特許第6807167号(P6807167)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6807167
(24)【登録日】2020年12月9日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】全方向性アンテナシステム
(51)【国際特許分類】
   H01Q 3/30 20060101AFI20201221BHJP
   H01Q 21/06 20060101ALI20201221BHJP
   H01Q 21/30 20060101ALI20201221BHJP
   H01Q 19/02 20060101ALI20201221BHJP
   H04B 7/06 20060101ALI20201221BHJP
【FI】
   H01Q3/30
   H01Q21/06
   H01Q21/30
   H01Q19/02
   H04B7/06 152
【請求項の数】9
【外国語出願】
【全頁数】40
(21)【出願番号】特願2016-107067(P2016-107067)
(22)【出願日】2016年5月30日
(65)【公開番号】特開2017-224872(P2017-224872A)
(43)【公開日】2017年12月21日
【審査請求日】2019年5月27日
(31)【優先権主張番号】14/731,062
(32)【優先日】2015年6月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(73)【特許権者】
【識別番号】516159386
【氏名又は名称】アメリカ合衆国
【氏名又は名称原語表記】GOVERNMENT OF THE UNITED STATES, AS REPRESENTED BY THE SECRETARY OF THE ARMY
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ラヴィン, ロナルド オー.
(72)【発明者】
【氏名】リー, アンディー エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】パイル, グレン ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ロブスン, マーク イー.
【審査官】 佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第103187633(CN,A)
【文献】 藤本京平、山田吉英、常川光一,図解移動通信用アンテナシステム,日本,総合電子出版社,1999年 7月 1日,第2版,84頁-88頁、139頁-141頁、160頁-162
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 3/00− 3/46
H01Q 5/00− 5/55
H01Q 19/02
H01Q 21/00− 25/04
H04B 7/06
庁内配架図書・雑誌
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のアンテナ(102)と、
前記第1のアンテナに対向する第2のアンテナ(104)と
を備えるアンテナシステム(100)であって、前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナが全方向カバレッジを提供するように構成されており、
前記第1のアンテナは第1の放射パターン(114)を有し、前記第2のアンテナは第2の放射パターン(116)を有し、
前記第1の放射パターンは第1のヌル(118)を含み、前記第2の放射パターンは前記第1のヌルに対向する第2のヌル(120)を含み、
前記第1の放射パターンは前記第2のヌルを埋め、前記第2の放射パターンは前記第1のヌルを埋め、
前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナは、前記第1の放射パターンと前記第2の放射パターンとの相互作用による相殺的干渉を防止するために、位相調整されている、システム(100)。
【請求項2】
前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナがそれぞれ、第1の周波数帯(136)内で動作するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナのうち少なくとも一方が、第2の周波数帯(138)内で動作するように更に構成されており、前記第2の周波数帯と前記第1の周波数帯とが異なる、請求項に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のアンテナは複数の第1のアンテナ要素(140)を含み、
前記第1のアンテナ要素のうち少なくとも2つはそれぞれ、第1の周波数帯(136)内で動作するように構成された第1の長さ(L1)を有し、
前記第2のアンテナは複数の第2のアンテナ要素(142)を含み、
前記第2のアンテナ要素のうち少なくとも2つはそれぞれ、前記第1の周波数帯内で動作するように構成された前記第1の長さを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のアンテナ要素の各々は、前記第1のアンテナ要素のうちの別の1つから誘電性材料(150)によって物理的に分離されており、
前記第2のアンテナ要素の各々は、前記第2のアンテナ要素のうちの別の1つから前記誘電性材料によって物理的に分離されている、請求項に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1のアンテナ要素及び前記第2のアンテナ要素のうち少なくとも一方は、第2の周波数帯(138)内で動作するように構成された第2の長さ(L2)を有し、前記第2の周波数帯と前記第1の周波数帯とが異なる、請求項に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1のアンテナ要素及び前記第2のアンテナ要素のうち少なくとも一方は、第3の周波数帯(148)内で動作するように構成された第3の長さ(L3)を有し、前記第3の周波数帯、前記第1の周波数帯、及び前記第2の周波数帯が異なる、請求項に記載のシステム。
【請求項8】
アンテナシステム(100)の全方向カバレッジを提供する方法(300)であって、
第1のヌル(118)を含む第1の放射パターン(114)を有する第1のアンテナ(102)を提供すること(304)、
前記第1のアンテナに対向し、第2のヌル(120)を含む第2の放射パターン(116)を有する第2のアンテナ(104)を提供すること(308)、
前記第1のヌルを前記第2の放射パターンで埋めること(312)
記第2のヌルを前記第1の放射パターンで埋めること(314)、及び
前記第1の放射パターンと前記第2の放射パターンとの相互作用による相殺的干渉を防止するために、前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナを位相調整すること(316)
を含む、方法。
【請求項9】
第1の端部(110)と前記第1の端部に対向する第2の端部(112)とを含む構造物(108)を提供すること(302)、
前記第1のアンテナを前記構造物の前記第1の端部に連結すること(306)、及び
前記第2のアンテナを前記構造物の前記第2の端部に連結すること(310)を更に含み、
前記構造物は前記第1のヌル及び前記第2のヌルを発生させ、
前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナはそれぞれ、第1の周波数帯(136)内で動作するように構成されており、
前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナのうち少なくとも一方は更に、第2の周波数帯(138)内で動作するように構成されており、
前記第2の周波数帯と前記第1の周波数帯とが異なる、
請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本開示は、概してアンテナに関し、より詳細には、例えば航空宇宙移動体のための位相調整された(phased)全方向性アンテナシステムに関する。
【0002】
現代の移動体の多くはアンテナシステムを用いて無線通信を送受信する。典型的に、アンテナは移動体の外側に設置(例えば固定)される。所望の通信カバレッジをもたらすために、アンテナがサイズ及び位置について特定の制約を受けることがある。
【0003】
航空宇宙移動体において、特定のタイプのアンテナ及び/又はアンテナ位置は、露出環境(例えば、エアフロー、着氷、耐雷性など)、構造上の要件、カバレッジ要件(例えば、機体のシャドウイング、地上のクリアランス、アンテナの過密状況など)、及び/又は空力上のシャドウイング効果(例えば、重量、空気抵抗など)の様々な因子を考慮しなくてはならない。機外に設置されるアンテナにおける解決策の1つは、移動体の外側に取り付けられたレードームでアンテナを覆うことである。レードームによって、アンテナの空力効果及び/又は露出環境が幾分軽減され得るが、レードームの使用によりアンテナシステムの複雑性、重量、及びコストが増大する。
【0004】
これらの要因を考慮すると、アンテナを航空宇宙移動体の外側に取り付ける適切な位置を見出すことが困難である場合がある。具体的な1つの例としてヘリコプターの場合、ヘリコプター本体の外側にアンテナを取り付ける適切な位置であって、ヘリコプターの回転翼、安定板、又は操縦翼面をアンテナが妨害しない位置を見出すことは更に困難であり得る。ある構造の航空宇宙移動体は他の構造よりも、特に短波(「HF」)、超短波(「VHF」)及び/又は極超短波(「UHF」)などのより長い波長のためのコンフォーマルアンテナの魅力的な埋め込み位置を提供し得る。
【0005】
そのため当業者は、航空宇宙移動体用アンテナシステムの分野において研究開発の努力を継続している。
【発明の概要】
【0006】
一実施例で、本開示のアンテナシステムは、第1のアンテナ、及び第1のアンテナに対向する第2のアンテナを含み得、第1のアンテナ及び第2のアンテナは全方向カバレッジを提供するように構成されている。
【0007】
別の実施例で、本開示のアンテナシステムは、第1の端部、及び第1の端部に対向する第2の端部を含む構造物を含み得、第1のアンテナは構造物の第1の端部に連結されており、第2のアンテナは構造物の第2の端部に連結されており、第1のアンテナ及び第2のアンテナは、全方向カバレッジを提供するように構成されている。
【0008】
更に別の実施例で、本開示のアンテナシステムの全方向カバレッジを提供する方法は、下記ステップを含み得る。(1)第1のアンテナを提供するステップであって、第1のアンテナは第1の放射パターンを有し、第1の放射パターンは第1のヌルを含むステップ、(2)第1のアンテナに対向する第2のアンテナを提供するステップであって、第2のアンテナは第2の放射パターンを有し、第2の放射パターンは第2のヌルを含むステップ、(3)第1のヌルを第2の放射パターンで埋めるステップ、及び(4)第2のヌルを第2の放射パターンで埋めるステップ。
【0009】
更に、本発明は下記の条項による実施例を含む。
【0010】
条項1
第1のアンテナ、及び第1のアンテナに対向する第2のアンテナを含むアンテナシステムであって、第1のアンテナ及び第2のアンテナは全方向カバレッジを提供するように構成されている、システム。
【0011】
条項2
第1のアンテナは第1の放射パターンを有し、第2のアンテナは第2の放射パターンを有し、第1の放射パターンは第1のヌルを含み、第2の放射パターンは第1のヌルに対向する第2のヌルを含み、第1の放射パターンは第2のヌルを埋め、第2の放射パターンは第1のヌルを埋める、条項1に記載のシステム。
【0012】
条項3
第1のアンテナ及び第2のアンテナは、第1の放射パターンと第2の放射パターンとの相互作用による相殺的干渉を防止するために、位相調整されている、条項2に記載のシステム。
【0013】
条項4
第1のアンテナ及び第2のアンテナがそれぞれ、第1の周波数帯内で動作するように構成されている、条項1に記載のシステム。
【0014】
条項5
第1のアンテナ及び第2のアンテナのうち少なくとも一方が、第2の周波数帯内で動作するように更に構成されており、第2の周波数帯と第1の周波数帯とが異なる、条項4に記載のシステム。
【0015】
条項6
第1のアンテナは複数の第1のアンテナ要素を含み、第1のアンテナ要素のうち少なくとも2つはそれぞれ、第1の周波数帯内で動作するように構成された第1の長さを有し、第2のアンテナは複数の第2のアンテナ要素を含み、第2のアンテナ要素のうち少なくとも2つはそれぞれ、第1の周波数帯内で動作するように構成された第1の長さを有する、条項1に記載のシステム。
【0016】
条項7
第1のアンテナ要素の各々は、第1のアンテナ要素のうちの別の1つから誘電性材料によって物理的に分離されており、第2のアンテナ要素の各々は、第2のアンテナ要素のうちの別の1つから誘電性材料によって物理的に分離されている、条項6に記載のシステム。
【0017】
条項8
第1のアンテナ要素及び第2のアンテナ要素のうち少なくとも一方は、第2の周波数帯内で動作するように構成された第2の長さを有し、第2の周波数帯と第1の周波数帯とが異なる、条項6に記載のシステム。
【0018】
条項9
第1のアンテナ要素及び第2のアンテナ要素のうち少なくとも一方は、第3の周波数帯内で動作するように構成された第3の長さを有し、第3の周波数帯、第1の周波数帯、及び第2の周波数帯が異なる、条項8に記載のシステム。
【0019】
条項10
第1の端部、及び第1の端部に対向する第2の端部を含む構造物、構造物の第1の端部に連結された第1のアンテナ、並びに、構造物の第2の端部に連結された第2のアンテナを含む、アンテナシステムであって、第1のアンテナ及び第2のアンテナは、全方向カバレッジを提供するように構成されている、システム。
【0020】
条項11
第1のアンテナは第1の放射パターンを有し、第2のアンテナは第2の放射パターンを有し、構造物は、第1の放射パターン内に第1のヌルを発生させ且つ第2の放射パターン内に第2のヌルを発生させ、第1の放射パターンは第2のヌルを埋め、第2の放射パターンは第1のヌルを埋める、条項10に記載のシステム。
【0021】
条項12
第1のアンテナ及び第2のアンテナは、第1の放射パターンと第2の放射パターンとの相互作用による相殺的干渉を防止するために、位相調整されている、条項11に記載のシステム。
【0022】
条項13
第1のアンテナは複数の第1のアンテナ要素を含み、第1のアンテナ要素のうち少なくとも2つはそれぞれ、第1の周波数帯内で動作するように構成された第1の長さを有し、第2のアンテナは複数の第2のアンテナ要素を含み、第2のアンテナ要素のうち少なくとも2つはそれぞれ、第1の周波数帯内で動作するように構成された第1の長さを有する、条項12に記載のシステム。
【0023】
条項14
第1のアンテナ要素は、第1の複合プライ間に埋め込まれて第1のアンテナ構造物を形成しており、第2のアンテナ要素は、第2の複合プライ間に埋め込まれて第2のアンテナ構造物を形成しており、第1の複合プライ及び第2の複合プライが低誘電性材料を含む、条項13に記載のシステム。
【0024】
条項15
第1のアンテナ構造物は、航空宇宙移動体の前縁に配置された第1のフェアリングであり、第2のアンテナ構造物は、航空宇宙移動体の後縁に配置された第2のフェアリングである、条項14に記載のシステム。
【0025】
条項16
第1のアンテナ要素及び第2のアンテナ要素のうち少なくとも一方は、第2の周波数帯内で動作するように構成された第2の長さを有し、第2の周波数帯と第1の周波数帯とが異なる、条項13に記載のシステム。
【0026】
条項17
第1のアンテナ要素及び第2のアンテナ要素のうち少なくとも一方は、第3の周波数帯内で動作するように構成された第3の長さを有し、第3の周波数帯、第1の周波数帯、及び第2の周波数帯が異なる、条項16に記載のシステム。
【0027】
条項18
アンテナシステムの全方向カバレッジを提供する方法であって、第1のヌルを含む放射パターンを有する第1のアンテナを提供するステップ、第1のアンテナに対向し、第2のヌルを含む第2の放射パターンを有する第2のアンテナを提供するステップ、第1のヌルを第2の放射パターンで埋めるステップ、及び第2のヌルを第2の放射パターンで埋めるステップ、を含む方法。
【0028】
条項19
第1の放射パターンと第2の放射パターンとの相互作用による相殺的干渉を防止するために、第1のアンテナ及び第2のアンテナを位相調整することを更に含む、条項18に記載の方法。
【0029】
条項20
第1の端部と第1の端部に対向する第2の端部とを含む構造物を提供するステップ、第1のアンテナを構造物の第1の端部に連結するステップ、及び第2のアンテナを構造物の第2の端部に連結するステップを更に含み、構造物は第1のヌル及び第2のヌルを発生させ、第1のアンテナ及び第2のアンテナはそれぞれ、第1の周波数帯内で動作するように構成されており、第1のアンテナ及び第2のアンテナのうち少なくとも一方は更に、第2の周波数帯内で動作するように構成されており、第2の周波数帯と第1の周波数帯とが異なる、条項19に記載の方法。
【0030】
