(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明の利点および特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に下記の詳細を参照すれば、明確になるだろう。しかし、本発明は、以下の開示に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で具現され、単に、以下の説明は、本発明の開示が完全なものとなるようにし、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明の範囲は、請求項により定義される。
【0037】
以下の説明において、図面に開示された形状、大きさ、比率、角度、個数等は、例示的なものであるので、本発明は、図示された事項に限定されるものではない。また、本発明を説明するにあたって、関連した公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上において言及された「含む」、「有する」、「なされる」等が使用される場合、「〜だけ」が使用されない以上、他の部分が加えられ得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0038】
以下の説明において、構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0039】
以下の説明において、位置関係についての説明である場合、例えば、「〜上に」、「〜上部に」、「〜下部に」、「〜隣に」等と二部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、二部分の間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0040】
以下の説明において、素子または層が異なる素子または層の上(on)と称されるものは、他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子を介在した場合をいずれも含む。
【0041】
以下の説明において、第1、第2等が様々な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語により限定されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。従って、以下において言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0042】
以下の説明において、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。
【0043】
図面で示された各構成の大きさおよび厚さは、説明の便宜のために示されたものであり、本発明は、示された構成の大きさおよび厚さに必ずしも限定されるものではない。
【0044】
本発明の様々な形態のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、当業者が十分に理解できるように技術的に多様な連動および駆動が可能であり、各形態が互いに対して独立して実施可能であってもよく、関連関係で共に実施可能であってもよい。
【0045】
以下、添付の図面を参照して本発明の様々な形態を詳細に説明する。
【0046】
図1は、本発明の一形態に係るタッチパネルの概略的な平面図である。
【0047】
図1を参照すると、本発明の一形態に係るタッチパネル100は、第1タッチセンサ部110、第2タッチセンサ部120、駆動IC101、第1リードアウト(read out)IC(integrated circuit)102および第2リードアウトIC103を含む。
【0048】
第1タッチセンサ部110は、複数の駆動電極111および複数の第1感知電極113を含む。第1タッチセンサ部110は、駆動電極111、第1感知電極113および後述する電気活性層112を通してタッチ位置およびタッチフォース(force)を感知することができる。このとき、第1タッチセンサ部110は、圧電方式でタッチ位置およびタッチフォースを感知することができる。
【0049】
第2タッチセンサ部120は、複数の駆動電極111および複数の第2感知電極123を含む。第2タッチセンサ部120は、駆動電極111および第2感知電極123を通してタッチフォースの変化を感知することができる。このとき、第2タッチセンサ部120は、静電容量(capacitive)方式でタッチフォースの変化を感知することができる。
【0050】
駆動IC101は、複数の駆動電極111に駆動信号を供給することができる。駆動IC101は、複数の第1ルーティングラインRL1により複数の駆動電極111と連結され、複数の第1ルーティングラインRL1を通して駆動信号を複数の駆動電極111に伝送することができる。ここで、駆動信号は、パルス信号であればよく、駆動IC101は、複数の駆動電極111に順次にハイ電圧を有するパルス信号を印加することができる。
【0051】
第1リードアウトIC102は、複数の第1感知電極113から感知信号(または電圧信号)を受信し、ユーザのタッチ位置およびタッチフォースを感知するためのICである。第1リードアウトIC102は、複数の第2ルーティングラインRL2により複数の第1感知電極113と連結される。従って、複数の第1感知電極113からの感知信号は、複数の第1感知電極113とそれぞれ連結された複数の第2ルーティングラインRL2により第1リードアウトIC102に伝送され得る。第1リードアウトIC102は、伝達された感知信号に基づいて、ユーザのタッチがなされた位置およびユーザのタッチのフォースを検出することができる。
【0052】
第2リードアウトIC103は、複数の第2感知電極123から感知信号(または静電容量信号)を受信し、ユーザのタッチフォースの変化を感知するためのICである。第2リードアウトIC103は、複数の第3ルーティングラインRL3により複数の第2感知電極123と連結される。従って、複数の第2感知電極123からの感知信号は、複数の第2感知電極123とそれぞれ連結された複数の第3ルーティングラインRL3により第2リードアウトIC103に伝送され得る。第2リードアウトIC103は、伝達された感知信号に基づいて、ユーザの時間によるタッチフォースの変化を検出することができる。
