特許第6805819号(P6805819)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6805819端末装置、情報提供システム、端末装置の処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6805819
(24)【登録日】2020年12月8日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】端末装置、情報提供システム、端末装置の処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G10L 19/018 20130101AFI20201214BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
   G10L19/018
   H04M1/00 R
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-254859(P2016-254859)
(22)【出願日】2016年12月28日
(65)【公開番号】特開2018-106100(P2018-106100A)
(43)【公開日】2018年7月5日
【審査請求日】2019年11月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】森崎 充敬
【審査官】 岩田 淳
(56)【参考文献】
【文献】 特表2004−531103(JP,A)
【文献】 特開2006−237673(JP,A)
【文献】 特開2002−374355(JP,A)
【文献】 特開2016−127344(JP,A)
【文献】 特開2010−041695(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10L 13/00−13/10
G10L 19/00−99/00
H04B 1/00
H04B 1/30
H04B 1/59
H04B 1/69− 1/72
H04B 11/00−13/02
H04J 1/00− 1/20
H04J 4/00−13/22
H04J 99/00
H04L 5/00− 5/12
H04M 1/00
H04M 1/24− 1/82
H04M 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を拡散符号で符号化した拡散符号化データを拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データ、又は、当該重畳データに基づいて再生された音を電気信号に変換したデータである対象データを取得する対象データ取得手段と、
複数の拡散符号を保持しており、ユーザに選択された拡散符号を用いて、前記対象データから前記情報を取り出す情報抽出手段と、
を有し、
前記重畳データは、電話から発信される着信音のデータに、発信者の氏名、名称、写真又は現在位置情報を重畳したデータを含む端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の端末装置において、
前記重畳データの中には、放送波として送受信される放送用データ、電話回線を介して送受信される電話用データ、及び、電話から発信される着信音のデータの中の少なくとも2つが含まれ、前記情報抽出手段は、各々に対応して拡散符号を保持している端末装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の端末装置において、
前記対象データ取得手段は、複数の情報を互いに異なる拡散符号で符号化した複数の拡散符号化データを拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データ、又は、当該重畳データに基づいて再生された音を電気信号に変換したデータである対象データを取得する端末装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の端末装置において、
前記情報は、URLを含む端末装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の端末装置と、
拡散符号で符号化された情報を拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データを送信する生成装置と、
前記重畳データに基づき音声を出力する音声出力装置と、
を有する情報提供システム。
【請求項6】
請求項1から4のいずれか1項に記載の端末装置と、
拡散符号で符号化された情報を拡散符号で符号化されていない音声データに重畳し、前記重畳データに基づき音声を出力する装置と、
を有する情報提供システム。
【請求項7】
コンピュータが、
情報を拡散符号で符号化した拡散符号化データを拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データ、又は、当該重畳データに基づいて再生された音を電気信号に変換したデータである対象データを取得する対象データ取得工程と、
複数の拡散符号を保持しており、ユーザに選択された拡散符号を用いて、前記対象データから前記情報を取り出す情報抽出工程と、
を実行し、
前記重畳データは、電話から発信される着信音のデータに、発信者の氏名、名称、写真又は現在位置情報を重畳したデータを含む端末装置の処理方法。
【請求項8】
コンピュータを、
情報を拡散符号で符号化した拡散符号化データを拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データ、又は、当該重畳データに基づいて再生された音を電気信号に変換したデータである対象データを取得する対象データ取得手段、
