(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
互いに熱交換が可能である第1熱交換通路及び第2熱交換通路を有する熱交換部、及び前記熱交換部で気化が行われるように前記熱交換部に液体を噴射することのできる気化部を含む間接熱交換装置と、
第1空気が前記第1熱交換通路を通じて循環可能であるように前記熱交換部の前記第1熱交換通路と接続された第1循環設備と、
ターゲット空間内の第2空気が前記第2熱交換通路を通じて循環可能であるように前記ターゲット空間と前記第2熱交換通路とを接続する第2循環設備と、
前記ターゲット空間に前記第1空気を供給しながら前記ターゲット空間から前記第2空気を排出する空気交換循環を遂行することのできる第3循環設備と、
前記第2空気を冷却または加熱する直接調節を遂行することのできる直接調節装置と、
前記第1空気の温度を含む前記第1空気の状態を感知することのできる第1センサーと、
前記第2空気の温度を含む前記第2空気の状態を感知することのできる第2センサーと、
前記第1センサーで感知された前記第1空気の状態及び前記第2センサーで感知された前記第2空気の状態を用いて、前記第1循環設備での前記第1空気の循環、前記第2循環設備での前記第2空気の循環、および前記気化部での液体噴射、を制御する制御装置を含み、
前記制御装置は、
前記熱交換部で前記第1空気及び第2空気の間の熱交換が行われるように、前記第1循環設備での前記第1空気の循環及び前記第2循環設備での前記第2空気の循環を制御する第1制御方法と、前記第1制御方法に加えて前記気化部で液体噴射を制御する第2制御方法と、前記第3循環設備で空気交換循環を制御する第3制御方法と、前記第2制御方法に加えて前記直接調節装置での直接調節を制御する第4制御方法のうちいずれか一つで制御し、
前記第1センサーで感知された前記第1空気の状態が、湿り空気線図での制御条件領域から外れて、前記熱交換部の前記第1空気及び第2空気の間の熱交換効率を示す湿り空気線図における熱交換効率線を超過する湿り空気線図における第8領域内であるとき、前記第4制御方法で制御することを特徴とする空調システム。
前記第1循環設備での前記第1空気の循環、前記第2循環設備での前記第2空気の循環、及び前記第3循環設備での空気交換循環のうち少なくとも一つは、自然対流による循環及び強制給気による循環を含むことを特徴とする請求項2に記載の空調システム。
前記第1熱交換通路への前記第1空気の循環、前記第2熱交換通路への前記第2空気の循環、及び前記ターゲット空間での前記第1空気及び第2空気の空気交換循環のうち少なくとも一つは、自然対流による循環及び強制給気による循環を含むことを特徴とする請求項22に記載の空調方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はこのような問題点を解決するためのもので、本発明の解決しようとうする課題は、最小限のエネルギーでターゲット空間の空気調和を遂行することのできる空調システムを提供することである。
【0007】
また、本発明の解決しようとする他の課題は、空調システムを用いた空調方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係る空調システムは、間接熱交換装置、第1循環設備、第2循環設備、第3循環設備、直接調節装置、第1センサー、第2センサー、及び制御装置を含む。
【0009】
間接熱交換装置は、互いに熱交換が可能である第1熱交換通路及び第2熱交換通路を有する熱交換部、及び熱交換部で気化が行われるように熱交換部に液体を噴射することのできる気化部を含む。第1循環設備は、第1空気が熱交換通路を通じて循環可能であるように熱交換部の第1熱交換通路と接続される。第2循環設備は、ターゲット空間内の第2空気が第2熱交換通路を通じて循環可能であるようにターゲット空間と第2熱交換通路とを接続する。第3循環設備は、ターゲット空間に第1空気を供給しながらターゲット空間から第2空気を排出する空気交換循環を遂行することができる。直接調節装置は、第2空気を冷却または加熱する直接調節を遂行することができる。第1センサーは、第1空気の温度を含む第1空気の状態を感知することができる。第2センサーは、第2空気の温度を含む第2空気の状態を感知することができる。制御装置は、第1センサーで感知された第1空気の状態及び第2センサーで感知された第2空気の状態を用いて、第1循環設備での第1空気の循環、第2循環設備での第2空気の循環、気化部での液体噴射、第3循環設備での空気交換循環、及び直接調節装置での直接調節のうち少なくとも一つを制御する。
【0010】
制御装置は、ターゲット空間内にある第2空気の状態が湿り空気線図での制御条件領域内であるように、第1循環設備での第1空気の循環、第2循環設備での第2空気の循環、気化部での液体噴射、第3循環設備での空気交換循環、及び直接調節装置での直接調節のうち少なくとも一つを制御してもよい。
【0011】
制御装置は、熱交換部で第1空気及び第2空気の間の熱交換が行われるように、第1循環設備での第1空気の循環及び第2循環設備での第2空気の循環を制御する第1制御方法と、第1制御方法に加えて気化部で液体噴射を制御する第2制御方法と、第3循環設備で空気交換循環を制御する第3制御方法と、第2制御方法に加えて直接調節装置での直接調節を制御する第4制御方法のうちいずれか一つで制御されてもよい。
【0012】
第1循環設備での第1空気の循環、第2循環設備での第2空気の循環、及び第3循環設備での空気交換循環のうち少なくとも一つは、自然対流による循環及び強制給気による循環を含んでも良い。
【0013】
制御条件領域は、第2空気の状態が第1温度以上第2温度以下であり、第1湿度以上第2湿度以下であり、基準露点以下であることを満たす湿り空気線図内の領域であってもよい。
【0014】
制御装置は、第1センサーで感知された第1空気の状態が第1温度より低い第3温度未満である湿り空気線図における第1領域内であるとき、第1制御方法で制御されてもよい。
