特許第6806217号(P6806217)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6806217
(24)【登録日】2020年12月8日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/528 20210101AFI20201221BHJP
   H01M 50/543 20210101ALI20201221BHJP
   H01M 4/66 20060101ALI20201221BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20201221BHJP
   H01M 50/10 20210101ALI20201221BHJP
   H01M 50/147 20210101ALI20201221BHJP
【FI】
   H01M2/22 D
   H01M2/30 D
   H01M4/66 A
   H01M2/30 A
   H01M10/04 Z
   H01M2/02 A
   H01M2/04 A
【請求項の数】6
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-189108(P2019-189108)
(22)【出願日】2019年10月16日
(62)【分割の表示】特願2015-228333(P2015-228333)の分割
【原出願日】2015年11月24日
(65)【公開番号】特開2020-74286(P2020-74286A)
(43)【公開日】2020年5月14日
【審査請求日】2019年10月17日
(31)【優先権主張番号】特願2014-241078(P2014-241078)
(32)【優先日】2014年11月28日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104732
【弁理士】
【氏名又は名称】徳田 佳昭
(74)【代理人】
【識別番号】100164035
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 正人
(72)【発明者】
【氏名】脇元 亮一
(72)【発明者】
【氏名】奥谷 英治
(72)【発明者】
【氏名】吉田 真一朗
【審査官】 儀同 孝信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−026930(JP,A)
【文献】 特表2013−534711(JP,A)
【文献】 特開2013−131342(JP,A)
【文献】 特開2012−160343(JP,A)
【文献】 特開2010−027495(JP,A)
【文献】 特開2014−102942(JP,A)
【文献】 特開平09−147832(JP,A)
【文献】 特開2010−212240(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/22
H01M 2/02
H01M 2/04
H01M 2/30
H01M 4/66
H01M 10/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口を有する外装体と、
第1貫通穴及び第2貫通穴を有し前記開口を封止する封口板と、
正極板及び負極板を有し前記外装体に収納される電極体と、
前記第1貫通穴を貫通し前記正極板と電気的に接続される正極端子と、
前記第2貫通穴を貫通し前記負極板と電気的に接続される負極端子と、
前記正極板及び前記正極端子に接続される正極集電体と、
前記負極板及び前記負極端子に接続される負極集電体と、を備えた二次電池であって、
前記正極集電体はアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
前記負極集電体は銅又は銅合金製であり、
前記正極集電体は、前記封口板と前記電極体の間に配置され前記正極端子が接続される板状の正極端子接続部を有し、
前記負極集電体は、前記封口板と前記電極体の間に配置され前記負極端子が接続される板状の負極端子接続部を有し、
前記正極端子接続部の厚みは前記負極端子接続部の厚みよりも大きく、
前記正極端子接続部は第3貫通穴を有し、前記正極端子は前記第3貫通穴に挿入され前記正極端子接続部上にカシメられており、
前記負極端子接続部は第4貫通穴を有し、前記負極端子は前記第4貫通穴に挿入され前記負極端子接続部上にカシメられており、
前記正極端子接続部の下面において前記第3貫通穴の周囲には凹部が形成されており、
前記正極端子の下端部は、前記凹部内に配置され、
前記正極集電体の前記正極端子接続部は、前記凹部の周囲に、前記凹部の残厚みよりも厚みの大きい部分を有し、
前記正極集電体は前記正極端子接続部から前記電極体に向かって延びるリード部を有し、
前記リード部の厚みは前記凹部の残厚みよりも大きい二次電池。
【請求項2】
前記正極集電体の前記正極端子接続部は、前記凹部内にザグリ穴を有し、
前記正極端子においてカシメられた部分は前記ザグリ穴の縁部と溶接接続された請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記負極端子の下端部は、前記負極集電体の前記負極端子接続部の下面よりも下方に位置する請求項1又は2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記凹部は底部と側壁を含み、前記正極端子は前記側壁に接していない請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池。
