(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
抗酸化剤が、ポリ−(N−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジルスクシネート、ポリ(N−1,1,3,3−テトラメチルブチル−NA,NB−ジ(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル)−NA,NB−メラミノジトリメチレン、N,N’,N”,N”’−テトラキス(4,6−ビス(ブチル−N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメチルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメチルメタクリレート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)·ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/ジエチルスクシネート縮合重合生成物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン縮合重合生成物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン縮合重合生成物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−tert−オクチルアミノ−s−トリアジン縮合重合生成物、1,5,8,12−テトラキス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル]−1,5,8,12−テトラ−アザドデカン、1,5,8,12−テトラキス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル]−1,5,8,12−テトラ−アザドデカン、1,6,11−トリス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ]ウンデカン、1,6,11−トリス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ]ウンデカン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ]エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ]エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、N1−tert.ブチル−1,4−ペンタンジアミン、N2−イソプロピル−4−メチル−2,4−ペンタンジアミン、N1−イソプロピル−2−メチル−1,2−ブタンジアミン、2−エチルアミノ−2−メチル−4−アミノペンタン、N−tert.ペンチル−1,4−ブタンジアミン、N−tert.ブチル−1,5−ペンタンジアミン、N2−イソプロピル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N−sec.ブチル−1,3−プロパンジアミン、N1−ジメチル−1,2−ジアミノ−2−メチルブタン、N−t−ブチル−エチレンジアミン、N−t−ブチル−1,3−プロパンジアミン、2−メチルアミノ−2−メチル−4−アミノペンタン、N1−t−ブチル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N1−ブチル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N−sec.ブチル−2−メチル−1,3−プロパンジアミン、N1−プロピル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N1−sec.ブチル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N−t−ブチル−1,4−ブタンジアミン、N2−エチル−1,2−ヘキサンジアミン、1−メチル−1−フェニルエチレンジアミン、2−ベンジル−1,2−プロパンジアミン、1−フェニル−1(2−アミノ−エチルアミノ)−プロパン、N1−メチル−2−フェニル−1,2−ブタンジアミン、N1−シクロヘキシル−1,2−プロパンジアミン、1−アミノ−1−(2−アミノイソプロピル)−シクロヘキサン、1−メチルアミノ−1−アミノメチル−シクロペンタン、1−アミノ−1−アミノメチルシクロヘプタン、N−イソプロピル−1,2−ジアミノシクロヘキサン、N2−シクロヘキシル−1,2−ブタンジアミン、N2−シクロヘキシル−1,2−プロパンジアミン、N−シクロヘプチル−エチレンジアミン、N1−シクロヘキシル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、1−(2−アミノイソプロピル)−2−アミノ−3−メチルシクロペンタン、N−イソプロピル−1,4−ジアミノシクロヘキサン、N1−シクロヘキシル−N2−メチル−エチレンジアミン、N−シクロヘキシル−エチレンジアミン、N1−シクロヘキシル−N2−エチル−エチレンジアミン、N1−シクロヘキシル−N2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N−シクロヘキシル−1,3−プロパンジアミン、1,8−p−メタンジアミン、1−アミノ−1−アミノメチルシクロヘキサン、1,3−ジアミノ−1−メチルシクロヘキサン、N2−シクロヘキシル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、2,4−ジアミノ−2−メチルペンタン、3,5−ジアミノ−3−メチルヘプタン、N1−tert.ブチル−N2−イソプロピル−1,3−プロパンジアミン、N1−tert.ブチル−N2−sec.ブチル−エチレンジアミン、N1−tert.ブチル−N2−イソプロピル−1,3−プロパンジアミン、N1−tert.ブチル−N2−ブチル−エチレンジアミン、N1−tert.ブチル−N2−イソブチル−エチレンジアミン、N1,n2−ジイソプロピル−1,2−プロパンジアミン、N1−tert.ブチル−N2−イソプロピル−エチレンジアミン、N1−sec.ブチル−N2−イソプロピル−エチレンジアミン、N11−tert.ペンチル−N2−イソプロピル−エチレンジアミン、N1,n3−ジエチル−1,3−ブタンジアミン、N1−tert.ブチル−N2−メチル−エチレンジアミン、N1−(2−ペンチル)−N2−メチル−エチレンジアミン、N1−tert.ブチル−N2−メチル−1,4−ブタンジアミン、N1−tert.ブチル−N2−エチル−1,3−プロパンジアミン、N1−tert.ブチル−N2,N2−ジエチルエチレンジアミン、N1−シクロヘキシル−ジプロピレントリアミン、N1,n3,2−ペンタメチル−1,2,3−トリアミノプロパン、N1−イソプロピル−N2−(3−アミノプロピル)−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、2,2−ジメチル−ジエチレントリアミン、N1−tert.ブチル−1,2,3−トリアミノプロパン、2,2,5,5−テトラメチルジエチレントリアミン、1−アミノ−1−アミノメチル−2−ヒドロキシメチルシクロヘキサン、N−ヒドロキシエチル−1,2−ジアミノシクロヘキサン、N−シクロヘキシル−1,3−ジアミノ−2−プロパノール、N−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)−1,3−プロパンジアミン、N−イソプロパノール−1,2−ジアミノシクロヘキサン、N−(2−ヒドロキシブチル)−1,4−ジアミノシクロヘキサン、N1(1−ヒドロキシ−2−ブチル)−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N(1−ヒドロキシ−2−メチル−2−ブチル)−1,3−プロパンジアミン、N1(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N3−イソブチル−2−メチル−2,3−ジアミノ−1−プロパノール、N(3−ヒドロキシ−2−ブチル)−2,3−ジアミノブタン、N1−ヒドロキシエチル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、2,N3,N3−トリメチル−2,3−ジアミノ−1−プロパノール、N1,2−ジメチル−N1−ヒドロキシエチル−1,2−プロパンジアミン、N(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−1,3−プロパンジアミン、N−tert.