特許第6806474号(P6806474)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6806474
(24)【登録日】2020年12月8日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】吸気流量制限器
(51)【国際特許分類】
   B64C 30/00 20060101AFI20201221BHJP
   F02K 7/12 20060101ALI20201221BHJP
【FI】
   B64C30/00
   F02K7/12
【請求項の数】19
【外国語出願】
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-127219(P2016-127219)
(22)【出願日】2016年6月28日
(65)【公開番号】特開2017-61294(P2017-61294A)
(43)【公開日】2017年3月30日
【審査請求日】2019年6月17日
(31)【優先権主張番号】14/789,185
(32)【優先日】2015年7月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ボウカット, ケヴィン ジェラルド
(72)【発明者】
【氏名】スミス, トーマス ラッセル
【審査官】 諸星 圭祐
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2011/0000548(US,A1)
【文献】 特表2002−535193(JP,A)
【文献】 特開平09−032640(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0266412(US,A1)
【文献】 特開平04−219452(JP,A)
【文献】 米国特許第08292217(US,B2)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0181436(US,A1)
【文献】 米国特許第08371324(US,B1)
【文献】 特開2014−145328(JP,A)
【文献】 米国特許第05884871(US,A)
【文献】 米国特許第07642682(US,B1)
【文献】 特表2012−522170(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0207594(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 30/00
B64D 33/02
F02C 7/042
F02K 7/10 − 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体(20)、
前記本体(20)に関連付けられた少なくとも1つの操縦翼面(30)、及び
前記本体(20)に関連付けられた極超音速エアブリージングエンジン(40)を備え、前記エンジンが、
第1の断面積を有する固定されたカウリング(110)、及び前記カウリング(110)と流体連通し且つ前記第1の断面積よりも小さい第2の断面積を有するスロート(120)を有する、収縮インレット(100)、並びに
前記第1の断面積よりも小さい第3の断面積を有し、収容位置と完全に展開された位置との間で可動な、流量制限器(200)を備え、
前記流量制限器(200)が、前記完全に展開された位置にあるときに、前記流量制限器(200)の周縁部(220)の全周の周りに、前記流量制限器(200)の前記周縁部(220)と前記カウリング(110)の内側表面(114)との間に一定の隙間(210)が形成され、
前記カウリング(110)の前記第1の断面積と前記流量制限器(200)の前記第3の断面積との間の差異が、前記スロート(120)の前記第2の断面積とほぼ等しい、極超音速輸送体(10)。
【請求項2】
前記流量制限器(200)が、前記収容位置にあるときに、前記インレットの中へ入る気流を妨げず、前記流量制限器(200)が、前記完全に展開された位置にあるときに、前記気流の一部分を前記インレットの外側へ逸らす、請求項1に記載の極超音速輸送体(10)。
【請求項3】
前記固定されたカウリング(110)が曲線状である、請求項1に記載の極超音速輸送体(10)。
【請求項4】
前記インレット(100)が、前記インレット(100)の壁部(112)内に形成された等角制限器凹部(130)を更に備え、
前記流量制限器(200)が、前記収容位置にあるときに、前記等角制限器凹部(130)内に収容され、
前記流量制限器(200)が、前記流量制限器(200)の前記周縁部(220)と前記インレットの前記壁部(112)との間で延在する、少なくとも1つのアーム(230)を更に備え、
前記少なくとも1つのアーム(230)が回転の軸(B)を含み、前記流量制限器(200)が、前記収容位置と前記完全に展開された位置との間で、前記回転の軸(B)の周りを回転する、請求項1に記載の極超音速輸送体(10)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの操縦翼面(30)が、前記本体(20)に連結されている、請求項1に記載の極超音速輸送体(10)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの操縦翼面(30)が、前記本体(20)と一体的に統合されている、請求項1に記載の極超音速輸送体(10)。
