(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載の呼吸装置において、前記制御回路は、前記ブロワおよび前記弁を動作して、前記第1の所定時間後で前記休みフェーズ前に、第2の所定時間、第3の閾値圧力を印加することを特徴とする呼吸装置。
請求項1に記載の呼吸装置において、前記第1の閾値圧力は第1の陽圧を含み、前記第2の閾値圧力は前記第1の陽圧より低い第2の陽圧を含むことを特徴とする呼吸装置。
請求項1に記載の呼吸装置において、前記弁は、陽圧および陰圧が前記患者インタフェースに選択的に印加されるように、前記ブロワインレットおよび前記ブロワアウトレットに選択的に接続可能であることを特徴とする呼吸装置。
請求項6に記載の呼吸装置において、前記弁は、前記患者インタフェースに印加される前記陽圧および前記陰圧を振動するように動作可能であることを特徴とする呼吸装置。
請求項7に記載の呼吸装置において、前記弁は、前記患者インタフェースへの前記陽圧の印加と前記患者インタフェースへの前記陰圧の印加との間で変化するように第1の角変位を介して回転する回転可能な板を含むことを特徴とする呼吸装置。
請求項8に記載の呼吸装置において、前記回転可能な板は、第2の角変位を介して前後に移動され、前記陽圧および前記陰圧を振動し、前記第2の角変位は前記第1の角変位より小さいことを特徴とする呼吸装置。
請求項7に記載の呼吸装置において、前記弁は、前記患者インタフェースへの前記陽圧の印加と前記患者インタフェースへの前記陰圧の印加との間で変化するように第1の角変位を介して回転する回転可能なスプールを含むことを特徴とする呼吸装置。
請求項10に記載の呼吸装置において、前記回転可能なスプールは、第2の角変位を介して前後に移動され前記陽圧および前記陰圧を振動し、前記第2の角変位は前記第1の角変位より小さいことを特徴とする呼吸装置。
請求項1に記載の呼吸装置において、前記制御回路は、前記休みフェーズ中に前記センサが感知した所定数の吸気トリガを無視し、その後、前記所定数の吸気トリガが無視された後、前記センサが感知した次の吸気トリガに応答して、前記第1の閾値圧力を再印加するように前記ブロワおよび前記弁を動作することを特徴とする呼吸装置。
請求項1に記載の呼吸装置において、前記休みフェーズは、少なくとも所定休み期間、持続し、前記制御回路は、前記ブロワおよび前記弁を動作して、前記所定期間後に前記センサが感知した次の吸気トリガに応答して、前記第1の閾値圧力を再印加することを特徴とする呼吸装置。
請求項1に記載の呼吸装置において、前記制御回路は、ため息圧が治療セッションの前記最後で前記患者インタフェースに印加されるように、前記ブロワおよび前記弁を動作し、前記ため息圧は前記第1の閾値圧力と異なり、前記第2の閾値圧力と異なることを特徴とする呼吸装置。
【図面の簡単な説明】
【0048】
詳細な説明は、特に、以下の添付図面を参照する。
【
図1】
図1は、ハウジングと、ホースポートでハウジングに、その端部でマスクに結合されたホースを備える患者インタフェースと、ハウジングの電気コネクタに接続するためにコネクタが配置されたフットスイッチと、ハウジングの前壁にアクセス可能であり、その動作を制御するグラフィカルユーザインタフェース(GUI)と、ハウジングの側壁に結合された無線通信モジュールとを有する呼吸装置の斜視図である。
【
図6】
図6は、
図1の呼吸装置の内部コンポーネントの斜視図であり、ブロワと、該ブロワの右側の回転板弁およびマニホールドアセンブリと、回転板弁およびマニホールドアセンブリの右側のステッパモータとを示す。
【
図7】
図7は、
図6のコンポーネントの分解斜視図であり、図の左手側のブロワと、図の右手側のステッパモータと、ブロワおよびステッパモータにそれぞれ隣接する第1および第2のマニホールドブロックと、第1および第2のマニホールドブロックにそれぞれ隣接する第1および第2の円形固定板と、第1および第2の円形固定板間に配置された円形回転可能板と、円形回転可能板に隣接する環状シムとを示し、環状シムは、そこで回転可能板を受ける中央円形孔を有する。
【
図8】
図8は、第1のマニホールドブロックにもたれて配置された回転可能板および環状シムを示す一部分解斜視図であり、回転可能板は第1の位置に存在し、さらに患者の吸入中に陽圧を印加する間の、マニホールドブロック、ブロワおよび回転可能板弁による大気から患者インタフェースに向かう空気の流れを示す一連の矢印を示す。
【
図9】
図9は、
図8と同様の一部分解斜視図であり、第1のマニホールドブロックにもたれて配置された回転可能板及び環状シムを示し、回転可能板は、第1の位置から第1の角変位により移動した後、第2の位置に存在し、さらに患者の強制呼吸中に陰圧を印加する間、大気に排気するように、マニホールドブロック、ブロワおよび回転板弁による患者インタフェースからの空気の流れを指示する一連の矢印を示す。
【
図10】
図10において、上部の図は、回転可能板が、ブロワから患者に最大量の陽圧を印加中、固定板に関して最大開放位置にある状態を示し、下部の図は、上部の回転可能板の位置に対応する振動的陽圧プロファイル上に点を有する振動的陽圧、陰圧および休み圧プロファイルを示すグラフである。
【
図11】
図11は、
図10と同様に、上部の図は、回転可能板が、ブロワから患者に中間またはベースライン量の陽圧の印加中に固定板に関して中間位置にある状態を示し、下部の図は、
図10と同様であるが、上部における回転可能板の中間位置に対応する振動的陽圧プロファイル上に点を有するグラフである。
【
図12】
図12は、
図10および
図11と同様の図であり、上部の図は、回転可能板が、ブロワから患者に最小量の陽圧の印加中に固定板に関して最小開放位置にある状態を示し、下部の図は、
図10および
図11と同様であるが、上部における回転可能板の最小開放位置に対応する振動的陽圧プロファイル上に点を有するグラフである。
【
図13】
図13において、上部の図は、回転可能板が、ブロワから患者に最大量の陰圧の印加中に固定板に関して最大開放位置にある状態を示し、下部の図は、
図10ないし
図12と同様であるが、上部における回転可能板の位置に対応する振動的陰圧プロファイル上に点を有するグラフである。
【
図14】
図14は、
図13と同様に、回転可能板が、ブロワから患者に中間またはベースライン量の陰圧の加圧中に固定板に関して中間位置にある状態を上部に示し、
図13と同様であるが、上部における回転可能板の中間位置に対応する振動的陰圧プロファイル上に点を有するグラフを下部に示す。
【
図15】
図15は、
図10および
図11と同様の図であり、上部の図は、回転可能板が、ブロワから患者に最小量の陰圧の印加中に固定板に関して最小開放位置にある状態を示し、下部の図は、
図13および
図14と同様であるが、上部における回転可能板の最小開放位置に対応する振動的陰圧プロファイル上に点を有するグラフである。
【
図16】
図16は、
図10ないし
図15の上部と同様に、ブロワからの陽圧および陰圧の両方が、ほぼ同量で患者インタフェースに印加され、ゼロベースライン休み圧を確立する休み位置にある回転可能板を示す図であり、両矢印は、回転可能板が第1および第2の方向に前後に振動してゼロベースライン休み圧よりも高く、さらにそれよちも低い振動を生成することが可能であることを指示する。
【
図17】
図17は、呼吸装置の一部の別の実施形態によるコンポーネントの一部分解斜視図であり、第1マニホールドブロックがブロワを支えた状態を示し、該第1のマニホールドブロックは、固定シリンダおよび回転可能シリンダ、または固定シリンダの内部領域内に配置されたスプールを有する回転スプール弁を支持する第2のマニホールドブロックの上方に間隔を置いて配置され、回転可能シリンダは、第1および第2のマニホールドブロックの左に配置されたステッパモータに結合された状態を示す。
【
図18】
図18は、
図17のコンポーネントを示す分解図であり、ステッパモータは図の左手側に配置され、ステッパモータの右側に円形結合板が間隔を置いて配置され、円形結合板の右には1組の回転カプラが間隔を置いて配置され、回転カプラの右には回転可能シリンダが間隔を置いて配置され、回転可能シリンダの右には固定シリンダが間隔を置いて配置され、固定シリンダの上方には、第1のマニホールドブロックが間隔を置いて配置され、固定シリンダの下には、第2のマニホールドブロックが間隔を置いて配置され、第1のマニホールドブロックの上方にはブロワが間隔を置いて配置された状態を示す。
【
図19】
図19は、
図17および
図18のマニホールドブロック、ブロワおよび回転スプール弁の一部分解斜図であり、該回転可能スプールは、固定シリンダに関して第1の位置にある状態を示し、患者の吸入中に陽圧を印加する間、大気からマニホールドブロックを介してブロワに、さらにブロワから出口用回転スプール弁を介して患者インタフェースに向かう空気の流れを指示する一連の矢印を示す。
【
図20】
図20は、
図19と同様の一部分解斜視図であり、回転可能スプールが、固定シリンダに関して第2の位置にある状態を示し、患者の強制呼吸中に、陰圧を印加する間、患者インタフェースから回転スプール弁を介してブロワに、さらにブロワから出口用回転スプール弁を介して大気に至る空気の流れを指示する一連の矢印を示す。
【
図21】
図21は、
図19および
図20と同様の一部分解斜視図であり、回転可能スプールが、第1の位置と第2の位置との間の中間位置にある状態を示し、患者に休み圧を印加する間、陽圧コンポーネントおよび陰圧コンポーネントの両方を患者インタフェースに適用することを指示する一連の矢印を示し、さらに回転可能スプールが、患者インタフェースに印加された圧力内に振動を生成するように、第1および第2の方向に前後に振動可能であることを指示するための弧状両矢印を示す。
【
図22】
図22は、呼吸装置が自動モードで動作する際の、
図1のGUIのスクリーンショットの一例を示す。
【
図23】
図23は、圧力対時間曲線を示すグラフであり、吸入陽圧(I圧力)、強制呼吸陰圧(E圧力) および患者が、その間に多重呼吸のために自発的に呼吸を行うI圧力よりも低い陽圧である休止圧(休み圧としても知られている)を示す。
【
図24】
図24は、
図23と同様のグラフであるが、治療サイクルの最後の、ため息圧を示し、該ため息圧は、I圧力よりも低く、休止圧力よりも高い。
【
図25】
図25は、
図23と同様のグラフであり、
図1ないし
図21の呼吸装置が、吸入、強制呼吸および休止時間中に患者に印加される圧力内に振動を生成することが可能であることを示す。
【
図26】
図26は、
図1ないし
図21の呼吸装置における1個以上のセンサにより行われる測定に基づいて該装置のGUI上で見られる圧力、流量、および体積グラフの例を示すグラフである。
【
図27】
図27は、
図1ないし
図21の呼吸装置のGUI上で見られる体積流量対体積のスパイロメトリ曲線の一例を示すグラフである。
【
図28】
図28は、
図1ないし
図21の呼吸装置の無線通信能力を示す図であり、1個以上の遠隔呼吸装置から受信されたデータを分析または処理するように構成された1個以上の遠隔コンピュータ装置に結合された1個以上の遠隔サーバへ通信インフラストラクチャを介してデータを送信し、またそこからデータを受信する呼吸装置を示す。
【
図29】
図29は、
図1の呼吸装置のハウジングのハンドルの背部に設けられた穴に挿入するために配置された組み合わせファスナ/ホース保持フックを示す一部分解斜視図である。
【
図30】
図30は、
図29と同様の部分斜視図であり、ハウジングのハンドルに装着された組み合わせファスナ/ホース保持フックを示す。
【
図31】
図31は、
図30と同様の部分斜視図であり、保管位置における組み合わせファスナ/ホース保持フックに保持された患者インタフェースのホースを示す。
【
図32】
図32は、ハンドルの背後で、
図1の呼吸装置のハウジングの頂部壁に据え付けられた別のホース保持装置を示す部分斜視図である。
【
図33】
図33は、保管位置における
図32のホース保持装置に保持されたホースを示し、さらに、呼吸装置の電源コードが巻き付けられることが可能であるコードラップとなるように構成されたホース保持装置を示す部分斜視図である。
【
図34】
図34は、
図1ないし
図21の呼吸装置のハウジングの下方前方角部の一部分解斜視図であり、呼吸装置のホースポートから分解されたホースアダプタを示す。
【
図35】
図35は、
図34と同様の斜視図であり、ホースポートに装着されたホースアダプタを示す。
【
図36】
図36は、
図35と同様の斜視図であり、開放位置に移動したホースアダプタのキャップを示す。
【
図37】
図37は、
図36と同様の斜視図であり、ホースアダプタに装着された患者インタフェースのホースの端部を示す。
【
図38】
図38は、
図1ないし
図21の呼吸装置を運ぶために構成されたキャリングケースを示す斜視図であり、該キャリングケースは、そこから呼吸装置を取り外す必要なく、呼吸装置のハウジング上のユーザ制御部にアクセスするように、上向きに旋回することにより開けられるドアを有する。
【
図39】
図39は、
図1ないし
図21の呼吸装置を運ぶために構成されたキャリングケースを示す斜視図であり、該キャリングケースは、車いすに装着するために構成され、そこから呼吸装置を取り外す必要なく、呼吸装置のハウジング上のユーザ制御部にアクセスするように下向きに旋回することにより開けられるドアを有する。
【
図41】
図41は、
図7と同様の分解斜視図であり、頁の左手側に、ステッパモータとブロワとを備える呼吸装置の別の実施形態のコンポーネントを示し、さらに第1および第2の固定板を有するマルチピースマニホールドを備える回転弁と、固定板に装着する別個の管状エレメントと、ステッパモータの軸に装着して、それと共に回転、振動する回転弁部材と、第2の固定板と偏倚板との間に配置された1組のバネによって回転弁部材に抗して偏倚される固定偏倚板と、を示す。
【
図42】
図42は、
図7および
図41と同様の分解斜視図であり、さらに他の実施形態の呼吸装置のコンポーネントを示し、該呼吸装置は、頁の左手側のステッパモータと、頁の右手側のブロワと、その間に配置され、第1および第2の成形したマニホールド部を有する弁およびマニホールドアセンブリと、第1および第2の固定板と、第1および第2の固定板に挟まれたボウタイ形状の回転弁部材とを備える。
【
図44】
図44は、第1のマニホールド部に取り付けられた第1の固定板に隣接して配置された
図43のボウタイ形状の回転弁部材を示す正面図であり、該ボウタイ形状の回転弁部材は、第1および第2の流路が、ボウタイ形状の回転弁部材の翼部によって第1および第2の流路が閉塞されない第1の位置に配向される。
【
図45】
図45は、
図44と同様の図であり、第3および第4の流路が翼部によって閉塞されないように第1および第2の経路を閉塞する翼部を有する第2の位置に回転されたボウタイ形状の回転弁部材を示す。
【
図46】
図46は、
図44および
図45と同様の図であり、第1、第2、第3および第4の経路を一部閉塞する第3の位置まで回転されたボウタイ形状の回転弁部材を示す。
【
図47】
図47は、関連の呼吸装置のハウジング内に取り付けられた
図72のブロワ、ステッパモータおよびマニホールドアセンブリを示す斜視図である。
【
図48】
図48は、マスクの代わりに、またはマスクに加えて
図1の患者インタフェースの管に結合可能なハンドセットの斜視図である。
【
図49】
図49は、ハンドセットの長さに沿って切り取られた
図48のハンドセットの断面図である。
【
図50】
図50は、ネブライザが設置されていない状態でハンドセットのネブライザポートで受けられるネジ付きプラグによりハンドセットの横寸法に沿って切り取られた
図48のハンドセットの横断面図である。
【
図51】
図51は、ハンドセットの端部の斜視図であり、該ハンドセットの端部から分解され、該端部に隣接するハンドセットの頂部で楕円形の孔を露出させる調節可能リングと、該端部に隣接するハンドセット側の戻り止め受け凹部と、該端部に隣接する環状戻り止め溝とを示し、調節可能リングは、そのオフセットチャネル部から突出する大きいフィンガタブを有し、該リングは、チャネル部が楕円形の孔と揃った状態で第1の位置に配向される。
【
図52】
図52は、
図51と同様であるが、視野角が異なる斜視図であり、放射状に内側に突出する戻り止めを有するリングの可撓性フィンガを示し、さらにチャネル部材が孔からずれた状態で第2の位置に配向されたリングを示し、該リングは、そこから放射状に内側に突出し、該リングがハンドセットの端部に組み付けられると、保持溝で受けられる凸部を有する。
【
図53】
図53は、呼吸装置およびホースに結合され、フィルタの反対側で、そのそれぞれのインレットおよびアウトレット管に酸素インレット管および酸素測定管が結合されるフィルタユニットを示す図である。
【
図54】
図54は、呼吸装置の患者ポートに結合するために構成されたフィルタユニットを示す分解図であり、該フィルタユニットは、ポートの主管に対して間隔を置いて配置された孔に入る1組のプロングを有する。
【
図55】
図55は、フィルタユニットおよび患者ポートの横断面図であり、ポートに結合されて、プロングが孔を介して延在してスイッチを係合するフィルタユニットを示し、該フィルタユニットの様々な実施形態は、異なる数のプロング(例えば、1個、2個、3個等)を有し、これは、呼吸装置と共に使用されるフィルタユニットまたは患者インタフェースの型式を示す。
【
図56】
図56は、呼吸装置のホーム画面のスクリーンショットであり、該ホーム画面は、呼吸装置が、陽圧療法モードまたは吸入/強制呼吸療法モードで動作するかどうかを判断するために選択されるアイコンまたはボタンを含む。
【
図57】
図57は、ホーム画面上で陽圧療法モードボタンが選択された場合の結果である陽圧療法画面のスクリーンショットである。
【
図58】
図58は、呼吸装置に記憶され、選択メニューに列挙された多数の事前設定された治療をユーザが選択可能である事前設定画面である。
【
図59】
図59は、吸入/強制呼吸療法モードボタンがホーム画面上で選択された場合の結果である吸入/強制呼吸療法画面のスクリーンショットである。