複数の拡散符号を保持しており、ユーザに選択された拡散符号を用いて、前記対象データから前記情報を取り出す情報抽出手段、
として機能させ
前記重畳データは、電話から発信される着信音のデータに、発信者の氏名、名称、写真又は現在位置情報を重畳したデータを含むプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、情報提供システム、端末装置の処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、音声にコンテンツ特定情報を重畳して送受信する手段が開示されている。重畳方式としては、コンテンツ特定情報と拡散符号を乗算した後に、音声データに重畳する方式を開示している。また、機器間の情報の送受信の方式として、一方の機器が情報を重畳した音声データを再生し、他方の機器がマイクで集音する方式を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−215189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
各種音声に各種情報を重畳して送受信することで様々な利益が得られる。例えば、テレビやラジオから出力される音声に各種情報を重畳することで、放送の楽しみ方が拡張する。また、電話から出力される音声に各種情報を重畳することで、電話の利便性が向上する。
【0005】
しかし、情報を重畳した音声の種類が増加し、周りにあふれると、音声データから適切に情報を取り出せない状況が発生し得る。例えば、テレビ、ラジオ、電話等から出力される各種音声は、同じタイミングで集音され得る。すなわち、これらの音声が重なった状態の音声データが、マイクなどを介して受信側で取得される。テレビ、ラジオ、電話等から出力される各種音声に同じ拡散符号で符号化した情報が重畳されている場合、当該拡散符号で復号処理して重畳されている情報を取り出すと、テレビ、ラジオ、電話等の音声各々に重畳された情報が重なりあったものが取り出される。すなわち、適切に情報を取り出せない。
【0006】
本発明の課題は、音声に情報を重畳して送受信する手法における新たな技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、
情報を拡散符号で符号化した拡散符号化データを拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データ、又は、当該重畳データに基づいて再生された音を電気信号に変換したデータである対象データを取得する対象データ取得手段と、
複数の拡散符号を保持しており、ユーザに選択された拡散符号を用いて、前記対象データから前記情報を取り出す情報抽出手段と、
を有し、
前記重畳データは、電話から発信される着信音のデータに、発信者の氏名、名称、写真又は現在位置情報を重畳したデータを含む端末装置が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、
前記端末装置と、
拡散符号で符号化された情報を拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データを送信する生成装置と、
前記重畳データに基づき音声を出力する音声出力装置と、
を有する情報提供システムが提供される。
【0009】
また、本発明によれば、
端末装置と、
拡散符号で符号化された情報を拡散符号で符号化されていない音声データに重畳し、前記重畳データに基づき音声を出力する装置と、
を有する情報提供システムが提供される。
【0010】
また、本発明によれば、
コンピュータが、
情報を拡散符号で符号化した拡散符号化データを拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データ、又は、当該重畳データに基づいて再生された音を電気信号に変換したデータである対象データを取得する対象データ取得工程と、
複数の拡散符号を保持しており、ユーザに選択された拡散符号を用いて、前記対象データから前記情報を取り出す情報抽出工程と、
を実行し、
前記重畳データは、電話から発信される着信音のデータに、発信者の氏名、名称、写真又は現在位置情報を重畳したデータを含む端末装置の処理方法が提供される。
【0011】
また、本発明によれば、
コンピュータを、
情報を拡散符号で符号化した拡散符号化データを拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データ、又は、当該重畳データに基づいて再生された音を電気信号に変換したデータである対象データを取得する対象データ取得手段、
複数の拡散符号を保持しており、ユーザに選択された拡散符号を用いて、前記対象データから前記情報を取り出す情報抽出手段、
として機能させ
前記重畳データは、電話から発信される着信音のデータに、発信者の氏名、名称、写真又は現在位置情報を重畳したデータを含むプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、音声に情報を重畳して送受信する手法における新たな技術が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態の情報提供システムの機能ブロック図の一例である。
図2】本実施形態の装置のハードウエア構成の一例を概念的に示す図である。
図3】本実施形態の生成装置の機能ブロック図の一例である。
図4】本実施形態の端末装置の機能ブロック図の一例である。
