(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0042】
まず、本実施の形態を説明する前に、その前提機器について説明する。なお、この説明は、本実施の形態の理解を容易にすることを目的とするものである。
ユーザーからの指示を受け付け、処理を実行する機器がある。例えば、複合機(スキャナー、プリンタ、複写機、ファクス等のいずれか2つ以上の機能を有している画像処理装置)等がある。
このような機器では、処理の実行状態をユーザーに報知する仕組みが必要である。このとき、「処理のどの段階であるか」、「処理に異常が発生した」などの状態を、ユーザーにわかりやすく通知するために、それぞれ特徴的な態様(グラフィック、表示するアニメーション、音等)などを専用に用意し、報知することがある。
しかしながら、処理の状態を報知する画面には、処理を起動したアプリケーションの名称程度は表示されたとしても、それだけではユーザーが瞬時にどの処理に関する異常なのかを判別することは難しい。特に、例示すると、
・多くのアプリケーションが搭載されている
・ユーザーによるアプリケーションからの処理の起動以外に、ネットワークなど外部からの指示でシステムが起動させる処理からの報知がある
・搭載されているアプリケーションや機器の機能を元に、ワークフローに沿ったショートカットや複合処理の実行手段がある
・自分以外のユーザーも処理の起動を行い、起動したユーザーがその場を離れた後もバックグラウンドで処理を行う
場合などは、どの処理に関連した状態の報知であるのかを、アプリケーションの名称などのテキスト情報からユーザーが即座に認識することは難しい。
【0043】
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な一実施の形態の例を説明する。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するという意味である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態にしたがって、又はそれまでの状況・状態にしたがって定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線(ネットワークを含む)を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
【0044】
本実施の形態である情報処理装置100は、ユーザーからの指示を受け付け、処理を実行する機器であって、
図1の例に示すように、操作受付モジュール105、処理モジュール110、ユーザーログインモジュール115、処理目的検知モジュール120、処理状態検知モジュール125、指示者検知モジュール130、報知態様A決定モジュール135、報知態様B決定モジュール140、報知態様C決定モジュール145、報知モジュール150を有している。情報処理装置100として、特に複数のユーザーから使用されるものがあり、情報処理装置100を操作しているユーザー(情報処理装置100の物理的に近くにいるユーザー)によって使用されていることの他に、遠隔地から他のユーザーによってリモートで使用されることもある。具体的には、複写機、ファクス、スキャナー、プリンタ、複合機等がある。
情報処理装置100は、ユーザーの既存のメンタルモデルを活用し、独自機能についてはメンタルモデルの構築を補助し、その構築されたメンタルモデルの元で、ユーザーが報知に関わる情報を即時に把握できるようにしている。そのために、3種類の報知態様を用いている。ここでのメンタルモデルとは、使用者であるユーザーが、情報処理装置100の状態等を認識する際のプロセスを表現したものである。ユーザーの既存のメンタルモデルとは、そのユーザーが既に獲得している内的な表現である。
「処理の状態」は、その状態の種類によってそれぞれ独自の態様にて報知する。これらはユーザーの既存のメンタルモデルと整合が取れる表現形式にて表示するため、この機器を使用する際にユーザーが新たに学習する必要はない。仮にメンタルモデルがなかったとしても容易に学習が可能となっている。
例えば、時計の絵であったり、ぐるぐる回転するグラフィックアニメーションであったり、進捗状況を示すバーの上で往復を繰り返すアニメーションは、時間がかかる処理の実行中を示すことを、多くのユーザーはメンタルモデルとして既に持っている。また、黄色や「!」の記号、「ピピッ」や「ブブー」といった音が操作を受け付けなかった旨の警告であること、赤が異常発生を示すことも、「ピーピーピーピーピー」や、「ピピッピピッピピッ」という高音の繰り返しがユーザーの注意を促す音であることも、現代において一般的なメンタルモデルであると言ってよい。
また、スマートフォン、タブレット等の携帯端末の普及により、急速に新しい表現形式のメンタルモデルが広まりつつある。例えば、テキストの脇に添えられた、えんぴつ状のアイコンは、そのテキストが編集可能であることを示しているし、歯車のアイコンは、機能設定の変更を意味している。
【0045】
一方、「処理の目的」は、その機器がユーザーに提供する機能と結びついているものであり、予めユーザーがメンタルモデルを持っていることは期待できない。しかし、ユーザーが処理を実行する場合には、処理を指示する必要があるため、処理を指示する画面でユーザーに、その処理に結びついた態様を、提示することが可能である。例えば、アプリケーションに一対一で関連付けられたアイコンであったり、アプリケーションに専用に定義される色であったり、アプリケーションの処理内容を指定するためのパラメータ設定のために用意された、パラメータを示すグリフなどである。処理を実行する前に、ユーザーはこれらを目にすることになるため、「処理の状態」の報知時に、「処理の目的」たるアプリケーションに関わる態様を組み合わせて表示することで、ユーザーはどのアプリケーションで起動した処理であるのかを即時に知ることができる。ユーザーが処理の目的についての態様を記憶するまでには時間がかかるかもしれないが、処理の実行の都度目にすることになるため、その機器についてのメンタルモデルが形成されていく。
【0046】
また、「処理の指示者」についての情報は、処理の指示者を特定するための、例えば、アバターアイコンや、各自が定義できる背景色などで表示することもできるが、「管理者」、「一般ユーザー」、「ゲスト」、「カスタマーエンジニア」といったロール(役割、役目、任務等)や、機器が主体で実行したことを示す「システム」といった擬似ユーザーなどを、それぞれ別々の色などの態様で表現することで、こちらの学習には時間がかかるにしても、学習後には即時に理解できるようになる。「自分」、「自分以外のユーザー」、「システム」といった区別でもよいし、機器のパネルから起動した「ローカルユーザー」か、外部から起動をかけた「リモートユーザー」か、といった区別もあり得る。
【0047】
こうした、ユーザーが既存で持っているメンタルモデルと、ユーザーが機器を操作する際に、自然にメンタルモデルが獲得できるよう一貫性を持って提示する「処理の目的」や「処理の指示者」についての表現態様とを、組み合わせて報知画面を作成することによって、ユーザーは、報知された「処理の状態」が、「処理の目的」(又は「処理の指示者」)に関連する情報である、ということを、即座に理解することができるようになる。
【0048】
操作受付モジュール105は、処理モジュール110、処理目的検知モジュール120、処理状態検知モジュール125と接続されている。操作受付モジュール105は、情報処理装置100に対するユーザーの操作を受け付ける。例えば、操作受付モジュール105は、タッチパネルを兼ねる液晶ディスプレイを制御して、ユーザーの操作を受け付けるようにしてもよい。この他、マウス、キーボード、カメラ、マイク等を用いたユーザーの操作(視線、ジェスチャ、音声等も含む)を受け付けるようにしてもよい。また、通信回線を介して接続されている端末(後述するユーザー端末210等)から、指示を受け付けるようにしてもよい。