【
図60】
図60は、
図59の画面の自動モードボタンまたはアイコンが選択された場合、または
図58の画面で選択された事前設定療法が、記憶した自動吸入/強制呼吸療法である場合の結果である第1の自動吸入/強制呼吸モード療法画面の一例を示す。
【
図61】
図61は、第2の自動吸入/強制呼吸モード療法画面の一例であり、自動吸入/強制呼吸療法が行われる時の状態および経過についての様々な情報を示す。
【
図62】
図62は、
図59の画面の手動モードボタンまたはアイコンが選択される場合、または
図58の画面上で選択された事前設定療法が、記憶した手動吸入/強制呼吸療法である場合の結果である第1の手動吸入/強制呼吸モード療法画面の一例を示す。
【
図63】
図63は、第2の手動吸入/強制呼吸モード療法画面の一例であり、手動吸入/強制呼吸療法が行われる時の状態および経過についての様々な情報を示す。
【
図64】
図64は、
図57の画面の自動モードボタンまたはアイコンが選択された場合、または
図58の画面で選択された事前設定療法が、記憶した自動陽圧療法である場合の結果である第1の自動陽圧療法モード画面の一例を示す。
【
図65】
図65は、第2の自動陽圧療法モード画面の一例であり、該自動陽圧療法が行われる時の状態および経過についての様々な情報を示す。
【
図66】
図66は、
図57の画面の手動モードボタンまたはアイコンが選択された場合、または
図58の画面で選択された事前設定療法が、記憶した手動陽圧療法である場合の結果である第1の手動陽圧療法モード画面の一例を示す。
【
図67】
図67は、第2の手動陽圧療法モード画面の一例であり、手動陽圧療法が行われる時の状態および経過についての様々な情報を示す。
【
図68】
図68は、本開示による吸気トリガおよびマスク漏れ/取り外しアルゴリズムのフローチャートである。
【
図69】
図69は、ブロワ流量特性曲線の一例を示すグラフである。
【
図70】
図70は、患者の肺に送られる際の流量と開放流とを比較する呼吸装置の流量特性の一例を示すグラフである。
【
図71】
図71は、患者インタフェースのマスクが患者から取り外される際の流量と開放流とを比較する呼吸装置の流量特性の一例を示すグラフである。
【
図72】
図72は、
図7および
図41と同様の分解斜視図であり、頁の左手側のステッパモータと、頁の右手側のブロワと、その間に配置され、会1および第2の成形マニホールド部を有する弁およびマニホールドアセンブリと、第1および第2の固定板と、該第1および第2の固定板間に挟まれた周囲のOリングを有する円形回転弁部材と、を備える他の実施形態の呼吸装置のコンポーネントを示す。
【
図73】
図73は、他の呼吸装置の正面斜視図であり、該呼吸装置は、ハウジングと、フィルタユニットを介してホースポートでハウジングに結合されたホースを備える患者インタフェースと、呼吸装置の動作を制御するためにハウジングの前壁にアクセス可能であるグラフィカルユーザインタフェース(GUI)と、ハウジングの側壁に結合された無線通信モジュールとを備える。
【発明を実施するための形態】
【0049】
呼吸装置10は、
図1に示すように、ハウジング12を備え、該ハウジング12は、前壁14を有し、該前壁14では、グラフィカルユーザインタフェース16が装置10へのユーザ入力を行い、さらに装置10の動作に関する表示された情報を見るためにアクセス可能である。ハウジング12の構成では、人が装置10を運ぶために握るハンドル18が頂部に備わっている。ハウジング12の前壁14の底部領域では、患者インタフェース22のホース20が、
図34ないし
図37に関連して以下でさらに詳細に述べるように、ホースアダプタ26によりホースポート24に装着される。ハウジング12の前壁14のホースポート24の右には、オン/オフボタン28が設けられ、該オン/オフボタン28を順次押して、装置10をオン/オフする。望ましくは、装置10はスイッチポート30も備え、該スイッチポート30には、フットスイッチコントローラ34のカプラ32が結合する。フットスイッチコントローラ34は、カプラ32からフットスイッチハウジング37まで延在する電気ケーブル35を備え、フットスイッチハウジング37は、第1のスイッチ37aと第2のスイッチ37bとを備える。
【0050】
以下でさらに詳細に述べるように、装置10は、咳補助装置とも呼ばれる吸入/強制呼吸装置として動作可能である。このように、装置10は、陽圧および陰圧を患者の気道に印加することが可能であり、陽圧は吸入中に印加され、陰圧は強制呼吸中に印加される。フットスイッチコントローラ34が使用される際の装置10の手動モードでは、スイッチ37a、37bのうちの一方が押されて装置10に信号を送り、患者インタフェース22を介して、患者に吸入陽圧を印加し、スイッチ37a、37bの他方が押されて装置10に信号を送り、患者インタフェース22を介して、患者に吸入陰圧を印加する。スイッチ37a、37bのいずれも押されない場合は、休み圧または休止圧が患者の気道に印加される。フットスイッチコントローラ34を使用しない場合は、GUI16上のユーザ入力が、装置10の手動モード中に選択され、吸入、強制呼吸、休止圧との間で切り替えを行う。いくつかの実施形態では、装置10は、単にカプルと呼ばれる持続的呼気陽圧(CPEP)や持続的高周波振動(CHFO)等の他のモードの呼吸療法を提供するだめに動作可能であるCPEPおよびCHFOは、ここでは、まとめて肺内パーカッション換気(IPV)とも呼ばれる場合もある。
【0051】
例示した実施例では、患者インタフェース22はマスク36を備え、該マスク36は、患者の顔と係合し、一般に患者の鼻および口の周囲の領域を封止するように構成される。他の実施形態では、患者インタフェース22は、例示のマスク36ではなく、マウスピース(図示されていないが当業において周知である)を備え、該マウスピースは、患者が口の内部に配置する端部を有する。患者インタフェース22は、マスク36から延在する第1の管状セグメント38と、該管状セグメント38に結合されたフィルタユニット40と、該フィルタユニット40とホース20とを相互接続する管状Yコネクタ42と、を備える。フィルタユニット40は、装置10の動作中に患者がマスク36を着用する間、吸ったり吐いたりする空気および呼吸ガスまたはそのいずれかを濾過するフィルタ(図示せず)を備える。
【0052】
管状Yコネクタ42は、フィルタユニット40に接続する第1部分42aと、ホース20の端部に接続する第2部分42bと、ネブライザ44に接続する第3部分42cと、を有する。ネブライザ44を装置10と共に使用することは任意であるため、ネブライザ44が省略された実施形態では、管状Yコネクタ42は必要なく、管状セグメント38と同様の管状セグメント(図示せず)に代えられる。しかしながら、例示した実施例では、ネブライザ44は振動篩または振動版ネブライザであるため、電気ケーブル46は、ネブライザ44から延在し、電気コネクタ48において終端となり、電気コネクタ48は、ボタン28とポート30との間で、装置10のハウジング12の前面14の下方領域に配置された電気ネブライザポート50に結合するために構成されている。
【0053】
ネブライザ44は、キャップ52を備え、該キャップ52は、その例示の閉鎖位置から開放され、その結果、液体物質または薬剤を含有するネブライザ容器(図示せず)がネブライザ44に装着可能となる。コネクタ48が装置10のポート50に結合されると、ネブライザ44に電気信号が印加され、画面または板を振動し、それによってネブライザ容器内の液体物質を噴霧する。噴霧された物質は、ネブライザ44から流れ、患者インタフェース22を介して装置10によって患者に送られる加圧ガスに巻き込まれる。
【0054】
図1をさらに参照すると、ハウジング12は、成形された前部ハウジングシェル54と、成形された後部ハウジングシェル56とを備え、これらは共に結合して、ハウジング12の構造全体を形成する。前部ハウジングシェル554は、前壁14と、該前壁14と一体的に形成される側壁58とを備える。例示した実施例では、装置10の側壁58は、
図40で示すように、望ましくは、USBカプラと対になった他の装置(例えば、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、メモリスティック、プリンタ、パーソナルコンピュータ等)が結合可能なユニバーサルシリアルバス(USB)ポート60を有する。側壁58はまた、パルスオキシメータ(図示せず)に結合するためのパルスオキシメータポート62と、無線通信モジュール64が結合するポート(
図1には示さず)とを備える。いくつかの実施形態では、モジュール64は、Bluetoothプロトコルに従って無線で通信するが、無線通信の全ての型式は、本開示の範囲内であることが意図されている。
【0055】
図2ないし
図5を参照すると、装置10の正面図、背面図、側面図、上面図がそれぞれ示されている。しかしながら、
図2ないし
図5の装置10は、ポート50を備えていないため、
図2ないし
図5の装置10は、ネブライザ44が使用されない例である。そうでない場合、
図2ないし
図5の装置10は、
図1の装置10と同様であるため、同様の参照符号は、同様のコンポーネントを示すために使用される。寸法情報は、例示した装置10に対する
図3ないし
図5に含まれる。このように、
図3に示すように、装置10の、その底部65からハンドル18の頂部までの高さは、297ミリメートル(mm)である。
図4で示したように、ハンドル18の前部から背部までの厚さは42mmであり、装置10の、その底部から後部ハウジングシェル56の後部の上壁66までの高さは218mmである。
図5で示したように、装置10の前部から背部までの深さは192mmであり、装置10の側面から側面までの幅は270mmである。装置10の後部ハウジングシェル56は、背壁68を有し、該背壁68は、複数個の開口部を有するグリル70を備え、装置10の動作中に、周囲空気または大気がハウジング12の内部領域に流れ込むのを許容し、内部領域の空気がハウジング12から大気へ流れ出すのを許容する。
【0056】
図40を参照すると、装置10の電気システム72と空気圧システム74とが図示されている。電気システム72は、制御回路76を備え、該制御回路76は、マイクロプロセッサ78とメモリ80とを順に備える。いくつかの実施形態では、マイクロプロセッサ78およびメモリ80は、1個のマイクロコントローラ集積回路チップの一部である。
図40に示すように、GUI16、オン/オフボタン28、フットスイッチユニット34、ネブライザ44、SpO2ポート62、USBポート60および無線通信モジュール64は、制御回路76に電気的に結合される。無線通信モジュールポート82は図示され、モジュール64と回路76との間に通信リンクを設ける。
【0057】
交流(AC)電源コード84もまた回路76に結合される。従って、回路76は、入ってくる交流電力を、システム72、74の様々なコンポーネントが必要とする適正電圧レベル、例えば5ボルト(V)、12V、24V等に変換するためのコンポーネントを備える。いくつかの実施形態では、装置10は、リチウムイオン電池パックを備え、該リチウムイオン電池パックは、電源コード84が電源コンセントに接続される間、充電される。いくつかのこのような実施形態では、装置10のコンポーネントは、コード84が電源コンセントに接続されているかどうかに拘わらず、リチウムイオン電池パックから電力が供給される。リチウムイオン技術以外の技術に従って動作する電池パックまたは電池もまた、装置10で使用するための本開示の範囲内である。
【0058】
回路76は、
図40における単一ブロックとして図示されているが、好適な導体を介して相互接続される多数の別個の回路基板上に設けられる電気コンポーネントを回路76が備えるたことが本開示の範囲内にあることが認識されるべきである。回路76が、関連の電気コンポーネントが据え付けられた1個の回路基板を備えることもまた、本開示の範囲内である。当然のことながら、電気システム72のいくつかのコンポーネントは、いずれかの回路基板に全く装着されない可能性もある。例えば、ボタン28およびポート60、62、82は、回路基板ではなくハウジング12に物理的に据え付けられてもよい。しかしながら、最終的には、好適な導体が、これらのコンポーネントを制御回路76に接続する。
【0059】
図40では、回路76と様々な他のコンポーネントとの間で導く両矢印が、双方向または2路通信が回路76と関連のコンポーネントとの間で生じることを意味するように意図されている。しかしながら、これは、装置10の他の実施形態が、回路76と1個以上の他のエレメントとの間の片方向通信を有する可能性を排除することではない。同様に、ポート62および電源コード84からの片方向矢印が、回路76と、他の実施形態におけるこれらのコンポーネントとの間の双方向通信の可能性を排除することが意図されているわけではない。例えば、電力線通信技術上のデータを採用し、望ましくは、装置10から離れて、交流電源コード84上で回路76から信号を送信することも可能である。
【0060】
さらに
図40を参照すると、空気圧システム74は、それぞれのコンジット94、96を介してブロワ86のインレット90およびアウトレット92に空気作用で結合されたブロワ86および組み合わせ方向/振動弁88を備える。システム74はステッパモータ98を備え、該ステッパモータ98は、
図6ないし
図16に示した回転板弁の実施形態に関連して、さらに
図17ないし
図21に示した回転スプール弁の実施形態に関連して以下で述べるように、弁88の弁部材の移動を制御する。システム74は、弁88を患者インタフェース22に結合するコンジット100と、弁88を大気104に結合するコンジット102とを備える。
【0061】
1個以上のセンサ106が、コンジット100と空圧通信で、さらに、コンジット108を介して制御回路76と電気通信で配置される。このように、電気システム72もしくは空気圧システム74のいずれか、またはその両方のコンポーネントとしてセンサ106を割り当てることが可能である。センサ106は、圧力センサもしくは流量センサ、またはその両方を備える。好適な導体110、112もまた、ブロワ86およびステッパモータ98をそれぞれ回路76に相互接続する。一般的に、導体110、112は、回路76からブロワ86およびステッパモータ98に制御信号を送り、ブロワ86およびステッパモータ98から回路76にフィードバック信号を送る。ブロワ86からのフィードバック信号の例として、ブロワ86のインペラの回転速度と、ブロワ86の温度と、が挙げられる。ブロワ86への制御信号は、例えば、パルス幅変調(PWM)信号等の電圧信号を含んでもよい。ステッパモータ98からのフィードバック信号の例として、モータ98の出力軸の位置およびモータ98の温度を示すステップカウント数が挙げられる。ステッパモータ98への制御信号は、例えば、モータ出力軸を1ステップだけ、または一連のパルスだけ移動させ、対応する数のステップだけモータ出力軸を移動させるための電圧パルスを含んでもよい。
【0062】
ブロワ86のアウトレット92で生成された陽圧が、患者インタフェース22を介して患者に供給されるべき時、弁88が作動され、その結果、ブロワ86からの加圧空気がコンジット96から弁88を介してコンジット100に送られ、大気104からの周囲空気が、コンジット102から弁88を介してブロワ86のインレット90に送られる。ブロワ86のインレット90で生成された陰圧が患者インタフェース22に供給されるべき時、弁88が作動され、その結果、ブロワ86からの吸引力が弁88を介してコンジット94からコンジット100に送られ、さらに、ブロワ86からの加圧空気が弁88を介してコンジット96からコンジット102を経て大気104に送られる。
【0063】
図40は、コンジット94、96内に片方向矢印を有し、ブロワ86のインレット90およびアウトレット92への、またはそこからの空気の流れの方向をそれぞれ指示するが、双方向矢印は、コンジット100、102内に示され、空気が弁88から患者インタフェース22または大気104に向けて流れる場合もあり、さらに空気が患者インタフェース22または大気104から離れて弁から流れる場合もあることを指示する。空気が弁88から患者インタフェース22に向けて流れて人の気道に陽圧を印加すると、空気は、大気104から弁88に向けて流れる。逆に、空気が患者インタフェース22から弁88に向けて流れ、人の気道に陰圧を印加すると、空気は、弁88から大気104に向けて流れる。別の方法として、患者インタフェース22を介して患者に送るためにブロワ86によって加圧される大気104から空気が引き出される陽圧位置と、空気が患者から患者インタフェース22を介して引き出され、ブロワ86によって大気104に吹き付けられる陰圧位置との間で切り換えるように弁88が動作可能である。
【0064】
本開示によれば、弁88もまた、患者インタフェース22に送られる圧力内の振動を生成するために陽圧位置および陰圧位置、またはそのいずれかに存在する間は動作可能である。いくつかの実施形態では、装置10内の一のステッパモータ98のみを用いて、弁88が陽圧位置または陰圧位置にあるかどうかを制御し、さらに、弁88が、これらの位置のいずれかに存在する間、振動を生成するかどうかを制御することが、本開示により検討されている。装置10内の一つのステッパモータ98のみを使用することより、振動圧を生成する方向弁に加えて、多数のステッパモータまたはコンポーネントを使用する周知の先行技術の装置に関して、コスト、大きさ、重量の見地から改良が見られる。
【0065】
図6ないし
図9を参照すると、弁88の回転板弁の実施形態が、第1のマニホールドブロック116に装着された第1の固定板114と、第2のマニホールドブロック120に装着された第2の固定板118と、第1および第2の固定板114および118の間に挟まれた回転可能板122とを備える。板114、118および122は円形または丸く、板114および118は、直径が実質的に等しく、板122は板114、118よりも直径が小さい。弁88は、環状シム124をさらに備え、該環状シム124は、板122の外周を包囲し、板114、118間のスペーサとなり、回転可能板122を収容する空間を設ける。この点について、シム124は円形であり、外周が、板114、118の外周に実質的に等しく、さらに
