(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
予約印刷の回数が予め定められた条件を満たす場合、該予約印刷を行ったユーザーを、本画像処理装置からプリントサービス処理装置にログインできるユーザーとして該プリントサービス処理装置に登録依頼を行う依頼手段と、
前記登録依頼に対して承認である旨を受け取った場合、前記ユーザーを前記プリントサービス処理装置にログインできるように設定する設定手段
を有し、
前記予約印刷は、プリントサービス処理装置にログイン不要であるユーザーが予めプリントサービス処理装置に文書を登録しておき、本画像処理装置において登録時に文書に対応付けられた予約番号を入力すると、本画像処理装置がプリントサービス処理装置にアクセスして予約番号に対応する文書を取得して印刷を実行することであり、
前記登録依頼は、プリントサービス処理装置を利用するための既存のサービスユーザーIDと、本画像処理装置とを関連づける設定を追加的に行うことであり、
前記設定手段は、印刷機能を有する本画像処理装置においてプリントサービス処理装置を利用する機能の実行が指示された場合に、本画像処理装置にログイン中のユーザー情報に関連づけられたプリントサービス処理装置にログインするためのユーザー情報を用いて自動的にログインすることができるように、ログイン中のユーザー情報に、プリントサービス処理装置にログインするためのユーザー情報を関連づける、
画像処理装置。
本画像処理装置にログインしたユーザーがプリントサービス処理装置にログインできるユーザーである場合に、前記設定にしたがって、該プリントサービス処理装置にログインする、
請求項3に記載の画像処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な一実施の形態の例を説明する。
図1は、本実施の形態(画像処理装置100)の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するという意味である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態にしたがって、又はそれまでの状況・状態にしたがって定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
【0022】
本実施の形態である画像処理装置100は、文書を印刷するものであって、
図1の例に示すように、画像処理装置ユーザー認証モジュール105、画像処理装置ユーザー情報記憶モジュール110、プリントサービスモジュール115、印刷モジュール155、通信モジュール160を有している。
画像処理装置100は、プリントサービス処理装置である情報処理装置200とともに、ユーザーに対して、以下の2つの印刷機能があるプリントサービスを提供する。
(1)ユーザー認証印刷
・画像処理装置100から情報処理装置200にログインしたユーザーの操作にしたがって、その情報処理装置200に予め登録された文書を印刷する。例えば、情報処理装置200内の文書の一覧を、画像処理装置100でユーザーに提示し、その一覧から選択されたファイルを印刷する。
・情報処理装置200にログイン可能なユーザーは、画像処理装置100毎に定められている。
(2)予約番号印刷(以下、予約印刷ともいう)
・画像処理装置100に予約番号を入力して、情報処理装置200上の予約番号に対応する文書を印刷する。なお、予約番号は、数字だけでなく、英数字、記号、ひらがな、カタカナ、漢字等を含めてもよい。予約番号は、情報処理装置200に文書を登録した際に、情報処理装置200からユーザーに提示され、予約番号と文書は対応付けられている。
・この予約番号印刷では、情報処理装置200へのログインは不要である。ただし、そもそもの画像処理装置100へのログインを必要とする(なお、画像処理装置100がログインを必要としている場合である)。
【0023】
なお、文書(以下、ファイルともいう)とは、テキストデータ、数値データ、図形データ、画像データ、又はこれらの組み合わせであり、印刷(プリント)、記憶、編集及び検索等の対象となり、システム又は利用者間で個別の単位として交換できるものをいい、これらに類似するものを含む。具体的には、文書作成プログラムによって作成された文書、画像読取装置(スキャナー等)で読み込まれた画像、Webページ等を含む。
また、情報処理装置200は、1つの装置であってもよいし、複数であってもよい。具体的には、サーバーと呼ばれるコンピュータであってもよいし、クラウド(サーバー群)等であってもよい。以下、サービスとしてクラウドサービスを例示して説明する。
【0024】
画像処理装置ユーザー認証モジュール105は、画像処理装置ユーザー情報記憶モジュール110と接続されている。画像処理装置ユーザー認証モジュール105は、画像処理装置100としての認証機能を有している。情報処理装置200のユーザー認証機能とは別で、ユーザーも別管理している。例えば、画像処理装置ユーザー認証モジュール105は、ユーザーが画像処理装置ユーザー情報記憶モジュール110に登録されていることを確認(ログイン処理)する。例えば、利用者によってキーボード等が操作され、利用者ID(IDentification)、パスワード等を受け付けて、画像処理装置ユーザー情報記憶モジュール110に予め登録されたものと照合するようにしてもよいし、ICカードリーダー等を用いて利用者が所持しているICカードを読み取り、ICカード内に記憶されている情報を照合するようにしてもよいし、その他、指紋等の生体認証を用いるようにしてもよい。
また、画像処理装置ユーザー認証モジュール105は、画像処理装置100でプリントサービスのクライアント機能(ユーザー認証印刷)が起動されたときに、画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報記憶モジュール145に記憶された情報を参照して、情報処理装置200に自動的にログインしてもよい。また、画像処理装置100にログインしたユーザーが画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報記憶モジュール145に記憶されたユーザーである場合、情報処理装置200に自動的にログインしてもよい。そして、ユーザー認証印刷モジュール125にユーザー認証印刷の文書一覧画面を表示させる。
【0025】
