特許第6806887号(P6806887)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6806887真空断熱ガラスパネル組立体の製造方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6806887
(24)【登録日】2020年12月8日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】真空断熱ガラスパネル組立体の製造方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   C03C 27/06 20060101AFI20201221BHJP
   E06B 3/677 20060101ALI20201221BHJP
【FI】
   C03C27/06 101C
   E06B3/677
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-515419(P2019-515419)
(86)(22)【出願日】2017年9月19日
(65)【公表番号】特表2019-529317(P2019-529317A)
(43)【公表日】2019年10月17日
(86)【国際出願番号】KR2017010232
(87)【国際公開番号】WO2018056663
(87)【国際公開日】20180329
【審査請求日】2019年3月19日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0120047
(32)【優先日】2016年9月20日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519004085
【氏名又は名称】パク,ジェ イル
(74)【代理人】
【識別番号】100109553
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジェ イル
【審査官】 山口 俊樹
(56)【参考文献】
【文献】 韓国登録特許第10−1442030(KR,B1)
【文献】 特開2003−192401(JP,A)
【文献】 国際公開第2016/009949(WO,A1)
【文献】 特開2003−137612(JP,A)
【文献】 韓国登録特許第10−1322585(KR,B1)
【文献】 韓国公開特許第10−2013−0076783(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C 27/00−29/00
E06B 3/66−3/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定の間隔で離隔されて配置された一対のガラスパネル組立体の端を密封するエッジシーリングステップと、前記端が密封された一対のガラスパネルとの間の空間と連通するように形成された上記ガラスパネル組立体の排気口をカバー部材で密封する排気口密封ステップを含む真空断熱ガラスパネル組立体の製造方法において、
上記エッジシーリングステップは、
一定の間隔で離隔・配置された一対のガラスパネルとの間の端に高温溶融の第1シーリング剤が塗布されたガラスパネル組立体を第1加熱チャンバに投入・加熱して前記第1シーリングを溶融させて端を密封して、
上記排気口密封ステップは、
低温溶融の第2シーリング剤が塗布されたカバー部材の一面が、前記ガラスパネル組立体の排気口と一定間隔離隔して対向するようにカバー部材を上記ガラスパネル組立体に装着するカバー部材装着ステップと、
上記カバー部材が装着されたガラスパネル組立体を第2加熱チャンバに投入し、高温溶融の第1シーリングは溶融されず、低温溶融の第2シーリングは、溶融される温度に加熱して、第2シーリングを溶融させる第2シーリング溶融ステップと、
前記第2シーリングが溶融されたガラスパネル組立体を大気圧状態の第1真空加熱チャンバに投入し、第2シーリングのみ溶融された状態を維持する温度に加熱して、同時に第1真空加熱チャンバを減圧して前記ガラスパネル組立体の排気口を通して排気するようにして前記一対のガラスパネルとの間の空間に真空を形成する真空形成ステップと、
前記第1真空加熱チャンバと連通しており、減圧された状態を維持する第2真空加熱チャンバに上記ガラスパネル組立体を移動させるとき、上記カバー部材を排気口に密着させて前記ガラスパネル組立体を密封させるカバー部材密着ステップと、
上記カバー部材が密着して密封された真空断熱ガラスパネル組立体が減圧された状態の第2真空加熱チャンバに投入された後で、第2真空加熱チャンバを大気圧に昇圧する昇圧ステップとを含む真空断熱ガラスパネル組立体の製造方法。
【請求項2】
一定の間隔で離隔されて配置された一対のガラスパネル組立体の端を密封するエッジ密封ステップと、前記端が密封された一対のガラスパネルとの間の空間と連通するように形成された上記ガラスパネル組立体の排気口をカバー部材で密封する排気口密封ステップを含む真空断熱ガラスパネル組立体の製造方法において、
上記エッジ密封ステップは、一定の間隔で離隔されて配置された一対のガラスパネルとの間の端に高温溶融の第1シーリングが塗布されたガラスパネル組立体を第1チャンバに投入・加熱して前記第1シーリングを溶融させてガラスパネル組立体の端を密封し、
上記排気口密封ステップは、
一面に低温溶融の第2シーリングが塗布されたカバー部材が装着されたカバー部材閉鎖装置を、上記カバー部材が上記ガラスパネル組立体に形成された排気口に向けて一定間隔離隔されて配置されるように、上記端が密封されたガラスパネル組立体に装着するステップと、
上記端が密封され、カバー部材閉鎖装置が装着されたガラスパネル組立体を第2加熱チャンバに投入して、高温溶融の第1シーリングは溶融されず、低温溶融の第2シーリングが溶融される温度に加熱して、カバー部材に塗布された第2シーリングを溶融させるステップと、
