特許第6805975号(P6805975)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6805975
(24)【登録日】2020年12月8日
(45)【発行日】2020年12月23日
(54)【発明の名称】画像読取装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/903 20190101AFI20201214BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20201214BHJP
【FI】
   G06F16/903
   H04N1/00 F
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-128015(P2017-128015)
(22)【出願日】2017年6月29日
(65)【公開番号】特開2019-12357(P2019-12357A)
(43)【公開日】2019年1月24日
【審査請求日】2019年5月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】井川 浩至
【審査官】 後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−003376(JP,A)
【文献】 特開2015−180987(JP,A)
【文献】 特開2004−054307(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00−16/958
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿台に載置された原稿の画像を読み取る原稿読取部と、
前記原稿読取部の動作を制御する制御部とを備える画像読取装置であって、
前記制御部は、前記原稿台に載置されている衣服を原稿として前記原稿読取部に読み取らせる場合、前記原稿読取部による読み取りで得られた原稿のエッジデータに基づいて、原稿としての衣服を包含する矩形領域のサイズを算出し、
前記画像読取装置に接続された衣服情報データベースであって、サイズ情報に対応付けられた衣服情報を記憶する衣服情報データベースから、前記算出したサイズに対応付けられた前記衣服情報を取得し、取得した前記衣服情報をユーザーに提供するための予め定められた処理を行う画像読取装置。
【請求項2】
表示部を更に備え、
前記制御部は、前記取得した前記衣服情報に含まれる商品情報に基づいて、衣服の商品リストを前記表示部に表示させる請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記原稿台への前記原稿としての衣服の置き方を示すメッセージを前記表示部に表示させる請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
データ通信を行うデータ通信部と、
前記表示部に表示された商品リストからのユーザー選択を受け付ける選択受付部と、を更に備え、
前記制御部は、前記選択受付部により受け付けられた選択結果を、前記データ通信部を介して、予め定められた発注先に通知する請求項2又は請求項3に記載の画像読取装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像読取装置と、
記録紙に画像を形成する画像形成部と、を備え、
前記衣服情報には、商品情報が含まれ、
前記制御部は、前記画像形成部に、取得した前記衣服情報に含まれる前記商品情報に基づいて、衣服の商品リストを記録紙に形成させる画像形成装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像読取装置と、
記録紙に画像を形成する画像形成部と、を備え、
前記衣服情報には、衣服を作成するための型紙を示す型紙画像データが含まれ、
前記制御部は、前記画像形成部に、取得した前記衣服情報に含まれる前記型紙画像データに基づいて、当該型紙画像データが示す型紙画像を記録紙に形成させる画像形成装置。
【請求項7】
請求項2に記載の画像読取装置と、
記録紙に画像を形成する画像形成部と、
前記表示部に表示された商品リストからのユーザー選択を受け付ける選択受付部と、を備え、
前記衣服情報には、衣服を作成するための型紙を示す型紙画像データが含まれ、
前記制御部は、前記画像形成部に、前記選択受付部により受け付けられた選択結果に対応する前記型紙画像データに基づいて、当該型紙画像データが示す型紙画像を記録紙に形成させる画像形成装置。
【請求項8】
