特許第6806581号(P6806581)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6806581位置センサまで延在する分離型レバーアームを有する力伝達機構
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6806581
(24)【登録日】2020年12月8日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】位置センサまで延在する分離型レバーアームを有する力伝達機構
(51)【国際特許分類】
   G01G 7/04 20060101AFI20201221BHJP
【FI】
   G01G7/04
【請求項の数】14
【外国語出願】
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-16817(P2017-16817)
(22)【出願日】2017年2月1日
(65)【公開番号】特開2017-198651(P2017-198651A)
(43)【公開日】2017年11月2日
【審査請求日】2019年12月16日
(31)【優先権主張番号】16156554.4
(32)【優先日】2016年2月19日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】599082218
【氏名又は名称】メトラー−トレド ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100167243
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 充
(72)【発明者】
【氏名】ハンス−ルドルフ・ブルクハルト
【審査官】 谷垣 圭二
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭57−192440(JP,U)
【文献】 特開昭62−150124(JP,A)
【文献】 特開2013−134252(JP,A)
【文献】 米国特許第03677357(US,A)
【文献】 英国特許出願公告第00969642(GB,A)
【文献】 国際公開第2010/092663(WO,A1)
【文献】 米国特許第04964478(US,A)
【文献】 米国特許第04938301(US,A)
【文献】 特開2000−346697(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G 7/02−7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁力補償の原理に基づく力測定装置用の力伝達機構(200,400,500,600,700,800,900,1000,1100)であって、
平行移動ガイド機構を備え、
前記平行移動ガイド機構は、
可動平行脚部(140,440,540,640,740,840,1140)と、
固定平行脚部(145,445,545,645,745,845,1145)と、
少なくとも2つの平行ガイド部材(150,450,550,650,750,850,950,1150)と
を備え、
前記平行脚部(140,145,440,445,540,545,640,645,740,745,840,845,1140,1145)および前記平行ガイド部材(150,450,550,650,750,850,950,1150)は、撓みピボット(160,860,1160)によって互いに接続され、
前記可動平行脚部(140,440,540,640,740,840,1140)は、前記平行ガイド部材(150,450,550,650,750,850,950,1150)によって、案内された可動性で、前記固定平行脚部(145,445,545,645,745,845,1145)に対して拘束され、
前記力伝達機構は、さらに、前記固定平行脚部(140,145,440,445,540,545,640,645,740,745,840,845,1140,1145)に配置された支点ピボット(190,490,590,690,790,890,990,1090,1190)上で枢動可能に支持される力伝達レバー(280,480,580,680,780,880,980,1080,1180)を備え、
前記力伝達レバーは、
連結部材(470,570,870,1170)を介して前記可動平行脚部(140,440,540,640,740,840,1140)に力伝達接続される第1のレバーアーム(181,281,481,581,681,781,881,981,1081,1181)と、
測定トランスデューサ(110,310A,310B,410,510,610,710,1010)が力伝達接続部を介して取り付けられ得る第2のレバーアーム(182,282,482,582,682,782,882,982,1082,1182)と、 を備え、
前記第2のレバーアーム(282,482,582,682,782,882,982,1082,1182)は、第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)と第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)とを備え、
前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)は、前記測定トランスデューサ(110,310A,310B,410,510,610,710,1010)によって発生される補償力を受けるように構成され、
前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)は、位置センサ(120,420,520,620,720,1020)のゼロ基準からの前記枢動可能に支持される力伝達レバー(280,480,580,680,780,880,980,1080,1180)の変位を検出するように構成され
前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)および前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)は、前記測定トランスデューサ(110,310A,310B,410,510,610,710,1010)によって発生される補償力が実質的に前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)を介して前記可動平行脚部(140,440,540,640,740,840,1140)に伝達されるように、それらの長さ方向の延長にわたって、前記枢動可能に支持される力伝達レバー(280,480,580,680,780,880,980,1080,1180)の前記支点ピボット(190,490,590,690,790,890,990,1090,1190)の近傍まで、互いから分離される
力伝達機構。
【請求項2】
請求項1に記載の力伝達機構であって、
前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)および前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)は、それらの長さ方向の延長にわたって、前記枢動可能に支持される力伝達レバー(280,480,580,680,780,880,980,1080,1180)の前記支点ピボット(190,490,590,690,790,890,990,1090,1190)を超えて、互いから分離される
力伝達機構。
【請求項3】
請求項1又は2のいずれか一項に記載の力伝達機構であって、
前記第2のレバーアーム(1182)は、分割された第1の部分レバーアーム(1182A)を有し、