【請求項7】
前記エンジン(40)が、前記本体(20)内に配置されている、請求項1に記載の極超音速輸送体(10)。
【請求項8】
前記エンジン(40)が、前記本体(20)に連結されている、請求項1に記載の極超音速輸送体(10)。
【請求項9】
前記流量制限器(200)が前記完全に展開された位置にあり、且つ、気流が前記エンジンの作動限界未満のスピードにあるときに、前記流量制限器(200)が、インレットバズ及びアンスタートの状態を妨げる、請求項1に記載の極超音速輸送体(10)。
【請求項10】
極超音速輸送体(10)のためのエアブリージングエンジン(40)であって、
固定されたカウリング(110)、及び前記カウリングと流体連通するスロート(120)を有する、収縮インレット(100)、及び
収容位置と完全に展開された位置との間で可動な流量制限器(200)を備え、
前記流量制限器(200)が前記完全に展開された位置にあるときに、前記インレット(100)がほぼ1対1の内部収縮比を有するように、前記流量制限器(200)の周縁部(220)の全周の周りに、前記流量制限器(200)の前記周縁部(220)と前記カウリング(110)の内側表面(114)との間に一定の隙間(210)が形成される、エンジン(40)。
【請求項11】
前記流量制限器(200)が、前記収容位置にあるときに、前記インレット(100)の中へ入る気流を妨げず、前記流量制限器(200)が、前記完全に展開された位置にあるときに、前記気流の第1の部分を前記インレット(100)の外側へ逸らし、前記気流の第2の部分が前記インレット(100)の中へ流れることを可能にする、請求項10に記載のエンジン(40)。
【請求項12】
前記固定されたカウリング(110)が曲線状である、請求項10に記載のエンジン(40)。
【請求項13】
前記カウリング(110)が、第1の断面積を有し、
前記スロート(120)が、前記カウリング(110)の前記第1の断面積よりも小さい第2の断面積を有し、
前記流量制限器(200)が、前記カウリング(110)の前記第1の断面積よりも小さい第3の断面積を有し、
前記カウリング(110)の前記第1の断面積と前記流量制限器(200)の前記第3の断面積との間の差異が、前記スロート(120)の前記第2の断面積とほぼ等しい、請求項10に記載のエンジン(40)。
【請求項14】
前記スロート(120)が第2の断面積を有し、前記隙間(210)が、前記スロート(120)の前記第2の断面積とほぼ等しい第4の断面積を画定する、請求項10に記載のエンジン(40)。
【請求項15】
前記インレット(100)が、前記インレット(100)の壁部(112)内に形成された等角制限器凹部(130)を更に備え、
前記流量制限器(200)が、前記収容位置にあるときに、前記等角制限器凹部(130)内に収容され、
前記流量制限器(200)が、前記流量制限器(200)の前記周縁部(220)と前記インレット(100)の前記壁部(112)との間で延在する、少なくとも1つのアーム(230)を更に備え、
前記少なくとも1つのアーム(230)が回転の軸(B)を含み、前記流量制限器(200)が、前記収容位置と前記完全に展開された位置との間で、前記回転の軸(B)の周りを回転し、
前記流量制限器(200)が前記完全に展開された位置にあり、且つ、前記エンジン(40)の中へ入る気流が前記エンジン(40)の作動限界未満のスピードにあるときに、前記流量制限器(200)が、インレットバズ及びアンスタートの状態を妨げる、請求項10に記載のエンジン(40)。
【請求項16】
極超音速エアブリージングエンジン(40)内でインレットバズ及びアンスタートの状態を妨げる方法であって、
第1の断面積を有する固定されたカウリング(110)、及び前記カウリング(110)と流体連通し且つ前記第1の断面積よりも小さい第2の断面積を有するスロート(120)を有する、収縮インレット(100)を提供するステップ、並びに
前記第1の断面積よりも小さい第3の断面積を有する流量制限器(200)を、収容位置から完全に展開された位置へ移動させるステップであって、前記流量制限器(200)が、前記完全に展開された位置にあるときに、気流の一部分を前記インレット(100)の外側へ逸らす、移動させるステップを含み、
前記流量制限器(200)の周縁部(220)の全周の周りに、前記流量制限器(200)の前記周縁部(220)と前記カウリング(110)の内側表面(114)との間に一定の隙間(210)が形成され、
前記カウリング(110)の前記第1の断面積と前記流量制限器(200)の前記第3の断面積との間の差異が、前記スロート(120)の前記第2の断面積とほぼ等しい、方法。
【請求項17】
前記固定されたカウリング(110)が曲線状である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記インレット(100)の壁部(112)内に形成された等角制限器凹部(130)を提供するステップ、
前記収容位置にあるときに、前記流量制限器(200)を、前記等角制限器凹部(130)内に収容するステップ、
前記流量制限器(200)の前記周縁部(220)と前記インレット(100)の前記壁部(112)との間で延在する、少なくとも1つのアーム(230)を提供するステップであって、前記少なくとも1つのアーム(230)が回転の軸(B)を含む、提供するステップ、及び