前記型紙画像に対する大きさのユーザー補正を受け付ける補正受付部を更に備え、
前記制御部は、前記画像形成部に、前記補正受付部により受け付けられたユーザー補正の内容に従った型紙画像を記録紙に形成させる請求項6又は請求項7に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置及び画像形成装置に関し、特に、原稿台に載置された原稿のサイズを検出する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、位置マーカーが複数貼られた人体をカメラで撮影し、撮影することによって得られた画像データから各位置マーカーを検出し、検出結果から人体の各部分の大きさを特定し、その大きさに合わせて服飾データをスケーリングすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−256232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日、例えば犬や猫などのペットに服を着せている飼い主は少なくない。人間と同様に、ペットの服についても、1号・2号といった号数での表記や、S・Mといった表記があるが、犬種によって、胴回り(胸囲)や着丈(背丈)などが微妙に異なる。また、サイズ表記の基準は、メーカーによって異なるので、サイズ表記だけで、ペットの体型に合った服を見つけるのは難しい。そのため、飼い主がペットの体型に合った服を取得するのは簡単ではない。
【0005】
ところで、上記の特許文献1に記載された技術を応用すれば、ペットも含め、衣服着用対象の体型に合った衣服を簡単に見つけることができるようになるかもしれないが、計測装置となる位置マーカーを多数必要とし、処理も複雑となり、コストが掛かりすぎるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、衣服着用対象(例えば、ペット)の体型に合った衣服情報のユーザーへの提供を、低コストで実現できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
コピー機や複合機等のスキャン機能を有した電子機器には、原稿台(プラテンガラス)全面をスキャンして、原稿台に載置された原稿を切り取り、原稿のサイズを自動的に検出するオートクロップ機能を有しているものがある。
【0008】
ところで、衣服着用対象の体型に合った衣服をユーザーが既に保有している場合、その服と同等サイズの服を購入すれば、サイズ間違いはないと考えられる。
【0009】
特に、犬や猫などのペット服の多くは、比較的小さく、三つ折り程度に畳んだだけでも、一般的な画像形成装置が備える原稿台上に収めることができる。そのため、上記オートクロップ機能を用いれば、飼い主であるユーザーが保有しているペット服のサイズ(すなわち、ペットの体型に合った服のサイズ)を自動的に検出することができる。
【0010】
本発明は、上記知見に基づきなされた発明であり、本発明の一局面に係る画像読取装置は、原稿台に載置された原稿の画像を読み取る原稿読取部と、前記原稿読取部の動作を制御する制御部とを備える画像読取装置であって、前記制御部は、前記原稿台に載置されている衣服 を原稿として前記原稿読取部に読み取らせる場合、前記原稿読取部による読み取りで得られた原稿のエッジデータに基づいて、原稿としての衣服を包含する矩形領域のサイズを算出し、前記画像読取装置に接続された衣服情報データベースであって、サイズ情報に対応付けられた衣服情報を記憶する衣服情報データベースから、前記算出したサイズに対応付けられた前記衣服情報を取得し、取得した前記衣服情報をユーザーに提供するための予め定められた処理を行うものである。
【0011】
本発明の一局面に係る画像形成装置は、上記画像読取装置と、記録紙に画像を形成する画像形成部と、を備え、前記衣服情報には、商品情報が含まれ、前記制御部は、前記画像形成部に、取得した前記衣服情報に含まれる前記商品情報に基づいて、衣服の商品リストを記録紙に形成させるものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、例えば衣服着用対象の体型に合った衣服を原稿として読み取らせれば、当該衣服着用対象の体型に適合する衣服情報(例えば、商品情報)をユーザーに提供するための処理を行うことになるため、衣服着用対象の体型に合った衣服情報をユーザーに提供することを低コストで実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の主要内部構成を概略的に示した機能ブロック図である。
