特許第6806658号(P6806658)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6806658
(24)【登録日】2020年12月8日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】枠体の製造方法および枠体の製造装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 65/20 20060101AFI20201221BHJP
   E06B 3/20 20060101ALN20201221BHJP
   E06B 3/96 20060101ALN20201221BHJP
【FI】
   B29C65/20
   !E06B3/20
   !E06B3/96 A
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-208314(P2017-208314)
(22)【出願日】2017年10月27日
(65)【公開番号】特開2019-81253(P2019-81253A)
(43)【公開日】2019年5月30日
【審査請求日】2019年11月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006828
【氏名又は名称】YKK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】松田 幸二
(72)【発明者】
【氏名】丸山 真一郎
(72)【発明者】
【氏名】長島 恭兵
【審査官】 祢屋 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−150820(JP,A)
【文献】 特開2008−221608(JP,A)
【文献】 特開2001−159552(JP,A)
【文献】 特開昭56−042621(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 65/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性樹脂で成型された複数の枠材(2)を矩形枠状に配置し、各々の両端の溶着面(3)を前記矩形枠状の対角方向に沿って配置し、隣接する前記枠材(2)の前記溶着面(3)同士を対向させておき、
対向する前記溶着面(3)の間にヒータ板(20)を配置し、前記ヒータ板(20)を前記溶着面(3)に当接させ、前記溶着面(3)を加熱しつつ、前記溶着面(3)の溶融で生じる溶融代に応じて前記枠材(2)を前記矩形枠状の内側向きに移動させ、
前記溶着面(3)の間から前記ヒータ板(20)を離脱させ、溶融された前記溶着面(3)同士を圧着して枠体(1)を形成する枠体の製造方法であって、
前記ヒータ板(20)で前記溶着面(3)を加熱しつつ前記枠材(2)を前記矩形枠状の内側向きに移動させる際に、前記溶着面(3)に対して前記ヒータ板(20)を前記矩形枠状の内側向きに相対移動させることを特徴とする枠体の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載した枠体の製造方法において、
前記枠材(2)の前記矩形枠状の内側向きの移動速度の前記溶着面(3)に沿った方向の成分よりも大きい速度で、前記ヒータ板(20)を前記枠体(1)の内側向きに移動させることを特徴とする枠体の製造方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載した枠体の製造方法において、
前記枠材(2)として、基材(4)の表面に表材(5)が張られたものを用い、
前記ヒータ板(20)の前記枠体(1)に対する相対速度を、1.5倍以上2倍以下に設定することを特徴とする枠体の製造方法。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載した枠体の製造方法において、
前記枠材(2)を保持する保持部材(10)と、前記保持部材(10)を前記矩形枠状の内側向きに移動させる保持部材駆動機構(11)と、前記ヒータ板(20)と、前記ヒータ板(20)を前記溶着面(3)に沿って移動させるヒータ板駆動機構(21)とを有する溶着装置(9)を用い、
前記保持部材駆動機構(11)の移動速度と、前記ヒータ板駆動機構(21)の移動速度とを、それぞれ制御することで、前記溶着面(3)に対して前記ヒータ板(20)を前記枠体(1)の内側向きに相対移動させることを特徴とする枠体の製造方法。
【請求項5】