前記収容位置と前記完全に展開された位置との間で、前記流量制限器(200)を前記回転の軸(B)周りに回転させるステップを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記流量制限器(200)が前記完全に展開された位置にあり、且つ、前記気流が前記エンジン(40)の作動限界未満のスピードにあるときに、前記流量制限器(200)が、インレットバズ及びアンスタートの状態を妨げる、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、極超音速輸送体に関し、特に、極超音速輸送体のためのエアブリージングエンジン(air‐breathing engine)及び吸気流量制限器(inlet flow restrictor)に関する。
【背景技術】
【0002】
極超音速輸送体は、極超音速のスピードで移動することができる、航空機、ミサイル、宇宙往還機、飛行機、ドローンなどの輸送体である。本明細書で使用されるように、極超音速はマッハ5より上のスピードと考えられ、超音速はマッハ1より上のスピードと考えられ、亜音速はマッハ1より下のスピードと考えられる。
【0003】
極超音速輸送体は、推進の手段として、スクラムジェットエンジンなどの、あるタイプのエアブリージング極超音速エンジンを使用し得る。スクラムジェットエンジンは、超音速の気流内で燃焼が行われるエアブリージングエンジンである。スクラムジェットエンジンは、輸送体のスピードを頼りに、燃焼の前に流入空気を力強く圧縮し、エンジン全体を通して空気を超音速のスピードに維持する。エンジン全体を通して空気を超音速のスピードに維持することは、スクラムジェットが極端に速いスピードで効率的に作動することを可能にする。
【0004】
典型的なスクラムジェットエンジンは、3つの基本的な構成要素から成る。すなわち、流入空気を圧縮する収縮インレット、燃料が大気中の酸素を伴って燃焼され、熱を生み出し且つ結果として燃焼生成ガスの圧力を増加させる燃焼器、及び高温排気ガスが加速され、推力を生み出す拡大ノズルである。ターボジェット又はターボファンエンジンなどの、典型的なジェットエンジンとは異なり、スクラムジェットエンジンは、空気を圧縮するために回転するファンのような構成要素を使用しない。代わりに、輸送体のスピードが、空気をインレット内で圧縮する原因となる。したがって、従来の燃焼エンジンを超える1つの利点は、圧縮機のブレード又は可動部品が存在しないということである。しかしながら、スクラムジェットエンジンには機械的な圧縮機がないので、これらの極超音速エンジンは、流入空気を作動状態まで圧縮するために、極超音速流の高い運動エネルギーを必要とする。したがって、スクラムジェットエンジンによって推進される極超音速輸送体は、ターボジェット、ロケットエンジン、ライトガスガン(light gas gun)、レールガン(rail gun)などの、幾つかの他の手段によって、必要な速度(通常は約マッハ4)まで、すなわち、スクラムジェットエンジンが点火され得るスピードまで、加速されなければならない。
【0005】
加速されている間の極超音速輸送体のスピードは低過ぎるため、極超音速エンジンのインレットは、入ってくる全ての気流を吸い込むことができない。所与の超音速のスピード、圧力、温度、及び迎え角でインレットに近付いてくる流れの全てが、インレットを通過することができないとすれば、強い衝撃波システムがインレットの前に生成し、流れのスピードが低減され、入ってくる気流の一部をインレットの外側へ取りこぼす。このことは、大きなインレット抵抗を生み出す。強い衝撃波は、壁における気流の境界層を剥離させ、「インレットバズ(inlet buzz)」と呼ばれる極めて不安定で且つ騒音を伴う、インレット流れの挙動をも生み出す。デュアルストリーム(dual‐stream)、ローブーム(low‐boom)の超音速インレット内の「インレットバズ」の数値流体力学及び実際の試験の結果を使用した「インレットバズ」に関する予測の解析が、米国航空宇宙局、NASA/TM‐2012‐217612、Analysis of Buzz in a Supersonic Inlet(2012)の中で見られる。インレット作動のこの状態は、一般的に、「アンスタート(unstart)」と呼ばれる。「アンスタート」プロセスの詳細な説明及び解析は、Center for Turbulence Research、Annual Research Briefs2010、pgs.93〜103、A Numerical Study of the Unstart Event in an Inlet/Isolator Model(2010)の中で見られる。更に、「アンスタート」プロセスでの境界層の影響の詳細な研究が、17th AIAA International Space Planes and Hypersonic Systems and Techonologies Conference、AIAA2011‐2349、The Influence of Boundary Layers on Supersonic Inlet Unstart(2011)の中で見られる。インレットバズによって生み出される非常に高い音の振動荷重は、輸送体の構造、搭載システム、及び/又は輸送体の安定性及び制御に対して有害であり、悪影響を緩和するために潜在的に厄介な設計の解決法を必要とする。極超音速輸送体が減速するときに、同じ問題が生じ、それは例えば、ミサイルのための影響を目的として下降する際である。