図5】本実施形態の端末装置が処理する情報の一例を模式的に示す図である。
図6】本実施形態の端末装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1の実施形態>
まず、本実施形態の概要を簡単に説明する。図1に示すように、本実施形態の情報提供システムは、生成装置10と、端末装置20と、音声出力装置30とを有する。生成装置10と音声出力装置30とのペアは複数存在する。なお、図示する例では、生成装置10と音声出力装置30とが物理的及び/又は論理的に分かれているが、生成装置10と音声出力装置30とは物理的及び/又は論理的に一体となって構成されてもよい。
【0015】
複数の生成装置10各々は、各種音声データに各種情報を重畳する。例えば、テレビやラジオの放送波として送受信される音声データに各種情報を重畳したり、電話回線を介して送受信される音声データに各種情報を重畳したり、電話から発信される着信音(着信を通知する音)の音声データに各種情報を重畳したりする。
【0016】
複数の生成装置10が各種音声データに各種情報を重畳する方式は同一であり、拡散符号で各種情報を符号化した後に、音声データに重畳するものである。しかし、複数の生成装置10各々が用いる拡散符号は、互いに異なる。
【0017】
例えば、テレビ用の拡散符号(放送局ごとや放送チャンネルごとの拡散符号であってもよい)、ラジオ用の拡散符号(放送局ごとや放送チャンネルごとの拡散符号であってもよい)、電話用の拡散符号等のように、予め音声の種類やその他属性ごとに拡散符号が決定されている。そして、複数の生成装置10各々は、予め自装置に対応して定められた拡散符号を用いて各種情報を符号化し、音声データに重畳する。
【0018】
音声出力装置30は、各種情報を重畳した音声データを処理し、スピーカを介して音声を出力する。
【0019】
端末装置20(例:携帯電話、スマートフォン、タブレット、ゲーム機、パーソナルコンピュータ等)は、音声出力装置30から出力された音声をマイクで集音し、音声データを生成する。また、端末装置20は、情報の取り出しに利用する拡散符号の指定を、ユーザから受付ける。例えば、端末装置20は、「テレビ」、「ラジオ」、「電話」等、複数の拡散符号各々に対応した情報を出力し、その選択肢の中から1つの選択を受付ける。そして、端末装置20は、ユーザにより選択された拡散符号を用いて、音声データに重畳されている情報を取り出す。
【0020】
このような本実施形態のシステムによれば、端末装置20で集音・生成した音声データの中に複数種類の音声が混じっている場合であっても(例:テレビ、ラジオ、電話の音声が混じった音声データ)、所望の情報を取り出すことができる。
【0021】
次に、本実施形態の生成装置10及び端末装置20のハードウエア構成の一例について説明する。本実施形態の生成装置10及び端末装置20各々が備える各機能部は、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD(Compact Disc)等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0022】
図2は、本実施形態の生成装置10及び端末装置20各々のハードウエア構成を例示するブロック図である。図2に示すように、生成装置10及び端末装置20各々は、プロセッサ1A、メモリ2A、入出力インターフェイス3A、周辺回路4A、バス5Aを有する。周辺回路4Aには、様々なモジュールが含まれる。なお、周辺回路4Aを有さなくてもよい。
【0023】
バス5Aは、プロセッサ1A、メモリ2A、周辺回路4A及び入出力インターフェイス3Aが相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。プロセッサ1Aは、例えばCPU(Central Processing Unit) やGPU(Graphics Processing Unit)などの演算処理装置である。メモリ2Aは、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリである。入出力インターフェイス3Aは、入力装置(例:キーボード、マウス、マイク等)、外部装置、外部サーバ、外部センサ等から情報を取得するためのインターフェイスや、出力装置(例:ディスプレイ装置、スピーカ、プリンター、メーラ等)、外部装置、外部サーバ等に情報を出力するためのインターフェイスなどを含む。プロセッサ1Aは、各モジュールに指令を出し、それらの演算結果をもとに演算を行うことができる。
【0024】
次に、本実施形態の生成装置10の機能について説明する。図3に示すように、生成装置10は、処理部11と、重畳部12と、送信部13とを有する。
【0025】
処理部11は、送信する情報(電子データ)を予め定められた拡散符号で符号化し、拡散符号化データを生成する。すなわち、処理部11は、情報に拡散符号を乗算することで、拡散符号化データを生成する。拡散符号の詳細は設計的事項であり、PN符号等あらゆる技術を採用できる。送信する情報は、URL等のテキストデータであってもよいし、画像データであってもよいし、その他であってもよい。
【0026】
本実施形態では、例えば、テレビ用の拡散符号(放送局ごとや放送チャンネルごとの拡散符号であってもよい)、ラジオ用の拡散符号(放送局ごとや放送チャンネルごとの拡散符号であってもよい)、電話用の拡散符号等のように、予め音声の種類やその他属性ごとに拡散符号が決定されている。そして、複数の生成装置10各々の処理部11は、予め自装置に対応して定められた拡散符号(例:予め自装置内に記憶されている拡散符号)を用いて各種情報を符号化する。