処理モジュール110は、操作受付モジュール105、処理状態検知モジュール125と接続されている。処理モジュール110は、情報処理装置100が有している機能の処理を行う。例えば、情報処理装置100が複合機である場合、コピー、ファクス、スキャン、スキャンしてメール送信、スキャンして指定された保存先に格納等の、文書の変換に関わる機能を提供する。また、通信回線を介して接続されている機器(後述する処理サーバー220等)に対して、処理を行わせるようにしてもよい。
【0049】
ユーザーログインモジュール115は、指示者検知モジュール130と接続されている。ユーザーログインモジュール115は、情報処理装置100又は情報処理装置100が提供するサービス(本実施の形態が提供する機能を含む)に、ユーザーが登録されていることを確認(ログイン処理)する。例えば、ユーザーによってキー操作され、利用者ID(IDentification)、パスワード等を受け付けて、予め登録されたものと照合するようにしてもよいし、ICカードリーダー等を用いてユーザーが所持しているICカードを読み取り、ICカード内に記憶されている情報を照合するようにしてもよいし、その他、指紋等の生体認証を用いるようにしてもよい。また、通信回線を介して接続されている端末(後述するユーザー端末210等)におけるユーザーを認証するようにしてもよい。ユーザーログインモジュール115によって、処理の指示者が判明する。
【0050】
処理目的検知モジュール120は、操作受付モジュール105、報知態様A決定モジュール135と接続されている。処理目的検知モジュール120は、操作受付モジュール105が受け付けた処理によって、処理の目的(指示された処理そのもの)を検知する。
処理状態検知モジュール125は、操作受付モジュール105、処理モジュール110、報知態様B決定モジュール140と接続されている。処理状態検知モジュール125は、処理モジュール110から、操作受付モジュール105が受け付けた操作に対応する処理の状態を検知する。なお、状態には、処理中、待機中、異常(エラー)発生、カスタマイズの設定中等を含む。
指示者検知モジュール130は、ユーザーログインモジュール115、報知態様C決定モジュール145と接続されている。指示者検知モジュール130は、ユーザーログインモジュール115から、操作受付モジュール105が受け付けた操作を行ったユーザー(処理の指示者)を検知する。
【0051】
報知態様A決定モジュール135は、処理目的検知モジュール120、報知モジュール150と接続されている。
報知態様B決定モジュール140は、処理状態検知モジュール125、報知モジュール150と接続されている。
報知態様C決定モジュール145は、指示者検知モジュール130、報知モジュール150と接続されている。
報知モジュール150は、報知態様A決定モジュール135、報知態様B決定モジュール140、報知態様C決定モジュール145と接続されている。報知モジュール150は、ユーザーに対して、処理の状態、処理の目的、処理の指示者を表す情報を報知する。具体的には、前述のタッチパネルのような表示装置に表示を行う。この他、スピーカーによる音声出力、触覚デバイスを用いた触感等によって、ユーザーへのメッセージを提示するようにしてもよい。
報知態様A決定モジュール135、報知態様B決定モジュール140、報知態様C決定モジュール145、報知モジュール150は、以下の機能を有している。
【0052】
報知態様B決定モジュール140、報知態様A決定モジュール135、報知モジュール150の組み合わせでは、以下の機能を有している。
報知態様B決定モジュール140は、処理の状態を、要素を構成する第一の属性を用いて報知するための第一の報知態様を決定する。
報知態様A決定モジュール135は、その処理の目的を、要素のうち、第一の報知態様で用いられる第一の属性とは別の第二の属性を用いて報知するための第二の報知態様を決定する。
報知モジュール150は、第一の報知態様で処理の状態と、第二の報知態様でその処理の目的とを同時に報知する。ここで、第一の報知態様は、要素を構成する第一の属性を用いて報知するための態様である。そして、第二の報知態様は、その要素のうち、第一の報知態様で用いられる第一の属性とは別の第二の属性を用いて報知するための態様である。
要素とは、人間が知覚できる外的要因(刺激)であって、例えば、光、音、振動等がある。視覚によって知覚できる光として、文字、図形、記号等のほかに、形状、模様、色彩、それらの動的な変化(例えば、フラッシュ、アニメーション等)、点滅(点滅における変更対象は、点滅を行うか否か、点滅を行っている期間、点滅の間隔等がある)、又は、これらの組み合わせであってもよい。形状には、平面的形状の他に、立体的形状(仮想的立体的形状を含む)を含む。また、組み合わせとして、色彩と形状(又は模様)の組み合わせとしてのグラフィックがあり、要素にはグラフィックを含む。以下、要素として、色彩を例示して説明する。もちろんのことながら、色彩に文字、図形等を組み合わせてもよいし、音、振動等を組み合わせてもよい。
また、要素を構成する属性とは、色彩の場合は色の三属性(色相、明度、彩度)、音の場合は音の三属性(「音の大きさ(音の強さ)」、「音の高さ」、「音質(音色)」)、文字の場合はフォント等の文字属性がある。以下、属性として、色彩の三属性を規定しており、複数の色で構成されている色セットを例示して説明する。
報知態様とは、要素の属性を具現化したものである。いわゆるオブジェクト指向におけるインスタンスに該当する。したがって、「第一の報知態様で処理の状態を報知」した場合、第一の報知態様を知覚した人間は、処理の状態を知ることができる。「第二の報知態様で処理の目的を報知」した場合、第二の報知態様を知覚した人間は、処理の目的を知ることができる。つまり、「ある第一の報知態様」と「ある処理の状態」は対応しており、「ある第二の報知態様」と「ある処理の目的」は対応している。さらに、「第一の報知態様で処理の状態と、第二の報知態様でその処理の目的を同時に報知」した場合、第一の報知態様と第二の報知態様を知覚した人間は、処理の状態と目的を知ることができる。例えば、色彩による報知態様を決定するとは、予め用意された複数の色セットから1つの色セットを選択することをいう。
「別の属性」とは、属性が異なっていればよい。ここで異なるとは、完全同一ではないことを含めてもよい。また、両者の差分が予め定められた閾値より大きい又は以上であることを含めてもよい。したがって、両者の差分がその閾値以下又は未満である場合は、両者の属性は同じであるとしてもよい。例えば、その閾値によっては、青と藍を同じ(両者は「別の属性」ではない)属性として扱うこともできるし、青と藍を別の属性として扱うこともできることになる。この閾値は、例えば、色覚障害者用に定めてもよい。例えば、第一の属性を赤系統の色セットとして、第二の属性を青系統の色セットとする場合が、「別の属性」に該当する。
ここで「同時に報知」における同時とは、"組み合わせ(ブレンディング)"、"重ね合わせ(重畳)"を含む。具体的には、組み合わせとして、両者(例えば、第一の報知態様と第二の報知態様)を同じ表示装置に表示することを含む。具体的には、重ね合わせとして、第一の報知態様に、半透過色で第二の報知態様を上から重ねて描画することを含む。
【0053】
また、報知態様A決定モジュール135は、第二の報知態様で用いる第二の属性を設定するようにしてもよい。そして、報知態様A決定モジュール135は、第二の属性を設定する際、既に設定された第一の属性を排除して、設定候補となる属性を表示するようにしてもよい。
【0054】
報知態様B決定モジュール140、報知態様C決定モジュール145、報知モジュール150の組み合わせでは、以下の機能を有している。
報知態様B決定モジュール140は、処理の状態を、要素を構成する第一の属性を用いて報知するための第一の報知態様を決定する。