熱可塑性樹脂で成型された複数の枠材(2)を矩形枠状に配置し、各々の両端の溶着面(3)を前記矩形枠状の対角方向に沿って配置し、隣接する前記枠材(2)の前記溶着面(3)同士を対向させておき、
対向する前記溶着面(3)の間にヒータ板(20)を配置し、前記ヒータ板(20)を前記溶着面(3)に当接させ、前記溶着面(3)を加熱しつつ、前記溶着面(3)の溶融で生じる溶融代に応じて前記枠材(2)を前記矩形枠状の内側向きに移動させ、
前記溶着面(3)の間から前記ヒータ板(20)を離脱させ、溶融された前記溶着面(3)同士を圧着して枠体(1)を形成するための枠体の製造装置(9)であって、
前記枠材(2)を保持する保持部材(10)と、前記保持部材(10)を前記矩形枠状の内側向きに移動させる保持部材駆動機構(11)と、前記ヒータ板(20)と、前記ヒータ板(20)を前記溶着面(3)に沿って移動させるヒータ板駆動機構(21)と、前記保持部材駆動機構(11)の移動速度および前記ヒータ板駆動機構(21)の移動速度を制御する制御装置(7)を有し、
前記制御装置(7)は、前記ヒータ板(20)で前記溶着面(3)を加熱しつつ前記枠材(2)を前記矩形枠状の内側向きに移動させる際に、前記保持部材駆動機構(11)の移動速度よりも前記ヒータ板駆動機構(21)の移動速度を大きくし、前記溶着面(3)に対して前記ヒータ板(20)を前記矩形枠状の内側向きに相対移動させることを特徴とする枠体の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、枠体の製造方法および枠体の製造装置に関し、熱可塑性樹脂製の枠材を矩形枠状に配置し、各々の端部を相互に溶着して枠体とする方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、建材として、熱可塑性樹脂製の枠材を組み立てた枠体が多用されている。このような樹脂製の枠体としては、樹脂サッシの樹脂枠、樹脂障子枠を構成する樹脂枠材などがある。
このような樹脂製の枠体の製造には、熱可塑性樹脂製の枠材を矩形枠状の四辺に配置し、各々の端部を相互に溶着することが行われている(特許文献1〜4参照)。
枠材は、それぞれの端面(溶着される溶着面となる)が枠材の長手方向に対して傾斜して形成され、これらの傾斜した溶着面同士を溶着することで、枠材は互いに交差方向に接合され、枠体のコーナー部分が形成される。例えば、溶着される枠材同士が90度となるように、溶着面の傾斜をそれぞれ45度とすることが一般的である。このような設定では、溶着面は、枠体の対角方向に沿って延びることになる。
【0003】
特許文献1には、前述した樹脂製の枠体を製造するための製造装置が記載されている。
この製造装置は、枠体となる矩形枠状の四隅に、それぞれ枠材の端部を保持する保持部材と、保持部材を矩形枠状の内側向きに移動させる保持部材駆動機構と、保持された枠材端部の傾斜した溶着面を加熱するヒータ板と、ヒータ板を溶着面に沿って移動させるヒータ板駆動機構とを備えている。
これらの各機構は、同じベース部材に支持され、枠体となる矩形枠状の四隅に設置される。ベース部材は、それぞれ四隅において枠材の縦横方向に移動可能とされ、その位置調整により多様な枠体の製造に対応することができる。
【0004】
この製造装置では、枠材の保持などの準備(準備工程)に続いて、溶着面の加熱(加熱工程)を行い、溶着面同士を圧着し(圧着工程)、形成された枠体を取り出すこと(取出工程)が行われる。
準備工程では、熱可塑性樹脂で成型された複数の枠材を矩形枠状に配置し、各々の両端の溶着面を矩形枠状の対角方向に沿って配置し、隣接する枠材の溶着面同士を対向させておく。
【0005】
加熱工程では、対向する溶着面の間にヒータ板を配置し、ヒータ板を溶着面に当接させ、溶着面を加熱する。加熱の間は、溶着面が溶融するまでには至らず、枠材の移動は行われない。溶着面の溶融が十分な状態となったら、ヒータ板による溶着面の加熱を継続するとともに、溶着面の溶融で生じる溶融代に応じて枠材を矩形枠状の内側向きに僅かに移動させる。加熱溶融に伴って、溶着面の樹脂がヒータ面に沿って展延するが、このような枠材の移動により、展延した溶融樹脂を含めた溶着面とヒータ面との接触が確保され、十分な加熱が維持される。
【0006】
加熱工程において、溶着面の溶融が十分になったら、圧着の準備を行う。先ず、枠材を矩形枠状の外側向きに移動させ、溶着面をヒータ板から離脱させる。また、ヒータ板を、溶着面の間から枠体の外側向きに後退させ、隣接する溶着面同士が直接対向した状態とする。
圧着工程では、枠材を矩形枠状の内側向きに移動させ、対向する溶着面同士を密着させ、さらに指定された力で押し付ける。これにより対向する溶着面同士が圧着され、四辺の枠材が四隅で連結され、矩形枠状の枠体が形成される。
