(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6806773
(24)【登録日】2020年12月8日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】武器及び爆発物検知器並びに検知方法
(51)【国際特許分類】
F41H 11/12 20110101AFI20201221BHJP
【FI】
F41H11/12
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-522983(P2018-522983)
(86)(22)【出願日】2016年11月4日
(65)【公表番号】特表2018-532974(P2018-532974A)
(43)【公表日】2018年11月8日
(86)【国際出願番号】ES2016070784
(87)【国際公開番号】WO2017077165
(87)【国際公開日】20170511
【審査請求日】2019年10月31日
(31)【優先権主張番号】P201531589
(32)【優先日】2015年11月5日
(33)【優先権主張国】ES
(73)【特許権者】
【識別番号】515348736
【氏名又は名称】オンテック セキュリティ、エスエル
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】アポンテ ルイス、 フアン
【審査官】
塚本 英隆
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−351710(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0092019(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F41H 11/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのアンテナ(11)に接続された、制御された磁場センサ(10)
を少なくとも含む、武器及び爆発物検知器であって、
前記アンテナ(11)は単一の電極として構成され、
制御された静電場センサ(10)は、前記静電場センサ(10)に接続された少なくとも1つのアンテナ(11)によって生成される静電場(3)内の擾乱を検知するように構成され、
少なくとも1つのアンテナ(11)を、
1つのポール(1)上に、又は
車両の車体(2)の周辺上に、又は
単独の戦闘武器上に有し、
各センサ(10)が、
1又は複数のプロセッサ(101)と、
メモリ(102)と、
1又は複数のプログラムと
を含む制御装置(100)に接続され、前記1又は複数のプログラムは、前記メモリ(102)内に記憶されており、少なくとも前記1又は複数のプロセッサ(101)によって実行されるように構成されており、命令プログラムを含み、前記命令プログラムは、
少なくとも1つのセンサ(10)に接続された少なくとも1つのアンテナ(11)によって検知された擾乱をプロファイリングすること、
少なくとも1つのセンサ(10)に接続された少なくとも1つのアンテナ(11)が擾乱を検知した少なくとも1つのエリアに、少なくとも1つのカメラ(12)を合焦すること、
少なくとも1つのセンサ(10)に接続された少なくとも1つのアンテナ(11)が擾乱を検知した少なくとも1つのエリアを、前記カメラ(12)によって監視すること、
制御信号を生成すること、及び
戦闘管理システムに通知すること、
のためのものであり、
前記制御信号は、警報を作動させる信号、少なくとも1つのセンサ(10)に接続された少なくとも1つのアンテナ(11)が擾乱を検知したエリアの方に自動武器を向ける信号、及び、少なくとも1つのセンサ(10)に接続された少なくとも1つのアンテナ(11)が擾乱を検知したエリアの方に、前記擾乱が敵対的とみなされた場合に自動的に武器を発射する信号、のうちの少なくとも1つを含む、
武器及び爆発物検知器。
【請求項2】
少なくとも1つのアンテナ(11)は、少なくとも1つの格納式又は伸縮式のポール(1)上に配置される、請求項1に記載の検知器。
【請求項3】
前記ポール(1)は車両(2)に接合して取り付けられる、請求項1又は請求項2に記載の検知器。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の検知器上に実装される武器及び爆発物方法であって、
センサ(10)に接続された少なくとも1つのアンテナ(11)によって検知された擾乱をプロファイリングする工程、
少なくとも1つのセンサ(10)に接続された少なくとも1つのアンテナ(11)が擾乱を検知した少なくとも1つのエリアに、少なくとも1つのカメラ(12)を合焦する工程、