【0015】
制御装置は、第1センサーで感知された第1空気の状態が、第3温度以上第1温度未満である湿り空気線図における第2領域、第1温度以上第2温度以下であり、第1湿度未満である湿り空気線図における第3領域、第1温度以上第2温度以下であり、第2湿度を超過し、基準露点以下である湿り空気線図における第4領域、基準露点を超過し、熱交換部の第1空気及び第2空気の間の熱交換効率を示す湿り空気線図での熱交換効率線以下である湿り空気線図における第5領域、及び第2温度を超過し、基準露点以下であり、熱交換効率線以下である湿り空気線図における第6領域のうちいずれか一つであるとき、第2制御方法で制御されてもよい。
【0016】
制御装置は、第1センサーで感知された第1空気の状態が制御条件領域と同一の湿り空気線図における第7領域内であるとき、第3制御方法で制御されてもよい。
【0017】
制御装置は、第1センサーで感知された第1空気の状態が制御条件領域から外れて、熱交換部の第1空気及び第2空気の間の熱交換効率を示す湿り空気線図における熱交換効率線を超過する湿り空気線図における第8領域内であるとき、第4制御方法で制御されてもよい。
【0018】
第1温度は摂氏17度〜19度の範囲で、第2温度は摂氏26度〜28度の範囲で、第3温度は摂氏14度〜16度の範囲であり、第1湿度は19%〜21%の範囲で、第2湿度は79%〜81%の範囲で、基準露点は摂氏20度〜22度の範囲であってもよい。
【0019】
第1熱交換通路及び第2熱交換通路の間には熱を伝達するための熱伝達媒体が配置され、気化部は第1熱交換通路と向き合う熱伝達媒体の表面に液体を噴射してもよい。
【0020】
第1循環設備は、第1供給通路部、第1排出通路部、及び第1循環制御部を含んでも良い。第1供給通路部は第1熱交換通路の入口と接続される。第1排出通路部は第1熱交換通路の出口と接続される。第1循環制御部は、第1供給通路部及び第1排出通路部のうち少なくとも一つに配置され、制御装置によって制御され、第1熱交換通路での第1空気の循環を制御することができる。
【0021】
第1循環制御部は、第1空気を循環させる第1循環ファンを含んでも良い。
【0022】
第2循環設備は、第2供給通路部、第2排出通路部、及び第2循環制御部を含んでも良い。第2供給通路部はターゲット空間の排出口及び第2熱交換通路の入口の間を接続する。第2排出通路部はターゲット空間の吸入口及び第2熱交換通路の出口の間を接続する。循環制御部は第2供給通路部及び第2排出通路部のうち少なくとも一つに配置され、制御装置によって制御されて第2熱交換通路での第2空気の循環を制御することができる。
【0023】
第2循環制御部は、第2空気を循環させる第2循環ファンを含んでも良い。
【0024】
直接調節装置は、第2排出通路部内に配置されてもよい。
【0025】
第3循環設備は、ターゲット空間に第1空気を供給することのできる空気供給部と、ターゲット空間から第2空気を排出することのできる空気排出部と、を含んでも良い。
【0026】
空気供給部は、供給通路及び供給制御ユニットを含んでも良い。供給通路は、ターゲット空間または第2循環設備と接続される。供給制御ユニットは、供給通路内に配置され、制御装置によって制御されてターゲット空間への第1空気の供給を制御することができる。
【0027】
空気排出部は、排出通路及び排出制御ユニットを含んでも良い。排出通路はターゲット空間または第2循環設備と接続される。排出制御ユニットは排出通路内に配置され、制御装置によって制御され、ターゲット空間からの第2空気の排出を制御することができる。
【0028】
直接調節装置は、第2空気を冷却することのできるエアーコンディショナー(air conditioner)を含んでも良い。
【0029】
直接調節装置は、ターゲット空間または第2循環設備内に配置されてもよい。
【0030】
第2センサーは、ターゲット空間内に配置されてもよい。
【0031】
本発明の一実施形態による空調方法は、互いに熱交換の可能である第1熱交換通路及び第2熱交換通路を有する熱交換部を用いてターゲット空間の空気調和を遂行する空調方法において、第1熱交換通路を通じて循環される第1空気の温度を含む第1空気の状態を感知することと、ターゲット空間内に存在し第2熱交換通路を通じて循環される第2空気の温度を含む第2空気の状態を感知することと、感知された第1空気及び第2空気の状態を用いて、ターゲット空間の空気調和を遂行することと、を含む。ターゲット空間の空気調和を遂行することは、第1熱交換通路への第1空気の循環、第2熱交換通路への第2空気の循環、熱交換部での気化のための液体噴射、ターゲット空間での第1空気及び第2空気の空気交換循環、及び第2空気を冷却または加熱させる直接調節のうち少なくとも一つを制御してターゲット空間の空気調和を遂行する。
【0032】
ターゲット空間の空気調和を遂行することは、ターゲット空間内にある第2空気の状態が湿り空気線図での制御条件領域内になるように、第1熱交換通路への第1空気の循環、第2熱交換通路への第2空気の循環、熱交換部での気化のための液体噴射、ターゲット空間での第1空気及び第2空気の空気交換循環、及び第2空気の直接調節のうち少なくとも一つを制御することができる。
【0033】
ターゲット空間の空気調和を遂行することは、熱交換部で第1空気及び第2空気の間の熱交換が行われるように、第1熱交換通路への第1空気の循環及び第2熱交換通路への第2空気の循環を制御する第1制御方法と、第1制御方法に加えて熱交換部での気化のための液体噴射を制御する第2制御方法と、ターゲット空間での第1空気及び第2空気の空気交換循環を制御する第3制御方法と、第2制御方法に加えて第2空気の直接調節を制御する第4制御方法のうちいずれか一つを適用してターゲット空間の空気調和を遂行することができる。
【0034】
前記第1熱交換通路への第1空気の循環、前記第2熱交換通路への第2空気の循環、及び前記ターゲット空間での第1及び第2空気の空気交換循環のうち少なくとも一つは、自然対流による循環及び強制給気による循環を含んでも良い。