前記分割された第1の部分レバーアームは、前記補償力が、実質的に等しい分担で、前記分割された第1の部分レバーアームを通って前記可動平行脚部(1140)に伝達されるように構成された
力伝達機構。
【請求項4】
請求項に記載の力伝達機構であって、
前記第2の部分レバーアーム(1182B)は、前記分割された第1の部分レバーアーム(1182A)の分岐部の間に配置される
力伝達機構。
【請求項5】
請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の力伝達機構であって、
前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)および前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)は、前記2つの部分レバーアームが、前記平行ガイド部材(150,450,550,650,750,850,950,1150)と平行に延在する個別の複数の平面において上下になるように、互いから分離される
力伝達機構。
【請求項6】
請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の力伝達機構であって、
前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)および前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)は、前記2つの部分レバーアームが、前記平行ガイド部材(150,450,550,650,750,850,950,1150)と平行に延在する1つの同一の平面において並ぶように、互いから分離される
力伝達機構。
【請求項7】
請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の力伝達機構であって、
前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)は、前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)に対して角度(w)で配置され、前記角度(w)の頂点は、前記支点ピボット(190,490,590,690,790,890,990,1090,1190)にある
力伝達機構。
【請求項8】
請求項1ないし請求項のいずれか一項に記載の力伝達機構であって、
シャッタベーン(121)が、前記枢動可能に支持される力伝達レバー(280,480,580,680,780,880,980,1080,1180)の前記支点ピボット(190,490,590,690,790,890,990,1090,1190)から遠い側の端部のところで、前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)に配置される
力伝達機構。
【請求項9】
請求項に記載の力伝達機構であって、
前記シャッタベーン(121)は、開口部、特に、最短幅を有する開口スロットまたは長穴を有する
力伝達機構。
【請求項10】
請求項に記載の力伝達機構であって、
前記力伝達レバー(280,480,580,680,780,880,980,1080,1180)の前記支点ピボット(190,490,590,690,790,890,990,1090,1190)と、前記最短幅の中点と、の接続線は、前記最短幅に実質的に直交する
力伝達機構。
【請求項11】
請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の力伝達機構であって、
前記固定平行脚部(145,445,545,645,745,845,1145)、前記可動平行脚部(140,440,540,640,740,840,1140)および前記力伝達レバー(280,480,580,680,780,880,980,1080,1180)は、一体的で均質な材料ブロックから一部品に製造され、
撓みピボット(160,860,1160)が薄い材料のブリッジ形状に構成される
力伝達機構。
【請求項12】
請求項11に記載の力伝達機構であって、
前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)および前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)の少なくとも一方は、前記2つの部分レバーアームの少なくとも一方が前記一体的で均質な材料ブロックの外部を延在し得るように構成される
力伝達機構。
【請求項13】
請求項1ないし請求項12のいずれか一項に記載の力伝達機構(200,400,500,600,700,800,900,1000,1100)を備える、電磁力補償の原理に基づく力測定装置であって、
秤量負荷の重量力を受けるために、前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)と前記固定平行脚部(145,445,545,645,745,845,1145)との間に配置された測定トランスデューサ(110,310A,310B,410,510,610,710,1010)を備え、
前記測定トランスデューサは、
エアギャップ(115,315)を有し、前記固定平行脚部(145,445,545,645,745,845,1145)または前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)に配置された永久磁石システム(113,313A,313B)と、
前記永久磁石システム(113,313A,313B)にしたがって前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)または前記固定平行脚部(145,445,545,645,745,845,1145)に取り付けられ、前記永久磁石システム(113,313A,313B)の前記エアギャップ(115,315)内を移動可能であり、測定動作が行われているときに補償電流が流れるコイル(111,311)と
を備え、
前記力測定装置は、さらに、光電子式位置センサ(120,420,520,620,720,1020)を備え、
前記光電子式位置センサは、
光源と、
受光器と
を備え、
前記光源および前記受光器は、それらの間に自由空間を有する状態で前記固定平行脚部(145,445,545,645,745,845,1145)に配置され、
前記光電子式位置センサは、さらに、シャッタベーン(121)を備え、
前記シャッタベーン(121)は、前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)に配置され、前記コイル(111,311)の移動に関与し、前記発光体と前記受光器との間の前記自由空間を光ゲートの態様で横切る
力測定装置。
【請求項14】
請求項13に記載の力測定装置を有する重量測定機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、電磁力補償の原理に基づく力測定装置のための力伝達機構に関し、さらに、力測定装置を有する重量測定機器、および、電磁力補償の原理に基づく力測定装置の力補償コイルを流れる電流を調節する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]電磁力補償の原理は、商業、工業および実験室において採用される最も多様な種類の秤量スケールおよび秤において、広範な分野の用途を有している。この原理は、測定精度が非常に高い秤量機器が実現され得る特定の強みを有している。例えば、電磁力補償の原理にしたがって機能する化学天秤は、0.01mgの測定分解能で、すなわち、100万分の1の精度で100gの秤量荷重負荷を測定する能力を提供する。
【0003】