本開示にシステム及び方法の他の実施例は、以下の詳細な説明、添付の図面及び別記の特許請求の範囲により明確となるであろう。本明細書で用いられる本開示の具体的な実施例という語は、それらが矛盾しない限り同じ実施例又は代替的な実施例をさす。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本開示のアンテナシステムの一実施例の概略ブロック図である。
図2図1のアンテナシステムの一実施例の概略平面図である。
図3図1のアンテナシステムの一実施例の概略側面図である。
図4図1のアンテナシステムの一実施例の概略側面図である。
図5図1のアンテナシステムの一実施例の概略側面図である。
図6図1のアンテナシステムの一実施例の概略側面図である。
図7】アンテナシステムの一実施例の概略ブロック図である。
図8図1の移動体の一実施例の概略斜視図である。
図9図1の構造物の一実施例の概略側面図である。
図10図1の構造物、第1のフェアリング、及び第2のフェアリングの一実施例の分解概略側面図である。
図11図1の構造物及びフェアリングの一実施例の部分概略斜視図である。
図12図11の第1のフェアリング支持体の一実施例の概略斜視図である。
図13図11の第2のフェアリング支持体の一実施例の概略斜視図である。
図14図1の構造物の一実施例の概略側面図である。
図15図14のアンテナ構造物の一実施例の概略斜視図である。
図16図15のアンテナ要素の一端部の一実施例の概略正面図である。
図17図1のアンテナシステムの全方向カバレッジを提供するための本開示の方法の一実施例を示すフロー図である。
図18】航空宇宙移動体の製造及び保守方法のブロック図である。
図19】航空宇宙移動体の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下の詳細な説明は添付の図面に言及しているが、これら図面は本発明の具体的な実施例を示している。異なる構造及び工程を有する他の実施例も、本開示の範囲から逸脱するものではない。同様の参照番号は、別々の図面における同一の要素又はコンポーネントを表し得る。
【0033】
上記の図1、7、及び19で、様々な要素及び/又は構成要素を接続する実線が存在する場合、これらの実線は、機械的、電気的、流体的、光学的、電磁的、及びその他の連結、並びに/又はその組合せを表し得る。本書で使用する際、「連結される」とは、直接的に或いは間接的に関連付けられることを意味する。例えば、部材Aは部材Bに直接的に関連付けられるか、又は例えば別の部材Cを介して間接的に関連付けられていてよい。開示される種々の要素間の関係が全て表されているわけではないことは、理解されるであろう。そのため、ブロック図に図示されているもの以外の連結も存在し得る。様々な要素及び/又は構成要素を示すブロックを接続する破線が存在する場合、これらの破線は、機能及び目的の点で実線によって表されているものに類似した連結を表す。しかし、破線によって表された連結は、選択的に提供されるか、又は、本開示の代替的な実施例に関するかのどちらかであり得る。同様に、破線で表された要素及び/又は構成要素が存在する場合、それらは本開示の代替的な実施例を示す。実線及び/又は破線で示される一又は複数の要素は、本開示の範囲から逸脱することなく、特定の例示から省略され得る。図1に示す特徴のうちの幾つかは、図1、他の図面、及び/又は付随する開示に記載された他の特徴を含むことを必要とせずに、様々な方法で組み合わされ得ることを(一又は複数のかかる組み合わせは本書で明示的に示されていないが)、当業者は理解するであろう。同様に、提示されている実施例に限定されない追加的な特徴が、本書で示され説明されている特徴のうちの幾つか又は全てと組み合わされ得る。
【0034】
上記の図17及び18では、ブロックは動作及び/又はその一部を表すことが可能であり、様々なブロックを接続する線は、動作又はその一部のいかなる特定の順番又は依存性も暗示しない。破線で示されるブロックは、代替的な工程及び/又はその一部を表す。様々なブロックを接続する破線が存在する場合、それらは工程又はその一部の代替的な従属関係を表す。開示されている様々な工程間の必ずしも全ての従属関係が表されているわけではないことが、理解されよう。本書に明記された一又は複数の方法の実施を説明する、図17及び18並びにこれらに付随する記載は、必ずしも、動作が実行されるシーケンスを決定すると解釈すべきではない。むしろ、1つの例示的な順番が示されていても、工程のシーケンスは、それが適当な場合には改変され得ると理解されたい。そのため、ある工程が異なる順番で又は同時に実行され得る。加えて、説明されている全ての動作を実施する必要はないことを、当業者は認識するであろう。
【0035】
本書で「実施例」に言及することは、当該実施例に関連して説明される1又は複数の特徴、構造又は特性が、少なくとも1つの実施例又は実装例に含まれることを意味する。本明細書内の様々な個所で使われている「一実施例」又は「別の実施例」という表現は、同一の実施例を表してもよく、又はそうでなくてもよい。
【0036】
図1及び2を参照すると、全体として100で示すアンテナシステムの一実施例が記載されている。アンテナシステム100は、全方向カバレッジを提供するように構成され得る。アンテナシステム100は、第1のアンテナ102と第1のアンテナ102に対向する第2のアンテナ104とを含み得る。第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104は整列していてよい。第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104は、電磁放射106(例えば電波)の全方向カバレッジを提供するように構成され得る。第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104は、電磁放射106(例えば電波)を送信及び/又は受信するように構成され任意の適切なタイプのアンテナ(例えば、単一要素のアンテナ構造物又は複数要素のアンテナアセンブリ)であり得る。
【0037】
別途提示されない限り、「第1」「第2」「第3」「第4」などの用語は、本明細書では単に符号として使用され、それらの用語が表すアイテムに順序的、位置的、又は序列的な要件を課すことを意図していない。更に、「第2の」アイテムへの言及は、より低い番号のアイテム(例えば「第1の」アイテム)及び/又はより高い番号のアイテム(例えば、「第3の」アイテム)の存在を要求せず且つ除外しない。
【0038】
一例として、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104は、シングルバンド放射(例えば、1つの周波数帯)を提供するように構成され得る。一般的且つ非限定的な例として、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104が単一要素のアンテナであり得る。非限定的な一例として、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104がダイポールアンテナであり得る。別の非限定的な例として、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104がモノポールアンテナであり得る。別の非限定的な例として、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104がスロットアンテナであり得る。更に別の非限定的な例として、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104が、空洞付き(cavity−backed)アンテナ(例えば、空洞付きスロットアンテナ、空洞付きスパイラルアンテナ、空洞付きフラットアンテナなど)であり得る。
【0039】
別の例としては、下記で詳述するように、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104が、マルチバンド放射(例えば2つ以上の周波数帯)を提供するように構成されていてもよい。一般的且つ非限定的な例として、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104は、複数要素のアンテナであり得る。非限定的な一例として、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104は、ステーク(stake)モノポール(例えば、フラット)アンテナのアレイスタックであり得る。別の非限定的な例として、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104がスリーブモノポールアンテナであり得る。別の非限定的な例として、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104がスパイラルアンテナであり得る。別の非限定的な例として、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104がアンテナ(例えば、フラットアンテナ)のダイポールアレイであり得る。更に別の非限定的な例として、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104がマルチアームスパイラルアンテナであり得る。
【0040】
一例として、例えば、電波の(例えば、無線送信及び/又は受信のための)垂直偏波をもたらすよう、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104が垂直配向を有し得る。別の例として、例えば、電波の(例えば、テレビジョン送信及び/又は受信のための)水平偏波をもたらすよう、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104が水平配向を有し得る。更に別の例として、例えば、電波の円偏波をもたらすために、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104が垂直及び水平配向を有し得る。第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104のその他の配向も意図される。当業者は、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104の具体的な配向は用途に応じたものであることを認識するであろう。
【0041】
図2、及び図1を参照すると、第1のアンテナ102は、第1の放射パターン114を含み(例えば、提供するように構成され)得る。第2のアンテナ104は、第2の放射パターン116を含み(例えば、提供するように構成され)得る。第1の放射パターン114は、第1のヌル118を含み得る(例えば、第1のヌル118が第1の放射パターン114内に位置し得る)。第2の放射パターン116は第2のヌル120を含み得る(例えば、第2のヌル120が第2の放射パターン116内に位置し得る)。第1の放射パターン114及び第2の放射パターン116は、互いに補完しあって全方向放射パターンを提供し得る。一例として、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104の作動中、第1の放射パターン114が第2のヌル120を埋め、第2の放射パターン116が第1のヌル118を埋めて、全方向放射パターンを提供し得る。従って、一例として、全方向放射パターンは、第1の放射パターン114と第2の放射パターン116との和を含む複合パターンであり得る。
【0042】
図2、及び図1を参照すると、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104は構造物108上に配置され得る。一例として、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104が構造物108に連結され得る。別の例として、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104が、構造物108内(例えば一部分)に埋め込まれてもよい。別の例として、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104がコンフォーマルアンテナであり得る。一例として、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104が、例えば構造物108の一部分の形状など何らかの所定の形状に従うか、或いは共形であるように構成されていてもよい。
【0043】
構造物108は、第1のアンテナ102と第2のアンテナ104とを分離し得る。一例として、構造物108は、第1の端部110、第1の端部110に対向する第2の端部112、第1の端部110と第2の端部112との間で延びる第1の側122、及び、第1の端部110と第2の端部112との間で延び且つ第1の側122に対向する第2の側124を含み得る。第1のアンテナ102は、構造物108の第1の端部110に配置され得る。第2のアンテナ104は、構造物108の第2の端部112に配置され得る。第1の端部110と第2の端部112との間の線寸法が、第1のアンテナ102と第2のアンテナ104との間の離間距離Sを規定し得る。
【0044】
図3、及び図2を参照すると、構造物108又はその一部分は、第1のアンテナ102(例えば、第1のアンテナ要素140)及び/又は第2のアンテナ104(例えば、第2のアンテナ要素142)を覆い且つ/又は保護するためのレードームとして機能し得る。
【0045】
第1の放射パターン114内の第1のヌル118、及び第2の放射パターン116内の第2のヌル120が、構造物108によって発生し得る。一例として、例えば、構造物108が第1のアンテナ102と第2のアンテナ104との間にあることにより発生する構造物108のシャドウイングが、第1のヌル118及び第2のヌル120を発生させ得る。構造物108によって発生するシャドウイングの量(例えば、第1のヌル118及び第2のヌル120のサイズ)は、例えば、構造物108の幅W(例えば、構造物108の第1の側122と第2の側124との間の線寸法)、及び/又は、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104の動作波長に依存し得る。第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104の作動中、第1の放射パターン114が構造物108によって発生したシャドウ内を(例えば、第2のヌル120を埋めるために)放射し得、第2の放射パターン116が構造物108によって発生したシャドウ内を(例えば、第1のヌル118を埋めるために)放射し得、全方向放射パターンを提供するために構造物108のシャドウイングを考慮し得る。
【0046】
第1のアンテナ102の第1の放射パターン114と第2のアンテナ104の第2の放射パターン116とは、重なり領域を有し得る。一例として、且ついかなる特定の理論にも限定しないが、(例えば、約180度の位相差が存在する)重なり領域では、放射パターンが、遠方界パターン相殺的干渉として知られる現象においてキャンセルされ得る。この影響を低減するため、放射パターンが位相調整され得、それらがキャンセルする領域を、キャンセル且つ/又は電波の伝送に影響する可能性がより低い角度レンジへと移動させ得る。一般的に、これらの領域は、第1のアンテナ102の第1の放射パターン114の大きさと第2のアンテナ104の第2の放射パターン116の大きさとが大幅に不均等である領域であるので、それらの位相が相反する領域で加えてもキャンセルに至らない領域である。
【0047】
起こり得る相殺的干渉を考慮して、第1の放射パターン114と第2の放射パターン116との逆相の(out of phase)重なりを防止するために、例えば、構造物108によってシャドウイング(例えばブロック)されていない領域で、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104が位相調整され得る。第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104を位相調整することにより、例えば、構造物108の第1の側122及び第2の側124の外方向への二次的な(例えば干渉)ヌル(図示せず)の形成を防止し得る。一例として、第1の放射パターン114と第2の放射パターン116との干渉による相殺的干渉を防止するために、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104が位相調整され得る。一例として、第1の放射パターン114と第2の放射パターン116との相殺的遠方界干渉(例えば、第1の放射パターン114と第2の放射パターン116との重なりの逆相の合算によって起こる)を第1のヌル118及び/又は第2のヌル120の一方へと操作するために、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104が位相調整され得る。
【0048】
当業者は、相殺的干渉の量が、少なくとも部分的に例えば構造物108の幅W(例えばその厚み)により決定され得るということを認識するであろう。一例として、構造物108の幅Wが増大(例えば、第1の側122と第2の側124との間の直線距離が増大)するにつれて、第1の放射パターン114と第2の放射パターン116との重なり領域が減少し得る。
