(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、多くのコンテンツ画像の中から所望のコンテンツ画像を簡単な操作で短時間のうちに表示させることができる表示制御装置に係る複数の実施形態について、それぞれ図面を用いて説明する。
なお、各実施形態は、いずれもタッチパネルをユーザインターフェースとする複合機において、スキャナ機能によりスキャニングされた画像、あるいはファクシミリ機能によって受信した画像(以下、実施形態ではこれらの画像をコンテンツ画像と定義する)を、タッチパネルのパネル面に表示させる表示制御装置に適用した場合である。
【0009】
[第1の実施形態]
図1は、表示制御装置の機能を実装する複合機1の要部構成を示すブロック図である。複合機1は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13、モデム14、通信インターフェース15、タッチパネル16、操作部17、スキャナ18、画像処理部19、プリンタ110、USB(Universal serial Bus)インターフェース111等を有する。さらに複合機1は、システム伝送路112を有し、上記の各構成要素を、プロセッサ11を中心にシステム伝送路112で接続している。そして複合機1は、プロセッサ11にメインメモリ12と補助記憶デバイス13とをシステム伝送路112で接続することによって、コンピュータを構成している。
【0010】
プロセッサ11は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ11は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムに従って、複合機1としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
【0011】
メインメモリ12は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを記憶する。またメインメモリ12は、プロセッサ11が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリア、表示バッファ等として使用する。
【0012】
補助記憶デバイス13は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばHDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)等が補助記憶デバイス13として使用される。補助記憶デバイス13は、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータや、プロセッサ11での処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶デバイス13は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0013】
モデム14は、外部のネットワーク回線、例えばインターネットに接続するためのインターフェースである。通信インターフェース15は、内部のネットワーク、例えばLAN(Local Area Network)に接続するためのインターフェースである。タッチパネル16は、複合機1のユーザインターフェースである。すなわちタッチパネル16は、複合機1の入力デバイスとしての機能と表示デバイスとしての機能とを有する。操作部17は、テンキー、カーソルキー、コピースタートキー、プレビューボタン、終了ボタン等のハードキーを備える。スキャナ18は、原稿を光学的に走査して、原稿を画像データに変換する。画像処理部19は、モデム14を介してファクシミリ受信した画像データ、あるいはスキャナ18でスキャニングした画像データに各種の処理を施す。プリンタ110は、画像データを用紙に印刷する。プリンタ110としては、電子写真式、インクジェット式等の各種方式が考えられるが、本実施形態では、電子写真式を用いるものとする。USBインターフェース111は、USBメモリ等のUSB機器とのインターフェースである。
【0014】
かかる構成の複合機1は、タッチパネル16のパネル面にコンテンツ画像を表示させる表示制御装置としての機能を有する。表示制御装置としての機能は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13及び画像処理部19によって実現される。そして複合機1は、同機能を実現させるために、補助記憶デバイス13にコンテンツファイルメモリ131と管理テーブルメモリ132とを形成する。また複合機1は、同機能を実現させるために、専用のアプリケーションプログラム、いわゆる表示制御プログラムを、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13に記憶している。
【0015】
コンテンツファイルメモリ131は、コンテンツ画像が格納されたコンテンツファイルを記憶する領域である。コンテンツファイルは、画像処理部19によって生成される。コンテンツファイルには、1頁だけのコンテンツ画像が格納されたものもあるし2頁以上のコンテンツ画像が格納されたものもある。1つのコンテンツファイルに格納されるコンテンツ画像の頁数は、コンテンツファイルメモリ131の記憶容量を超えない範囲であれば特に制限はない。このため、数十頁あるいは百頁を超えるコンテンツ画像が格納されたコンテンツファイルが存在する場合もあり得る。
【0016】
画像処理部19によってコンテンツファイルが生成される毎に、そのコンテンツファイルにファイル名が付与される。ファイル名は一意のものであり、他のコンテンツファイルとファイル名が重複することはない。例えば作成時点の年月日時分秒をファイル名に含ませることで、一意のファイル名を作成することができる。
【0017】