【0053】
一方、
図1に示された駆動電極111、第1感知電極113および第2感知電極123等の個数は、本発明を説明するための一つの例であるだけで、これに限定されない。即ち、必要に応じて、駆動電極111、第1感知電極113および第2感知電極123等の個数は、
図1に示されたもの以上または以下で備えられてもよい。
【0054】
以下においては、タッチパネル100の具体的な構造についてのより詳細な説明のために
図2および
図3を共に参照する。
【0055】
図2は、
図1のA領域の拡大図である。
図3は、
図2のIII−III’領域の断面図である。
【0056】
図2および
図3を参照すると、タッチパネル100は、複数の駆動電極111、電気活性層112および複数の第1感知電極113で構成される第1タッチセンサ部110、および、複数の駆動電極111および複数の第2感知電極123で構成される第2タッチセンサ部120を含む。
【0057】
複数の駆動電極111は、第1タッチセンサ部110および第2タッチセンサ部120の共通した駆動電極として機能することができる。複数の駆動電極111には、駆動IC101により順次に駆動信号が印加され得る。複数の駆動電極111は、互いに離隔されて第1方向に延び得る。ここで、第1方向は、
図1および
図2において横方向を意味するが、これに限定されるものではない。
【0058】
複数の駆動電極111は、透明導電性物質からなり得る。例えば、駆動電極111は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)等のような透明導電性酸化物(transparent conductive oxide:TCO)からなり得る。また、駆動電極111は、透過率に優れ、電気伝導度に優れた銀ナノワイヤ(Ag nano wire)、カーボンナノチューブ(Carbon Nano Tube:CNT)またはグラフェン(graphene)等で形成されてもよい。また、駆動電極111は、メタルメッシュ(metal mesh)で構成されてもよい。即ち、駆動電極111は、幅が狭い金属ラインのメッシュ形態で構成され、実質的に透明な電極として機能することもできる。ただし、駆動電極111の構成物質は、上述の例に限定されず、様々な透明導電性物質が駆動電極111の構成物質として用いられ得る。
【0059】
電気活性層112は、複数の駆動電極111上に配置される。電気活性層112は、圧力印加時、材料の分極発生によって電圧が発生する材料である電気活性物質(EAM:Electro Active Material)からなる板状のフィルムであってよい。電気活性層112は、ユーザのタッチ圧力による変形が容易に起こり、迅速に元来の形状に復元可能であるようにヤング率(Young’s Modulus)が小さな物質からなり得る。例えば、電気活性層112は、シリコン系、ウレタン系、アクリル系等の誘電性エラストマー(dielectric elastomer)、PVDF、P(VDF−TrFE)等の強誘電性高分子(ferroelectric polymer)または圧電セラミック(piezo ceramic)素子からなり得る。
【0060】
ユーザのタッチ入力が印加される場合、圧電効果によりユーザのタッチがなされた位置の電気活性層112をなす物質に電荷分極が発生し得る。このとき、ユーザのタッチがなされた領域と対応する駆動電極111に駆動信号が印加されれば、該当領域と対応する第1感知電極113は、電気活性層112の電荷分極による電圧を第1リードアウトIC102に伝達できる。そして、第1リードアウトIC102は、伝達された電圧に基づいて、ユーザのタッチ位置およびタッチフォースが検出され得る。これについては、具体的に後述する。
【0061】
複数の第1感知電極113は、電気活性層112上に配置される。複数の第1感知電極113は、ユーザのタッチ位置およびタッチフォースを感知するための第1タッチセンサ部110の感知電極である。
【0062】
複数の第1感知電極113は、互いに離隔されて第1方向と異なる第2方向に延び得る。そこで、複数の第1感知電極113は、複数の駆動電極111上で複数の駆動電極111と交差するように配置され得る。即ち、第2方向に延びた一つの第1感知電極113は、第1方向に延びた複数の駆動電極111と交差箇所で重畳される。このとき、複数の第1感知電極113と複数の駆動電極111が交差して重畳するそれぞれの箇所は、タッチパネル100でユーザのタッチ位置およびタッチフォースを感知するための最小単位であるセルCEと定義され得る。ここで、第2方向は、
図1および
図2において縦方向を意味するが、これに限定されるものではない。
【0063】
複数の第1感知電極113は、透明導電性物質からなり得る。例えば、第1感知電極113は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)等のような透明導電性酸化物(transparent conductive oxide:TCO)からなり得る。また、第1感知電極113は、透過率に優れ、電気伝導度に優れた銀ナノワイヤ(Ag nano wire)、カーボンナノチューブ(Carbon Nano Tube:CNT)またはグラフェン(graphene)等で形成されてもよい。また、第1感知電極113は、メタルメッシュ(metal mesh)で構成されてもよい。ただし、第1感知電極113の構成物質は、上述の例に限定されず、様々な透明導電性物質が第1感知電極113の構成物質として用いられ得る。また、第1感知電極113は、駆動電極111と同じ物質からなってもよく、互いに異なる物質からなってもよい。
【0064】
一方、複数の第1感知電極113のそれぞれは、複数の駆動電極111と重畳される領域に配置された複数のサブ電極113a、および第2方向に延びて複数のサブ電極113aを連結する複数のブリッジ電極113bを含む。
【0065】
サブ電極113aは、一つの第1感知電極113に複数個備えられ、互いに離隔される。また、複数のサブ電極113aは、複数の駆動電極111と複数の第1感知電極113の重畳領域であるセルCEの中央部に配置され得る。