【0049】
第1の放射パターン114と第2の放射パターン116との相互作用により存在する相殺的干渉、及び相殺的干渉を適切に低減させるのに必要な位相調整の量は、例えば、具体的な用途、構造物108のサイズ及び形状(例えば構造物108の幅W)、動作波長、アンテナのタイプ(例えば、要素のタイプ、物理的寸法及び/又はレイアウト)、第1の放射パターン114の形状、第2の放射パターン116の形状、及び/又は第1のアンテナ102と第2のアンテナ104との間の離間距離Sに依存して変化し得る。
【0050】
非限定的な例として、相殺的干渉を適切に減少させるのに必要な第1の放射パターン114と第2の放射パターン116との間の位相差の量(例えば時間遅延)は、分析的に、計測により経験的に、或いはシミュレーションによりパラメトリックに決定され得る。
【0051】
図1を全体として参照すると、アンテナシステム100は位相シフタ126を含み得る。位相シフタ126は、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104に、例えば、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104と無線アセンブリ134との間に連結され得る。位相シフタ126は、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104の実効放射パターンを所望の方向で設定し、且つ/又は第1の放射パターン114と第2の放射パターン116と間に時間遅延を導入するように構成され得る。
【0052】
例えばアンテナシステム100の構成、構造物108の構成(例えばサイズ及び/又は形状)などに応じて、第1のアンテナ102(例えば第1の放射パターン114)及び第2のアンテナ104(例えば第2の放射パターン116)を位相調整するために、種々のタイプの位相シフタ126が使用され得、且つ/又は様々な技法が使用され得ることを、当業者は認識するであろう。
【0053】
図1を参照すると、一例として、位相シフタ126が第1の供給ライン128と第2の供給ライン130とを含み得る。第1の供給ライン128は、第1のアンテナ102と無線アセンブリ134との間に連結され得る。第2の供給ライン130は、第2のアンテナ104と無線アセンブリ134との間に連結され得る。第1の供給ライン128及び/又は第2の供給ライン130は、送信機からアンテナへ高周波(「RF」)信号を送信できる任意の適切な導体を含み得る。非限定的な一例として、第1の供給ライン128及び/又は第2の供給ライン130は、送信機からアンテナへ高周波(「RF」)信号を送信できる同軸ケーブルを含み得る。同軸ケーブルは、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104にそれぞれ連結されるように構成されたコネクタ(例えば、ネジ付きニール・コンセルマン(「TNC」)コネクタ)を有する。
【0054】
一例として、第1の供給ライン128と第2の供給ライン130とが異なる長さを有することにより、適切な位相シフトが達成され得る。一例として、第1の供給ライン128が第1の長さl1を含み得、第2の供給ライン130が第2の長さl2を含み得る。第1の供給ライン128の第1の長さl1と第2の供給ライン130の第2の長さl2とは異なり得る。一例として、第1の供給ライン128の第1の長さl1が、第2の供給ライン130の第2の長さl2より大きく(例えばより長く)てよい。別の例として、第2の供給ライン130の第2の長さl2が、第1の供給ライン128の第1の長さl1よりも大きく(例えばより長く)てもよい。
【0055】
特定の理論に限定するものではないが、現在、同じ無線送信機から送信された電波を放射する2つのアンテナの放射パターン間で位相シフト(例えば時間遅延)が達成される際、異なる供給ラインの特定の長さが1つの因子であると考えられている。従って、第1の供給ライン128の第1の長さl1と第2の供給ライン130の第2の長さl2とを異なるものとすることによって、例えば、動作波長及び第1の長さl1と第2の長さl2との間の差によって決定される限られた周波数レンジについて、相殺的干渉を低減するための適切な量の位相差が達成され得る。
【0056】
供給ラインの長さ(例えば、第1の供給ライン128の第1の長さl1及び第2の供給ライン130の第2の長さl2)と、位相調整との間の関係性は、一般的に下記の方程式により定義され得る。
D=R×T (式1)
式中、Dは無線送信機とアンテナとの間の距離であり供給ラインの長さによって定義され、Rは高周波(「RF」)信号速度であり供給ラインを通るRF信号の速度によって定義され、Tは、適切な(又は所望の)位相調整を達成するために望まれる時間遅延を定義する時間である。
【0057】
従って、所望の位相シフト(例えば時間遅延)が決定されると、第1の供給ライン128及び第2の供給ライン130の各々の長さが決定され得る。従って、第1の供給ライン128の第1の長さl1と第2の供給ライン130の第2の長さl2との間の差は、第1のアンテナ102と第2のアンテナ104との間の所定の(例えば、所望の)位相関係に基づき得る。
【0058】
Rは、供給ラインとして使用される導体のタイプ、及び/又は、使用される特定の供給ラインの速度因子(例えば、真空中の光の速さの分数である既知の定数)を含むがこれらに限定されない様々な因子によって決定され得ることを、当業者は認識するであろう。
【0059】
当業者はまた、同じ無線送信機から送信された電波を放射する2つのアンテナの放射パターンの間に適切な位相シフトを決定するために、本明細書に記載する因子以外の因子を用いて、供給ラインの長さと2つのアンテナの位相調整との間に関係性が確立され得ることも認識するであろう。
【0060】
第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104の適切な又は所望の位相調整を達成するために、異なる長さの供給ライン(例えば、第1の長さl1を有する第1の供給ライン128、及び、第1の長さl1とは異なる第2の供給ラインl2を有する第2の供給ライン130)を用いることは、そのような構成が単純且つ相対的に低コストであり、空間的要件が最小限であるので、他の位相調整技術と比較して有益且つ/又は有利であり得る。
【0061】
別の例として、位相シフタ126が、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104と無線アセンブリ134との間に連結された位相シフトモジュール132を含み得る。位相シフトモジュール132によって適切な位相シフトが達成され得る。例として、位相シフトモジュール132は、能動的位相シフタ、受動的位相シフタ、アナログ位相シフタ、デジタル位相シフタなどであり得る。位相シフトモジュール132は、図1に示すように、無線アセンブリ134と第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104との間に連結された、アンテナシステム100の別個の構成要素であり得るか、或いは、位相シフトモジュール132は無線アセンブリ134の一部であり得る。
【0062】
このような構成により、アンテナシステム100は、送信された例えばVHF−Hi帯(例えば、118−174MHz)の第1の周波数帯136を、異なる2つのアンテナ(例えば、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104)間で分波し、且つ/又は逆に(reciprocally)異なる2つのアンテナから受信された電力を組み合わせて全方向カバレッジを提供することにより、シャドウイングを克服することが可能となり得る。例えば、VHF−Low帯では、構造物108の幅Wが電気的に小さい(例えば、アンテナシステム100の用途、及び/又は構造物108の全体的な形状、及び/又は構造物108の材料上の構成に依存して経験的に決定されて波長よりも短い(sub−wavelengths))ものとなり、例えば第1の端部110(例えば前縁)における1つのアンテナ(例えば、第1のアンテナ102)が、全方向カバレッジに十分であり得る。一例として、幅Wの幅が波長の10分の1よりも小さい場合に幅Wは電気的に小さいとみなされ得る。
【0063】
図1を参照すると、一例として、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104はそれぞれ、第1の周波数帯136内で動作するように構成され得る。従って、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104は双方とも、シングルバンド放射を提供し得る。更に、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104のうち少なくとも一方は、第2の周波数帯138内で動作するように構成され得る。第1の周波数帯136と第2の周波数帯138とは異り得る。従って、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104のうち少なくとも一方がシングルバンド放射を提供し得、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104のうち少なくとも一方がマルチバンド放射を提供し得る。
【0064】
本明細書で使用する「のうち少なくとも1つ/一方」の語は、単一の要素の任意の組み合わせか、又は複数の要素の任意の組み合わせを意味する。1つの一般的な例として、「要素X、要素Y、及び要素Zのうち少なくとも1つ」は、要素Xのみ、要素Yのみ、要素Zのみ、要素XとYとの組み合わせ、要素XとZとの組み合わせ、要素YとZとの組み合わせ、又は、要素XとYとZとの組み合わせを含み得る。別の一般的な例として、「X及びYのうち少なくとも一方」は、要素Xのみ、要素Yのみ、又は要素XとYとの組み合わせを含み得る。1つの具体的な例として、「第1のアンテナ及び第2のアンテナのうち少なくとも一方」は、第1のアンテナのみ、第2のアンテナのみ、又は第1のアンテナと第2のアンテナとの両方を含み得る。
【0065】
図1では、第1のアンテナ102が第1の周波数帯136及び第2の周波数帯138内で動作する(例えばマルチバンド放射を提供する)ように構成されており、第2のアンテナ104が、第1の周波数帯136内で動作する(例えばシングルバンド放射を提供する)ように構成されているが、この構成が逆であってもよいことを当業者は認識するであろう。
【0066】
別の例として(図示せず)、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104はそれぞれ、第1の周波数帯136内で動作するように構成され得る。更に、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104のうち少なくとも一方は、第2の周波数帯138内で動作するように構成され得る。第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104のうち少なくとも一方は更に、少なくとも1つの(例えば一又は複数の)更なる(例えば第3、第4など)の周波数帯(図示せず)内で動作するように構成され得る。第1の周波数帯136、第2の周波数帯138、及び少なくとも1つの更なる周波数帯はそれぞれ異なり得る。従って、一例として、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104のうちの一方がシングルバンド放射を提供し、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104のうちの一方がマルチバンド放射を提供し得る。別の例として、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104がそれぞれマルチバンド放射を提供してもよい。
【0067】
図3−6、及び図1を参照すると、一例として、第1のアンテナ102は複数の第1のアンテナ要素140を含み得、第2のアンテナ104は複数の第2のアンテナ要素142を含み得る。非限定的な一例として、第1のアンテナ要素140の各々及び/又は第2のアンテナ要素142の各々は、ステークモノポールアンテナを含み得る。一般的且つ非限定的な例として、第1のアンテナ要素140の各々及び/又は第2のアンテナ要素142の各々は、導電性(例えば、金属)材料の平面状ストリップを含み得る。1つの具体的且つ非限定的な例として、第1のアンテナ要素140の各々及び/又は第2のアンテナ要素142の各々は、導電性箔の平坦なストリップを含み得る。1つの具体的且つ非限定的な例として、第1のアンテナ要素140の各々及び/又は第2のアンテナ要素142の各々は、高導電性箔の平坦なストリップを含み得る。1つの具体的且つ非限定的な例として、第1のアンテナ要素140の各々及び/又は第2のアンテナ要素142の各々は、銅箔の平坦なストリップを含み得る。別の具体的且つ非限定的な例として、第1のアンテナ要素140の各々及び/又は第2のアンテナ要素142の各々は、ポリイミドフィルムなどの基板上のエッチングされた銅であり得る。別の具体的且つ非限定的な例として、第1のアンテナ要素140の各々及び/又は第2のアンテナ要素142の各々は、導電性塗料又はインクの層を含み得る。別の具体的且つ非限定的な例として、第1のアンテナ要素140の各々及び/又は第2のアンテナ要素142の各々は、十分な空間が利用可能である場合にはダイポールアンテナを含み得る。本明細書に記載の何れの実施例においても、第1のアンテナ要素140の各々及び/又は第2のアンテナ要素142の各々は、特定の用途に応じた形状であり得る。
【0068】
第1のアンテナ要素140のうち少なくとも2つはそれぞれ第1の長さL1を有し得、第1の周波数帯136内で動作するように構成され得る(図2)。第2のアンテナ要素142のうち少なくとも2つはそれぞれ第1の長さL1を有し得、第1の周波数帯136内で動作するように構成され得る。第1のアンテナ要素140及び第2のアンテナ要素142のうち少なくとも一方は、第2の長さL2を含み得、第2の周波数帯138内で動作するように構成され得る(図1)。オプションとして、少なくとも1つの追加の第1のアンテナ要素140及び第2のアンテナ要素142は、追加の長さを含み得、追加の周波数帯内で動作するように構成され得る。
【0069】
一般的且つ非限定的な例として、図3に示すように、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a、及び第1のアンテナ要素140の第2のアンテナ140bは、第1の長さL1を含み得、第1の周波数帯136内で動作するように構成され得る。第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a、及び第2のアンテナ要素142の第2のアンテナ142bは、第1の長さL1を含み得、第1の周波数帯136内で動作するように構成され得る。第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは第2の長さL2を含み得、第2の周波数帯138内で動作するように構成され得る。1つの具体的且つ非限定的な例として、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140bと、第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bとの第1の長さL1が、75MHzにおける波長の約4分の1(1/4)であり得る。第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cの第2の長さL2は、200MHzにおける波長の約4分の1(1/4)であり得る。
【0070】
従って、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140bは、第1のアンテナ102の(例えば第1の周波数帯136における)シングルバンド放射を提供し得る。第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bは、第2のアンテナ104の(例えば第1の周波数帯136における)シングルバンド放射を提供し得る。第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは、第1のアンテナ102の(例えば第2の周波数帯138における)別のシングルバンド放射を提供し得る。第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a、第2のアンテナ140b、及び第3のアンテナ140cの組み合わせは、第1のアンテナ102の(例えば第1の周波数帯136及び第2の周波数帯138における)マルチバンド放射を提供し得る。
【0071】
図3は、第1の周波数帯136及び第2の周波数帯138内で動作する(例えばマルチバンド放射を提供する)ように構成された、3つの第1のアンテナ要素140を含む第1のアンテナ102と、第1の周波数帯136内で動作する(例えばシングルバンド放射を提供する)ように構成された2つの第2のアンテナ要素142を含む第2のアンテナ104とを図示しているが、他の構成が意図されてもよく、例えばこの実施例の構成が逆であってもよい。