取出工程では、保持部材による各枠材の保持を解除し、枠体として取り出す。
このような枠体の製造装置および製造方法により、樹脂製の枠体の製造が行われている。
【0007】
前述のような枠体の製造においては、展延した溶融樹脂が枠体の表面に現れ、いわゆるバリとして品質上問題となることがある。このため、従来、展延に伴うバリ発生の問題および接合強度の問題が種々検討されている。
特許文献1では、枠材の端部の溶着面の周囲を保持部材で囲い、溶融樹脂がヒータ板の表面に沿って溶着面の外周側へ展延することを防止し、枠材の外側でのバリの発生を抑制している。
特許文献2では、枠材の端部の溶着面の周囲のうち、とくに製品の外観に影響する露出面に保持部材を当接させ、バリとなる溶融樹脂を枠材の内側に誘導している。特許文献2では、裏側に発生したバリにより接合断面積として利用し、接合強度を向上させている。
【0008】
一方、前述のように製造される枠体としては、表面に化粧用の表材が積層されることがある。このような表材つき枠体においては、前述したバリ発生の問題に加えて、表材の巻き込みによる接合強度の問題が検討されている。
特許文献3では、溶着強度が高い基材に溶着強度が低い表材が張られた枠材を接合する際に、接合部の断面において基材の領域が表材の領域より広くなるようにしている。
【0009】
前述した特許文献1〜3は、それぞれヒータ板で昇温して加熱溶融していたが、枠材の溶着面を溶融する手段としては、高周波振動あるいは摩擦による溶融も用いられる。
特許文献4では、対向する溶着面の間に加熱要素を配置するが、加熱要素は高周波振動により溶着面を溶融するものが例示されている。そして、加熱要素による溶着面の溶融が確実に継続されるように、加熱要素と枠材の保持部材とを機械的に連結し、互いに連携して対角方向に移動させる構造が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2008−221608号公報
【特許文献2】特開2010−150819号公報
【特許文献3】特開2010−150820号公報
【特許文献4】米国特許第7854246号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前述した特許文献1あるいは特許文献2では、枠材の端部の溶着面の周囲を保持部材で囲い、溶融樹脂を枠材の内側へ誘導することで、枠体の表面におけるバリの発生を抑制している。
これらの構成において、バリの発生が完全に防止できなかったとしても、バリの程度が軽微であれば、切削などの事後加工で十分に対応することができる。
【0012】
一方、前述した加熱工程において、保持部材により枠材を枠体内側向きに移動させる際に、溶融樹脂が枠材内側へ過剰に展延してしまうことがある。
このような場合、殆どの溶融樹脂が枠材の内側に向かい、外側の溶融樹脂が不足し、枠材同士の接合部分に凹状の境界線が生じることがある。
また、表材を張った枠材においては、表材までが枠材の内側に向かい、基材の溶着部分に入り込んでしまうことがある。このような状態では、基材同士の溶着が不十分となり、接合強度の確保が十分でなくなり、製品として利用できなくなる。
【0013】
前述のような溶融樹脂の枠材内側への過剰な展延を回避するべく、加熱工程における保持部材による枠材の枠体内側向きの移動を調節することが考えられる。
しかし、枠材の枠体内側向きの移動を実行する保持部材の駆動には、制御精度上の限界がある。また、特許文献1〜3の製造装置では、枠材の枠体内側向きの移動により、溶着面がヒータ板の表面に沿って枠体の外側向きに引きずられ、とくに枠体に形成された際にコーナー部分内側となる側では、溶融樹脂の展延が主に枠材の内側向き(枠体の外側向き)となる傾向が強いという問題があった。
【0014】
従って、前述した溶融樹脂の枠材内側への過剰な展延を回避するための効果的な対策が求められていた。
一方で、前述した特許文献1〜3のような、従来の装置構成を変更することは、設備コストの面でも好ましくなく、同様の装置構成を利用できることが望まれていた。
【0015】
本発明の目的は、装置構成を変更することなく、溶融樹脂の枠材内側への過剰な展延を回避できる枠体の製造方法および枠体の製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の枠体の製造方法は、熱可塑性樹脂で成型された複数の枠材を矩形枠状に配置し、各々の両端の溶着面を前記矩形枠状の対角方向に沿って配置し、隣接する前記枠材の前記溶着面同士を対向させておき、対向する前記溶着面の間にヒータ板を配置し、前記ヒータ板を前記溶着面に当接させ、前記溶着面を加熱しつつ、前記溶着面の溶融で生じる溶融代に応じて前記枠材を前記矩形枠状の内側向きに移動させ、前記溶着面の間から前記ヒータ板を離脱させ、溶融された前記溶着面同士を圧着して枠体を形成する枠体の製造方法であって、前記ヒータ板で前記溶着面を加熱しつつ前記枠材を前記矩形枠状の内側向きに移動させる際に、前記溶着面に対して前記ヒータ板を前記矩形枠状の内側向きに相対移動させることを特徴とする。