画像処理装置ユーザー情報記憶モジュール110は、画像処理装置ユーザー認証モジュール105と接続されている。画像処理装置ユーザー情報記憶モジュール110は、画像処理装置100にログインできるユーザーの認証情報(認証の照合に必要となる情報)を記憶している。画像処理装置ユーザー情報記憶モジュール110には、例えば、画像処理装置ユーザー情報テーブル400が記憶されている。
図4は、画像処理装置ユーザー情報テーブル400のデータ構造例を示す説明図である。画像処理装置ユーザー情報テーブル400は、画像処理装置ユーザーID欄410、ログインID欄420を有している。画像処理装置ユーザーID欄410は、本実施の形態において、画像処理装置100におけるユーザーを一意に識別するための情報(画像処理装置ユーザーID:IDentification)を記憶している。ログインID欄420は、本実施の形態において、ログインを一意に識別するための情報(ログインID)を記憶している。これらの他に、パスワード等を記憶していてもよい。なお、画像処理装置ユーザー情報記憶モジュール110は、必ずしも画像処理装置100内にある必要はなく、外部のサーバー等(例えば、情報処理装置200等)にあってもよい。
【0026】
印刷モジュール155は、プリントサービスモジュール115と接続されている。印刷モジュール155は、プリントサービスモジュール115による制御にしたがって、文書を印刷する。プリンタとしての機能を有する。
通信モジュール160は、プリントサービスモジュール115と接続されている。通信モジュール160は、プリントサービスモジュール115による制御にしたがって、プリントサービス処理装置である情報処理装置200等との通信を行う。
【0027】
プリントサービスモジュール115は、プリントサービス起動モジュール120、ユーザー認証印刷モジュール125、予約番号印刷モジュール130、画像処理装置公開設定モジュール135、ファイル登録者判定モジュール140、画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報記憶モジュール145、予約番号印刷履歴記憶モジュール150を有しており、印刷モジュール155、通信モジュール160と接続されている。プリントサービスモジュール115は、プリントサービスのクライアント機能を有している。
【0028】
プリントサービス起動モジュール120は、ユーザー認証印刷モジュール125、予約番号印刷モジュール130、画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報記憶モジュール145と接続されている。プリントサービス起動モジュール120は、画像処理装置ユーザー認証モジュール105によって認証されたユーザーにしたがって、ユーザー認証印刷モジュール125、予約番号印刷モジュール130のいずれかを起動する。
プリントサービス起動モジュール120は、本画像処理装置100にログインしたユーザーが情報処理装置200にログインできるユーザーではない場合に、予約印刷の指定ができるようにする。
そして、プリントサービス起動モジュール120は、本画像処理装置100にログインしたユーザーが情報処理装置200にログインできるユーザーである場合に、画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報記憶モジュール145内の設定にしたがって、その情報処理装置200にログインする。
【0029】
ユーザー認証印刷モジュール125は、プリントサービス起動モジュール120と接続されている。ユーザー認証印刷モジュール125は、前述のユーザー認証印刷の機能を有する。ユーザー認証印刷モジュール125は、画像処理装置100から情報処理装置200にログインしたユーザーの操作にしたがって、その情報処理装置200に予め登録された文書を印刷するように、印刷モジュール155を制御する。
予約番号印刷モジュール130は、プリントサービス起動モジュール120、予約番号印刷履歴記憶モジュール150と接続されている。予約番号印刷モジュール130は、前述の予約番号印刷の機能を有する。予約番号印刷モジュール130は、画像処理装置100に予約番号を入力して、情報処理装置200上の予約番号に対応する文書を印刷するように、印刷モジュール155を制御する。
【0030】
画像処理装置公開設定モジュール135は、ファイル登録者判定モジュール140、画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報記憶モジュール145と接続されている。画像処理装置公開設定モジュール135は、ユーザーにプリントサービス(情報処理装置200)の文書登録者のパスワードを入力してもらい、情報処理装置200に通知する。文書登録者(ユーザー)を本画像処理装置100でログイン可能に設定変更するためのトリガーとなる。具体的には、以下の処理を行う。
画像処理装置公開設定モジュール135は、予約印刷の回数が予め定められた条件を満たす場合、その予約印刷を行ったユーザーを、本画像処理装置100から情報処理装置200にログインできるユーザーとして、その情報処理装置200に登録依頼を行う。具体的には、画像処理装置公開設定モジュール135は、通信モジュール160を介して、情報処理装置200に登録依頼を送信する。また、「予約印刷の回数を対象とした予め定められた条件を満たす場合」における条件として、例えば、(1)予約印刷の回数が予め定められた閾値より多い又は以上であることとしてもよいし、(2)予約印刷の回数で降順に順位付けし、予め定められた順位内であることとしてもよいし、(3)予約印刷の回数が予め定められた割合より多い又は以上であることとしてもよい。また、これらの条件における回数は、最近の回数又は最近の期間内における計数としてもよい。具体的には、(3)の条件においては、その画像処理装置100で行われた予約印刷の最近10回のうちにおける割合としてもよいし、その画像処理装置100で行われた予約印刷の最近1週間のうちにおける割合としてもよい。
そして、画像処理装置公開設定モジュール135は、情報処理装置200から登録依頼に対して承認(いわゆるOK)である旨を受け取った場合、ユーザーを情報処理装置200にログインできるように設定する。
また、画像処理装置公開設定モジュール135は、予約印刷の対象となった文書の登録者毎に、予約印刷の回数を計数するようにしてもよい。