【0072】
別の具体的且つ非限定的な例として、図4に示すように、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第1のアンテナ要素140の第2のアンテナ140bは、第1の長さL1を含み得、第1の周波数帯136内で動作するように構成され得る。第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a、及び第2のアンテナ要素142の第2のアンテナ142bは、第1の長さL1を含み得、第1の周波数帯136内で動作するように構成され得る。第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは第2の長さL2を含み得、第2の周波数帯138内で動作するように構成され得る。第2のアンテナ要素142の第3のアンテナ142cは、第2の長さL2を含み得、第2の周波数帯138内で動作するように構成され得る。
【0073】
従って、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140bは、第1のアンテナ102の(例えば第1の周波数帯136における)シングルバンド放射を提供し得る。第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bは、第2のアンテナ104の(例えば第1の周波数帯136における)シングルバンド放射を提供し得る。第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは、第1のアンテナ102の(例えば第2の周波数帯138における)別のシングルバンド放射を提供し得る。第2のアンテナ要素142の第3のアンテナ142cは、第2のアンテナ104の(例えば第2の周波数帯138における)別のシングルバンド放射を提供し得る。第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a、第2のアンテナ140b、及び第3のアンテナ140cの組み合わせは、第1のアンテナ102の(例えば第1の周波数帯136及び第2の周波数帯138における)マルチバンド放射を提供し得る。第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a、第2のアンテナ142b、及び第3のアンテナ142cの組み合わせは、第2のアンテナ104の(例えば第1の周波数帯136及び第2の周波数帯138における)マルチバンド放射を提供し得る。
【0074】
別の具体的且つ非限定的な例として、図5に示すように、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第1のアンテナ要素140の第2のアンテナ140bは、第1の長さL1を含み得、第1の周波数帯136内で動作するように構成され得る。第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a、及び第2のアンテナ要素142の第2のアンテナ142bは、第1の長さL1を含み得、第1の周波数帯136内で動作するように構成され得る。第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは第2の長さL2を含み得、第2の周波数帯138内で動作するように構成され得る。第2のアンテナ要素142の第3のアンテナ142cは、第3の長さL3を含み得、第3の周波数帯148内で動作するように構成され得る。
【0075】
従って、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140bは、第1のアンテナ102の(例えば第1の周波数帯136における)シングルバンド放射を提供し得る。第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bは、第2のアンテナ104の(例えば第1の周波数帯136における)シングルバンド放射を提供し得る。第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは、第1のアンテナ102の(例えば第2の周波数帯138における)別のシングルバンド放射を提供し得る。第2のアンテナ要素142の第3のアンテナ142cは、第2のアンテナ104の(例えば第3の周波数帯148における)別のシングルバンド放射を提供し得る。第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a、第2のアンテナ140b、及び第3のアンテナ140cの組み合わせは、第1のアンテナ102の(例えば第1の周波数帯136及び第2の周波数帯138における)マルチバンド放射を提供し得る。第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a、第2のアンテナ142b、及び第3のアンテナ142cの組み合わせは、第2のアンテナ104の(例えば第1の周波数帯136及び第3の周波数帯148における)マルチバンド放射を提供し得る。
【0076】
別の具体的且つ非限定的な例として、図6に示すように、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第1のアンテナ要素140の第2のアンテナ140bは、第1の長さL1を含み得、第1の周波数帯136内で動作するように構成され得る。第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a、及び第2のアンテナ要素142の第2のアンテナ142bは第1の長さL2を含み得、第2の周波数帯138内で動作するように構成され得る。第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは第2の長さL2を含み得、第2の周波数帯138内で動作するように構成され得る。
【0077】
従って、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140bは、第1のアンテナ102の(例えば第1の周波数帯136における)シングルバンド放射を提供し得る。第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bは、第2のアンテナ104の(例えば第2の周波数帯138における)シングルバンド放射を提供し得る。第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは、第1のアンテナ102の(例えば第2の周波数帯138における)別のシングルバンド放射を提供し得る。第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a、第2のアンテナ140b、及び第3のアンテナ140cの組み合わせは、第1のアンテナ102の(例えば第1の周波数帯136及び第2の周波数帯138における)マルチバンド放射を提供し得る。
【0078】
第1の長さL1は第1の周波数帯136によって決定され得、第2の長さL2は第2の周波数帯138によって決定され得、第3の長さL3は第3の周波数帯148によって決定され得る等となる。一般的に、アンテナ(例えば、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104)の長さは、アンテナの動作周波数の波長の4分の1(1/4)であり得る。一例として、第1の長さL1は、例えば、第1の、第1の周波数帯136の動作周波数の波長の4分の1(1/4)であり得、第2の長さL2は、例えば、第2の、第2の周波数帯138の動作周波数の波長の4分の1(1/4)であり得、第3の長さは、例えば、第3の、第3の周波数帯148の動作周波数の波長の4分の1(1/4)であり得る等となる。第1の長さL1、第2の長さL2、第3の長さL3などは異なり得、従って、第1の周波数帯136、第2の周波数帯138、第3の周波数帯148などが異なり得る。
【0079】
第1のアンテナ102の第1のアンテナ要素140は、第1のアンテナアレイ144に整列され得る。第2のアンテナ104の第2のアンテナ要素142は、第2のアンテナアレイ146に整列され得る。本明細書で使用する「整列」との語は、一般的に、要素が実質的に直線状に配置されていることを意味する。本明細書で使用する「実質的に」との語は、一般的に、製造上の許容誤差の範囲内にあることを意味する。
【0080】
一例として、第1のアンテナ102の第1のアンテナ要素140は実質的に直線状に配置され(例えば、積層され)得、第2のアンテナ104の第2のアンテナ要素142が実質的に直線状に配置され(例えば、積層され)得る。最大の(例えば最長の)長さを有する第1のアンテナ要素140及び/又は第2のアンテナ要素142は、(図3に示すように第1の長さL1を有する、例えば、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140b、並びに/又は、第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142b)は、内側アンテナ要素であり得る。より小さい(例えばより短い)長さを有する第1のアンテナ要素140及び/又は第2のアンテナ要素142は、(例えば、図3に示すように、第2の長さL2を有する第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140c)は、外側アンテナ要素であり得る。
【0081】
本明細書で使用する、「内側(inner)」は一般的に、アンテナが連結される構造物(例えば、構造物108)の最近傍に配置又は位置決めされたアンテナ要素(一又は複数)をさす。本明細書で使用する、「外側(outer)」は一般的に、内側要素(一又は複数)から外方向へ、アンテナが連結される構造物からより離れて配置又は位置決めされたアンテナ要素(一又は複数)をさす。
【0082】
一例として、図3に最もよく示すように、第1の長さL1を有する、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140bは、第1のアンテナ102の(例えば第1のアンテナアレイ144の)内側アンテナ要素であり得、第2の長さL2を有する、第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cが、第1のアンテナ10の(例えば第1のアンテナアレイ144の)外側アンテナ要素であり得る。第1の長さL1を有する、第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bは、第2のアンテナ104の(例えば第2のアンテナアレイ146の)内側アンテナ要素であり得る。
【0083】
別の例として、図4に最もよく示すように、第1の長さL1を有する、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140bは、第1のアンテナ102の(例えば第1のアンテナアレイ144の)内側アンテナ要素であり得、第2の長さL2を有する、第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは、第1のアンテナ102の(例えば第1のアンテナアレイ144の)外側アンテナ要素であり得る。第1の長さL1を有する、第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bは、第2のアンテナ104の(例えば、第2のアンテナアレイ146の)内側アンテナ要素であり得、第2の長さL2を有する、第2のアンテナ要素142の第3のアンテナ142cは、第2のアンテナ104の(例えば、第2のアンテナアレイ146の)外側アンテナ要素であり得る。
【0084】
別の例として、図5に最もよく示すように、第1の長さL1を有する、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140bは、第1のアンテナ102の(例えば第1のアンテナアレイ144の)内側アンテナ要素であり得、第2の長さL2を有する、第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは、第1のアンテナ102の(例えば第1のアンテナアレイ144の)外側アンテナ要素であり得る。第1の長さL1を有する、第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bは、第2のアンテナ104の(例えば、第2のアンテナアレイ146の)内側アンテナ要素であり得、第2の長さL3を有する、第2のアンテナ要素142の第3のアンテナ142cは、第2のアンテナ104の(例えば、第2のアンテナアレイ146の)外側アンテナ要素であり得る。
【0085】
別の例として、図6に示すように、第1の長さL1を有する、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140bは、第1のアンテナ102(例えば、第1のアンテナアレイ144)の内側アンテナ要素であり得、第2の長さL2を有する、第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは、第1のアンテナ102(例えば、第1のアンテナアレイ144)の外側アンテナ要素であり得る。第2の長さL2を有する、第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bは、第2のアンテナ104(例えば、第2のアンテナアレイ146)の内側アンテナ要素であり得る。
【0086】
各アンテナアレイ(例えば、第1のアンテナアレイ144及び/又は第2のアンテナアレイ146)の最も内側のアンテナ要素は、最大(例えば、最長の)長さを含み得、そのアレイの最も低い動作周波数帯内で動作するように構成され得る。各アンテナアレイの最も内側のアンテナ要素は典型的に、アンテナが適切に機能することを確実にする(例えば、地面とのショートを防止する)ため、同じ長さの2つのアンテナ要素を含み得る。各アンテナアレイの最も外側のアンテナ要素は、最小(例えば、最短の)長さを含み得、最も高い周波数帯内で動作するように構成され得る。各アンテナアレイの最も内側のアンテナ要素と最も外側のアンテナ要素との間に配置された任意の追加のアンテナ要素は、中間の動作周波数帯内で動作するように構成された中間の長さを有し得る。一例として、後続する外側アンテナ要素の各々は、直前の内側アンテナ要素よりも短い長さを含み得、異なる動作周波数(例えば、追加の周波数帯)を提供し得る。
【0087】
図3の例は、2つの動作周波数を提供するように構成された3つのアンテナ要素140を有する第1のアンテナアレイ144を含む第1のアンテナ102と、1つの動作周波数を提供するように構成された2つのアンテナ要素142を有する第2のアンテナアレイ146を含む第2のアンテナ104とを示しているが、図4−6に示すように、第1のアンテナアレイ144及び/又は第2のアンテナアレイ146のうちの一方又は両方が、追加の動作周波数を提供するように構成された追加のアンテナ要素を含んでもよい。
【0088】
一例として、第1のアンテナアレイ144は、第1の長さL1を有し且つ第1の周波数帯136内で動作するように構成された、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140bと、第1の長さL1とは異なる(例えば、これを下回る)第2の長さL2を有し且つ第1の周波数帯136とは異なる(例えば、これを上回る)第2の周波数帯138内で動作するように構成された、第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cと、第1の長さL1及び第2の長さL2とは異なる(例えば、これらを下回る)第3の長さを有し且つ第1の周波数帯136及び第2の周波数帯138とは異なる(例えば、これらを上回る)第3の周波数帯内で動作するように構成された、第1のアンテナ要素140の第4のアンテナ(図示せず)と、第1の長さL1、第2の長さL2、及び第3の長さとは異なる(例えば、これらを下回る)第4の長さを有し且つ第1の周波数帯136、第2の周波数帯138、及び第3の周波数帯とは異なる(例えば、これらを上回る)第4の周波数帯内で動作するように構成された、第1のアンテナ要素140の第5のアンテナ(図示せず)と、を含み得る等である。
【0089】
一例として、第2のアンテナアレイ146は、第1の長さL1を有し且つ第1の周波数帯136内で動作するように構成された、第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bと、第1の長さL1と異なる(例えばこれを下回る)第2の長さL2を有し且つ第1の周波数帯136とは異なる(例えばこれを上回る)第2の周波数帯138内で動作するように構成された、第2のアンテナ要素142の第3のアンテナ142cと、第1の長さL1及び第2の長さL2とは異なる(例えばこれらを下回る)第3の長さL3を有し且つ第1の周波数帯136及び第2の周波数帯138とは異なる(例えばこれらを上回る)第3の周波数帯148内で動作するように構成された、第4のアンテナ(図示せず)と、第1の長さL1、第2の長さL2、及び第3の長さL3とは異なる(例えばこれらを下回る)第4の長さを有し且つ第1の周波数帯136、第2の周波数帯138、及び第3の周波数帯148とは異なる(例えばこれらを上回る)第4の周波数帯内で動作するように構成された、第2のアンテナ要素142の第5のアンテナ(図示せず)と、を含み得る等である。
