(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ボリュームV(1)からV(N−1)を二股に分ける前記誘電体材料のボリュームV(N)の一部は、ボリュームV(1)からV(N−1)のすべてのボリュームの全断面を二股に分ける、請求項1に記載の誘電体共振器アンテナ。
前記信号フィードは、前記接地構造体と電気的に接触せずに、前記接地構造体の開口部内に配置され、前記信号フィードが電磁的に結合された前記誘電体材料の複数のボリュームのうちの前記1つ内に配置される、請求項1または2に記載の誘電体共振器アンテナ。
ボリュームV(1)からV(N−1)を二股に分けるボリュームV(N)の前記一部は、互いの鏡像であるボリュームV(1)からV(N−1)の第1サブボリュームおよび第2サブボリュームを形成する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の誘電体共振器アンテナ。
ボリュームV(1)からV(N−1)を二股に分けるボリュームV(N)の前記一部が、前記ボリュームV(1)からV(N−1)を前記誘電体材料のボリュームV(N)によって分ける、請求項1〜6のいずれか一項に記載の誘電体共振器アンテナ。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書に開示された実施形態は、広帯域誘電体共振器アンテナ(DRA)アレイを構築するために有用な異なる構成を含み、その異なる構成は、異なる厚さ、異なる誘電率、または、異なる厚さおよび異なる誘電率の両方を有する誘電体層の共通構造を採用する。特定形状の多層DRAは、各層について選択された誘電率に依存する。各多層シェルは、例えば、円筒形、楕円形、卵形、ドーム形または半球形であり得、または、本明細書に開示された目的に適した任意の他の形状であり得る。コアにおける第1相対極小値から、コアおよび外層間では相対極大値へ、そして、外層において第2相対極小値へと戻すよう、異なる積層シェル上で誘電率を変化させることによって、広帯域幅(例えば50%超)を達成することができる。シフトシェル構成を採用することにより、または、積層シェルに非対称構造を採用することにより、バランスのとれた利得を達成することができる。各DRAは、非常に広い帯域幅を達成するために、垂直線延長を伴う同軸ケーブルであり得る信号フィードを介して、または、DRAの対称性に応じて異なる長さおよび形状の導電性ループを介して、または、マイクロストリップ、導波路もしくは表面集積導波路を介して、給電される。本明細書に開示されたDRAの構造は、圧縮もしくは射出成形、三次元印刷などの三次元材料堆積プロセス、または、本明細書に開示された目的に適した任意の他の製造プロセスなどの方法を用いて製造され得る。
【0016】
本明細書に開示されたDRAのいくつかの実施形態は、広帯域および高利得が所望されるマイクロ波およびミリ波用途における使用に、マイクロ波およびミリ波用途におけるパッチアンテナアレイの交換に、10から20GHzレーダ用途における使用に、または、バックホール用途ならびに77GHz放射器およびアレイにおける使用に、適している。異なる実施形態が、本明細書に提供されるいくつかの図面を参照して説明されるであろう。しかし、ある実施形態で見られるものの、別の実施形態では見られない特徴、例えば以下に詳細に説明されるフェンスなどが、他の実施形態で採用され得ることは、本明細書の開示から理解されるであろう。
【0017】
一般に、DRAのファミリーが本明細書に記載され、各ファミリーメンバーは、導電性接地構造体上に配置された誘電体材料の複数のボリュームを備える。複数のボリュームのうちの各ボリュームV(i)(i=1からNであり、iおよびNは整数であり、Nはボリュームの合計数を示す)は、以前のボリューム上に配置され少なくとも部分的に以前のボリュームを埋め込む積層シェルとして構成され、V(1)は、最内層/ボリュームであり、V(N)は、最外層/ボリュームである。実施形態において、積層シェルV(i>1)からV(N)のうちの1つ以上などの下にあるボリュームを埋め込む積層シェルには例えば、下にあるボリュームが100%完全に埋め込まれている。しかし、別の実施形態では、下にあるボリュームを埋め込む積層シェルV(i>1)からV(N)のうちの1つ以上には、意図的に、下にあるボリュームが少なくとも部分的にのみ埋め込まれ得る。下にあるボリュームを埋め込む積層シェルがそのように100%完全に埋め込む本明細書に記載のこれらの実施形態では、このような埋め込みがまた、製造またはプロセス変形例に起因して、それが意図的であるか否かにかかわらず、または、1つ以上の意図的な空隙または穴を含むことに起因してさえ、上にある誘電体層中に存在し得る微小空隙を包含することが理解されるであろう。このように、100%完全にという用語は、ほぼ完全に100%を意味すると最良に理解される。本明細書に記載の実施形態は、Nを奇数として示しているが、本発明の範囲はそのように限定されないことが企図されており、つまり、Nが偶数であり得ることが企図される。本明細書に記載および図示されているように、Nは3以上である。誘電体材料の複数のボリュームのうちの直接隣接する(すなわち密接接触する)ものの誘電率(ε
i)は、層ごとに異なり、一連のボリュームにおいて、i=1における第1相対極小値から、i=2からi=(N−1)における相対極大値に、そして、i=Nにおける第2相対極小値に戻る範囲にわたる。実施形態では、第1相対極小値は、第2相対極小値に等しい。別の実施形態では、第1相対極小値は、第2相対極小値とは異なる。別の実施形態では、第1相対極小値は、第2相対極小値未満である。例えば、5層(N=5)を有する非限定的な実施形態では、誘電体材料の複数のボリュームの誘電率(i=1から5)は、ε
1=2、ε
2=9、ε
3=13、ε
4=9およびε
5=2であり得る。しかし、本発明の実施形態が、これらの正確な誘電率の値に限定されず、本明細書に開示された目的に適した任意の誘電率を包含することが理解されるであろう。DRAの励起は、誘電体材料の複数のボリュームのうちの1つ以上に電磁的に結合された、例えば銅線、同軸ケーブル、マイクロストリップ、導波路、表面集積導波路または導電性インクなどの信号フィードによって提供される。DRAに直接、埋め込まれているこれらの信号フィードでは、信号フィードは、誘電体材料の複数のボリュームのうちの1つへと接地構造体内の開口部を介して、接地構造体に電気的に接触せずに、接地構造体を通過する。本明細書で使用される場合、誘電体材料への言及は、約1標準大気圧(1気圧)および温度(20℃)での比誘電率(ε
r)を有する空気を含む。このように、ボリュームV(1)およびボリュームV(N)などの本明細書に開示された誘電体材料の複数のボリュームのうちの1つ以上は、非限定的に例示するように空気であり得る。
【0018】
以下でより詳細に議論される、超広帯域ホイップアンテナを形成するDRAの実施形態では、フィード線は、最内層V(1)に電磁的に結合される。また以下でより詳細に説明される広帯域の上半分空間アンテナを形成するDRAの実施形態では、フィード線は、限定されないが例えばV(2)などの、最内層以外の層に電磁的に結合される。
【0019】
フットプリントの2D形状、ボリュームの3D形状、所与の複数のボリュームのうちの1つのボリュームの別のボリュームに対する対称性または非対称性、および、積層シェルの最外ボリュームを取り囲む材料の有無などの、積層ボリュームに対する他の変形例が、所望の結果を達成するために利得または帯域幅をさらに調整するために採用され得る。上記の一般化された説明と一致するDRAのファミリーの一部であるいくつかの実施形態が、本明細書で提供されるいくつかの図面を参照して以下で説明される。
【0020】
図1Aは、導電性接地構造体102、および、N個のボリュームを含む接地構造体102上に配置された誘電体材料の複数のボリューム104を有する実施形態に従ったホイップ型DRA100の側面図を示し、Nは3以上の整数であり、誘電体材料の複数のボリューム104は、連続および順次積層ボリュームV(i)を形成するように配置され、iは1からNの整数であり、ボリュームV(1)は最内ボリューム104.1を形成し、後続のボリュームV(i+1)は、ボリュームV(i)上に配置されボリュームV(i)を埋め込む積層シェル104.2、104.3、104.4を形成し、ボリュームV(N)は、ボリュームV(1)からV(N−1)のすべてのボリュームを埋め込む外側ボリューム104.5を形成する。
図1Aの実施形態に見られるように、N=5である。しかし、本発明の範囲は、N=5に限定されないことが理解されるであろう。実施形態において、層数Nは、例えば数百、数千または数万とすることができる。
【0021】
本明細書で使用されるように、接地構造体という用語は、接地面であることが当技術分野で知られている。しかし、接地面は、事実上、形状が平面であり得るが、形状が非平面でもあり得ることが理解されるであろう。このように、接地構造体という用語は、平面および非平面電気接地の両方を包含することが意図される。
【0022】
誘電体材料の複数のボリューム104の直接隣接ボリュームは、異なる誘電率値を有し、その異なる誘電率値は、ボリュームV(1)における相対極小値から、ボリュームV(2)からボリュームV(N−1)の1つにおける相対極大値に、そしてボリュームV(N)における相対極小値に戻る範囲にわたる。比誘電率の値は、以下でさらに議論される。
【0023】
実施形態では、誘電体材料の複数のボリューム104の直接隣接ボリュームは、異なる誘電率値を有し、その異なる誘電率値は、ボリュームV(1)における相対極小値から、ボリュームV((N+1)/2)における相対極大値に、そして、V(N)における相対極小値に戻る範囲にわたり、Nは奇数の整数である。
【0024】
図1Aの実施形態では、信号フィード106は、接地構造体102と電気的に接触せずに、接地構造体102の開口部108内に配置され、信号フィード106は、誘電体材料複数のボリュームのうちの1つのボリューム内に完全に配置され、そこに電磁的に結合される。
図1Aの実施形態において、信号フィード106は、誘電体材料の第1ボリュームV(1)104.1内に完全に配置され、誘電体材料の第1ボリュームV(1)104.1に電磁的に結合されている。実施形態では、誘電体材料の複数のボリュームのうちの各ボリューム104.1から104.5は、信号フィード106の長手方向軸107(例えば、
図1Bに示されるz軸を参照)に対して平行に、かつ、それに対して中央配置される中央長手方向軸105を有しており、信号フィード107の長手方向軸は、接地構造体102に垂直である。本明細書で使用される場合、接地構造体に垂直という表現は、接地構造体を電気的に均等な平面接地構造体を有すると解釈することができ、信号フィードが電気的に均等な平面接地構造体に垂直に配置される構造的配置を担うことを意図する。
【0025】
図1Aに示すDRA100は、
図1Bに示すように、広帯域無指向性ドーナツ状直線偏光放射パターン110を生成し、これは、
図1Cに示すように、帯域幅および3dBの利得を有する。本明細書で使用される場合、「dB」という用語は、国際的に認識されている用語「等方性放射器に対するデシベルdBi」を意味する。
図1Aに示す分析的にモデル化された実施形態では、DRA100の誘電体材料の複数のボリューム104は、8mmの高さを有し、円形の断面を有する円筒形状である。しかし、本明細書に開示される本発明の範囲内に留まったまま、例えば異なる高さまたは楕円形断面を有するDRAなどの他の寸法および断面形状が、所望の放射パターンを達成するために採用され得ることが理解されるであろう。
【0026】
図2Aは、導電性接地構造体202、および、N個のボリュームを含む接地構造体202上に配置された誘電体材料の複数のボリューム204を有する実施形態に係る積層DRA200の側面図を示し、Nは3以上の整数であり、誘電体材料の複数のボリューム204は、連続および順次積層ボリュームV(i)を形成するように配置され、iは1からNの整数であり、ボリュームV(1)は最内ボリューム204.1を形成し、後続のボリュームV(i+1)は、ボリュームV(i)上に配置されボリュームV(i)を埋め込む積層シェル204.2、204.3、204.4を形成し、ボリュームV(N)は、ボリュームV(1)からV(N−1)のすべてのボリュームを埋め込む外側ボリューム204.5を形成する。
図2Aの実施形態に見られるように、N=5である。しかし、本発明の範囲は、既に上述したように、N=5に限定されないことが理解されるであろう。
【0027】
誘電体材料の複数のボリューム204の直接隣接ボリュームは、異なる誘電率値を有し、その異なる誘電率値は、ボリュームV(1)における相対極小値から、ボリュームV(2)からV(N−1)の1つにおける相対極大値に、そしてボリュームV(N)における相対極小値に戻る範囲にわたる。例示の誘電率の値は、以下でさらに議論される。
【0028】
信号フィード206は、接地構造体202と電気的に接触せずに、接地構造体202の開口部208内に配置され、信号フィード206は、誘電体材料の第1ボリュームV(1)204.1以外の誘電体材料の複数のボリュームのうちの1つのボリューム内に完全に配置され、そこに電磁的に結合される。
図2Aの実施形態において、信号フィード206は、誘電体材料の第2ボリュームV(2)204.2内に完全に配置され、そこに電磁的に結合されている。
【0029】
図2Aおよびさらに以下に説明される
図4Aに示されるように、実施形態に係るDRAは、互いに対して中央配置された誘電体材料の複数のボリューム204を含む。すなわち、誘電体材料の複数のボリューム204の各ボリュームは、互いに共存して接地構造体202に垂直である中央長手方向軸205を有する。
【0030】
別の実施形態に係るDRAは、さらに後述する
図5Aに示すように、誘電体材料の複数のボリュームを含み、これは互いに同一の横方向に中央でシフトされる。
図2Aに示すDRA200は、
図2Bおよび
図2Dに示すように、ほぼ7dBの利得で広帯域無指向性の上半分空間直線偏光放射パターン210を生成し、これは
図2Cに示すように−10dBで約50%の帯域幅および−20dBで約25%の帯域幅を有する。
図1Aおよび
図2A、ならびに、
図1Bおよび
図2Bを比較することによって分かるように、異なる励起位置で異なる誘電体材料の同様に配置された積層シェルを使用すると、実質的に異なる放射パターンが生成される。構造的特徴およびこのような違いとなるその変化について、
図3Aから
図3Gを参照して説明する。
【0031】
図3Aは、
図1Aに示すようにDRA100を示し、
図3Gは、
図2Aに示すようにDRA200を示す。
図3Bから
図3Fは、DRA100をDRA200へと修正するために取り得る概念ステップを示し、DRA100および200の両方は、上述した誘電率ε
1=2、ε
2=9、ε
3=13、ε
4=9およびε
5=2を有する誘電体材料の5層シェルを有する。例えば
図3Bでは、修正DRA300.1は、DRA100のランチャー部分112と構造的に同様のランチャー部分302.1を有するが、DRA100の導波路部114に対して修正された導波路部分304.1を有している。
図3Bに示すように導波路部分304.1を修正することにより、フィールド線306.1は、DRA100のものに対して曲げられており、これは、混合対称性および混合偏光を生成するために放射パターンモードを修正する。
図3Cにおいて、導波路部分304.2は、さらなる混合対称性、混合パターンモードおよび混合直線円偏光を生成するためにフィールド線をさらに曲げるようにさらに修正される。
図3Cの実施形態では、導波路部分304.2の曲げにより穴306(例えば、空気)が生じ、その中に埋め込まれた穴306を有する誘電体材料の9つの積層シェルを構造が有するように見えるようになる。
図3Dに示すように、接地構造体308に結合された導波路部分304.3の半ループを完成させることによって、放射パターンの直線偏光が生じる。
図3Dの実施形態において、穴306は、完全に誘電体材料の9つの積層シェルで囲まれている。
図3Eにおいて、中央穴306(
図3Dに示されている)と誘電体材料の4つの内部層(
図3Dに示されている)とが除去され、これにより、再び上記の誘電率ε
1=2、ε
2=9、ε
3=13、ε
4=9およびε
5=2を有する誘電体材料の5層シェルを有するDRA300.4が作成される。しかし、DRA100とは反対に、DRA300.4は、誘電体材料の積層シェルに対してもはや中央配置されない信号フィード310を有している。
図3Eの実施形態は、直線偏光であるが、非対称な放射パターンを伴う拡張された帯域幅をもたらす。
図3Fに示すように、第2シェルV(2)に信号フィード310を配置することによって、放射パターンのより良好な整合および改善された対称性がもたらされる。
図3Gは、DRA200の構造に到達するために誘電体材料の積層シェルの比率を修正する最終的な変換ステップを示し、これは、
図2Bに示すように、広帯域無指向性の上半分空間直線偏光放射パターンを有する多層DRA設計をもたらす。
【0032】
上記から分かるように、誘電体材料の積層シェルの構成および積層シェル内の信号フィードの配置への変形により、所与のDRAについての実質的に異なる調整された放射パターンをもたらすことができる。本発明の範囲内のDRAの他の実施形態について、
図4から
図12を参照して以下に説明する。
【0033】
図4Aおよび
図4Bは、DRA200と同様のDRA400を示すが、5つとは違って誘電体材料の3層シェルを有している。DRA200と同様に、DRA400は、接地構造体402上に配置された誘電体材料の複数のボリューム404を伴う接地構造体402を有している。
図4Aおよび
図4Bに示された非限定的な実施形態では、第1ボリュームV(1)404.1は誘電率ε
1=2.1を有し、第2ボリュームV(2)404.2は誘電率ε
2=9を有し、第3ボリュームV(3)404.3は誘電率ε
13=13を有する。
図2Aの実施形態と同様に、
図4Aの実施形態は、第2ボリュームV(2)404.2内に完全に配置された信号フィード406を有している。また
図2Aの実施形態と同様に、
図4Aの実施形態は、互いに共存して接地構造体402に垂直に配向された各ボリュームの各中央長手方向軸405につき、互いに中央配置された誘電体材料の複数のボリューム404を有する。
図4Bに示すように、誘電体材料の複数のボリューム404は、楕円形の断面形状を有し、これは、本明細書に開示された他の実施形態が楕円形以外の断面形状を有するので非限定的であるが、異なる放射パターンを実現するように異なる形状の使用を単に例示することが意図されている。
図4Aおよび
図4Bに示された分析的にモデル化された実施形態では、DRA400の誘電体材料の複数のボリューム404は、5.4mmの高さおよび7.2mmの楕円の長手方向軸に沿う外側寸法を有する。
【0034】
図5Aおよび
図5Bは、DRA400と同様のDRA500を示すが、誘電体材料の複数のボリューム504のうちの各ボリューム(積層シェル504.1、504.2、504.3)は、互いに対して平行であり、かつ、互いに対して同じ横方向に中央で横シフトされる中央長手方向軸505.1、505.2、505.3を有しており、接地構造体502に結合され、信号フィード506が第2ボリュームV(2)504.2内に配置され、各長手方向軸505.1から505.3は、接地構造体502に垂直である。シェルをシフトすることにより、z軸周りのよりバランスのとれた利得を達成することができる。利得のバランスをとることによって、単一DRAの利得は、放射パターンにおける近接場球対称性で8dBに近づくことができると企図される。
【0035】
図6Aおよび
図6Bは、DRA400と同様のDRA600を示すが、誘電体材料の複数のボリューム604(積層シェル604.1、604.2、604.3)は、例えば1から3の間の誘電率を有する誘電体材料などの容器616内に埋め込まれており、誘電体材料の複数のボリューム604の各ボリュームは、互いに対して平行であり、かつ、中央配置される中央長手方向軸605を有しており、誘電体材料の複数のボリューム604は、容器616の中央長手方向軸617に対して横方向に中央でシフトされ、第2ボリュームV(2)604.2内に配置された信号フィード606で接地構造体602に結合されている。容器616の中央長手方向軸617は、接地構造体602に垂直、かつ、誘電体材料の複数のボリュームの604の各ボリュームの中央長手方向軸605と平行に配置される。誘電体材料の複数のボリュームが互いに対して中央配置され、かつ、容器に対して横方向に中央でシフトされるこのような構成は、所望のバランスのとれた利得を達成するための別の方法である。
図6Aおよび
図6Bに示す分析的にモデル化された実施形態では、DRA600の誘電体材料の複数のボリューム604は、8mmの楕円の長手方向軸に沿う外側寸法を有し、容器616は、16mmのフットプリント直径を有する。
【0036】
図6Aおよび
図6Bを参照して、実施形態において、誘電体材料の複数のボリューム604が、誘電体材料の複数のボリューム604の正反対側に信号フィード606から延びる第1方向を有する第1幾何学経路をその中に画定し、第1幾何学経路の第1方向と直交する第2方向を有する第2幾何学経路をその中に画定し、第2幾何学経路が誘電体材料の複数のボリューム604の楕円形状のために第1幾何学経路の実効誘電率未満である実効誘電率を有することを言及することは注目に値する。第1幾何学経路に沿う実効誘電率よりも小さくなるよう第2幾何学経路に沿う実効誘電率を調整することにより、電界線についての主要経路は、(楕円の長軸方向にて信号フィードから正反対側に向かう)好ましい第1幾何学経路に沿うことになり、得られたDRA600は、第1幾何学経路に沿って好ましいTEモード放射を提供し、(楕円の短軸方向にて第1幾何学経路に直交する)好ましくない第2幾何学経路に沿って好ましくないTEモード放射の抑制を提供し、電界線についての好ましくない第2幾何学経路は、主要な第1幾何学経路に直交する方向となる。そして、本明細書のすべての開示から、本明細書において上述したように第2幾何学経路に沿う実効誘電率を第1幾何学経路に沿うものよりも小さく調整することが、採用される信号フィードの種類とは無関係であろうことが理解されるであろう。
【0037】
実際問題として、DRA100、200、400および500に関して本明細書で論じた誘電体材料の積層ボリュームはまた、各容器116、216、416および516内に埋め込まれ得、本明細書に開示された目的のために本明細書に開示された方法で、関連する容器に対して中央配置または横シフトのいずれかとすることができる。任意およびすべてのこのような組合せは、本明細書に開示された発明の範囲内であると考えられる。
【0038】
容器116、または、他の図を参照して本明細書に開示される任意の他に列挙された容器は、いくつかの例では、最外ボリュームV(N)であり得ることは上記から理解され、容器という用語および最外ボリュームV(N)という用語は、本明細書に開示された様々な誘電体材料の複数のボリューム間の幾何学関係をより具体的に説明するために使用される。
