(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、発明を実施するための形態について説明する。尚、以下の説明において、同一の又は類似する構成について共通の符号を付して説明を省略することがある。
【0018】
特許請求の範囲、明細書、図面、及び要約書には、著作権による保護の対象となる事項が含まれる。著作権者は、これらの書類の何人による複製に対しても、特許庁のファイルまたはレコードに表示される通りであれば異議を唱えない。ただし、それ以外の場合、一切の著作権を留保する。
【0019】
前述の知的機械は、障害物を独力で検出することができ、および/または回避行動に自動的に従事できることが重要である。光検出及び測距Light Detection and Ranging:LIDAR)は、信頼性があり正確な検出技術である。LIDARはさらに、従来の画像センサ(例えば、カメラ)とは異なり、物体までの深度または距離を検出することによって、3次元情報を取得することが可能である。
【0020】
しかし、現在のLIDARシステムには限界がある。例えば、レーザエミッタからある距離内のエネルギー密度は通常、関連するローカルな安全方針または安全スキームによって調整される。従って、単一のレーザエミッタを使用するLIDARシステムの検出範囲は限定され得る。さらに、単一のレーザエミッタは、外部環境の精密なモデルを得るのに適した密なデータセットを生成することができない場合がある。従って、入力データの品質を改善しつつ、より低い製造コストを達成するLIDARシステムを実装するための改善された技術が、依然として必要とされている。
【0021】
以下の考察では、現在開示されている技術を十分に理解するための、多くの具体的な詳細が記載されている。ここで説明されている技術は、これらの具体的詳細無しに、他の実施形態において実施することができる。他の例においては、本開示の要素を不必要に不明瞭にすることを避けるために、特定の製造技術などの周知の特徴については詳細に説明しない。この説明における「実施形態」、「一実施形態」などへの言及は、説明されている特定の特徴、構造、材料、または特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書におけるそのような語句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指すわけではない。他方、そのような参照は、必ずしも相互に排他的でもない。さらに、特定の特徴、構造、材料、または特性は、1つ以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。また、図面に示される様々な実施形態は単に例示的な表現であり、必ずしも一定の縮尺で描かれていないことを理解されたい。
【0022】
図1は、本開示の技術の1つ以上の実施形態に従って構成された要素を有する、代表的なシステム150の概略図である。システム150は装置160(例えば、無人航空機)及び制御システム170を含む。
【0023】
装置160はペイロード162を、例えば、撮像装置又はオプトエレクトロニック・スキャニング装置(LIDAR装置等)を支持可能な本体161(例えば、機体)を含むことができる。いくつかの実施形態では、ペイロード162はカメラ(例えば、ビデオカメラおよび/またはスチルカメラ)であってよい。カメラは、視覚、紫外線、赤外線、および/または他の帯域を含む、様々な適切な帯域のいずれかの波長に、感度を有することができる。ペイロード162はまた、他のタイプのセンサおよび/または他のタイプの貨物(例えば、パッケージまたは他の配送品)を含むことができる。いくつかの実施形態では、ペイロード162は運搬機構163によって本体161に対して支持される。運搬機構163は、ペイロード162が本体161に対して独立して位置付けされることを可能にすることができる。例えば、運搬機構163は、ペイロード162が1つ、2つ、3つ、またはそれ以上の数の軸の周りを回転させることができる。運搬機構163はまた、ペイロード162が、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上の数の軸に沿って直線的に移動させることができる。回転運動または並進運動のための軸は互いに直交していてもよいし、直交していなくてもよい。このようにして、ペイロード162が撮像装置を含む場合、撮像装置はターゲットを写真撮影、ビデオ撮影、および/または追跡するために、本体161に対して移動することができる。
【0024】
いくつかの実施形態において、装置160は1つ以上の推進ユニット180を含むことができる。1つ以上の推進ユニット180は、装置160が例えば、3つまでの並進自由度および3つまでの回転自由度に対して、離陸、着陸、ホバリング、および空中で移動することを可能にすることができる。いくつかの実施形態において、推進ユニット180は1つ以上のロータを含むことができる。ロータは、シャフトに結合された1つ以上のロータブレードを含むことができる。ロータブレードおよびシャフトは、モータなどの適切な駆動機構によって回転させることができる。ここでは、装置160の推進ユニット180はプロペラベースのユニットとして示されており、4つのロータを有することができる。しかし、推進ユニットの任意の適切な数、タイプ、および/または配置を使用することができる。例えば、ロータの数は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれ以上とすることができる。ロータは装置160に対して垂直に、水平に、または任意の他の適切な角度で配向することができる。ロータの角度は固定されていてもよいし、可変であってもよい。推進ユニット180はDCモータ(例えば、ブラシ付きまたはブラシレス)またはACモータなどの任意の適切なモータによって駆動することができる。いくつかの実施形態では、モータがロータブレードを取り付けて駆動するように構成することができる。
【0025】
装置160は、制御システム170から制御コマンドを受信するように構成される。
図1に示す実施形態においては、制御システム170が装置160上に支持されたいくつかの構成要素と、装置160から離れて配置されたいくつかの構成要素とを含む。例えば、制御システム170は装置160によって支持される第1のコントローラ171と、装置160から離れて配置され、通信リンク176(例えば、無線周波数(RF)ベースのリンクなどの無線リンク)を介して接続される第2のコントローラ172(例えば、人間が操作するリモートコントローラ)とを含むことができる。第1のコントローラ171はコンピュータ可読媒体173を含んでよい。コンピュータ可読媒体173は、推進ユニット180およびペイロード162(例えば、カメラ)の動作を含むが、これらに限定されない、装置160の動作を管理する命令を実行する。第2のコントローラ172は、1つ以上の入力/出力デバイスを、例えば、表示装置および制御ボタンを含むことができる。操作者は第2のコントローラ172を操作して装置160を遠隔制御し、そして、装置160からのフィードバックを、第2のコントローラ172が備える表示装置および/または他のインターフェースデバイスを介して受け取る。他の代表的な実施形態にもいては、装置160は自律的に動作することができ、その場合、第2のコントローラ172は省略することができ、または、操作者によるオーバーライド機能のために使用することができる。
【0026】
装置160は、様々な実施形態において使用可能な、いくつかの適切なタイプの装置の中のいずれかであってよい。
図2は、本開示の技術の、1つ以上の実施形態に従って使用可能な、いくつかの代表的な装置を示している。該装置は、無人航空機(UAV)202、有人航空機204、自律車両206、セルフバランス車208、地上ロボット210、スマートウェアラブルデバイス212、仮想現実(VR)ヘッドマウント表示装置214、および拡張現実(AR)ヘッドマウント表示装置216のうちの少なくとも1つを含む。この装置はまた、運転の補助のために環境のセンシングを行う半自律車両または自動車などの車両を含むことができる。
【0027】
装置の迅速な移動を可能にするために、ペイロード(例えば、オプトエレクトロニック・スキャニング装置)は、周囲の正確なモデルを構築するために高密度の空間データを得ることができることが望ましい。しかし、これは、オプトエレクトロニック・スキャニング装置において単一のソースエミッタを使用して達成することが困難であり得る。
【0028】
さらに、通常は、ローカルな規制がエミッタのエネルギー密度に上限を課す。例えば、エミッタの出口における光エネルギー密度、および/またはエミッタから特定の距離内の光エネルギー密度は、閾値を超えることができない。このような閾値は、放射パワーに制限を課し、それによってオプトエレクトロニック・スキャニング装置の検出範囲を制限する。さらに、既存のオプトエレクトロニック・スキャニング装置(例えば、ソリッドステート(Solid State)式のLIDARシステム)の要素効率もまた、検出範囲にマイナスの影響を及ぼす可能性がある。
【0029】
本開示は、複数の電磁ビーム(例えば、レーザビーム)を放射し、複数の戻り信号を検出することができるオプトエレクトロニック・スキャニング装置を説明する。複数の電磁ビームは、同じ方向または異なる方向に放射および/または方向付けることができる。開示された技術に従った実施形態では、複数の信号を任意の特定の時点で放射および検出することができるので、単一のエミッタを使用するデバイスに比べて、より密度が高く、より均一に(evenly)分散された空間データを、システムが収集できる。さらに、システム内でビームステアリングモジュールを採用することによって、開示された技術に従った実施形態は、いくつかの既存のシステム(例えば、ソリッドステート式のLIDARシステム)に比べて、より少ないエミッタを用いて、同じレベルの空間データ密度を達成することができる。
【0030】
図3Aは、本開示の技術の1以上の実施形態に従って構成された、代表的なセンサシステム300の概略図を示す。センサシステム300は、センサシステム300と物体305との間を光が移動する時間、すなわち、飛行時間time−of−flight(TOF)を測定することに基づいて、外部環境における物体305の距離を検出することができる。センサシステム300は、マルチソースエミッタモジュール310を含む。マルチソースエミッタモジュール310はソースモジュール301を含み、該ソースモジュール301は、視野(FOV)内で1つ以上の電磁エネルギービームを放射するように配置された、1つ以上のダイオードを含む。電磁エネルギービームの各々は、単一の電磁エネルギーパルスであってよく、または、一連の電磁エネルギーパルスであってよい。以下の説明では、ソースモジュール301の一例として、発光モジュールを使用する。例えば、1つ以上のダイオードは、ソースモジュール301の視野(FOV)内で、1つ以上の光ビームを放射することができる。しかしながら、光ビーム以外の、1つ以上の電磁エネルギービームを放射するために、他の適切なタイプの電磁エネルギーエミッタをセンサシステム300内で採用できることに留意されたい。
【0031】
図3Aに示されるように、マルチソースエミッタモジュール310はまた、1以上の光ビームを受け取り、これを反射するように配置された、反射体モジュール302を含む。ソースモジュール301および反射体モジュール302は共に、複数の光ビーム304を放射する。ある実施形態においては、マルチソースエミッタモジュール310は、コリメータ(collimator)モジュール303をさらに含み、該コリメータモジュール303は、複数の出射光ビームを生成するために、反射体モジュール302からの複数の反射光ビームの経路内に配置される。いくつかの実施形態では、光ビームがより効率的にコリメート(collimate)され得るように、反射体モジュール302はコリメータモジュール303の光軸に沿って配置される。いくつかの実施形態では、反射体モジュール302によって妨害される可能性のある戻り光の量を低減するために、反射体モジュール302はコリメータモジュール303の光軸から外れた軸に沿って配置される。
【0032】
いくつかの実施形態においては、センサシステム300はビームステアリングモジュール320を含む。ビームステアリングモジュール320は、マルチソースエミッタモジュール310からの複数の出射光ビームを同じ方向または異なる方向にステアリングするための、1つ以上の光学コンポーネント(例えば、1つ以上のレンズ)を含む。例えば、ビームステアリングモジュール320は、光学素子312及びモータ314を含んでよい。光学素子312は、第1の面と、平行でない第2の面とを含む。例えば、光学素子312の厚さは、1方向に沿って増加してよく、光学素子312の一端が他端よりも厚くなってよい。いくつかの実施態様では、光学素子312はレンズを含む。モータ314は光学素子312に結合されて、軸309の周りを回転するように光学素子312を駆動する。これにより、複数の光ビームが第1の方向308および第2の方向308’などの異なる方向にステアリングされる。いくつかの実施態様において、ビームステアリングモジュール320は、軸309の周りを回転するように配置された第2の光学素子313を含んでよい。第2の光学素子313もまた、モータ314によって駆動され、第1の光学素子312と同じ速度で、または第1の光学素子312とは異なる速度で回転することができる。回転速度の差は、異なるスキャニングパターンを生成することができる。
【0033】
図4A〜4Dは、本開示の技術の1つ以上の実施形態に従って構成されたビームステアリングモジュールからの出射光ビームの、代表的な経路のいくつかを示している。ビームステアリングモジュールで使用される光学部品に応じて、出射光ビームの経路は、高密度または疎、規則的または不規則であってもよい。特に、個々の出射ビームと軸との間の角度は同じままであってよく、経時的に変化してもよい。例えば、軸と個々のビームとの間の角度が同じままである場合、出射光ビームの経路は、複数の同心円を形成する。別の例として、軸と個々のビームとの間の角度が経時的に変化する場合、出射光ビームの経路は
図4A〜4Cに示されるように、様々な不規則な形状を形成する。いくつかの実施形態において、ビームステアリングモジュール320が複数の出射光ビームを前後に(back and forth)スキャンするように配置することができる。例えば、ビームステアリングモジュール320は軸に沿って振動するスキャニングミラーを含むことができる(例えば、軸は、ミラーの側面のうちの1つとすることができる)。
図4Dに示すように、スキャニングミラーからの出射光ビームの経路は、互いにほぼ平行な複数の線を形成する。
【0034】
図3Aに戻ると、第1の方向308の出射ビームが物体305に当たると、反射光または散乱光は大きな角度にわたって広がり、エネルギーの一部がセンサシステム300に向かって反射される。例えば、戻りビーム306は(例えば、ビームステアリングモジュール320によって)コリメータモジュール303へと向けられる。コリメータモジュール303は戻りビーム306を収集して、レシーバモジュール311上に集束させることができる。コリメータモジュール303は、少なくともレンズ及び/又はミラーを含むことができる。いくつかの実施形態では、少なくともレンズおよび/またはミラーを含む第2の別個のコリメータモジュールを使用して、ビームステアリングモジュール320からの戻りビームを収集し、レシーバモジュール311へ向かって集束させることができる。レシーバモジュール311は戻りビーム306を受け取り、戻りビームからの光信号を電気信号に変換するように配置された、複数の半導体レシーバユニットを含み得る。
【0035】
いくつかの実施形態において、ソースモジュール301と反射体モジュール302との間の光路の長さは一般に、ソースモジュール301とレシーバモジュール311との間の光路の長さと同じであり、それによって、光ビームのコリメーションの品質を改善する。
【0036】
図3Bは、本開示の技術の1つ以上の実施形態に従って構成された、他の代表的なセンサシステムの概略図を示す。この実施形態においては、ソースモジュール331が、視野(FOV)内で複数の光ビーム304を放射するように配置された、複数のダイオードを含む。反射体モジュール332は、複数の光ビーム304の経路内に配置される。いくつかの実施形態においては、
図3Bに示されるように、反射体モジュールは、複数の光ビーム304が通過することを可能にする透明領域または開口333を含む。次いで、コリメータモジュール303は、複数の光ビーム304を整列させ、ビームステアリングモジュール320へ向けて方向付ける。いくつかの実施形態において、ビームがコリメータモジュール303によってコリメートされ得るように、反射体モジュール332は、コリメータモジュール303の光軸とは異なる軸に沿って位置する。
【0037】
光ビーム304は、コリメータモジュール303によってコリメートされ、ビームステアリングモジュール320によって外部環境へ向けてステアリングされる。外部環境内の1つ以上の物体からの戻りビーム306は、次いで、コリメータモジュール303によってコリメートされ、反射体モジュール332によってレシーバモジュール334に向かって反射される。例えば、コリメータモジュール303は、戻りビーム306を集束させ、狭められたビームを反射体モジュール332に向けて、ビームがレシーバモジュール334によって受け取られるようにすることができる。
【0038】
いくつかの実施形態において同様に、ソースモジュール331と反射体モジュール332との間の光路の長さは一般に、ソースモジュール331とレシーバモジュール334との間の光路の長さと同じであり、それによって、光ビームのコリメーションの品質を改善する。
