【文献】
和田 文明,アメリカの石油法人カード「フリートカード」,CardWave,日本,株式会社シーメディア,1998年 7月10日,第11巻第8号,p.44-47
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、本発明者らは、リース契約の締結の他に、さらに、クレジットカード契約を締結したユーザに対して、新たなサービスを提供することを検討した。
【0007】
そこで本発明の目的は、リース契約及びクレジットカード契約を締結したユーザの利便性を高めたリース契約者向け販売システム及びそれを用いた燃料販売方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明によれば以下が提供される。
(1) それぞれが、各サービスステーションに設置され、通信網に接続された複数の燃料販売端末と、
前記通信網に接続されたデータサーバと、
前記通信網に接続されたホストコンピュータと、を含み、
各サービスステーションが提供するサービスは、車両の燃料の販売業務のサービスを有し、
各燃料販売端末は、各サービスステーションに来たユーザの顧客識別番号を燃料端末取得の顧客識別番号として取得し、また、前記ユーザがサービスステーションで購入した燃料の基本料金を基本燃料料金として算出し、
前記データサーバは、
それぞれが、顧客識別番号に対してリース契約の契約条件を関連付けたものを、複数のリース契約情報とした場合において、
指定された顧客識別番号に基づいて前記複数のリース契約情報の中から指定のリース契約情報を参照することができるように、前記複数のリース契約情報を格納し、
前記ホストコンピュータは、
前記燃料端末取得の顧客識別番号を顧客識別番号として指定して、前記データサーバにおける前記複数のリース契約情報の中から、指定された顧客識別番号に対するリース契約の契約条件を燃料購入者のリース契約の契約条件として参照し、
参照された燃料購入者のリース契約の契約条件に応じて前記基本燃料料金から割り引かれたリース値引後の燃料料金を算出し、
前記リース値引後の燃料料金を請求燃料料金として請求する、リース契約者向け販売システム。
【0009】
(2) 前記データサーバは、
それぞれが、顧客識別番号に対してクレジットカード契約の契約条件を関連付けたものを、複数のクレジットカード契約情報とした場合において、
さらに、指定された顧客識別番号に基づいて前記複数のクレジットカード契約情報の中から指定のクレジットカード契約情報を参照することができるように、前記複数のクレジットカード契約情報を格納し、
前記ホストコンピュータは、
さらに、前記燃料端末取得の顧客識別番号を顧客識別番号として指定して、前記データサーバにおける前記複数のクレジットカード契約情報の中から、指定された顧客識別番号に対するクレジットカード契約の契約条件を燃料購入者のクレジットカード契約の契約条件として参照し、
前記リース値引後の燃料料金を請求燃料料金として請求する代わりに、
参照された燃料購入者のクレジットカード契約の契約条件に応じて、前記リース値引後の燃料料金から割り引いたクレジット値引後の燃料料金を、前記請求燃料料金として請求する、(1)に記載のリース契約者向け販売システム。
【0010】
(3) 前記データサーバは、
それぞれが、顧客識別番号に対して、クレジットカード契約の契約条件に基づいて購入した物品又はサービスステーションで受けたサービスの購入履歴を関連付けたものを、複数の顧客購入履歴とした場合において、
前記複数の顧客購入履歴の中から指定された顧客識別番号に基づいて指定された顧客購入履歴を参照することができるように、前記複数の顧客購入履歴を格納し、
前記ホストコンピュータは、
前記燃料端末取得の顧客識別番号を顧客識別番号として指定して、前記データサーバにおける前記複数の顧客購入履歴の中から、指定された顧客識別番号に該当する顧客購入履歴を参照し、
前記クレジット値引後の燃料料金を前記請求燃料料金として請求する代わりに、
参照された顧客購入履歴に基づいて前記クレジット値引後の燃料料金から割り引いた物品購入値引後の燃料料金を前記請求燃料料金として請求する、(2)に記載のリース契約者向け販売システム。