コンテンツファイルは、そのファイルに格納されたコンテンツ画像のデータが複合機1から出力されることで、コンテンツファイルメモリ131から削除される。すなわち、プリンタ110によってコンテンツ画像が印刷されることによって、コンテンツファイルは削除される。あるいは、モデム14によってコンテンツ画像がファクシミリ送信されることによって、コンテンツファイルは削除される。この他、USBインターフェース111又は通信インターフェース15を介してコンテンツ画像が外部に送信出力された場合も、コンテンツファイルは削除される。
【0018】
管理テーブルメモリ132は、コンテンツファイルメモリ131に記憶されているコンテンツファイルの管理データをテーブル形式で記憶する領域である。すなわち
図2に示すように、管理テーブルメモリ132は、コンテンツファイルのファイル名と関連付けて、このファイルに格納されたコンテンツ画像の頁数Mを記憶する。プロセッサ11は、画像処理部19で生成されたコンテンツファイルをコンテンツファイルメモリ131に記憶させる際に、そのコンテンツファイルのファイル名と頁数とを管理テーブルメモリ132に追加する。またプロセッサ11は、コンテンツファイルメモリ131からコンテンツファイルを削除する毎に、そのコンテンツファイルのファイル名と頁数とを管理テーブルメモリ132から削除する。
【0019】
図3及び
図4は、表示制御プログラムに従ってプロセッサ11が実行する表示制御処理の手順を示す流れ図である。なお、
図3及び
図4に示すとともに以下に説明する処理の内容は一例である。同様な結果を得ることが可能であるならば、その処理手順及び処理内容は特に限定されるものではない。
【0020】
始めに、コンテンツ画像をタッチパネル16のパネル面で確認したいユーザは、操作部17にあるプレビューボタンを操作する。この操作が行われることにより、プロセッサ11は、
図3の流れ図に示す手順の情報処理を開始する。
【0021】
先ずプロセッサ11は、Act1としてコンテンツリストをタッチパネル16に表示させる。コンテンツリストは、例えば管理テーブルメモリ132に記憶されている管理データのファイル名と頁数Mとをリスト化したものである。コンテンツリストに、ファイル名及び頁数M以外のデータを含めてもよい。例えばスキャナ機能によりスキャニングされた画像のコンテンツなのかファクシミリ機能によって受信した画像のコンテンツなのかを識別する項目を追加してもよい。
【0022】
コンテンツリストを確認したユーザは、パネル面で確認したいコンテンツ画像が格納されたコンテンツファイルをリストから選択して、例えばそのファイル名にタッチする。なお、コンテンツリストからコンテンツファイルを選択するための操作は、ファイル名へのタッチ操作に限定されるものではない。要は、コンテンツリストからいずれか1つのコンテンツファイルを特定できればよい。
【0023】
コンテンツリストを表示させたプロセッサ11は、Act2としてコンテンツファイルが選択されるのを待機する。そして、タッチパネル16に対するタッチ操作によりいずれか1つのコンテンツファイルが選択されたことを確認すると(Act2にてYES)、プロセッサ11は、Act3としてその選択されたコンテンツファイルをコンテンツファイルメモリ131から読出し、そのコンテンツファイルに格納されたコンテンツ画像をメインメモリ12のワークエリアに格納する。またプロセッサ11は、Act4として頁数カウンタの値Pを“1”に初期化する。そしてプロセッサ11は、Act5として、ワークエリアに格納されたコンテンツ画像の中から頁数が頁数カウンタの値Pと一致するコンテンツ画像を表示バッファに展開して、タッチパネル16のパネル面に表示させる。
【0024】
以上の制御により、タッチパネル16のパネル面には、コンテンツリストから選択されたコンテンツファイルに格納されているコンテンツ画像のうち、P頁目のコンテンツ画像がタッチパネル16のパネル面に表示される。P頁目のコンテンツ画像を確認したユーザは、確認作業を終了する場合、操作部17にある終了ボタンを操作する。他の頁のコンテンツ画像も確認したい場合には、パネル面に対して所定の第1操作を行い、続いて第2操作を行う。
【0025】
ここで、第1の実施形態での第1操作及び第2操作について、
図5を用いて説明する。
図5において、画面例S11は、頁数カウンタの値Pが“1”、すなわち1頁目のコンテンツ画像P1がパネル面に表示されている状態を示す。この状態でユーザは、第1操作として、パネル面に移動させたい頁の数値を手書き入力する。
図5において、画面例S12は、パネル面に移動させたい頁の数値として「30」を手書き入力した状態を示す。続いてユーザは、第2操作として、パネル面をスワイプする。
図5において、画面例S13は、数値「30」を手書き入力したパネル面を左へスワイプした状態を二点鎖線の矢印によって模式的に示す。このように、ユーザが第1操作としてパネル面に数値を手書き入力し、続いて第2操作としてパネル面をスワイプすることで、
図5の画面例S14に示すように、パネル面には、移動前の頁「1」に手書き入力された数値「30」を加算した頁「31」のコンテンツ画像P31が表示される。
【0026】
このような第1操作及び第2操作を可能とするために、プロセッサは、
図3のAct5以降の処理を実行する。すなわち、Act5としてP頁目のコンテンツ画像をタッチパネル16のパネル面に表示させたプロセッサ11は、Act6として終了ボタンが操作されたか否かを確認する。終了ボタンが操作されていない場合(Act6にてNO)、プロセッサ11は、Act7としてパネル面に対して第1操作が行われたか否かを確認する。第1操作が行われていない場合(Act7にてNO)、プロセッサ11は、Act6に戻る。ここにプロセッサ11は、Act6及びAct7の処理により、終了ボタンが操作されるか、第1操作が行われるのを待ち受ける。
【0027】
Act6及びAct7の待ち受け状態において、終了ボタンが操作されたことを検知した場合(Act6にてYES)、プロセッサ11は、Act8としてパネル面に表示されているコンテンツ画像を消去する。以上で、プロセッサ11は、表示制御プログラムに従った情報処理を終了する。
【0028】
これに対し、Act6及びAct7の待ち受け状態において、パネル面に対して第1操作が行われたことを検知した場合には(Act7にてYES)、プロセッサ11は、