【0006】
極超音速エンジンのインレットが2Dインレット又は3Dインレットであるかどうかに応じて、インレットバズ及びアンスタートの悪影響を避けるための、一般的に採用される様々な手段が存在する。図12で示され且つ概して300として指定されるものなどの、2Dインレットエンジンは、矩形状のインレット310を有し、全ての壁320はx‐y平面内で直線状である。これらの2Dインレットエンジン300は、可変形状インレットを採用し、輸送体がより低いスピードで移動しているときに、一般的に収縮比と呼ばれるインレットの面積比を低減させることによって、インレットのアンスタートを妨げることができる。対照的に、3Dインレットエンジンは、湾曲したインレットを有し、壁は曲線状であり且つ複雑な湾曲を有し得る。これらのインレットは、インレットの圧縮効率において利点を提供し、円形状の又は楕円形状の断面を有する燃焼器と相性が良く、それらは、矩形状の断面を有する燃焼器よりも構造的に効率的である。
【0007】
2Dインレットエンジンに対して、インレットバズ及びアンスタートを避ける1つの現在の手段は、エンジンを始動する準備ができるまで、回転するカウルフラップ(cowl flap)を用いてインレットを機械的に閉じることであり、エンジンを始動する準備ができたときに、インレットフラップは回転して開かれる。回転するカウルフラップは、インレットを完全に閉じることができ、又はそれを部分的に開くことができ、それによってアンスタートを妨げる。インレットバズ及びアンスタートを避ける別の1つの潜在的な手段は、気流を輸送体の低圧領域の中へ排気する別のチャネルの中へ、入ってくる気流の一部分を迂回させる、インレット内のバイパスドアを使用することである。これは、インレットのスロート面積を効率的に増加させ、インレットの内部収縮比を低減させる。高いインレットの内部収縮比がインレットアンスタートの根本原因である一方で、高いインレットの収縮比は、高い輸送体のスピードにおいて高いエンジン性能を達成するために必要とされる。したがって、低い内部収縮比の2Dインレットでカウルフラップ又は内部バイパスドアを使用するとすれば、この設計の解決法は、機械的に複雑であり且つインレット重量を増加させる。しかしながら、カウルフラップを回転させることは、表面の湾曲のために、3Dインレットにしっかりと組み込ませることができず、バイパスドアの機械的な問題は、3Dインレットエンジンにとって難題である。
【0008】
全体の輸送体の性能を増加させ得る3Dインレットエンジンに対して、航空機の加速及び減速の両方の間に、インレットアンスタート及びバズの悪影響を妨げるための代替的な手段が必要である。3Dインレットエンジンのための1つの現在の手段は、極超音速エンジンを始動させる直前に輸送体から放出される(ejected)フェアリング又はシュラウドを用いて、インレットを覆うことである。しかしながら、一旦、フェアリング又はシュラウドが放出されると、輸送体が減速するときに、極超音速エンジンを保護するものは何もない。
【0009】
したがって、2D及び3Dのエンジンインレットにおいて、特に、3Dエンジンインレットの高い収縮比を維持し、且つ、極超音速輸送体の加速及び減速の両方の間に使用され得る、3Dエンジンインレットにおいて、インレットバズ及びアンスタートを避けるための効率的な手段が必要である。
【発明の概要】
【0010】
本発明の一実施形態では、極超音速輸送体が、本体、本体に関連付けられた少なくとも1つの操縦翼面、及び本体に関連付けられた極超音速エアブリージングエンジンを備える。エンジンは、収縮インレット及び流量制限器を備える。収縮インレットは、第1の断面積を有する固定されたカウリング、及びカウリングと流体連通し、且つ、第1の断面積よりも小さい第2の断面積を有するスロートを有する。流量制限器は、収容位置と完全に展開された位置との間で可動である。流量制限器は、カウリングの第1の断面積よりも小さい第3の断面積を有し、それによって、流量制限器が完全に展開された位置にあるときに、流量制限器の周縁部とカウリングの内側表面との間に一定の隙間が形成され、カウリングの第1の断面積と流量制限器の第3の断面積との間の差異が、スロートの第2の断面積とほぼ等しい。
【0011】
本発明の別の一実施形態では、極超音速輸送体のためのエアブリージングエンジンが、収縮インレット及び流量制限器を備える。収縮インレットは、固定されたカウリング及びカウリングと流体連通するスロートを有する。流量制限器は、収容位置と完全に展開された位置との間で可動である。流量制限器の周縁部とカウリングの内側表面との間に一定の隙間が形成され、それによって、流量制限器が完全に展開された位置にあるときに、インレットがほぼ1対1の内部収縮比を有する。
【0012】
本発明の更に別の一実施形態では、極超音速エアブリージングエンジン内のインレットバズ及びアンスタートの状態を妨げる方法が、第1の断面積を有する固定されたカウリング及びカウリングと流体連通し且つ第1の断面積よりも小さい第2の断面積を有するスロートを有する、収縮インレットを提供するステップ、並びに収容位置から完全に展開された位置へ流量制限器を移動させるステップであって、完全に展開された位置では、流量制限器が気流の一部分をインレットの外側へ逸らす、移動させるステップを含み、流量制限器が、カウリングの第1の断面積よりも小さい第3の断面積を有し、それによって、流量制限器の周縁部とカウリングの内側表面との間に一定の隙間が形成され、カウリングの第1の断面積と流量制限器の第3の断面積との間の差異が、スロートの第2の断面積とほぼ等しい。
