特許第6807325号(P6807325)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6807325
(24)【登録日】2020年12月9日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】シロアリが好む源の組成物および方法
(51)【国際特許分類】
   A01N 65/40 20090101AFI20201221BHJP
   A01P 7/04 20060101ALI20201221BHJP
   A01N 25/00 20060101ALI20201221BHJP
   A01N 47/38 20060101ALI20201221BHJP
   A01N 47/34 20060101ALI20201221BHJP
   A01N 43/56 20060101ALI20201221BHJP
   A01P 19/00 20060101ALI20201221BHJP
   A01M 1/00 20060101ALI20201221BHJP
   A01M 1/02 20060101ALI20201221BHJP
   A01M 1/20 20060101ALI20201221BHJP
   E04B 1/72 20060101ALI20201221BHJP
【FI】
   A01N65/40
   A01P7/04
   A01N25/00 101
   A01N47/38 Z
   A01N47/34 C
   A01N43/56 D
   A01P19/00
   A01M1/00 Q
   A01M1/02 B
   A01M1/20 A
   A01M1/02 A
   E04B1/72
【請求項の数】7
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-549800(P2017-549800)
(86)(22)【出願日】2016年3月24日
(65)【公表番号】特表2018-515429(P2018-515429A)
(43)【公表日】2018年6月14日
(86)【国際出願番号】US2016023961
(87)【国際公開番号】WO2016154407
(87)【国際公開日】20160929
【審査請求日】2019年3月22日
(31)【優先権主張番号】62/137,889
(32)【優先日】2015年3月25日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】300091441
【氏名又は名称】シンジェンタ パーティシペーションズ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100084663
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100183379
【弁理士】
【氏名又は名称】藤代 昌彦
(72)【発明者】
【氏名】ソーン バーバラ
【審査官】 桜田 政美
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−217669(JP,A)
【文献】 特開2008−142000(JP,A)
【文献】 特開2005−046076(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0265944(US,A1)
【文献】 米国特許第06852327(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N 65/40
A01M 1/00
A01M 1/02
A01M 1/20
A01N 25/00
A01N 43/56
A01N 47/34
A01N 47/38
A01P 7/04
A01P 19/00
E04B 1/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シロアリが好む源の組成物であって、
a.サバル属(Sabal)のヤシの木種に由来する1つまたは複数の材料と、
b.インドキサカルブ、アセタミプリド、ビフェントリン、クロラントラニリプロール、シアントラニリプロール、クロルフェナピル、シペルメトリン、エスフェンバレレート、フィプロニル、イミダクロプリド、ペルメトリン、ジフルベンズロン、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、ルフェヌロン、ノビフルムロン、ノバルロン、フルアズロン、クロルフルアズロン、トリフルムロン、チアメトキサム、またはそれらの混合物から選択される殺虫剤と
を含む組成物。
【請求項2】
補助剤、溶媒、担体、界面活性剤、または増量剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
シロアリフェロモンをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記ヤシの木種の茎(花序軸および付着した枝、苞葉、および花/果実構造)または葉柄、またはそれらの混合物が用いられている、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記殺虫剤が、インドキサカルブまたはクロラントラニリプロールである、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記ヤシの木種の部分が、おがくずまたは細断された形態で用いられている、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