【0027】
重畳部12は、拡散符号で符号化されていない音声データ(音声波形)に、処理部11により生成された拡散符号化データを重畳して、重畳データを生成する。例えば、重畳部12は、音声データに拡散符号化データを乗算することで、重畳データを生成する。
【0028】
情報の符号化、音声データへの重畳手法は設計的事項であり、あらゆる技術を採用できる。例えば、特許文献1に開示されている技術を利用してもよい。
【0029】
送信部13は、外部装置に重畳データを送信する。送信部13は、あらゆる送信手段を用いて、重畳データを送信することができる。例えば、送信部13は、テレビやラジオの放送波として、重畳データを送信してもよい。その他、送信部13は、電話回線を介して、重畳データを送信してもよい。その他、送信部13は、インターネット等の通信ネットワークを介して、重畳データを送信してもよい。送信部13から送信された重畳データは、音声出力装置30に取得される。
【0030】
なお、生成装置10と音声出力装置30が物理的及び/又は論理的に一体となって構成される場合、生成装置10及び音声出力装置30間での重畳データの送受信は不要となる。この場合、生成装置10は送信部13を有さなくてもよい。
【0031】
次に、本実施形態の端末装置20の機能について説明する。図4に示すように、端末装置20は、対象データ取得部21と、情報抽出部22とを有する。端末装置20は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット、ゲーム機、パーソナルコンピュータ等である。端末装置20に所定のソフトウエアをインストールすることで、対象データ取得部21及び情報抽出部22が実現される。
【0032】
対象データ取得部21は、対象データを取得する。対象データは、重畳データ、又は、当該重畳データに基づいて再生された音(音声出力装置30から出力された音)をマイクで電気信号に変換したデータである。
【0033】
例えば、対象データ取得部21は、マイクを介して、音声出力装置30から出力された音を集音し、電気信号に変換することで、対象データを取得してもよい。その他、端末装置20は、生成装置10から送信された重畳データを受信してもよい。生成装置10と端末装置20間の通信手段は特段制限されない、
【0034】
情報抽出部22は、予め、複数の拡散符号を保持している。情報抽出部22は、テレビ用の拡散符号(放送局ごとや放送チャンネルごとの拡散符号であってもよい)、ラジオ用の拡散符号(放送局ごとや放送チャンネルごとの拡散符号であってもよい)、電話用の拡散符号等のように、予め音声の種類やその他属性ごとに決定された拡散符号を、保持している。図5に、情報抽出部22が保持する拡散符号の一例を示す。図5の例では、複数の拡散符号各々に対応付けて、各々を識別する情報(名称)が記憶されている。情報抽出部22は、放送波として送受信される放送用データ、電話回線を介して送受信される電話用データ、及び、電話から発信される着信音のデータの中の少なくとも2つ各々に対応した拡散符号を保持してもよい。
【0035】
情報抽出部22は、複数の拡散符号から1つを選択する操作を、ユーザから受付ける。例えば、情報抽出部22は、ディスプレイを介して複数の拡散符号の選択肢を提示し、そこから1つの選択を受付けてもよい。情報抽出部22は、例えば、図5に示す名称を利用して選択肢を提示してもよい。また、情報抽出部22は、階層的に情報を提示し、複数回の入力を受付けることで、1つの拡散符号の選択を受付けてもよい。
【0036】
そして、情報抽出部22は、ユーザにより選択された拡散符号を用いた復号処理により、対象データ取得部21により取得された対象データから情報を取り出す。復号処理の詳細は設計的事項であり、あらゆる技術を採用できる。例えば、特許文献1に開示されている技術を利用してもよい。
【0037】
情報抽出部22により対象データから情報が抽出された後、端末装置20は、抽出された情報を用いた所定の処理を実行してもよい。
【0038】
例えば、抽出された情報がURLである場合、当該URLで示されるアドレスにアクセスしてもよい。また、アクセスする前に、「当該URLにアクセスしますか?Yes or No」等の案内をディスプレイに出力してもよい。そして、Yesの入力を受付けると、当該URLにアクセスしてもよい。
【0039】
また、抽出された情報がその他のテキスト情報である場合、当該テキスト情報をディスプレイに表示してもよい。また、表示する前に、「テキスト情報を表示しますか?Yes or No」等の案内をディスプレイに出力してもよい。そして、Yesの入力を受付けると、当該テキスト情報をディスプレイに表示してもよい。
【0040】
また、抽出された情報が画像である場合、当該画像情報をディスプレイに表示してもよい。また、表示する前に、「画像を表示しますか?Yes or No」等の案内をディスプレイに出力してもよい。そして、Yesの入力を受付けると、当該画像をディスプレイに表示してもよい。
【0041】
ここで、図6のフローチャートを用いて、端末装置20の処理の流れの一例を説明する。
【0042】
ユーザの操作、すなわち、所定のソフトウエアを起動する操作や、そのソフトウエアに含まれる所定の処理を開始する操作等に応じて、以下の処理が開始される。
【0043】
まず、端末装置20は、拡散符号を選択する操作を受付ける(S20)。例えば、端末装置20は、複数の拡散符号各々に対応する名称(図5参照)をディスプレイに表示し、その選択肢の中から1つを選択する操作を受付ける。なお、端末装置20は、以降の任意のタイミングで、拡散符号の選択を変更する操作を受付けることができてもよい。