図2】第1実施形態に係る画像形成装置の外観を示した斜視図である。
図3】第1実施形態に係る画像形成装置における制御ユニットで行われる処理動作の一例を示したフローチャートである。
図4】載置読取用プラテンガラスに載置されているペット服の状態の一例を示した図である。
図5】表示部に表示される表示画面の一例を示した図である。
図6】第2実施形態に係る画像形成装置における制御ユニットで行われる処理動作の一例を示したフローチャートである。
図7】表示部に表示される表示画面の一例を示した図である。
図8】型紙画像データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る画像読取装置の一実施形態としての画像形成装置について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の主要内部構成を概略的に示した機能ブロック図であり、図2は、第1実施形態に係る画像形成装置の外観を示した斜視図である。
【0015】
画像形成装置1は、例えば、コピー機能、プリンター機能、スキャナー機能、及びファクシミリ機能のような複数の機能を兼ね備えた複合機であり、制御ユニット10、原稿給送部6、原稿読取部5、画像形成部12、画像メモリー32、HDD(Hard Disk Drive)92、定着部13、給紙部14、操作部47、及びネットワークインターフェイス部91を含んで構成されている。
【0016】
画像形成装置1で原稿読取動作が行われる場合について説明する。原稿給送部6により搬送されて搬送読取用プラテンガラス161を通過する原稿、又は載置読取用プラテンガラス162に載置された原稿の画像を、原稿読取部5が光学的に読み取り、そして画像データを生成する。原稿読取部5により生成された画像データは、画像メモリー32等に保存される。なお、載置読取用プラテンガラス162は、特許請求の範囲における原稿台の一例である。
【0017】
画像形成装置1で画像形成動作が行われる場合について説明する。原稿読取動作により生成された画像データや、HDD92に記憶されている画像データ、ネットワーク接続されたコンピューターから受信した画像データ等に基づいて、画像形成部12が、給紙部14から給紙される記録媒体としての記録紙にトナー像を形成する。
【0018】
HDD92は、原稿読取部5によって読み取られた原稿画像等を記憶する大容量の記憶装置である。画像メモリー32は、原稿読取部5による読み取りで得られた原稿の画像データを記憶したり、画像形成部12のプリント対象となるデータを一時的に保存したりするための領域である。
【0019】
定着部13は、熱圧着によりトナー像を記録紙に定着させるものであり、定着処理が施された記録紙は排出トレイ151に排出されることになる。給紙部14は、給紙カセットを備える。
【0020】
ネットワークインターフェイス部91は、ローカルエリア内、又はインターネット上の電子機器やサーバー等の外部装置20と種々のデータの送受信を行うものである。
【0021】
操作部47は、画像形成装置1が実行可能な各種動作及び処理について操作者から画像形成動作実行指示等の指示を受け付ける。操作部47は、操作者への操作案内等を表示する表示部473を備えている。表示部473はタッチパネルになっており、操作者は画面表示されるボタンやキーに触れて画像形成装置1を操作することができる。
【0022】
制御ユニット10は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及び専用のハードウェア回路を含んで構成される。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、MPU(Micro Processing Unit)等である。制御ユニット10は、制御部100と、操作受付部101と、モード設定部103とを備えている。
【0023】
制御ユニット10は、HDD92に記憶されている制御プログラムに従った上記プロセッサーによる動作により、制御部100、操作受付部101、及びモード設定部103として機能するものである。但し、制御部100等は、制御ユニット10による制御プログラムに従った動作によらず、ハードウェア回路により構成することも可能である。以下、特に触れない限り、各実施形態について同様である。
【0024】
制御部100は、画像形成装置1の全体的な動作制御を司る。制御部100は、原稿給送部6、原稿読取部5、画像形成部12、画像メモリー32、HDD92、定着部13、給紙部14、操作部47、及びネットワークインターフェイス部91と接続され、これら各部の駆動制御等を行う。なお、ネットワークインターフェイス部91は、特許請求の範囲におけるデータ通信部の一例である。