図4のAct11に進む。すなわちプロセッサ11は、Act11として第1操作がパネル面への手書き入力であるか否かを確認する。パネル面への手書き入力でない場合(Act11にてNO)、プロセッサ11は、
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0029】
第1操作がパネル面への手書き入力であった場合(Act11にてYES)、プロセッサ11は、Act12としてその手書き入力された情報が数値であるか否かを確認する。そして手書き入力された情報が数値でなかった場合(Act12にてNO)、プロセッサ11は、
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0030】
手書き入力された情報が数値であった場合には(Act12にてYES)、プロセッサ11は、Act13としてその数値Nをメインメモリ12のワークエリアに格納する。続いてプロセッサ11は、Act14として第1操作である手書き入力が継続しているか否かを確認する。そして手書き入力が継続している場合(Act14にてYES)、プロセッサ11は、Act12に戻る。そしてプロセッサ11は、Act12以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。したがってユーザが、例えば2桁の数値を手書き入力した場合には、その数値がワークエリアに格納される。また、数値以外の文字等を手書き入力した場合には、その手書き入力が無効となる。なお、以下の説明では、数値の桁数に拘わりなく手書き入力された数値を“N”とする。
【0031】
ここに、プロセッサ11は、Act11乃至Act14の処理を実行することにより、第1の入力検知手段を構成する。そしてこの第1の入力検知手段は、Act12の処理により数値認識手段を含んでいる。
【0032】
手書き入力である第1操作が終了すると(Act14にてNO)、プロセッサ11は、Act15としてパネル面への第2操作が行われるのを待ち受ける。そして第2操作が行われると(Act15にてYES)、プロセッサ11は、Act16としてその第2操作がパネル面に向かって左方向へのスワイプであるか否かを確認する。
【0033】
第2操作が左方向へのスワイプでない場合(Act16にてNO)、プロセッサ11は、Act17として第2操作がパネル面に向かって右方向へのスワイプであるか否かを確認する。第2操作が右方向へのスワイプでもない場合(Act17にてNO)、プロセッサ11は、
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。したがって、例えば第1操作として数値を手書き入力しても、第2操作として左右のスワイプ以外の操作、例えばタップ、ピンチアウト又はピンチイン、上下のスワイプいわゆるスワイプアップ又はスワイプダウン等を行った場合には、その手書き入力された数値が無効となり、パネル面は、P頁目のコンテンツ画像が表示された状態に戻る。
【0034】
第2操作が左方向へのスワイプであった場合には(Act16にてYES)、プロセッサ11は、Act18として頁数カウンタの値Pにワークエリアに格納された数値Nを加算する。そしてプロセッサ11は、その加算値P+Nが、当該コンテンツファイルの頁数M以下であるか否かを確認する。ここで、当該コンテンツファイルとは、Act2にてコンテンツリストから選択されたコンテンツファイルであり、その頁数Mは、当該コンテンツファイルのファイル名に関連付けて管理テーブルメモリ132に記憶されている。
【0035】
加算値P+Nが頁数M以下の場合(Act18にてYES)、プロセッサ11は、Act19として頁数カウンタの値Pを加算値P+Nに変更する。しかる後、プロセッサ11は、
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0036】
したがって、ワークエリアに格納されたコンテンツ画像の中から頁数が加算値P+Nのコンテンツ画像が表示バッファに展開されて、タッチパネル16のパネル面に表示される。
図5に示したように、1頁目のコンテンツ画像P1がパネル面に表示されている画面例S11の状態で、数値「30」を手書き入力してからパネル面を左方向へスワイプすると、画面例S14の状態、すなわち31頁目のコンテンツ画像P31がパネル面に表示される。
【0037】
なお、加算値P+Nが頁数Mを超える場合(Act18にてNO)、コンテンツ画像を移動させることができない。この場合、プロセッサ11は、Act19の処理を実行することなく
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。したがって、パネル面に表示されているコンテンツ画像は変化しない。
【0038】
一方、第2操作が右方向へのスワイプであった場合には(Act17にてYES)、プロセッサ11は、Act20として頁数カウンタの値Pから、ワークエリアに格納された数値Nを減算する。そしてプロセッサ11は、その減算値P−Nが“1”以上であるか否かを確認する。そして、減算値P−Nが“1”以上の場合(Act20にてYES)、プロセッサ11は、Act21として頁数カウンタの値Pを減算値P−Nに変更する。しかる後、プロセッサ11は、
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0039】
したがって、ワークエリアに格納されたコンテンツ画像の中から頁数が減算値P−Nのコンテンツ画像が表示バッファに展開されて、タッチパネル16のパネル面に表示される。
図5の画面例S14が表示されている状態で、例えば数値「20」を手書き入力してからパネル面を右方向へスワイプすると、11(=31−20)頁目のコンテンツ画像P11がパネル面に表示される。
【0040】
なお、減算値P−Nが“1”より小さい、すなわちゼロかマイナス値の場合(Act20にてNO)、コンテンツ画像を移動させることができない。この場合、プロセッサ11は、Act21の処理を実行することなく
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。したがって、パネル面に表示されているコンテンツ画像は変化しない。