【0090】
同じ長さを有する対向する第1のアンテナ要素140及び第2のアンテナ要素142が、全方向放射パターンを提供してもよい。
【0091】
アンテナ(例えば、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104)の放射パターン(例えば、第1の放射パターン114及び/又は第2の放射パターン116)に対する、構造物(例えば構造物108)のシャドウイング効果、例えば構造物によって発生するヌル(例えば、第1のヌル118及び/又は第2のヌル120)は、厚み及び/又は構造物の構造上の形状(例えば構造物108の厚みT)に対して、より低い周波数帯(例えば、より長い波長)でより少ない。従って、構造物の厚みに対して、十分に低い周波数帯で動作しているアンテナ(例えばアンテナ要素)は、対応する対向しているアンテナ(例えば同じ長さの対向するアンテナ要素)を必要とせずに、全方向カバレッジを提供し得る。従って、且ついかなる特定の理論にも限定しないが、構造物108の厚みTが、1つのアンテナの特定のアンテナ要素の動作周波数の波長の約10分の1(1/10)を下回る場合、全方向放射パターンを提供するのに当該1つのアンテナのみが要求され得る。
【0092】
一例として、図3に示すように、第1のアンテナ102の第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140bは、第1の周波数帯136で電磁放射106を放射し得る。第2のアンテナ104の第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bは、第1の周波数帯136で電磁放射106放射し得る。第1の周波数帯136は、例えば、構造物108の厚みTに対して十分に高く、全方向放射パターン(例えば、第1の周波数帯136の全方向カバレッジ)を提供するのに第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104の双方が要求され得る。第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは、第2の周波数帯138で電磁放射106を放射し得る。第2の周波数帯138は例えば、構造物108の厚みTに対して十分に低く、全方向放射パターン(例えば、第2の周波数帯138の全方向カバレッジ)を提供するのに第1のアンテナ102のみが要求され得る。
【0093】
別の例として、図4に示すように、第1のアンテナ140の第1のアンテナ要素102の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140bは、第1の周波数帯136で電磁放射106を放射し得る。第2のアンテナ104の第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bは、第1の周波数帯136で電磁放射106放射し得る。第1の周波数帯136は、例えば構造物108の厚みTに対して十分に高く、全方向放射パターン(例えば、第1の周波数帯136の全方向カバレッジ)を提供するのに第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104の双方が要求され得る、第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは、第2の周波数帯138で電磁放射106を放射し得る。第2の周波数帯138は、例えば構造物108の厚みTに対して十分に高く、第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cの第1の放射パターン114(図2)において、構造物108が第1のヌル118を発生させ得る。従って、全方向放射パターン(例えば、第2の周波数帯138の全方向カバレッジ)を提供するのに、第2の長さL2(例えば第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ142cと同じ長さ)を有する第2のアンテナ要素142の第3のアンテナ142cが要求され得る。
【0094】
別の例として、図5に示すように、第1のアンテナ102の第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140bは、第1の周波数帯136で電磁放射106を放射し得る。第2のアンテナ104の第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bは、第1の周波数帯136で電磁放射106放射し得る。第1の周波数帯136は、例えば構造物108の厚みTに対して十分に高く、全方向放射パターン(例えば、第1の周波数帯136の全方向カバレッジ)を提供するのに第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104の双方が要求され得る、第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは、第2の周波数帯138で電磁放射106を放射し得る。第2の周波数帯138は例えば、構造物108の厚みTに対して十分に低く、全方向放射パターン(例えば、第2の周波数帯138の全方向カバレッジ)を提供するのに第1のアンテナ102のみが要求され得る。第2のアンテナ要素142の第3のアンテナ142cは、第3の周波数帯148で電磁放射106を放射し得る。第3の周波数帯148は、例えば、構造物108の厚みTに対して十分に低く、全方向放射パターン(例えば、第3の周波数帯148の全方向カバレッジ)を提供するのに第2のアンテナ104のみが要求され得る。
【0095】
別の例として、図6に示すように、第1のアンテナ102の第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140bは、第1の周波数帯136で電磁放射106を放射し得る。第1の周波数帯136は、例えば、構造物108の厚みTに対して十分に低く、全方向放射パターン(例えば、第1の周波数帯136の全方向カバレッジ)を提供するのに第1のアンテナ102のみが要求され得る。第2のアンテナ104の第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bは、第2の周波数帯138で電磁放射106を放射し得る。第2の周波数帯138は、例えば、構造物108の厚みTに対して十分に高く、第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bの第2の放射パターン116(図2)において、構造物108が第2のヌル120を発生させ得る。従って、第2の長さL2(例えば、第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a及び第2のアンテナ142bと同じ長さ)を有する第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cが、全方向放射パターン(例えば、第2の周波数帯138の全方向カバレッジ)を提供するのに要求され得る。
【0096】
図3−6で示した実施例は、第1のアンテナ102が、第1の周波数帯136及び第2の周波数帯138のうちの一又は複数で電磁放射106を放射し、第2のアンテナ104が、第1の周波数帯136、第2の周波数帯138、及び第3の周波数帯148のうちの一又は複数で電磁放射106を放射していることを示しているが、他の構成が意図されてもよい。一例として、第1のアンテナ102が第1の周波数帯136、第2の周波数帯138、及び第3の周波数帯148で電磁放射106を放射し得、第2のアンテナ104が第1の周波数帯136で電磁放射106を放射してもよい。別の例として、第1のアンテナ102が第1の周波数帯136で電磁放射106を放射し得、第2のアンテナ104が第1の周波数帯136、第2の周波数帯138、及び第3の周波数帯148で電磁放射106を放射してもよい。別の例として、第1のアンテナ102が第1の周波数帯136及び第2の周波数帯138で電磁放射106を放射し得、第2のアンテナ104が第1の周波数帯136、第2の周波数帯138、及び第3の周波数帯148で電磁放射106を放射してもよい。
【0097】
図3及び4を参照すると、1つの具体的且つ非限定的な例として、第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは、約10メートル〜1メートル、より詳細には2メートルの波長を有する約3MHz〜400MHz(例えば超短波(「VHF」))の第2の周波数帯138内で動作するように構成され得る(例えば所定の長さl2を含み得る)。構造物108の厚みTが、第2の周波数帯138の波長又は約20センチメートル(約8インチ)の10分の1未満である場合、図3に示すように、第1のアンテナ102の第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cは第2の周波数帯138の全方向カバレッジを提供し得る。構造物108の厚みTが、第2の周波数帯138の波長又は約20センチメートル(約8インチ)の10分の1よりも大きい場合、図4に示すように、第2の周波数帯138の全方向カバレッジを提供するのに、第1のアンテナ102の第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cと、第2のアンテナ104の第2のアンテナ要素142の第3のアンテナ142cとが要求され得る。
【0098】
図3−6を参照すると、第1のアンテナ要素140(例えば第1のアンテナアレイ144)は、構造物108によって、第2のアンテナ要素142(例えば、第2のアンテナアレイ146)から物理的に分離され得る。第1のアンテナ要素140の各々は、第1のアンテナ要素140のうち別のアンテナから物理的に分離され得る。一例として、第1のアンテナアレイ144の第1のアンテナ要素140の各々は、第1のアンテナアレイ144のすぐ隣の第1のアンテナ要素140から物理的に分離され得る。第2のアンテナ要素142の各々は、第2のアンテナ要素142のうちの別のアンテナから物理的に分離され得る。一例として、第2のアンテナアレイ146の第2のアンテナ要素142の各々は、第2のアンテナアレイ146のすぐ隣の第2のアンテナ要素142から物理的に分離され得る。
【0099】
一般的に、第1のアンテナ102の性能は、隣り合う第1のアンテナ要素140の離間距離に依存しない。同様に、第2のアンテナ104の性能は、隣り合う第2のアンテナ要素142の離間距離に依存しない。一般的に、隣り合う第1のアンテナ要素140間の離間距離(例えば、最小の離間距離)、及び、隣り合う第2のアンテナ要素142間の最小の離間距離は、例えば、第1のアンテナ102(又は第1のアンテナ要素140)と第2のアンテナ104(又は第2のアンテナ要素142)とのそれぞれの動作周波数によって決定され得る。一例として、隣り合う第1のアンテナ要素140間の最小の離間距離、及び、隣り合う第2のアンテナ要素142間の最小の離間距離は、より低い周波数においてより少なく、より高い周波数においてより高いことがあり得る。1つの具体的且つ非限定的な例として、隣り合う第1のアンテナ要素140間の最小の離間距離、及び/又は隣り合う第2のアンテナ要素142間の最小の離間距離は、約0.01インチ(0.25ミリメートル)〜約0.1インチ(例えば、2.54ミリメートル)であり得る。
【0100】
更に図3−6を参照すると、一例として、第1のアンテナ要素140の各々が、第1のアンテナ要素140のうちの別のアンテナから誘電性材料150によって物理的に分離され得る。同様に、第2のアンテナ要素142の各々が、第2のアンテナ要素142のうちの別のアンテナから誘電性材料150によって物理的に分離され得る。一般的且つ非限定的な例として、誘電性材料150は、低い誘電率を有する任意の誘電性材料(低誘電性材料とも称する)であり得る。一例として、低誘電率は、約6未満の誘電率を含み得る。別の例として、低誘電率は、約3未満の誘電率低誘電率を含み得る。別の例として、低誘電率は、約2未満の誘電率低誘電率を含み得る。別の例として、低誘電率が、約1の誘電率を含み得る。1つの具体的且つ非限定的な例として、誘電性材料150が乾燥空気を含み得る。別の具体的且つ非限定的な例として、誘電性材料150が、誘電性の織物を含み得る。別の具体的且つ非限定的な例として、誘電性材料150が、接着剤、例えばプラスチック接着剤を含み得る。別の具体的且つ非限定的な例として、誘電性材料150が、ガラス繊維、例えばガラス繊維シートを含み得る。別の例として、誘電性材料150が、石英、例えば石英のシートを含み得る。別の例として、誘電性材料150が、複合材、例えばガラス繊維強化ポリマー(「GFRP」)を含み得る。別の具体的且つ非限定的な例として、誘電性材料150が、プラスチック、例えばポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどを含み得る。
【0101】
第1のアンテナ要素140の各々が、ある幅(明示的に図示せず)を含み得る。第2のアンテナ要素142の各々が、ある幅(明示的に図示せず)を含み得る。特定のアンテナ要素(例えば、第1のアンテナ要素140の各々及び/又は第2のアンテナ要素142の各々)の幅は変化し得る。
【0102】
一般的に、且ついかなる特定の理論にも限定しないが、特定のアンテナ要素の幅は、関連付けられたアンテナの帯域幅制御を提供し得る。従って、所望の帯域幅を達成するために幅が変化され得る。一例として、第1のアンテナ要素140のうちの任意の1つの幅が、第1のアンテナ102の(又は第1のアンテナ要素140のうちの特定の1つの)帯域幅制御をもたらし得る。別の例として、第2のアンテナ要素142のうちの任意の1つの幅が、第2のアンテナ104の(又は第2のアンテナ要素142のうちの特定の1つの)帯域幅制御をもたらし得る。更に、且ついかなる特定の理論にも限定しないが、例えば特定のアンテナ要素の幅が増大することにより、関連付けられたアンテナの効率が向上し得る。
【0103】
一般的且つ非限定的な例として、より大きな長さを有し且つより低い周波数帯内で動作するように構成されている(例えば、より長い波長を有する)第1のアンテナ要素140のうちの1つ及び/又は第2のアンテナ要素142のうちの1つは、より小さな長さを有し且つより高い周波数帯内で動作するように構成されている(例えば、より短い波長を有する)第1のアンテナ要素140のうちの別の1つ及び/又は第2のアンテナ要素142のうちの別の1つよりも、大きい幅を含み得る。1つの具体的且つ非限定的な例として、図3に最もよく示すように、第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a及び第2のアンテナ140bは、第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140cよりも大きい幅を有し得る。
【0104】
図1を参照すると、無線アセンブリ134は、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104に下り信号154を送信し得る。無線アセンブリ134は、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104から上り信号156を受信し得る。下り信号154及び上り信号156は、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104の間で供給ライン158を通じて運ばれる無線信号であり得る。供給ライン158は、一又は複数の信号導体を含み得る。第1の長さl1を有する第1の供給ライン128と、長さl2を有する第2の供給ライン130とが位相シフタ126として使用されている場合、第1の供給ライン128及び第2の供給ライン130は、供給ライン158の一部(例えば、供給ライン158のうちのある長さ)であり得ることを、当業者は認識するであろう。
【0105】
アンテナシステム100は信号ルータ152を含み得る。信号ルータ152は、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104と無線アセンブリ134との間に、例えば供給ライン158を介して連結され得る。信号ルータ152は、無線アセンブリ134からの下り信号154を、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104に適切に分配(distribute)(例えば、分割)し得る。信号ルータ152は、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104からの上り信号156を、無線アセンブリ134に適切に分配(例えば、合成)し得る。
【0106】
一例として、下り信号154のうち一又は複数が、異なる周波数を含み得る。一例として、無線アセンブリ134は、下り信号154のうちの1つを第1の周波数帯136で、且つ下り信号154のうちの別の1つを第2の周波数帯138で送信し得る。信号ルータ152は、下り信号154のうちの当該1つを、第1の周波数帯136の第1の部分と第2の部分とに分割し得る。下り信号154のうちの当該1つの、第1の周波数帯136の第1の部分が、第2のアンテナ104に送信され得る。信号ルータ152は、下り信号154のうちの当該1つの、第1の周波数帯136の第2の部分と、下り信号154のうちの第2の周波数帯138の当該別の1つとを合成し、第1のアンテナ102に送信し得る。
