特許第6806106号(P6806106)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6806106
(24)【登録日】2020年12月8日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】冷凍装置の室外ユニット
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/58 20110101AFI20201221BHJP
【FI】
   F24F1/58
【請求項の数】8
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2018-32490(P2018-32490)
(22)【出願日】2018年2月26日
(65)【公開番号】特開2019-148358(P2019-148358A)
(43)【公開日】2019年9月5日
【審査請求日】2018年12月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】半田 陽一
【審査官】 久島 弘太郎
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭54−176157(JP,U)
【文献】 国際公開第2015/181892(WO,A1)
【文献】 特開2006−123956(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝熱フィン(74)を有する熱交換器(11)と、側面に空気取込口が形成されている、前記熱交換器を収容するハウジング(40)と、を含む冷凍装置の室外ユニット(2)と、
送時の前記伝熱フィンの変形を防止するために、前記ハウジングの側面に形成されている前記空気取込口に対向して配置される前記伝熱フィンの外側に配置される梱包材としての第1保護材(50)と、
を備え、
前記第1保護材の少なくとも外側の面(50a)は、防水性を有し、
前記第1保護材は、防水性ダンボール製である、
冷凍装置の室外ユニットの梱包パッケージ
【請求項2】
伝熱フィン(74)を有する熱交換器(11)と、側面に空気取込口が形成されている、前記熱交換器を収容するハウジング(40)と、を含む冷凍装置の室外ユニット(2)と、
送時の前記伝熱フィンの変形を防止するために、前記ハウジングの側面に形成されている前記空気取込口に対向して配置される前記伝熱フィンの外側に配置される梱包材としての第1保護材(50)と、
を備え、
前記第1保護材の少なくとも外側の面(50a)は、防水性を有し、
前記第1保護材は、前記伝熱フィンと対向するとともに外側に露出する保護部(52a,52b,52c)と、前記保護部から上方に延びる延伸部(56a,56b,56c)と、を有し、
前記延伸部は、前記熱交換器と前記ハウジングの内面との間に挿し込まれる、
冷凍装置の室外ユニットの梱包パッケージ
【請求項3】
前記第1保護材は紙製で、前記第1保護材の前記外側の面は表面防水加工されている、
請求項1又は2に記載の冷凍装置の室外ユニットの梱包パッケージ
【請求項4】
前記第1保護材の厚みは、3mm以上である、
請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍装置の室外ユニットの梱包パッケージ
【請求項5】
前記第1保護材の厚みは、5mm以上である、
請求項4に記載の冷凍装置の室外ユニットの梱包パッケージ
【請求項6】
前記ハウジングの天面を覆う前記第1保護材とは別の第2保護材(60)を更に備え、
前記第2保護材は非防水性である、
請求項1から5のいずれか1項に記載の冷凍装置の室外ユニットの梱包パッケージ
【請求項7】
前記第1保護材は、前記室外ユニットの設置現場への搬送後、少なくとも前記室外ユニットに対する配管接続作業時まで前記伝熱フィンの外側に配置され、
前記第2保護材は、前記室外ユニットの設置現場への搬送後、設置時に取り外される、
請求項6に記載の冷凍装置の室外ユニットの梱包パッケージ
【請求項8】
前記ハウジングは四角柱形状であり、
前記熱交換器の前記伝熱フィンは、前記ハウジングの少なくとも3つの側面で露出し、
前記第1保護材は、前記ハウジングの前記3つの側面で前記伝熱フィンの外側に配置される、一体形成された部材である、
請求項1から7のいずれか1項に記載の冷凍装置の室外ユニットの梱包パッケージ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷凍装置の室外ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、搬送時の冷凍装置の室外ユニットの熱交換器の保護のため、例えば特許文献1(特開2006−123956号公報)のように、熱交換器の伝熱フィンの外側にダンボール板が梱包材として取り付けられる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、室外ユニットの熱交換器は、設置現場への到着後も、室外ユニットに対する配管接続作業時などに、作業員自身や作業員の保有している工具等が接触し損傷するおそれがある。そのため、室外ユニットの搬送完了後も、暫くの間は熱交換器の保護が図られることが好ましい。
【0004】
しかし、通常、梱包材に使用されるダンボール板は水に弱く、雨などの影響で劣化するため、通常のダンボール板では、必要な期間、熱交換器を保護できないおそれがある。そのため、冷凍装置の設置現場では、設置現場到着後に梱包材としてのダンボール板を取り外し、その後、別の保護材を熱交換器に取り付けて熱交換器の保護を図っている。
【0005】
しかし、設置現場到着後に梱包材を取り外し、熱交換器に保護材を別途取り付ける場合、熱交換器の伝熱フィンの保護のために必要なコストや作業が増大するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1観点の冷凍装置の室外ユニットは、伝熱フィンを有する熱交換器と、熱交換器を収容するハウジングと、第1保護材と、を備える。第1保護材は、搬送時の伝熱フィンの変形を防止するために、ハウジングの側面において露出する伝熱フィンの外側に配置される。第1保護材の少なくとも外側の面は、防水性を有する。
【0007】
ここでは、第1保護材が防水性を有するため、室外ユニットが設置現場に到着した後も降雨などの水の影響を受けず第1保護材で伝熱フィンの保護を図ることができる。そのため、室外ユニットの設置現場到着後に伝熱フィンを養生するための別部材が不要であり、また、そのような別部材を設置現場で室外ユニットに取り付ける作業が不要となる。つまり、本冷凍装置の室外ユニットでは、伝熱フィンの保護のために必要なコストや作業を低減することができる。
【0008】
第2観点の冷凍装置の室外ユニットは、第1観点の冷凍装置の室外ユニットであって、第1保護材は紙製で、第1保護材の外側の面は表面防水加工されている。
【0009】
ここでは、第1保護材が紙製であるため、第1保護材のコストを抑制可能で、又、使用後の第1保護材の廃棄処分費用も抑制することができる。
【0010】
第3観点の冷凍装置の室外ユニットは、第2観点の冷凍装置の室外ユニットであって、第1保護材は、防水性ダンボール製である。
【0011】
ここでは、第1保護材が防水性ダンボール製であるため、軽量で比較的高い強度の第1保護材を実現することができる。
【0012】
第4観点の冷凍装置の室外ユニットは、第1観点から第3観点のいずれかの冷凍装置の室外ユニットであって、第1保護材の厚みは、3mm以上である。
【0013】
第5観点の冷凍装置の室外ユニットは、第4観点の冷凍装置の室外ユニットであって、第1保護材の厚みは、5mm以上である。
【0014】
ここでは、第1保護材の厚みが比較的厚いため、第1保護材に比較的高い物理的強度をもたせることができる。
【0015】