【0041】
ここに、プロセッサ11は、Act16及びAct17の処理を実行することにより、第2の入力検知手段を構成する。またプロセッサ11は、Act18及びAct20の処理を実行することにより、判定手段を構成し、Act19及びAct21の処理を実行することにより、決定手段を構成する。さらに、プロセッサ11は、Act5の処理を実行することにより、表示制御手段を構成する。
【0042】
このように、例えばパネル面に1頁目のコンテンツ画像P1が表示された状態で、31頁目のコンテンツ画像P31をユーザが確認したいとき、従来、1回のスワイプで1頁移動すると仮定すると、最低30回のスワイプが必要であった。これに対して第1の実施形態によれば、移動させたい頁数「30」を手書き入力してから1回左へスワイプするだけでよいので、操作が簡単である。また、所望の頁のコンテンツ画像が得られるまでに要する時間も従来と比べて短い。したがって、多くのコンテンツ画像の中から所望のコンテンツ画像を簡単な操作で短時間のうちに表示させることができるようになる。
【0043】
また、第1の実施形態によれば、手書き入力された頁数の移動が不可能な場合、その手書き入力が無効となる。したがって、誤った数を手書き入力しても簡単にやり直すことができる。なお、例えば
図5の画面例において、パネル面に表示されているコンテンツ画像の頁数Mをその画面の一部に表示させることで、誤った数の手書き入力を減らすことが可能となる。
【0044】
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について、
図6乃至
図8を用いて説明する。
第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、表示制御プログラムに従ってプロセッサ11が実行する表示制御処理のAct7において、パネル面に対して第1操作が行われたことを検知した場合の後の処理の一部である。したがって、
図1乃至
図3については第2の実施形態でもそのまま使用し、その説明は省略する。
【0045】
図6及び
図7は、Act7においてパネル面に対して第1操作が行われたことを検知した後のプロセッサ11の処理手順を示す流れ図である。また、
図8は、第2の実施形態におけるタッチパネル16のパネル面の画面例である。なお、
図6及び
図7に示すとともに以下に説明する処理の内容は一例である。同様な結果を得ることが可能であるならば、その処理手順及び処理内容は特に限定されるものではない。
【0046】
パネル面に対して第1操作が行われたことを検知した場合(Act7にてYES)、プロセッサ11は、
図6のAct31に進む。すなわちプロセッサ11は、Act31として第1操作がパネル面への手書き入力であるか否かを確認する。パネル面への手書き入力でない場合(Act31にてNO)、プロセッサ11は、
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0047】
第1操作がパネル面への手書き入力であった場合(Act31にてYES)、プロセッサ11は、Act32としてその手書き入力された情報が数値であるか否かを確認する。そして手書き入力された情報が数値でなかった場合(Act32にてNO)、プロセッサ11は、
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0048】
手書き入力された情報が数値であった場合には(Act32にてYES)、プロセッサ11は、Act33としてその数値Nをメインメモリ12のワークエリアに格納する。またプロセッサ11は、Act34としてその数値を含むオブジェクトを作成し、パネル面に表示させる。
【0049】
ここで、オブジェクトの具体例について、
図8を用いて説明する。
図8の画面例S21は、頁数カウンタの値Pが“31”、すなわち31頁目のコンテンツ画像P31がパネル面に表示されている状態を示す。この状態で、画面例S22に示すように、ユーザが、数値「2」を手書き入力すると、画面例S23に示すように手書き入力された数値「2」を含むオブジェクトJ1が、コンテンツ画像P31の上に表示される。このように、オブジェクトは、手書き入力された数値を囲う図形である。なお、形状は図示するような円形に限定されるものではない。三角形、四角形、五角形、六角形等であってもよい。
【0050】
図6に説明を戻す。オブジェクトを表示させたプロセッサ11は、Act35として第1操作である手書き入力が継続しているか否かを確認する。そして手書き入力が継続している場合(Act35にてYES)、プロセッサ11は、Act32に戻る。そしてプロセッサ11は、Act32以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0051】
したがってユーザが、2つ目の数値を手書き入力した場合には、その数値がワークエリアに格納されるとともに、2桁の数値を含むオブジェクトがパネル面に表示される。例えば
図8の画面例S23が表示されている状態で、ユーザが、画面例S24に示すように2つ目の数値「0」を手書き入力すると、画面例S25に示すように手書き入力された2桁の数値「20」を含むオブジェクトJ2が、コンテンツ画像P31の上に表示される。なお、以下の説明では、数値の桁数に拘わりなく手書き入力された数値を“N”とする。
【0052】
手書き入力が終了すると(Act35にてNO)、プロセッサ11は、Act36としてパネル面への第2操作が行われるのを待ち受ける。そして第2操作が行われると、プロセッサ11は、Act37としてその第2操作がパネル面に表示されているオブジェクトの上から始まっているか否かを確認する。つまり、パネル面に表示されているオブジェクトの図形内に指等が最初に触れたか否かを確認する。第2操作がオブジェクトの上から始まっていない場合(Act37にてNO)、プロセッサ11は、Act38としてオブジェクトを消去する。そしてプロセッサ11は、
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0053】