【0025】
操作受付部101は、操作部47を介したユーザーからの操作入力を受け付ける。また、操作受付部101は、選択受付部102を備えている。選択受付部102は、後で詳しく説明するが、表示部473に表示される商品リストLT1(図5を参照)からのユーザー選択を受け付ける。
【0026】
モード設定部103は、操作受付部101が、載置読取用プラテンガラス162に載置されている衣服を原稿として原稿読取部5に読み取らせる衣服読取モードのユーザー設定を受け付けると、当該衣服読取モードを設定する。
【0027】
次に、第1実施形態に係る画像形成装置1の制御ユニット10で行われる処理動作の一例について、図3に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作は、モード設定部103が、ユーザーからの指示を受けて、衣服読取モードを設定した場合に行われる処理動作である。また、ここでは、原稿読取部5にペット服を原稿として読み取らせる場合を例に挙げて説明する。
【0028】
モード設定部103により、衣服読取モードが設定されると、制御部100が、載置読取用プラテンガラス162へのペット服の置き方を示したメッセージを表示部473に表示させることによって、当該置き方をユーザーに案内する(S1)。当該メッセージとしては、例えば、「ペット服を3つに折りたたみ、横長にしてプラテンガラスに丁寧に置いてください」といったものが挙げられる。
【0029】
続いて、制御部100は、操作受付部101が、操作部47を介して行われた、ユーザーからの原稿の読取指示を受け付けたか否かを判断する(S2)。操作受付部101が、当該読取指示を受け付けたと判断した場合(S2でYES)、制御部100は、原稿読取部5に載置読取用プラテンガラス162に載置されている原稿(すなわち、ユーザーが保有するペット服)を読み取らせ(S3)、原稿読取部5による読み取りで得られた原稿のエッジデータに基づいて、原稿としてのペット服を包含する矩形領域E1(図4を参照)を検出する(S4)。
【0030】
図4は、載置読取用プラテンガラス162に載置されているペット服の状態の一例を示した図である。制御部100は、例えば、エッジデータから原稿であるペット服Tの輪郭を構成する直線を1本検出し(ここでは直線LA)、検出した直線LAの傾きを求め、次に直線LAと直交する原稿外枠の直線LB,LCを検出し、直線LAと平行する原稿外枠の直線LDを検出することによって、矩形領域E1を検出する。
【0031】
続いて、制御部100は、検出した矩形領域E1のサイズとして、当該矩形領域E1の縦辺y/横辺xの長さを算出し(S5)、ネットワークインターフェイス部91を介して、予め定められた在庫管理サーバーSRV1(図1)としての外部装置20へアクセスし、算出したサイズ情報(縦辺y/横辺x)を在庫管理サーバーSRV1へ送信して、当該サイズ情報が示すサイズに適合するペット服の商品情報の送信を要求する(S6)。在庫管理サーバーSRV1は、画像形成装置1に、例えばインターネットにより接続されている。
【0032】
在庫管理サーバーSRV1は、サイズ情報に対応付けられたペット服情報を記憶するペット服情報データベースDB1(図1)を備え、当該ペット服情報には、ペット服の商品情報が含まれている。また、商品情報としては、例えば、識別情報(商品番号)や、ペット服画像データ、名称情報、価格情報などが挙げられる。なお、ペット服情報データベースDB1は、特許請求の範囲における衣服情報データベースの一例である。
【0033】
在庫管理サーバーSRV1は、上記要求を受け付けると、ペット服情報データベースDB1から、受信したサイズ情報に基づいて、当該サイズ情報が示すサイズに適合する商品情報(例えば、当該サイズとの寸法差異が予め定められた範囲内であるペット服の商品情報)を読み出し、読み出した商品情報を上記要求の元である画像形成装置1へ送信する。
【0034】
制御部100は、在庫管理サーバーSRV1から送信されてきた商品情報を取得すると(S7)、取得した商品情報(ペット服画像データ、名称情報、価格情報)に基づいて、ペット服の商品リストの表示用画像データを作成し、当該表示用画像データが示す商品リストを表示部473に表示させる(S8)。
【0035】
図5は、表示部473に表示される商品リストの一例を示した図である。商品リストLT1には、商品であるペット服毎にそれぞれの画像G1〜G3、名称N1〜N3、及び価格P1〜P3が表示されると共に、ユーザーが購入を選択するための「購入」と記された選択ボタンB1〜B3が表示されている。