図2においては、複数のサブ電極113aが円形の形状を有するものと示されたが、これに限定されず、複数のサブ電極113aは、多角形の形状を有してもよい。
【0066】
複数のサブ電極113aは、第1タッチセンサ部110で実質的にユーザのタッチ位置およびタッチフォースが感知される部分であってよい。即ち、複数のサブ電極113aは、同じセルCE内に配置された駆動電極111および電気活性層112との電気的な相互作用を通してユーザのタッチ入力を感知することができる。
【0067】
複数のブリッジ電極113bは、第2方向に延びて複数のサブ電極113aを互いに連結させる。複数のブリッジ電極113bの第1方向に対する幅は、複数のサブ電極113aの第1方向に対する幅より小さくてよいが、これに限定されるものではない。
【0068】
複数の第1感知電極113は、複数の駆動電極111との重畳面積が小さいほどタッチに対する敏感度(sensitivity)が増加し得る。具体的には、複数の第1感知電極113の面積が大きいほど寄生キャパシタンス(capacitance)が発生して、駆動電極111と第1感知電極113との間の損失される電流の量が大きくなる。従って、ブリッジ電極113bの幅をサブ電極113aの幅より狭くすることで、第1感知電極113の損失電流を最小化すると同時に十分な出力電圧を確保することができる。
【0069】
第1タッチセンサ部110は、電気活性層112および電気活性層112の一面と他面にそれぞれ配置された複数の駆動電極111と複数の第1感知電極113を用いて圧電方式でユーザのタッチ位置およびタッチフォースを感知することができる。即ち、第1タッチセンサ部110は、複数のセルCEのそれぞれで駆動電極111と第1感知電極113との間の電気的変化に基づいてタッチ位置およびタッチフォースを感知することができる。
【0070】
具体的には、駆動信号が印加された駆動電極111の特定セルCEにユーザのタッチがなされる場合、タッチ圧力により特定セルCEに配置された電気活性層112に電荷分極が発生し得る。そして、電気活性層112の電荷分極によって、特定セルCEに配置された第1感知電極113で感知された電圧にはピーク(peak)が発生し得る。このとき、電荷分極により発生した電圧は、タッチ圧力によって変化し得る。即ち、タッチフォースが増加するほど、第1感知電極113により感知される電圧のピークもまた増加し得る。また、ピーク電圧が発生した感知信号は、第1感知電極113から第1リードアウトIC102に伝達され得る。
【0071】
第1リードアウトIC102は、感知された電圧が閾値以上である場合、該当位置にタッチがなされたものと認識できる。
【0072】
また、第1リードアウトIC102は、第1感知電極113から伝達される電圧の大きさをレベリングして、タッチフォースの大きさを検出できる。例えば、第1リードアウトIC102は、メモリに格納されたタッチフォースの大きさと第1感知電極113から感知される電圧の大きさに対するデータに基づいて、タッチ入力だけではなく、タッチフォースもまた検出できる。
【0073】
絶縁層130は、電気活性層112および複数の第1感知電極113上に配置される。
図3を参照すると、絶縁層130は、電気活性層112および第1感知電極113を覆うように配置される。従って、絶縁層130は、第1感知電極113と第2感知電極123を電気的に絶縁させることができる。絶縁層130は、透明な絶縁物質からなり得、例えば、シリコン酸化物(SiOx)、シリコン窒化物(SiNx)等の物質からなり得る。
【0074】
複数の第2感知電極123は、絶縁層130上に配置される。また、複数の第2感知電極123は、複数の第1感知電極113と重畳され得る。このとき、複数の第2感知電極123は、絶縁層130によって複数の第1感知電極113と絶縁され得る。複数の第2感知電極123は、ユーザのタッチフォースの変化を感知するための第2タッチセンサ部120の感知電極である。
【0075】
複数の第2感知電極123は、互いに離隔されて第2方向に延び得る。そこで、複数の第2感知電極123は、複数の駆動電極111上で複数の駆動電極111と交差するように配置され得る。即ち、第2方向に延びた一つの第2感知電極123は、第1方向に延びた複数の駆動電極111と交差箇所で重畳される。このとき、複数の第2感知電極123と複数の駆動電極111が交差して重畳するそれぞれの箇所は、タッチパネル100でユーザのタッチフォースの変化を感知するための最小単位であるセルCEと定義され得る。複数の第2感知電極123と複数の駆動電極111が重畳されたセルCEは、複数の第1感知電極113と複数の駆動電極111が重畳されたセルCEと同一であってよい。
【0076】
複数の第2感知電極123は、同じセルCE内に配置された駆動電極111との電気的な相互作用を通してタッチフォースの変化を感知することができる。即ち、複数の第2感知電極123のそれぞれは、該当セルCEでの静電容量変化を感知することができる。
【0077】
このとき、複数の第2感知電極123のそれぞれは、静電容量変化のための十分な面積を確保するために、複数の第1感知電極113のそれぞれより大きな面積を有し得る。具体的には、ユーザのタッチフォースが変化する場合、圧力の変化によって押す面積が変化し得る。例えば、ユーザのタッチフォースが増加する場合、押す面積が大きくなるので、複数の第2感知電極123は、これと対応する面積での静電容量変化を感知できなければならない。従って、複数の第2感知電極123のそれぞれの面積は、複数の第1感知電極113のそれぞれの面積より大きくてよい。
【0078】
複数の第2感知電極123は、透明導電性物質からなり得る。例えば、第2感知電極123は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)等のような透明導電性酸化物(transparent conductive oxide:TCO)からなり得る。また、第2感知電極123は、透過率に優れ、電気伝導度に優れた銀ナノワイヤ(Ag nano wire)、カーボンナノチューブ(Carbon Nano Tube:CNT)またはグラフェン(graphene)等で形成されてもよい。また、第2感知電極123は、メタルメッシュ(metal mesh)で構成されてもよい。ただし、第2感知電極123の構成物質は、上述の例に限定されず、様々な透明導電性物質が第2感知電極123の構成物質として用いられ得る。また、第2感知電極123は、駆動電極111および第1感知電極113と同じ物質からなってもよく、互いに異なる物質からなってもよい。
