閉部材駆動装置は、開閉部材を開閉させるためのモータと、前記モータの駆動状況に応じた駆動情報とそれ以前に設定されたしきい値とを比較して異物の挟み込み又は巻き込みの発生を判定する異常判定処理と、前記モータの起動時に予め設定されたマスク期間分だけ前記異常判定処理を無効化するマスク処理とを行う制御部とを備えた開閉部材駆動装置であって、前記制御部は、前記開閉部材が高負荷範囲にある状態で、前記モータが前回とは反対方向に起動される際、前記マスク期間及び前記しきい値の少なくとも一方を補正する補正部を備えるとともに、前記制御部は、前記モータを駆動させた際の初動時の最大回転速度を基準速度として、該基準速度よりも予め設定された速度だけ遅い速度以下となった範囲を前記高負荷範囲として設定する
【0007】
同構成によれば、制御部は、開閉部材が高負荷範囲にある状態で、モータが前回とは反対方向に起動される際、マスク期間及びしきい値の少なくとも一方を補正する補正部を備えるため、開閉部材が高負荷範囲にある状態で、モータが前回とは反対方向に起動される際に大きく変動する駆動情報に対応させることができる。よって、挟み込み又は巻き込みの発生を判定する異常判定処理の誤判定を抑えることができる。その結果、例えば、誤停止や誤反転動作を抑えることができる。
【0009】
同構成によれば、制御部は、モータを駆動させた際の初動時の最大回転速度を基準速度として、該基準速度よりも予め設定された速度だけ遅い速度以下となった範囲を高負荷範囲として設定するため、開閉部材やモータ等が全て組み付けられた状態で、実際に高負荷になる範囲を高負荷範囲として精度良く設定することができる。
【0010】
上記開閉部材駆動装置であって、前記制御部は、前記開閉部材を全閉位置と全開位置との全範囲に亘って連続して駆動させる毎に前記高負荷範囲を設定することが好ましい。
同構成によれば、制御部は、開閉部材を全閉位置と全開位置との全範囲に亘って連続して駆動させる毎に高負荷範囲を設定するため、開閉部材を全閉位置と全開位置との全範囲に亘って連続して駆動させる毎に高負荷範囲が最新の情報に設定される。よって、例えば、経年劣化等により実際に高負荷になる範囲が変化しても、そのとき毎に精度良い高負荷範囲を設定することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の開閉部材駆動装置では、挟み込みや巻き込みの発生の誤判定を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施形態におけるパワーウィンドウ装置の概略構成図。
図2】一実施形態における補正部の処理を説明するためのフロー図。
図3】一実施形態における高負荷範囲を説明するための模式図。
図4】一実施形態における高負荷範囲の設定方法を説明するための波形図。
図5】一実施形態におけるパワーウィンドウ装置の作用を説明するための波形図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、パワーウィンドウ装置の一実施形態を図1図5に従って説明する。
図1に示すように、車両ドアDには、開閉部材としてのウィンドウガラスWGが上下動可能に設けられ、該ウィンドウガラスWGには伝達部材としてのループ状のワイヤ(レギュレータ)W等を介して開閉部材駆動装置としてのパワーウィンドウ装置1におけるモータMが駆動連結されている。
【0014】
パワーウィンドウ装置1は、モータMの回転を検出するホールIC等の回転検出センサ2と、該回転検出センサ2からの信号及び操作スイッチ3からの信号等に基づいてバッテリ4の電源をモータMに供給する制御部5とを備える。即ち、回転検出センサ2は、モータMの回転に応じたパルス信号を制御部5に出力する。そして、制御部5は、マイコンや駆動回路等からなり、入力されるパルス信号によりウィンドウガラスWGの位置や速度を把握しながら種々の制御を行い、モータMを駆動制御する。
【0015】
詳述すると、制御部5は、車両ドアDに設けられた操作スイッチ3が操作されると、その操作に応じてウィンドウガラスWGを開閉駆動(上下動)させるべくモータMを駆動制御する。
【0016】
また、制御部5は、モータMの駆動状況を示す回転検出センサ2からのパルス信号に基づいて駆動情報としての回転速度を算出し、該回転速度とそれ以前に設定されたしきい値とを比較して異物の挟み込み又は巻き込みの発生を判定する異常判定処理を行い、挟み込み又は巻き込みが発生したと判定するとモータMを停止(又は停止させて逆転)させる。なお、制御部5は、ウィンドウガラスWGを閉駆動する際には挟み込みの判定を行い、ウィンドウガラスWGを開駆動する際には巻き込みの判定を行う。
【0017】
また、制御部5は、モータMの起動時に予め設定されたマスク期間分だけ前記異常判定処理を無効化するマスク処理を行う。