【0011】
(4) さらに、前記通信網に接続された複数の物品販売端末を含み、
各サービスステーションで提供されるサービスは、洗車、車両のメンテナンス業務、クレジットカード契約の締結又は仲介業務、及び、車両を貸し出すリース契約の締結又は仲介業務を含み、
各物品販売端末は、ユーザの顧客識別番号を物販端末取得の顧客識別番号として取得し、また、前記ユーザが前記物品販売端末で購入した物品又はサービスステーションで受けたサービスの基本料金を基本物品料金とし、
前記ホストコンピュータは、
前記物販端末取得の顧客識別番号を顧客識別番号として指定して、前記データサーバにおける前記複数のリース契約情報の中から、指定された顧客識別番号に対するリース契約の契約条件を、物品購入者のリース契約の契約条件として参照し、
参照された物品購入者のリース契約の契約条件に応じて前記基本物品料金から割引かれたリース値引後の物品料金を算出し、
前記リース値引後の物品料金を請求物品料金として請求する、(1)から(3)のいずれかに記載のリース契約者向け販売システム。
【0012】
(5) 前記ホストコンピュータは、
前記参照された燃料購入者のリース契約の契約条件に応じて、前記燃料販売端末が設置されているサービスステーションで提供できるサービスのうち値引くことができるサービスを前記燃料販売端末に表示させる、(1)から(4)のいずれかに記載のリース契約者向け販売システム。
【0013】
(6) (1)から(5)のいずれかに記載のリース契約者向け販売システムを用いて、
前記燃料端末取得の顧客識別番号を取得し、
前記燃料端末取得の顧客識別番号を顧客識別番号として指定して、前記データサーバにおける前記複数のリース契約情報の中から、指定された顧客識別番号に対するリース契約の契約条件を燃料購入者のリース契約の契約条件として参照し、
参照された燃料購入者のリース契約の契約条件に応じて前記基本燃料料金から割り引かれたリース値引後の燃料料金を算出し、
前記リース値引後の燃料料金を請求燃料料金として請求する、燃料販売方法。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、リース契約の契約条件に応じて、ユーザがサービスステーションで購入した燃料の基本料金である基本燃料料金から割引いて請求することができるので、リース契約及びクレジットカード契約を締結したユーザの利便性を高めたリース契約者向け販売システム及びそれを用いた燃料販売方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1及び
図2を参照して、リース契約者向け販売システム10の説明をする。リース契約者向け販売システム10は、リース契約及びクレジットカード契約を締結したユーザC、Dの利便性を高める販売システムである。
通常、クレジットカードの利用を希望する者は、クレジット会社との間にクレジットカード契約を締結する。また、リースの利用を希望する者は、リース契約を締結する。このとき、リース契約の締結は、リース会社又はクレジット会社となる。
リース契約を、クレジット契約をしたクレジット会社でした場合、クレジットカードCDのクレジット番号のような顧客識別番号に、クレジット契約の契約条件と、リース契約の契約条件とが関連付けられる。換言すると、1つのクレジットカードCDの契約条件には、クレジット契約とリース契約とが含まれる。
本実施の形態では、ユーザC、Dは、リース契約を、クレジット契約をしたクレジット会社で契約をしたものとして説明する。
【0017】
図1に示すように、リース契約者向け販売システム10は、サービスステーションSSで提供される燃料の請求額を、リース契約の契約条件等に応じて値引くシステムであり、インターネット等の通信網Nに接続された複数の燃料販売端末200と、通信網Nに接続されたデータサーバDSと、通信網Nに接続されたホストコンピュータHCと、を含む。リース契約者向け販売システム10は、さらに、物品販売端末300を含むことが好ましい。
【0018】
複数の燃料販売端末200は、それぞれ、複数のサービスステーションSSに設置されている。