第6観点の冷凍装置の室外ユニットは、第1観点から第5観点のいずれかの冷凍装置の室外ユニットであって、第1保護材とは別の第2保護材を更に備える。第2保護材は、ハウジングの天面を覆う。第2保護材は、非防水性である。
【0016】
ここでは、搬送中にハウジングの天面側を保護する一方で搬送後には不要となる第2保護材に非防水性の材料を用いることで、室外ユニットの費用(室外ユニットの梱包/保護用の部材の費用)を抑制することができる。
【0017】
第7観点の冷凍装置の室外ユニットは、第6観点の冷凍装置の室外ユニットであって、第1保護材は、室外ユニットの設置現場への搬送後、少なくとも室外ユニットに対する配管接続作業時まで伝熱フィンの外側に配置される。第2保護材は、室外ユニットの設置現場への搬送後、設置時に取り外される。
【0018】
ここでは、第1保護材が設置現場への搬送時から室外ユニットに対する配管接続作業時まで室外ユニットに装着されているため、設置現場での作業を特に要すること無く、熱交換器の伝熱フィンを保護することができる。
【0019】
第8観点の冷凍装置の室外ユニットは、第1観点から第7観点のいずれかの冷凍装置の室外ユニットであって、ハウジングは四角柱形状である。熱交換器の伝熱フィンは、ハウジングの少なくとも3つの側面で露出する。第1保護材は、一体形成された部材である。第1保護材は、ハウジングの熱交換器の伝熱フィンが露出している3つの側面で、伝熱フィンの外側に配置される。
【0020】
ここでは、第1保護材が一体形成された部材であるので、ハウジングの3つの側面で熱交換器の伝熱フィンが露出している場合であっても、室外ユニットの運転開始前に不要になった第1保護材を効率よく取り外すことができる。
【0021】
第9観点の冷凍装置の室外ユニットは、第1観点から第8観点のいずれかの冷凍装置の室外ユニットであって、第1保護材は、伝熱フィンと対向するとともに外側に露出する保護部と、保護部から上方に延びる延伸部と、を有する。延伸部は、熱交換器とハウジングの内面との間に挿し込まれる。
【0022】
ここでは、延伸部を熱交換器とハウジングの内面との間に挿入することで、第1保護材を容易にハウジングに固定することができる。
【0023】
また、ここでは、保護部から上方に延びる延伸部がハウジングの内側に配置されるため、第1保護材の上端面が水に濡れにくく、第1保護材の全体が防水性でない場合であっても第1保護材の劣化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】一実施形態に係る室外ユニットを含む空気調和装置の概略構成図である。
図2図1の空気調和装置の室外ユニットの概略斜視図である。
図3図2の室外ユニットが有する熱源側熱交換器の熱交換部の概略的な拡大斜視図である。
図4】側面保護材が取り付けられた状態の図2の室外ユニットの右側面図である。
図5】側面保護材が取り付けられた状態の図2の室外ユニットの背面図である。
図6】側面保護材が取り付けられた状態の図2の室外ユニットの左側面図である。
図7】室外ユニットに取り付けられる前の展開されたシート状の側面保護材の一例を示す図である。
図8】室外ユニットに取り付けられる前の展開されたシート状の側面保護材の他の例を示す図である。
図9】側面保護材及び天面保護材が取り付けられた状態の図2の室外ユニットの背面図である。
図10図2の室外ユニットからの側面保護材の取り外し動作を説明するための図である。
図11】複数の空気調和装置の室外ユニットの設置状態の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、冷凍装置の室外ユニットの一実施形態に係る、空気調和装置1の室外ユニット2について、図面を参照しながら説明する。
【0026】
(1)空気調和装置の全体構成
図1は、室外ユニット2を含む空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、冷凍装置の一例である。
【0027】
空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことで空調対象空間の冷房及び暖房を行うことが可能な装置である。
【0028】
空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、利用ユニット3a,3bと、液冷媒連絡管4及びガス冷媒連絡管5と、制御部23と、を有している(図1参照)。液冷媒連絡管4及びガス冷媒連絡管5は、室外ユニット2と利用ユニット3a,3bとを接続する。空気調和装置1では、室外ユニット2と利用ユニット3a,3bとが冷媒連絡管4,5を介して接続されることで、蒸気圧縮式の冷媒回路6が構成されている(図1参照)。冷媒の種類を限定するものではないが、冷媒回路6にはR32やR410AのようなHFC冷媒が封入されている。制御部23は、空気調和装置1の各種機器を制御する。
【0029】
なお、図1では、空気調和装置1は、1台の室外ユニット2と、2台の利用ユニット3a,3bとを有するが、台数は例示に過ぎない。空気調和装置1は、複数台の室外ユニットを有してもよいし、1台又は3台以上の利用ユニットを有してもよい。
【0030】
(2)空気調和装置の詳細構成
(2−1)室外ユニット
図2は、室外ユニット2の概略の外観斜視図である。図3は、室外ユニット2が有する、後述する熱源側熱交換器11の熱交換部70の概略的な拡大斜視図である。
【0031】
ここでは、図1から図3を参照しながら、室外ユニット2を構成する空調に関連する機器について説明する。なお、室外ユニット2の形状/構造や、空気調和装置1の運転開始前に用いられる室外ユニット2の側面保護材50及び天面保護材60に関しては後述する。
【0032】
室外ユニット2は、室外に設置される。そのため、設置場所に設置された室外ユニット2は、降雨等の影響で水に濡れるおそれがある。設置場所を限定するものではないが、室外ユニット2は、例えば、建物の屋上や、建物の壁面近傍等に設置される。
【0033】
室外ユニット2は、アキュムレータ7と、圧縮機8と、流路切換機構10と、熱源側熱交換器11と、熱源側膨張機構12と、液側閉鎖弁13と、ガス側閉鎖弁14と、熱源側ファン15と、を主に有している(図1参照)。また、室外ユニット2は、これらの機器を収容するハウジング40を有する(図2参照)。
【0034】
また、室外ユニット2は、吸入管17と、吐出管18と、第1ガス冷媒管19と、液冷媒管20と、第2ガス冷媒管21と、を有する(図1参照)。吸入管17は、流路切換機構10と圧縮機8の吸入側とを接続している。吸入管17には、アキュムレータ7が設けられている。吐出管18は、圧縮機8の吐出側と流路切換機構10とを接続している。第1ガス冷媒管19は、流路切換機構10と熱源側熱交換器11のガス側端とを接続している。液冷媒管20は、熱源側熱交換器11の液側端と液側閉鎖弁13とを接続している。熱源側膨張機構12は、液冷媒管20に設けられている。第2ガス冷媒管21は、流路切換機構10とガス側閉鎖弁14とを接続している。
【0035】
圧縮機8は、低圧の冷媒を吸入し圧縮して吐出する装置である。圧縮機8は、インバータ制御される容量調節可能な(モータの回転数を調節可能な)圧縮機であるが、容量一定の圧縮機であってもよい。
【0036】
流路切換機構10は、運転モード(冷房運転モード/暖房運転モード)に応じて、冷媒回路6における冷媒の流れ方向を切り換える機構である。本実施形態では、流路切換機構10は四路切換弁である。ただし、流路切換機構10は、四路切換弁に限られるものではなく、複数の電磁弁及び配管を組み合わせることで、以下のような冷媒の流れ方向の切り換えを実現できるように構成されてもよい。
【0037】