ブチル−1,3−ジアミノ−2−プロパノール、3−アミノ−3−メチル−2−ペンタノール、1−ヒドロキシメチル−シクロペンチルアミン、2,3−ジメチル−3−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−2−エチル−1−ブタノール、1−メチル−2−ヒドロキシシクロペンチルアミン、2−アミノ−2−メチル−3−ペンタノール、2,4−ジメチル−2−アミノシクロヘキサノール、1−ヒドロキシエチルシクロヘキシルアミン、1−ヒドロキシメチル−3−メチルシクロヘキシルアミン、2−ヒドロキシメチル−1−メチル−シクロヘキシルアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−ブタノール、3−アミノ−3−メチル−1−ブタノール、3−アミノ−3−メチル−2−ブタノール、2−アミノ−2,3−ジメチル−3−ブタノール、2−アミノ−2,3−ジメチル−1−ブタノール、1−ヒドロキシメチルシクロヘキシルアミン、2(2−アミノ−2−メチルプロポキシ)−エタノール、2−ピペリジンメタノール、2−ピペリジンエタノール、2−(1−ヒドロキシエチル)−ピペリジン、5−ヒドロキシ−2−メチルピペリジン、2−メチル−3−ヒドロキシピペリジン、2,6−ジメチル−3−ヒドロキシピペリジン、2,5−ジメチル−4−ヒドロキシピペリジン、2−tert.ブチルアミノ−メチル−1,4−ジメチル−ピペラジン、1−tert.ブチルアミノ−3,6−ジメチル−3,6−ジアザ−シクロヘプタンおよびN−シクロヘキシル−ベータ−アラニンよりなる族から選択されるヒンダードアミンの光安定剤である、請求項1の方法。
双峰性または多峰性ポリエチレン樹脂が、溶液重合法、スラリー重合法、または気相法における物理的ブレンドまたは化学的ブレンドにより調製される、請求項1の方法。
ポリエチレン樹脂が双峰性であり、0.930〜0.949g/ccの密度および0.3〜1dg/分のメルトインデックスMI2を有し、そして、0.908〜0.928g/ccの密度および2〜12dg/分の高負荷メルトインデックスHLMIを有する高分子量(HMW)の低密度画分、並びに、0.930〜0.975g/ccの密度および0.5〜10dg/分のメルトインデックスMI2を有する低分子量(LMW)の高密度画分を含む、請求項1の方法。
押し出し製品がパイプ、チューブ、ジオメンブレン、池のライナー、ポリエチレンシート、水のフィルター、フィルターハウシング、地中の水路(underdrain)のフィルタープレートまたは水のフィルターの取付具(fitting)である、請求項17の押し出し製品。
【発明を実施するための形態】
【0007】
詳細な説明
序論および定義
以下の開示は特定の態様、バージョンおよび例を含むが、該開示は、本開示中の情報が使用可能な情報および技術と組み合わされると、通常の当該技術をもつ当業者に態様を調製し、使用させることができるために含まれる、これらの態様、バージョンまたは例に限定はされない。
【0008】
本明細書で使用される様々な用語が以下に示される。一つの請求の範囲内に使用される用語が以下に定義されていないほど、それは、当業者がその用語に印刷刊行物および公開特許に反映されるように与えてきた、最も広範な定義を与えられるべきである。更に、他に特定されない限り、本明細書に記載のすべての化合物は置換されても未置換でもよく、また化合物のリストはそれらの誘導体を含む。
【0009】
用語「活性(activity)」は、標準の1組の条件における反応の、1時間当たり1工程に使用される触媒の重量当たりに生成される生成物の重量(例えば、生成物のグラム/触媒のグラム/時間)を意味する。
【0010】
用語「置換された(substituted)」は、化合物中の水素と置換する原子、ラジカルまたは基(group)を意味する。
【0011】
用語「ブレンド」は他の化合物との接触の前にブレンドされるそして/または混合される化合物の混合物を意味する。
【0012】
本明細書で使用される「密度(density)」および「比重(specific gravity)」はASTM−D−792により測定される。
【0013】
本明細書で使用される「メルトフローインデックス(melt flow index)」はASTM−D−1238−01(方法A−(Cut and Weigh))により測定される。
【0014】
本明細書で使用される「樹脂の対環境応力亀裂性(ESCR)」はASTM−D−1693,条件Bにより測定される。
【0015】
本明細書で使用される「ポリエチレンノッチ引張り(PENT)試験」はASTM−F−1473により測定される。
【0016】
本明細書で使用される「引張り降伏強さ(tensile strength,yield)」はASTM−D−638により測定される。
【0017】
本明細書で使用される「破断点伸び(elongation break)」はASTM−D−638により測定される。
【0018】
本明細書で使用される「アイゾッド衝撃、ノッチ付き」はASTM−D−256により測定される。
【0019】
本明細書で使用される「曲げ弾性率(flexural modulus)」はASTM−D−790により測定され、「剛性(stiffness)」と呼ばれることができる。
【0020】
用語「当量(equivalent」は2つの成分のモル比を意味する。
【0021】
本明細書で使用される「分子量分布(molecular weight distribution)」はポリマーの数平均分子量に対する重量平均分子量の比率(Mw/Mn)である。
【0022】
本明細書で使用される「室温」は約20℃〜約28℃の(68°F〜82°F)の温度を含む。しかし、室温測定値は一般的に、工程の温度の密接なモニターを含まず、従ってこのような記述(recitation)はあらゆる前以て決められた温度範囲に、本明細書に記載の態様を限定することは意図されない。更に、数度の温度差は、調製法のような研究下の現象に対しては大して問題ではない。
【0023】
本明細書で使用される「双峰性(bimodal)」は、明白な低分子量部分および明白な高分子量部分をもつ双峰性樹脂を生成する重合法を意味する。
【0024】
本明細書で使用される「コポリマー」は2種以上の異なる単量体を含むあらゆるポリマー物質を意味する。
【0025】
本明細書で使用される「水」は、限定はされないが、飲料水、排水、および水成分を含む他の溶液を含む、水溶液を意味する。
【0026】
二酸化塩素、塩素、クロルアミン、次亜塩素酸塩、およびそれらの混合物のような消毒剤の濃度は、これらの濃度は限定的ではないが、水中、約0.01mgl/L〜約4mgl/L、または0.1mg/L〜約4mg/Lの範囲の塩素含量であることができる。特定の態様において、異なる消毒剤は、異なる時点で水中に注入することができる。
【0027】
触媒系
本開示の態様において、本開示の製品は双峰性または多峰性ポリエチレン樹脂から調製される。これらの双峰性および多峰性ポリエチレン樹脂は、単一反応器内の2種以上の触媒系により、または2個以上の連続的に連結された反応器内で単一の触媒系により製造されることができる。
【0028】
ポリエチレン樹脂はチーグラーナッタおよび/またはメタロセン触媒系を使用して製造されることができる。
【0029】
メタロセン触媒系
特定の態様において、1種以上の触媒系がメタロセン触媒系である時は、それらは
一般式:
R”(Ind)
2MQ
2
[式中、Indは置換もしくは未置換インデニルまたはテトラヒドロインデニル基であり、R”は錯体に立体剛性(stereorigidity)を付与する構造的橋であり、Mは周期表の第4族の金属であり、そしてQは1〜20個の炭素原子をもつヒドロカルビルまたはハロゲンである]により表わされる、架橋ビスインデニルまたはビステトラヒドロ−インデニル触媒成分を含む。限定されない例における、これらの態様に従うポリエチレン−樹脂の製法は、参照することにより完全に本明細書に引用されていることとされる、米国特許第8,459,283号、同第8,528,580号、および同第 8,627,840号明細書中に認められる。