【0035】
制御条件領域は、第2空気の状態が第1温度以上第2温度以下であり、第1湿度以上第2湿度以下であり、基準露点以下であることを満たす湿り空気線図内における領域であってもよい。
【0036】
ターゲット空間の空気調和を遂行することは、感知された第1空気の状態が、第1温度より低い第3温度未満である湿り空気線図における第1領域内であるとき、第1制御方法を適用してターゲット空間の空気調和を遂行してもよい。
【0037】
ターゲット空間の空気調和を遂行することは、感知された第1空気の状態が、第3温度以上第1温度未満である湿り空気線図における第2領域、第1温度以上第2温度以下であり、第1湿度未満である湿り空気線図における第3領域、第1温度以上第2温度以下であり、第2湿度を超過し、基準露点以下である湿り空気線図における第4領域、基準露点を超過し、熱交換部の第1空気及び第2空気の間の熱交換効率を示す湿り空気線図での熱交換効率線以下である湿り空気線図における第5領域、及び第2温度を超過し、基準露点以下であり、熱交換効率線以下である湿り空気線図における第6領域のうちいずれか一つであるとき、第2制御方法を適用してターゲット空間の空気調和を遂行することができる。
【0038】
ターゲット空間の空気調和を遂行することは、感知された第1空気の状態が、制御条件領域と同一の湿り空気線図における第7領域内であるとき、第3制御方法を適用してターゲット空間の空気調和を遂行してもよい。
【0039】
ターゲット空間の空気調和を吸込することは、感知された第1空気の状態が、制御条件領域から外れて、熱交換部の第1空気及び第2空気の間の熱交換効率を示す湿り空気線図での熱交換効率線を超過する湿り空気線図における第8領域内であるとき、第4制御方法を適用してターゲット空間の空気調和を遂行することができる。
【0040】
第1温度は摂氏17度〜19度の範囲で、第2温度は摂氏26度〜28度の範囲であり、第3温度は摂氏14度〜16度の範囲で、第1湿度は19%〜21%の範囲で、第2湿度は79%〜81%の範囲で、基準露点は摂氏20度〜22度の範囲であってもよい。
【発明の効果】
【0041】
このように本発明による空調システム及びそれを用いた空調方法によると、制御装置が第1センサーで感知された第1空気及び第2空気の状態を用いて、第1空気の循環、第2空気の循環、熱交換部での気化のための液体噴射、ターゲット空間での第1空気及び第2空気の空気交換循環及び第2空気を冷却または加熱する直接調節のうち少なくとも一つを制御することで、最小限のエネルギーでターゲット空間の空気調和を遂行することができる。即ち、制御装置が第1空気及び第2空気の状態によって、エネルギー消費の大きい第2空気の直接調節方法以外にエネルギー消費の低い他の方法を共に適用することで、より小さいエネルギーでターゲット空間での空気調和を遂行することができる。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明は多様な変更を加えることができ、多様な形態を有することできる。ここでは特定の実施形態を図面に例示し、本文に詳細に説明する。
【0044】
しかしながら、これらは本発明を特定の開示形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むこととして理解されるべきである。第1、第2などの用語は多用な構成要素を説明するのに使用することがあるが、構成要素は用語によって限定解釈されるべきではない。用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用する。例えば、本発明の権利範囲を外れることなく第1構成要素を第2構成要素ということができ、同様に第2構成要素も第1構成要素ということができる。
【0045】
本出願において使用した用語は単なる特定の実施形態を説明するために使用されたもので、本発明を限定しようとする意図はない。単数の表現は文脈上明白に示さない限り、複数の表現をも含む。本出願において、「含む」または「有する」などの用語は明細書に記載された特徴、数字、ステップ、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを意味し、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を排除しないこととして理解されるべきである。
【0046】
以下、図面を参照して本発明の好適な一実施形態をより詳細に説明する。
【0047】
図1は本発明の一実施形態による空調システムを説明するための概念図であり、
図2は
図1の空調システムのうち間接熱交換装置の熱交換部の一例を示す斜視図である。
【0048】
図1及び
図2を参照すると、本実施形態による空調システムはターゲット空間10の空気調和を遂行するシステムであって、間接熱交換装置100、第1循環設備200、第2循環設備300、第3循環設備400、直接調節装置500、第1センサー600、第2センサー700及び制御装置800を含んでも良い。ここで、ターゲット空間10は任意の建物内の閉鎖空間で、例えば、大規模のサーバを収容してもよい。
【0049】
間接熱交換装置100は、ターゲット空間10ではなく任意の空間内の第1空気及びターゲット空間10内の第2空気の間で熱交換させる装置で、熱交換部110及び気化部120を含んでも良い。ここで、第1空間は例えば、外部空間に存在する室外空気であってもよい。
【0050】
熱交換部110は、第1空気が通過するための第1熱交換通路112及び第2空気が通過するための第2熱交換通路114を含んでも良い。この際、第1熱交換通路112及び第2熱交換通路114は、互いに熱交換が円滑に行われるように隣接して配置される。例えば、
図2のように、複数の第1熱交換通路112及び複数の第2熱交換通路114が互いに垂直に交差するように配置され、複数の層を成してもよい。
【0051】