【0079】
第2タッチセンサ部120は、互いに離隔された複数の駆動電極111および複数の第2感知電極123を用いて静電容量方式でユーザのタッチフォースの変化を感知することができる。即ち、第2タッチセンサ部120は、複数のセルCEのそれぞれで駆動電極111と第2感知電極123との間の電気的変化に基づいてタッチフォースの変化を感知することができる。
【0080】
具体的には、特定セルCEにタッチ入力が印加され、印加されたタッチ入力のフォースが変わる場合、特定セルCEと対応する駆動電極111および第2感知電極123間の静電容量の変化が発生し得る。即ち、ユーザのタッチフォースが変化する場合、タッチによる圧力変化によって駆動電極111と第2感知電極123との間の間隔およびユーザの指と重畳する第2感知電極123の面積が変化し、静電容量も共に変化し得る。静電容量変化に対する感知信号は、第2感知電極123から第2リードアウトIC103に伝達され得る。
【0081】
第2リードアウトIC103は、静電容量変化を通してタッチフォースの変化量を検出することができる。例えば、第2リードアウトIC103は、初期にタッチ入力が印加された時に感知した初期静電容量値を基準静電容量値として格納できる。そして、タッチ入力のフォースが変わって変化した静電容量値が感知された場合、初期静電容量値と変化した静電容量値の差を通して静電容量の変化量を検出することができる。そこで、第2リードアウトIC103は、初期静電容量値より大きな静電容量値が検出された場合、ユーザのタッチフォースが増加したものと判断し、初期静電容量値より小さな静電容量値が検出された場合、ユーザのタッチフォースが減少したものと判断できる。
【0082】
一般に、タッチ位置を感知するタッチ位置センサおよびタッチフォースを感知するタッチフォースセンサは、それぞれ別に備えられることが一般的であった。即ち、タッチ位置とタッチフォースを全て感知するためには、計2個のセンサを必要として、装置の全体的な厚さが増加し、製造工程が複雑で、製造コストが増加する短所があった。
【0083】
そこで、本発明の一形態に係るタッチパネル100は、複数の駆動電極111と複数の第1感知電極113との間に電気活性層112を配置して、圧電方式でタッチ位置およびタッチフォースを感知する第1タッチセンサ部110を構成することができる。即ち、第1タッチセンサ部110は、電気活性層112の圧電効果を基にして、ユーザのタッチ位置だけではなく、ユーザのタッチ圧力によるタッチフォースもまた検出することができる。
【0084】
また、本発明の一形態に係るタッチパネル100においては、単一の第1タッチセンサ部110を通してタッチ位置とタッチフォースを全て感知することができる。従って、タッチ位置センサとタッチフォースセンサをそれぞれ別に備えることに比べてタッチセンサのスリム化および軽量化が可能であり、製造工程が単純化され得る。また、第1タッチセンサ部110だけでタッチ位置およびタッチフォースを同時に感知することで、センサの駆動が単純化され得る。
【0085】
ただし、圧電方式のタッチセンサの場合、時間によるタッチフォースの変化を感知することができない。具体的には、圧電方式のタッチセンサにユーザのタッチがなされた場合、タッチが発生した瞬間に圧力印加による電圧が発生し、タッチが引き続きなされた状態であるとしても、所定の時間が経った場合、それ以上電圧が発生しない。そこで、ユーザのタッチフォースが増加または減少した場合、圧電方式のタッチセンサは、ユーザのタッチフォースの変化を感知することができない。
【0086】
そこで、本発明の一形態に係るタッチパネル100は、複数の駆動電極111および複数の第2感知電極123を通して静電容量方式でタッチフォースの変化を感知する第2タッチセンサ部120をさらに含む。従って、本発明の一形態に係るタッチパネル100は、タッチ位置およびタッチフォースだけではなく、タッチフォースの変化まで感知可能であり、より様々なタッチ入力を感知することができる。
【0087】
また、本発明の一形態に係るタッチパネル100においては、一つのパネル内に第1タッチセンサ部110と第2タッチセンサ部120が一体化され得る。即ち、本発明の一形態に係るタッチパネル100においては、第1タッチセンサ部110と第2タッチセンサ部120は、複数の駆動電極111を共通して用いられる駆動電極として共有できる。従って、本発明の一形態に係るタッチパネル100においては、一つのタッチパネル100を利用してタッチ位置、タッチフォースおよびタッチフォースの変化まで全て感知することが可能である。そして、第1タッチセンサ部110および第2タッチセンサ部120が一体化されることで、よりスリム化されたタッチパネル100の具現が可能であり、製造工程が単純化され得る。
【0088】
また、本発明の一形態に係るタッチパネル100は、透明性およびフレキシビリティを有することができる。上述したように、本発明の一形態に係るタッチパネル100を構成する第1タッチセンサ部110および第2タッチセンサ部120の構成要素は、全て透明でフレキシブルな物質からなり得る。そこで、タッチパネル100は、表示装置の表示パネルの上部および下部に全て配置され得るので、表示装置の設計自由度が向上し得る。また、本発明の一形態に係るタッチパネル100は、より様々な表示装置、例えば、透明表示装置およびフレキシブル表示装置にも適用され得る。
【0089】
以下においては、
図4を参照して本発明の一形態に係るタッチパネルの駆動方法について説明する。
【0090】
図4は、本発明の一形態に係るタッチパネルの駆動方法を説明するための概略的な動作タイミングを示したものである。
図4は、特定セルCEにタッチ入力が印加され、タッチを維持したまま印加されたタッチのフォースが減少した場合、特定セルCEに対応する駆動電極111に印加される駆動信号と、第1感知電極113および第2感知電極123により検出される感知信号に対する一つの例示を概略的に示したものである。以下においては、説明の便宜のために、