【0030】
Indがインデニル基である場合は、インデニル基は未置換であるかまたはインデニル
基は、かさ高な(bulky)1個の置換基で4位に、そして小型置換基で2位に置換されることができる。かさ高な置換基は少なくともt−ブチル基と同様にかさ高である。小型の置換基は、限定はされないが、メチル基であることができる。
【0031】
幾つかの態様において、Indがテトラヒドロインデニル基である場合は、それは未置換であることができる。
【0032】
幾つかの態様において、MはTiまたはZrであることができる。
【0033】
幾つかの態様において、Qは、多くとも6個の炭素原子をもつアリール、アルキル、アルケニル、アルキルアリールもしくはアリールアルキル基またはハロゲンから選択される。特定の態様において、両方のQは同じであり、そして塩素である。
【0034】
幾つかの態様において、橋R”はC
1−C
4アルキレン基、ジアルキルゲルマニウムまたはケイ素またはシロキサン、あるいはアルキルホスフィンまたはアミンラジカルであることができ、そこで橋は置換されても未置換でもよい。特定の態様において、橋R”はエチレン、イソプロピリデン、ジメチルシリルまたはジフェニルである。
【0035】
一つの態様において、触媒成分はエチレン・ビステトラヒドロインデニルジルコニウムジクロリドである。本開示に使用されるメタロセン触媒成分は、限定はされないが、(参照することにより本明細書に引用されたこととされる)J.Organomet.Chem.288.,63−67(1985)に記載の通りの調製法を含む、あらゆる知られた方法により調製することができる。
【0036】
触媒系は、イオン化作用をもつ活性化剤を含むことができ、また不活性キャリア(inert support)を含むことができる。特定の態様において、活性化剤はアルミノキサン(aluminoxane)またはホウ素含有化合物である。不活性キャリアはシリカのような鉱物酸化物であることができる。活性化剤はフッ素化活性化キャリアであることができる。
【0037】
本開示のポリエチレン樹脂はそのために適当なあらゆる方法により調製することができる。特定の態様において、ポリエチレン樹脂は、別々に調製された、または触媒の混合物の存在下でエチレンを重合することにより調製された、高密度および低密度ポリエチレン画分を物理的にブレンドすることにより調製される。幾つかの態様において、高密度および低密度画分は、同一触媒系を使用して2つの連続的に連結されたループ反応器内で生成される。このような場合には、低分子量(LMW)の高密度画分を第1の反応器内で調製することができ、そのため、高分子量(HMW)の低密度画分は高密度画分の存在下で調製される。特定の態様において、カスケード重合法の両工程に同一触媒系が使用されて、高分子量および低分子量画分の化学的ブレンドを生成する。触媒系は、均質な溶液重合法に、または不均質なスラリー法に、または気相法に使用することができる。幾つかの態様において、重合法は2つの連続的に連結されたスラリーループ反応器中で実施される。
【0038】
本開示の特定の態様において、水素またはコモノマーのような共反応体(co−reactants)を使用することができる。例えば、幾つかの態様において、第1の共反応体は、低分子量画分を生成するための水素であり、そして第2の共反応体は低密度画分を生成するためのコモノマーである。コモノマーはヘキセン、ブテン、オクテンまたはメチルペンテンを含むことができる。
【0039】
他の態様において、第1の共反応体はコモノマーである。本開示の幾つかのメタロセン触媒成分は良好な水素反応のみならずまた、良好なコモノマー反応を示すために、実質的
にすべてのコモノマーが第1の反応区域で消費されることができる。単独重合(homopolymerization)は、コモノマーからの妨害をほとんどまたは全く受けずに第2の反応区域で起こることができる。
【0040】
各反応器の温度は60℃〜110℃または70℃〜90℃の範囲にあることができる。
【0041】
メタロセン触媒されたポリエチレン
特定の態様において、ポリエチレン樹脂は双峰性または多峰性樹脂である。ポリエチレン樹脂はHMWの低密度画分およびLMWの高密度画分を含むことができる。
【0042】
高分子量、低密度画分は、少なくとも0.908g/cm
3、少なくとも0.912g/cm
3そして多くとも0.928g/cm
3、または多くとも0.926g/cm
3、の密度をもつことができる。特定の態様において、高分子量の低密度画分は0.922g/cm
3〜0.926g/cm
3間の密度をもつ。高分子量の低密度画分は、少なくとも2dg/分、少なくとも5dg/分または少なくとも7dg/分そして多くとも12dg/分、多くとも10dg/分の高負荷メルトインデックス(HLMI,21.6kg、190℃)をもつことができる。特定の態様において、HLMIは8〜9dg/分である。メルトインデックスMI2は0.05〜2dg/分、0.1〜0.5dg/分または約0.2dg/分であることができる。本明細書で使用されるHLMIは21.6kgの荷重下そして190℃の温度下で、ASTM−D−1238に従って測定される。本明細書で使用されるMI2は2.16kgの荷重下そして190℃の温度下で、ASTM−M−D−1238に従って測定される。
【0043】
低分子量の高密度画分は、少なくとも0.930g/cm
3または少なくとも0.940g/cm
3そして多くとも0.975g/cm
3または多くとも0.962g/cm
3の密度をもつことができる。特定の態様において、低分子量の高密度画分は約0.945〜0.955g/cm
3である。低分子量の高密度画分は少なくとも0.5dg/分または少なくとも1dg/分そして多くとも10dg/分または多くとも6dg/分のメルトインデックスMI2をもつことができる。特定の態様において、低分子量の高密度画分は、約2〜約3dg/分のメルトインデックスMI2をもつことができる。
【0044】
最終的樹脂は50〜60重量%のHMW画分、50〜55重量%のHMW画分、または52〜53重量%のHMW画分を含むことができる。最終的樹脂は40〜50重量wt%のLMW画分、45〜50重量%のLMW画分、または47〜48重量%のLMW画分を含むことができる。最終的樹脂は、2〜5の広範なまたは多峰性分子量分布、0.930〜0.949g/cm
3の密度および0.3〜1dg/minのメルトインデックスMI2をもつことができる。一つの態様において、最終的ポリエチレン樹脂は、約0.935g/cm
3の密度、約0.6dg/分のメルトインデックスMI2および約3の多分散性(polydispersity)をもつ。
【0045】
チーグラーナッタ触媒系
チーグラーナッタ触媒系は、金属成分(例えば、触媒前駆体)の、触媒キャリア(catalyst support)、共触媒および/または1種以上の電子供与体のような1種以上の更なる成分との組み合わせから形成することができる。
【0046】
本開示の特定の態様は一般的に、式:
MR
Ax;
[式中、Mは遷移金属であり、R
Aはハロゲン、アルコキシまたはヒドロカルボキシル基であり、そしてxは遷移金属の原子価である]により表わされる、金属成分を含むチーグラーナッタ触媒に関する。例えば、xは1〜4であることができる。この態様の一例は参
照することにより全体を引用されたこととされる米国特許第8,110,644号明細書に記載されている。
【0047】
遷移金属は例えば、第IV族〜第VIB族(例えば、チタン、バナジウムまたはクロム)から選択することができる。R
Aは一つの態様においては、塩素、臭素、炭酸塩、エステルまたはアルコキシ基から選択することができる。触媒成分の限定されない例は例えば、TiCl
4、TiBr
4、Ti(OC
2H
5)
3Cl、Ti(OC
3H
7)
2Cl
2、Ti(OC
6H
13)
2Cl
2、Ti(OC
2H
5)
2Br
2およびTi(OC
12H
25)Cl
3を含む。
【0048】