熱交換部110は、第1熱交換通路112及び第2熱交換通路114の間に配置され熱を伝達するための熱伝達媒体116を含んでも良い。熱伝達媒体116は、空気の間での熱交換がよく行われる物質、例えば、ステンレス材質から製造されてもよい。
【0052】
気化部120は、制御装置800によって制御され、熱交換部110で気化が行われるように、熱交換部110に液体を噴射することができる。例えば、気化部120は、第1熱交換通路112と向き合う熱伝達媒体116の表面に液体を噴射する。このように、気化部120が熱伝達媒体116の表面に液体を噴射して気化させる場合、熱伝達媒体116は気化のための熱が取られて温度が低下してもよい。また、気化部120は、熱伝達媒体116の表面に噴射される液体の量を調節して、熱伝達媒体116での温度低下を制御することもできる。
【0053】
第1循環設備200は、第1空気が第1熱交換通路112を通じて循環可能であるように、熱交換部の第1熱交換通路112と接続する。例えば、第1循環設備200は第1供給通路部210、第1排出通路部220及び第1循環制御部230を含んでも良い。
【0054】
第1供給通路部210は、第1空気が第1熱交換通路112を流入するように第1熱交換通路112の入口と接続されてもよい。
【0055】
第1排出通路部220は、第1熱交換通路112から第1空気が排出されるように第1熱交換通路112の出口と接続されてもよい。
【0056】
第1循環制御部230は第1供給通路部210及び第1排出通路部220のうち少なくとも一つに配置され、制御装置800によって制御され、第1熱交換通路112での第1空気の循環を制御することができる。即ち、第1循環制御部230は第1供給通路部210に配置された第1供給制御部232及び第1排出通路部220に配置された第1排出制御部234のうち少なくとも一つを含んでも良い。ここで、第1供給制御部232及び第1排出制御部234のそれぞれは制御装置800によって制御されて第1空気を循環させることのできる循環ファンを含んでも良い。
【0057】
本実施形態において、第1循環制御部230は制御装置800によって制御され、第1熱交換通路112への第1空気の流入及び排出が遮断されるようにクローズモードで駆動されるか、第1空気が第1熱交換通路112を通じて自然対流循環が行われるようにオープンモードで駆動されるか、第1空気が第1熱交換通路112を通じて強制に循環するように強制給気モードで駆動されてもよい。ここで、第1循環制御部230が強制給気モードで駆動される時、第1熱交換通路112で第1空気が循環する量を制御することができる。例えば、第1循環制御部230は、ファンの回転速度を調節して第1熱交換通路112で第1空気が循環する量を制御することができる。
【0058】
第2循環設備300は、第2空気が第2熱交換通路114を通じて循環可能であるようにターゲット空間10と第2熱交換通路114とを接続することができる。例えば、第2循環設備300は第2供給通路部310、第2排出通路部320及び第2循環制御部330を含んでも良い。
【0059】
第2供給通路部310は、ターゲット空間10内にある第2空気が第2熱交換通路114に流入するように、ターゲット空間10の排出口12及び第2熱交換通路114の入口の間を接続してもよい。
【0060】
第2排出通路部320は、第2熱交換通路114から第2空気が排出され、ターゲット空間10内に再供給されるように、第2熱交換通路114の出口及びターゲット空間10の吸入口の間を接続してもよい。
【0061】
第2循環制御部330は、第2供給通路部310及び第2排出通路部320のうち少なくとも一つに配置され、制御装置800によって制御され、第2熱交換通路114での第2空気の循環を制御することができる。即ち、第2循環制御部330は、第2供給通路部310に配置された第2供給制御部332及び第2排出通路部320に配置された第2排出制御部334のうち少なくとも一つを含んでも良い。ここで、第2供給制御部332及び第2排出制御部334それぞれは制御装置800によって制御され第2空気を循環させることのできる循環ファンを含んでも良い。
【0062】
本実施形態において、第2循環制御部330は制御装置800によって制御され、第2熱交換通路114への第2空気の流入及び排出が遮断されるようにクローズモードで駆動されるか、第2空気が第2熱交換通路114を通じて自然対流循環が行われるようにオープンモードで駆動されるか、第3空気が第2熱交換通路114を通じて強制に循環されるように強制給気モードで駆動されてもよい。ここで、第2循環制御部330は強制給気モードで駆動される時、第2熱交換通路114で第2空気が循環する量を制御することができる。例えば、第2循環制御部330は、ファンの回転速度を調節して第2熱交換通路114で第1空気が循環する量を制御することができる。
【0063】
第3循環設備400は、ターゲット空間に第1空気を供給しながらターゲット空間から第2空気を排出する空気交換循環を遂行してもよい。例えば、第3循環設備400は、ターゲット空間10に第1空気を供給する空気供給部410、及びターゲット空間10から第2空気を排出する空気排出部420を含んでも良い。
【0064】
空気供給部410は、供給通路412及び供給制御ユニット414を含んでも良い。供給通路412は、ターゲット空間10または第2循環設備300と接続されてもよい。例えば、供給通路412は
図1のように、第2循環設備300の第2排出通路部320と接続されてもよい。供給制御ユニット414は供給通路412内に配置され、制御装置800によって制御されターゲット空間10への第1空気の供給を制御することができる。例えば、供給制御ユニット414は制御装置800によって制御され第1空気を流入させることのできる循環ファンを含んでも良い。
【0065】