上記カバー部材閉鎖装置が装着されたガラスパネル組立体を大気圧状態の第1真空加熱チャンバに投入・加熱して第2シーリングが溶融された状態を維持して、第1真空加熱チャンバを減圧して前記ガラスパネル組立体に形成された排気口を通して排気して前記一対のガラスパネルとの間の空間に真空を形成するステップと、
前記第1真空加熱チャンバと連通して、減圧された状態を維持する第2真空加熱チャンバに上記ガラスパネル組立体を移動させるとき、上記カバー部材閉鎖装置に作用する外力によってカバー部材閉鎖装置に装着されているカバー部材を上記ガラスパネル組立体の排気口に向けて密着するようにして、前記ガラスパネル組立体の排気口を密封させるカバー部材密着ステップと、
上記カバー部材が密着して密封された真空断熱ガラスパネル組立体が減圧された状態の第2真空加熱チャンバに投入された後で、第2真空加熱チャンバを大気圧に昇圧する昇圧ステップとを含む真空断熱ガラスパネル組立体の製造方法。
【請求項3】
上記カバー部材閉鎖装置は、ガイド穴を持ってガラスパネル組立体に固定するクランピングユニットと、ガイド穴に沿って移動可能にガイド穴に設置されたカバー部材保持ホルダーと、前記クランピングユニットに回動可能に装着されたレバーと、前記レバーの回動運動を上記カバー部材保持ホルダーを昇降させるように構成された昇降手段を含み、
上記カバー部材に密着ステップで、上記ガラスパネル組立体が移動されるとき、上記カバー部材閉鎖装置のレバーに外力を加えるよう前記第1真空加熱チャンバと第2真空加熱チャンバを接続する通路や第2真空チャンバの内部に配置されたレバー加圧部材をさらに含む、請求項2記載の真空断熱ガラスパネル組立体の製造方法。
【請求項4】
高温溶融の第1シーリングによって一定の間隔で離隔されて配置された一対のガラスパネルとの間の端が密封され、前記端が密封された一対のガラスパネルとの間の空間と連通するように形成された排気口を低温溶融の第2シーリングが塗布されたカバー部材を密着させて密封された真空断熱ガラスパネル組立体の製造装置として、
上記高温溶融の第1シーリングが溶融される温度に加熱するように構成された第1加熱チャンバと、
上記高温溶融の第1シーリングは溶融されず、上記低温溶融の第2シーリングが溶融される温度に加熱するように構成された第2加熱チャンバと、
大気圧以下の減圧状態を形成するための第1真空加熱チャンバと、
上記第1真空加熱チャンバと 連通するように通路に接続されて、大気圧以下の減圧状態を形成するための第2真空加熱チャンバと、
ガイド穴を持ってガラスパネル組立体に固定するクランピングユニットと、ガイド穴に沿って移動可能にガイド穴に設置されたカバー部材保持ホルダーと、上記クランピングユニットに回動可能に装着されたレバーと、上記レバーの回動運動を上記カバー部材保持ホルダーを昇降させるように構成された昇降手段を含むカバー部材閉鎖装置と、
上記第1真空加熱チャンバと第2真空加熱チャンバを接続する通路や第2真空チャンバの内部に配置され、上記カバー部材閉鎖装置が上記ガラスパネル組立体に装着され、第1真空加熱チャンバで第2真空加熱チャンバに移動されるとき、上記カバー部材閉鎖装置のレバーに外力を加えるように構成されたレバー加圧部材とを含む真空断熱ガラスパネル組立体の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空断熱ガラスパネルパネル組立体の製造方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
建築物の冷暖房時に発生するエネルギー損失を低減するための技術が開発されている。特に、建築物の冷暖房時に発生するエネルギー損失の大部分がサッシ(建具、窓枠)を介して起こる。ガラスサッシを通したエネルギー損失を防止するために、真空断熱ガラスパネル組立体が開発された。
【0003】
従来の真空断熱ガラスパネルパネル組立体を製造する方法として、ガラスパネル組立体の排気口に排気管を接続し、排気管を通して一対のガラスパネルとの間に密封形成された空間を排気させ、排気管を密封する技術が公知されている。排気管を使って真空断熱ガラスパネルパネル組立体を製造する場合、真空断熱ガラスパネル組立体の製造中に排気管が破損する不具合が発生する恐れがあり、排気管が突出して残留するので、取り扱い上の問題点がある。
【0004】
このような問題点を解決するために排気管を使用することなく、真空断熱ガラスパネル組立体を製造する技術が開発された。例えば、特許文献1には、複層ガラス用減圧加熱装置が開示されている。減圧加熱装置は、ガラスパネルの排気口の周りを取り囲み、排気口を通して排気をしてガラスパネルの内部空間に真空を形成する。また、減圧加熱装置の内部空間の排気口周辺には熱溶融性シーリング剤を配置し、シーリング剤(密封剤)の上部にカバー部材が装着される。減圧加熱装置は、ガラスパネル組立体の内部に真空を形成し、熱溶融性シーリング剤を加熱して溶融させた後、カバー部材とガラスパネルを密着させて排気口を密封する。カバー部材は熱溶融性シーリング剤の上部に置かれていて、熱溶融性シーリング剤の下部に排気のための通気溝が形成されているので、カバー部材が熱溶融性シーリング剤の上部に置かれた状態で、排気口を通しての排気が可能である。
【0005】
一方、特許文献2には、真空断熱複層ガラスパネルの排気口をオーブンで密封するための装置が開示されている。特許文献2に開示された装置は、排気口を密封するためのカバー部材をガラスパネルの下部から上部に移動させる機構に特徴がある。特許文献2に開示された装置には、端(縁、エッジ)に環状にシーリング剤が塗布されたカバー部材が装着されており、ガラスパネルの排気口下部に配置される。ガラスパネルの下部から排気口周辺を密閉して排気口を通してガラスパネル組立体の排気を完了した後、カバー部材に塗布されたシーリング剤を加熱して溶融させる。特許文献2に開示された装置は、カバー部材を上部に移動させてガラスパネル下部に形成された排気口を密封するように構成されている。カバー部材を移動させるためのプッシュロッド(push rod)を水平方向に加圧すると、プッシュロッドと接続されたリンクがカバー部材を垂直方向に移動するように構成されている。
