(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第1の実施形態>
まず、本実施形態の蓄電池制御システムの全体像及び概要を説明する。
図1に、本実施形態の蓄電池制御システムの機能ブロック図の一例を示す。図示するように、蓄電池制御システムは、複数の第1の蓄電池制御装置10と、複数の第2の蓄電池制御装置20と、サーバ30とを有する。なお、第1の蓄電池制御装置10の数と第2の蓄電池制御装置20数は、同数であってもよいし、異なってもよい。
【0020】
第1の蓄電池制御装置10、第2の蓄電池制御装置20及びサーバ30は、任意の通信手段で、互いに通信可能に構成されている。例えば、第1の蓄電池制御装置10とサーバ30間の通信、及び、第2の蓄電池制御装置20とサーバ30間の通信は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークにより実現されてもよい。そして、第1の蓄電池制御装置10と第2の蓄電池制御装置20間の通信は、上記と同じ方式で実現されてもよいし、その他の方式で実現されてもよい。例えば、スマートメータ等で採用されている920MHz無線方式やその他の無線方式で、第1の蓄電池制御装置10と第2の蓄電池制御装置20間の通信を実現してもよい。
【0021】
本実施形態の蓄電池制御システムは、数分以下の短い周期の変動(電力系統の状態の変動)に応じて蓄電池を制御する。
【0022】
サーバ30は、電力系統の周波数の基準値からの乖離の程度に応じて蓄電池で充電又は放電する電力[W]を定めた制御情報(例:関数、対応テーブル等)を蓄電池毎に生成し、各蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)に送信する。なお、サーバ30は、電力系統の電圧の基準値からの乖離の程度に応じて蓄電池で充電又は放電する電力[W]を定めた制御情報(例:関数、対応テーブル等)を蓄電池毎に生成し、各蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)に送信してもよい。例えば、サーバ30は、数分から数十分周期で制御情報の内容を見直し、当該周期で新たな制御情報を各蓄電池制御装置に送信してもよい。
【0023】
第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20は、いずれも、サーバ30から受信した制御情報と、電力系統の状態情報とに基づき蓄電池の制御内容を決定し、決定した内容で蓄電池を制御する。しかし、第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20は、電力系統の状態情報の取得手段が互いに異なる。
【0024】
第1の蓄電池制御装置10は、測定装置から電力系統の状態情報を取得する。測定装置は、例えば、第1の蓄電池制御装置10を管理する電力需要家の敷地内に設置されている。
【0025】
一方、第2の蓄電池制御装置20は、第1の蓄電池制御装置10から電力系統の状態情報を取得する。すなわち、第1の蓄電池制御装置10は、測定装置から取得した電力系統の状態情報を、第2の蓄電池制御装置20に送信する。そして、第2の蓄電池制御装置20は、第1の蓄電池制御装置10から電力系統の状態情報を受信する。
【0026】
このような本実施形態の蓄電池制御システムの場合、第1の蓄電池制御装置10に対応して電力系統の状態情報を測定する測定装置を設置すればよく、第2の蓄電池制御装置20に対応して当該測定装置を設置する必要がない。かかる場合、設置すべき測定装置の数を減らすことができる。結果、全ての蓄電池制御装置に対応して測定装置を設置する場合に比べて、コスト負担を軽減できる。
【0027】
次に、第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20の構成を詳細に説明する。
【0028】
まず、本実施形態の第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20のハードウエア構成の一例について説明する。本実施形態の第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置2010が備える各機能部は、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD(Compact Disc)等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、通信ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0029】
図2は、本実施形態の第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20のハードウエア構成を例示するブロック図である。