【0039】
所望のバランスのとれた利得を達成するための別の方法は、
図7Aおよび
図7Bに示され、これらは、接地構造体702上に配置され1から3の間の誘電率を有する硬化樹脂からなる容器716を含むDRA700を示し、誘電体材料の複数のボリューム704(積層シェル704.1、704.2、704.3)は、第2ボリュームV(2)704.2内に配置された信号フィード706を伴って容器716内に埋め込まれ、誘電体材料の複数のボリューム704の各ボリュームは、互いに対して中央配置され容器716の長手方向軸717に対して中央配置された中央長手方向軸705を有し、誘電体材料の複数のボリューム704の外側ボリュームV(3)704.3は、傾斜頂部718および平坦頂部720によって表されるように非対称形状を有しており、これは、所望のバランスのとれた利得を生成するために放出された放射パターンを整形するように機能する。容器716の中央長手方向軸717は、接地構造体702に垂直かつ誘電体材料の複数のボリューム704の各ボリュームの中央長手方向軸705に平行に配置されている。外側ボリュームV(3)704.3のみが非対称形状を有するように示されているが、他の層もまた、非対称形状に形成され得ることが理解されるであろう。しかし、出願人は、単に外層V(N)における非対称形状の形成が、所望のバランスのとれた利得を達成するために放射パターンを変更するのに十分であることを分析モデリングにより発見した。
【0040】
図1Aに示すホイップ型DRAの変形例が
図8Aに示され、そこではDRA800が示され、誘電体材料の複数のボリューム804の各ボリューム(積層シェル804.1、804.2、804.3)および埋め込まれた信号フィード806がアーチを形成し、誘電体材料の複数のボリューム804の各アーチ形ボリュームが、接地構造体802上に配置されたその両方の端部803、805を有し、1から3の間の誘電率を有する容器816内に埋め込まれている。アーチを形成するための誘電体材料の複数のボリューム804および埋め込まれた信号フィード806の曲げにより、例えば8mmと比較して6mmなど、より低い高さがDRAに提供される。このような構成は、磁界に結合するために使用することができ、
図8Bに示すように、放射パターンにおいて良好な利得と良好な対称性とを提供するが、
図8Cに示すように、−10dBにおいて約14%の狭い帯域幅を有する。
【0041】
実施形態に係るDRAの他の変形例が、
図9Aおよび
図9Bに示されている。ここで、DRA900は、半球形状を有する誘電体材料の複数のボリューム904の各ボリュームで構成されており、集合的に半球形状を有する容器916に埋め込まれ、接地構造体902上に配置され、例えば2.1などの1から3の間の誘電率を有する硬化樹脂からなる。DRA900の実施形態では、信号フィード906は、誘電体材料904.1の第1ボリュームV(1)内に配置され、それに電磁的に結合され、誘電体材料904.1の第1ボリュームV(1)内にアーチ形成され、第1ボリュームV(1)の天頂軸905から中心ずれして第1ボリュームV(1)904.1に入る。
図9Aおよび
図9Bに示すDRA900の実施形態では、誘電体材料904の3つの積層シェルが存在する。実施形態では、第1ボリュームV(1)904.1は、誘電率ε
1=2.1を有し、第2ボリュームV(2)904.2は、誘電率ε
2=9を有し、第3ボリュームV(3)904.3は、誘電率ε
3=13を有する。容器916の比較的低い誘電率は、DRA900の外層上に上述した相対極小値の誘電率を提供するのに役立つ。
図9Aおよび
図9Bに示すように、誘電体材料の複数のボリューム904の各ボリュームは、互いに対して中央配置されている天頂軸905を有し、誘電体材料の複数のボリュームは、容器916の天頂軸917に対して横方向に中央でシフトされ、これにより再び、バランスのとれた利得を提供する。
図9A、
図9Bに示す分析的にモデル化された実施形態では、DRA900の誘電体材料の複数のボリューム904は、8.5mmのフットプリント直径を有し、容器916は、15mmのフットプリント直径を有する。
【0042】
図8Aおよび
図9Aの実施形態のアーチ型信号フィード806および906のため、アーチ型信号フィードを持たないこれらの実施形態の電界とは対照的に、それぞれの各DRA800、900は磁界に結合される。
【0043】
実施形態に係るDRAの別のバージョンを示す、
図10Aから
図10Fをここで参照する。
図10Aおよび
図10Bは、上述の実施形態と同様に、第2ボリュームV(2)1004.2で配置された信号フィード1006を有する誘電体材料1004のボリュームの積層シェルを有するDRA1000を示すが、誘電体材料の複数のボリューム1004の各ボリュームは、例えばボリュームV(1)1004.1に関連付けられた軸1005.1などの、そのそれぞれの長手方向軸へと長手方向に向けられた細長いドーム形状を有し、さらに誘電体材料の複数のボリューム1004の周りで円周方向に配置された導電性フェンス1050(導電性電磁波反射器とも本明細書において称され、かつ、当技術分野でそうであるように認識され、本明細書中では単に短縮してフェンスまたは反射器とも称され得る)を備え、フェンス1050は、接地構造体に電気的に接続されてその一部を形成する。実施形態では、DRA1000は、それぞれの誘電率ε
1=2、ε
2=9、ε
3=13、ε
4=15およびε
5=3を有する5層の誘電体材料1004を有する。DRA1000の実施形態では、第1ボリュームV(1)1004.1は、フェンス1050の円周の中心に対して中央配置され、すべての他のボリュームV(2)からV(5)1004.2から1004.5は、(
図10A、
図10Bの図中左側へと)同じ方向に横シフトされている。異なる誘電率の誘電体材料の積層シェル、ドーム形状、横シフトおよびフェンスの組合せにより、
図10Cに示す所望の放射パターン、
図10Dに示す7.3dBの実現利得および
図10Eに示す所望のリターンロスを有する、実施形態に係る10GHz共振での高利得多層DRAが得られる。
図10Aおよび
図10Bに示す分析的にモデル化された実施形態では、フェンス1050は、2.5cmの平面図最大直径を有し、最外ボリュームV(5)は、8mmの高さを有する。実施形態では、フェンス/反射器1050は、誘電体材料の複数のボリューム1004の全体的な高さの0.2倍以上かつ3倍以下、または、誘電体材料の複数のボリューム1004の全体的な高さの0.8倍以下の高さを有する。
【0044】
図10Aに示すように、フェンス1050は、接地構造体1002に対して角度αでz軸に対して外側に傾斜している側壁を有し、これは、フェンス1050の内側境界内の信号共振を抑制するように機能する。実施形態では、角度αは90度以上、かつ、135度以下である。しかし、例えば、上向きで接地構造体1002から外側に湾曲する放物線状の側壁など、フェンス1050の側壁の他の形状が、同一または類似の最終結果のために採用され得ることが、理解されるであろう。さらに、フェンス1050は、ソリッドフェンス、有孔フェンス、メッシュフェンス、離間ポストフェンス、ビア、導電性インクフェンス、または、本明細書に開示された目的に適した任意の他の導電性フェンス構造であり得る。
図10Aに示すように、フェンス1050の高さは、信号フィード1006の約1.5倍の高さであるが、しかし、それは所望の放射パターンに依存して、より高くてもまたはより低くてもよい。実施形態では、フェンス1050の高さは、信号フィード1006の高さ以上であり、信号フィード1006の1.5倍以下の高さである。単位セルまたは単位/単数DRAの場合は、採用される材料の誘電率(本明細書においてDkとも称される)とともにフェンスの高さおよび角度は、アンテナアスペクト比を定義する。サイズ、帯域幅および利得についての所望の仕様に応じて、異なるアスペクト比を有するアンテナを提供し得る。例えば、フェンスの定義された角度と組合せた比較的高いフェンスは、比較的広い周波数帯域にわたって比較的高い利得を提供するように企図される。フェンス高さおよびフェンス角度の他の組合せは、他の有利なアンテナ性能特性を提供するように企図され、これは、本明細書で提供される開示材料の教示を考慮して容易に解析的にモデル化することができる。
【0045】
DRA1000の実施形態では、バランスのとれた利得は、例えば
図10Cおよび
図10Dを参照すると、平面接地構造体1002上に積層ボリューム1004のシフトされたシェルを採用することによって達成される。あまりシフトされず、破線1003で示すように非平面接地構造体に結合された積層ボリューム1004などの他のジオメトリが、同様の結果を提供することが企図され、これにより、(あまりシフトされていないシェルから)フィールド線が曲げられてz軸周りでより対称となるのに役立つであろう。本明細書に示された実施形態に対する任意のおよびすべてのそのような変形は、本明細書に開示される本発明の範囲内であると考えられる。
【0046】
図10Fは、DRA1000と同様であるが、1700から2700MHz動作のためにチューニングされたDRAのリターンロス応答を示している。
異なる周波数で動作する異なるDRAの高さに関して、約10GHzで動作するよう構成されたDRAは、約5から8mmの高さを有することができる一方、約2GHzで動作するよう構成されたDRAは、約25から35mmの高さを有することができる。実施形態では、
図10Aに示す解析モデルは、
図10Cに示した放射パターンを生成するために約20mmのフェンスの底部直径を有する。
【0047】
ここで
図11Aへの参照が行われ、これは、実施形態に係る、DRA600と同様の4つのDRA1100.1、1100.2、1100.3、1100.4(集合的にDRA1100と称される)を採用する例示の2×2アレイ1099を示し、
図11Bに示すように放射パターンのz軸に沿った14.4dBの利得を生成する。実施形態では、
図11Aに示す解析モデルは、
図11Bに示す放射パターンを生成するために約60mm×60mmの全体的なxおよびy寸法を有する。より具体的には、各DRA1100は、例えば1から3の間の誘電率を有する誘電体材料などの容器内に埋め込まれている誘電体材料の複数のボリュームを有し、誘電体材料の複数のボリュームは、互いに対して中央配置され、DRA600への参照における上述と同様に容器に対して横方向に中央でシフトされている。DRA1000に関連して上述したように、各DRA1100は、それぞれのDRA1100を取り囲む導電性フェンス1150を有している。
図11Aに示す解析的にモデル化された実施形態は、
図11Bに示す放射パターンを生成し、これにより、z=0でまたはおよそz=0で非対称二次ローブ1160を有することがわかる。これらの非対称の二次ローブ1160は、(容器の円筒形ジオメトリを介して)各円筒形DRA1100を取り囲む矩形フェンス1150を有する解析モデルに起因し、円筒DRA1100に関してより均一な対称性を有するフェンスジオメトリを採用することによって、二次ローブ1160の低減および実現利得の改善(
図11Bでは14.4dB)を達成し得ることが企図される。
【0048】
以上から、本明細書に記載のいずれかのDRAまたは本明細書に記載の実施形態に一致するその任意の変形例からなる任意の数のx×yアレイ構成要素を有する他のアレイを構成し得ることが理解されるであろう。例えば、
図11Aに示す2×2アレイ1099は、例えば約1フィート×1フィート(30.5cm×30.5cm)以上の全体的なxおよびy寸法を有する128×128以上のアレイ要素を有するアレイに拡張され得る。任意のアレイ1099の全体的な高さは、1mm以上かつ30mm以下とすることができる。本明細書に示されるx,yアレイ1099では、xとyが等しい場合を説明したが、yに等しくないxを有するアレイ構造もまた企図され、本明細書に開示される本発明の範囲内と考えられることが理解されるであろう。このように、
図11Aは、本明細書に開示された目的に一致した、任意の数のxおよびyアレイ要素を有する本明細書に開示の任意のDRA素子のアレイ1099を表すために、非限定的な方法で提示されている。さらなる例として、本出願人は、約50dBの得られる合焦方向利得を伴う、32cm×32cmの全体的なxおよびy寸法を有する本明細書に開示されたDRAの128×128のアレイを分析的にモデル化した。任意のおよびすべてのこのような組合せは、本明細書に開示された発明の範囲内であると考えられる。
【0049】
ここで
図12Aへの参照が行われ、これは、本明細書に開示された誘電体材料のボリュームの他の実施形態と同様に、導電性接地構造体1202上に配置された誘電体材料の複数のボリューム1204の例示の実施形態の技術的レンダリングを示す。
図12Aを参照すると、誘電体材料の複数のボリュームの個々の間の共振結合は、互いに直接密接接触で配置されている隣接ボリュームによって説明することができる。例えば、
図12Aの実施形態は、誘電体材料V(1)からV(4)1204.1、1204.2、1204.3および1204.4の4つのボリュームを有している。各ボリューム内の破線は信号経路を表し、共振を定義する。所与の経路の電気長は、「優位に」共振周波数を定義する。各共振周波数は、層の厚さを調整することによって微調整することができる。複数の共振システムは、本明細書に開示されるように、λ/2の基本共振を定義する、比較的閉じた電気長の結合(〜d*sqrt(ε))によって達成することができる。本明細書で使用されるように、数学的演算子〜は、約を意味する。広帯域応答は、本明細書に開示されるように、相対的に最低の誘電率材料(相対的に大きなシェル厚)から相対的に最高の誘電率材料(相対的に最小のシェル厚)への強く結合された電気経路によって達成することができる。
図12Bおよび
図12Cは、減結合共振が結合されるときの帯域幅の変化を示している。本明細書に開示の実施形態は、マイクロ波およびミリ波用途における広帯域性能について関連付けられたDRAにおいて強く結合された電気経路を生成するために、互いに直接密接接触する積層シェルとして誘電体材料の複数のボリュームを採用することにより、結合共振のこの原理上で動作する。
【0050】
ここで
図13Aから
図13Fへの参照が行われ、これは、実施形態に係るDRAの別のバージョンを示す。
図13Aから
図13CはDRA1300を示し、またはその部分を
図13Cに示しており、これは、誘電体材料1304のボリュームの積層シェルと、接地構造体1302の下に配置されたマイクロストリップ信号フィード(マイクロストリップ)1306とを、マイクロストリップ1306および接地構造体1302の間に配置された誘電体基板1360とともに有する。
図13Aから
図13Cの実施形態では、誘電体材料の複数のボリューム1304の各ボリュームは、半球形状を有しており、誘電体材料の複数のボリューム1304の周りに円周方向に配置された導電性フェンス1350を伴い、フェンス1350は、接地構造体1302に電気的に接続されてその一部を形成し、フェンス1050に関して上述されたような構成を有する。実施形態において、DRA1300は、それぞれの誘電率ε
1=2、ε
2=9、ε
3=13、ε
4=14およびε
5=2を有する5層の誘電体材料1304を有する。しかし、本発明の範囲は、5層に限定されず、任意の数の層を含み得る。DRA1300の実施形態では、誘電体材料の複数のボリューム1304の5つのボリュームV(1)からV(5)1304.1から1304.5の各々は、フェンス1350の円周の中心に対して中央配置される。接地構造体1302は、その中に形成されたスロット開口部1362を有し、マイクロストリップ1306およびスロット開口部1362の長さ寸法は、
図13Bの平面図に示すように互いに直交して配置されている。実施形態では、スロット開口部は、10ミリメートル(mm)の長さおよび0.6mmの幅を有するが、所望の性能特性に応じて異なる寸法を有し得る。実施形態では、マイクロストリップ1306は、50オームのインピーダンスを有しており、基板1360は、0.1mmの厚さを有している。DRA1300はまた、本明細書では開口部結合マイクロストリップDRAと称される。実施形態では、異なる誘電率の誘電体材料の積層シェル、半球形状、フェンスの組合せは、本明細書において開示されるように、
図13Dに示す放射パターン、
図13Eに示すような約7.3dBの実現利得、
図13Fに示すような30%超の帯域幅をもたらす。異なる層について異なる誘電率および厚さを選択することによって、帯域幅をはるかに大きくすることができることが企図される。実施形態では、接地構造体1302は、複数のスロット開口部1362を有しており、これは、マイクロストリップ信号フィード1306のために、および、フェンス1350を伴う誘電体材料の複数のボリューム1304の位置合わせのために使用され得る。いくつかの実施形態では、マイクロストリップは、例えば表面集積導波路などの導波路で置換され得る。
【0051】
図14Aおよび
図15Aは、それぞれDRA1300と同様の構成を有するDRA1400および1500を示し、これらは両方ともマイクロストリップ信号フィードを伴うが、互いに比べておよび
図13Aのフェンス1350に比べて、それぞれ、フェンス1450および1550について異なる寸法を有する。3つのDRA1300、1400および1500の間で共通の特徴は、誘電体材料の複数のボリューム1304であり、これらはすべて同じである。
図14Aに示す実施形態では、フェンス1450は、25.4mmの平面視最大直径および4mmの高さを有しており、
図14Bに示すような5.5dBの実現利得を有するDRA1400をもたらす。
図15Aに示す実施形態では、フェンス1550は、30mmの平面視最大直径および6mmの高さを有しており、
図15Bに示すような9.5dBの実現利得を有するDRA1500をもたらす。DRA1300、1400および1500について同様の構成を比較することによって理解されるであろうが、各DRAは同じ誘電体材料の複数のボリュームを有するが、異なるフェンス寸法を有し、所望の性能特性を生成するために、フェンスの寸法を調整することによって実現利得(および放射パターン)を変化させてチューニングすることができる。本明細書に記載されるようにフェンスジオメトリを変化させることにより、利得が増加するにつれて、帯域幅が減少し得ることが企図される。
【0052】
ここで
図16から
図28への参照が行われ、これは、DRAにおける横電界(TE)モード電気経路および横磁界(TM)モード幾何学経路間の相互作用、および、DRA対称性が全体的なアンテナ性能に果たす役割を示すために使用される。
【0053】
DRAは、TEモードおよびTMモードの観点から理解されて分類される放射モードを有する。あるいは、放射モードは、基本TE磁気双極子およびTM電気双極子との見地で表されて分類されることができる。非放射モードは、対の双極子で表すことができ、放射モードは不対双極子で表すことができる。様々なモードの中で、基本放射TE
01およびTM
01モードは、DRAの全体的な性能に重要な役割を果たしている。アンテナ帯域幅は、−10dB整合で定義されるインピーダンス(整合)帯域幅、および、所望モードについて3dB利得帯域幅を考慮することにより定義される、まったく異なる可能性のある放射帯域幅を含む。通常、放射帯域幅は、整合帯域幅の一部である。DRA層の対称性は、基本直交放射TEおよびTMモードを考慮するかまたはしないことにより全体的なアンテナ性能において役割を果たす。
【0054】
対称性アシスト電気経路に基づく簡易計算は、期待DRA性能に洞察を提供することができる。TEおよびTMモードは、共振器の形状および対称性によって増強または抑制されている幾何学的に異なる経路によって考慮され、トポロジー的にも非常に異なる放射パターンを有している。幾何学電気経路間の差が大きくなれば、TEおよびTM放射モードは周波数においてさらに離れ、それらの好ましい方向における利得がより異なるものとなる。逆に、幾何学経路の間の近接性は、周波数の近接を意味し、アンテナがより指向性でなくなり、TEおよびTM放射性能の両方を低減させる。
【0055】
円筒状および矩形状の積層DRAは、TEおよびTMの幾何学電気経路間の近接を考慮し、これは周波数の近接、および、良好な整合帯域幅を有する可能性があるDRAをもたらすが、それはいずれかのモードでは十分には放射しない。半球積層DRA設計を使用することにより、幾何学経路は、より異なるものとなり、これは、周波数分離およびTEおよびTMの相互作用がより少ないことを意味する。放射パターンはまた、トポロジー的により異なるものとなり、関連する利得はより高く、より小さな整合帯域幅を有し得るが、改善された放射帯域幅および利得を有し得るアンテナがもたらされる。
【0056】
本明細書に開示されるようなDRA設計の実施形態は、改善されたTEモード放射性能を有する一方、(TMモードに関連付けられた)垂直経路は、埋め込まれた低誘電率(Dk)材料または空気充填楕円体を介して実質的にまたは完全に抑制される。以下でより詳細に説明される簡略化された計算はまた、約60%でのTE放射帯域幅の上限を提供する。この上限は、TEおよびTMの周波数間で達成可能な最大の分離を示唆している。本明細書で提供される簡略化された計算では、最高比誘電ε
r=9が想定される。しかし、より高いDk材料に進むことにより、放射帯域幅がさらに改善されることが企図される。実施形態では、(対称性の考慮を介して)よりTMモードに影響を与えることにより、空洞の存在がTEおよびTM周波数距離を低減させる傾向があるであろう。以下でより詳細に説明する半経験的な式が、TEおよびTM利得対周波数分離または経路/対称性因子αを概ね予測する。
【0057】
放射パターンに関して、不対磁気双極子(TEモード)の放射がエンドファイア放射パターンをもたらす一方、不対電気双極子(TMモード)の放射がブロードサイド放射パターンをもたらす。
【0058】
ここで
図16への参照が行われ、これは、近接場での幾何学電気基本経路を例示する目的のために導電性接地構造体1602上に配置された例示の半球DRA1600のモデルを示す。中央の垂直矢印1604は、半球DRA1600の外側領域に近い磁場1606と基本フィールド経路1604(中央経路)および1608とを生成するTM放射モード(電気双極子)を表し、アーチ矢印1610は、半球DRA1600の外側領域に近いTE放射モード(磁気双極子)および関連する基本フィールド経路を表す。実施形態の利点は、TMモードを抑制し、TEモードを増幅することによって達成することができ、周波数分離を達成可能にして、したがって、好ましい方向(エンドファイア)への利得を異ならしめ、放射帯域幅を増大させる。
【0059】
ここで