触媒は重合を促進するために有用である前に「活性化される」ことができる。活性化は、触媒を、場合により「共触媒(cocatalyst)」とも呼ばれるチーグラーナッタ活性化剤(Z−N活性化剤)と接触させることにより達成することができる。このようなZ−N活性化剤の限定されない例は例えば、トリメチルアルミニウム(TMA),トリエチルアルミニウム(TEAl)、トリ−n−オクチルアルミニウム(TNOAl)およびトリイソブチルアルミニウム(TIBAl)のような有機アルミニウム化合物を含む。
【0049】
チーグラーナッタ触媒系の成分(例えば、触媒、活性化剤および/または電子供与体)は相互に組み合わせて、または相互から別個に、キャリア(support)と一緒にしてもしなくてもよい。チーグラーナッタのキャリア物質は例えば、二塩化マグネシウムまたは二臭化マグネシウムのような二ハロゲン化マグネシウムあるいはシリカを含むことができる。
【0050】
チーグラーナッタ触媒を形成する先行努力は一般的に、以下に記載の方法を含む。(参照することにより全文を本明細書に引用されたこととされる、米国特許第6,734,134号および同第6,174,971号明細書を参照されたい)。
【0051】
特定の態様に使用される反応スキームの代表的な限定されない例は、
1) MgR
1R
2 + 2R
3OH → Mg(OR
3)
2
2) Mg(OR
3)
2 + ClA(O
xR
4)
y → “A”
3) “A” + TiCl
4 / Ti(OR
5)
4 → “B”
4) “B” + TiCl
4 → “C”
5) “C” + TiCl
4 → “D”
6) “D” + AR
63 → 触媒
として示すことができる。
【0052】
主要な反応成分が上記に説明されているが、このような反応には更なる成分が反応生成物であるかまたは使用される可能性があり、それらは上記には示されていない。更に、主要な反応工程に関しては本明細書に説明されているが、更なる工程が本明細書に記載の反応スキームおよび方法に含まれることができる(例えば、洗浄、瀘過、乾燥またはデカント工程)。更に、特定の態様においては、他の工程を省略することができることが意図される。更に、本明細書に記載のあらゆる物質が相互に組み合わせて添加されることができることも意図される。例えば、第3および第4の物質を、反応生成物Dを形成するために反応生成物Bに同時に添加することができる。
【0053】
幾つかの態様において、アルキルマグネシウム化合物はアルコールと接触されて、マグネシウムジアルコキシド化合物を形成する。この反応は例えば、約10時間までの期間、室温から約90oCまでの範囲の反応温度で起こることができる。
【0054】
アルコールは例えば、約0.5〜約6当量または約1〜約3当量で、アルキルマグネシウム化合物に添加することができる。
【0055】
アルキルマグネシウム化合物は次の式:
MgR
1R
2;
[式中、R
1およびR
2;は独立してC
1〜C
10アルキル基から選択される]により表わすことができる。アルキルマグネシウム化合物の限定されない例は例えば、ブチルエチルマグネシウム(BEM)、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウムおよびジブチルマグネシウムを含む。
【0056】
アルコールは式:
R
3OH;
[式中、R
3はC
2〜C
20アルキル基から選択される]により表わすことができる。限定されないアルコールの例は一般的に、例えば、ブタノール、イソブタノールおよび2−エチルヘキサノールを含む。
【0057】
該方法は更に、マグネシウムジアルコキシド化合物を第1の物質またはハロゲン化剤と接触させて反応生成物“A”を形成する方法を含む。この反応は不活性溶媒の存在下で起こることができる。様々な炭化水素を不活性溶媒として使用することができるが、選択されるあらゆる炭化水素はすべての関連反応温度において液体形態に止まらなければならず、そして担持される(supported)触媒組成物を形成するために使用される成分は、その炭化水素中に少なくとも一部は可溶性でなければならない。従って、特定の態様においては、成分は炭化水素中にごく一部可溶性であっても、本明細書においてはその炭化水素は溶媒であると考えられる。
【0058】
適切な炭化水素溶媒は、置換および未置換脂肪族炭化水素並びに置換および未置換芳香族炭化水素を含む。例えば、不活性溶媒は例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、1−クロロブタンまたはそれらの組み合わせ物を含むことができる。
【0059】
工程2)に記載の反応は例えば、約0.2時間〜約24時間または約1時間〜約4時間の期間、約0℃〜約100℃または約20℃〜約90℃の温度で起こることができる。
【0060】
第1の物質の限定されない例は一般的に、次の式:
ClA(O
xR
4)
y;
[式中、Aはチタン、ケイ素、アルミニウム、炭素、錫およびゲルマニウムから選択され、R
4はメチル、エチル、プロピルおよびイソプロピルのようなC
1〜C
10アルキルから選択され、xは0または1であり、そしてyはAの原子価マイナス1である]により表わされる。第1の物質の限定されない例は例えば、クロロチタン・トリイソプロポキシド(ClTi(O
iPr)
3)およびClSi(Me)
3を含む。
【0061】
該方法は更に、反応生成物“A”を、第2の物質またはハロゲン化/チタネート化剤と接触させて反応生成物“B”を生成する方法を含む。この反応は不活性溶媒の存在下で起こることができる。不活性溶媒は例えば、本明細書に以前討議された溶媒のいずれかを含むことができる。
【0062】
工程3)の反応は更に、例えば、約0.2時間〜約36時間または約1時間〜約4時間の期間、約0℃〜約100℃または約20℃〜約90℃の温度で起こることができる。
【0063】
第2の物質は例えば、約0.5〜約5、または約1〜約4または約1.5〜約2.5当量で、反応生成物“A”に添加されることができる。
【0064】
第2の物質は次の式:
TiCl
4/Ti(OR
5)
4;
[式中、R
5はC
2〜C
20アルキル基から選択される]により表わすことができる。第2の物質の限定されない例は、TiCl
4/Ti(OBu)
4のような塩化チタンとチタンアルコキシドとのブレンドを含む。そのブレンドは例えば、約0.5〜約6または約2〜約3のTiCl
4:Ti(OR
5)
4の当量(equivalent)をもつことができる。
【0065】
次に、該方法は反応生成物“B”を第3の物質またはハロゲン化剤/チタネート化剤と接触させて反応生成物“C”を生成する方法を含むことができる。この反応は不活性溶媒の存在下で起こることができる。不活性溶媒は例えば、本明細書で以前討議された溶媒のいずれかを含むことができる。反応は更に例えば、室温で起こることができる。
【0066】
第3の物質は例えば、約0.1〜約5、または約0.25〜約4または約0.45〜約4.5当量で、反応生成物“B”に添加することができる。
【0067】
第3の物質の限定されない例は、金属ハロゲン化物を含む。金属ハロゲン化物は例えば、チタンテトラクロリド(TiCl
4)のような、当業者に知られたあらゆる金属ハロゲン化物を含むことができる。第3の物質は例えば、約0.1〜約5、または約0.25〜約4または約0.45〜約4.5当量で添加することができる。
【0068】
該方法は更に、反応生成物“C”を第4の物質またはハロゲン化剤/チタネート化剤と接触させて反応生成物“D”を形成する方法を含むことができる。この反応は不活性溶媒の存在下で起こることができる。不活性溶媒は例えば、本明細書に以前討議されたあらゆる溶媒を含むことができる。反応は更に例えば、室温で起こることができる。
【0069】
第4の物質は例えば、約0.1〜約5、または約0.25〜約4または約0.45〜約4.5当量で反応生成物“C”に添加することができる。
【0070】
第4の物質の限定されない例は金属ハロゲン化物を含む。金属ハロゲン化物は本明細書に以前記述されたあらゆる金属ハロゲン化物を含むことができる。
【0071】
次に、該方法は、反応生成物“D”を第5の物質と接触させて触媒成分を形成する方法を含むことができる。第5の物質は例えば、約0.1〜約2または0.5〜約1.2当量で、反応生成物“D”に添加することができる。
【0072】
第5の物質の限定されない例は、有機アルミニウム化合物を含む。有機アルミニウム化合物は次の式:
AlR
63;
[式中、R
6はC
1〜C