冷房運転モードでは、流路切換機構10は、圧縮機8が吐出する冷媒が熱源側熱交換器11に送られるように、冷媒回路6における冷媒の流向を切り換える。具体的には、冷房運転モードでは、流路切換機構10は、吸入管17を第2ガス冷媒管21と連通させ、吐出管18を第1ガス冷媒管19と連通させる(図1中の実線参照)。暖房運転モードでは、流路切換機構10は、圧縮機8が吐出する冷媒が利用側熱交換器32a,32bに送られるように、冷媒回路6における冷媒の流向を切り換える。具体的には、暖房運転モードでは、流路切換機構10は、吸入管17を第1ガス冷媒管19と連通させ、吐出管18を第2ガス冷媒管21と連通させる(図1中の破線参照)。
【0038】
熱源側熱交換器11は、熱交換器の一例である。熱源側熱交換器11は、冷房運転時には放熱器(凝縮器)として機能し、暖房運転時には吸熱器(蒸発器)として機能する。材質を限定するものではないが、熱源側熱交換器11は、例えば、アルミニウム製又はアルミニウム合金製である。
【0039】
熱源側熱交換器11は、冷媒と室外空気との熱交換が主に行われる熱交換部70を有する。熱交換部70は、主として、所定の積層方向(本実施形態では上下方向)に積層された複数段の扁平管72と、複数の伝熱フィン74と、を有する(図3参照)。
【0040】
扁平管72は、伝熱面となる鉛直方向を向く平面部72aと、内部に形成されている冷媒が流れる多数の小さな貫通孔からなる通路72bと、を有する扁平多穴管である(図3参照)。各扁平管72は、平面視において延びる方向を変化させながら、熱交換部70の一方の端部(第1端部70a)から、熱交換部70の他方の端部(第2端部70b)へと略水平方向に延びる。具体的には、各扁平管72は、室外ユニット2の右前側の第1端部70aから右方に延び、室外ユニット2の右前方角部近傍で延びる方向を変えて後方へと延び、室外ユニット2の右後方角部近傍で延びる方向を変えて左方へと延び、室外ユニット2の左後方角部近傍で延びる方向を変えて前方へと第2端部70bまで延びる(図2参照)。なお、ここでの「左」、「右」、「前」、「後」という表現は、図2中に示された矢印の方向に従う。
【0041】
伝熱フィン74は、上下方向(積層方向)に隣り合う扁平管72の間を、空気が流れる複数の通風路に区画している。伝熱フィン74には、複数の扁平管72を差し込めるように、水平に細長く延びる複数の切り欠き部741が形成されている(図2参照)。つまり、伝熱フィン74は、扁平管72に差し込まれる差し込み式のフィンである。伝熱フィン74の切り欠き部741の上下方向の幅は、扁平管72の上下方向の高さ(厚み)とほぼ一致している。伝熱フィン74の切り欠き部741は、上下方向(扁平管72の積層方向)に所定の間隔を空けて形成されている。切り欠き部741は、水平方向であって、かつ扁平管72の長手方向と交差する方向に延びるように形成される。切り欠き部741の延びる方向は、平面視において、後述する熱源側ファン15の生成する空気の流れ方向(通風方向)と略一致している(図2参照)。切り欠き部741は、扁平管72が通風方向の風下側(外部側)から風上側(内部側)に向かって挿入されるように風下側に開口している。
【0042】
なお、熱源側熱交換器11の構造は、ここで説明した構造に限定されるものではなく、例えば、円管状の伝熱管と多数のフィンとにより構成されるクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であってもよい。
【0043】
熱源側膨張機構12は、冷媒を膨張させる機構である。限定するものではないが、本実施形態では、熱源側膨張機構12は、開度調節可能な電子膨張弁である。
【0044】
熱源側ファン15は、外部から室外ユニット2内に流入し、熱源側熱交換器11を通過し、室外ユニット2外へ流出する空気の流れを生成する送風機である。本実施形態では、熱源側ファン15はプロペラファンである。ただし、熱源側ファン15は、プロペラファンに限定されるものではなく、気流を生成する他のタイプのファンであってもよい。
【0045】
(2−2)利用ユニット
利用ユニット3a,3bは、空調対象空間に温度や湿度が調整された空気を吹き出すユニットである。利用ユニット3a,3bは、例えば、空調対象空間である居室内や、居室の天井裏空間等に設置される。
【0046】
利用ユニット3aは、主として、利用側膨張機構31aと、利用側熱交換器32aと、利用側ファン33aと、を有している(図1参照)。利用ユニット3bは、主として、利用側膨張機構31bと、利用側熱交換器32bと、利用側ファン33bと、を有している(図1参照)。
【0047】
利用側膨張機構31a,31bは、冷媒を膨張させる機構である。限定するものではないが、本実施形態では、利用側膨張機構31a,31bは、開度調節可能な電子膨張弁である。
【0048】
利用側熱交換器32a,32bは、冷房運転時には吸熱器(蒸発器)として機能して室内空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の放熱器(凝縮器)として機能して室内空気を加熱する熱交換器である。利用側熱交換器32a,32bの液側は液冷媒連絡管4に接続されており、利用側熱交換器32a,32bのガス側はガス冷媒連絡管5に接続されている。利用側熱交換器32a,32bは、伝熱管(図示省略)と多数のフィン(図示省略)とにより構成されるクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。
【0049】
利用側ファン33a,33bは、利用ユニット3a,3b内に室内の空気を吸入し、利用側熱交換器32a,32bにおいて吸入した空気と冷媒とを熱交換させ、室内に冷媒との熱交換後の空気を供給する。限定するものではないが、本実施形態では、利用側ファン33a,33bは、遠心ファンである。
【0050】
(2−3)冷媒連絡管
冷媒連絡管4、5は、空気調和装置1を設置する際に、設置現場で施工される冷媒管である。液冷媒連絡管4の一端は、室外ユニット2の液側閉鎖弁13に接続され、液冷媒連絡管4の他端は、利用ユニット3a,3bの利用側膨張機構31a、31bの液側に接続される(図1参照)。ガス冷媒連絡管5の一端は、室外ユニット2のガス側閉鎖弁14に接続され、ガス冷媒連絡管5の他端は、利用ユニット3a,3bの利用側熱交換器32a、32bのガス側に接続される(図1参照)。
【0051】
(2−4)制御部
制御部23は、室外ユニット2や利用ユニット3a,3bに設けられた、CPU,ROM及びRAM等を有する制御基板(図示せず)が通信可能に接続されることによって構成されている。なお、図1では、便宜上、制御部23を、室外ユニット2や利用ユニット3a,3bとは離れた位置に図示している。
【0052】
制御部23は、図1に点線で示したように空気調和装置1の構成機器と電気的に接続されている。制御部23は、CPUが空気調和装置1の運転制御のためのプログラムを実行することで、図示しないリモコンからの操作や、図示しないセンサの計測値等に基づき、空気調和装置1の構成機器の動作を制御する。制御部23により制御される機器には、例えば、室外ユニット2の圧縮機8、流路切換機構10、熱源側膨張機構12及び熱源側ファン15や、利用ユニット3a,3bの利用側膨張機構31a,31b及び利用側ファン33a,33bを含む。
【0053】
(2−5)空気調和装置の動作
空気調和装置1の動作について概略を説明する。
【0054】
空気調和装置1では、冷房運転と暖房運転とが行われる。冷房運転中には、冷媒回路6を、圧縮機8、熱源側熱交換器11、熱源側膨張機構12及び利用側膨張機構31a、31b、利用側熱交換器32a、32bの順に冷媒が循環する。一方、暖房運転中には、冷媒回路6を、圧縮機8、利用側熱交換器32a、32b、利用側膨張機構31a、31b及び熱源側膨張機構12、熱源側熱交換器11の順に冷媒が循環する。また、空気調和装置1では、暖房運転時に、暖房運転を一旦中断して、熱源側熱交換器11に付着した霜を融解させるための除霜運転が行われる。本実施形態では、除霜運転として、冷媒回路6を冷房運転時と同様に冷媒を循環させる逆サイクル除霜運転が行われる。なお、冷房運転、暖房運転及び除霜運転時には、制御部23が空気調和装置1の構成機器を制御する。