[0003]本発明に関する包括的なタイプの重量測定力測定装置は、固定されたベース部と、誘導移動性のためにベース部に拘束され、秤量負荷の重量力を受けるように機能する負荷レシーバと、ベース部に固定され、エアギャップを有する永久磁石アセンブリと、エアギャップ内を移動可能であり、補償電流を運ぶコイルと、負荷レシーバをコイルに接続する力伝達機構と、を有している。光電子式位置センサ(そのセンサ信号は振れ量に対応しており、その振れ量によって、負荷レシーバ上に負荷を配置した結果として、相互接続された秤機構の可動部品がゼロ位置から変位される)は、典型的には、隙間の両側で互いに向き合った状態でベース部に配置される発光体および受光器と、隙間を遮断し、可動部品の振れに関与するシャッタベーンと、を備えている。
【0004】
[0004]位置センサの信号は、コントローラに送信される。コントローラは、これに応答して、コイルと永久磁石との間の電磁力がシャッタベーンおよび秤の接続された可動部品をゼロ位置に戻すように、補償電流を調節する。換言すれば、コントローラの機能は、電磁補償力と秤量負荷との釣り合いを達成することである。コイル電流の大きさ、および、それによって発生される力は、互いに比例するので、負荷レシーバ上に配置された秤量負荷は、コイル電流を測定することによって決定され得る。
【0005】
[0005]上述の電磁力補償の原理にしたがって動作する秤が、ドイツ国特許公開第3743073号に示されている。この秤は、秤ハウジングに固定的に接続された状態で配置される支持コンソールからなり、2つのスイベル接合されたガイド部材によって秤量対象物を受けるように機能する秤量パンを保持する。秤量対象物の質量に対応する力が、連結要素を介して負荷レシーバから低減レバーの短い方のレバーアームに伝達される。低減レバーは、2つの支点湾曲部によって支持コンソール上に支持される。コイルが、低減レバーの長い方のレバーアームに接続される。このコイルは、永久磁石システムのエアギャップ内に浮遊し、荷重に依存する対抗力を発生させる。コイルを流れる電流の大きさは、秤量負荷の重量と電磁的に発生された対抗力との間での釣り合いが維持されるように、光学式位置センサおよびサーボ増幅器によって公知の態様で調節される。光学式センサは、発光体と受光器とスロット状開口ベーンからなる。発光体および受光器は、永久磁石アセンブリのカバーに固定され、スロット状開口ベーンは、低減レバーに固定される。この構成では、ドイツ国特許公開第3743073号の記載にしたがった低減レバーの後方端、コイルおよびスロット状開口ベーンは、高い幾何学的安定性を有するコンパクトなユニットを形成する。
【0006】
[0006]上方から荷重を与える秤のための秤量システムがドイツ国特許第10326699号に示されている。この秤量システムは、2つの部分レバーに分けられる低減レバーを備えている。低減レバーの撓み支点(この場合、撓み支点と称される)および連結要素は、同様に、2つの部分に分割され、負荷レシーバの側方に配置される。2つの部分レバーは、横方向コネクタによって、端部のところ、具体的には、長い方のレバーアームのところで接合される。横方向コネクタは、スロット状開口ベーンと、コイルを取り付けるためのコイル取付具と、を支持する。この構成によって、非常にコンパクトな秤量システムがもたらされる。
【0007】
[0007]光学式センサが欧州特許公開第2607866号に記載されている。電磁補償式秤の位置センサによって満たされるべき主な要件は、ゼロ位置、すなわち、正の値と負の値との間での信号の移行が生じる、ベース部に対するシャッタベーンの位置が最高程度の精度および再現性で維持されなければならない条件である。さらに、センサ信号は、可能な限り、センサベーンの振れの線形関数であるべきである。これらの要件は、特に、大気温度および湿度の所定範囲内で満たされなければならない。
【0008】
[0008]上記で概説した主題の領域内において、本発明は、力伝達機構の構成と、光電子式センサおよび測定トランスデューサ(例えば、コイル)が力伝達機構にどのように取り付けられるかと、に焦点を当てている。
【0009】
[0009]力伝達機構との組み合わせで使用されるより強力なトランスデューサを開発すると、力伝達機構を増大した力に適用することが必要になり、それは、力伝達レバーにより大きな曲げモーメントを生じさせる。この要因が設計に考慮されなければ、力伝達レバーに、すなわち、秤量負荷の重量力の一方側および測定トランスデューサの補償力の他方側に作用する力は、力伝達レバーの曲げ変形を生じさせることがある。力伝達レバーの材料の非弾性挙動に起因して、負荷レシーバの下方に向けた変位(すなわち、重力方向における位置移動)が経時的に生じ得る。それによって、負荷に関連する秤量結果のふらつきが生じる。負荷レシーバのこの下方に向けた変位は、さらに、撓みピボット(薄い材料の接続部)の復元力の増大につながり得る。これは、弾性ばね定数によって特徴付けられるとともに変位の結果としてより大きな撓みを受けるスプリングとして見ることができる。長い期間にわたって、復元力の増大は、同様に、測定結果に対して未知の影響を与え得る。なぜなら、特定の動作点のための、プロセッサユニットに記憶された計算パラメータ値は、もはや有効ではないからである。これらの影響は、適切なソフトウェア手段によって部分的に補償され得る。しかしながら、そのような補償方法は、論理モデルおよび経験から得られるパラメータ値に依存し、高精度の力測定装置には適切ではない。
【0010】
[0010]例えば、国際公開第2014169981号、米国特許第4,938,301号、米国特許第5,315,073号、米国特許第4,245,711号に記載されているような、あるいは、上述したようにドイツ国特許公開第3743073号に記載されているような力測定装置の従来の共通の構成では、位置感知機能は、力伝達レバー、すなわち、コイルが取り付けられる同じレバーに取り付けられるシャッタベーンによって実行される。同一のレバーが使用されるので、これは、構成が単純になるという利点を有している。しかしながら、力伝達レバーの上述した生じ得る曲げ変形が生じると、位置感知機能も損なわれる。
【0011】
[0011]どのように曲げ変形が対抗され得るかについての1つの可能性は、力伝達レバーが増大した力に耐えるように力測定装置の構成を改善することである。しかしながら、一方では、レバーは、その質量イナーシャが振動しながらゼロ位置に戻ることが遅くならないように可能な限り軽量であるべきであるが、他方では、レバーの曲げ変形は、上述した非弾性挙動を考慮して最小化されるべきである。さらに、好ましい製造方法は、その調達・製造コストが安価であることから、ダイキャスト鋳造であるが、完成した部品の弾性特性は、非常に望ましくないものになる。
【0012】
[0012]コイルは、ほとんどの場合、力伝達レバーの長い方のレバーアームに取り付けられる。対応する永久磁石コアは、カップ状の円筒マントルの中央に配置される。円筒マントルの機能は、磁界を導き伝導すること、および、浮遊磁界を封じ込め、それによって、隣接する電子回路との干渉を防止すること、すなわち、電子機器を磁界から遮蔽することである。これとは逆に、この遮蔽は、また、永久磁石の磁界に対する外部要因の望ましくない影響を低減する。マントルの開口が、力伝達レバーをマントルの内部に入れるために必要であり、その結果、コイルは磁界内に保持され得る。マントルの開口は、可能な限り小さく留められるべきである。なぜなら、さもなければ、磁界がマントルの外部に伝播することができ、あるいは、力測定装置が寄生的な外部場によって悪影響を受け得るからである。永久磁石とコイルとからなるシステム内の不均一な領域は、力測定装置の所望の線形性に悪影響を与える。永久磁石が力伝達レバーに取り付けられるとともにコイルが平行動ガイド機構の固定脚に取り付けられる変えられた構成は、上述した同一の問題によって困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