【0039】
図3Cは、本開示の技術の1つ以上の実施形態に従って構成された、他の代表的なセンサシステムの概略図を示す。この実施形態において、反射体モジュール302は第1のスキャニングミラーを含み、第1スキャニングミラーは、振動して複数の出射光ビームを生成する。ビームステアリングモジュール340は、モータ344に結合された第2のスキャニングミラー341を含む。モータ344は、第2のスキャニングミラー341を駆動して振動させ、光ビームを外部環境へとステアリングする。両方のスキャニングミラー302、341は、同じ方向または異なる方向に振動することができる。
【0040】
図3Dは、本開示の技術の1つ以上の実施形態に従って構成された、他の代表的なセンサシステムの概略図を示す。
図3Dに示す実施形態においては、光学素子312が非対称形状を有するレンズを含む。レンズの不均一な重量分布に対処するために、光学素子312は、光学素子312が回転するときに光学素子312のバランスを維持するためのスタビライザ351を含む。さらに、戻りビーム306の遮断および/または干渉を回避するために、反射体モジュール302が光学素子312の軸309から離れて配置される。このことにより、ソースモジュール301からの複数の光ビーム304を光学素子312の縁部へと向けることができる。しかし、反射体モジュール302は、光学素子312の前記縁部にあまり近接して配置されてはおらず、その結果、複数の光ビーム304がスタビライザ351によって阻止されることが回避される。
【0041】
マルチソースエミッタは、様々な光学的構成を使用して、または複数の光ビームを生成するソースモジュールを使用して実装することができる。マルチソースエミッタおよび関連する製造技術の詳細は、以下の実施形態においてさらに説明される。
【0042】
図5Aは、本開示の技術の1つ以上の実施形態に従って構成された、代表的なマルチソースエミッタモジュール500および対応するマルチユニットレシーバモジュール510の概略図である。マルチソースエミッタモジュール500は、光ビームを放射する単一のダイオード501と、光ビームを反射する反射体モジュール502とを含む。この実施形態においては、反射体モジュール502が反射面(例えば、単一のミラー)を含み、該反射面は、小さな角度範囲内で、高い周波数で(矢印Rで示すように)振動することができる。反射体モジュール502は、反射面の振動をコントロールするアクチュエータに結合されることができる。この振動により、反射面は、単一のダイオード501からの光ビーム503を、A、B、およびCなどの異なる方向に、時間領域において連続的に反射させる。いくつかの実施形態において、反射体モジュール502は、MEMS(Micro Electro Mechanical System)スキャニングミラーなどのスキャニングミラーを含む。いくつかの実施態様において、該ミラーは5〜10度の範囲内で振動することができる。
【0043】
いくつかの実施形態において、マルチソースエミッタモジュール500はソースモジュール501と反射体モジュール502との間に配置された第1のコリメータモジュール505を含む。反射体モジュール502が光ビーム503を受け取り、同じ方向または異なる方向に光ビームを放射する前に、第1のコリメータモジュール505が、光ビーム503を特定の方向に整列させる。
【0044】
次いで、複数の光ビームは、外部環境内の1つ以上の物体によって反射され得る。外部環境のモデルを構築するための信号を得るために、第2のコリメータ504が、複数の方向(例えば、A’、B’、およびC’)から到来する戻り光ビームをマルチユニットレシーバモジュール510へと向ける。なお、第2のコリメータ504の光学中心を通過する光束の方向は変化しない。さらに、マルチユニットレシーバモジュール510内のレシーバユニットは、第2のコリメータ504の焦点面に対応する湾曲面上またはその近傍に配置されることに留意されたい。従って、A’に平行な光ビームはレシーバユニット550aへとコリメートされ、B’に平行な光ビームはレシーバユニット550bへとコリメートされ、C’に平行な光ビームはレシーバユニット550cにコリメートされる。
【0045】
図5Bは、本開示の技術の1つ以上の実施形態に従って構成された、別の代表的なマルチソースエミッタモジュール520および対応するマルチユニットレシーバモジュール510の概略図である。マルチソースエミッタモジュール520は、光ビームを放射する単一のダイオード501と、前記光ビームを反射する反射体モジュール512とを含む。この実施形態においては、反射体モジュール512が複数の反射面を含む。各表面はダイオード501からの光ビームの少なくとも一部を反射し、異なる方向A、B、およびCに反射ビームを生成するように配置される。
【0046】
いくつかの実施形態において、マルチソースエミッタモジュール520は、ソースモジュール501と反射体モジュール512との間に配置された第1のコリメータモジュール505を含む。反射体モジュール512が光ビームを受け取り、同じ方向または異なる方向に光ビームを放射する前に、第1のコリメータモジュール505が光ビームを一方向に整列させる。
【0047】
いくつかの実施形態において、反射体モジュール512はマイクロミラーコントローラに結合されたマイクロミラーのアレイを含む。マイクロミラーコントローラはマイクロミラーの角度位置を制御することができ、それによって、光ビームのより正確な較正を可能にする。そして、光ビームは、外部環境内の1つ以上の物体によって反射される。外部環境のモデルを構築するための信号を取得するために、第2のコリメータ504は外部環境から複数の方向(例えば、A’、B’、およびC’)から到来する戻り光ビームをマルチユニットレシーバモジュール510に向けて導く。
【0048】
図6Aは、本開示の技術の1つ以上の実施形態に従って構成された、他の代表的なマルチソースエミッタモジュール600および対応するマルチユニットレシーバモジュール510の概略図である。この実施形態において、マルチソースエミッタモジュール600およびマルチユニットレシーバモジュール510が同じコリメータモジュール601を共有する。反射体モジュール502は、小さな角度範囲内で、高い周波数で(矢印Rで示すように)振動することができる単一のミラーを含む。マルチソースエミッタモジュール600はまた、反射体モジュール502からの複数の反射光ビームの経路内に配置されたコリメータモジュール601を含む。コリメータモジュール601は反射体モジュール502からの異なる方向(例えば、方向A、B、およびC)の光ビームをコリメートするために、ならびに外部環境からの異なる方向(例えば、方向A’、B’、およびC’)の戻り光ビームをマルチユニットレシーバモジュール510に向けるために使用することができる。
【0049】
図6Bは、本開示の技術の1つ以上の実施形態に従って構成された、他の代表的なマルチソースエミッタモジュール620および対応するマルチユニットレシーバモジュール510の概略図である。反射体モジュール512は、複数の反射面を含む。各反射面はダイオード501からの光ビームの少なくとも一部を反射し、反射ビームを異なる方向に向けるように位置付けされる。個々の反射面は、マルチユニットレシーバモジュール510内の個々のレシーバユニットと1対1の対応関係を有する。いくつかの実施形態において、各レシーバユニットと対応する反射面との間の距離は、ダイオード501と対応する反射面との間の距離とほぼ同じである。
【0050】
図6A〜
図6Bに示す実施形態においては、マルチソースエミッタモジュール(600、620)およびマルチユニットレシーバモジュール510は同じコリメータモジュール601を共有する。コリメータモジュール601は、反射体モジュールからの複数の反射光ビームの経路内に配置される。コリメータモジュール601は、異なる方向(例えば、方向A、B、およびC)に光ビームをコリメートするために使用することができ、ならびに、外部環境からマルチユニットレシーバモジュール510に向かって異なる方向(例えば、方向A’、B’、およびC’)に戻された光ビームを方向付けるために使用することができる。
【0051】
コリメータモジュール601を共用することにより、マルチソースエミッタモジュール600、620とマルチユニットレシーバモジュール510とを一体的に組み立てることができ、これにより、より少ない部品でセンサ装置をより容易に製造することができる。別の有利な態様では、コリメータモジュール601を共有することによって、戻り光ビームのためのより大きな開口も可能になる。いくつかの実施態様においては、センサ装置のよりコンパクトな設計を可能にするために、ビームステアリングモジュールの開口はコリメータモジュールの開口によって共有される。
図6Cは、別個のコリメータが使用される、本開示の技術の1つ以上の実施形態による様々な開口の概略図を示す。
図6Cにおいて、ビームステアリングモジュールは、第1の開口631を有する。2つの別個のコリメータモジュールが使用され、第1のコリメータモジュールの第2の開口633および第2のコリメータモジュールの第3の開口635は、第1の開口631内にあるように較正される。第2および第3の開口の両方が第1の開口よりも小さいことは明らかである。コリメータモジュールを共有することによって、コリメータモジュールの開口はビームステアリングモジュールの開口631と同じサイズとすることができ、それによって、より多くの戻り光ビームをセンサ装置によって捕捉することが可能になる。
【0052】
図7は、本開示の技術の1つ以上の実施形態に従って構成された、他のマルチソースエミッタモジュール700および対応するマルチユニットレシーバモジュール510の概略図である。マルチソースエミッタモジュール700は、単一のダイオード501、コリメータモジュール701、および反射体モジュール702を含む。この実施形態においては、光ビームが反射体モジュール702によって反射される前に光ビームをコリメートするために、コリメータモジュール701がダイオード501と反射体モジュール702との間に配置される。コリメータモジュール701は、光ビームを同じ方向または異なる方向に向けるためのマイクロレンズのアレイであってよい。例えば、各マイクロレンズは、ダイオード501からの光の一部をコリメートすることができる。複数の光ビームは最初に反射体モジュール702によって反射され、異なる方向(例えば、A、B、およびC)に向けられた複数の出射光ビームを形成する。次いで、出射光ビームは、外部環境内の1つ以上の物体によって反射される。外部環境のモデルを構築するための信号を取得するために、第2のコリメータモジュール703は、外部環境から複数の方向(例えば、A’、B’、およびC’)から到来する戻り光ビームを、マルチユニットレシーバモジュール510に向けて方向付ける。
【0053】
図5A〜
図7に示す実施形態においては、様々な光学的構成を有する単一のソースエミッタ(例えば、単一のダイオード)を使用して、複数の光ビームを生成することができる。
図8A〜
図8Cは、本開示の技術の1つ以上の実施形態に従って構成された、代表的なダイオードを示す。ダイオードは、電磁エネルギービームを放射することができる。
図8Aは、代表的なダイオード800の側面図を示す。ダイオード800は正側801(例えば、P側またはアノード)および負側802(例えば、N側またはカソード)を有する。正側801と負側802は、一緒になって、光ビーム803が発光領域804から放射されることを可能にする。
図8Bはダイオード800の端面図を示し、
図8Cは、ダイオード800の上面図を示す。
図8A〜8Cに示す例では、光ビームを放射する領域が正側801に近接して配置されてよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、適切な検出範囲を得るために、シングルソースエミッタモジュールを、以下で説明する開示された技術に従ってパッケージングすることができる。いくつかの実施形態においては、安全規制および/またはエネルギー規制に準拠しながら、密集した、より均一に分散されたデータセットを提供するために、以下で説明する開示された技術に従ってマルチソースエミッタモジュールをパッケージングすることができる。
【0055】
上述したように、ダイオードの各々によって放射されるエネルギー密度は、典型的にはローカルな安全規制および/またはパワー規制によって規制される。同時に、より大きな検出範囲を達成するためには、大きな放射パワーを有することが望ましい。所望の検出範囲を提供しながら、安全規制および/またはエネルギー規制に適合するために、ダイオードダイからのパルス信号を狭めることができ、すなわち、より短い時間内にダイオードダイから同量のエネルギーを放射することができる。従って、エミッタは、エネルギー規制および/または安全規則の下で、全エネルギー密度限界を超えることなく、パルス信号のそれぞれについてより高い電力を達成することができる。
【0056】
しかし、パルスが狭いほど、関連する回路のインダクタンスによって生じる散逸エネルギーが大きくなり、これは、送信電力を増大させるための重大な障害となり得る。加えて、分布インダクタンスのような大きなインダクタンスは、ダイオードダイの応答時間を遅延させ、それによって、狭いパルス信号を望ましくない広いパルス信号に拡張する可能性がある。これは、送信電力を増加させるための重大な障害となり得る。
【0057】
従って、関連する回路における分布インダクタンスを低減することが望ましい。現在、発光ダイオードを含むパッケージ化されたコンポーネントは、典型的には金属ワイヤを介してシステム回路に結合される。発光ダイオードの対応する制御回路は、典型的にはパッケージされたコンポーネントの外側に配置される。このような構成は、大量の分布インダクタンスを導入し得る。本開示の技術の実施形態は、関連する制御回路と発光ダイオードとの間の距離を低減し、それによって、回路によって引き起こされる分布インダクタンスを低減するために使用することができる技術を提供する。当該技術はまた、より統合され、コンパクトなパッケージ化されたコンポーネントを達成するために、様々な実施形態において使用することができる。
【0058】
図9A〜
図9Bは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、パッケージ化された半導体装置を示しており、代表的なパッケージ化(された)ダイオード900を示す。
図9Aは、代表的なパッケージ化ダイオード900の断面図を示す。パッケージ化ダイオード900は、基板901と、基板901によって(例えば、支持部911を介して)支持されたダイオードダイ902とを含む。ダイオードダイは電磁エネルギービーム906(例えば、レーザビーム)を放射するように配置される。パッケージ化ダイオード900はまた、ダイオードダイ902を囲むように基板901に結合されたシェル904を含む。シェルは、ダイオードダイから放射された電磁エネルギービームがシェルを通過することを可能にする開口部または透明領域905を含む。いくつかの実施形態において、ダイオードダイから放射された電磁エネルギービームがシェル904を直接通過する。電磁エネルギービームはシェル904を通過する前に、追加の光学部品によって方向付けすることもできる。
【0059】
いくつかの実施形態において、パッケージ化ダイオード900が、ダイオードダイ902をコントロールするために、基板上に制御回路903を含む。シェル904は、ダイオードダイ902および制御回路903の両方を囲むように配置される。制御回路903は、スイッチングコンポーネントおよび/またはドライバ回路を含むことができる。スイッチングコンポーネントはドライバ回路をオン/オフするために使用することができ、それによってダイオードダイ902を制御する。いくつかの実装形態においては、制御回路903は電界効果トランジスタ、抵抗、またはコンデンサのうちの少なくとも1つを含む。制御回路903はダイオードダイ902と共にパッケージされるので、制御回路の分布インダクタンスのようなインダクタンスは、ダイオードダイ902の応答時間への影響を低減するように構成することができる。
【0060】
いくつかの実施形態において、パッケージ化ダイオード900は、シェルの開口部または透明領域905を少なくとも部分的に覆う保護プレート907を含む。いくつかの実施態様において、保護プレート907は、電磁エネルギービームからの電磁エネルギーの少なくとも98%が通過することを可能にする透明材料を含む。いくつかの実施形態において、シェル904は金属材料を含む。シェル904は、射出成形などの技術を使用して製造することができる。
【0061】
図9Bは、ダイオードダイ902を支持する支持部911を含む、代表的なパッケージ化ダイオード900の他の断面図を示す。ダイオードダイ902の正側(例えば、アノード)は、導電性ワイヤ912を用いて基板901に接続される。導電性ワイヤ912は細く狭いので、電磁エネルギービームが、妨害されることなくシェル904の開口部または透明領域905を通過できるように意図的に配置することができる。ダイオードダイの負側(例えば、カソード)は、支持部911に取り付けられ、ダイオードダイをシステム回路に電気的に接続する。
【0062】
いくつかの実施形態において、支持部911は、ダイオードダイ902から基板901に熱を伝導するための熱伝導性材料を含む。例えば、支持部911は、金属パターンを有するサーメット又はシリコン材料を含むことができる。いくつかの実施態様において、ダイオードダイから基板901に熱を伝導するために、支持部911は、ダイオードダイ902に取り付けられた銅層913を含むことができる。
【0063】
いくつかの実施形態において、基板901は、1つ以上のピンを介してシステム回路(例えば、プリント回路基板)に結合される。