【0055】
空気調和装置1の動作は、一般に知られているため、ここでは空気調和装置1の動作の詳細についての説明は省略する。
【0056】
(3)室外ユニットの形状/構造
室外ユニット2の形状や構造について、図面を参照しながら説明する。なお、ここでは、後述する側面保護材50や天面保護材60が取り付けられていない状態の室外ユニット2について説明する。
【0057】
なお、以下の説明では、方向や位置関係を説明するために、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「前面」、「背面」といった表現を用いる場合があるが、これらの表現が示す方向は、特に断りのない限り図面中に示された矢印の方向に従う。
【0058】
室外ユニット2は、上述したように、室外ユニット2の各種構成を収容するハウジング40を有する。ハウジング40は、概ね四角柱形状(直方体形状)に形成されている。室外ユニット2は、ハウジング40の側面から空気を吸い込んで、ハウジング40の天面から空気を吹き出す、上吹き型の熱交換ユニットである。
【0059】
ハウジング40は、主として、左右方向に延びる一対の据付脚41と、一対の据付脚41上に架け渡される底フレーム42と、支柱43と、ファンモジュール44と、側面パネル45と、を有している(図2図4参照)。支柱43は、底フレーム42の角部から鉛直上方に延びる(図2参照)。ファンモジュール44は、支柱43の上端に取り付けられる(図2参照)。側面パネル45は、板状の部材である。
【0060】
ハウジング40の側面(ここでは、前面、背面及び左右両側面)には、空気の空気取込口が形成される。また、ハウジング40の天面(上面)には、空気の空気吹出口40bが形成されている(図2参照)。
【0061】
空気の空気取込口は、熱源側ファン15が生成する空気流れによりハウジング40の外部から内部へと空気を取り込む。空気の空気取込口には、右側面に形成される空気取込口40a1、背面側に形成される空気取込口40a2、左側面に形成される空気取込口40a3、及び前面側に形成される空気取込口40a4を含む(図2参照)。これらの空気取込口40a1,40a2,40a3,40a4のそれぞれには、熱源側熱交換器11の熱交換部70の伝熱フィン74が隣接して配置される。ここでは、ハウジング40の右側面側で開口する空気取込口40a1に対向して配置される伝熱フィン74を、伝熱フィン74の第1部分74aと呼ぶ。ハウジング40の背面側で開口する空気取込口40a2に対向して配置される伝熱フィン74を、伝熱フィン74の第2部分74bと呼ぶ。ハウジング40の左側面側で開口する空気取込口40a3に対向して配置される伝熱フィン74を、伝熱フィン74の第3部分74cと呼ぶ。ハウジング40の正面側で開口する空気取込口40a4に対向して配置される伝熱フィン74を、伝熱フィン74の第4部分74dと呼ぶ。
【0062】
伝熱フィン74の第1部分74a、第2部分74b及び第3部分74cは、ハウジング40の側面において露出する。つまり、熱源側熱交換器11の伝熱フィン74は、ハウジング40の3つの側面(右側面、背面及び左側面)で露出する。なお、伝熱フィン74がハウジング40の側面において露出しているとは、伝熱フィン74の外側に伝熱フィン74を保護する部材が存在しない状態を意味する。言い換えれば、露出している伝熱フィン74には、ハウジング40の外部から直接接触することが容易である。
【0063】
一方、本実施形態では、伝熱フィン74の第4部分74dの外側には(伝熱フィン74の第4部分74dの前方には)、図示しない保護部材が配置されている。保護部材は、例えば、目の比較的粗い格子状の部材である。保護部材は、伝熱フィン74の第4部分74dに対する接触を抑制しつつ、空気取込口40a4からの空気の流入を妨げない形状・構造に設計されることが好ましい。
【0064】
底フレーム42は、ハウジング40の底面を形成している。底フレーム42上には、熱源側熱交換器11、圧縮機8及びアキュムレータ7等が配置されている。底フレーム42は、熱源側熱交換器11等の配置されるフレームとしての他、冷房運転や除霜運転時に熱源側熱交換器11において発生するドレン水を受けるドレンパンとして機能する。
【0065】
熱源側熱交換器11は、上述のように、平面視においてハウジング40の側面に沿うように略四角形形状に形成されている(図2参照)。具体的には、熱源側熱交換器11の熱交換部70は、第1端部70aから右方へとハウジング40の前面に沿って延び、室外ユニット2の右前方角部近傍で延びる方向を変えて後方へとハウジング40の右側面に沿って延び、室外ユニット2の右後方角部近傍で延びる方向を変えて左方へとハウジング40の背面に沿って延び、室外ユニット2の左後方角部近傍で延びる方向を変えて前方へとハウジング40の左側面に沿って第2端部70bまで延びる(図2参照)。ただし、室外ユニット2の前方左側及び左方前側には熱交換部70が配置されず、熱源側熱交換器11は、平面視において一部(左前方側)が欠落した略四角形形状に形成されている。
【0066】
熱源側熱交換器11の上方(ハウジング40の上部)には、ファンモジュール44が設けられている(図2参照)。ファンモジュール44は、上面及び下面が開口した略直方体形状の箱体に熱源側ファン15が収容された集合体である。ファンモジュール44の天面の開口は、ハウジング40の空気吹出口40bである。空気吹出口40bには、吹出グリル46が設けられている。熱源側ファン15は、ハウジング40内において空気吹出口40bに面して配置されている。熱源側ファン15は、空気をハウジング40の側面の空気取込口40a1,40a2,40a3,40a4からハウジング40内に取り込み、ハウジング40の上部の空気吹出口40bから排出する。
【0067】
側面パネル45は、室外ユニット2の側面の一部を覆うように、室外ユニット2に取り付けられている。側面パネル45は、室外ユニット2の前面を覆う前板45a(図2参照)と、左側面前方側を覆う左側板45b(図6参照)と、を含む。前板45a及び左側板45bは、底フレーム42からファンモジュール44まで鉛直方向に延びる板状部材である(図2参照)。側面パネル45(前板45a及び左側板45b)は、熱源側熱交換器11の熱交換部70の伝熱フィン74と対向しない位置(熱交換部70が配置されていない位置)に配置されている。
【0068】
(4)側面保護材及び天面保護材
次に、室外ユニット2が有する側面保護材50及び天面保護材60について説明する。側面保護材50は、第1部材の一例であり、天面保護材60は、第2部材の一例である。
【0069】
図4は、側面保護材50が取り付けられた状態の室外ユニット2の右側面図である。図5は、側面保護材50が取り付けられた状態の室外ユニット2の背面図である。図6は、側面保護材50が取り付けられた状態の室外ユニット2の左側面図である。図7は、室外ユニット2に取り付けられる前の展開された状態の(シート状の)側面保護材50の一例を示す図である。図8は、室外ユニット2に取り付けられる前の展開された状態の(シート状の)側面保護材50の他の例を示す図である。図9は、側面保護材50及び天面保護材60が取り付けられた状態の室外ユニット2の背面図である。図10は、室外ユニット2からの側面保護材50の取り外し動作を説明するための図である。
【0070】
側面保護材50及び天面保護材60は、空気調和装置1の搬送時等に使用され、空気調和装置1の運転時には不要となる部材である。側面保護材50及び天面保護材60が使用される具体的なタイミングについては以下で説明する。
【0071】