[0013]したがって、本発明は、より強力なトランスデューサの設置に適合し、従来技術の欠点を克服できる力伝達機構を提供することを目的としている。さらに、外部から力測定装置に作用する外部場の影響は、最小限に抑えられるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
[0014]本発明によれば、この課題は、請求項1にしたがった電磁力補償の原理に基づく力測定装置のための力伝達機構によって解決される。この力伝達機構は、可動平行脚部と、固定平行脚部と、少なくとも2つの平行案内部材と、を有する平行動ガイド装置を備えている。平行脚部と平行ガイド部材とは、撓みピボットによって互いに接続される。平行ガイド部材は、固定平行脚部に対する案内された可動性で、可動平行脚部を拘束する。力伝達機構は、さらに、支点によって枢動可能に支持される力伝達レバーを備えている。支点は、固定平行脚部に配置される。力伝達レバーは、連結部材によって可動平行脚部に力伝達接続される第1のレバーアームと、測定トランスデューサに力伝達接続される第2のレバーアームと、を有している。力伝達機構は、第2のレバーアームが第1の部分レバーアームと第2の部分レバーアームとを備え、第1の部分レバーが、測定トランスデューサによって発生される補償力を受けるように構成され、第2の部分レバーアームが、枢動可能に支持される力伝達レバーの位置センサのゼロ基準に対する変位を検出するように機能するように構成されるという特徴によって差別化される。
【0015】
[0015]したがって、重量力と補償力とが互いに釣り合う力伝播経路は、シャッタベーンを支持する同一のレバーを通らない。その結果、位置センサの機能は、力レバーの生じ得る曲げ変形による影響を受けにくい。さらに、力伝達機構の適切な寸法を選択する上で、この解決策は、コイルキャリアの設計、および、コイルキャリアがマントルを通って永久磁石システム内に入る方法におけるより大きな自由度を提供する。より強力な測定トランスデューサを使用すると、力測定装置の負荷範囲は、低減レバーの数または長さを変えることなく、増大され得る。より強力な力トランスデューサの結果として生じる負荷に関連する測定結果のふらつきの増大を補償するためのソフトウェアアルゴリズムを使用することは、いっそう困難になるであろう。なぜなら、負荷のふらつきの振幅がより大きくなるからである。本発明の力伝達機構の結果として、振幅が低減され、それによって、ソフトウェアアルゴリズムによる補償が容易になる。
【0016】
[0016]本文脈で使用される「力伝達レバー」との用語は、力伝達機構のレバーシステムが1つ、2つ、または、3つのレバーを有しているかに関わりなく、可動平行脚部から測定トランスデューサまでの力伝播経路に沿った力伝達機構の任意の伝達レバーを包含する。力伝達機構の力伝播経路に沿ったレバーのうち、好みに応じて、力伝達レバーは、測定トランスデューサに最も近いレバー、すなわち、中間伝達レバーを介することなく測定トランスデューサに直接的に接続されるレバーである。特別な設計のバリエーションでは、力伝達レバーの支点は、前述のレバーに配置されてもよい。これは、力伝達レバーが、固定平行脚部に対して移動可能な枢動軸線を有していることを意味している。この種の力伝達機構は、例えば、欧州特許第1083420号に開示されている。
【0017】
[0017]本発明のさらに発展した概念では、第1の部分レバーアームおよび第2の部分レバーアームは、枢動可能に支持される力伝達レバーの支点の近傍まで縦方向に分離され、その結果、測定トランスデューサによって発生される補償力は、実質的に第1の部分レバーアームを通って可動平行脚部に伝達される。このより発展した概念の利点は、この種の力伝達機構の製造において簡略的に実施できることにある。さらに、それぞれの平行ガイド部材の弱体化を避けることができる。
【0018】
[0018]本発明の他のさらに発展した概念では、少なくとも1つの第1の部分レバーアームおよび少なくとも1つの第2の部分レバーアームは、それらの長さを超えて、また、枢動可能に支持される力伝達レバーの支点を超えて、縦方向に分離される。有利なことに、これによって、重量力と補償力とが互いに釣り合う力伝播経路が最も長い可能な距離にわたって位置センサのレバーアームから分離される力伝達機構がもたらされる。
【0019】
[0019]有利なさらなる発展では、第2の部分レバーアームは、分割された第1の部分レバーアームを有している。分割された第1の部分レバーアームは、当該分割された第1の部分レバーアームを通って可動平行脚部まで補償力が実質的に等しい比率で伝達されるように構成される。さらに、第2の部分レバーアームは、分割された第1の部分レバーアームの2つの分岐部の間に配置されてもよい。この配置によって、安定した耐ねじれ性を有する力伝達機構がもたらされ、これは、しかも、容易に製造することができる。
【0020】
[0020]本発明の第1の実施形態では、第1の部分レバーアームおよび第2の部分レバーアームは、この2つの部分レバーアームが別の平面に互いに上下に配置されるとともに平行ガイド部材に対して平行に延在するように、互いから分離される。本発明の第2の実施形態では、第1の部分レバーアームおよび第2の部分レバーアームは、この2つのレバーアームが同一の平面において並ぶとともに平行ガイド部材に対して平行に延在するように、互いから分離される。さらなる可能性として、第1または第2の実施形態における第2の部分レバーは、角度wの頂点のところにレバーの支点がある状態で、第1の部分レバーに対して角度wで配置されてもよい。
【0021】
[0021]他の発展した型では、シャッタベーンが、枢動可能に支持される力伝達レバーの支点から遠い端部のところで、第2の部分レバーアームに配置される。シャッタベーンは、開口部、特に、開口スロットまたは長穴と、最短幅と、を有している。有利には、力伝達レバーの支点と最短幅の中心点との接続線は、最短幅に対して実質的に直交する。換言すれば、開口部の最短幅は、常に、中央が支点に位置する円の接線と同一方向を有している。
【0022】
[0022]有利な実施形態では、固定平行脚部、可動平行脚部および力伝達レバーは、一体的で均質なブロックの材料から一緒に形成され、その中で、撓みピボットは薄い材料のブリッジ形状に構成される。好みに応じて、第1の部分レバーアームおよび/または第2の部分レバーアームは、これらの2つの部分レバーアームのうちの少なくとも一方が一体的で均質な材料ブロックの外部を延在できるように構成される。
【0023】
[0023]本発明による力伝達機構は、電磁力補償の原理に基づく力測定装置内に設置されてもよい。測定トランスデューサは、秤量負荷の受領力を受けるために、力伝達機構の可動平行脚部のところに配置される。この測定トランスデューサは、エアギャップを有するとともに固定平行脚部または第1の部分レバーアームに配置される永久磁石システムと、永久磁石システムに応じて第1の部分レバーアームまたは固定平行脚部に配置されるコイルと、を備えている。コイルは、測定動作が行われるときに、コイルを流れる補償電流によって、永久磁石システムのエアギャップ内を移動可能である。光源と受光器とを有する光電子式位置センサも力伝達機構に配置される。光源および受光器は、固定平行脚部に配置され、コイルの移動を共有するシャッタベーンは、光ゲートの形態で、発光体と受光器との間の自由空間を横切る。力測定装置は、重量測定機器において使用されてもよい。
【0024】
[0024]以下では、添付図面に例示される好ましい実施形態の例を用いて、本発明の主題について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】従来技術の力測定装置の概略断面図を示している。
図2】第1の実施形態の概略断面図を示している。
図3A】デュアル永久磁石システムとコイルキャリアの軸線方向通路とを有する測定トランスデューサの概略断面図を示している。
