特許第6806427号(P6806427)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6806427
(24)【登録日】2020年12月8日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】平パウチ
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/00 20060101AFI20201221BHJP
   A47J 27/00 20060101ALI20201221BHJP
   B65D 33/02 20060101ALI20201221BHJP
   B65D 33/25 20060101ALI20201221BHJP
【FI】
   B65D33/00 C
   A47J27/00 107
   B65D33/02
   B65D33/25 A
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-115263(P2015-115263)
(22)【出願日】2015年6月5日
(65)【公開番号】特開2017-1679(P2017-1679A)
(43)【公開日】2017年1月5日
【審査請求日】2018年5月18日
【審判番号】不服2019-14887(P2019-14887/J1)
【審判請求日】2019年11月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】下野 貴裕
【合議体】
【審判長】 森藤 淳志
【審判官】 佐々木 正章
【審判官】 中村 一雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−83507(JP,A)
【文献】 特開2014−227222(JP,A)
【文献】 特開2014−210601(JP,A)
【文献】 特開2005−126092(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/175339(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 33/00 33/02 33/25
A47J 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を収容可能な収容空間が形成されるようにシールされた部分であるシール部を含むシートと、
前記シートに形成された強度が低い部分であり、前記収容空間の圧力が上昇することにより破断可能な通蒸予定部と、
前記シートに取り付けられ、前記シートの膨張にともない塑性変形する形状保持部材とを備え
前記シートは、シーラント層および前記シーラント層よりも外側に積層される基材層を含み、
前記形状保持部材は、前記シーラント層に取り付けられる
平パウチ。
【請求項2】
前記シートは内面同士が対向する第1の部分および第2の部分を含み、
前記通蒸予定部は前記第1の部分および前記第2の部分の一方に形成され、
前記形状保持部材は前記第1の部分および前記第2の部分の一方に取り付けられる
請求項1に記載の平パウチ。
【請求項3】
前記形状保持部材はテープ状の部材である
請求項1または2に記載の平パウチ。
【請求項4】
前記シール部は対向する第1の辺および第2の辺を含み、
前記形状保持部材は前記第1の辺および前記第2の辺の一方から他方までにわたり伸びる
請求項3に記載の平パウチ。
【請求項5】
前記形状保持部材は樹脂ファスナーの雄型または雌型である
請求項3または4に記載の平パウチ。
【請求項6】
前記通蒸予定部は前記シートを貫通しない細長い線状の切り込みが形成されている
請求項1〜5のいずれか一項に記載の平パウチ。
【請求項7】
前記シートは前記シール部を切り取るためのきっかけであるノッチをさらに含み、
前記形状保持部材は前記ノッチから形成される切り取り線の形成を阻害しないように前記通蒸予定部よりも前記ノッチから離れた位置に配置される
請求項1〜6のいずれか一項に記載の平パウチ。
【請求項8】
前記収容空間に内容物が収容されている