図2に示すように、第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20は、プロセッサ1A、メモリ2A、入出力インターフェイス3A、周辺回路4A、バス5Aを有する。周辺回路4Aには、様々なモジュールが含まれる。なお、周辺回路4Aを有さなくてもよい。
【0030】
なお、第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20各々は、物理的及び/又は論理的に一体となった1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に互いに分かれた複数の装置により実現されてもよい。後者の場合、複数の装置各々が、
図2に示すようなハードウエア構成を備えてもよい。そして、複数の装置が協働して、第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20各々の機能を実現してもよい。
【0031】
バス5Aは、プロセッサ1A、メモリ2A、周辺回路4A及び入出力インターフェイス3Aが相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。プロセッサ1Aは、例えばCPU(Central Processing Unit) やGPU(Graphics Processing Unit)などの演算処理装置である。メモリ2Aは、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリである。入出力インターフェイス3Aは、入力装置(例:キーボード、マウス、マイク等)、外部装置、外部サーバ、外部センサ等から情報を取得するためのインターフェイスや、出力装置(例:ディスプレイ、スピーカ、プリンター、メーラ等)、外部装置、外部サーバ等に情報を出力するためのインターフェイスなどを含む。プロセッサ1Aは、各モジュールに指令を出し、それらの演算結果をもとに演算を行うことができる。
【0032】
次に、本実施形態の第1の蓄電池制御装置10の機能について詳細に説明する。
図3に、本実施形態の第1の蓄電池制御装置10の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、第1の蓄電池制御装置10は、取得部11と、制御部12と、送信部13とを有する。
【0033】
取得部11は、測定装置から電力系統の状態情報を取得する。状態情報としては、電力系統の周波数[Hz]、電圧[V]等が例示される。
【0034】
測定装置は、所定の時間間隔(例:数秒、コンマ数秒)で状態情報を繰り返し測定し、リアルタイム処理で第1の蓄電池制御装置10に測定結果を送信する。そして、取得部11は、所定の時間間隔(例:数秒、コンマ数秒)で状態情報を繰り返し取得する。
【0035】
測定装置と第1の蓄電池制御装置10間の通信は、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。しかし、配線の煩わしさや、配線に関する事故(例:人が配線に足を引っ掛ける等)等を考慮すると、無線通信とするのが好ましい。
【0036】
測定装置は、上述のような状態情報を測定できる位置であって、かつ、第1の蓄電池制御装置10と通信可能な位置に設置される。上述のような状態情報を測定できる位置は、分電盤、コンセント、配線上等が例示されるが、これらに限定されない。例えば、測定装置は、上述のような状態情報を測定できる位置であって、かつ、第1の蓄電池制御装置10から所定の距離以内(無線通信の通信距離等に応じて定まる値)に設置されてもよい。
【0037】
制御部12は、取得部11により取得された状態情報を用いて、蓄電池の充放電の制御内容を決定する。そして、制御部12は、決定した内容で充放電させるように蓄電池を制御する。
【0038】
制御部12は、電力系統の周波数の基準値からの乖離の程度に応じて蓄電池で充電又は放電する電力[W]を定めた制御情報(例:関数、対応テーブル等)を、サーバ30から受信する。例えば、制御部12は、数分から数十分周期で、最新の制御情報をサーバ30から受信してもよい。
【0039】
そして、制御部12は、最新の制御情報と、取得部11により取得された電力系統の周波数(状態情報)とに基づき、蓄電池の制御内容を決定する。すなわち、制御部12は、取得部11により取得された電力系統の周波数に基づき、電力系統の周波数の基準値からの乖離の程度を算出する。そして、制御部12は、算出した乖離の程度と制御情報とに基づき、蓄電池で充電又は放電する電力を決定する。次いで、制御部12は、決定した電力を充電又は放電させるように蓄電池を制御する。
【0040】
なお、サーバ30から受信する制御情報は、電力系統の電圧の基準値からの乖離の程度に応じて蓄電池で充電又は放電する電力[W]を定めた制御情報(例:関数、対応テーブル等)であってもよい。そして、制御部12は、当該制御情報と、取得部11により取得された電力系統の電圧(状態情報)とに基づき、蓄電池の制御内容を決定してもよい。
【0041】