図3B】デュアル永久磁石システムとコイルキャリアの径方向通路とを有する測定トランスデューサの概略断面図を示している。
図4】第1の実施形態の簡素化概略図を示している。
図5】第1の実施形態または第2の実施形態の簡素化概略図を示している。
図6】第2の実施形態の概略断面図を示している。
図7】第2の実施形態の概略断面図を示しており、第2の部分レバーアームが力伝達機構の本体の外部を延在している。
図8】第2の実施形態の一体的に構成された力伝達機構を等角図で示している。
図9】第1の実施形態の一体的に構成された力伝達機構を側面図で示している。
図10】第2の実施形態の概略断面図を示しており、第2の部分レバーアームが力伝達機構の本体の外部を延在している。
図11】第3の実施形態の一体的に構成された力伝達機構を等角図で示している。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[0025]次の説明では、同一の機能および同様の構成を有する特徴は、同一の参照符号によって識別される。
【0027】
[0026]図1は、測定トランスデューサ110(動電型トランスデューサとも称される)と、従来技術にしたがった位置センサ120と、を有する力伝達機構10の非常に簡略化された概略図を示している。その構造および機能は、電磁力補償の原理に基づく上方から荷重を与える秤の例を通じて説明される。しかしながら、これは、それらが電磁力補償の原理にしたがって動作する限り、秤の他のレイアウト配置を除外するものではない。
【0028】
[0027]秤量パン130に作用する秤量対象物(図面では図示せず)の重量力は、ハンガ(可動平行脚部140とも称される)に伝達される。可動平行脚部140は、弾性撓み要素165を介して接続される平行ガイド部材150によって拘束される。連結部材170(同様に、弾性撓み要素を備えている)は、レバー180の負荷受アーム181に重量力を伝達する。負荷受アーム181は、その回転中心のところで少なくとも1つの撓みピボット190によって支持される。レバー180の他端すなわち力伝達アーム182は、動電型トランスデューサ110の補償コイル111を支持する。補償コイル111は、磁石システムの永久磁石113によって発生される磁束112によって横切られる。
【0029】
[0028]秤量対象物が秤量パン130上に配置されると、レバー180は、重量力によって撓み支点190上で反時計周り方向に傾く。レバー121に取り付けられたシャッタベーン121の変位は、光電子式位置センサ120によって検出され、電子制御装置(図示せず)に送信され、電子制御装置は、応答として、補償コイル111を流れる補償電流を、レバー180が元の釣り合い位置に戻るポイントまで増大させる。重量力は、レバー180の低減率にしたがって補償力に比例するので、また、補償力は、補償電流に比例するので、補償電流は重量力にも比例し、したがって、加えられる負荷に比例する。
【0030】
[0029]アナログ/デジタルコンバータ(図示せず)は、アナログ補償電流をデジタル量に変換し、その結果、測定量のデジタル等価重量は、信号処理ユニットで利用可能となる。磁束は温度依存性を有しているので、温度は、温度センサによって測定される。その信号は、同様に、信号処理ユニットで利用可能である。信号処理ユニットは、直ちに、温度変化によって生じる測定信号のふらつきについての補償を適用する。これに加えて、他の数学的方法のなかで、測定信号は線形化され、質量単位で表され、最終的には、ディスプレイ(図示せず)に表示されるか、あるいは、インタフェース(図示せず)によって外部表示装置に送信される。
【0031】
[0030]測定トランスデューサ110は、好ましくは、エアギャップ115を有する永久磁石システム113と、コイルキャリア114に取り付けられ、コイルキャリア114とともに永久磁石システム113のエアギャップ115内を移動するコイル111と、を備えている。しかしながら、補償力が発生されるタイプの他の測定トランスデューサも使用され得る。同様に、位置センサ120は、好ましくは、光電子式位置センサであるが、秤の相互接続された可動部品のゼロ位置からの変位が検出される他の位置センサも可能である。光電子式位置センサは、光源と受光器とを備えている。光源および受光器は、自由空間を横切って互いに対向する固定平行脚部145に配置される。光電子式位置センサは、コイル111の移動に関与するとともに、光ゲートの形態で発光体と受光器との間の自由空間を横切るシャッタベーン121をさらに備えている。
【0032】
[0031]図1の構成では、測定トランスデューサ110によって発生される補償力は、秤量パン130上に配置されている秤量対象物の重量力に対抗するために、力伝達アーム182、負荷受アーム181および連結部材170を介して可動平行脚部140に伝達される。この力の伝播は、それに含まれる部品に対して機械的な影響を与える。例えば、力伝達レバー180は、負荷によって曲がり、したがって、弓状に変形する。その結果、負荷ならびに力伝達レバー180および支点190に作用する対抗力が加わる場所は、もはや互いに整合しない。また、力伝達レバー180の変形は、直線的な撓んでいないレバーの理想的な場合からの乖離を表し、したがって、秤量結果に誤差を生じさせるので、これは、同様に力伝達レバー180に取り付けられるシャッタベーン121に影響を与える。
【0033】
[0032]この欠点に対する対抗策として、力伝達レバー180は、よりロバストな設計によってより強固に製造され得る。しかしながら、これによって、可動部品、すなわち、力伝達レバー180、コイルキャリア114およびコイル111の質量が増大し、これは、より大きなイナーシャにつながり、したがって、結局、重量の測定値が信頼性高く決定されディスプレイに表示され得る前のより長い遷移時間につながる。したがって、今日までの開発努力は、力伝達レバー180の構造的強度と材料重量との間の最適なバランスを見つけることに焦点が当てられている。
【0034】
[0033]図2に示される力測定装置200は、力伝達レバー280を除き、上述した部品の全てにおいて図1の力測定装置10と同一である。連結部材170の撓みピボット164から撓み枢動される支持支点190まで延在する力伝達レバー280の負荷受アーム181は、同様に、図1と同一に構成される。ただし、他のレバーアーム、すなわち、力伝達レバーアーム282は、第1の部分レバーアーム282Aと第2の部分レバーアーム282Bとに分割される。第2の部分レバーアーム282B(これは、図2では上方位置に示されている)は、位置センサベーン121に接続される。コイルキャリア114が、第1の部分レバーアーム282Aに接続される。分割部が、力伝達レバーアーム282の全体長にわたって撓みピボット190のところの支点まで延在している。ただし、力測定装置の設計に応じて、分割部は、撓みピボット190を超えて延在していてもよく、または、撓みピボット190の手前で終端していてもよい。
【0035】
[0034]重量力と補償力とが互いに対抗する力伝播経路は、もはや、シャッタベーンを支持する同一のレバーを通らない。これによって、力伝達レバーの生じ得る曲げ変形がシャッタベーンの位置検出機能に影響を与え得る程度が低減される。さらに、力伝達機構の適切なレイアウトを選択する上で、この解決策は、コイルキャリアの寸法決め、および、コイルキャリアがマントルを通って永久磁石システム内に入る方法において、より大きな設計自由度を提供する。
【0036】
[0035]力伝達レバー180の設計において考慮されるべきさらなる態様は、コイルキャリア114の取り付け、および、マントルを通って測定トランスデューサの内部に至るその通路である。図3Aおよび図3Bに示されるさらに発展した実施形態では、測定トランスデューサ310A,310Bは、それぞれ、2つの永久磁石を有している。これらの永久磁石は、それらの間に配置された磁極片を有している。2つの永久磁石を有する測定トランスデューサは、ほとんどの場合、より正確に定義された形状の磁束312A,312Bを有しており、これは、コイル311の近傍の力線がより密に集中され、コイル軸線(より具体的には、コイル巻き線の中央軸線)に対して直交する方向により良好に整合されることを意味する。力線の乱れは、測定トランスデューサの性能データに悪影響を与え、結局、機器の性能全体にも影響を与える。