請求項1〜7のいずれか一項に記載の平パウチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートにより形成されている平パウチに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は平パウチの一例を開示している。この平パウチは内容物を収容可能な収容空間が形成されるようにシールされた部分であるシール部を含むシート、および、シートに形成された強度が低い部分であり、収容空間の圧力が上昇することにより破断可能な通蒸予定部を備える。この平パウチは収容空間に内容物が収容された後、密封され、電子レンジ等の加熱手段により加熱される。平パウチが加熱されることにより、内容物が水蒸気を発生し、収容空間の圧力が上昇してシートが膨張する。このため、シートのうちの通蒸予定部が破断し、収容空間と外部とが連通し、収容空間の水蒸気が外部に排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3942709号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記平パウチによれば、破断した通蒸予定部を介して水蒸気が外部に排出されることによりシートが萎み、シートが内容物と接触することがある。このため、破断した通蒸予定部を介して内容物が外部に漏れ出すおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、内容物が漏れ出しにくい平パウチを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
〔1〕本発明に従う平パウチの一形態は、内容物を収容可能な収容空間が形成されるようにシールされた部分であるシール部を含むシートと、前記シートに形成された強度が低い部分であり、前記収容空間の圧力が上昇することにより破断可能な通蒸予定部と、前記シートに取り付けられ、前記シートの膨張にともない塑性変形する形状保持部材とを備える。
【0007】
上記平パウチによれば、収容空間に内容物が収容された状態で閉じられ、電子レンジ等の加熱手段により加熱されることにより内容物が水蒸気を発生し、収容空間の圧力が上昇する。このため、シートが膨張し、シートに取り付けられている形状保持部材が塑性変形する。一方、シートが膨張することにともない、シートに形成されている通蒸予定部が破断して収容空間と外部とが連通し、収容空間から水蒸気が外部に排出される。収容空間から水蒸気が外部に排出されることにより、収容空間の圧力の上昇が抑制されるため、形状保持部材にシートが膨張しようとする力が作用しなくなり、形状保持部材の形状が保持される。このため、膨張していたシートが萎むことが形状保持部材により妨げられる。これにより、シートのうちの破断している通蒸予定部と内容物とが接触することが抑制され、内容物が漏れ出しにくい。
【0008】
〔2〕前記平パウチの一例によれば、前記シートは内面同士が対向する第1の部分および第2の部分を含み、前記通蒸予定部は前記第1の部分および前記第2の部分の一方に形成され、前記形状保持部材は前記第1の部分および前記第2の部分の一方に取り付けられる。
【0009】
上記平パウチによれば、通蒸予定部が形成されている第1の部分または第2の部分に形状保持部材が取り付けられているため、通蒸予定部が形成されている第1の部分または第2の部分が萎むことが形状保持部材により妨げられる。このため、破断した通蒸予定部と内容物とが接触することがより抑制され、内容物が漏れ出しにくい。
【0010】
〔3〕前記平パウチの一例によれば、前記形状保持部材はテープ状の部材である。
上記平パウチによれば、形状保持部材がテープ状の部材であるため、内容物が収容されていない状態の平パウチの厚みが厚くなりにくい。このため、内容物が収容されていない状態の複数の平パウチを重ねて収容する際の平パウチの収容スペースの省スペース化が図られる。
【0011】
〔4〕前記平パウチの一例によれば、前記シール部は対向する第1の辺および第2の辺を含み、前記形状保持部材は前記第1の辺および前記第2の辺の一方から他方までにわたり伸びる。
【0012】
上記平パウチによれば、形状保持部材が第1の辺および第2の辺の一方から他方までにわたり伸びているため、シートのうちのより広い範囲が萎むことを抑制できる。このため、内容物がより漏れ出しにくい。
【0013】
〔5〕前記平パウチの一例によれば、前記形状保持部材は樹脂ファスナーの雄型または雌型である。
上記平パウチによれば、形状保持部材として、一般的なパウチに用いられる樹脂ファスナーの雄型または雌型が用いられているため、より簡単に平パウチを製造することができる。
【0014】
〔6〕前記平パウチの一例によれば、前記通蒸予定部は前記シートを貫通しない細長い線状の切り込みが形成されている。
上記平パウチによれば、通蒸予定部が破断した後、収容空間から細い線状の切り込みを介して水蒸気が外部に排出される。このため、水蒸気が徐々に外部に排出されやすく、通蒸予定部が破断した後、シートが急速に萎むことが抑制される。