図1乃至
図3を共に参照してタッチパネルの駆動方法について説明する。
【0091】
本発明の一形態に係るタッチパネル100は、それぞれのタッチ感知期間Tで第1リードアウトIC102と第2リードアウトIC103が同時に駆動され得る。
【0092】
図4を参照すると、駆動IC101は、駆動電極111にパルス形態の駆動信号を印加する。このとき、駆動信号がハイ電圧を有する期間は、タッチ感知期間Tと定義され得る。
図4においては、説明の便宜のために、2回のタッチ感知期間Tについてのみ示されている。以下においては、2回のタッチ感知期間Tのうち、第一のタッチ感知期間Tの開始時点にユーザのタッチ入力がなされ、第二のタッチ感知期間Tでは、ユーザのタッチ入力が維持されるが、タッチフォースが減少した場合を仮定する。まず、第1感知電極113で発生した感知信号について説明すると、第一のタッチ感知期間Tで、第1感知電極113は、第1大きさSを有する電圧に対応する感知信号を感知することができる。即ち、駆動IC101により駆動電極111に駆動信号が印加された時にユーザのタッチ入力が発生する場合、電気活性層112にピーク電圧が発生し得る。そして、第1感知電極113は、第1大きさSを有する電圧に対応する感知信号を第1リードアウトIC102に伝送することができる。
【0093】
第1リードアウトIC102は、伝達された感知信号の電圧値に基づいてタッチ発生有無およびタッチフォースを検出することができる。例えば、第1リードアウトIC102は、感知信号の第1大きさSが予め決定された閾値より大きい場合、該当位置でタッチが発生したものと判断できる。また、第1リードアウトIC102は、第1大きさSに基づいてタッチフォースの大きさを検出することができる。例えば、第1リードアウトIC102は、メモリに格納されたタッチフォースの大きさと、第1感知電極113から感知される電圧の大きさである第1大きさSに基づいて、タッチ時点でのユーザのタッチフォースもまた検出することができる。
【0094】
第二のタッチ感知期間Tで、第1感知電極113は、感知信号を感知することができない。先に説明したように、ユーザのタッチが維持されている状態であるが、第1感知電極113では電圧の変化が感知されない。
【0095】
次に、第2感知電極123で発生した感知信号について説明すると、第一のタッチ感知期間Tで、第2感知電極123は、第1レベルS1を有する感知信号を感知することができる。即ち、第2感知電極123は、駆動電極111と第2感知電極123との間の静電容量値に対する第1レベルS1の感知信号を感知することができる。第2感知電極123は、第1レベルS1に対応する感知信号を第2リードアウトIC103に伝送することができる。
【0096】
第二のタッチ感知期間Tで、第2感知電極123は、第2レベルS2を有する感知信号を感知することができる。上述したように、ユーザのタッチが維持はされるが、タッチフォースが減少するので、タッチフォースの変化によって第2感知電極123と駆動電極111との間の間隔が変化するか、または第2感知電極123と重畳するユーザの指の面積が変化し、静電容量も共に変化し得る。第2感知電極123は、変化した静電容量に対する第2レベルS2の感知信号を第2リードアウトIC103に伝送することができる。
【0097】
第2リードアウトIC103は、第一のタッチ感知期間Tで格納した基準値と、第二のタッチ感知期間Tで感知された静電容量とを比較して、静電容量の変化量を検出することができる。このとき、静電容量の変化量は、第1レベルS1の感知信号と第2レベルS2の感知信号の差である第3レベルS3を有し得る。第2リードアウトIC103は、変化量である第3レベルS3が既設定された範囲以上である場合、これに該当するセルCEにタッチフォースの変化が発生したものと判断できる。
【0098】
また、第2リードアウトIC103は、第3レベルS3の極性によってタッチフォースが増加したか減少したかを判断できる。即ち、第2リードアウトIC103は、初期静電容量値より大きな静電容量値が検出され、第3レベルS3が正の値である場合、ユーザのタッチフォースが増加したものと判断し、初期静電容量値より小さな静電容量値が検出され、第3レベルS3が負の値である場合、ユーザのタッチフォースが減少したものと判断できる。
【0099】
一方、図示しないが、ユーザがタッチ入力を印加した状態で特定セルCEから異なるセルCEにタッチ位置を変更する場合、タッチの移動によってこれと対応するセルCEの静電容量が共に変化し得る。従って、第2リードアウトIC103は、静電容量の変化が検出されたセルCEの座標を検出してタッチ位置の変化もまた検出することができる。
【0100】
図5は、本発明の他の形態に係るタッチパネルの駆動方法を説明するための概略的な動作タイミングを示したものである。
図5は、特定セルCEにタッチ入力が印加されたとき、特定セルCEと対応する駆動電極111に印加される駆動信号と、第1感知電極113および第2感知電極123により検出される感知信号に対する一つの例示を概略的に示したものである。以下においては、説明の便宜のために、
図1乃至
図3を共に参照してタッチパネルの駆動方法について説明する。
【0101】
本発明の他の形態に係るタッチパネル100は、それぞれのタッチ感知期間Tで第1リードアウトIC102と第2リードアウトIC103が時分割されて駆動され得る。
【0102】
図5を参照すると、タッチ感知期間Tは、第1タッチ感知期間T1および第2タッチ感知期間T2に分割され得る。このとき、第1タッチ感知期間T1では、タッチ位置およびタッチフォースを検出する第1リードアウトIC102だけが駆動され、第2タッチ感知期間T2では、タッチフォースの変化を検出する第2リードアウトIC103だけが駆動され得る。
【0103】
即ち、
図4においては、タッチ感知期間Tの間、第1リードアウトIC102および第2リードアウトIC103が同時に駆動されたが、ここでは、第1リードアウトIC102および第2リードアウトIC103が別に時分割駆動される。タッチ感知期間Tで第1リードアウトIC102および第2リードアウトIC103が時分割駆動されることを除いては、基本的な駆動原理は、