図9Cは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、1つ以上のピン913を介してプリント回路基板912に結合された基板901の一例を示す。プリント回路基板912は、電磁エネルギービーム906が通過することを可能にする穴915を含む。
図9Dは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、1つ以上のピン913を介してプリント回路基板922に結合された基板901の他の例を示す。この実施形態において、電磁エネルギービーム906はプリント回路基板922とは反対の方向に放射される。
【0064】
いくつかの実施形態においては、基板901がシステム回路上に表面実装される。現在、基板をプリント回路基板に結合するために金属ワイヤを溶接するには、通常、手作業が必要である。表面実装技術を使用して、基板は金属の薄い層を介して自動的にプリント回路基板に結合されることができ、製造プロセスにおける手作業の労力の量を低減する。
図9E〜
図9Fは、本開示の技術の実施形態に従って構成されたプリント回路基板(912、922)上に表面実装されたパッケージ化ダイオード900の2つの例を示す。
【0065】
図9Gは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、他の代表的なパッケージ化ダイオード950を示す。パッケージ化ダイオード950は、基板901の反対側に1つ以上の制御回路コンポーネント953を含む。制御回路コンポーネントを基板901の反対側に配置することによって、制御回路コンポーネント953と対応するダイオードダイ902との間の距離を減少させることができ、それに応じて分布インダクタンスを減少させることができる。いくつかの実施形態において、パッケージ化ダイオード950は、基板901の反対側の制御回路コンポーネント953を保護するためのグルー955(例えば、UVグルー:ultra−violet glue)を含む。
【0066】
図9A〜9Bに示す実施形態のパッケージングプロセスは、以下のステップを含むことができる:
【0067】
ステップ1.a:表面実装技術(SMT)を用いて、制御回路を基板上に配置する。
【0068】
ステップ1.b:ダイボンディング技術を用いて、銅層を支持部に結合する。このステップは、支持部自体が熱伝導性材料を含む場合には省略することができる。
【0069】
ステップ1.c:ダイボンディング技術を用いて(例えば、導電性グルーを用いて)ダイオードダイのカソードを支持部に結合する。
【0070】
ステップ1.d:ワイヤボンディング技術を用いて(例えば、導電性ワイヤを介して)ダイオードダイのアノードを支持部に接続する。
【0071】
ステップ1.e:ダイオードダイの発光面がシェルの開口部または透明領域と並ぶように、表面実装技術を用いて支持部を基板上に配置する。
【0072】
ステップ1.f:表面実装技術を用いてシェルを基板上に配置する。
【0073】
図10Aは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、他の代表的なパッケージ化ダイオード1000を示す。この実施形態において、パッケージ化ダイオード1000は、ダイオードダイ1002を支持するための複数のヒートシンク1001a、1001bを含む。ヒートシンク1001a、1001bはまた、ダイオードダイ1002から基板1001へと熱を伝達する。ダイオードダイ1002の正側(例えば、アノード)は第1のヒートシンク1001aに取り付けられ、ダイオードダイ1002の負側(例えば、カソード)は、第2のヒートシンク1001bに取り付けられる。
【0074】
いくつかの実施形態において、第1のヒートシンク1001aは第2のヒートシンク1001bよりも長さが短い。1つの有利な態様では、ヒートシンクの異なる長さは電磁エネルギービーム1006がシェル1004の開口部または透明領域を通過することを可能にする。例えば、
図10Aに示されるように、放射領域1008はダイオードダイの一方の側(例えば、正の側)により近い。放射領域1008をより短いヒートシンク1001aに向かって配置することによって、ダイオードダイ1002からの電磁エネルギービーム1006は、シェル1004の開口部または透明領域を通過することができる。他の有利な態様では、ヒートシンクの異なる長さはより容易な製造プロセスを可能にする。例えば、
図10Bに示すように、複数のダイオードダイ1012をヒートシンク材料1011の層上に配置することができる。複数のダイオードダイ1012の負側をヒートシンク材料1011の層に結合して、複数のダイオードダイ1012の発光領域を上向きにすることができる。次いで、ヒートシンク材料1013の複数のピースを、ダイオードダイ1012のペアの上に配置することができる。アセンブリ1010は、対応する複数のヒートシンクによって支持される複数の個々のダイオードダイを得るために、長い複数のライン1014a、1014b、1014cに切断することができる。ダイオードダイ1012の下のヒートシンク材料1011の層とダイオードダイ1012の上のヒートシンク材料1013の両方を同時に切断して、両側のヒートシンクの切断端を平らにすることができ、それによって、ヒートシンクが基板上に配置された後に、電磁エネルギービームを基板に対してほぼ垂直に放射することができることに留意されたい。
【0075】
いくつかの実施形態において、銅または他の導電性材料をヒートシンクに含めることができる。ヒートシンクは2つの機能を果たす事ができる。すなわち、ダイオードダイを基板に電気的に接続する機能と、ダイオードダイから生成される熱を基板に伝導する機能とである。
【0076】
いくつかの実施形態において、電磁エネルギービーム1006はある発散角を有する。従って、ダイオードダイの正側に結合されるヒートシンクは、電磁エネルギービーム1006を妨害することを回避するために溝を必要とすることがある。
図10Cは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、ダイオードダイ1002の正側に結合された代表的なヒートシンク1022の側面図を示す。この実施形態において、ヒートシンク1022は溝1021を含む。溝1021は、ダイオードダイから放射された電磁エネルギービーム1006がシェルの開口部または透明領域を通過できるように配置される。いくつかの実施形態においては、ダイオードの負側に結合されるヒートシンクは、製造プロセスを簡略化することができるように、溝を含まない。
【0077】
いくつかの実施形態において、基板1001が1つ以上のピンを介してシステム回路(例えば、プリント回路基板)に結合される。
図10Dは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、1つ以上のピン1033を介してプリント回路基板1032に結合された基板1001の一例を示す。プリント回路基板1032は、電磁エネルギービーム1006が通過することを可能にする穴1035を含む。
図10Eは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、1つ以上のピン1033を介してプリント回路基板1042に結合された基板1001の他の例を示す。この実施形態においえは、電磁エネルギービーム1006がプリント回路基板1042とは反対の方向に放射される。
【0078】
いくつかの実施形態において、基板1001はシステム回路上に表面実装される。上述したように、基板をプリント回路基板に結合するために金属ワイヤを溶接するには、通常、手作業が必要である。表面実装技術を使用して、基板は金属の薄い層を介して自動的にプリント回路基板に結合されることができ、製造プロセスにおける手作業の労力の量を低減する。
図10F〜
図10Gは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、プリント回路基板(1032、1042)上に表面実装されたパッケージ化ダイオード1000の2つの例を示す。
【0079】
ダイオードダイは、光ビームを同じ方向または異なる方向に放射するように位置付けることができる。例えば、
図9Aおよび
図10Aに示すように、放射された光線は基材に対して概ね垂直(例えば、90° ± 5°)であり得る。
図11A〜
図11Bは本開示の実施形態に従って構成された様々な構成を示しており、ダイオードダイが、基板に対して概ね平行(0° ± 5°)な光線を放射することを可能にする。
【0080】
図11Aに示すように、ダイオードダイ1102から放射された光がシェルの開口部1105から出ることができるように、支持部1103はダイオードダイ1102の下に位置付けることができる。あるいは
図11Bに示されるように、ダイオードダイ1102および他の構成要素はより大きな支持部1104を介して基板1101に結合され得る。いくつかの実施形態において、より大きな支持部1104は基板1101の一部である。例えば、支持部1104を形成するために、基板1101の形状は中央で部分的に隆起している。
図11Cに示される他の例では、反射コンポーネント1106が、ダイオードダイ1102からの光ビームを反射し、基板1101に対して概ね垂直(例えば、90° ± 5°)である対応する出射光ビームを生成するように配置される。
【0081】
上述のパッキング技術は、複数のダイオードダイを単一のパッケージングされたコンポーネントにパッケージングするために使用することができる。複数のダイオードダイを一緒にパッケージングすることによって、隣接するダイオードダイ間の小さい適切な距離を達成することができ、パッケージ化コンポーネントおよび対応する光学部品のよりコンパクトなデザインをもたらす。さらに、このデザインは、インダクタンスを低減することもできる。従って、狭いパルス信号に対するインダクタンスの影響を軽減することができる。
【0082】
図12Aは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、複数のダイオードダイを含む代表的なパッケージ化(された)コンポーネント1200を示す。この実施形態において、個々のダイオードダイ1202が対応する支持部1203によって支持される。ダイオードダイ1202は、シェル1204の透明保護プレート1207を介して複数の光ビームを放射するように配置される。いくつかの実施形態において、パッケージ化コンポーネント1200は、基板上に配置され、前記基板によって支持された1つ以上の制御回路コンポーネント1205を含み、それぞれが対応するダイオードダイ1202を制御するように構成される。シェル1204は、ダイオードダイ1202および制御回路コンポーネント1205の両方を囲むように配置される。
【0083】
多くの実施形態において、パッケージ化コンポーネントおよびコリメータモジュール(例えば、レンズ)はコリメータモジュールが広範囲の角度にわたってビームを方向付けることができるように、一緒に組み立てられる。従って、複数のダイオードダイを基板上に配置する場合、コリメータモジュールの焦点面を考慮することが望ましい。例えば、複数のダイオードダイは、コリメータモジュールの焦点面に対応する湾曲面上に位置付けることができる。
【0084】
図12Bは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、複数のダイオードダイを含む、他の代表的なパッケージ化コンポーネント1250を示す。この実施形態において、制御回路コンポーネントが基板1201の反対側に配置される。各ダイオードダイ1202は、対応する制御回路コンポーネント1205を、基板の下に配置された状態で有する。このことにより、ダイオードダイ1202と、対応する制御回路コンポーネント1205との間の距離を最小限にすることができ、その結果、分布インダクタンスを低減することができる。
【0085】
図13Aは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、コリメータモジュールの焦点面を考慮するように設計されたダイオードダイの代表的な構成を示す。この実施形態において、3×3ダイオードダイアレイが共にパッケージされる。ダイオードダイ1302a〜1302iは、対応する支持部1303を介して基板1301によって支持される。ダイオードダイ1302a〜1302cはアレイ内の第1の行を形成し、ダイオードダイ1302d〜1302fはアレイ内の第2の行を形成し、ダイオードダイ1302g〜1302iは、アレイ内の第3の行を形成する。複数のダイオードダイの放射面がコリメータモジュールの焦点面に対応する湾曲面1305上に配置されるように、複数の支持部1303は異なる高さを有する。
【0086】
図13Bは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、コリメータモジュールの焦点面を考慮するように設計された他の代表的な構成を示す。この実施形態において、パッケージ化コンポーネントが、複数の電磁エネルギービームの経路内に配置された複数のマイクロレンズ1308を備える。複数のマイクロレンズ1308が、コリメータモジュールの焦点面1309に対応する複数の屈折電磁エネルギービームを生成する。例えば、マイクロレンズ1308は、シェル1304の開口部または透明領域の少なくとも一部を覆う透明保護カバー1307と一体化することができる。電磁エネルギービーム1306は、コリメータモジュールの焦点面1309に対応して屈折される。
【0087】
図14Aは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、複数のダイオードダイを含む、他の代表的なパッケージ化コンポーネント1400を示す。この実施形態において、パッケージ化コンポーネントが、ダイオードダイ1402を支持する複数のヒートシンク1403を含む。隣接するダイオードダイ1402は、複数のヒートシンク1403のうちの1つまたは複数を介してシステム回路に電気的に接続される。いくつかの実施態様においては、ヒートシンク1403の厚さを使用して、隣接するダイオードダイ1402間の距離を制御することができる。
【0088】
また、パッケージ化コンポーネントは、複数のダイオードダイ1402に対応する複数の非導電性要素1407(ダミー部品と呼ばれることもある)を含む。ダミー部品1407は複数のヒートシンク1403の間に、ダイオードダイ1402から距離を置いて配置され、以下に説明するように、パッケージ化部分の製造を容易にする。
【0089】
図14Aに示す実施形態のパッキングプロセスは、以下のステップを含むことができる:
【0090】
ステップ2.a:ダイオードダイおよびダミー部品を第1のヒートシンクに取り付ける。
【0091】
ステップ2.b:ダイオードダイおよびダミー部品に第2のヒートシンクを取り付ける。
【0092】
ステップ2.c:別のダイオードダイおよびダミー部品を第2のヒートシンクに取り付ける。
【0093】
ステップ2.bおよび2.cを繰り返して、アセンブリ内の複数のダイオードダイを得る。次いで、アセンブリは所望の形状に切断される(例えば、レーザ切断または水切断を使用)。いくつかの実施形態において、ダミー部品は絶縁体を含む。例えば、ダミー部は、セラミック材料を含むことができる。いくつかの実施形態において、ダミー部品と対応するダイオードダイとの間の距離は、50μm〜150μmの範囲内である。ダミー部品の厚さは一般に、対応するダイオードダイの厚さと同じであるため、ダミー部品は切断力の一部を分散させて、ダイオードダイに対する潜在的な損傷を最小限にすることができる。
【0094】
図14Aに示す実施形態において、ヒートシンク1403の各々は、個々のダイオードダイ1402に接続された導電性要素1406を含む。個々のダイオードダイを制御するために、制御回路1408は、導電性要素1406を介して、他のダイオードダイとは独立して、個々のダイオードダイに動作可能に結合される。従って、ダイオードダイ1402は互いに独立して動作することができる(例えば、1つのダイオードダイをオンにし、残りのダイオードダイをオフのままにすることができる)。
【0095】
図14Bは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、複数のダイオードダイを含む、他の代表的なパッケージ化コンポーネント1450を示す。この実施形態では、制御回路1408が基板1401の反対側に配置される。各ダイオードダイ1402は、対応する制御回路1408を、基板の下に配置された状態で有する。このことにより、ダイオードダイと対応する制御回路コンポーネントとの間の距離を最小限にすることができ、その結果、分布インダクタンスを低減することができる。ヒートシンク1403の各々が導電性要素1406を含み、導電性要素1406が、個々のダイオードダイに接続され、ダイオードダイの独立した制御を可能にすることに留意されたい。
【0096】
図14Cは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、複数のダイオードダイを含む、他の代表的なパッケージ化コンポーネント1480を示す。この実施形態において、ヒートシンク1413は導電性である。従って、全てのダイオードダイが互いに電気的に接続され、単一の制御回路1408によって均一に制御することができる(例えば、全てのダイオードダイを同時にオン/オフすることができる)。
【0097】
図15Aは、パッケージ化コンポーネントにおけるダイオードダイの代表的な構成を示す。
図13Aに示した実施形態と同様に、この実施形態においては、複数のダイオードダイの放射面が、コリメータモジュールの焦点面と相対的な湾曲面1509上に配置されるように、複数のヒートシンク1503が異なる高さを有する。
【0098】