少なくとも1つのセンサ(10)に接続された少なくとも1つのアンテナ(11)が擾乱を検知した少なくとも1つのエリアを、前記カメラ(12)によって監視する工程、
制御信号を生成する工程、
戦闘管理システムに通知する工程、及び
擾乱が検知されたエリアに武器を自動的に向け、前記擾乱が敵対的として識別された場合に前記武器を発射する工程、
を含む方法。
【請求項5】
少なくとも1つのアンテナ(11)を内部に有する少なくとも1つのポール(1)を伸長する工程を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記戦闘管理システム内で脅威を味方/敵として識別する工程を含む、請求項4に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、武器及び爆発物検知器、並びに武器及び爆発物を検知するための方法に関する。より詳細には、本発明は、車両が通過する際のIED(即席爆発装置)検知、自動車爆弾検知、陸上地雷検知、並びに/又は、都市エリア及び潜伏場所における武器検知に関する。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2015/044487号パンフレットが従来技術において記載されている。当該国際公開には、アンテナ又は捕捉プローブとして働く金属導体を介して静電場及びその変化を測定することが可能な、静電場センサ及び屋内空間のためのセキュリティシステムが記載されている。このプローブは、アンテナの金属導体の周りの静電場におけるその変化を解読することが可能な電子回路に接続される。
【0003】
このシステムは、単一のアンテナを介して擾乱を測定し、そこから人の存在を推論し、前記単一のアンテナ上の前記擾乱自体を測定することによってそれらを動物又は物から区別することが可能である。前記システムは、単一の電極からの伝播における擾乱を検知することによる、近接による予防警報検知器として設計される。
【0004】
しかし、このシステムはセキュリティ検知器システム及び警報器として設計されるが、爆発物及び武器検知機として概説されてはいない。このために、国際公開第2015/044487号パンフレットにおいて述べられた前記システムは、常に脅威にさらされている環境であって敵によって対抗策が取られる環境において使用可能なように、修正される必要がある。
【0005】
従来技術では、IED検知のためのシステムが、米国特許第9036985号明細書及び米国特許出願公開第2015/114144号明細書などで概説されている。
【0006】
他方、米国特許出願公開第2014/077993号明細書では、枢動可能ブロックが概説されており、ここで、少なくとも送信アンテナ及び受信アンテナが即席爆発装置を検知するために組み立てられ、それらのアンテナは少なくとも1つの同じ空間を照射するように位置付けられ、また、検知カメラも概説されており、前記検知カメラは、それらの送信アンテナ及び受信アンテナを介して照射されるエリアにそれが面していることを確認し、それにより前記エリアの画像を作成することが可能であり、また、この枢動可能ブロックの方向を制御する方法も概説されており、この方法により、前記ブロックの移動が誘発され、空間の一部の調査がそれらの検知方法を用いて引き起こされる。
【0007】
また米国特許出願公開第2009/182525号明細書では、IEDの非線形電子部品の存在を検知することによるIED検知を含んでもよい方法が概説されている。IEDの非線形電子部品の存在は、複数の電磁放射無線周波数を含む高電力マイクロ波信号を用いて前記装置を照射し、この信号照射が非線形IED部品と相互作用することによって作られ続いて放射される全ての及び/又は差の周波数成分を受信することによって検知され得る。
【0008】
一般に、従来技術と比較して、電極として構成され準備された単一のアンテナを使用して静電場の擾乱を検知する静電センサが使用され、それにより検知が大幅に単純化され、なぜなら1つの単一のアンテナを用いて、脅威がどのように構成されているかに関係なく任意の擾乱が検知及びプロファイリングされることが可能だからであり(その脅威を作る材料は重要ではない)、これは、本質的に常に変化し続ける、且つ迅速、効率的、安価な検知を必要とする環境における、脅威の検知についてのより大きな安全性及び信頼性を意味しており、これにより、戦場において味方/敵を識別することが可能になり、同時に、敵が取る可能性がある電子的対抗策に対して耐性があるようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、武器及び爆発物検知器、並びに武器及び爆発物を検知するための方法である。より詳細には、本発明は、車両が通過する際のIED(即席爆発装置)検知、それらの車両上の自動車爆弾検知、陸上地雷検知、並びに/又は、潜伏場所若しくはその他の場所における武器検知に関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記武器及び爆発物検知器並びに発明方法は、従来技術において概説されたものより正確であり(任意のタイプの脅威からの任意の擾乱を検知可能)且つ実装が容易である(1つの単一の送信器−受信器電極からなる少なくとも1つのアンテナの使用に基づく)。したがって前記武器及び爆発物検知器並びに発明方法は、近傍における任意の物体の存在に起因して静電場内に作られる擾乱を測定することによって実装される。