【請求項5】
開口を有する外装体と、
第1貫通穴及び第2貫通穴を有し前記開口を封止する封口板と、
正極板及び負極板を有し前記外装体に収納される電極体と、
前記第1貫通穴を貫通し前記正極板と電気的に接続される正極端子と、
前記第2貫通穴を貫通し前記負極板と電気的に接続される負極端子と、
前記正極板及び前記正極端子に接続される正極集電体と、
前記負極板及び前記負極端子に接続される負極集電体と、を備えた二次電池であって、
前記正極集電体はアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
前記負極集電体は銅又は銅合金製であり、
前記正極集電体は、前記封口板と前記電極体の間に配置され前記正極端子が接続される板状の正極端子接続部を有し、
前記負極集電体は、前記封口板と前記電極体の間に配置され前記負極端子が接続される
板状の負極端子接続部を有し、
前記正極端子接続部の厚みは前記負極端子接続部の厚みよりも大きく、
前記正極端子接続部は第3貫通穴を有し、前記正極端子は前記第3貫通穴に挿入され前記正極端子接続部上にカシメられており、
前記負極端子接続部は第4貫通穴を有し、前記負極端子は前記第4貫通穴に挿入され前記負極端子接続部上にカシメられており、
前記正極端子接続部の下面において前記第3貫通穴の周囲には凹部が形成されており、
前記正極端子の下端部は、前記凹部内に配置され、
前記正極集電体の前記正極端子接続部は、前記凹部内にザグリ穴を有し、
前記正極端子においてカシメられた部分は前記ザグリ穴の縁部と溶接接続された二次電池。
【請求項6】
開口を有する外装体と、
第1貫通穴及び第2貫通穴を有し前記開口を封止する封口板と、
正極板及び負極板を有し前記外装体に収納される電極体と、
前記第1貫通穴を貫通し前記正極板と電気的に接続される正極端子と、
前記第2貫通穴を貫通し前記負極板と電気的に接続される負極端子と、
前記正極板及び前記正極端子に接続される正極集電体と、
前記負極板及び前記負極端子に接続される負極集電体と、を備えた二次電池であって、
前記正極集電体はアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
前記負極集電体は銅又は銅合金製であり、
前記正極集電体は、前記封口板と前記電極体の間に配置され前記正極端子が接続される板状の正極端子接続部を有し、
前記負極集電体は、前記封口板と前記電極体の間に配置され前記負極端子が接続される板状の負極端子接続部を有し、
前記正極端子接続部の厚みは前記負極端子接続部の厚みよりも大きく、
前記正極端子接続部は第3貫通穴を有し、前記正極端子は前記第3貫通穴に挿入され前記正極端子接続部上にカシメられており、
前記負極端子接続部は第4貫通穴を有し、前記負極端子は前記第4貫通穴に挿入され前記負極端子接続部上にカシメられており、
前記正極端子接続部の下面において前記第3貫通穴の周囲には凹部が形成されており、
前記正極端子の下端部は、前記凹部内に配置され、
前記負極端子の下端部は、前記負極集電体の前記負極端子接続部の下面よりも下方に位置する二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は二次電池の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV、PHEV)の駆動用電源において、アルカリ二次電池や非水電解質二次電池が使用されている。これらの二次電池をEVないしHEV、PHEV等の車載用電池として使用する場合、高容量ないし高出力特性が要求されるので、多数の二次電池が直列ないし並列に接続された組電池として使用される。
【0003】
これらの二次電池では、開口を有する金属製の外装体と、その開口を封止する封口板により電池ケースが形成される。電池ケース内には、正極板、負極板及びセパレータからなる電極体が、電解液と共に収納される。封口板には正極端子及び負極端子が固定される。正極端子は正極集電体を介して正極板に電気的に接続され、負極端子は負極集電体を介して負極板に電気的に接続される。
【0004】
端子と集電体の接続方法に関し、例えば下記特許文献1においては集電体に貫通穴を設けて、この貫通穴に端子の下端側を挿入し、端子の下端側をカシメることにより端子と集電体を接続する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−76867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ハイブリッド電気自動車(HEV、PHEV)等に用いられる二次電池には特に優れた出力特性が求められる。そのため、内部抵抗が低減された二次電池の開発が求められる。
【0007】
本発明は、内部抵抗が低減された二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための二次電池は、
開口を有する外装体と、
第1貫通穴及び第2貫通穴を有し前記開口を封止する封口板と、
正極板及び負極板を有し前記外装体に収納される電極体と、
前記第1貫通穴を貫通し前記正極板と電気的に接続される正極端子と、
前記第2貫通穴を貫通し前記負極板と電気的に接続される負極端子と、