【0015】
〔7〕前記平パウチの一例によれば、前記シートは前記シール部を切り取るためのきっかけであるノッチをさらに含み、前記形状保持部材は前記ノッチから形成される切り取り線の形成を阻害しないように前記通蒸予定部よりも前記ノッチから離れた位置に配置される。
【0016】
上記平パウチによれば、形状保持部材が上記の位置に配置されているため、エンドユーザーがシール部を切り取るときに、シートと形状保持部材とが干渉しにくい。このため、エンドユーザーが容易にシール部を切り取ることができる。
【0017】
〔8〕前記平パウチの一例によれば、前記収容空間に内容物が収容されている。
上記平パウチによれば、膨張したシートが萎むことが形状保持部材により妨げられるため、シートのうちの破断している通蒸予定部と内容物とが接触することが抑制される。このため、内容物が漏れ出しにくい。
【発明の効果】
【0018】
上記平パウチによれば、内容物が漏れ出しにくい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態の平パウチの正面図。
図2図1のD2−D2線に沿う断面図。
図3図1の形状保持部材の斜視図。
図4図1の平パウチの収容空間に内容物が収容されている状態の平パウチの正面図。
図5】収容空間の圧力が上昇している状態の図4のD5−D5線に沿う断面図。
図6図5の通蒸予定部が破断した状態を示す断面図。
図7図6の平パウチの加熱が終了した状態を示す断面図。
図8】他の実施形態の平パウチの正面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(実施形態)
図1に示されるように、内容物が収容される前の閉じられていない平パウチ1は内面同士が対向する第1のシート10および第2のシート20、第1のシート10に形成された強度が低い部分である通蒸予定部30、ならびに、第1のシート10に取り付けられ、第1のシート10の膨張にともない塑性変形する形状保持部材40を備える。なお、第1のシート10は「第1の部分」に相当する。また、第2のシート20は「第2の部分」に相当する。
【0021】
図2に示されるように、第1のシート10はシーラント層11、および、シーラント層11よりも外側に積層され、シーラント層11と接着されている基材層12を備える。シーラント層11を構成する材料の一例はポリエチレンフィルムである。基材層12を構成する材料の一例は二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである。
【0022】
第2のシート20はシーラント層21、および、シーラント層21よりも外側に積層され、シーラント層21と接着されている基材層22を備える。シーラント層21を構成する材料の一例はポリエチレンフィルムである。基材層22を構成する材料の一例は二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムである。
【0023】
図1に示されるように、2枚のシート10,20は内容物を収容可能な収容空間2が形成されるようにシールされた部分であるシール部50、および、収容空間2に内容物を入れるための開口部4を含む。
【0024】
シール部50は第1のシート10のシーラント層11の縁と第2のシート20のシーラント層21の縁とが互いにシールされた部分である。シール部50は第1の辺51、第2の辺52、および、第3の辺53を含む。
【0025】
第1の辺51は平パウチ1の長手方向に伸びている。第1の辺51は平パウチ1の長手方向において通蒸予定部30よりも形状保持部材40に近い位置にノッチ3Aが形成されている。
【0026】
第2の辺52は平パウチ1の長手方向に伸びている。第2の辺52は平パウチ1の短手方向において第1の辺51と対向している。第2の辺52は平パウチ1の長手方向において通蒸予定部30よりも形状保持部材40に近い位置にノッチ3Bが形成されている。ノッチ3Bは平パウチ1の短手方向においてノッチ3Aと対向している。エンドユーザーがノッチ3Aまたはノッチ3Bをきっかけとして平パウチ1を切り取る際に、図1の二点鎖線で示される切り取り線5が形成される。
【0027】
第3の辺53は第1の辺51と第2の辺52との間に形成され、平パウチ1の短手方向に伸びている。
開口部4は第1のシート10のシーラント層11の縁と第2のシート20のシーラント層21の縁とが互いにシールされていない部分である。
【0028】