【0036】
なお、ここでは、制御部100が、ペット服情報データベースDB1を備える在庫管理サーバーSRV1へアクセスして、ペット服の商品情報を取得する場合について説明しているが、ペット服情報データベースDB1については、HDD92に構成して、制御部100が、HDD92へアクセスして、ペット服の商品情報を取得するようにしてもよい。
【0037】
続いて、制御部100は、選択受付部102が、表示部473に表示された商品リストLT1からのユーザー選択を受け付けたか否かを判断する(S9)。選択受付部102が当該ユーザー選択を受け付けたと判断した場合(S9でYES)、制御部100は、選択受付部102が受け付けたユーザーの選択結果を記憶し(S10)、商品の購入に必要なユーザー情報(例えば、名前、住所、電話番号)の登録を、表示部473を介してユーザーへ促すと共に、当該登録を受け付ける(S11)。
【0038】
制御部100は、ユーザー情報の登録が完了したと判断すると、登録されたユーザー情報と合わせて、記憶した選択結果(例えば、ユーザーが選択した商品を示す商品番号)を、ネットワークインターフェイス部91を介して、予め定められた発注先である注文管理サーバーSRV2(図1)としての外部装置20へ通知することによって、商品を注文する(S12)。
【0039】
上記第1実施形態によれば、衣服着用対象であるペットの体型に合った衣服を原稿として読み取らせることによって、当該ペットの体型に適合する衣服情報として、商品リストLT1がユーザーに提供される。また、スキャン機能を有した従来の電子機器の改良によって、上記提供は実現される。従って、衣服着用対象の体型に合った衣服情報のユーザーへの提供が、低コストで実現可能となる。また、商品リストLT1を介して、ユーザーは好みのペット服を注文することができるので、ペットの体型に合った服を簡単に取得することが可能となる。
【0040】
なお、上記第1実施形態では、制御部100が、算出したサイズ情報として、縦辺y/横辺xの長さを示した寸法を、在庫管理サーバーSRV1へ通知する場合について説明しているが、在庫管理サーバーSRV1が備えるペット服情報データベースDB1に記憶されているサイズ情報が、寸法情報ではなく、予め定められた規定サイズ(例えば、1号、2号)である場合、制御部100が、算出した寸法(縦辺y/横辺x)から、適合する規定サイズを選択し、選択した規定サイズを在庫管理サーバーSRV1へ通知するようにしてもよい。
【0041】
また、上記第1実施形態では、商品リストLT1を表示部473に表示させる場合について説明しているが、別の実施形態としては、制御部100が、在庫管理サーバーSRV1から送信されてきた商品情報を取得すると、取得した商品情報(ペット服画像データ、名称情報、価格情報)に基づいて、ペット服の商品リストの印刷用画像データを作成し、作成した印刷用画像データに基づいて、画像形成部12に、当該印刷用画像データが示す商品リストを記録紙に形成させるようにしてもよい。
【0042】
また、更なる別の実施形態としては、ペット服情報を、犬種など、ペットの品種に対応付けてペット服情報データベースDB1に記憶させておき、操作受付部101が、犬種など、ペットの品種のユーザー入力を受け付けるようにし、制御部100が、サイズ情報と一緒に、品種情報を在庫管理サーバーSRV1へ送信するようにしてもよい。これによって、ペット服情報データベースDB1から、ペットの体型により適合したペット服情報を読み出すことができる。
【0043】
次に、第2実施形態に係る画像形成装置1の制御ユニット10で行われる処理動作の一例について、図6に示したフローチャートに基づいて説明する。上記第1実施形態では、商品リストをユーザーに提示しているが、当該第2実施形態では、ユーザーの保有するペット服とサイズが合致するペット服の型紙をユーザーに提示する点で上記第1実施形態と相違する。なお、この処理動作は、S1〜S5までは、図3に示したフローチャートと同じであるため、その部分についての説明を省略する。
【0044】
第2実施形態では、制御部100が、ペット服の置き方を表示部473でのメッセージ表示によりユーザーに案内するとき(S1)、当該メッセージとして、例えば、「ペット服を拡げてプラテンガラスに丁寧に置いてください」といった案内を表示させる。ユーザーは、当該案内に従って、載置読取用プラテンガラス162にペット服を拡げて置くものとする。なお、後述する図8は、読み出した型紙画像データを示すが、ペット服を拡げた状態とは、ペット服を図8に示すように拡げた状態である。