図15Bは、コリメータモジュールの焦点面を考慮するように設計されたダイオードダイの、他の代表的な構成を示す。この実施形態において、パッケージ化コンポーネントは複数のマイクロレンズ1508を備える。マイクロレンズ1508は、複数の電磁エネルギービームの経路内に配置され、コリメータモジュールの焦点面1509に対応する複数の屈折電磁エネルギービームを生成する。例えば、マイクロレンズ1508は、シェル1504の開口部または透明領域の少なくとも一部を覆う透明保護カバー1507と一体化することができる。電磁エネルギービーム1506は、コリメータモジュールの焦点面1509に対応して屈折される。
【0099】
図15Cは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、複数のダイオードダイのさらに他の代表的な構成を示す。この実施形態において、複数のダイオードダイが基板1501上に、非平行に並んで配置される。この位置付けは、複数のダイオードダイからの複数の電磁エネルギービーム1531a、1531b、1531cが互いに平行でないように行われる。
図15Dは、
図15Cのダイオードダイの、対応する上面図を示す。いくつかの実施態様において、
図15Dに示すように、ダイオードダイ1541は、電磁エネルギービーム1531a、1531b、1531cがコリメータモジュール1544の中心1543を通過するように配置される。そして、コリメータモジュール1544は、複数の電磁エネルギービーム1531a、1531b、1531cを一方向に、ビーム1542に集束させる。
【0100】
図15Eは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、対応する制御回路コンポーネントに結合された複数のダイオードダイの、他の代表的な上面図を示す。この実施形態において、複数のダイオードダイ1541a、1541b、1541cは、ダイオードダイからの複数の電磁エネルギービームが互いに平行でないように、非平行に並んで配置される。ダイオードダイは、対応するスイッチングコンポーネント1542a、1542b、1542cおよびドライバ回路1543a、1543b、1543cに接続される。ダイオードダイの各々と、対応する回路(例えば、スイッチングコンポーネントおよびドライバ回路)との間の距離は、分布インダクタンスを低減するために最小化され得る。
【0101】
図3を参照して上述したように、センサシステムはまた、光信号を対応する電気信号に変換するためのマルチユニットレシーバモジュールを含むことができる。
図16は、本開示の技術の実施形態に従って構成された、代表的なマルチユニットレシーバモジュール1600の上面図を示す。マルチユニットレシーバモジュール1600は、基板1601を含む。レシーバモジュールはまた、導電性ワイヤ1603を介して基板1601に結合された、複数の半導体レシーバユニット1602を含む。個々の半導体レシーバユニットは正側にカソードを含み、負側にアノードを含んでよい。
【0102】
個々の半導体レシーバユニット1602は、外部環境内の物体によって反射された光ビームを受け取り、光を電気信号へと変換するように配置される。半導体レシーバユニット1602を正確に位置決めできるようにするために、基板1601は、半導体レシーバユニット1602の適切な位置を示す複数のマーカ1606を含むことができる。いくつかの実施形態において、マルチユニットレシーバモジュール1600が半導体レシーバユニット1602を囲むために、基板1601によって支持される透明保護プレートをさらに含む。あるいは、半導体レシーバユニット1602が正確に位置決めされることを可能にするために、マルチユニットレシーバモジュール1600がウェハレベルでパッケージングされ得る。
【0103】
いくつかの実施形態において、半導体レシーバユニット1602は複数のフォトダイオードを含む。例えば、半導体レシーバユニット1602は、アバランシェフォトダイオードのアレイ(Avalanche PhotoDiode(APD) array)を形成することができる。
【0104】
多くの実施形態において、レシーバモジュールおよびコリメータモジュール(例えば、レンズ)は、コリメータモジュールが外部環境内の1つ以上の物体からの反射ビームをレシーバモジュールへと向けることができるように、一緒に組み立てられる。従って、複数のレシーバユニットを位置決めするときに、コリメータモジュールの焦点面を考慮することが望ましい。例えば、複数の半導体レシーバユニットは、コリメータモジュールの焦点面に対応する湾曲面上またはその近傍に配置されてよい。
【0105】
図17Aは、本開示の技術の実施形態に従った代表的な構成を有する、コリメータモジュールの焦点面1709に対応して配置された半導体レシーバユニットを示す。この実施形態において、セラミック板1703a、1703bの複数の層が基板1701上に配置される。このことによって、複数の半導体レシーバユニット1702を基板1701に対して異なる高さに配置して、コリメータモジュールの焦点面1709に合わせることが可能になる。
【0106】
図17Bは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、コリメータモジュールの焦点面を考慮するように設計された半導体レシーバユニットの、他の代表的な構成を示す。この実施形態において、レシーバモジュールは複数のマイクロレンズ1708を含む。複数のマイクロレンズ1708は、コリメートされた電磁エネルギービームの経路内に配置され、コリメートされた電磁エネルギービームを、コリメータモジュールの焦点面に基づいて屈折させる。例えば、マイクロレンズ1708は、透明な保護カバー1707と一体化することができる。戻り電磁エネルギービーム1706は、コリメータモジュールの焦点面1709に対応して屈折される。
【0107】
いくつかの実施形態において、レシーバモジュールは複数のバンドパスフィルタ1711をさらに含む。個々のバンドパスフィルタ1711は、個々の半導体レシーバユニット1702上に配置され、対応するコリメートされた電磁エネルギービームをフィルタリングする。複数の半導体レシーバユニット1702は一列に配置されてもよいし、アレイ状に配置されてもよい。
【0108】
異なるダイオードダイからの複数の光ビームが同じレシーバユニットによって受け取られた場合、マルチソースエミッタモジュールから放射された複数の光ビームと、マルチユニットレシーバモジュールで受け取られた複数の光ビームとによって、累積誤差が蓄積される可能性がある。正確な信号を得るためには、個々のダイオードダイと個々のレシーバユニットとの間に1対1の対応関係があることが望ましい。
【0109】
いくつかの実施形態において、個々のダイオードダイと個々のレシーバユニットとの間の1対1対応は、ダイオードダイとレシーバユニットとが同じパターンで配置される場合に得られる。いくつかの実施形態において、隣接するダイオードエミッタ間の変位(displacement)が、隣接する半導体レシーバユニット間の変位に比例する場合、1対1対応を得ることができる。ここで、変位(displacement)とは、個々の要素が互いにどのように配置されるか(例えば、ダイオードダイおよびレシーバユニットが配置されるパターン、および個々のダイオードダイおよび/またはレシーバユニット間の距離)を示すベクトル量である。
【0110】
図18Aは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、個々のダイオードダイとレシーバユニットとの間の代表的な対応関係を示す。この実施形態において、各ダイオードダイは、異なるレシーバユニットに対応する。例えば、T
A1とR
A1とが対応し、T
A2とR
A2とが対応する。複数のダイオードエミッタは複数の電磁エネルギービームを同時に、または時分割多重化方式(time multiplexing manner)で放射することができる。
【0111】
いくつかの実施形態において、マルチソースエミッタモジュールおよびマルチユニットレシーバモジュールが、同じ光学モジュールを共用する。例えば、ある光学モジュールは、ソースモジュールからの複数の電磁エネルギービームを複数の出射電磁エネルギービームとして方向付け、そして、外部環境内の1つ以上の物体から反射された反射電磁エネルギービームをレシーバモジュールへ向かって方向付ける。このような場合、2つの隣接するエミッタ(transmitters)間の変位は、2つの隣接するレシーバ間の変位と同じである。例えば、第1の方向W
Tにおける2つの隣接するエミッタの中心間の距離は、同方向W
R(すなわち、W
T=W
R)における2つの隣接するレシーバの中心間の距離と、同じである。同様に、第2の方向H
Tにおける2つの隣接するエミッタの中心間の距離は、同方向H
R(すなわち、H
T=H
R)における2つの隣接するレシーバの中心間の距離と同じである。
【0112】
いくつかの実施形態では、マルチソースエミッタモジュールおよびマルチユニットレシーバモジュールが別々の光モジュールを使用する。例えば、第1の光学モジュールは、ソースモジュールからの複数の電磁エネルギービームを、外部環境内の1つ以上の物体へと向けるように配置される。第2の光学モジュールは、外部環境内の1つ以上の物体から反射された複数の反射電磁エネルギービームを、レシーバモジュールへと向けるように配置される。このような構成においては、2つの隣接するエミッタの中心間の距離と、2つの隣接するレシーバの中心間の距離とが、W
T/W
R=H
T/H
Rという対応関係を有することができる。光学構成に応じて、W
T、W
R、H
T、およびH
Rは、個々のエミッタとレシーバとの間の1対1対応も生成する、様々な方法で対応することができる。
【0113】
より一般的には、複数のエミッタと複数のレシーバとが非規則的な形状に配置される場合、ダイオードエミッタと半導体レシーバユニットとが同じ形状に配置されると、個々の要素間の1対1対応が得られる。いくつかの実施形態において、隣接するダイオードエミッタ間の変位が、隣接する半導体レシーバユニット間の変位に比例する場合、1対1対応を得ることができる。
【0114】
マルチソースエミッタモジュールとマルチユニットレシーバモジュールが別々の光モジュールを使用する場合、
図18Bに示すように、ダイオードエミッタが編成されるパターンは、半導体レシーバユニットが編成されるパターンと同じである。エミッタモジュール1801とレシーバモジュール1802との間の対応は、エミッタモジュール1801を全体として角度βだけ回転させ、隣接する要素間の距離を比によってスケーリングすることによって得ることができる。この比は、別々の光学モジュールの光学特性に基づいて決定される。別々の光学モジュールの光学特性が一般に同じである場合、前記の対応を得るために個々の要素(例えば、ダイオードダイまたはレシーバユニット)を調整する必要はない。
【0115】
エミッタ(transmitters)モジュールとレシーバモジュールが同じ光モジュールを共用する場合、隣接するダイオードエミッタ間の変位は、隣接する半導体レシーバユニット間の変位に比例する。このため、較正処理を簡略化することができ、センサ装置の量産を容易にすることができる。例えば、個々のダイオードダイの間の距離と個々のレシーバユニットの間の距離は、それらが互いに比例することを確実にするように最初に調整することができる。そして、エミッタモジュールとレシーバモジュールの位置を全体として調整して、1対1対応を得ることができる。エミッタモジュールとレシーバモジュールとの間で同じ光モジュールを共用することにより、対応するダイオードダイの位置に基づいて個々のレシーバユニットを調整する必要がなくなる。
【0116】
マルチソースエミッタモジュールおよびマルチユニットレシーバモジュールの製造プロセスは、ダイオードダイおよび半導体レシーバユニットを正確に位置決めできるように慎重に制御することができる。多くの場合、ダイボンディング技術は、表面実装技術と比較して、ダイオードダイおよびレシーバユニットを位置決めするためのより良好な制御および精度を提供する。例えば、導電性ダイアタッチフィルム(conductive die attach film)をダイボンディングプロセスの一部として使用して、ダイオードダイまたは半導体レシーバユニットを対応する基板に取り付けることができる。ダイボンディング技術が依然として要素を位置決めするための十分な精度を提供できない場合には、支持部および/またはヒートシンクを使用して、隣接する要素間の変位を制御することができる。
【0117】
図19Aは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、マルチソース電磁エネルギーエミッタを製造するための方法1900のフローチャートである。方法1900は、ブロック1902において、第1のダイオードダイを第1の支持部の第1側に取り付けることを含む。方法1900はまた、ブロック1904において、第1のダイオードダイと第2のダイオードダイとの間の距離が第1の支持部の厚さに概ね等しくなる(100%±5%)ように、第2のダイオードダイを第1の支持部の反対側に取り付けることを含む。
【0118】
いくつかの実施形態において、前記方法はまた、第1のダイオードの反対側を第2の支持部の側面に取り付けるステップと、第1のダイオードダイと第3のダイオードダイとの間の距離が第2の支持部の厚さに概ね等しくなる(100%±5%)ように、第3のダイオードダイを第2の支持部の反対側に取り付けるステップとを含む。いくつかの実施形態において、該方法は、ダイボンディング技術を使用して、第4のダイオードダイを前記支持部の側面に取り付けるステップをさらに含む。ダイボンディング技術は、第4のダイオードと第1のダイオードとの間の距離を制御する。
【0119】
図19Bは、
図19Aに示された方法に従って製造されたマルチソース電磁エネルギーエミッタの概略図である。この実施形態において、第1のダイオードダイTA2が(例えば、導電性グルーを使用して)第1の支持部1911に取り付けられる。第2のダイオードダイTA3は、第1の支持部1911の反対側に取り付けられる。第1のダイオードダイと第2のダイオードダイとの間の距離W(すなわち、2つのダイオードダイの発光領域間の距離)は、第1の支持部1911の厚さによって制御することができる。
【0120】
次いで、第1のダイオードダイTA2は(例えば、導電性グルーを使用して)第2の支持部1912に取り付けることができる。第3のダイオードダイTA1は、第2の支持部1912の反対側に取り付けられる。再び、第1のダイオードダイTA2と第3のダイオードダイTA1との間の距離(すなわち、2つのダイオードダイの発光領域間の距離)は、第2の支持部1912の厚さによって制御することができる。
【0121】
垂直方向(
図19Bに見られるような)における隣接するダイ間の距離は、ダイボンディング技術を用いて制御することができる。例えば、ダイボンディング技術を用いて、第4のダイオードダイTB2を支持部1911、1912に取り付けることができる。
図14Aを参照して上述したように、第1のダイオードダイTA2と第4のダイオードダイTB2との間にダミー部品、例えばシムまたはオフセット要素を配置して、切断および/または組み立て中に力を分散させることができる。
【0122】
ダイボンディング技術はまた、マルチユニットレシーバモジュール内の半導体レシーバユニットの位置決め精度を提供することができる。あるいは、半導体レシーバユニットが正確に位置決めされることを可能にするために、半導体レシーバユニットはウェハレベルで統合(integrated)され得る。
図20Aは、マルチユニットレシーバモジュール2002のアレイを含むウェハ2001の概略図である。マルチユニットレシーバモジュール2002の各々は、複数の半導体レシーバユニットを含む。
図20Bは、本開示の技術の実施形態に従って構成された、ウェハレベルでパッケージ化されたマルチユニットレシーバモジュール2002の概略図である。マルチユニットレシーバモジュール2002は、基板2001と、複数の半導体レシーバユニット2003とを含む。各半導体レシーバユニット2003は、別個の受取領域2004を有する。いくつかの実施形態において、各半導体レシーバユニット2003はカソードパッドを有し、該カソードパットは、他のカソードパッドから独立した一方の側に配置される。半導体レシーバユニットは、他方の側で同じアノードを共用することができる。
【0123】
上述したように、出射光ビームは
図4A〜
図4Dに示すように、様々なスキャニングパターンを形成することができる。同様に、戻り光ビームは、対応するスキャニング経路を形成することができる。場合によっては、ダイオードダイおよび/または半導体レシーバユニットを規則的な形状に配置することは望ましくないことがある。
図4Dに示すスキャニング経路を例にとると、同じスキャニング経路(例えば、直線)上に複数の半導体レシーバユニットが配置されている場合、該レシーバユニットは同じスキャニング経路を受け取りし、効果的に受け取られる経路の数を減少させる。
【0124】
図21A〜21Bは、受取経路の数が実際のレシーバの数よりも少ないいくつかのシナリオを示す。
図21Aにおいて、9つの半導体レシーバユニットが、規則的な3×3正方形アレイに配置される。スキャン経路の直線区間(tangent)が正方形に対して斜め(例えば、第1の方向2101)である場合、複数のレシーバ(例えば、A1、B2、C3)は同じ経路を受け取り、単一のレシーバとして働く。従って、当該3つのレシーバは、3つの異なる経路を検出する代わりに、同じスキャニング経路を検出する。従って、受け取られたスキャン経路の有効数は、(1)C1、(2)B1およびC2、(3)A1、B2およびC3、(4)A2およびB3、および(5)A3となり、9つから5つへと減少し得る。従って、受信されたデータの密度は影響を受ける。
【0125】
同様に、