前記正極板及び前記正極端子に接続される正極集電体と、
前記負極板及び前記負極端子に接続される負極集電体と、を備えた二次電池であって、
前記正極集電体はアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、
前記負極集電体は銅又は銅合金製であり、
前記正極集電体は、前記封口板と前記電極体の間に配置され前記正極端子が接続される板状の正極端子接続部を有し、
前記負極集電体は、前記封口板と前記電極体の間に配置され前記負極端子が接続される板状の負極端子接続部を有し、
前記正極端子接続部の厚みは前記負極端子接続部の厚みよりも大きく、
前記正極端子接続部は第3貫通穴を有し、前記正極端子は前記第3貫通穴に挿入され前記正極端子接続部上にカシメられており、
前記負極端子接続部は第4貫通穴を有し、前記負極端子は前記第4貫通穴に挿入され前記負極端子接続部上にカシメられており、
前記正極端子接続部の下面において前記第3貫通穴の周囲には凹部が形成されており、
前記正極端子の下端部は、前記凹部内に配置されている。
【0009】
二次電池の内部抵抗を低減する手段として、正極集電体及び負極集電体の厚みを大きくすることが考えられる。アルミニウム又はアルミニウム合金製の部材は、銅又は銅合金製の部材に比べ比較的加工し易い。したがって、正極集電体がアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、負極集電体が銅又は銅合金製の場合、二次電池の製造容易性を考慮すると、正極集電体及び負極集電体の両方を同じように厚みを大きくするよりも、正極集電体の厚みをより大きくすることが好ましい。また、アルミニウムないしアルミニウム合金は、銅ないし銅合金よりも比重が小さいため、正極集電体及び負極集電体の両方を同じように厚みを大きくするよりも、正極集電体の厚みをより大きくすることで電池の重量エネルギー密度の低下を抑制できる。
【0010】
さらに、上記二次電池では、正極集電体における正極端子接続部の厚みを大きくしても、正極端子の下端と電極体との距離が小さくなることを抑制できる。したがって、正極端子の下端と電極体が接触することを防止できる。また、上記二次電池では、正極集電体における正極端子接続部の厚みを大きくしても、正極端子の下端と電極体の距離を大きくするために電極体の高さを小さくする必要がないため体積エネルギー密度の高い二次電池となる。
【0011】
なお、本願においては、二次電池において封口板側を上、外装体の底部側を下としている。また、正極集電体は板材を曲げ加工して製造されたものであり、負極集電体は板材を曲げ加工して製造されたものであることが好ましい。
【0012】
凹部は底部と側壁を含み、正極端子は前記側壁に接していないことが好ましい。
【0013】
外装体が角形外装体であり、電極体は巻回電極体であり、巻回電極体は巻回電極体の巻回軸が横向きになるように角形外装体に収納されており、巻回電極体の上端側において正極板よりも負極板が上方に位置する二次電池とすることができる。
【0014】
正極端子は封口板よりも電池外部側に配置される正極鍔部を有し、負極端子は封口板よりも電池外部側に配置される負極鍔部を有する二次電池とすることができる。正極鍔部と正極端子におけるカシメ部の距離L1、負極鍔部と負極端子におけるカシメ部の距離L2、正極端子接続部の厚みT1、負極端子接続部の厚みT2の関係を、T1/T2>L1/L2とすることができる。また、(L1/L2)に対する(T1/T2)の割合が、1.2〜3.0であることが好ましく、1.5〜3.0であることがより好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】(A)は実施形態に係る二次電池の断面図であり、(B)は(A)のIB−IB線に沿った断面図である。
図2】実施形態に係る二次電池に用いる封口板であり、集電体が取り付けられた状態を電池内部側から見た平面図である。
図3】曲げ加工前の正極集電体の平面図である。
図4】曲げ加工前の負極集電体の平面図である。
図5図2におけるV−V線に沿った断面図である。
図6図2におけるVI−VI線に沿った断面図である。
図7図2におけるX部分の拡大図である。
図8】巻回電極体が封口板方向に移動する場合を示す図である。
図9】巻回電極体が封口板方向に移動する場合を示す図である。
図10】変形例に係る二次電池について図5と対応する図である。
図11】変形例に係る二次電池について図5と対応する図である。
図12】曲げ加工後の正極集電体を示す図であり、(A)は図3におけるA−A線に沿った断面図であり、(B)は図3におけるB−B線に沿った断面図であり、(C)は平面図である。
図13】(A)は封口板の電池内部側の平面図であり、(B)は封口板の電池外面側の平面図である。
図14】(A)は図13(A)におけるC−C線に沿った断面図であり、(B)は図13(A)におけるD−D線に沿った断面図である。
図15】(A)は他の形態に係る二次電池についての図5に対応する図であり、(B)は他の形態に係る二次電池についての図6に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。まず、図1を用いて実施形態に係る角形二次電池20の構成を説明する。
【0017】