なお、以下で、搬送時、設置時、配管接続作業時という語を使用するが、それぞれ以下の時を意味する。搬送時とは、室外ユニット2を、製造工場や倉庫等の出荷地点から、室外ユニット2を設置する設置場所(空気調和装置1を使用する使用場所)まで搬送する時を意味する。設置時とは、設置場所まで搬送してきた室外ユニット2を、予定された設置位置に設置する(据え付ける)時を意味する。配管接続作業時とは、予定された設置位置に設置された室外ユニット2に、液冷媒連絡管4やガス冷媒連絡管5を接続する作業時を意味する。
【0072】
なお、以下の説明で、側面保護材50及び天面保護材60に関し、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」等の位置や方向を示す表現を用いる場合がある。これらの表現は、特記無き場合、側面保護材50及び天面保護材60が室外ユニット2に取り付けられた状態における位置や方向を示すものとする。
【0073】
(4−1)側面保護材
<側面保護材の機能>
側面保護材50は、熱源側熱交換器11の伝熱フィン74の保護装置として機能する。
【0074】
側面保護材50は、搬送時に熱源側熱交換器11の熱交換部70の伝熱フィン74の変形や損傷を防止する。具体的には、側面保護材50は、ハウジング40の側面において露出する熱源側熱交換器11の伝熱フィン74(ここでは伝熱フィン74の第1部分74a、第2部分74b及び第3部分74c)の外側に配置され、伝熱フィン74の変形や損傷を防止する(図4から図6参照)。つまり、ここでは、側面保護材50は、ハウジング40の3つの側面で熱源側熱交換器11の伝熱フィン74の外側に配置され、伝熱フィン74に対する人や物の直接的な接触を抑制するとともに、伝熱フィン74に加わるおそれのある力を緩衝することで、伝熱フィン74の変形や損傷を防止する(図4から図6参照)。なお、搬送時に伝熱フィン74に加わるおそれのある力とは、例えば搬送作業者との接触や、室外ユニット2とともに搬送される搬送物との接触により生じ得る力である。側面保護材50は、製造工場や倉庫等の出荷地点等において、図4から図6のように、伝熱フィン74の第1部分74a、第2部分74b及び第3部分74cの外側を覆うように室外ユニット2に装着される(側面保護材50の装着方法については後述する)。室外ユニット2は、側面保護材50が装着された状態で(更には天面保護材60が装着された図2のような状態で)、設置場所まで搬送される。
【0075】
また、側面保護材50は、室外ユニット2の設置現場への搬送後も、所定の期間、熱源側熱交換器11の熱交換部70の伝熱フィン74の変形や損傷を防止することが好ましい。好ましくは、側面保護材50は、室外ユニット2が設置現場への搬送後、室外ユニット2が予定された設置位置に設置され、更に室外ユニット2に対する配管接続作業が行われる時まで、伝熱フィン74に対する人や物の直接的な接触を抑制し、伝熱フィン74に加わるおそれのある力を緩衝することで、熱源側熱交換器11の熱交換部70の伝熱フィン74の変形や損傷を防止することが好ましい(なお、設置現場への搬送後に伝熱フィン74に加わるおそれのある力とは、例えば設置作業者自身や、設置作業者が有する工具等の接触に伴う力である)。つまり、伝熱フィン74の第1部分74a、第2部分74b及び第3部分74cの外側には、室外ユニット2の設置現場への搬送後、室外ユニット2に対する配管接続作業時まで、側面保護材50が装着されたままの状態で維持されることが好ましい。
【0076】
一方で、側面保護材50が存在している場合、伝熱フィン74の第1部分74a、第2部分74b及び第3部分74cが隣接する空気取込口40a1,40a2,40a3からの空気の取り込みが阻害される。そのため、側面保護材50は、試運転を含め、熱源側ファン15が運転されるまでに(例えば、空気調和装置1が試運転されるまでに)取り外されることが好ましい。
【0077】
<側面保護材の材料>
側面保護材50は、室外ユニット2が設置現場において予定された設置位置に設置された後も、所定期間、室外ユニット2に装着されたままの状態となるため、降雨等の影響で水に濡れるおそれがある。そのため、少なくとも側面保護材50の外側の面(外側面50a)は防水性を有することが好ましい。側面保護材50の外側面50aは、側面保護材50が室外ユニット2に装着された状態で外側に配置される面を意味する。なお、側面保護材50は、外側面50aに加え、他の部分(例えば、図示しない内側面(室外ユニット2に装着された状態で内側(熱源側熱交換器11の伝熱フィン74側)に配置される面)が防水性を有してもよい。また、側面保護材50は、その全体が防水性を有してもよい。
【0078】
なお、ここでは、“防水性”という語には、耐水性及び撥水性の両方の意味を含むものとする。
【0079】
側面保護材50は、材料を限定するものではないが、空気調和装置1の運転時には不要となる部材であるため、廃棄処分が容易な紙製であることが好ましい。側面保護材50が紙製であるとは、側面保護材50の全体が紙製である場合のほか、主に紙製である場合も含む。そして、少なくとも側面保護材50の外側面50aが防水性を有するように、外側面50aは表面防水加工されていることが好ましい。特に好ましくは、側面保護材50は、防水性のダンボール製であることが好ましい。側面保護材50が防水性のダンボール製であるとは、側面保護材50の全体が防水性のダンボール製である場合のほか、主に防水性のダンボール製である場合も含む。側面保護材50にダンボールを用いることで、軽量であっても比較的大きな強度が得られやすい。
【0080】
なお、側面保護材50に比較的高い物理的強度を持たせるためには、その厚みは3mm以上であることが好ましい。より好ましくは、側面保護材50の厚みは5mm以上であることが好ましい。なお、側面保護材50がダンボール製である場合、側面保護材50はダンボール紙を2枚以上重ねたものであってもよい。
【0081】
なお、側面保護材50は、その全体が同一材料で形成されているものでなくてもよい。例えば、側面保護材50は、図8のように、主にはダンボール製であって、ダンボール板とダンボール板との接続に、ダンボールとは異なる材質の接続部材(例えば、接着テープT)が用いられていてもよい。
【0082】
<側面保護材の形状/構造>
側面保護材50は、図7のように、展開した状態でシート状になる一体形成された部材であることが好ましい。なお、一体形成された部材とは、図7のように継ぎ目なく一体に形成された部材であってもよいし、図8のように接続部材(例えば、接着テープや接着剤等)により接続されることで一体に形成された部材であってもよい。例えば、図8の例では、ハッチング部分が接着テープTで接続されることで、側面保護材50が一体に形成されている。
【0083】
側面保護材50は、熱源側熱交換器11の熱交換部70の伝熱フィン74と対向する保護部52a,52b,52cと、保護部52aと保護部52bとの間に設けられた折り曲げ部B1と、保護部52bと保護部52cとの間に設けられた折り曲げ部B2と、を有する(図7及び図8参照)。側面保護材50が室外ユニット2に装着される際には、シート状の側面保護材50は、折り曲げ部B1及び折り曲げ部B2で折り曲げられる。そして、折り曲げ部B1及び折り曲げ部B2で折り曲げられた側面保護材50は、保護部52aがハウジング40の右側面に、折り曲げ部B1がハウジング40の右後方角部に、保護部52bがハウジング40の背面に、折り曲げ部B2がハウジング40の左後方角部に、保護部52cがハウジング40の左側面に、それぞれ対向するように室外ユニット2に装着される(図4から図6参照)。その結果、保護部52aは、少なくともその一部が熱源側熱交換器11の熱交換部70の伝熱フィン74の第1部分74aと対向する。保護部52bは、少なくともその一部が熱源側熱交換器11の熱交換部70の伝熱フィン74の第2部分74bと対向する。保護部52cは、少なくともその一部が熱源側熱交換器11の熱交換部70の伝熱フィン74の第3部分74cと対向する。
【0084】