図17への参照が行われ、これは、高さ「a」および直径「2a」を有する例示の円筒/矩形DRA1700のモデルを示す。TEモードフィールド線は参照符号1702、1704および1706で示され(経路1)、TMモードフィールド線は参照符号1708、1710および1712で示されている(経路2)。電気経路が、λ/2での共振(半波長共振)を定義することを認識することによって、TEモードの半波長共振(経路1)およびTMモードの半波長共振(経路2)についての式を、本明細書に開示された目的のために、以下のように定義(≡)することができる。
【0061】
DRA1700について(簡略化されかつ合理的な計算のために上述したように)ε
r=9と仮定すると、数式1および数式2の2つの経路について以下の結果が提供される。
【0063】
経路1と経路2との比を取れば、以下の結果が得られる。
【0065】
その結果、円筒型/形矩型DRAについてのTEおよびTMモードの電気経路はほぼ同じであり、TEおよびTM共振が互いに近くなり、これによって、TEモード共振が10GHzである場合、TMモード共振が10GHzに非常に近くなるであろう。最終結果として、このような円筒状/矩形状DRAが、互いからエネルギーを盗み、低い利得を生み出すTEおよびTM共振を有することとなる。
【0066】
ここで
図18への参照が行われ、これは、全体の高さ「R」およびベース直径「2R」を有する例示の半球DRA1800のモデルを示す。TEモードフィールド線は、参照符号1802で示され(経路1)、TMモードフィールド線は、参照符号1804および1806によって示されている(経路2)。上記と同様に、TEモード半波長共振(経路1)およびTMモード半波長共振(経路2)についての式は、本明細書に開示された目的のために、以下のように定義することができる。
【0068】
ここでもDRA1800について(簡略化されかつ合理的な計算のために上述したように)ε
r=9と仮定すると、数式6および数式7の2つの経路について以下の結果が提供される。
【0070】
経路1と経路2との比を取れば、以下の結果が得られる。
【0072】
図18の実施形態において、TE共振が10GHzであれば、TM共振は約12.2GHzとなり、
図17の実施形態よりも良好な分離となるものの、まだ改善の余地がある。
ここで
図19への参照が行われ、これは、
図18の実施形態と同様に全体の高さ「R」およびベース直径「2R」を有するが、空気からまたは低Dk材料から形成された中央領域1902を有している例示の半球DRA1900のモデルを示す。TEモードフィールド線は、参照符号1904で示され(経路1)、TMモードフィールド線は、参照符号1906、1908および1910によって示されている(経路2)。上記と同様に、TEモード半波長共振(経路1)およびTMモード半波長共振(経路2)についての式は、本明細書に開示された目的のために、以下のように定義することができる。
【0074】
ここでもDRA1900について(簡略化されかつ合理的な計算のために上述したように)ε
r=9と仮定すると、数式11および数式12の2つの経路について以下の結果が提供される。
【0076】
経路1と経路2との比を取れば、以下の結果が得られる。
【0078】
図19の実施形態において、TE共振が10GHzであれば、TM共振は約14GHzとなり、
図17および
図18の実施形態よりも良好な分離となるものの、まだ改善の余地がある。
【0079】
ここで
図20への参照が行われ、これは、
図18および
図19の実施形態と同様に全体の高さ「R」およびベース直径「2R」を有するが、空気からまたは低Dk材料から形成されるだけでなく、垂直配向(軸方向配向)楕円体形状を有するよう形成された中央領域2002を有している例示の半球DRA2000のモデルを示す。信号フィードは、具体的に
図20において(またはいくつかの他の後続の図において)示されていないが、本明細書に開示された目的のためにDRA2000を電磁的に励起するため、信号フィードが、本明細書に開示された方法で
図20の実施形態とともに採用されることが本明細書に開示されているすべてから理解されるであろう。TEモードフィールド線は、参照符号2004で示され(経路1)、TMモードフィールド線は、参照符号2006および2008によって示されている(経路2)。上記と同様に、TEモード半波長共振(経路1)およびTMモード半波長共振(経路2)についての式は、本明細書に開示された目的のために、以下のように定義することができる。
【0081】
ここでもDRA2000について(簡略化されかつ合理的な計算のために上述したように)ε
r=9と仮定すると、数式16および数式17の2つの経路について以下の結果が提供される。
【0083】
経路1と経路2との比を取れば、以下の結果が得られる。
【0085】
図20の実施形態において、TE共振が10GHzであれば、TM共振は約16.5GHzとなり、
図17、
図18および
図19の実施形態よりも実質的に良好な分離となる。
図17から
図20の前述の例示の実施形態から分かるように、空気または低Dk材料から形成されるのみならず、その領域におけるTMモード経路を実効的に抑制するように機能する、垂直配向(軸方向配向)された楕円体形状または本明細書に開示された目的に適した軸対称性を有する任意の他の形状を有するよう形成された中央内部領域を有する半球楕円積層DRAを利用することによって、TMモードについての中央経路が実質的にまたは完全に抑制される場合、実質的に改善された周波数分離を達成することができる。
【0086】
図19および
図20の実施形態は、外側領域とは異なり外側領域よりも低い誘電率を有する内側領域1902、2002を伴う二層DRA1900、2000(本明細書において参照符号1900、2000により示される)のみを示すが、これは、例示目的のみであって、簡略化された計算を提示するためのものであり、本明細書に開示される本発明の範囲は単に二層に向けられるのではなく、開示および本明細書に開示された目的と一致する三層以上の任意の数の層を包含することが理解されるであろう。
【0087】
TEおよびTMモードの周波数近接が、遠方場ゾーンにおけるエネルギー分布のトポロジー特性を定義する。その即時の実用的な含意は、比較的広い角度にわたる「滑らかな」利得である。逆に、「均質でない」アンテナ利得は、データ伝送の質に大きく影響を与えることがある。固有のアンテナ指向特性および利得は、アンテナのエネルギーが分配される空間内に定義された閉曲線によってトポロジー的に特徴付けることができる。TEおよびTM放射モードは、ホモトピー群によって表すことができる非常に異なるトポロジー構造を有する。純粋TEモードは、曲線の1つのタイプで表すことができ、通常は高利得と関連しており、非常に指向的なモードとすることができる。純粋TMモードは、曲線の2つのタイプで表されることができ、通常はTEモードほど指向的ではない。遠方場エネルギー分布の混合対称性とは、TEおよびTMモード間の相互作用を意味し、3種類以上の曲線で表すことができ、通常は低利得と関連している。
【0088】
図21Aおよび
図21Bは、それぞれ、純粋TE放射モード2110および純粋TM放射モード2120についての遠方場三次元利得断面およびホモトピー群の技術的描画を示している。フラット2D描画として示されているが、遠方場放射パターンは三次元である。したがって、2110および2120の関連ホモトピー群は、三次元でより正確に閉ループに対応する。より明示的には、2110は回転楕円形状の放射パターンおよび関連ホモトピー群を表し、一方、2120は、トロイダル形状の放射パターンおよび関連ホモトピー群を表す。図から分かるように、
図21Aおよび
図21Bの2つのトポロジーは、遠く離れた周波数を有するTEおよびTMモードを示す実質的に異なる放射パターンを有する。
図21Cは、2110および2120の遠方場三次元放射パターンならびにホモトピー群についての断面の組合せの技術的描画を示し、2130の放射パターンおよびホモトピー群を生成して、これにより、TEおよびTMモードが近い周波数近接となり、アンテナが純粋TEモードまたは純粋TMモードアンテナのいずれよりもより指向的でなくなる。
【0089】
基本TEおよびTMモードについての三次元放射パターンは、ホモトピー群を介して分類することが可能な異なるトポロジー空間からなる。ホモトピー群は、閉ループのファミリーで定義されている。最も単純なホモトピー群は、一点での収縮可能ループのファミリーで構成されるものであり、これは、1つの要素のみを有し、すなわちユニティである。
図22Aおよび
図22Bはそれぞれ、閉ループ2110および2120のファミリーのホモトピー群の技術的描画を示しているが、各群に関連付けられた曲線のファミリーの付加的な技術的描画を有する。
図22Aにおいて、閉ループのすべてが1つのファミリーに属している。純粋TE放射モードでは、曲線2210のすべては、アンテナ放射のエネルギー分布内で(内側楕円および中央点で表される)単一点において収縮可能(収斂可能、低減可能)であり、これは、TE放射モードの典型的な遠方場構造である。トポロジー的にそれらは、単一要素ホモトピー群とも称される唯一の要素を持つホモトピー群、すなわちユニティで表すことができる。実際に、これはアンテナ関連利得および指向性が「操作(改竄)」されて非常に高くなることができることを意味している。
図22Bにおいて、曲線の2つのファミリーが示され、曲線2210のものと同様の単一点収縮性を有する第1ファミリー2220、および、単一点で収縮しない第2ファミリー2230であり、一方、
図22Bに示す単一点2231は、アンテナ放射のエネルギー分布内に含まれていない。曲線の2つのクラスは、2つの要素を伴う関連ホモトピー群を作り、ユニティ(一点に収縮可能な曲線)と、一点で収縮することができない曲線を有する他の重要な要素とである。実際にこれは、我々が望む任意の形状で我々がアンテナ利得および指向性を「操作」することができない固有の問題が存在することを意味する。
図22Bで示されるエネルギー分布は、TM放射モードの遠方場構造の典型である。ここでは、関連利得も高くすることができるが、TEモードほど高くはない。
【0090】
図22Cは、
図21Cに示されたものと同様の2130のホモトピー群をもたらす2110および2120のホモトピー群の組合せの技術的描画を示しているが、曲線2210、2220、2230のファミリーがその上に重ねられている。
図22Cに示された曲線2240および2250の付加的なファミリーは、2120のホモトピー群のブロードサイド放射パターンと2110のホモトピー群のエンドファイア放射パターンとの間の相互作用の結果である。その結果が、多くの要素(曲線のクラス)を伴うホモトピー群によって表すことができる三次元パターンまたはトポロジー空間である。2130のホモトピー群の混合対称性および多くの要素は、TEおよびTMモードの近い周波数近接に関連している。遠方場放射パターンは、遠方場のホモトピー群構造を定義する収縮可能曲線のファミリーによってトポロジー的に記述することができ、曲線のファミリーの数(n)は、それぞれのホモトピー群のクラスを定義する。2110のホモトピー群で示されるような純粋TE放射モードについては、nは1に等しい。2120のホモトピー群で示されるような純粋TM放射モードについては、nは2に等しい。2130のホモトピー群で示されるような混合対称性TE−TM放射モードについては、nは2よりも大きい。互いに2110、2120および2130のホモトピー群を比較することによって分かるように、クラスn(曲線のファミリー)の数が増加するにつれてアンテナはより指向的でなくなる(よりフィールドキャンセルが多くなる)。クラスnの数に関して、アンテナの平均利得を、以下によって近似することができる。
【0092】
nはクラス数を定義し、δ>2であって、δの実際の値は、アンテナ構造およびサイズに依存する。
本明細書に開示された対称性の考慮に基づいて、TEおよびTMモードの利得についての経験式は、以下のように定義することができる。
【0094】
f
TEはTE放射モードの周波数であり、f
TMはTM放射モードの周波数である。上記式において、αは周波数差の割合であり、これは、TEおよびTM放射モードについてそれぞれ励起された電気経路間の差を表し、放射構造の対称性に依存して、以下の関係を満たす。
【0096】
変数αはまた、
図20および上記のそれに関連する記述を参照して上述されたように、放射帯域幅についての上限を60%になるよう定義し、特に、数式20は65%近くを示す。
【0097】
数式22が経験的に誘導される式であることを認識すると、「6dB」の値がアンテナの接地構造体のサイズに相関し、それにより決定され、「0.6」の値が本明細書で上述の60%の最大帯域幅と相関し、「5」の値がα=0で3dBの利得を強制するのに役立つことに留意すべきである。数式22で分かるように、α=0でアンテナ利得がすべての方向において約3dBであり、TE、TM周波数が一致し、放射方向のいずれもが優位ではない。α=0.6で、TEおよびTM周波数は遠く離れており、両方がそれぞれ高い利得を有する。
【0098】
数式21および数式22を利用するTEおよびTMモード利得についての代替の経験式は、以下のように定義することができる。
【0100】
上述したように、数式25において、n=1は純粋TE放射モードを表し、n=2は純粋TM放射モードを表し、n>2はTE、TM混合放射モードを表す。
図19および関連数式に参照し戻すと、2つの同心半球層の特別な場合についてのより一般的な式を、以下のように展開することができる。
【0102】
ここで、
Rは上記で定義されている。
ε
1は、外側層の高Dk材料を表す。
【0103】
ε
2は、内側層の低Dk材料を表す。
βはパラメータであり、0≦β≦1である。
β=0の場合は、
図18のものと同様のソリッド半球を表し、β=1の場合は、
図19のものと同様の半球状の積層DRAを表す。
【0104】
経路1と経路2との比を取れば、以下の結果が得られる。
経路1/経路2=
【0106】
数式29から分かるように、(経路1/経路2)の比は、この特別な場合についてのDRAの半径Rとは無関係である。
β=0の場合には、
【0110】
β=1(開示された実施形態のタイプ)の場合には、
【0112】
誘電体材料の2つの同心半球層のこの特別な場合についてのTEおよびTMモードの周波数分離に関して、周波数分離の割合はまた、経路の観点から以下のように書くことができる。
【0114】
B=1についての数式41と数式20とを比較すると、本明細書に開示された構造を有する実施形態についてのTEおよびTMモードの65%周波数分離の一貫性が示される。
ここで
図23Aおよび
図23Bへの参照が行われ、これは、それぞれ
図17および
図20に示された実施形態についてのTEおよびTMモードフィールド線を比較するが、
図13A、
図14Aおよび
図15Aに示したものと同様のフェンス接地構造体を有する。
図23Aにおいて、DRA1700(例えば
図17参照)は、接地構造体2310に電気的に接続されてDRA1700を取り囲む導電性のサイドフェンス2320を伴って導電性接地構造体2310上に着座する。
図23Aに示されるように、フェンス2320の存在および近接により、TEおよびTMモードフィールド線の両方が変形され、また、DRA1700の性能に負の影響を与える他の経路および放射モードを導入することがある。TEモードフィールド線1702、1704および1706(例えば
図17参照)に加えて、フェンス2320は、TEモードフィールド線2330および2340を導入する。そして、TMモードフィールド線1708、1710および1712(例えば
図17参照)に加えて、フェンス2320は、TMモードフィールド線2350および2360を導入する。接地構造体2370に電気的に接続されてDRA2000を取り囲む導電性サイドフェンス2380を伴って、DRA2000(例えば
図20参照)が導電性接地構造体2370上に着座する
図23Bを参照して比較すると分かるように、フェンス2380の存在および近接によっては、TEおよびTMモードフィールド線2004、2006、2008(例えば
図20参照)を変形せず、他の経路も導入しない。DRA2000が接地構造体2370およびフェンス2380を伴う場合、TE放射モードは、DRA空洞放射モードになり、空洞2390は、フェンス2380内の領域であり、空洞2390は、放射パターンおよびDRA利得を高度に改善することができ、特に空洞2390の対称性が、DRA2000の対称性に近接して整合する。
【0115】
ここで
図24Aおよび
図24Bへの参照が行われる。
図24Aは、オフセットフィード線2406を伴う接地構造体2404上のスタックされた円筒形DRA2402のモデル2400を示す。3つの誘電体層は、2408.1、2408.2、2408.3として示され、
図24Aに示されるように、各比誘電率ε1、ε2、ε3、各損失正接tan(δε1)、tan(δε2)、tan(δε3)および各高さ寸法H1、H2、H3を有する。スタックされたDRA2402の直径、接地構造体2404のサイズ、および、フィード線2406の関連寸法も、
図24Aに示されている。
図24Bは、実施形態に係る三層半球DRA2452のモデル2450を示す。
図24Aと同様に、DRA2452は、オフセットフィード線2456を伴って接地構造体2454上に着座している。3つの誘電体層2458.1、2458.2、2458.3は、
図10Aに示すDRA1004と同様に互いに対して軸方向にオフセット(横シフト)されるが、
図10Aのように5つではなく3つの層のみを有する。誘電体層2458.1、2458.2、2458.3についての他の材料および構造特性、接地構造体2454、および、フィード線2456は、
図24Aのモデル2400に関して提示されたものと同様、または、少なくともモデル的に匹敵する。
【0116】
両モデル2400および2450について得られたTEおよびTM放射モードは、
図25に示されており、両方のモデル2400および2450についての関連する放射パターンは、
図26Aおよび
図26Bに示されている。
図25は、マーカm8によって識別され、提示の表に記載されているようにわずか約3.1dBの利得となるDRA2402を伴う混合対称性モデル2400と比較して、DRA2452を伴うモデル2450が、マーカm5によって識別され、提示の表に記載されているようにTEおよびTM放射モード間のより良好な周波数分離および約7.2dBの利得を有することを示す。
図26A(x平面分布)および
図26B(y平面分布)は、マーカm1およびm2によってそれぞれ識別され、提示の表に記載されているように約6.5から3の係数でDRA2402を伴うモデル2400よりも、DRA2452を伴うモデル2450がかなり指向的になることを示す。
【0117】
図27Aおよび
図27Bは、
図24Bに示すようにフェンス生成空洞なしの場合と、
図23Bに示すようにフェンス生成空洞2390ありの場合とにおける、DRA2452を伴うモデル2450により本明細書に開示された実施形態のS(1,1)リターンロスおよび利得を示している。
図27Aおよび
図27B(
図27Aと比較してピークでの解像度がより高い)は、マーカm8およびm5によってそれぞれ識別され、
図27Bに提示の表に記載されているように約10.1から7.2の係数でフェンス2380の存在によりDRA2452を伴うモデル2450の利得が改善されることを示す。
【0118】
比較において、
図28は、
図24Aに示すDRA2402を伴うモデル2400のS(1,1)リターンロスおよび利得を示しているが、
図23Aに示すようにフェンス生成空洞2365を有する。
図28は、DRA2402を伴うモデル2400の得られる利得が、フェンス2320の存在により複数の放射モード2901、2902、2903、2904を有し(
図23Aを参照して最良に見られる)、フィールド欠陥の増強をもたらすことを示す。
【0119】
上記に鑑み、特に他の図および関連説明と組合せた
図16から
図28に関して、本明細書で提供される開示の実施形態は、誘電体材料の複数のボリュームを有する誘電体共振器アンテナを含み、複数のボリュームの各ボリュームは半球またはドーム形である。実施形態では、誘電体材料の複数のボリュームの各ボリュームは、互いのボリュームに対して軸方向に中央配置される。別の実施形態では、誘電体材料の複数のボリュームの各ボリュームは、互いのボリュームに対して同じ横方向に中央でシフトされる。実施形態では、第1ボリュームV(1)は、垂直配向楕円形状を有している。実施形態では、第1ボリュームV(1)の垂直配向楕円形状は、複数のボリュームの中央z軸に対して軸方向に配向される。実施形態では、第1ボリュームV(1)は、空気の誘電率に等しい誘電率を有する。実施形態では、誘電体材料の複数のボリュームの周囲における周辺幾何学経路(例えば
図20の2008参照)は、例えば周辺幾何学経路にてTM放射モードをサポートする誘電率を有し、誘電体材料の複数のボリューム内の中央幾何学経路(例えば
図20の2006参照)は、中央幾何学経路にてTM放射モードを抑制する誘電率を有している。実施形態では、中央幾何学経路におけるTM放射モードが、完全に抑制される。実施形態では、誘電体材料の複数のボリュームは、TE半波長共振によって定義される第1経路長を有する第1電気経路を有し、TM半波長共振によって定義される第2経路長を有する第2幾何学経路を有し、第2経路長に対する第1経路長の比は、1.6以上である。
図16から
図28を特に参照して本明細書で上述した上記実施形態を個別に説明してきたが、他の実施形態が、本明細書の開示と一致する本明細書に記載された特徴の任意のおよびすべての組合せを含むことが理解されるであろう。
【0120】
ここで
図29への参照が行われ、これは、ドーム状頂部を有する
図20(フェンス/反射器を欠く)および
図23B(フェンス/反射器付き)に示すDRA2000と同様のDRA2900を示しているが、信号フィード2906が示されている。DRA2900は、第1ボリューム2904.1、第2ボリューム2904.2および第3ボリューム2904.3を含む誘電体材料の複数のボリューム2904を有しており、各ボリュームはドーム状頂部を有する。しかし、DRA2900は、本明細書に開示された目的に適した任意の数の誘電体材料のボリュームを有し得ることが理解されるであろう。実施形態では、DRA2900は、接地構造体2902に電気的に接続され、接地構造体2902の一部を形成する誘電体材料の複数のボリューム2904を取り囲む導電性フェンス2950を有している。DRA2900はまた、誘電体材料の複数のボリューム2904内に配置された材料の付属ボリュームV(A)2960を含み、ボリュームV(A)2960は、信号フィード2906とは正反対に配置され、信号フィード2906がボリュームV(A)2960内に配置されるかまたはそれと信号通信を行う誘電体材料の複数のボリューム2904のうちの同じボリュームV(i)2904.2内に埋め込まれるか、または少なくとも部分的に埋め込まれ、ボリュームV(A)2960は、それが中に埋め込まれるボリュームV(i)2904.2よりも少ないボリュームを有し、ボリュームV(A)2960は、それが中に埋め込まれるボリュームV(i)2904.2の誘電率と異なる誘電率を有する。ボリュームV(A)2960は、DRA2900の他の特徴と組合せて、遠方場放射パターンに影響を与えるのに役立ち、これにより、得られた遠方場放射パターンおよび関連利得が対称形状となる。