図1に示すように、角形二次電池20は、上方に開口部を有する金属製の角形外装体2と、当該開口部を封止する金属製の封口板3を備える。角形外装体2及び封口板3により電池ケースが構成される。角形外装体2及び封口板3は、それぞれ金属製であり、アルミニウム又はアルミニウム合金製であることが好ましい。前記角形外装体2内には、正極板と負極板とがセパレータ(いずれも図示省略)を介して巻回された扁平状の巻回電極体1が電解質と共に収容される。正極板は、金属製の正極芯体上に正極活物質を含む正極合剤層が形成され、長手方向に沿って正極芯体が露出する部分が形成されたものである。また負極板は、金属製の負極芯体上に負極活物質を含む負極合剤層が形成され、長手方向に沿って負極芯体が露出する部分が形成されたものである。なお、正極芯体はアルミニウム又はアルミニウム合金製であり、負極芯体は銅又は銅合金製であることが好ましい。
【0018】
巻回電極体1は巻回軸方向の一方側に正極合剤層が形成されていない正極芯体露出部4を有し、巻回軸方向の他方側に負極合剤層が形成されていない負極芯体露出部5を有する。正極芯体露出部4には、正極集電体6が溶接接続されている。正極集電体6には正極端子7が接続されている。負極芯体露出部5には、負極集電体8が溶接接続されている。負極集電体8には負極端子9が接続されている。なお、正極芯体露出部4において正極集電体6が配置される側と反対側の面には正極集電体受け部品が配置されている。また、負極芯体露出部5において負極集電体8が配置される側と反対側の面には負極集電体受け部品30が配置されている。
【0019】
正極端子7及び正極集電体6はそれぞれガスケット10、絶縁部材11を介して封口板3に固定される。負極端子9及び負極集電体8はそれぞれガスケット12、絶縁部材13を介して封口板3に固定される。ガスケット10、12は、封口板3と各端子の間にそれぞれ配置され、絶縁部材11、13は、封口板3と各集電体の間にそれぞれ配置されている。正極端子7は鍔部7aを有し、負極端子9は鍔部9aを有する。巻回電極体1は絶縁シート14に覆われた状態で角形外装体2内に収容される。絶縁シート14は、巻回電極体1を覆い巻回電極体1と角形外装体2の間に配置されている。封口板3は角形外装体2の開口縁部にレーザ溶接等により溶接接続される。封口板3は電解液注液孔15を有し、この電解液注液孔15は注液後、封止栓16により封止される。封口板3には電池内部の圧力が高くなった場合にガスを排出するためのガス排出弁17が形成されている。
【0020】
次に、巻回電極体1の製造方法について説明する。正極活物質として例えばコバルト酸リチウム(LiCoO)を含む正極合剤を、正極芯体である厚さ15μmの矩形状のアルミニウム箔の両面に塗布して正極活物質合剤層を形成し、短辺方向の一方側の端部に正極活物質合剤が塗布されていない所定幅の正極芯体露出部を形成することにより、正極板を作製する。また。負極活物質として例えば天然黒鉛粉末を含む負極合剤を、負極芯体である厚さ8μmの矩形状の銅箔の両面に塗布して負極活物質合剤層を形成し、短辺方向の一方側の端部に負極活物質合剤が塗布されていない所定幅の負正極芯体露出部を形成することにより、負極板を作製する。
【0021】
上述の方法で得られた正極板の正極芯体露出部と負極板の負極芯体露出部とがそれぞれ対向する電極の活物質合剤層と重ならないようにずらして、ポリエチレン製の多孔質セパレータを間に介在させて巻回することによって、両端に複数の銅箔が積層された負極芯体露出部5と、複数のアルミニウム箔が積層された正極芯体露出部4とが形成された実施形態で使用する扁平状の巻回電極体1を作製する。
【0022】
次に、正極集電体6及び負極集電体8の封口板3への取り付け状態を説明する。
【0023】
図1及び図2に示すように、封口板3の長手方向における一方端側において、封口板3の電池外部側にガスケット10が、封口板3の電池内部側に絶縁部材11が配置される。正極端子7はガスケット10上に配置され、正極集電体6は絶縁部材11の下面上に配置される。そして、正極端子7、ガスケット10、封口板3、絶縁部材11及び正極集電体6が一体的に固定される。正極集電体6は、封口板3と巻回電極体1の間に配置され正極端子7に接続される板状の端子接続部6aと、端子接続部6aの端部から巻回電極体1に向かって延びるリード部6bと、リード部6bの先端側に位置し正極芯体露出部4に接続される接続部6cを有する。なお、端子接続部6aは封口板3に対して平行に配置されている。
【0024】
封口板3の長手方向における他方端側において、封口板3の電池外部側にガスケット12が、封口板3の電池内部側に絶縁部材13が配置される。そして、負極端子9はガスケット12上に配置され、負極集電体8は絶縁部材13の下面上に配置されている。そして、負極端子9、ガスケット12、封口板3、絶縁部材13及び負極集電体8が一体的に固定される。負極集電体8は、封口板3と巻回電極体1の間に配置され負極端子9に接続される板状の端子接続部8aと、端子接続部8aの端部から巻回電極体1に向かって延びるリード部8bと、リード部8bの先端側に位置し負極芯体露出部5に接続される接続部8cを有する。なお、端子接続部8aは封口板3に対して平行に配置されている。
【0025】
次に、正極集電体6及び負極集電体8について説明する。
【0026】
図3は、曲げ加工前の正極集電体6であり、巻回電極体1に対向する側の面の平面図である。正極集電体6は、端子接続部6a、リード部6b、接続部6cを有する。リード部6bは、端子接続部6aに対して図中手前側に曲げられる。接続部6cの幅方向の一方側(図中右側)端部は図中奥側に曲げられて第1曲げ部6dとなる。また、接続部6cの幅方向の他方側(図中左側)端部は図中奥側に曲げられて第2曲げ部6eとなる。