【0017】
このような本発明では、前述した従来と同様な準備、加熱および圧着の各工程を実行することにより、複数の枠材を溶着して枠体を製造することができる。
さらに、本発明では、ヒータ板で溶着面を加熱しつつ枠材を矩形枠状の内側向きに移動させる際に、溶着面に対してヒータ板を矩形枠状の内側向きに相対移動させる。この相対移動により、ヒータ板に当接されている溶着面の溶融樹脂の一部は、ヒータ板とともに矩形枠状の内側向きに誘導される。
【0018】
つまり、従来同様の枠材の内側向きの移動により溶融樹脂が外側向きに展延されるとともに、ヒータ板と溶着面との相対移動により、溶着面の溶融樹脂の一部は矩形枠状の内側向きに展延される。これにより、溶融樹脂の枠材内側への過剰な展延を回避できる。
とくに、表材を張った枠材を用いる際には、表材を矩形枠状の内側向きに誘導することができ、表材が枠材の内側に入り込むことを防止し、基材同士の溶着を確保することができる。
【0019】
このような本発明では、ヒータ板と溶着面との相対移動が行えればよく、従来の製造装置を機械的な変更なしに利用することができる。例えば、従来の製造装置において、ヒータ板の駆動機構と、枠材を保持する保持部材の駆動機構との動作を、それぞれ調節することで、本発明に利用可能な相対移動を実現することができる。具体的には、例えば各々の駆動機構の制御装置におけるプログラム変更等で対応することができ、実施がきわめて容易である。
【0020】
本発明の枠体の製造方法において、前記枠材の前記矩形枠状の内側向きの移動速度の前記溶着面に沿った方向の成分よりも大きい速度で、前記ヒータ板を前記枠体の内側向きに移動させることが望ましい。
【0021】
このような本発明の設定により、ヒータ板に当接されている溶着面の溶融樹脂の一部を、ヒータ板とともに矩形枠状の内側向きに誘導する効果が得られる。例えば、溶着面およびヒータ板が、枠材の長手方向に対して45度とされている場合、枠材の内側向きの移動速度の1.414倍(2の平方根倍)で計算される溶着面に沿った方向成分の速度を元に、例えばその1.1倍の相対速度などと設定することができる。
【0022】
なお、ヒータ板と溶着面との相対移動にあたっては、枠材およびヒータ板にそれぞれ駆動機構を設け、各々の移動速度を調整して相対移動を実現してもよく、例えば枠体とヒータ板との間に駆動機構を設け、両者を直接的に移動させるような構造としてもよい。要するに、本発明においては、ヒータ板と溶着面とを相対移動させ、溶着面の溶融樹脂の一部を矩形枠状の内側向きに誘導できればよい。
【0023】
本発明の枠体の製造方法において、前記枠材として、基材の表面に表材が張られたものを用い、前記ヒータ板の前記枠体に対する相対速度を、1.5倍以上2倍以下に設定することが望ましい。
本発明において、1.5倍以上2倍以下というヒータ板の枠体に対する相対速度の設定範囲は、溶融した表材が、ヒータ板の表面に沿って枠体の内側向きに展延するとともに、溶融した基材が、一部を除きヒータ板の表面に沿って枠体の外側向きに展延する速度として好適であるとの知見に基づく。
【0024】
このような本発明では、基材をヒータ板に沿って矩形枠状の外側および内側に展延しつつ、表材は専ら矩形枠状の内側向きに誘導することができる。従って、表材が枠材の内側に入り込むことを防止することができ、基材同士の溶着を確保することができる。
このような誘導が行われる状況は、枠材を構成する樹脂の特性、加熱温度および各部の移動速度にも依存する。従って、予めテスト加工を行い、適切な各部条件が得られるように調整することが望ましい。
【0025】
本発明の枠体の製造方法において、前記枠材を保持する保持部材と、前記保持部材を前記矩形枠状の内側向きに移動させる保持部材駆動機構と、前記ヒータ板と、前記ヒータ板を前記溶着面に沿って移動させるヒータ板駆動機構とを有する溶着装置を用い、前記保持部材駆動機構の移動速度と、前記ヒータ板駆動機構の移動速度とを、それぞれ制御することで、前記溶着面に対して前記ヒータ板を前記枠体の内側向きに相対移動させることが望ましい。
【0026】
このような本発明では、従来の製造装置の機械的構成をそのまま利用しつつ、例えば制御装置におけるプログラム変更などにより、本発明を簡単に実現することができる。