【0013】
上述の特徴、機能、及び利点は、様々な実施形態において独立に実現することが可能であり、また別の実施形態において組み合わせることも可能である。これらの実施形態について、以下の説明及び添付図面を参照して更に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】インレット流量制限器を有する1つの例示的な極超音速輸送体の底面斜視図である。
図2】完全に展開された位置にあるインレット流量制限器を有する、図1の極超音速輸送体の前面図である。
図3】完全に収容された位置にあるインレット流量制限器を有する、図1の極超音速輸送体の前面図である。
図4】完全に展開された位置にあるインレット流量制限器を有する、図1の極超音速輸送体の後面図である。
図5】完全に収容された位置にあるインレット流量制限器を有する、図1の極超音速輸送体の側面断面図である。
図6】部分的に展開された位置にあるインレット流量制限器を有する、図1の極超音速輸送体の側面断面図である。
図7】完全に展開された位置にあるインレット流量制限器を有する、図1の極超音速輸送体の側面断面図である。
図8】極超音速輸送体を通る気流を示す流線を伴った、図5の側面断面図である。
図9】極超音速輸送体を通る気流及びインレット流量制限器の周りの気流を示す流線を伴った、図7の側面断面図である。
図10】完全に展開された位置にあるインレット流量制限器を伴った、極超音速輸送体のための1つの例示的な3Dインレットの側面図である。
図11図10の3Dインレットの前面図である。
図12】極超音速輸送体のための2Dインレットの底面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書で説明される一実施例は、例えば、極超音速エンジンの始動前の加速又は輸送体の減速の間に、亜音速及び超音速のスピードで、調整可能な流量の制御を可能にする極超音速輸送体の極超音速エアブリージングエンジンにおいて使用される調整可能なインレットを提供する。これは、インレットバズ及びアンスタートを妨げ又は緩和させることができ、最適化された高い内部収縮比の高度に湾曲した3Dインレットの使用を可能にする。
【0016】
この実施例では、展開可能な流量制限器が、インレットによって吸い込まれる気流の量を制限する収縮インレットの固定されたカウリング、例えば、曲線状の固定されたカウリングの前に配置され、気流のスピードがエンジンの作動限界よりも低いときに、インレットバズ及びアンスタートを妨げることができる。展開されたときに、流量制限器は、インレット気流の大部分をインレットの周りに逸らし、インレット気流のわずかな部分が、インレットによって吸い込まれ且つ超音速のスピードでインレットのスロートを通過することを可能にする。作動速度で完全に展開されたときに、流量制限器は、超音速境界層の運動量厚さのうちの一部分をすくい取り(skim)又は剥ぎ取って(peel off)境界層剥離を妨げ、したがってアンスタートを妨げることができる。一部分の量は、インレットの設計及び意図された作動極超音速環境に応じて決定され、それが今度は、インレットがアンスタートをもたらす効果を緩和させることを可能にする、最適な隙間又は隙間間隔を規定する。亜音速及び超音速のスピードでインレットによって吸い込まれるインレット気流の量を低減させることは、流入空気が、インレットのスロートで音速(マッハ1のスピード)になることがないように、インレット内で収縮されることを避け又は最小限に収縮されることを可能にする。流量制限器は、インレットの構造が連続的であり且つ中断されないことを可能にし、したがって、高いインレット圧力を抑える強度及び能力を保持する。更に、流量制限器は、その中心から作動され、さもなければフラップがそれに対して反作用を提供しなければならない、カンチレバー荷重(cantilever load)を除去することができる。
【0017】
図1図4を参照すると、極超音速輸送体10の一実施例は、本体20、及び本体20に関連付けられた少なくとも1つの操縦翼面30を有する。操縦翼面30は、翼のエレボン、テール、エレベータ、フラップ、又は飛行中に極超音速輸送体10を制御することができる任意の他のタイプの操縦翼面であり、本体20と連結され又は一体的に統合され得る。極超音速エアブリージングエンジン40も、本体20に関連付けられ、本体20と連結され又は一体的に統合され且つ本体20内に配置され得る。
【0018】
図5図11を参照すると、極超音速輸送体10の極超音速エアブリージングエンジン40の部分として使用され得る、収縮インレット100及び流量制限器200の一実施例が示されている。示されている実施例では、収縮インレット100が、曲線状の固定されたカウリング110及びスロート120を有する3Dインレットである。例示的な収縮インレット100は3Dインレットであるが、同様に、本発明は2Dインレットとも併せて使用され得ることが理解される。カウリング110は、曲線形状を有し且つ非常に複雑な湾曲を有し得る1以上の壁部112を有する。図5で見ることができるように、壁部112の曲線形状は、極超音速流れを吸い込むためにカウリング110を最適化し、カウリング110の内側表面114内において、インレット100の長手方向の軸Aに垂直にとられた、第1の断面積を画定する。