取得部11は、サーバから制御情報を受信する時間間隔(数分〜数十分)よりも短い時間間隔(数秒〜コンマ数秒)で、電力系統の状態情報(周波数又は電圧)を取得することができる。そして、制御部12は、最新の制御情報と、最新の電力系統の状態情報とに基づいて、蓄電池を制御する。なお、サーバから新たな最新の制御情報を受信するまでは、その前に受信した制御情報(その時点で最新の制御情報)と、最新の電力系統の状態情報(周波数又は電圧)とに基づいて蓄電池を制御する。そして、サーバから新たな最新の制御情報を受信すると、新たに受信した制御情報と、最新の電力系統の状態情報とに基づいて蓄電池を制御する。
【0042】
ここで、
図4のフローチャートを用いて、制御部12の処理の流れの一例を説明する。制御部12は、取得部11から状態情報を取得すると(S10)、当該状態情報と、サーバ30から受信した最新の制御情報とに基づき、蓄電池の制御内容を決定する(S11)。そして、制御部12は、決定した制御内容で蓄電池に充放電させる(S12)。
【0043】
図3に戻り、送信部13は、取得部11により取得された状態情報を他の蓄電池制御装置(第2の蓄電池制御装置20)に送信する。例えば、送信部13は、ブロードキャストで第1の蓄電池制御装置10から所定の距離以内にいる第2の蓄電池制御装置20に一斉送信してもよい。送信部13は、取得部11による状態情報の取得からより小さいタイムロスで、当該送信を行うのが好ましい。
【0044】
送信部13は、自装置(第1の蓄電池制御装置10)を識別する情報に対応付けて状態情報を送信してもよい。また、送信部13は、状態情報の測定タイミングを示す情報(例:測定日時)を対応付けて状態情報を送信してもよい。
【0045】
なお、複数の第1の蓄電池制御装置10による状態情報の送信によりデータが輻輳しないように、複数の第1の蓄電池制御装置10各々の送信タイミングをずらす工夫がなされてもよい。すなわち、送信部13は、他の第1の蓄電池制御装置10の送信部13と異なるタイミングで、状態情報を送信してもよい。なお、輻輳の恐れがある近隣の他の第1の蓄電池制御装置10(例:所定の距離以内に位置する他の第1の蓄電池制御装置10)の送信部13と異なるタイミングで送信すればよい。輻輳の恐れがない遠方の他の第1の蓄電池制御装置10の送信部13との間の送信タイミングの調整は不要である。例えば、予め、複数の第1の蓄電池制御装置10各々の送信タイミングを定め、各第1の蓄電池制御装置10に登録しておいてもよい。各第1の蓄電池制御装置10は登録されている送信タイミングに従い状態情報の送信を行う。複数の第1の蓄電池制御装置10各々の送信タイミングは互いに所定時間だけずらされている。
【0046】
次に、本実施形態の第2の蓄電池制御装置20の機能について詳細に説明する。
図5に、本実施形態の第2の蓄電池制御装置20の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、第2の蓄電池制御装置20は、取得部21と、制御部22とを有する。
【0047】
取得部21は、他の1つ又は複数の蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10)から電力系統の状態情報を取得する。すなわち、第2の蓄電池制御装置20の取得部21は、第1の蓄電池制御装置10の送信部13が送信した状態情報を受信する。なお、通信可能な位置に複数の第1の蓄電池制御装置10が存在する場合、取得部21は、複数の第1の蓄電池制御装置10各々から状態情報を受信することができる。
【0048】
制御部22は、取得部21により取得された1つ又は複数の状態情報を用いて、蓄電池の充放電の制御内容を決定する。そして、制御部22は、決定した内容で充放電させるように蓄電池を制御する。
【0049】
制御部22は、電力系統の周波数の基準値からの乖離の程度に応じて蓄電池で充電又は放電する電力[W]を定めた制御情報(例:関数、対応テーブル等)を、サーバ30から受信する。例えば、制御部22は、数分から数十分周期で、最新の制御情報をサーバ30から受信してもよい。
【0050】
そして、制御部22は、最新の制御情報と、取得部21により取得された電力系統の周波数(状態情報)とに基づき、蓄電池の制御内容を決定する。すなわち、制御部22は、取得部21により取得された電力系統の周波数に基づき、電力系統の周波数の基準値からの乖離の程度を算出する。なお、取得部21が複数の第1の蓄電池制御装置10から電力系統の周波数(状態情報)を受信した場合、制御部22は、それら複数の周波数の統計値(例:平均値、最頻値、最大値、最小値、中央値等)を電力系統の周波数として、電力系統の周波数の基準値からの乖離の程度を算出することができる。制御部22は、状態情報に対応付けられた測定タイミングを示す情報(例:測定日時)に基づき、複数の状態情報を同タイミングで測定されたものどうしでまとめ、上記統計値を算出することができる。
【0051】