【0027】
本発明の枠体の製造装置は、熱可塑性樹脂で成型された複数の枠材を矩形枠状に配置し、各々の両端の溶着面を前記矩形枠状の対角方向に沿って配置し、隣接する前記枠材の前記溶着面同士を対向させておき、対向する前記溶着面の間にヒータ板を配置し、前記ヒータ板を前記溶着面に当接させ、前記溶着面を加熱しつつ、前記溶着面の溶融で生じる溶融代に応じて前記枠材を前記矩形枠状の内側向きに移動させ、前記溶着面の間から前記ヒータ板を離脱させ、溶融された前記溶着面同士を圧着して枠体を形成するための枠体の製造装置であって、前記枠材を保持する保持部材と、前記保持部材を前記矩形枠状の内側向きに移動させる保持部材駆動機構と、前記ヒータ板と、前記ヒータ板を前記溶着面に沿って移動させるヒータ板駆動機構と、前記保持部材駆動機構の移動速度および前記ヒータ板駆動機構の移動速度を制御する制御装置を有し、前記制御装置は、前記ヒータ板で前記溶着面を加熱しつつ前記枠材を前記矩形枠状の内側向きに移動させる際に、前記保持部材駆動機構の移動速度よりも前記ヒータ板駆動機構の移動速度を大きくし、前記溶着面に対して前記ヒータ板を前記矩形枠状の内側向きに相対移動させることを特徴とする。
【0028】
このような本発明の製造装置では、前述した本発明の枠体の製造方法で述べた作用効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、ヒータ板で溶着面を加熱しつつ枠材を矩形枠状の内側向きに移動させる際に、溶着面に対してヒータ板を矩形枠状の内側向きに相対移動させることで、ヒータ板に当接されている溶着面の溶融樹脂の一部を、ヒータ板とともに矩形枠状の内側向きに誘導することができる。これにより、本発明の枠体の製造方法および枠体の製造装置によれば、従来の製造装置から装置構成を変更することなく、溶融樹脂の枠材内側への過剰な展延を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の一実施形態の装置構成を示す模式図。
図2】前記実施形態の製造手順を示すブロック図。
図3】前記実施形態での溶着動作を示す模式図。
図4】前記実施形態での溶着部分を示す模式図。
図5】前記実施形態での溶着結果を示す模式図。
図6】従来手順での溶着動作を示す模式図。
図7】従来手順での溶着部分を示す模式図。
図8】従来手順での溶着結果を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態は、図1に示すように、建材等に利用される矩形枠状の枠体1を製造するために、熱可塑性樹脂製の枠材2を接合する。このために、製造装置9において、図2に示す製造手順が実行される。
【0032】
本実施形態で用いられる枠材2の両端には、枠材2の長手方向に対して45度に傾斜した溶着面3が形成されている。
また、本実施形態の枠材2は、図4あるいは図5に示すように、枠材2の主体をなす基材4の表面に、化粧用の表材5を張ったものである。枠材2では、溶着面3には専ら基材4が露出するが、枠材2の外側面となる面は表材5で覆われている。表材5は基材4とは異なる材質であり、一例であるが、基材4は塩化ビニルであり、表材5はアクリル系合成樹脂である。
【0033】
図1において、製造装置9は、枠体1に対応した矩形枠状の四辺に、それぞれ枠材2を保持する。そして、保持した枠材2の溶着面3同士を溶着することで、枠材2同士を接合し、これにより枠体1を形成する。
製造装置9には、枠体1に対応した矩形枠状の四隅に、それぞれ隣接する二辺の枠材2を保持するためのベース部材8が設置されている。
【0034】
ベース部材8は、図示しない駆動機構により、相互の距離を調整可能であり、これにより任意の長さの枠材2を用いて各種サイズの枠体1を製造することができる。
ベース部材8には、枠材2の端部を保持するための保持部材10と、保持部材10を移動させるための保持部材駆動機構11とが、それぞれ2つ設置されている。
【0035】
保持部材10は、それぞれブロック状に形成され、各々には枠材2の端部を挿通可能な保持孔12が形成されている。
保持部材10は、保持孔12が開口する側面のうち一方が45度に傾斜した傾斜面13とされている。枠材2の端部を保持孔12に挿通させた際、傾斜面13は枠材2の溶着面3と同一平面に配置することができる。
【0036】
これらの傾斜面13は、枠体1の対角方向に沿って配置され、2つの保持部材10は互いの傾斜面13同士を所定間隔で向かい合わせに配置されている。
なお、保持部材10は、保持孔12を通る分割面で2分割可能であり、枠材2の保持および枠体1となった状態での取り外しは、保持部材10を分割することで行う。