【0044】
S20の後、端末装置20は、マイクを介して集音及び音声データの生成を開始する。当該処理により、音声出力装置30から出力された重畳データ(対象データ)が端末装置20により取得される(S21)。
【0045】
その後、端末装置20は、S20で選択された拡散符号を用いた復号処理により、対象データから情報を取り出す(S22)。
【0046】
その後、端末装置20は、取り出した情報を用いた所定の処理を実行する。例えば、抽出された情報(URL)で示されるアドレスにアクセスしたり、抽出された情報(テキスト情報、画像など)をディスプレイに表示したりする。
【0047】
ここで、本実施形態の具体例を説明する。
【0048】
「具体例1−1」
具体例1−1では、テレビ(又はラジオ)の放送波として送受信される放送用の音声データに拡散符号化データを重畳する。例えば、番組に関連する情報(URL等)を拡散符号で符号化し、放送用の音声データに重畳する。当該例では、生成装置10は、テレビやラジオの放送局に設置された機器であり、音声出力装置30はテレビやラジオである。
【0049】
視聴者は、テレビ(又はラジオ)で放送を視聴しながら、端末装置20を操作し、所定のソフトウエアを起動する。そして、視聴者は、拡散符号を選択する操作を行う。例えば、視聴中の媒体(テレビ又はラジオ)を選択したり、視聴中のチャンネルを選択したりすることで、それに対応した拡散符号が選択される。
【0050】
端末装置20は、テレビ(又はラジオ)から出力される番組の音を集音し、音声データを生成する。そして、端末装置20は、選択された拡散符号で復号処理を行い、音声データから所定の情報、例えば番組に関連する情報(URL等)を取り出す。端末装置20は、取り出した情報をディスプレイに表示したり、取り出したURLにアクセスしたりする。
【0051】
「具体例1−2」
具体例1−2では、電話回線を介して送受信される音声データに拡散符号化データを重畳する。ここでは、自動再生される電話アンケートの音声データに拡散符号化データを重畳する例を説明する。
【0052】
電話の発信側では、予め自動再生する電話アンケートの音声データが生成され、記憶されている。この記憶されている音声データに、アンケートの回答を受付けるホームページのURLが重畳されている。
【0053】
発信側の電話から所定の電話番号に電話をかけ、相手側に繋がると、上記音声データの再生が開示される。この音声データの冒頭で、音声データにURLが重畳されていることの案内が行われてもよい。
【0054】
受信側は、電話の音を聞きながら、端末装置20を操作し、所定のソフトウエアを起動する。そして、受信側は、拡散符号を選択する操作を行う。例えば、複数の選択肢の中から電話を選択することで、それに対応した拡散符号が選択される。
【0055】
端末装置20は、電話から出力される音を集音し、音声データを生成する。そして、端末装置20は、選択された拡散符号で復号処理を行い、音声データから所定の情報、すなわち所定のホームページのURLを取り出す。端末装置20は、取り出したURLにアクセスし、取得したデータを処理して、ホームページをディスプレイに表示する。以降、端末装置20は、当該ホームページを介したアンケートの回答を受付け、所定のサーバに送信する。
【0056】
「具体例1−3」
具体例1−3では、テレビの放送波として送受信される放送用の音声データに拡散符号化データを重畳する。具体的には、ゲーム化されている番組の音声データに、当該ゲームを識別する情報や、当該ゲーム内で使用する情報(例:当日の放送内容に関するキーワード等)を重畳する。当該例では、生成装置10は、テレビやラジオの放送局に設置された機器であり、音声出力装置30はテレビやラジオである。
【0057】
視聴者は、テレビで番組を視聴しながら、端末装置20(ゲーム機、スマートフォン、タブレット等)を操作し、所定のソフトウエアを起動する。そして、視聴者は、拡散符号を選択する操作を行う。例えば、視聴中の媒体(テレビ又はラジオ)を選択したり、視聴中のチャンネルを選択したりすることで、それに対応した拡散符号が選択される。
【0058】
端末装置20は、テレビから出力される番組の音を集音し、音声データを生成する。そして、端末装置20は、選択された拡散符号で復号処理を行い、音声データから所定の情報、具体的にはゲームを識別する情報や、ゲーム内で使用する情報(例:当日の放送内容に関するキーワード等)を取り出す。
【0059】
その後、端末装置20は、取り出した「ゲームを識別する情報」で特定されるゲーム(ソフトウエア)を起動し、当該ソフトウエアに、取り出した「ゲーム内で使用する情報(例:当日の放送内容に関するキーワード等)」を渡す。ゲームのソフトウエアは、取得した「ゲーム内で使用する情報(例:当日の放送内容に関するキーワード等)」を用いて所定の処理を実行する。結果、ゲームの内容とテレビの内容とを同期させることができる。
【0060】
当該具体例の変形例を説明する。ゲームの一機能として、テレビやラジオの番組の音の集音及び音声データの生成、拡散符号の選択の受付け、選択された拡散符号を用いてテレビやラジオの番組の音声データからゲーム内で使用する情報(例:当日の放送内容に関するキーワード等)の抽出、抽出した情報を利用した所定の処理の実行等が実現されてもよい。この場合、視聴者は、テレビで番組を視聴しながら、端末装置20(ゲーム機、スマートフォン、タブレット等)を操作して所定のゲームの当該機能を起動し、拡散符号の選択等の所定の操作を行うこととなる。
【0061】
「具体例1−4」