そして、画像処理装置公開設定モジュール135は、登録者を情報処理装置200にログインできるユーザーとして、その情報処理装置200に登録依頼を行うようにしてもよい。
【0031】
ファイル登録者判定モジュール140は、画像処理装置公開設定モジュール135、予約番号印刷履歴記憶モジュール150と接続されている。ファイル登録者判定モジュール140は、予約番号印刷履歴記憶モジュール150内の印刷履歴から画像処理装置100のログインユーザーがどの文書登録者の文書を印刷しているのかを判定する。これにより、画像処理装置100のログインユーザーと同じ人かもしれないプリントサービス(情報処理装置200)の文書登録者を特定する。
【0032】
予約番号印刷履歴記憶モジュール150は、予約番号印刷モジュール130、ファイル登録者判定モジュール140と接続されている。予約番号印刷履歴記憶モジュール150は、画像処理装置100のログインユーザーとプリントサービス(情報処理装置200)の文書登録者を関連付けた印刷履歴を管理する。予約番号印刷履歴記憶モジュール150には、例えば予約番号印刷履歴テーブル500が記憶されている。
図5は、予約番号印刷履歴テーブル500のデータ構造例を示す説明図である。予約番号印刷履歴テーブル500は、日時欄510、画像処理装置ユーザーID欄520、予約番号欄530、サービスユーザーID(登録者)欄540を有している。日時欄510は、日時(年、月、日、時、分、秒、秒以下、又はこれらの組み合わせであってもよい)を記憶している。画像処理装置ユーザーID欄520は、画像処理装置100におけるユーザーIDを記憶している。予約番号欄530は、印刷処理が行われた予約番号を記憶している。サービスユーザーID(登録者)欄540は、本実施の形態において、サービスユーザー(情報処理装置200における登録者)を一意に識別するための情報(サービスユーザーID(登録者)ID)を記憶している。
例えば、サービスユーザーID:50503のユーザーは、画像処理装置ID:3001からプリントサービス(情報処理装置200)にログインできない状態であるとする(後述する
図9の例に示す画像処理装置公開設定情報テーブル900参照)。しかし、画像処理装置ユーザーID:11のユーザーが、サービスユーザーID:50503が登録した文書を多く出力(印刷)している(
図5の例では、3回出力)。したがって、このユーザー(サービスユーザーID:50503、画像処理装置ユーザーID:11)は、プリントサービス(情報処理装置200)にログインできるユーザーの対象となる。
【0033】
画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報記憶モジュール145は、プリントサービス起動モジュール120、画像処理装置公開設定モジュール135と接続されている。画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報記憶モジュール145は、本画像処理装置100にログインできるユーザーとプリントサービス(情報処理装置200)に登録されているユーザーの対応を記憶している。つまり、画像処理装置100のログインユーザーと、ファイル登録者、ファイル登録者におけるパスワードの3つを関連付けて記憶している。画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報記憶モジュール145には、例えば画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報テーブル600が記憶されている。
図6は、画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報テーブル600のデータ構造例を示す説明図である。画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報テーブル600は、画像処理装置ユーザーID欄610、サービスユーザーID(登録者)欄620、パスワードハッシュ欄630を有している。画像処理装置ユーザーID欄610は、画像処理装置ユーザーIDを記憶している。サービスユーザーID(登録者)欄620は、サービスユーザーID(登録者)を記憶している。パスワードハッシュ欄630は、パスワードハッシュを記憶している。
この画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報テーブル600の各行は、画像処理装置100が行う「画像処理装置100から情報処理装置200にログインできるユーザーとして、その情報処理装置200に登録依頼」に対して、情報処理装置200から承認である旨を受け取った場合に作成される。
【0034】
図2は、本実施の形態(情報処理装置200)の構成例についての概念的なモジュール構成図である。情報処理装置200は、プリントサービス処理装置としての機能を有しており、画像処理装置100からの指示にしたがって印刷対象である文書を渡す。また、画像処理装置100を介して、情報処理装置200にログインできるユーザーの管理を行う。
【0035】
情報処理装置200は、プリントサービスモジュール260、通信モジュール265を有している。
通信モジュール265は、プリントサービスモジュール260と接続されている。通信モジュール265は、プリントサービスモジュール260による制御にしたがって、画像処理装置100等との通信を行う。
プリントサービスモジュール260は、画像処理装置判別モジュール205、画像処理装置情報記憶モジュール210、ユーザー認証モジュール215、プリントサービスユーザー情報記憶モジュール220、アクセス制御モジュール225、画像処理装置公開設定情報記憶モジュール230、画像処理装置公開設定モジュール235、ファイル登録モジュール240、ユーザー認証印刷モジュール245、予約番号印刷モジュール250、ファイル情報記憶モジュール255を有しており、通信モジュール265と接続されている。プリントサービスモジュール260は、プリントサービスの機能を有している。
【0036】
画像処理装置判別モジュール205は、画像処理装置情報記憶モジュール210と接続されている。画像処理装置判別モジュール205は、プリントサービスを利用できる画像処理装置100を判別する。つまり、プリントサービスを利用するための通信をしてきた画像処理装置100は、プリントサービスが利用できるか否かを、画像処理装置情報記憶モジュール210内の情報を用いて判断する。例えば、事前に登録済みの画像処理装置100以外は、プリントサービスにアクセスできないようにしてもよい。