例えば、10〜15フィートの長さを有する極超音速輸送体は、0.6〜1.3平方フィートの断面積を有するカウリングを有し、30〜50フィートの長さを有する極超音速輸送体は、5.1〜14.0平方フィートの断面積を有するカウリングを有し、100〜150フィートの長さを有する極超音速輸送体は、56.0〜126.0平方フィートの断面積を有するカウリングを有し得る。スロート120は、カウリング110と流体連通し、気流がエンジン40の燃焼部分に入るのに先立って、カウリング110を通って入る気流を圧縮する。カウリング110を通ってインレット100に入る気流を圧縮するために、スロート120は、カウリング110の第1の断面積よりも小さい、長手方向の軸Aに垂直にとられた第2の断面積を画定する。例えば、10〜15フィートの長さを有する極超音速輸送体は、0.1〜0.2平方フィートの断面積を有するスロートを有し、300〜50フィートの長さを有する極超音速輸送体は、0.7〜2.1平方フィートの断面積を有するスロートを有し、100〜150フィートの長さを有する極超音速輸送体は、8.2〜18.5平方フィートの断面積を有するスロートを有し得る。
【0019】
図8の流線によって見られ得るように、作動において、気流は、カウリング110を通ってインレット100に入り、曲線状の壁部112は、気流をスロート120へ向かわせる。壁部112は、気流を、超音速のスピード未満まで遅くすることなしに圧縮し、燃焼器又は燃焼チャンバへと気流を向かわせ、そこで、燃料が圧縮された気流と混合され、熱を生み出し、空気圧力を更に増加させる。加熱された高圧空気は、その後、エンジン40の拡大ノズルによって加速され、推力を生み出す。
【0020】
上述されたように、極超音速輸送体10が特定の閾値未満の超音速で移動するときに、極超音速エンジンのインレット100は、入ってくる気流の全てを吸い込むことができず、インレット100の前で強い衝撃波システムが形成され、気流を輸送体の壁部から剥離させ、インレットバズ及びアンスタートの状態を生成し得る。起きる可能性があるインレットバズ及びアンスタートの状態を妨げ又は最小化するために、例示的なエンジン40は、収容位置すなわち後退位置(図3図5、及び図8参照)と、部分的に展開した位置(図6参照)と、完全に展開した位置(図1図2図4図7、及び図9図11参照)との間で可動な、流量制限器200を含み得る。
【0021】
特に図5及び図10を参照すると、収容位置すなわち後退位置では、流量制限器200は、インレット100の壁部112のうちの1つ内に形成された、等角制限器凹部(conformal restrictor recess)130内に収容され得る。等角制限器凹部130は、凹部130内の流量制限器200及び流量制限器200のネスト(nest)と同じ形状を有し、それによって、図8の流線SLによって示されるように、収容位置にある制限器200はインレットの中へ入る気流を妨げない。インレット100の壁部112内に凹部130を生成することによって、インレット100の構造は、連続的且つ優れた圧力バリアを保持する。
【0022】
図6を参照すると、流量制限器は、望ましければ、部分的に展開された位置にも配置され、それは、インレット100の中へ向けられた気流の量を低減させるために使用され得る。
【0023】
図7及び図9図11を参照すると、示されている実施例において、長手方向の軸Aからおよそ30度である完全に展開された位置で、インレット100に接近する気流の第1の部分が、流量制限器200に衝突し、そのことは、図9の流線によって示されるように、気流の第1の部分をインレットの外側へ滑らかに逸らす。流量制限器200によって、気流をインレット100の外側へこのように滑らかに逸らすことは、インレット100の前で強い衝撃波が蓄積されることを妨げ、それは、流量制限器が完全に展開された状態で、且つ、気流がインレットが始動できるよりも下のスピードであるときに、インレットバズ及びアンスタートの状態を妨げる。
【0024】
更に、図11で最も良く見られ得るように、完全に展開された位置で、流量制限器200は、長手方向の軸Aに垂直にとられた第3の断面積を有し、それは、カウリング110の第1の断面積よりも小さく、それによって、流量制限器200の周縁部220とカウリング110の内側表面114との間の流量制限器の周りに一定の隙間210が形成され、それは、図9の流線SL(部分)によって示されるように、気流の第2の部分が、流量制限器200によって逸らされることなく、インレット100の中へ流れることを可能にする。例えば、10〜15フィートの長さを有する極超音速輸送体は、約0.3〜0.5インチの隙間を有し、30〜50フィートの長さを有する極超音速輸送体は、約1.0〜1.6インチの隙間を有し、100〜150フィートの長さを有する極超音速輸送体は、約3.2〜4.8インチの隙間を有し得る。示される実施例では、カウリング110の第1の断面積と流量制限器200の第3の断面積との間の差異が、スロート120の第2の断面積とほぼ等しい。これは、流量制限器が完全に展開された位置にあるときに、ほぼ1対1の内部収縮比を提供し、それは、インレット100の中を通って流れることが可能な気流が、圧縮されず、又は最小限に圧縮され、内部気流の圧縮を原因として、超音速飛行の場合に超音速のスピード未満まで遅くなることがなく、亜音速飛行の場合に音速のスピードまで加速されることがない。流量制限器200とカウリング110の内側表面114との間の隙間210は、境界層が、流量制限器200によって生成された境界層抵抗による流れの剥離を妨げるように、流量制限器200の下を通ることを可能にし、それは、結果としての内部収縮比が、バズ及びアンスタートの状態をも妨げるために十分に低くなることをもたらすように、望ましいように調整されることができる。