そして、制御部22は、算出した乖離の程度と制御情報とに基づき、蓄電池で充電又は放電する電力を決定する。次いで、制御部22は、決定した電力を充電又は放電させるように蓄電池を制御する。
【0052】
なお、サーバ30から受信する制御情報は、電力系統の電圧の基準値からの乖離の程度に応じて蓄電池で充電又は放電する電力[W]を定めた制御情報(例:関数、対応テーブル等)であってもよい。そして、制御部22は、当該制御情報と、取得部21により取得された電力系統の電圧(状態情報)とに基づき、蓄電池の制御内容を決定してもよい。
【0053】
取得部11は、サーバから制御情報を受信する時間間隔(数分〜数十分)よりも短い時間間隔(数秒〜コンマ数秒)で、電力系統の状態情報(周波数又は電圧)を取得することができる。そして、制御部12は、最新の制御情報と、最新の電力系統の状態情報とに基づいて、蓄電池を制御する。なお、サーバから新たな最新の制御情報を受信するまでは、その前に受信した制御情報(その時点で最新の制御情報)と、最新の電力系統の状態情報(周波数又は電圧)とに基づいて蓄電池を制御する。そして、サーバから新たな最新の制御情報を受信すると、新たに受信した制御情報と、最新の電力系統の状態情報とに基づいて蓄電池を制御する。
【0054】
ここで、
図4のフローチャートを用いて、制御部22の処理の流れの一例を説明する。制御部22は、取得部21から状態情報を取得すると(S10)、当該状態情報と、サーバ30から受信した最新の制御情報とに基づき、蓄電池の制御内容を決定する(S21)。そして、制御部22は、決定した制御内容で蓄電池に充放電させる(S22)。
【0055】
以上説明した本実施形態の蓄電池制御システムによれば、第1の蓄電池制御装置10に対応して電力系統の状態情報を測定する測定装置を設置すればよく、第2の蓄電池制御装置20に対応して当該測定装置を設置する必要がない。かかる場合、設置すべき測定装置の数を減らすことができる。結果、全ての蓄電池制御装置に対応して測定装置を設置する場合に比べて、コスト負担を軽減できる。
【0056】
<第2の実施形態>
本実施形態の蓄電池制御システムは、第1の蓄電池制御装置10が他の第1の蓄電池制御装置10から電力系統の状態情報を受信し、測定装置から取得した状態情報と他の第1の蓄電池制御装置10から取得した状態情報とに基づき蓄電池を制御する点で、第1の実施形態と異なる。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0057】
第1の蓄電池制御装置10の機能ブロック図は、第1の実施形態同様、
図3で示される。図示するように、第1の蓄電池制御装置10は、取得部11と、制御部12と、送信部13とを有する。
【0058】
取得部11は、第1の実施形態同様、測定装置から電力系統の状態情報を取得する。また、取得部11は、他の1つ又は複数の第1の蓄電池制御装置10から状態情報を取得する。すなわち、取得部11は、他の第1の蓄電池制御装置10(自装置と通信可能な位置関係にある他の第1の蓄電池制御装置10)の送信部13が送信した状態情報を受信する。
【0059】
制御部12は、取得部11により取得された複数の状態情報(測定装置から取得した状態情報、他の1つ又は複数の第1の蓄電池制御装置10から取得した状態情報)に基づき、蓄電池の制御内容を決定する。そして、制御部12は、決定した内容で充放電させるように蓄電池を制御する。
【0060】
制御部12は、電力系統の周波数の基準値からの乖離の程度に応じて蓄電池で充電又は放電する電力[W]を定めた制御情報(例:関数、対応テーブル等)を、サーバ30から受信する。例えば、制御部22は、数分から数十分周期で、最新の制御情報をサーバ30から受信してもよい。
【0061】
そして、制御部12は、最新の制御情報と、取得部11により取得された電力系統の周波数(状態情報)とに基づき、蓄電池の制御内容を決定する。すなわち、制御部12は、取得部11により取得された電力系統の周波数に基づき、電力系統の周波数の基準値からの乖離の程度を算出する。なお、取得部11が複数の電力系統の周波数(状態情報)を受信する本実施形態の場合、制御部12は、それら複数の周波数の統計値(例:平均値、最頻値、最大値、最小値、中央値等)を電力系統の周波数として、電力系統の周波数の基準値からの乖離の程度を算出することができる。制御部12は、状態情報に対応付けられた測定タイミングを示す情報(例:測定日時)に基づき、複数の状態情報を同タイミングで測定されたものどうしでまとめ、上記統計値を算出することができる。
【0062】
そして、制御部12は、算出した乖離の程度と制御情報とに基づき、蓄電池で充電又は放電する電力を決定する。次いで、制御部12は、決定した電力を充電又は放電させるように蓄電池を制御する。
【0063】
なお、サーバ30から受信する制御情報は、電力系統の電圧の基準値からの乖離の程度に応じて蓄電池で充電又は放電する電力[W]を定めた制御情報(例:関数、対応テーブル等)であってもよい。そして、制御部12は、当該制御情報と、取得部11により取得された電力系統の電圧(状態情報)とに基づき、蓄電池の制御内容を決定してもよい。