図7に示す大きい中央ボア126が、
図8および
図9に示すように、その間の最小量の隙間のみで板122を受けるような大きさである。
【0066】
図7に最も良く示すように、板114は4つの穴128a、128b、128c、128dを有し、板118は4つの穴130a、130b、130c、130dを有する。板114は中心孔132を有し、板118は中心孔134を有する。板114の穴128a、128b、128c、128dは、板118のそれぞれの穴130a、130b、130c、130dと揃う。例示した実施例では、穴128a−d、130a−d、132、134は各々、丸い。さらに、各穴128a―dおよび各穴130a―dは、各穴128a−d、130a−dの中心間で定すると、それぞれの板114、118の2個の隣接する穴128a−d、130a−dの各々から周方向に90°間隔を置いて配置される。各穴128a−d、130a−dの直径は、他の穴128a−d、130a−dに実質的に等しく、それぞれの板114、118の直径の約25%以下である。
【0067】
板122は、
図7に最も良く示すように、4つの穴136a、136b、136c、136dを有する。穴136a−dは、穴128a−d、130dと同じ大きさおよび形状であるが、共に周方向に90°よりも近接する2個の対にグループ化される。特に、穴136a、136dは、第1の対であり、穴136b、136cは、第2の対である。中心間で測定する際、穴136a、136bは、周方向に約45°だけ互いに離れて間隔を置き、穴136b、136cは、周方向に約45°だけ互いに離れて間隔を置く。板122は、
図7に示す十字形状のハブ140を受ける十字形状の中心穴138を有する。ハブ140は、弁軸144を受ける中心孔142を有する。軸144は、カプラ148を用いて、ステッパモータ98の出力軸146に据え付ける。1組のファスナ99、例えばボルト、ネジまたはダウエルピンは、ステッパモータ98のフランジ101における孔を介して延在し、マニホールドブロック120の穴130で受けられ、ステッパモータ98をブロック120に据え付ける。
図6および
図7を参照すると、1組のファスナ105がブロック116、118、板114、118およびシム124に設けられた穴107を介して延在し、これらのエレメントを共に結合する。
【0068】
カプラ148は、軸144、146のためのブッシングまたはベアリングを備える、またはブッシングまたはベアリングとなり、マニホールドブロック120の中央領域に形成されたボア150内で受けられる。カプラ148に対向する軸144の端部は、ブッシングまたはベアリング154のボア152内で受けられ、ブッシングまたはベアリング154は、マニホールドブロック116に形成されたボア156内で順に受けられる。このように、軸144は、マニホールドブロック120のボア150、板118の穴134、ハブ140の穴142(および板122の穴138)、板114の穴132、ならびにマニホールドブロック116のボア156から延在する。ハブ140は、軸144に圧入されるか、またはそうでない場合は軸144に固定され、その結果、ステッパモータ98の出力軸146によって軸144に分け与えられる回転運動が回転可能板122に送られる。
【0069】
マニホールドブロック116は、一連の通路を備え、該通路は、協働して、
図40に関連して上記したコンジット94、96を形成する。マニホールドブロック120は、一連の通路を備え、該通路は、協働して、
図40に関連して上記したコンジット100、102を形成する。特に、マニホールドブロック116は、
図7に示す通路158a、158b、158c、158dを備え、これらは、
図40の通路96に対応し、該通路96は、ブロワアウトレット92から加圧空気を受け取る。例示した実施例では、アウトレット92は、ブロワ86のアウトレットコンジット60の端部に装着されたエルボ・フィッティングとして形成される。アウトレット92は、通路158aに空気作用で結合し、その結果、加圧空気が、ブロワ86から、通路158a、158bを介して通路158c、158dに送られる。通路158cのアウトレットは、板114の穴128bに空気作用で結合され、板118の穴130bに揃う。通路158dのアウトレットは、板114の穴128aに空気作用で結合され、板118の穴130aに揃う。
【0070】
マニホールドブロック116もまた、
図7に示した通路162a、162b、162cを備え、該通路162a、162b、162cは、
図40の通路94に対応し、該通路94は、ブロワインレット90から吸引力を受け取る。例示した実施例では、ブロワ86のインレット90は、通路162aのアウトレットに空気作用で結合する、小さい管状セグメントとして形成される。ブロワのアウトレット90で生成された吸引力は、通路162aに空気作用で結合し、その結果、吸引力(すなわち、陰圧)が、ブロワ86から、通路162aを介して、通路162b、162cへ送られる。通路162aのインレットは、板114の穴128dに空気作用で結合され、板118の穴130dと揃う。通路162cのインレットは、板114の穴128cに空気作用で結合され、板118の穴130cと揃う。
【0071】
ブロワ86は、好適なファスナ166、例えば、ボルト、ネジまたはダウエルピンを用いて板164に装着される。ブロワ86のモータ168は、板164の孔170を介して延在する。1組のスタンドオフ172は、マニホールドブロック116から適当な距離で板164を維持し、ブロワ86を収容する。
図7に示すように、1組のファスナ174は、スタンドオフ172から延在し、マニホールドブロック116内に形成された穴176(2つの穴176のみが
図7に見られる)によって受けられる。このように、ブロワ86は、板164とマニホールドブロック116との間に挟まれるが、ブロワ86のモータ168は、上記のように、板164の穴170を介して突出する。
【0072】
マニホールドブロック120は、
図7に示す一連の通路178a、178b、178cを備え、これらは、
図40のコンジット100に対応し、該コンジット100は、ブロワ86から陽圧または陰圧のいずれかを受け取る。通路178aの開口部180は、患者インタフェース22に結合される。通路178bのインレットは、板118の穴130bに空気作用で結合され、板114の穴128bおよびマニホールドブロック116の通路158cのアウトレットと揃う。通路178cのアウトレットは、板118の穴130cに結合され、板114の穴128cおよびマニホールドブロック116の通路162cのインレットと揃う。
【0073】
マニホールド120もまた、第1の通路182a、182bと、第2の通路184a、184bと、を備え、これらは共に、
図40のコンジット102に対応する。第1の通路182a、182bは、大気からの空気取り入れ口となり、第2の通路184a、184bは、大気への排気孔となる。通路182bのアウトレットは、板118の穴130dに空気作用で結合され、板114の穴128dおよびマニホールドブロック116の通路162aのインレットと揃う。通路184bのインレットは、板118の穴130aに空気作用で結合され、板114の穴128aおよびマニホールドブロック116の通路158dのアウトレットと揃う。
【0074】
板114、118に関して板122の位置に依存して、穴128a−d、穴130a−dおよび136a−dのうちのいくつかが揃い、ブロック116の対応する通路158c、158d、162a、162cと、ブロック120の通路178b、178c、182b、184bとの間に空気圧通信を提供し、他の穴128a−d、穴130a−dおよび136a−dが封鎖され、ブロック116の対応する通路158c、158d、162a、162cとブロック120の通路178b、178c、182b、184bとの間の空気圧通信を防止する。例えば、
図8では、回転可能板122は、マニホールドブロック120の開口部180を介して患者インタフェース22に陽圧を印加する間は第1の位置に存在し、
図9では、回転可能板122は、マニホールドブロック120の開口部180を介して患者インタフェース22に吸引力または陰圧を印加する間は第2の位置にある。第1および第2の位置間で移動する際、板122は、45°未満、例えば約22.5°の第1の角変位によって回転する。
【0075】
図8を参照すると、板122が第1の位置に存在し、ブロワ86が作動されると、大気が矢印186で指示されるように、ブロック120の通路182a内に引き込まれ、その後、矢印188で指示されるように、通路182b、板118の穴130d、板122の穴136d、板114の穴128dを介して、ブロック116の通路162a内に引き込まれる。通路162a内の空気は、インレット90を介してブロワ86内に引き込まれ、ブロワ86のインペラ(図示せず)によって加圧される。加圧された空気は、ブロワ86によってアウトレット92を介して送られ、矢印190で指示されるように、通路158a、158c、板114の穴128b、板122の穴136b、板118の穴130bを介して、通路178bに順に送られる。通路178b内の空気は、その後、矢印192で指示されるように、通路178aを介して、開口部180から患者インタフェース22(
図8には示されていない)に送られる。板122が第1の位置にある間、ブロック120の通路178c、184b、板118の穴130a、130c、板114の穴128a、128cおよびブロック116の通路158d、162cが、板122のそれぞれの堅固な部分(例えば、穴136a、136b間で且つ穴136c、136d間の板122部分)により閉鎖または封鎖される。
【0076】
図9を参照すると、板122が第2の位置に存在し、ブロワ86が作動されると、患者インタフェース22からの空気は、矢印194で指示されるように、開口部180を介して、ブロック120の通路178a内に引き込まれ、その後、矢印196で指示されるように、通路178c、板118の穴130c、板122の穴136c、板114の穴128cを介して、ブロック116の通路162c内に引き込まれる。通路162c内の空気は、通路162a、162bを介し、さらにインレット90を介してブロワ86内に引き込まれ、ブロワ86のインペラによって加圧される。加圧された空気は、ブロワ86により、アウトレット92を介して送られ、さらに、矢印198で指示されるように、通路158a−c、板114の穴128a、板122の穴136a、板118の穴130aを介して、通路184b内に順に送られる。通路184b内の空気は、矢印202で指示されるように、その後、通路184aを介して、開口部200から大気に送られる。板122が第2の位置にある間、ブロック120の通路178b、182b、板118の穴130b、130d、板114の穴128b、128d、およびブロック116の通路158c、162aは、板122のそれぞれの堅固な部分(例えば、穴136a、136b間および穴136c、136d間の板122部分)によって閉鎖または封鎖される。
【0077】
装置10内で使用するための好適なブロワ86の一例として、スイス、ターゲルズワンゲンのミクロネル・アーゲーから入手可能な型番U85MX−024KX−4のブロワが挙げられる。装置10内で使用するのに好適なステッパモータ98の例として、米国カリフォルニア州、ワトソンビルのアプライド・モーション・プロダクツ・インクから入手可能な型番STM17Q−3AEステッパモータおよび米国カリフォルニア州、モーガン・ヒルのLINエンジニアリングから入手可能な型番4209S−07PD−01ROステッパモータが挙げられる。
【0078】
図10ないし
図12で示されるように、板122が第1の位置にある場合、板122が、上記第1の角変位よりも小さい第2の角変位によって、第1および第2の矢印204、206の方向に前後に振動可能である。第2の角変位は、
図10の最大圧力位置から
図11の中間位置を介して、
図12の最小圧力位置まで、方向204の板122の移動量に対応する。第2の角変位はまた、
図12の最小圧力位置から
図10の最大圧力位置まで戻って、方向206の板122の移動量に対応する。
【0079】
例示した実施例では、第2の角変位は、約10°である。ステッパモータ98は、板122の振動周波数が、GUI16上でユーザによって選択されるように、約1ヘルツ(Hz)から約20Hzまでの範囲内となるように動作可能である。
図10ないし
図12に見られるように、板122は、
図10の最大圧力位置から
図11の中間位置まで、その後、
図12の最小圧力位置まで時計方向204に回転する。板122は、
図12の最小圧力位置から、
図11の中間位置まで、その後、
図10の最大圧力位置まで戻って、反時計方向206に回転する。
【0080】
図10ないし
図12において、板114、118、122の穴に対応する参照番号で破線の円が分類され、板114、118、122の各々の穴は、大きさや直径が異なるものとして図示されている。しかしながら、それぞれの板114、118、122の穴が、例示した実施形態の大きさまたは直径と実質的に等しいことが認識されるべきである。さらに、
図10ないし
図12の点描は、加圧空気が回転板弁88を通過するために利用可能な量の空間を指示する。最終的に、点は、
図10ないし
図12において弁88の図の下方に配置された圧力のグラフ上に重ねられる。
【0081】
図10の点は、陽圧正弦波トレースの頂部に存在する。その理由は、穴128d、130d、136dが互いに揃い、穴128b、130b、136bが互いに揃う最大圧力位置に板122が存在するからである。
図11の点は、穴136dが穴128d、130dに関して、比較的僅かにずれ、穴136bが穴128b、130bに関して比較的僅かにずれた板122の中間位置に対応する仮想ベースライン陽圧に存在する。
図12の点は、陽圧正弦波トレースの底部に存在し、穴136dが穴128d、130dに関して、比較的大きくずれ、穴136bが穴128b、130bに関して比較的大きくずれた最小圧力位置に板122が存在することに因る。
【0082】
板122が
図12の最小圧力位置にある時、それぞれの穴128a、130aおよび128c、130cと共に穴136a、136cによって1対の小さな経路が生成される。患者インタフェース22では、これらの小さな経路を介する空気の流れが、穴128b、130b、136bおよび穴128d、130d、136dによって形成された、より大きい通路を介する気流を低減させることになる。このように、穴128a、130a、136aおよび穴128c、130c、136cの小さな通路の対には、患者インタフェース22への陽圧出力を低減するという効果がある。
【0083】
図10ないし
図12で示されるように、板122が第2の位置にあるとき、板122もまた、上記第2の角変位により第1および第2の矢印204、206の方向に前後に振動可能である。
図10ないし
図12において、第2の角変位は、
図13の最大圧力位置から、
図14の中間位置を介して、
図15の最小圧力位置までの、方向206の板122の移動量に対応する。
図13ないし
図15の第2の角変位もまた、
図15の最小圧力位置から
図13の最大圧力位置に戻る方向204の板122の移動量にも対応する。
【0084】
例示した実施例では、第2の角変位は、板122が第1の位置または第2の位置のいずれに存在するかどうかに拘わらず、約10°である。さらに、板122が第1または第2の位置にあるかどうかに拘わらず、GUI16上でユーザによって選択されるように、板122の振動周波数が約1ヘルツ(Hz)ないし約20Hzの範囲になるようにステッパモータ98が動作可能である。
図10ないし
図12に見られるように、板122は、
図10の最大圧力位置から
図11の中間位置まで、その後、
図12の最小圧力位置まで時計方向204に回転する。板122は、
図13の最大圧力位置から
図14の中間位置まで、その後、
図15の最小圧力位置まで、反時計方向206に回転する。
図15の最小圧力位置から、板122は、
図14の中間位置まで、その後、
図13の最大圧力位置まで戻る時計方向204に回転する。
【0085】
図10ないし
図12と同様に、
図13ないし
図15では、破線の円は、板114、118、122の穴に対応する参照番号で分類され、板114、118、122の各々の穴は、大きさや直径が異なるものとして図示されている。
図10ないし
図12と同様に、
図13ないし
図15の点描は、加圧空気が回転板弁88を通過するために利用可能な空間の量を指示する。最終的に、点は、
図10ないし
図12において弁88の図の下方に配置された圧力のグラフ上に重ねられる。
【0086】
図13の点は、穴128a、130a,136aが互いに揃い、穴128c、130c、136cが互いに揃う最大圧力位置に板122が存在するため、陰圧正弦波トレースの底部に存在する。
図14の点は、穴136aが穴128a、130aに関して、比較的小さくずれ、穴136cが穴128c、130cに関して比較的小さくずれた板122の中間位置に対応する仮想ベースライン陰圧に存在する。
図15の点は、穴136aが穴128a、130aに関して、比較的大きくずれ、穴136cが穴128c、130cに関して比較的大きくずれた最小圧力位置に板122が存在することに因る。
【0087】
板122が
図15の最小圧力位置にある時、それぞれの穴128b、130bおよび128d、130dと共に、穴136b、136dにより1対の小さい通路が生成される。患者インタフェース22において、これらの小さい通路を介する気流が、穴128a、130a、136a、および穴128c、130c、136cによって形成された、より大きい通路を介する気流をわずかに相殺する。しかしながら、穴128b、130b、136bおよび穴128d、130d、136dの小さな通路の対には、患者インタフェース22に印加される陰圧に関して、僅かな効果のみがある。
【0088】