【0027】
正極集電体6の端子接続部6aには、凹部6fが形成されている。凹部6fは、端子接続部6aのベース部よりも厚みが薄くなるように形成されている。そして、凹部6fには貫通穴6gが形成されている。貫通穴6gの電池内部側端部にはザグリ穴6hが形成されている。ザグリ穴6hの残厚みは凹部6fの残厚みよりも小さくなっている。言い換えると、凹部6fは、端子接続部6aのベース部にベース部よりも厚みの小さい第1の薄肉部を形成し、ザグリ穴6hは、この第1の薄肉部に第1の薄肉部よりも厚みの小さい第2の
薄肉部を形成している。
【0028】
正極集電体6は、アルミニウム又はアルミニウム合金製である。端子接続部6aの厚みは1.4mmであり、リード部6bの厚みは1.4mmである。接続部6cの厚みは0.8mmであり、リード部6bの厚みよりも小さくなっている。したがって、リード部6bと接続部6cの間に段差部6xが形成される。なお、段差部6xは図面奥側の面(図中裏面)に形成される。
【0029】
図4は、曲げ加工前の負極集電体8であり、巻回電極体1に対向する側の面の平面図である。負極集電体8は、端子接続部8a、リード部8b、接続部8cを有する。リード部8bは、端子接続部8aに対して図中手前側に曲げられる。接続部8cの幅方向の一方側(図中左側)端部は図中奥側に曲げられて第1曲げ部8dとなる。また、接続部8cの幅方向の他方側(図中右側)端部は図中奥側に曲げられて第2曲げ部8eとなる。
【0030】
負極集電体8の端子接続部8aには、貫通穴8fが形成されている。貫通穴8fの電池内部側端部にはザグリ穴8gが形成されている。ザグリ穴8gの残厚みは端子接続部8aのベース部の厚みよりも小さくなっている。言い換えると、ザグリ穴8gは、端子接続部8aのベース部にベース部よりも厚みの小さい第3の薄肉部を形成している。負極集電体8は銅又は銅合金製である。なお、負極集電体8の表面にNi等のメッキを施すこともできる。負極集電体8の厚みは0.8mmである。
【0031】
正極集電体6及び負極集電体8の曲げ加工は、封口板3に固定される前に行ってもよいし、封口板3に固定された後に行ってもよい。例えば、集電体(6、8)を封口板3に固定する前に、第1曲げ部(6d、8d)及び第2曲げ部(6e、8e)を接続部(6c、8c)に対して曲げ加工し、集電体(6、8)を封口板3に固定した後、リード部(6b、8b)を端子接続部(6a、8a)に対して曲げ加工することができる。また、集電体(6、8)を封口板3に固定する前にリード部(6b、8b)を端子接続部(6a、8a)に対して曲げ加工することができる。また、集電体(6、8)を封口板3に固定した後、第1曲げ部(6d、8d)及び第2曲げ部(6e、8e)を接続部(6c、8c)に対して曲げ加工することもできる。なお、集電体は、第1曲げ部ないし第2曲げ部が形成されない形態とすることもできる。
【0032】
次に正極集電体6及び負極集電体8の封口板3への取り付け手順を説明する。但し、正極側と負極側は同様の方法で行えるため、正極側を例に説明する。まず、ガスケット10、封口板3、絶縁部材11及び正極集電体6をそれぞれに形成された貫通穴の位置を揃えて積層する。そして、正極端子7の鍔部7aの一方の面に形成されたカシメ接続部7bを、ガスケット10側から、ガスケット10、封口板3、絶縁部材11及び正極集電体6のそれぞれに形成された貫通穴に挿入する。そして、カシメ接続部7bの先端をカシメることにより、正極端子7、ガスケット10、封口板3、絶縁部材11及び正極集電体6を固定する。
【0033】
図5は、図2におけるV−V線に沿った断面図である。正極端子7のカシメ接続部7bの下端側は、正極集電体6の端子接続部6a上にカシメられている。カシメ接続部7bのカシメ部7cは、端子接続部6aの貫通穴の下端に設けられたザグリ穴6h内で拡径されている。カシメ部7cの拡径方向の先端側には薄肉部7dが形成されている。この薄肉部7dと端子接続部6aの境界部に高エネルギー線を照射し、溶接スポット50を形成することが好ましい。カシメ部7cは、端子接続部6aの凹部6f内に位置している。正極端子7の下端部が凹部6f内に位置しており、端子接続部6aの下面よりも巻回電極体1側に突出していない。図7は、図2におけるX部分の拡大図である。
【0034】
端子接続部6aの厚みT1は1.4mmであり、凹部6fの残厚みT3は0.8mmである。また、正極端子7の鍔部7aと正極端子7のカシメ部7cの距離L1は2.45mmである。
【0035】
凹部6fは、側壁6f1と底部6f2を含む。平面視で 凹部6fは正極端子7のカシメ部7cよりも十分に大きく、正極端子7は側壁6f1と接していない。側壁6f1と正極端子7の間に一定の距離を設けることによりカシメ接続部7bの下端側をカシメる際に側壁6f1がカシメ作業を阻害することを回避できる。
【0036】
図6は、図2におけるVI―VI線に沿った断面図である。負極端子9のカシメ接続部9bの下端側は、負極集電体8の端子接続部8a上にカシメられている。カシメ接続部9bのカシメ部9cは、端子接続部8aの貫通穴の下端側に設けられたザグリ穴8g内で拡径されている。カシメ部9cの拡径方向の先端側には薄肉部9dが形成されている。薄肉部9dと端子接続部8aの境界部に高エネルギー線を照射し、溶接スポット50を形成することが好ましい。
【0037】