サービスステーションSSは、車両の燃料の販売業務のサービスを提供している。サービスステーションSSは、さらに、洗車、車両のメンテナンス業務、クレジットカード契約の締結又は仲介業務、車両を貸し出すリース契約の締結又は仲介業務、自動車保険、自動二輪保険、自転車保険、ドライバー保険(例えば、車両を所有していないが、友人等の車両、レンタカーを借りて運転する機会がある者に対する保険)のサービスの少なくとも1つを提供していることが好ましい。
サービスステーションSSには、例えば、エンジンオイルA、タイヤ、ホイルなど、車両の付属品、消耗品、これらの関連物品、及び、上述のサービス(以下、これら物品及びサービスを含めて物品等という。)の販売をする販売店Sが設置されている。
【0019】
燃料販売端末200は、入力端末210と、出力端末220と、車両Mに、レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油等の燃料を提供する給油設備230とを備える。
【0020】
入力端末210は、顧客識別番号を取得する手段を有し、その手段としては、例えば、ユーザCが有するクレジットカードCDに記録されているクレジット番号(顧客識別番号の一例である)を読み取るカードリーダである。このため、燃料販売端末200は、燃料を購入するためにサービスステーションSSに来たユーザCの顧客識別番号を燃料端末取得の顧客識別番号として取得する機能を有する。
【0021】
出力端末220は、例えば、ユーザCに様々な情報を提供する液晶モニターと、液晶モニターの表示と連動して様々な音を発生する報知手段とを有する。
出力端末220には、例えば、現在、車両Mに供給された燃料の量を表示したり、燃料に関する情報を表示したりする。燃料に関する情報としては、例えば、現在、給油中の販売単価、ユーザCが用いたクレジットカードCDに対する値引きの情報である。物品等の値引きの情報は、後述する、値引物品サービスの特定部182(
図2参照)で特定された物品等の情報であり、例えば、物品等の名称や値引きの情報が含まれ、具体的には、エンジンオイルAが値引かれている情報である。値引きの情報は、例えば、値引率(12%値引き)の情報、値引額(1円/リットル値引き)の情報である。
【0022】
物品販売端末300は、物品等の支払いをするための端末であり、例えば、販売店S内に設置されていることが好ましい。物品販売端末300は、入力端末310と出力端末320とを備える。
【0023】
入力端末310は、ユーザDが有するクレジットカードCDに記録されているクレジットカード番号(顧客識別番号の一例である)を読み取るカードリーダのような顧客識別番号取得手段と、ユーザDが購入する物品(例えば、エンジンオイルA)に付されているバーコードを読み取るバーコードリーダ、金額、数量等の数値を入力するキーボードのような入力手段とを有する。このため、物品販売端末300は、サービスステーションSSの販売店Sに来たユーザDの顧客識別番号を物販端末取得の顧客識別番号として取得する機能を有する。
【0024】
出力端末320は、例えば、ユーザDに様々な情報を提供する液晶モニターと、液晶モニターの表示と連動して様々な音を発生する報知手段とを有する。
出力端末320は、例えば、値引物品サービスの特定部182で特定された物品等の情報を表示したり、後述する、請求物品料金の算出部136が算出した請求物品料金を表示したりする。
【0025】
データサーバDSは、複数のリースカード契約情報の中から指定された顧客識別番号に基づいて特定されたリースカード契約情報を取出することができるように、複数のリースカード契約情報を格納している。各リースカード契約情報は、顧客識別番号に対して、リース契約の契約条件とクレジットカード契約の契約条件とを関連付けたものである。
具体的には、リースカード契約情報は、データサーバDS内において、リース契約のデータテーブルと、クレジットカード契約のデータテーブルとに記録されている。リース契約のデータテーブルは、リース契約の契約条件を顧客識別番号に対して関連付けて、顧客識別番号から、対応するリース契約の契約条件を特定することができるようなデータテーブルである。クレジットカード契約のデータテーブルは、クレジットカード契約の契約条件(例えば、クレジットカードの、ゴールド、プラチナ等のグレードで表される利用限度額や、一括払いやリボ払いなどの支払い条件)を顧客識別番号に対して関連付けて、顧客識別番号から、対応するクレジットカード契約の契約条件を特定することができるようなデータテーブルである。