【0011】
本発明の前記武器及び爆発物検知器は、アンテナの周りの人、物体、又は動物によって生成される擾乱を測定することが可能な少なくとも1つの静電センサを含み、ここで前記アンテナは静電場の送信器であり、且つ送信された場の中で作られた擾乱を検知する。このアンテナ、一般的に電極は、経路付けされた向きにおいて静電場を送信し、言い換えると、その周りの空間に向けて、無指向性にではなく、望まれない部分を遮蔽して送信することが可能である。この理由により、各アンテナは単一の回路に接続されるにもかかわらずその周りに生成される静電場における擾乱を自由に検知するということから、このアンテナの設備は各使用について異なる。前記アンテナ(1又は複数)の前記設備により、送信される場によって「カバーされる」物理的空間を、それが実装される場所の物理的構成に応じて(各特定の場合について様々な要素の設備を修正して)規定することが、簡単に、且ついかなる制限もなしに可能になる。
【0012】
これらの利点は、独立請求項において概説された様々な態様を用いて達成され、前記態様は参照として本明細書に含まれる。本発明のその他の特定の実装は独立請求項において概説されており、前記実装は同様に参照として本明細書に援用される。
【0013】
これらの添付の請求項において概説された武器及び爆発物検知器により、武器及び爆発物検知器、並びに武器及び爆発物を検知するための方法が得られる。より詳細には、この発明は、接近している人を検知すること及び/又はそれ自体が脅威とみなされ得る奇妙な要素をプロファイリングすることによる、車両が通過する際のIED(即席爆発装置)検知、自動車爆弾検知、陸上地雷検知、及び/又は武器検知に関する。
【0014】
本明細書及び特許請求の範囲の全体を通して、「含む(comprises)」という語、及びその異形は、他の技術的特徴、付加物、構成要素、又は工程を除外することを意図するものではない。当業者にとって、本発明の他の目的、利点、及び特徴は、一部は本明細書から、及び一部は本発明の実施から導かれるであろう。以下の例及び図面は、例示のために提供されるものであり、本発明を限定することを意図するものではない。加えて本発明は、本明細書に示す好ましい実装の、全ての可能な組み合わせを包含する。
【0015】
本発明をより良く理解するために役立つ、且つ非限定敵な例として提示される前記発明の実装に明示的に関連する、一連の図面の簡単な説明を以下に示す。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明によるセンサブロック(10)の図である。
【
図2】車両内で(
図2a)又は手動で(
図2b)地雷を検知するための、本発明の武器及び爆発物検知器の図である。
【
図3】IED検知及び/又は自動車爆弾のための、本発明の武器及び爆発物検知器の図である。
【
図4】単独の武器を実装する、本発明の武器及び爆発物検知器の図である。
【
図5】本発明による制御装置(100)のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の目的は、様々な実際的実装を含む武器及び爆発物検知器であり、以下に示すように、本発明に関する前記武器及び爆発物検知器を構成する部品の特定の実装のそれぞれが列挙される。
【0018】
静電場センサ(10)は、国際公開第2015/044487号パンフレットにおいて概説されたセンサに基づいた、しかし武器及び爆発物検知器としての使用のために改良されたソリューションである。
【0019】
しかし
図1では、このセンサの代替が概説される。
図1において理解できるように、静電場センサ(10)は、同時に送信器及び受信器である1つの単一の電極(送信器−受信器電極)からなるアンテナ(11)を含み、このアンテナ(11)は、本発明において述べる1つ1つの実装において使用され、しかしそれらの実装の機能を向上することが可能な様々な物理的構成及び接続性を有する。いくつかの実装では複数のアンテナが並列に共存可能であるが、それらのアンテナのそれぞれは、同時に送信器及び受信器であるという特殊性を維持する、ということが考慮されなければならない。
【0020】