【0107】
別の例として、一又は複数の上り信号156が異なる周波数を含み得る。一例として、上り信号156のうちの第1の周波数帯136の1つと、上り信号156のうちの第2の周波数帯138の別の1つとが、第1のアンテナ102から受信され得る。上り信号156のうちの第1の周波数帯136の別の1つが、第2のアンテナ104から受信され得る。信号ルータ152は、上り信号156のうちの第1の周波数帯136の当該1つと上り信号156のうちの第2の周波数帯138の別の1つとを分割し得る。信号ルータ152は、上り信号156のうちの第1の周波数帯136の当該1つと上り信号156のうちの第1の周波数帯136の別の1つとを、無線アセンブリ134によって受信されるように合成し得る。上り信号156のうちの第2の周波数帯138の当該別の1つは、無線アセンブリ134によって受信され得る。
【0108】
例えば、アンテナシステム100の特定の用途、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104の異なる動作周波数の数(例えば、第1の周波数帯136、第2の周波数帯138、第3の周波数帯148など)等に応じて、追加の下り信号154及び/又は上り信号156も意図される。従って、信号ルータ152は、無線アセンブリ134からの下り信号154を第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104へ適切に分配し、且つ/又は、第1のアンテナ102から及び/又は第2のアンテナ104の上り信号156を無線アセンブリ134へ適切に分配するように構成されている。
【0109】
信号ルータ152は、下り信号154及び/又は上り信号156を適切に分配するように構成された様々な構成要素を含み得る。一例として、図7に示すように、信号ルータ152は、分波器176、多重化器182、合波器184、及び/又は多重分離器186を含み得る。当業者は、信号ルータ152の構成は、例えばアンテナシステム100の特定の用途に依存し得ることを認識するであろう。
【0110】
図7、及び図1を参照すると、一例として、無線アセンブリ134は、第1の無線機160及び第2の無線機162を含み得る。第1の無線機160及び第2の無線機162は、異なる周波数で(例えば、異なる周波数帯内で)動作し得るように構成されている。一例として、第1の無線機160は第1の周波数帯136内で動作するように構成され得(図1)、第2の無線機162は第2の周波数帯138内で動作するように構成され得る(図1)。
【0111】
一般的且つ非限定的な例として、第1の無線機160及び/又は第2の無線機162(並びに第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104)は、約3MHz〜約100GHzの動作周波数(例えば、周波数帯)を含み得る。別の一般的且つ非限定的な例として、第1の無線機160及び/又は第2の無線機162(並びに第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104)は、約30MHz〜約400MHzの動作周波数を含み得る。別の一般的且つ非限定的な例として、第1の無線機160及び/又は第2の無線機162(並びに第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104)は、約30MHz〜約174MHzの動作周波数を含み得る。別の一般的且つ非限定的な例として、第1の無線機160及び/又は第2の無線機162(並びに第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104)は、約225MHz〜約400MHzの動作周波数を含み得る。1つの具体的且つ非限定的な例として、第1の無線機160は、例えば約118MHz〜約174MHzの動作周波数を含むVHF−Hi無線であり得る。1つの具体的且つ非限定的な例として、第2の無線機162は、例えば約30MHz〜約88MHzの動作周波数を含むVHF−Low無線であり得る。
【0112】
更に図7、及び図1を参照すると、第1の無線機160は、第1の無線送信機164及び第1の無線受信機166を含み得る。第2の無線機162は、第2の無線送信機168及び第2の無線受信機170を含み得る。第1の無線送信機164は、第1の下り信号172を送信し得る。第2の無線送信機168は、第2の下り信号174を送信し得る。第1の下り信号172及び第2の下り信号174は、異なる動作周波数を有し得る。一例として、第1の下り信号172は第1の周波数帯136(図1)にあり、第2の下り信号174は第2の周波数帯138(図1)にあり得る。
【0113】
第1の下り信号172は、第1の無線送信機164から分波器176に向けられ得る(例えば、分波器176が第1の無線送信機164から第1の下り信号172を受信し得る)。分波器176は第1の下り信号172を、第1の周波数帯136(図1)の第3の下り信号178と、第1の周波数帯136の第4の下り信号180とに分割し得る。一般的且つ非限定的な例として、分波器176は、信号が2つの回路で使用され得る(例えば、1つの無線(例えば、第1の無線機160)が2つのアンテナ(例えば、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104)にフィードすることを可能にする)ように、規定量の電磁力を分割するように構成された任意の装置であってよい。1つの具体的且つ非限定的な例として、分波器176は、50W定格のVHF分波器であり得る。
【0114】
一又は複数の追加の無線機(例えば、追加の無線送信機)(図示せず)が、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104に追加の下り信号(図示せず)をフィードする場合、一又は複数の追加の分波器(図示せず)がアンテナシステム100と共に用いられてもよい。使用される分波器の数及びその構成は、例えば、アンテナシステム100の特定の用途、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104の動作周波数の数(例えば、第1の周波数帯136、第2の周波数帯138、第3の周波数帯148など)(図1)などに依存し得る。
【0115】
更に図7、及び図1を参照すると、第3の下り信号178は、分波器176から第2のアンテナ104に向けられ得る(例えば、第2のアンテナ104が分波器176から第3の下り信号178を受信し得る)。第4の下り信号180は、分波器176から多重化器182に向けられ得る(例えば、多重化器182が分波器176から第4の下り信号180を受信し得る)。第2の下り信号174は第2の無線送信機168から多重化器182に向けられ得る(例えば、多重化器182が第2の無線送信機168から第2の下り信号174を受信し得る)。
【0116】
多重化器182は、第2の下り信号174及び第4の下り信号180を受信し得る。多重化器182は、第2の下り信号174と第4の下り信号180とを第5の下り信号188へと合成し得る。第5の下り信号188は、第1の周波数帯136及び第2の周波数帯138(図1)にあり得る。例えば、第5の下り信号188は、第2の周波数帯138の第2の下り信号174と第1の周波数帯136の第4の下り信号180との組み合わせであり得る。一般的且つ非限定的な例として、多重化器182は、異なる周波数の2つ以上の信号を相互干渉なしに1つの信号へと合成し、例えば、2つ以上の無線機(例えば、第1の無線機160と第2の無線機162)が1つのアンテナ(例えば、第1のアンテナ102)にフィードすることを可能にするように構成された任意の装置であってよい。一例として、図7に示すように、多重化器182は、第1の無線機160(例えば第1の無線送信機164)及と第2の無線機162(例えば第2の無線送信機168)とが第1のアンテナ102にフィードすることを可能にするように構成されたダイプレクサであり得る。別の例として(図示せず)、多重化器182は、例えば第1の無線機160、第2の無線機162、及び、第3の周波数帯で下り信号を送信するように構成された第3の無線機(図示せず)を、第1のアンテナ102にフィードすることを可能にするように構成されたトリプレクサであり得る。多重化器182のタイプ及び/又は多重化器182の数は、例えば、無線アセンブリ134の無線機の数、及び/又はフィードアンテナ(例えば、第1のアンテナ102又は第2のアンテナ104)の動作周波数の数に依存し得ることを、当業者は認識するであろう。
【0117】
更に図7、及び図1を参照すると、第1の上り信号190が第1のアンテナ102から取得され得る。第2の上り信号192は第2のアンテナ104から取得され得る。第1の上り信号190及び第2の上り信号192は異なる動作周波数を有し得る。一例として、第1の上り信号190は第1の周波数帯136(図1)及び第2の周波数帯138(図1)にあり、第2の上り信号192は第1の周波数帯136にあり得る。一例として、第1の上り信号190は、第1のアンテナ102によって受信された第1の周波数帯136の無線信号と、第1のアンテナ102によって受信された第2の周波数帯138の無線信号との組み合わせであり得る。第2の上り信号192は、第2のアンテナ104によって受信された第1の周波数帯136にある無線信号であり得る。
【0118】
第1の上り信号190は、第1のアンテナ102から多重分離器186に向けられ得る(例えば、多重分離器186が第1のアンテナ102から第1の上り信号190を受信し得る)。多重分離器186は第1の上り信号190を、第1の周波数帯136(図1)の第3の上り信号194と第2の周波数帯138(図1)の第4の上り信号196とに分割し得る。一般的且つ非限定的な例として、多重分離器186は、例えば、1つのアンテナ(例えば、第1のアンテナ102)が2つ以上の無線(例えば、第1の無線機160及び第2の無線機162)にフィードすることを可能にするために、異なる周波数を有する1つの信号を、異なる周波数をそれぞれ有する2つ以上の信号へと分割するように構成された任意の装置であってよい。一例として、図7に示すように、多重分離器186は、第1のアンテナ102が、第1の無線機160(例えば、第1の無線受信機166)と第2の無線機162(例えば、第2の無線受信機170)とにフィードすることを可能にするように構成されている。別の例として(図示せず)、多重分離器186は、第1のアンテナ102が、第1の無線機160、第2の無線機162、及び、例えば、第3の周波数帯で下り信号を受信するように構成された第3の無線(図示せず)にフィードすることを可能にするように構成されている。多重分離器186のタイプ及び/又は多重分離器186の数は、例えば、無線アセンブリ134の無線の数、及び/又はフィードアンテナ(例えば、第1のアンテナ102又は第2のアンテナ104)の動作周波数の数に依存し得ることを、当業者は認識するであろう。
【0119】
多重化器182及び多重分離器186は、互いに相補的であり得る。一例として、多重化器182が信号の送信側にあり、多重分離器186が信号の受信側にあり得る。多重化器182と多重分離器186とが、信号ルータ152の単一のユニット又は構成要素となるよう組み合わされていてもよい。
【0120】
更に図7、及び図1を参照すると、第2の上り信号192は第2のアンテナ104から合波器184に向けられ得る(例えば、合波器184が第2のアンテナ104から第2の上り信号192を受信し得る)。第3の上り信号194は多重分離器186から合波器184に向けられ得る(例えば、合波器184が多重分離器186から第3の上り信号194を受信し得る)。合波器184は、第2の上り信号192と第3の上り信号194とを、第1の周波数帯136(図1)の第5の上り信号198へと合成し得る。一般的且つ非限定的な例として、合波器184は、2つの回路からの信号を可能にし、例えば2つのアンテナ(例えば、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104)が1つの無線(例えば、第1の無線機160)にフィードすることを可能にするよう、電磁力を組み合わせるように構成された任意の装置であってよい。
【0121】
分波器176及び合波器184は互いに相補的であり得る。一例として、分波器176が信号の送信側にあり、合波器184が信号の受信側にあり得る。分波器176と合波器184とが、信号ルータ152の単一のユニット又は構成要素となるよう組み合わされていてもよい。
【0122】
第4の上り信号196は、多重分離器186から第2の無線受信機170に向けられ得る(例えば、第2の無線受信機170が多重分離器186から第4の上り信号196を受信し得る)。第5の上り信号198は、合波器184から第1の無線受信機166に向けられ得る(例えば、第1の無線受信機166が合波器184から第5の上り信号198を受信し得る)。
【0123】
図7を参照すると、アンテナシステム100は増幅器200を含み得る。増幅器200は、第2の無線受信機170と多重分離器186との間に連結され得る。増幅器200は、第2の無線送信機168と多重化器182との間に連結されてもよい。増幅器200は、第2の下り信号174及び/又は第4の上り信号196の利得を増大させ得る。追加の増幅器(図示せず)が用いられてもよい。
【0124】
図7、及び図1を参照すると、図7に明示的に示してはいないが、アンテナシステム100の様々な構成要素(例えば、第1の無線機160、第2の無線機162、分波器176、合波器184、多重化器182、多重分離器186、第1のアンテナ102、第2のアンテナ104、及び/又は増幅器200)は、供給ライン158(図1)を介して互いに連結され得る。任意の信号(例えば、第1の下り信号172、第2の下り信号174、第3の下り信号178、第4の下り信号180、第5の下り信号188、第1の上り信号190、第2の上り信号192、第3の上り信号194、第4の上り信号196、及び/又は第5の上り信号198)が供給ライン158を通じて供給され得る。一例として、第1の供給ライン128(図1)は、供給ライン158のうち、第1の無線機160と第2の無線機162とを第1のアンテナ102に連結している部分であり得る。一例として、第2の供給ライン130(図1)は、供給ライン158のうち、第1の無線機160を第2のアンテナ104に連結している部分であり得る。第1の供給ライン128が位相シフタ126(図1)として使用される場合、第1の長さl1(図1)を規定している第1の供給ライン128の部分は、第1の無線機160及び第2の無線機162から第1のアンテナ102までの第1の供給ライン128の全長であり得るか、又は、例えば、信号ルータ152から第1のアンテナ102までの全長の一部であり得る。第2の供給ライン130が位相シフタ126(図1)として使用される場合、第2の長さl2(図1)を規定している第2の供給ライン130の部分は、第2の無線機162から第2のアンテナ104までの第2の供給ライン130の全長であり得るか、又は、例えば、信号ルータ152から第2のアンテナ104までの全長の一部であり得る。
【0125】
図7に示す信号ルータ152の例は、別の例示的な実施例が実装され得る方式に対して物理的又は構造的な限定を示唆することを意図していない。図示した特徴に加えて又は代えて、他の特徴を使用できる。幾つかの例示的な実施例では、一部の特徴は不要となり得る。また、ブロック図は、幾つかの機能的な特徴を示すために提示されている。種々の例示的な実施例において実行される時、これらのブロックのうちの一又は複数は、異なるブロックと組み合わされ、且つ/又は異なるブロックに分割され得る。一例として、分波器176及び/又は合波器184が、無線アセンブリ134と多重化器182及び/又は多重分離器186との間に配置され得る。別の例として、分波器176及び/又は合波器184が、多重化器182及び/又は多重分離器186と第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104との間に配置され得る。他の構成もまた意図されている。
【0126】
いかなる特定の理論にも限定しないが、伝送線上の反射は、電圧定在波比(VSWR)に関して特定され得るということが理解されよう。VSWRは、伝送線上の定常波の最大値と最小値との比である。VSWRを向上させるために、最長の前方アンテナ要素(例えば、第1のアンテナ要素の第1のアンテナ140a)の先端(例えば、第1の端部258又は第2の端部260(図15))に沿ったパラメトリックに決定された位置と、構造物108(図1)との接触をなすカバーフレーム(図示せず)との間に、抵抗要素(図示せず)が付加され得る。アンテナの放射抵抗を増大させることによってVSWRを低下させる。抵抗要素は、無線アセンブリ134(例えば、第1の無線機160又は第2の無線機162)(図7)によって送達される電力の定格(rated for)であり得る。
【0127】
オプションとして、インピーダンス整合を更に向上させ、且つ、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104によって最大の電力が実際に受容されることを確実にするよう、アンテナシステム100内でトランス(図示せず)を使用してもよい。