端子接続部8aの厚みT2は0.8mmである。また、負極端子9の負極鍔部9aと負極端子9のカシメ部9cの距離L2は2.45mmである。
【0038】
実施形態に係る二次電池20では、正極集電体6の端子接続部6aの厚みT1は、負極集電体8の端子接続部8aの厚みT2の厚みよりも大きい。しかしながら、正極集電体6の端子接続部6aに凹部6fを設け、正極端子7のカシメ部7cを凹部6f内に配置することにより、負極端子9の下端部の位置に比べて正極端子7の下端部の位置が巻回電極体1側に大きく突出することを回避できる。したがって、正極端子7の下端部と巻回電極体1の間で距離を保つために巻回電極体1の高さを小さくする必要がなく、出力特性に優れるのみでなく、体積エネルギー密度の高い電池が得られる。
【0039】
また、実施形態に係る二次電池20では、正極端子7の下端部と巻回電極体1の上部との間に距離を設けることができるため、非常に強い衝撃や長期の振動により正極集電体6が万一変形し巻回電極体1が封口板3側に移動することがあったとしても、正極端子7と巻回電極体1が接触することを抑制できる。
【0040】
さらに、実施形態に係る二次電池20では、正極端子7の下端部が凹部内に位置することで以下の効果が得られる。
【0041】
図8に示すように、非常に強い衝撃や長期の振動により正極集電体6が万一変形し巻回電極体1が封口板3側に移動した場合を想定する。このとき、実施形態に係る二次電池20のように、正極端子7の下端部が凹部内に位置すると、巻回電極体1の上端部は、正極端子7の下端部と接触することなく、正極集電体6の端子接続部6aとより広い面積で接触する。これに対し、図9に示すように、正極端子7の下端部が正極集電体6の端子接続部6aよりも巻回電極体1側に突出している場合、巻回電極体1の上端部は正極端子7の下端部とより小さい面積で接触する。したがって、実施形態に係る二次電池20では、正極端子7の下端部が凹部内に位置する構成であると、正極端子7の下端部がセパレータ40を突き破りセパレータの内側に位置する負極板41と接触する可能性を低減できる。よって、正極端子7の下端部が凹部内に位置することにより、正極と負極の短絡をより確実に防止できる。
【0042】
なお、このような効果は、巻回電極体1の上端部において負極板41が正極板42よりも上方に位置する場合、すなわち負極板が正極板よりも外周に位置する場合に有効である。
【0043】
なお、T1/T2>L1/L2とすることが好ましい。また、(L1/L2)に対する(T1/T2)の割合が、1.2〜3.0であることが好ましく、1.5〜3.0とすることがより好ましい。また、T1/T2は1.2〜3.0であることが好ましく、1.5〜3.0とすることがより好ましい。
【0044】
次に電池の組み立て方法を説明する。封口板3に固定された正極集電体6及び負極集電体8のそれぞれは、巻回電極体1の正極芯体露出部4、負極芯体露出部5のそれぞれに接続される。封口板3に負極集電体8及び正極集電体6を介して接続された巻回電極体1は、上面を除く周囲を袋状或いは箱形状に曲げ成形した樹脂製、例えばポリプロピレン製の絶縁シート14で包まれた状態で角形外装体2に挿入される。これにより、絶縁シート14は角形外装体2の底面と巻回電極体1の間、及び角形外装体2の4つの側面と巻回電極体1の間にそれぞれ位置する状態となる。その後、角形外装体2と封口板3の当接部をレーザ溶接する。そして、封口板3に形成された電解液注液孔15より非水電解液を注液し、封止栓16により電解液注液孔15を封止する。
【0045】
実施形態に係る二次電池20では、正極集電体6の端子接続部6aの貫通穴6gの下端側にザグリ穴6hを設け、正極端子7のカシメ接続部7bの下端側をザグリ穴6h内で拡径する構成、及び負極集電体8の端子接続部8aの貫通穴8fの下端側にザグリ穴8gを設け、負極端9のカシメ接続部9bの下端側をザグリ穴8g内で拡径する構成を示した。しかしながら、この構成は必須ではない。図10及び図11に示すように端子接続部にザグリ穴を設けない構成であってもよい。また、ザグリ穴を設ける場合でも、ザグリ穴の形状は特に限定されない。ただし、ザグリ穴は、端子のカシメ部がザグリ穴内で拡径であることが好ましい。
【0046】
実施形態に係る二次電池20では、正極端子7のカシメ接続部7b及び負極端子9のカシメ接続部9bは筒状である例を示した。しかしながら、図11に示すように正極端子7のカシメ接続部7b及び負極端子9のカシメ接続部9bは、柱状であってもよい。
【0047】
実施形態に係る二次電池20では、正極集電体6の端子接続部6aに凹部6fを設ける例を示したが、負極集電体8の端子接続部8aに正極側と同様に凹部を設けることもできる。また、正極集電体6ないし負極集電体8にリード部(6b、8b)及び接続部(6c、8c)を2つずつ設けることもできる。
【0048】
なお、図15(A)及び図15(B)に示すように、正極集電体6の端子接続部6aの厚みを、負極集電体8の端子接続部8aの厚みよりも大きくし、正極端子7の下端部7xが、端子接続部6aの下面よりも巻回電極体1側に位置するようにすることが考えられる。この場合、正極集電体6の端子接続部6aの上面と正極端子7の下端部7xの距離をY1、負極集電体8の端子接続部8aの上面と負極端子9の下端部の距離をY2、正極集電体6の端子接続部6aの厚みをT1、負極集電体8の端子接続部8aの厚みをT2としたとき、T1/T2>1.2、且つY1/Y2<1.2とすることが好ましい。このような構成であると、負極端子9の下端部9xに比べ正極端子7の下端部7xが大きく下方に突出することを防止できる。よって、出力特性に優れ且つ体積エネルギー密度が高い二次電池となる。なお、また、3>T1/T2>1.2、且つ0.8<Y1/Y2<1.2とすることがより好ましい。