図2に示されるように、通蒸予定部30は第1のシート10の基材層12の一部に平パウチ1の短手方向に伸びる細長い切り込み31が形成されている。すなわち、第1のシート10のシーラント層11のうちの切り込み31が形成されている部分に対応する部分である切込対応部32には、基材層12が積層されていない。このため、切込対応部32は収容空間2の圧力が上昇することにともない破断可能な部分である。通蒸予定部30は平パウチ1の長手方向において、開口部4と一対のノッチ3A,3Bとの間に形成されている。
【0029】
形状保持部材40は第1のシート10のシーラント層11に取り付けられ、第1の辺51から第2の辺52までにわたり伸びている。形状保持部材40は一対のノッチ3A,3Bから形成される切り取り線5の形成を阻害しないように通蒸予定部30よりも一対のノッチ3A,3Bから離れた位置に配置されている。一例によれば、形状保持部材40は平パウチ1の長手方向の中央部分に配置されている。
【0030】
図3に示されるように、形状保持部材40はテープ状の部材である樹脂ファスナーの雌型が用いられている。形状保持部材40を構成する材料の好ましい一例は熱可塑性樹脂である。熱可塑性樹脂の一例は直鎖状低密度ポリエチレンである。形状保持部材40は長手方向に伸び、第1のシート10のシーラント層11(図2参照)とシールされるシート取付部41、および、シート取付部41と一体的に形成されている噛合部42を含む。
【0031】
図2に示されるように、形状保持部材40の長手方向の両端部は第1のシート10のシーラント層11の縁と第2のシート20のシーラント層21の縁とともにシールされることにより潰されている。
【0032】
平パウチ1の作用について説明する。
図4に示されるように、平パウチ1は収容空間2に内容物100が収容された状態で開口部4がシールされることにより内容物100が密封される。内容物100は固形具材110およびソース120を含む。
【0033】
図5に示されるように、平パウチ1は第1のシート10が第2のシート20よりも上側になるように電子レンジ等の加熱手段(図示略)に配置される。平パウチ1が加熱手段により加熱されることにより、内容物100から水蒸気が発生し、収容空間2の圧力が次第に上昇する。このため、第1のシート10が第2のシート20から離間する方向に膨張し、第1のシート10に取り付けられている形状保持部材40が塑性変形する。なお、図5および図6の矢印は内容物100から発生した水蒸気のイメージを示している。
【0034】
図6に示されるように、第1のシート10が膨張することにより、第1のシート10に形成されているシーラント層11の切込対応部32が破断する。このため、破断した切込対応部32および切り込み31を介して収容空間2と外部とが連通し、収容空間2から水蒸気が外部に排出される。
【0035】
図7に示されるように、収容空間2から水蒸気が外部に排出されることにより、収容空間2の圧力の上昇が抑制されるため、形状保持部材40に第1のシート10が膨張しようとする力が作用しなくなり、形状保持部材40の形状が保持される。このため、膨張していた第1のシート10が萎むことが形状保持部材40により妨げられる。
【0036】
平パウチ1の加熱が終了した後、エンドユーザーは一例として、シール部50を掴んで平パウチ1を加熱手段の外部に取り出す。そして、ノッチ3Aまたはノッチ3B(図4参照)をきっかけとして平パウチ1を切り取り線5(図4参照)に沿って切り取った後、収容空間2から内容物100を取り出す。
【0037】
平パウチ1によれば、以下の効果が得られる。
(1)加熱されることにより膨張した第1のシート10が萎むことが形状保持部材40により妨げられる。このため、第1のシート10のうちの破断している切込対応部32と内容物100とが接触することが抑制され、内容物100が漏れ出しにくい。
【0038】
(2)通蒸予定部30が形成されている第1のシート10に形状保持部材40が取り付けられているため、通蒸予定部30が形成されている第1のシート10が萎むことが抑制される。このため、破断した切込対応部32と内容物100とが接触することが抑制され、内容物100が漏れ出しにくい。
【0039】
(3)形状保持部材40がテープ状の部材であるため、内容物100が収容されていない状態の平パウチ1の厚みが厚くなりにくい。このため、内容物100が収容されていない状態の複数の平パウチ1を重ねて収容する際の平パウチ1の収容スペースの省スペース化が図られる。
【0040】
(4)形状保持部材40が第1の辺51から第2の辺52までにわたり伸びているため、第1のシート10のうちのより広い範囲が萎むことを抑制できる。このため、内容物100がより漏れ出しにくい。
【0041】