【0006】
特許文献1及び2に開示された、排気管を使用せずに、カバー部材を使用して排気口を密封のための装置は、ガラスパネル組立体を真空オーブンに投入した状態で、密封をしない。したがって密封のための装置を様々なサイズのガラスパネル組立体の排気口に正確に位置させることが難しいので密封不良が発生しやすく、自動化の困難から生産性が低いという問題がある。特に、特許文献1に開示された発明は、カバー部材だけを局部的に加熱して温度が低い状態のガラスパネル組立体の排気口周りに密着して密封するため、熱変形によるシーリング不良が発生する問題がある。
【0007】
また、特許文献3には、カバー部材が突出しないように、ガラスパネルの排気口の周りにシーリング安着溝を加工したガラスパネルを使用して真空断熱ガラスパネル組立体を製造する方法が開示されている。特許文献3に開示された方法は、ガラスパネル組立体の端を密封(シーリング)するために、まず、端のシーリング剤を加熱して融着させた後、真空オーブンで排気口を通して排気して、シーリングを加熱して溶融させた後、カバー部材を供給してガラスパネルとカバー部材を密着させて密封(シーリング)する。このとき、端を密封(シーリング)するためのシーリング剤の溶融温度が排気口を密封するためのシーリング(sealing material)の溶融温度より低いものを使用する。しかし、特許文献3には、真空オーブン内部に配置されたガラスパネル立組体の排気口上部にカバー部材を供給する方法や装置が具体的に提示されるか開示されていない。したがって、特許文献3に開示された発明を具体的に実施できない。
【0008】
また、特許文献4には、ガラスパネル組立体を真空オーブンに入れて、排気口をガラス、または金属のカバー部材(closing-off cap)で閉鎖する方法が開示されている。特許文献4に開示された方法は、ガラスパネル組立体の排気口周囲に無機質ガラスはんだ(glass solder)を塗布し、ガラスはんだ上の所定の位置に閉鎖キャップを金属スプリングなどで維持させた状態で、真空オーブンに入れて開口部を通してガラスパネルの間のスペースの空気を排気する。排気が完了し、排気口周囲のガラスはんだが軟化温度に達したときに所定のツールでカバー部材を押し付けて排気口を密封する。特許文献4に開示された真空断熱ガラスパネル組立体の製造方法は、次のような問題点がある。第一に、真空断熱ガラスパネルのサイズが様々な場合には、ガラスパネルに形成された排気口の位置が変化して、真空オーブンの内部に設置されたカバー部材を押さえるための機構位置を変更することが困難である。 第二に、カバー部材をガラスパネルの排気口上部に維持するためにスプリングのような支持部材がシーリング後、ガラスパネル組立体の内部に残留してガラスパネル組立体の移動や保管中に騒音を発生したり、ガラスパネル組立体を破損させたりする恐れがある。第三に、ガラスパネル組立体を製造する工程で移動中に、カバー部材が脱落したり、カバー部材の位置が変更されたりして、正確にガラスパネルの排気口を密封できず、シーリング不良が発生する可能性がある。第四に、カバー部材を支持するための支持部材とカバー部材の設置が複雑で、生産工程を自動化することが難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】日本公開特許公報特開2003-192401号、発明の名称、「複層ガラス用減圧加熱装置」
【特許文献2】WO2014/183515 A1公報、発明の名称「SEALING DEVICE FOR VACUUM GLASS EXTRACTION OPENING」
【特許文献3】大韓民国登録特許公報第10-1322585号、発明の名称、「真空ガラス及びその製造方法」
【特許文献4】大韓民国公開特許公報第10-2013-0076783号、発明の名称、「真空断熱ガラスパネルの製造方法及びこれにより製造されたガラスパネル」
【特許文献5】大韓民国特許出願第10-2016-0103691号、発明の名称、真空断熱ガラスパネルの密封キャップ閉鎖装置」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
最近、エネルギー節約のために建築物のサッシに断熱性能に優れた真空断熱ガラスパネル組立体の使用が増加している。特に、建築物サッシに使用される真空断熱ガラスパネル組立体は、建築物の設計に応じて様々なサイズの真空断熱複層ガラスパネル組立体が必要である。また、真空断熱ガラスパネル組立体の普及を拡大するためには、省エネルギーによる経費削減や低価格の製品やそれらによる投資資金の短期間内の回収などが要求される。したがって、大量生産が可能で、製造コストが安価な真空断熱複層ガラスの製造技術開発が必要となる。
【0011】
しかし、前記した特許文献に開示された技術は、様々なサイズの真空断熱ガラスパネル組立体を製造することは困難である。特許文献に開示されたガラスパネル組立体を製造する装置は、チャンバ(chamber)の内部にガラスパネル組立体の排気口を密封(シーリング)するためのカバー部材の配置位置が決まっている。したがって、様々なサイズのガラスパネル組立体の排気口をシーリングするためにガラスパネル排気口の位置をチャンバ内に、予め定められたカバー部材の配置位置と一致するように配置するのが困難である。
【0012】
また、前記した特許文献に開示された技術を利用する場合は、様々なサイズの真空ガラスパネル組立体を連続的に流して大量生産することは困難である。これはガラスパネル組立体の製造工程で、ガラスパネル組立体内部空気の排気工程と排気口のシーリング工程が互いに異なるチャンバで行われるように分離できず、一つのチャンバから排気口を通して排気した後、排気口を密封(シーリング)するように構成されているからである。
【0013】