【0037】
[0036]図3Aは、2つの永久磁石313A,313Bを有する測定トランスデューサ310Aを示している。コイルキャリア314Aは、頂部からマントル内に入る。マントルの開口に起因して、上部の力線312aは、乱され、したがって、下部において、正確な鏡像の力線にはならない。それ自体が確立する磁界は、コイル311の移動方向において不均一である。
【0038】
[0037]図3Bに示される測定トランスデューサ310Bは、コイルキャリア314Bが側方からマントル内に導入されることを除いて、図3Aにおけるトランスデューサ310Aと同一である。これによって、力線312Bの均一で対称的な伝播が生じる。コイルキャリア314Bのための通路開口の領域において、力線312Bは、測定トランスデューサ310Bの外部に向けて逸れて、それによって、磁石システムが外部場からの干渉をより受けやすくなる。磁力線が磁極片からコイル311を通ってマントルに至る接続線の高さのところで乱されるので、これは、よりわずかに有利な設計である。
【0039】
[0038]図面に示されていない測定トランスデューサのさらなる実施形態では、コイルキャリアは、側方からマントルを通って上部永久磁石の領域に導かれる。したがって、コイルの変位移動は、磁力線に平行に方向付けられ、それによって、乱れが最小化される。上部永久磁石および下部永久磁石のそれぞれの力線は、依然として僅かに非対称であり、これは、ほとんど乱れを生じさせない。
【0040】
[0039]しかしながら、マントルを通る通路開口が小さく設計され得るほど、機器は、最終結果においてより良好に機能する。
【0041】
[0040]本発明の第1の実施形態が図4において概略的に簡素化されて示されている。力伝達レバー480は、支点490のところで枢動可能に支持されており、第2のレバーアーム(力伝達アームとも称される)を有している。第2のレバーアームは、第1の部分レバーアーム482Aと第2の部分レバーアーム482Bとに分割される。支点490に対して、力トランスデューサ410は、第1の部分レバーアーム482Aの遠い側の端部の領域に配置され、一方、位置センサ420(同様に概略的に示される)は、第2の部分レバーアーム482Bの遠い方の端部に配置される。2つの部分レバーアーム482A,482Bは、平行ガイド部材に平行な異なる平面に上下に配置され、これは、2つの部分レバーアームが平行ガイド部材の一方の平面から異なる距離のところに位置することを意味している。
【0042】
[0041]図5に示されるさらなる実施形態では、第2の部分レバーアーム582Bが、第1の部分レバーアーム582から離れる方向に角度wだけ回される。このとき、支持ピボット590(支点とも称される)が当該角度の頂点を形成する。また、可能な範囲には、180度の角度が含まれ、この場合、第1の部分レバーアーム582Aおよび第2の部分レバーアーム582Bは、反対方向に向けられることになる。
【0043】
[0042]第2の部分レバーアーム582Bは、枢動可能に支持される力伝達レバー580の支点590から遠い方の端部のところで、シャッタベーン(矢印によって記号的に示される)を支持する。このシャッタベーンは、開口部、特に、最短幅を有する開口スロットまたは長穴を備えている。シャッタベーンは、最短幅を通る光線の一部が受光器に当たるように光源によって放出される光の経路を遮断する。第2の部分レバーアーム582Bが所定角度に配置された構成では、シャッタベーンを最適に位置決めして光を遮断するために、力伝達レバー580の支点590と最短幅の中心点との接続線は、最短幅に実質的に直交する。換言すれば、開口部の最短幅は、常に、中央が支点590に位置する円の接線と同一方向を有している。この円の円周は、最短幅の中点を備えている。
【0044】
[0043]図6および図7は、それぞれ、図4に示される視野方向Aで見た場合の力伝達機構600,700を示している。図4の力伝達機構400とは対照的に、図6の力伝達機構600は、平行ガイド部材と平行な同一平面にある第1の部分レバーアーム682Aおよび第2の部分レバーアーム682Bを有している。第1および第2の部分レバーアームは、並んで配置され、その結果、それらは、平行ガイド部材の一方の平面から同じ距離のところにある。
【0045】
[0044]図7にさらに示されるように、第2の部分レバーアーム782Bも、例えば取付レバー延長部の形態で、力伝達機構700の本体の境界の外側に配置されてもよい。取付レバー延長部も測定トランスデューサに使用することができる。
【0046】
[0045]力伝達機構800が、一体的に形成された構造として、すなわち、1つの材料ブロックから製造されるものとして図8に示されている。秤量対象物(図面では図示せず)の重量力は、ハンガ(可動平行脚部840とも称される)に伝達される。可動平行脚部840は、弾性撓み要素860を介して接続される平行ガイド部材850によって拘束される。連結部材870は、同様に弾性撓み要素865を備え、レバー880の負荷アーム881に重量力を伝達する。負荷アーム881は、少なくとも1つの撓み支点890によってその回転中心のところで支持される。レバー880の他端、すなわち、力伝達アーム882は、動電型トランスデューサ(測定トランスデューサとも称される)の補償コイルを支持する。補償コイルは、磁石システムの永久磁石によって発生される磁束によって横切られる。図8では、測定トランスデューサは、点線で外形が描かれた円柱を有するスペースホルダとして記号的に描かれている。
【0047】
[0046]側面888に平行に延在する平面における分離切断部883が、第2レバーアーム882を2つの部分レバーアーム882A,882Bに分割している。切断部が材料ブロック全体を通るように設計されない場合には、この種の分離切断部883は、例えば、フライス加工によって製造されてもよい。あるいは、分離切断部883は、放電加工によって製造されてもよい。
【0048】
[0047]第1の部分レバーアーム882Aの側面888は、レバー延長部を取り付けるように機能する2つの穴889を有している。レバー延長部は、第1のレバーアームと、固定平行脚部によって支持される永久磁石システムの内部に配置されるコイルと、の距離に架かってもよい。
【0049】
[0048]図9の分離切断部983は、平行ガイド部材950に平行に延在する平面における第2のレバーアーム982を2つの部分レバーアーム982A,982Bに分割する。この種の分離切断部983は、例えば、放電加工によって製造されてもよい。2つの部分レバーアーム982A,982Bの各々は、レバー延長部を取り付けるように機能する2つの穴989を有している。
【0050】
[0049]図10および図11は、第3の実施形態、すなわち、図4に示される視野方向Aで見た場合の力伝達機構1000を示している。図6および図7の力伝達機構とは対照的に、力伝達機構1000の第1の部分レバーアーム1082Aは、2つの部分に分割される。この2つの部分は、力伝達機構1000の本体の外部に配置され、測定トランスデューサ1010まで延在する。第2の部分レバーアーム1082Bは、分割された第1の部分レバーアーム1082Aの2つの分岐部の間にあり、平行ガイド部材1150と平行に延在する同一平面において第1の部分レバーアーム1082Aと並んで配置され、その結果、2つの部分レバーアーム1082A,1082Bは、平行ガイド部材1150の一方の平面から同一距離のところにある。
【0051】