なお、側面保護材50が室外ユニット2に装着された状態において、保護部52a,52b,52cは、少なくともその一部が外側に露出する。保護部52a,52b,52cが外側に露出しているとは、保護部52a,52b,52cの外側に部材が存在せず、保護部52a,52b,52cには外部から直接接触可能であることを意味する。また、保護部52a,52b,52cが外側に露出しているとは、例えば降雨時等には、保護部52a,52b,52cの外面(外側面50a)に水が直接掛かり得ることを意味する。
【0085】
また、側面保護材50は、室外ユニット2に装着された状態で、保護部52aから下方に延びる下方延伸部54aと、保護部52aから上方に延びる上方延伸部56aと、を有する。
【0086】
下方延伸部54aは、側面保護材50が室外ユニット2に装着された状態で、室外ユニット2の右前方側に配置される(図4参照)。下方延伸部54aの前後方向の長さは、例えば、保護部52aの前後方向の長さの半分以下である。下方延伸部54aは、側面保護材50が室外ユニット2に装着された状態で、室外ユニット2の前後方向の中心よりも前方に配置される。側面保護材50を室外ユニット2に装着する際には、下方延伸部54aは、熱源側熱交換器11とハウジング40(例えば、底フレーム42)の内面との間に挿し込まれる。なお、ここで、熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に下方延伸部54aが挿し込まれるとは、平面視において、熱源側熱交換器11の外面(伝熱フィン74の第1部分74aの外面)と、ハウジング40の内面との間に下方延伸部54aが挿し込まれることを意味する。また、ここで、熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に下方延伸部54aが挿し込まれた状態には、挿し込まれる下方延伸部54aと伝熱フィン74の第1部分74aの外面との間に他の部材が存在する状態を含み、また挿し込まれる下方延伸部54aとハウジング40の内面との間に他の部材が存在する状態を含む。下方延伸部54aを熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に挿し込むことで、側面保護材50の右下部を室外ユニット2に固定することができる。
【0087】
上方延伸部56aは、側面保護材50が室外ユニット2に装着された状態で、室外ユニット2の前方側から後方側まで延びる(図4参照)。上方延伸部56aの前後方向の長さは、保護部52aの前後方向の長さの好ましくは6割以上、より好ましくは8割以上で、かつ、保護部52aの前後方向の長さ以下である。なお、側面保護材50を室外ユニット2に装着する際には、上方延伸部56aは、熱源側熱交換器11とハウジング40(例えば、ファンモジュール44の箱体)の内面との間に挿し込まれる。なお、ここで、熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に上方延伸部56aが挿し込まれるとは、平面視において、熱源側熱交換器11の外面(伝熱フィン74の第1部分74aの外面)と、ハウジング40の内面との間に上方延伸部56aが挿し込まれることを意味する。また、ここで熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に上方延伸部56aが挿し込まれた状態には、挿し込まれる上方延伸部56aと伝熱フィン74の第1部分74aの外面との間に他の部材が存在する状態を含み、また、挿し込まれる上方延伸部56aとハウジング40の内面との間に他の部材が存在する状態を含む。上方延伸部56aを熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に挿し込むことで、側面保護材50の右上部を室外ユニット2に固定することができる。特にここでは、前後方向に比較的長い上方延伸部56aを熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に挿し込むことで、側面保護材50の右上部を室外ユニット2にしっかりと固定することが可能である。
【0088】
また、側面保護材50は、室外ユニット2に装着された状態で、保護部52bから下方に延びる下方延伸部54bと、保護部52bから上方に延びる上方延伸部56bと、を有する。
【0089】
下方延伸部54bは、側面保護材50が室外ユニット2に装着された状態で、室外ユニット2の左右方向における中央部に配置される(図5参照)。ここでは、下方延伸部54bは図5のように2つに分かれている。ただし、下方延伸部54bは2つに分かれていなくてもよい。下方延伸部54b全体の左右方向の長さは、例えば、保護部52bの左右方向の長さの半分以下である。側面保護材50を室外ユニット2に装着する際には、下方延伸部54bは、熱源側熱交換器11とハウジング40(例えば、底フレーム42)の内面との間に挿し込まれる。なお、ここで、熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に下方延伸部54bが挿し込まれるとは、平面視において、熱源側熱交換器11の外面(伝熱フィン74の第2部分74bの外面)と、ハウジング40の内面との間に下方延伸部54bが挿し込まれることを意味する。また、ここで、熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に下方延伸部54bが挿し込まれた状態には、挿し込まれる下方延伸部54bと伝熱フィン74の第2部分74bの外面との間に他の部材が存在する状態を含み、また挿し込まれる下方延伸部54bとハウジング40の内面との間に他の部材が存在する状態を含む。下方延伸部54bを熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に挿し込むことで、側面保護材50の背面下方部を室外ユニット2に固定することができる。
【0090】
上方延伸部56bは、側面保護材50が室外ユニット2に装着された状態で、室外ユニット2の左右方向の端部の2箇所に配置される(図5参照)。各上方延伸部56bは、図7及び図8に示されるように、上方延伸部56aや、後述する上方延伸部56cよりも上方まで延びる(各上方延伸部56bの上端は、上方延伸部56a及び上方延伸部56cの上端よりも上方に位置する)。各上方延伸部56bの左右方向の長さは、保護部52aの左右方向の長さの好ましくは1割以下である。なお、側面保護材50を室外ユニット2に装着する際には、上方延伸部56bは、熱源側熱交換器11とハウジング40(例えば、ファンモジュール44の箱体)の内面との間に挿し込まれる。なお、ここで、熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に上方延伸部56bが挿し込まれるとは、平面視において、熱源側熱交換器11の外面(伝熱フィン74の第2部分74bの外面)と、ハウジング40の内面との間に上方延伸部56bが挿し込まれることを意味する。また、ここで、熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に上方延伸部56bが挿し込まれた状態には、挿し込まれる上方延伸部56bと伝熱フィン74の第1部分74aの外面との間に他の部材が存在する状態を含み、また、挿し込まれる上方延伸部56bとハウジング40の内面との間に他の部材が存在する状態を含む。上方延伸部56bを熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に挿し込むことで、側面保護材50の背面上部を室外ユニット2に固定することができる。
【0091】
また、側面保護材50は、室外ユニット2に装着された状態で、保護部52cから下方に延びる下方延伸部54cと、保護部52cから上方に延びる上方延伸部56cと、を有する。
【0092】