【0026】
また、データサーバDSは、複数の顧客購入履歴の中から指定された顧客識別番号に基づいて特定された顧客購入履歴を取出することができるように、複数の顧客購入履歴を格納している顧客購入履歴データテーブルに記録されている。各顧客購入履歴は、顧客識別番号に対して、クレジットカード契約の契約条件に基づいて購入した物品又はサービスステーションで受けたサービスの購入履歴を関連付けられている。
【0027】
図2に示すように、ホストコンピュータHCは、燃料用の請求料金である請求燃料料金を算出するために、基本燃料料金の算出部101と、リース契約条件の参照部102と、リース値引後の燃料料金の算出部106と、クレジット値引後の燃料料金の算出部108と、顧客購入物品の履歴の特定部110と、物品購入値引後の燃料料金の算出部112と、請求燃料料金の算出部114とを含む。
また、ホストコンピュータHCは、物品等用の料金を算出するために、基本物品料金の算出部131と、リース契約条件の参照部132と、リース値引後の物品料金の算出部134と、請求物品料金の算出部136とを含む。
また、ホストコンピュータHCは、ユーザCに値引き可能な物品等を知らせるために、値引物品サービスの特定部182を含む。
【0028】
基本燃料料金の算出部101は、ユーザCがサービスステーションSSで購入した燃料の基本料金(以下、基本燃料料金ともいう)を算出する。基本燃料料金は、例えば、一般に提供される燃料の料金(通常販売価格)であり、油種(レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油)によって異なる。
【0029】
リース契約条件の参照部102は、後述するように、燃料端末取得の顧客識別番号に対するリースカード契約情報を燃料購入者のリースカード契約情報として特定する。
リース契約条件の参照部102は、さらに、特定された燃料購入者のリースカード契約情報におけるリース契約の契約条件を燃料購入者のリース契約の契約条件(例えば、フルメンテナンス契約、メンテナンスなし契約)として参照する機能を有する。
【0030】
リース値引後の燃料料金の算出部106は、リース契約条件の参照部102で参照された燃料購入者のリース契約の契約条件に応じて、基本燃料料金の算出部101で算出した基本燃料料金から割り引かれたリース値引後の燃料料金を算出する機能を有する。
【0031】
クレジット値引後の燃料料金の算出部108は、燃料購入者のクレジットカード契約の契約条件に応じて、リース値引後の燃料料金を割り引いたクレジット値引後の燃料料金を算出する機能を有する。
【0032】
顧客購入物品の履歴の特定部110は、燃料端末取得の顧客識別番号を顧客識別番号として指定して、データサーバDSにおける複数の顧客購入履歴の中から、指定された顧客識別番号に該当する顧客購入履歴を特定する機能を有する。
【0033】
物品購入値引後の燃料料金の算出部112は、特定された顧客購入履歴に基づいて、クレジット値引後の燃料料金を割り引いた物品購入値引後の燃料料金を算出する機能を有する。
物品購入値引後の燃料料金の算出部112は、燃料購入者のクレジットカード契約の契約条件に応じて値引くリース値引き、クレジットカード契約の契約条件に応じて値引くクレジット値引き、及び、顧客購入履歴に応じて値引く物品購入値引きの月間総額又は総量の上限を設定することができる機能(例えば、月間総額が所定金額を超えた場合、値引く額の上限を設定する)を有してもよい。
【0034】
請求燃料料金の算出部114は、参照された燃料購入者のリース契約の契約条件に応じた値引きができない場合(リース条件不成立)には、基本燃料料金を請求燃料料金として算出する機能を有する。
リース条件成立の場合において、請求燃料料金の算出部114は、クレジットカード契約の契約条件に応じた値引きができない場合(カード条件不成立)には、リース値引後の燃料料金を請求燃料料金として算出する機能を有する。