【0037】
保持部材駆動機構11は、電動モータおよびボールねじ等を用いて高精度な位置決めが可能な駆動機構であり、保持部材10をそれぞれが保持する枠材2と交差する方向(枠体1の矩形枠状の外側から内側へ向かう方向)へ移動させることができる。
【0038】
ベース部材8には、保持部材10で保持された枠材2の溶着面3を加熱するヒータ板20と、ヒータ板20を移動させるためのヒータ板駆動機構21とが設置されている。
【0039】
ヒータ板20は、例えば電気ヒータを内蔵した板状の部材であり、外部からの電力供給により表面が昇温され、電力供給の断続により加熱あるいは停止を切り替え可能である。
ヒータ板20は、同じベース部材8に設置された2つの保持部材10の傾斜面13の間に配置される。ヒータ板20の表面は、枠体1の対角方向に沿って配置され、両側の傾斜面13に対して一定の間隔をおいて向かい合わせに配置されている。
【0040】
ヒータ板駆動機構21は、電動モータおよびボールねじ等を用いて高精度な位置決めが可能な駆動機構であり、ヒータ板20を保持部材10の傾斜面13に沿った方向(枠体1の対角方向)へ移動させることができる。
【0041】
製造装置9は、前述した保持部材駆動機構11、ヒータ板20、ヒータ板駆動機構21を制御する制御装置7を有する。
制御装置7は、予め登録された動作プログラムに基づいて各部を制御するコンピュータシステムであり、本実施形態では図2に示す手順で各部を動作させることで、枠材2を溶着して枠体1を製造することができる。
【0042】
とくに、本実施形態の制御装置7では、高精度な移動が可能な保持部材駆動機構11およびヒータ板駆動機構21の制御により、ヒータ板20の位置および移動速度と、枠体1の溶着面3の位置および移動速度とを、それぞれ高精度に制御することができる。これにより、製造装置9は、保持部材10に保持された枠材2の溶着面3に対して、これを加熱溶融させるヒータ板20の表面を、枠体1の内側向きに相対移動させることができる。
【0043】
図2には、制御装置7により実行される製造装置9における動作手順が示されている。
枠体1の製造にあたっては、先ず、準備工程S1により、接合すべき枠材2を製造装置9にセットする。
準備工程S1では、制御装置7からの指令により、保持部材駆動機構11が作動し、保持部材10を所定の装着位置まで後退(枠体1の外側向きに移動)させる(処理S11)。なお、ヒータ板駆動機構21は、枠体1の外側の後退位置に維持しておく。
【0044】
保持部材10が装着位置で停止したら、制御装置7は作業者による指示を待機する。
この間に、作業者が、製造装置9に4本の枠材2を順次搬入し、搬入した枠材2の両端を一対の保持部材10に保持させてゆく(処理S12)。
【0045】
枠材2のセットができたら、作業者の操作により、制御装置7での処理が再開され、加熱工程S3が実行される。
加熱工程S3では、制御装置7からの指令により、ヒータ板駆動機構21が作動し、ヒータ板20を前進(枠体1の内側向きに移動)させて所定の加熱位置に到達させ、保持部材10で保持されている一対の枠材2の溶着面3の間隔に、ヒータ板20を導入してゆく(処理S21)。
並行して、ヒータ板20においては、制御装置7からの指令により、加熱が開始されて表面が昇温される(処理S22)。
【0046】
ヒータ板20の昇温が進む間に、制御装置7からの指令により、保持部材駆動機構11が作動し、保持部材10を前進(枠体1の内側向きに移動)させる(処理S23)。
保持部材10が所定の溶着位置に到達すると、枠材2の溶着面3は、それぞれヒータ板20の表面に面接触した状態とされる(処理S24)。そして、加熱の進行に伴って、溶着面3は表面から所定深さまで加熱されてゆく(処理S25)。
【0047】
ヒータ板20による溶着面3の加熱(処理S22)を継続しつつ、制御装置7からの指令により、保持部材駆動機構11およびヒータ板駆動機構21は連続して作動される。
【0048】
保持部材駆動機構11は、保持部材10を、前述した溶着位置(処理S23)から連続して更に前進(枠体1の内側向きに移動)させる(処理S31)。
この溶着位置からの前進の移動距離が所定の溶融代Dhとされる。
この前進により、溶着面3の溶融樹脂は、圧迫されてヒータ板20の表面に沿って展延する(処理S32)。
【0049】
保持部材駆動機構11の前進による溶着面3の展延は、専ら枠体1の外向きに生じる。
図3に示すように、保持部材10が前進する動き10Mがあると、図4に示すように、枠材2の端部は、ヒータ板20の表面のうち、枠体1の外側向き(図4の左上方向)に押し曲げられる。これにより、溶着面3の溶融樹脂は、枠体1の外側向きの展延部31を生じる。