画像処理装置情報記憶モジュール210は、画像処理装置判別モジュール205と接続されている。画像処理装置情報記憶モジュール210は、プリントサービスを利用できる画像処理装置100に関する情報を記憶している。画像処理装置情報記憶モジュール210には、例えば画像処理装置情報テーブル700が記憶されている。
図7は、画像処理装置情報テーブル700のデータ構造例を示す説明図である。画像処理装置情報テーブル700は、画像処理装置ID欄710、機種名欄720、シリアル番号欄730を有している。画像処理装置ID欄710は、本実施の形態において、プリントサービスを利用できる画像処理装置を一意に識別するための情報(画像処理装置ID)を記憶している。機種名欄720は、その画像処理装置の機種名を記憶している。シリアル番号欄730は、その画像処理装置のシリアル番号を記憶している。画像処理装置100から受信したシリアル番号が、画像処理装置情報テーブル700(シリアル番号欄730)内にある場合は、その画像処理装置100は、プリントサービスを利用できる画像処理装置100であると判断される。
【0037】
ユーザー認証モジュール215は、プリントサービスユーザー情報記憶モジュール220、アクセス制御モジュール225と接続されている。ユーザー認証モジュール215は、プリントサービスとしての認証機能を有している。画像処理装置100(画像処理装置ユーザー認証モジュール105)のユーザー認証機能とは別で、ユーザーも別管理されている。ただし、画像処理装置ユーザー認証モジュール105と同等の機能を有している。
【0038】
プリントサービスユーザー情報記憶モジュール220は、ユーザー認証モジュール215と接続されている。プリントサービスユーザー情報記憶モジュール220は、プリントサービス(情報処理装置200)に登録されているユーザーに関する情報を記憶している。プリントサービスユーザー情報記憶モジュール220には、例えばプリントサービスユーザー情報テーブル800が記憶されている。
図8は、プリントサービスユーザー情報テーブル800のデータ構造例を示す説明図である。プリントサービスユーザー情報テーブル800は、サービスユーザーID欄810、ログインID欄820、パスワードハッシュ欄830を有している。サービスユーザーID欄810は、本実施の形態において、サービスユーザーを一意に識別するための情報(サービスユーザーID)を記憶している。ログインID欄820は、ログインIDを記憶している。パスワードハッシュ欄830は、パスワードハッシュを記憶している。もちろんのことながら、パスワードそのものを記憶しておいてもよいが、一般的には、ハッシュ関数を使ってパスワードを守ることが行われている。なお、プリントサービスユーザー情報記憶モジュール220は、必ずしも情報処理装置200内にある必要はなく、外部のサーバー等(例えば、他の情報処理装置200等)にあってもよい。
【0039】
アクセス制御モジュール225は、ユーザー認証モジュール215、画像処理装置公開設定情報記憶モジュール230、画像処理装置公開設定モジュール235と接続されている。アクセス制御モジュール225は、画像処理装置公開設定情報記憶モジュール230を用いて、画像処理装置100毎に、どのユーザーがその画像処理装置100から、情報処理装置200にログイン可能かを管理する。
画像処理装置公開設定情報記憶モジュール230は、アクセス制御モジュール225と接続されている。画像処理装置公開設定情報記憶モジュール230は、画像処理装置100を介してプリントサービスにログインできるユーザー(画像処理装置100とユーザーとの組み合わせ)を記憶している。画像処理装置公開設定情報記憶モジュール230には、例えば画像処理装置公開設定情報テーブル900が記憶されている。
図9は、画像処理装置公開設定情報テーブル900のデータ構造例を示す説明図である。画像処理装置公開設定情報テーブル900は、画像処理装置ID欄910、サービスユーザーID欄920を有している。画像処理装置ID欄910は、画像処理装置100の画像処理装置IDを記憶している。サービスユーザーID欄920は、その画像処理装置100からプリントサービスにログインできるユーザーのサービスユーザーIDを記憶している。画像処理装置公開設定情報テーブル900は、画像処理装置100に関する情報(画像処理装置ID)と、プリントサービスにおけるユーザー情報(サービスユーザーID)のセットを記憶している。
図9の例では、サービスユーザー番号:50501のSuzukiは、画像処理装置番号:3001と3003の画像処理装置100から情報処理装置200にログインできるが、サービスユーザー番号:50503のSatoは、どの画像処理装置100からも情報処理装置200にログインできない。
【0040】
画像処理装置公開設定モジュール235は、アクセス制御モジュール225と接続されている。画像処理装置公開設定モジュール235は、画像処理装置100から登録依頼を受け取り、登録依頼内のユーザーが、本情報処理装置200にログインできるユーザーである場合、その画像処理装置100から本情報処理装置200にログインできるユーザーとして設定し、その画像処理装置100に承認である旨を送信する。
例えば、画像処理装置公開設定モジュール235は、画像処理装置100からの画像処理装置公開設定依頼(本画像処理装置100から情報処理装置200にログインできるユーザーとして、情報処理装置200への登録依頼)に対応した処理を行う。つまり、画像処理装置100から受信したパスワードがファイル登録者のパスワードであるか否かを、ユーザー認証モジュール215で確認させる。そして、ファイル登録者のパスワードであれば、アクセス制御モジュール225を呼び出して、通知してきた画像処理装置100にファイル登録者がログインできるように設定を変更する。これにより画像処理装置100のユーザーは、次回からその画像処理装置100で、プリントサービスにおけるユーザー認証印刷機能を利用できるようになる。
【0041】
ファイル登録モジュール240は、ファイル情報記憶モジュール255と接続されている。ファイル登録モジュール240は、サービスユーザーの操作にしたがって、文書をファイル情報記憶モジュール255に登録する。