カード条件成立の場合において、請求燃料料金の算出部114は、特定された顧客購入履歴に基づいて値引きができない場合(物品条件不成立)には、クレジット値引後の燃料料金を請求燃料料金として算出する機能を有し、また、物品条件成立の場合には、物品購入値引後の燃料料金を請求燃料料金として算出する機能を有する。
請求燃料料金の算出部114は、請求燃料料金を出力端末220に出力させる。
【0035】
基本物品料金の算出部131は、ユーザCが販売店S内で購入した物品の基本料金である基本物品料金を算出する機能を有する。基本物品料金は、一般に提供される物品(例えば、エンジンオイルA)の料金(通常販売価格)である。
【0036】
リース契約条件の参照部132は、物販端末取得の顧客識別番号を顧客識別番号として指定して、データサーバDSにおける複数のリースカード契約情報の中から、指定された顧客識別番号に該当するリースカード契約情報を物品購入者のリースカード契約情報として特定する機能を有する。
リース契約条件の参照部132は、特定された物品購入者のリースカード契約情報からリース契約の契約条件を、物品購入者のリース契約の契約条件として参照する機能を有する。
【0037】
リース値引後の物品料金の算出部134は、参照された物品購入者(ユーザD)のリース契約の契約条件に応じて、物品購入者が物品販売端末300で購入した物品又はサービスステーションで受けた物品サービスの基本料金(以下、基本物品料金ということがある)から割引かれたリース値引後の物品料金を算出する機能を有する。
【0038】
請求物品料金の算出部136は、リース値引後の物品料金を請求物品料金として、クレジットカード契約の契約条件に基づいて請求する機能を有する。請求物品料金の算出部136は、請求物品料金を出力端末320に表示させる。
【0039】
値引物品サービスの特定部182は、参照された燃料購入者のリース契約の契約条件に応じて、サービスステーションSSで提供できるサービスのうち値引くことができるサービスを特定する機能を有する。値引物品サービスの特定部182は、特定された値引くことができるサービスを出力端末220に表示させる。
【0040】
図3から
図6を参照して、上述のリース契約者向け販売システムを用いた燃料販売方法を説明する。
【0041】
図3を参照して、燃料購入の際の手順及びホストコンピュータHCの動作を説明する。この動作は、燃料購入者が燃料を購入する毎に実行される。
まず、サービスステーションSSに燃料を購入しに来た燃料購入者(ユーザC)は、給油設備230を操作する。これにより、ホストコンピュータHCは、基本燃料料金の算出部101において、基本燃料料金を算出する(基本燃料料金の算出工程、ステップS01)。
【0042】
次に、ユーザCは、燃料販売端末200の入力端末210にユーザCのクレジットカードCDのクレジットカード番号を読み取らせる。これにより、ホストコンピュータHCは、入力端末210からクレジットカードCDに記録されているクレジットカード番号(顧客識別番号)を燃料端末取得の顧客識別番号として取得する(顧客識別番号の取得工程、ステップS03)。
次に、ユーザCは、自動車Mに対して給油を開始する。これにより、燃料販売端末200の出力端末220には、現在給油されている燃料における、給油量、及び基本燃料料金、及び、後述する値引物品サービスの特定部182で特定された値引くことができるサービスが表示される。なお、燃料販売端末200の出力端末220には、リース契約の契約条件に基づく値引きを考慮した値段は表示されない。
【0043】
ホストコンピュータHCは、給油中は、刻々と変化する給油量や請求燃料料金を出力端末220に表示させる。これにより、ユーザCは、給油中は、刻々と変化する給油量や請求燃料料金に関心を持つことになるが、給油中にわたって給油量や請求燃料料金だけを常に注視することはまれで、出力端末220全体を注視することが多い。このため、ユーザCは、給油量や請求燃料料金と共に、出力端末220に表示される、値引くことができる物品やサービスにも関心を持って見てもらえることが期待できる。
【0044】