下方延伸部54cは、側面保護材50が室外ユニット2に装着された状態で、左側板45b近傍に配置される(図6参照)。下方延伸部54cの前後方向の長さは、例えば、保護部52cの前後方向の長さの半分以下である。側面保護材50を室外ユニット2に装着する際には、下方延伸部54cは、熱源側熱交換器11とハウジング40(例えば、底フレーム42)の内面との間に挿し込まれる。なお、ここで、熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に下方延伸部54cが挿し込まれるとは、平面視において、熱源側熱交換器11の外面(伝熱フィン74の第3部分74cの外面)と、ハウジング40の内面との間に下方延伸部54cが挿し込まれることを意味する。また、ここで、熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に下方延伸部54cが挿し込まれた状態には、挿し込まれる下方延伸部54cと伝熱フィン74の第3部分74cの外面との間に他の部材が存在する状態を含み、また挿し込まれる下方延伸部54cとハウジング40の内面との間に他の部材が存在する状態を含む。下方延伸部54cを熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に挿し込むことで、側面保護材50の左下部を室外ユニット2に固定することができる。
【0093】
上方延伸部56cは、側面保護材50が室外ユニット2に装着された状態で、左側板45b近傍から室外ユニット2の後方側まで延びる(図6参照)。上方延伸部56cの前後方向の長さは、保護部52cの前後方向の長さの好ましくは6割以上、より好ましくは8割以上で、かつ、保護部52cの前後方向の長さ以下である。なお、側面保護材50を室外ユニット2に装着する際には、上方延伸部56cは、熱源側熱交換器11とハウジング40(例えば、ファンモジュール44の箱体)の内面との間に挿し込まれる。なお、ここで、熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に上方延伸部56cが挿し込まれるとは、平面視において、熱源側熱交換器11の外面(伝熱フィン74の第3部分74cの外面)と、ハウジング40の内面との間に上方延伸部56cが挿し込まれることを意味する。また、ここで熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に上方延伸部56cが挿し込まれた状態には、挿し込まれる上方延伸部56cと伝熱フィン74の第3部分74cの外面との間に他の部材が存在する状態を含み、また、挿し込まれる上方延伸部56cとハウジング40の内面との間に他の部材が存在する状態を含む。上方延伸部56cを熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に挿し込むことで、側面保護材50の右上部を室外ユニット2に固定することができる。特にここでは、前後方向に比較的長い上方延伸部56cを熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に挿し込むことで、側面保護材50の左上部を室外ユニット2にしっかりと固定することが可能である。
【0094】
側面保護材50の、背面側の左右端部付近及び左側面及び右側面の後方側には、作業者が手を掛けるための把持部58が設けられている(図4から図6参照)。把持部58は、側面保護材50に形成された穴である。
【0095】
作業者は、把持部58を利用して、例えば、以下の様にして側面保護材50を取り外す。作業者は、室外ユニット2の後方に立ち、把持部58に手をかけて上方に少し持ち上げて下方延伸部54a,54b,54cを熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間から抜き出す。作業者は、その後、把持部58を把持し、図10のように側面保護材50を少し前方に傾けつつ後方に引っ張ることで、側面保護材50を室外ユニット2から取り外す。
【0096】
作業者は、このようにして、室外ユニット2の後方側から、側面保護材50全体を一度に取り外すことができる。そのため、空気調和装置1を構成する複数の室外ユニット2が左右の間隔を詰めて設置されているような場合(図11参照)であっても、背面側にスペースがあれば、作業者は容易に側面保護材50の取り外しを行うことができる。
【0097】
(4−2)天面保護材
<天面保護材の機能>
天面保護材60は、ハウジング40の天面を覆い、ハウジング40の天面を保護する部材である。
【0098】
特に、天面保護材60は、搬送時にハウジング40の天面を保護する部材である。天面保護材60は、製造工場や倉庫等の出荷地点等において、図9のように、室外ユニット2の天面に装着される(室外ユニット2の天面に被せられる)。天面保護材60は、室外ユニット2の設置現場への搬送後、設置時に取り外される。
【0099】
<天面保護材の材料>
天面保護材60は、室外ユニット2の搬送後は、概ねすぐに取り外されるので、特に防水性を有していなくてもよい。
【0100】
天面保護材60は、空気調和装置1の運転時には不要となる部材であるため、廃棄処分の容易な紙製、より好ましくはダンボール製であることが好ましい。天面保護材60が、紙製(より好ましくはダンボール製)である場合、上述の理由から、天面保護材60に用いられる紙(ダンボール)は防水性を有していなくてもよい(非防水性であってもよい)。なお、天面保護材60は、全体が同一材料で製造されていなくてもよく、例えば物理的な強度の観点等から、一部に紙以外の材料(例えば木材等)が用いられてもよい。
【0101】
<天面保護材の構造>
天面保護材60は、平面視において矩形状に形成された蓋状の部材である。天面保護材60は、ハウジング40の上部の外面に嵌合するような形状に形成されている。
【0102】
(5)特徴
(5−1)
上記実施形態の空気調和装置1の室外ユニット2は、伝熱フィン74を有する熱源側熱交換器11と、熱源側熱交換器11を収容するハウジング40と、側面保護材50と、を備える。空気調和装置1は冷凍装置の一例であり、熱源側熱交換器11は熱交換器の一例であり、側面保護材50は第1部材の一例である。側面保護材50は、搬送時の伝熱フィン74の変形を防止するために、ハウジング40の側面において露出する伝熱フィン74の外側に配置される。側面保護材50の少なくとも外側の面(外側面50a)は、防水性を有する。
【0103】
ここでは、側面保護材50が防水性を有するため、室外ユニット2が設置現場に到着した後も、降雨などの水の影響を受けず側面保護材50で伝熱フィン74の保護を図ることができる。そのため、室外ユニット2の設置現場到着後に伝熱フィン74を養生するための別部材が不要であり、また、そのような別部材を設置現場で室外ユニット2に取り付ける作業が不要となる。つまり、本空気調和装置1の室外ユニット2では、伝熱フィン74の保護のために必要なコストや作業を低減することができる。
【0104】
(5−2)
上記実施形態の空気調和装置1の室外ユニット2では、側面保護材50は紙製で、側面保護材50の少なくとも外側面50aは表面防水加工されている。
【0105】
ここでは、側面保護材50が紙製であるため、側面保護材50のコストを抑制可能で、又、使用後の側面保護材50の廃棄処分費用も抑制することができる。
【0106】
(5−3)
上記実施形態の空気調和装置1の室外ユニット2では、側面保護材50は、防水性ダンボール製である。
【0107】
ここでは、側面保護材50が防水性ダンボール製であるため、軽量で比較的高い強度の側面保護材50を実現することができる。
【0108】
(5−4)
上記実施形態の空気調和装置1の室外ユニット2は、側面保護材50とは別の天面保護材60を備える。天面保護材60は、第2保護材の一例である。天面保護材60は、ハウジング40の天面を覆う。天面保護材60は、非防水性である。
【0109】