図29に示す実施形態では、ボリュームV(i)は、第2ボリュームV(2)2904.2である。実施形態では、ボリュームV(A)2960は、それが中に埋め込まれているボリュームV(2)2904.2内に100%完全に埋め込まれている。実施形態では、ボリュームV(A)2960は、接地構造体2902上に配置されている。実施形態では、ボリュームV(A)2960は、誘電体材料の複数のボリューム2904の高さの十分の一以上であり、誘電体材料の複数のボリューム2904の高さの三分の一以下である高さを有する。実施形態では、ボリュームV(A)2960は、円形ポスト、ドームまたは湾曲構造の形状を有しているが、本明細書に開示された目的に適した任意の形状であり得る。実施形態では、ボリュームV(A)2960は、金属構造である。別の実施形態では、ボリュームV(A)2960は空気である。対称性について遠方場放射パターンに影響を与えるために、ボリュームV(A)2960は、それが中に埋め込まれているボリュームV(i)の誘電率より大きな誘電率を有し、これは
図29においてボリュームV(2)である。
【0121】
ここで
図30Aおよび
図30Bへの参照が行われ、これは、誘電体材料の複数のボリューム3004と、
図13Aに示すDRA1300と同様の接地構造体3002に電気的に接続されてその一部を形成する導電性フェンス3050とを有するDRA3000を示すが、代替的形状および構成のボリューム3004.1、3004.2、3004.3および3004.4を伴い、2つの位置合わせ機構3070.1および3070.2を有する
図30Aおよび
図30Bに示す少なくとも1つの位置合わせ機構3070を提供する不均一内部形状3057を有するフェンス3050を伴う。示されるように、誘電体材料の複数のボリューム3004は、または、実施形態において外側ボリューム3004.4は、不均一内部形状3057およびフェンス3050の少なくとも1つの位置合わせ機構3070を補足する相補的な外形3007を有しており、これにより、フェンス3050および誘電体材料の複数のボリューム3004は、少なくとも1つの位置合わせ機構3070および相補的形状3007、3057を介して相互に定義されて固定される位置合わせを有する。フェンス3050および誘電体材料の複数のボリューム3004の間の相補的位置合わせ機構を提供することにより、DRA3000のアレイは、より良好に互いに位置合わせされて、遠方場放射パターンの改善された利得および対称性が得られる。実施形態では、DRA3000は、垂直突出(構造的特徴)3099.1、3099.2、3099.3を有し、これらは、接地構造体3002の一部であり、機械的安定性のために外側層3004.3、3004.4の1つ以上へと接地構造体3002から立ち上がる。
【0122】
ここで
図31への参照が行われ、これは、
図29に示すDRA2900と同様のDRA3100を示すが、例えば
図29に示したボリュームV(A)2960などの誘電体材料の付属ボリュームV(A)を欠く。DRA3100は、第1、第2および第3ボリューム3104.1、3104.2および3104.3を含む誘電体材料の複数のボリューム3104を有して示されている。示されているように、第1ボリュームV(1)3104.1は、下側部分3109.1および上側部分3109.2を有しており、下側部分3109.1は、上側部分3109.2の断面3109.4よりも広い断面3109.3を有する。図示および本明細書に記載された他のDRAと同様に、第1ボリュームV(1)3104.1の上側部分3109.2は、垂直配向された少なくとも部分的に楕円の形状を有し、下側部分3109.1は、下側部分3109.1と上側部分3109.2との間の境界線で少なくとも部分的に楕円の形状から接地構造体3102に向かって、狭くから広くへと遷移するテーパ形状を有する。実施形態では、テーパ形状または漏斗形状の高さは、ボリュームV(1)3104.1の高さの十分の一以上であり、かつ、ボリュームV(1)3104.1の高さの半分以下である。本明細書において、テーパまたは漏斗形状の下側部分3109.1への参照が行われたが、下側部分3109.1が上側部分3109.2より広い断面を有する限り、それは本明細書に開示された目的に適した任意の形状を有し得ることが理解されるであろう。実施形態において、導電フェンス3150は、誘電体材料の複数のボリューム3104を取り囲み、接地構造体3102に電気的に接続されてその一部を形成している。第1ボリュームV(1)3104.1の下側部分3109.1を上側部分3109.2よりも広く形成することにより、DRA3100のTEモード経路に影響を与えることなく、第1ボリュームV(1)3104.1がさらに第1ボリュームV(1)3104.1の中央幾何学経路における放射のスプリアスTMモードの源を抑制することが分かった。
【0123】
ここで
図32から
図34への参照が行われ、これは集合的に、本明細書に開示されたDRAのファミリーの利点を説明するのに役立つ。DRAの構成要素の寸法をスケールダウンすることによって、関連アンテナが共振する中心周波数は、同じスケーリングファクタでスケールアップする。そのようなスケーリングの例を提供するために、
図30Aおよび
図30Bに示したDRA3000と同様のDRAが、分析的にモデル化される。
図32、
図32A、
図33、
図33A、
図34および
図34Aは、得られた10dB帯域幅の割合を示すリターンロスS(1,1)のプロットとともに、正面図(上面図)および平面図(底面図)の両方において、それぞれ、DRA3200、3300および3400を示している。図から分かるように、各DRA3200、3300および3400は、同じ全体的構成を有し、これは、
図32に示すDRA3200を参照して説明されるが、異なる寸法を有し、これは、
図32、
図33および
図34を参照して集合的に説明される。
【0124】
図32に示すように、DRA3200は、誘電体材料の複数のボリューム3204を有し、第1ボリュームV(1)3204.1は第2ボリュームV(2)3204.2内に埋め込まれ、第3ボリュームV(3)3204.3には、ボリュームV(1)3204.1およびV(2)3204.2が埋め込まれる。
図32の正面図は、ドーム状頂部を有する誘電体材料の複数のボリューム3204の各ボリュームを示す。
図32の平面図は、楕円形状断面を有する各ボリュームV(1)3204.1およびV(2)3204.2を示し、ボリュームV(2)3204.2は、ボリュームV(1)3204.1に対して横方向にシフトされる。
図32の平面図はまた、円形断面を有するボリュームV(3)3204.3を示し、ボリュームV(1)3204.1、V(2)3204.2およびV(3)3204.3のいずれも、同じ中央z軸を共有しない。誘電体材料の複数のボリューム3204は、接地構造体3202上に配置され、接地構造体3202に電気的に接続されてその一部を形成する導電性フェンス3250によって取り囲まれている。立面図は、傾斜した側壁を有するフェンス3250を示し、平面図は、ボリュームV(3)3204.3の円形断面を模倣する円形周囲を有するフェンス3250を示す。信号フィード3206は、接地構造体3202内の電気的に絶縁されたビア3208を通過して、第2ボリュームV(2)3204.2の側縁内に埋め込まれてそれに向かっている。
図32に関して示されてモデル化された実施形態では、DRA3200は、接地構造体3202の底部から複数の誘電体材料3204の頂部にかけて、15mmの全体の高さを有し、20mm×20mmのxおよびy寸法を伴う平面フットプリントを有する接地構造体3202上に配置され、誘電体材料の複数のボリューム3204およびフェンス3250は、20mm×20mmのフットプリントの実質的な部分を占有する。
図33および
図34にそれぞれ示されるDRA3300および3400は、
図32に示したDRA3200と同一の解析的モデル化構造を有しているが、寸法だけ異なってスケーリングされている。このように、
図33および
図34にそれぞれ示すDRA3300および3400の実施形態の詳細な(反復的)説明は、本明細書で開示される主題の完全な理解のためには必要ではない。
【0125】
図33に関して示されてモデル化された実施形態では、DRA3300は、接地構造体の底部から複数の誘電体材料の頂部にかけて、2.5mmの全体的な高さを有し、3.36mm×3.36mmのxおよびy寸法を伴う平面フットプリントを有する接地構造体上に配置され、これは、DRA3200と比較して、DRA3300のサイズにおいて6対1の低減を示す。
【0126】
図34に関して示されてモデル化された実施形態では、DRA3400は、接地構造体の底部から複数の誘電体材料の頂部にかけて、1.67mmの全体的な高さを有し、2.24mm×2.24mmのxおよびy寸法を伴う平面フットプリントを有する接地構造体上に配置され、これは、DRA3200と比較して、DRA3400のサイズにおいて9対1の低減を示す。
【0127】
3つのスケーリングされたDRA3200、3300および3400について
図32A、
図33Aおよび
図34Aに示すリターンロスS(1,1)の3つのプロットを比較することによって分かるように、DRA3200の中心周波数は10GHzであり、DRA3300の中心周波数は60GHzであり(6対1の全体サイズ減少についてDRA3200の中心周波数に対して6対1の増大)、DRA3400の中心周波数は90GHzである(9対1の全体サイズ減少についてDRA3200の中心周波数に対して9対1の増大)。以上のことから、本明細書に開示されたDRAのサイズにおけるスケールダウンは、スケーリングされたDRAの中心周波数共振の同じスケーリングファクタでスケールアップされた増大、および、その逆との有利な結果をもたらすであろうことが理解されるであろう。
【0128】
3つのスケーリングされたDRA3200、3300および3400について
図32A、
図33Aおよび
図34Aに示すリターンロスS(1,1)の3つのプロットを比較することによって分かるように、無次元10dB帯域幅の割合が、2(f
1−f
2)/(f
1+f
2)に従って定義され、ここで、f
1は関連10dBリターンロスの下端周波数を定義し、f
2は関連10dBリターンロスの上端周波数を定義し、すべての3つのDRA3200、3300および3400について一貫しており、この場合は44%であり、これは、本明細書に開示されたDRAについての無次元帯域幅の割合がスケール不変量であることを示している。
【0129】
3つのスケーリングされたDRA3200、3300および3400について
図32A、
図33Aおよび
図34Aに示すリターンロスS(1,1)の3つのプロットのさらなる比較により、DRAリターンロスの全体的プロファイルはまた、実質的にスケール不変であり、これは、初期中心周波数を有する、根拠となるスケーリングアンテナに基づいて、任意のスケーリングアンテナの予測可能なアンテナ性能を提供し、一方で、スケールアップまたはスケールダウンアンテナが根拠となるスケーリングアンテナと同じまたは実質的に同じ電磁的性能を有するであろう。この有利な結果は、本明細書に開示された実質的に無損失のDRAに当てはまり、これが95%以上の効率を有すると、出願人は企図する。
【0130】
ここで
図35から
図38への参照が行われ、これは、本明細書で上述したものへの代替のDRA構造を示す。
図35は、
図30に示すDRA3000と同様のDRA3500の平面図を示し、
図36は、
図29に示すDRA2900と同様のDRA3600の平面図を示すが、付属ボリュームV(A)2960を欠き、後述される違いをDRA3500、3600はさらに有している。
【0131】
各DRA3500、3600は、接地構造体3502、3602上に配置されN個のボリュームを有する誘電体材料の複数のボリューム3504、3604を有し、Nは3以上の整数であり、誘電体材料の複数のボリューム3504、3604は、連続および順次積層ボリュームV(i)を形成するように配置され、iは1からNの整数であり、ボリュームV(1)は最内第1ボリュームを形成し、後続のボリュームV(i+1)は、ボリュームV(i)上に配置され少なくとも部分的にボリュームV(i)を埋め込む積層シェルを形成し、ボリュームV(N)には、ボリュームV(1)からV(N−1)のすべてのボリュームが少なくとも部分的に埋め込まれている。
図35および
図36に示す実施形態では、Nは3に等しく、これはそれぞれ、第1ボリューム3504.1、3604.1、第2ボリューム3504.2、3604.2、および、第3ボリューム3504.3、3604.3を提供し、各ボリュームは、ドーム状頂部を有する(
図29および
図30に示す立面図を参照して最良に見られる)。導電性フェンス3550、3650は、誘電体材料の複数のボリューム3504、3604を取り囲み、接地構造体3502、3602に電気的に接続されてその一部を形成している。信号フィード3506、3606は、誘電体材料の複数のボリューム3504、3604のうちの1つ以上に電磁的に結合され、この例では特に第2ボリュームV(2)3504.2、3604.2に電磁的に結合されている。信号フィード3506、3606は、接地構造体3502、3602と電気的に接触せずに、接地構造体3502、3602の開口部3508、3608内に配置され、信号フィード3506、3606が電磁的に結合される誘電体材料の複数のボリューム3504、3604のうちの1つ内に配置され、この例では中に埋め込まれる。
【0132】
本明細書に開示された他のDRAと同様に、実施形態は、異なる誘電率値を有する、誘電体材料の複数のボリューム3504、3604の直接隣接ボリュームの構成を含み、異なる誘電率値は、ボリュームV(1)における第1極小値から、ボリュームV(2)からV(N−1)の1つにおける極大値に、そしてボリュームV(N)における第2極小値に戻る範囲にわたり、N>3である(例えば、第3ボリューム3504.3を埋め込む第4ボリューム3504.4を有するDRA3500を参照)。あるいは、誘電体材料の複数のボリューム3504、3604の直接隣接ボリュームは、異なる誘電率値を有し、この誘電率値は、ボリュームV(1)における第1極小値から、V((N+1)/2)における極大値(Nは奇数の整数)に、そして、V(N)における第2極小値に戻る範囲にわたる。実施形態では、第1極小値は第2極小値に等しい。例えば、
図36に示すDRA3600などのように、N=3の例示的な実施形態において、第1ボリュームV(1)は、第2ボリュームV(2)よりも低い誘電率を有し、第2ボリュームV(2)は、第3ボリュームV(3)よりも高い誘電率を有する。本明細書に開示された目的に適した例示の誘電率値は、先に本明細書に記載された値のいずれか、または、本明細書に開示された目的に適した任意の他の値を含む。
【0133】
図35および
図36の2つの平面図を参照してわかるように、各第3ボリュームV(3)3504.3、3604.3はそれぞれ、円形断面を有し、DRA3500の第1ボリュームV(1)3504.1および第2ボリュームV(2)3504.2は、互いに対しておよび第3ボリュームV(3)3504.3の中心に対して横シフトされる楕円形断面を有し、DRA3600の第1ボリュームV(1)3604.1は、円形断面を有し、DRA3600の第2ボリュームV(2)3604.2は、その全長L36よりも小さい全幅W36を有する切頭円形断面を有する。
【0134】
DRA3000および2900と比較して、DRA3500および3600間の顕著な違いはそれぞれ、内側ボリュームV(1)3504.1、3604.1およびV(2)3504.2、3604.2の誘電体材料内のスロットの存在にある。より具体的には、z軸を封じ込めて配向されて信号フィード3506、3606に沿って配置された中央平面スロット3580、3680は、特にボリュームV(2)に関して、内側ボリュームの相対的に高い誘電率材料を介して相対的に低い誘電率材料の平面ボリュームを導入する。上述した断面プロファイルおよび上述の顕著な違い以外、DRA3500およびDRA3600の他の構造上の特徴は、実質的に同じである。
【0135】
図35および
図36の平面図を比較して分かるように、DRA3500、3600はともに、ボリュームV(3)3504.3、3604.3の誘電体材料の一部によって完全に二股に分けられた内側ボリュームV(1)3504.1、3604.1およびV(2)3504.2、3604.2を有する。示されているように、中央平面スロット3580、3680は、それぞれの長さL35、L36を伴って、それぞれの第1および第2ボリュームV(1)3504.1、3604.1およびV(2)3504.2、3604.2の全断面を通って延びる。二股に分けられた内側ボリュームV(1)3504.1、3604.1およびV(2)3504.2、3604.2は、互いのそれぞれの鏡像である第1サブボリューム3514、3614および第2サブボリューム3524、3624をそれぞれ形成する。より一般的な意味では、実施形態は、ボリュームV(1)からV(N−1)を二股に分けるボリュームV(N)の一部が、互いの鏡像であるボリュームV(1)からV(N−1)の第1サブボリュームおよび第2サブボリュームを形成する、DRAを含む。実施形態では、ボリュームV(1)からV(N−1)を二股に分けるボリュームV(N)の一部が、信号フィード3506、3606を通過するように配置され、それぞれの誘電体材料の複数のボリューム3504、3604の中央垂直z軸を含み、これは、第1および第2サブボリュームの上述の鏡像対称性を提供するように機能する。
【0136】
また、開示されたように内側ボリュームを介して、相対的に低い誘電率材料のスロットを導入した(すなわち、z軸を含み、信号フィードを通過する相対的に低い誘電率材料の平面ボリュームで、相対的に高い誘電率材料の内側ボリュームを二股に分けた)結果、A−B間幾何学経路に沿う実効誘電率に比べてC−D間幾何学経路に沿う実効誘電率の低減が提供されることが企図される。
【0137】
A−B間幾何学経路、すなわち好ましいA−B間経路に沿う電界線についての主要経路に沿う実効誘電率よりも小さくなるようにC−D間幾何学経路に沿う実効誘電率を調整することにより、得られたDRAは、A−B間経路に沿う好ましいTEモード放射を提供し、基本TEモードに影響を与えることなく好ましくないC−D間経路に沿う望ましくないスプリアスTEモード放射の抑制を提供し、電界線についての望ましくない二次C−D間経路が、好ましい主要A−B間経路と直交する方向になるであろう。
【0138】
図36はまたDRA3600を示し、これは、幅W36および長さL36を有する切頭円形断面を伴うその第2ボリュームV(2)3604.2を有し、W36<L36であり、幅W36で接線方向に配置されるものの実質的に第2ボリュームV(2)内に埋め込まれている円形断面を有するその第1ボリュームV(1)3604.1を伴う。その結果、C−D間幾何学経路に沿う実効誘電率は、A−B間経路に対してC−D間経路にて高誘電率材料がより少ない量となることからA−B間幾何学経路に比べてさらに低減され、これにより、好ましいA−B間幾何学経路に沿う基本TEモード放射に影響を与えることなく、好ましくないC−D間経路に沿う望ましくないスプリアスTEモード放射の抑圧がさらに強化される。
【0139】
異なる共振モードがC−D間経路によってサポートされ得るので、我々は2つのグループにそれらを分離することができる:1)「望ましくない」TEモード、および、2)他のスプリアス共振モード。A−B間経路方向に沿うスロットの導入によりA−B間およびC−D間経路の間に区別されるコントラストを設けることで、我々は、A−B間経路方向に沿うTEモードのエネルギーのすべてまたはかなりの量を「チャネル」することができると企図され、これは、所望のTEモードにおける放射の非常に正確な偏光を定義する。スロットは、A−B間経路方向に沿う任意の電界線を切断することを目的としない。さらに、スロットは、C−D間経路によってサポートされる可能性がある任意の他の「真の」スプリアス共振モードを抑制する傾向がある。ここで「真の」スプリアス共振とは、TEとは異なるフィールド構成を持つ任意の他のモードを意味する。スプリアス共振モードの予備的クリーンアップが、前述したドーム状空気の中央配置ボリュームを介して達成され、これが、望ましくないTMモードを抑制するように機能することに言及することは注目に値する(例えば、
図20および本明細書の上記の関連説明を参照)。スロットおよび/または他のC−D間経路修正は、TMモードのわずかな(二次)効果のみを有し得るが、スロットは、他の望ましくない共振効果または他の望ましくない共振モードのさらなるクリーンアップを目的とする。
【0140】
図35のDRA3500に示す別の特徴は、少なくとも1つの位置合わせ機構3570を提供する不均一内部形状3557を有するフェンス3550、および、フェンス3550の不均一内部形状3557および少なくとも1つの位置合わせ機構3570を補足する相補的外形3507を有する誘電体材料の複数のボリューム3504、すなわち実施形態では外側ボリューム3504.4であり、これにより、フェンス3550および誘電体材料の複数のボリューム3504は、少なくとも1つの位置合わせ機構3570および相補的形状3507、3557を介して互いに対して規定されて固定された位置合わせを有する。フェンス3550および誘電体材料の複数のボリューム3504間に相補的な位置合わせ機構を有するDRA3500を提供することによって、DRA3500のアレイは、より良好に互いに位置合わせされ、遠方場放射パターンの改善された利得と対称性とをもたらす。DRA3500に示す別の特徴は、1つ以上の外側層3504.3、3504.4へと接地構造体3502から立ち上がる、あるいは1つ以上の外側層3504.3、3504.4の材料から接地構造体内の穴へと下方に延びる、機械的安定性のための垂直突出3599.1、3599.2、3599.3である。このような追加特徴は、
図35のDRA3500においてのみ示されているが、本明細書に開示される任意のDRAが、同様のこのような追加特徴を有し得ることが理解されるであろう。任意のおよびすべてのこのような組み合わせは、本明細書で企図され、本明細書に開示される本発明の範囲内であると考えられる。
【0141】
ここで
図37および
図38への参照が行われ、これは、
図36に示したDRA3600に対するスロット形成の変形例をそれぞれ有するDRA3700および3800を示す。
図37および
図38の両方において、DRA3700および3800は、顕著な差を伴いつつ、
図36に示す誘電体材料の複数のボリューム3604のものと同様の誘電体材料の複数のボリューム3704、3804の同様の構成を有している。
図37に示すDRA3700において、ボリュームV(3)3704.3材料の中央平面スロット3780は、信号フィード3706に近接するボリュームV(2)3704.2の残留材料3790によって示されるように、下にあるボリュームV(2)3704.2およびV(1)3704.1を通って部分的にのみ延びている。そして、