図21Bに示すように、スキャン経路の直線区間(tangent)が正方形に対して斜め(例えば、第2の方向2102)である場合、レシーバの実効数は5つへと減少し得る。すなわち、(1)A1、(2)A2およびB1、(3)A3、B2およびC1、(4)B3およびC2、ならびに(5)C3の5つである。場合によっては、レシーバの有効数はさらに減少し得る。
図21C〜21Dは、受け取ったスキャン経路の有効数がさらに減少する場合のいくつかのシナリオを示す。例えば、
図21Cに示すように、スキャン経路の直線区間(tangent)が正方形の第1の側に平行である(例えば、第3の方向2103)場合、受け取ったスキャン経路の有効数は3つへと減じられる。すなわち、(1)A1、A2、およびA3、(2)B1、B2、およびB3、ならびに(3)C1、C2、およびC3の3つである。同様に、スキャン経路の直線区間(tangent)が正方形の第2の側に平行である(例えば、第4の方向2104)場合、レシーバの有効数は、(1)A1、B1、C1、(2)A2、B2、C2、および(3)A3、B3、C3の3つへと減じられる。
【0126】
図22Aは、実際のレシーバが正多角形に対応するように配置される場合に、レシーバの有効数が減少する他のシナリオを示す。スキャン経路の直線区間(tangent)が第1の方向2201に平行である場合、レシーバの実際の数は8であるが、レシーバの有効数は4つへと減じられる。すなわち、(1)R2、R3、(2)R1、R4、(3)R5、R8、および(4)R6、R7の4つである。一般に、N個の頂点を有する凸多角形(すなわち、N個のレシーバ)の場合、Nが奇数であるとき、有効なレシーバの最小数は(N+1)/2である。Nが偶数である場合、有効なレシーバの最小数はN/2である。
【0127】
上記の観察に基づいて、ダイオードダイおよび/または半導体レシーバユニットを、以下の基準を使用して位置決めできる(例えば、最適に位置決めできる):
【0128】
(1)全ての要素(例えば、ダイオードダイ又は半導体レシーバユニット)が円上に配置される。
【0130】
(3)隣接する要素から凸多角形の中心まで延在する線によって形成される角度が、互いに異なる。例えば、
図22Bに示すように、θ
2≠θ
1≠θ
Nである。
【0131】
いくつかの実施形態において、4つの要素のうちの2つを接続することによって形成される線の少なくとも一部が互いに平行でないように、要素を配置することによって、ダイオードダイまたは半導体レシーバユニットを位置決めする(例えば、最適に位置決めする)ことができる。例えば、
図22Cに示されるように、4つの要素のうちの2つを接続することによって形成されるすべての線(例えば、2202a、2202b、2202c、2202d)は、互いに平行ではない。このようにして、
図22Aに示した場合に比べて、有効なレシーバの数を増やすことができる。
【0132】
上述した1対1の対応を得るためにエミッタモジュール及びレシーバモジュールを較正することも、製造プロセスの重要な態様であり得る。いくつかの実施形態において、エミッタモジュールが最初に較正され、次いで、レシーバモジュールが較正され、上述の1対1の対応を得るように調整される。いくつかの実施形態において、レシーバモジュールが最初に較正され、次いで、エミッタモジュールが較正され、上述の1対1の対応を得るように調整される。いくつかの実装形態においては、エミッタモジュールおよびレシーバモジュールの両方を同時に較正および調整して、製造プロセスに柔軟性を持たせることができる。
【0133】
図23は、本開示の技術の実施形態に従った、電磁エネルギーセンサを較正するための方法2300のフローチャートである。センサは上記の実施形態のいくつかで説明したように、エミッタモジュール、レシーバモジュール、およびコリメータモジュールを含む。方法2300は、ブロック2302において、良好なコリメーション品質を得るためにエミッタモジュールの位置を調整することを含む。該方法はまた、ブロック2304において、レシーバモジュール内の個々の半導体レシーバユニットがエミッタモジュール内の個々のダイオードと1対1の対応関係を形成するように、レシーバモジュールの位置を調整することを含む。エミッタモジュール内のダイオードは固定されていてもよいし、個別に調整可能であってもよい。同様に、レシーバモジュール内の半導体レシーバユニットは固定されていてもよいし、個別に調整可能であってもよい。
【0134】
ダイオードダイからの電磁エネルギービームがコリメータモジュールによってより効果的にコリメートされる場合、各ダイオードダイからの電磁エネルギービームによって形成される光スポットはより小さくなる。良好なコリメーション品質を達成するエミッタモジュールの位置を得るために、各ダイオードダイによって形成される光スポットを、赤外線カメラなどの機器を使用して観察し、測定することができる。スポットの直径がその最小値に達すると、エミッタモジュールが最適な位置にあると決定することができる。
【0135】
図24A〜
図24Bは、
図23に示した方法2300による代表的な較正プロセスを示す。
図24Aは、本開示の技術の実施形態による、エミッタモジュール2402を調整するための代表的なプロセスを示す。エミッタモジュール2402は最初に、良好なコリメーション品質を達成するために選択された(例えば、最適な)位置に配置されるように調整される。典型的には、エミッタモジュール2402を調整することによって、ダイオードダイの小さな光スポットを得ることができ、前記の調整は、個々のダイオードとコリメータモジュールの軸との間の距離の合計が、少なくともほぼ最小化され、個々のダイオードとコリメータモジュールの焦点面との間の距離の合計が少なくともほぼ最小化されるように行われる。
【0136】
いくつかの実施形態において、エミッタモジュール2402の位置を調整することは、基準点とコリメータの軸(例えば、Z軸)との間の距離が少なくともほぼ最小化されるように、エミッタモジュール2402を水平方向(例えば、X方向および/またはY方向など、基板平面に平行な方向)に移動させることを含み、それによって、各ダイオードダイの光スポットの面先を減じる。較正プロセスを簡略化しながら、すべてのダイオードと、コリメータモジュールの軸との間の距離を最小化できるように、基準点は、典型的にはエミッタモジュール2402の中心にあるように選択される。例えば、基準点は、エミッタモジュール2402の中心に位置する基準ダイオードとすることができる。また、基準点はエミッタモジュールの幾何学的中心であってもよく、または別の(例えば、中心から外れた)位置を有し得る。光スポットのサイズをさらに低減するために、基準点が調整された後、個々のダイオードとコリメータモジュールの焦点面との間の距離の合計が少なくともほぼ最小化されるように、エミッタモジュール2402がコリメータの軸(例えば、Z軸)に沿って移動される。いくつかの実装形態において、良好なコリメーション品質のため、個々の光スポットがその最小サイズに達することを可能にするために、エミッタモジュール2402を1つ以上の軸(例えば、X/Y/Z軸)の周りで回転させることもできる。
【0137】
いくつかの実装形態において、測定が基準ダイオードの光スポットに対して実行される。水平方向および/またはコリメータの軸に沿ってエミッタモジュールを調整した後に、基準ダイオードの光スポットがその最小直径、面積、または他の関連する寸法に達すると、エミッタモジュール2402が良好なコリメーション品質のために最適な位置に配置されていると決定することができる。いくつかの実装形態において、1つ以上のダイオードダイ(例えば、基準点または基準ダイオードの周りのいくつかのダイオードダイ)の光スポットを測定することができる。複数の光スポットの面積が概して同一であるか、または互いに比較的小さい範囲内(例えば、0.8×平均光スポット面積〜1.2×平均光スポット面積)である場合、エミッタモジュール2402は、良好なコリメーション品質のために最適な位置に配置されていると決定することができる。
【0138】
いくつかの実施形態において、エミッタモジュール2402とコリメータモジュールとが一緒に組み立てられた場合に、エミッタモジュール2402内の個々のダイオードと、コリメータモジュールの軸との間の距離の合計が少なくともほぼ最小化され、それによって較正プロセスの複雑さを減じるように、コンポーネントの機械的構造を設計することができる。そのような機械的構成を使用すれば、光スポットのサイズを減じるために、個々のダイオードとコリメータモジュールの焦点面との間の距離の合計が少なくともほぼ最小化されるように、エミッタモジュール2402をコリメータの軸(例えば、Z軸)に沿って調整するだけでよくなる。
【0139】
図24Bは、レシーバモジュール2404を調整するためのプロセスの例を示す。
図24Bでは、レシーバモジュール2404内の個々の半導体レシーバユニットがエミッタモジュール2402内の個々のダイオードと1対1の対応関係を形成するように、レシーバモジュール2404が調整される。いくつかの実施形態において、個々の半導体レシーバユニットとコリメータモジュールの軸(例えば、Z軸)との間の距離が少なくともほぼ最小化されるように、エミッタモジュール2402に対するレシーバモジュール2404の位置を調整することによって、前記1対1の対応関係が得られる。
【0140】
較正プロセスを簡略化するために、レシーバモジュール2404の基準点を使用して、1対1の対応を得ることを容易にすることもできる。基準点は、レシーバモジュール2404の中心に位置する基準半導体レシーバユニットとすることができる。基準点はまた、レシーバモジュール2404の幾何学的中心であってもよい。例えば、レシーバモジュール2404の基準点がエミッタモジュール2402の基準点に位置合わせされることを可能にするため、基準点とコリメータの軸(例えば、Z軸)との間の距離が少なくともほぼ最小化されるように、レシーバモジュール2404を、水平方向(例えば、Xおよび/またはY方向など、基板平面に平行な方向)に移動することができる。次いで、半導体ユニットとダイオードダイとの間の1対1の対応関係を得るために、個々の半導体レシーバユニットとコリメータモジュールの焦点面との間の距離の合計が少なくともほぼ最小化されるように、レシーバモジュール2404をコリメータモジュールの軸(例えば、Z軸)に沿って移動してよい。
【0141】
いくつかの実施形態において、レシーバモジュール2404内の個々の半導体レシーバユニットがエミッタモジュール2402内の個々のダイオードにより密接に対応するように、レシーバモジュールを1つ以上の軸(例えば、X/Y/Z軸のうちの1つまたは複数)の周りでさらに回転させることができる。いくつかの実施形態において、エミッタモジュール2402の位置の調整が、レシーバモジュール2404を回転させる前に実行される。
【0142】
個々の半導体レシーバユニットと個々のダイオードダイとが1対1の対応関係を形成するかどうかを決定するために、半導体レシーバユニットによって受け取られる光の量が測定され得る。個々の半導体レシーバユニットによって受け取られる光の量が概して同じであり、所定の閾値以上である場合、レシーバモジュール2404内の個々の半導体レシーバユニットは、エミッタモジュール2402内の個々のダイオードに対応する最適な位置に配置されていると決定することができる。例えば、すべての半導体レシーバユニット(または半導体レシーバユニットの選択されたサブセット)によって受け取られる光の量が所定の閾値以上となるように、レシーバモジュール2404の位置を調整することができる。いくつかの実装形態において、個々のレシーバユニットによって受け取られる光の量が概して同じであるか、または比較的小さい範囲内(例えば、0.8×平均光量〜1.2×平均光量)となるように、レシーバモジュール2404の位置を調整することができる。いくつかの実装形態において、半導体レシーバユニット間の受け取られる光の量の分散が小さい範囲内に入るように、レシーバモジュール2404の位置をさらに調整することができる。
【0143】
図25は、本開示の技術の実施形態に従った、個々のダイオードダイと半導体レシーバユニットとの間の正確な対応を得るために電磁エネルギーセンサを較正するための方法2500のフローチャートである。いくつかの実施形態の文脈で上述したように、該センサは、エミッタアセンブリ、コリメータモジュール、およびレシーバアセンブリを含む。該方法2500は、ブロック2502において、レシーバアセンブリに含まれる複数の半導体レシーバユニットからレシーバアセンブリの基準ユニットを選択することを含む。該方法2500は、ブロック2504において、レシーバアセンブリに含まれる複数のダイオードからエミッタアセンブリの基準ダイオードを選択することを含む。また、該方法2500は、ブロック2506において、レシーバアセンブリの基準ユニットがエミッタアセンブリの基準ダイオードと協調する(aligns with)ように、レシーバアセンブリの位置を調整することを含む。該方法2500はさらに、ブロック2508において、レシーバアセンブリ内の個々の半導体レシーバユニットとエミッタアセンブリ内の個々のダイオードとの間の対応を得るために、レシーバアセンブリを軸の周りに回転させることを含む。前記軸は、レシーバアセンブリの基準ユニットを通過する。
【0144】
いくつかの実施形態において、レシーバアセンブリの基準ユニットは、レシーバユニットの中心に配置された半導体レシーバユニットである。エミッタアセンブリの基準ダイオードは、エミッタアセンブリの中心に配置されたダイオードである。
【0145】
いくつかの実施形態において、前記方法は、複数のダイオードからの複数の電磁エネルギービームが特定の位置にスポットを形成するように、エミッタアセンブリの位置を調整することを含む。前記スポットは赤外線カメラの等の装置を用いて観察し、測定することができる。前記スポットの位置およびサイズは、エミッタアセンブリがうまく較正されたかどうかを決定するための指標とすることができる。例えば、いくつかの実施形態において、スポットの直径が所定の閾値以下の時に、エミッタの較正を完了とする。
【0146】
いくつかの実施形態において、エミッタアセンブリの位置調整は、レシーバアセンブリの位置調整の前に実行される。いくつかの実装形態において、エミッタアセンブリの位置調整は、以下のステップを含む。
‐基板平面に平行な水平方向の少なくとも1つの軸(例えば、
図24AのX軸および/またはY軸)に沿ってエミッタアセンブリを移動させるステップ、
‐エミッタの基板平面に垂直な垂直軸(例えば、
図24AのZ軸)に沿ってエミッタアセンブリを移動させるステップ、および、
‐複数のダイオードがコリメータモジュールの焦点面に対して位置決めされるように、水平方向の少なくとも1つの軸(例えば、
図24AのX軸および/またはY軸)に沿ってエミッタアセンブリを回転させるステップ。
【0147】
いくつかの実施形態では、エミッタアセンブリの位置調整はさらに、複数のダイオードからの複数の電磁エネルギービームによって形成されるスポットが特定の位置に位置するように、エミッタアセンブリを垂直軸(例えば、
図24AのZ軸)の周りで回転させることを含む。
【0148】
いくつかの実施形態では、レシーバアセンブリの位置調整は、レシーバアセンブリの基準ユニットがエミッタアセンブリの基準ダイオードと協調する(aligns with)ように、レシーバアセンブリを基板平面に平行な水平方向(例えば、
図24Bに示されるようなX方向および/またはY方向)に移動させることを含む。
【0149】
また、いくつかの実施形態において、レシーバアセンブリの位置調整は、以下のステップを含む。
‐レシーバアセンブリを、レシーバの基板平面に垂直な垂直軸(例えば、
図24Bに示されるようなZ軸)に沿って移動させるステップ、および、
‐複数の半導体レシーバユニットがコリメータモジュールの焦点面に対して位置決めされるように、レシーバアセンブリを水平方向の少なくとも1つの軸(例えば、
図24Bに示されるようなX軸および/またはY軸)の周りで回転させるステップ。
次いで、レシーバアセンブリはレシーバアセンブリの基準点を通る垂直軸(例えば、
図24BのZ軸)の周りで回転され得る。
【0150】
本開示の技術の1つの有利な態様において、開示した技術は、複数の電磁ビームを放射し、複数の戻り信号を検出することが可能なオプトエレクトロニック・スキャニング装置を提供することができる。開示した技術は、より密度が高く、より均一に(evenly)分散された空間データの収集を可能にし、それによって、ローカルな安全規制に準拠しながら、広い検出範囲を提供する。
【0151】
本開示の技術の他の有利な態様において、開示された技術によって、パッケージ化されたダイオードコンポーネントのインダクタンスが、ダイオードの応答時間に与える影響の低い適切なものとなる。関連する製造方法は前記コンポーネントの自動組み立てを可能にし、それによって、製品のコストおよび製造時間が減じられる。
【0152】
図26は、本開示の技術の様々な部分(例えば、第1のコントローラ171および/または第2のコントローラ172)を実装するために利用可能なコンピュータシステムまたは他の制御装置2600のアーキテクチャの一例を示すブロック図である。
図26において、コンピュータシステム2600は相互接続2625を介して接続された1つ以上のプロセッサ2605およびメモリ2610を含む。相互接続2625は、適切なブリッジ、アダプタ、またはコントローラによって接続された、任意の1つ以上のセパレートな物理的バス、ポイントツーポイント接続、またはその両方を表すことができる。従って、相互接続2625はたとえば、システムバス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、HyperTransport、またはISA(Industry Standard Architecture)バス、SCSI(Small Computer System Interface)バス、USB(Universal Serial Bus)、IIC(I2C)バス、または、「Firewire」と呼ばれることもある、Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)標準674バスを含むことができる。