一方、特許文献5には、真空断熱ガラスパネル組立体の排気口を密封するためのカバー部材を排気口に密封するための閉鎖装置が開示されている。特許文献5は、本発明の発明者が大韓民国に、本発明の特許出願前に特許出願したものである。特許文献5に開示された発明は、本発明の一部として合体される。本発明の目的を達成するために、本発明の発明者が大韓民国に特許出願した特許文献5に開示された閉鎖装置を使用するが、これに限定されるものではない。
【0014】
本発明は、様々なサイズの真空断熱ガラスパネル組立体を製造できる製造方法及び装置を提供することを目的とする。また、本発明は、様々なサイズの真空ガラスパネル組立体を連続的に製造できる製造方法及び装置を提供することを目的とする。また、本発明は、真空ガラスパネル組立体の排気工程と排気口シーリング工程を分離されたチャンバで行うことができる新しい真空断熱ガラスパネル組立体の製造方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一態様に係る真空断熱ガラスパネル組立体の製造方法が提供される。本発明に係る真空断熱ガラスパネル組立体の製造方法は、一定の間隔で離隔されて配置された一対のガラスパネル組立体の端を密封するエッジシーリング工程と、端が密封された一対のガラスパネルとの間の空間を連通するように形成されたガラスパネル組立体の排気口をカバー部材で密封する排気口シーリングステップを含む。
【0016】
エッジシーリングのステップは、一定の間隔で離隔されて配置された一対のガラスパネルとの間の端に高温溶融の第1シーリング(high temperature melting a first frit)が塗布されたガラスパネル組立体を第1加熱チャンバに投入、加熱して第1シーリングを溶融させて端を密封する。
【0017】
排気口密封ステップは、低温溶融の第2シーリング(low temperature melting a second frit)が塗布されたカバー部材の一面がガラスパネル組立体の排気口と一定間隔離隔して対向するようにカバー部材をガラスパネル組立体に装着するカバー部材装着ステップと、カバー部材が装着されたガラスパネル組立体を第2加熱チャンバに投入し、高温溶融の第1シーリング(シール)は溶融されず、低温溶融の第2シーリングは溶融される温度に加熱して第2シーリング(シール)を溶融させる第2シーリング溶融ステップと、第2シーリングが溶融したガラスパネル組立体を大気圧状態の第1真空加熱チャンバに投入して第2シーリングのみ溶融された状態を維持する温度に加熱して、同時に第1真空加熱チャンバを減圧してガラスパネル組立体の排気口を通して排気されるようにして一対のガラスパネルとの間の空間に真空を形成する真空形成ステップと、第1真空加熱チャンバと連通して、減圧された状態を維持する第2真空加熱チャンバにガラスパネル組立体を移動させるとき、カバー部材を排気口に密着させてガラスパネル組立体を密封させるカバー部材に密着ステップと、カバー部材が密着して密封された真空断熱ガラスパネル組立体が減圧された状態の第2真空加熱チャンバに投入後、第2真空加熱チャンバを大気圧に昇圧する昇圧ステップとを含む。
【0018】
本発明のいくつかの実施例において、排気口密封(シーリング)ステップは、一面に低温溶融の第2シーリング(シール)が塗布されたカバー部材が装着されたカバー部材の閉鎖装置をカバー部材がガラスパネル組立体に形成された排気口に向けて一定間隔離隔して配置されるよう、端がシーリングされたガラスパネル組立体に装着するステップと、端が密封されてカバー部材の閉鎖装置が装着されたガラスパネル組立体を第2の加熱チャンバに投入して、高温溶融の第1シーリングは溶融されず、低温溶融の第2シーリングが溶融される温度に加熱して、カバー部材に塗布された第2シーリングを溶融させるステップと、カバー部材の閉鎖装置が装着されたガラスパネル組立体を大気圧状態の第1真空加熱チャンバに投入、加熱して第2シーリングが溶融された状態を維持し、第1真空加熱 チャンバを減圧してガラスパネル組立体に形成された排気口を通して排気して、一対のガラスパネルとの間の空間に真空を形成するステップと、第1真空加熱チャンバと連通して、減圧された状態を維持する第2真空加熱チャンバにガラスパネル組立体を移動させるとき、カバー部材の閉鎖装置に作用する外力によってカバー部材の閉鎖装置に装着されているカバー部材をガラスパネル組立体の排気口に向けて密着するようにしてガラスパネル組立体の排気口を密封させるカバー部材密着ステップと、カバー部材が密着して密封された真空断熱ガラスパネル組立体が減圧された状態の第2真空加熱チャンバに投入された後で、第2真空加熱チャンバを大気圧に昇圧する昇圧ステップとを含むように構成できる。
【0019】
本発明のいくつかの実施例では、カバー部材の閉鎖装置は、ガイド穴を持ってガラスパネル組立体に固定するクランピングユニットと、ガイド穴に沿って移動可能にガイド穴に設置されたカバー部材保持ホルダーと、クランピングユニットに回動可能に装着されたレバーと、レバーの回動運動をカバー部材保持ホルダーを昇降させるように構成された昇降手段を含み、カバー部材に密着ステップでガラスパネル組立体が移動されるとき、カバー部材閉鎖装置のレバーに外力を加えるよう、第1真空加熱チャンバと第2真空加熱チャンバを接続する通路や第2真空チャンバの内部に配置されたレバー加圧部材とをさらに含める。
【0020】