ステーション内に請求項1に記載の組成物を含むシロアリステーションであって、前記ステーションが、前記組成物が含まれるハウジングと、シロアリの出入りを可能にする前記ハウジング内の少なくとも1つの入口とを含む、ステーション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シロアリが好む源の材料、組成物および使用方法に関する。より詳細には、本発明は、ヤシの木を含む、シロアリが好む源の材料、組成物および使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
破壊活動で知られているシロアリは、毎年、建築物および農業に対する約10億ドルの被害に関与している。建造物において、シロアリの活動の開始は、一般に、検出し、制御するのが困難であるが、その理由は、破壊が木製要素の内部で起こり、シロアリの寄生が著しい破壊を引き起こすまで、被害の限られた外部兆候を示すに過ぎないためである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
実施形態において、本発明は、パルメットヤシの木の材料(パルメットヤシ(Sabal palmetto);ヤシ科(Arecaceae))に由来する材料と、1種または複数種のシロアリに毒性がある殺有害生物剤とを含む、シロアリが好む源の組成物に関する。
【0004】
さらなる実施形態において、本発明は、建造物に対するシロアリ被害を抑制するシロアリ保証プログラムを作成する方法であって、建造物についてのシロアリの検出、被害、または活動の初期の検査を提供する工程と;ハウジング、シロアリの出入りを可能にするハウジング内の少なくとも1つの入口、およびハウジング内に含まれるパルメットヤシの木に由来する材料を含むシロアリステーションを、建造物の近くの領域に配置する工程と、それを配置した後、生きているシロアリまたはシロアリの活動の兆候についてシロアリステーションを検査する工程とを含む方法に関する。
【0005】
他の実施形態において、本発明は、パルメットヤシの木の材料が含まれるハウジング、およびシロアリの出入りを可能にする前記ハウジング内の少なくとも1つの入口を含むステーション内に配置されるパルメットヤシの木に由来する材料を含むシロアリステーションに関する。
【0006】
上記の概要は、本開示の特定の実施形態を要約することが意図されている。システム、方法および組成物が、図および以下の詳細な説明において、有効性を実証する例とともに、より詳細に記載される。しかしながら、詳細な説明が、本発明を限定することは意図されず、本発明の範囲が、添付の特許請求の範囲によって適切に決定されるべきであることが明らかであろう。
【発明を実施するための形態】
【0007】
上に示されるように、本発明は、シロアリが好む源の材料、組成物および使用方法に関する。他の利用可能なセルロース源に優先してまたはそれに加えてシロアリの注意を惹きつける食物を提供することによって、セルロース基材および/または水分を伴うかまたは伴わずに提供されるこれらの食物により、本発明の材料、組成物および方法は、魅力的な源、ひいてはシロアリの活動場所を形成するのに役立ち得る。本発明の材料、組成物および方法は、それによって、シロアリの注意を惹きつけ、シロアリの食餌を促し、他のコロニー仲間を誘わせ、および/または前記材料または組成物の源において活動を持続させることができる。したがって、本発明の材料、組成物および方法は、シロアリの活動が本発明の好まれる源の材料または組成物において起こった前または後のいずれかに、餌、液体または他の処理を介して、殺虫剤または殺シロアリ剤などの殺有害生物剤を送達する機会も含み得る。本発明の方法は、定期的な検査の際に監視され得る公知の場所にシロアリの注意を惹きつけることによって、従来は隠されていたシロアリの活動を明らかにすることも含み得る。このような方法はまた、開示される組成物および方法を用いて、特定の建造物に対するシロアリ被害を監視し、抑制するための特定の保証プログラムをもたらし得る。
【0008】
本発明は、ムカシシロアリ(Mastotermes darwiniensis)を含むムカシシロアリ科(Mastotermitidae);アメリカオオシロアリ(Zootermopsis angusticollis)、ネバダオオシロアリ(Z.nevadensis)種を含むオオシロアリ科(Archotermopsidae);アナカントテルメス属(Anacanthotermes)、ホドテルメス属(Hodotermes)、ミクロホドテルメス属(Microhodotermes)を含むシュウカクシロアリ科(Hodotermitidae);ビフィディテルメス属(Bifiditermes)、コマテルメス属(Comatermes)、クリプトテルメス属(Cryptotermes)、エピカロテルメス属(Epicalotermes)、グリプトテルメス属(Glyptotermes)、インシシテルメス属(Incisitermes)、カロテルメス属(Kalotermes)、ネオテルメス属(Neotermes)、パラネオテルメス属(Paraneotermes)、ポステレクトロテルメス属(Postelectrotermes)、ルジテルメス属(Rugitermes)、およびニシインドカンザイシロアリ(Cryptotermes brevis)、C.シノセファルス(C.cynocephalus)、C.ドメスティクス(C.domesticus)、C.ダッドレイ(C.dudleyi)、C.ハビランディ(C.havilandi)、アメリカカンザイシロアリ(Incisitermes minor)、I.シュヴァルツ(I.schwarzi)、I.スニデリ(I.snyderi)、カロテルメス・アプロキシマツス(Kalotermes approximatus)、K.