10アルキル化合物である]をもつアルミニウムアルキルを含むことができる。アルミニウムアルキル化合物の限定されない例は一般的に、例えば、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリイソブチルアルミニウム(TIBAl)、トリエチルアルミニウム(TEAl)、トリ−n−オクチルアルミニウム(TNOAl)、n−オクチルアルミニウムおよびn−ヘキシルアルミニウムを含む。
【0073】
前記のように、第1の物質および第2の物質は一般的に、化合物のブレンドを含む。更に、複数の第1の物質または第2の物質を使用することができ、そしてブレンドにより得られる1種以上の有益な属性をまだ保持することができる。更に、マグネシウム金属をアルキルマグネシウム化合物の代わりに使用することができる(例えば、本明細書に参照することにより全体を引用されたこととされる、チーグラーナッタ触媒の形成と題する、2006年6月23日出願の米国特許出願第11/474,145号明細書を参照されたい
)。
【0074】
他の態様において、マグネシウムエトキシド(Mg(OEt)
2)はチーグラーナッタ触媒を得るための出発材料として使用することができる。特定の態様に使用される反応スキームの代表的な、限定されない例は、
A Mg(OEt)
2 + TiCl
4 → 固体“A”
B 固体“A” → “ZN触媒”
C “ZN触媒” + TEAl → 活性化触媒
D 活性化触媒 + エチレン → 予備重合された触媒
として表わすことができる。
【0075】
この態様における工程Aにおいて、マグネシウムエトキシドは、一例として例えば、塩化チタンの使用により塩素化される。生成される生成物、固体“A”は場合により、ヘキサンのような溶媒により洗浄されてもよい。工程Bにおいて、場合による洗浄工程の後に、固体“A”は100℃を超える温度に加熱されて、“ZN触媒”を形成することができる。工程Cにおいて“ZN触媒”は有機アルミニウム化合物と混合されることができる。有機アルミニウム化合物は次の式:
AlR
63;
[式中、R
6はC
1〜C
10アルキル化合物である]をもつアルミニウムアルキルを含むことができる。アルミニウムアルキル化合物の限定されない例は一般的に、例えば、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリイソブチアルミニウム(TIBAl)、トリエチルアルミニウム(TEAl)、トリ−n−オクチルアルミニウム(TNOAl)、n−オクチルアルミニウムおよびn−ヘキシルアルミニウムまたはそれらの組み合わせ物を含む。この限定されない例において、有機アルミニウム化合物はTEAlである。TEAlを伴なう「白色触媒(white catalyst)」である混合物は加熱されて活性化触媒を形成する。特定の態様において、この活性化触媒は例えばエチレンのようなオレフィンを使用して予備重合されて(pre−polymerized)、工程Dにおいて予備重合触媒を形成することができる。
【0076】
本明細書の他の場所で示されたように、触媒系はポリオレフィン組成物を形成するために使用される。前記のように、そして/または当業者に知られているように、触媒系が一旦調製されると、その組成物を使用して様々な方法を実施することができる。重合法に使用される装置、工程条件、反応物、添加剤および他の材料は、形成されるポリマーの所望の組成および属性に応じて与えられる方法が異なると考えられる。このような方法は例えば、溶液相、気相、スラリー相、バルク相、高圧法またはそれらの組み合わせ物を含むことができる。(本明細書において参照することにより、全体が引用されたこととされる、米国特許第5,525,678号、同第6,420,580号、同第6,380,328号、同第6,359,072号、同第6,346,586号、同第6,340,730号、同第6,339,134号、同第6,300,436号、同第6,274,684号、同第6,271,323号、同第6,248,845号、同第6,245,868号、同第6,245,705;号、同第6,242,545号、同第6,211,105号、同第6,207,606号、同第6,180,735号および同第6,147,173号明細書を参照されたい)。
【0077】
特定の態様において、前記の方法は一般的に、ポリマーを形成するために1種以上のオレフィン単量体を重合する方法を含む。オレフィン単量体は例えば、C
2〜C
30オレフィン単量体、またはC
2〜C
12オレフィン単量体(例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、メチルペンテン、ヘキセン、オクテンおよびデセン)を含むことができる。他の単量体は例えば、エチレン不飽和単量体、C
4〜C
18ジオレフィン、共役または非共役ジエン、ポリエン、ビニル単量体および環状オレフィンを含む。他の単量体の限定され
ない例は例えば、ノルボルネン、ノボルナジエン(nobornadiene)、イソブチレン、イソプレン、ビニルベンゾシクロブタン、スチレン、アルキル置換スチレン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエンおよびシクロペンテンを含むことができる。形成されるポリマーは、例えばホモポリマー、コポリマーまたはターポリマーを含むことができる。
【0078】
溶液法の例は、本明細書において参照することにより全体を引用したこととされる、米国特許第4,271,060号、同第5,001,205号、同第5,236,998号および同第5,589,555
号明細書に記載されている。
【0079】
気相重合法の一例は連続サイクルシステムを含み、ここで、循環気流(あるいは、再循環流または流動媒質(fluidized medium)として知られる)が重合熱により反応器内で加熱される。熱は、反応器の外部の冷却系によりサイクルの他の部分で循環気流から除去される。1種以上の単量体を含む循環気流は、反応性条件下の触媒の存在下で流動床を通って連続的に循環されることができる。循環気流は一般的に、流動床から取り出されて、反応器中に再循環して戻される。同時に、ポリマー生成物が反応器から取り出されて、新鮮な単量体が添加されて重合された単量体と置き換えることができる。気相法における反応器圧力は例えば、約100psig〜約500psig、または約200psig〜約400psigまたは約250psig〜約350psigに異なることができる。気相法における反応器の温度は例えば、約30℃〜約120℃、または約60℃〜約115℃、または約70℃〜約110℃または約70℃〜約95℃と異なることができる。(例えば、本明細書において参照することにより全体を引用したこととされる、米国特許第4,543,399号、同第4,588,790号、同第5,028,670号、同第5,317,036号、同第5,352,749号、同第5,405,922号、同第5,436,304号、同第5,456,471号、同第5,462,999号、同第5,616,661号、同第5,627,242号、同第5,665,818号、同第5,677,375号および同第5,668,228号明細書を参照されたい)。
【0080】
スラリー相法は一般的に、それに対して、触媒および場合により共触媒と一緒に単量体および場合により水素が添加される液体重合溶媒中における、固体の粒状物ポリマーの懸濁物を形成する方法を含む。懸濁物(希釈剤を含むことができる)は反応器から間欠的にまたは連続的に取り出すことができ、そこで揮発成分はポリマーから分離されて、場合により蒸留後に反応器に再循環されることができる。重合溶媒中に使用される液化希釈剤は例えば、C
3〜C
7アルカン(例えば、ヘキサンまたはイソブタン)を含むことができる。使用される溶媒は一般的に、重合の条件下で液体であり、そして比較的不活性である。バルク相法はスラリー相法に類似している。しかし、工程は例えば、バルク法、スラリー法またはバルクスラリー法であることができる。
【0081】
一つの態様において、スラリー法またはバルク法は、一つ以上のループ反応器中で連続的に実施することができる。スラリーとしてまたは乾燥した自由流動粉末としての触媒は例えば、反応器ループに規則的に注入することができ、反応器ループ自体が希釈剤中で、生長するポリマー粒子の循環スラリーで充填されることができる。場合により、例えば生成されるポリマーの分子量制御のために、工程に水素を添加することができる。ループ反応器は例えば、約27バール〜約45バールの圧力および約38℃〜約121℃の温度下で維持されることができる。反応熱は例えば二重被覆パイプによる、当業者に知られたあらゆる方法によりループの壁を通って除去されることができる。