【0050】
このような枠体1の外向きの展延に対し、本実施形態では、ヒータ板20を溶着面3に対して相対移動させることで、枠体1の内側向きの展延を発生させる。
ヒータ板駆動機構21は、ヒータ板20を加熱位置から連続して前進(枠体1の内側向きに移動)させる(処理S33)。この加熱位置から前進する移動距離は所定の調整量Daとされる。
【0051】
ヒータ板駆動機構21における調整量Daは、前述した保持部材駆動機構11における溶融代Dhの1.414倍(2の平方根)よりも大きく設定されている。
このような設定により、ヒータ板20の表面は、溶着面3に対して、枠体1の内側向き(図4の右下方向)へ相対移動することになる。
このようなヒータ板駆動機構21の前進が行われることで、前述した溶着面3の展延(処理S32)では、溶融樹脂の一部が、枠体1の内向きに生じる。
【0052】
図3に示すように、ヒータ板20が前進する動き20Mがあると、図4に示すように、溶着面3の溶融樹脂の一部は、ヒータ板20の表面に沿って枠体1の内側向き(図4の右下方向)に引きずられ、前述した展延部31とは逆向きの展延部32を生じる。
展延部32は、主に当該側に張られている表材5の溶融樹脂で形成され、基材4の溶融樹脂の一部も含まれる。
【0053】
このように、本実施形態の加熱工程S3では、保持部材駆動機構11およびヒータ板駆動機構21により、保持部材10およびヒータ板20の移動が行われ、とくにヒータ板20の表面が溶着面3に対して枠体1の内側向きに相対移動することで、通常の展延部31に加えて、枠体1の内側向きの展延部32が形成される。
【0054】
加熱工程S3における処理S31〜S33が完了したら、制御装置7は保持部材駆動機構11を後退させ(処理S34)、保持部材10およびこれに保持された枠材2を枠体1の外側へ僅かに変位させ、枠材2の溶着面3(図4の展延部31,32を含む)をヒータ板20の表面から離脱させる(処理S35)。
【0055】
さらに、制御装置7は、ヒータ板駆動機構21を所定の待避位置(ヒータ板20を一対の溶着面3の間から外れた位置)まで後退させる(処理S36)。この時点で、ヒータ板20の加熱(処理S22)を停止する。
これらにより加熱工程S3が完了する。
【0056】
加熱工程S3が完了したら、制御装置7は圧着工程S4を実行する。
圧着工程S4では、再び保持部材駆動機構11を前進させ(処理S41)、枠材2同士を近接させ、対向する溶着面3同士を圧着し、各々の溶融樹脂同士を溶着させる(処理S42)。
【0057】
図5に示すように、各枠材2の溶着面3においては、枠体1の外側向きの展延部31および内側向きの展延部32が形成されており、これらの展延部31,32を含む広い面積で溶着面3同士の溶着が行われる。
この際、枠材2の表材5は、専ら展延部32に含まれ、展延部31は基材4のみで形成されている。これにより、互いに溶着された溶着面3においては、大きな面積にわたって基材4同士の溶着が確保され、強度を確保することができる。
【0058】
圧着工程S4が完了したら、取出工程S5を実行する。
取出工程S5では、作業者が全ての保持部材10を分割し、一体化された枠体1を取り出す。
【0059】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
本実施形態では、準備工程S1、加熱工程S3、圧着工程S4および取出工程S5を順次実行することにより、複数の枠材2を溶着して枠体1を製造することができる。
この際、本実施形態では、加熱工程S3において、ヒータ板20で溶着面3を加熱しつつ、枠材2を枠体1となる矩形枠状の内側向きに移動させる際に、溶着面3に対してヒータ板20を矩形枠状の内側向きに相対移動させる。この相対移動により、ヒータ板20に当接されている溶着面3の溶融樹脂の一部を、ヒータ板20とともに矩形枠状の内側向きに誘導することができる。
【0060】
つまり、加熱工程S3の説明で、図4により説明したように、溶着面3には、枠材2の内側向きの動き10Mにより、枠体1の外側向きの展延部31が形成される。また、ヒータ板20の内側向きの動き20Mにより、ヒータ板20と溶着面3とが相対移動し、溶着面3の溶融樹脂の一部が内側向きに展延され、展延部32が形成される。
つまり、溶着面3の溶融樹脂が、枠材2の内部へ過剰に展延することを回避できる。
【0061】
本実施形態では、基材4に表材5を張った枠材2を用いるが、溶着面3において溶融した表材5は、専ら枠体1の内側向きの展延部32側へ誘導することができる。これにより、表材5が展延部31内に入り込むことを防止でき、展延部31においては基材4同士の溶着を確保することができる。