フラヴィコリス(K.flavicollis)、マルギニテルメス・フバルディ(Marginitermes hubbardi)、パラネオテルメス・シンプリコルニス(Paraneotermes simplicornis)、タウリテルメス・ビツルス(Tauritermes vitulus)種を含むレイビシロアリ科(Kalotermitidae);コプトテルメス属(Coptotermes)、ヘテロテルメス属(Heterotermes)、プロリノテルメス属(Prorhinotermes)、レティクリテルメス属(Reticulitermes)、およびツカイエシロアリ(Coptotermes acinaciformis)、C.クルビグナツス(C.curvignathus)、イエシロアリ(C.formosanus)、C.ゲストロイ(C.gestroi)、C.ハビランディ(C.havilandi)、C.カルショベニ(C.kalshoveni)、C.セパンゲンシス(C.sepangensis)、C.トラビアンス(C.travians)、ヘテロテルメス・アウレウス(Heterotermes aureus)、H.カルディニ(H.cardini)、H.コンヴェキシノタツス(H.convexinotatus)、H.インディコラ(H.indicola)、H.テヌイス(H.tenuis)、プロリノテルメス・シンプレックス(Prorhinotermes simplex)、レティキュリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)、R.ハゲニ(R.hageni)、R.ヘスペルス(R.hesperus)、R.ルシフグス(R.lucifugus)、R.マレテイ(R.malletei)、ヤマトシロアリ(R.speratus)、R.チビアリス(R.tibialis)、R.バージニクス(R.virginicus)種を含むミゾガシラシロアリ科(Rhinotermitidae);アンシストロテルメス属(Ancistrotermes)、カプリテルメス属(Capritermes)、コルニテルメス属(Cornitermes)、マクロテルメス属(Macrotermes)、ミクロケロテルメス属(Microcerotermes)、ミクロテルメス属(Microtermes)、ナスティテルメス属(Nasutitermes)、オドントテルメス属(Odontotermes)、ペリカプリテルメス属(Pericapritermes)、プロコルニテルメス属(Procornitermes)、シューダカントテルメス属(Pseudacanthotermes)、シンテルメス属(Syntermes)、テルメス属(Termes)、およびアミテルメス・エブンシファー(Amitermes evuncifer)、A.ミニムス(A.minimus)、A.スニデリ(A.snyderi)、A.ウィーレリ(A.wheeleri)、ナスティテルメス・アカフトラ(Nasutitermes acajutlae)、N.コルニガー(N.corniger)、N.エフラタ(N.ephratae)、N.エキシチオスス(N.exitiosus)、G.ツビフォルマンス(G.tubiformans)、グナタミテルメス・パープレクサス(Gnathamitermes perplexus)種を含むノコギリシロアリ科(Termitidae)を含むがこれらに限定されない任意のシロアリに関して用いられ得る。
【0009】
本発明の実施形態は、ヤシの木と呼ばれることが多い植物科のヤシ科(Arecaceae)に由来する材料を含む。特定の実施形態において、本発明は、フロリダキャベツヤシ(Floridian cabbage palm)、カロライナヤシ(Carolina palm)、または学名で、パルメットヤシ(Sabal palmetto)としても知られているパルメットヤシの木に由来する材料を含み得る。本発明の実施形態において、パルメットヤシの木に由来する材料は、パルメットヤシの木の部分、分離物(isolate)、派生物(derivative)、抽出物、好適な堆肥段階(compost stage)などを含み得る。本発明の実施形態において、枯れているかまたは生きているパルメットヤシの任意の部分が用いられ得る。例えば、本発明の実施形態は、あらゆる枝を含む幹、茎および樹皮または苞葉(bract)シート、葉、葉柄、花、果実などを含有し得る。本発明のさらなる実施形態において、花序軸の部分(花/果実の茎および/またはその枝のいずれかまたは全ての構造)が用いられ得る。さらなる実施形態において、材料は、特に、パルメットヤシの木に由来する組織、油、アミノ酸、タンパク質、ミネラル、糖、脂肪酸、テクスチャ(texture)またはそれらの組合せも含み得る。
【0010】
本発明は、パルメットヤシの木に関して説明されてきたが、本発明の実施形態は、植物科のヤシ科(Arecaceae)(これに関連する様々な属を含む)の任意の木に由来する材料も含み得る。このような属としては、限定はされないが、ユスラヤシ属(Archontophoenix)、ビンロウ属(Areca)、バクトリス属(Bactris)、ベッカリオフェニクス属(Beccariophoenix)、ビスマルキア属(Bismarckia)、パルミラヤシ属(Borassus)、トウ属(Calamus)、ココヤシ属(Cocos)、ロウヤシ属(Copernicia)、コウリバヤシ属(Corypha)、アブラヤシ属(Elaeis)、エウテルペ属(Euterpe)、ドームヤシ属(Hypaene)、チリサケヤシ属(Jubaea)、ラタニア属(Latania)、ビロウ属(Livistona)、テングヤシ属(Mauritia)、サゴヤシ属(Metroxylon)、ニッパヤシ属(Nypa)、アンデスチリヤシ属(Parajubaea)、ナツメヤシ属(Phoenix)、カナリーヤシ(Phoenix sylvestris)、ラフィア属(Raphia)、ダイオウヤシ属(Roystonea)、サバル属(Sabal)、サラッカ属(Salacca)、シアグルス属(Syagrus)、シュロ属(Trachycarpus)、ベイティア属(Veitchia)、ワシントンヤシ属(Washingtonia)が挙げられる。さらに、本発明は、2つ以上の異なるタイプ(種または品種)のヤシの木の混合物を含み得る。