【0064】
第1の蓄電池制御装置10の送信部13の構成は、第1の実施形態と同様である。また、第2の蓄電池制御装置20及びサーバ30の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0065】
以上説明した本実施形態の蓄電池制御システムによれば、第1の実施形態と同様な作用効果を実現できる。また、本実施形態の蓄電池制御システムによれば、第1の蓄電池制御装置10は、測定装置から取得した状態情報、及び、他の第1の蓄電池制御装置10から取得した状態情報に基づき、蓄電池の制御内容を決定することができる。
【0066】
1つの状態情報のみに基づき蓄電池の制御内容を決定する場合、その状態情報にノイズがのったり、測定装置の故障等により測定精度が劣化した際に、その誤った状態情報に基づき蓄電池を制御するという不都合が発生し得る。測定装置から状態情報を取得できる第1の蓄電池制御装置10も複数の状態情報に基づき蓄電池を制御できる本実施形態の蓄電池制御システムによれば、上述のような不都合の発生を抑制できる。
【0067】
ここで、第1及び第2の実施形態に適用できる変形例を説明する。変形例では、第2の蓄電池制御装置20は所定の情報を近隣の他の蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)に送信する送信部を有してもよい。
【0068】
そして、第1の蓄電池制御装置10の送信部13、及び、第2の蓄電池制御装置20の送信部は、自装置に関する情報(以下、「第1の情報」)を自装置の識別情報に対応付けて近隣の他の蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)に一斉送信(例:ブロードキャスト)してもよい。第1の情報を受信した他の蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)は、受信した第1の情報を送信元の装置の識別情報に対応付けて記憶する。蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)は、任意のタイミング(例:3分おき、1時間おき、12時間おき、1日おき等)で第1の情報を一斉送信することができる。
【0069】
また、第1の蓄電池制御装置10の送信部13、及び、第2の蓄電池制御装置20の送信部は、任意のタイミングで、第1の情報の要求を、自装置の識別情報に対応付けて近隣の他の蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)に一斉送信(例:ブロードキャスト)してもよい。例えば、故障から復旧後の最初の起動時や、リセット操作によりそれまでに記憶した情報を削除した後などに、上記要求を送信してもよいし、オペレータからの操作に応じて上記要求を送信してもよい。
【0070】
上記要求を受信した近隣の他の蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)は、要求の送信元の装置に対応付けて記憶している第1の情報を、送信元の装置の識別情報に対応付けて、近隣の他の蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)に一斉送信(例:ブロードキャスト)する。
【0071】
上記要求を送信した蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)は、近隣の他の蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)から受信した第1の情報を自装置に記録する。これにより、蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)は、故障前やリセット前に自装置に記録されていた情報を復元することができる。
【0072】
なお、第1の情報の内容は特段制限されないが、例えば、直近所定時間以内にスマートメータで測定した測定データであってもよいし、第1の蓄電池制御装置10の取得部11が状態情報を送信するタイミングを示す情報であってもよい。
【0073】
当該変形例によれば、近隣の蓄電池制御装置間の連携により、故障前やリセット前に各装置に記録されていた情報を復元することができる。
【0074】
ここで、第1及び第2の実施形態に適用できる他の変形例を説明する。変形例では、第2の蓄電池制御装置20は所定の情報を近隣の他の蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)に送信する送信部を有してもよい。
【0075】