本開示によれば、患者インタフェース22において休止圧または休み圧を生成するように弁88が制御可能である。休止圧が、いかなる圧力、すなわち陽圧または陰圧でも設定されるようにユーザがプログラム化可能であるが、呼吸装置10は、一般に吸入圧未満の陽圧である休止圧を生成することが可能である。
図10ないし
図15のグラフは、典型的な概要に従って、強制呼吸陰圧の右に休止陽圧を各々示す。
【0089】
図16を参照すると、休み圧がゼロ圧力(すなわち、大気圧よりも高くもなく、低くもない)に設定される場合、回転可能板122が実質的に等量の陽圧および陰圧が患者インタフェース22に印加される位置まで移動される。このように、板122が、板114、118に関して
図16に示す位置にある場合、穴128a、130aと共に穴136aによって形成され、穴128b、130bと共に穴136bによって形成され、穴128c、130cと共に穴136cによって形成され、穴128d、130dと共に穴136dによって形成された弁88を介する気流路は、大きさが実質的に等しい。
図16における両矢印204、206によって指示されるように、板122もまた、休み圧または休止圧に振動を生成するために、反対方向に前後に周期的に振動可能である。休み圧内のこのような振動は、
図10ないし
図15のグラフに示される。板122が、望ましくは、GUI16上のユーザ入力に基づいてベースライン陽圧またはベースライン陰圧を有する休み圧を生成するように位置決めされることも可能である。
【0090】
図6ないし
図9を参照すると、弁88の回転スプール弁の実施形態が、第1のマニホールドブロック210と、第2のマニホールドブロック212との間に保持される静止シリンダ208を備える。回転スプール弁88は、
図18に最も良く示される回転可能シリンダまたはスプール214を備え、該回転可能シリンダまたはスプール214は、静止シリンダ208のボアにおいて受けられる。ステッパモータ98の出力軸146の回転運動は、回転可能ハブ216と、該ハブ216の補完形状ラグ220を受けるボア219を有する十字型部材218と、十字型部材218を受ける十字型穴(図示せず)を有するプラグ222とを介してスプール214に送られる。プラグ222は、ステッパモータ98に最も近いスプール214の端部で、スプール214のボアにネジ切りする。
【0091】
図17および
図18に示すように、円形板224は、板224の周辺近くに設けられた孔227を介して延在し、マニホールドブロック210、212に設けられた穴228内で受けられる4個のファスナ226、例えば、ボルト、ネジまたはダウエルピンを利用して、マニホールドブロック210、212に装着する。板224は、回転可能ハブ216に隣接して配置される円形ハブ230を、その中央に有する。板224はまた、さらなる組の孔232を備え、該孔232は、ステッパモータ98の孔234にネジ切りまたは圧入するファスナ(図示せず)を受けて、ステッパモータ98を板224に据え付ける。小さい穴236は、板224の中心およびハブ230を介して延在する。ステッパモータの出力軸146は、穴236を介して延在し、回転可能ハブ216に設けられた穴238で受けられる。ハブ216は、軸146に圧入されるか、またはそうでない場合には、軸146に固定され、それと共に回転する。
【0092】
板224をマニホールドブロック210、212と相互接続するファスナ226に加えて、ファスナ240、例えば、ボルトまたはネジ、およびダウエルピン242が、マニホールドブロック210、212を共に接続するように設けられる。
図10ないし
図12で示されるように、ファスナ240およびダウエルピン242は、垂直に配向されるが、ファスナ226は、水平に配向される。マニホールドブロック210、212は、穴244、245をそれぞれ有し、これらは、ダウエルピン242を受けるファスナ240および穴246、247を受ける。
【0093】
ブロワ86は、好適なファスナ250、例えば、ボルト、ネジまたはダウエルピンを用いて板248に装着される。ブロワ86のモータ168は、板248における穴252を介して延在する。1組のスタンドオフ254は、マニホールドブロック210の頂部から適当な距離に板248を立設させた状態を維持してブロワ86を収容する。
図10ないし
図12で示されるように、1組のファスナ256がスタンドオフ254を介して延在し、マニホールドブロック210に形成された穴258によって受けられる(
図18には、3つの穴258のみが示される)。このように、
図17および
図18に示すように、ブロワ86は、板248と、マニホールドブロック210との間に挟まれるが、ブロワ86のモータ168が、板248の穴252を介して突出する。望ましくは、1個以上の座金260を用いて、マニホールドブロック210の上面と板248との間隔を微調整することも可能である。座金260は、スタンドオフ254の下で、且つマニホールドブロック210の上で、ファスナ256の下端部に位置決めされる。
【0094】
図19ないし
図21で最も良く示されるように、マニホールドブロック210、212は各々、1組のアーチ形状の仕切り壁262を有する。静止シリンダ208は、仕切り壁262間で捕えられ、マニホールドブロック210の各仕切り壁262は、マニホールドブロック212のそれぞれの仕切り壁262と実質上垂直に揃う。いくつかの実施形態では、例えば、
図17および
図18に示されるように、それぞれの仕切り壁262の場所に対応する、間隔を置いた場所で、静止シリンダ208の周囲に環状リングまたはガスケット264が設けられる。このように、仕切り壁262のアーチ形状のエッジがリング264に抗してクランプし、壁262とシリンダ208との間の空気シーリングを向上させる。壁262は協働して、1組のポケット266a、266b、266c、266d、266eを形成するが、マニホールドブロック210、212の末端壁268、270が、ポケット266eに対するえ境界の1つをそれぞれ提供する。また、シリンダ208およびスプール214の開放端部は、ポケット266e内に配置される。シリンダ208およびスプール214の反対側の端部は、プラグ222によって閉鎖される。
【0095】
図17および
図18の実施形態では、ブロワ86は、マニホールドブロック210に配置され、その結果、ブロワ86のインレット90は、ポケット266aの上方でマニホールドブロック210の頂部に形成された孔268を介して、ポケット266aと空圧通信する。ブロワのアウトレット92は、ポケット266eの上方でマニホールドブロック210の頂部に形成された穴270を介してポケット266eと空圧通信する。コンジット(図示せず)は、ブロワ86のアウトレット92から穴270まで延在する。
図17および
図18の実施形態では、ブロワ86のインレット90がポケット266eと空圧通信し、ブロワ86のアウトレット92がコンジット272を介してポケット266aと空圧通信するという点で、状況は逆転する。このように、本開示による回転スプール弁88は、ブロワ86のインレット90またはアウトレット92が、インレット90またはアウトレット92の他方がポケット2663に結合された状態で、ポケット266aに結合されるかどうかに拘わらず、容認できる態様で、動作可能である。
【0096】
図18に最も良く示すように、回転シリンダ208は、1組の一般に矩形の孔または穴274を有し、スプール214は、1組の一般に矩形の孔または穴276を有する。マニホールドブロック212の管278は、ポケット266cと空圧通信する開口部280を有する。開口部280はまた、患者インタフェース22と通信する。マニホールドブロック212の別の管282は、大気と空圧通信する開口部(図示しないが、開口部280と同様である)を有する。
図17および
図18の実施形態では、管282は、ポケット266bと空気作用で通信し、
図19ないし
図21の実施形態では、管282がポケット266dと空気作用で通信する。
【0097】
スプール214は、シリンダ208に関して、第1および第2の位置間で、ステッパモータ98によって移動自在である。スプール214の第1の位置では、開口部280から患者インタフェース22に陽圧が出力され、スプール214の第2の位置では、開口部280から患者インタフェース22に陰圧が印加される。スプール214が第1の位置にある時、スプール214の穴276の第1のサブセットが、シリンダ208の穴274の第1のサブセットと揃う。スプール214が第2の位置にあるとき、穴276の第2のサブセットがシリンダ208の穴274の第2のサブセットと揃う。第1のサブセットの穴274、276の全てではなく、いくつかもまた、第2のサブセットに含まれる。
【0098】
スプール214が第1の位置にある
図19に関して、第1の組の矢印284を設けて、管282を介してポケット266d内へ、その後、ポケット266dに関連する穴274のうちの1個および穴276のうちの1個を介して、スプール214の開放端部からポケット266e内へ流れ出すスプール214の内部領域内への空気の流れを示す。空気は、ポケット266eからブロワ86のインレット90内に上向きに引き出され、ブロワインペラによって加圧され、ブロワのアウトレットおよび管272からポケット266aに送られる。空気は、ポケット266aに関連する穴274、276を介して、ポケット266aからスプール214の内部領域内に戻され、その後、空気は、ポケット266cに関連する穴274、276を介してポケット266cに入る。ポケット266c内の空気は、その後、管278の開口部280を介して送られ、患者インタフェース22に陽圧に陽圧を印加する。
【0099】
スプール214は内壁286を備え、該内壁286は、例えば、
図18において、穴274のうちの1個を介して見られる。内部壁286は、スプール214の長さのほぼ中心点に存在する。内壁286は、スプール214のブロワインレット側とブロワアウトレット側との間のスプール214の内部領域内の空圧通信を妨害する。そのため、
図19において、例えば、内壁286は、ポケット266cに入る加圧空気が、スプール214を介してポケット266eまで戻るように流れるのを防止する。ポケット266bが気流によってバイパスされることが、
図19における矢印284のルーティングによって分かる。このように、スプール214の堅固な部分は、ポケット266bに関連するシリンダ208の穴274を封鎖または閉鎖する。
【0100】
スプール214が第2の位置にある
図20に関して、第2の組の矢印288が設けられ、患者インタフェース22から管278を介してポケット266c内へ、その後、ポケット266cに関連する穴274のうちの1個および穴276のうちの1個を介して、スプール214の内部領域内へ至り、そこでは、スプール214の開放端部からポケット266eまで空気が流れ出すという気流を示す。空気は、ポケット266eからブロワ86のインレット90内に上向きに引き出され、ブロワインペラによって加圧され、ブロワのアウトレットおよび管272からポケット266aに送られる。空気は、ポケット266aに関連する穴274、276を介して、ポケット266aからスプール214の内部領域内に戻され、その後、空気は、ポケット266bに関連する穴274、276を介してポケット266bに入る。ポケット266c内の空気は、その後、マニホールドブロック212の底部のポケット266bに関連する排気口(図示せず)を介して大気へ送られる。ポケット266dが気流によってバイパスされることが、
図20における矢印288のルーティングによって分かる。このように、スプール214の堅固な部分は、ポケット266dに関連するシリンダ208の穴274を封鎖または閉鎖する。
【0101】
図21を参照すると、スプール214は、第1および第2の位置間の中間位置にあるため、休止圧または休み圧が管278の開口部280を経て患者インタフェース22に印加される。中間位置では、スプール214の内部仕切り壁286の両側のポケット266cに関連する穴274、276が一部開放される。結果として、2個の気流の矢印284’、288’が
図21に示され、気流を指示する。矢印288’は、一部開放されているポケット266cのブロワインレット側の穴274、276のため、ポケット266c内に引き込まれる空気を表す。気流288’は、管282、ポケット266dおよびポケット266dに関連する穴274、276を介して、スプール214の内部領域に入る気流284’と合流する。その点から前方へ、矢印284’で指示された気流は、矢印284に関連して上で述べたものと同じであるため、その部分の説明を繰り返す必要はない。矢印284’が矢印288’よりも太く示されることにより、休み圧が陽圧であることを意味するように意図されているしかしながら、休み陰圧またはゼロの休み圧を生成するように、スプール214がシリンダ208に関して位置決めされることは、本開示の範囲内である。
【0102】
図21には両矢印290が示されており、スプール214が、第1および第2の位置間で移動する際に、スプール214が受ける角変位よりも小さい角変位により、ステッパモータ98によって、前後に周期的に振動可能であることを指示する。矢印290で指示された第1および第2の方向での、スプール214のこの回転振動は、管278の開口部280を介して、患者インタフェース22に印加された圧力内に振動を生成する。スプール214のこのような振動運動は、スプール214が、第1の位置、第2の位置またはその間のいずれかの位置にある場合に発生するようにプログラム化可能である。すなわち、圧力内の振動は、吸入中、強制呼吸中および休止時間中に患者インタフェースに供給可能である。
【0103】
いくつかの実施形態では、好適な強度のいずかの材料を用いて、回転スプール弁88の様々なコンポーネントを構成してもよいが、板224、248はアルミニウムで製作され、スプール214、ハブ216およびプラグ222はアセチルプラスチック材料で製作され、エレメント218およびシリンダ208はアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)プラスチック材料で製作され、マニホールドブロック210、212はアクリルプラスチック材料で製作され、リング264はシリコーンスポンジ材料で製作され、コンジット272はゴムで製作される。
【0104】
図22を参照すると、呼吸装置10が自動モードで動作している時の、GUI16のスクリーンショット292の一例が示されている。画面292はヘッダ294を備え、該ヘッダ294は、装置10が自動モードで動作していることを指示し、患者の名前、日付および時間を含むテキストを有する。画面292上のヘッダ294の下方には、ピーク咳フローおよび一回呼吸量に対する数値が示される。示された値は、
図40に示す1個以上のセンサ106から制御回路76によって受信された信号に基づいて決定される。
【0105】
図22の画面292もまた、治療中に患者に印加する正の吸入圧および負の吸入圧のプログラム化された範囲を示す棒グラフ298を有するウインドウ296を備える。例示した実施例では、正の吸入圧は、20cmH2Oでプログラム化され、負の強制呼吸圧は、―20cmH2Oでプログラム化される。ウィンドウ296で指示するように、装置は、60cmH2Oの最大吸入圧およびー60cmH2Oの最大(すなわち、最も負の)強制呼吸圧を有するようにプログラム化可能である。
【0106】
画面292上のウィンドウ296の下方には、3個のウウィンドウ298、300、302が存在し、これらは、強制呼吸、休止および吸入に対するプログラム化設定に関する情報をそれぞれ有する。例示した実施例では、プログラム化された20cmH2Oの吸入圧が、ウィンドウ302で指示するように、1.0秒間患者に印加するように設定され、−20cmH2Oの強制呼吸圧が、ウィンドウ298に示すように、1.0秒間患者に印加され、その後、ウィンドウ300で指示するように、流量設定が3において10cmH2Oの休止圧が2.0秒間患者に印加されるべきである。
【0107】
画面296上のウィンドウ300の下方に変更設定ボタン304が設けられ、該変更設定ボタン304は、ユーザによって選択され、ウィンドウ298、300、302で示すような、装置10の動作パラメータを再プログラム化する。ボタン304の左右には、吸気桁インジケータ306と呼気桁印字ケータ308とがそれぞれ設けられ、吸入桁インジケータ306は、吸入圧が装置10によって患者インタフェース22に印加されている時を指示するように照らされ、呼気桁インジケータ308は、強制呼吸圧が装置10によって患者インタフェース22に印加されている時を指示するように照らされる。画面292の底部のフッタ310は、装置10がロックされるか、または使用のためにアンロックされるかを指示するためのロックステータスアイコン312と、ユーザが触って、プログラム化されたパラメータに従って、装置10の動作を開始する開始ボタン314と、装置10の動作に関するヘルプを得るために選択されるヘルプアイコン316とを備える。
【0108】
画面292の右手側の欄に、アイコンのメニュー318が現れる。メニュー318は、装置10のホーム画面に戻るために、ユーザによって選択されるホームアイコン320と、装置10を自動モードにするために、ユーザによって選択される自動アイコン322と、装置10を手動モードにするために、ユーザによって選択される手動アイコン324と、使用しない場合に装置10をロックするために、ユーザによって選択されるロックアイコン326と(装置10をロックすると、アイコン326の代わりにアンロックアイコンがメニュー318に現れる)、設定を調整し、装置10に関する様々な管理機能を実施するために、ユーザによって選択される一般的設定アイコン328とを備える。
【0109】
装置10の自動および手動モードは、ここで参照することにより既に援用されている米国特許第8、539、952号に述べられているものと非常に類似している。しかしながら、米国特許第8、539、952号の装置と装置10との主な違いは、休止期間の後、1個以上のセンサ106によって感知される吸気トリガに応答して、正の吸気圧が患者インタフェース22に印加されることである。すなわち、患者が吸入を開始すると、装置10により患者インタフェース22に吸入圧が印加される。例示した装置10に関して、吸入モードから強制呼吸モードへの変更、さらにその後の強制呼吸モードから休止モードへの変更は、プログラム化時間に依存する。しかしながら、他の実施形態では、装置10が、吸入モードから強制呼吸モードおよび後の吸気トリガまたはそのいずれかへ切り替え、強制呼吸モードから休止モードへ切り替えるために呼気トリガを感知することが出来ない、とは言えない。