(5)形状保持部材40として一般的なパウチに用いられる樹脂ファスナーの雌型が用いられているため、より簡単に平パウチ1を製造することができる。
(6)通蒸予定部30の切込対応部32が破断した後、収容空間2から細い線状の切り込み31を介して水蒸気が外部に排出される。このため、水蒸気が徐々に外部に排出されやすく、切込対応部32が破断した後、第1のシート10が急速に萎むことがより抑制される。
【0042】
(7)形状保持部材40は一対のノッチ3A,3Bから形成される切り取り線5の形成を阻害しないように通蒸予定部30よりも一対のノッチ3A,3Bから離れた位置に配置されているため、エンドユーザーがシールされた開口部4を切り取るときに、各シート10,20と形状保持部材40とが干渉しにくい。このため、エンドユーザーが容易にシールされた開口部4を切り取ることができる。
【0043】
(8)通蒸予定部30は平パウチ1の長手方向において、開口部4と一対のノッチ3A,3Bとの間に形成されている。このため、エンドユーザーがノッチ3Aまたはノッチ3Bをきっかけとして平パウチ1を切り取ることにより、通蒸予定部30も切り取られる。このため、エンドユーザーが収容空間2から内容物100を取り出すときに破断している通蒸予定部30の切込対応部32から内容物100が漏れ出さない。
【0044】
(変形例)
上記実施形態に関する説明は、本発明に従う平パウチが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に従う平パウチは、例えば以下に示される実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
【0045】
・変形例の平パウチ1によれば、図8に示されるように、形状保持部材40が平パウチ1の長手方向に伸びる形状である。
・変形例の平パウチ1によれば、形状保持部材40として、樹脂ファスナーの雄型が用いられる。
【0046】
・変形例の平パウチ1によれば、形状保持部材40として、樹脂ファスナー以外のテープ状の部材が用いられる。
・変形例の平パウチ1によれば、形状保持部材40として、円柱形状または角柱形状の部材が用いられる。
【0047】
・変形例の平パウチ1によれば、形状保持部材40の長手方向の寸法が、平パウチ1の短手方向の寸法よりも短い。
・変形例の平パウチ1によれば、形状保持部材40が、第1のシート10のシーラント層11のうちの第1の辺51よりも内方の部分と第2の辺52よりも内方の部分との間に取り付けられる。
【0048】
・変形例の平パウチ1によれば、2つ以上の形状保持部材40が第1のシート10のシーラント層11に取り付けられる。
・変形例の平パウチ1によれば、1つ、または、2つ以上の形状保持部材40が第1のシート10の基材層12の表面に取り付けられる。
【0049】
・変形例の平パウチ1によれば、形状保持部材40が、第2のシート20のシーラント層21、および、第2のシート20の基材層22の表面の少なくとも一方に取り付けられる。
【0050】
・変形例の平パウチ1によれば、通蒸予定部30が第2のシート20に形成される。
・変形例の平パウチ1によれば、切り込み31の形状が円形状、または、多角形状である。この変形例の切り込み31は、第1のシート10を貫通しない。
【0051】
・変形例の平パウチ1によれば、切り込み31が平パウチ1の長手方向に伸びる細長い線状である。
・変形例の平パウチ1によれば、一対のノッチ3A,3Bが平パウチ1の長手方向において通蒸予定部30よりも開口部4に近い位置に形成される。
【0052】
・変形例の第1のシート10および第2のシート20の少なくとも一方は、1層または3層以上の層構成を含む。第1のシート10および第2のシート20の層構成が1層の場合、通蒸予定部30は層の中間部分まで切り込み31が形成される。
【0053】
・変形例の平パウチ1は1枚のシートが折り返され、縁がシールまたは接着される。この変形例の平パウチ1は1枚のシートにより内面同士が対向する第1の部分および第2の部分が形成される。
【0054】
・変形例の平パウチ1によれば、内容物100として食品以外の物体が収容される。食品以外の物体の一例は、哺乳瓶および水である。
【符号の説明】
【0055】
1 :平パウチ
2 :収容空間
3A :ノッチ
3B :ノッチ
5 :切り取り線
10 :第1のシート(第1の部分)
20 :第2のシート(第2の部分)
30 :通蒸予定部
31 :切り込み
40 :形状保持部材
50 :シール部
51 :第1の辺
52 :第2の辺
100:内容物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8