しかし、制御された静電場センサ(10)はまた、生成回路及び場測定(generation circuit and field measurement)も含み、前記生成回路及び場測定は、好ましくは、RLC回路と位相安定化回路とを含む、5MHz未満の動作周波数を有するチューナ回路である。前記アンテナによって受信された信号は、測定の後、フィルトレーション状態を通過し、続いてこの信号はデジタル−アナログ変換器を通過し、前記デジタル−アナログ変換器は次にプロセッサに接続されており、前記プロセッサは、静電場における変化を検知し、それらの変化を用いて3次元マップを作成するように構成されており、前記変化を生成した物体の体積及び密度を判定することが可能である。このプロセッサは次に無線周波数回路に接続されており、前記無線周波数回路は、暗号化された信号を制御装置(100)に送信し、制御装置(100)は、
図5においても見ることができるように、センサ自体(10)の外部にある。前記回路はデータ記憶メモリを用いて完成する。
【0021】
(地雷検知)
図2において見ることができるように、地雷を検知するために構成された車両(
図2a)、及び単独使用又は手動使用のための装置(
図2b)という、地雷を検知するための2つの可能な装置が存在する。
【0022】
いくつかのタイプの陸上地雷が存在し、それらは一般に対戦車地雷及び対人地雷という2つの大きなグループに分類される、ということは当業者に周知である。
【0023】
対戦車地雷はまた、それらがどのように作動されるかに応じてタイプが異なり、しかし最も一般的なものは、車両の接近により応答する磁気的に作動されるもの、及び、それらに触れること又は作動機構に対する圧力を緩めることによる、接触を介して作動されるものである。
【0024】
他方、対人地雷は一般に、それらに対する接触又は圧力を介して作動され、それらの製造材料はかなり様々であり、検知されることを避けるためにプラスチックであることが好まれ、又は古いものの場合は金属である。
【0025】
したがって、脅威の多様性は、それらを検知するために使用される方法が、任意の位置における任意の材料を検知するのに十分なほど柔軟でなければならないことを意味している。そのため、地雷検知車両は、少なくとも1つのセンサ(10)に接続された少なくとも1つのアンテナ(11)を収容するアタッチメントを前部に含む。
【0026】
図2aに示す好ましい実装では、前記前部におけるこのアタッチメントは、車両(2)に取り付けられた少なくとも1つのポール(1)のみからなり、前記少なくとも1つのポール(1)は、戦闘の場合に引き出される必要があるのみであり、例えば前記車両が基地又は兵舎にある場合には必要ないため、格納式又は伸縮式であり得るように車両(2)に取り付けられる。
【0027】
図2aにおける実装では、ポール(1)が車両(2)の前記前部と45°の角度(α)を形成し、それにより路側の歩道及びその溝が1回のスイープで制御されることがこのようにして可能な、好ましい実装が示されている。しかし、各使用又は特定の用途に応じて前記ポールが前記車両の前記前部と他の角度を作る、他のソリューションも考慮されてもよい。
【0028】
アンテナ(11)は、ポール(1)の上側部分の遮蔽を使用してポール(1)の周りに下側方向を向いて静電場(3)が作られるように、ポール(1)の内部に収容される(前記ポールの前部における、
図2cの断面A−Aを参照)。そのようにして、前記場は、対戦車地雷又は対人地雷が埋められるエリアである地面にのみ面するようになる。同様に、車両(2)自体の周辺上に第2の場(3)を作ることが可能な周辺アンテナ(11)がどのように存在するかについても、図において見ることができる。
【0029】
同様に、歩兵が使用するための手動装置を
図2bにおいて見ることができ、これは本質的に、例えばプラスチック又は別の非導電性電子ポリマー(non−conductive electronic polymer)などの軽材料で作られたポール(1a)であり、単独使用のために同様に伸長されることが可能である。車両(2)上のポール(1)と同様に、単独のポール(1a)は、1つの側を除く全ての側上で遮蔽され(11a)、これはアンテナ自体(11)であり(前記ポールの前部における、
図2cの断面A−Aを参照)、それにより、ポール(1a)の内部でアンテナ(11)によって作られる静電場は開放空間に面し、静電場(3)であってその影響領域又は影響エリア内の擾乱を検知してポール(1a)を運ぶ兵士に擾乱の存在を警告することが可能な静電場(3)が作られ、前記擾乱は、地雷のみではなくIEDであってもよく、又はさらには潜伏場所において覆い隠された武器の存在であってもよく、又は単独のポール(1a)からアンテナ(11)が接続されたセンサ(10)によって特徴付けられることが可能な任意のその他のタイプの擾乱であってもよい。
【0030】
(IED検知器及び自動車爆弾)
図2aに示す地雷の実装及びポール(1)の数に基づいた、IED及び自動車爆弾を検知するための適用例では、IED及び自動車爆弾を検知するために車両の360°の保護が必要である。