ユーザー認証印刷モジュール245は、ファイル情報記憶モジュール255と接続されている。ユーザー認証印刷モジュール245は、プリントサービスにおけるユーザー認証印刷の機能を有する。つまり、画像処理装置100からユーザー認証印刷による指示があった場合は、そのユーザー(サービスユーザー)が登録した文書の一覧を、画像処理装置100に送信し、選択された文書をファイル情報記憶モジュール255から抽出して画像処理装置100に送信する。
予約番号印刷モジュール250は、ファイル情報記憶モジュール255と接続されている。予約番号印刷モジュール250は、プリントサービスにおける予約番号印刷の機能を有する。つまり、画像処理装置100から予約番号印刷による指示があった場合は、その予約番号に対応する文書をファイル情報記憶モジュール255から抽出して画像処理装置100に送信する。
【0042】
ファイル情報記憶モジュール255は、ファイル登録モジュール240、ユーザー認証印刷モジュール245、予約番号印刷モジュール250と接続されている。ファイル情報記憶モジュール255は、印刷対象となる文書に関する情報を記憶している。ファイル情報記憶モジュール255には、例えばファイル情報テーブル1000が記憶されている。
図10は、ファイル情報テーブル1000のデータ構造例を示す説明図である。ファイル情報テーブル1000は、ファイルID欄1010、予約番号欄1020、ファイル名欄1030、ファイルサイズ(KB)欄1040、サービスユーザーID(登録者)欄1050を有している。ファイルID欄1010は、本実施の形態において、文書であるファイルを一意に識別するための情報(ファイルID)を記憶している。予約番号欄1020は、その文書を印刷するための予約番号を記憶している。ファイル名欄1030は、そのファイルのファイル名(URL(Uniform Resource Locator)等であってもよい)を記憶している。ファイルサイズ(KB)欄1040は、そのファイルのサイズ(KB)を記憶している。サービスユーザーID(登録者)欄1050は、そのファイルをプリントサービスに登録したユーザーのサービスユーザーID(登録者)を記憶している。
【0043】
図3は、本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。
画像処理装置100A、画像処理装置100B、画像処理装置100C、画像処理装置100D、画像処理装置100E、情報処理装置200、ユーザー端末300A、ユーザー端末300Bは、通信回線390を介してそれぞれ接続されている。通信回線390は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。また、情報処理装置200による機能は、クラウドサービスとして実現してもよい。
ユーザーは、ユーザー端末300を用いて、情報処理装置200に文書を登録する。その際に、情報処理装置200は、ユーザー端末300に予約番号を送信し、ユーザー端末300は、ユーザーに提示する。つまり、ユーザーは、予約番号を取得する。そして、情報処理装置200は、画像処理装置100において、情報処理装置200に登録した文書を印刷することができるプリントサービスを利用する。
【0044】
次の条件を満たすユーザーが、プリントサービスを利用する場合を考える。
−ユーザーは、画像処理装置100にログイン可能である。
−ユーザーは、プリントサービス(情報処理装置200)のユーザーだが、画像処理装置100からは情報処理装置200にログインできない設定となっている。
なお、プリントサービスを用いるにあたって、画像処理装置100から情報処理装置200にログインできなくても、画像処理装置100での予約番号印刷は可能であり、以下のように印刷する。
・画像処理装置100から予約番号が指定されると、情報処理装置200は文書とその文書の登録者の情報を画像処理装置100に返信する。
・画像処理装置100は、返信された情報を使って、以下に示す処理を実行する。
−文書(予約番号に対応する文書)を印刷する。
−画像処理装置100のログインユーザーと文書の登録者を関連付けた印刷履歴を作成して、画像処理装置100内に保存する。
・画像処理装置100は、保存した印刷履歴から、画像処理装置100のログインユーザーが印刷したことがある文書の登録者を確認する。
・そして、特定の文書登録者による文書の印刷が多いと判定した場合は、以下に示す処理を実行する。
−画像処理装置100は、利用者にプリントサービス(情報処理装置200)のパスワードを入力させ、そのパスワードを情報処理装置200に送信する。
−情報処理装置200は、受信したパスワードと文書登録者のパスワードを照合する。
−この照合でパスワードが正しい場合、
(1)情報処理装置200では、以下の処理を実行する。
ファイル登録者が、画像処理装置100から情報処理装置200にログインできるように設定変更する。
(2)画像処理装置100では、以下の処理を実行する。
入力パスワード、文書登録者と画像処理装置100のログインユーザーを関連付けたテーブルを保存する。
画像処理装置100にこのテーブルが保存されている場合、プリントサービスを起動すると、自動で情報処理装置200にログインしてユーザー認証印刷のファイル一覧画面を開くようにしてもよい。
【0045】
図11は、画像処理装置100、情報処理装置200による処理例を示すフローチャートである。画像処理装置100、情報処理装置200でのプリントサービスの起動処理例を示すものである。より具体的には、画像処理装置100でプリントサービスを起動し、ユーザー認証印刷又は予約番号印刷を開始するまでの処理例を示すものである。
ステップS1102では、ユーザーが画像処理装置100にログインする。画像処理装置ユーザー認証モジュール105によるログイン処理が行われる。
ステップS1104では、画像処理装置100に対する、ユーザーの操作を受け付ける。
ステップS1106では、プリントサービス起動の操作であるか否かを判断し、プリントサービス起動の操作の場合はステップS1108へ進み、それ以外の場合はステップS1104へ戻る(又は、それ以外の操作にしたがった処理を行うようにしてもよい)。
ステップS1108では、画像処理装置100は、情報処理装置200にその画像処理装置100のシリアル番号を送信する。
【0046】