具体例1−4では、電話の着信音に、拡散符号化データを重畳する。受信側の電話(生成装置10及び音声出力装置30)は、電話の着信を受けると、発信側の電話番号をキーとして、自装置内に登録された電話帳データを検索し、発信側の関連情報を抽出する。抽出される関連情報は、発信者の氏名・名称や写真などであってもよい。
【0062】
受信側の電話は、抽出した関連情報を所定の拡散符号で符号化し、着信音の音声データに重畳する。そして、受信側の電話は、発信者の関連情報を拡散符号化データとして重畳した着信音の音声データを処理し、着信音を出力する。
【0063】
着信音を聞いた受信者は、端末装置20を操作し、所定のソフトウエアを起動する。そして、受信者は、拡散符号を選択する操作を行う。例えば、複数の選択肢の中から電話を選択することで、それに対応した拡散符号が選択される。
【0064】
端末装置20は、電話から出力される着信音を集音し、音声データを生成する。そして、端末装置20は、選択された拡散符号で復号処理を行い、音声データから所定の情報、すなわち発信者の関連情報を取り出す。端末装置20は、取り出した関連情報をディスプレイに表示する。結果、受信者は、ディスプレイに表示された関連情報に基づき、発信者を識別できる。
【0065】
上記説明では、受信側の電話が生成装置10及び音声出力装置30として機能するが、変形例として、受信側の電話は音声出力装置30として機能し、受信側の構内交換機(PBX:private branch exchange)が生成装置10として機能してもよい。すなわち、構内交換機が、拡散符号化データの生成、及び、重畳データの生成を行ってもよい。
【0066】
「具体例1−5」
具体例1−5では、電話の着信音に、拡散符号化データを重畳する。受信側の電話(生成装置10及び音声出力装置30)は、電話の着信を受ける際、発信側の電話番号を含む発信側の関連情報を受信する。受信される関連情報は、発信者の氏名・名称、写真、現在位置などであってもよい。
【0067】
受信側の電話は、受信した関連情報を所定の拡散符号で符号化し、着信音の音声データに重畳する。そして、受信側の電話は、発信者の関連情報を拡散符号化データとして重畳した着信音の音声データを処理し、着信音を出力する。
【0068】
着信音を聞いた受信者は、端末装置20を操作し、所定のソフトウエアを起動する。そして、受信者は、拡散符号を選択する操作を行う。例えば、複数の選択肢の中から電話を選択することで、それに対応した拡散符号が選択される。
【0069】
端末装置20は、電話から出力される着信音を集音し、音声データを生成する。そして、端末装置20は、選択された拡散符号で復号処理を行い、音声データから所定の情報、すなわち発信者の関連情報を取り出す。端末装置20は、取り出した関連情報をディスプレイに表示する。結果、受信者は、ディスプレイに表示された関連情報に基づき、発信者を識別できる。
【0070】
上記説明では、受信側の電話が生成装置10及び音声出力装置30として機能するが、変形例として、受信側の電話は音声出力装置30として機能し、受信側の構内交換機(PBX)が生成装置10として機能してもよい。すなわち、構内交換機が、拡散符号化データの生成、及び、重畳データの生成を行ってもよい。
【0071】
「具体例1−6」
具体例1−6は、具体例1−1から具体例1−5の中の少なくとも2つを組み合わせたものである。
【0072】
以上説明した本実施形態の情報提供システムによれば、情報を重畳された音声が周りにあふれ、端末装置20で集音・生成した音声データの中に複数種類の音声が混じるという状況が生じた場合であっても、所望の情報を取り出すことが可能となる。
【0073】
<第2の実施形態>
本実施形態の情報提供システムは、生成装置10の構成が第1の実施形態と異なる。具体的には、重畳部12は、複数の情報各々を互いに異なる拡散符号で符号化した複数の拡散符号化データを共通の音声データに重畳できる点で異なる。情報提供システムのその他の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0074】
ここで、本実施形態の具体例を説明する。
【0075】
「具体例2−1」
具体例2−1では、任意の音声データに複数の拡散符号化データを重畳する。ここでは、音声データは、テレビの放送波として送受信される放送用データであるものとする。すなわち、生成装置10は、テレビやラジオの放送局に設置された機器であり、音声出力装置30はテレビやラジオである。
【0076】
重畳される複数の拡散符号化データは、アンケートの回答の選択肢各々に対応した情報(URL等)である。アンケートの回答の選択肢は、「はい」及び「いいえ」であってもよいし、これにその他(「分かりません」等)が含まれてもよいし、その他であってもよい。
【0077】
当該例では、端末装置20の情報抽出部22は、予め、回答の選択肢各々に対応した拡散符号を保持している。そして、端末装置20は、アンケートの回答をユーザから受付けることで、拡散符号の選択を受付ける。
【0078】
視聴者は、テレビで番組を視聴しながら、端末装置20を操作し、所定のソフトウエアを起動する。そして、受信者は、拡散符号を選択する操作を行う。例えば、複数の選択肢の中からテレビを選択し、次いで、複数の放送チャンネルの中から視聴中の放送チャンネルを選択し、その後、複数の選択肢の中から「アンケート」を選択してもよい。すると、端末装置20は、アンケートの回答(例:「はい」または「いいえ」)を入力する案内をディスプレイに表示する。アンケートに回答することで、1つの拡散符号が選択される。視聴者は、番組の中で放送されたアンケートの内容に基づき、回答を決定する。そして、決定した回答を端末装置20に入力する。これにより、決定された回答に対応する拡散符号が選択される。
【0079】