本実施例において、供給制御ユニット414は制御装置800によって制御され、ターゲット空間10への第1空気の流入を遮断するようにクローズモードで駆動されるか、第1空気が第1供給通路412を通じて自然対流循環が行われるようにオープンモードで駆動されるか、第1空気が第1供給通路412を通じて強制に循環されるように強制給気モードで駆動されてもよい。ここで、供給制御ユニット414は、強制給気モードで駆動される時、供給通路412を通じてターゲット空間10に第1空気が流入する量を制御することができる。例えば、供給制御ユニット414はファンの回転速度を調節してターゲット空間10に第1空気が循環する量を制御することができる。
【0066】
空気排出部420は、排出通路422及び排出制御ユニット424を含んでも良い。排出通路422は、ターゲット空間10または第2循環設備300と接続される。例えば、排出通路422は
図1のように、第2循環設備300の第2供給通路部310と接続されてもよい。排出制御ユニット424は排出通路422内に配置され、制御装置800によって制御され、ターゲット空間から第2空気の排出を制御することができる。例えば、排出制御ユニット424は制御装置800によって制御され、第2空気を排出させることのできる循環ファンを含んでも良い。
【0067】
本実施形態において、排出制御ユニット424は、制御装置800によって制御され、ターゲット空間10から第2空気の排出が遮断されるようにクローズモードで駆動されるか、第2空気が第2供給通路422を通じて自然対流循環が行われるようにオープンモードで駆動されるか、第2空気が排出通路422を通じて強制に循環されるように強制給気モードで駆動されてもよい。ここで、排出制御ユニット424は、強制給気モードで駆動される時、ターゲット空間10から排出通路422を通じて第2空気が排出する量を制御することができる。例えば、排出制御ユニット424は、ファンの回転速度を調節してターゲット空間10から第2空気が排出する量を制御することができる。
【0068】
直接調節装置500は、ターゲット空間10または第2循環設備300内に配置され、制御装置800によって制御され、第2空気を冷却または加熱する直接調節を遂行することができる。例えば、直接調節装置500は
図1のように、第2排出通路部320内に配置されてもよい。また、直接調節装置500は、制御装置800によって制御され第2空気を冷却することのできるエアーコンディショナーを含んでも良い。
【0069】
第1センサー600は、第1空気が存在する任意の空間、例えば、外部空間に配置され、第1空気の状態を感知でき、このように感知された第1空気の状態を制御装置800に提供することができる。ここで、第1空気の状態は、第1空気の温度、湿度、及び露点を含んでも良い。
【0070】
第2センサー700は、ターゲット空間10内に配置され、第2空気の状態が感知でき、このように感知された第2空気の状態を制御装置800に提供することができる。ここで、第2空気の状態は、第2空気の温度、湿度、及び露点を含んでも良い。
【0071】
制御装置800は、第1センサー600から第1空気の状態をリアルタイムでまたは設定された一定時点毎に提供を受け、第2センサー700から第2空気の状態を実時間または設定された一定時点毎に提供を受けることができる。また、制御装置800は、第1センサー600から提供された第1空気の状態及び第2センサー700から提供された第2空気の状態を用いて、第1循環設備200での第1空気の循環、第2循環設備300での第2空気の循環、気化部120での液体噴射、第3循環設備400での空気交換循環、及び直接調節装置500での直接調節のうち少なくとも一つを制御する。
【0072】
以下、制御装置800による制御方法を別途の図面を用いて詳細に説明する。
【0073】
図3はターゲット空間の空気調和のための制御条件領域を表示した湿り空気線図であり、
図4は
図3のA部分を拡大して示した湿り空気線図の一部分である。
【0074】
図1、
図3及び
図4を参照すると、制御装置800はターゲット空間10内にある第2空気の状態が湿り空気線図での制御条件領域内になるように、第1循環設備200での第1空気の循環、第2循環設備300での第2空気の循環、気化部120での液体噴射、第3循環設備400での空気交換循環、及び直接調節装置500での直接調節のうち少なくとも一つを制御することができる。
【0075】
具体的に説明すると、制御装置800は第2センサー700で感知された第2空気の状態が制御条件領域内にあると判断されると、ターゲット空間10内に存在する第2空気がそのまま保持されるように、第2循環設備300での第2空気の循環及び第3循環設備400での空気交換循環を遮断することができる。
【0076】
一方、制御装置800は第2センサー700で感知された第2空気の状態が、制御条件領域から外れるか、制御条件領域を外れる可能性が高いと判断されると、第2空気の状態が制御条件領域内になるように、第1循環設備200での第1空気の循環、第2循環設備300での第2空気の循環、気化部120での液体噴射、第3循環設備400での空気交換循環及び直接調節装置500での直接調節のうち少なくとも一つを制御することができる。
【0077】
一方、制御条件領域は第2空気の状態が第1温度以上第2温度以下であり、第1湿度以上第2湿度以下であり、基準露点以下であることを満たす湿り空気線図内における領域であってもよい。
【0078】
ここで、第1温度は乾球温度(DB)摂氏17度〜19度の範囲で、第2温度は乾球温度(DB)摂氏26度〜28度の範囲で、第1湿度は相対湿度(RH)19%〜21%の範囲で、第2湿度は相対湿度(RH)79%〜81%の範囲であり、基準露点は露点温度(DP)摂氏20度〜22度の範囲であってもよい。例えば、
図4のように、第1温度は摂氏18度で、第2温度は摂氏27度であり、第1湿度は20%で、第2湿度は80%であり、基準露点は摂氏21度であってもよい。
【0079】
湿り空気線図における制御条件領域は、大規模のサーバが配置されたサーバ室などのような場所に適している。湿り空気線図における制御条件領域は、サーバなどの一般的な動作条件の範囲である。例えば、第1温度は摂氏23度で、第2温度は摂氏26度であり、第1湿度は50%で、第2湿度は60%であり、基準露点は摂氏20度であることがより好ましい。