[0050]図11は、一体的に形成され、すなわち、単一の材料ブロックから構成され、図10の文脈において上述した力伝達機構1000と同一構成を有する力伝達機構1100を示している。その機能において、この力伝達機構は、図8の力伝達機構と類似している。測定トランスデューサは、同様に、点線で外形が描かれた円柱におけるスペースホルダによって表されている。図8の力伝達機構800と比較して、力伝達機構1100は、2つの分離切断部1183を有していることによって差別化される。したがって、3つの部分レバーアームが形成される。外側にある2つの部分レバーアーム1182Aは、固定接続部1189に取り付けられる延長部を支持することができ、また、測定トランスデューサにつながることができる。切取部分は、第2の部分レバーアーム1182Bに対する視野を開いている。第2の部分レバーアーム1182Bは、撓み支点1190から遠い方の端部において、シャッタベーン用の固定コネクタを有している。シャッタベーンは、コイルの移動に関与し、光ゲートの態様で、位置センサの発光体と受光器との間の自由空間を横切る。ここで述べた位置センサ用およびシャッタベーン用の固定構造1187は、図11では、掘削孔として示されている。力伝達機構1100の製造プロセスを簡素化するために、分離切断部1183は、省略されてもよい。第2の部分レバーアーム1182Bは、フライス加工された隙間によって両側に形成され、この隙間は、部分レバーアーム1182Aを第2の部分レバーアーム1182Bから分離する。上述したように、第1の部分レバーアーム1182は、力伝達機構1100の境界の外側を延在するレバー延長部によって測定トランスデューサに到達してもよい。分離切断部1183を省略することによって、上部平行ガイド部材は、弱化または分割されない。
上記実施形態の記載から把握される形態の例を以下に示す。
[形態1]
電磁力補償の原理に基づく力測定装置用の力伝達機構(200,400,500,600,700,800,900,1000,1100)であって、
平行移動ガイド機構を備え、
前記平行移動ガイド機構は、
可動平行脚部(140,440,540,640,740,840,1140)と、
固定平行脚部(145,445,545,645,745,845,1145)と、
少なくとも2つの平行ガイド部材(150,450,550,650,750,850,950,1150)と
を備え、
前記平行脚部(140,145,440,445,540,545,640,645,740,745,840,845,1140,1145)および前記平行ガイド部材(150,450,550,650,750,850,950,1150)は、撓みピボット(160,860,1160)によって互いに接続され、
前記可動平行脚部(140,440,540,640,740,840,1140)は、前記平行ガイド部材(150,450,550,650,750,850,950,1150)によって、案内された可動性で、前記固定平行脚部(145,445,545,645,745,845,1145)に対して拘束され、
前記力伝達機構は、さらに、前記固定平行脚部(140,145,440,445,540,545,640,645,740,745,840,845,1140,1145)に配置された支点ピボット(190,490,590,690,790,890,990,1090,1190)上で枢動可能に支持される力伝達レバー(280,480,580,680,780,880,980,1080,1180)を備え、
前記力伝達レバーは、
連結部材(470,570,870,1170)を介して前記可動平行脚部(140,440,540,640,740,840,1140)に力伝達接続される第1のレバーアーム(181,281,481,581,681,781,881,981,1081,1181)と、
測定トランスデューサ(110,310A,310B,410,510,610,710,1010)が力伝達接続部を介して取り付けられ得る第2のレバーアーム(182,282,482,582,682,782,882,982,1082,1182)と、 を備え、
前記第2のレバーアーム(282,482,582,682,782,882,982,1082,1182)は、第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)と第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)とを備え、
前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)は、前記測定トランスデューサ(110,310A,310B,410,510,610,710,1010)によって発生される補償力を受けるように構成され、
前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)は、位置センサ(120,420,520,620,720,1020)のゼロ基準からの前記枢動可能に支持される力伝達レバー(280,480,580,680,780,880,980,1080,1180)の変位を検出するように構成された
力伝達機構。
[形態2]
形態1に記載の力伝達機構であって、
前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)および前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)は、前記測定トランスデューサ(110,310A,310B,410,510,610,710,1010)によって発生される補償力が実質的に前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)を介して前記可動平行脚部(140,440,540,640,740,840,1140)に伝達されるように、それらの長さ方向の延長にわたって、前記枢動可能に支持される力伝達レバー(280,480,580,680,780,880,980,1080,1180)の前記支点ピボット(190,490,590,690,790,890,990,1090,1190)の近傍まで、互いから分離される
力伝達機構。
[形態3]
形態1または形態2に記載の力伝達機構であって、
前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)および前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)は、それらの長さ方向の延長にわたって、前記枢動可能に支持される力伝達レバー(280,480,580,680,780,880,980,1080,1180)の前記支点ピボット(190,490,590,690,790,890,990,1090,1190)を超えて、互いから分離される
力伝達機構。
[形態4]
形態1ないし形態3のいずれか一項に記載の力伝達機構であって、
前記第2のレバーアーム(1182)は、分割された第1の部分レバーアーム(1182A)を有し、
前記分割された第1の部分レバーアームは、前記補償力が、実質的に等しい分担で、前記分割された第1の部分レバーアームを通って前記可動平行脚部(1140)に伝達されるように構成された
力伝達機構。
[形態5]
形態4に記載の力伝達機構であって、
前記第2の部分レバーアーム(1182B)は、前記分割された第1の部分レバーアーム(1182A)の分岐部の間に配置される
力伝達機構。
[形態6]
形態1ないし形態5のいずれか一項に記載の力伝達機構であって、
前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)および前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)は、前記2つの部分レバーアームが、前記平行ガイド部材(150,450,550,650,750,850,950,1150)と平行に延在する個別の複数の平面において上下になるように、互いから分離される
