特許第6806369号(P6806369)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6806369
(24)【登録日】2020年12月8日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】起毛生地及びそれを使用してなる衣服
(51)【国際特許分類】
   A41D 31/00 20190101AFI20201221BHJP
   A41D 31/02 20190101ALI20201221BHJP
   D02G 3/04 20060101ALI20201221BHJP
【FI】
   A41D31/00 502K
   A41D31/02 A
   D02G3/04
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-50644(P2017-50644)
(22)【出願日】2017年3月15日
(65)【公開番号】特開2018-154932(P2018-154932A)
(43)【公開日】2018年10月4日
【審査請求日】2019年8月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】399042487
【氏名又は名称】株式会社アン・ドゥー
(74)【代理人】
【識別番号】110003085
【氏名又は名称】特許業務法人森特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100114535
【弁理士】
【氏名又は名称】森 寿夫
(74)【代理人】
【識別番号】100075960
【弁理士】
【氏名又は名称】森 廣三郎
(74)【代理人】
【識別番号】100155103
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 厚
(74)【代理人】
【識別番号】100187838
【弁理士】
【氏名又は名称】黒住 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100194755
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀明
(72)【発明者】
【氏名】中村 二郎
【審査官】 西本 浩司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−288637(JP,A)
【文献】 特表2013−512118(JP,A)
【文献】 特開2007−023421(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3193600(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 31/00 − 31/02
D02G 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
起毛された布と、表地とが接合された起毛生地であって、
起毛された布はベース糸と複数の繊維から構成される起毛用糸との複合糸で構成され、起毛用糸は起毛された状態であり、
ベース糸の繊度は32〜58デニールであり、
起毛された糸の毛足の長さは0.5mm以上かつ4.0mm以下であり、
起毛用糸を構成する繊維の数は150本以上かつ300本以下であり、
裏地の質量に対する起毛された糸の質量が占める割合は、50質量%以上かつ95質量%以下である起毛生地。
【請求項2】
起毛された布は、経編布から構成される請求項1に記載の起毛生地。
【請求項3】
ベース糸は、伸縮性を有する材料から構成される請求項1又は2に記載の起毛生地。
【請求項4】
請求項1ないしのいずれかに記載した起毛生地を縫製した衣服。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、起毛生地及びそれを使用してなる衣服に関する。
【背景技術】
【0002】
生地の保温性を向上するために、表地の裏面に起毛処理を施した裏地を接合した生地が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、裏地を構成する綿製の起毛材と、表地を構成するポリウレタン材と、両者を接着する接着材とから構成される生地が開示されている。この生地を使用して、ジャケット、スカート、パンツ、ワンピースなどの衣服を構成することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案第3193600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のような従来の起毛生地では、保温性を高めるために表地に対して起毛生地から構成した裏地を接着する。このような従来の起毛生地を使用して衣服を縫製した場合は、生地に厚みが出るため衣服の着心地が悪くなったり、衣服が膨れて衣服のデザインが損なわれることが多かった。
【0006】
