(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付した図面を参照しながら、本発明を実施するための好適な形態を詳細に説明する。なお、以下に開示の実施形態は、例示に過ぎず、本発明を限定するものでない。
【0013】
本発明の実施例による方法は、IoT、センサネットワーク、無線LAN(WLAN)、及び他の無線ネットワークに用いることができる。本発明の実施例では、便宜のため、IoTシナリオ中の用語を使用しており、また、幾つかの規格関連コンテキストは、IEEE 802.15.4規格に基づくものである。なお、このようなアイディアは、他の無線通信システム及び他の無線規格に容易に拡張することができる。
【0014】
図1は、IoTの前端管理システムの汎用アーキテクチャを示す図である。
図1に示すように、ゲートウェイ(GW)は、前端接続装置から後端応用分析までの接続をサポートする。具体的には、各種アプリケーション及び各種ネットワークシステムのための前端装置は、異なる管理ニーズを有し、ゲートウェイは、異なる装置、ネットワーク、クラウド、及びカスタマーサポートに、汎用のアプリケーションプログラムインターフェイス(API)を、カスタマーの応用ニーズを満足するように提供する。前端装置(アクセスポイント(AP)、ハブ(HUB)、ルータ(ROUTER)などを含む)が送受信機のログを収集した後に、これらのログは、ゲートウェイに送信することができる。応用ニーズ及び分析複雑度に応じて、AP、GW、中央制御装置、クラウド又はサービング層は、各ネットワーク装置の性能に(評価用)スコアを付けることができる。
【0015】
以下、添付した図面及び具体的な実施方式に基づいて本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0016】
本発明の実施例は、ノード性能評価装置を提供し、該装置は、無線ネットワークに応用され、例えば、コーディネータ(coordinator)、アクセスポイント(AP)、ハブ(HUB)、ゲートウェイ、中央制御装置、又はクラウドなどに応用されても良い。具体的な実施環境は、無線ネットワークによるが、便宜のため、本実施例では、コーディネータを例として説明を行う。
【0017】
図2は、該装置を示す図である。
図2に示すように、該装置200は、収集ユニット201、処理ユニット202及び確定ユニット203を含む。該収集ユニット201は、ネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を収集し、前記ネットワークノードのテストデータを得る。該処理ユニット202は、予め得られたベスト(best)データベクトル及びワースト(worst)データベクトルを用いて所定期間内の前記テストデータに対して正規化処理を行い、前記テストデータの前記期間内の正規化多次元ベクトルを得る。該確定ユニット203は、前記テストデータの前記期間内の正規化多次元ベクトルに対して重み付けを行い、重み付け後の正規化多次元ベクトルから前記ベストデータベクトルまでの距離を計算し、前記距離及び予め定義された単調減少関数に基づいて前記ネットワークノードの(性能評価用)スコアを確定する。具体的に実現する時に、該処理ユニット202及び該確定ユニット203は、1つの計算モジュールとして構成されても良い。
【0018】
本実施例では、ネットワークノードとは、無線ネットワーク中の端末装置を指し、各ネットワークノードの性能評価は、該ネットワークノード自身の内部状態に基づいて、又は、該ネットワークノードとコーディネータとの間の無線リンク状態に基づいて行われても良く、最終的に得られたスコアは、該ネットワークノードの位置、パワーレベル、チャネル条件などを指示している。
【0019】
本実施例では、コーディネータとは、該無線ネットワーク中で協調作用を果たすネットワーク実体、例えば、コーディネータ(coordinator)、アクセスポイント(AP)、ハブ(HUB)などを指すが、無線ネットワークの各類型により、異なる名称も存在する。なお、本実施例では、コーディネータのみを例として説明を行っているが、これに限定されない。また、本実施例では、端末装置とは、該無線ネットワーク中のノード、例えば、ステーション(Station)、ノード(Node)などを指すが、同様に、無線ネットワークの各類型により、異なる名称も存在する。便宜のため、本実施例では、それらを端末装置と総称する。
【0020】
図3は、該装置200のスコア付け処理のフロー図である。
図3に示すように、該処理は、次のようなステップを含む。
【0021】
ステップ301:送受信機のログを周期的に収集し;
本実施例では、検出又はモニタリング開始(時)に、収集ユニット201は、送受信機のログの周期的な取集を開始し、該送受信機のログには、ネットワークノードのリアルタイム通信関連情報が含まれている。
【0022】
本実施例では、ネットワークノードの性能を評価するために、幾つかの送受信機のログを選択して分析(解析)を行っても良い。データパケット通信過程で該コーディネータが送信機か受信機であることに基づいて、TXログ(送信機のログ)又はRXログ(受信機のログ)を選択するかを決定する。例えば、IoTサービスは、通常、幾つかの固定のサービスモードがある。例えば、幾つかのデータ収集応用のようなサービスは、センサが周期的にデータをコーディネータに送信することを要する。このような場合、既存の応用データに基づいてRXログを収集することができる。また、サービスモードが他の方式である場合、逆に、TXログを収集することもできる。サービスが周期的なものでない場合、コーディネータは、周期性的に幾つかのサウンディングパケットを送信し、その後、これらのサウンディングパケットに基づいてTXログを収集することができる。また、ある方式でTXログ及びRXログを合併して総合統計データを形成することもできる。
【0023】
ステップ302:所定期間Tが経過したかを判断し、はいの場合、ステップ303を行い、いいえの場合、ステップ301に戻り;
ステップ303:直前の期間T中の該ログの統計データを計算し;