力伝達機構。
[形態7]
形態1ないし形態5のいずれか一項に記載の力伝達機構であって、
前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)および前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)は、前記2つの部分レバーアームが、前記平行ガイド部材(150,450,550,650,750,850,950,1150)と平行に延在する1つの同一の平面において並ぶように、互いから分離される
力伝達機構。
[形態8]
形態1ないし形態7のいずれか一項に記載の力伝達機構であって、
前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)は、前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)に対して角度(w)で配置され、前記角度(w)の頂点は、前記支点ピボット(190,490,590,690,790,890,990,1090,1190)にある
力伝達機構。
[形態9]
形態1ないし形態8のいずれか一項に記載の力伝達機構であって、
シャッタベーン(121)が、前記枢動可能に支持される力伝達レバー(280,480,580,680,780,880,980,1080,1180)の前記支点ピボット(190,490,590,690,790,890,990,1090,1190)から遠い側の端部のところで、前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)に配置される
力伝達機構。
[形態10]
形態9に記載の力伝達機構であって、
前記シャッタベーン(121)は、開口部、特に、最短幅を有する開口スロットまたは長穴を有する
力伝達機構。
[形態11]
形態10に記載の力伝達機構であって、
前記力伝達レバー(280,480,580,680,780,880,980,1080,1180)の前記支点ピボット(190,490,590,690,790,890,990,1090,1190)と、前記最短幅の中点と、の接続線は、前記最短幅に実質的に直交する
力伝達機構。
[形態12]
形態1ないし形態11のいずれか一項に記載の力伝達機構であって、
前記固定平行脚部(145,445,545,645,745,845,1145)、前記可動平行脚部(140,440,540,640,740,840,1140)および前記力伝達レバー(280,480,580,680,780,880,980,1080,1180)は、一体的で均質な材料ブロックから一部品に製造され、
撓みピボット(160,860,1160)が薄い材料のブリッジ形状に構成される
力伝達機構。
[形態13]
形態12に記載の力伝達機構であって、
前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)および前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)の少なくとも一方は、前記2つの部分レバーアームの少なくとも一方が前記一体的で均質な材料ブロックの外部を延在し得るように構成される
力伝達機構。
[形態14]
形態1ないし形態13のいずれか一項に記載の力伝達機構(200,400,500,600,700,800,900,1000,1100)を備える、電磁力補償の原理に基づく力測定装置であって、
秤量負荷の重量力を受けるために、前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)と前記固定平行脚部(145,445,545,645,745,845,1145)との間に配置された測定トランスデューサ(110,310A,310B,410,510,610,710,1010)を備え、
前記測定トランスデューサは、
エアギャップ(115,315)を有し、前記固定平行脚部(145,445,545,645,745,845,1145)または前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)に配置された永久磁石システム(113,313A,313B)と、
前記永久磁石システム(113,313A,313B)にしたがって前記第1の部分レバーアーム(282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A)または前記固定平行脚部(145,445,545,645,745,845,1145)に取り付けられ、前記永久磁石システム(113,313A,313B)の前記エアギャップ(115,315)内を移動可能であり、測定動作が行われているときに補償電流が流れるコイル(111,311)と
を備え、
前記力測定装置は、さらに、光電子式位置センサ(120,420,520,620,720,1020)を備え、
前記光電子式位置センサは、
光源と、
受光器と
を備え、
前記光源および前記受光器は、それらの間に自由空間を有する状態で前記固定平行脚部(145,445,545,645,745,845,1145)に配置され、
前記光電子式位置センサは、さらに、シャッタベーン(121)を備え、
前記シャッタベーン(121)は、前記第2の部分レバーアーム(282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B)に配置され、前記コイル(111,311)の移動に関与し、前記発光体と前記受光器との間の前記自由空間を光ゲートの態様で横切る
力測定装置。
[形態15]
形態14に記載の力測定装置を有する重量測定機器。
【符号の説明】
【0052】
10…従来技術の力伝達機構
200,400,500,600,700,800,900,1000…力伝達機構
110,310A,310B,410,510,610,710,1010…測定トランスデューサ
111,311…補償コイル
112,312A,312B…磁束、力線
113,313A,313B…永久磁石システム
114,314A,314B…コイルキャリア
115,315…エアギャップ
120,420,520,620,720,1020…位置センサ
121…シャッタベーン
130…秤量パン
140,440,540,640,740,840,1140…可動平行脚部
145,445,545,645,745,845,1145…固定平行脚部
150,450,550,650,750,850,950,1150…平行ガイド部材
160,860,1160…平行ガイド部材の撓みピボット
165,865,1165…連結部材の撓みピボット
170,470,570,870,1170…連結部材
180,280,480,580,680,780,880,980,1080,1180…力伝達レバー
181,281,481,581,681,781,881,981,1081,1181…負荷アーム、第1のレバーアーム
182,282,482,582,682,782,882,982,1082,1182…力伝達アーム、第2のレバーアーム
282A,482A,582A,682A,782A,882A,982A,1082A,1182A…第1の部分レバーアーム
282B,482B,582B,682B,782B,882B,982B,1082B,1182B…第2の部分レバーアーム
883,983,1183…分離切断部
1187…位置センサおよびシャッタベーン用の固定構造
888,1088…側面
889,989,1189…レバー延長部用の固定構造
190,490,590,690,790,890,990,1090,1190…支持支点、伝達レバーの枢動支持部
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11