本発明の他の態様に係る真空断熱ガラスパネル組立体の製造装置が提供される。本発明に係る真空断熱ガラスパネル製造装置によって製造された真空断熱ガラスパネル組立体は、高温溶融の第1シーリングによって一定の間隔で離隔されて配置された一対のガラスパネルとの間の端が密封され、端が密封された一対のガラスパネルとの間の空間と連通するように形成された排気口を低温溶融の第2シーリングが塗布されたカバー部材を密着させて密封された真空断熱ガラスパネル組立体である。本発明に係る製造装置は、高温溶融の第1シーリングが溶融される温度に加熱するように構成された第1加熱チャンバと、高温溶融の第1シーリングは溶融されず、低温溶融の第2シーリングが溶融される温度に加熱するように構成された第2加熱チャンバと、大気圧以下の減圧状態を形成するための第1真空加熱チャンバと、第1真空加熱チャンバと連通するように通路に接続されており、大気圧以下の減圧状態を形成するための第2真空加熱チャンバと、ガイド穴を持ってガラスパネル組立体に固定するクランピングユニットと、ガイド穴に沿って移動可能にガイド穴に設置されたカバー部材を保持ホルダーと、クランピングユニットに回動可能に装着されたレバーと、レバーの回動運動をカバー部材保持ホルダーを昇降させるように構成された昇降手段を含むカバー部材閉鎖装置と、第1真空加熱チャンバと第2真空加熱チャンバを接続する通路と第2真空チャンバ内部に配置され、カバー部材閉鎖装置がガラスパネル組立体に装着され、第1真空加熱チャンバで第2真空加熱チャンバに移動されるとき、カバー部材閉鎖装置のレバーに外力を加えるよう構成されたレバー加圧部材とを含む。
【発明の効果】
【0021】
本発明の真空断熱ガラスパネル組立体の製造方法によると、一つの製造設備で様々なサイズの真空断熱ガラスパネル組立体を製造することが可能である。また、本発明の製造方法によると、カバー部材を装着したカバー部材閉鎖装置を使用して真空オーブンで排気口を密封して真空ガラスパネル組立体を連続的に製造できる。また、本発明の製造方法によると、真空ガラスパネル組立体の排気工程と排気口シーリング工程が異なるチャンバから分離して実行されるようにして、ガラスパネル組立体をコンベアを介して連続的に流して生産できるため、低コストで大量生産が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】は、本発明に基づいて製造された真空断熱ガラスパネル組立体の平面図である。
【0023】
図2】は、図1に示した真空ガラスパネル組立体の密封された排気口を示す断面図である。
【0024】
図3】は、本発明に係る真空断熱ガラスパネル組立体の製造方法のフローチャートである。
【0025】
図4】は、本発明に係る真空断熱ガラスパネル組立体の製造装置の一実施例の概略図である。
【0026】
図5】は、図4に示された製造装置の真空加熱チャンバの断面図である。
【0027】
図6】は、本発明に係る製造装置に使用されるパレットに真空断熱ガラスパネルが置かれた状態を示す説明図である。
【0028】
図7】は、本発明に係る製造装置に使用されるカバー部材閉鎖装置の一実施例の斜視図である。
【0029】
図8】は、図7に図示されたカバー部材閉鎖装置の展開斜視図である。
【0030】
図9】は、図7に示されたカバー部材閉鎖装置がカバー部材を閉鎖する前の状態を示す概略図である。
【0031】
図10】は、図7に図示されたカバー部材閉鎖装置がカバー部材を閉鎖した状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施例について詳細に説明する。
【0033】
図1及び図2を参照して、本発明の方法及び装置を使用して製造された真空断熱ガラスパネル組立体10について説明する。真空断熱ガラスパネル組立体10は、上部ガラスパネル12と下部ガラスパネル14と、対向する上部ガラス12と下部ガラスパネル14との間の端に塗布されて減圧された真空空間を限定するためのはんだガラス18を含んでいる。ガラスパネル組立体のエッジ密封のためのはんだガラス(solder glass、frit)は、高温溶融のものを使用する。高温溶融はんだガラス18は、380〜460℃範囲の温度で溶融されたはんだガラスを使用することが望ましい。上部ガラス12と下部ガラスパネル14は、一定間隔で離隔されて配置され、はんだガラス18によって囲まれた真空が形成された空間16を限定する。また、上部ガラスパネル10と下部ガラスパネル20との間の間隔を維持してガラスパネルが破損されることを保護するための複数のスペーサー20が配置される。スペーサー20は、小型のガラスまたはステンレススチールでできた円柱状や球状のものを使用する。図示していないが、ガラスパネル組立体10の内部には、真空形成された空間に残留する水分やガスを吸着するためのゲッター(getter)が挿入されている。
【0034】
下部ガラスパネル14の端には、排気口22が形成されている。排気口22は、高温のはんだガラス18によって真空が形成される空間16と連通している。本実施例で排気口22は、一つ示されているが、ガラスパネル組立体10の大きさに応じて、複数の排気口を形成することもできる。排気口22は、カバー部材30によって密封されている。カバー部材30は、排気口22の周囲に塗布・溶融されたはんだガラス40によって下部ガラスパネル14に密着している。カバー部材30は、ガラスまたは金属板を使用できる。金属板を使用する場合には、ガラスと熱膨張係数が同一であるか類似したものを使用する。はんだガラス40は、低温溶融のものを使用する。低温溶融はんだガラス40は、230〜280℃範囲の温度で溶融するはんだガラスの使用が望ましい。
【0035】
本発明の説明でガラスパネル組立体は、カバー部材が排気口を密封する前の状態のガラスパネル組立体を意味し、真空断熱ガラスパネル組立体は、カバー部材が排気口を密封した状態の組立体を意味する。
【0036】
図3を参照して、本発明に係る真空断熱ガラスパネル組立体10の製造方法について説明する。まず、第1加熱チャンバでガラスパネル組立体のエッジ密封を行うS100。エッジ密封は、一定の間隔で離隔されて配置した一対のガラスパネルとの間の端に高温溶融の第1シーリングが塗布されたガラスパネル組立体を第1加熱チャンバに投入して行う。第1加熱チャンバは、入口からチャンバ内部の温度が徐々に上昇して一定区間T2(380〜460℃範囲の温度)を維持するように加熱され、第1加熱チャンバの出口に排出されるときの温度が80℃以下になるように設定されている。ガラスパネル組立体が、第1加熱チャンバを通過すると、高温溶融はんだガラス18が溶融されて、上部ガラス12と下部ガラスパネル14を密着させてエッジシーリングになる。
【0037】