【0080】
図5は第1空気の状態によって区分された第1領域乃至第8領域を表示した湿り空気線図であり、
図6は
図5のB部分を拡大して示した湿り空気線図の一部分である。
【0081】
図1、
図5及び
図6を参照すると、制御装置800は、第1センサー600で感知された第1空気の状態によってターゲット空間10の空気調和のための制御方法を異なるように適用して制御してもよい。即ち、制御装置800は第1空気の状態が湿り空気線図で区分された複数の領域、例えば、第1乃至第8領域(Z1乃至Z8)のうちいずれかの領域にあるかによって多様な制御方法を適用して制御できる。
【0082】
本実施形態において、第1領域Z1は、第1空気の状態が第1温度より低い第3温度未満である湿り空気線図における領域であってもよい。この際、第3温度は摂氏14度〜16度の範囲であってもよく、例えば、
図4のように、摂氏15度であってもよい。第2領域Z2は、第1空気の状態が第3温度以上第1温度未満である湿り空気線図における領域であってもよい。第3領域Z3は、第1空気の状態が第1温度以上第2温度以下であり、第1湿度未満である湿り空気線図における領域であってもよい。第4領域Z4は、第1空気の状態が第1温度以上第2温度以下であり、第2湿度を超過し、基準露点以下である湿り空気線図における領域であってもよい。第5領域Z5は、第1空気の状態が基準露点を超過し、熱交換部110の第1空気及び第2空気の間の熱交換効率を示す湿り空気線図での熱交換効率線HL以下である湿り空気線図における領域であってもよい。第6領域Z6は、第1空気の状態が第2温度を超過し、基準露点以下であり、熱交換効率線HL以下である湿り空気線図における領域であってもよい。第7領域Z7は、第1空気の状態が制御条件領域と同一の湿り空気線図における領域であってもよい。第8領域Z8は、第1空気の状態が制御条件領域から外れて、熱交換効率線HLを超過する湿り空気線図における領域であってもよい。
【0083】
一方、熱交換効率線HLは、第1空気及び第2空気の間の温度交換効率及び熱交換部110での熱交換率によって定義された湿り空気線図における仮想の線であってもよい。
【0084】
まず、熱交換部110の第1熱交換通路112に適用される第1空気の温度をT1とし、熱交換部110の第2熱交換通路114に適用される第2空気の温度をT2とし、熱交換部110の第2熱交換通路114から排出される第2空気の温度をT3とする時、第1及び第2空気の間の温度交換効率は{(T1−T3)/(T1−T2)}*100で定義されてもよい。一方、第1空気及び第2空気の間の温度交換効率100%は、湿り空気線図で同一のエンタルピーを有する点の集合である仮想の線で示されてもよい。また、第1空気及び第2空気の間の温度交換効率が100%以下で低くなると、湿り空気線図で示される仮想の線の傾きは温度交換効率100%に対応する仮想の線の傾きより増加するよう示されてもよい。
【0085】
また、熱交換部110での熱交換率は熱交換部110で熱が伝達される程度を示す値で、熱交換部110での熱交換率が100%であるということは熱交換部110で如何なる熱損失もなしに熱が伝達されることを意味する。即ち、第1空気で第2空気を冷却する時、熱交換部110での熱交換率が低くなるほど、第2空気を任意の温度に冷却しようとする時第1空気がより低い温度を有するべきであることを意味する。従って、第1空気で第2空気を冷却する時、熱交換部110での熱交換率が低くなるほど、第1空気及び第2空気の間の温度交換効率によって決定された仮想の線が左側に移動して示される。
【0086】
例えば、熱交換効率線HLは
図6のように、第1空気及び第2空気の間の温度交換効率が60%で、熱交換部110での熱交換率が80%である仮想の線であってもよい。
【0087】
具体的に例えて説明すると、熱交換率が100%である熱交換部110を通じて第1空気で第2空気を第2温度、即ち、摂氏27度に冷却する時、第1空気及び第2空気の間の温度交換効率が60%であるなら、第2熱交換通路114で排出される第2空気の温度が摂氏27度を得るためには第1熱交換通路112に適用される第1空気の温度が摂氏25度以下である必要がある。従って、第1空気及び第2空気の間の温度交換効率が60%であるという条件に熱交換部110での熱交換率が80%であるという条件がさらに付加される場合、第1熱交換通路112に適用される第1空気の温度は摂氏25度より低い摂氏23度である必要がある。
【0088】
このように、制御装置800は第1センサー600で感知された第1空気の状態が第1乃至第8領域(Z1乃至Z8)のうちいずれか一つの領域にあるかを判断した後、このような判断結果によって複数の制御方法のうち一つを適用して制御してもよい。
【0089】
図7は
図1の空調システムが第1制御方法によって駆動された状態を示す図である。
【0090】
図6及び
図7を参照すると、制御装置800は第1センサー600で感知された第1空気の状態が第1領域Z1であると判断されると、熱交換部110で第1及び第2空気の間の熱交換が行われるように、第1循環設備200で第1空気の循環及び第2循環設備300での第2空気の循環を制御する第1制御方法で制御されてもよい。
【0091】
具体的に説明すると、制御装置800は第2センサー700で感知された第2空気の状態が制御条件領域から外れるか、制御条件領域を外れる可能性が高いと判断され、第1センサー600で感知された第1空気の状態が第1領域Z1であると判断されると、熱交換部110で第1空気及び第2空気の間の熱交換が行われるように、第1制御方法で制御されてもよい。
【0092】
制御装置800は第1制御方法に従って、第1熱交換通路112を通じて第1空気が循環するように第1循環制御部230を制御し、第2熱交換通路114を通じて第2空気が循環するように第2循環制御部330を制御する。ここで、第1循環設備200での第1空気の循環及び第2循環設備300での第2空気の循環それぞれは自然対流による循環及び強制給気による循環を含む概念であってもよい。