本実施例では、各期間Tについて、処理ユニット202は、その直前の期間T中の該ログの統計データを計算し、テストデータ(多次元特徴ベクトル)を取得し、そして、正規化処理を行うことで、該テストデータの正規化値を得る。
【0024】
ステップ304:ノード性能にスコアを付け;
本実施例では、確定ユニット203は、スコア付けアルゴリズムを用いて各装置を評価し、そして、スコア付け結果を報告する。
【0025】
本実施例では、幾つかのトレーニングデータがデータ統計及びスコア分析のために予め定義されているが、具体的には、後述する。本実施例では、このようなフローは、スコア付け又はモニタリングが停止する(disabled)まで、周期的に行われる。よって、各ネットワークノードは、各期間Tで、1つのスコアを、該ネットワークノードの性能評価結果として報告することができる。
【0026】
本実施例では、無線ネットワーク中のネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を収集し、収集した情報に対して統計分析を行い、そして、トレーニングデータとテストデータとを比較する方法でノード性能評価を行い、これにより、ネットワークサービスプロバイダに、ネットワーク最適化を行うための参考となる根拠を提供することができる。
【0027】
本実施例では、該ネットワークノードのリアルタイム通信関連情報は、該コーディネータから収集することができ、即ち、コーディネータログのみに基づいて該ネットワークノードに対してスコア付けを行い、また、該コーディネータ及び該コーディネータと通信を行う該ネットワークノードから収集することもでき、即ち、コーディネータのログ及びネットワークノードのログに基づいて該ネットワークノードに対してスコア付けを行う。
【0028】
コーディネータから該ネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を収集する実施方式について、該収集ユニット201は、自己モニタリング、通信モニタリング及びチャネルモニタリングの方式で上述のリアルタイム通信関連情報を収集することができる。自己モニタリングは、主に、該コーディネータの状態、構成などをモニタリングすることを含み、これらの情報は、IEEE又は他の規格に定義の内部パラメータからのものである。通信モニタリングとは、IEEE又は他の規格に定義のパケット通信からのネットワーク情報をモニタリングすることを指し、また、幾つかの通信特徴の抽出、例えば、パケット誤り率などの抽出を指しても良い。チャネルモニタリングとは、IEEE又は他の規格に定義の物理プロセスに関連するチャネル情報をモニタリングすることを指し、幾つかのチャネル特徴の抽出、例えば、RSSI、SINRなどの抽出を含む。自己モニタリング、通信モニタリング及びチャネルモニタリングにより、該収集ユニット201は、該ネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を得ることができる。なお、本実施例では、自己モニタリング、通信モニタリング及びチャネルモニタリングを例として、収集ユニット201が該ネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を得る方式について説明したが、本発明は、これに限定されない。具体的な実施に当たっては、該収集ユニット201は、上述の3つのモニタリング方式のうちの任意の1つ又は任意の組み合わせを実施しても良く、又は、他のモニタリングプロセスをさらに実施して該ネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を得ても良い。
【0029】
ネットワークノードから該ネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を収集する実施方式について、該収集ユニット201は、コーディネータとネットワークノードとの間で幾つかの制御メッセージの交換を行っても良く、例えば、該収集ユニット201によりネットワークノードへ測定要求パケットを送信し、ネットワークノードは、測定要求パケットを得た後に、該要求パケットの関連物理パラメータを測定し、その後、測定報告中で測定結果をフィードバックする。これにより、該収集ユニット201は、該ネットワークノードから該ネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を得ることができる。
【0030】
本実施例では、該収集ユニット201がネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を収集する方式について限定せず、該ネットワークノードの該通信関連情報を収集することで、該ネットワークノードの所定期間内のテストデータを得ることができる。本実施例では、該テストデータは、上述の通信関連情報の統計値であっても良く、計算により得ることができ、該統計値は、1つの多次元特徴ベクトルであっても良い。これにより、該テストデータは、次のような指標のうちの1つ又は複数又は任意の組み合わせを含んでも良く、即ち、パケットドロップ率(PDR、Packet Drop Ratio);再送率(retry_ratio);チャネル状態ビジーの比率(Chan_busy_ratio);前記所定期間内のすべての肯定応答(ACK)の相関値の平均値(Corr_avg);前記所定期間内のすべてのACKの受信信号強度指示(RSSI、Received Signal Strength Indicator)値の平均値(Rssi_avg);及び、前記所定期間内のすべてのACKのRSSIの勾配のすべての絶対値の平均値(Rssi_grad)である。
【0031】
本実施例では、異なるエラー状況によって異なるログ統計モードがあるため、これらのモードを反映する関連指標を見つけることは、非常に重要である。本実施例では、TXログの使用を例としているが、これに限定されず、該方法は、RXログに基づく方法及び指標の任意の他の組み合わせに容易に拡張することができる。例えば、各データパケットのTXログは、データパケットの送信状態(成功、失敗状態)、パケットの再送回数、パケットのACKの相関値、ACKのRSSI値などを含んでも良い。本実施例では、より多くのログ情報を追加し又は上述のログ情報を変更することで、異なるシステム規格に合致するようにさせることもできる。各期間Tについて、これらのログ情報の幾つかの統計値は、該ネットワークノードのテストデータとして算出される。例えば、1つのデータモデルは、