【0011】
植物科のヤシ科(Arecaceae)に由来する本発明に用いられる材料は、材料の活性を高めるために任意の形態で提供され得る。本発明の実施形態において、組成物および方法は、特に、それらの天然の形態、切断された形態、おがくず、細断された形態、(削りくず(filing)、ペレットなどへと)破砕または粉砕された形態、木粉、様々な固体形状へと成形された形態、および様々な他の形態との複合形態で材料を用いてもよい。例えば、材料が切断された形態で提供される場合、それらは、約0.5mm〜約200mmの長さの様々なサイズの片に切断されてもよく、ここで、それらは、約0.5mm〜約50mmの厚さを有し得る。さらに、材料がおがくず形態である場合、おがくずは、混合された粒径を含むかまたはかなり均一なサイズになるように篩にかけられ得る。
【0012】
本発明の材料および組成物は、任意の形態で調製され得る。例えば、好適な形態としては、限定はされないが、乳剤濃縮物、懸濁濃縮物、直接スプレー可能または希釈可能な液剤、塗布可能なペースト、希釈乳剤、水和剤、可溶性粉末、分散性粉末、封入された粒子、微小粒子、マイクロエマルション、水和剤、ダスト剤、顆粒剤、ペレット、加圧された錠剤もしくは他の形態、エアロゾルまたはポリマー物質中への封入が挙げられ、製剤のタイプは、意図された目的およびそのときの状況に応じて選択される。木材有害生物に対して使用されるこのような組成物は、例えば、欧州特許出願公開第736 252号明細書に記載されているものと同じ種類のものである。
【0013】
本発明の組成物に使用され得る製剤補助剤としては、限定はされないが、固体担体、溶媒、安定剤、「持続放出」補助剤、着色剤および任意選択的に表面活性物質(界面活性剤)が挙げられる。好適な担体および補助剤としては、植物保護組成物に通例使用される任意の物質が挙げられる。本発明にしたがって使用される組成物中の溶媒、固体担体、表面活性化合物、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤および他の補助剤などの好適な補助剤としては、例えば、参照により本出願に援用される欧州特許出願公開第736 252号明細書、7頁51行〜8頁39行に記載されているものと同じ物質が挙げられる。
【0014】
本発明にしたがって使用される材料および組成物は、補助剤の非存在下で、例えば、ヤシ材料の、例えば特定の粒径への粉砕、破砕、鋸引き、細断(芝刈り機などで)、および/または篩がけ、または圧縮によって、あるいは少なくとも1つの補助剤の存在下で、例えば、ヤシ材料を補助剤とともに均質混合および/または破砕することによって、公知の方法で調製され得る。本発明は、本発明に係る組成物の調製のための方法およびそれらの組成物の調製におけるヤシ材料の使用にも関する。
【0015】
組成物は、0.1〜99%、または0.1〜95%のヤシ材料と、1〜99.9%、または5〜99.9%の、−−少なくとも−−1つの固体または液体補助剤とを含み、一般に、組成物の0〜25%、または0.1〜20%が界面活性剤であることが可能である(それぞれ、パーセンテージは重量基準である)。ある実施形態において、ヤシ材料は、本発明の方法に用いられる材料を100%含み得る。
【0016】
本発明に係る材料および組成物の活性は、1つまたは複数の殺有害生物剤、例えば、殺虫、殺ダニおよび/または殺菌・殺カビ活性成分の添加によって、かなり範囲が広がり、そのときの状況に適合され得る。好適なさらなる殺虫および殺ダニ活性成分の例としては、以下の種類の化合物の代表例が挙げられる:有機リン化合物、ニトロフェノールおよび誘導体、ホルムアミジン、ニトロエナミン誘導体、ニトロ−およびシアノ−グアニジン誘導体、尿素、ベンゾイル尿素、カルバメート、ピレスロイド、塩素化炭化水素およびバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)調製物。混合パートナーは、例えば、アザメチホス;クロラントラニリプロール、クロルフェンビンホス;シアントラニリプロール、シペルメトリン、シペルメトリンハイ−シス;シロマジン;ジアフェンチウロン;ジアジノン;ジクロルボス;ジクロトホス;ジシクラニル;フェノキシカルブ;フルアズロン(fluazuron);フラチオカルブ;インドキサカルブ、イサゾホス;ヨードフェンホス;キノプレン;ルフェヌロン;メタクリホス;メチダチオン;モノクロトホス;ホスファミドン;プロフェノホス;ジオフェノラン;バチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)菌株GC91またはNCTC11821から得られる物質;ピメトロジン;ブロモプロピレート;メトプレン;ジスルホトン;キナルホス;τフルバリナート;チオシクラム;チオメトン;アルジカルブ;アジンホス−メチル;ベンフラカルブ;ビフェントリン;ブプロフェジン;カルボフラン;ジブチルアミノチオ;カルタップ;クロルフルアズロン;クロルピリホス;シフルトリン;λ−シハロトリン;α−シペルメトリン;ζ−シペルメトリン;デルタメトリン;ジフルベンズロン;エンドスルファン;エチオフェンカルブ;フェニトロチオン;フェノブカルブ;フェンバレレート;ホルモチオン;メチオカルブ;ヘプテノホス;イミダクロプリド;チアメトキサム;クロチアニジン;イソプロカルブ;メタミドホス;メトミル;メビンホス;パラチオン;パラチオン−メチル;ホサロン;ピリミカルブ;プロポクサー;テフルベンズロン;テルブホス;トリアザメート;フェノブカルブ;テブフェノジド;フィプロニル;β−シフルトリン;シラフルオフェン;フェンピロキシメート;ピリダベン;フェナザキン;ピリプロキシフェン;ピリミジフェン;ニテンピラム;アセタミプリド;アベルメクチンB1(アバメクチン);エマメクチン;スピノサド;昆虫およびシロアリの防除のためのRNAiツールおよび組成物(例えばRNAi、miRNA、siRNA、shRNA);昆虫に対して活性である植物抽出物;昆虫に対して活性である線虫を含む製剤;生物製剤、ホルモンまたはフェロモン、アザジラクチン、バチルス属種(Bacillus spec.)