【0093】
本実施形態において、制御装置800は第1空気の循環のために第1供給制御部232及び第1排出制御部234のうちいずれか一つまたは両方を同一または互いに異なる方法で制御することができ、第2空気の循環のために第2供給制御部332及び第2排出制御部334のうちいずれか一つまたは両方を同一または互いに異なる方法で制御することができる。
【0094】
一方で、制御装置800は気化部120が駆動しないように気化部120を制御し、直接調節装置500が駆動しないように直接調節装置500を制御し、供給通路412を通じて第1空気がターゲット空間10に流入しないように供給制御ユニット414をクローズモードで制御し、排出通路422を通じて第2空気がターゲット空間10から排出しないように排出制御ユニット424をクローズモードで制御することができる。
【0095】
このように、制御装置800が第1制御方法で制御されることによって、熱交換部110で第1空気及び第2空気の間の熱交換が行われる。その結果、ターゲット空間10内にある第2空気は第1領域Z1に存在する第1空気との熱交換を通じて冷却されてもよい。
【0096】
一方、第1領域Z1は、第1空気の状態が第3温度より低い第4温度未満である極低温領域、及び第1空気の状態が第4温度以上で第3温度未満である中低温領域に区分されてもよい。例えば、第4温度は摂氏15度〜−10度の範囲であってもよい。
【0097】
従って、制御装置800が第1制御方法で制御されてもよいけれど、第1センサー600で感知された第1空気の状態が中低温領域より低い極低温領域である時、第1空気の循環及び第2空気の循環を減少させるか停止させることで、第1空気によって第2空気が過冷却されることを抑制することができる。
【0098】
図8は
図1の空調システムが第2制御方法によって駆動される状態を示す図である。
【0099】
図6及び
図8を参照すると、制御装置は第1センサー600で感知された第1空気の状態が第2乃至第6領域Z2〜Z6のうちいずれか一つの領域にあると判断されると、第1制御方法に加えて気化部120での液体噴射を制御する第2制御方法で制御されてもよい。
【0100】
具体的に説明すると、制御装置800は第2センサー700で感知された第2空気の状態が制御条件領域から外れるか、制御条件領域を外れる可能性が高いと判断され、第1センサー600で感知された第1空気の状態が第2乃至第6領域(Z2〜Z6)のうちいずれか一つの領域である判断されると、熱交換部110で第1空気及び第2空気の間の熱交換が行われながら第1空気が気化によって冷却されるように、第2制御方法で制御されてもよい。
【0101】
制御装置800は第2制御方法に従って、第1熱交換通路112を通じて第1空気が循環するように第1循環制御部230を制御し、第2熱交換通路114を通じて第2空気が循環するように第2循環制御部330を制御し、気化部120から液体が噴射するように気化部120を制御することができる。
【0102】
一方、制御装置800は直接調節装置500が駆動しないように直接調節装置500を制御し、供給通路412を通じて第1空気がターゲット空間10に流入しないように供給制御ユニット414をクローズモードで制御し、排出通路422を通じて第2空気がターゲット空間10から排出しないように排出制御ユニット424をクローズモード制御することができる。
【0103】
このように、制御装置800が第2制御方法で制御されることによって、気化部120から噴射された液体が気化されながら第1空気を冷却し、熱交換部110で第1及び第2空気の間の熱交換が行われてもよい。その結果、ターゲット空間10内にある第2空気は気化によって冷却された第1空気との熱交換を通じてより低い温度で冷却されてもよい。
【0104】
図9は
図1の空調システムが第3制御方法によって駆動される状態を示す図である。
【0105】
図9を参照すると、制御装置800は第1センサー600で感知された第1空気の状態が第7領域Z7である判断されると、第3循環設備400での空気交換循環を制御する第3制御方法で制御されてもよい。
【0106】
具体的に説明すると、制御装置800は第2センサー700で感知された第2空気の状態が制御条件領域から外れるか、制御条件領域を外れる可能性が高いと判断され、第1センサー600で感知された第1空気の状態が第7領域Z7であると判断されると、第1空気がターゲット空間10に供給され第2空気がターゲット空間10から排出されるように第3制御方法で制御されてもよい。
【0107】
制御装置800は第3制御方法に従って、供給通路412を通じて第1空気がターゲット空間10に流入するように供給制御ユニット414を制御し、排出通路422を通じて第2空気がターゲット空間10から排出するように排出制御ユニット424を制御してもよい。ここで、供給通路412を通じた第1空気の流入及び排出通路422を通じた第2空気の排出による空気交換循環は自然対流による循環及び強制給気による循環を含む概念であってもよい。
【0108】
一方、制御装置800は第1熱交換通路112への第1空気の流入を遮断するように第1循環制御部230をクローズモードで制御し、第2熱交換通路114への第2空気の流入を遮断するように第2循環制御部330をクローズモードで制御し、気化部120が駆動しないように気化部120を制御し、直接調節装置500が駆動しないように直接調節装置500を制御してもよい。しかし、制御装置800は第1循環制御部230及び第2循環制御部330それぞれをクローズモードでなく、自然対流のためのオープンモードまたは強制循環のための強制給気モードで制御してもよい。
【0109】
このように、制御装置800が第3制御方法で制御されることによって、供給通路412を通じて第1空気がターゲット空間10に流入し、排出通路422を通じて第2空気がターゲット空間から排出してもよい。その結果、ターゲット空間10は制御条件領域を満たす第1空気に代替されてもよい。
【0110】