図4に示すように構成され、そのうち、期間T内のTXログの統計値を用いて1つの6次元特徴ベクトルを該ネットワークノードの該期間Tのテストデータとして生成し、該6次元特徴ベクトルは、スコア付け方法の1つのデータポイントとして使用される。また、重みは、該指標の異なるレイヤにおける重要性を反映するように、該6次元特徴ベクトルの各次元に用いることができる。
【0032】
図4に示すように、期間T内にN個のログサンプルがあり、例えば、N=100であるとする。複数のネットワークノードが該コーディネータと通信を行うなら、該ログは、ネットワークノードのIDによりフィルタリングすることができ、すべての統計データは、ネットワークノード毎に標識される。TXログから収集したN個のサンプルの統計データに基づいて、該テストデータは、上述のような6次元ベクトルとして定義される。
【0033】
該6次元特徴ベクトルのうち、PDRは、N個の伝送パケットのパケットドロップ率を指し、それは、上述のTX状態フィールド(非ゼロの状態は、パケットドロップを意味する)から導出することができる。retry_ratioとは、再送のデータパケットの総和とNとの比の値を指す。chan_busy_ratioとは、チャネル状態ビジーを返す回数とN個のパケットとの比率を指す。Corr_avgは、期間T内のすべてのACKの相関値の平均値である。Rssi_avgは、期間T内のすべてのACKのRSSI値の平均値である。Rssi_gradは、期間T内のACKのRSSIデータ値のシーケンスにおける各点の勾配の絶対値の平均値であり、即ち、期間T内の各ACKのRSSI値により時間順で1組のRSSIデータ値を形成し、この1組のデータの各点の数値の勾配の絶対値に対して平均化を行い、得られた平均値は、Rssi_gradである。
【0034】
本実施例では、上述の6次元特徴ベクトルにより、性能劣化のレベルを反映することができる。しかし、上述の6次元特徴ベクトルを上述のテストデータとすることは、例示に過ぎず、具体的な実施に当たっては、より多くの統計値の組み合わせにより、上述のデータモデルDを構築することができる。
【0035】
本実施例では、収集ユニット201によりネットワークノードのテストデータを得た後に、処理ユニット202は、予め得られたベスト(best)データベクトル及びワースト(worst)データベクトルを用いて、所定期間内の該テストデータに対して正規化処理を行うことができる。
【0036】
本実施例の一実施方式では、該ベストデータベクトル及び該ワーストデータベクトルは、トレーニング方式で得ることができ、
図2に示すように、該実施方式では、該装置200は、さらに、トレーニングユニット204を含んでも良く、それは、無線ネットワーク中のすべてのノードの所定期間内の異なるトレーニング環境下の通信関連情報を収集し、トレーニングデータを取得し、そして、すべてのノードのすべてのトレーニングデータに基づいて、前記ベストデータベクトル及び前記ワーストデータベクトルを見つける。
【0037】
本実施方式では、該トレーニングデータは、異なる条件下で予め収集されても良く、これは、幾つかの関心エラーを作って手動で完成することができ、又は、オンライントレーニング方法で自動完成することもできる。本実施例では、このようなスコア付け方法が故障診断と一緒に使用される場合、これらのトレーニングデータは、さらに、異なる状態(類型)の無線伝送エラー、例えば、通常状態、短時間フェージング、低受信信号強度、及び干渉と記されても良い。この4つの状態は、無線システム中で良く用いられるものであり、それらのビヘイビア(behavior)は、ログ統計パターンの側面において異なる表現を有する。なお、該スコア付け方法が独立して使用され、故障診断が要らない場合、トレーニングデータを標識する必要がない。
【0038】
本実施方式では、テストデータと同様に、該トレーニングデータは、上述の通信関連情報に対して統計計算を行うことにより得られた統計値であっても良く、複数の指標を含む多次元の特徴ベクトルであり、その中に含まれる指標は、前述のテストデータに含まれる指標と同じであり、次のような指標のうちの1つ又は複数又は任意の組み合わせを含み、即ち、パケットドロップ率(PDR);再送率(retry_ratio);チャネル状態ビジーの比率(Chan_busy_ratio);前記所定期間内のすべての肯定応答(ACK)の相関値の平均値(Corr_avg);前記所定期間内のすべてのACKの受信信号強度指示(RSSI)値の平均値(Rssi_avg);及び、前記所定期間内のすべてのACKのRSSIの勾配のすべての絶対値の平均値(Rssi_grad)である。該トレーニングユニット204は、該所定期間内のすべてのトレーニングデータ中の各指標のベスト値を該ベストデータベクトルとし、該所定期間内のすべてのトレーニングデータ中の各指標のワースト値を該ワーストデータベクトルとすることができる。これにより、トレーニングユニット204により、1つの多次元ベストデータベクトル(正規化のベスト点とされる)及び1つの多次元ワーストデータベクトル(正規化のワースト点とされる)を得ることができる。
【0039】
本実施例の他の実施方式では、該ベストデータベクトル及び該ワーストデータベクトルは、各コーディネータから得ることができ、