【0110】
図23を参照すると、グラフ330は、圧力対時間曲線を示す。グラフ330の圧力軸に沿って、以下、すなわち上記吸入圧に対応するI圧力、上記休止圧または休み圧に対応する休止圧、および上記強制呼吸圧に対応するE圧力が示される。グラフ330の時間軸に沿って、以下、すなわち吸入圧が装置10によって印加される時間に対応するI時間と、強制呼吸圧が装置10によって印加される時間に対応するE時間と、装置10の休止時間に対応する休止時間と、が示される。グラフ330は、吸入および強制呼吸が共に、本開示による咳サイクルであると考えられることを示す。グラフ330は、休止時間中に多数の呼吸を行うために患者が自発的に呼吸することを指示するように休止圧線上に重ねられた一般に正弦波の点線332を含む。
【0111】
図24を参照すると、
図23のグラフ330と同様のグラフ330’が示されている。グラフ330’は、吸入、強制呼吸および休止は共に、咳療法サイクルであると考えられることを示す。グラフ330’の例示した実施例では、装置10によって適用される療法は3つの咳療法サイクルを含む。グラフ330’はまた、装置10が作動され、治療サイクルの最後にため息圧を印加することを示す。ため息圧は、ユーザがGUI16を用いて装置10内にプログラム化するパラメータ間にある。例示した実施例では、ため息圧は、I 圧力(すなわち吸入圧)よりも低く、休止圧よりも高い。
【0112】
図25を参照すると、
図23のグラフ330と同様のグラフ330”が示されている。グラフ330”は、装置10が吸入、強制呼吸および休止時間に患者に印加される圧力に振動を生成することが可能であることを示す。振動は、上記の一実施形態における静止板114、118に関して方向204、206の回転可能板122の振動運動の結果、または上記の他の実施形態における静止シリンダ208に関して両矢印290によって指示される方向の回転可能スプール218の振動運動の結果である。
【0113】
いくつかの実施形態では、装置10の制御回路76は、1個以上のセンサ106によって感知されるデータを記憶かつ分析またはそのいずれかを行うようにプログラム化される。例えば、
図26は、装置10のGUI16上で見ることができる圧力、流量および体積グラフ336、338、340を含むマルチトレースグラフ334を示す。他の実施例として、
図27は、装置10のGUI16上で見ることができる体積流量対体積の肺活量測定曲線を含むグラフ342を示す。
【0114】
図28を参照すると、装置10の無線通信モジュール64が、無線アクセスポイント346へデータを送り、またそこからデータを受信するように動作可能であり、無線アクセスポイント346は、インターネット350等の通信インフラストラクチャ348を経て、1個以上の遠隔サーバ352に順に結合される。
図28には、インフラストラクチャ348およびインターネットが示されている。
図28の様々なコンポーネント間の両矢印は、装置10とサーバ352との間の双方向通信能力を表すように意図されている。従って、サーバ352は、装置10が配置される設備から遠く離れた設備に配置される。サーバ352は、例示したタブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータおよびスマートフォン等の1個以上のリモートコンピュータ装置354に通信可能に接続される。装置354は、1個以上の遠隔呼吸装置10から受信されたータを分析または処理するソフトウェアで構成されている。望ましくは、装置10は、装置10、356を用いる患者への多数の型式の呼吸治療の送達が調整可能となるように、他の呼吸装置356と無線通信するように構成されている。
【0115】
図29を参照すると、組み合わせファスナ/ホース保持フック358が、穴360に挿入するために配置されており、該穴360は、装置10のハウジング12のハンドル18の背部としてのシェル56の一部に設けられている。フック358は、フック部362と、非ネジ切り直線部364と、ネジ切り直線部366と、直線部364、366を相互接続する拡大肩部368と、を備える。ネジ切り部366は、他のネジ切りファスナ(図示せず)と共にシェル54、56を締結する。肩部368は、フック358がシェル54、56に装着されると、穴360の内側で、シェル56の一部と当接する。
図30に示すように、フック358がハウジング12のハンドル18に装着された後、直線部364が穴360から突出し、シェル56の上壁66と上昇して間隔を置いた関係で、フック部372を位置決めする。フック部372は、
図31に示すように、ホース20を受け、それによって保管位置にホース20を保持するように構成されている。
【0116】
図6ないし
図9を参照すると、ハンドル18の背後で、装置10のハウジング12の上壁66に、代わりのホース保持装置370が据え付けられる。装置370は、下部372と、該下部372の反対側の端部で上向きに突出する対にグループ化された1組のクリート374と、を備える。クリート374および下部372は、
図32に示すホース受けトラフ376を定めるような形状であり、該ホース受けトラフ376は、
図33に示すように、ホース20をそこで受け、ホース20を保管位置に保持するように構成されている。ホース保持装置370はまた、
図33に示すように、装置10の電源コード84が巻き付けられるコードラップとして構成されている。特に、コード84が、クリート374の下方で、装置370の下部372を巻き付ける。
【0117】
図6ないし
図9を参照すると、いくつかの実施形態では、ホースアダプタ378を用いて、ホース20をポート24に接続する。アダプタは、その間にわずかに圧入してポート24上で滑るような大きさである。
図35に示すように、アダプタ378がポート24に装着された後、
図36に示すように、アダプタ378のキャップ380がアダプタ378の管状部382から開けられる。テザー384は、キャップ380と管状部382とを相互接続し、その結果、キャップ380は管状部382から分離されず、開放後、無くなる。キャップ380が開けられると、マスク36(またはマウスピース)とは反対側のホース20の開放端部は、その間にわずかに圧入された状態でアダプタ378の管状部382の端部領域上で滑る。呼吸療法または治療セッションのために装置10を用いた後、ホース20がアダプタ378から分離され、キャップ380が閉鎖位置まで戻される。アダプタ378を使用することにより、アダプタ378を使用しないで発生する可能性がある場合と同じくらい簡単にポート24の汚染を抑制する。いくつかの実施形態では、アダプタ378は、容易に洗浄できる医療用プラスチック材料で製作される。
【0118】
図38を参照すると、キャリングケース386は、装置10を入れて運ぶための構成である。ケース386は、ベース部388と、ベース部388に関して開閉可能である蓋部390とを有しているため、装置10が、望み通りに、ケース386の内部領域に挿入可能であり、さらにケース386から取り外し可能である。ケース386を運搬中にユーザが掴むためのキャリングハンドル392が、ケース386の頂部に設けられる。ケース386の蓋部390は、ドア394を備え、該ドア394は、上向きに旋回することにより、蓋部390の主前部パネル396に関して開放されて、装置10のGUI16に示されるユーザ制御部にアクセスし、さらにオン/オフボタン28にアクセスする。このように、キャリングケース386から装置10を取り外す必要なく、GUI16およびボタン28のユーザ入力を使用することが可能である。
【0119】
図39を参照すると、キャリングケース386’の他の実施形態もまた、その中の装置10を運ぶための構成である。しかしながら、キャリングケース386’は、車いす400、特に車いす400の背もたれ402の後部に装着するための構成である。ケース386’は、ドア394’を備え、該ドア394’は、ケース386’の主前部パネル396’に関して下向きに旋回することにより開かれ、装置10のGUI16上のユーザ制御部にアクセスし、さらに装置10をキャリングケース386’から取り外す必要なく装置10のオン/オフボタン28にアクセスする。いくつかの実施形態では、スナップ、ジッパ、ストラップ、バックルまたは面ファスナ等の好適なファスナが設けられて、それぞれの前部パネル396、396’に関して閉鎖位置にドア194、394’を保持する。
【0120】
図41を参照すると、他の実施形態の空気圧システム574のいくつかのコンポーネントが示されている。システム574は、ステッパモータ598と、ブロワ586と、回転弁588を備える。回転弁588は、第1の固定板500と、第2の固定板502と、第3の固定板504と、回転可能弁部材または板506とを備える。板500、502、504、506の各々は、円形または丸い形状である。板504、506は、板500、502間に挟まれている。第2の固定板502は、第3の固定板504の外周510と、回転可能板506の外周512とを包囲する環状リム508を備える。第2の固定板502もまた、環状リム508から放射状に外向きに突出する環状フランジ514を備える。環状フランジ514は、例えば、膠付けまたは溶接等により、第1の固定板500に締結される。
【0121】
第1の固定板500は、4つの穴520a、520b、520c、520dを有し、第2の固定板502は、4つの穴522a、522b、522c、522dを有し、第3の固定板504は、4つの穴524a、524b、524c、524dを有する。穴520a−d、522a−dおよび524a−dは、互いに整列する。すなわち、板500、502、504の“aシリーズ”穴は整列し、板500、502、504の“bシリーズ”穴は整列し、板500、502、504の“cシリーズ”穴は整列し、板500、502、504の“dシリーズ”穴は整列する。
【0122】
第3の固定板504は、4個の管状部526a、526b、526c、526dを備えるように形成される。管状部526a−dは、一部が、板504を介して延在する穴524a−dをそれぞれ定める。管状部526a−dの各々は、例えば、第2の固定板502の4個の孔522a−dのそれぞれの範囲内で受けられることにより、それらと共に登録される。弁588は、4個のバネ528を備える。4個のバネ528は、各々、4個の管状部526a−dに据え付けられる。したがって、バネ528は、第2の固定板502と第3の固定板504との間に配置され、回転可能板506に抗して、第3の固定板504を偏倚させ、該回転可能板506を、第1の固定板500に抗して順に偏倚させる。このように、第3の固定板504は、ここでは、偏倚板と呼ばれる場合もある。
【0123】
図41をさらに参照すると、弁軸530が、ステッパモータ598の出力軸532に取り付けられる。軸532の遠位端のハブ534は、板506の孔538およびハブ534の孔540で受けられるボルト等の好適なファスナによって、回転可能板506の中央領域536に装着される。回転可能板506は、4つの穴542a、542b、542c、542dを有する。ステッパモータ598は、軸530、532を介して作動して板506を回転させ、その結果、回転可能板506の穴542a−dの様々なものが固定板500、502、504の穴520a−d、522aーd、524a−dの様々なものと揃うか、またはそれらからずれる。このように、ポート24において、従って、患者インタフェース22内で陽圧、陰圧および振動圧を生成するための空気圧システム74の弁88の動作に関する上記説明は、空気圧システム574の弁588にも同様に適用可能である。簡潔にするために、この説明は繰り返さない。敢えて言えば、回転可能板506は、ブロワ586からの陽圧がポート24に送られる第1の位置と、ブロワ586からの陰圧がポート24に送られる第2の位置と、を有する。板506は、第1の位置および第2の位置に関して、ステッパモータ598によって前後に振動され、ポート24で与えられた陽圧または陰圧に振動を生成することが可能である。
【0124】
マニホールドブロック116、120を有する空気圧システム74とは異なり、空気圧システム574は、個々の管状マニホールドエレメントを有する。特に、第1のマニホールド管544は、ブロワ586のアウトレット592に結合されたインレット通路546と、第1の固定板500の穴520a、520bにそれぞれ結合された1対のアウトレット通路548a、548bと、を有する。同様に、第2のマニホールド管550は、ブロワ586のインレット(図示しないが、ブロワ86のインレット90と同様である)にアウトレット通路552が結合され、第1の固定板500の穴520c、520dに1対のインレット通路548c、548dがそれぞれ結合されている。弁588の反対側には、第3のマニホールド管554と、第4のマニホールド管556と、第5のマニホールド管558と、が設けられている。管554は、板502の穴522aに結合する通路560を有し、管556は、そのそれぞれのポートを介して板502の穴522b、522cに結合する通路562を有し、管558は、板502の穴522dに結合する通路(図示しないが、管554の通路560と同様である)を有する。
【0125】
管556は、回転可能板506の位置に依存して、患者ポート24に陽圧または陰圧を送るために呼吸装置10のポート24に結合する。管554、558は各々、周囲の雰囲気に繋がっている。マニホールド管544、550、554、556、558は、例えば、例膠付けまたは溶接等の好適な締結機構によって、それぞれの固定板400、502に固定される。いくつかの実施形態では、管状部526a―dが、マニホールド管554、556,558のそれぞれの通路で受けられる穴522a−dを介して突出する。
【0126】
図6ないし
図9を参照すると、他の実施形態の空気圧システム674のうちのいくつかのコンポーネントが示されている。システム674は、ステッパモータ698と、ブロワ686と、回転弁688を備える。回転弁688は、
図42に示すように、第1の固定板600と、第2の固定板602と、回転可能弁部材または板606とを備える。固定板600、602は共に、円形または丸い形状である。しかしながら、円形回転可能弁板122、506をそれぞれ有する弁88、588とは異なり、弁688の回転可能板606は、
図43に最も良く示すように、ボウタイ形状である。板606は、板600、602間に挟まれる。第1の固定板600は、板602に当接するエッジ610を有する環状リム608を備える。リム608は、回転可能板606を包囲する。
【0127】
第1の固定板600は4つの穴620a、620b、620c、620dを有し、第2の固定板602は4つの穴622a、622b、622c、622dを有する。穴620a−d、622a−dは、互いに揃う。すなわち、板600、602の“aシリーズ”の穴は揃い、板600、602の“bシリーズ”の穴は揃い、板600、602の“cシリーズ”の孔は揃い、板600、602の“dシリーズ”の穴は揃う。板606は、
図43に示すようにハブ部616によって接続された第1および第2の翼部612、614を有する。翼部612、614は、弧状エッジ626と、第1の直線エッジ628と、第2の直線エッジ630とによって各々固着される。エッジ628、630は、一般的に弧状のエッジ633によって固着されるハブ616の中心に関して放射状に延在する。ハブ616は、非円形孔632を有し、該孔632は、例示した実施形態では、角領域が面取りされた、一般的に四角形状である。エッジ626、633の曲率半径は、ハブ616の中心で心出しされる。翼部612、614は、各エッジ630が、その対応するエッジ630から約90度の間隔を置くような大きさおよび形状である。
【0128】
板606のハブ616は、ステッパモータ698の出力軸、またはステッパモータ698の出力軸に結合する延設軸に固定される。例えば、孔632内で受けられる軸の一部は、孔632の形状と補足し合う形状であるこのように、板606は、ステッパモータ698の出力軸と共に回転する。ステッパモータ698は、板606を回転させ、その結果、回転可能板606の翼部612、614が固定板600、602の穴620a−d、622a−dのうちの様々なものと揃うか、またはそれらからずれる。このように、陽圧、陰圧および振動圧をポート24において、従って、患者インタフェース22内で生成するための、空気圧システム74の弁88および空気圧システム574の弁588の動作に関する上記説明は、空気圧システム674の弁688に同様に適用可能である。簡潔にするために、この説明は繰り返さない。敢えて言えば、回転可能板606は、ブロワ686からの陽圧がポート24に送られる、例えば
図44に示された第1の位置と、ブロワ686からの陰圧がポート24に送られる、例えば
図45に示された第2の位置とを有する。板606は、第1の位置および第2の位置に関して、ステッパモータ698によって前後に振動され、ポート24で与えられた陽圧または陰圧に振動を生成することが可能である。板606もまた、例えば
図46に示された中立位置に移動可能であり、そこでは、実質的に等しい量の陽圧および陰圧がポート24に印加され、それによって、ポート24において実質的にゼロの正味効果を有するように、互いに相殺し合う。
【0129】
マニホールドブロック116、120を有する空気圧システム74とは異なり、さらに個々のマニホールド管544、550、554、556、558を有する空気圧システム574とは異なり、システム674は、第1の成形または成型マニホールド部またはシェル650と、第2の成形または成型マニホールド部またはシェル652とを有する。マニホールドシェル650、652は、一体形部品であり、該一体形部品は、シェル650の場合、固定板600の穴620a−dに連結し。シェル652の場合、板602の穴622a−dに連結する全ての通路を含む。