報知態様C決定モジュール145は、その処理の指示者を表す情報を、その要素のうち、第一の報知態様で用いられる第一の属性とは別の第三の属性を用いて報知するための第三の報知態様を決定する。
また、報知モジュール150は、第一の報知態様で処理の状態と、第三の報知態様でその処理の指示者を表す情報とを同時に報知するようにしてもよい。第一の報知態様は、要素を構成する第一の属性を用いて報知するための態様である。第三の報知態様は、その要素のうち、第一の報知態様で用いられる第一の属性とは別の第三の属性を用いて報知するための態様である。
「第三の報知態様で処理の指示者を表す情報を報知」した場合、第三の報知態様を知覚した人間は、処理の指示者を知ることができる。つまり、「ある第三の報知態様」と「ある処理の指示者を表す情報」は対応している。さらに、「第一の報知態様で処理の状態と、第三の報知態様でその処理の指示者を同時に報知」した場合、第一の報知態様と第三の報知態様を知覚した人間は、処理の状態と指示者を知ることができる。例えば、第一の属性を赤系統の色セットとして、第三の属性を緑系統の色セットとする場合が、「別の属性」に該当する。
また、報知態様C決定モジュール145は、第三の報知態様で用いる第三の属性を設定するようにしてもよい。そして、報知態様C決定モジュール145は、第三の属性を設定する際、既に設定された第一の属性を排除して、設定候補となる属性を表示するようにしてもよい。
【0055】
報知態様A決定モジュール135、報知態様C決定モジュール145、報知モジュール150の組み合わせでは、以下の機能を有している。
報知態様A決定モジュール135は、処理の目的を、要素を構成する第二の属性を用いて報知するための第二の報知態様を決定するようにしてもよい。
また、報知態様C決定モジュール145は、その処理の指示者を表す情報を、その要素のうち、第二の報知態様で用いられる第二の属性とは別の第三の属性を用いて報知するための第三の報知態様を決定するようにしてもよい。
また、報知モジュール150は、第二の報知態様で処理の目的と、第三の報知態様で該処理の指示者を表す情報とを同時に報知するようにしてもよい。第二の報知態様は、要素を構成する第二の属性を用いて報知するための態様である。第三の報知態様は、その要素のうち、第二の報知態様で用いられる第二の属性とは別の第三の属性を用いて報知するための態様である。
また、報知態様C決定モジュール145は、第三の報知態様で用いる第三の属性を設定するようにしてもよい。そして、報知態様C決定モジュール145は、第三の属性を設定する際、既に設定された第二の属性を排除して、設定候補となる属性を表示するようにしてもよい。
【0056】
報知態様B決定モジュール140、報知態様A決定モジュール135、報知態様C決定モジュール145、報知モジュール150の組み合わせでは、以下の機能を有している。
報知態様B決定モジュール140は、処理の状態を、要素を構成する第一の属性を用いて報知するための第一の報知態様を決定するようにしてもよい。
また、報知態様A決定モジュール135は、処理の目的を、その要素のうち、第一の報知態様で用いられる第一の属性とは別の第二の属性を用いて報知するための第二の報知態様を決定するようにしてもよい。
また、報知態様C決定モジュール145は、その処理の指示者を表す情報を、その要素のうち、第一の報知態様で用いられる第一の属性とは別であって、第二の報知態様で用いられる第二の属性とは別の第三の属性を用いて報知するための第三の報知態様を決定するようにしてもよい。
また、報知モジュール150は、第一の報知態様で処理の状態と、第二の報知態様でその処理の目的と、第三の報知態様でその処理の指示者を表す情報とを同時に報知するようにしてもよい。第一の報知態様は、要素を構成する第一の属性を用いて報知するための態様である。第二の報知態様は、その要素のうち、第一の報知態様で用いられる第一の属性とは別の第二の属性を用いて報知するための態様である。第三の報知態様は、その要素のうち、第一の報知態様で用いられる第一の属性とは別であって、第二の報知態様で用いられる第二の属性とは別の第三の属性を用いて報知するための態様である。
また、報知態様A決定モジュール135は、第二の報知態様で用いる第二の属性を設定するようにしてもよい。そして、報知態様A決定モジュール135は、第二の属性を設定する際、既に設定された第一の属性を排除して、設定候補となる属性を表示するようにしてもよい。
また、報知態様C決定モジュール145は、第三の報知態様で用いる第三の属性を設定するようにしてもよい。そして、報知態様C決定モジュール145は、第三の属性を設定する際、既に設定された第一の属性と第二の属性を排除して、設定候補となる属性を表示するようにしてもよい。
【0057】
図2は、本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。
画像処理装置200A、画像処理装置200B、画像処理装置200C、ユーザー端末210A、ユーザー端末210B、処理サーバー220A、処理サーバー220B、設定サーバー230は、通信回線299を介してそれぞれ接続されている。通信回線299は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。また、処理サーバー220による機能は、クラウドサービスとして実現してもよい。画像処理装置200Aは、情報処理装置100Aを有している。画像処理装置200Bは、情報処理装置100Bを有している。画像処理装置200Cは、情報処理装置100Cを有している。画像処理装置200は、例えば、前述した複合機等である。画像処理装置200は、ユーザーから直接操作されたり、ユーザー端末210のユーザーからの操作を受け付けたりする。そして、画像処理装置200は、その操作に対応した処理を行ったり、処理サーバー220に対して処理(例えば、文字認識処理等)を依頼し、その処理結果を受け取ったりしてもよい。また、画像処理装置200は、ユーザーの操作に応じて、報知態様の設定を行うようにしてもよいし、設定サーバー230からの指示にしたがって、報知態様の設定を行うようにしてもよい。設定サーバー230からの指示は、複数の画像処理装置200に対しての設定となり、複数の画像処理装置200での報知態様を統一させることができる。
【0058】
図3は、本実施の形態による報知の形態の一例を示す説明図である。
報知モジュール150は、例えば、3つのレイヤ(レイヤ330A、レイヤ330B、レイヤ330C)を用いて報知する。レイヤ330Cに処理の目的を提示し、レイヤ330Bに処理の状態を提示し、レイヤ330Aに処理の指示者を表す情報を提示するようにしてもよい。レイヤ330B、レイヤ330Cについては、半透明処理を施して、レイヤ330A等の表示内容を重ねて見ることができるようにしてもよい。報知態様として、色セットを用いる場合は、レイヤ毎に色セットを対応付けるようにすれば、それぞれの報知を独立して制御することができるようになる。
なお、もちろんのことながら、同じレイヤ(1つのレイヤ)に、複数の報知態様を含ませてもよい。つまり、このような形態も、重ね合わせ(重畳)に含まれる。具体的には、「第一の報知態様」と「第二の報知態様」を、同じレイヤで表示させる等である。
【0059】
情報処理装置100が用いるデータについて、処理情報テーブル400、色セットテーブル500、処理目的等・色セット対応テーブル600を用いて説明する。
図4は、処理情報テーブル400のデータ構造例を示す説明図である。
処理情報テーブル400は、処理ID欄405、指示者欄410、処理目的欄415、指示受付日時欄420、処理開始日時欄425、パラメータ数欄430、パラメータ1欄435、処理状況欄490、処理終了日時欄495等を有している。