図2に示すように、該実施方式では、該装置200は、さらに第一受信ユニット205を含んでも良く、それは、各コーディネータが報告したベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを受信し、これにより、該処理ユニット202は、各コーディネータから報告されたベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて、上述のネットワークノードの上述の期間内のテストデータに対して正規化処理を行う。即ち、本実施方式では、異なるコーディネータと通信を行う異なる端末装置について、異なるスコア付け標準を採用し、例えば、ある端末装置について、それと通信を行うコーディネータから報告されたベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて、該端末装置に対してスコア分析を行う。本実施方式では、各コーディネータは、前述のトレーニング方式で、各自のベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを得て報告することができる。
【0040】
本実施例のまたもう1つの実施方式では、該ベストデータベクトル及び該ワーストデータベクトルは、各コーディネータから得ることができ、
図2に示すように、該実施方式では、該装置200は、さらに第二受信ユニット206を含んでも良く、それは、各コーディネータが報告したベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを受信し、すべてのベストデータベクトル及びワーストデータベクトルのうちから最終ベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを選択し、これにより、該処理ユニット202は、前記最終ベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて、前記ネットワークノードの前記期間内のテストデータに対して正規化処理を行う。即ち、本実施方式では、すべての端末装置について、同じスコア付け標準を採用し、また、該スコア付け標準は、各コーディネータが報告した情報に基づいて決定される。本実施方式では、各コーディネータは、前述のトレーニング方式で、各自のベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを得て報告することができる。
【0041】
本実施例の一実施方式では、
図2に示すように、該装置200は、さらに更新ユニット207を含んでも良く、それは、収集ユニット201が収集した前記テストデータのある指標が、前記ベストデータベクトル又は前記ワーストデータベクトル中のそれ相応の指標の範囲を超えた時に、該テストデータの該指標を、新しいベストデータベクトル又はワーストデータベクトルの対応指標として保存する。これにより、処理ユニット202は、新しいベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて、前記ネットワークノードの前記期間内のテストデータに対して正規化処理を行うことができる。
【0042】
本実施例では、該装置200は、さらに記憶ユニット(図示せず)を含んでも良く、それは、上述のトレーニングデータ(ベストデータベクトル、ワーストデータベクトル)などを記憶するために用いられる。
【0043】
本実施例では、収集ユニット201は、ネットワークノードのテストデータを取得することができる。処理ユニット202は、予め得られたベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて、所定時間内の上述のテストデータに対して正規化処理を行い、該テストデータの該期間内の正規化多次元ベクトルを取得し、これにより、確定ユニット203は、該正規化ベクトルを用いて、該ネットワークノードの該期間の性能にスコアを付けることができる。
【0044】
一実施方式では、該処理ユニット202は、次の式
【数1】
を用いて、該ネットワークノードの該期間内のテストデータに対して正規化処理を行うことができる。
【0045】
そのうち、d
iは、該正規化多次元ベクトルの第i次元であり、d
itestは、該ネットワークノードの上述の期間内のテストデータの第i次元であり、d
ibestは、上述のベストデータベクトルの第i次元であり、d
iworstは、上述のワーストデータベクトルの第i次元である。
【0046】
上述の処理により、該テストデータの正規化多次元ベクトルの各次元のベクトルを得ることができる。
【0047】
なお、該実施方式は、例示に過ぎず明、本実施例は、これに限定されず、具体的な実施に当たっては、他の正規化方法を採用して、該テストデータの正規化多次元ベクトルの各次元のベクトルを得ても良い。
【0048】
本実施例では、上述の期間内の該ネットワークノードのテストデータの正規化多次元ベクトルを得たら、確定ユニット203は、該ネットワークノードの性能にスコアを付けることができる。
【0049】
一実施方式では、該確定ユニット203は、先ず、該テストデータの上述の期間内の正規化多次元ベクトルに対して重み付けを行い、重み付け後の正規化ベクトルから上述のベストデータベクトルまでの距離を計算し、その後、該距離及び予め定義された単調減少関数に基づいて、該ネットワークノードの該期間のスコアを確定することができる。
【0050】
例えば、該確定ユニット203は、次の式
【数2】
を用いて、該ネットワークノードの該期間内のスコア(grade/score)を確定することができる。
【0051】
そのうち、Dは、該ネットワークノードの上述の期間における正規化多次元ベクトル(データポイントと称される)であり、wは、重みベクトルであり、且つwの各元素w
iは、wi≧0(iは、第i次元を表す)である。なお、該正規化多次元ベクトル中の各次元の指標の重要性に基づいて、該権重ベクトル中の対応指標の重みは異なり、重要性が高いほど、重みが大きい。
【0052】
本実施例では、上述の式は例示に過ぎず、具体的な実施に当たっては、他の単調減少関数又は他の標準を採用して、該ネットワークノードの該期間における該正規化多次元ベクトルに基づいて、該ネットワークノードの該期間の性能についてスコアを付けても良い。
【0053】
図5は、重み付け無し(即ち、wがすべて1のベクトル)の場合、スコアをDのモジュラス(|D|)とする関数の曲線図である。