次に、端が密封された一対のガラスパネルとの間の空間と連通するように形成された前記ガラスパネル組立体の排気口をカバー部材で密封する排気口シールを行う。排気口シーリング前に、事前に用意された低温溶融の第2シーリングが塗布されたカバー部材の一面がガラスパネル組立体の排気口と一定間隔離隔して対向するように カバー部材をガラスパネル組立体に装着するS110。カバー部材の装着はカバー部材密閉装置を使用して実行する。カバー部材密閉装置は、後述するように、様々な形で製作可能である。
【0038】
次に、カバー部材が装着されたガラスパネル組立体を第2加熱チャンバに投入して、高温溶融の第1シーリングは溶融されず、低温溶融の第2シーリングは、溶融する温度に加熱して、第2シーリングを溶融させるS120。第2加熱チャンバは、入口の温度が約80℃以下で徐々に上昇して一定区間から出口までの温度T1(230〜280℃範囲の温度)を維持するように設定されている。 第2加熱チャンバの設定温度でガラスパネル組立体10が投入されると、ガラスパネル組立体10のエッジを密封している高温溶融第1はんだガラス18は溶融されず、カバー部材閉鎖装置に装着された低温溶融第2はんだ40だけが溶融される。
【0039】
次に、第2シーリングが溶融したガラスパネル組立体を大気圧状態の第1真空加熱チャンバに投入し、第2シーリングのみ溶融された状態を維持する温度に加熱し、同時に第1真空加熱チャンバを減圧してガラスパネル組立体の排気口を通して排気されるようにして一対のガラスパネルとの間の空間に真空を形成する(S130)。第1真空加熱チャンバは、大気圧で10−4Torr 程度の圧力状態に減圧した一対のガラスパネルとの間の空間の空気が排気されるようにする。

【0040】
次に、第1真空加熱チャンバと連通しており、減圧された状態を維持する第2真空加熱チャンバにガラスパネル組立体を移動させるとき、カバー部材を排気口に密着させてガラスパネル組立体を密封させるS140。ガラスパネル組立体が移動途中でカバー部材を排気口に密着させるために、後述するカバー部材閉鎖装置を使用する。第1真空加熱チャンバの温度が低温溶融はんだガラス40が溶融された温度を維持するように構成されていて、カバー部材が排気口に密着されると、低温溶融はんだガラス40が圧着されて、カバー部材と下部ガラスパネル14が接着されて排気口22が密封される。
【0041】
本発明によると、ガラスパネル組立体の排気工程と、カバー部材の密封工程が異なる真空加熱チャンバ(真空オーブン)で起きるように分離されている。したがって、生産工程の連続的な自動化が可能である。また、真空オーブンでカバー部材とガラスパネル組立体が加熱された状態で密着されるので、熱変形による不良を防止することができる。
【0042】
次に、カバー部材が密着して密封された真空断熱ガラスパネル組立体が減圧された状態の第2真空加熱チャンバに投入された後で、第2真空加熱チャンバを大気圧に昇圧するS150。第2真空加熱チャンバは、真空断熱ガラスパネル組立体を加熱して、低温溶融はんだガラス40が溶融された状態を維持するように設定される。カバー部材で密封された真空断熱ガラスパネル組立体を第3加熱チャンバに投入し、徐々に周囲温度に冷却するS160。
【0043】
以下では、図4図10を参照して、本発明に係る真空断熱ガラスパネル組立体10の製造装置及び製造方法について、より具体的に説明する。図4を参照すると、本発明に係る真空断熱ガラスパネル製造装置300は、ガラスパネル組立体のエッジシーリングのための第1加熱チャンバ310、カバー部材一面の端に塗布されたはんだガラス40を溶融させるための第2加熱チャンバ320を含んでいる。また、密封された真空断熱ガラスパネル組立体10を徐々に冷却するための第3加熱チャンバ360を含む。第4加熱チャンバ370は、カバー部材30の端に塗布されたはんだガラス40を事前に加熱し、はんだガラスに含まれる有害ガスを排出させ、はんだガラス40を焼成するためのチャンバである。第1乃至第4加熱チャンバは、熱風による加熱をするように構成することが望ましい。それぞれの加熱チャンバ310、320、360、370には、それぞれの熱風ヒーター318、328、368、378が設置されている。
【0044】
また、ガラスパネル組立体10の内部空間を排気して密封するための3つの真空加熱チャンバ330、340、350を含む。コンベア312は、第1乃至第3加熱チャンバと、3つの真空チャンバ330、340、350でガラスパネル組立体10を移送できるように設置されている。ガラスパネル組立体10は、コンベア312上で特殊なパレット322に装着された状態で移送される。また、第4加熱チャンバ370にもコンベア372が設置されており、端にはんだガラス40が塗布されたカバー部材30をパレット372に装着して移送しながらはんだガラス40を焼成できるように構成されている。
【0045】
まず、ガラスパネル組立体10は、エッジシーリングのために、第1加熱チャンバ310に投入される前に、上部ガラスパネル12と下部ガラスパネル14の端に、高温溶融ガラスはんだ18が塗布された状態でパレット322に積載されている。第1加熱チャンバ310は、入口からチャンバ内部の温度が徐々に上昇して一定区間T2(380〜460℃範囲の温度)を維持するように加熱され、第1加熱チャンバ310の出口に排出する時の温度が80℃以下になるように設定されている。パレット322に積載されたガラスパネル組立体が、第1加熱チャンバ310を通過すると、高温溶融はんだガラス18が溶融されて、上部ガラス12と下部ガラスパネル14を密着させてエッジシーリングになる。
【0046】
事前準備作業で、第4加熱炉370で焼成された低温溶融はんだガラス40が一面の端に塗布されたカバー部材30が、カバー部材の閉鎖装置50Cに装着されている。第1加熱チャンバ310を通過して、エッジシーリングされたガラスパネル組立体10にカバー部材閉鎖装置50Cのクランピングユニットを固定する。カバー部材閉鎖装置50Cをガラスパネル組立体10に固定するとき、ガラスパネル組立体10の排気口22の下部にカバー部材30が位置するようにする。