図38に示すDRA3800において、中央平面スロット3880の側方には、下にあるボリュームV(1)3804.1およびV(2)3804.2材料を完全にセグメント化するボリュームV(3)材料3804.3の平行平面スロット3881および3882が配置されている。その結果、C−D間幾何学経路に沿う実効誘電率が、A−B間経路に対するC−D間経路における、より高い誘電率材料のより少ない量によってA−B間幾何学経路に比べてさらに低減され、これにより、好ましいA−B間幾何学経路に沿う基本TEモード放射に影響を与えることなく、好ましくないC−D間経路に沿う望ましくないスプリアスTEモード放射および他の「真のスプリアス」共振モードの抑圧がさらに強化される。別の偏光度を追加するため、C−D間経路に沿うTEモード線が時には所望され得ることに言及することは注目に値する。ここではしかし、それらを抑制し、C−D間経路に沿うTEモード線を「スプリアス」とは対照的に「望ましくない」とより正確に参照することを意図する。
【0142】
以上より、本明細書に開示された実施形態は、以下のものが含まれることが理解されるであろう:ボリュームV(N)3504.3の誘電体材料の一部3580は、ボリュームV(1)3504.1からV(N−1)3504.2の少なくとも一部を二股に分けるDRA3500;ボリュームV(1)3604.1からV(N−1)3604.2を二股に分けるボリュームV(N)3604.3の誘電体材料の一部3680は、ボリュームV(1)3604.1からV(N−1)3604.2のすべてのボリュームの全断面をL36の長さで二股に分けるDRA3600;信号フィード3506が接地構造体3502と電気的に接触せずに接地構造体3502の開口部3508内に配置され、導電性信号フィード3506が電磁的に結合された誘電体材料の複数のボリューム3504のうちの1つ内に配置されたDRA3500;信号フィード3506がボリュームV(2)3504.2に電磁的に結合されたDRA3500;ボリュームV(1)3504.1からV(N−1)3504.2を二股に分けるボリュームV(N)3504.3の一部は、互いの鏡像であるボリュームV(1)3504.1からV(N−1)3504.2の第1サブボリューム3514および第2サブボリューム3524を形成するDRA3500;ボリュームV(1)3504.1からV(N−1)3504.2を二股に分けるボリュームV(N)3504.3の一部が、信号フィード3506を通過して誘電体材料の複数のボリューム3504の各々の中央垂直z軸を含むように配置されたDRA3500;ボリュームV(1)3504.1からV(N−1)3504.2を二股に分けるボリュームV(N)3504.3の一部が、ボリュームV(1)3504.1からV(N−1)3504.2を誘電体材料のボリュームV(N)3504.3によって分けるDRA3500;誘電体材料の複数のボリューム3504の直接隣接ボリュームは、異なる誘電率値を有し、これは、ボリュームV(1)3504.1における第1極小値から、ボリュームV(2)3504.2からV(N−1)3504.3の1つにおける極大値に、そしてボリュームV(N)3504.4における第2極小値に戻る範囲にわたり、N>3であるDRA3500;誘電体材料の複数のボリューム3504の直接隣接ボリュームは、異なる誘電率値を有し、これは、ボリュームV(1)3504.1における第1極小値から、V((N+1)/2)3504.2における極大値(Nは奇数の整数)に、そして、V(N)3504.3における第2極小値に戻る範囲にわたるDRA3500;第1極小値は第2極小値に等しいDRA3500;誘電体材料の複数のボリューム3504の周りに配置され接地構造体3502と電気的に接続されてその一部を形成する導電性フェンス3550をさらに有するDRA3500;導電性フェンス3550が誘電体材料の複数のボリューム3504の高さを超えない高さを有するDRA3500;フェンス3550が少なくとも1つの位置合わせ機構3570を提供する不均一内部形状3557を有するDRA3500;誘電体材料の複数のボリューム3504、すなわち実施形態では外側ボリューム3504.4が、フェンス3550の不均一内部形状3557および少なくとも1つの位置合わせ機構3570を補足する相補的外形3507を有し、これにより、フェンス3550および誘電体材料の複数のボリューム3504は、少なくとも1つの位置合わせ機構3570および相補的形状3507、3557を介して互いに対して規定されて固定された位置合わせを有するDRA3500;より良好に互いに位置合わせされ、遠方場放射パターンの改善された利得と対称性とをもたらすDRA3500のアレイを提供する、フェンス3550および誘電体材料の複数のボリューム3504間に相補的な位置合わせ機構を有するDRA3500;1つ以上の外側層3504.3、3504.4へと接地構造体3502から立ち上がる、機械的安定性のための垂直突出3599.1、3599.2、3599.3を有するDRA3500;導電性接地構造体3502は1つ以上の開口部3508を備えるDRA。
【0143】
誘電体のボリュームまたはシェル(以降は便宜上ボリュームと称される)に使用するための誘電体材料は、所望の電気的および機械的特性を提供するように選択される。誘電体材料は一般に、熱可塑性または熱硬化性ポリマーマトリクスと誘電体フィラーを含有するフィラー組成物とを含む。各誘電体層は、誘電体ボリュームの体積に基づいて、30から100体積パーセント(体積%)のポリマーマトリクスおよび0から70体積%のフィラー組成物、具体的には30から99体積%のポリマーマトリクスおよび1から70体積%のフィラー組成物、より具体的には50から95体積%のポリマーマトリクスおよび5から50体積%のフィラー組成物を含むことができる。ポリマーマトリクスおよびフィラーは、本明細書に開示された目的に一致する誘電率、および、10ギガヘルツ(GHz)で0.006未満の、具体的には0.0035以下の誘電正接を有する誘電体ボリュームを提供するように選択される。誘電正接は、iPC−TM−650 Xバンドストリップライン法によって、または、分割共振器法により測定することができる。
【0144】
各誘電体ボリュームは、低極性、低誘電率、低損失ポリマーを含む。ポリマーは、1,2−ポリブタジエン(PBD)、ポリイソプレン、ポリブタジエン−ポリイソプレンコポリマー、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフルオロポリマー、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキシレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、アリル化ポリフェニレンエーテルに基づくもの、または、これらの少なくとも1つを含む組合せを含むことができる。より高い極性ポリマーと低極性ポリマーとの組合せも使用することができ、その非限定的な例としては、エポキシおよびポリ(フェニレンエーテル)、エポキシおよびポリ(エーテルイミド)、シアン酸エステルおよびポリ(フェニレンエーテル)、ならびに、1,2−ポリブタジエンおよびポリエチレンが挙げられる。
【0145】
フルオロポリマーには、フッ素化ホモポリマー、例えばPTFEおよびポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ならびに、フッ素化コポリマー、例えばヘキサフルオロプロピレンまたはパーフルオロアルキルビニルエーテルなどのモノマーとテトラフルオロエチレンまたはクロロトリフルオロエチレンのコポリマー、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、エチレン、または、これらの少なくとも1つを含む組合せが挙げられる。フルオロポリマーは、異なる少なくとも1つのこれらのフルオロポリマーの組合せを含むことができる。
【0146】
ポリマーマトリクスは、熱硬化性ポリブタジエンまたはポリイソプレンを含むことができる。本明細書で使用するように、用語「熱硬化性ポリブタジエンまたはポリイソプレン」は、ブタジエン、イソプレンまたはこれらの組合せから誘導される単位を含むホモポリマーおよびコポリマーを含む。他の共重合可能なモノマーから誘導される単位はまた、例えばグラフトの形で、ポリマー中に存在することができる。例示的な共重合性モノマーとしては、ビニル芳香族モノマー、例えばスチレン、3−メチルスチレン、3,5−ジエチルスチレン、4−n−プロピルスチレン、α−メチルスチレン、α−メチルビニルトルエン、パラヒドロキシスチレン、パラメトキシスチレン、α−クロロスチレン、α−ブロモスチレン、ジクロロスチレン、ジブロモスチレン、テトラクロロスチレンなどの置換および非置換モノビニル芳香族モノマー、ならびに、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエンなどの置換および非置換ジビニル芳香族モノマーが挙げられるが、これらに限定されない。上記共重合性モノマーの少なくとも1つを含む組合せも使用することができる。例示的な熱硬化性ポリブタジエンまたはポリイソプレンとしては、ブタジエンホモポリマー、イソプレンホモポリマー、ブタジエン−スチレンなどのブタジエン−ビニル芳香族コポリマー、イソプレン−スチレンコポリマーなどのイソプレン−ビニル芳香族コポリマーなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0147】
熱硬化性ポリブタジエンまたはポリイソプレンはまた、修飾することができる。例えば、ポリマーは、水酸基末端、メタクリレート末端、カルボン酸末端、等であってもよい。ブタジエンもしくはイソプレンポリマーの、エポキシ−、無水マレイン酸−、または、ウレタン−修飾ポリマーなどのポスト反応ポリマーを使用することができる。ポリマーはまた、例えばジビニルベンゼンなどのジビニル芳香族化合物によって架橋することができ、例えば、ポリブタジエン−スチレンをジビニルベンゼンで架橋することができる。例えば、日本曹達株式会社(東京、日本)およびクレイバレー・ハイドロカーボン・スペシャルティ・ケミカルズ社(Cray Valley Hydrocarbon Specialty Chemicals)(エクストン、ペンシルバニア州)といったメーカーにより、例示的な材料は、広く「ポリブタジエン」として分類されている。組合せ、例えば、ポリブタジエンホモポリマーとポリ(ブタジエン−イソプレン)コポリマーの組合せも使用することができる。シンジオタクチックポリブタジエンを含む組合せも有用であり得る。
【0148】
熱硬化性ポリブタジエンまたはポリイソプレンは、室温で液体または固体とすることができる。液体ポリマーは、5000g/mol以上の数平均分子量(Mn)を有することができる。液体ポリマーは、具体的には1000から3000g/molなどの5000g/mol未満のMnを有することができる。少なくとも90重量%の1,2付加を有する熱硬化性ポリブタジエンまたはポリイソプレンは、架橋に利用可能なペンダントビニル基の数が多いため、硬化時により大きな架橋密度を示すことができる。
【0149】
ポリブタジエンまたはポリイソプレンは、全ポリマーマトリクス組成物に基づき、全ポリマーマトリクス組成物に対して、100重量%までの量で、具体的には75重量%まで、より具体的には10から70重量%、さらに具体的には20から60または70重量%の量で、ポリマー組成物中に存在することができる。
【0150】
熱硬化性ポリブタジエンまたはポリイソプレンと共硬化することができる他のポリマーを、特定の特性または加工修正のために加えることができる。例えば、経時的な誘電体材料の絶縁耐力および機械的特性の安定性を向上させるために、低分子量エチレン−プロピレンエラストマーを、系で使用することができる。本明細書で使用されるエチレン−プロピレンエラストマーは、主としてエチレンおよびプロピレンを含むコポリマー、ターポリマーまたは他のポリマーである。エチレンプロピレンエラストマーは、EPMコポリマー(すなわち、エチレンおよびプロピレンモノマーのコポリマー)またはEPDMターポリマー(すなわち、エチレン、プロピレンおよびジエンモノマーのターポリマー)としてさらに分類することができる。エチレン−プロピレン−ジエンターポリマーゴムは、特に、容易な架橋のために主鎖から離れて不飽和が利用可能な、飽和主鎖を有している。ジエンがジシクロペンタジエンである液体エチレン−プロピレン−ジエンターポリマーゴムを使用することができる。
【0151】
エチレン−プロピレンゴムの分子量は、10000g/mol未満の粘度平均分子量(Mv)とすることができる。エチレン−プロピレンゴムは、商品名TRILENE(商標)CP80としてライオン・コポリマー社(Lion Copolymer)(バトンルージュ、ルイジアナ州)から入手可能である7200g/molのMvを有するエチレン−プロピレンゴム、商品名TRILENE(商標)65としてライオン・コポリマー社(Lion Copolymer)から入手可能である7000g/molのMvを有する液体エチレン−プロピレン−ジシクロペンタジエンターポリマーゴム、商品名TRILENE(商標)67としてライオン・コポリマー社(Lion Copolymer)から入手可能である7500g/molのMvを有する液状エチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネンターポリマーを含むことができる。
【0152】
エチレン−プロピレンゴムは、経時的に誘電体材料の特性、特に、絶縁耐力および機械的特性の安定性を維持するのに有効な量で存在することができる。典型的には、このような量は、ポリマーマトリクス組成物の全重量に対して20重量%まで、具体的には4から20重量%、より具体的には6から12重量%である。
【0153】
共硬化性ポリマーの別の種類は、不飽和ポリブタジエンまたはポリイソプレン含有エラストマーである。この要素は、エチレン性不飽和モノマーを伴う主に1,3−付加ブタジエンまたはイソプレンのランダムまたはブロックコポリマーとすることができ、例えば、スチレンもしくはα−メチルスチレンなどのビニル芳香族化合物、アクリレートもしくはメチルメタクリレートなどのメタクリレート、または、アクリロニトリルである。エラストマーは、ポリブタジエンまたはポリイソプレンブロックとスチレンまたはα−メチルスチレンなどのモノビニル芳香族モノマーから誘導することができる熱可塑性ブロックとを有する直鎖状またはグラフト型ブロックコポリマーを含む固体の熱可塑性エラストマーとすることができる。このタイプのブロックコポリマーは、例えば、商品名VECTOR8508M(商標)としてデクスコポリマーズ社(Dexco Polymers)(ヒューストン、テキサス州)から入手可能なもの、商品名SOL−T−6302(商標)としてエニケム・エラストマー・アメリカ社(Enichem Elastomers America)(ヒューストン、テキサス州)から入手可能なもの、および、商品名CALPRENE(商標)401としてダイナソルエラストマーズ社(Dynasol Elastomers)から入手可能なものなどの、スチレン−ブタジエン−スチレントリブロックコポリマーを含み、例えば、商品名KRATON D1118としてクレイトン・ポリマーズ社(Kraton Polymers)(ヒューストン、テキサス州)から入手可能なものなどの、スチレン−ブタジエンジブロックコポリマーおよびスチレンおよびブタジエンを含む混合トリブロックおよびジブロックコポリマーを含む。KRATON D1118は、33重量%のスチレンを含有する混合ジブロック/トリブロックスチレンおよびブタジエン含有コポリマーである。
【0154】
任意選択のポリブタジエンまたはポリイソプレン含有エラストマーは、ポリブタジエンまたはポリイソプレンブロックが水素化されることを除いて、上記と同様の第2ブロックコポリマーをさらに含むことができ、それにより、(ポリブタジエンの場合は)ポリエチレンブロック、または、(ポリイソプレンの場合は)エチレン−プロピレンコポリマーブロックを形成する。上記コポリマーと組合せて使用される場合、より高い靭性を有する材料を製造することができる。このタイプの例示的な第2ブロックコポリマーは、クレイトン・ポリマーズ社(Kraton Polymers)から商業的に入手可能なKRATONGX 1855であり、これは、スチレン−高1,2−ブタジエン−スチレンブロックコポリマーと、スチレン−(エチレン−プロピレン)−スチレンブロックコポリマーとの組合せであると考えられている。
【0155】
不飽和ポリブタジエンまたはポリイソプレン含有エラストマー要素は、ポリマーマトリクス組成物の総重量に対して2から60重量%、具体的に5から50重量%、より具体的には10から40または50重量%の量でポリマーマトリクス組成物中に存在することができる。
【0156】
特定の特性または加工修正のために添加することができるさらに他の共硬化性ポリマーとして、ポリエチレンおよびエチレンオキシドコポリマーなどのエチレンのホモポリマーまたはコポリマー、天然ゴム、ポリジシクロペンタジエンなどのノルボルネンポリマー、水素化スチレン−イソプレン−スチレンコポリマーおよびブタジエン−アクリロニトリルコポリマー、不飽和ポリエステルなどが挙げられるが、これらに限定されない。これらのコポリマーのレベルは、一般的にポリマーマトリクス組成物中の全ポリマーの50重量%未満である。
【0157】
フリーラジカル硬化性モノマーも、例えば硬化後の系の架橋密度を増加させるために、特定の特性または加工修正のために加えることができる。適切な架橋剤とすることができる例示のモノマーには、例えば、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、および、多官能性アクリレートモノマー(例えば、サルトマーUSA社(Sartomer USA)(ニュータウンスクエア、ペンシルバニア州)から入手可能なSARTOMER(商標)ポリマー)、またはそれらの組合せなどの、ジ−、トリ−、またはより高次のエチレン性不飽和モノマーが挙げられ、これらのすべてが商業的に入手可能である。架橋剤は、使用される場合、ポリマーマトリクス組成物中の全ポリマーの総重量に基づいて、最大20重量%、具体的には1から15重量%の量でポリマーマトリクス組成物中に存在することができる。
【0158】
硬化剤は、オレフィン反応部位を有するポリエンの硬化反応を促進するためにポリマーマトリクス組成物に添加することができる。硬化剤は、有機過酸化物、例えば、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α−ジ−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、または、これらの少なくとも1つを含む組合せを含むことができる。炭素−炭素開始剤、例えば、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタンを使用することができる。硬化剤または開始剤は、単独でまたは組合せて使用することができる。硬化剤の量は、ポリマーマトリクス組成物中のポリマーの総重量に基づいて1.5から10重量%とすることができる。
【0159】
いくつかの実施形態では、ポリブタジエンまたはポリイソプレンポリマーは、カルボキシ官能化されている。官能化は、(i)炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合、および(ii)カルボン酸、無水物、アミド、エステル、または酸ハロゲン化物を含む少なくとも1つのカルボキシ基の両方を分子中に有する多官能性化合物を用いて達成することができる。特定のカルボキシ基は、カルボン酸またはエステルである。カルボン酸官能基を提供することができる多官能性化合物の例としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、およびクエン酸が挙げられる。具体的には、無水マレイン酸付加ポリブタジエンは、熱硬化性組成物に使用することができる。好適なマレイン化ポリブタジエンポリマーは、例えば、商品名RICON 130MA8、RICON 130MA13、RICON 130MA20、RICON 131MA5、RICON 131MA10、RICON 131MA17、RICON 131MA20およびRICON 156MA17としてクレイバレー社(Cray Valley)から商業的に入手可能である。好適なマレイン化ポリブタジエン−スチレンコポリマーは、例えば、商品名RICON 184MA6としてサルトマーから商業的に入手可能である。RICON 184MA6は、17から27重量%のスチレン含有量と9900g/molのMnとを有する無水マレイン酸付加ブタジエン−スチレンコポリマーである。
【0160】
ポリマーマトリクス組成物中の様々なポリマー、例えば、ポリブタジエンまたはポリイソプレンポリマーと他のポリマーとの相対量は、使用される特定の導電性金属接地板層、所望の回路材料の特性、および同様の条件に依存することができる。例えば、ポリ(アリーレンエーテル)の使用は、導電性金属要素、例えば、信号フィード、接地、または反射器構成要素などの銅またはアルミニウム要素に、増加させた結合強度を提供することができる。ポリブタジエンまたはポリイソプレンポリマーの使用は、例えば、これらのポリマーがカルボキシ官能化されている場合、複合材料の高温耐性を高めることができる。エラストマーブロックコポリマーの使用は、ポリマーマトリクス材料の要素を相溶化するように機能することができる。各要素の適切量の決定は、過度の実験を行わずに、特定用途についての所望の特性に応じて行うことができる。
【0161】
少なくとも1つの誘電体ボリュームは、さらに誘電率、誘電正接、熱膨張係数、および、誘電体ボリュームの他の特性を調整するために選択された粒子状誘電体フィラーを含むことができる。誘電体フィラーは、例えば、二酸化チタン(ルチルおよびアナターゼ)、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、シリカ(溶融アモルファスシリカを含む)、コランダム、珪灰石、Ba
2Ti
9O
20、固体ガラス球、合成ガラスまたはセラミック中空球、石英、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、ベリリア、アルミナ、アルミナ三水和物、マグネシア、雲母、タルク、ナノクレイ、水酸化マグネシウム、または、前述の少なくとも1つを含む組合せを含むことができる。単一の二次フィラー、または、二次フィラーの組合せは、特性の所望バランスを提供するために使用することができる。
【0162】