【0045】
S5では、上記拡げた状態でのペット服のサイズ情報(縦辺y/横辺x)を算出する。制御部100は、ネットワークインターフェイス部91を介して、予め定められた型紙管理サーバーSRV3(図1)としての外部装置20へアクセスし、S5で算出したサイズ情報(縦辺y/横辺x)を型紙管理サーバーSRV3へ送信して、当該サイズ情報が示すサイズに適合するペット服の型紙画像データの送信を要求する(S26)。
【0046】
型紙管理サーバーSRV3は、サイズ情報に対応付けられたペット服情報を記憶するペット服情報データベースDB2(図1)を備え、当該ペット服情報には、ペット服を作成するための型紙を示す型紙画像データが含まれている。なお、ペット服情報データベースDB2は、特許請求の範囲における衣服情報データベースの一例である。
【0047】
型紙管理サーバーSRV3は、上記要求を受け付けると、ペット服情報データベースDB2から、受信したサイズ情報に基づいて、当該サイズ情報が示すサイズに適合する型紙画像データ(例えば、当該サイズとの寸法差異が予め定められた範囲内であるペット服の型紙画像データ)を読み出し、読み出した型紙画像データ(図8参照)を上記要求の元である画像形成装置1へ送信する。なお、型紙管理サーバーSRV3は、当該サイズ情報が示すサイズに適合する型紙画像データが複数ある場合は、全ての型紙画像データを画像形成装置1へ送信する。
【0048】
制御部100は、型紙管理サーバーSRV3から送信されてきた型紙画像データを取得すると(S27)、取得した型紙画像データに基づいて、画像形成部12に、当該型紙画像データが示す型紙画像を記録紙に形成させ(S28)、型紙画像が形成された記録紙を排出トレイ151に排出させる(S29)。なお、制御部100は、型紙画像が記録紙1枚に収まらないと判断した場合、複数枚の記録紙に分けて、型紙画像を記録紙に形成させる。
【0049】
なお、ここでは、制御部100が、ペット服情報データベースDB2を備える型紙管理サーバーSRV3へアクセスして、型紙画像データを取得する場合について説明しているが、ペット服情報データベースDB2については、HDD92に構成して、制御部100が、HDD92へアクセスして、型紙画像データを取得するようにしてもよい。
【0050】
この第2実施形態によれば、衣服着用対象であるペットの体型に適合する衣服情報として、型紙画像が形成された記録紙がユーザーに提供される。従って、ユーザーは当該型紙画像が示す型紙を用いて、好きな素材で、適切なサイズのペット服を作成することが可能となる。
【0051】
また、別の実施形態としては、制御部100が、図7に示すように、「型紙印刷」と記された選択ボタンB4〜B6が形成された商品リストLT2を表示部473に表示させ、選択受付部102が、選択ボタンB4〜B6のユーザー選択を受け付けると、制御部100が、選択受付部102が受け付けたユーザーの選択結果に対する型紙画像データを取得し、取得した型紙画像データ基づいて、画像形成部12に、当該型紙画像データが示す型紙画像を記録紙に形成させるようにしてもよい。
【0052】
また、更なる別の実施形態としては、操作受付部101が、型紙画像に対する大きさのユーザー補正(寸法の拡大、縮小の調整)を受け付ける補正受付部を備えるようにし、制御部100が、当該補正受付部により受け付けられたユーザー補正の内容に従った印刷用型紙画像データを作成し、作成した印刷用型紙画像データ(すなわち、ユーザー補正を受けた画像データ)に基づいて、画像形成部12に、当該印刷用型紙画像データが示す型紙画像を記録紙に形成させるようにしてもよい。これにより、既成のサイズではない、カスタマイズされたペット服の型紙をユーザーが手に入れることが可能となる。
【0053】
また、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。また、上記実施形態では、本発明に係る画像読取装置及び画像形成装置の一実施形態として複合機を用いて説明しているが、これは一例に過ぎず、例えば、コピー機、プリンター、ファクシミリ等の他の画像形成装置でもよい。
【0054】
また、図1乃至図8を用いて上記実施形態により示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0055】
1 画像形成装置
5 原稿読取部
12 画像形成部
91 ネットワークインターフェイス部
100 制御部
102 選択受付部
162 載置読取用プラテンガラス
473 表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8