図5に示すように、該スコアは、(0、100]の範囲内の1つの値であり、該スコア付け関数は、重み付けベクトルのモジュラスの単調減少関数であり、テストデータからベストデータ(正規化後の原点)までの重み付け距離が短いほど、スコアが高い。すべての重み付け指標を考慮しているため、比較的直接的なものである。また、ベストデータサンプル(通常状態)に近ければ、そのスコアは、100に近く、その逆もまた然りである。
【0054】
本実施例の一実施方式では、
図2に示すように、該装置200は、さらに故障検出ユニット208を含んでも良く、それは、該ネットワークノードのスコア及び閾値に基づいて、該ネットワークノードに故障が存在するかを確定することができる。よって、ネットワークノードの故障を確定することができる。
【0055】
図6は、データポイント及び距離の1つの簡単な例を示す図である。
図6に示すように、この例では、二次元抽象概念を用いて、如何に異なるテストデータの距離を得るかを表す。D
1及びD
2は、それぞれ、装置1から装置2までの正規化のテストデータを表す。分かるように、D
1は、正規化ベスト点までのより短い距離を有し、よって、装置1は、より高いスコアを有する。これは、装置1が装置2に比べより良い通信性能を有することを表す。また、故障検出機能を追加すれば、1つの閾値をスコア付けプロセスに追加しても良く、スコアが該閾値よりも低い場合、装置の故障又は装置とコーディネータとの間の通信リンクの故障であることを指示するように警告を与えても良い。このような場合、管理者は、幾つかの操作を行ってこのような問題を解決することができる。
図6に示すように、スコア付け及び故障診断は、同じプロセスステップに完成することができる。各診断期間では、スコアは、故障診断結果によって更新することができる。
【0056】
本発明の実施例における装置は、無線ネットワーク中のネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を収集し、収集した情報に対して統計分析を行い、そして、トレーニングデータとテストデータとを対比する方法でノード性能評価を行い、これにより、ネットワークサービスプロバイダに、ネットワーク最適化を行うための参考となる根拠を提供することができる。
【実施例2】
【0057】
本発明の実施例、さらに、無線ネットワーク中の制御実体、例えば、コーディネータ、アクセスポイント、ゲートウェイ、中央制御装置又はクラウドなどを提供し、そのうち、該制御実体は、実施例1に記載のノード性能評価装置を含む。
【0058】
図7は、本発明の実施例中の制御実体の一実施方式の構成図である。
図7に示すように、制御実体700は、中央処理装置(CPU)701及び記憶器702を含んでも良く、記憶器702は、中央処理装置701に接続される。そのうち、該記憶器702は、各種データを記憶することができ、さらに情報処理用のプログラムを記憶することもでき、且つ中央処理装置701の制御下で該プログラムを実行することにより、端末装置により送信さらた各種情報を受信し、端末装置へ各種情報を送信することができる。
【0059】
一実施方式では、実施例1に記載のノード性能評価装置の機能は、中央処理装置701に統合することができ、中央処理装置701により、実施例1に記載のノード性能評価装置の機能を実現することができる。例えば、該中央処理装置701は、次のように構成されても良く、即ち、
ネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を収集し、前記ネットワークノードの所定期間内のテストデータを取得し、前記テストデータは、次のような指標のうちの1つ又は複数又は任意の組み合わせを含んでも良く、即ち、
パケットドロップ率PDR;
再送率retry_ratio;
チャネル状態ビジーの比率Chan_busy_ratio;
前記所定期間内のすべてのACKの相関値の平均値Corr_avg;
前記所定期間内のすべてのACKのRSSI値の平均値Rssi_avg;及び
前記所定期間内のすべてのACKのRSSIの勾配のすべての絶対値の平均値Rssi_gradであり;
予め得られたベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて、所定期間内の前記テストデータに対して正規化処理を行い、前記テストデータの前記期間内の正規化多次元ベクトルを取得し;及び
前記テストデータの前記期間内の正規化多次元ベクトルに対して重み付けを行い、重み付け後の正規化多次元ベクトルから前記ベストデータベクトルまでの距離を計算し、前記距離及び予め定義された単調減少関数に基づいて、前記ネットワークノードのスコアを確定する。
【0060】
そのうち、実施例1に記載のノード性能評価装置の機能は、ここに合併され、ここでは、その詳しい説明を省略する。
【0061】
他の実施方式では、実施例1に記載のノード性能評価装置は、中央処理装置701と独立して配置されても良く、例えば、実施例1に記載のノード性能評価装置を、中央処理装置701に接続されるチップとして構成し、中央処理装置701の制御により、実施例1に記載のノード性能評価装置の機能を実現しても良い。
【0062】
また、
図7に示すように、該制御実体700は、さらに、送受信機703及びアンテナ704などを含んでも良く、これらの部品の機能は、従来技術に類似したため、ここではその詳しい説明を省略する。なお、制御実体700は、必ずしも
図7中のすべての部品を含む必要がない。また、制御実体700は、さらに
図7に示されていない他の部品を含んでも良く、これについては、従来技術を参照することができる。
【0063】
本実施例における制御実体により、無線ネットワーク中のネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を収集し、収集した情報に対して統計分析を行い、そして、トレーニングデータとテストデータとを比較する方法でノード性能評価を行い、これにより、ネットワークサービスプロバイダに、ネットワーク最適化を行うための参考となる根拠を提供することができる。
【実施例3】
【0064】
本発明の実施例は、さらに、通信システムを提供する。