図4において説明したのと同様である。従って、
図5においては、一つのタッチ感知期間Tでの第1リードアウトIC102および第2リードアウトIC103の時分割駆動について説明する。
【0104】
図5を参照すると、駆動IC101は、駆動電極111にパルス形態の駆動信号を印加する。駆動信号がハイレベルを有するタッチ感知期間Tには、ユーザのタッチ入力が印加され得る。
【0105】
まず、第1感知電極113で発生した感知信号について説明すると、第1タッチ感知期間T1で、第1感知電極113は、電圧の変化によるハイレベルの感知信号を感知することができる。ハイレベルの感知信号は、第1リードアウトIC102に伝送され得る。第1リードアウトIC102は、感知信号を通してタッチ位置およびタッチフォースを検出することができる。
【0106】
第2タッチ感知期間T2で、第1感知電極113は、感知信号を感知しない。即ち、第2タッチ感知期間T2では、第1リードアウトIC102が駆動されないので、第1感知電極113では感知信号が発生しない。
【0107】
次に、第2感知電極123で発生した感知信号について説明すると、第1タッチ感知期間T1で、第2感知電極123は、感知信号を感知しない。即ち、第1タッチ感知期間T1では、第2リードアウトIC103が駆動されないので、第2リードアウトIC103は、ユーザのタッチ入力が印加されても静電容量に対する感知信号を感知しない。
【0108】
第2タッチ感知期間T2で、第2感知電極123は、静電容量に対するハイレベルの感知信号を感知することができる。ハイレベルの感知信号は、第2リードアウトIC103に伝送され得る。
【0109】
また、図示しないが、第2リードアウトIC103は、次のタッチ感知期間Tの第2タッチ感知期間T2で発生した感知信号と、今回のタッチ感知期間Tの第2タッチ感知期間T2で発生した感知信号とを比較して、タッチフォースの変化を検出することができる。
【0110】
本発明の他の形態に係るタッチパネル100は、一つのタッチ感知期間Tが第1タッチ感知期間T1と第2タッチ感知期間T2とに分割され、第1リードアウトIC102と第2リードアウトIC103が時分割駆動される。従って、第1感知電極113と第2感知電極123でそれぞれ感知される感知信号の正確度が向上し得る。即ち、第1感知電極113と第2感知電極123が互いに重畳されることで、第1感知電極113および第2感知電極123が感知信号を感知する過程で干渉が発生することもある。そこで、本発明の他の形態に係るタッチパネル100においては、一つのタッチ感知期間Tが第1タッチ感知期間T1と第2タッチ感知期間T2とに時分割され、第1リードアウトIC102と第2リードアウトIC103が時分割駆動されることで、第1タッチセンサ部110と第2タッチセンサ部120との間の干渉が最小化し、第1タッチセンサ部110と第2タッチセンサ部120の正確度が向上し得る。
【0111】
図6は、本発明の一形態に係る表示装置の概略的な断面図である。
図7は、
図6のVII−VII’領域の断面図である。
【0112】
図6を参照すると、本発明の一形態に係る表示装置10は、表示パネル200、表示パネル200の上部に配置されたタッチパネル100、ゲート駆動部11、データ駆動部12およびタッチ駆動部13を含む。先に説明した構成と同様の構成について、重複説明は省略する。
【0113】
表示装置10は、様々な電子機器、例えば、TV、モニタ、ノートパソコン、スマートフォン、ウェアラブル(wearable)電子機器等に含まれ得る。
【0114】
表示パネル200は、表示装置10で映像を表示するための表示素子が配置されたパネルを意味する。表示パネル200として、例えば、有機発光表示パネル、液晶表示パネル、電気泳動表示パネル等のような様々な表示パネルが用いられ得る。また、表示パネル200は、フレキシビリティ(flexibility)を有しても、透明表示パネルで具現されてもよい。一方、図示しないが、表示パネル200は、タッチパネル100と重畳する表示領域および表示領域を囲む非表示領域を含むことができる。
図6および
図7においては、表示パネル200が有機発光表示パネルであるものと説明するが、これに限定されるものではない。
【0115】
表示領域は、表示装置10で実際に映像が表示される領域であり、表示領域には、表示部および表示部を駆動するための様々な駆動素子および信号配線が配置され得る。
【0116】
表示領域には、複数の画素が配置され得る。このとき、複数の画素は、第1方向に配置された複数のゲート配線GLおよび第1方向と異なる第2方向に配置された複数のデータ配線DLの交差領域と定義され得る。複数の画素は、光を発光する最小単位であり、赤色画素、緑色画素および青色画素を含むことができる。複数の画素のそれぞれは、ゲート配線GLおよびデータ配線DLを通してゲート駆動部11およびデータ駆動部12と連結され得る。
【0117】
非表示領域は、映像が表示されない領域であり、表示領域を囲む領域と定義され得る。非表示領域には、表示領域に配置された複数の画素を駆動するための様々な構成要素が配置され得る。例えば、
図6に示されたように、ゲート駆動部11、データ駆動部12およびタッチ駆動部13等が非表示領域に配置され得る。
【0118】
ゲート駆動部11は、タイミングコントローラの制御下にゲート信号を出力し、複数のゲート配線GLを通してデータ電圧が充電される画素を選択できる。ゲート駆動部11は、シフトレジスタ(shift register)を利用してゲート信号をゲート配線に順次に供給できる。
図6においては、ゲート駆動部11が表示パネルに実装されたGIP(Gate In Panel)形態で具現されるものと示したが、これに限定されるものではない。
【0119】
データ駆動部12は、映像を表示するためのデータと、これを処理するための駆動信号を処理する構成であり、表示領域の複数の画素に信号を供給するための構成である。データ駆動部12は、複数のデータ配線DLを通してデータ電圧を表示領域の複数の画素に供給する。
【0120】