また、ホストコンピュータHCは、給油中、値引物品サービスの特定部182において、参照された燃料購入者のリース契約の契約条件に応じて、サービスステーションSSで提供できるサービスのうち値引くことができるサービスを特定する(値引物品サービスの特定工程、ステップS05)。
ホストコンピュータHCは、値引物品サービスの特定部182で特定された値引くことができるサービスを出力端末220に表示させる。
【0045】
ユーザCは、給油が終わると、給油設備230を操作する。これにより、ホストコンピュータHCは、今回の給油に関する請求燃料料金を算出し、算出された請求燃料料金を顧客識別番号と共に、データサーバDSに記録する(請求燃料料金の記録工程、ステップS07)。このとき、算出された請求燃料料金は、リース契約の契約条件に基づく値引きを考慮した値段とはなっていない。
【0046】
図4及び
図5を参照して、購入した燃料の料金の請求をするためのホストコンピュータHCの動作を説明する。この動作は、例えば、クレジットカード契約の契約条件に規定された支払い請求を請求するための決算日毎に実行される。
図4に示すように、先ず、ホストコンピュータHCは、データサーバDSから、該当する期間における、顧客識別番号に対する請求燃料料金を取得する(請求燃料料金の取得工程、ステップS11)。
ここで該当する期間とは、例えば、クレジットカード契約の契約条件に規定された支払い条件期間(例えば、月末一括払い、毎月15日リボ払い等)で定められた期間(例えば、先月末から今月末までの1ヶ月間)である。
【0047】
次に、ホストコンピュータHCは、リース契約条件の参照部102において、燃料端末取得の顧客識別番号を顧客識別番号として指定して、データサーバDSにおける複数のリースカード契約情報の中から、指定された顧客識別番号に該当するリースカード契約情報を燃料購入者のリースカード契約情報として特定する。
ホストコンピュータHCは、リース契約条件の参照部102において、さらに、特定された燃料購入者のリースカード契約情報からリース契約の契約条件を燃料購入者のリース契約の契約条件として参照する(リース契約条件の参照工程、ステップS13)。
【0048】
次に、ホストコンピュータHCは、請求燃料料金の算出部114において、リース契約条件の参照部102で参照された燃料購入者のリース契約の契約条件に応じて値引くことができるリース条件成立か、できないリース条件不成立かを判断する(リース条件の判断工程、ステップS15)。
ホストコンピュータHCは、リース条件成立と判断した場合、ステップS17に、リース条件不成立と判断した場合、ステップS21に処理を移す。
【0049】
ホストコンピュータHCは、請求燃料料金の算出部114において、リース条件成立と判断した場合、クレジットカード契約の契約条件に応じた値引きができるカード条件成立か、できないカード条件不成立かを判断する(クレジットカード条件判断工程、ステップS17)。
ホストコンピュータHCは、カード条件成立と判断した場合、ステップS19に、カード条件不成立と判断した場合、ステップS23に処理を移す。
【0050】
ホストコンピュータHCは、請求燃料料金の算出部114において、カード条件成立と判断した場合、特定された顧客購入履歴に基づいて値引きができる物品条件成立か、できない物品条件不成立かを判断する(物品条件の判断工程、ステップS19)。
ホストコンピュータHCは、物品条件成立と判断した場合、ステップS25に、物品条件不成立と判断した場合、ステップS27に処理を移す。
【0051】
図5に示すように、ホストコンピュータHCは、請求燃料料金の算出部114において、リース条件不成立と判断した場合、基本燃料料金を請求燃料料金として算出する(基本燃料料金の設定工程、ステップS21)。
【0052】
ホストコンピュータHCは、請求燃料料金の算出部114において、カード条件成立と判断した場合、リース値引後の燃料料金を請求燃料料金として算出する(リース値引後の燃料料金の設定工程、ステップS23)。
【0053】
ホストコンピュータHCは、請求燃料料金の算出部114において、物品条件成立と判断した場合、クレジット値引後の燃料料金を請求燃料料金として算出する(クレジット値引後の燃料料金の設定工程、ステップS25)。
【0054】