そして、第1の蓄電池制御装置10が一斉送信した状態情報を受信した第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20は、当該状態情報をさらに他の蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)に向けて一斉送信(転送)してもよい。ある第1の蓄電池制御装置10が送信した状態情報を転送できる当該変形例の場合、より遠くの蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)まで当該状態情報を届けることができる。
【0076】
なお、当該変形例の場合、状態情報を受信した蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)は、受信した状態情報を転送するか否かを判断する手段を有してもよい。当該手段は、例えば、受信した状態情報の測定タイミングからの経過時間が基準値を超える場合に転送せず、基準値以内である場合に転送すると判断してもよい。その他、自装置が過去に送信した状態情報を他の蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)から受信した場合、その状態情報を転送しないと判断してもよい。その他、転送される状態情報には、転送された回数が記録されてもよい。すなわち、各蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)は、転送する都度、当該転送された回数を更新してもよい。そして、転送された回数が基準値を超える場合に転送せず、基準値以内である場合に転送すると判断してもよい。
【0077】
また、情報を一斉送信する手段を備える蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び/又は第2の蓄電池制御装置20)は、電力系統の状態情報だけでなく、サーバ30から受信した制御情報を、他の蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)に所定周期で送信してもよい。
【0078】
なお、蓄電池に関する属性情報(定格出力、SOC(State Of Charge)、製造メーカー、製造年月日、劣化状況等)から蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)をグルーピングし、同じグループ内で制御情報の送受信を行ってもよい。この場合、例えば、制御情報を一斉送信する蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び/又は第2の蓄電池制御装置20)は、送信する制御情報に自装置の属するグループを識別する情報を付与して一斉送信してもよい。そして、一斉送信された制御情報を受信した蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)は、付与されたグループを識別する情報が自装置の属するグループを識別する情報であれば当該情報を自装置に記憶し、自装置の属するグループを識別する情報でなければ当該情報を破棄してもよい。このようにすれば、一部の蓄電制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)がサーバ30から制御情報を受信する必要がなくなる。結果、サーバ30と複数の蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び第2の蓄電池制御装置20)との間にデータの輻輳が発生することを防止できる。
【0079】
さらに、第1及び第2の実施形態に適用できる他の変形例を説明する。蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び/又は第2の蓄電池制御装置)は、電力系統の状態情報に代えて又は加えて、制御情報と電力系統の状態情報とに基づき決定した蓄電池の制御内容を他の蓄電池制御装置(第1の蓄電池制御装置10及び/又は第2の蓄電池制御装置)に一斉送信してもよい。
【0080】
ここで、
図6を用いて、第1及び第2の実施形態の蓄電池制御システムの構成例を説明する。図示するサーバが、上述したサーバ30に対応する。サーバは、RA(リソースアグリゲータ)に管理される。
【0081】
需要家1は、需要家EMS、測定装置、エネルギーデバイス(例:蓄電池)、スマートメータを有する。需要家2は、測定装置を有さない点で、需要家1と異なる。
【0082】
需要家1の需要家EMSが、上述した第1の蓄電池制御装置10に対応する。需要家2の需要家EMSが、上述した第2の蓄電池制御装置20に対応する。
【0083】
サーバと需要家EMSは、通信事業者により管理される通信網を介して互いに通信する。所定の距離以内に位置する需要家EMSどうしは、所定の無線通信方式(例:920MHz無線方式)で互いに通信する。なお、図示していないが、所定の距離以内に位置する需要家1の需要家EMSどうし(第1の蓄電池制御装置10どうし)が、所定の無線通信方式(例:920MHz無線方式)で互いに通信してもよい。
【0084】