データ駆動部12は、ベースフィルム12aおよび駆動IC12bを含むことができる。ベースフィルム12aは、データ駆動部12を支持するフィルムである。ベースフィルム12aは、絶縁物質からなり得、例えば、フレキシビリティを有する絶縁物質からなり得る。駆動IC12bは、映像を表示するためのデータ電圧と、これを処理するための駆動信号を処理する構成である。駆動IC12bは、表示装置10に実装される方式によって、COG(Chip On Glass)、COF(Chip On Film)、TCP(Tape Carrier Package)等の方式で配置され得る。
図6においては、データ駆動部12がベースフィルム12a上に実装されたCOF方式であるものと示したが、これに限定されるものではない。
【0121】
タッチ駆動部13は、タッチパネル100のタッチ入力感知のための駆動信号を伝送し、感知された感知信号を受信してタッチ位置、タッチフォースおよびタッチフォースの変化量を検出することができる。タッチ駆動部13は、駆動IC101、第1リードアウトIC102および第2リードアウトIC103を含む。タッチ駆動部13は、先に説明したデータ駆動部12と同様に、COF方式であるものと示したが、これに限定されるものではない。
【0122】
駆動IC101は、複数の第1ルーティングラインRL1によってタッチパネル100の複数の駆動電極111と連結され、駆動信号を伝送することができる。第1リードアウトIC102は、複数の第2ルーティングラインRL2によってタッチパネル100の複数の第1感知電極113と連結され、感知信号を受信することができる。第2リードアウトIC103は、複数の第3ルーティングラインRL3によってタッチパネル100の複数の第2感知電極123と連結され、感知信号を受信することができる。
【0123】
複数の第1ルーティングラインRL1は、タッチパネル100で駆動電極111と同じ物質からなり得る。ただし、これに限定されず、タッチパネル100で駆動電極111と異なる導電性物質からなってもよい。複数の第1ルーティングラインRL1は、タッチパネル100の末端から表示パネル200にコンタクトホールを通して延びて、タッチパネル100と表示パネル200が重畳しない表示パネル200の領域では表示パネル200上に配置され得る。
【0124】
複数の第2ルーティングラインRL2は、タッチパネル100で第1感知電極113と同じ物質からなり得る。ただし、これに限定されず、タッチパネル100で第1感知電極113と異なる導電性物質からなってもよい。複数の第2ルーティングラインRL2は、タッチパネル100の末端から表示パネル200にコンタクトホールを通して延びて、タッチパネル100と表示パネル200が重畳しない表示パネル200の領域では表示パネル200上に配置され得る。
【0125】
複数の第3ルーティングラインRL3は、タッチパネル100で第2感知電極123と同じ物質からなり得る。ただし、これに限定されず、タッチパネル100で第2感知電極123と異なる導電性物質からなってもよい。複数の第3ルーティングラインRL3は、タッチパネル100の末端から表示パネル200にコンタクトホールを通して延びて、タッチパネル100と表示パネル200が重畳しない表示パネル200の領域では表示パネル200上に配置され得る。
図6を参照すると、タッチ駆動部13は、ゲート駆動部11の反対側に配置され、ゲート駆動部11およびデータ駆動部12と離隔され得る。即ち、タッチ駆動部13は、表示パネルでゲート駆動部11およびデータ駆動部12が配置されていない側部に配置され得る。そこで、
図6においては、タッチ駆動部13は、ゲート駆動部11の反対側に配置されるものと示されたが、タッチ駆動部13は、データ駆動部12の反対側に配置されてもよく、ゲート駆動部11の反対側およびデータ駆動部12の反対側の全てに配置されてもよい。
【0126】
図6および
図7を参照すると、タッチパネル100は、表示パネル200の表示領域上に配置され得る。特に、タッチパネル100の複数のセルCEは、表示領域の複数の画素と重畳され得る。このとき、タッチパネル100は、表示パネル200から表示される映像の視認性の低下を最小化するように透明な材料で構成され得る。一方、
図6および
図7においては、タッチパネル100が表示パネル200の上部に配置されたものと示されたが、タッチパネル100は、表示パネル200の下部に配置されてもよい。
【0127】
図7を参照すると、表示パネル200は、第1基板210、薄膜トランジスタ220、第1絶縁層211、第2絶縁層212、オーバーコーティング層213、バンク214、有機発光素子230および封止部215を含む。即ち、表示パネル200は、有機発光素子230から発光された光が薄膜トランジスタ220が配置された第1基板210の反対面を通して放出されるトップエミッション(top emission)方式の有機発光表示パネルである。しかし、これに限定されるものではない。
【0128】
第1基板210は、表示パネル200の様々な構成要素を支持するための基板である。第1基板210は、ガラスまたは軟性を有するプラスチックからなり得る。
【0129】
薄膜トランジスタ220は、第1基板210上に配置される。具体的には、第1基板210上にアクティブ層が配置され、アクティブ層上にアクティブ層とゲート電極を絶縁させるための第1絶縁層211が配置される。第1絶縁層211上にゲート電極が配置され、ゲート電極を覆う第2絶縁層212が配置される。ソース電極およびドレイン電極は、第2絶縁層212上に配置され、アクティブ層と電気的に連結される。
図7においては、説明の便宜のために、表示装置10に含まれ得る様々な薄膜トランジスタのうち駆動薄膜トランジスタだけを示したが、スイッチング薄膜トランジスタ、キャパシタ等も表示装置に含まれ得る。また、
図7においては、薄膜トランジスタ220がコプラナー(coplanar)構造であるものと説明するが、スタッガード(staggered)構造の薄膜トランジスタも用いられ得る。
【0130】
薄膜トランジスタ220上にオーバーコーティング層213が形成される。オーバーコーティング層213は、薄膜トランジスタ220の上部を平坦化する。オーバーコーティング層213は、有機絶縁物質からなり得、例えば、アクリル系樹脂からなり得る。
【0131】
オーバーコーティング層213上に有機発光素子230が配置される。有機発光素子230は、アノード231、有機層232およびカソード233を含む。
【0132】