任意選択的に、フィラーは、シリコン含有コーティング、例えば、有機官能性アルコキシシランカップリング剤で表面処理することができる。ジルコン酸またはチタン酸カップリング剤を使用することができる。そのようなカップリング剤は、ポリマーマトリクス中のフィラーの分散を改善し、完成したDRAの水の吸収を減少させることができる。フィラー要素は、フィラーの重量に基づいて、5から50体積%のマイクロスフェアと、二次フィラーとして70から30体積%の溶融非晶質シリカとを含むことができる。
【0163】
各誘電体ボリュームはまた、任意選択的に炎に対して耐性のあるボリュームを作製するために有用な難燃剤を含有することができる。これらの難燃剤は、ハロゲン化または非ハロゲン化することができる。難燃剤は、誘電体ボリュームの体積に基づいて、0から30体積%の量で、誘電体ボリュームの中に存在することができる。
【0164】
実施形態において、難燃剤は、無機であり、粒子の形態で存在する。例示的な無機系難燃剤は、例えば、1nmから500nm、好ましくは1から200nm、または5から200nm、または10から200nmの体積平均粒径を有する金属水和物であり、あるいは、体積平均粒径が、500nmから15マイクロメートル、例えば1から5マイクロメートルである。金属水和物は、Mg、Ca、Al、Fe、Zn、Ba、Cu、Niまたはこれらの少なくとも1つを含む組合せなどの金属の水和物である。Mg、AlまたはCaの水和物、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化鉄、水酸化亜鉛、水酸化銅および水酸化ニッケル、ならびに、アルミン酸カルシウム、二水石膏、ホウ酸亜鉛およびメタホウ酸バリウムの水和物が、特に好ましい。これらの水和物の複合物は、例えば、MgならびにCa、Al、Fe、Zn、Ba、CuおよびNiのうちの1つ以上を含む水和物について、使用することができる。好ましい複合金属水和物は、式MgMx(OH)
yを有しており、Mは、Ca、Al、Fe、Zn、Ba、CuまたはNiであり、xは0.1から10であり、yは2から32である。難燃性粒子は、分散および他の特性を改善するために、コーティングまたは別様に処理することができる。
【0165】
有機難燃剤を、代替的にまたは無機難燃剤に加えて、使用することができる。無機難燃剤の例としては、メラミンシアヌレート、微粒子サイズメラミンポリホスフェート、芳香族ホスフィナート、ジホスフィナート、ホスホン酸塩、およびリン酸塩などの様々なリン含有化合物、特定のポリシルセスキオキサン、シロキサン、ならびに、ヘキサクロロエンドメチレンテトラヒドロフタル酸(HET酸)、テトラブロモフタル酸およびジブロモネオペンチルグリコールなどのハロゲン化化合物が挙げられる。(臭素含有難燃剤などの)難燃剤は、20重量部(樹脂100部当たりの部)から60重量部、具体的には30から45重量部の量で存在することができる。臭素系難燃剤の例としては、Saytex BT93W(エチレンビステトラブロモフタルイミド)、Saytex 120(テトラデカブロモジフェノキシベンゼン)およびSaytex 102(デカブロモジフェニルオキシド)が挙げられる。難燃剤は、相乗剤と組合せて使用することができ、例えば、ハロゲン化難燃剤は、三酸化アンチモンなどの相乗剤と組合せて使用することができ、リン含有難燃剤は、メラミンなどの窒素含有化合物と組合せて使用することができる。
【0166】
誘電体材料の各ボリュームは、ポリマーマトリクス組成物およびフィラー組成物を含む誘電体組成物から形成されている。各ボリュームは、接地構造体層上に直接、誘電体組成物をキャスティングすることによって形成することができ、または、接地構造体層上に堆積することができる誘電体ボリュームを、製造することができる。各誘電体ボリュームを生成する方法は、選択されたポリマーに基づくことができる。例えば、ポリマーがPTFEなどのフルオロポリマーを含む場合、ポリマーは、第1キャリア液体と混合することができる。その組合せは、第1キャリア液体中のポリマー粒子の分散液、例えば、第1キャリア液体におけるポリマーの、またはポリマーのモノマーまたはオリゴマー前駆体の液滴のエマルジョン、または、第1キャリア液体中のポリマーの溶液を含むことができる。ポリマーが液体である場合、第1キャリア液体は必要でない可能性がある。
【0167】
第1キャリア液体の選択は、存在する場合、特定のポリマーおよびポリマーが誘電体ボリュームに導入される形態に基づくことができる。溶液としてポリマーを導入することが望まれる場合、特定のポリマーのための溶剤は、キャリア液体として選択され、例えば、N−メチルピロリドン(NMP)が、ポリイミドの溶液に適したキャリア液体であろう。分散液としてポリマーを導入することが望まれる場合には、キャリア液体は、溶解されない液体を含むことができ、例えば、水は、PTFE粒子の分散液に適したキャリア液体であり、ポリアミック酸のエマルジョンまたはブタジエンモノマーのエマルションに適したキャリア液体であろう。
【0168】
誘電体フィラー要素は、任意選択的に第2キャリア液体中に分散され、または、第1キャリア液体(または第1キャリアを使用しない場合は液体ポリマー)と混合されることができる。第2キャリア液体は第1キャリア液体と同じ液体であってもよく、または、第1キャリア液体と混和性がある第1キャリア液体以外の液体であってもよい。例えば、第1キャリア液体が水である場合、第2キャリア液体は水またはアルコールを含むことができる。第2キャリア液体は水を含むことができる。
【0169】
フィラーの分散液は、第2キャリア液体がホウケイ酸マイクロスフェアを濡らすのを可能にするために、第2キャリア液体の表面張力を改変するのに有効な量の界面活性剤を含むことができる。例示的な界面活性剤化合物として、イオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤が挙げられる。TRITON X−100(商標)は、水性フィラー分散液における使用のための例示的な界面活性剤であることが見出されている。フィラー分散液は、10から70体積%のフィラーと、0.1から10体積%の界面活性剤を含むことができ、残りは第2キャリア液体を含む。
【0170】
ポリマーおよび第1キャリア液体と第2キャリア液体中のフィラー分散液との組合せは、キャスティング混合物を形成するために組合せることができる。実施形態では、キャスティング混合物は、10から60体積%の合成されたポリマーおよびフィラーと、40から90体積%の合成された第1および第2キャリア液体とを含む。キャスティング混合物中のポリマーおよびフィラー要素の相対量は、以下に説明するように、最終組成物において所望の量を提供するように選択することができる。
【0171】
キャスティング混合物の粘度は、粘度調整剤を添加することによって調整することができ、これは、特定のキャリア液体またはキャリア液体の組合せにおけるその相溶性に基づいて選択され、これにより、誘電体複合材料からの中空スフェアフィラーの分離、すなわち沈降または浮選を遅らせ、従来の製造装置と互換性のある粘度を有する誘電体複合材料を提供することができる。水性キャスティング混合物で使用するのに適した例示的な粘度調整剤としては、例えば、ポリアクリル酸化合物、植物ガム、および、セルロース系化合物が挙げられる。適切な粘度調整剤の具体例としては、ポリアクリル酸、メチルセルロース、ポリエチレンオキシド、グアーガム、ローカストビーンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、および、トラガカントゴムが挙げられる。粘度調整キャスティング混合物の粘度は、選択された製造技術に誘電体複合材料を適合させるために、用途ごとに、さらに増加させる、すなわち最低粘度を超えさせることができる。実施形態では、粘度調整キャスティング混合物は、室温値で測定されたときに、10から100000センチポアズ(cp)、具体的には、100cpおよび10000cpの粘度を示すことができる。
【0172】
あるいは、キャリア液体の粘度が、関心対象期間中に分離しないキャスティング混合物を提供するのに十分である場合、粘度調整剤を省略することができる。具体的には、非常に小さな粒子、例えば、0.1マイクロメートル未満の球相当直径を有する粒子の場合には、粘度調整剤の使用は必要ではない可能性がある。
【0173】
粘度調整キャスティング混合物の層は、接地構造体層上にキャスティングすることができ、または、浸漬被覆し、その後、成形することができる。キャスティングは例えば、ディップコーティング、フローコーティング、逆ロールコーティング、ナイフオーバーロール、ナイフオーバープレート、計量ロッドコーティングなどによって達成することができる。
【0174】
キャリア液体と加工助剤、すなわち、界面活性剤および粘度調整剤を、ポリマーの誘電体ボリュームとマイクロスフェアを含む充填材とを統合するために、キャスティングボリュームから例えば蒸発によりまたは熱分解により除去することができる。
【0175】
ポリマーマトリクス材料のボリュームとフィラー要素とをさらに加熱して、ボリュームの物理的特性を改変する、例えば、熱可塑物を焼結する、または、熱硬化性組成物を硬化またはポスト硬化させることができる。
【0176】
別の方法では、PTFE複合誘電体ボリュームは、ペースト押出およびカレンダー処理によって製造することができる。
さらに別の実施形態では、誘電体ボリュームをキャスティングすることができ、次いで、部分的に硬化(「Bステージ化」)することができる。そのようなBステージ化ボリュームは、保存され、続いて使用することができる。
【0177】
接着層は、導電性接地層と誘電体層との間に配置することができる。接着層は、ポリ(アリーレンエーテル)、ならびに、ブタジエン、イソプレン、または、ブタジエンおよびイソプレン単位、および、0から50重量%以下の共硬化性モノマー単位を含むカルボキシ官能化ポリブタジエンまたはポリイソプレンポリマーを含むことができ、接着剤層の組成は、誘電体ボリュームの組成と同じではない。接着剤層は、平方メートル当たり2から15グラムの量で存在することができる。ポリ(アリーレンエーテル)は、カルボキシ官能化ポリ(アリーレンエーテル)を含むことができる。ポリ(アリーレンエーテル)は、ポリ(アリーレンエーテル)と環状無水物との反応生成物またはポリ(アリーレンエーテル)と無水マレイン酸との反応生成物とすることができる。カルボキシ官能化ポリブタジエンまたはポリイソプレンポリマーは、カルボキシ官能化ブタジエン−スチレンコポリマーとすることができる。カルボキシ官能化ポリブタジエンまたはポリイソプレンポリマーは、ポリブタジエンまたはポリイソプレンポリマーと環状無水物との反応生成物とすることができる。カルボキシ官能化ポリブタジエンまたはポリイソプレンポリマーは、マレイン化ポリブタジエン−スチレンまたはマレイン化ポリイソプレン−スチレンコポリマーとすることができる。
【0178】
実施形態において、ポリブタジエンまたはポリイソプレンなどの材料を熱硬化するのに適した多段階プロセスは、150から200℃の温度での過酸化物硬化ステップを含むことができ、部分的に硬化(Bステージ化)されたスタックに対して、高エネルギー電子ビーム照射硬化(Eビーム硬化)または不活性雰囲気下での高温硬化ステップを次に行うことができる。二段階硬化の使用は、得られる複合材料に異常に高い程度の架橋を付与することができる。第2段階で使用される温度は、250から300℃、またはポリマーの分解温度とすることができる。この高温硬化は、オーブン内で行うことができるだけでなく、プレスで、すなわち、最初の製造および硬化ステップの続きとして行うことができる。特定の製造温度および圧力は、特定の接着組成物および誘電体組成物に依存し、当業者であれば過度の実験を行わずに容易に確認可能である。
【0179】
接合層は、層を接着するために任意の2つ以上の誘電体層の間に配置することができる。接合層は、所望の特性に基づいて選択され、例えば、2つの誘電体層を接合するための低融点熱可塑性ポリマーまたは他の組成物とすることができる。実施形態において、接合層は、その誘電率を調整するための誘電体フィラーを含む。例えば、接合層の誘電率は、DRAの帯域幅を改善または別様に修正するように調整することができる。
【0180】
いくつかの実施形態では、DRA、アレイ、またはその構成要素、特に少なくとも1つの誘電体ボリュームは、誘電体組成物を成形して誘電体材料を形成することにより形成される。いくつかの実施形態では、すべてのボリュームが成形される。他の実施形態では、初期ボリュームV(i)を除くすべてのボリュームが成形される。さらに他の実施形態では、最外ボリュームV(N)のみが成形される。成形と、他の製造方法、例えば三次元印刷またはインクジェット印刷との組合せを使用することができる。
【0181】
成形により、埋め込まれた特徴または表面特徴のような別のDRA構成要素を任意選択的に伴う誘電体ボリュームの迅速かつ効率的な製造が可能となる。例えば、金属、セラミックまたは他のインサートを金型内に配置して、埋め込まれた特徴または表面特徴として、信号フィード、接地構成要素または反射器構成要素などのDRAの構成要素を提供することができる。あるいは、埋め込まれた特徴を、ボリューム上に三次元印刷またはインクジェット印刷し、さらに続けて成形することができ、または、表面特徴を、DRAの最外面上に三次元印刷またはインクジェット印刷することができる。接地構造体上に直接、または、1から3の間の誘電率を有する材料を含む容器内に、少なくとも1つのボリュームを成形することも可能である。
【0182】
金型は、パッケージまたは最外シェルV(N)を提供するために成形されたまたは機械加工されたセラミックを含む金型インサートを有することができる。セラミックインサートの使用によって、より高い効率が得られる低損失、成形アルミナについての低い直接材料費に起因する低コスト、ポリマーの製造しやすさおよびその熱膨張制御(制約)のしやすさへとつながり得る。それはまた、バランスのとれた熱膨張率(CTE)を提供することができ、これにより、全体的な構造が、銅またはアルミニウムのCTEと一致する。
【0183】
各ボリュームを、異なる金型で成形して、続いてボリュームを組み立てることができる。例えば、第1ボリュームは第1金型で、そして、第2ボリュームは第2金型で成形して、そして、ボリュームを組み立てることができる。実施形態では、第1ボリュームは、第2ボリュームとは異なる。別個の製造により、形状または組成に関する各ボリュームの即座のカスタマイズが可能となる。例えば、誘電体材料のポリマー、添加剤の種類または添加量を変化させることができる。1つのボリュームの表面を別のボリュームの表面に接合するために、接着剤層を塗布することができる。
【0184】
他の実施形態では、第2ボリュームを、第1成形ボリューム中にまたはその上に成形することができる。ポストベークまたはラミネーションサイクルを、ボリューム間からいかなる空気をも除去するために使用することができる。各ボリュームはまた、異なるタイプまたは量の添加剤を含むことができる。熱可塑性ポリマーが使用される場合、第1および第2ボリュームは、異なる溶融温度または異なるガラス転移温度を有するポリマーを含むことができる。熱硬化性組成物が使用される場合、第1ボリュームは、第2ボリュームを成形する前に部分的にまたは完全に硬化させることができる。
【0185】
1つのボリューム(例えば、第1ボリューム)として熱硬化性組成物を、別のボリューム(例えば、第2ボリューム)として熱可塑性組成物を使用することも可能である。これらの実施形態のいずれかにおいて、フィラーを変えて、各ボリュームの誘電率または熱膨張係数(CTE)を調節することができる。例えば、各ボリュームのCTEまたは誘電率は、温度が変化しても共振周波数が一定のままであるようにオフセットすることができる。実施形態では、内側ボリュームは、シリカおよびマイクロスフェア(マイクロバルーン)の組合せが充填された低誘電率(<3.5)材料を含むことができ、これにより、所望の誘電率が、外側ボリュームに一致するCTE特性を伴って達成される。
【0186】
いくつかの実施形態では、成形は、誘電体材料の少なくとも1つのボリュームを提供するための、熱可塑性ポリマーまたは熱硬化性組成物および誘電体材料の任意の他の要素を含む射出可能組成物の射出成形である。各ボリュームを、別個に射出成形して、その後に組み立てることができ、または、第2ボリュームを第1ボリューム中にまたはその上に成形することができる。例えば方法は、外型枠および内型枠を有する第1金型において第1ボリュームの反応射出成形を行うこと、内型枠を除去してそれを第2ボリュームの内部寸法を規定する第2内型枠に置換すること、および、第1ボリュームに第2ボリュームを射出成形することを含むことができる。実施形態では、第1ボリュームは、最外シェルV(N)である。あるいは、方法は、外型枠および内型枠を有する第1金型において第1ボリュームの射出成形を行うこと、外型枠を除去してそれを第2ボリュームの外部寸法を規定する第2外型枠に置換すること、および、第1ボリューム上に第2ボリュームを射出成形することを含むことができる。実施形態では、第1ボリュームは、最内ボリュームV(1)である。
【0187】
射出可能組成物は、まずフィラー組成物を形成するためにセラミックフィラーとシランとを合成し、その後に熱可塑性ポリマーまたは熱硬化性組成物とフィラー組成物とを混合することによって調製することができる。熱可塑性ポリマーについて、ポリマーは、セラミックフィラーおよびシランのうちの一方または両方との混合の前に、後に、またはその最中に溶融させることができる。射出可能組成物は、その後、金型内で射出成形することができる。使用される溶融温度、射出温度および金型温度は、熱可塑性ポリマーの溶融およびガラス転移温度に依存し、例えば150から350℃、または、200から300℃とすることができる。成形は、65から350キロパスカル(kPa)の圧力で行うことができる。
【0188】
いくつかの実施形態では、誘電体ボリュームは、熱硬化性組成物を反応射出成形することにより調製することができる。架橋は第1成形ボリュームの溶融特性をかなり変化させることがあるので、反応射出成形は、第2成形ボリュームを成形するために第1成形ボリュームを使用するのに特に適している。反応射出成形は、熱硬化性組成物を形成するために少なくとも2つのストリームを混合すること、および、金型内に熱硬化性組成物を射出することを含むことができ、第1ストリームは触媒を備え、第2ストリームは任意選択的に活性化剤を備える。第1ストリームおよび第2ストリームまたは第3ストリームのうちの一方または両方が、モノマーまたは硬化性組成物を含むことができる。第1ストリームおよび第2ストリームまたは第3ストリームの一方または両方は、誘電体フィラーおよび添加剤のうちの一方または両方を含むことができる。誘電体フィラーおよび添加剤のうちの一方または両方は、熱硬化性組成物の射出前に金型に添加することができる。
【0189】
例えば、ボリュームの調製方法は、触媒および第1モノマーまたは硬化性組成物を含む第1ストリームと、任意選択の活性剤および第2モノマーまたは硬化性組成物を含む第2ストリームとを混合することを含むことができる。第1および第2モノマーまたは硬化性組成物は、同一であっても異なっていてもよい。第1ストリームおよび第2ストリームの一方または両方が、誘電体フィラーを含むことができる。誘電体フィラーは、例えば、さらに第3モノマーを含む第3ストリームとして添加することができる。誘電体フィラーは、第1および第2ストリームの射出前に金型内に存在することができる。1つ以上のストリームの導入は、不活性ガス、例えば窒素またはアルゴンの下で行うことができる。
【0190】
混合は、射出成形機のヘッドスペース内で、またはインラインミキサー内で、または金型へと注入する間に、行うことができる。混合は、摂氏0以上200度(℃)、具体的には15から130℃、または0から45℃、より具体的には23から45℃の温度で行うことができる。
【0191】
金型は、0以上250℃、具体的には23から200℃または45から250℃、より具体的には30から130℃または50から70℃の温度に維持することができる。金型を充填するためには0.25から0.5分かかり、その間、金型温度が低下することがある。金型が充填された後、熱硬化性組成物の温度を、例えば0°から45℃の第1温度から、45から250℃の第2温度へと増加させることができる。成形は、65から350キロパスカル(kPa)の圧力で行うことができる。成形は、5分以下、具体的には2分以下、より具体的には2から30秒で行うことができる。重合が完了した後、基板を、金型温度または減少した金型温度で除去することができる。例えば、解放温度T
rを、成形温度T
mよりも10℃以上低くすることができる(T
r≦T
m−10℃)。
【0192】
ボリュームが金型から除去された後、それをポスト硬化させることができる。ポスト硬化は、5分以上の間、100から150℃、具体的には140から200℃の温度で行うことができる。
【0193】
別の実施形態では、誘電体ボリュームは、誘電体材料のボリューム、または、組み込まれた特徴または表面特徴を有する誘電体材料のボリュームを形成するために圧縮成形することにより形成することができる。各ボリュームを、別個に圧縮成形して、その後に組み立てることができ、または、第2ボリュームを第1ボリューム中にまたはその上に圧縮成形することができる。例えば方法は、外型枠および内型枠を有する第1金型において第1ボリュームの圧縮成形を行うこと、内型枠を除去してそれを第2ボリュームの内部寸法を規定する第2内型枠に置換すること、および、第1ボリュームに第2ボリュームを圧縮成形することを含むことができる。いくつかの実施形態では、第1ボリュームは、最外シェルV(N)である。あるいは、方法は、外型枠および内型枠を有する第1金型において第1ボリュームの圧縮成形を行うこと、外型枠を除去してそれを第2ボリュームの外部寸法を規定する第2外型枠に置換すること、および、第1ボリューム上に第2ボリュームを圧縮成形することを含むことができる。この実施形態では、第1ボリュームは、最内ボリュームV(1)とすることができる。
【0194】
圧縮成形は、熱可塑性または熱硬化性材料のいずれかとともに使用することができる。金型温度などの、熱可塑性材料を圧縮成形するための条件は、熱可塑性ポリマーの溶融およびガラス転移温度に依存し、例えば150から350℃、または、200から300℃とすることができる。成形は、65から350キロパスカル(kPa)の圧力で行うことができる。成形は、5分以下、具体的には2分以下、より具体的には2から30秒で行うことができる。熱硬化性材料は、Bステージ化された材料または完全に硬化された材料を生成するためにBステージ化する前に圧縮成形することができ、または、それがBステージ化されて金型内で完全に硬化された後、または成形後に、それを圧縮成形することができる。
【0195】