、ボーベリア属種(Beauveria spec.)、コドレモン、メタリジウム属種(Metarrhizium spec.)、ペシロマイセス属種(Paecilomyces spec.)、チューリンゲンシス(thuringiensis)およびバーティシリウム属種(Verticillium spec.);昆虫に対して活性である菌・カビを含む製剤;昆虫に対して活性であるウイルスを含む製剤;クロルフェナピル;アセフェート;アクリナトリン;アラニカルブ;アルファメトリン;アミトラズ;AZ 60541;アジンホスA;アジンホスM;アゾシクロチン;ベンジオカルブ;ベンスルタップ;β−シフルトリン;BPMC;ブロフェンプロクス;ブロモホスA;ブフェンカルブ;ブトカルボキシム;ブチルピリダベン;カズサホス;カルバリル;カルボフェノチオン;クロエトカルブ;クロルエトキシホス;クロルメホス;シス−レスメトリン;クロシトリン;クロフェンテジン;シアノホス;シクロプロトリン;シヘキサチン;デメトンM;デメトンS;デメトン−S−メチル;ジクロフェンチオン;ジクリホス;ジエチオン;ジメトエート;ジメチルビンホス;ジオキサチオン;エジフェンホス;エスフェンバレレート;エチオン;エトフェンプロクス;エトプロホス;エトリムホス;フェナミホス;酸化フェンブタスズ;フェノチオカルブ;フェンプロパトリン;フェンピラド;フェンチオン;フルアジナム;フルシクロクスロン;フルシトリネート;フルフェノクスロン;フルフェンプロックス;ホノホス;ホスチアゼート;フブフェンプロクス;HCH;ヘキサフルムロン;ヘキシチアゾクス;インドキサカルブ、イプロベンホス;イソフェンホス;イソキサチオン;イベルメクチン;マラチオン;メカルバム;メスルフェンホス;メタアルデヒド;メトルカルブ;ミルベメクチン;モキシデクチン;ナレド;NC 184;オメトエート;オキサミル;オキシデメトンM;オキシデプロホス;ペルメトリン;フェントエート;ホレート;ホスメット;ホキシム;ピリミホスM;ピリミホスE;プロメカルブ;プロパホス;プロチオホス;プロトエート;ピラクロホス;ピリダフェンチオン;ピレスメトリン;ピレトルム;テブフェノジド;サリチオン;セブホス;スルホテップ;スルプロオス;テブフェンピラド;テブピリムホス;テフルトリン;テメホス;テルバム;テトラクロルビンホス;チアクロプリド;チアフェノックス;チオジカルブ;チオファノックス;チオナジン;ツリンギエンシン;トラロメトリン;トリアルテン;トリアゾホス;トリアズロン;トリクロルホン;トリフルムロン;ノバルロン;フルアズロン(fluzauron);クロルフルアズロン;トリメタカルブ;バミドチオン;キシリルカルブ;YI 5301/5302;ゼータメトリン;DPX−MP062−インドキサカルブ;メトキシフェノジド;ビフェナゼート;XMC(3,5−キシリルメチルカルバメート)または菌・カビ病原体メタリジウム菌(Metarhizium anisopliae)であり得る。
【0017】
本発明のさらなる実施形態において、他の有益な材料が、材料または組成物に必要な属性を与えるために加えられてもよい。例えば、本発明の組成物は、様々なフェロモン、ビタミン、アミノ酸、ミネラル、骨粉を含むタンパク質栄養補助食品、栄養物、および/または抗菌剤、殺生物剤、抗菌・カビ剤または防腐剤をさらに含有し得る。さらなる実施形態において、土壌および/または砂および/または水分源が、シロアリにさらなる源を与えるために用いられ得る。さらに、ポリマーおよび/または可塑剤が、特に、材料の耐候性を向上させるために加えられてもよい。
【0018】
さらなる実施形態において、本発明の材料および/または組成物は、インドキサカルブ、アセタミプリド、ビフェントリン、クロラントラニリプロール、シアントラニリプロール、クロルフェナピル、シペルメトリン、エスフェンバレレート、フィプロニル、イミダクロプリド、ペルメトリン、ジフルベンズロン、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン(hydamethylnon)、ルフェヌロン、ノビフルムロン、ノバルロン、フルアズロン、クロルフルアズロン、トリフルムロン、チアメトキサムまたはそれらの混合物と組み合わされ得る。ある実施形態において、パルメットヤシの木の材料は、インドキサカルブ、フィプロニル、ジフルベンズロン、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、ルフェヌロン、ノビフルムロン、ノバルロン、フルアズロン、クロルフルアズロン、トリフルムロン、チアメトキサムまたはそれらの混合物と混合され得る。
【0019】
殺有害生物剤を含む本発明の組成物は、約0.01%〜99.9%のヤシ材料と、約0.001%〜約99.9%の殺有害生物剤を含んでいてもよく、これは、単独、または配合された組成物中のいずれかの活性成分を意味する。さらなる実施形態において、ヤシ材料と殺有害生物剤との比率は、約1:1〜約1:0.001;約1:0.5〜約1:0.001;約1:0.1〜約1:0.001;約1:0.05〜約1:0.001;および約1:0.01〜約1:0.001であり得る。
【0020】
さらに、本発明のための組成物はまた、様々な容易に許容できるシロアリセルロース源を含むか、またはそれに含まれてもよい。例えば、組成物は、紙、板紙、微結晶性セルロース、マツ、トウヒ、アスペン、バガスなどをさらに含み得る。