【0062】
本実施形態では、本発明に基づくヒータ板20の移動、とくに溶着面3に対する相対移動を行うが、これらが行われない場合は、以下のようになる。
図6において、保持部材10が前進する動き10Mがあると、図7のように、枠材2の端部は、ヒータ板20の表面のうち、枠体1の外側向き(図7の左上方向)に押し曲げられる。これにより、溶着面3の溶融樹脂は、枠体1の外側向きの展延部31を生じる。
【0063】
しかし、図6において、ヒータ板20の移動(図3図4の動き20M)はなく、ヒータ板20の溶着面3に対する相対移動もなく、図7において、溶着面3に枠体1の内側向きの展延部(図4参照)は生じない。このように、溶着面3の展延は、専ら外側向き(図7の左上方向)のみとなり、基材4とともに表材5も外側向きに曲げられてしまう。
このような状態が、従来の問題であり、図7のような展延状態の溶着面3同士を溶着させた場合、図8のような溶着結果となる。
【0064】
図8において、枠材2を接合して枠体1が形成されるが、溶着面3においては、展延部31で基材4同士の溶着が行われるものの、枠体1の内側では、表材5が基材4の間に入り込み、十分な溶着強度が得られず、製品として用いられなくなる可能性もある。
さらに、本実施形態のように、図4に示す展延部32が形成されず、接合された枠材2の間に、凹状の接合線33が発生する可能性もある。
【0065】
このような従来方式に対し、本実施形態によれば、ヒータ板20の溶着面3に対する相対移動により、展延部32を形成することができ、これにより従来方式の問題である溶着強度および接合線33をともに解決することができる。
【0066】
さらに、本実施形態では、製造装置9として、ベース部材8、保持部材10、保持部材駆動機構11、ヒータ板20、ヒータ板駆動機構21および制御装置7を用いたが、これらは従来の製造装置と共通の構成であり、従来の製造装置をそのまま用いて容易に実施することができる。
また、従来の製造装置を流用しつつ、制御装置7のプログラムを変更することで、ヒータ板20と溶着面3との相対移動を実現することができ、この点でも実施がきわめて容易である。
【0067】
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形等は、本発明に含まれるものである。
例えば、前述した実施形態では、溶着面3の加熱にあたって、加熱工程S3では、加熱の初期段階から、ヒータ板20の加熱位置よりも先の調整量Daを足した位置までの連続移動を開始し、かつ、枠材2の保持部材10の溶着位置よりも先の溶融代Dhを足した位置までの連続移動を開始したが、例えば、ヒータ板20および保持部材10を加熱位置および溶着位置に止めて枠材2の溶着面3がそれぞれヒータ板20の表面に面接触した状態とし、溶着面3が表面から所定深さまで加熱されていく予備加熱工程(処理S21〜S25)と、前述した予備加熱工程における予備加熱が開始されて所定時間経過したら、制御装置7からの指令により、前述した処理S31〜S36を行う本加熱工程との双方を加熱工程S3として行ってもよい。
【0068】
前述した実施形態では、製造装置9に対する枠材2の搬入、および一体化された枠体1の取り出しを、作業者が行うとしたが、自動搬送装置などを組み合わせてもよい。
前述した実施形態では、制御装置7により各工程の進行を行ったが、この際、所定時間の経過に基づく進行制御に限らず、加熱に伴う溶着面3の昇温を測定し、これらを確認して次の工程に進むような制御を行ってもよい。
【0069】
前述した実施形態では、枠材2として、基材4に表材5を張ったものを用いたが、表材5がない基材4だけの枠材2を用いてもよい。
この場合でも、基材4の溶融樹脂が枠体1の外側向きのみに展延することによる問題、例えば図8の凹状の接合線33などを解消することができ、従来にない効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、枠体の製造方法および枠体の製造装置として利用でき、熱可塑性樹脂製の枠材を矩形枠状に配置し、各々の端部を相互に溶着して枠体とする枠体の製造に利用することができる。
【符号の説明】
【0071】
1…枠体
2…枠材
3…溶着面
4…基材
5…表材
7…制御装置
8…ベース部材
9…製造装置
10…保持部材
11…保持部材駆動機構
12…保持孔
13…傾斜面
20…ヒータ板
21…ヒータ板駆動機構
31,32…展延部
33…接合線
Da…調整量
Dh…溶融代
S1…準備工程
S3…加熱工程
S4…圧着工程
S5…取出工程
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8