図8は、該システムのトポロジー構造を示す図である。
図8に示すように、該システム800は、コーディネータ801及び端末装置802を含む。
【0065】
本実施例では、該システム800は、さらに、制御実体803を含んでも良く、該制御実体803は、実施例2の制御実体により実現されても良く、また、該制御実体のノード性能評価装置の機能は、コーディネータ801に統合することができる。実施例1及び実施例2において既に該ノード性能評価装置及び該制御実体について詳細に説明したので、その内容は、ここに合併され、ここではその詳細な説明を省略する。
【0066】
本実施例では、該制御実体は、コーディネータ、ゲートウェイ、中央制御装置、クラウド端などであっても良い。
【0067】
本実施例におけるシステムにより、無線ネットワーク中のネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を収集し、収集した情報に対して統計分析を行い、そして、トレーニングデータとテストデータとを対比する方法でノード性能評価を行い、これにより、ネットワークサービスプロバイダに、ネットワーク最適化を行うための参考となる根拠を提供することができる。
【実施例4】
【0068】
本発明の実施例は、ノード性能評価方法を提供し、それは、無線ネットワークの制御実体、例えば、コーディネータ、アクセスポイント、中央処理装置、クラウド端などに用いられ、また、該方法が問題を解決する原理は、実施例1の装置と同じであるため、その具体的な実施は、実施例1の装置の実施を参照することができ、内容が同じ記載は、省略される。
【0069】
図9は、該方法を示す図である。
図9に示すように、該方法は、次のようなステップを含む。
【0070】
ステップ901:ネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を収集し、前記ネットワークノードの所定期間内のテストデータを取得し;
そのうち、該テストデータは、次のような指標のうちの1つ又は複数又は任意の組み合わせを含んでも良く、即ち、
パケットドロップ率PDR;
再送率retry_ratio;
チャネル状態ビジーの比率Chan_busy_ratio;
前記所定期間内のすべてのACKの相関値の平均値Corr_avg;
前記所定期間内のすべてのACKのRSSI値の平均値Rssi_avg;及び
前記所定期間内のすべてのACKのRSSIの勾配のすべての絶対値の平均値Rssi_gradである。
【0071】
ステップ902:予め得られたベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて該所定期間内の前記テストデータに対して正規化処理を行い、前記テストデータの前記期間内の正規化多次元ベクトルを取得し;
ステップ903:前記テストデータの前記期間内の正規化多次元ベクトルに対して重み付けを行い、重み付け後の正規化多次元ベクトルから前記ベストデータベクトルまでの距離を計算し、前記距離及び予め定義された単調減少関数に基づいて前記ネットワークノードのスコアを確定する。
【0072】
本実施例の一実施方式では、前記ベストデータベクトル及び前記ワーストデータベクトルは、トレーニング方式で得られたものであり、例えば、無線ネットワーク中のすべてのノードの所定期間内の異なるトレーニング環境下の通信関連情報を収集し、トレーニングデータを取得し、すべてのノードのすべてのトレーニングデータに基づいて、前記ベストデータベクトル及び前記ワーストデータベクトルを見つける。
【0073】
該実施方式では、該トレーニングデータは、次のような指標のうちの1つ又は複数又は任意の組み合わせを含んでも良く、即ち、
パケットドロップ率PDR;
再送率retry_ratio;
状態ビジーの比率Chan_busy_ratio;
前記所定期間内のすべてのACKの相関値の平均値Corr_avg;
前記所定期間内のすべてのACKのRSSI値の平均値Rssi_avg;及び
前記所定期間内のすべてのACKのRSSIの勾配のすべての絶対値の平均値Rssi_gradである。
【0074】
該実施方式では、該ベストデータベクトルは、すべてのトレーニングデータ中の各指標のベスト値を含み、該ワーストデータベクトルは、すべてのトレーニングデータ中の各指標のワースト値を含む。
【0075】
本実施例の他の実施方式では、該ベストデータベクトル及び該ワーストデータベクトルは、各コーディネータから受信されたものであり、本実施方式では、あるコーディネータが報告したベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて、該コーディネータと通信を行うネットワークノードにスコアを付け、即ち、異なる標準を採用して、異なるコーディネータに接続されるネットワークノードにスコアを付ける。例えば、各コーディネータが報告したベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを受信し;各コーディネータが報告したベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて、前記ネットワークノードの前記期間内のテストデータに対して正規化処理を行う。
【0076】
本実施例の他の実施方式では、該ベストデータベクトル及び該ワーストデータベクトルも、各コーディネータから受信されたものであるが、本実施方式では、すべてのコーディネータが報告したベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて、一つのベストデータベクトル及び一つのワーストデータベクトルを見つけ、ネットワークノードにスコアを付け、即ち、同じ標準を採用して、すべてのネットワークノードに対してスコア付けを行う。例えば、各コーディネータが報告したベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを受信し、すべてのベストデータベクトル及びワーストデータベクトルのうちから最終ベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを選択し;前記最終ベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて、前記ネットワークノードの前記期間内のテストデータに対して正規化処理を行う。