第2操作がオブジェクトの上から始まっている場合には(Act37にてYES)、プロセッサ11は、
図7のAct41に進む。すなわちプロセッサ11は、Act41としてその第2操作がパネル面に向かって左方向へのスワイプであるか否かを確認する。ここで第2操作が左方向へのスワイプであった場合(Act42にてYES)、プロセッサ11は、Act42及びAct43として、第1の実施形態のAct18及びAct19と同様の処理を実行する。その後、プロセッサ11は、Act50に進む。
【0054】
第2操作が左方向へのスワイプでない場合(Act41にてNO)、プロセッサ11は、Act44として第2操作がパネル面に向かって右方向へのスワイプであるか否かを確認する。ここで第2操作が右方向へのスワイプであった場合(Act44にてYES)、プロセッサ11は、Act45及びAct46として、第1の実施形態のAct20及びAct21と同様の処理を実行する。その後、プロセッサ11は、Act50に進む。
【0055】
第2操作が右方向へのスワイプでもない場合(Act44にてNO)、プロセッサ11は、Act47として第2操作がタップ操作であるか否かを確認する。ここで第2操作がタップ操作である場合(Act47にてYES)、プロセッサ11は、Act48してワークエリアに格納された数値Nが、“1”から当該コンテンツファイルの頁数Mまでの範囲内であるか否かを確認する。ここで、当該コンテンツファイルとは、Act2にてコンテンツリストから選択されたコンテンツファイルであり、その頁数Mは、当該コンテンツファイルのファイル名に関連付けて管理テーブルメモリ132に記憶されている。
【0056】
数値Nが、“1”から頁数Mまでの範囲内である場合(Act48にてYES)、プロセッサ11は、Act49として頁数カウンタの値Pを数値Nに変更する。その後、プロセッサ11は、Act50に進む。
【0057】
第2操作がタップ操作でもない場合(Act47にてNO)、プロセッサ11は、Act50に進む。Act50では、プロセッサ11は、パネル面に表示させていたオブジェクトを消去する。その後、プロセッサ11は、
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0058】
したがって、例えば
図8の画面例S25が表示された状態で、ユーザがオブジェクトJ2の上からパネル面を左方向へスワイプすると、画面例S26を示すように、頁数カウンタの値P=31に手書き入力された数値N=20を加算した値51に相当する51頁目のコンテンツ画像P51がパネル面に表示される。同様に、ユーザがオブジェクトJ2の上からパネル面を右方向へスワイプした場合には、画面例S27を示すように、頁数カウンタの値P=31から手書き入力された数値N=20を減算した値11に相当する11頁目のコンテンツ画像P11がパネル面に表示される。また、ユーザがオブジェクトJ2の上をタップした場合には、画面例S28を示すように、手書き入力された数値N=20に相当する20頁目のコンテンツ画像P20がパネル面に表示される。
【0059】
なお、第2操作をオブジェクトの上から始めても、左右のスワイプ以外の操作又はタップ以外の操作をした場合には、その手書き入力された数値が無効となり、パネル面は、画面例S21に示すように、31頁目のコンテンツ画像が表示された状態に戻る。
【0060】
ここに、プロセッサ11は、Act31乃至Act35の処理を実行することにより、第1の入力検知手段を構成し、Act41,Act44及びAct47の処理を実行することにより、第2の入力検知手段を構成する。またプロセッサ11は、Act42,Act45及びAct48の処理を実行することにより、判定手段を構成し、Act43,Act46及びAct49の処理を実行することにより、決定手段を構成する。さらに、プロセッサ11は、Act5の処理を実行することにより、表示制御手段を構成する。
【0061】
このような構成の第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、多くのコンテンツ画像の中から所望のコンテンツ画像を簡単な操作で短時間のうちに表示させることができるようになる。また第2の実施形態によれば、移動先の頁数そのものを手書き入力することも可能となるので、操作性はより簡便となる。
【0062】
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について、
図9及び
図10を用いて説明する。
第3の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、表示制御プログラムに従ってプロセッサ11が実行する表示制御処理のAct7において、パネル面に対して第1操作が行われたことを検知した場合の後の処理の一部である。したがって、
図1乃至
図3については第3の実施形態でもそのまま使用し、その説明は省略する。
【0063】
図9は、Act7においてパネル面に対して第1操作が行われたことを検知した後のプロセッサ11の処理手順を示す流れ図である。また、
図10は、第3の実施形態におけるタッチパネル16のパネル面の画面例である。なお、
図9に示すとともに以下に説明する処理の内容は一例である。同様な結果を得ることが可能であるならば、その処理手順及び処理内容は特に限定されるものではない。
【0064】
パネル面に対して第1操作が行われたことを検知した場合(Act7にてYES)、プロセッサ11は、
図9のAct61に進む。すなわちプロセッサ11は、Act61として回数カウンタの値Cを“0”に初期化する。次いでプロセッサ11は、Act62として第1操作がパネル面へのタップであるか否かを確認する。パネル面へのタップでない場合(Act62にてNO)、プロセッサ11は、
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0065】
第1操作がパネル面へのタップであった場合(Act62にてYES)、プロセッサ11は、Act63として回数カウンタの値Cを“1”だけカウントアップする。そしてプロセッサ11は、Act64として値Cを頁数とするオブジェクトを作成し、パネル面に表示させる。