【0025】
流量制限器200の形状を設計するための一方法は、流量制限器200を完全に展開された位置へ配置する角度、例えば、30度だけ、カウリング110の内側表面114の一部分を回転させることである。長手方向の軸Aに垂直にとられたカウリングの第1の断面積の境界は、その後、前頭面(frontal plane)の中へ投影され、隙間210だけ内向きにオフセットされ、流量制限器200の輪郭を生成する。
【0026】
当業者によって理解されるように、以下の式は、境界層、したがって、流量制限器及び隙間の最適なサイズを決定するために使用され得る。これらの式は、層流及び乱流に対する境界層の一般的な解析を可能にすることによって、流量制限器200及び隙間210の大まかなサイズ決定を可能にし、これらの「平板(flat plate)」関係は、平板であることが企図されなかった、計画された流量制限器の望ましい構造的構成に採用されなければならない。関連する空気力学的な技術におけるそれらの知識は、計算流体力学の解析の組み合わせが、より用途に注目した境界層の解析、並びに結果としての流量制限器200及び隙間210の構成を生み出すために適用され得ることを認識している。
【0027】
層流
ここで、
【0028】
乱流
ここで、
【0029】
シンボル
δ=境界層厚さ
δ=境界層排除厚さ
θ=境界層運動量厚さ
ν=流れ速度
ρ=流れ密度
χ=前縁からの距離
μ=ガス密度
Re=レイノルズ数
上方添え字*=基準量
下方添え字
e=端部値
i=非圧縮性
c=圧縮性
【0030】
収容位置と、部分的に展開された位置と、完全に展開された位置との間で流量制限器200を移動させるために、流量制限器200は、流量制限器200の周縁部220から、周縁部220と壁部112との間で、延在する一組のアーム230を有する。示された実施例は2つのアーム230を含むが、特定の設計要件に従って任意の数のアームが使用され得る。アーム230は、ヒンジピン、複数の個別のヒンジピン、又は任意の他の良く知られたやり方によって規定される回転の軸Bを有し、それは、流量制限器200をカウリング110に連結し、収容すなわち後退位置と、部分的に展開された位置と、完全に展開された位置との間で移動するときに、流量制限器200が、回転の軸Bの周りで回転することを可能にする。アーム230は、カウリング110の壁部112内の個別の窪んだポケット内に収容され、それは、密封要件を単純化し得る。
【0031】
作動において、図1図2図7、及び図9図11で示されるように、極超音速輸送体10が、極超音速のスピードへ加速し又は極超音速のスピードから減速するときなどの、極超音速輸送体10が超音速又は亜音速のスピードで移動するときに、流量制限器200は、完全に展開された位置へ移動され得る。上述されたように、流量制限器200が完全に展開された位置にあるときに、図9の流線によって示されるように、亜極超音速(sub‐hypersonic)気流の第1の部分が、インレット100の外側へ逸らされ、第2の部分が、インレット100の中を通過することを許容され、それは、インレット100の前で衝撃波が形成されることを妨げ、インレットバズ及びアンスタートの状態を妨げる。極超音速輸送体10が、エアブリージングエンジンの作動スピードに近付き又は接近すると、流量制限器200は、収容位置すなわち後退位置へ後退し、流量制限器200は、カウリング110内の凹部130内に配置される。この位置では、入ってくる極超音速の気流の全てが、インレット100の中を通ることを許容され、極超音速エアブリージングエンジン40が点火され得る。
【0032】
更に、本開示は、以下の条項による実施形態を含む。
条項1
本体、
前記本体に関連付けられた少なくとも1つの操縦翼面、及び
前記本体に関連付けられた極超音速エアブリージングエンジンを備え、前記エンジンが、
第1の断面積を有する固定されたカウリング、及び前記カウリングと流体連通し且つ前記第1の断面積よりも小さい第2の断面積を有するスロートを有する、収縮インレット、並びに
前記第1の断面積よりも小さい第3の断面積を有し、収容位置と完全に展開された位置との間で可動な、流量制限器を備え、
前記流量制限器が、前記完全に展開された位置にあるときに、前記流量制限器の周縁部と前記カウリングの内側表面との間に一定の隙間が形成され、
前記カウリングの前記第1の断面積と前記流量制限器の前記第3の断面積との間の差異が、前記スロートの前記第2の断面積とほぼ等しい、極超音速輸送体。
条項2
前記流量制限器が、前記収容位置にあるときに、前記インレットの中へ入る気流を妨げず、前記流量制限器が、前記完全に展開された位置にあるときに、前記気流の一部分を前記インレットの外側へ逸らす、条項1に記載の極超音速輸送体。
条項3
前記固定されたカウリングが曲線状である、条項1に記載の極超音速輸送体。
条項4
前記インレットが、前記インレットの壁部内に形成された等角制限器凹部を更に備え、
前記流量制限器が、前記収容位置にあるときに、前記等角制限器凹部内に収容される、条項1に記載の極超音速輸送体。
条項5
前記流量制限器が、前記流量制限器の前記周縁部と前記インレットの前記壁部との間で延在する、少なくとも1つのアームを更に備える、条項4に記載の極超音速輸送体。