そして、本実施形態の制御部5は、ウィンドウガラスWGが駆動範囲における高負荷範囲にある状態で、モータMが前回とは反対方向に起動される際、前記マスク期間を補正する補正部6を備える。
【0018】
具体的には、例えば、図3に示すように、ウィンドウガラスWGを開動作させた際に高負荷になる範囲が高負荷範囲Hとして設定されており、ウィンドウガラスWG(その上端)を高負荷範囲Hまで開動作させ、その後、ウィンドウガラスWGを閉動作させる際、補正部6は、マスク期間を(他の場合よりも)長くなるように補正する。なお、高負荷範囲Hは、開動作時用のものと閉動作時用のものとがそれぞれ独立して設定される。
【0019】
図4に示すように、本実施形態の制御部5は、モータMを駆動させた際の初動時の最大回転速度を基準速度Kとして、該基準速度Kよりも予め設定された速度Sだけ遅い速度以下となった範囲を前記高負荷範囲Hとして設定する。なお、図4におけるパルスエッジ数が最小「0」の状態はウィンドウガラスWGが全閉位置にある状態と対応し、パルスエッジ数が最大「1150」の状態はウィンドウガラスWGが全開位置にある状態と対応しており、図4はウィンドウガラスWGを全閉位置から全開位置まで駆動したときの回転速度を示す波形である。また、本実施形態の制御部5は、ウィンドウガラスWGを全閉位置と全開位置との全範囲に亘って連続して駆動させる毎に、上記のように前記高負荷範囲Hを設定する。
【0020】
次に、上記した補正部6の具体的な動作を図2に従って説明する。
図2に示すように、制御部5(補正部6)は、ウィンドウガラスWGを動作させるための操作スイッチ3の操作が行われると、ステップS1以下の処理を行った後、ウィンドウガラスWGを動作させるべくモータMへの電源の供給を開始する。
【0021】
即ち、ステップS1において、補正部6は、ウィンドウガラスWGの(上端の)位置が前記高負荷範囲Hにあるか否かを判定し、高負荷範囲Hに無いと判定すると、ステップS2に移行して、補正を行わずマスク期間を通常通りに(短い期間であって、例えば、図5に示すようにパルスエッジ数が「30」経過する期間P1に)決定する。
【0022】
また、ステップS1において、補正部6は、ウィンドウガラスWGの(上端の)位置が前記高負荷範囲Hにあると判定すると、ステップS3に移行する。
ステップS3において、補正部6は、モータMが前回とは反対方向に起動されたか(反対方向に駆動させるべく操作スイッチ3が操作されたか)否かを判定し、前回と反対方向ではないと判定すると、ステップS2に移行して、補正を行わずマスク期間を通常通りに決定する。
【0023】
また、ステップS3において、補正部6は、前回と反対方向に起動されたと判定すると、ステップS4に移行して、補正を行ってマスク期間を通常よりも長い期間に(例えば、図5に示すようにパルスエッジ数が「55」経過する期間P2に)決定する。
【0024】
次に、上記のように構成されたパワーウィンドウ装置1の作用について説明する。
例えば、まずウィンドウガラスWGが全閉位置にある状態から前記高負荷範囲Hまで開駆動されて停止された状態では、ループ状のワイヤWにおいて引っ張る側とは逆側の部位に大きなたるみが生じていることになる。そして、次に、ウィンドウガラスWGを閉駆動させるべく操作スイッチ3が操作されると、補正部6によってマスク期間が通常よりも長い期間P2に補正されて、ウィンドウガラスWGが閉動作される。
【0025】
このとき、図5の特性X1に示すように、モータMの回転速度は、ワイヤWの大きなたるみが影響して一旦大きく上昇し、その後、反動で大きく落ち込むことになる。このとき、マスク期間が通常の期間P1であると、マスク期間(P1)が経過した後に回転速度が大きく落ち込んで、該回転速度がしきい値Th1を下回って挟み込みが発生したと誤判定されてしまうが、マスク期間は通常よりも長い期間P2に補正されているため、異常判定処理が無効化され、挟み込みが発生したと誤判定されることが防止される。
【0026】
また、例えば、まずウィンドウガラスWGが全閉位置にある状態から前記高負荷範囲H外(即ち低負荷範囲)の位置まで開駆動されて停止された状態では、ループ状のワイヤWにおいて引っ張る側とは逆側の部位にも大きなたるみは生じていないことになる。そして、次に、ウィンドウガラスWGを閉駆動させるべく操作スイッチ3が操作されると、補正部6によってマスク期間が補正されることなく(通常の期間P1のままで)、ウィンドウガラスWGが閉動作される。
【0027】
このとき、図5の特性X2に示すように、モータMの回転速度は、ワイヤWのたるみが小さいことからあまり大きく上昇せず、その後の反動での落ち込みも小さくなる。これにより、マスク期間が通常の期間P1であっても、回転速度がしきい値Th1を下回ってしまうことがなく、挟み込みが発生したと誤判定されてしまうことがない。また、マスク期間が通常の期間P1であって、無駄に長くないため、早期に通常の異常判定処理(挟み込みの判定)を行うことができる。