本発明は、起毛生地でありながらも生地の厚さが大きくなることを防いで、衣服の膨れや着心地の悪化を解消することができる起毛生地及びそれを使用した衣服を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
起毛された布と、表地とが接合された起毛生地であって、布はベース糸と複数の繊維から構成される起毛用糸との複合糸で構成され、起毛用糸は起毛された状態であり、ベース糸の繊度は32〜58デニールであり、起毛された糸の毛足の長さは4.0mm以下であり、起毛用糸を構成する繊維の数は150本以上である起毛生地によって、上記の課題を解決する。ベース糸の繊度を小さくし、起毛された糸の毛足の長さを短くすることで、起毛生地の厚みを薄めに仕上げることが可能になると共に、起毛用糸を構成する糸の数を150本以上とすることによって、起毛を構成する繊維を細く高密度に密集させて、毛足を短くしたにもかかわらず、良好な肌触りを裏地に付与することができる。
【0008】
上記の起毛生地を縫製することによって、着心地がよく、厚ぼったい感じのしない衣服に仕上げることが可能になる。
【0009】
上記の起毛生地及び衣服において、生地の質量に対する起毛された糸の質量が占める割合は、50質量%以上となるようにすることが好ましい。これにより、起毛されていない糸に対して起毛された糸の割合を高めて、起毛生地の保温性を高めることが可能になる。
【0010】
上記の起毛生地及び衣服において、布は、経編布から構成することが好ましい。経編とすることで、生地に柔軟性を付与すると共に、万が一、裏地に傷がついても、編組織が次々と解けることを防ぐことができる。また、編組織を緻密にして、起毛の密度を大きくすることができる。これによって、保温性を高め、裏地の肌触りを向上させることができる。
【0011】
上記の起毛生地及び衣服において、ベース糸は、伸縮性を有する糸から構成することが好ましい。これによって、起毛生地及び衣服に伸縮性を与えることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、起毛生地でありながらも生地の厚さが大きくなることを防いで、衣服の膨れや着心地の悪化を解消することができる起毛生地及びそれを使用した衣服を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】分解した状態の起毛生地の一実施形態を示す斜視図である。
図2】ベース糸と起毛用糸とから構成される複合糸の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について説明する。以下で説明する起毛用生地は本発明の実施形態の一例に過ぎない。
【0015】
本実施形態の起毛生地11は、図1に示したように、少なくとも着用者の身体に接触する面が起毛された布12からなる裏地と、表地13とが接合された起毛生地11である。布12はベース糸21と起毛用糸22の複合糸23で構成され、起毛用糸22は起毛された状態である。ベース糸21の繊度は32〜58デニールである。起毛された糸の毛足の長さは4.0mm以下である。起毛用糸22を構成する繊維の数は150本以上である。
【0016】
表地は衣服の表側となるように縫製される面である。表地としては、例えば、編布、織布、不織布、皮革、及び合成皮革からなる群から選ばれる少なくとも1種の素材が挙げられる。表地を構成する糸又は繊維には伸縮性を備える素材を使用することが好ましい。
【0017】
起毛生地は衣服の裏面となるように縫製される面である。裏地が着用者の肌に接触する側は、起毛処理が施される。起毛処理は、例えば、裏地の表面を摩擦して起毛させて、起毛した繊維を切りそろえる方法により行うことが可能である。
【0018】
表地と起毛生地とは、例えば、接着剤によって接着したり、縫合したりして接合することが可能である。
【0019】
起毛用糸は、複数の繊維の束から構成される糸である。このため、例えばあざみ起毛機、針布起毛機、ナイロンブラシ起毛機などの起毛装置を使用した摩擦処理によって構成繊維を起毛させることができる。したがって、起毛用糸は、糸の表面に起毛用糸が露出するように配置される。ベース糸は、主として起毛処理や縫製などの加工を施す際に必要となる引張強度や引き裂き強度を裏地に与える糸である。ベース糸は、例えば、モノフィラメントから構成してもよいし、マルチフィラメントから構成してもよい。
【0020】
ベース糸21と起毛用糸22とから構成される複合糸23を構成するには、例えば、図2に示したようにベース糸21に対して起毛用糸23を巻回することにより両者を一体化することにより構成することができる。また、例えば、ベース糸と起毛用糸を撚り合わせることによっても構成することができる。
【0021】
本実施形態の起毛生地では、ベース糸の繊度を32〜58デニールとしている。このため、ベース糸の太さを小さくして、起毛生地の厚みを小さくすることができる。また、本実施形態の起毛生地では、起毛された糸の毛足の長さは4.0mm以下としている。このため、起毛の毛足の長さを小さくして、起毛生地の厚みを小さくすることができる。以上のように、本実施形態の起毛生地では生地の厚みが小さくなるようにしているので、厚みが大きくなることに起因して着心地の悪くなったり、外観の厚ぼったくなったりすることを解消することができる。