【0128】
図8及び図1を参照すると、一例として、構造物108は移動体202(図1)の構成要素又は要素であり得る。一実施例として、図8に示すように、移動体202は航空宇宙移動体204であり得る。別の例として(図示せず)、移動体202は陸上移動体であり得る。更に別の例として(図示せず)、移動体202が海洋移動体であり得る。構造物108はまた、電磁放射106(図1)の送信及び/又は受信にアンテナシステム100(図1)を使用する任意の他の固定構造物、アセンブリなどであってもよい。非限定的な例として、構造物108は、塔(例えば無線塔)、ポール(例えばアンテナポール)、建物などを含み得る。
【0129】
一般的且つ非限定的な例として、図8に示すように、航空宇宙移動体204は回転翼航空機(例えば、ヘリコプター又は回転翼無人航空移動体)であり得、構造物108は、回転翼航空機の構造上の構成要素であり得る。別の一般的且つ非限定的な例として(図示せず)、航空宇宙移動体204は固定翼航空機(例えば、飛行機又は固定翼無人航空移動体)であり得、構造物108は、固定翼航空機の構造上の構成要素であり得る。別の一般的且つ非限定的な例として(図示せず)、航空宇宙移動体204がミサイルであってもよい。
【0130】
一般的且つ非限定的な例として、構造物108が移動体202(例えば、航空宇宙移動体204)の一次構造であり得る。本明細書で使用する「一次構造」という語は、一般的に、移動体202が移動中(例えば、航空宇宙移動体204の飛行中)に遭遇する負荷(例えば、荷重、応力、及び/又は力)を担持するのに不可欠な任意の構造物をさす。別の一般的且つ非限定的な例として、構造物108は移動体202(例えば、航空宇宙移動体204)の二次構造であってもよい。本明細書で使用する「二次構造」なる語は、一般的に、移動体202が移動中に遭遇する負荷を一次構造が担持することを援助する任意の構造物をさす。
【0131】
更に図8、及び図1を参照すると、1つの具体的且つ非限定的な例として、構造物108は航空宇宙移動体204の水平翼206であり得る。別の具体的且つ非限定的な例として、構造物108が航空宇宙移動体204の水平安定板208であってもよい。別の具体的且つ非限定的な例として、構造物108が航空宇宙移動体204の垂直安定板210であってもよい。別の具体的且つ非限定的な例として、構造物108が航空宇宙移動体204の尾部支材212であってもよい。別の具体的且つ非限定的な例として、構造物108が航空宇宙移動体204の胴体214であってもよい。別の具体的且つ非限定的な例として、構造物108が航空宇宙移動体204の尾翼部216であってもよい。別の具体的且つ非限定的な例として、構造物108が航空宇宙移動体204の、例えば、航空宇宙移動体204の水平翼206、垂直安定板210、水平安定板210、尾部支材212、又は尾翼部216のフェアリング218であり得る。別の具体的且つ非限定的な例として、構造物108が航空宇宙移動体204のドア220であってもよい。別の具体的且つ非限定的な例として、構造物108が航空宇宙移動体204の任意の他の尾部(明示的に図示せず)であってもよい。更に別の具体的且つ非限定的な例として、構造物108が、選択的に取り外し可能な航空宇宙移動体204のカバー(明示的に図示せず)であってもよい。
【0132】
図1、及び図8を参照すると、本明細書で、且つ本明細書の任意の実施例で記載するように、第1のアンテナ102(図1)は構造物108の第1の端部110(図1)に配置され得、第2のアンテナ104(図1)が構造物108の第2の端部112(図1)に配置され得る。航空宇宙移動体204(図8)の実施例を特に参照すると、第1の端部110は構造物108の前縁又は前方端部(例えば、水平翼206、垂直安定板210、水平安定板210、尾翼部216、又はドア220)であり得、第2の端部112は構造物108の後縁又は後縁(例えば、水平翼206、垂直安定板210、水平安定板210、尾翼部216、又はドア220)であり得る。本明細書で使用する語「前(leading)」「前方(forward)」「尾部(trailing)」及び「後部(aft)」は、航空宇宙移動体204の移動方向に対して定義されている。或いは、第1の端部110が構造物108のスターボード側(例えば、尾部支材212、又は胴体214)であり得、第2の端部112が構造物108のポート側(例えば、尾部支材212、又は胴体214)であり得る。
【0133】
図9を参照すると、1つの具体的且つ非限定的な例として、構造物108が、航空宇宙移動体204の尾翼部216の垂直安定板210であり得る(図8)。第1のアンテナ102は、垂直安定板210の前方端部222に連結され得る。第2のアンテナ104は、垂直安定板210の後縁224に連結され得る。第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104は、垂直安定板210によって物理的に分離され得る。一例として、第1のアンテナ102は前方端部222において垂直安定板210に外付けされ得、第2のアンテナ104は後縁224において垂直安定板210に外付けされ得る。第1のアンテナ102は、第1のアンテナ102を保護するよう垂直安定板210に設置されたレードーム(図示せず)によって覆われていてよい。第2のアンテナ104は、第2のアンテナ102を保護するよう垂直安定板210に設置された別のレードーム(図示せず)によって覆われていてよい。別の例として、第1のアンテナ102が、前方端部222の(例えば、近傍)近位で垂直安定板210内に設置されていてもよく、第2のアンテナ104が、後方端部224の近位で垂直安定板210内に設置されていてもよい。垂直安定板210の前方端部222における一部分は、第1のアンテナ102を保護するレードームとして作用し得る。垂直安定板210の後方端部224における一部分は、第2のアンテナ104を保護する別のレードームとして作用し得る。更に別の例として、第1のアンテナ102は、垂直安定板210の外板としても知られる外部パネル内に内蔵され(例えば、埋め込まれるか或いは一体化され)ていてもよく、第2のアンテナ104が垂直安定板210の外部パネルに内蔵されていてもよい。
【0134】
図10を参照すると、別の具体的且つ非限定的な例として、構造物108は垂直安定板210であり得る。第1のアンテナ102は、第1の(例えば、前方)フェアリング226に連結され得る。第2のアンテナ104は、第2の(例えば、後方)フェアリング228に連結され得る。第1のフェアリング226及び第2のフェアリング228は、フェアリング218(図8)の例であり得る。第1のフェアリング226は垂直安定板210の前方端部222に、例えば前縁に沿って連結され得る。第2のフェアリング228は垂直安定板210の後縁224に、例えば後方端部224に沿って連結され得る。第1のフェアリング226、ひいては第1のアンテナ102と、第2のフェアリング228、ひいては第2のアンテナ104とが、垂直安定板210によって物理的に分離され得る。一例として、第1のアンテナ102は第1のフェアリング226の内面に設置され得、第2のアンテナ104は第2のフェアリング228の内面に設置され得る。別の例として、第1のアンテナ102が第1のフェアリング226に内蔵され(例えば、埋め込まれるか或いは一体化され)得、第2のアンテナ104が第2のフェアリング228に内蔵され得る。第1のフェアリング226は、第1のアンテナ102を保護するレードームとして作用し得る。第2のフェアリング228は、第2のアンテナ104を保護する別のレードームとして作用し得る。
【0135】
図10は、航空宇宙移動体204の尾翼部216の垂直安定板210に連結される第1のフェアリング226及び第2のフェアリング228の1つの例示的な実施例を示しているが、その他の例示的な実施例では、第1のフェアリング226及び第2のフェアリング228が、航空宇宙移動体204の他の構造物108(例えば、翼206、水平安定板208(図8)など)の前方端部及び後方端部のそれぞれに連結されてもよい。
【0136】
図11−13を参照すると、一例として、構造物108(例えば、垂直安定板210)は、第1のフェアリング支持体230及び第2のフェアリング支持体232を含み得る。第1のフェアリング支持体230は、第2のフェアリング支持体232に対向し得る。フェアリング218は第1のフェアリング支持体230と第2のフェアリング支持体232との間に位置決めされ得、且つ第1のフェアリング支持体230及び第2のフェアリング支持体232に連結され得る。図11で明示的に図示していないが、フェアリング218は、アンテナ(例えば、第1のアンテナ102もしくは第2のアンテナ104(図1))、又はアンテナ要素(例えば、第1のアンテナ要素140もしくは第2のアンテナ要素142(図1))を含み得る。従って、図11に示すように、フェアリング218は、第1のアンテナ102を含む第1のフェアリング226(図10)、又は第2のアンテナ104を含む第2のフェアリング228(図10)の一実施例であり得る。
【0137】
図11は、構造物108の一端の一部が、2つのフェアリング支持体(例えば、第1のフェアリング支持体230及び第2のフェアリング支持体232)と1つのフェアリング(例えば、フェアリング218)とを含むことを示し、且つ、構造物108が、図示されている一端に対向する別の端部において、別の2つのフェアリング支持体と別の1つのフェアリングを含み得ることを示していることが理解されよう。
【0138】
図12を参照すると、一例として、第1のフェアリング支持体230は第1のリブ234を含み得る。第1のリブ234は、構造物108(例えば、垂直安定板)の形状を規定している複数のリブのうちの1つであり得る。一例として、複数のリブは、構造物108を構造的に支持するために内部ストリンガ、スティフナ、スパーなどに連結され得る。第1のリブ234は複合材構造物であり得る。一例として、第1のリブ234は繊維強化ポリマー(「FRP」)であり得る。別の例として、第1のリブ234がGFRPであってもよい。別の例として、第1のリブ234がCFRPであってもよい。第1のフェアリング支持体230(例えば、第1のリブ234)は、第1の設置面236を含み得る。第1の設置面236は、フェアリング218の第1の端部238(図11)の形状に対応する形状を有し得る。フェアリング218の第1の端部238は、第1の設置面236内に取付けられ得るか或いは連結され得る。一例として、フェアリング218は、第1のフェアリング支持体230に接着接合され得る。一例として、フェアリング218の第1の端部238は、第1のリブ234の第1の設置面236に接着接合され得る。別の例として、フェアリング218が第1のフェアリング支持体230に機械的に接続されてもよい。第1のフェアリング支持体230は、アンテナ(例えば、第1のアンテナ102又は第2のアンテナ104)の電気接続を提供し得る。一例として、第1の設置面236は、TNCコネクタ(明示的に図示せず)を含み得る。
【0139】
図13を参照すると、一例として、第2のフェアリング支持体232は第2のリブ240を含み得る。第2のリブ240は、構造物108の複数のリブのうちの別の1つであり得る。第2のリブ240は複合材構造物であり得る。一例として、第2のリブ240がFRPであり得る。別の例として、第2のリブ240はGFRPであってもよい。別の例として、第2のリブ240はCFRPであってもよい。第2のフェアリング支持体232(例えば、第2のリブ240)は、第2の設置面242を含み得る。第2の設置面242は、フェアリング218の、第1の端部238に対向する第2の端部244(図11)の形状に対応する形状を有し得る。フェアリング218の第2の端部244は、第2の設置面242内に取付けられ得、且つ連結され得る。一例として、フェアリング218は、第2のフェアリング支持体232に接着接合され得る。一例として、フェアリング218の第2の端部244は、第2のリブ240の第2の設置面242に接着接合され得る。別の例として、フェアリング218が第2のフェアリング支持体232に機械的に接続されてもよい。第2のフェアリング支持体232もまた、アンテナ(例えば、第1のアンテナ102又は第2のアンテナ104)の電気接続を提供し得る。一例として、第2の設置面242がTNCコネクタ(明示的に図示せず)を含み得る。
【0140】
図14を参照すると、一例として、構造物108は、第1のアンテナ構造物246と、第1のアンテナ構造物246に対向する第2のアンテナ構造物248とを含み得る。構造物108は、中間構造物250を含み得る。第1のアンテナ構造物246は、構造物108の第1の端部110において中間構造物250に連結され得る。第2のアンテナ構造物248は、構造物108の第2の端部において中間構造物250に連結され得る。中間構造物250は、第1のアンテナ構造物246と第2のアンテナ構造物248とを物理的に分離し得る。
【0141】
一例として、第1のアンテナ構造物246は、少なくとも一の第1の複合プライ252と第1のアンテナ102とを含み得る。第1のアンテナ102は、第1の複合プライ252に連結され得る。一例として、第2のアンテナ構造物248は、少なくとも一の第2の複合プライ254と第2のアンテナ104とを含み得る。第2のアンテナ104は第2の複合プライ254に連結され得る。
【0142】
別の例として、図14に示すように、第1のアンテナ構造物246は複数の第1の複合プライ252と複数の第1のアンテナ要素140とを含み得る。第1の複合プライ252及び第1のアンテナ要素140は、積層されて第1のサンドイッチ構造(例えば、第1の積層板)を形成し得る。第2のアンテナ構造物248は、複数の第2の複合プライ254と複数の第2のアンテナ要素142とを含み得る。第2の複合プライ254及び第2のアンテナ要素142は積層されて、第2のサンドイッチ構造(例えば、第2の積層板)を形成し得る。
【0143】
第1のアンテナ構造物246は、第1のアンテナ要素140の数、動作周波数(例えば、第1の周波数帯136、第2の周波数帯138、第3の周波数帯148など)の数などに応じて、様々な構成を有し得る。同様に、第2のアンテナ構造物248は、例えば、第2のアンテナ要素142の数、動作周波数の数などに応じて様々な構成を有し得る。
【0144】
一般的且つ非限定的な例として、第1のアンテナ構造物246及び/又は第2のアンテナ構造物248のサンドイッチ構造の構成は、複合プライ−アンテナ要素−複合プライ−アンテナ要素などを含み得る。一例として、最も内側の複合プライがサンドイッチ構造の内側モールドラインを画定し得、最も外側のアンテナ要素がサンドイッチ構造の外側モールドラインを画定し得る(例えば、サンドイッチ構造の構成がアンテナ要素で終端し得る)。そのような構成では、最も外側のアンテナ要素は保護層(例えば、電磁波透過性フィルム)によって保護され得る。別の例として、最も内側の複合プライがサンドイッチ構造の内側モールドラインを画定し得、最も外側の複合プライがサンドイッチ構造の外側モールドラインを画定してもよい(例えば、サンドイッチ構造の構成が複合プライで終端し得る)。従って、サンドイッチ構造の複合プライは各アンテナ要素を保護するレードームとして作用し得る。
【0145】
1つの具体的且つ非限定的な例として、図14に示すように、第1の構成の(例えば、第1のサンドイッチ構造の)アンテナ構造物246は、第1の複合プライ252の第1のプライ252a−第1のアンテナ要素140の第1のアンテナ140a−第1の複合プライ252の第2のプライ252b−第1のアンテナ要素140の第2のアンテナ140b−第1の複合プライ252の第3のプライ252c−第1のアンテナ要素140の第3のアンテナ140c−第1の複合プライ252の第4のプライ252dを含み得る。第2の構成の(例えば、第2のサンドイッチ構造の)アンテナ構造物248は、第2の複合プライ254の第1のプライ254a−第2のアンテナ要素142の第1のアンテナ142a−第2の複合プライ254の第2のプライ254b−第2のアンテナ要素142の第2のアンテナ142b−第2の複合プライ254の第3のプライ254cを含み得る。上述のように、且つ図3を参照すると、第1のアンテナ構造物246のそのような構成は、第1のアンテナ102のマルチバンド(例えば、第1の周波数帯136及び第2の周波数帯138における)放射をもたらし得、第2のアンテナ構造物248のそのような構成は、第2のアンテナ104のシングルバンド(例えば、1の周波数帯136における)放射をもたらし得る。
【0146】
本明細書に記載の実施例によれば、例えば図3−6に示すように、第1のアンテナ構造物246のその他の構成(例えば、第1の複合プライ252の数及び第1のアンテナ要素140の数)、及び/又は第2のアンテナ構造物248(例えば、第2の複合プライ254の数及び第2のアンテナ要素142の数)も意図されており、例えば、シングルバンド放射及び/又はマルチバンド放射の異なる組み合わせが提供され得る。
【0147】
図14、及び図3−6を参照すると、第1の複合プライ252及び/又は第2の複合プライ254は、誘電性材料150(図3−6)の例であり得る。一般的且つ非限定的な例として、第1の複合プライ252及び/又は第2の複合プライ254は繊維強化ポリマープライであり得る。一般的且つ非限定的な例として、第1の複合プライ252及び/又は第2の複合プライ254は、ポリマーマトリクス材料によって共接合された強化繊維材料のシート又はマットを含み得る。ポリマーマトリクス材料は、任意の適切な熱硬化性樹脂(例えば、エポキシ)又は熱可塑性樹脂を含み得る。繊維材料は、任意の適切な織物又は非織物(例えば、編物、組物、又はステッチ)の連続的な強化繊維又はフィラメントを含み得る。第1の複合プライ252の各々及び/又は第2の複合プライ254の各々が、同じ構成材料(例えば、強化繊維材料及び/又はポリマーマトリクス材料)を含んでいてもよく、異なる構成材料を含んでいてもよい。