【0049】
[その他]
第2の発明の二次電池は、
開口を有する外装体と、
貫通穴を有し前記開口を封止する封口板と、
正極板及び負極板を有し前記外装体に収納される電極体と、
前記貫通穴を貫通し前記正極板又は前記負極板と電気的に接続される端子と、
前記正極板又は前記負極板と、前記端子とに電気的に接続される集電体と、を備えた二次電池であって、
前記集電体は、端子接続部、リード部及び接続部を有し、
前記端子接続部は前記封口板と前記電極体の間に配置される部分であり、
前記接続部は前記正極板又は前記負極板に接続される部分であり
前記リード部は前記端子接続部の端部から前記電極体側に延び、前記端子接続部と前記接続部を繋ぐ部分であり、
前記接続部の厚みは、前記端子接続部の厚みより小さく、且つ前記リード部の厚みより小さく、
前記接続部の幅方向における少なくとも一方の端部には、前記接続部から立ち上がるように曲げられた曲げ部が形成されている。
【0050】
なお、上記第2の発明における集電体は正極集電体であっても負極集電体であってもよい。上記2の発明はで集電体の材質は特に限定されない。但し、集電体はアルミニウム又はアルミニウム合金製、あるいは銅又は銅合金製であることが好ましい。また、上記第2の発明においては、端子と集電体の接続方法は限定されない。端子が集電体の端子接続部に溶接接続されていてもよい。また、端子が集電体の端子接続部に一体的に形成されていてもよい。
【0051】
図12に曲げ成形後の正極集電体6を示す。図12(A)は、図3におけるA−A線に沿った断面図である。図12(B)は、図3におけるB−B線に沿った断面図である。図12(c)は、平面図である。
【0052】
図12(A)、(C)に示すように、端子接続部6aの端部から巻回電極体1側に延びるようにリード部6bが形成されている。リード部6bの先端側には正極板の正極芯体に接続される接続部6cが形成されている。端子接続部6a及びリード部6bの厚みは同じであり、接続部6cの厚みは、端子接続部6a及びリード部6bの厚みよりも小さい。そのため、リード部6bと接続部6cの境界部には段差部6xが形成されている。なお、端子接続部6a及びリード部6bの厚みはそれぞれ1.4mmであり、接続部6cの厚みは0.8mmである。
【0053】
図12(B)(C)に示すように、接続部6cに第1曲げ部6d、第2曲げ部6eが設けられている。第1曲げ部6d及び第2曲げ部6eの両方を設ける必要はなく、いずれか一方のみを設けるようにしてもよい。
【0054】
接続部6cを正極芯体露出部4に溶接接続する際、溶融した金属粒子(金属スパッタ)が巻回電極体1側に飛散し、巻回電極体1を損傷させる虞がある。接続部6cの幅方向における内側(巻回電極体1の中心側)に第1曲げ部6dが設けられていると、この第1曲げ部6dは金属スパッタが巻回電極体1側に飛散することを防止する防護壁となる。なお、接続部6cと正極芯体露出部4の接続方法は、抵抗溶接、超音波溶接、レーザ溶接等の高エネルギー線による溶接が考えられる。抵抗溶接、超音波溶接の場合は、正極集電体6の外面と抵抗溶接用電極ないし超音波ホーン等の溶接治具の間で金属スパッタが発生し易い。また、高エネルギー線による溶接では、高エネルギー線が照射される正極集電体6の外面で金属スパッタが発生し易い。
【0055】
接続部6cの幅は構造上大きく出来ないため、正極集電体6全体の厚みを大きくした場合接続部6cでの曲げ加工は困難であり、接続部6cの端部を曲げて第1曲げ部6dないし第2曲げ部6eを設けることは困難である。
【0056】
しかしながら、図12(A)に示すように、端子接続部6a及びリード部6bの厚みに比べ接続部6cの厚さを小さくすることにより、接続部6cの端部を曲げて第1曲げ部6dないし第2曲げ部6eを形成し易くすることができる。したがって、このような構成の正極集電体を用いることにより出力特性に優れ、且つ曲げ部が形成された信頼性の高い二次電池となる。なお、正極集電体6について説明を行ったが、負極集電体についても同様の構成とし、同様の効果が得られる。
【0057】
なお、リード部6bと接続部6cの境界部において、幅方向の端部に切欠き6yが形成されており、段差部6xが切欠き6yの下端に形成されていることが好ましい。このような構成により、リード部6bと接続部6cの間の曲げ加工と、接続部6cと第1曲げ部6dないし第2曲げ部6eの間の曲げ加工とが容易に行える。これにより、集電体毎に形状が不均一化し集電体と芯体露出部の溶接品質が低下することを抑制できる。なお、第1曲げ部6d又は第2曲げ部6eの一方のみが形成されている場合、曲げ部が形成されている側の端部のみに切欠き6yが形成されていればよい。
【0058】
リード部6bと端子接続部6aの境界部分は緩やかに湾曲した形状となっている(図12(A)のR部分)。端子接続部6aとりード部6bの厚みを厚くした場合、端子接続部6aとりード部6bの境界部を小さなRで曲げ加工した場合、境界部に強い付加が加わる。これに対して、曲げ半径Rを大きくすることにより、端子接続部6aとりード部6bの境界部に負荷が加わることを抑制できる。したがって、電池に非常に強い衝撃が加わったり、長期に亘り振動が加わったりしても、端子接続部6aとりード部6bの境界部で正極集電体6が損傷したり破断したりすることを防止できる。なお、曲げ半径Rは2mm以上とすることが好ましい。また、端子接続部6aに対してリード部6bが垂直に配置されるよりも、図12(A)に示すように端子接続部6aに対してリード部6bが90℃よりも小さい角度で傾斜するようにすることもできる。