さらに他の実施形態では、誘電体ボリュームは、予め設定されたパターンで複数の層を形成し、層を溶融させることによって、すなわち三次元印刷によって、形成することができる。本明細書で使用する場合、三次元印刷は、単層(インクジェット印刷)に対して複数の溶融層(三次元印刷)の形成によって、インクジェット印刷とは区別される。層の総数は、例えば10から100,000層、または20から50,000層、または30から20,000層と様々にすることができる。所定のパターンにおける複数の層は、物品を提供するために溶融される。本明細書で使用される「溶融」は、任意の三次元印刷プロセスにより形成されて接合された層を指す。三次元印刷中に複数の層を統合、接合または結合するのに有効な任意の方法を、用いることができる。いくつかの実施形態において、溶融は、各層の形成中に行う。いくつかの実施形態では、溶融は、後続層が形成されている間またはすべての層が形成された後に行う。予め設定されたパターンは、当技術分野で知られているように、所望の物品の三次元デジタル表現から決定することができる。
【0196】
三次元印刷により、埋め込まれた特徴または表面特徴などの別のDRA構成要素を任意選択的に伴う、誘電体ボリュームの迅速かつ効率的な製造が可能となる。例えば、金属、セラミックまたは他のインサートを印刷中に配置して、埋め込まれた特徴または表面特徴として、信号フィード、接地構成要素または反射器構成要素などのDRAの構成要素を提供することができる。あるいは、埋め込まれた特徴を、ボリューム上に三次元印刷またはインクジェット印刷し、さらに続けて印刷することができ、または、表面特徴を、DRAの最外面上に三次元印刷またはインクジェット印刷することができる。接地構造体上に直接、または、1から3の間の誘電率を有する材料を含む容器内に、少なくとも1つのボリュームを三次元印刷することも可能である。
【0197】
第1ボリュームを第2ボリュームとは別個に形成することができ、任意選択的にそれらの間に接着剤層を配置して第1および第2ボリュームを組み立てることができる。あるいはまたはさらに、第2ボリュームを、第1ボリューム上に印刷することができる。したがって、方法は、第1ボリュームを提供するために第1複数層を形成すること、および、第1ボリューム上に第2ボリュームを提供するために第1ボリュームの外側表面上に第2複数層を形成することを含むことができる。第1ボリュームは、最内ボリュームV(1)である。あるいは、方法は、第1ボリュームを提供するために第1複数層を形成すること、および、第2ボリュームを提供するために第1ボリュームの内側表面上に第2複数層を形成することを含むことができる。実施形態では、第1ボリュームは、最外ボリュームV(N)である。
【0198】
例えば、熱溶解積層法(FDM)、選択的レーザ焼結(SLS)、選択的レーザ溶融(SLM)、電子ビーム溶融(EBM)、ビッグエリア付加製造(BAAM)、ARBURGプラスチックフリー成形技術、積層物体製造(LOM)、ポンピング堆積法(例えばhttp://nscrypt.com/micro−dispensingで説明されるように、制御されたペースト押出としても知られている)、または他の三次元印刷方法などの、多様な三次元印刷方法を使用することができる。三次元印刷は、試作品の製造または生産プロセスとして使用することができる。いくつかの実施形態では、ボリュームまたはDRAは、三次元またはインクジェット印刷によってのみ製造され、これにより、誘電体ボリュームまたはDRAを形成する方法は、押出、成形、または積層プロセスを含まない。
【0199】
材料押出技術は、熱可塑性樹脂に特に有用であり、複雑な特徴を提供するために使用することができる。材料押出技術は、FDM、ポンピング堆積、溶融フィラメント製造などの技術、ならびに、ASTM F2792−12aに記載されているような他のものを含む。溶融材料押出技術では、物品は、層を形成するために堆積させることができる流動可能状態に熱可塑性材料を加熱することにより製造することができる。層は、x−y軸において所定の形状およびz軸において所定の厚みを有することができる。流動性材料は、特定のプロファイルを提供するために、上述のように道として、または、ダイを通して堆積することができる。層が冷えると、固化し、それが堆積される。溶融した熱可塑性材料の後続の層は、先に堆積された層に溶融し、温度低下時に固化する。複数の後続層の押出は、所望の形状を構築する。特に、物品は、層を形成するために、x−y平面における基板上の1つ以上の道として流動性材料を堆積させることによって、物品の三次元デジタル表現から形成することができる。基板に対するディスペンサ(例えばノズル)の位置は、そして(x−y平面に垂直な)z軸に沿ってインクリメントされ、プロセスはその後、デジタル表現から物品を形成するために繰り返される。分注される材料は、したがって「造形材料」ならびに「構築材料」とも称される。
【0200】
いくつかの実施形態では、層が2つ以上のノズルから押出され、それぞれが異なる組成物を押出す。複数のノズルが使用される場合、方法は、単一ノズルを使用する方法よりも速く製品オブジェクトを生成することができ、異なるポリマーまたはポリマーブレンド、異なる色またはテクスチャ等を用いる点で柔軟性を増加させることができる。したがって、実施形態では、2つのノズルを用いて堆積中に単層の組成または特性を変化させることができ、または、2つの隣接する層の組成または特性を変化させることができる。例えば、1つの層は高い体積パーセントの誘電体フィラーを有することができ、後続の層は、中間体積の誘電体フィラーを有することができ、それに続く層は、低い体積%の誘電体フィラーを有することができる。
【0201】
材料押出技術はさらに、熱硬化性組成物の堆積に使用することができる。例えば、少なくとも2つのストリームを混合して層を形成するために堆積させることができる。第1ストリームは触媒を含むことができ、第2ストリームは任意選択的に活性化剤を備えることができる。第1ストリームおよび第2ストリームまたは第3ストリームのうちの一方または両方が、モノマーまたは硬化性組成物(例えば樹脂)を含むことができる。第1ストリームおよび第2ストリームまたは第3ストリームの一方または両方は、誘電体フィラーおよび添加剤のうちの一方または両方を含むことができる。誘電体フィラーおよび添加剤のうちの一方または両方は、熱硬化性組成物の射出前に金型に添加することができる。
【0202】
例えば、ボリュームの調製方法は、触媒および第1モノマーまたは硬化性組成物を含む第1ストリームと、任意選択の活性剤および第2モノマーまたは硬化性組成物を含む第2ストリームとを混合することを含むことができる。第1および第2モノマーまたは硬化性組成物は、同一であっても異なっていてもよい。第1ストリームおよび第2ストリームの一方または両方が、誘電体フィラーを含むことができる。誘電体フィラーは、例えば、さらに第3モノマーを含む第3ストリームとして添加することができる。1つ以上のストリームの堆積は、不活性ガス、例えば窒素またはアルゴンの下で行うことができる。混合は、堆積前に、インラインミキサー中で、または、層の堆積中に行うことができる。完全または部分的な硬化(重合または架橋)を、堆積前に、層の堆積中、または堆積後に開始することができる。実施形態では、部分硬化を層の堆積前または層の堆積中に開始し、完全な硬化を層の堆積後、またはボリュームを提供する複数層を堆積した後に開始する。
【0203】
いくつかの実施形態において、当技術分野で知られているような支持材料を、支持構造を形成するために任意選択的に使用することができる。これらの実施形態では、構築材料および支持材料を、物品および支持構造体を提供するために、物品の製造中に選択的に分注することができる。支持材料は、支持構造、例えば、足場の形で存在することができ、これは、積層プロセスが所望の程度まで完了したときに機械的に除去または洗い流すことができる。
【0204】
予め設定されたパターンで連続層を形成するために、選択的レーザ焼結(SLS)、選択的レーザ溶融(SLM)、電子ビーム溶解(EBM)、および、結合剤または溶剤の粉末ベッド噴射などの、立体造形技術を使用することができる。各層を重合または架橋することによって層毎の堆積を生じさせることができるので、立体造形技術は、熱硬化性組成物で特に有用である。
【0205】
誘電体共振器アンテナまたはアレイ、またはそれらの構成要素を製造するためのさらに別の方法において、第2ボリュームは、第1ボリュームの表面に誘電体組成物を塗布することにより形成することができる。塗布は、コーティング、キャスティングまたは噴霧によって、例えば、ディップコーティング、スピンキャスティング、噴霧、ブラッシング、ロールコーティング、またはこれらの少なくとも1つを含む組合せによって、行うことができる。いくつかの実施形態では、複数の第1ボリュームが基板上に形成され、マスクが塗布され、第2ボリュームを形成するための誘電体組成物が塗布される。第1ボリュームが最内ボリュームV(1)であり、基板がアンテナアレイの製造に直接、使用される接地構造体または他の基板である場合、この技術は有用であり得る。
【0206】
上述したように、誘電体組成物は、熱可塑性ポリマーまたは熱硬化性組成物を含むことができる。熱可塑性樹脂を溶融させ、または適当な溶媒に溶解させることができる。熱硬化性組成物は、液体熱硬化性組成物とすることができ、または溶媒中に溶解させることができる。溶媒は、熱、空気乾燥、または他の技術によって誘電体組成物を塗布した後に除去することができる。熱硬化性組成物は、第2ボリュームを形成するために塗布した後に、Bステージ化、または、完全に重合もしくは硬化させることができる。重合または硬化は、誘電体組成物の塗布中に開始することができる。
【0207】
誘電体組成物の要素は、所望の特性、例えば誘電率を提供するように選択される。一般に、第1および第2誘電体材料の誘電率は異なる。
いくつかの実施形態では、第1ボリュームは、最内ボリュームV(1)であり、すべての後続のボリュームを含む1つ以上が、上述のように塗布される。例えば、最内ボリュームV(1)に続くすべてのボリュームは、第1ボリュームに誘電体組成物を塗布することから始めて、それぞれのボリュームV(i)の下にあるボリュームに順次、誘電体組成物を塗布することにより形成することができる。他の実施形態では、複数のボリュームのうちの1つのみが、この方法で塗布される。例えば、第1ボリュームは、ボリュームV(N−1)とすることができ、第2ボリュームは、最外ボリュームV(N)とすることができる。
【0208】
本明細書で提供されたいくつかの図は特定の寸法を示しているが、記載の寸法は、関連する解析的にモデル化された実施形態に関してのみ、非限定的な例示の目的のために提供されているのであって、本明細書に開示された目的に適した他の寸法も企図されることが理解されるであろう。
【0209】
本明細書に開示された例示的な実施形態に対する非限定的な参照へのさらなる例として、本明細書で提供されるいくつかの図は、中央配置された信号フィードまたは軸方向にオフセットされた信号フィードのいずれかを伴う、平坦頂部を有する誘電体材料の複数のボリュームを示し、誘電体材料の複数のボリュームのz軸断面は楕円形であるが、他の図は、信号フィードについての特定の位置を持たない半球状またはドーム状頂部を有する誘電体材料の複数のボリュームを示し、誘電体材料の複数のボリュームのz軸断面は円形または楕円形であるが、他の図は、DRA(本明細書に開示された任意のDRAであると理解される)を取り囲むフェンス/反射器を示し、他の図は、一般的な意味(例えば
図20参照)での誘電体材料の複数のボリュームを示す。上述のすべてから、1つの図または図のセットに示されている実施形態の特定の特徴(例えば、誘電体材料のボリューム/層の数、誘電体材料の複数のボリュームの外側形状、信号フィードの位置、誘電体材料の複数のボリュームの断面形状、または、フェンス/反射器の有無)は、このような特徴を特に示していない他の図または図のセットに示された実施形態において採用され得るが、本明細書で開示される特徴の組合せの数は、包括的であり、代替実施形態の完全なマトリクスにおいてすべてのそのような特徴を特に説明する必要なく、そのような組合せが本明細書に明確かつ簡潔に開示されていることを当業者が理解するための説明を提供することは不要である。任意およびすべてのこのような組合せは、本明細書で企図され、添付の特許請求の範囲に提示された特許請求される本発明の範囲内であると考えられる。
【0210】
DRAまたはDRAのアレイに関連する特徴の特定の組合せが、本明細書に開示されているが、これらの特定の組合せは、例示目的のみであって、これらの特徴のいずれかまたは一部のみの任意の組合せを、明示的または均等に、個別にまたは本明細書に開示された特徴の任意の他のものと組合せて、任意の組合せで、および、実施形態に係るすべてにおいて、採用し得ることは理解されるであろう。任意およびすべてのこのような組合せは、本明細書で企図され、本明細書に開示された発明の範囲内であると考えられる。例えば、本明細書に開示されているような、接地構造体、信号フィードおよび/またはフェンスを欠く、本明細書に開示された誘電体材料の複数のボリュームは、電子フィルタまたは共振器として有用であり得る。このようなフィルタまたは共振器構造、または本明細書に開示された誘電体材料の複数のボリュームに有用な任意の他のデバイスは、本明細書に開示される本発明の範囲内にあると企図され、考慮される。
【0211】
上記に鑑み、本明細書で開示されるいくつかの実施形態は、以下の利点のうちの1つの以上を含み得る:マイクロ波およびミリ波用途において、広帯域、高利得のアレイに適した多層誘電体設計、三次元印刷製造プロセスを利用するのに適した多層誘電体設計、95%よりも高くすることができる効率の超高効率多層設計、完全なマイクロ波ミリ波周波数範囲にわたって従来のパッチアンテナを交換することができる多層設計、8dBおよびそれ以上に高くすることができる単一セル(単一DRA)の利得、50%以上の帯域幅を達成し得るDRA、多層にて用いられる材料の誘電率に応じて最適化された共振器形状を設計する能力、および、異なる技術を使用して、接地変形例を含む単一セルの利得のバランスを取る能力。
【0212】
特定の寸法値および誘電率値を、特定のDRAに関して本明細書で議論してきたが、これらの値は例示目的のみであり、本明細書に開示された目的に適した任意のこのような値を、本明細書に開示された発明の範囲を損なうことなく採用し得ることが理解されるであろう。
【0213】
本明細書に開示されたすべての範囲はエンドポイントを含むものであり、エンドポイントは、互いに独立して組合せ可能である。「組合せ」は、ブレンド、混合物、合金、反応生成物などを含む。「第1」、「第2」などの用語は、いかなる順序、数量、または重要性も示すものではなく、むしろ、ある要素を別の要素から区別するために使用される。用語「a」および「an」および「the」は、量の限定を意味せず、別様に本明細書に示されるか、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、単数および複数の両方を含むように解釈されるべきである。明確に特に断りのない限り、「or」は「または」を意味する。
【0214】
アンテナに関連する特徴の特定の組合せを、本明細書に説明してきたが、これらの特定の組合せは、例示目的のみであって、いずれかのこれらの機能の任意の組合せを、明示的または均等に、個別にまたは本明細書に開示された特徴の任意の他のものと組合せて、任意の組合せで、および、実施形態に係るすべてにおいて、採用し得ることは理解されるであろう。任意およびすべてのこのような組合せは、本明細書で企図され、本開示の範囲内であると考えられる。
【0215】
上記のすべての観点において、本発明の実施形態は以下の実施形態を含むことが理解されるであろう。
(実施形態1)
導電性接地構造体と、接地構造体上に配置されN個のボリュームを有する誘電体材料の複数のボリュームであって、Nは3以上の整数であり、連続および順次積層ボリュームV(i)を形成するように配置され、iは1からNの整数であり、ボリュームV(1)は最内第1ボリュームを形成し、後続のボリュームV(i+1)は、ボリュームV(i)上に配置され少なくとも部分的にボリュームV(i)を埋め込む積層シェルを形成し、ボリュームV(N)には、ボリュームV(1)からV(N−1)のすべてのボリュームが少なくとも部分的に埋め込まれる、誘電体材料の複数のボリュームと、誘電体材料の複数のボリュームのうちの1つ以上に電磁的に結合されるように配置および構成された信号フィードとを備える、誘電体共振器アンテナ(DRA)。
【0216】
(実施形態2)
各後続のボリュームV(i+1)は、ボリュームV(i)上に配置され100%完全にボリュームV(i)を埋め込む積層シェルを形成する、実施形態1に記載のDRA。
【0217】
(実施形態3)
ボリュームV(N)には、100%完全にボリュームV(1)からV(N−1)のすべてのボリュームが埋め込まれる、実施形態1または2に記載のDRA。
【0218】
(実施形態4)
信号フィードは、接地構造体と電気的に接触せずに、接地構造体の開口部内に配置され、誘電体材料の複数のボリュームのうちの1つのボリューム内に配置される、実施形態1〜3のいずれかに記載のDRA。
【0219】
(実施形態5)
信号フィード上の電気信号により励起されたときのDRAは、三次元放射パターン内の単一点においてそれぞれ収縮可能な閉ループ経路ファミリーによって定義された単一要素ホモトピー群に対応するトポロジー空間を占める遠方場三次元放射パターンを生成するように構成されている、実施形態1〜4のいずれかに記載のDRA。
【0220】
(実施形態6)
信号フィード上の電気信号により励起されたときのDRAは、単一点において収縮可能な閉ループ経路ファミリーによって、および、単一点において収縮可能でない閉ループ経路ファミリーによって定義された二要素ホモトピー群に対応するトポロジー空間を占める遠方場三次元放射パターンを生成するように構成されている、実施形態1〜5のいずれかに記載のDRA。
【0221】
(実施形態7)
誘電体材料の複数のボリュームの各積層ボリュームは、誘電率ε(i)を有し、各層の誘電率およびボリュームは、ε(i+1)*V(i+1)≒ε(i)*V(i)(ε(1)*V(1)を除く、なおε(1)≒空気の誘電率)の関係に従っている、実施形態1〜6のいずれかに記載のDRA。
【0222】
(実施形態8)
誘電体材料の複数のボリュームの各積層ボリュームは、誘電率ε(i)を有し、各層の誘電率およびボリュームは、ε(i)*V(i)≒C(f)(C(f)は所与周波数における定数であり、ε(1)*V(1)を除く、なおε(1)≒空気の誘電率)の関係に従っている、実施形態1〜7のいずれかに記載のDRA。
【0223】
(実施形態9)
N個のボリュームを備える誘電体材料の複数のボリュームであって、Nは3以上の整数であり、連続および順次積層ボリュームV(i)を形成するように配置され、iは1からNの整数であり、ボリュームV(1)は最内第1ボリュームを形成し、後続のボリュームV(i+1)は、ボリュームV(i)上に配置され少なくとも部分的にボリュームV(i)を埋め込む積層シェルを形成し、ボリュームV(N)には、ボリュームV(1)からV(N−1)のすべてのボリュームが少なくとも部分的に埋め込まれる、誘電体材料の複数のボリュームを備える、誘電体共振器アンテナ(DRA)であって、電気信号を介して励起されたときのDRAは、遠方場三次元放射パターン内の単一点においてそれぞれ収縮可能な閉ループ経路ファミリーによって定義された単一要素ホモトピー群に対応するトポロジー空間を占める三次元放射パターンを生成するように構成されている、DRA。
【0224】
(実施形態10)
N個のボリュームを備える誘電体材料の複数のボリュームであって、Nは3以上の整数であり、連続および順次積層ボリュームV(i)を形成するように配置され、iは1からNの整数であり、ボリュームV(1)は最内第1ボリュームを形成し、後続のボリュームV(i+1)は、ボリュームV(i)上に配置され少なくとも部分的にボリュームV(i)を埋め込む積層シェルを形成し、ボリュームV(N)には、ボリュームV(1)からV(N−1)のすべてのボリュームが少なくとも部分的に埋め込まれる、誘電体材料の複数のボリュームを備える、誘電体共振器アンテナ(DRA)であって、電気信号を介して励起されたときのDRAは、単一点において収縮可能な閉ループ経路ファミリーによって、および、単一点において収縮可能でない閉ループ経路ファミリーによって定義された二要素ホモトピー群に対応するトポロジー空間を占める遠方場三次元放射パターンを生成するように構成されている、DRA。
【0225】
(実施形態11)
N個のボリュームを備える誘電体材料の複数のボリュームであって、Nは3以上の整数であり、連続および順次積層ボリュームV(i)を形成するように配置され、iは1からNの整数であり、ボリュームV(1)は最内第1ボリュームを形成し、後続のボリュームV(i+1)は、ボリュームV(i)上に配置され少なくとも部分的にボリュームV(i)を埋め込む積層シェルを形成し、ボリュームV(N)には、ボリュームV(1)からV(N−1)のすべてのボリュームが少なくとも部分的に埋め込まれる、誘電体材料の複数のボリュームを備える、誘電体共振器アンテナ(DRA)であって、誘電体材料の複数のボリュームの各積層ボリュームは、誘電率ε(i)を有し、各層の誘電率およびボリュームは、ε(i+1)*V(i+1)≒ε(i)*V(i)(ε(1)*V(1)を除く、なおε(1)≒空気の誘電率)の関係に従っている、DRA。
【0226】
(実施形態12)
N個のボリュームを備える誘電体材料の複数のボリュームであって、Nは3以上の整数であり、連続および順次積層ボリュームV(i)を形成するように配置され、iは1からNの整数であり、ボリュームV(1)は最内第1ボリュームを形成し、後続のボリュームV(i+1)は、ボリュームV(i)上に配置され少なくとも部分的にボリュームV(i)を埋め込む積層シェルを形成し、ボリュームV(N)には、ボリュームV(1)からV(N−1)のすべてのボリュームが少なくとも部分的に埋め込まれる、誘電体材料の複数のボリュームを備える、誘電体共振器アンテナ(DRA)であって、誘電体材料の複数のボリュームの各積層ボリュームは、誘電率ε(i)を有し、各層の誘電率およびボリュームは、ε(i)*V(i)≒C(f)(C(f)は所与周波数における定数であり、ε(1)*V(1)を除く、なおε(1)≒空気の誘電率)の関係に従っている、DRA。
【0227】
(実施形態13)
導電性接地構造体と、誘電体材料の複数のボリュームのうちの1つ以上に電磁的に結合されるように配置および構成された信号フィードとをさらに含み、誘電体材料の複数のボリュームは、接地構造体上に配置されている、実施形態9〜12のいずれかに記載のDRA。
【0228】
(実施形態14)
信号フィードは、接地構造体と電気的に接触せずに、接地構造体の開口部内に配置され、誘電体材料の複数のボリュームのうちの1つのボリューム内に配置される、実施形態13に記載のDRA。
【0229】
(実施形態15)
第1ボリュームV(1)は、垂直配向された少なくとも部分的に楕円の形状を有している、実施形態1〜14のいずれかに記載のDRA。
【0230】
(実施形態16)
第1ボリュームV(1)の垂直配向された少なくとも部分的に楕円の形状は、複数のボリュームの中央z軸に対して軸方向に位置合わせされる、実施形態15に記載のDRA。