ここでは、搬送中にハウジング40の天面側を保護する一方で搬送後には不要となる天面保護材60に非防水性の材料を用いることで、室外ユニット2の費用(室外ユニット2の梱包/保護用の部材の費用)を抑制することができる。
【0110】
(5−5)
上記実施形態の空気調和装置1の室外ユニット2では、側面保護材50は、室外ユニット2の設置現場への搬送後、少なくとも室外ユニット2に対する配管接続作業時まで伝熱フィン74の外側に配置される。天面保護材60は、室外ユニット2の設置現場への搬送後、設置時に取り外される。
【0111】
ここでは、側面保護材50が設置現場への搬送時から室外ユニット2に対する配管接続作業時まで室外ユニット2に装着されているため、設置現場での作業を特に要すること無く、熱源側熱交換器11の伝熱フィン74を保護することができる。
【0112】
(5−6)
上記実施形態の空気調和装置1の室外ユニット2では、ハウジング40は四角柱形状である。熱源側熱交換器11の伝熱フィン74は、ハウジング40の3つの側面(左側面、背面、右側面)で露出する。側面保護材50は、一体形成された部材である。側面保護材50は、ハウジング40の熱源側熱交換器11の伝熱フィン74が露出している3つの側面で、伝熱フィン74の外側に配置される。
【0113】
ここでは、側面保護材50が一体形成された部材であるので、ハウジング40の3つの側面で熱源側熱交換器11の伝熱フィン74が露出している場合であっても、室外ユニット2の運転開始前に不要になった側面保護材50を効率よく取り外すことができる。
【0114】
(5−7)
上記実施形態の空気調和装置1の室外ユニット2では、側面保護材50は、伝熱フィン74と対向するとともに外側に露出する保護部52a,52b,52cと、保護部52a,52b,52cのそれぞれから上方に延びる上方延伸部56a,56b,56cと、を有する。上方延伸部56a,56b,56cは、熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に挿し込まれる。
【0115】
ここでは、上方延伸部56a,56b,56cを熱源側熱交換器11とハウジング40の内面との間に挿入することで、側面保護材50を容易にハウジング40に固定することができる。
【0116】
また、ここでは、保護部52a,52b,52cから上方に延びる上方延伸部56a,56b,56cがハウジング40の内側に配置されるため、側面保護材50の上端面が水に濡れにくい。そのため、側面保護材50の全体が防水性でない場合であっても(側面保護材50の上端面に防水性が無くても)、側面保護材50の劣化を抑制できる。
【0117】
(6)変形例
上記実施形態は、例えば以下の変形例に示すように、適宜変形が可能である。なお、各変形例は、互いに矛盾しない範囲で他の変形例と適宜組み合わされて適用されてもよい。
【0118】
(6−1)変形例A
上記実施形態では、側面保護材50はハウジング40の3つの側面(右側面、背面及び左側面)で熱源側熱交換器11の伝熱フィン74の外側に配置される一体形成された部材であるが、これに限定されるものではない。例えば、側面保護材50は、ハウジング40の3つの側面のいずれかにおいて熱源側熱交換器11の伝熱フィン74の外側に配置される、それぞれ独立した複数の(例えば3つの)部材を有するものであってもよい。また、例えば、側面保護材50は、ハウジング40の2つの側面(例えば右側面と背面)において熱源側熱交換器11の伝熱フィン74の外側に配置される部材と、ハウジング40の他の1つの側面(例えば左側面)において熱源側熱交換器11の伝熱フィン74の外側に配置される部材と、を有するものであってもよい。
【0119】
ただし、取り外し作業の作業性の観点からは、側面保護材50は一体形成された単一の部材であることが好ましい。
【0120】
(6−2)変形例B
上記実施形態では、熱源側熱交換器11の伝熱フィン74は、四角柱状のハウジング40の3つの側面(右側面、背面、及び左側面)において露出しているが、これに限定されるものではない。
【0121】
例えば、設計に応じて、熱源側熱交換器11の伝熱フィン74は、ハウジング40の2つ以下の側面又は4つの側面において露出していてもよい。そして、側面保護材50の形状は、ハウジング40における熱源側熱交換器11の伝熱フィン74の露出状態に応じて適宜変更されればよい。
【0122】
(6−3)変形例C
上記実施形態では、ハウジング40は四角柱状であるが、これに限定されるものではない。ハウジングの形状は適宜決定されればよい。
【0123】
(6−4)変形例D
上記実施形態では、側面保護材50は、それぞれが、ハウジング40の3つの側面(右側面、背面及び左側面)のいずれかで熱源側熱交換器11の伝熱フィン74の外側に配置される、3つの保護部52a,52b,52cを有する。そして、3つの保護部52a,52b,52cのうち、両端の(ハウジング40の右側面及び左側面に対向するように配置される)2つの保護部52a,52cから上方に延びる上方延伸部56a,56cの前後方向の長さは、保護部52a,52cの前後方向の長さに対して比較的長く形成されている。一方で、3つの保護部52a,52b,52cのうち、真ん中の(ハウジング40の背面に対向するように配置される)保護部52bから上方に延びる上方延伸部56bの左右方向の長さは、保護部52bの左右方向の長さに対して比較的短く形成されている。
【0124】
ただし、上方延伸部56a,56cの前後方向の長さや、上方延伸部56bの左右方向の長さは、適宜決定されればよい。例えば、上方延伸部56a,56cの前後方向の長さは、保護部52a,52cの前後方向の長さに対して比較的短く(例えば保護部52a,52cの前後方向の長さの半分以下に)形成されてもよい。また、上方延伸部56bの左右方向の長さは、保護部52bの左右方向の長さに対して比較的長く(例えば保護部52bの前後方向の長さの半分以上に)形成されてもよい。
【0125】
その他、上方延伸部56a,56b,56c及び下方延伸部54a,54b,54cの形状、大きさや、上方延伸部56a,56b,56c及び下方延伸部54a,54b,54cの保護部52a,52b,52cに対する配置は、適宜設計されればよい。
【0126】
(6−5)変形例E
上記実施形態では、空気調和装置1は、冷房運転及び暖房運転の両方を実行可能な装置である。ただし、これに限定されるものではなく、例えば、本開示の冷凍装置は、冷房運転又は暖房運転のみを行う空気調和装置であってもよい。
【0127】
(6−6)変形例F
上記実施形態では、空気調和装置1の室外ユニット2を例に冷凍装置の室外ユニットを説明したが、上記実施形態の特徴が他の種類の冷凍装置の室外ユニットに適用されてもよい。例えば、上記実施形態の特徴が、冷凍装置の一例としての給湯装置の室外ユニットに適用されてもよい。
【0128】
(6−7)変形例G
上記実施形態では、室外ユニット2は上吹き型のユニットであり、室外ユニット2の側面側から空気が吸い込まれ、室外ユニット2の上部から上方に空気が吹き出される。しかし、室外ユニット2は、上吹き型に限定されるものではなく、例えば、横吹き型のユニットであってもよい。
【0129】
以上、本開示の実施形態及び変形例を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0130】
本開示は、冷凍装置の室外ユニットに広く適用でき有用である。
【符号の説明】
【0131】
1 空気調和装置(冷凍装置)
2 室外ユニット
11 熱源側熱交換器(熱交換器)
40 ハウジング
50 側面保護材(第1保護材)
50a 外側面(側面保護材の外側の面)
52a,52b,52c 保護部
56a,56b,56c 上方延伸部(延伸部)
60 天面保護材(第2保護材)
74 伝熱フィン
【先行技術文献】
【特許文献】
【0132】
【特許文献1】特開2006−123956号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図11