図42では、患者ポート24に連結するシェル650の通路654が見られる。通路654は、シェル650の管状部655によって定められる。シェル650が、大気と通じる1個以上の他の通路(図示せず)を有することが理解されるべきである。
図42においても、シェル652の通路656、658が見られる。通路656、658は、シェル652の管状部657,659によってそれぞれ定められる。
【0130】
管状部657およびシェル652のその関連の通路656は、第1のコンジット660を介して、ブロワ686の陽圧アウトレット692に結合する。同様に、管状部659およびシェル650のその関連の通路658は、第2のコンジット662を介してブロワ686の陰圧インレット690に結合する。マニホールドシェル652の通路656は、固定板602の穴622c、622dと空圧通信し、マニホールドシェル652の通路658は、固定板602の穴622a、622bと空圧通信する。マニホールドシェル652は、これに関し、1対の管状接続部664を有する。
【0131】
ボルトまたはネジ(これらの用語は、ここで交互に用いる)等の好適なファスナ(図示せず)は、マニホールドシェル650、652を共に結合するために設けられる。これに関し、シェル650は、孔670を有する耳部668を備え、シェル652は、ネジ受けボス674を有する耳部672を備える。シェル650、652が共に締結されると、板600、602、606は、その間に挟まれる。1組のダウエルピン676は、シェル650から延在し、板600に設けられた孔678で受けられる。シェル652から延在する同様の組のダウエルピン(図示せず)は、板602に設けられた孔678で受けられる。板600、602の孔678におけるダウエルピン676の受け取りは、板が、それぞれのシェル650、652に関して回転するのを防止する。ダウエルピン676は、固定板600、602間の空間内でボウタイ形状の板606の回転および振動を干渉しないように、板600、602間の空間内に延在しない。ネジまたはボルト(図示せず)等のファスナもまた、ステッパモータ698をマニホールドシェル650に結合するために設けられる。これに関し、ステッパモータ698の板680は孔682を有し、マニホールドシェル650は。このようなファスナを受けるためのネジ受けボス684を有する。
【0132】
図72を参照すると、他の実施形態の空気圧システム774のいくつかのコンポーネントが示されている。システム774は、ステッパモータ798と、ブロワ786と、回転弁788を備える。回転弁788は、
図42に示すように、第1の固定板700と、第2の固定板702と、回転可能弁部材または板706とを備える。板700、702、706は、各々、円形または丸形状である。板706は、板700、702間に挟まれる。第1の固定板700は、板702に当接するエッジ710を有する環状リム708を備える。リム708は、回転可能板706を包囲する。
【0133】
第1の固定板700は4つの穴720a、720b、720c、720dを有し、第2の固定板702は4つの穴722a、722b、722c、722dを有し、回転可能板706は4つの穴724a、724b、724c、724dを有する。穴720a−d、722a−dは、互いに揃うすなわち、板700、702の“aシリーズ”の穴は揃い、板700、702の“bシリーズ”の穴は揃い、板700、702の“cシリーズ”の孔は揃い、板700、702の“dシリーズ”の穴は揃う。ステッパモータ798の出力軸延長部732は、非円形先端734を有し、該先端734は、回転可能板706の中心に設けられた相補的形状の非円形3孔736で受けられる。このように、板706は、ステッパモータ798の出力軸延長部732と共に回転する。延長部732は、ステッパモータ798の主力軸(図示せず)に据え付けられる。
【0134】
ステッパモータ798は、軸732を介して作動し、板706を回転させ、その結果、回転可能板706の穴7124a−dのうちの様々なものが固定板700、702の穴720a−d、722aーdのうちの様々なものと揃うか、またはそれらからずれる。このように、陽圧、陰圧および振動圧をポート24において、従って、患者インタフェース22内で生成するための、空気圧システム74の弁88および空気圧システム574の弁588の動作に関する上記説明は、空気圧システム774の弁788に同様に適用可能である。簡潔にするために、この説明は繰り返さない。敢えて言えば、回転可能板706は、ブロワ786からの陽圧がポート24に送られる第1の位置と、ブロワ786からの陰圧がポート24に送られる第2の位置と、を有する。板706は、第1の位置および第2の位置に関して、ステッパモータ798によって前後に振動され、ポート24で与えられた陽圧または陰圧に振動を生成することが可能である。
【0135】
システム674と同様に、システム774は、成形または成型マニホールド部またはシェル750と、第2の成形または成型マニホールド部またはシェル752とを有する。マニホールドシェル750、752は、一体形部品であり、該一体形部品は、シェル750の場合、固定板700の穴720a−dに連結し、シェル752の場合、板702の穴722a−dに連結する全ての通路を含む。上記シェル650、652とは異なり、シェル750,752は、それぞれの対の穴720a―dと繋がる楕円形開口部712を有する。楕円形開口部712の周囲にガスケット714が設けられ、それぞれの固定板700、702を抗して封止する。大きなOリング型ガスケット716が、マニホールドシェル750、752間を封止する。ガスケット716は、回転可能板706を包囲する。
【0136】
図72では、患者ポート24に連結するシェル750の通路754が見られる。通路754は、シェル750の管状部755によって定められる。シェル750もまた、大気と通じる管状部745によって、通路744が定められている。マニホールドシェル750の管状部755の通路754は、関連の楕円形開口部712を介して、固定板700の穴720a、720dと通じ、マニホールドシェル750の管状部745の通路744は、関連の楕円形開口部712を介して、固定板700の穴720b、720cと通じる。
図72においても、シェル752の通路756、758が見られる。通路756、758は、シェル752の管状部757,759によってそれぞれ定められる。マニホールドシェル752の管状部757の通路756は、関連の楕円形開口部(図示しないが、シェル750の通路712と同様である)を介して、固定板702の穴722c、722dと通じ、マニホールドシェル752の管状部759の通路758は、関連の楕円形開口部(図示しないが、シェル750の通路712と同様である)を介して、固定板700の穴722a、722bと通じる。マニホールドシェル752は、これに関し、楕円形開口部と通じるために、1対の管状接続部764を有する。シェル752の管状部757およびその関連の通路756が、第1のコンジット760を介して、ブロワ786の陽圧アウトレットに結合する。同様に、シェル752の管状部759およびその関連の通路758が、第2のコンジット762を介して、ブロワ786の陰圧インレットに結合する。
【0137】
マニホールドシェル750、752を共に結合するために、ボルトまたはネジ792およびナット794等の好適なファスナが設けられる。これに関し、シェル750は、開口部770を有する耳部768を備え、シェル752は、ナット受けボス772を有する耳部774を備える。ボルト792は、耳部768、774を介して延在し、ボス772で受けられるナット794内にネジ切りされる。シェル750、752が共に締結されると、板700、702、706は、その間に挟まれる。ネジまたはボルト796等のファスナもまた、ステッパモータ798をマニホールドシェル750に結合するために設けられる。これに関し、ステッパモータ798の板780は、孔782を有し、マニホールドシェル750は、ファスナ796を受けるためのネジ受けボス784を有する。ネジ793は、孔795を介して延在し、ステッパモータ798の板780を結合する。
【0138】
いくつかの実施形態では、ブロワ786は、スイス国ターゲルスバンゲンのミクロネル・アーゲーから入手可能な型番U85MX-024KX-4ブロワであり、ステッパモータ798は、カリフォルニア州、カルバー市のシナノ・ケンシ株式会社から入手可能な型である。いくつかの実施形態では、ステッパモータ798の板780はステンレス鋼またはアルミニウム等の金属から製作され、モータ軸延長部732はアルミニウムから製作される。マニホールドシェル750、752は、マニホールド“ケース”と呼ばれる場合もあり、いくつかの実施形態では、ジェネラル・エレクトリック(GE)CYCOLOY
TM CX2244ME材料を含むポリカーボネート(PC)/アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)化合物等のプラスチック材料から製作される固定板700、702は、いくつかの実施形態では、ステンレス鋼から製作される。回転可能板706は、いくつかの実施形態では、LNP
TM LUBRICOMP
TM DL003EXJ材料を含む15%ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を有するポリカーボネート等のプラスチック材料から製作される。Oリング716は、いくつかの実施形態では、シリコーンスポンジ材料またはシリコンから製作される。コンジット760、762は、いくつかの実施形態では、ショア50ないし57Aの硬度を有するシリコーンゴムエラストマー等のシリコーンゴムから製作される。ガスケット714はA50のデュロメータを有する柔らかいシリコーンから製作される。いくつかの実施形態では、ファスナ792、794、795は、ステンレス鋼またはアルミニウム等の金属から製作される。上記構成部品番号および材料は、好適な部品および材料の例であり、いずれかの方法での制限は意図されていない。
【0139】
図6ないし
図9を参照すると、呼吸装置10’が設けられ、上記装置10と非常に類似している。このように、装置10’を適正であるものとして説明する際に、同様の参照番号を使用する。
図73に示すように、装置10’は、傾斜した上部前壁部14aを有するハウジング12を備え、上部前壁部14aでグラフィカルユーザインタフェース16が、装置10にユーザ入力を行って、装置10’の動作に関する表示情報を見るためにアクセス可能である。装置10’のハウジング12もまた、傾斜した底部前壁部14bも備え、該底部前壁部14bは、壁14aの底部から下方に且つ後方に僅かに湾曲する。
【0140】
ポート24は、前壁部14bに設けられた環状凹部800から延在する。ここでは、ポート24は、例えばホースポートまたは患者ポートと呼ばれる。装置10と同様に、装置10’は、吸入/強制呼吸装置(咳止め援助装置として知られている)として動作可能であり、持続的呼気陽圧(CPEP)および連続高周波振動(CHFO)等の他の呼吸療法を送達するためにも動作可能であり、単に1対を明示しているにすぎない。ディスプレイ16の下であり且つ壁部14bのポート24の上方の前壁部14aに、手動オン/オフボタン802が設けられる。ボタン802およびポート24は、装置10’の対向する側壁58間のそれぞれの前壁部に心出しされる。マスク36に隣接して配置される装置10のフィルタユニット40とは異なり、
図73に示すように、装置10’はフィルタユニット840を有し、該フィルタユニット840はポート24に接続し、ホース20はフィルタポート840に接続する。フィルタユニット840は、
図53ないし
図55に関連して、以下でより詳細に述べられる。
【0141】
図74を参照すると、装置10’のハウジング12の上壁66は、U形ハンドル凹部804を備え、該凹部804は、旋回自在のU形ハンドル18‘が保管位置にある場合、該ハンドル18’をそこで受ける。ハンドル18’は、その保管位置からハウジング12の上壁14aに向けて上向きに旋回し、その結果、ユーザは、ハンドル18‘の中央領域を掴んで、装置10’を運ぶことが出来る。装置10’がコースエアフィルタ806を備え、ブロワ786等のブロワに空気がフィルタ806を通過して到達する場合、ハウジング12の背壁68はハウジング12内部に保持される。装置10’の背壁68が、水平配向された冷却ベント808を備え、該冷却ベント808は、細長いスロット(図示せず)を覆い、それを介して、周囲空気がハウジング12の内部領域に対して入退して、様々な電気部品、例えば、内部領域に含まれる制御回路76やステッパモータ798等を冷却する。通気凹部810は、装置10’の側壁58の各々に設けられ、同様の周囲空気が装置10’の側で、ハウジング12の内部領域内に流れ込み、またそこから流れ出すのを可能にする。
【0142】
電源コード812は、電力ポート814に装着し、該電力ポート814は、コースエアフィルタ806の下の、装置10’のハウジング12の背壁68に設けられる。コード812は、その反対側の端部(図示せず)にプラグを有し、該プラグは、既知の態様で装置10’に電力を与えるために、標準交流コンセント(図示せず)に差し込む。他の接続ポートは、パルスオキシメータ(SpO2)ポート816と、フットオン/オフスイッチポート818と、1対のユニバーサルシリアルバス(USB)ポート820と、を備える背壁68の底部の近くに設けられる。望ましくは、パルスオキシメータポート816には、パルスオキシメータが結合する。望ましくは、フットオン/オフスイッチポート818には、フットスイッチコントローラ34(
図1参照)のカプラ32が結合する。望ましくは、1対のユニバーサルシリアルバスポート820は、他の周辺装置を結合するためのものである。ポート814、816、818、820は各々、装置10’のハウジング12の内部領域に含まれる制御回路76に電気的に結合される。いくつかの実施形態では、ポート814、816と同様の、またはUSBポート920と同様のネブライザポートは、他の箇所に述べられた電動式ネブライザに結合するために設けられる。
【0143】
装置10’の例示した実施例では、第1の側板822がコースエアフィルタ806の上方の背壁68から突出し、第2の側板824が電力ポート814の上方の背壁68から突出し、第3の側板826がポート816、818、820の上方の背壁68から突出する。側板822、824、826は、各々、一般的に上下逆さのU形であり、フィルタ806およびポート814、816、818、820に対して僅かに遮蔽および保護を行う、例えば、落下物または破片がフィルタ806およびポート814、816、818、820に不注意にも接触するのを防止する。装置10’の背壁68はまた、電池カバー828を備え、該電池カバー828は、バッテリコンパートメント(図示せず)を露出させるために取り外し自在であり、該電池コンパートメントでは、電源コード812が交流電源コンセントに差し込まれない時、装置10’に電力を送るために電池(図示せず)が配置されている。
図75および76は、装置10’の全体寸法を示す。このように、装置10’の幅は8.6インチ(21,844センチ)であり、装置10’の高さは8.5インチ(21.59センチ)であり、装置10’の深さは7.2インチ(18.288センチ)である。
【0144】
図53を参照すると、装置10’のいくつかの実施形態では、フィルタユニット840は、例えばプレスフィットでポート24に装着するインレット管842と、例えばプレスフィットでホース20が結合するアウトレット管844と、を有する。例示した実施例では、酸素源に結合するための管842に酸素インレット管846が設けられ、例えば、フィルタユニット840を介して流れ、最終的に患者に送達するためのホース20に入る気流の範囲内の酸素濃度を測定する酸素測定装置に結合するための管844に酸素測定管848が設けられる。管846、848は、例示した実施例において、それぞれの管842、844を直角で利用するが、必ずしもそうである必要はない。管846、848は、フィルタ852が保持されたフィルタハウジング850の反対側に配置される。フィルタ852は、いくつかの実施形態では、抗菌性フィルタである。酸素源が管846に結合されない場合、管を介する気流を妨害して管846、848を閉鎖するためのキャップ、クランプ、プラグ、または他の機構は、本開示により検討される。
【0145】
図47を参照すると、上壁66および背壁68が省略されてハウジング12の内部領域を露出させた状態で、装置10’のハウジング12が示されている。このように、制御回路76の回路基板76a、76b、76cは
図47に見られる。装置10’の例示した実施形態では、空気圧システム774がハウジング12の内部領域に配置される。このように、ブロワ786、回転弁788およびステッパ798もまた
図47に見られる。ブロワ786の円筒モータハウジング部799は、垂直配向されたU形板830によって支えられ、該U形板830は、Z形ブラケット834によりハウジング12の底壁832に関して順に支持される。回転弁788は、ブロック836によって支えられ、該ブロック836は、L形ブラケット838によって底壁832に関して順に支持される。ステッパモータ798は、ブロック837によって支持され、該ブロック837は、C形ブラケット835の上部水平壁の頂部で支えられる。C形ブラケット835の底部水平壁は、ハウジングの底壁832に関して支持され、C形ブラケット835の垂直壁に回路基板76cが装着される。
【0146】
図6ないし
図9を参照すると、呼吸装置10、10’と共に使用するためのハンドセット900が示されている。ハンドセット900は、マスク36の代わりに、またはマスクに加えて使用してもよい。マスク36と共に使用する際、ハンドセット900の円筒アウトレット端部902は、マスク36に結合され、円筒インレット端部904は、装置10の場合は、フィルタユニット40に結合されるか、または装置10’の場合は、ホース20に結合される。マスク36が無い状態でハンドセット900を使用する際、当業において周知のように、使い捨てマウスピースが端部902に装着され、患者の口で受けるために、そこから突出する。このように、端部902は、呼吸装置と共に使用される既知のマスピースとインタフェースで接続するために標準の22ミリ直径である。