端末装置20は、テレビから出力される番組の音を集音し、音声データを生成する。そして、端末装置20は、入力されたアンケートの回答に対応する拡散符号で復号処理を行い、音声データから所定の情報(アンケートの回答に対応するURL等)を取り出す。端末装置20は、取り出した情報をディスプレイに表示したり、取り出したURLにアクセスしたりする。
【0080】
なお、アンケートに代えて、クイズ等としてもよい。
【0081】
「具体例2−2」
具体例2−2では、電話の着信音に、複数の拡散符号化データを重畳する。受信側の電話(生成装置10及び音声出力装置30)は、電話の着信を受けると、発信側の電話番号をキーとして、自装置内に登録された電話帳データを検索し、発信側の関連情報を抽出する。抽出される関連情報は、発信者の氏名・名称や写真などであってもよい。
【0082】
受信側の電話は、抽出した複数種類の関連情報(発信者の氏名・名称、写真等)を、各々に対応した拡散符号で符号化し、それらを着信音の音声データに重畳する。そして、受信側の電話は、発信者の複数種類の関連情報を拡散符号化データとして重畳した着信音の音声データを処理し、着信音を出力する。
【0083】
着信音を聞いた受信者は、端末装置20を操作し、所定のソフトウエアを起動する。そして、受信者は、拡散符号を選択する操作を行う。例えば、複数の選択肢の中から電話を選択し、さらに、複数種類の関連情報の中からいずれかを選択する。これにより、選択された関連情報の種類に対応する拡散符号が選択される。
【0084】
端末装置20は、電話から出力される着信音を集音し、音声データを生成する。そして、端末装置20は、選択された拡散符号で復号処理を行い、音声データから所定種類の関連情報を取り出す。端末装置20は、取り出した関連情報をディスプレイに表示する。結果、受信者は、ディスプレイの関連情報に基づき、発信者を識別できる。
【0085】
上記説明では、受信側の電話が生成装置10及び音声出力装置30として機能するが、変形例として、受信側の電話は音声出力装置30として機能し、受信側の構内交換機(PBX)が生成装置10として機能してもよい。すなわち、構内交換機が、拡散符号化データの生成、及び、重畳データの生成を行ってもよい。
【0086】
「具体例2−3」
具体例2−3では、電話の着信音に、複数の拡散符号化データを重畳する。受信側の電話(生成装置10及び音声出力装置30)は、電話の着信を受ける際、発信側の電話番号を含む発信側の複数種類の関連情報を受信する。抽出される関連情報は、発信者の氏名・名称、写真、現在位置などであってもよい。
【0087】
受信側の電話は、受信した複数種類の関連情報(発信者の氏名・名称、写真、現在位置等)を、各々に対応した拡散符号で符号化し、それらを着信音の音声データに重畳する。そして、受信側の電話は、発信者の複数種類の関連情報を拡散符号化データとして重畳した着信音の音声データを処理し、着信音を出力する。
【0088】
着信音を聞いた受信者は、端末装置20を操作し、所定のソフトウエアを起動する。そして、受信者は、拡散符号を選択する操作を行う。例えば、複数の選択肢の中から電話を選択し、さらに、複数種類の関連情報の中からいずれかを選択する。これにより、選択された関連情報の種類に対応する拡散符号が選択される。
【0089】
端末装置20は、電話から出力される着信音を集音し、音声データを生成する。そして、端末装置20は、選択された拡散符号で復号処理を行い、音声データから所定種類の関連情報を取り出す。端末装置20は、取り出した関連情報をディスプレイに表示する。結果、受信者は、ディスプレイの関連情報に基づき、発信者を識別できる。
【0090】
上記説明では、受信側の電話が生成装置10及び音声出力装置30として機能するが、変形例として、受信側の電話は音声出力装置30として機能し、受信側の構内交換機(PBX)が生成装置10として機能してもよい。すなわち、構内交換機が、拡散符号化データの生成、及び、重畳データの生成を行ってもよい。
【0091】
「具体例2−4」
具体例2−4は、具体例2−1から具体例2−3の中の少なくとも2つを組み合わせたものである。
【0092】
「具体例2−5」
具体例2−5は、具体例1−1から具体例1−5、具体例2−1から具体例2−3の中の少なくとも2つを組み合わせたものである。
【0093】
以上説明した本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を実現できる。また、本実施形態の情報提供システムによれば、互いに異なる拡散符号で符号化した複数の拡散符号化データを音声データに重畳し、送受信できる。この場合、重畳されている複数の情報のすべてを取り出すのでなく、選択的に所定の情報を取り出すことができる。結果、利便性が向上する。
【0094】
ここで、第1の実施形態及び第2の実施形態に適用可能な変形例を説明する。変形例においては、端末装置20と音声出力装置30とが物理的及び/又は論理的に一体となって構成されてもよい。端末装置20及び音声出力装置30の機能を備える装置(以下、「変形例の装置」)の例としては、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等が例示されるがこれらに限定されない。変形例の装置は、音声出力装置30により実現される上述した処理、及び、端末装置20により実現される上述した処理を並行して実施できる。例えば、変形例の装置は、電話機能を備えてもよい。そして、変形例の装置は、電話の音声(通話音、呼び出し音など)を出力するとともに、その音声をマイクで集音、もしくは出力前の音声データを取得し、当該音声データに重畳した情報を取り出すことができてもよい。その他、変形例の装置は、テレビやラジオの放送波を受信し、出力する機能を備えてもよい。そして、変形例の装置は、テレビやラジオの音声(番組の音声)を出力するとともに、その音声をマイクで集音、もしくは出力前の音声データを取得し、当該音声データに重畳した情報を取り出すことができてもよい。