【0022】
ベース糸の繊度は、32〜50デニールであることがより好ましく、32〜43デニールであることがさらに好ましい。毛足の長さは、0.5〜3.0mmの範囲であることがより好ましく、0.5〜2.2mmであることがさらに好ましく、0.5〜1.3mmであることが特に好ましい。
【0023】
起毛の毛足を短くすると、起毛生地の厚みを小さくすることができる。しかしながら、毛足が短いと起毛の肌触りが悪化することがある。このため、本実施形態の起毛生地では、起毛用糸を構成する繊維の数を150本以上にしている。このようにすることで、起毛用糸を構成する繊維の太さを細くすることが可能になる。これによって、起毛を触った際にさらさらとした滑らかさ持たせることが可能になる。また、これに加えて、密集した起毛に光沢を与えて、高級な質感を与えることができる。起毛用糸を構成する繊維の太さは、180〜300本であることがより好ましく、180〜220本であることがさらに好ましい。
【0024】
本実施形態の起毛生地では、上述の通り、ベース糸の太さを細くしている。このため、その分、起毛用糸の使用割合を増やすことができる。本実施形態の起毛生地では、生地の質量に対する起毛された糸(起毛用糸)の質量が占める割合が50質量%以上となるようにしている。これによって、起毛の密度を高めて、保温性、肌触り、質感を向上させることが可能になる。上記割合は、60質量%以上とすることがより好ましく、88質量%以上とすることがさらに好ましい。上限については95質量%以下とすることが好ましい。
【0025】
本実施形態の起毛生地において起毛された布は、経編布から構成している。編布とすることで、起毛された布で構成される裏地に伸縮性を付与することができる。これにより、表地と裏地とをねて構成した起毛生地にもかかわらず、衣服を着用した際に身体を動きやすくすることができる。また、経編布は横編布よりも緻密な組織となる。このため、起毛生地の起毛された布を経編布から構成し、起毛用糸を起毛させることで、起毛の密度を上昇させることができる。これによって、起毛の毛足を短くしたにもかかわらず、起毛された布で構成された裏地の肌触りを滑らかにすることができる。
【0026】
横編布は、損傷すると、糸が際限なくほどけてしまい、最終的には布地の破損に至る。経編布の場合は、万が一、起毛生地の裏地が損傷しても、際限なく糸がほどけることを防ぐことが可能である。これにより、起毛生地の耐久性を向上させることができる。
【0027】
布は、織布から構成してもよいし、編布から構成してもよいし、不織布から構成してもよい。布は、好ましくは織編布から構成することが好ましく、伸縮性を付与する観点から編布で構成することがより好ましい。起毛生地を織布から構成する場合は、経緯糸共にベース糸と起毛用糸の複合糸から構成することが好ましく、起毛生地を編布から構成する場合も同様に複合糸のみから構成することが好ましい。起毛生地を不織布から構成する場合も同様に複合糸のみから構成することが好ましい。
【0028】
起毛用糸とベース糸とは、同一又は異なる材料から構成することができる。例えば、ベース糸は、ポリエステル、ナイロン、アクリル、及びポリウレタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の合成繊維、又は綿、ウール、及びシルクからなる群より選ばれる天然繊維から構成することができる。ベース糸は、中でも、ポリウレタンなどの伸縮性を有する材料から構成することが好ましい。ベース糸を伸縮性を有する材料から構成することで、起毛生地からなる裏地に伸縮性を与えることができる。衣服を着用した状態で裏地が伸縮性を発揮するため、起毛生地の厚みが薄いことと相まって、着用者はさらに身体を動かしやすくなる。
【0029】
起毛用糸は、例えば、ポリエステル、ナイロン、及びアクリルからなる群より選ばれる少なくとも1種の合成繊維又は綿、ウール、及びシルクからなる群より選ばれる天然繊維から構成することができる。起毛用糸は、中でも、起毛したときに毛玉ができにくく繊維が切れにくいポリエステルを使用することが好ましい。起毛用糸の繊度は、40〜98デニールであることが好ましく、50〜80デニールであることがより好ましく、60〜75デニールであることが特に好ましい。
【0030】
ベース糸は、起毛用糸に起毛処理を施す際に、解繊したり、毛羽立ったり、破断しないようにするために、摩擦係数が小さくなるようにすることが好ましい。例えば、ベース糸をモノフィラメントで構成したり、強撚糸又は中撚糸で構成することが好ましい。
【0031】
起毛用糸は、起毛用糸に起毛処理を施す際に、起毛しやすいようにするために、摩擦係数が大きくなるようにすることが好ましい。例えば、起毛用糸を甘撚糸や無撚糸で構成することが好ましい。このようにすることによって、起毛用糸を主に起毛させてベース糸を傷めないようにすることができる。さらに、起毛処理によってベース糸が毛羽立ち難くなるために、後述する起毛された糸の割合を管理しやすくなる。
【0032】