【0047】
図6には、パレット322に装着された大きさが異なる複数のガラスパネル組立体に10a、10b、10cにカバー部材閉鎖装置50Cが固定された状態を概略的に図示している。カバー部材閉鎖装置50Cのレバー210は、固定された状態で垂直に立てられている。カバー部材閉鎖装置50Cに対しては後述する。
【0048】
図4及び図5を参照すると、カバー部材閉鎖装置50Cが固定されたガラスパネル組立体に10a、10b、10cがパレット322に装着され、第2加熱チャンバ320に投入される。図3に図示されたように、第2加熱チャンバ320は、入口の温度が約80℃以下で徐々に上昇して一定区間から出口までの温度T1(230〜280℃範囲の温度)を維持するように設定されている。第2加熱チャンバ320の設定温度でガラスパネル組立体10が投入されると、ガラスパネル組立体10のエッジを密封している高温溶融第1はんだガラス18は溶融されず、カバー部材閉鎖装置50Cに装着された低温溶融第2はんだ40だけが溶融される。
【0049】
第2加熱チャンバ320と減圧加熱チャンバ330は、通路332に接続されており、通路332にはゲートバルブ334が設置されている。また、減圧加熱チャンバ330と減圧維持チャンバ340は、通路342に接続されており、通路342には、ゲートバルブ344が設置されている。また、減圧維持チャンバ340と昇圧加熱チャンバ350は、通路352に接続されており、通路352には、ゲートバルブ354が設置されている。昇圧加熱チャンバ350と第3加熱チャンバ360は、通路362に接続されており、通路362には、ゲートバルブ364が設置されている。それぞれの真空チャンバ330、340、350には、それぞれの加熱のためのヒーター338、348、358が設置されている。それぞれのヒーター338、348、358は真空程度に応じて、電熱カートリッジヒータやランプの輻射熱を利用するヒーターの使用ができる。
【0050】
第2加熱チャンバ320から排出されるガラスパネル組立体10は、通路332を通過して減圧加熱チャンバ330に投入される。減圧加熱チャンバ330は、ガラスパネル組立体10が投入される時、大気圧状態P0を維持する。大気圧状態でゲートバルブ334が開いたら、コンベア312によってパレット322が減圧加熱チャンバ330の内部に移送され、次いでゲードバルブ334を閉じ10−4Torr程度の圧力でチャンバ330の内部を減圧する。減圧によってガラスパネル組立体10の空間16にあるガスが排気口22を通して排気される。減圧加熱チャンバ330の内部に設置されたヒーター338は、低温溶融はんだガラス40、カバー部材30、およびガラスパネル組立体10を加熱してチャンバ330に投入されたときの温度T1を維持するようにする。
【0051】
減圧維持チャンバ340は、10−4Torr程度の圧力で減圧された状態に維持される。ゲートバルブ334とゲートバルブ354が閉鎖された状態で、ゲートバルブ334を開放して、減圧加熱チャンバ330内部のガラスパネル組立体10を減圧維持チャンバ340に移送する。減圧維持チャンバ340からガラスパネル組立体10の空間16にあるガスが排気口22を通して完全に排気される。減圧維持チャンバ340の内部にもヒーターが設置されて低温溶融はんだガラス40が溶融された状態を維持するように、カバー部材30とはんだガラス40を加熱する。
【0052】
減圧維持チャンバ340から排気が完了すると、ゲートバルブ344とゲートバルブ364が閉鎖された状態では、ゲートバルブ354を開放して、ガラスパネル組立体10は、昇圧加熱チャンバ350に移送される。昇圧加熱チャンバ350は、 ガラスパネル組立体10が移送される間は、10−4Torr程度の圧力で減圧された状態に維持される。
【0053】
ガラスパネル組立体10は、昇圧加熱チャンバ350に移送される途中にカバー部材30がガラスパネル組立体10の下部ガラスパネル14に密着してガラスパネル組立体10を真空で密封する。つまり、カバー部材閉鎖装置 50Cのレバー210が垂直に立っている状態で、移送されるとき、カバー部材閉鎖装置50Cのレバー210は、通路352および/または昇圧加熱チャンバ350の内部に設置されたレバー加部材356にレバー210がかかって回動するように構成されている。以下で詳細に説明することのように、レバー210が回動すると、レバー210の回動に連動して、カバー部材40が下部ガラスパネル14に向かって上昇して密着され、低温溶融はんだガラス40が下部ガラスパネル14の排気口周囲を閉鎖して排気口22が密封される。カバー部材30による密封が完了すると、昇圧加熱チャンバ350は、大気圧P0に昇圧される。
【0054】
昇圧加熱チャンバ350の昇圧が完了すると、通路362のゲートバルブ364が開放され、真空断熱ガラスパネル組立体10は、冷却のために第3加熱チャンバ360に移送される。第3加熱チャンバ360は、入口がT1温度に維持された状態で、 温度が徐々に低くなって出口温度と外気温度が同様の温度になるように維持される。真空断熱ガラスパネル組立体10は、第3加熱チャンバ360から 大気温度に冷却されて排出される。
【0055】
図7乃至図10を参照して、カバー部材閉鎖装置50Cについて詳細に説明する。本発明の製造装置300で使用されるカバー部材閉鎖装置50Cは、クランピングユニット60と、カバー部材保持ホルダー80と、クランピングユニット60に回動可能に結合されたレバー210と、前記レバー210の回動運動を上記カバー部材保持ホルダーを昇降させるように構成された昇降手段を含んむ。
【0056】