【0147】
ハンドセット900は、一般にバナナ形状の管906を備え、該バナナ形状の管906は、その端から端までが一般に凸状である上面908と、その端から端までが一般に凹状である底面910とを有する。側面909は、
図50で示すように、上面および底面908、910を相互接続する。一般にバナナ形状の管906の端部902、904は開放されているため、吸気ガスおよび呼気ガスが、端部902、904間で管906を介して自由に流れる。
【0148】
ハンドセット900は、使用する際、ネブライザがハンドセット900の頂部から上向きに延在するように、上面908の頂点914にネブライザポート911が設けられる。端部902、904の最低部が水平面と係合した状態で管906が水平面に配置されると、頂点914が一般に表面908の最上領域として考えられることも可能である。電動式振動板または振動メッシュネブライザ、例えば、
図1のネブライザ44がハンドセット900と共に用いられ、ポート911に装着され、その結果、噴霧薬物治療が管906の内部領域に強制的に行われることが検討されている。いくつかの実施形態では、例えば、アイルランド、ガルウェイのエアロゲン社から入手可能なネブライザがポート911に結合可能であるように、ポートの内径が22ミリである。ネブライザポート911が管906の頂点914に存在するため、重力が噴霧薬物治療を管906内に、また管906を介して端部904から端部902まで、最終的に患者まで移動するガスの流れに下向きに移動させるのを援助する。
【0149】
例示した実施形態では、ハンドセット900は、ネブライザが存在しない場合、ネブライザポート911を閉じるプラグ916を備える。ネブライザポート911は、
図49および
図50に示すように一般にバナナ形状の管906の内部領域に突出する円筒壁918を備える。例示した実施例では、ネブライザポート911が、管906の上面908の頂点から上向きに延在する環状リッジ912を備える。プラグ916は、ブリップタブ920と、環状フランジ922と、円筒壁924と、を備える。グリップタブ920は、ユーザが掴んで、ポートに関してプラグ916を取り外したり、取り付けたりする。環状フランジ922は、プラグ916がポート911に取り付けられると、環状リッジ912の頂部エッジにもたれて固定する。円筒壁924は、フランジ922から接触壁918および充填ポート911から下向きに延在する。いくつかの実施形態では、ハンドセット900は、比較的固いプラスチック材料から製作され、プラグ916は、より柔らかいブラスチック材料またはゴム等のエラストマー材料から製作される。
【0150】
図10ないし
図12で示されるように、ハンドセット900は、孔926を有し、該孔926は、一般にバナナ形状の管906の開放端部904に隣接して一般にバナナ形状の管906を介して延在する。ハンドセット900もまた、第1の位置と第2の位置との間で回転可能のリング928を有する。第1の位置では、孔926が大気に開放され、第2の位置では、孔926が閉鎖される。管906は、円錐台状領域または壁930と、領域930および円筒端部904を相互接続する円筒領域または壁932とを有する。孔926は、管906の上面908に配置され、円錐台状領域930と円筒領域932との間のインタフェースを横切って橋渡しをする開放スロットして形成される。例示した実施例では、スロット926は、一般にバナナ形状の管906の長手方向寸法で配向される。管906は、第1の環状肩部934を有し、該環状肩部934は、管906の本体(すなわち、ネブライザポート911を有する管906の一部)と、円錐台状の領域930との間で変遷させる。管906もまた、円筒領域932と円筒端部904との間で変遷する第2の環状肩部936を有する。
【0151】
例示した実施形態では、リング928が、当接回転ベアリング係合して、一般にバナナ形状の管906の領域930、932の周囲の大半部を巻き付けるスリーブ938を備える。このように、スリーブ938は、円錐台状部940と、円筒部942とを備え、これらは、管906の領域930、932とそれぞれ補い合う形状である。リング928はまた、オフセット部944を有し、該オフセット部944は、スリーブ938に結合され、チャネル946を定める。該チャネル946は、リング928が第1の位置にある時、孔926を整列し、その結果、孔926および管906の内部領域がチャネル946を介して大気と通じることも可能であり、さらに、リングが第2の位置にあるとき、孔926からずれる。このように、リング928が第2の位置にある時、孔926がスリーブ938によって閉鎖される。
【0152】
管906は、肩部936に隣接して領域932の周囲に形成された円周溝948を有する。リング928のスリーブ938は、1組のタブ950を有し、該タブ950は、リング928が管906に据え付けられると、溝948内に突出する。溝948内でタブ950を受けることにより、一般にバナナ形状の管906上にリング928を保持することになる。リング928が管906に据え付けられると、領域940の端部の環状リッジ952が、その間に、もしわずかな隙間があれば、肩部934に隣接して横たわる。管906は、第1および第2の窪み954を有し(そのうちの1個のみが
図51に示される)、リング928は、第1の位置にあるとき、第1の窪み954で受けられ、第2の位置にある時、第2の窪み954で受けられる戻り止め958を有する可撓性フィンガ956を備える。このように、窪み954での戻り止め958の受け取りには、2個の窪み954のうちのいずれが戻り止め958を受けるかに依って、第1または第2の位置にリング928を保持する傾向がある。例示した実施形態では、リング928は、オフセット部944から外向きに延在するフィンガタブ960を備える。フィンガタブ960は、第1および第2の位置間で、一般にバナナ形状の管906の領域930,932に関してリング928を回転するために使用される。
【0153】
図6ないし
図9を参照すると、いくつかの実施形態では、フィルタユニット840は、管842の端部854に関して延在する1個以上のプロングを有する。例示した実施例では、
図54に示すように、フィルタユニット840には3個のプロング856a、856b、856cが含まれる。プロング856a、856b、856cは、ここではフィルタキャリア850とも呼ばれるフィルタハウジング850に関して一般に軸方向に延在する。装置10’のハウジング12は、環状凹部800の背部を定めるポート壁858を有する。プロング856a、856b、856cをそれぞれ受けるための3個のプロング受け孔860a、860b、860cが壁858にそれぞれ設けられる。
【0154】
例示した実施例では、プロング856a、856b、856cが管854の周囲に対して120度の間隔を置いて配置され、さらに孔860a、860b、860cがポート24に対して120度の間隔を置いて配置される。タブまたはリブ862は、ポート24から僅かに放射状に外向きに延在し、管854はスロットまたはチャネル864を有し、スロットまたはチャネル864では、タブ862が受けられて、ポート24に関してフィルタユニット840を適切に配向し、その結果、プロング856a、856b、856cがポート24にフィルタユニット840を装着する間、それぞれの孔860a、860b、860cと適切に整列する。
【0155】
ポート壁858の背後での装置10’のハウジング12の内部領域では、3個のスイッチ866が設けられ、各スイッチ866は、2個のスイッチ866に関して、
図55に示すように孔860a、860b、860cのうちのそれぞれを介してアクセス可能である。スイッチは、装置10’の制御回路76に、直結等で電気結合される。従って、制御回路76は、スイッチ866から信号を受信し、スイッチ866の状態(閉鎖または開放状態)のオンまたはオフを指示する。スイッチ866は、ポート24に装着されたフィルタユニット840が存在しないときに、通常、開放またはオフ状態である。フィルタユニット840がポート24に結合され、プロング856a、856b、856cが、十分な量だけ孔860a、860b、860cを介して延在すると、スイッチ866はオンまたは閉鎖状態まで移動される。
【0156】
図55に示すように、管842のボアに環状リブ868が設けられる。リブ868は、ポート24の環状端面870と係合し、フィルタユニット840をポート24上に取り付ける間、ポートに関して管842の移動を停止させる。リブ842が表面870と係合すると、プロング856a、856b、856cは適切に位置決めされ、スイッチ866を閉じる。このように、リブ868は、管842がポート24上に押され過ぎないように防ぐことにより、プロング856a、856b、856cを保護する。いくつかの実施形態では、ポート24および管842は、噛み合わせ力および係合のためのISO356標準に従った大きさおよび構成である。
【0157】
いくつかの実施形態では、装置10’の圧力源、例えばブロワ786が、スイッチ866のうちの少なくとも1個が(例えば、オンまたは閉鎖状態であることにより)活性化されなければ、動作不可能となる。このように、装置10’の制御回廊76は、スイッチ866のうちの少なくとも1個がオン状態でなければ、ブロワ786の動作を妨げるような構成である。異なる型式の患者インタフェース22のフィルタユニット840が異なる数のプロング856a、856b、856cを備えてもよいことが、本開示によって検討されている。患者インタフェース22の7個の順列が、以下のように3個のスイッチ866で可能になることが認識されるべきである。
(i) インタフェース1は唯一のプロング856aを有する。
(ii) インタフェース2は唯一のプロング856bを有する。
(iii) インタフェース3は、唯一のプロング856cを有する。
(iv) インタフェース4は2個のプロング856a、856bのみを有する。
(v) インタフェース5は、2個のプロング856a、856cのみを有する。
(vi) インタフェース6は、2個のプロング856b、856cのみを有する。
(vii) インタフェース7は、3個のプロング856a、856b、856cをすべて有する。
【0158】
スイッチ866のうちのどれが閉じられ、どれが開かれるかに依って、制御回路76がどの型式の患者インタフェースが装置10’に結合されるかを識別することが可能である。しかしながら、スイッチ866のうちの少なくとも1個が閉じられていることを決定することにより、装置10’の制御システム76が、対応するフィルタ852を有するフィルタユニット840が存在し、その結果、ブロワ786の動作が可能化されることが一般に保証される。フィルタ852が存在する状態では、意図しない異物が、装置10’から患者インタフェース22を介して患者まで到達することが出来ない。この安全性の特徴によって、ホース20がいずれのフィルタユニット840も存在しない状態で、ポート24に直接に結合される場合、装置10’が動作しないように防止する。いくつかの実施形態では、スイッチ866のどれも閉じられていない場合、装置10’と共に使用される患者インタフェース22にフィルタユニット840を含むことをユーザに思い出させるメッセージが画面16上に表示される。いくつかの実施形態では、スイッチ866のうちの2個が、ブロワ786の動作が可能化される前に、少なくとも2個のプロング856a、856b、856cによって閉じられる必要がある。このような実施形態では、患者インタフェース型式の4つの順列のみが可能である(例えば、上記リストの選択肢(iv)−(vii))。
【0159】
いくつかの実施形態では、装置10’によりアウトレットポート24を介して送達可能な療法モードオプションが、スイッチ866の閉鎖によって指示されるように患者インタフェース22のどの型式がアウトレットポート24に結合されるかに依って異なってもよいことが検討されている。例えば、マスク36を有する患者インタフェース22は、装置10’がMIE療法を患者に送達する必要がある可能性もあり、ハンドセット900は、装置10’がCPEPまたはCHFO療法を患者に送達する必要がある可能性もある。他の実施例に過ぎないが、マスク36およびハンドセット900の両方を有する患者インタフェース22は、装置10’がMIE,CPEPおよびCHFO療法を患者に送達するのを許可してもよい。いくつかの実施形態では、装置10’は、いずれのスイッチも活性化されない場合、コントローラ76に信号を送って、圧力源786の不可能化をオーバライドし、それによって、いずれのスイッチ866も活性化されない場合であっても、圧力源786が動作するように動作可能であるユーザ入力を備えてもよい。例えば、このようなユーザ入力は、1個以上のアイコンまたはボタン等のグラフィカルディスプレイスクリーン16上の入力であってもよい。あるいは、またはさらに、この種のオーバライドユーザ入力は、装置10’のハウジング12上の手動スイッチまたはボタンとして設けられてもよい。
【0160】
上記のように、装置10は、患者への自動MIE療法の送達に関連して、吸気トリガを感知する。装置10’もまた、この特徴を有する。本開示によれば、装置10、10’のセンサ106は、少なくとも1個の圧力センサと、少なくとも1個の流量センサとを備える。いくつかの実施形態では、救命救急診療の人工呼吸器に関連するISO 80601−2−12:2011標準に準拠するように2個の圧力センサが設けられる。しかしながら、これは、他の実施形態では必ずしも必要ではない。いくつかの実施形態では、吸気トリガに関連して、装置10、10’の制御回路76によって以下のソフトウェアアルゴリズムが実行される。
1. //圧力および流量を読み取り、アレイに記憶する。
Flow[n] ; Pressure[n]
2. If Number_of_Samples > 10
//最後の10個のサンプル平均を計算する
Flow_Average[n] = Average (Flow[n]+Flow[n-1]+....+Flow[n-9])
Pressure_Average[n] = Average (Pressure[n]+Pressure[n-1]+....+Pressure[n-9])
3. // 流量および圧力の1次差分を計算する
Flow_Difference_Array[n] = Flow_Average[n] - Flow_Average[n-1]
Pressure_Difference_Array[n] = Pressure_Average[n] - Pressure_Average[n-1]
4. If(Flow_Difference_Array[n]) > 0.1 // 恐らくここでトリガが始まる; この指標を"Trigger_Began_here" として記憶する
temp_flow_sum = temp_flow_sum + Flow_Difference_Array[n] // 流量の増分差の累積維持
if(temp_flow_sum) > FLOW_SENSITIVITY // 恐らくトリガが可能、圧力が降下したかどうかを確認する
temp_press_sum = Sum(Pressure_Difference_Array[n] + Pressure_Difference_Array[n1]+ .....Pressure_difference_Array[Trigger_Began_here])
if(temp_press_sum < 0) // 患者の呼吸パターンは常に陰圧を生成する
AND if(Flow[n] > FLOW_SENSITIVITY // 感度よりも大きい現在の流量値
Trigger_Found = True
Else
temp_flow_sum = 0
Trigger_Began_here = 0
【0161】
図68には、前述のアルゴリズムを例示するフローチャートが示されている。
図68のブロック970では、制御回路76が最初に感度を読み取り、吸気トリガアルゴリズムを開始する前の底面圧を設定する。感度を読み取り、底面圧を設定した後、ブロック972で指示されたように、吸気トリガ感知アルゴリズムが開始する。一旦、開始すると、制御回路76は、ブロック974で指示されたように、5ミリ秒サンプリング時間でセンサ106から流量および圧力を読み取る。制御回路76は、ブロック976で指示されたように、圧力および流量データ点に対する10点(すなわち、10個のサンプル)移動平均フィルタを実現する。制御回路76は、その後、ブロック978で指示されたように、圧力および流量サンプルに対する1次差分フィルタを実現する。圧力および流量の1次差分は、ブロック980で指示されるように、制御回路76によって累積される。制御回路76は、その後、ブロック982で指示されるように、圧力および流量差のいずれかが感度よりも大きいかどうかを確認するために、累積圧力流量差を感度と比較する。
【0162】
ブロック982において、累積圧力流量差が感度よりも大きくない場合、アルゴリズムループはブロック974に戻り、そこから続行する。累積圧力流量差がブロック982において感度よりも大きい場合、制御回路76は、ブロック984で指示されたように、ブロワを始動し(例えば、必要に応じてブロワを作動し、自動MIE療法のためのプログラム化された吸気陽圧を達成する)。アルゴリズムは、その後、ブロック986で指示されたように、250ミリ秒間待機し、ブロック988で指示されたようにマスク36が患者から取り外された(例えば、空気に開放された)かどうかを判断するためにチェックするために先へ進む。ブロック988で判断されたように、マスク36が患者から取り外されていない場合、ブロック990で指示されるように、アルゴリズムは、自動MIE療法の吸気時間が満了するのを待つ。ブロック988で判断されるように、患者からマスク36が取り外される場合、制御回路76は処理を続けて、ブロック992で指示されるように、ブロワ786が動作するのを停止し、ブロック994で指示されるように、ディスプレイ16上にマスク取り外しを可視指示する。
【0163】