【0066】
ここで、オブジェクトの具体例について、
図10を用いて説明する。
図10の画面例S31は、頁数カウンタの値Pが“1”、すなわち1頁目のコンテンツ画像P1がパネル面に表示されている状態を示す。この状態で、ユーザがパネル面を1回タップすると、画面例S32に示すように、値Cを頁番号とするオブジェクトJ3が、コンテンツ画像P1の上に表示される。なお、画面例S22において、符号Tで示す画像は、タップ位置を示す。このタップ位置Tについては、オブジェクトJ3の一部として表示させてもよいし、表示させなくてもよい。
【0067】
図9に説明を戻す。オブジェクトを表示させたプロセッサ11は、Act65としてタップが継続しているか否かを確認する。そしてタップが継続している場合(Act65にてYES)、プロセッサ11は、Act63に戻る。そしてプロセッサ11は、Act63以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0068】
したがってユーザが、パネル面を2回以上タップした場合には、その回数と一致する値Cを頁番号とするオブジェクトJ3が、コンテンツ画像P1の上に繰り返し表示される。例えば
図10の画面例S33は、ユーザが10回タップしたときのオブジェクトJ3を含む例である。
【0069】
タップが終了すると(Act65にてNO)、プロセッサ11は、Act66としてパネル面への第2操作が行われるのを待ち受ける。そして第2操作が行われると(Act66にてYES)、プロセッサ11は、Act67としてその第2操作がパネル面に向かって左方向へのスワイプであるか否かを確認する。
【0070】
第2操作が左方向へのスワイプでない場合(Act67にてNO)、プロセッサ11は、Act68として第2操作がパネル面に向かって右方向へのスワイプであるか否かを確認する。第2操作が右方向へのスワイプでもない場合(Act68にてNO)、プロセッサ11は、
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。したがって、例えば第1操作としてタップをしても、第2操作として左右のスワイプ以外の操作、例えばピンチアウト又はピンチイン操作、上下のスワイプいわゆるスワイプアップ又はスワイプダウン操作等を行った場合には、そのタップした回数の値Cが無効となり、パネル面は、P頁目のコンテンツ画像が表示された状態に戻る。
【0071】
これに対し、第2操作が左方向へのスワイプであった場合には(Act67にてYES)、プロセッサ11は、Act69として頁数カウンタの値Pに、回数カウンタの値Cを加算する。そしてプロセッサ11は、その加算値P+Cが、当該コンテンツファイルの頁数M以下であるか否かを確認する。加算値P+Cが頁数M以下の場合(Act69にてYES)、プロセッサ11は、Act70として頁数カウンタの値Pを加算値P+Cに変更する。しかる後、プロセッサ11は、
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0072】
したがって、ワークエリアに格納されたコンテンツ画像の中から頁数が加算値P+Cのコンテンツ画像が表示バッファに展開されて、タッチパネル16のパネル面に表示される。
図10に示したように、1頁目のコンテンツ画像P1がパネル面に表示されている画面例S31の状態で、第1操作として10回のタップを行ってからパネル面を左方向へスワイプすると、画面例S34の状態、すなわち11頁目のコンテンツ画像P11がパネル面に表示される。
【0073】
なお、加算値P+Cが頁数Mを超える場合(Act69にてNO)、コンテンツ画像を移動させることができない。この場合、プロセッサ11は、Act70の処理を実行することなく
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。したがって、パネル面に表示されているコンテンツ画像は変化しない。
【0074】
一方、第2操作が右方向へのスワイプであった場合(Act68にてYES)、プロセッサ11は、Act71として頁数カウンタの値Pから回数カウンタの値Cを減算する。そしてプロセッサ11は、その減算値P−Cが“1”以上であるか否かを確認する。そして、減算値P−Cが“1”以上の場合(Act71にてYES)、プロセッサ11は、Act72として頁数カウンタの値Pを減算値P−Cに変更する。しかる後、プロセッサ11は、
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0075】
したがって、ワークエリアに格納されたコンテンツ画像の中から頁数が減算値P−Cのコンテンツ画像が表示バッファに展開されて、タッチパネル16のパネル面に表示される。
図10の画面例S35が表示されている状態で、例えば第1操作としてタップを3回行ってからパネル面を右方向へスワイプすると、8(=11−3)頁目のコンテンツ画像P8がパネル面に表示される。
【0076】
なお、数値P−Cが“1”より小さい、すなわちゼロかマイナス値の場合(Act71にてNO)、コンテンツ画像を移動させることができない。この場合、プロセッサ11は、Act72の処理を実行することなく
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。したがって、パネル面に表示されているコンテンツ画像は変化しない。
【0077】
ここに、プロセッサ11は、Act62乃至Act65の処理を実行することにより、第1の入力検知手段を構成し、Act67及びAct68の処理を実行することにより、第2の入力検知手段を構成する。またプロセッサ11は、Act69及びAct71の処理を実行することにより、判定手段を構成し、Act70及びAct72の処理を実行することにより、決定手段を構成する。さらに、プロセッサ11は、Act5の処理を実行することにより、表示制御手段を構成する。
【0078】
このように第3の実施形態においても、第1及び第2の実施形態と同様に、多くのコンテンツ画像の中から所望のコンテンツ画像を簡単な操作で短時間のうちに表示させることができるようになる。また第3の実施形態によれば、移動させる頁数を手書き入力するのでなくその頁数の数だけタップすればよいので、操作性はより簡便となる。