処理ID欄405は、本実施の形態において、処理を一意に識別するための情報(処理ID:IDentification)を記憶している。指示者欄410は、指示者(具体的には、ユーザーID等)を記憶している。処理の指示者を表す情報を報知する場合に用いる。処理目的欄415は、処理目的(処理の種類、具体的には、コピー、スキャン等)を記憶している。処理の目的を報知する場合に用いる。指示受付日時欄420は、指示を受け付けた日時(年、月、日、時、分、秒、秒以下、又はこれらの組み合わせであってもよい)を記憶している。処理開始日時欄425は、その指示に対応する処理を開始した日時を記憶している。パラメータ数欄430は、その処理に必要なパラメータ数を記憶している。この後、パラメータ数だけパラメータ1欄435が続くことになる。パラメータ1欄435は、その処理におけるパラメータ1を記憶している。処理状況欄490は、その処理における状況(処理状態)を記憶している。したがって、処理の進行によって、処理状況欄490内は変更する。処理の状態を報知する場合に用いる。処理終了日時欄495は、処理終了日時を記憶している。
【0060】
各々のアプリケーションは、それぞれ、そのアプリケーションを象徴する色セットを有している。この色セットは、テーマとも言われる。テーマは、メインとなる主色、主色とのバランス・視認性を考慮して決められた、描画色、影色、ハイライト色などいくつかの関連色からなる色の集合(セット)である。
アプリケーションの基本画面で、そのテーマは、それぞれのアプリケーションのテーマの主色を、目立つように、また、全てのアプリケーションで統一された作法で、ユーザーに提示している。なお、主色とは、その色セットの中心となる色であり、色セット内の主色以外の色は、その主色から派生した色である。例えば、主色が赤色である場合、その他の色は、その赤色を濃くした色(暗くした色)、薄くした色(明るくした色)等のように、その主色を想起できる程度に変換した色である。したがって、これらの色(例えば、赤色を濃くした色等)を認識したユーザーは、直ちに主色を想起し、その主色に関連付けられているアプリケーションに関する色であることがわかるようになっている。例えば、コピー機能については、青色を主色とした色セットを用いている。
アプリケーションを起動するアプリケーションボタンのアイコン(
図8の例、参照)も、テーマの主色を取り入れたデザインとなっている。
この「テーマ」(テーマの主色、そのテーマの主色を取り入れたアイコン)が、それぞれのアプリケーション(処理の目的)を象徴する態様である。
具体的には、色セットテーブル500を用いる。
図5(a)は、色セットテーブル500のデータ構造例を示す説明図である。報知態様として、色セットを用いた場合の例である。色セットを選択することによって、報知態様を決定することになる。
色セットテーブル500は、色セットID欄505、アイコン欄510、色セット欄515を有しており、色セット欄515は、メイン(1色)欄517、メイン(テクスチャパターン)欄519、シェード欄521、ハイライト色欄523、文字色欄525を有している。
色セットID欄505は、本実施の形態において、色セットを一意に識別するための情報(色セットID)を記憶している。アイコン欄510は、その色セットを用いるアイコンを記憶している。色セット欄515は、色セットを記憶している。色セット欄515には、5つのカラーが定義されている。もちろんのことながら、5種以外のカラーによって構成される色セットを定義してもよい。メイン(1色)欄517は、第1のメインカラー(1色)を記憶している。メイン(テクスチャパターン)欄519は、第2のメインカラーとして、メイン(1色)欄517のメインカラーを背景にしたテクスチャパターンとの混合のカラーを記憶している。シェード欄521は、そのメインカラーに対するシェードを記憶している。ハイライト色欄523は、そのメインカラーに対するハイライト色を記憶している。文字色欄525は、そのメインカラーにおける文字色を記憶している。例えば、メインカラーを背景とした場合の文字色である。
なお、
図5(b)にカラーパレット550と色セット560との関係を例示している。カラーパレット550は、複数の色セット560によって構成されている。色セットとして、例えば、黄色を主色とする色セット、金色を主色とする色セット、オレンジ色を主色とする色セット、赤色を主色とする色セット等がある。例えば、黄色、赤色、ダークグレイ、黒等の色セットを第一の報知態様として予め確保しておき、それ以外の色セットを第二の報知態様等として選択できるようにすればよい。
【0061】
図6は、処理目的等・色セット対応テーブル600のデータ構造例を示す説明図である。処理目的、処理の状態、処理の指示者に色セットを対応させることによって、その処理目的等に対しての報知態様を決定することになる。
処理目的等・色セット対応テーブル600は、処理目的等欄605、色セットID欄610を有している。処理目的等欄605は、処理目的、処理の状態、処理の指示者を記憶している。色セットID欄610は、処理目的等欄605の処理目的、処理の状態、処理の指示者に対応する色セットIDを記憶している。
【0062】
図7は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS702では、情報処理装置100が提供している複数のアプリケーションを提示する。例えば、情報処理装置100では、「コピーアプリ」「ファクスアプリ」「メールアプリ」「スキャン to USBアプリ」のように、ユーザーにわかりやすい単位でアプリケーションとして提供されている。
各アプリケーションは、ユーザーがホーム画面から各アプリケーション画面を開くボタンを押下することでアプリケーション基本画面を開く。ホーム画面は、アプリケーションボタンを並べた画面である。ホーム画面として、例えば、
図8に示すような表示を行う。
図8は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。画面800には、コメント表示欄810、ユーザー提示欄820、アプリケーションアイコン提示欄830を表示する。アプリケーションアイコン提示欄830では、例えば、コピーアイコン、スキャナー(メール送信)アイコン、ファクス/インターネットファクスアイコン、らくらくコピーアイコン、スキャナー(ボックス保存)アイコン、スキャナー(PC保存)アイコン、スキャナー(USBメモリー保存)アイコン、ボックス操作アイコン、デジカメプリントアイコン、ジョブテンプレートアイコン、カスタムサービスアイコンを提示する。
【0063】
ステップS704では、操作受付モジュール105は、ユーザーの操作によって、アプリケーションの選択があったか否かを判断し、アプリケーションの選択があった場合はステップS706へ進み、それ以外の場合はステップS702へ戻る。
図8の例では、いずれかのアイコンが選択されることによって、アプリケーションの基本画面を開く。
ステップS706では、報知態様A決定モジュール135は、処理目的にしたがった報知態様Aを決定する。
ステップS708では、報知モジュール150は、そのアプリケーションにおけるパラメータ設定画面を提示する。各アプリケーションは、ユーザーの操作によってホーム画面からアプリケーションボタンが押下されることでアプリケーション基本画面を開く。例えば、
図8に示すコピーアイコンが選択された場合、
図9に示すアプリケーション基本画面を開く。
図9は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。画面900には、アプリケーション提示欄910、ログインボタン920、スタートボタン930、パラメータ設定欄(コピー枚数)欄940、パラメータ設定欄(設定)欄950を表示する。他の設定を行いたい場合は、パラメータ設定欄(設定)欄950が選択される。
【0064】
ステップS710では、操作受付モジュール105は、ユーザーの操作によって、処理開始の指示があったか否かを判断し、指示があった場合はステップS712へ進み、それ以外の場合はステップS708へ戻る。例えば、