上述の起毛生地は公知の方法によって縫製することで上衣、下衣、ワンピースやつなぎ服などの上衣と下衣とが一体に構成された衣服などを構成することができる。本実施形態の起毛生地は、表地と裏地とを重ねた積層生地でありながらも厚みが小さいため、縫製の際にごわつかず縫製しやすい。
【実施例】
【0033】
以下、本発明の実施例を挙げてより具体的に説明する。
【0034】
[ベース糸の繊度]
以下の表1に示した異なる繊度を有する各ベース糸を使用して裏地を編成した。組織は経編とし、ベース糸の素材はポリウレタン製のモノフィラメントを使用した。そのような構成のベース糸に75デニールのポリエステル製のマルチフィラメント糸(フィラメント数200本)を起毛用糸として巻回した。このようにして得た複合糸で編機を使用して経編地を得た。
【0035】
上記の経編地に起毛処理を施して、毛足の長さが2.0mmとなるように起毛をカットして起毛された裏地を得た。
【0036】
インジゴで染色された綿糸を経糸として使用し、ポリウレタン繊維と綿との混紡繊維で構成した糸を緯糸として使用して、綾織り組織からなるデニム地を得た。このデニム地に対して上記の裏地を衣料用の接着剤で貼着した。繊度の異なるベース糸を使用したそれぞれの起毛生地を使用して、デニムパンツを縫製して、これを着用してデニムパンツの柔軟性について感応評価を行うと共に耐引張強度を評価した。結果を表1に示す。
【表1】
【0037】
表1の「柔軟性」の欄において、×を付したものは、着用した際にごわつきがあり市販の表地と起毛した裏地とを積層したボンディング生地を使用したパンツと同程度の柔軟性であったものを示し、〇を付したものは一枚の生地から構成された市販のデニムパンツに近い柔軟性と薄さを備えていたものを示し、◎を付したものは一枚の生地から構成される市販のデニムパンツに匹敵するほどの薄さと柔軟性を備えるものを示す。「引張強度」の欄に×を付したものは、起毛生地が起毛処理などを行うときの引用応力によって破損が見られたものを示し、〇を付したものは破損が見られず起毛生地が健全な状態を保っていたものを示す。
【0038】
[起毛用糸を構成する繊維の数]
上記の試験例2のデニムパンツに使用した起毛用糸を構成する繊維の数を表2に示したように変更して、起毛された裏地の肌触りと、質感とを評価した。表2に示す各試験例に係るデニムパンツは、表2のように起毛用糸を構成する繊維の数を変更したこと以外は、試験例2に係るデニムパンツと同様の構成とした。
【0039】
【表2】
【0040】
表2において、「肌触り」の欄に×を付したものは、裏地の肌触りがざらざらしており市販のフリース生地と同じようなものであったものを示し、〇を付したものは、なめらかで微細な粉末に触れたようなパウダータッチであったものを示し、◎を付したものはより滑らかなパウダータッチであったものを示す。「質感」の欄に×を付したものは、光沢がなく、一般的なフリースと同じような外観であったものを示し、〇を付したものは光の乱反射によるものと思われる光沢感が裏地に出ていたものを示し、◎を付したものはより光沢感が増して高級感があったものを示す。
【0041】
[起毛された糸の質量が占める割り合い]
起毛用糸の繊度は一律に75デニールとし、ベース糸の繊度を変更することで、起毛された糸の質量が裏地の全質量に対して占める割合を以下の式により求めた。なお、起毛用糸のほぼすべてが起毛するように入念に起毛処理を行い毛足が10mmとなるように起毛させて、毛足の長さが2mmとなるようにカットした。ベース糸は、ポリウレタン製のモノフィラメントから構成した。
起毛された糸の質量が占める割合(%)=(起毛用糸の質量×2/10)÷(起毛用糸の質量×2/10+ベース糸の質量)×100
【0042】
上記の割合を表3のように変化させたそれぞれの起毛生地を作製し、その起毛生地を用いて、上述の試験例2と同様にしてデニムパンツを縫製した。これらのデニムパンツはベース糸の繊度と上記の割合が異なる点を除いて、試験例2のデニムパンツと同様の構成である。
【0043】
表3に示したそれぞれの試験例に係るデニムパンツを着用して、保温性について感応評価を行った。結果を表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】
表3において×を付したものは、一枚の生地から構成された市販のデニムパンツと保温性においてそれほど変化がなかったものを示す。△、〇、◎については、記載した順が後になるほど保温性が高くなることを示す。表3から明らかなように、ベース糸の割合が低下して、起毛の割合が増加するほど保温性が高くなることが確認された。
【0046】
[毛足の長さ]
毛足の長さを表4に記載したようになるようにカットした点以外は、試験例2と同様にして起毛生地を作製した。その起毛生地を用いて、上述の試験例2と同様にしてデニムパンツを縫製した。それぞれのデニムパンツについて、外観を評価した。表4に結果を示す。
【0047】
【表4】
【0048】
表4において×を付したものは、厚ぼったい印象であったものを示す。〇を付したものはすっきりとした印象であったものを示し、◎を付したものはよりすっきりとした印象であったものを示した。
【符号の説明】
【0049】
11 起毛生地
12 布
13 表地
21 ベース糸
22 起毛用糸
23 複合糸

図1
図2