【0021】
ある実施形態において、本発明の材料および組成物は、ユーザの必要に応じて、固体ブロック、ペレット、または他の形状へと成形され得る。さらに、さらなる実施形態において、本発明の材料および組成物は、特に、所望の場所への、材料および/または組成物の輸送を容易にするために包装されてもよい。例えば、本発明の材料および/または組成物は、シロアリに食べられない材料、すなわち、プラスチック、または他の材料で作製された袋に入れられてもよい。さらに、このような実施形態において、袋は、材料または組成物の水分の維持を補助するように、真空で密封または閉鎖されてもよい。このような袋は、袋を様々な表面に適合させることが可能であるように展性であり得る。
【0022】
本発明のいくつかの特定の実施形態において、上述されるこのような固体材料または袋は、ナスティテルメス・コルニガー(Nasutitermes corniger)(「コーンヘッド(conehead)シロアリ」)を含むナスティテルメス属(Nasutitermes)を含む樹木に巣を作るシロアリを検出するかまたはそれに毒性物質を送達するのに使用され得る。このような実施形態において、固体材料または袋は、木の幹、枝、低木、柵(fence)、および他の品目に配置され得る。手が届かないことがある、このような樹木に巣を作るシロアリを検出するかまたはそれに毒性物質を送達するために、本発明の材料または組成物は、ペイントボールガンと同様に、圧縮空気によって作動する銃によって送達され得る。このような実施形態において、本発明の材料および/または組成物は、木またはシロアリの他の場所に接触して、プラスチックまたは破壊される他の材料に提供され得る。さらに、特定の標的が打撃を受けたかどうかの指標をユーザに与えるために、塗料または他の着色剤が、本発明の材料および/または組成物に加えられてもよい。
【0023】
さらに、本発明の実施形態において、上述されるようなシロアリセルロース源が、上述される封入されたまたは真空で密封された食べられない袋に加えられてもよい。例えば、封入された袋内で、ユーザは、本発明の材料または組成物を袋の底部に、ならびにセルロース材料を上端に配置することができる。次に、ユーザは、開口部を袋の底に加え、地上または地下のいずれかで、シロアリの活動を判定するために、それをある領域に配置することができる。シロアリが存在する場合、ユーザは、袋内のシロアリの存在によって、またはセルロース材料への穴もしくは他の噛まれた痕によって活動を判定することができる。
【0024】
本発明のある実施形態において、上述される組成物はシロアリステーションの一部として含まれていてもよい。好適なステーションは、当該技術分野において記載されており、例えば、米国特許第6,928,771号明細書に記載されているものを含み得る。このようなステーションは、透明または半透明である少なくとも一部を含むハウジングを含み得る。ある実施形態において、少なくとも材料およびセルロース材料を含む、上述されるような袋が、ハウジングに入れられ得る。ハウジングは、シロアリの出入りに好適な少なくとも1つの開口部を含む。本発明の実施形態において、開口部は、ユーザによって作成されてもよく、ハウジングの一部であってもよく、または開口部は、シロアリが出入りのために開口部を作成し得るシロアリが食べられるまたはシロアリが移動させることが可能なコーティングまたは材料を含む部分を含み得る。好適なシロアリが移動させることが可能なコーティングまたは材料は、様々なポリマー、例えば、ポリウレタン、ポリスチレン、またはポリイソシアネートを含み得る。
【0025】
本発明の他の実施形態において、ステーションは、ハウジングに入る光の少なくとも一部を遮断するカバーをさらに含み得る。ある実施形態において、カバーは、本発明の材料および/または組成物に遮蔽物を提供するためにハウジングにわたって延在し得る。このような実施形態において、遮蔽物によってもたらされる温度の変化(過剰な日光があるとき、材料をより低い温度に保ち、または比較的低温の環境では熱を提供する)により、本発明の材料および/または組成物は、シロアリにとってより望ましいものになり得る。他の実施形態において、ハウジングを所定の位置に保持し、本発明の材料および/または組成物に下向きの圧力を加えるための重み付け材料が使用され得る。このような重み付け材料は、ハウジングの上部に配置されてもよく、シロアリの活動を判定するために、検査の前に取り外されてもよい。
【0026】
その代わりにまたはそれに加えて、ハウジングは、シロアリの存在を検出するためのセンサーを含み得る。センサーは、移動可能なコーティングまたはパルメットヤシ材料に埋め込まれてもよく、またはセンサーは、移動可能な材料および食べられるパルメットヤシ材料の両方を含む複合餌材料に埋め込まれ得る。本発明の一部として上述される組成物は、ハウジング内に配置されてもよい。例えば、記載されるような組成物は、パルメットヤシの木に由来する材料、殺有害生物剤、補助剤および他の添加剤を含み得る。他の実施形態において、ステーションは、地下である部分を有し得る。このような地下部分は、上述される組成物、チューブなどを含め、ハウジング、餌材料を含み得る。
【0027】
上に示されるように、本発明は、開示される組成物および方法を用いて、特定の建造物に対するシロアリ被害を監視し、抑制するための保証プログラムも含み得る。このような保証プログラムは、ユーザが行ういくつかの工程を含み得る。例えば、ユーザは、建造物を訪れて、何らかのシロアリの活動または被害が建造物に生じたかどうかを判定することができる。この工程は、その領域におけるシロアリによるシロアリの活動の可能性、建造物の場所の地理、建造物の建設に用いられた材料のタイプ、木材または建造物の近くにあり得る他の材料などを評価することも含み得る。