条項6
前記少なくとも1つのアームが回転の軸を含み、前記流量制限器が、前記収容位置と前記完全に展開された位置との間で、前記回転の軸の周りを回転する、条項5に記載の極超音速輸送体。
条項7
前記少なくとも1つの操縦翼面が、前記本体に連結されている、条項1に記載の極超音速輸送体。
条項8
前記少なくとも1つの操縦翼面が、前記本体と一体的に統合されている、条項1に記載の極超音速輸送体。
条項9
前記エンジンが、前記本体内に配置されている、条項1に記載の極超音速輸送体。
条項10
前記エンジンが、前記本体に連結されている、条項1に記載の極超音速輸送体。
条項11
前記流量制限器が前記完全に展開された位置にあり、且つ、気流が前記エンジンの作動限界未満のスピードにあるときに、前記流量制限器が、インレットバズ及びアンスタートの状態を妨げる、条項1に記載の極超音速輸送体。
条項12
極超音速輸送体のためのエアブリージングエンジンであって、
固定されたカウリング、及び前記カウリングと流体連通するスロートを有する、収縮インレット、及び
収容位置と完全に展開された位置との間で可動な流量制限器を備え、
前記流量制限器が前記完全に展開された位置にあるときに、前記インレットがほぼ1対1の内部収縮比を有するように、前記流量制限器の周縁部と前記カウリングの内側表面との間に一定の隙間が形成される、エンジン。
条項13
前記流量制限器が、前記収容位置にあるときに、前記インレットの中へ入る気流を妨げず、前記流量制限器が、前記完全に展開された位置にあるときに、前記気流の第1の部分を前記インレットの外側へ逸らし、前記気流の第2の部分が前記インレットの中へ流れることを可能にする、条項12に記載のエンジン。
条項14
前記固定されたカウリングが曲線状である、条項12に記載のエンジン。
条項15
前記カウリングが、第1の断面積を有し、
前記スロートが、前記カウリングの前記第1の断面積よりも小さい第2の断面積を有し、
前記流量制限器が、前記カウリングの前記第1の断面積よりも小さい第3の断面積を有し、
前記カウリングの前記第1の断面積と前記流量制限器の前記第3の断面積との間の差異が、前記スロートの前記第2の断面積とほぼ等しい、条項12に記載のエンジン。
条項16
前記スロートが第2の断面積を有し、前記隙間が、前記スロートの前記第2の断面積とほぼ等しい第4の断面積を画定する、条項12に記載のエンジン。
条項17
前記インレットが、前記インレットの壁部内に形成された等角制限器凹部を更に備え、
前記流量制限器が、前記収容位置にあるときに、前記等角制限器凹部内に収容される、条項1に記載の極超音速輸送体。
条項18
前記流量制限器が、前記流量制限器の前記周縁部と前記インレットの前記壁部との間で延在する、少なくとも1つのアームを更に備える、条項17に記載のエンジン。
条項19
前記少なくとも1つのアームが回転の軸を含み、前記流量制限器が、前記収容位置と前記完全に展開された位置との間で、前記回転の軸の周りを回転する、条項18に記載のエンジン。
条項20
前記流量制限器が前記完全に展開された位置にあり、且つ、前記エンジンの中へ入る気流が前記エンジンの作動限界未満のスピードにあるときに、前記流量制限器が、インレットバズ及びアンスタートの状態を妨げる、条項12に記載のエンジン。
条項21
極超音速エアブリージングエンジン内でインレットバズ及びアンスタートの状態を妨げる方法であって、
第1の断面積を有する固定されたカウリング、及び前記カウリングと流体連通し且つ前記第1の断面積よりも小さい第2の断面積を有するスロートを有する、収縮インレットを提供するステップ、並びに
前記第1の断面積よりも小さい第3の断面積を有する流量制限器を、収容位置から完全に展開された位置へ移動させるステップであって、前記流量制限器が、前記完全に展開された位置にあるときに、気流の一部分を前記インレットの外側へ逸らす、移動させるステップを含み、
前記流量制限器の周縁部と前記カウリングの内側表面との間に一定の隙間が形成され、
前記カウリングの前記第1の断面積と前記流量制限器の前記第3の断面積との間の差異が、前記スロートの前記第2の断面積とほぼ等しい、方法。
条項22
前記固定されたカウリングが曲線状である、条項21に記載のエンジン。
条項23
前記インレットの壁部内に形成された等角制限器凹部を提供するステップ、及び
前記収容位置にあるときに、前記流量制限器を、前記等角制限器凹部内に収容するステップを更に含む、条項21に記載の方法。
条項24
前記流量制限器の前記周縁部と前記インレットの前記壁部との間で延在する、少なくとも1つのアームを提供するステップであって、前記少なくとも1つのアームが回転の軸を含む、提供するステップ、及び
前記収容位置と前記完全に展開された位置との間で、前記流量制限器を前記回転の軸周りに回転させるステップを更に含む、条項23に記載の方法。
条項25
前記流量制限器が前記完全に展開された位置にあり、且つ、前記気流が前記エンジンの作動限界未満のスピードにあるときに、前記流量制限器が、インレットバズ及びアンスタートの状態を妨げる、条項21に記載の方法。
【0033】
様々な実施形態が上述されてきた一方で、本開示がそれらに限定されることは企図されない。更に、添付の特許請求の範囲内に含まれる、本開示の実施形態に対する変形例が作られ得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12