【0153】
プロセッサ2605は、例えばホストコンピュータの全体的な動作を制御する中央処理装置(CPU)を含むことができる。特定の実施形態において、プロセッサ2605がメモリ2610に格納されたソフトウェアまたはファームウェアを実行することによって、これを達成する。プロセッサ2605は1つ以上のプログラマブル汎用または専用マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、プログラマブルコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)など、またはそのようなデバイスの組合せとすることができ、またはそれらを含むことができる。
【0154】
メモリ2610はコンピュータシステムのメインメモリとすることができ、またはそれを含むことができる。メモリ2610は、任意の適切な形態のランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリなど、またはそのようなデバイスの組合せを表す。使用時に、メモリ2610は一組の機械語命令を含み得る。この機械語命令は、プロセッサ2605によって実行されると、本開示の技術の実施形態を実施するためのオペレーションを、プロセッサ2605に実行させる。
【0155】
また、(オプションの)ネットワークアダプタ2615が、相互接続2625を介してプロセッサ2605に接続されている。ネットワークアダプタ2615はコンピュータシステム2600に、ストレージクライアントおよび/または他のストレージ・サーバなどのリモートデバイスと通信する能力を提供し、たとえば、イーサネット(登録商標)アダプタまたはファイバーチャネル(Fiber Channel)アダプタとすることができる。
【0156】
本明細書で説明される実施形態のいくつかは方法またはプロセスの一般的な文脈で説明され、方法またはプロセスは1つの実施形態ではネットワーク環境でコンピュータによって実行される、プログラムコードなどのコンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータ可読媒体で実施されるコンピュータプログラム製品によって実装され得る。コンピュータ可読媒体は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、コンパクト・ディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)などを含むが、これらに限定されない、取り外し可能および取り外し不可能な記憶装置を含むことができる。従って、コンピュータ可読媒体は、非一時的記憶媒体を含むことができる。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか、または特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含むことができる。コンピュータまたはプロセッサで実行可能な命令、関連するデータ構造、およびプログラムモジュールは、本明細書で開示される方法のステップを実行するためのプログラムコードの例を表す。そのような実行可能命令または関連するデータ構造の特定のシーケンスは、そのようなステップまたはプロセスで説明される機能を実装するための対応する動作の例を表す。
【0157】
開示された実施形態のいくつかは、ハードウェア回路、ソフトウェア、またはそれらの組合せを使用して、デバイスまたはモジュールとして実装することができる。例えば、ハードウェア回路実装は例えば、プリント回路基板の一部として集積化された個別のアナログおよび/またはデジタルコンポーネントを含むことができる。代替的に、または追加的に、開示されたコンポーネントまたはモジュールは、特定用途向け集積回路(ASIC)として、および/またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)デバイスとして実装することができる。いくつかの実装形態は追加的にまたは代替的に、本出願の開示された機能に関連するデジタル信号処理の動作上の必要性のために最適化されたアーキテクチャを有する特殊化されたマイクロプロセッサであるデジタル信号プロセッサ(DSP)を含むことができる。同様に、各モジュール内の様々なコンポーネントまたはサブコンポーネントは、ソフトウェア、ハードウェア、またはファームウェアで実装することができる。モジュール内のモジュールおよび/またはコンポーネント間の接続性はインターネット、有線、または適切なプロトコルを使用する無線ネットワークを介する通信を含むが、これらに限定されない、当技術分野で知られている接続性方法および媒体のいずれか1つを使用して提供され得る。
【0158】
本開示は多くの仕様を含むが、これらは任意の発明または特許請求され得るもの範囲に対する限定として解釈されるべきではなく、むしろ、特定の実施形態に特有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈で本特許文献に記載されている特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて実施することもできる。逆に、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴は複数の実施形態で別々に、または任意の適切なサブコンビネーションで実施することもできる。さらに、特徴は特定の組合せで動作するものとして上述され、そのようなものとして最初に請求されてもよいが、請求された組合せからの1つ以上の特徴はいくつかの場合には組合せから切り出されてもよく、請求された組合せは下位組合せまたは下位組合せの変形に向けられてもよい。
【0159】
同様に、動作は特定の順序で図面に描かれているが、これは望ましい結果を達成するために、そのような動作が示されている特定の順序で、または連続した順序で実行されること、または図示されているすべての動作が実行されることを必要とするものとして理解されるべきではない。さらに、本文書に記載される実施形態における種々のシステムコンポーネントの分離は、全ての実施形態においてそのような分離を必要とすると理解されるべきではない。
【0160】
多くの実装および実施例のみが記述され、他の実装、拡張および変形は、本文書に記述および説明されているものに基づいて行うことができる。
【0161】
上記から、開示された技術の特定の実施形態が、例示の目的のために本明細書で説明されたが、技術から逸脱することなく様々な修正がなされ得ることが理解されるのであろう。例えば、前述の議論のいくつかでは発光体が一例として使用されているが、任意の適切なタイプの電磁放射体を様々なセンサシステムに使用することができる。特定の実施形態の文脈で説明された技術の特定の態様は、他の実施形態において組み合わされてもよく、または除去されてもよい。さらに、開示された技術の特定の実施形態に関連する利点を、それらの実施形態の文脈で説明したが、他の実施形態も、そのような利点を示すことができ、すべての実施形態が、本技術の範囲内に入るそのような利点を示す必要はない。従って、本開示および関連する技術は、本明細書に明示的に示されていない、または説明されていない他の実施形態を包含することができる。
【0162】
付記[項目1]パッケージ化された半導体装置であって、
基板と、
前記基板によって支持され、電磁エネルギービームを放射するように配置されたダイオードダイと、
前記ダイオードダイを囲むように前記基板に結合されたシェルであって、前記ダイオードダイから放射された電磁エネルギービームが前記シェルを通過することを可能にする開口部または透明領域を含むシェルと、
を備えた、半導体装置。
[項目2]項目1に記載の半導体装置であって、
前記ダイオードダイを制御する制御回路であって、前記基板によって支持された制御回路をさらに備えた、
半導体装置。
[項目3]項目2に記載の半導体装置であって、
前記シェルは、前記ダイオードダイおよび前記制御回路を囲むように配置された、
半導体装置。
[項目4]項目2に記載の半導体装置であって、
前記ダイオードダイが、前記基板の第1の側によって支持され、
前記制御回路が、前記基板の第2の側によって支持され、
前記第2の側は、前記第1の側とは反対側である、
半導体装置。
[項目5]項目2に記載の半導体装置であって、
前記制御回路が、スイッチングコンポーネントまたはドライバ回路を含む、
半導体装置。
[項目6]項目2に記載の半導体装置であって、
前記制御回路は、電界効果トランジスタ、抵抗、またはコンデンサのうちの少なくとも1つを含む、
半導体装置。
[項目7]項目1に記載の半導体装置であって、
前記基板が、プリント回路基板上に表面実装される、
半導体装置。
[項目8] 項目1に記載の半導体装置であって、
前記ダイオードダイから放射された前記電磁エネルギービームが、前記シェルを直接通過する、
半導体装置。
[項目9]項目1に記載の半導体装置であって、
前記電磁エネルギービームを、前記シェルを通過する出射電磁エネルギービームとして反射するように配置された反射コンポーネントをさらに備える、
半導体装置。
[項目10]項目1に記載の半導体装置であって、
前記シェルの前記開口部または前記透明領域を少なくとも部分的に覆う保護プレートをさらに含み、前記保護プレートは、前記電磁エネルギービームからの電磁エネルギーの少なくとも98%が通過することを可能にする透明材料を含む、
半導体装置。
[項目11]項目1に記載の半導体装置であって、
前記ダイオードダイは、支持部を介して前記基板に結合されている、
半導体装置。
[項目12]項目11に記載の半導体装置であって、
前記電磁エネルギービームが前記シェルの前記開口部または前記透明領域を通過することを可能にするように、
前記ダイオードダイの正側が、導電性ワイヤを使用して前記基板に接続され、
前記ダイオードダイの負側が、前記支持部に取り付けられる、
半導体装置。
[項目13]項目11に記載の半導体装置であって、
前記支持部は、前記ダイオードダイから前記基板に熱を伝導するための熱伝導性材料を含む、
半導体装置。
[項目14]項目12に記載の半導体装置であって、
前記ダイオードダイから前記基板に熱を伝導するために、前記支持部が、前記ダイオードダイに取り付けられた銅層をさらに含む、
半導体装置。
[項目15]項目11に記載の半導体装置であって、
前記支持部が溝を含み、
前記溝は、前記ダイオードダイから放射された電磁エネルギービームが前記シェルの前記開口部または前記透明領域を通過することを可能にするように配置されている、
半導体装置。
[項目16]項目1に記載の半導体装置であって、
複数のヒートシンクをさらに含み、前記ダイオードダイが、前記複数のヒートシンクの間に配置される、
半導体装置。
[項目17]項目16に記載の半導体装置であって、
前記ダイオードダイの正側が第1のヒートシンクに取り付けられ、前記ダイオードダイの負側が第2のヒートシンクに取り付けられる、
半導体装置。
[項目18]項目17に記載の半導体装置であって、
前記第1のヒートシンクは、前記第2のヒートシンクよりも長さが短い、
半導体装置。
[項目19]項目16に記載の半導体装置であって、
前記複数のヒートシンクの間に、前記ダイオードダイから距離をおいて配置された非導電性要素をさらに含む、
半導体装置。
[項目20]項目19に記載の半導体装置であって、
前記非導電性要素が絶縁体を含む、
半導体装置。
[項目21]項目19に記載の半導体装置であって、
前記非導電性要素は、セラミック材料を含む、
半導体装置。
[項目22]項目19に記載の半導体装置であって、
前記非導電性要素の、前記ダイオードダイからの距離が、50μm〜150μmの範囲内である、
半導体装置。
[項目23]項目19に記載の半導体装置であって、
前記非導電性要素の厚さは、前記ダイオードダイの厚さと同じである、
半導体装置。
[項目24]項目16に記載の半導体装置であって、
前記複数のヒートシンクの間に配置される前記ダイオードダイが、複数のダイオードダイのうちの1つである、
半導体装置。
[項目25]項目24に記載の半導体装置であって、
個々のヒートシンクが個々のダイオードダイに接続された導電性要素を含み、
個々のダイオードダイを制御するために、前記基板によって支持された制御回路が、導電性要素を介して、他のダイオードダイとは独立して、個々のダイオードダイに動作可能に結合される、
半導体装置。
[項目26]項目16に記載の半導体装置であって、
前記複数のヒートシンクが導電性である、
半導体装置。
[項目27]電磁エネルギー放射装置であって、
ソースモジュールと、コリメータモジュールとを備えており、
前記ソースモジュールは、
基板と、
基板によって支持された複数のダイオードダイであって、個々の前記ダイオードダイが、電磁エネルギービームを放射するように配置された放射面を含む、複数のダイオードダイと、
シェルであって、前記複数のダイオードダイを囲むように前記基板に結合されたシェルであって、前記複数のダイオードダイから放射された複数の電磁エネルギービームが前記シェルを通過することを可能にする開口部または透明領域を含む、シェルと、
を備えており、
前記コリメータモジュールは、
複数の電磁エネルギービームをコリメートするために複数の電磁エネルギービームの経路内に配置されている、
電磁エネルギー放射装置。
[項目28]項目27に記載の電磁エネルギー放射装置であって、
前記ソースモジュールはさらに、複数のダイオードダイを制御する1以上の制御回路モジュールであって、基板によって支持された制御回路モジュールを備える、
電磁エネルギー放射装置。
[項目29]項目28に記載の電磁エネルギー放射装置であって、
前記シェルが、前記複数のダイオードダイおよび前記1以上の制御回路モジュールを囲むように配置される、
電磁エネルギー放射装置。
[項目30]項目28に記載の電磁エネルギー放射装置であって、
前記複数のダイオードダイが、前記基板の第1の側によって支持され、
前記1以上の制御回路モジュールが、前記基板の第2の側によって支持され、
前記第2の側は、前記第1の側とは反対側である、
電磁エネルギー放射装置。
[項目31]項目27に記載の電磁エネルギー放射装置であって、
前記複数のダイオードダイの放射面が、前記コリメータモジュールの焦点面に対応する湾曲面上に配置される、
電磁エネルギー放射装置。
[項目32]項目31に記載の電磁エネルギー放射装置であって、
前記基板に結合された複数の支持部を更に備え、
個々のダイオードダイが、対応する支持部を介して前記基板に結合され、
前記複数のダイオードダイの放射面が、前記コリメータモジュールの焦点面に対応する湾曲面上に配置されるように、前記複数の支持部が異なる高さを有する、
電磁エネルギー放射装置。
[項目33]項目31に記載の電磁エネルギー放射装置であって、
前記基板に結合された複数のヒートシンクを更に備え、
隣接するダイオードダイが、前記複数のヒートシンクのうちの1つまたは複数を介して互いに接続され、
前記複数のダイオードダイの放射面が、前記コリメータモジュールの焦点面に対応する湾曲面上に配置されるように、前記複数のヒートシンクが異なる高さを有する、
電磁エネルギー放射装置。
[項目34]項目33に記載の電磁エネルギー放射装置であって、
隣接するダイオードダイの間の距離が、前記複数のヒートシンクの厚さにほぼ等しい、
電磁エネルギー放射装置。
[項目35]項目27に記載の電磁エネルギー放射装置であって、
複数のマイクロレンズを更に備え、
前記複数のマイクロレンズは、複数の電磁エネルギービームの経路内に配置され、前記コリメータモジュールの焦点面に対応する複数の屈折電磁エネルギービームを生成する、
電磁エネルギー放射装置。
[項目36]項目27に記載の電磁エネルギー放射装置であって、
反射体モジュールを更に含み、
前記反射体モジュールは、前記ソースモジュールと前記コリメータモジュールとの間に配置され、前記複数の電磁エネルギービームを反射し、前記反射された電磁エネルギービームを前記コリメータモジュールに向ける、
電磁エネルギー放射装置。
[項目37]項目36に記載の電磁エネルギー放射装置であって、
前記反射体モジュールは、前記コリメータモジュールの光軸とは異なる軸に沿って配置される、
電磁エネルギー放射装置。
[項目38]項目27から項目37のいずれか1項に記載の電磁エネルギー放射装置であって、
前記ソースモジュールおよび前記コリメータモジュールが、センサモジュールに含まれ、
前記電磁エネルギー放射装置が、
前記センサモジュールを支持する本体と、
前記電磁エネルギー放射装置を移動させるために前記本体に結合された、1以上の推進ユニットと、
制御システムと、をさらに備え、
前記制御システムが、
前記センサモジュールを動作させ、前記センサモジュールからの入力を取得するために前記センサモジュールに結合された第1のコントローラと、
前記センサモジュールからの入力に基づいて、1つ以上の推進ユニットを介して前記電磁エネルギー放射装置の移動を制御するために、第1のコントローラと通信する第2のコントローラと、を備える、
電磁エネルギー放射装置。
[項目39]項目38に記載の電磁エネルギー放射装置であって、
前記本体が、ロボット、自動車、または航空機の少なくとも一部を形成する、
電磁エネルギー放射装置。
[項目40]電磁エネルギー受取装置であって、
コリメータモジュールと、レシーバモジュールとを備え、
前記コリメータモジュールは、外部環境内の1つ以上の物体から反射された電磁エネルギービームを受け取り、コリメートされた電磁エネルギービームを生成するように配置され、