【0028】
本発明に関連する保証プログラムは、上述されるようなシロアリステーションを、建造物の近くの領域に配置する工程も含み得る。例えば、シロアリステーションは、建造物の約4メートル以内、または約3メートル以内、または建造物の約2メートル以内、またはより近くに配置され得る。ユーザの仕様により、ステーションが建造物に対して配置される距離が決定され得る。
【0029】
本発明の実施形態において、保証プログラムは、ステーションが配置された後の時点で、シロアリについてシロアリステーションを検査する工程も含み得る。例えば、シロアリステーションは、1年に1回未満、1年に1回、1年に2回、1年に3回、1年に4回、1年に5回、1年に6回、またはそれ以上検査され得る。ステーションが検査される間隔は、建造物が位置している地理、さらなるシロアリの活動に関して生じる事象などに基づき得る。
【0030】
シロアリまたは以前のシロアリの活動の兆候(食物の摂取または源におけるトンネルなど)が観察される場合、ユーザは、殺虫剤または殺シロアリ剤などの殺有害生物剤の使用、または他の方法を用いて、生きているまたは死亡したシロアリを除去することができる。他の実施形態において、シロアリが観察される場合、ユーザは、建造物に対してシロアリ処理を施すことを決定することができる。例えば、好適なシロアリ処理は、殺シロアリ剤または殺虫剤「ラップ(wrap)」(周辺処理)、殺シロアリ剤または殺虫剤によるスポットまたは限局された処理;特定の殺虫剤または殺シロアリ剤入りの餌を用いること;トレンチ処理(trench treatment)、垂直処理(vertical treatment)などを含み得る。特定の処理計画は、シロアリの活動の深刻度および場所に基づき得る。
【0031】
ある実施形態において、本発明は、殺有害生物剤を含まない本発明の材料または組成物、および殺有害生物剤を含む本発明の組成物も含むキットに関する。キットは、殺有害生物剤を含まない材料および/または組成物をまず適用して、シロアリの活動を判定し、次に、シロアリが存在する場合、殺有害生物剤が含まれる組成物を使用するように用いられ得る。
【0032】
上に示されるように、上述される本発明の組成物および方法は、近くのシロアリの活動を警戒することによって、建築物、住宅、および他の建造物に対する被害を回避するかまたは減少させるために用いられ得る。しかしながら、本発明に係る組成物を用いて、セルロースを食べる有害生物によって植物に生じる被害を回避するかまたは減少させることも可能であり、特に、商品植物および農業、園芸および森林における観賞植物における、または木材、果実、花、葉、種子、茎、塊茎もしくは根などのこのような植物の部分における前記種類の有害生物を防除することも可能である一方、場合によっては、後の時点で成長する植物の部分も、それらの有害生物から保護されたままである。前記木材有害生物の防除に関する好適な標的作物としては、特に、コムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、イネ、トウモロコシ、ソルガム、および雑穀、キャッサバならびにビート(テンサイおよび飼料用ビートなど)などの根菜作物などの穀物(穀類およびイネ科植物);リンゴ、アボカド、マンゴー、セイヨウナシ、プラム、モモ、アーモンド、サクランボまたは液果類、例えばイチゴ、ラズベリーおよびブラックベリーなどの、仁果類、核果類および柔らかい果物などの果実;インゲンマメ、レンズマメ、エンドウマメおよびダイズなどのマメ科植物;ナタネ、カラシナ、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ヤシ、ヒマシ油植物、カカオ豆およびアメリカホドイモなどの油脂植物;カボチャ、キュウリおよびメロンなどのウリ科(Cucurbitaceae)の植物;ワタ、アマ、麻およびジュートなどの繊維植物;オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツおよびマンダリンなどの柑橘類の果物;ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモおよびパプリカなどの野菜類;アボカド、シナモンまたはショウノウなどのクスノキ科(Lauraceae)の植物;およびタバコ、堅果類、コーヒー、ナス、サトウキビ、茶、コショウ、ブドウ、ホップ、バナナ、天然ゴム植物、ユーカリ、ならびに観賞用の草を含む観賞植物が挙げられる。
【0033】
本発明は、上述され、実施例として以下にさらに例示され、実施例は、本発明の範囲を限定するものと決して解釈されるべきではない。そうではなく、本明細書の説明を読んだ後、本発明の趣旨および/または添付の特許請求の範囲から逸脱せずに、それ自体で当業者に示唆され得る、本発明の様々な他の実施形態、変更、および均等物が用いられる必要があり得ることが明らかに理解されるべきである。
【実施例】
【0034】
実施例1
様々な種のシロアリを、処理によって表される様々な予め湿らせた基材とともに、直径3.25インチの透明プラスチックのペトリ皿に入れた。したがって、シロアリは、給餌および/または居住のための基材の選択肢が厳しく制限された。データ表中の毎回の評価における数値は、様々な基材の選択肢(砂または食物)の上または下のシロアリの数、ならびにペトリ皿の他の箇所に立っているかまたは歩いているシロアリの数を示す。おがくず、スラブ、片、および芝刈り機で細断されたものを含む様々な形態のパルメットヤシを試験した。屋内で熟成されたかまたは屋外に曝されたマツを、それが建築用木材として一般的に使用されるため、標準比較として使用した。異なる処理は、項目を試験した各個別の回を指す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】
【表6】
【0041】