図9では、ユーザーはアプリケーション基本画面で、パラメータ設定(
図9の例では、コピー枚数の設定)を行ったのち、スタートボタン930が選択されることによってジョブ(処理)の実行が指示される。コピーアプリのテーマ(色セット)における主色はブルーであるので、
図9の例に示す画面900内(特に、アプリケーション提示欄910、ログインボタン920、スタートボタン930、パラメータ設定欄(コピー枚数)欄940)は、濃青、薄青の2色で描画する。いずれのアプリケーションも、基本画面の上部(アプリケーション提示欄910、ログインボタン920、スタートボタン930、パラメータ設定欄(コピー枚数)欄940に相当する部分)は、テーマの主色を基調とした態様で表示する。例えば、メールアプリのテーマにおける主色は明るいオレンジとすると、基本画面の上部は、濃オレンジ、黄みがかったオレンジの2色で描画する。
ステップS712では、処理モジュール110は、処理を開始する。起動されたジョブは、ジョブの状態をユーザーが確認できるように、実行中ジョブの状態をユーザーに報知する。そして、異常があった場合、処理が終了した場合、ユーザーに判断をしてもらいたい場合、などにそれぞれ、処理の状態をユーザーに報知する。これらの処理の詳細については、
図10以降の図を用いて説明する。
【0065】
図10は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS1002では、処理状態検知モジュール125は、処理中のジョブがあるか否かを判断し、ある場合はステップS1004へ進み、それ以外の場合は処理中のジョブが生じるまで待機する。
ステップS1004では、処理目的検知モジュール120は、処理目的を検知する。
ステップS1006では、指示者検知モジュール130は、処理の指示者を検知する。
ステップS1008では、処理状態検知モジュール125は、処理状況を検知する。
ステップS1010では、報知態様A決定モジュール135は、処理目的にしたがった報知態様Aを決定する。
ステップS1012では、報知態様C決定モジュール145は、指示者にしたがった報知態様Cを決定する。
ステップS1014では、報知態様B決定モジュール140は、処理状況にしたがった報知態様Bを決定する。
ステップS1016では、報知モジュール150は、報知態様A、報知態様B、報知態様Cを重ね合わせて提示する。
ステップS1018では、処理状態検知モジュール125は、他の処理中のジョブがあるか否かを判断し、ある場合はステップS1004へ戻り、それ以外の場合は処理を終了する(ステップS1099)。
【0066】
「処理の状態」には、以下の状態が含まれる。
・処理を起動するアプリケーションプログラムの稼動状態(待機中(Not running)、処理中(Active)、バックグラウンド処理中(Background)等)
・処理を起動するアプリケーションプログラムのパラメータ設定状態(初期値、初期値からの変更あり)及び表示中画面状態(基本画面の上に、パラメータ設定するためのある画面を開いている、等)
・アプリケーションから起動された処理の状態(例えば、未起動、起動待ち(準備中)、起動待ち(他のジョブの終了待ち)、実行中(例えば、読み込み中、フォーマット中、印字中、転送中等)、保留中(例えば、ユーザー介入待ち、紙詰まり(Jam)除去待ち、他のジョブの終了待ち)、終了(例えば、正常終了、異常終了、キャンセルされた等)等)
この処理例では、特に、「アプリケーションから起動された処理の状態」について記述する。
【0067】
ジョブを起動すると、ジョブの状態を報知する画面を表示するのが通例である。例えば、コピー画面で起動したジョブであれば、表示される報知画面がコピージョブの処理状態であることは明らかであり、この瞬間に限れば、「コピー」という目的は、わざわざ明示する必要がなく、テキストとして表示されていれば充分であるかもしれない。
一方、アプリケーション画面から起動する以外にも、起動方法として以下のものがある。
・ホーム画面で、
図8の例に示したような即時起動のアプリケーションボタンを押下してジョブ起動
・通信回線を通じて接続されたリモートユーザーインタフェース(Remote UI)からのジョブ起動
・ファクス受信、通信回線を通じて接続された外部機器からのプリント・スキャン指示等によるジョブ起動
・予め設定しておいた時刻に起動するジョブ(システムが起動させる)
・ネットワーク接続されたメンテナンスシステムによる、メンテナンスのための処理
また、起動以外にも、処理の状態が変わるときに、ユーザーに通知が必要なものもある。
さらに、「アプリケーションの稼動状態」を含めてもよい。これは、ユーザーによる能動的なタスク管理に必要な情報である。ただし、必ずしもユーザーが認識している必要がない情報である。
【0068】
「アプリケーションから起動された処理の状態」について、以下に説明する。
図11は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
図11(a)の例に示すように、進捗状態を表現するレイヤ1110、アプリケーションを表現するレイヤ1120、ベースレイヤ1130を重ね合わせて報知する例を示している。
図11(b)の例では、進捗状態を表現するレイヤ1110、アプリケーションを表現するレイヤ1120、ベースレイヤ1130を重ね合わせることを示している。そして、
図11(c)の例では、3つのレイヤを重ね合わせた後の重ね合わせ画像1140を示している。
【0069】
図12は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。画面900には、アプリケーション提示欄910、ログインボタン920、スタートボタン930、パラメータ設定欄(コピー枚数)欄940、状態提示欄1210を表示する。つまり、
図9の例に示した状態からスタートボタン930が選択された後の状態であって、画面900の下部に状態提示欄1210を表示している。状態提示欄1210には、左側に処理中であることを示す処理状況アニメーション表示1220を表示している。状態提示欄1210は、進捗状態を表現するレイヤ1110、アプリケーションを表現するレイヤ1120、ベースレイヤ1130を重ね合わせたものである。
【0070】
また、ユーザーの操作によって状態提示欄1210が選択(タップ)された場合、
図13の例に示すような表示を行う。
図13は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
画面900には、状態詳細提示領域1310を表示する。そして、状態詳細提示領域1310には、印刷中の処理状態(33%完了等)、指示者(ゲストユーザー)、設定(拡縮率、用紙サイズ、用紙色等)を表示している。
また、
図8に示した例に、ジョブ状態表示ボタンを用意し、ジョブ状態の一覧を表示するようにしてもよい。
【0071】
図14は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
図14(a)は、アプリケーションを象徴する色の重ね合わせ表示がない状態報知例である。以下に示す
図14(b)〜(f)と比べると、処理の目的がわかりにくい。つまり、文字「Copy」を確認しないと、処理の目的であるコピーであることが判明しない。
図14(b)〜(f)は、アプリケーションを象徴する色又はアイコンを重ね合わせて表示した状態報知例である。
図14(b)は、青色のコピーアイコン(縮小)1410を重ね合わせた例である。したがって、処理の目的がコピーであることが、
図14(a)の例よりもわかりやすい。
図14(c)は、
図14(c1)の例に示すように、状態提示欄1210cの左側にある処理状況アニメーション表示1220を囲む青色のリング1420を、重ね合わせて提示した例である。したがって、処理の目的がコピーであることが、