前記レシーバモジュールは、基板と、前記基板に結合された複数の半導体レシーバユニットとを備え、
個々の前記半導体レシーバユニットは、対応するコリメートされた電磁エネルギービームを受け取り、対応する前記コリメートされた電磁エネルギービームからの光信号を電気信号に変換し、
前記複数の半導体レシーバユニットは、前記コリメータモジュールの焦点面に応じて配置される、
電磁エネルギー受取装置。
[項目41]項目40に記載の電磁エネルギー受取装置であって、
前記複数の半導体レシーバユニットは、前記コリメータモジュールの前記焦点面に対応する湾曲面上またはその近傍に配置される、
電磁エネルギー受取装置。
[項目42]項目40に記載の電磁エネルギー受取装置であって、
前記複数の半導体受信ユニットが、複数のフォトダイオードを含む、
電磁エネルギー受取装置。
[項目43]項目40に記載の電磁エネルギー受取装置であって、
前記基板は、前記複数の半導体レシーバユニットが、前記コリメータモジュールの前記焦点面に合わせて異なる高さに配置されることを可能にするために、セラミック板の複数の層を備える、
電磁エネルギー受取装置。
[項目44]項目40に記載の電磁エネルギー受取装置であって、
複数のマイクロレンズを更に備え、
前記複数のマイクロレンズは、前記コリメータモジュールの焦点面に基づいて、前記コリメートされた電磁エネルギービームを屈折させるために、前記コリメートされた電磁エネルギービームの経路内に配置される、
電磁エネルギー受取装置。
[項目45]項目40に記載の電磁エネルギー受取装置であって、
複数のバンドパスフィルタをさらに含み、
個々のバンドパスフィルタが、個々の半導体レシーバユニット上に配置され、対応するコリメートされた電磁エネルギービームをフィルタリングする、
電磁エネルギー受取装置。
[項目46]項目40に記載の電磁エネルギー受取装置であって、
前記複数の半導体受信ユニットが、一列に配置される、
電磁エネルギー受取装置。
[項目47]項目40に記載の電磁エネルギー受取装置であって、
前記複数の半導体受信ユニットが、アレイ状に配置される、
電磁エネルギー受取装置。
[項目48]項目40に記載の電磁エネルギー受取装置であって、
前記複数の半導体レシーバユニットが、ウェハレベルでパッケージ化される、
電磁エネルギー受取装置。
[項目49]項目48に記載の電磁エネルギー受取装置であって、
個々の半導体レシーバユニットが正側にカソードを含み、負側にアノードを含む、
電磁エネルギー受取装置。
[項目50]電磁エネルギーセンサ装置であって、
ソースモジュールとレシーバモジュールとを備え、
前記ソースモジュールは、第1の基板と、複数の電磁エネルギービームを放射するために前記第1の基板に結合された複数のダイオードエミッタとを備え、
前記レシーバモジュールは、第2の基板と、前記第2の基板に結合された複数の半導体レシーバユニットとを備え、
個々の前記半導体レシーバユニットは、外部環境内の1つ以上の物体から対応する反射電磁エネルギービームを受け取り、複数の反射電磁エネルギービームからの光信号を電気信号に変換するように配置される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目51]項目50に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数のダイオードエミッタは、ダイボンディング技術を用いて前記第1の基板に結合される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目52]項目51に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数のダイオードエミッタは、導電性ダイアタッチフィルムを用いて前記第1の基板に結合される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目53]項目50に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数の半導体レシーバユニットは、ダイボンディング技術を用いて前記第2の基板に結合される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目54]項目53に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数の半導体レシーバユニットは、導電性ダイアタッチフィルムを用いて前記第2の基板に結合される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目55]項目50に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
個々のダイオードエミッタおよび個々の半導体レシーバユニットは、1対1の対応関係を有する、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目56]項目50に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記ソースモジュールと前記レシーバモジュールとが別々にパッケージ化される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目57]項目50に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記ソースモジュールと前記レシーバモジュールとが一緒にパッケージされる、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目58]項目50に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数の電磁エネルギービームを複数の出射電磁エネルギービームとしてステアリングするように配置された、ビームステアリングモジュールをさらに備える、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目59]項目58に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記ビームステアリングモジュールが光学素子とモータとを備え、
前記モータは、前記光学素子に結合され、複数の電磁エネルギービームをステアリングするための軸の周りを回転するように、前記光学素子を駆動する、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目60]項目59に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記光学素子は、第1の面と、平行でない第2の面とを含む、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目61]項目50に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
隣接するダイオードエミッタ間の変位が、隣接する半導体レシーバユニット間の変位に比例する、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目62]項目61に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
光学モジュールであって、
前記ソースモジュールからの複数の電磁エネルギービームを複数の出射電磁エネルギービームとして方向付け、外部環境内の1つ以上の物体から反射された反射電磁エネルギービームを前記レシーバモジュールへ向かって方向付けるように配置された光学モジュール、
をさらに備える、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目63]項目62に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数のダイオードエミッタの配置は、前記複数の半導体レシーバユニットの配置と同じである、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目64]項目61に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
第1の光学モジュールと第2の光学モジュールを更に備え、
前記第1の光学モジュールは、前記ソースモジュールからの複数の電磁エネルギービームを、外部環境内の1つ以上の物体へと向けるように配置され、
前記第2の光学モジュールは、外部環境内の1つ以上の物体から反射された複数の反射電磁エネルギービームを、前記レシーバモジュールへと向けるように配置される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目65]項目64に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数のダイオードエミッタの配置および前記複数の半導体レシーバユニットの配置は、前記第1の光学モジュールおよび前記第2の光学モジュールの光学特性に基づいて決定される比を有する、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目66]項目50に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数の半導体レシーバユニットが、ウェハレベルでパッケージ化される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目67]項目50に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数のダイオードエミッタが、前記複数の電磁エネルギービームを同時に放射するように構成される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目68]項目50に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数のダイオードエミッタが、複数の電磁エネルギービームを時間多重方式で放射するように構成される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目69]項目50に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数のダイオードエミッタの配置は、不規則な凸多角形を形成する、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目70]項目69に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
隣接するダイオードエミッタの第1の対から不規則な凸状多角形の中心まで延びる線によって形成される第1の角度は、隣接するダイオードエミッタの第2の対から前記不規則な凸状多角形の中心まで延びる線によって形成される第2の角度とは異なる、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目71]項目69に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数のダイオードエミッタの中の、4つのダイオードエミッタのうちの2つを接続することによって形成される線の少なくとも一部が、互いに平行ではない、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目72]項目50に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数の半導体レシーバユニットの配置は、不規則な凸多角形を形成する、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目73]項目72に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
隣接する半導体レシーバユニットの第1の対から不規則な凸状多角形の中心まで延びる線によって形成される第1の角度は、隣接する半導体レシーバユニットの第2の対から前記不規則な凸状多角形の中心まで延びる線によって形成される第2の角度とは異なる、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目74]項目72に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数の半導体レシーバユニットの中の、4つの半導体レシーバユニットのうちの2つを接続することによって形成される線の少なくとも一部が、互いに平行ではない、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目75]電磁エネルギーセンサ装置であって、
ソースモジュールと、反射体モジュールと、コリメータモジュールと、レシーバモジュールとを備え、
前記ソースモジュールは、第1の基板と、複数のダイオードダイと、シェルとを備え、
前記複数のダイオードダイは、前記第1の基板によって支持され、個々の前記ダイオードダイが、電磁エネルギービームを放射する放射面を含み、
前記シェルは、前記複数のダイオードダイを囲むように前記第1の基板に結合され、
前記シェルは、前記複数のダイオードダイから放射された複数の電磁エネルギービームが前記シェルを通過することを可能にする開口部または透明領域を含み、
前記反射体モジュールは、前記複数の電磁エネルギービームを反射して複数の反射電磁エネルギービームを生成するように配置され、
前記コリメータモジュールは、前記複数の反射電磁エネルギービームをコリメートして、対応する出射電磁エネルギービームを生成するように配置され、
前記レシーバモジュールは、第2の基板と、前記第2の基板に結合された複数の半導体レシーバユニットとを備え、
前記レシーバモジュールは、外部環境内の1つ以上の物体から反射された複数の戻り電磁エネルギービームを受け取り、前記複数の戻り電磁エネルギービームからの光信号を電気信号に変換するように配置される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目76]項目75に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数のダイオードダイを制御するために、前記ソースモジュールが、前記第1の基板によって支持される1つ以上の制御回路モジュールをさらに備える、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目77]項目76に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記シェルは、前記複数のダイオードダイおよび前記1つ以上の制御回路モジュールを囲むように配置される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目78]項目76に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数のダイオードダイが、前記第1の基板の第1の側によって支持され、
前記1つ以上の制御回路モジュールが、前記第1の基板の第2の側によって支持され、
前記第2の側は、前記第1の側とは反対側である、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目79]項目75に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記コリメータモジュールがさらに、前記外部環境内の前記1つ以上の物体から反射された前記複数の戻り電磁エネルギービームをコリメートし、前記コリメートされた電磁エネルギービームを前記レシーバモジュールへと向けるように配置される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目80]項目75に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
第2のコリメータモジュールをさらに備え、
前記第2のコリメータモジュールが、前記外部環境内の前記1つ以上の物体から反射された前記複数の戻り電磁エネルギービームをコリメートし、前記コリメートされた電磁エネルギービームを前記レシーバモジュールへと向けるように配置される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目81]項目75から項目80のいずれか1項に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記ソースモジュールおよび前記レシーバモジュールがセンサモジュールに含まれ、
前記電磁エネルギーセンサ装置は、
前記センサモジュールを支持する本体と、
前記電磁エネルギーセンサ装置の移動を可能にするために前記本体に結合された、1つ以上の推進ユニットと、
制御システムと、をさらに備え、
前記制御システムが、
前記センサモジュールを動作させ、前記センサモジュールからの入力を取得するために前記センサモジュールに結合された第1のコントローラと、
前記センサモジュールからの入力に基づいて、1つ以上の推進ユニットを介して前記電磁エネルギーセンサ装置の移動を制御するために、前記第1のコントローラと通信する第2のコントローラと、を備える、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目82]項目81に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記本体が、ロボット、自動車、または航空機の少なくとも一部を形成する、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目83]電磁エネルギーエミッタの製造方法であって、