【表7】
【0042】
実施例2
バイオアッセイチューブに、マイクロチューブに入れた0.2gの細かく粉砕されたパルメットヤシ材料を充填した。1mLの希釈活性成分(後述される)をチューブに適用し、ヤシ材料によって完全に吸収させた。チューブを、3mmの砂の基材上でペトリ皿に入れた。野外採取されたヤマトシロアリ属(Reticulitermes)およびコプトテルメス属(Coptotermes)コロニーからの30〜40匹の職蟻および兵蟻を、ペトリ皿に導入した。シロアリの活動を0〜4の尺度で評価し、0は死亡を示し、4は通常の挙動を示す。死亡率を、生存に応じて最大で9週間にわたって週に1回記録した。
【0043】
表8 - イエシロアリ(Coptotermes formosanus)
【表8】
【0044】
表9 - レティキュリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)
【表9】
【0045】
表10 - イエシロアリ(Coptotermes formosanus)およびレティキュリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)
【表10】
【0046】
表11 - イエシロアリ(Coptotermes formosanus)
【表11】
【0047】
表12 - イエシロアリ(Coptotermes formosanus)
【表12】
【0048】
表13 - レティキュリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)
【表13】
本発明の好ましい態様は、下記の通りである。
〔1〕シロアリが好む源の組成物であって、
a.サバル属(Sabal)のヤシの木種に由来する1つまたは複数の材料と、
b.インドキサカルブ、アセタミプリド、ビフェントリン、クロラントラニリプロール、シアントラニリプロール、クロルフェナピル、シペルメトリン、エスフェンバレレート、フィプロニル、イミダクロプリド、ペルメトリン、ジフルベンズロン、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、ルフェヌロン、ノビフルムロン、ノバルロン、フルアズロン、クロルフルアズロン、トリフルムロン、チアメトキサム、またはそれらの混合物から選択される殺虫剤と
を含む組成物。
〔2〕補助剤、溶媒、担体、界面活性剤、または増量剤をさらに含む、前記〔1〕に記載の組成物。
〔3〕シロアリフェロモンをさらに含む、前記〔1〕に記載の組成物。
〔4〕前記ヤシの木種の茎(花序軸および付着した枝、苞葉、および花/果実構造)または葉柄、またはそれらの混合物が用いられている、前記〔1〕に記載の組成物。
〔5〕前記殺虫剤が、インドキサカルブまたはクロラントラニリプロールである、前記〔1〕に記載の組成物。
〔6〕前記ヤシの木種の部分が、おがくずまたは細断された形態で用いられている、前記〔1〕に記載の組成物。
〔7〕前記ヤシの木種に由来する前記材料が、部分、抽出物、分離物、派生物またはそれらの組合せを含む、前記〔1〕に記載の組成物。
〔8〕建造物に対するシロアリ被害を抑制するシロアリ保証プログラムを作成する方法であって、
a.建造物に対するシロアリの被害または活動の初期の調査を提供する工程と、
b.ハウジングと、シロアリの出入りを可能にする前記ハウジング内の少なくとも1つの入口と、前記ハウジング内に含まれる1つまたは複数の材料とを含むシロアリステーションを、前記建造物の近くの領域に配置する工程と、
c.工程(b)の後に、シロアリについて前記シロアリステーションを検査する工程とを含む方法。
〔9〕サバル属(Sabal)のヤシの木種に由来する茎または葉柄、またはそれらの混合物が用いられる、前記〔8〕に記載の方法。
〔10〕前記茎が、花序軸および付着した枝、苞葉、花構造、果実構造またはそれらの組合せを含む、前記〔8〕に記載の方法。
〔11〕前記検査工程でシロアリが検出された場合、シロアリ処理を前記建造物に提供する工程をさらに含む、前記〔8〕に記載の方法。
〔12〕前記シロアリが好む源が、前記建造物の3メートル以内に配置される、前記〔8〕に記載の方法。
〔13〕前記シロアリステーションが、前記建造物の2メートル以内に配置される、前記〔12〕に記載の方法。
〔14〕前記検査が、1年に1回未満行われる、前記〔8〕に記載の方法。
〔15〕前記検査が、1年に2回以上行われる、前記〔8〕に記載の方法。
〔16〕前記1つの入口が、前記配置工程の前に作成され得るか、または前記ハウジングが配置された後に前記シロアリによって作成され得る、前記〔8〕に記載の方法。
〔17〕前記入口が、シロアリが食べられるまたはシロアリが移動させることが可能なコーティングまたは材料を含み、ここで、前記シロアリが、前記1つの入口を作成することができる、前記〔16〕に記載の方法。
〔18〕ステーション内に配置されているサバル属(Sabal)のヤシの木種に由来する1つまたは複数の材料を含むシロアリステーションであって、前記ステーションが、前記材料が含まれるハウジングと、シロアリの出入りを可能にする前記ハウジング内の少なくとも1つの入口とを含む、ステーション。
〔19〕前記1つの入口が、シロアリによって作成され得る、前記〔18〕に記載のステーション。
〔20〕前記ハウジングが、インドキサカルブ、アセタミプリド、ビフェントリン、クロラントラニリプロール、シアントラニリプロール、クロルフェナピル、シペルメトリン、エスフェンバレレート、フィプロニル、イミダクロプリド、ペルメトリン、ジフルベンズロン、ヘキサフルムロン、ヒドラメチルノン、ルフェヌロン、ノビフルムロン、ノバルロン、フルアズロン、クロルフルアズロン、トリフルムロン、チアメトキサムまたはそれらの混合物から選択される殺虫剤をさらに含む、前記〔18〕に記載のシロアリステーション。