図68のアルゴリズムのブロック988に関連して、以下のソフトウェアアルゴリズムが、マスク取り外しの判断に関して、装置10、10’の制御回路76によって実行される。
// Assumption Trigger_Found - true
1. Read Flow : Flow[n]
2. Calculate open_flow //駆動電圧に基づいて
3. If(Flow[n] >= open_flow) // 誤った努力ではあるが、HIGHにはなり得るので、マスクを開放直後に呼吸努力が判断するわけではない
Confidence = confidence + 1
If(Confidence > 50) // 5msサンプリング時間、ブロワをオフする際に約250ms遅延に翻訳する
Turn_off_Blower()
【0164】
マスク36が患者の顔から分離されるか、または取り外され、大気に開放される場合、流量は増大し、圧力は降下する。
図69のグラフ100で示すように、例示したブロワ786は、約3秒から3.5秒の始動中に毎分140リットルの気流を達成する。ブロワ始動に対する曲線当嵌式がグラフ1000に示される。
図70はグラフ1002を含み、該グラフ1002は、マスク36が空気を患者の肺に適切に送る時の流量特性(例えば、グラフ1002の下部曲線で例示される)をマスク36が大気に開放される時の流量特性(すなわち、グラフ1002の上部曲線で例示される)と、
図69のグラフ1000に示すよりも長い期間に亘って比較する。このように、マスク36が患者に適切に取り付けられると、装置10または装置10’における流量センサが測定した流量は、少なくとも毎分10リットルであり、これはマスク36が患者から取り外され、大気に開放される時よりも少ない。
図71はグラフ1004を含み、該グラフ1004は、マスク36が患者から取り外される時の流量特性(例えば、グラフ1004の下部曲線で例示される)をマスク36が大気に開放される時の流量特性(すなわち、グラフ1004の上部曲線で例示される)と、
図69のグラフ1000に示すよりも長い期間に亘って比較する。グラフ1004は、マスク取り外し後の流量特性が、期待通りに、開放流量と基本的に同じであることを示す。
【0165】
マスク漏れの判断に関連して、同様のアルゴリズムが実現されるが、Flow[n]を開放流量と比較するステップ3の代わりに、Flow[n]は、マスク漏れが多過ぎることを指示するより小さい数と比較される。open_flow 値等のマスク漏れ閾値は、駆動電圧(すなわち、駆動ブロワ786に使用される電圧)に依存する。
図70および
図71のグラフでは、ブロワ786が最大容量で動作する概要が例示される。従って、ブロワ786は、最大容量で、空気を毎分約140リットル送る。ブロワが、より少ない容量で動作する場合、上記アルゴリズムのopen_flow およびマスク漏れ閾値の数字が適宜調整される。このような数字は、例えば、実験または試行錯誤によって決定してもよく、適切な式またはルックアップテーブルを介してソフトウェアで実現してもよい。
【0166】
吸気トリガ検出およびマスク取り外し/漏れ検出の上記説明に基づいて、いくつかの実施形態では、少なくとも1個の圧力センサおよび少なくとも1個の流量センサによって感知される情報に基づいて装置10、10’の制御回路76によって吸気トリガが検出されるが、マスク漏れまたは取り外し検出は、流量センサのみからの情報に基づいて、装置10、10’の制御回路76によって行われることが理解されるべきである。吸気トリガ検出に応答して、圧力源(例えば、ブロワ786)もしくは弁(例えば、回転弁788)またはその両方が、患者の気道に望ましい陽圧を送るように操作上で調整される。流量センサからの流量センサ信号に基づいて、コントローラ76は、マスク取り外しまたはマスク漏れを決定し、圧力源の動作を停止するように構成されている。いくつかの実施形態では、コントローラは、流量センサ信号を開放流量閾値または漏れ閾値と反復的にそれぞれ比較することにより、マスク取り外しまたは漏れを決定する。例えば、例示した実施形態では、圧力源786の動作が停止される前に、開放流量閾値または漏れ閾値に対する流量センサ信号データ点比較を少なくとも50回、反復する必要がある。いくつかの実施形態では、各反復には約5ミリ秒かかる。
【0167】
図6ないし
図9を参照すると、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)16に現れて、装置10、10’の各々の機能を制御する様々な画面が示される。
図56で示すように、呼吸装置のホーム画面1010は、肺内パーカッション換気(IPV)アイコン1012と機械的吸入/強制呼吸(MIE)1014と、を含む。画面1010上でアイコン1012が選択されると、
図57に示す陽圧療法画面1016となる。画面1010上でアイコン1014が選択されると、
図59に示す吸入/強制呼吸療法画面1018となる。画面1016、1018の各々は、
図57および
図59に示すように、自動アイコン1020と、手動アイコン1022と、グラフアイコン1024とを含む。
【0168】
画面1016または1018上でグラフアイコン1024が選択されると、
図58に示す事前設定画面1026となる。画面1026は、事前設定療法が選択可能であるメニュー1028を含む。画面1016から画面1026に到達すると、メニュー1028内の事前設定療法が、事前設定された陽圧療法に対応する。一方、画面1018から画面1026に到達すると、メニュー1028内の事前設定療法が事前設定された吸入/強制呼吸療法に対応する。メニュー1028で選択可能な事前設定療法のパラメータが装置10、10’のユーザによってプログラム化される。このように、目標圧力(陽圧および陰圧、またはそのいずれか)、圧力振動の振幅および周波数、療法の時間、吸入時間、呼気時間、休止時間ならびに療法のサイクル数、またはそのいずれかは、例えば、ユーザがプログラム化可能なパラメータ間に存在する。事前設定療法の間、これらのパラメータは、ユーザ(例えば、患者または介護者)によって確立されたプログラミングに基づいて1つの数値から別の数値まで変化してもよい。
【0169】
図59の画面1018の自動アイコン1020が選択されると、例えば、
図60に示されるように、第1の自動吸入/強制呼吸モード療法画面1030になる。画面1030は、画面1026のメニュー1028から吸入/強制呼吸事前設定のうちの1つが選択される場合の代表として挙げられる。画面1030は、関連のMIE療法を開始するために選択される開始ボタン1032と、関連のMIE療法を休止させるために選択される休止ボタン1034と、関連のMIE療法を停止させるために選択される停止ボタン1036と、を含む。画面1030はまた、情報グラフ1038と、情報バー1040と、を有する。グラフ1038は、吸気圧、呼気圧、吸気時間、呼気時間、関連の療法中、グラフ1038に示される曲線に沿って動く療法進行インジケータ、休止圧、休止時間、および関連の療法中に完了したサイクルの連続総数を含む、関連の療法に対する数値パラメータを表示する。バー1040は、級圧マーカとしての上矢印と、休止圧マーカとしての中央矢印と、呼気圧マーカとしての下矢印と、を含む。
図61に示すように、MIE療法の送達中に休止ボタン1034が選択されると、休止ボタン1034が選択された療法の地点を指示するように、グラフ1038の領域1042が塗り潰されるか、または着色される。
【0170】
図59の画面1018の手動アイコン1022が選択されると、例えば、
図62に示すように、第1の手動吸入/強制呼吸モード療法画面1044になる。画面1044は、関連のMIE療法を開始させるために選択される開始ボタン1046と、関連のMIE療法を停止させるために選択される停止ボタン1048と、を含む。画面1044は、上記の情報バー1040を含む。画面1044は、第1のウィンドウ1052で特定された目標陽圧で装置10、10’により患者の気道に陽圧が送られるように選択される吸気ボタン1050を有する。画面1044はまた、第2のウィンドウ1056で特定された目標陰圧で装置10、10’により患者の気道に陰圧が送られるように選択される呼気ボタン1054を有する。
【0171】
このように、手動MIEモード中に、ユーザが、患者の気道に周期的に陽圧および陰圧を送達するために、ボタン1050、1054を、望み通りに周期的に押す。ボタン1050、1054は、アクティブであることを指示するために、より明るく照らされるか、または着色される。ボタン1050、1052のうちアクティブでないものは、ユーザによって再度選択されるまでグレーアウトされる。手動MIE療法を休止させるために、ユーザは、その時にどちらがアクティブであるかに依り、ボタン1050またはボタン1054のいずれかをダブルクリックする。ユーザが目標圧力を上向きまたは下向きに調整できるように、ウィンドウ1052、1056に隣接して上下矢印が設けられる。
図63に示すように、手動MIE療法中の全体時間(例えば、例示した実施例では、2分、38秒)を指示するために、療法ウィンドウ1058の時間が提供される。いくつかの実施形態では、
図60および
図61の1個以上の画面1030および
図62および
図63の画面1044がフラッターボタンを有し、該フラッターボタンを押して、自動または手動MIE療法の送達中に圧力を振動させる。いくつかの実施形態では、装置10、10’の圧力設定の調整に関連して、ここで述べるように、上下矢印や数値キーパッド等を用いて振動の周波数を調整可能である。
【0172】
図57の画面1016の自動アイコン1020が選択されると、例えば、
図64に示すように第1の自動IPVモード療法画面1060になる。画面1060もまた、IPV事前設定のうちの1つが画面1026のメニュー1028から選択された結果生じる画面の代表である。画面1060は、関連のIVP療法を開始するために選択される開始ボタン1062と、関連のIVP療法を休止するために選択される休止ボタン1064と、関連のIVP療法を停止するために選択される停止ボタン1066とを備える。画面1060はまた、情報グラフ1068と、情報バー1070とを有する。例示したグラフ1068は、IPV療法の4つのステージを示しており、該4つのステージは、CPEP療法の第1のステージと、第1の振動振幅および周波数またはそのいずれかでのCHFO療法の第2のステージと、第2の振動振幅および周波数またはそのいずれかでのCHFO療法の第3のステージと、CPEP療法の第4のステージとを含む。
【0173】
グラフ1068は、CPEP圧力、CHFO圧力、CPEPステージの時間、CHFOステージの時間、関連の療法中にグラフ1068に示す曲線に沿って動く療法進行インジケータおよび関連の療法に対する現行の合計時間に対する数値パラメータを表示する。バー1070は、ピーク圧マーカとしての上矢印と、平均圧マーカとしての下矢印とを含む。
図65に示すように、休止ボタン1064がIPV療法の送達中に選択される場合、グラフ1068の領域1072が、休止ボタン1064が選択された療法の地点を指示するように塗り潰されるか、着色される。
【0174】
図57の画面1016の手動アイコン1022が選択される場合、第1の手動IPVモード療法画面1074が、例えば
図66に示すようになる。画面1074は、関連のIPV療法を開始させるために選択される開始ボタン1076と、関連のIPV療法を停止させるために選択される停止ボタン1078とを含む。画面1074は、上記の情報バー1070を含む。画面1074はCPEPボタン1080を有し、該CPEPボタン1080は、第1のウィンドウ1082で特定される選択された目標陽圧で、装置10、10’により、CPEP療法が患者の気道に送られるように選択される。このように、手動CPEP療法に対して、ユーザは、まずボタン1080を選択してCPEPを選択し、その後、開始ボタン1076を選択してCPEP療法を開始する。ユーザは、バー1083に沿ってアイコンを移動させるか、またはバー1083に隣接した上矢印または下矢印を選択することにより、ウィンドウ1082内で目標陽圧を調整することが可能である。
【0175】
画面1074もまた、CHFOボタン1084を含み、該CHFOボタン1084は、例えば、
図67で示すように、画面1074の第2のウィンドウ1086で特定される選択された目標陽圧で、さらにラジオボタン1088のうちの1個を選択することにより特定される高、中または低周波数で、装置10、10’によりCHFO療法が患者の気道に送られるように選択される。ユーザがCHFO目標圧力を上向きまたは下向きに調整出来るように、ウィンドウ1086に隣接して、上矢印および下矢印が設けられる。
図10ないし
図12で示されるように、
図64ないし
図67にも示すように、ネブライザアイコン1092が設けられており、CPEPまたはCHFO療法中にネブライザから患者に噴霧薬物治療が送られるべき場合、ユーザによって選択される。
図56の画面1010もまたネブライザアイコン1092を有しており、該ネブライザアイコン1092は、MIEまたはIPV療法が実施されない状態で、噴霧薬物治療の送達を単独に開始および停止するために選択可能である。
【0176】
CHFO療法は肺理学療法の空圧形態であり、該療法は、陽圧の連続パルスを用いて気道を振動させる。望ましくは、人工呼吸器に則して接続されると、装置10、10’から機械的に人工呼吸された患者にCHFO療法が送達可能となる。いくつかの実施形態では、高、中、低ラジオボタン1088に関連する周波数は、高周波設定に対して毎分(bpm)約5ヘルツ(Hz)+/-1Hz(300+/-60ビート)、中周波設定に対して約4Hz+/-1Hz(240+/-60bpm)、低周波設定に対して約3Hz+/-1Hz(180+/-60bpm)である。また、いくつかの実施形態では、CHFO療法に対して、装置10、10’はハンドセット900の出力ポートで毎分(L/min)約80リットルから約160リットルまでの範囲でガス最大流量を送達するように構成されている。さらに、いくつかの実施形態では、CHFO療法に対して、最大静圧は、+/- 3 cmH2O の公差で、ハンドセット900の患者端部で周囲空気圧力に関して約10 cmH2O ないし50 cmH2Oの範囲で設定可能である。
【0177】
CPEP療法は、患者の気道の開放および拡張を維持する目的で、患者の気道に連続陽圧を送る。いくつかの実施形態では、CPEP療法中に、陽静圧は、+/- 3 cmH2O の公差で、ハンドセット900の出力で周囲空気圧力に関して約5 cmH2Oないし約40 cmH2Oの範囲で送られる。CPEP療法中にも、40 cmH2O設定において、装置10、10’により送られる最大空気流量は、いくつかの実施形態では、100 L/min以上である。上記のように、CPEP療法またはCHFO療法のいずれかと共にネブライザを使用してもよい。いくつかの実施形態では、ネブライザからのエアロゾル化薬剤の送り出し流量は少なくとも毎分0.2ミリリットル(mL/min)である。
【0178】
いくつかの実施形態では、
図60ないし
図63のバー1040および
図64ないし
図67のバー1070は、バーの一部を着色し、装置10、10’のポート24に送り出される圧力を実質的にリアルタイムで指示する。このように、バー1040、1070は、いくつかの実施形態では、ダイナミックまたはリアクティブデジタルモノメータである。いくつかの実施形態では、情報または“i”ボタンは、
図56ないし
図67の1個以上の画面に設けられ、対応する画面上の図形要素およびボタンの各々に隣接してテキスト情報を持ち出すために選択可能である。テキスト情報は、隣接する図形要素またはボタンの機能または目的を説明する。
図60および
図61の画面1030ならびに
図64および
図65の画面1060は、関連の圧力グラフに沿って移動して、装置10、10’が現在動作している療法レジメン内の点を指示する進捗泡または円を有する。画面60および61では、進捗泡が、関連の療法の各サイクルに対するグラフの初めに戻る。
【0179】
いくつかの実施形態では、休止ボタン1034、1064は、画面上で同時に示すのではなく、関連の開始ボタン1032、1062とトグルで留める。すなわち、開始ボタン1032、1062を押すと、画面上の同じ場所で、画面上の休止ボタン1034、1064となる。休止ボタン1034、1064を押すと、開始ボタン1032、1062に戻る。いくつかの実施形態では、療法(すなわち、自動MIE療法、手動MIE療法、自動IPV療法および手動IPV療法)の各々の後に要約画面が設けられる。要約画面は、様々なパラメータ、例えば、平均圧、サイクル数、振動周波数等を指示する。いくつかの実施形態では、要約画面は、押して、患者との肺活量測定セッションを実施するためのボタンを有する。このようなセッションでは、例えば、装置10’のポート816に肺活量計が装着され、患者が肺活量計に息を吹き込み、
図27に示す型式の肺活量測定曲線を生成する。
【0180】
いくつかの実施形態では、ウィンドウ(例えば、ウィンドウ1052、1056、1082、1086)に現れる数値設定を調整するための上矢印および下矢印を用いることなく、ウィンドウ自体が選択可能であり、数値キーパッドが表示画面16上に現れ、その結果、ウィンドウに数字を直接入力することが可能になる。いくつかの実施形態では、
図60ないし
図67の画面の右手側の矢印タブを選択することにより、画面の右手側にアイコンのメニューが表示されることになる。例えば、アイコンは、ホームページを訪れるために選択されるホームアイコンと、装置設定を調整するために選択される装置設定アイコンと、様々な事前設定療法に対するパラメータが調整または編集可能である画面へ案内するために選択される事前設定アイコンと、療法中に発生する圧力のより詳細なグラフに至るために選択される進歩的グラフアイコンと、装置10、10’の動作についての助けを得るために選択されるヘルプアイコンとを含む。
【0181】
ある一定の例示の実施形態について上で詳述したが、ここで述べられ、さらに以下の請求の範囲に定められたように、本開示の範囲および精神の範囲内である多くの実施形態、変形、変更が可能である。