なお、本明細書において、「取得」とは、自装置が他の装置や記憶媒体に格納されているデータまたは情報を取りに行くこと(能動的な取得)、たとえば、他の装置にリクエストまたは問い合わせして受信すること、他の装置や記憶媒体にアクセスして読み出すこと等、および、自装置に他の装置から出力されるデータまたは情報を入力すること(受動的な取得)、たとえば、配信(または、送信、プッシュ通知等)されるデータまたは情報を受信すること等、の少なくともいずれか一方を含む。また、受信したデータまたは情報の中から選択して取得すること、または、配信されたデータまたは情報を選択して受信することも含む。
【0085】
以下、参考形態の例を付記する。
1. 測定装置から電力系統の状態情報を取得する取得手段と、
前記状態情報を用いて蓄電池の充放電を制御する制御手段と、
前記状態情報を他の蓄電池制御装置に送信する送信手段と、
を有する蓄電池制御装置。
2. 1に記載の蓄電池制御装置において、
前記状態情報は、電力系統の周波数を含み、
前記制御手段は、前記蓄電池で充電又は放電する電力を電力系統の周波数の基準値からの乖離の程度に応じて定めた制御情報と、前記取得手段により取得された電力系統の周波数とに基づき、蓄電池の制御内容を決定する蓄電池制御装置。
3. 2に記載の蓄電池制御装置において、
前記制御手段は、他の蓄電池制御装置から取得した前記制御情報に基づき、蓄電池の制御内容を決定する蓄電池制御装置。
4. 2又は3に記載の蓄電池制御装置において、
前記制御手段は、
他の装置から所定周期で取得した前記制御情報に基づき、蓄電池の制御内容を決定し、
新たな前記制御情報を取得するまでは、その前に取得した前記制御情報と、前記状態情報とに基づき、蓄電池の制御内容を決定する蓄電池制御装置。
5. 1から4のいずれかに記載の蓄電池制御装置において、
前記取得手段は、他の1つ又は複数の蓄電池制御装置から前記状態情報を取得し、
前記制御手段は、前記取得手段により取得された複数の前記状態情報に基づき、蓄電池の制御内容を決定する蓄電池制御装置。
6. 2から4のいずれかに従属する5に記載の蓄電池制御装置において、
前記制御手段は、前記取得手段により取得された複数の電力系統の周波数の統計値と、前記制御情報とに基づき、蓄電池の制御内容を決定する蓄電池制御装置。
7. 1から6のいずれかに記載の蓄電池制御装置において、
前記送信手段は、他の蓄電池制御装置と異なるタイミングで、前記状態情報を送信する蓄電池制御装置。
8. 他の1つ又は複数の蓄電池制御装置から電力系統の状態情報を取得する取得手段と、
1つ又は複数の前記状態情報を用いて蓄電池の充放電を制御する制御手段と、
を有する蓄電池制御装置。
9. 8に記載の蓄電池制御装置において、
前記状態情報は、電力系統の周波数を含み、
前記制御手段は、前記蓄電池で充電又は放電する電力を電力系統の周波数の基準値からの乖離の程度に応じて定めた制御情報と、前記取得手段により取得された1つ又は複数の電力系統の周波数とに基づき、蓄電池の制御内容を決定する蓄電池制御装置。
10. 9に記載の蓄電池制御装置において、
前記制御手段は、他の蓄電池制御装置から取得した前記制御情報に基づき、蓄電池の制御内容を決定する蓄電池制御装置。
11. 9又は10に記載の蓄電池制御装置において、
前記制御手段は、
他の装置から所定周期で取得した前記制御情報に基づき、蓄電池の制御内容を決定し、
新たな前記制御情報を取得するまでは、その前に取得した前記制御情報と、前記状態情報とに基づき、蓄電池の制御内容を決定する蓄電池制御装置。
12. 9から11のいずれかに記載の蓄電池制御装置において、
前記制御手段は、前記取得手段により取得された複数の電力系統の周波数の統計値と、前記制御情報とに基づき、蓄電池の制御内容を決定する蓄電池制御装置。
13. 1から12のいずれかに記載の蓄電池制御装置において、
前記状態情報は、電力系統の電圧を含む蓄電池制御装置。
14. 1から7のいずれかに記載の蓄電池制御装置と、
8から13のいずれかに記載の蓄電池制御装置と、
を有する蓄電池制御システム。
15. コンピュータが、
測定装置から電力系統の状態情報を取得する取得工程と、
前記状態情報を用いて蓄電池の充放電を制御する制御工程段と、
前記状態情報を他の蓄電池制御装置に送信する送信工程と、
を実行する蓄電池制御方法。
16. コンピュータを、
測定装置から電力系統の状態情報を取得する取得手段、
前記状態情報を用いて蓄電池の充放電を制御する制御手段、
前記状態情報を他の蓄電池制御装置に送信する送信手段、
として機能させるプログラム。
17. コンピュータが、
他の1つ又は複数の蓄電池制御装置から電力系統の状態情報を取得する取得工程と、
1つ又は複数の前記状態情報を用いて蓄電池の充放電を制御する制御工程と、
を実行する蓄電池制御方法。
18. コンピュータを、
他の1つ又は複数の蓄電池制御装置から電力系統の状態情報を取得する取得手段、
1つ又は複数の前記状態情報を用いて蓄電池の充放電を制御する制御手段、
として機能させるプログラム。