【0077】
本実施例の他の実施方式では、前記テストデータのある指標が、前記ベストデータベクトル又は前記ワーストデータベクトル中のそれ相応の指標の範囲を超えた時に、該テストデータの該指標を、新しいベストデータベクトル又はワーストデータベクトルの対応指標として保存し;そして、新しいベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて、前記ネットワークノードの前記期間内のテストデータに対して正規化処理を行うことができる。
【0078】
ステップ902の一実施方式では、次の式
【数3】
を用いて前記ネットワークノードの前記期間内のテストデータに対して正規化処理を行い、前記テストデータの正規化多次元ベクトルの各次元のベクトルを得ることができる。
【0079】
そのうち、d
iは、正規化多次元ベクトルの第i次元であり、d
itestは、前記ネットワークノードの前記期間内のテストデータの第i次元であり、d
ibestは、ベストデータベクトルの第i次元であり、d
iworstは、ワーストデータベクトルの第i次元である。
【0080】
ステップ903の一実施方式では、次の式
【数4】
を用いて前記テストデータの正規化多次元ベクトルに対してスコア付けを行うことができる。
【0081】
そのうち、Dは、前記ネットワークノードの正規化多次元ベクトルであり、wは、重みベクトルであり、且つwの各元素w
iは、w
i≧0(iは、第i次元を表す)である。
【0082】
本実施例では、本実施例による方法により、さらに、前記ネットワークノードのスコア及び閾値に基づいて、前記ネットワークノードに故障が存在するかを判断することができる。
【0083】
本実施例における方法により、無線ネットワーク中のネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を収集し、収集した情報に対して統計分析を行い、そして、トレーニングデータとテストデータとを比較する方法でノード性能評価を行い、これにより、ネットワークサービスプロバイダに、ネットワーク最適化を行うための参考となる根拠を提供することができる。
【0084】
本発明の実施例は、さらに、コンピュータ可読プログラムを提供し、そのうち、無線ネットワークの制御実体中で前記プログラムを実行する時に、前記プログラムは、コンピュータに、前記無線ネットワークの制御実体中で実施例4に記載の方法を実行させる。
【0085】
本発明の実施例は、さらに、コンピュータ可読プログラムを記憶した記憶媒体を提供し、そのうち、前記コンピュータ可読プログラムは、コンピュータに、無線ネットワークの制御実体中で実施例4に記載の方法を実行させる。
【0086】
また、本発明の実施例による装置及び方法は、ソフトウェアにより実現されても良く、ハードェアにより実現されてもよく、ハードェア及びソフトウェアの組み合わせにより実現されても良い。また、本発明は、このようなコンピュータ可読プログラムにも関し、即ち、前記プログラムは、ロジック部品により実行される時に、前記ロジック部品に、上述の装置又は構成要素を実現させることができ、又は、前記ロジック部品に、上述の方法又はそのステップを実現させることができる。さらに、本発明は、上述のプログラムを記憶するための記憶媒体、例えば、ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、DVD、flashメモリなどにも関する。
【0087】
また、以上の複数の実施例に関し、さらに次のような付記も開示する。
【0088】
(付記1)
ノード性能評価装置であって、
ネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を収集し、前記ネットワークノードの所定期間内のテストデータを取得するための収集ユニットであって、前記テストデータは、
パケットドロップ率(PDR)、
再送率(retry_ratio)、
チャネル状態ビジーの比率(Chan_busy_ratio)、
前記所定期間内のすべての肯定応答(ACK)の相関値の平均値(Corr_avg)、
前記所定期間内すべてのACKの受信信号強度指示(RSSI)値の平均値(Rssi_avg)、及び
前記所定期間内すべてのACKのRSSIの勾配のすべての絶対値の平均値(Rssi_grad)
という指標のうちの1つ又は複数又は任意の組み合わせを含む、収集ユニット;
予め得られたベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて、該所定期間内の前記テストデータに対して正規化処理を行い、前記テストデータの前記期間内の正規化多次元ベクトルを得るための処理ユニット;及び
前記テストデータの前記期間内の正規化多次元ベクトルに対して重み付けを行い、重み付け後の正規化多次元ベクトルから前記ベストデータベクトルまでの距離を計算し、前記距離及び予め定義された単調減少関数に基づいて前記ネットワークノードのスコアを確定するための確定ユニットを含む、装置。
【0089】
(付記2)
付記1に記載の装置であって、さらに、
無線ネットワーク中のすべてのノードの所定期間内の異なるトレーニング環境下の通信関連情報を収集し、トレーニングデータを取得し、すべてのノードのすべてのトレーニングデータに基づいて、前記ベストデータベクトル及び前記ワーストデータベクトルを見つけるためのトレーニングユニットを含む、装置。
【0090】
(付記3)
付記2に記載の装置であって、
前記トレーニングデータは、
パケットドロップ率、
再送率、
状態ビジーの比率、
前記所定期間内のすべてのACKの相関値の平均値、
前記所定期間内のすべてのACKのRSSI値の平均値、及び
前記所定期間内のすべてのACKのRSSIの勾配のすべての絶対値の平均値
という指標のうちの1つ又は複数又は任意の組み合わせを含む、装置。
【0091】
(付記4)