【0059】
第3の発明の角形二次電池は、
開口を有する角形外装体と、
第1貫通穴及び第2貫通穴を有し前記開口を封止する封口板と、
正極板及び負極板を有し前記角形外装体に収納される電極体と、
前記第1貫通穴を貫通し前記正極板と電気的に接続される正極端子と、
前記第2貫通穴を貫通し前記負極板と電気的に接続される負極端子と、
前記正極板及び前記正極端子に電気的に接続される正極集電体と、
前記負極板及び前記負極端子に電気的に接続される負極集電体と、を備えた角形二次電池であって、
前記封口板は電池外部側の面に第1凹部を有し、前記第1凹部の中央には第1突起を有し、
前記封口板は電池内部側において前記第1凹部と対向する位置に第2凹部を有し、
前記第2凹部の前記封口板の長手方向の長さは、前記第1凹部の前記封口板の長手方向の長さよりも大きく、
前記第2凹部の前記封口板の短手方向の長さは、前記第1凹部の前記封口板の短手方向の長さよりも大きく、
前記第1突起の高さは、前記第1凹部の深さよりも大きい。
【0060】
なお、第3の発明において、集電体の形状・材質等は特に限定されない。また、集電体の材質も限定されない
【0061】
図13(A)は封口板3の電池内部側の面の平面図であり、図13(B)は封口板3の電池外部側の面の平面図である。
【0062】
図2図13(A)に示すように封口板3の電池内部側の面には裏面凹部(第2凹部)31が形成されている。そして、図13(B)に示すように、封口板3の電池外部側の面には表面凹部(第1凹部)32が形成されている。裏面凹部(第2凹部)31は、表面凹部(第1凹部)32の裏側に形成されている。言い換えると、裏面凹部(第2凹部)31は、表面凹部(第1凹部)32と対向する位置に形成されている。
【0063】
表面凹部(第1凹部)32の中央部には第1突起33が形成されている。第1突起33の高さT(表面凹部(第1凹部)32の底面からの高さ)は、表面凹部(第1凹部)32の深さDよりも大きい。また、表面凹部(第1凹部)32の縁部には環状の突起34が形成されている。また、裏面凹部(第2凹部)31の中央には線状溝35が形成されている。
【0064】
封口板3に裏面凹部(第2凹部)31、表面凹部(第1凹部)32、第1突起33が形成されていることにより、電池内部の圧力が上昇しても封口板3が変形することを抑制できる。更に、第1突起33に外部絶縁部材を嵌合しズレ防止構造とすることができる。なお、この外部絶縁部材は、正極端子又は負極端子に電気的に接続された導電部材と封口板3とを絶縁するための部材である。
【0065】
裏面凹部31の封口板3の短手方向の長さL3は、表面凹部32の封口板3の短手方向の長さL4よりも大きい。裏面凹部31の封口板3の長手方向の長さL5は、表面凹部32の封口板3の長手方向の長さL6よりも大きい。
【0066】
このような構成により、第1突起33の幅、長さ、高さを容易に大きくすることができるため好ましい。これは、裏面凹部31、表面凹部32、突起33がプレス加工により形成されるためである。
【0067】
なお、図13(A)(B)に示すように、封口板3には正極端子又は負極端子が挿入される貫通穴3a、3bが形成されている。
【0068】
また、図14(A)(B)に示すように、第1突起の先端には先端凹部36が形成されている。また、裏面凹部31の中央部には線状溝35が形成されている。これにより、第1突起33の高さと幅を大きくし易く、また、第1突起33の先端の幅が第1突起33の根本の幅に対して過剰に小さくなることを防止できる。
【0069】
上記実施形態においては角形外装体に収納される電極体として巻回電極体を例示したが、電極体は積層型電極体であってもよい。
【符号の説明】
【0070】
1・・・巻回電極体
2・・・角形外装体
3・・・封口板 3a、3b・・・貫通穴
4・・・正極芯体露出部
5・・・負極芯体露出部
6・・・正極集電体 6a・・・端子接続部 6b・・・リード部 6c・・・接続部
6d・・・第1曲げ部 6e・・・第2曲げ部
6f・・・凹部 6g・・・貫通穴 6h・・・ザグリ穴
6x・・・段差部 6y・・・切欠き
6f1・・・側壁 6f2・・・底部
7・・・正極端子 7a・・・鍔部 7b・・・カシメ接続部 7c・・・カシメ部
7d・・・薄肉部
8・・・負極集電体 8a・・・端子接続部 8b・・・リード部 8c・・・接続部
9・・・負極端子 9a・・・鍔部 9b・・・カシメ接続部 9c・・・カシメ部
9d・・・薄肉部
10、12・・・ガスケット
11、13・・・絶縁部材
14・・・絶縁シート
15・・・電解液注液孔
16・・・封止栓
17・・・ガス排出弁
20・・・角形二次電池

30・・・負極集電体受け部品

31・・・裏面凹部(第2凹部)
32・・・表面凹部(第1凹部)
33・・・第1突起
34・・・環状の突起
35・・・線状溝
36・・・先端凹部

40・・・セパレータ
41・・・負極板
42・・・正極板

50・・・溶接スポット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15