【0095】
以下、参考形態の例を付記する。
(付記1)
情報を拡散符号で符号化した拡散符号化データを拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データ、又は、当該重畳データに基づいて再生された音を電気信号に変換したデータである対象データを取得する対象データ取得手段と、
複数の拡散符号を保持しており、ユーザに選択された拡散符号を用いて、前記対象データから前記情報を取り出す情報抽出手段と、
を有する端末装置。
(付記2)
付記1に記載の端末装置において、
前記重畳データの中には、放送波として送受信される放送用データ、電話回線を介して送受信される電話用データ、及び、電話から発信される着信音のデータの中の少なくとも2つが含まれ、前記情報抽出手段は、各々に対応して拡散符号を保持している端末装置。
(付記3)
付記1又は2に記載の端末装置において、
前記対象データ取得手段は、複数の情報を互いに異なる拡散符号で符号化した複数の拡散符号化データを拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データ、又は、当該重畳データに基づいて再生された音を電気信号に変換したデータである対象データを取得する端末装置。
(付記4)
付記1から3のいずれか1つに記載の端末装置において、
前記情報は、URLである端末装置。
(付記5)
付記1から4のいずれか1つに記載の端末装置と、
拡散符号で符号化された情報を拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データを送信する生成装置と、
前記重畳データに基づき音声を出力する音声出力装置と、
を有する情報提供システム。
(付記6)
付記1から4のいずれか1つに記載の端末装置と、
拡散符号で符号化された情報を拡散符号で符号化されていない音声データに重畳し、前記重畳データに基づき音声を出力する装置と、
を有する情報提供システム。
(付記7)
コンピュータが、
情報を拡散符号で符号化した拡散符号化データを拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データ、又は、当該重畳データに基づいて再生された音を電気信号に変換したデータである対象データを取得する対象データ取得工程と、
複数の拡散符号を保持しており、ユーザに選択された拡散符号を用いて、前記対象データから前記情報を取り出す情報抽出工程と、
を実行する端末装置の処理方法。
(付記8)
付記7に記載の端末装置の処理方法において、
前記重畳データの中には、放送波として送受信される放送用データ、電話回線を介して送受信される電話用データ、及び、電話から発信される着信音のデータの中の少なくとも2つが含まれ、
前記コンピュータは、前記放送用データ、前記電話用データ、及び前記着信音のデータの各々に対応して拡散符号を保持している端末装置の処理方法。
(付記9)
付記7又は8に記載の端末装置の処理方法において、
前記対象データ取得工程において、前記コンピュータは、複数の情報を互いに異なる拡散符号で符号化した複数の拡散符号化データを拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データ、又は、当該重畳データに基づいて再生された音を電気信号に変換したデータである対象データを取得する端末装置の処理方法。
(付記10)
付記7から9のいずれか1つに記載の端末装置の処理方法において、
前記情報は、URLである端末装置の処理方法。
(付記11)
コンピュータを、
情報を拡散符号で符号化した拡散符号化データを拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データ、又は、当該重畳データに基づいて再生された音を電気信号に変換したデータである対象データを取得する対象データ取得手段、
複数の拡散符号を保持しており、ユーザに選択された拡散符号を用いて、前記対象データから前記情報を取り出す情報抽出手段、
として機能させるプログラム。
(付記12)
付記11に記載のプログラムにおいて、
前記重畳データの中には、放送波として送受信される放送用データ、電話回線を介して送受信される電話用データ、及び、電話から発信される着信音のデータの中の少なくとも2つが含まれ、
前記コンピュータに、前記放送用データ、前記電話用データ、及び前記着信音のデータの各々に対応して拡散符号を保持させるプログラム。
(付記13)
付記11又は12に記載のプログラムにおいて、
前記対象データ取得手段は、複数の情報を互いに異なる拡散符号で符号化した複数の拡散符号化データを拡散符号で符号化されていない音声データに重畳した重畳データ、又は、当該重畳データに基づいて再生された音を電気信号に変換したデータである対象データを取得するプログラム。
(付記14)
付記11から13のいずれか1つに記載のプログラムにおいて、
前記情報は、URLであるプログラム。
【符号の説明】
【0096】
1A プロセッサ
2A メモリ
3A 入出力I/F
4A 周辺回路
5A バス
10 生成装置
11 処理部
12 重畳部
13 送信部
20 端末装置
21 対象データ取得部
22 情報抽出部
30 音声出力装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6