【0148】
1つの具体的且つ非限定的な例として、第1の複合プライ252及び/又は第2の複合プライ254がGFRPプライであり得る。別の具体的且つ非限定的な例として、第1の複合プライ252及び/又は第2の複合プライ254は、ガラス繊維強化ポリマープライであり得る。別の具体的且つ非限定的な例として、第1の複合プライ252及び/又は第2の複合プライ254は、石英繊維強化ポリマープライであり得る。
【0149】
一例として、第1の複合プライ252及び/又は第2の複合プライ254は、ドライレイアップとしても知られる、ポリマーマトリクス材料が予備含浸された強化繊維材料のシート(例えば、プリプレグ)を含み得る。別の例として、第1の複合プライ252及び/又は第2の複合プライ254は、ウェットレイアップとしても知られる、ポリマーマトリクス材料が塗布された強化繊維材料のシートを含み得る。
【0150】
第1のアンテナ要素140は、第1の複合プライ252間に埋め込まれ得る。第2のアンテナ要素142は、第2の複合プライ254間に埋め込まれ得る。一例として、第1の複合プライ252及び第1のアンテナ要素140(例えば、ステークモノポールアンテナ)は、例えばモールド(図示せず)内で順次レイアップされ共硬化されて第1のアンテナ構造物246を形成していてもよい。第1のアンテナ要素140の各々は、隣接する第1の複合プライ252のペア(例えば、第1のアンテナ要素140のうちの何れかの側の複合プライ252の各々)に、二次的に接合(例えば、接着接合)されてもよい。一例として、図14に示すように、第1のアンテナ要素140の各々と第1の複合プライ252の各々との間に、フィルム接着剤256が塗布され得る。同様に、第2の複合プライ254及び第2のアンテナ要素142(例えば、ステークモノポールアンテナ)は、例えばモールド内で順次レイアップされ、共硬化されて第2のアンテナ構造物248を形成していてもよい。第2のアンテナ要素142の各々は、隣接する第2の複合プライ254のペア(例えば、第2のアンテナ要素142の何れかの側の第2の複合プライ254の各々)に、二次的に接合(例えば、接着接合)されてもよい。一例として、図14に示すように、フィルム接着剤256が、第2のアンテナ要素142の各々と第2の複合プライ254の各々との間に塗布され得る。フィルム接着剤256は誘電性材料150(図3−6)の一例であり得る。
【0151】
別の例として、第1の複合プライ252が順次レイアップされて共硬化され得る。第1の複合プライ252の隣接するプライ間に、間隙又は空間(図示せず)が形成され得る。各間隙は、第1のアンテナ要素140のうち関連付けられたアンテナを受信するのに適切なサイズとされ得る。第1のアンテナ要素140の各々は、第1の複合プライ252の隣接するプライ間の間隙のうちの関連づけられた1つ内にフィットし得る。第1のアンテナ要素140の各々は、第1の複合プライ252の隣接するプライに(例えば、フィルム接着剤256を用いて)接着接合され得る。同様に、第2の複合プライ254が順次レイアップされて共硬化され得る。第2の複合プライ254の隣接するプライ間に、間隙又は空間(図示せず)が形成され得る。各間隙は、第2のアンテナ要素142のうち関連付けられたアンテナを受信するのに適切なサイズとされ得る。第2のアンテナ要素142の各々は、第2の複合プライ254の隣接するプライ間の間隙のうちの関連付けられた1つ内にフィットし得る。第2のアンテナ要素142の各々は、第2の複合プライ254の隣接するプライに(例えば、フィルム接着剤256を用いて)接着接合され得る。
【0152】
第1の複合プライ252及び/又は第2の複合プライ254の各々は、構造上の特性及び透過特性並びに/又は性質を有し得る。選択された強化繊維材料の構造上の特性及び透過特性とは、非限定的に、引張強度、導電性、及び/又は誘電率を含み得る。第1の複合プライ252及び/又は第2の複合プライ254の構造上の特性及び透過特性は、例えば、強化繊維材料及び/又はポリマーマトリクス材料の引張強度、電導性、及び/又は誘電率によって決定され得、第1の複合プライ252及び/又は第2の複合プライ254を第1のアンテナ構造物246及び第2のアンテナ構造物248のそれぞれとして使用する適切性を決定する際に考慮され得る。
【0153】
一例として、第1の複合プライ252の少なくとも一部分、例えば、第1のアンテナ要素140の直前部分及び/又は直後部分は、第1のアンテナ要素140から放射される電磁放射106(図1)に対して透明であり得る。同様に、第2の複合プライ254の少なくとも一部分、例えば、第2のアンテナ要素142の直前部分及び/又は直後部分は、第2のアンテナ要素142から放射される電磁放射106に対して透明であり得る。一般的且つ非限定的な例として、第1の複合プライ252及び/又は第2の複合プライ254は、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104のそれぞれによって送信及び/又は受信された電磁放射106(例えば、電波)に干渉しないように構成され得る。1つの具体的且つ非限定的な例として、第1の複合プライ252及び/又は第2の複合プライ254は、約3kHz〜約400GHzの周波数を有する電磁放射106に対して透明であり得る。
【0154】
別の例として、第1の複合プライ252の少なくとも一部分、例えば、第1のアンテナ要素140の直前部分及び/又は直後部分は、第1のアンテナ要素140から放射される選択周波数(例えば、選択波長)における電磁放射106(図1)に対してのみ透明であり得る。同様に、第2の複合プライ254の少なくとも一部分、例えば、第2のアンテナ要素142の直前部分及び/又は直後部分は、第2のアンテナ要素142から放射される選択周波数(例えば、選択波長)における電磁放射106に対して透明であり得る。
【0155】
第1のアンテナ構造物246及び/又は第2のアンテナ構造物248は、複合プライ(例えば、第1の複合プライ252及び/又は第2の複合プライ254)以外の追加の材料を含み得る。
【0156】
一例として、第1のアンテナ構造物246は、一又は複数の第1の複合プライ252と第1のアンテナ要素140との間に配置された一又は複数のコア層(図示せず)を含み得る。同様に、第2のアンテナ構造物248は、一又は複数の第2の複合プライ254と第2のアンテナ要素142との間に配置された一又は複数のコア層を含み得る。コア層は、誘電性材料150(図3)の別の例であり得る。コア層は第1のアンテナ構造物246及び/又は第2のアンテナ構造物248に、更なる構造上の剛性及び/又は弾道(ballistic)性質をもたらし得る。一例として、各コア層はハニカム構造を含み得る。別の例として、各コア層が発泡材料(例えば、連続気泡発泡体、独立気泡発泡体、シンタクチック発泡体、発泡構造体など)を含み得る。
【0157】
複合プライ(例えば、第1の複合プライ252及び/又は第2の複合プライ254)と同様、コア層の少なくとも一部、例えば、第1のアンテナ要素140及び/又は第2のアンテナ要素142直前部分、及び/又は直後部分は、第1のアンテナ要素140及び/又は第2のアンテナ要素142のそれぞれから放射される電磁放射106(図1)に対して透明であり得る。
【0158】
別の例として、コア層の一又は複数が、ピン強化コア層を形成するための複数の強化ピン(図示せず)を含み得る。強化ピンは導電性であっても非導電性であってもよい。一例として、強化ピンは炭素から作製され得る。別の例として、強化ピンがガラスから作製されていてもよい。更に別の例として、強化ピンがガラス繊維から作製されていてもよい。一例として、強化ピンが石英から作製されていてもよい。強化ピンは、コア層の厚みを通じて部分的に又は完全に延在し得る。
【0159】
図14、並びに図10及び11に示す例示的な実施例を参照すると、第1のフェアリング226(図10)は、第1のアンテナ構造物246の一例であり得る。第2のフェアリング228(図10)は、第2のアンテナ構造物248の一例であり得る。垂直安定板210は、中間構造物250の一例であり得る。
【0160】
図15、並びに図10及び14を参照すると、一例として、第1のアンテナ構造物246及び/又は第2のアンテナ構造物248は、コンフォーマルアンテナを提供し得る。一例として、第1のアンテナ102及び/又は第2のアンテナ104がコンフォーマルアンテナであり得る。別の例として、第1のアンテナ要素140の各々及び/又は第2のアンテナ要素142の各々が、第1のアンテナ構造物246及び第2のアンテナ構造物248(例えば、第1の複合プライ252及び第2の複合プライ254)の形状にそれぞれ従い得る。一例として、第1のアンテナ構造物246が、構造物108(図1)の第1の端部110、例えば、垂直安定板210(図10)の前縁の形状を規定し得る。第2のアンテナ構造物248は、構造物108の第2の端部112、例えば、垂直安定板210の後縁を規定し得る。
【0161】
図16、及び図15を参照すると、第1のアンテナ要素140(図15)のうち少なくとも1つ、及び第2のアンテナ要素142(図15)のうち少なくとも1つは、貫通孔262を含み得る。貫通孔262は、リード線264に接続をもたらし得る。一例として、リード線264は、第1のアンテナ要素140の各々と第2のアンテナ要素142のうち少なくとも1つとに溶接され得る。供給ライン158(例えば、第1の供給ライン128及び/又は第2の供給ライン130)(図1)は、例えば、TNCコネクタなどのRFコネクタによってリード線264に連結され得る。一例として、貫通孔262及びリード線264は、第1のアンテナ要素140の各々及び第2のアンテナ要素142の各々の第1の端部258(図16)の近位(例えば、近傍)に位置し得る。一例として、貫通孔262及びリード線264は、第1のアンテナ要素140の各々及び第2のアンテナ要素142の各々の第2の端部260(図16)の近位に位置し得る。供給ライン158と第1のアンテナ要素140及び/又は第2のアンテナ要素142との接続位置は、例えば、特定の用途及び/又はアンテナ(例えば、アンテナ要素)のタイプに依存し得ることを、当業者は認識するであろう。
【0162】
図15及び16を参照すると、第1のアンテナ要素140及び/又は第2のアンテナ要素142の各々の第1の端部258及び/又は第2の端部260は、例えば、フィードのタイプに応じて特定の形状を含み得る。一例として、図15に示すように、第1の端部258及び/又は第2の端部260が平坦であり得、例えば、第1の端部258が平坦であり得る。別の例として、第1の端部258及び/又は第2の端部260が尖って(例えば、点で終端して)いてもよく、例えば、図15及び16に示すように第2の端部260が尖っていてもよい。
【0163】
図17、及び図1−16を参照すると、全体として300で示すアンテナシステム100の全方向カバレッジを提供する方法の一実施例が示されている。方法300に、本発明の範囲を逸脱することなく変更、追加、又は省略を行うことができる。方法300は、より多くの、より少ない、又は他のステップを含み得る。加えて、ステップを任意の適切な順番に実施することが可能である。
【0164】
図17、並びに図1及び2を参照すると、ブロック302で示すように、方法300は、構造物108を提供することを含み得る。構造物108は、第1の端部110、及び第1の端部110に対向する第2の端部112を含み得る。
【0165】
図17、並びに図1及び2を参照すると、ブロック304で示すように、方法300は、第1のアンテナ102を提供することを含み得る。ブロック306で示すように、方法300は、構造物108の第1の端部110に第1のアンテナ102を連結することを含み得る。第1のアンテナ102は、第1の放射パターン114を含み得る。第1の放射パターン114は、第1のヌル118を含み得る。構造物108は、第1のヌル118を発生させ得る。
【0166】
図17、並びに図1及び2を参照すると、ブロック308で示すように、方法300は、第1のアンテナ102に対向する第2のアンテナ104を提供することを含み得る。ブロック310で示すように、方法300は、構造物108の第2の端部112に第2のアンテナ104を連結することを含み得る。第2のアンテナ104は第2の放射パターン116を含み得る。第2の放射パターンは第2のヌル120を含み得る。構造物108は第2のヌル120を発生させ得る。
【0167】
第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104は、それぞれ、第1の周波数帯136内で動作するように構成され得る。第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104のうち少なくとも一方は、第2の周波数帯138内で動作するように更に構成され得る。第2の周波数帯138と第1の周波数帯136とは異なり得る。
【0168】
図17、及び図2を参照すると、ブロック312で示すように、方法300は、第1のヌル118を第2の放射パターン116で埋めることを含み得る。ブロック314で示すように、方法は、第2のヌル120を第1の放射パターン114で埋めることを含み得る。
【0169】
図17、並びに図1及び7を参照すると、ブロック316で示すように、方法300は、第1の放射パターン114と第2の放射パターン116との相互作用による相殺的干渉を防止するために、第1のアンテナ102及び第2のアンテナ104を位相調整することを含み得る。
【0170】
本発明の実施例は、図18に示す航空宇宙移動体の製造及び保守方法1100、並びに図19に示す航空宇宙移動体1200に照らして説明することができる。航空宇宙移動体1200は、図1に示す移動体202又は図8に示す航空宇宙移動体204(例えば、航空機)の一実施例であり得る。一例として、航空宇宙移動体1200は固定翼航空機であり得る。別の例として、航空宇宙移動体1200が回転翼航空機であってもよい。
【0171】
製造前の段階では、例示的な方法1100は、ブロック1102で示す航空宇宙移動体1200の仕様及び設計と、ブロック1104で示す材料調達とを含み得る。製造段階では、ブロック1106で示す航空宇宙移動体1200の構成要素及びサブアセンブリの製造とブロック1108で示すシステムインテグレーションとが行われる。その後、航空宇宙移動体1200はブロック1110で示す認可及び納品を経て、ブロック1112で示す運航に供される。運航期間中、航空宇宙移動体1200には、ブロック1114で示す定期的な整備及び保守がスケジューリングされ得る。定期的な整備及び保守は、航空宇宙移動体1200の一又は複数のシステムの修正、再構成、改修などを含み得る。
【0172】
例示的な方法1100のプロセスの各々は、システムインテグレータ、第三者、及び/又はオペレータ(例えば顧客)によって実行又は実施され得る。本明細書の目的のために、システムインテグレータは、限定しないが、任意の数の航空機製造者、及び主要システムの下請業者を含み得、第三者は、限定しないが、任意の数のベンダー、下請業者、及び供給業者を含み得、オペレータは、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などであり得る。
【0173】
図19に示すように、例示的な方法1100によって製造された航空宇宙移動体1200は、複数の高レベルのシステム1204及び内装1206を有する機体1202を含むことができる。高レベルのシステム1204の例には、推進システム1208、電気システム1210、油圧システム1212、及び環境システム1214のうちの一又は複数が含まれる。任意の数の他のシステムが含まれてもよい。航空宇宙産業の例を示しているが、本発明の原理は、自動車産業、海洋産業、通信産業などの他の産業にも適用され得る。
【0174】
本書で示され説明されている装置及び方法は、製造及び保守方法1100の、一又は複数の任意の段階において用いられ得る。例えば、構成要素及びサブアセンブリの製造(ブロック1106)に対応する構成要素又はサブアセンブリは、航空宇宙移動体1200の運航(ブロック1112)中に製造される構成要素又はサブアセンブリと同様の方法で製作又は製造され得る。更に、一又は複数の装置、システム、及び方法、又はそれらの組み合わせの実施例は、例えば、航空宇宙移動体における電波の全方向カバレッジを提供することによって、生産段階(ブロック1108及び1110)中に用いられ得る。同様に、装置及び方法、又はこれらの組み合わせの一又は複数の実施例、或いはそれらの組み合わせは、限定するものではないが例としては、航空宇宙移動体1200の運航(ブロック1112)期間中に、また整備及び保守段階(ブロック1114)で利用され得る。
【0175】
開示されている装置及び方法の様々な実施例を示し説明してきたが、当業者は本明細書を読むことで、変更態様を想起し得る。本出願はかかる変更態様を含み、特許請求の範囲によってのみ限定される。

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