ステップS1110では、情報処理装置200に画像処理装置100は登録済みであるか否かを判断し、登録済みの場合はステップS1114へ進み、それ以外の場合はステップS1112へ進む。具体的には、画像処理装置判別モジュール205が、画像処理装置情報記憶モジュール210内の画像処理装置情報テーブル700(シリアル番号欄730)に画像処理装置100のシリアル番号が登録されているか否かを判断する。
ステップS1112では、画像処理装置100のプリントサービスへの登録処理を実行する。又は、この画像処理装置100では、プリントサービスを利用できない旨をユーザーに提示するようにしてもよい。
【0047】
ステップS1114では、画像処理装置ユーザー/プリントサービスユーザーの関連付けがあるか否かを判断し、ある場合はステップS1128へ進み、それ以外の場合はステップS1116へ進む。画像処理装置100からユーザーに関する情報(例えば、ログインID等)を受信しており、プリントサービスユーザー情報テーブル800を用いて、ログインIDからサービスユーザーIDに変換し、画像処理装置公開設定情報テーブル900に、そのサービスユーザーIDと画像処理装置IDのセットがあるか否かを判断する。ある場合とは、そのユーザーは、その画像処理装置100を介してプリントサービス(情報処理装置200)にログインできることを示している。
図9の例をもって示せば、サービスユーザー番号:50501のSuzukiは、画像処理装置番号:3001の画像処理装置100からログインできるが、サービスユーザー番号:50503のSatoは、画像処理装置番号:3001の画像処理装置100からはログインできない。
【0048】
ステップS1116では、印刷方法の選択を受け付ける。具体的には、プリントサービスにおけるユーザー認証印刷か、予約番号印刷のいずれかである。
ステップS1118では、ユーザー認証印刷を選択したか否かを判断し、選択した場合はステップS1124へ進み、それ以外の場合はステップS1120へ進む。
ステップS1120では、予約番号印刷を選択したか否かを判断し、選択した場合はステップS1122へ進み、それ以外の場合はステップS1116へ戻る。
ステップS1122では、予約番号印刷機能を実行する。
図12の例に示すフローチャートによる処理を行う。
ステップS1124では、画像処理装置100は、ユーザーからプリントサービス(情報処理装置200)の認証情報の入力を受け付ける。
ステップS1126では、認証情報の入力があったか否かを判断し、あった場合はステップS1130へ進み、それ以外の場合はステップS1124へ戻る。
【0049】
ステップS1128では、プリントサービス(情報処理装置200)における認証情報を読み取る。ユーザーに、プリントサービスのパスワード等を入力させてもよいし、前述したように、画像処理装置100が自動的にプリントサービス(情報処理装置200)のパスワード等を、情報処理装置200に送信するようにしてもよい。
ステップS1130では、情報処理装置200にログインする。
ステップS1132では、ログインに成功したか否かを判断し、成功した場合はステップS1134へ進み、それ以外の場合はステップS1124へ戻る。
ステップS1134では、ユーザー認証印刷機能を実行する。例えば、そのユーザーが、プリントサービス(情報処理装置200)に登録した文書の一覧を、画像処理装置100が受信して提示する。そして、そのユーザーが、印刷対象とする文書を選択し、情報処理装置200がその文書を画像処理装置100に送信して、画像処理装置100が印刷する。
【0050】
図12は、画像処理装置100による処理例を示すフローチャートである。
図11の例に示したフローチャートのステップS1122の処理例である。
ステップS1202では、予約番号印刷モジュール130は、ユーザーの操作によって、予約番号の入力を受け付ける。
ステップS1204では、予約番号の入力があったか否かを判断し、あった場合はステップS1206へ進み、それ以外の場合はステップS1202へ戻る。
ステップS1206では、情報処理装置200に予約番号のファイル(文書)を照会する。情報処理装置200は、ファイル情報テーブル1000を参照して、その予約番号に対応するファイルがあるか否かを判断する。
ステップS1208では、予約番号のファイルがあるか否かを判断し、ある場合はステップS1212へ進み、それ以外の場合はステップS1210へ進む。
【0051】
ステップS1210では、ファイルなしを通知し、ステップS1202へ戻る。
ステップS1212では、ファイル情報(例えば、ファイル名、文書のサムネイル画像等)を表示する。情報処理装置200は、画像処理装置100に、ファイル、ファイル情報、サービスユーザーID(登録者)を送信している。具体的には、情報処理装置200は、ファイル情報テーブル1000(サービスユーザーID(登録者)欄1050)から抽出したサービスユーザーID(登録者)を、画像処理装置100に送信している。そして、このステップS1212で、画像処理装置100は、そのファイル情報を表示する。なお、ファイルは、ステップS1220での印刷対象であり、サービスユーザーID(登録者)は、ステップS1222での印刷履歴としての記憶対象となる。
ステップS1214では、ユーザーの操作による印刷指示を待機する。
ステップS1216では、印刷指示があったか否かを判断し、あった場合はステップS1220へ進み、それ以外の場合はステップS1218へ進む。
【0052】
ステップS1218では、キャンセルがあったか否かを判断し、あった場合はステップS1202へ戻り、それ以外の場合はステップS1214へ戻る。
ステップS1220では、その文書の印刷を実行する。
ステップS1222では、印刷履歴(例えば、日時、画像処理装置ユーザーID、予約番号、サービスユーザーID(登録者))を保存する。具体的には、予約番号印刷履歴テーブル500に行を追加する。
ステップS1224では、ファイル登録者を判定する。
図13の例に示すフローチャートによる処理を行う。
【0053】
図13は、画像処理装置100による処理例を示すフローチャートである。
図12の例に示したフローチャートのステップS1224の処理例であり、画像処理装置100でのファイル登録者の判定処理である。
ステップS1302では、一定期間内に発生した予約番号印刷履歴を読み取る。例えば、予約番号印刷履歴テーブル500から、最近の予め定められた期間内のデータを抽出する。
ステップS1304では、画像処理装置ユーザーの印刷履歴をファイル登録者(サービスユーザーID(登録者)欄540)毎に集計する。