第1のダイオードダイを第1の支持部の第1側に取り付けるステップと、
前記第1のダイオードダイの発光領域と第2のダイオードダイの発光領域との間の距離が、前記第1の支持部の厚さに概ね等しくなるように、前記第2のダイオードダイを前記第1の支持部の第1側とは反対側に取り付けるステップと、
を備える、
電磁エネルギーエミッタの製造方法。
[項目84]前記第1のダイオードダイの反対側を第2の支持部の第1側に取り付けるステップと、
前記第1のダイオードダイと第3のダイオードダイとの間の距離が前記第2の支持部の厚さに概ね等しくなるように、前記第3のダイオードダイを前記第2の支持部の第1側とは反対側に取り付けるステップと、
を備える、
項目83に記載の製造方法。
[項目85]ダイボンディング技術を使用して第4のダイオードダイを前記支持部の前記第1側に取り付けるステップをさらに備え、
前記ダイボンディング技術は、前記第4のダイオードと前記第1のダイオードとの間の距離の制御を可能にする、
項目83に記載の製造方法。
[項目86]前記第1のダイオードダイと前記第4のダイオードダイとの間に非導電性要素を配置し、前記非導電性要素が、前記ダイボンディング技術を用いて前記支持部に取り付けられるステップをさらに備える、
項目85に記載の製造方法。
[項目87]前記支持部が熱伝導性材料を含む、
項目83から項目86のいずれか1項に記載の製造方法。
[項目88]前記支持部が銅を含む、
項目87に記載の製造方法。
[項目89]前記支持部がサーメットを含む、
項目87に記載の製造方法。
[項目90]電磁エネルギーセンサ装置であって、
ソースモジュールと、反射体モジュールと、レシーバモジュールとを備え、
前記ソースモジュールは、1つ以上の電磁エネルギービームを放射するように配置された1つ以上のダイオードを備え、
前記反射体モジュールは、前記1つ以上の電磁エネルギービームを受け取り、反射するように配置され、
前記ソースモジュールと前記反射体モジュールとが一緒になって、複数の出射電磁エネルギービームを放射し、
前記レシーバモジュールが、複数の半導体レシーバユニットを備え、
前記複数の半導体レシーバユニットは、外部環境内の1つ以上の物体から反射された戻り電磁エネルギービームを受け取り、前記戻り電磁エネルギービームからの光信号を電気信号に変換するように配置されている、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目91]項目90に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記ソースモジュールが、複数の電磁エネルギービームを放射するように配置された複数のダイオードを備える、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目92]項目91に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数のダイオードが、個々のダイオードの間に等間隔で配置されている、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目93]項目91に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数のダイオードは、不規則な幾何学的形状に配置される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目94]項目91に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記複数のダイオードが一緒にパッケージ化される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目95]項目90に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
個々の出射電磁エネルギービームの方向を変えるように配置されたビームステアリングモジュールをさらに備える、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目96]項目95に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記ビームステアリングモジュールは、前記外部環境内の前記1つ以上の物体から反射された前記戻り電磁エネルギービームを前記レシーバモジュールへと向けるように配置される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目97]項目96に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記ビームステアリングモジュールが、経路に沿って前記複数の出射電磁エネルギービームをスキャンするように配置される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目98]項目95に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記ビームステアリングモジュールが、第1の光学素子と、アクチュエータとを備え、
前記アクチュエータは、第1の光学素子に結合され、前記第1の光学素子を、1つ以上の出射電磁エネルギービームをステアリングするための軸の周りに回転させる、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目99]項目98に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
個々の出射電磁エネルギービームと前記軸との間の角度が時間と共に変化する、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目100]項目98に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記第1の光学素子は、第1の面と、平行でない第2の面とを含む、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目101]項目98に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記ビームステアリングモジュールが、前記第1の光学素子とは異なる速度で前記軸の周りを回転するように配置された第2の光学素子を備える、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目102]項目95に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記ビームステアリングモジュールが、スキャニングミラーをさらに備える、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目103]項目95から項目102のいずれか1項に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記スキャニングミラーは、前記反射体モジュールと同じ方向に振動するように配置される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目104]項目95から項目102のいずれか1項に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記スキャニングミラーは、前記反射体モジュールとは異なる方向に振動するように配置される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目105]項目95に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記ソースモジュールからの複数の電磁エネルギービームを前記ビームステアリングモジュールに向け、前記ビームステアリングモジュールからの電磁エネルギービームを前記レシーバモジュールに向けるように配置された光学モジュールをさらに備える、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目106]項目90に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記1つ以上のダイオードが、凸多角形に配置される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目107]項目90に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記半導体レシーバユニットは、凸多角形に配置される、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目108]項目90から項目107のいずれか1項に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記ソースモジュールおよび前記反射体モジュールがセンサモジュールに含まれ、
前記電磁エネルギーセンサ装置が、
前記センサモジュールを支持する本体と、
前記本体を移動させるために前記本体に結合された1つ以上の推進ユニットと、
制御システムと、
をさらに備え、
前記制御システムが、
前記センサモジュールを動作させ、前記センサモジュールからの入力を取得するために前記センサモジュールに結合された第1のコントローラと、
前記センサモジュールからの入力に基づいて、1つ以上の推進ユニットを介して前記本体の移動を制御するために、第1のコントローラと通信する第2のコントローラと、を備える、
[項目109]項目108に記載の電磁エネルギーセンサ装置であって、
前記本体が、ロボット、自動車、または航空機の少なくとも一部を形成する、
電磁エネルギーセンサ装置。
[項目110]エミッタアセンブリと、コリメータモジュールと、レシーバアセンブリとを含む電磁エネルギーセンサを較正する方法であって、
レシーバアセンブリに含まれる複数の半導体レシーバユニットから、レシーバアセンブリの基準ユニットを選択するステップと、
エミッタアセンブリに含まれる複数のダイオードから、エミッタアセンブリの基準ダイオードを選択するステップと、
前記レシーバアセンブリの前記基準ユニットが、前記エミッタアセンブリの前記基準ダイオードと協調するように、前記レシーバアセンブリの位置を調整するステップと、
前記レシーバアセンブリ内の個々の半導体レシーバユニットと、前記エミッタアセンブリ内の個々のダイオードとの間の対応を得るために、前記レシーバアセンブリの前記基準ユニットを通過する軸の周りに、レシーバアセンブリを回転させるステップと、
を備える、
電磁エネルギーセンサを較正する方法。
[項目111]前記レシーバアセンブリの前記基準ユニットを選択するステップが、
前記レシーバユニットの中心に配置された半導体レシーバユニットを選択することを含む、
項目110に記載の方法。
[項目112]前記エミッタアセンブリの前記基準ダイオードを選択するステップが、
前記エミッタアセンブリの中心に配置されたダイオードを選択することを含む、
項目110に記載の方法。
[項目113]前記レシーバアセンブリを回転させるステップが、
前記レシーバアセンブリの前記基準ユニットを通過する垂直軸の周りで前記レシーバアセンブリを回転させることを含む、
項目110に記載の方法。
[項目114]前記レシーバアセンブリの位置を調整するステップが、
前記レシーバアセンブリを水平方向に移動させることを含む、
項目110に記載の方法。
[項目115]前記レシーバアセンブリの位置を調整するステップが、
前記レシーバアセンブリを第1の垂直軸に沿って移動させるステップと、
前記複数の半導体レシーバユニットが前記コリメータモジュールの焦点面に対して位置決めされるように、前記レシーバアセンブリを、水平方向の少なくとも1つの軸の周りで回転させるステップ、とを含む、
項目110に記載の方法。
[項目116]前記複数のダイオードからの複数の電磁エネルギービームが、特定の位置に、所定の閾値以下の直径を有するスポットを形成するように、前記エミッタアセンブリの位置を調整するステップをさらに備える、
項目110に記載の方法。
[項目117]前記エミッタアセンブリの位置を調整するステップが、
赤外線装置を用いて、前記複数のダイオードからの前記複数の電磁エネルギービームによって形成される前記スポットを観察するステップと、
前記複数のダイオードからの前記複数の電磁エネルギービームによって形成される前記スポットの直径を測定するステップと、
を含む、
項目116に記載の方法。
[項目118]前記エミッタアセンブリの位置を調整するステップが、
前記レシーバアセンブリの位置を調整するステップより前に実行される、
項目116に記載の方法。
[項目119]前記エミッタアセンブリの位置を調整するステップが、
前記エミッタアセンブリを水平方向の少なくとも1つの軸に沿って移動させるステップと、
前記エミッタアセンブリを第2の垂直軸に沿って移動させるステップと、
前記複数のダイオードが前記コリメータモジュールの焦点面に対して位置決めされるように、水平方向の少なくとも1つの軸に沿って前記エミッタアセンブリを回転させるステップと、
を含む、
項目116に記載の方法。
[項目120]前記エミッタアセンブリの位置を調整するステップが、
前記複数のダイオードからの前記複数の電磁エネルギービームによって形成される前記スポットが特定の位置に位置するように、前記第2の垂直軸の周りで前記エミッタアセンブリを回転させるステップをさらに含む、
項目119に記載の方法。
[項目121]エミッタモジュールと、レシーバモジュールと、コリメータモジュールとを含む、電磁エネルギーセンサを較正する方法であって、
前記コリメータモジュールが前記エミッタモジュールからの電磁エネルギービームを効果的にコリメートすることを可能にするように、前記エミッタモジュールの位置を調整するステップと、
前記レシーバモジュール内の個々の半導体レシーバユニットが前記エミッタモジュール内の個々のダイオードと1対1の対応関係を形成するように、前記レシーバモジュールの位置を調整するステップと、
を備える、
電磁エネルギーセンサを較正する方法。
[項目122]前記エミッタモジュール内の前記ダイオードが固定されている、
項目121に記載の方法。
[項目123]前記レシーバモジュール内の前記半導体レシーバユニットが、固定されている、
項目121に記載の方法。
[項目124]前記エミッタモジュールの位置を調整するステップが、
基準ダイオードと前記コリメータの軸との間の距離が少なくともほぼ最小化されるように、前記エミッタモジュールを水平方向に移動させるステップを含み、
前記基準ダイオードは、前記エミッタモジュールの中心に配置されたダイオードである、
項目121に記載の方法。
[項目125]前記エミッタモジュールの位置を調整するステップが、
前記エミッタモジュールの幾何学的中心と前記コリメータの軸との間の距離が少なくともほぼ最小化されるように、前記エミッタモジュールを水平方向に移動させるステップを含む、
項目121に記載の方法。
[項目126]前記エミッタモジュールの位置を調整するステップが、
個々のダイオードと前記コリメータモジュールの焦点面との間の距離の合計が少なくともほぼ最小化されるように、前記エミッタモジュールを前記コリメータの軸に沿って移動させるステップを含む、
項目121に記載の方法。
[項目127]前記エミッタモジュール内のダイオードから放射された複数の電磁エネルギービームによって形成されたスポットを観察するステップと、
個々のダイオードと前記コリメータモジュールの焦点面との間の距離の合計が少なくともほぼ最小化されていることを決定するために、前記スポットの直径を測定するステップ、
をさらに含む、
項目126に記載の方法:
[項目128]前記レシーバモジュール内の半導体レシーバユニットと、前記コリメータモジュールの軸との間の距離が少なくともほぼ最小化されるように、前記レシーバモジュールの位置を調整するステップ、
をさらに含む、
項目121に記載の方法。
[項目129]前記レシーバモジュールの位置を調整するステップが、
基準ユニットと前記コリメータモジュールの前記軸との間の距離が少なくともほぼ最小化されるように、水平方向に前記レシーバモジュールを移動させるステップ、
を含み、
前記基準ユニットは、前記レシーバモジュールの中心に位置する半導体レシーバユニットである、
項目128に記載の方法。
[項目130]前記レシーバモジュールの位置を調整するステップが、
前記レシーバモジュールの幾何学的中心と、前記コリメータの前記軸との間の距離が少なくともほぼ最小化されるように、前記レシーバモジュールを水平方向に移動させるステップ、
を含む、
項目128に記載の方法。
[項目131]前記レシーバモジュールの位置を調整するステップが、
個々の半導体レシーバユニットと、前記コリメータモジュールの焦点面との間の距離の合計が少なくともほぼ最小化されるように、前記レシーバモジュールを前記コリメータモジュールの前記軸に沿って移動させるステップ、
を含む、
項目128に記載の方法。
[項目132]前記レシーバモジュールの位置を調整するステップが、
前記レシーバモジュール内の個々の半導体レシーバユニットが、前記エミッタモジュール内の個々のダイオードと1対1の対応関係を形成するように、前記レシーバモジュールを1つ以上の軸の周りで回転させるステップ、
を含む、
項目121に記載の方法。
[項目133]前記レシーバモジュールの位置を調整するステップが、
前記レシーバモジュールを回転させるステップより前に実行される、
項目132に記載の方法。