【0079】
なお、この第3の実施形態では、1回のタップで回数カウンタCを“1”ずつカウントアップする場合を例示したが、カウントアップする値を“2”以上としてもよい。カウントアップする値を“2”以上とすることにより、タップの回数よりも移動させる頁数が多くなるので、より簡単にかつ短時間に所望の値を頁数とするオブジェクトを得ることができる。
【0080】
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態について、
図11を用いて説明する。
第4の実施形態が第3の実施形態と異なる点は、第1操作の内容である。第3の実施形態では、第1操作の内容としてタップの回数を回数カウンタで計数した。第4の実施形態では、ロングタップ(長押し)の時間を秒数カウンタで計数する。
【0081】
図11は、表示制御プログラムに従ってプロセッサ11が実行する表示制御処理のAct7において、パネル面に対して第1操作が行われたことを検知した後のプロセッサ11の処理手順を示す流れ図である。なお、
図11に示すとともに以下に説明する処理の内容は一例である。同様な結果を得ることが可能であるならば、その処理手順及び処理内容は特に限定されるものではない。
【0082】
パネル面に対して第1操作が行われたことを検知した場合(Act7にてYES)、プロセッサ11は、
図11のAct81に進む。すなわちプロセッサ11は、Act81として秒数カウンタの値Dを“0”に初期化する。次いでプロセッサ11は、Act82として第1操作がパネル面へのロングタップであるか否かを確認する。パネル面へのロングタップでない場合(Act82にてNO)、プロセッサ11は、
図3のAct5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0083】
第1操作がパネル面へのロングタップであった場合(Act82にてYES)、プロセッサ11は、Act83としてロングタップが終了したか否かを確認する。ロングタップが終了していない場合(Act83にてNO)、プロセッサ11は、Act84として1秒が経過する毎に秒数カウンタの値Dを“1”だけカウントアップする。またプロセッサ11は、Act85として1秒が経過する毎に値Dを頁数とするオブジェクトを作成し、パネル面に表示させる。この場合のオブジェクトは、第3の実施形態のオブジェクトJ3と同じで良い。
【0084】
ロングタップが終了すると(Act83にてYES)、プロセッサ11は、Act86としてパネル面への第2操作が行われるのを待ち受ける。そして第2操作が行われると(Act86にてYES)、プロセッサ11は、Act87乃至Act92の処理を実行する。このAct87乃至Act92の処理は、第3の実施形態におけるAct67乃至Act72の処理と、カウンタの値がCではなくDとした点を除いて共通である。したがって、ここでの説明は省略する。
【0085】
ここに、プロセッサ11は、Act82及びAct83の処理を実行することにより、第1の入力検知手段を構成し、Act87及びAct88の処理を実行することにより、第2の入力検知手段を構成する。またプロセッサ11は、Act89及びAct91の処理を実行することにより、判定手段を構成し、Act90及びAct92の処理を実行することにより、決定手段を構成する。さらに、プロセッサ11は、Act5の処理を実行することにより、表示制御手段を構成する。
【0086】
このように第4の実施形態においても、第1乃至第3の実施形態と同様に、多くのコンテンツ画像の中から所望のコンテンツ画像を簡単な操作で短時間のうちに表示させることができるようになる。また第4の実施形態によれば、第1操作が、オブジェクトJ3の数値が移動させる頁数となるまでロングタップをし続けるだけでよいので、操作性はより簡便となる。
【0087】
なお、この第4の実施形態では、ロングタップの時間をカウントしてオブジェクトJ3の数値を増加させたが、オブジェクトJ3の数値を増加させる手段はこれに限定されるものではない。例えば、ロングタップのパネル面に対する圧力を検知する手段をタッチパネルに設ける。そして、ロングタップの圧力の強さによりオブジェクトJ3の数値を増加することも可能である。
【0088】
以下、実施形態の変形例について説明する。
前記実施形態では、タッチパネル16のパネル面に、1つのコンテンツ画像を表示される場合を例示した。しかし、パネル面に複数のコンテンツ画像が表示されていたとしても、各実施形態は実施することができる。
【0089】
図12は、パネル面に3つのコンテンツ画像P10,P11,P12が表示された画面例S41である。この場合、
図3に示した表示制御プログラムに従ってプロセッサ11が実行する表示制御処理のAct1乃至Act7の処理を、
図13に示すAct1乃至Act103の処理に変更することで、各実施形態は実施できる。
【0090】
すなわちプロセッサ11は、Act1としてコンテンツリストをタッチパネル16に表示させた状態で、Act2としてコンテンツファイルが選択されるのを待機する。そしていずれか1つのコンテンツファイルが選択されたことを確認すると(Act2にてYES)、プロセッサ11は、Act3としてその選択されたコンテンツファイルをコンテンツファイルメモリ131から読出し、そのコンテンツファイルに格納されたコンテンツ画像をメインメモリ12のワークエリアに格納する。またプロセッサ11は、Act4として頁数カウンタの値Pを“1”に初期化する。そしてプロセッサ11は、Act101として、ワークエリアに格納されたコンテンツ画像の中から頁数が頁数カウンタの値Pと一致するコンテンツ画像と、その値Pよりも1つ小さい値P−1と一致するコンテンツ画像と、1つ大きい値P+1と一致するコンテンツ画像とを、それぞれ表示バッファに展開して、タッチパネル16のパネル面に表示させる。このときプロセッサ11は、値Pと一致するコンテンツ画像を中心とし、パネル面に向かって左側に値P−1と一致するコンテンツ画像が位置し、右側に値P+1と一致するコンテンツ画像が位置するように表示させる。