【0231】
(実施形態17)
第1ボリュームV(1)は、空気の誘電率に等しい誘電率を有する、実施形態1〜16のいずれかに記載のDRA。
【0232】
(実施形態18)
誘電体材料の複数のボリュームの周囲における周辺幾何学経路は、周辺幾何学経路にてTM放射モードをサポートする誘電率を有し、誘電体材料の複数のボリューム内の中央幾何学経路は、中央幾何学経路にてTM放射モードを抑制する誘電率を有する、実施形態1〜17のいずれかに記載のDRA。
【0233】
(実施形態19)
中央幾何学経路におけるTM放射モードが、完全に抑制される、実施形態18に記載のDRA。
【0234】
(実施形態20)
誘電体材料の複数のボリュームは、TE半波長共振によって定義される第1経路長を有する第1電気経路を有し、TM半波長共振によって定義される第2経路長を有する第2幾何学経路を有し、第2経路長に対する第1経路長の比は、1.6以上である、実施形態1〜19のいずれかに記載のDRA。
【0235】
(実施形態21)
TE半波長共振は、πR√ε
rによって定義され、Rは、DRAの全体の高さであり、ε
rは、誘電体材料の複数のボリュームの外周における比誘電率であり、TM半波長共振は、R√ε
Air+πR/2√ε
rにより定義され、ε
Airは、空気の誘電率である、実施形態20に記載のDRA。
【0236】
(実施形態22)
信号フィードは、誘電体材料の第1ボリュームV(1)内に配置され、かつ、電磁的に結合され、誘電体材料の複数のボリュームのうちの各ボリュームは、信号フィードの長手方向軸に対して平行に、かつ、それに対して中央配置される中央長手方向軸を有しており、信号フィードの長手方向軸は、接地構造体に垂直である、実施形態1〜8および13のいずれかに記載のDRA。
【0237】
(実施形態23)
信号フィードは、誘電体材料の第1ボリュームV(1)以外の誘電体材料の複数のボリュームのうちの1つのボリューム内に配置され、かつ、電磁的に結合される、実施形態1〜8および13のいずれかに記載のDRA。
【0238】
(実施形態24)
誘電体材料の複数のボリュームのうちの各ボリュームは、互いに対して平行であり、かつ、中央配置される中央長手方向軸を有しており、各中央長手方向軸は、接地構造体に垂直である、実施形態1〜8、13および23のいずれかに記載のDRA。
【0239】
(実施形態25)
誘電体材料の複数のボリュームのうちの各ボリュームは、互いに対して平行であり、かつ、互いに対して同じ横方向に横シフトされる中央長手方向軸を有しており、各中央長手方向軸は、接地構造体に垂直である、実施形態1〜8、13および23のいずれかに記載のDRA。
【0240】
(実施形態26)
接地構造体上に配置され1から3の間の誘電率を有する材料を備える容器をさらに備え、誘電体材料の複数のボリュームは、容器内に埋め込まれ、誘電体材料の複数のボリュームの各ボリュームは、互いに対して平行であり、かつ、中央配置される中央長手方向軸を有しており、誘電体材料の複数のボリュームは、容器の中央長手方向軸に対して横方向に中央でシフトされ、各中央長手方向軸は、接地構造体に垂直である、実施形態1〜8、13および23のいずれかに記載のDRA。
【0241】
(実施形態27)
接地構造体上に配置され1から3の間の誘電率を有する材料を備える容器をさらに備え、誘電体材料の複数のボリュームは、容器内に埋め込まれ、誘電体材料の複数のボリュームの各ボリュームは、互いに対して、および容器の長手方向軸に対して中央配置された中央長手方向軸を有し、各中央長手方向軸は、接地構造体に垂直であり、誘電体材料の複数のボリュームの外側ボリュームV(N)は、非対称形状を有している、実施形態1〜8、13および23のいずれかに記載のDRA。
【0242】
(実施形態28)
誘電体材料の複数のボリュームの直接隣接ボリュームは、異なる誘電率値を有し、その異なる誘電率値は、ボリュームV(1)における第1相対極小値から、ボリュームV(2)からV(N−1)の1つにおける相対極大値に、そしてボリュームV(N)における第2相対極小値に戻る範囲にわたる、実施形態1〜27のいずれかに記載のDRA。
【0243】
(実施形態29)
誘電体材料の複数のボリュームの直接隣接ボリュームは、異なる誘電率値を有し、異なる誘電率値は、ボリュームV(1)における第1相対極小値から、ボリュームV((N+1)/2)における相対極大値に、そして、V(N)における第2相対極小値に戻る範囲にわたり、Nは奇数の整数である、実施形態1〜27のいずれかに記載のDRA。
【0244】
(実施形態30)
第1相対極小値は、第2相対極小値に等しい、実施形態28または29に記載のDRA。
【0245】
(実施形態31)
誘電体材料の複数のボリュームの各ボリュームは、互いに対して軸方向に中央配置され、信号フィードに対して軸方向に中央配置される円筒形断面を有する、実施形態1〜8、13および22〜27のいずれかに記載のDRA。
【0246】
(実施形態32)
誘電体材料の複数のボリュームの各ボリュームは、互いに対して軸方向に中央配置され、信号フィードに対して軸方向に中央配置される楕円形断面を有する、実施形態1〜8、13および22〜27のいずれかに記載のDRA。
【0247】
(実施形態33)
誘電体材料の複数のボリュームの各ボリュームは、円筒形を有している、実施形態1〜8、13および22〜27のいずれかに記載のDRA。
【0248】
(実施形態34)
誘電体材料の複数のボリュームの各ボリュームは、楕円形を有している、実施形態1〜8、13および22〜27のいずれかに記載のDRA。
【0249】
(実施形態35)
信号フィードは、誘電体材料の第2ボリュームV(2)内に配置され、そこに電磁的に結合されている、実施形態1〜8、13および23のいずれかに記載のDRA。
【0250】
(実施形態36)
誘電体材料の複数のボリュームの各ボリュームおよび埋め込まれた信号フィードがアーチを形成し、誘電体材料の複数のボリュームの各アーチ形ボリュームが、接地平面上に配置された各アーチ形ボリュームの両方の端部を有する、実施形態1〜8および13のいずれかに記載のDRA。
【0251】
(実施形態37)
信号フィードは、誘電体材料の第1ボリュームV(1)内に配置され、そこに電磁的に結合されており、誘電体材料の複数のボリュームの各ボリュームは、半球形状を有しており、接地構造体上に配置され1から3の間の誘電率を有する材料を備える容器をさらに備え、容器は半球形状を有しており、誘電体材料の複数のボリュームは、容器内に埋め込まれ、誘電体材料の複数のボリュームの各ボリュームは、互いに対して中央配置された天頂軸を有し、誘電体材料の複数のボリュームは、容器の天頂軸に対して横方向に中央でシフトされ、信号フィードは、誘電体材料の第1ボリュームV(1)内にアーチ形成され、第1ボリュームV(1)の天頂軸から中心ずれして第1ボリュームV(1)に入る、実施形態1〜8および13のいずれかに記載のDRA。
【0252】
(実施形態38)
誘電体材料の複数のボリュームの各ボリュームは、そのそれぞれの中央長手方向軸へと長手方向に向けられた細長いドーム形状を有しており、誘電体材料の複数のボリュームの周りで円周方向に配置され、かつ、接地構造体に電気的に接続されてその一部を形成する導電性フェンスをさらに備える、実施形態25に記載のDRA。
【0253】
(実施形態39)
誘電体材料の第1ボリュームV(1)は、導電性フェンスの円周の中心に対して中央配置される、実施形態38に記載のDRA。
【0254】
(実施形態40)
誘電体材料の複数のボリュームの各ボリュームは、誘電体材料の複数のボリュームのうちの隣接するものと直接密接接触する、実施形態1〜39のいずれかに記載のDRA。
【0255】
(実施形態41)
信号フィードは、銅線、同軸ケーブル、マイクロストリップ、導波路、表面集積導波路または導電性インクを含む、実施形態1〜8、13、22〜27および31〜39のいずれかに記載のDRA。
【0256】
(実施形態42)
誘電体材料の複数のボリュームの周りで円周方向に配置され、接地構造体に電気的に接続されてその一部を形成する導電性フェンスをさらに備える、実施形態1から8、13、22〜27、31〜39および41のいずれかに記載のDRA。
【0257】
(実施形態43)
Nは5に等しい、実施形態1〜42のいずれかに記載のDRA。
(実施形態44)
xおよびyが整数であるx×yアレイパターンに配置された、実施形態1〜43のいずれかに記載の複数のDRAを備えるDRAアレイ。
【0258】
(実施形態45)
xがyに等しい、実施形態44に記載のDRAアレイ。
(実施形態46)
誘電体材料の複数のボリューム内に配置された誘電体材料のボリュームV(A)をさらに備え、ボリュームV(A)は、信号フィードとは正反対に配置され、信号フィードがボリュームV(A)内に配置されるかまたはそれと信号通信を行う誘電体材料の複数のボリュームのうちの同じボリュームV(i)内に少なくとも部分的に埋め込まれ、ボリュームV(A)は、それが中に少なくとも部分的に埋め込まれるボリュームV(i)よりも少ないボリュームを有し、ボリュームV(A)は、それが中に少なくとも部分的に埋め込まれるボリュームV(i)の誘電率と異なる誘電率を有する、実施形態1〜8、13、22〜27、31〜39、41および42のいずれかに記載のDRA。
【0259】
(実施形態47)
ボリュームV(A)は、それが中に埋め込まれるボリュームV(i)に100%完全に埋め込まれる、実施形態46に記載のDRA。
【0260】
(実施形態48)
ボリュームV(A)は、接地構造体上に配置される、実施形態46または47に記載のDRA。
【0261】
(実施形態49)
ボリュームV(A)は、誘電体材料の複数のボリュームの高さの十分の一以上であり、誘電体材料の複数のボリュームの高さの三分の一以下である高さを有する、実施形態46〜48のいずれかに記載のDRA。
【0262】
(実施形態50)
ボリュームV(A)は、それが中に埋め込まれているボリュームV(i)の誘電率より大きな誘電率を有する、実施形態46〜49のいずれかに記載のDRA。
【0263】
(実施形態51)
ボリュームV(A)は、金属ポストである、実施形態46〜49のいずれかに記載のDRA。
【0264】
(実施形態52)
ボリュームV(A)は、空気である、実施形態46〜49のいずれかに記載のDRA。
(実施形態53)
ボリュームV(A)は、ボリュームV(2)に埋め込まれる、実施形態46〜52のいずれかに記載のDRA。
【0265】
(実施形態54)
導電性フェンスは、誘電体材料の複数のボリュームの全体的な高さの0.2倍以上かつ誘電体材料の複数のボリュームの全体的な高さの3倍以下の高さを有する、実施形態38、39および42のいずれかに記載のDRA。
【0266】
(実施形態55)
導電性フェンスは、誘電体材料の複数のボリュームの全体的な高さの0.2倍以上かつ誘電体材料の複数のボリュームの全体的な高さの0.8倍以下の高さを有する、実施形態38、39および42のいずれかに記載のDRA。
【0267】
(実施形態56)
導電性フェンスは、少なくとも1つの位置合わせ機構を提供する不均一内部形状を有し、誘電体材料の複数のボリュームは、不均一内部形状およびフェンスの少なくとも1つの位置合わせ機構を補足する相補的な外形を有しており、これにより、フェンスおよび誘電体材料の複数のボリュームは、少なくとも1つの位置合わせ機構を介して相互に定義されて固定される位置合わせを有する、実施形態38、39、42、54および55のいずれかに記載のDRA。
【0268】
(実施形態57)
第1ボリュームV(1)は、上側部分および下側部分を有しており、下側部分は、上側部分よりも広い、実施形態1〜8、13、22〜27、31〜39、41、42および46〜56のいずれかに記載のDRA。
【0269】
(実施形態58)
上側部分は、垂直配向された少なくとも部分的に楕円の形状を有し、下側部分は、少なくとも部分的に楕円の形状から接地構造体に向かって、狭くから広くへと遷移するテーパ形状を有する、請求57に記載のDRA。
【0270】
(実施形態59)
テーパ形状の高さは、ボリュームV(1)の高さの十分の一以上であり、かつ、ボリュームV(1)の高さの半分以下である、実施形態58に記載のDRA。
【0271】
(実施形態60)
実施形態1〜8、13、22〜27、31〜39、41、42および46〜59のいずれかに記載のDRAまたはDRAのアレイを製造する方法であって、誘電体材料の複数のボリュームの少なくとも1つのボリューム、または、誘電体材料の複数のボリュームのすべてのボリュームを成形する工程を備える方法。
【0272】
(実施形態61)
少なくとも1つのボリュームを導電性金属インサート上に成形して、信号フィードまたは接地構造体を提供する、実施形態60に記載の方法。
【0273】
(実施形態62)
最外ボリュームV(N)の外側金型部分に金属層を挿入し、金属層上に最外ボリュームV(N)を成形して、信号フィードまたは接地構造体を最外ボリュームV(N)上に提供する工程を備える、実施形態60または61に記載の方法。
【0274】
(実施形態63)
誘電体材料の複数のボリュームのボリューム上に特徴を三次元印刷またはインクジェット印刷する工程をさらに含む、実施形態60〜62のいずれかに記載の方法。
【0275】
(実施形態64)
複数のボリュームのうちの少なくとも1つのボリュームは、セラミックを含む金型インサート内に成形される、実施形態60〜63のいずれかに記載の方法。
【0276】
(実施形態65)
複数のボリュームのうちの少なくとも1つのボリュームを、接地構造体上にまたは1と3の間の誘電率を有する材料を含む容器内に成形する、実施形態60〜64のいずれかに記載の方法。
【0277】
(実施形態66)
成形する工程は、第1金型において誘電体材料の複数のボリュームの第1ボリュームと、第1金型と異なる第2金型において複数の誘電体材料の第2ボリュームとの成形を行う工程を含む、実施形態60〜65のいずれか一項に記載の方法。
【0278】
(実施形態67)
第2ボリュームの表面に第1ボリュームの表面を接着する工程をさらに含む、実施形態66に記載の方法。
【0279】
(実施形態68)
成形する工程は、誘電体材料の複数のボリュームの第1ボリュームの成形を行う工程と、第1ボリューム内にまたはその上に誘電体材料の複数のボリュームの第2ボリュームを成形する工程とを含む、実施形態60〜65のいずれかに記載の方法。
【0280】
(実施形態69)
成形する工程は、誘電体材料の複数のボリュームの少なくとも1つのボリュームを射出成形する工程を含む、実施形態60〜68のいずれかに記載の方法。
【0281】
(実施形態70)
外型枠および内型枠を有する第1金型において誘電体材料の複数のボリュームの第1ボリュームの射出成形を行う工程と、内型枠を除去してそれを誘電体材料の複数のボリュームの第2ボリュームの内部寸法を規定する第2内型枠に置換する工程と、第1ボリュームに第2ボリュームを射出成形する工程とをさらに備える、実施形態69に記載の方法。
【0282】
(実施形態71)
第1ボリュームは、最外ボリュームV(N)である、実施形態70に記載の方法。
(実施形態72)
外型枠および内型枠を有する第1金型において誘電体材料の複数のボリュームの第1ボリュームの射出成形を行う工程と、外型枠を除去してそれを誘電体材料の複数のボリュームの第2ボリュームの外部寸法を規定する第2外型枠に置換することと、第1ボリュームに第2ボリュームを射出成形する工程とをさらに備える、実施形態69に記載の方法。
【0283】
(実施形態73)
第1ボリュームは、最内ボリュームV(1)である、実施形態72に記載の方法。
(実施形態74)
射出成形を行う工程は、硬化性組成物、および組成物を硬化させるのに有効な触媒系を含む熱硬化性組成物を射出成形する工程と、少なくとも1つのボリュームを形成するために硬化性組成物を硬化させる工程とを備える、実施形態69〜73のいずれかに記載の方法。
【0284】
(実施形態75)
成形する工程は、誘電体材料の複数のボリュームの少なくとも1つのボリュームを圧縮成形する工程を含む、実施形態60〜68のいずれかに記載の方法。
【0285】
(実施形態76)
圧縮成形する工程は、外型枠および内型枠を有する第1金型において誘電体材料の複数のボリュームの第1ボリュームの圧縮成形を行う工程と、内型枠を除去してそれを誘電体材料の複数のボリュームの第2ボリュームの内部寸法を規定する第2内型枠に置換する工程と、第1ボリュームに第2ボリュームを圧縮成形する工程とを備える、実施形態75に記載の方法。
【0286】
(実施形態77)
第1ボリュームは、最外ボリュームV(N)である、実施形態76に記載の方法。
(実施形態78)
圧縮成形する工程は、外型枠および内型枠を有する第1金型において誘電体材料の複数のボリュームの第1ボリュームの圧縮成形を行う工程と、外型枠を除去してそれを誘電体材料の複数のボリュームの第2ボリュームの外部寸法を規定する第2外型枠に置換する工程と、第1ボリューム上に第2ボリュームを圧縮成形する工程とを備える、実施形態76に記載の方法。
【0287】
(実施形態79)
第1ボリュームは、最内ボリュームV(1)である、実施形態77に記載の方法。
(実施形態80)
実施形態1〜8、13、22〜27、31〜39、41〜42および46〜59のいずれかに記載のDRAまたはDRAのアレイを製造する方法であって、誘電体材料の複数のボリュームを提供するために予め設定されたパターンで誘電体組成物を含む複数の溶融層を形成する工程を備える方法。
【0288】
(実施形態81)
複数の溶融層は、信号フィードまたは接地構造体を提供するために導電性金属要素上に形成される、実施形態80に記載の方法。
【0289】
(実施形態82)
複数の溶融層のうちの層上に金属要素を印刷する工程をさらに含む、実施形態80または81に記載の方法。
【0290】
(実施形態83)
最外ボリュームV(N)上に信号フィードまたは接地構造体を提供するために、最外ボリュームV(N)上に印刷が行われる、実施形態82に記載の方法。
【0291】
(実施形態84)
誘電体材料の複数のボリュームのうちの少なくとも1つのボリュームは、接地構造体上に、または、1から3の間の誘電率を有する材料を含む容器内に形成される、実施形態80〜83のいずれかに記載の方法。
【0292】
(実施形態85)
複数の誘電体材料の第1ボリュームを、複数の誘電体材料の第2ボリュームとは別個に形成する工程をさらに備える、実施形態80〜84のいずれかに記載の方法。
【0293】
(実施形態86)
第2ボリュームの表面に第1ボリュームの表面を接着する工程をさらに備える、実施形態85に記載の方法。
【0294】
(実施形態87)
誘電体材料の複数のボリュームの第1ボリュームを提供するために第1複数溶融層を形成する工程と、誘電体材料の複数のボリュームの第2ボリュームを第1ボリューム上に提供するために第1ボリュームの外側表面に第2複数溶融層を形成する工程とをさらに備える、実施形態80〜86のいずれかに記載の方法。
【0295】
(実施形態88)
第1ボリュームは、最内ボリュームV(1)である、実施形態87に記載の方法。
(実施形態89)
誘電体材料の複数のボリュームの第1ボリュームを提供するために第1複数溶融層を形成する工程と、誘電体材料の複数のボリュームの第2ボリュームを提供するために第1ボリュームの内側表面に第2複数溶融層を形成する工程とをさらに備える、実施形態80〜86のいずれかに記載の方法。
【0296】
(実施形態90)
第1ボリュームは、最外ボリュームV(N)である、実施形態89に記載の方法。
(実施形態91)
複数溶融層のうちの少なくとも1つの層の形成中、または、複数溶融層のうちの2つの隣接層の形成中に、誘電体組成物を変化させる工程をさらに備える、実施形態80〜90のいずれかに記載の方法。
【0297】
(実施形態92)
誘電体組成物は熱可塑性ポリマーを含む、実施形態80〜91のいずれかに記載の方法。
【0298】
(実施形態93)
誘電体組成物は熱硬化性組成物を含む、実施形態80〜91のいずれかに記載の方法。
(実施形態94)
複数溶融層を形成する前またはその間に熱硬化性組成物の重合または架橋を開始することをさらに含む、実施形態93に記載の方法。
【0299】
(実施形態95)
複数溶融層を形成した後に熱硬化性組成物の重合または架橋を開始する工程をさらに含む、実施形態93に記載の方法。
【0300】
(実施形態96)
実施形態1〜59のいずれかに記載のDRAまたはDRAのアレイを製造する方法であって、第1誘電率を有する第1誘電体材料から誘電体材料の複数のボリュームの第1ボリュームを形成する工程と、第2誘電率を有する第2誘電体材料で誘電体材料の複数のボリュームの第2ボリュームを提供するために第1ボリュームの表面に誘電体組成物を塗布する工程とを備える方法。
【0301】
(実施形態97)
塗布する工程は、ディップコーティング、噴霧、ブラッシング、ロールコーティング、またはこれらの少なくとも1つを含む組合せによって行う、実施形態96に記載の方法。
【0302】
(実施形態98)
誘電体組成物は、熱可塑性ポリマー、または、溶媒に溶解された熱可塑性ポリマーを含む、実施形態96または97に記載の方法。
【0303】
(実施形態99)
誘電体組成物は、溶媒中の熱硬化性組成物、または、液体熱硬化性組成物を含む、実施形態96または97に記載の方法。
【0304】
(実施形態100)
塗布中またはその後に熱硬化性組成物を重合または硬化させる工程をさらに備える、実施形態99に記載の方法。
【0305】
(実施形態101)
第1および第2誘電率が異なっている、実施形態96〜100のいずれかに記載の方法。
【0306】
(実施形態102)
第1ボリュームは、最内ボリュームV(1)である、実施形態96〜101のいずれかに記載の方法。
【0307】
(実施形態103)
第2ボリュームは、最外ボリュームV(N)である、実施形態96〜102のいずれかに記載の方法。
【0308】
(実施形態104)
最内ボリュームV(1)に後続する誘電体材料の複数のボリュームのすべてのボリュームは、それぞれのボリュームの下にあるボリュームに誘電体組成物を順次塗布する工程により形成される、実施形態96〜103のいずれかに記載の方法。
【0309】
本発明を、例示的な実施形態を参照して説明してきたが、様々な変更を行い得、均等物が本開示の範囲から逸脱することなくその要素に対して置換され得ることは当業者によって理解されるであろう。加えて、多くの変形例が、その本質的な範囲から逸脱することなく、教示に対して特定の状況または材料を適合させられ得る。したがって、本発明は、本発明を実施するために考えられる最良または唯一の形態として開示される特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明は、添付の特許請求の範囲内に入るすべての実施形態を包含することが意図される。また、図面および説明において、例示的な実施形態が開示されており、特定の用語および/または寸法が採用されている可能性があるが、それらは、特に明記しない限り、一般的な、例示的なおよび/または説明の意味でのみ使用されているものであり、制限目的ではない。