ホストコンピュータHCは、請求燃料料金の算出部114において、物品条件成立と判断した場合、物品購入値引後の燃料料金を請求燃料料金として算出する(物品購入値引後の燃料料金の設定工程、ステップS27)。
【0055】
ホストコンピュータHCは、クレジット会社50に基本燃料料金を請求する(燃料料金の請求工程、ステップS29)。
クレジット会社50は、クレジットカード契約の契約条件に規定された支払い条件(例えば、月末一括払い、毎月15日リボ払い等)に基づいて、ユーザCに請求燃料料金を請求する。
基本燃料料金と請求燃料料金との差額、すなわち、値引き額は、例えば、あらかじめ決めた割合でサービスステーションSS、クレジット会社50が負担する。
【0056】
なお、給油が終わった後に、ステップS07の処理において、請求燃料料金を算出した後に、算出された請求燃料料金を顧客識別番号と共に、データサーバDSに記録する代わりに、続けて、ステップS11以降の処理を実行してもよい。この場合、給油中及び給油が終わった際に、出力端末220に請求燃料料金に表示させてもよい。
【0057】
図6に示すように、まず、サービスステーションSSの販売店Sに物品等を購入しに来た物品購入者(ユーザD)は、物品等(例えば、エンジンオイルA)を物品販売端末300に持っていく。
販売店Sの店員Bは、物品販売端末300の入力端末310を操作して、エンジンオイルAに付されているバーコードを読み取る。これにより、ホストコンピュータHCは、基本物品料金の算出部131において、基本物品料金を算出する(基本物品料金の算出工程、ステップS31)。
【0058】
次に、店員Bは、物品販売端末300の入力端末310にユーザDのクレジットカードCDを読み取らせる。これにより、ホストコンピュータHCは、入力端末310からクレジットカードCDに記録されている顧客識別番号を物販端末取得の顧客識別番号として取得する(顧客識別番号の取得工程、ステップS33)。
【0059】
次に、ホストコンピュータHCは、リース契約条件の参照部132において、物販端末取得の顧客識別番号を顧客識別番号として指定して、データサーバDSにおける複数のリースカード契約情報の中から、指定された顧客識別番号に該当するリースカード契約情報を物品購入者のリースカード契約情報として特定する。
ホストコンピュータHCは、リース契約条件の参照部132において、さらに、特定された物品購入者のリースカード契約情報からリース契約の契約条件を物品購入者のリース契約の契約条件として参照する(リース契約条件の参照工程、ステップS35)。
【0060】
次に、ホストコンピュータHCは、請求物品料金の算出部136において、リース契約条件の参照部132で参照された物品購入者のリース契約の契約条件に応じて値引くことができるリース条件成立か、できないリース条件不成立かを判断する(リース条件の判断工程、ステップS37)。
【0061】
ホストコンピュータHCは、請求物品料金の算出部136において、リース条件不成立と判断した場合、基本物品料金を請求物品料金として算出する(基本物品料金の設定工程、ステップS47)。
【0062】
ホストコンピュータHCは、請求物品料金の算出部136において、リース条件成立と判断した場合、リース値引後の物品料金を請求物品料金として算出する(リース値引後の物品料金の設定工程、ステップS49)。
【0063】
ホストコンピュータHCは、クレジット会社50に基本物品料金を請求する(物品料金の請求工程、ステップS55)。
店員Bは、購入したエンジンオイルAをユーザDに渡して、販売を終了する。
【0064】
クレジット会社50は、クレジットカード契約の契約条件に規定された支払い条件に基づいて、ユーザDに請求物品料金を請求する。基本物品料金と請求物品料金との差額、すなわち、値引き額は、例えば、あらかじめ決めた割合でサービスステーションSS、クレジット会社50が負担する。
【0065】
以上の販売システムによれば、リース契約の契約条件に応じて、ユーザがサービスステーションで購入した基本燃料料金から割引いて請求することができる。このため、リース契約及びクレジットカード契約を締結したユーザの利便性を高めたリース契約者向け販売システム及びそれを用いた燃料販売方法を提供することができる。