【0091】
その後プロセッサ11は、Act6として終了ボタンが操作されたか否かを確認する。終了ボタンが操作されていない場合(Act6にてNO)、プロセッサ11は、Act7としてパネル面に対して第1操作が行われたか否かを確認する。第1操作が行われていない場合(Act7にてNO)、プロセッサ11は、Act6に戻る。ここにプロセッサ11は、Act6及びAct7の処理により、終了ボタンが操作されるか、第1操作が行われるのを待ち受ける。
【0092】
Act6及びAct7の待ち受け状態において、終了ボタンが操作されたことを検知した場合(Act6にてYES)、プロセッサ11は、Act8としてパネル面に表示されているコンテンツ画像を消去する。以上で、プロセッサ11は、表示制御プログラムに従った情報処理を終了する。
【0093】
これに対し、Act6及びAct7の待ち受け状態において、パネル面に対して第1操作が行われたことを検知した場合には(Act7にてYES)、プロセッサ11は、Act102としてその第1操作がパネル面に表示されているいずれかのコンテンツ画像の上から始まっているか否かを確認する。つまり、パネル面に表示されているいずれかのコンテンツ画像内に指等が最初に触れたか否かを確認する。第1操作がコンテンツ画像の上から始まっていない場合(Act102にてNO)、プロセッサ11は、Act5に戻る。そしてプロセッサ11は、Act5以降の処理を前述したのと同様に繰り返す。
【0094】
第1操作がいずれかのコンテンツ画像の上から始まっている場合には(Act102にてYES)、プロセッサ11は、その第1操作が始まったコンテンツ画像の頁数を、頁数カウンタの値Pと置き換える。例えば、
図12の画面例S41は、頁数カウンタの値Pが11の場合であるが、この例において、左側のコンテンツ画像P10から第1操作が始まった場合には、頁数カウンタの値Pを10と置き換える。同様に、右側のコンテンツ画像P12から第1操作が始まった場合には、頁数カウンタの値Pを12と置き換える。中央のコンテンツ画像P12から第1操作が始まった場合には、頁数カウンタの値Pはそのままとなる。
【0095】
Act103の処理を終了すると、プロセッサ11は、第1の実施形態では
図4のAct11に進む。同様に、第2の実施形態では、
図6のAct31に進み、第3の実施形態では、
図9のAct61に進み、第4の実施形態では、
図11のAct81に進む。
【0096】
また前記実施形態は、表示制御装置を実装する機器として複合機を例示したが機器は複合機に限定されるものではない。コンテンツ画像を表示可能なタブレット端末、スマートフォンなどの種々の機器であってもよい。これに関連して、前記実施形態ではスキャナ機能によりスキャニングされた画像、あるいはファクシミリ機能によって受信した画像をコンテンツ画像として定義したが、コンテンツ画像もこれに限定されないのは言うまでもない。例えばスマートフォン等で閲覧が可能な電子書籍の頁毎の画像もコンテンツ画像の一例である。
【0097】
また前記実施形態では、表示制御装置としての機能を実現させるために表示制御プログラムを、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13に記憶した場合を例示した。しかしこれに限らず、表示制御プログラムがメインメモリ12又は補助記憶デバイス13に記憶されていない状態であってもよい。そしてこの場合は、複合機1が備える書き込み可能な記憶デバイスに、この複合機1とは個別に譲渡された表示制御プログラム等がユーザなどの操作に応じて書き込まれてもよい。表示制御プログラムの譲渡は、リムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。記録媒体は、CD−ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。また、プログラムのインストールやダウンロードにより得る機能は、装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0098】
また、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。さらに、これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]複数のコンテンツ画像のなかから少なくとも一画像を表示可能な表示部への第1の操作入力を検知する第1の入力検知手段と、前記表示部に対して前記第1の操作入力の後に行われる第2の操作入力を検知する第2の入力検知手段と、前記第1の操作入力と前記第2の操作入力との組み合わせにより、前記表示部に表示させるコンテンツ画像を決定する決定手段と、前記決定手段により決定されたコンテンツ画像を前記表示部に表示させる表示制御手段と、を具備する表示制御装置。
[2]前記決定手段により前記表示部に表示させるコンテンツ画像を決定可能か否かを判定する判定手段、をさらに具備し、前記決定手段は、前記判定手段により決定可能と判定された場合に前記表示部に表示させるコンテンツ画像を決定する、[1]記載の表示制御装置。
[3]前記表示部は、タッチパネルであり、前記第1の入力検知手段及び前記第2の入力検知手段は、前記タッチパネルへの操作入力を検知する手段である、[1]又は[2]記載の表示制御装置。
[4]前記第1の入力検知手段は、前記タッチパネルへの手書き入力を検知し、その手書き入力から数値を認識する数値認識手段、を含み、前記決定手段は、前記数値認識手段により認識された数値を基に前記表示部に表示させるコンテンツ画像を決定する、[3]記載の表示制御装置。
[5]複数のコンテンツ画像のなかから少なくとも一画像を表示可能な表示部を制御するコンピュータに、前記表示部への第1の操作入力を検知する機能、前記表示部に対して前記第1の操作入力の後に行われる第2の操作入力を検知する機能、前記第1の操作入力と前記第2の操作入力との組み合わせにより、前記表示部に表示させるコンテンツ画像を決定する機能、及び前記決定されたコンテンツ画像を前記表示部に表示させる機能、を実現させるための表示制御プログラム。