ステップS1306では、印刷回数が最大のファイル登録者を確定する。
ステップS1308では、印刷回数が閾値以上か否かを判断し、閾値以上の場合はステップS1310へ進み、それ以外の場合はステップS1322へ進む。例えば、閾値を3回とした場合、前述したように、
図5の例に示した予約番号印刷履歴テーブル500では、サービスユーザーID:50503が登録した文書を3回出力(印刷)しているので、このユーザー(サービスユーザーID:50503、画像処理装置ユーザーID:11)は、プリントサービス(情報処理装置200)に、本画像処理装置100からログインできるユーザーの対象となる。
【0054】
ステップS1310では、情報処理装置200のファイル登録者のパスワードを受け付ける。例えば、画像処理装置100は、パスワード入力画面1500を、画像処理装置100の液晶ディスプレイ等の表示装置に提示する。
図15は、パスワード入力画面1500の表示例を示す説明図である。パスワード入力画面1500には、パスワード入力欄1510、送信ボタン1520、キャンセルボタン1530を表示する。
パスワード入力画面1500に、例えば「あなたはXXXXさんならばパスワードを入力して送信してください。パスワードが正しければ次回から画像処理装置からログインできます。」と表示する。この「XXXXさん」とは、対象となっているファイル登録者(プリントサービスに登録されているユーザー名)である。なお、入力を要求しているパスワードは、プリントサービス(情報処理装置200)におけるパスワードである。パスワードが正しければ次回から、この画像処理装置100からプリントサービス(情報処理装置200)に自動的にログインできるようになる。
【0055】
ステップS1312では、パスワードの入力があったか否かを判断し、あった場合はステップS1314へ進み、それ以外の場合はステップS1310へ戻る。
ステップS1314では、情報処理装置200にファイル登録のID(ファイル登録者ID)とパスワードを送信する。そして、もちろんのことながら、本画像処理装置100のシリアル番号も送信する。この後、情報処理装置200では、
図14の例に示すフローチャートによる処理を行う。
ステップS1316では、情報処理装置200からの通知が画像処理装置公開設定の成功(承認)であるか否かを判断し、画像処理装置公開設定の成功の場合はステップS1320へ進み、それ以外の場合はステップS1318へ進む。
ステップS1318では、認証失敗を表示する。
【0056】
ステップS1320では、画像処理装置ユーザー/ファイル登録者/ファイル登録者パスワードを関連付けて記憶する。具体的には、画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報テーブル600に行を追加し、画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報テーブル1600を作成する。
図16は、画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報テーブル1600のデータ構造例を示す説明図である。画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報テーブル1600は、画像処理装置ユーザーID欄1610、サービスユーザーID(登録者)欄1620、パスワードハッシュ欄1630を有している。画像処理装置ユーザーID欄1610は、画像処理装置ユーザーIDを記憶している。サービスユーザーID(登録者)欄1620は、サービスユーザーID(登録者)を記憶している。パスワードハッシュ欄1630は、パスワードハッシュを記憶している。画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報テーブル1600は、画像処理装置ユーザーID:11のユーザーがサービスユーザーID:50503と同一人物であると判明した後(ステップS1320の処理後)の画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報テーブル600である。つまり、画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報テーブル600に2行目を付加したものである。
ステップS1322では、予約番号印刷のフローの先頭に戻る。つまり、
図12の例に示したフローチャートの先頭に戻る。
【0057】
図14は、情報処理装置200による処理例を示すフローチャートである。
図13の例に示したフローチャートのステップS1314後の、情報処理装置200による処理である。
ステップS1402では、画像処理装置100から、ファイル登録者のIDとパスワード、その画像処理装置100のシリアル番号を受信する。
ステップS1404では、正しいファイル登録者IDとパスワードの組み合わせか否かを判断し、正しいファイル登録者IDとパスワードの組み合わせの場合はステップS1406へ進み、それ以外の場合はステップS1410へ進む。この処理は、本情報処理装置200におけるユーザーとしての認証である。
【0058】
ステップS1406では、画像処理装置100のシリアル番号で画像処理装置ID(画像処理装置情報記憶モジュール210内の画像処理装置情報テーブル700)を検索する。
ステップS1408では、画像処理装置IDがあったか否かを判断し、あった場合は、ステップS1412へ進み、それ以外の場合はステップS1410へ進む。
ステップS1410では、画像処理装置公開設定の失敗を画像処理装置100に通知する。この後、
図13の例に示したフローチャートのステップS1316による処理が行われる。
【0059】
ステップS1412では、画像処理装置公開設定情報を登録する。具体的には、画像処理装置公開設定情報テーブル900に行を追加し、画像処理装置公開設定情報テーブル1700を作成する。
図17は、画像処理装置公開設定情報テーブル1700のデータ構造例を示す説明図である。画像処理装置公開設定情報テーブル1700は、画像処理装置ID欄1710、サービスユーザーID欄1720を有している。画像処理装置ID欄1710は、画像処理装置IDを記憶している。サービスユーザーID欄1720は、サービスユーザーIDを記憶している。画像処理装置公開設定情報テーブル1700は、画像処理装置ID:3001の画像処理装置100からサービスユーザーID:50503が情報処理装置200にログインできることを設定した後(ステップS1412の処理後)の画像処理装置公開設定情報テーブル900である。つまり、画像処理装置公開設定情報テーブル900に7行目を付加したものである。
