【実施例】
【0019】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0020】
本実施例は、
図1,2に図示したように、上部開口部1を有する容器本体2と、前記容器本体2に着脱自在に取り付けられ前記上部開口部1を開閉する蓋体3とから成るアウトドア用の収納容器に本発明を適用したものである。
【0021】
各部を具体的に説明する。
【0022】
容器本体2は合成樹脂製(ポリプロピレン製)で上部開口部1を有する箱状の一体成形品である。また、蓋体3は合成樹脂製(ポリプロピレン製)の一体成形品である。図中、符号8は取っ手を兼ねるバックル、9はバックル8が係止するバックル受け部である。
【0023】
容器本体2の上部開口部1の四つの隅部10(角縁)の少なくともいずれか一箇所には、前記補強リブ部4・5の側面部が載置された際に滑り止め作用を付与する前記容器本体2とは別部材の滑止部材6が付設されている。
【0024】
そして、前記蓋体3の裏面の前記補強リブ部4・5を前記滑止部材6が付設された前記上部開口部1の開口周縁部に掛け止めることで、前記蓋体3を前記容器本体2の接地面から浮かせ且つその裏面を内側に向けた浮上状態で前記容器本体2に立て掛けられるように構成されている。
【0025】
前記滑止部材6はシート状であり、前記容器本体2の上部開口部1の開口周縁部の隅部10(角縁)に貼設されている。従って、それだけ簡単に付設でき、物の出し入れ等を阻害し難い滑止部材6となる。滑止部材6は容器本体2より摩擦係数の高い素材からなる。また、滑止部材6の上面(補強リブ部4・5の側面部が載置される載置面)には凹凸滑止加工を施しても良い。
【0026】
本実施例においては、滑止部材6は容器本体2の上部開口部1の角縁に沿う弧状のゴムシートであり、適宜な接着剤により容器本体2の上部開口部1の隅部10の開口周縁部(周壁部の頂面13)に貼着されている。
【0027】
本実施例においては四つの隅部10に夫々滑止部材6が付設されている。従って、蓋体3の補強リブ部4・5を容器本体2の上部開口部1の長辺側と短辺側のいずれにも良好に掛け止めて安定的に立て掛けることが可能となる。即ち、上部開口部1の短辺側両端部若しくは長辺側両端部の隅部の滑止部材6上に夫々蓋体3の短辺方向に延設される補強リブ部4若しくは長辺方向に延設される補強リブ部5の側面部を選択的に載置することができる。
【0028】
なお、上記構成に限らず、容器本体2の短辺方向若しくは長辺方向で隣り合う一対の隅部10のみに設ける構成としても良いし、いずれか一つの隅部10にのみ設ける構成としても良い。
【0029】
蓋体3の上面の中央部には着座面若しくはテーブル面として利用可能な平坦面7が設けられている。また、蓋体3の外周部にはスカート部11が設けられている。図中、符号12は平坦面7とスカート部11との間の中間部である。
【0030】
即ち、本実施例の蓋体3は、スカート部11が容器本体2の上部開口部1の外周を囲繞するように容器本体2の上部に被嵌される構成である。この蓋体3の裏面側には補強リブ部4・5が格子状に設けられている。
【0031】
具体的には、前記蓋体3の裏面には、前記蓋体3の短辺方向に延設される板状の補強リブ部4が前記蓋体3の長辺方向に複数並設され、且つ、前記蓋体3の長辺方向に延設される板状の補強リブ部5が前記蓋体3の短辺方向に複数並設され、前記上部開口部1を開放するために取り外した前記蓋体3のいずれかの前記補強リブ部4・5の側面部を前記容器本体2の上部開口部1に掛け止めることで、前記蓋体3を前記容器本体2に立て掛けられるように構成されている。
【0032】
即ち、蓋体3の短辺方向に延設される補強リブ部4若しくは長辺方向に延設される補強リブ部5のうち、延設方向と直交する前記蓋体3の長辺方向若しくは短辺方向に複数並設されるいずれかの補強リブ部4・5を容器本体2の上部開口部1に選択的に掛け止めることができる。
図3は蓋体3の短辺方向に延設される補強リブ部4にして上から5番目(右から5番目)のものを容器本体2の上部開口部1の左側の短辺部に掛け止めた例であり、
図4は蓋体3の長辺方向に延設される補強リブ部5にして上から2番目(前から2番目)のものを容器本体2の上部開口部1の後側の長辺部に掛け止めた例である。
【0033】
補強リブ部4・5は、上面の平坦面7の裏側に形成された中央部4a,5aと、この中央リブ部の両端に夫々位置する前記中間部12及びスカート部11の裏側に形成された端部リブ部4b,5bとを有する。端部リブ部4b,5bのスカート側(外側)端部には容器本体1の周壁部の上端部が嵌合する嵌合凹部14が形成されている。
【0034】
上述のように、本実施例の蓋体3は容器本体2の上部に被嵌せしめられる構成であり、容器本体2の上部開口部1の開口周縁部(周壁部の頂面13)と端部リブ部4b,5bとが対向し、蓋体3を容器本体2に被嵌した状態では端部リブ部4b,5bの下端面(嵌合凹部14の底面)と容器本体2の上部開口部1の開口周縁部(周壁部の頂面13)とが当接する。
【0035】
そして、本実施例では補強リブ部4・5の端部リブ部4b,5bの側面部が容器本体2の上部開口部1の隅部10(角縁)に掛け止められるように構成されている。
【0036】
従って、本実施例において、椅子若しくはテーブルとして使用していた状態から出し入れ作業を行うに際しては、出し入れ作業の邪魔にならない方に蓋体3を開き起こし、起こした蓋体3の補強リブ部4・5(端部リブ部4b,5b)の側面を容器本体2の上部開口部1のいずれかの短辺部若しくは長辺部に掛け止めるだけの最小限の作業で蓋体3を容器本体2に浮上状態で立て掛けることが可能となり、極めて簡単に取り外した蓋体3を汚れない場所に置くことができるだけでなく、蓋体3が容器本体2の上部開口部1から物を出し入れする際に邪魔になり難く、出し入れ作業後の上部開口部1の閉塞も極めて容易に行える等、極めて扱い易いものとなる。
【0037】
本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。