【0082】
一つの態様において、Hoechst法(参照することにより本明細書に引用されたこととされる、Kirk−Othmer,Encyclopedia of Chemic
al Technology,Volume 17,4
th Edition,pages
735−737(1996)を参照されたい)のような連続撹拌槽反応器を使用するスラリー法を実施することができる。希釈剤としてヘキサンが使用される。反応器は75℃〜95℃および1気圧〜12.5気圧の総圧力下で操作されることができる。エチレン・コモノマー、溶媒、触媒成分および水素が反応器中に連続的に供給される。触媒の滞留時間は1〜6時間である。場合により、例えば生成されるポリマーの分子量制御のために、工程に水素を添加することができる。場合によりブテンのような他の単量体も、工程に添加することができる。
【0083】
一つの態様において、高温高圧下でチーグラーナッタ触媒の存在下でエチレンを重合することができる。重合はスラリー反応器の族から選択される一連の重合反応器中で実施される。一つの態様において、反応器システムは少なくとも2つの連続撹拌槽反応器(CSTR)を含む。反応器システムはあらゆる数および順序の反応器を含むことができ、更に単一または複数のループ反応器中で工程を実施することができる。
【0084】
第2のポリオレフィンが第1のポリオレフィンの存在下で生成される場合、多峰性または少なくとも双峰性分子量分布を得ることができる。
【0085】
更に、必要な場合には、触媒を予備重合し、そしてオレフィンフィードを変更するためのあらゆる反応器を含む重合反応器、予備反応器を含むことができる。すべての反応器は直列に配置することができる。
【0086】
生成される双峰性ポリマーの高分子量部分および低もしくは中程度の分子量部分は、反応器内であらゆる順序で調製することができ、すなわち、第1の反応器内で低分子量部分、そして第2の反応器内で高分子量部分、またはその逆を調製することができる。反応器の条件(conditions)は、最終生成物の30重量%〜70重量%、または40重量%〜60重量%、または50重量%が一つの反応器内で調製され、残り部分の生成物が第2の反応器内で形成されるように選択される。
【0087】
あるいはまた、例えば、直列、並列またはそれらの組み合わせ物の撹拌反応器のような他のタイプの重合法を使用することができる。ポリマーは、反応器から取り出す際に、例えば、添加剤の添加および/または押し出しのような更なる処理(processing)のためにポリマー回収システムに移動される(passed to)ことができる。
【0088】
チーグラーナッタ触媒されたポリエチレン
本明細書に記載の方法により形成される改善ポリマーはそれらに限定はされないが、例えば、線状の低密度ポリエチレン、エラストマー、プラストマー、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、双峰性ポリエチレンおよびポリエチレンコポリマーを含むことができる。
【0089】
特定の態様において、エチレンに基くポリマーは例えば、約0.930g/cc〜約0.960g/cc、または約0.940g/cc〜約0.950g/cc、または約0.9465g/cc〜約0.951g/cc、または約0.947〜0.950の密度をもつことができる。このようなエチレンに基くポリマーは例えば、10〜25、または15〜20の分子量分布をもつことができる。
【0090】
特定の態様において、エチレンに基くポリマーは例えば、90,000psi〜200,000psi、または120,000psi〜170,000psiの曲げ弾性率(flexural modulus)または剛性(stiffness)をもつことができる。幾つかの態様において、エチレンに基くポリマーは、PENT(Pennsylva
nia Notch Tensile Test(ペンシルバニアノッチ引張り試験))により測定された通りに、少なくとも1200時間〜少なくとも12,000時間、更なる見地においては少なくとも2000〜5000時間、更なる態様において、少なくとも3000時間〜5000時間、そして更なる見地において少なくとも3000時間〜少なくとも8,000時間の遅い亀裂生長抵抗性(crack growth resistance)をもつ。
【0091】
エチレンに基くポリマーは例えば、約0.1dg/分〜約0.5dg/分、または約0.15dg/分〜約0.30dg/分のメルトフローインデックス(MI 5)をもつことができる。本開示の態様において、チーグラーナッタ触媒に従って製造されたエチレンに基くポリマーの一例はTotal Petrochemicals and Refining USA Inc.により製造される双峰性ポリエチレンポリマーの
XT10Nである。XT10Nに対して典型的な属性値は以下である:
【0093】
添加剤
本開示の特定の態様において、ポリエチレン樹脂は1種以上の添加剤を含むことができる。ポリエチレン樹脂は例えば、1種以上の以下のもの:チオエステル、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(Ethanox 330としてAlbemarle Corporationにより製造された)、金属活性低下剤またはそれらの組み合わせ物、を含むことができる。特定の態様においてポリエチレン樹脂は、チオエステル、HALSまたは1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンおよび金属活性低下剤を含む。チオエステルの限定されない例は、ポリチオジプロピオネートおよびチオジプロピオネートを含む。金属活性低下剤の限定されない例は、それらに限定はされないが、トリアゾール、トリルトリアゾール、チアジアゾールまたはそれらの組み合わせ物並びにそれらの誘導体を含む。金属活性低下剤の特定の例は、ベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、2−アルキルジチオベンズイミダゾール、2−アルキルジチオベンゾチアゾール、2−(N,N’−ジアルキルジチオ−カルバモイル)ベンゾチアゾール、2,5−ビス(アルキル−ジチオ)−l,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(N,N’−ジアルキル
ジチオカルバモイル)−l,3,4−チアジアゾール、2−アルキルジチオ−5−メルカプトチアジアゾールおよび2’,3−ビス[[3−[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニル]]プロピオノヒドラジド(MD1024としてCiba Inc.により製造される)の誘導体を含む。ヒンダードアミン光安定剤の限定されない例は、ポリ−(N−ヒドロキシエチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシ−ピペリジルスクシネート(Ciba Specialty Chemicals Corp.により提供されるTinuvin 622)、ポリ(N−1,1,3,3−テトラメチルブチル−NA,NB−ジ(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル)−NA,NB−メラミノジトリメチレン(Ciba Specialty Chemicals Corp.により提供されるChimassorb 944)、N,N’,N”,N”’−テトラキス(4,6−ビス(ブチル−N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン(Ciba Specialty Chemicals Corp.