付記2に記載の装置であって、
前記ベストデータベクトルは、すべてのトレーニングデータのうちの各指標のベスト値を含み、
前記ワーストデータベクトルは、すべてのトレーニングデータのうちの各指標のワースト値を含む、装置。
【0092】
(付記5)
付記1に記載の装置であって、さらに、
各コーディネータが報告したベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを受信するための第一受信ユニットを含み、
前記処理ユニットは、各コーディネータが報告したベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて、前記ネットワークノードの前記期間内のテストデータに対して正規化処理を行う、装置。
【0093】
(付記6)
付記1に記載の装置であって、さらに、
各コーディネータが報告したベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを受信し、すべてのベストデータベクトル及びワーストデータベクトルのうちから最終ベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを選択するための第二受信ユニットを含み、
前記処理ユニットは、前記最終ベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて、前記ネットワークノードの前記期間内のテストデータに対して正規化処理を行う、装置。
【0094】
(付記7)
付記1に記載の装置であって、さらに、
前記テストデータのある指標が、前記ベストデータベクトル又は前記ワーストデータベクトルのうちのそれ相応の指標の範囲を超えた時に、該テストデータの該指標を、新しいベストデータベクトル又はワーストデータベクトルの対応指標として保存するための更新ユニットを含み、
前記処理ユニットは、新しいベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて、前記ネットワークノードの前記期間内のテストデータに対して正規化処理を行う、装置。
【0095】
(付記8)
付記1に記載の装置であって、
前記処理ユニットが、次の式
【数5】
を用いて前記ネットワークノードの前記期間内のテストデータに対して正規化処理を行い、前記テストデータの正規化多次元ベクトルの各次元のベクトルを取得し、
そのうち、d
iは、正規化多次元ベクトルの第i次元であり、d
itestは、前記ネットワークノードの前記期間内のテストデータの第i次元であり、d
ibestは、ベストデータベクトルの第i次元であり、d
iworstは、ワーストデータベクトルの第i次元である、装置。
【0096】
(付記9)
付記1に記載の装置であって、
前記確定ユニットは、次の式
【数6】
を用いて前記テストデータの正規化多次元ベクトルに対してスコア付けを行い、
そのうち、Dは、前記ネットワークノードの正規化多次元ベクトルであり、wは、重みベクトルであり、且つwの各元素w
iは、w
i≧0であり、iは、第i次元を表す、装置。
【0097】
(付記10)
付記9に記載の装置であって、さらに、
前記ネットワークノードのスコア及び閾値に基づいて、前記ネットワークノードに故障が存在するかを判断するための故障検出ユニットを含む、装置。
【0098】
(付記11)
無線ネットワーク中の制御実体であって、
前記制御実体は、ノード性能評価装置を含み、前記装置は、
ネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を収集し、前記ネットワークノードの所定期間内のテストデータを取得し、前記テストデータは、
パケットドロップ率、
再送率、
チャネル状態ビジーの比率、
前記所定期間内のすべてのACKの相関値の平均値、
前記所定期間内のすべてのACKのRSSI値の平均値、及び
前記所定期間内のすべてのACKのRSSIの勾配のすべての絶対値の平均値
という指標のうちの1つ又は複数又は任意の組み合わせを含み、
予め得られたベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて所定期間内の前記テストデータに対して正規化処理を行い、前記テストデータの前記期間内の正規化多次元ベクトルを取得し;及び
前記テストデータの前記期間内の正規化多次元ベクトルに対して重み付けを行い、重み付け後の正規化多次元ベクトルから前記ベストデータベクトルまでの距離を計算し、前記距離及び予め定義された単調減少関数に基づいて前記ネットワークノードのスコアを確定するように構成される、実体。
【0099】
(付記12)
通信システムであって、
前記通信システムは、コーディネータ及び該コーディネータと通信を行う端末装置を含み、該通信システムは、さらに、制御実体を含み、前記制御実体は、
ネットワークノードのリアルタイム通信関連情報を収集し、前記ネットワークノードの所定期間内のテストデータを取得し、前記テストデータは、
パケットドロップ率、
再送率、
チャネル状態ビジーの比率、
前記所定期間内のすべてのACKの相関値の平均値、
前記所定期間内のすべてのACKのRSSI値の平均値、及び
前記所定期間内のすべてのACKのRSSIの勾配のすべての絶対値の平均値
という指標のうちの1つ又は複数又は任意の組み合わせを含み、
予め得られたベストデータベクトル及びワーストデータベクトルを用いて所定期間内の前記テストデータに対して正規化処理を行い、前記テストデータの前記期間内の正規化多次元ベクトルを取得し;及び
前記テストデータの前記期間内の正規化多次元ベクトルに対して重み付けを行い、重み付け後の正規化多次元ベクトルから前記ベストデータベクトルまでの距離を計算し、前記距離及び予め定義された単調減少関数に基づいて前記ネットワークノードのスコアを確定するように構成される、システム。
【0100】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこの実施形態に限定されず、本発明の趣旨を離脱しない限り、本発明に対するあらゆる変更は本発明の技術的範囲に属する。