図14(a)の例よりもわかりやすい。
図14(d)は、
図14(d1)の例に示すように、青色のグラデーションであるコピー表現レイヤ1430を、重ね合わせて提示した例である。コピー表現レイヤ1430は、アプリケーションを表現するレイヤ1120と同等のものである。ただし、コピーを示す青色のグラデーションである。したがって、処理の目的がコピーであることが、
図14(a)の例よりもわかりやすい。
図14(e)は、
図14(e1)の例に示すように、上下に青色のコピー表現領域1444、コピー表現領域1446を有するコピー表現レイヤ1440を、重ね合わせて提示した例である。なお、コピー表現レイヤ1440の高さ1442は、状態提示欄1210eと同じ高さである。したがって、
図14(e)の例は、
図14(d)の例に示す状態提示欄1210d等よりも上下から青色がはみ出ているように表示されている。したがって、処理の目的がコピーであることが、
図14(a)の例よりもわかりやすい。
図14(f)は、
図14(f1)の例に示すように、状態提示欄1210fの左側にある処理状況アニメーション表示1220の下に青色のコピーアイコン1450を、重ね合わせて提示した例である。したがって、処理の目的がコピーであることが、
図14(a)の例よりもわかりやすい。また、処理中であることを示すために、コピーアイコン1450に対して、回転、拡大縮小、といったアニメーション表示を行ってもよい。
【0072】
図15は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。画面900には、アプリケーション提示欄910、ログインボタン920、状態提示欄1510、状態提示欄1520、状態提示欄1530、状態提示欄1540を表示する。
図15(a)は、ジョブの一覧を示している。したがって、画面900内に処理の状態が複数表示されており、どのアプリケーション(処理の目的)における状態であるかを明確に表示する必要がある。アプリケーションを象徴する色・アイコンを重ね合わせて表示した状態報知例である。
処理状況アニメーションで、実行中、実行待ち、完了の表現を変えている。そして、アプリケーションを示す色のグラデーションを重ね合わせている。具体的には、状態提示欄1510には、
図15(b)に示す青色のグラデーションアプリケーション表現レイヤ1550を重ね合わせている。状態提示欄1520には、
図15(b)に示す紫色のグラデーションアプリケーション表現レイヤ1550を重ね合わせている。状態提示欄1530には、
図15(b)に示す緑色のグラデーションアプリケーション表現レイヤ1550を重ね合わせている。状態提示欄1540には、
図15(c)に示す青色のグラデーションアプリケーション表現レイヤ1560を下部に重ね合わせている。高さが状態提示欄1540よりも低いことで、処理が終了していることを示している。
【0073】
図16は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。異常が発生した場合についても、どのアプリケーションの処理の異常であるか、がわかるように、統一的なグラフィック表示で表示する。
図16の例は、色のみをグラデーションで重畳している。
図16(a)の例では、画面900に、アプリケーション提示欄1610a、状態詳細提示欄1620a、状態提示アイコン(コピー中)1630aを表示する。アプリケーション提示欄1610aに、
図16(e)の例に示す青色のアプリケーション表現レイヤ1660を重ね合わせて表示している。
図16(b)では、画面900に、アプリケーション提示欄1610b、状態詳細提示欄1620b、状態提示アイコン(ファクス中)1630bを表示する。アプリケーション提示欄1610bに、
図16(f)の例に示す緑色のアプリケーション表現レイヤ1670を重ね合わせて表示している。
図16(c)では、画面900に、アプリケーション提示欄1610c、状態詳細提示欄1620c、状態提示アイコン(コピー停止)1630cを表示する。アプリケーション提示欄1610cに、
図16(e)の例に示す青色のアプリケーション表現レイヤ1660を重ね合わせて表示している。
図16(d)では、画面900に、アプリケーション提示欄1610d、状態詳細提示欄1620d、状態提示アイコン(ファクス停止)1630dを表示する。アプリケーション提示欄1610dに、
図16(f)の例に示す緑色のアプリケーション表現レイヤ1670を重ね合わせて表示している。
【0074】
図17は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
図16の例に示した「処理」の状態表示における別例である。
図17の例は、アイコンを含めた色のグラデーションを重畳している。
図17(a)の例では、画面900に、アプリケーション提示欄1710a、状態詳細提示欄1720a、状態提示アイコン(コピー中)1730a、アプリケーションアイコン(コピー)1740aを表示する。状態詳細提示欄1720a内に、状態提示アイコン(コピー中)1730aの下に、背景が青色のグラデーション処理されたアプリケーションアイコン(コピー)1740aを重ね合わせて提示している。
図17(b)の例では、画面900に、アプリケーション提示欄1710b、状態詳細提示欄1720b、状態提示アイコン(コピー中)1730b、アプリケーションアイコン(コピー)1740bを表示する。状態詳細提示欄1720b内に、状態提示アイコン(コピー中)1730bの下に、背景が青色のグラデーション処理されたアプリケーションアイコン(コピー)1740bを重ね合わせて提示している。ここでは、
図17(a)の例よりも青色のグラデーションを大きく提示している。
【0075】
処理の異常の他、処理が原因で、紙詰まり、消耗品切れを引き起こした場合も、原因となった処理を起動したアプリケーションを象徴する色、アイコンを重畳して表示してもよい。ただし、その処理が停止して困るのは起動したユーザーであることから、紙詰まり、消耗品切れが発生したときに、アプリケーションの色、アイコンを重畳表示するのは、アプリケーションを起動したユーザーがログインしているときに限る、など、限定的な表示をしてもよい。
図18は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS1802では、処理状態検知モジュール125は、エラーを検知したか否かを判断し、検知した場合はステップS1804へ進み、それ以外の場合はエラーを検知するまで待機する。
ステップS1804では、指示者検知モジュール130は、現在ログインしているユーザーを検知する。
ステップS1806では、指示者検知モジュール130は、エラーが発生したジョブの指示者を検知する。
ステップS1808では、指示者検知モジュール130は、現在ログインしているユーザーとエラーが発生したジョブの指示者の両者は一致するか否かを判断し、一致する場合はステップS1810へ進み、それ以外の場合はステップS1812へ進む。
ステップS1810では、報知モジュール150は、エラー表示を行う。
【0076】
ステップS1812では、処理状態検知モジュール125は、ログインしているユーザーのジョブ実行にエラーは障害となるか否かを判断し、障害となる場合はステップS1814へ進み、それ以外の場合はステップS1816へ進む。障害となる場合とは、そのエラーが発生したために、ログインしているユーザーのジョブ実行が中止(又は停止等)されてしまうことである。例えば、ログインしているユーザーのジョブがコピーである場合に、他の人によるプリントによって紙詰まりが発生した場合等が該当する。また、障害とならない場合とは、ログインしているユーザーのジョブがスキャンである場合は、他の人によるプリントによって紙詰まりが発生したとしても、ログインしているユーザーにエラー通知することなく(エラー発生の原因は他の人であるので、ログインしているユーザーは対処する責任はない)、ジョブを続行する。