図10は
図1の空調システムが第4制御方法によって駆動される状態を示す図である。
【0111】
図10を参照すると、制御装置800は第1センサー600で感知された第1空気の状態が第8領域Z8であると判断されると、第2制御方法に加えて直接調節装置500での直接調節を制御する第4制御方法で制御されてもよい。
【0112】
具体的に説明すると、制御装置800は第2センサー700で感知された第2空気の状態が制御条件領域から外れるか、制御条件領域を外れる可能性が高いと判断され、第1センサー600で感知された第1空気の状態が第8領域Z8であると判断されると、熱交換部110で第1及び第2空気の間の熱交換、第1空気の気化によって冷却及び第2空気の直接調節が同時に行われるように第4制御方法で制御されてもよい。
【0113】
制御装置800は第4制御方法に従って、第1熱交換通路112を通じて第1空気が循環するように第1循環制御部230を制御し、第2熱交換通路114を通じて第2空気が循環するように第2循環制御部330を制御し、気化部120から液体が噴射するように気化部120を制御し、第2空気を冷却または加熱する直接調節が遂行されるように直接調節装置500を制御してもよい。
【0114】
一方、制御装置800は供給通路412を通じて第1空気がターゲット空間10に流入しないように供給制御ユニット414をクローズモードで制御し、排出通路422を通じて第2空気がターゲット空間10から排出しないように排出制御ユニット424をクローズモードで制御してもよい。
【0115】
このように、制御装置800が第4制御方法で制御されることによって、気化部120による第1空気の冷却、熱交換部110での第1空気及び第2空気の間の熱交換及び直接調節装置500による第2空気の直接調節が同時に遂行されてもよい。その結果、ターゲット空間10内にある第2空気の温度は気化によって冷却された第1空気との熱交換を通じて冷却され直接調節装置500によって直接冷却されより低い温度で冷却されてもよい。
【0116】
以下、上で説明した空調システムを用いてターゲット空間10の空気調和を遂行する空調方法を詳細に説明する。
【0117】
図11は本発明の一実施形態による空調方法を示すフローチャートである。
【0118】
図1乃至
図10、
図11を参照すると、本実施形態による空調方法で、まず、第1センサー600が第1熱交換通路112を通じて循環する第1空気の状態を感知する(S100)
【0119】
続いて、第2センサー700がターゲット空間10内に存在する第2空気の状態を感知する(S200)。ここで、S200はS100と別個に遂行されてもよい。
【0120】
続いて、制御装置800は第1センサー600で感知された第1空気の状態及び第2センサー700で感知された第2空気の状態を用いて、ターゲット空間10の空気調和が行われるように気化部120、第1循環制御部230、第2循環制御部330、供給制御ユニット414、排出制御ユニット424及び直接調節装置T500のうち少なくとも一つを制御する(S300)。即ち、制御装置800はターゲット空間10内にある第2空気の状態が制御条件領域内になるように、第1熱交換通路112への第1空気の循環、第2熱交換通路114への第2空気の循環、熱交換部110での気化のための液体噴射、ターゲット空間10での第1及び第2空気の空気交換循環、及び第2空気を冷却または加熱する直接調節のうち少なくとも一つを制御してもよい。
【0121】
具体的に説明すると、制御装置800は第2センサー700で感知された第2空気の状態が制御条件領域から外れるか、制御条件領域を外れる可能性が高いと判断されると、第1センサー600で感知された第1空気の状態が第1乃至第8領域Z1〜Z8のうちいずれか一つの領域にあるかを判断して、第1乃至第4制御方法のうちの一つで制御されてもよい。
【0122】
図12は任意の地域での気候区分による時間比を示す表である。この際、
図12に示された表は気象庁から提供されたデータで、ソウル地域の2014年の1年の間の1時間毎に測定された気候状態を合算して表示したものである。
【0123】
図12を参照すると、任意の地域で第1乃至第4制御方法によって制御される時間の比率は50.9%、16.6%、21.6%、10.9%であることがわかる。即ち、表のように、エネルギー消費が最も大きいと予想されるエアーコンディショナーを使用した第4制御方法が約11%の比率しか占めないので、空調システムが最小限のエネルギーを使用してターゲット空間10の空気調和を遂行してもよい。
【0124】
このように本実施形態によると、制御装置800が感知された第1空気及び第2空気の状態を用いて、第1空気の循環、第2空気の循環、熱交換部110での気化のために液体噴射、ターゲット空間10での第1及び第2空気の空気交換循環及び第2空気を冷却または加熱させる直接調節のうち少なくとも一つを制御することで、最小限のエネルギーでターゲット空間10での空気調和を遂行してもよい。即ち、制御装置800が第1空気及び第2空気の状態によって、エネルギー消費が高いと予想される第2空気を直接冷却するか加熱する方法以外にエネルギー消費の低い他の方法を共に適用することで、より低いエネルギーでターゲット空間10での空気調和を遂行してもよい。
【0125】
また、ターゲット空間10は第3制御方法を除外した第1、第2及び第4制御方法を使用して空気調和が行われる時、外部空間と閉鎖された状態を保持するので、ターゲット空間10内での絶対湿度はほとんど変化なしに保持される。従って、ターゲット空間10の湿度を調節するための装置が不必要であるか使用時間が最小化され、それによるエネルギー消費が節約される。
【0126】
また、第3制御方法を使用して空気調和が行われる場合、ターゲット空間10での空気が外部空間にある第1空気に代替されるので、それによるエネルギー消費も最小化される。
【0127】
以上、本発明の実施形態によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。