【0028】
次に、上記実施形態の特徴的な効果を以下に記載する。
(1)制御部5は、ウィンドウガラスWGが高負荷範囲Hにある状態で、モータMが前回とは反対方向に起動される際、マスク期間を補正する補正部6を備えるため、ウィンドウガラスWGが高負荷範囲Hにある状態で、モータMが前回とは反対方向に起動される際に大きく変動する回転速度に対応させることができる。よって、挟み込み又は巻き込みの発生を判定する異常判定処理の誤判定を抑えることができる。その結果、例えば、誤停止や誤反転動作を抑えることができる。
【0029】
(2)制御部5は、モータMを駆動させた際の初動時の最大回転速度を基準速度Kとして、該基準速度Kよりも予め設定された速度Sだけ遅い速度以下となった範囲を高負荷範囲Hとして設定する。よって、ウィンドウガラスWGやモータM(パワーウィンドウ装置1)等が全て組み付けられた状態で、実際に高負荷になる範囲を高負荷範囲Hとして精度良く設定することができる。
【0030】
(3)制御部5は、ウィンドウガラスWGを全閉位置と全開位置との全範囲に亘って連続して駆動させる毎に高負荷範囲Hを設定するため、ウィンドウガラスWGを全閉位置と全開位置との全範囲に亘って連続して駆動させる毎に高負荷範囲Hが最新の情報に設定される。よって、例えば、経年劣化等により実際に高負荷になる範囲が変化しても、そのとき毎に精度良い高負荷範囲Hを設定することができる。
【0031】
上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、補正部6は、ウィンドウガラスWGが高負荷範囲Hにある状態で、モータMが前回とは反対方向に起動される際、マスク期間を補正するとしたが、マスク期間に限定されず、例えば、異常判定処理に用いるしきい値を補正するようにしてもよい。具体的には、例えば、補正部6は、ウィンドウガラスWGが高負荷範囲Hにある状態で、モータMが前回とは反対方向に起動される際、異常判定処理に用いる通常のしきい値Th1を、図5に2点鎖線で示すように、一定期間、低いしきい値Th2に補正してもよい。
【0032】
・上記実施形態では、制御部5は、モータMを駆動させた際の初動時の最大回転速度を基準速度Kとして、該基準速度Kよりも予め設定された速度Sだけ遅い速度以下となった範囲を高負荷範囲Hとして設定するとしたが、これに限定されず、他の方法で高負荷範囲Hを設定してもよい。例えば、制御部5は、モータMを駆動させた際の回転速度が予め設定された一定の基準速度以下となった範囲を高負荷範囲Hとして設定してもよい。また、例えば、湾曲したウィンドウガラスWGと窓枠との関係等、構造上の特性等から高負荷範囲Hを予め設定しておいてもよい。
【0033】
・上記実施形態では、制御部5は、ウィンドウガラスWGを全閉位置と全開位置との全範囲に亘って連続して駆動させる毎に高負荷範囲Hを設定するとしたが、これに限定されず、異なるタイミングで高負荷範囲Hを設定するようにしてもよい。例えば、ウィンドウガラスWGを全閉位置と全開位置との全範囲に亘って連続して駆動させることを複数回(例えば10回)行う毎に高負荷範囲Hを設定するようにしてもよい。
【0034】
・上記実施形態において、図5では、しきい値Th1が一定であるように図示したが、これに限定されるものではなく、例えば、しきい値Th1は、それ以前に検出されたウィンドウガラスWGの位置毎の負荷情報(速度等)に基づいて(所謂学習機能により)設定されるものであってもよい。
【0035】
・上記実施形態では、異常判定処理に用いるモータMの駆動状況に応じた駆動情報は、回転速度であるとしたが、これに限定されず、電流値等に変更してもよい。
・上記実施形態では、ウィンドウガラスWGとモータMとは、伝達部材としてのループ状のワイヤ(レギュレータ)W等を介して駆動連結されるとしたが、これに限定されず、Xアーム式のレギュレータ等を介して駆動連結される構成としてもよい。このようにしても、高負荷範囲Hまで駆動される際にはレギュレータが大きく撓むため、上記実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
【0036】
・上記実施形態では、開閉部材駆動装置としてのパワーウィンドウ装置1に具体化したが、これに限定されず、ウィンドウガラスWG以外の開閉部材を駆動制御する開閉部材駆動装置としてもよい。
【符号の説明】
【0037】
1…パワーウィンドウ装置(開閉部材駆動装置)、5…制御部、6…補正部、H…高負荷範囲、K…基準速度、S…予め設定された速度、Th1,Th2…しきい値、M…モータ、WG…ウィンドウガラス(開閉部材)。
図1
図2
図3
図4
図5