ステップS1814では、報知モジュール150は、エラーが発生したジョブの指示者とともにエラーを表示する。エラー通知されたログインしているユーザーは、エラーが発生した原因であるジョブの指示者に対処を依頼するか、自分でエラー対策を行う。
ステップS1816では、報知モジュール150は、エラーを表示せずに、処理モジュール110は、ログインしているユーザーのジョブを実行する。
【0077】
図19は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。消耗品(イエロートナー)切れの障害が発生した場合の表示を示している。
画面900には、エラー詳細提示領域1910、エラータイトル提示領域1915を表示する。背景が赤色であるエラータイトル提示領域1915には、
図19(b)の例に示すアプリケーション提示レイヤ1920を重ね合わせて提示する。アプリケーション提示レイヤ1920の左側には青色のコピーアイコン1930がある。
【0078】
処理の異常を通知する際に、起動元となったアプリケーションの情報が即座に確認できることの効果は、特に、派生アプリケーションの実行において有用である。ここで、派生アプリケーションとは、情報処理装置100がもともと提供している基本アプリケーションから派生して作成したアプリケーションである。また、情報処理装置100が提供するAPI(Application Programming Interface)を利用したワークフローを含めてもよい。
派生アプリケーションの作成時には、元となるアプリケーションの持つ色セットを継承するようにしてもよいし、別途設定するようにしてもよい。
また、ワークフローを処理するための、ユーザー作成のアプリケーションもまた、独自の色セットを持つようにしてもよい。
ワークフローの場合、時間がかかる処理をシーケンシャル又は平行して行うが、そのひとつひとつの処理には時間がかかることがある。そのため、起動したユーザーがその場にいたとしても、起動した処理と無関係の操作を行っていたり、複数のワークフローを同時に動かしており、どのワークフローに関わる異常が発生したりしたのか、わからないことがある。
【0079】
図20、
図21に、一般的なワークフローの例と、実例を挙げる。
図20は、本実施の形態によって対象とする処理例を示す説明図である。これは、情報処理装置100で処理可能な、基本的な処理を組み合わせたワークフローの例を示している。具体的には、パラメータ設定2002、ジョブ起動2004、処理1:2011、処理2:2012、処理3:2013と処理を行い、次に、処理4−a:2014−a、処理4−b:2014−b、処理4−c:2014−cを並列して処理を行い、処理4−a:2014−aの次に処理5:2015の処理を行い、次に、処理4−b:2014−b、処理4−c:2014−cの処理が終了するのを待って、処理6:2016の処理を行い、ジョブ終了2099となる。
【0080】
図21は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。ワークフロー処理の具体例であって、処理途中で異常が発生した場合の処理例を示すものである。
ステップS2102では、ジョブを起動する。
ステップS2104では、ネットワーク接続を確認する。
ステップS2106では、ネットワーク接続があるか否かを判断し、ネットワーク接続がある場合はステップS2112へ進み、それ以外の場合はステップS2108へ進む。
ステップS2108では、ネットワーク接続なしの警告を行う。
ステップS2110では、ネットワーク設定を行い、ステップS2112へ進む。
ステップS2112では、処理サーバー220に処理を依頼する。
ステップS2114では、処理を待つ。
ステップS2116では、処理依頼を受け付ける。
ステップS2118では、処理を実行する。
ステップS2120では、処理が成功したか否かを判断する。
ステップS2122では、処理が成功したか否かを判断し、成功した場合は処理を終了し(ステップS2199)、それ以外の場合はステップS2124へ進む。
ステップS2124では、異常状態を通知する。
【0081】
図22は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。通信回線299に接続された処理サーバー220A(例えば、文字認識処理を行うサーバー)を利用した処理の途中で、異常が発生した場合の報知例である。文字認識処理自体は情報処理装置100ではなく、処理サーバー220Aが行っているので、その間、情報処理装置100では、他の処理を行うことができる。他の処理をしている間に、文字認識処理における異常が発生した場合、他の処理が終了してから、
図22の例に示すように、ユーザーに報知する。
図22(a)の例では、画面900には、エラー表示領域2210、エラータイトル提示領域2250を表示する。エラータイトル提示領域2250には、
図22(b)の例に示すアプリケーション表現レイヤ2260を重ね合わせて提示する。アプリケーション表現レイヤ2260の左側には桃色のクラウドサービスアイコン2270、桃色のグラデーションがある。
【0082】
処理の指示者を表す情報を報知する場合について説明する。
認証したユーザーのロール毎に、色を割り当て、ログイン状態を示すボタンの色を切り替えて表示する。例えば、未認証は黒色、認証済みの一般ユーザーは緑色、カスタマーエンジニアはオレンジ色等である。
認証状態又は処理を起動した主体に関する情報を報知する態様を、処理の状態の報知に重ね合わせると、例えば、
図23(a)のような表示が可能になる。つまり、状態提示欄1210に、
図23(b)の例に示すアプリケーション表現レイヤ2360を重ね合わせている。アプリケーション表現レイヤ2360には、左側に紫色のリモートサービスアイコン2370があり、紫色のグラデーションがある。これによって、ユーザーには、リモートによって起動されたジョブであることがわかる。
【0083】
情報処理装置100で起動したジョブについては、別のアイコン・色で表示してもよいし、情報処理装置100のユーザーが起動したジョブには追加情報をつけなくてもよい。
これによって、情報処理装置100の前で操作しているユーザーが、突然表示された状態の報知に驚くことなく、外部から処理が起動されたということを容易に認識できると同時に、その場にいないユーザーによって起動されたジョブよりも、自分がこれから起動しようとしているジョブのほうが優先度が高い、と判断した場合、ジョブの優先度を変更したり、一時保留したりなどして、自分のジョブを先に処理させることができるようになる。
また、ロールによってアクセス権を制限することと同等の仕組によって、ロール毎に、ロールを示す特徴(第三の報知状態で用いられる第三の属性の一例)を設定できるようにしてもよい。具体的には、以下の通りである。
ユーザー毎に、自分のアバター(例えば、写真、アイコン等)を設定することができるシステムは多い。
予め設定されているロールをユーザーに割り付けるだけではなく、情報処理装置100の管理者が任意にロールを追加、権限を設定できるようにすれば、ロールを作成するときに、ロール毎に、ユーザーのアカウントのアバターと同じように、それぞれを象徴するアイコンや、象徴するグラフィック表現を設定することで、処理を起動したユーザーがどのロールに属しているかを認識できるように表示してもよい。
ロールには、「システム自身」や、「外部からのメンテナンス」などを含んでもよい。
ロールを示す情報が、処理の状態の報知と同時にわかりやすく表示されれば、突然状態が報知されたとしても、ユーザーは安心して処理を続けたり、その処理に時間がかかることが想定されれば、自分の処理を後回しにしたり、又は、自分の処理を優先させたりの判断を下すことができる。
【0084】