により提供されるChimassorb 119)、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメチルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメチルメタクリレート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタン・テトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)·ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/ジエチルスクシネート縮合重合生成物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン縮合重合生成物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン縮合重合生成物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−tert−オクチルアミノ−s−トリアジン縮合重合生成物、1,5,8,12−テトラキス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル]−1,5,8,12−テトラ−アザドデカン、1,5,8,12−テトラキス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル]−1,5,8,12−テトラ−アザドデカン、1,6,11−トリス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ]ウンデカン、1,6,11−トリス[2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ]ウンデカン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ]エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ]エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、N
1−tert.ブチル−1,4−ペンタンジアミン、N
2−イソプロピル−4−メチル−2,4−ペンタンジアミン、N
1−イソプロピル−2−メチル−1,2−ブタ
ンジアミン、2−エチルアミノ−2−メチル−4−アミノペンタン、N−tert.ペンチル−1,4−ブタンジアミン、N−tert.ブチル−1,5−ペンタンジアミン、N
2−イソプロピル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N−sec.ブチル−1,3−プロパンジアミン、N
1−ジメチル−1,2−ジアミノ−2−メチルブタン、N−t−ブチル−エチレンジアミン、N−t−ブチル−1,3−プロパンジアミン、2−メチルアミノ−2−メチル−4−アミノペンタン、N
1−t−ブチル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N
1-ブチル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N−sec.ブチル−2−メチル−1,3−プロパンジアミン、N
1−プロピル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N
1-sec.ブチル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N−t−ブチル−1,4−ブタンジアミン、N
2−エチル−1,2−ヘキサンジアミン、1−メチル−1−フェニルエチレンジアミン、2−ベンジル−1,2−プロパンジアミン、1−フェニル−1(2−アミノ−エチルアミノ)−プロパン、N
1−メチル−2−フェニル−1,2−ブタンジアミン、N
1−シクロヘキシル−1,2−プロパンジアミン、1−アミノ−1−(2−アミノイソプロピル)−シクロヘキサン、1−メチルアミノ−1−アミノメチル−シクロペンタン、1−アミノ−1−アミノメチルシクロヘプタン、N−イソプロピル−1,2−ジアミノシクロヘキサン、N
2−シクロヘキシル−1,2−ブタンジアミン、N
2−シクロヘキシル−1,2−プロパンジアミン、N−シクロヘプチル−エチレンジアミン、N
1−シクロヘキシル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、1−(2−アミノイソプロピル)−2−アミノ−3−メチルシクロペンタン、N−イソプロピル−1,4−ジアミノシクロヘキサン、N
1−シクロヘキシル−N
2-メチル−エチレンジアミン、N−シクロヘキシル−エチレンジアミン、N
1−シクロヘキシル−N
2−エチル−エチレンジアミン、N
1−シクロヘキシル−N
2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N−シクロヘキシル−1,3−プロパンジアミン、1,8−p−メタンジアミン、1−アミノ−1−アミノメチルシクロヘキサン、1,3−ジアミノ−1−メチルシクロヘキサン、N
2−シクロヘキシル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、2,4−ジアミノ−2−メチルペンタン、3,5−ジアミノ−3−メチルヘプタン、N
1−tert.ブチル−N
2−イソプロピル−1,3−プロパンジアミン、N
1−tert.ブチル−N
2−sec.ブチル−エチレンジアミン、N
1−tert.ブチル−N
2−イソプロピル−1,3−プロパンジアミン、N
1−tert.ブチル−N
2−ブチル−エチレンジアミン、N
1−tert.ブチル−N
2−イソブチル−エチレンジアミン、N
1,n
2−ジイソプロピル−1,2−プロパンジアミン、N
1−tert.ブチル−N
2−イソプロピル−エチレンジアミン、N
1−sec.ブチル−N
2−イソプロピル−エチレンジアミン、N
11−tert.ペンチル−N
2−イソプロピル−エチレンジアミン、N
1,n
3−ジエチル−1,3−ブタンジアミン、N
1−tert.ブチル−N
2−メチル−エチレンジアミン、N
1−(2−ペンチル)−N
2−メチル−エチレンジアミン、N
1−tert.ブチル−N
2−メチル−1,4−ブタンジアミン、N
1−tert.ブチル−N
2−エチル−1,3−プロパンジアミン、N
1−tert.ブチル−N
2,N
2−ジエチルエチレンジアミン、N
1−シクロヘキシル−ジプロピレントリアミン、N
1,n
3,2−ペンタメチル−1,2,3−トリアミノプロパン、N
1−イソプロピル−N
2−(3−アミノプロピル)−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、2,2−ジメチル−ジエチレントリアミン、N
1−tert.ブチル−1,2,3−トリアミノプロパン、2,2,5,5−テトラメチルジエチレントリアミン、1−アミノ−1−アミノメチル−2−ヒドロキシメチルシクロヘキサン、N−ヒドロキシエチル−1,2−ジアミノシクロヘキサン、N−シクロヘキシル−1,3−ジアミノ−2−プロパノール、N−(2−ヒドロキシシクロヘキシル)−1,3−プロパンジアミン、N−イソプロパノール−1,2−ジアミノシクロヘキサン、N−(2−ヒドロキシブチル)−1,4−ジアミノシクロヘキサン、N
1(1−ヒドロキシ−2−ブチル)−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N(1−ヒドロキシ−2−メチル−2−ブチル)−1,3−プロパンジアミン、N
1(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、N
3−イソブチル−2−メチル−2,3−ジアミノ−1−プロパノール、N(3−ヒドロキシ−2−ブチル)−2,3−ジアミノブタン、N
1−ヒドロキ
シエチル−2−メチル−1,2−プロパンジアミン、2,N
3,N
3−トリメチル−2,3−ジアミノ−1−プロパノール、N
1,2−ジメチル−N