ステップS1414では、画像処理装置公開設定の成功を画像処理装置100に通知する。この後、
図13の例に示したフローチャートのステップS1316による処理が行われる。
【0060】
図18を参照して、本実施の形態の画像処理装置100、情報処理装置200のハードウェア構成例について説明する。
図18に示す構成は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)等によって構成されるものであり、スキャナ等のデータ読み取り部1817と、プリンタ等のデータ出力部1818を備えたハードウェア構成例を示している。
【0061】
CPU(Central Processing Unit)1801は、前述の実施の形態において説明した各種のモジュール、すなわち、画像処理装置ユーザー認証モジュール105、プリントサービスモジュール115、プリントサービス起動モジュール120、ユーザー認証印刷モジュール125、予約番号印刷モジュール130、画像処理装置公開設定モジュール135、ファイル登録者判定モジュール140、画像処理装置判別モジュール205、ユーザー認証モジュール215、アクセス制御モジュール225、画像処理装置公開設定モジュール235、ファイル登録モジュール240、ユーザー認証印刷モジュール245、予約番号印刷モジュール250等の各モジュールの実行シーケンスを記述したコンピュータ・プログラムにしたがった処理を実行する制御部である。
【0062】
ROM(Read Only Memory)1802は、CPU1801が使用するプログラムや演算パラメータ等を格納する。RAM(Random Access Memory)1803は、CPU1801の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を格納する。これらはCPUバス等から構成されるホストバス1804により相互に接続されている。
【0063】
ホストバス1804は、ブリッジ1805を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バス等の外部バス1806に接続されている。
【0064】
キーボード1808、マウス等のポインティングデバイス1809は、操作者により操作されるデバイスである。ディスプレイ1810は、液晶表示装置又はCRT(Cathode Ray Tube)等があり、各種情報をテキストやイメージ情報として表示する。また、ポインティングデバイス1809とディスプレイ1810の両方の機能を備えているタッチスクリーン等であってもよい。
【0065】
HDD(Hard Disk Drive)1811は、ハードディスク(フラッシュ・メモリ等であってもよい)を内蔵し、ハードディスクを駆動し、CPU1801によって実行するプログラムや情報を記録又は再生させる。ハードディスクは、画像処理装置ユーザー情報記憶モジュール110、画像処理装置/プリントサービスユーザー関連付情報記憶モジュール145、予約番号印刷履歴記憶モジュール150、画像処理装置情報記憶モジュール210、プリントサービスユーザー情報記憶モジュール220、画像処理装置公開設定情報記憶モジュール230、ファイル情報記憶モジュール255等としての機能を実現させる。さらに、その他の各種データ、各種コンピュータ・プログラム等が格納される。
【0066】
ドライブ1812は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体1813に記録されているデータ又はプログラムを読み出して、そのデータ又はプログラムを、インタフェース1807、外部バス1806、ブリッジ1805、及びホストバス1804を介して接続されているRAM1803に供給する。なお、リムーバブル記録媒体1813も、データ記録領域として利用可能である。
【0067】
接続ポート1814は、外部接続機器1815を接続するポートであり、USB、IEEE1394等の接続部を持つ。接続ポート1814は、インタフェース1807、及び外部バス1806、ブリッジ1805、ホストバス1804等を介してCPU1801等に接続されている。通信モジュール160、通信モジュール265としての機能を有する通信部1816は、通信回線に接続され、外部とのデータ通信処理を実行する。データ読み取り部1817は、例えばスキャナであり、ドキュメントの読み取り処理を実行する。印刷モジュール155としての機能を有するデータ出力部1818は、例えばプリンタであり、ドキュメントデータの出力処理を実行する。
【0068】
なお、
図18に示す画像処理装置100、情報処理装置200のハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、
図18に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続している形態でもよく、さらに
図18に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、特に、パーソナルコンピュータの他、携帯情報通信機器(携帯電話、スマートフォン、モバイル機器、ウェアラブルコンピュータ等を含む)、情報家電、ロボット、複写機、ファックス、スキャナ、プリンタ、複合機(スキャナ、プリンタ、複写機、ファックス等のいずれか2つ以上の機能を有している画像処理装置)などに組み込まれていてもよい。
【0069】
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラムの全体又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、又は無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分若しくは全部であってもよく、又は別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化等、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。