図24は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
図24(a)に示す例は、「機械管理者」のロールであるユーザーが、時刻指定してアプリケーションのダウンロードを指示していた状態で、指定された時刻になって、ダウンロードが開始されたときに表示される画面の例である。
そのとき、この処理を指示したユーザーはその場(情報処理装置100の近辺)にいないかもしれないが、この画面を見た他のユーザーは、処理を指示したユーザーのロールがわかることで、怪しい処理ではないことを知って安心し、むやみに止めてはいけないと理解することができる。
図24(a)の例では、画面900に、状態詳細提示欄2410、指示者提示領域2450を表示する。指示者提示領域2450には、
図24(b)の例に示すアプリケーション表現レイヤ2460を重ね合わせて提示する。アプリケーション表現レイヤ2460の左側には緑色のアプリケーションダウンロードアイコン2470、下側には緑色のアプリケーション表現領域2465がある。
【0085】
次に、「処理の状態」として、アプリケーションのカスタマイズをしている状態について説明する。カスタマイズの画面では、ユーザの必要に応じて、アプリケーションの設定を変更することができる。例えば、アプリケーションのレイアウト(配置)等を設定することができる。
ここでは、アプリケーションの、表示のしかた、機能の並び順、をカスタマイズする例を示す。
図25(a)に示す例は、メールアプリにおける初期表示画面の設定の表示例を示している。画面900に、カスタマイズモード提示欄2510、(メールアプリの)初期表示画面設定欄2520を表示する。カスタマイズモード提示欄2510は、カスタマイズ中であることを示す黄色をメインとした色セットを用いており、(メールアプリの)初期表示画面設定欄2520はメールアプリであることを示すゴールド色をメインとした色セットを用いている。例えば、(メールアプリの)初期表示画面設定欄2520として、「Manual Entry/Search」、「Favorites」、「Contacts」、「App」がある。
図25(b)に示す例は、ファクスアプリにおける初期表示画面の設定の表示例を示している。画面900に、カスタマイズモード提示欄2510、(ファクスアプリの)初期表示画面設定欄2530を表示する。カスタマイズモード提示欄2510は、カスタマイズ中であることを示す黄色をメインとした色セットを用いており、(ファクスアプリの)初期表示画面設定欄2530はファクスアプリであることを示す緑色をメインとした色セットを用いている。例えば、(ファクスアプリの)初期表示画面設定欄2530として、「Manual Entry」、「Favorites」、「Contacts」、「App」がある。
【0086】
図26を参照して、本実施の形態の情報処理装置のハードウェア構成例について説明する。
図26に示す構成は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)等によって構成されるものであり、スキャナー等のデータ読み取り部2617と、プリンタ等のデータ出力部2618を備えたハードウェア構成例を示している。
【0087】
CPU(Central Processing Unit)2601は、前述の実施の形態において説明した各種のモジュール、すなわち操作受付モジュール105、処理モジュール110、ユーザーログインモジュール115、処理目的検知モジュール120、処理状態検知モジュール125、指示者検知モジュール130、報知態様A決定モジュール135、報知態様B決定モジュール140、報知態様C決定モジュール145、報知モジュール150等の各モジュールの実行シーケンスを記述したコンピュータ・プログラムにしたがった処理を実行する制御部である。
【0088】
ROM(Read Only Memory)2602は、CPU2601が使用するプログラムや演算パラメータ等を格納する。RAM(Random Access Memory)2603は、CPU2601の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を格納する。これらはCPUバス等から構成されるホストバス2604により相互に接続されている。
【0089】
ホストバス2604は、ブリッジ2605を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バス等の外部バス2606に接続されている。
【0090】
キーボード2608、マウス等のポインティングデバイス2609は、操作者により操作されるデバイスである。ディスプレイ2610は、液晶表示装置又はCRT(Cathode Ray Tube)等があり、各種情報をテキストやイメージ情報として表示する。また、ポインティングデバイス2609とディスプレイ2610の両方の機能を備えているタッチスクリーン等であってもよい。
【0091】
HDD(Hard Disk Drive)2611は、ハードディスク(フラッシュ・メモリ等であってもよい)を内蔵し、ハードディスクを駆動し、CPU2601によって実行するプログラムや情報を記録又は再生させる。ハードディスクには、各モジュールの処理結果、処理情報テーブル400、色セットテーブル500、処理目的等・色セット対応テーブル600のデータ等が格納される。さらに、その他の各種データ、各種コンピュータ・プログラム等が格納される。
【0092】
ドライブ2612は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体2613に記録されているデータ又はプログラムを読み出して、そのデータ又はプログラムを、インタフェース2607、外部バス2606、ブリッジ2605、及びホストバス2604を介して接続されているRAM2603に供給する。なお、リムーバブル記録媒体2613も、データ記録領域として利用可能である。
【0093】
接続ポート2614は、外部接続機器2615を接続するポートであり、USB、IEEE1394等の接続部を持つ。接続ポート2614は、インタフェース2607、及び外部バス2606、ブリッジ2605、ホストバス2604等を介してCPU2601等に接続されている。通信部2616は、通信回線に接続され、外部とのデータ通信処理を実行する。データ読み取り部2617は、例えばスキャナーであり、ドキュメントの読み取り処理を実行する。データ出力部2618は、例えばプリンタであり、ドキュメントデータの出力処理を実行する。
【0094】
なお、
図26に示す情報処理装置のハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、
図26に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続している形態でもよく、さらに
図26に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、特に、パーソナルコンピュータの他、携帯情報通信機器(携帯電話、スマートフォン、モバイル機器、ウェアラブルコンピュータ等を含む)、情報家電、ロボット、複写機、ファクス、スキャナー、プリンタ、複合機などに組み込まれていてもよい。
【0095】
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラムの全体又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、又は無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分若しくは全部であってもよく、又は別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化等、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。