【0031】
したがって、好ましい実装では、
図3に示すように、車両(2)は前記車両を取り囲む第1のアンテナ(11)を含み、第1のアンテナ(11)は前記車両自体の車体に近い第1の静電場(3)を作り、それにより、接近している人又はその人に取り付けられた異物などの、最も近い脅威が検知されプロファイリングされることが可能である。
【0032】
他方、
図2aと同様に、IEDを検知するために構成されたシステムを有する車両は好ましくは、地雷を検知するためのものと同じタイプの複数のポール(1)を含み、しかしIEDがもたらす特別な脅威を考慮すると、それらの装置の多くは、都市エリアにおいては窓及びレッジ上に、又はさらには、樹木を有するエリアでは高いところの枝上に配置されるため、それらのポール(1)はまた、前記車両の周り360°の電場(3)を、上側セクションにおいてさえ生成しなければならない。したがってそれらの装置の検知は、車両(2)の全体を覆うように行われなければならない。好ましくはポール(1)につき1つの、アンテナ(11)のそれぞれは、車両(2)の内部に置かれた少なくとも1つのセンサ(10)に接続される。
【0033】
好ましくは、ポール(1)はやはり
図2aにおけるものと同様に、車両(2)の前部と45度の角度(α)を形成し、それにより歩道及び路側上の隊列をより良好に覆うようにカバーすることが可能になる。
【0034】
同様に、
図2a及び
図3に示す実装のポール(1)は、様々な角度(α)を有することが可能であるだけでなく(この様々な角度は、特定の角度での固定位置におけるもの、及びさらにはスイープのためにポール(1)が移動可能な場合のように、変化するものの両方であると理解される)、その長さも、適切なセキュリティ範囲において検知可能であるように様々でなければならず、前記長さは、好ましい実装では10メートルであってもよく、しかし車両(2)の全長未満では決してあってはならず、好ましくはポール(1)を運んでいる前記車両の全長の少なくとも2倍でなければならない、ということに留意すべきである。
【0035】
(単独の武器上に実装された武器及び爆発物検知器)
地雷を検知するための、又は武器を有する潜伏場所を検知するための、
図2bにおける単独のポール(1a)に加えて、同じ単独のポール(1a)が、その他のタイプの脅威を検知するため、例えば建物内に又は秘密の場所に隠れている人の存在を検知するために使用可能である。
【0036】
図4に示す別の実装では、アンテナ(11)は兵士の単独の武器自体の中に含まれてもよく、前記アンテナ(11)には、前記兵士に脅威を警告しさらにはこのタイプの戦闘において非常に重要な味方/敵の識別も行う制御装置(100)に接続されたセンサ(10)が伴う。
【0037】
(制御装置(100))
全ての実装について、全てのセンサ(10)は、1又は複数のプロセッサ(101)とメモリ(102)と1又は複数のプログラムとを含む制御装置(100)に接続され、前記プログラム(1又は複数)は、メモリ(102)内に記憶されており、少なくともプロセッサ(1又は複数)(101)によって実行されるように構成されており、命令プログラムを含み、前記命令プログラムは、(i)少なくとも1つのセンサ(10)によって検知された擾乱をプロファイリングすること、(ii)検知された擾乱を有する前記少なくとも1つのセンサ(10)の作動エリアに、少なくとも1つのカメラ(12)を合焦すること、(iii)検知された擾乱を有する前記作動エリアを、センサ(10)を用いて監視すること、(iv)制御信号を生成すること、及び(v)戦闘管理システム又はBIMS(Battlefield Information Management System、戦場情報管理システム)に通知すること、のためのものである。
【0038】
制御装置(100)は全ての実装について同じであり、これは兵士の歩兵戦闘装備内に含まれた、若しくはさらには戦闘車両のエンジン自体の中に設置された、特定の電子装置であってもよく、又は、各実装について示された個々の特徴を満たすならば、任意のその他の電子装置であってもよい。
【0039】
本発明の様々な実際的実装において、装置(100)によって生成される信号は様々であってもよい。例えば、前記制御信号は一般に警報/警告であり、これはまた、戦闘管理システムを使用した味方/敵識別信号に関連付けられてもよく、又は、脅威が敵対的若しくはおそらく敵対的であると前記戦闘管理システム(これは明らかに現場の軍司令官又は前記兵士自身を含む)が識別した場合に自動的に発砲に従事するための自動武器ステーションと直接関連付けられてもよい。IED検知実装において、前記IEDは、検知され次第、それが爆発する前に且つ識別された直後に、敵に対処する時間を一切与えることなく自動的に破壊され得るということを考慮されたい。