1−ヒドロキシエチル−1,2−プロパンジアミン、N(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−1,3−プロパンジアミン、N−tert.ブチル−1,3−ジアミノ−2−プロパノール、3−アミノ−3−メチル−2−ペンタノール、1−ヒドロキシメチル−シクロペンチルアミン、2,3−ジメチル−3−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−2−エチル−1−ブタノール、1−メチル−2−ヒドロキシシクロペンチルアミン、2−アミノ−2−メチル−3−ペンタノール、2,4−ジメチル−2−アミノシクロヘキサノール、1−ヒドロキシエチルシクロヘキシルアミン、1−ヒドロキシメチル−3−メチルシクロヘキシルアミン、2−ヒドロキシメチル−1−メチル−シクロヘキシルアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−ブタノール、3−アミノ−3−メチル−1−ブタノール、3−アミノ−3−メチル−2−ブタノール、2−アミノ−2,3−ジメチル−3−ブタノール、2−アミノ−2,3−ジメチル−1−ブタノール、1−ヒドロキシメチルシクロヘキシルアミン、2(2−アミノ−2−メチルプロポキシ)−エタノール、2−ピペリジンメタノール、2−ピペリジンエタノール、2−(1−ヒドロキシエチル)−ピペリジン、5−ヒドロキシ−2−メチルピペリジン、2−メチル−3−ヒドロキシピペリジン、2,6−ジメチル−3−ヒドロキシピペリジン、2,5−ジメチル−4−ヒドロキシピペリジン、2−tert.ブチルアミノ−メチル−1,4−ジメチル−ピペラジン、1−tert.ブチルアミノ−3,6−ジメチル−3,6−ジアザ−シクロヘプタンおよびN−シクロヘキシル−ベータ−アラニン、を含むことができる。
【0094】
これらの添加剤はまた、抗酸化剤と呼ばれることもできる。添加剤はポリエチレン樹脂(例えば、HDPE樹脂)と混合されて、500ppm〜7500ppm間、1000ppm〜4000ppm間、または約2000ppm(すべて重量)の濃度を達成することができる。
【0095】
配管は、抗酸化剤に加えて、例えば青色または黒色顔料、あるいはカーボンブラックとともに配合されることができる。特定の態様において、HALSは、押し出しの前に、カーボンブラックと合わせられる。特定の態様において、押し出し中の酸化を低下するためにIrganox 1010またはIrganox 1076を添加することができる。配合剤、例えば他の顔料、染料、抗ブロック剤、天然の油、合成油および難燃剤を使用することができる。
【0096】
製品の適用
ポリマーおよびそれらのブレンドは成形操作のような当業者に知られた適用(例えば、フィルム、シート、パイプおよび繊維の押し出しおよび同時押し出し(co−extrusion)並びにブロー成形、射出成形および回転成形)に有用であることができる。押し出し製品は、二酸化塩素、塩素、クロルアミンまたは次亜塩素酸塩を含む水の保持および/または運搬に使用するようになっている製品を含むことができる。例えば、そして限定されずに、押し出し製品は例えば、配管、チュービング、ジオメンブレン、池のライナー、ポリエチレンのシート、水のフィルター、水フィルターのフィルターハウシング、水処理プラントに使用するための下水のフィルタープレートおよび水フィルターの取付具を含むことができる。ブロー成形製品は槽およびドラムを含む。繊維は人口芝のような製品に製造されることができる。
【実施例】
【0097】
実施例1および5は、ASTM−F−2063に従うパイプ上で実施され、水中4ppmの塩素を使用しそして90℃で約6.8pHおよび450psiの応力において試験された。実施例2、3および4は、40℃の水中または塩素化ブリーチ溶液を含む水中に浸漬された圧縮成形引張り棒の試験片上で実施された。
【実施例1】
【0098】
1/2インチのチュービング
HDPE XT10Nおよび1種の抗酸化剤を混合し、下記の表2に示された抗酸化剤の濃度(重量ppm)で1/2インチのDR11チュービングに押し出した。Irganox 1010はBASFにより製造されたフェノール抗酸化剤[ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)]である。Hostanox O3はClariantにより製造されたフェノール抗酸化剤(ビス[3,3−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチルフェニル)ブタン酸]−グリコールエステル)である。
【0099】
【表2】
【0100】
*PolyOne 2478はHALS添加剤パッケージを含む青色濃厚物である。HALSは典型的には、最終パイプ配合物中で0〜7500ppmである。
【0101】
図1において、表2の1/2インチのチュービングのサンプルを加速化条件下で試験した。表2の各化合物混合物に対する正規化破損時間(failure time)を決定した。
図1の結果は、Ethanox 330が使用されると、より長い寿命が予測されることを示す。理論により制約されずに、Ethanox 330の化学構造は耐加水分解性の主鎖をもち、そして高分子量が水相中へのその抽出(extraction)を低下させるようである。UV防護のためにHALS安定剤を含むことが知られているPolyOne 2478を基剤にしたパイプ配合物はまた、対照材料に比較して、より高い正規化破損時間を与えた。理論により制約されずに、HALSの化学構造は、耐加水分解性の主鎖をもち、そして高分子量が水相中へのその抽出を低下させるようである。
【実施例2】
【0102】
圧縮成形引張り棒(Compression Molded Tensile Bars)
圧縮成形引張り棒を前記に定義されたものと同様なA〜F配合物を使用して製造した。サンプルを40℃のオープン中でブリーチ溶液に浸漬し、次に代表的サンプルを毎週取り出し、破断点伸び率を測定した。
図2はパイプの試験データと一致する、配合物FおよびBを使用した破断点の伸びの喪失に対する改善された抵抗性を示す。
【実施例3】
【0103】
圧縮成形引張り棒
実施例3において、HDPE XT10NおよびIrganox 1010を混合して1500ppmのIrganox 1010濃度を達成し、圧縮成形引張り棒を製造した。更に、Total Petrochemicals and Refining USA Inc,により製造された単峰性HDPEのHP401NおよびIrganox 1010を混合して、1500ppmのIrganox 1010濃度を達成し、引張り見本に圧縮成形した。HDPEのHP401Nに対する典型的な属性値は以下である:
【0104】
【表3】
【0105】
圧縮成形サンプルを、塩素を含む水、および塩素を含まない水中に浸漬した。
【0106】
図3に示したように、HDPE XT10NおよびHP401Nの伸び率は水を使用した場合とほぼ同様であったが、塩素を水に添加すると、HDPE XT10NがHP401Nをしのいだ。
【実施例4】
【0107】
圧縮成形引張り棒
実施例4において、HDPE XT10Nおよび
図4に示した抗酸化剤を混合して、1500ppmの抗酸化剤濃度を達成し、圧縮成形引張り棒を製造した。圧縮成形引張り棒は40℃の塩素化水に浸漬し、伸び率を経時的に試験した。結果は
図4に示される。
【実施例5】
【0108】
4インチ(10.2cm)のパイプ
黒色濃厚物を含むXT10Nを使用して、4インチのDR11パイプを製造した。黒色濃厚物は3.07%のEthanox 330、1.846%のMD 1024、35%のカーボンブラックおよびポリマーのキャリアー(すべての濃度は重量)を含んだ。パイプを、2つの真空水槽および3つの噴霧槽を伴う90mm、34/1 L/Dの溝付きフィードのDavis Standard押し出し機上で製造した。パイプは、17℃の水
温および0.46バールの真空を伴う第1槽および13インチ(33cm)の水銀真空および72°F(22℃)を伴う第2浴を使用して、828lbs/時間、60rpmおよび76%電動機負荷および4365psiのヘッド圧力で走行する、きっかり(flat)395°F(202℃)の温度プロファイルを使用して製造された。押し出し機をXT10Nおよび黒色濃厚物で2時間パージして、ラインを走行させ、安定にし、そしてパイプディメンションを指令した(to dial in the pipe dimensions)。パイプは6.5重量%の黒色濃厚物を使用して製造された。最終的パイプ中のEthanox 330およびMD1024の濃度はそれぞれ、2000ppmおよび1250ppmであった。6本のパイプのlog平均破損時間は90℃、450psiの応力下で7400時間を超えた。試験はプラスチックパイプ協会(Plastic Pipe Institute.)により発行された技術ノート43に従って実施した。
【0109】
以上は本開示の態様に関するが、それらの基本的範囲から逸脱せずに、開示の、他の態様および更なる態様を考案することができ、またそれらの範囲は以下の請求の範囲により決定される。