クランピングユニット60は、上部プレート(Top plate:62)、下部プレート(Bottom plate:64)、ジョイントプレート(Joint plate:66)とクランピングスクリュー(Clamping screw:68)で構成されている。上部プレート62は、上部ガラスパネル12の上面と間隔を置いて上部ガラスパネル12の上部に水平に配置される。下部プレート64は、上部プレート62と、互いに平行するように下部ガラスパネル14の下側に水平に配置される。下部プレート64の上面は、下部ガラスパネル14の下面に接触できる。 ガイド穴(Guide hole:64a)が排気口22と整列されるように下部プレート64の中央に形成されている。排気通路64bがガイド 穴64aと接続されるように、下部プレート64の上面に形成されている。排気通路64bは、排気口22を通して空気の排気が円滑なようにチャンネル形(Channel shape)に形成されている。
【0057】
ジョイントプレート66は、上部プレート62の一方の端と下部プレート64の一方の端を接続している。軸穴66aが下部プレート64の下に延長されているジョイントプレート66の下端部に形成されている。クランピングスクリュー68は、上部ガラスパネル12をクランピングできるように、上部プレート62に締結されている。 支持足部(例えば、円筒形支持足部)(Foot:70)が上部ガラスパネル12の上面を支持できるようにクランピングスクリュー68の下面に結合されている。下部プレート64と 支持足部 70は、ガラスパネル組立体10を熱から保護できるように、電気伝導度と熱伝導度の低い素材、例えばビスマス(Bismuth)で構成できる。 シャフトブラケット(Shaft bracket:72)がジョイントプレート66と、互いに間隔を置いて対向するように下部プレート64の下面に結合されている。軸穴72aがジョイントプレート66の軸穴66aと整列されるように、シャフトブラケット72の下端部に形成されている。いくつかの実施例において、一対のシャフトブラケットが互いに間隔を置いて対向するように下部プレート64の下面に結合できる。
【0058】
排気孔22を閉鎖するためのカバー部材30を保持するためのホルダー(Holder:80)は、ガイド穴64aに沿って昇降できるようにガイド穴64aに挟まれている。カバー部材30の定着のためのリセス(Recess:82)がホルダー80の上面に 形成されている。ボア(Bore:84)がホルダー80の下側に形成されている。
【0059】
密封キャップ閉鎖装置50Cは、ホルダー80を上昇させてホルダー80に装着されているカバー部材30を排気孔22周囲に密着させるための昇降手段を備える。昇降手段は、様々な形で実現することができる。レバー210の回動運動をホルダー80の直線昇降運動に変換させるような機構であればいずれも可能である。例えば、図7及び図8に図示されたように、レバー210の一端から延長されたアーム形の加圧部214を形成し、レバー210がシャフト212を中心に回転できるように設置して、レバー210が回動したときアーム形の加圧部214がホルダー80を加圧するように構成できる。アーム形の加圧部214の端部上面にボス(Boss:216)が形成されている。ボス216は、ホルダー80のボア84に挿入されている。コイルスプリング240がホルダー80に作用される衝撃を緩衝させるようにホルダー80とアーム形の加圧部214との間に、より装着されている。コイルスプリング240は、ホルダー80のボア84内に収容されている。ボス216は、コイルスプリング240に挟まれている。
【0060】
いくつかの実施例において、レバー210のアーム形の加圧部214をホルダー80の側面に形成された溝や穴にかかるようにして、レバー210の回動運動によってホルダー80を上昇するようにできる。いくつかの実施例において、レバーの回動運動によって回転するギアと、ギアに噛み合い昇降運動するラックを設置して、ホルダー80を昇降するように構成することもできる。
【0061】
図7には、パレット322に置かれたガラスパネル組立体10が移送されるとき、レバー210を回動させるための外力を加えるように棒状のレバー加圧部材230が開示されている。必要に応じて、図4に示したように、一定区間の間にレバー210が回動された状態を維持するように板状のレバー加圧部材356を使用することもある。リターンスプリング120は、レバー210を初期位置に復帰させるように弾性復元力をレバー210に付与する。リターンスプリング120は、ジョイントプレート66とレバー210を接続するようにシャフト112に装着されるねじりばね(Torsion spring)で構成できる。また、リターンスプリング120は、ジョイントプレート66とレバー210の間に設置されるコイルスプリング(Coil spring)を使用して構成することもできる。
【0062】
図9及び図10を参照すると、ガラスパネル組立体10が減圧維持チャンバ340から排出されて移送されるとき、レバー210がレバー加圧部材356にかかって回転されると、アーム形の加圧部214がコイルスプリング240を圧縮させながらホルダー80を上昇させる。ホルダー80は、ガイド穴64aに沿って上昇され、カバー部材30が排気口22の周囲に圧着される。これにより軟化されていた低温溶融はんだガラス40が排気口22の周囲に接合され、カバー部材30が、排気孔22を完全に閉鎖して密封を維持することになる。
【0063】
前に説明した本発明に係る実施例は、本発明を限定するものではなく例示的なものと理解するべきであり、本発明に係る電動機は、様々な形態に変形できる。先に説明した実施例以外にも、カバー部材閉鎖装置の様々な昇降手段は、本発明が、その趣旨またはカテゴリから逸脱することなく、当業者によって具体化できる。本発明は、請求項に記載された範囲およびその同等の範囲内で様々な形に変更・具体化されることができる。
【符号の説明】
【0064】
30:カバー部材
50C:カバー部材閉鎖装置
300:真空断熱ガラスパネル製造装置
310:第1加熱チャンバ
312:コンベア
318、328、368、378:熱風ヒーター
320:第2加熱チャンバ
322:パレット
330、340、350:真空チャンバ
360:第3加熱チャンバ
370:第4加熱チャンバ
372:コンベア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10