具体的に、アノード231は、オーバーコーティング層213上に配置され、オーバーコーティング層213のコンタクトホールを通して薄膜トランジスタ220のソース電極およびドレイン電極のうち一つと電気的に連結される。表示パネル200がトップエミッション方式の有機発光表示パネルであるので、アノード231は、透明導電性物質からなる透明導電層および透明導電層の下部に反射性に優れた金属物質からなる反射層を含むことができる。ただし、アノード231の積層構造は、これに限定されない。
【0133】
アノード231の両末端を覆うようにバンク214が配置される。バンク214は、発光領域を定義でき、バンク214により覆われていないアノード231領域が発光領域と定義され得る。
【0134】
有機層232は、アノード231およびバンク214上に配置される。有機層232は、例えば、正孔注入層(HIL)、正孔輸送層(HTL)、有機発光層(EML)、電子輸送層(ETL)および電子注入層(EIL)が順次に積層された構造を有し得る。また、有機層232は、それぞれが有機発光層(EML)を含む複数の発光ユニットが積層された構造を有してもよい。
【0135】
カソード233は、有機層232上に配置される。表示パネル200がトップエミッション方式の有機発光表示パネルであるので、カソード233は、非常に薄い厚さの金属物質からなるか、または透明導電性物質からなり得る。
【0136】
封止部215は、有機発光素子230上に配置される。封止部215は、有機発光素子230を水分または酸素の浸透から保護するための構成である。封止部215は、無機層からなってもよく、無機層と有機層が交互に積層された構造でなされてもよい。
【0137】
表示パネル200上には、バッファ層201が配置され、バッファ層201上には、タッチパネル100が配置される。バッファ層201は、表示パネル200とタッチパネル100を絶縁させ、タッチパネル100の複数の第1感知電極113が配置され得るベース部材として機能できる。バッファ層201は、シリコン酸化物(SiOx)、シリコン窒化物(SiNx)またはこれらの多層からなり得るが、これに限定されるものではない。
【0138】
バッファ層201上には、複数の駆動電極111、電気活性層112、複数の第1感知電極113、絶縁層130および複数の第2感知電極123が順次に積層され、タッチパネル100を構成できる。このとき、タッチパネル100は、別に形成されて表示パネル200上に配置されるのではなく、表示パネル200上で直接形成され得る。ただし、これに限定されず、表示パネル200およびタッチパネル100が別に形成された後、接着層によって接着されることで表示装置10が形成されてもよい。この場合、タッチ駆動部13は、表示パネル200ではなく、タッチパネル100に配置されてもよい。
【0139】
図8は、本発明の他の形態に係る表示装置の概略的な断面図である。
図8の表示装置20は、表示パネル300が液晶表示パネルであることを除いては、
図6および
図7の表示装置10と実質的に同一であるので、重複説明は省略する。
【0140】
図8を参照すると、表示装置20は、表示パネル300およびタッチパネル100を含む。表示パネル300は、第1基板310、ゲート配線320、第1絶縁層311、データ配線330、第2絶縁層312、図示しない画素電極、共通電極340、液晶層350、カラーフィルタ361、ブラックマトリクス362および第2基板370を含む液晶表示パネルであってよい。一方、
図8に示されてはいないが、表示パネル300は、液晶層350に光を供給し、第1基板310の下部に配置されるバックライトユニットをさらに含むことができる。
【0141】
第1基板310は、表示パネル300の様々な構成要素を支持するための基板である。第1基板310上には、表示パネル300を駆動するための様々な配線および駆動素子が配置され得る。第1基板310は、ガラスまたは軟性(flexibility)を有するプラスチックからなり得る。
【0142】
ゲート配線320は、第1基板310上に配置される。このとき、
図8に示されてはいないが、ゲート配線320は、複数で備えられ得る。ゲート配線320上には、ゲート配線320を保護し、他の構成要素と絶縁させるための第1絶縁層311が配置される。
【0143】
複数のデータ配線330は、第1絶縁層311上に配置される。複数のデータ配線330は、複数のゲート配線320と交差するように配置され得る。複数のデータ配線330上には、複数のデータ配線330を保護し、複数のデータ配線330の上部を平坦化するための第2絶縁層312が配置される。
【0144】
一方、
図8に示されてはいないが、データ配線330と重畳し、共通電極340に共通電圧を印加するための共通電圧配線がさらに配置され得る。また、ゲート配線320と電気的に連結されてゲート配線320からの信号によりオン/オフ(on/off)され、データ配線330からの信号を画素電極に伝達するように構成される薄膜トランジスタが第1基板310上に配置されてもよい。ただし、上述の表示パネル300の様々な配線および駆動素子に対する配置および構成は、例示的なものであり、これに限定されない。
【0145】
画素電極および共通電極340は、第2絶縁層312上に配置される。共通電極340は、共通電圧配線と電気的に連結されて共通電圧の印加を受け、画素電極は、薄膜トランジスタと電気的に連結されてデータ電圧の印加を受けるように構成される。一方、
図8に具体的に示されてはいないが、画素電極は、共通電極340と同一平面上で平行に交互に配列され得、絶縁層を挟んで離隔されるように形成されてもよい。
【0146】
液晶層350は、共通電極340上に配置される。液晶層350の液晶は、画素電極と共通電極340とのそれぞれにデータ電圧および共通電圧が印加されることで発生する電場により配列が変化する。表示パネル300は、上述の方法で液晶の配列を調節することでバックライトユニットで照射される光の透過率を調節して画像を表示することができる。
【0147】
第2基板370は、液晶層350上に配置される。このとき、第2基板370と液晶層350との間には、カラーフィルタ361およびブラックマトリクス362が配置される。第2基板370は、カラーフィルタ361およびブラックマトリクス362のように第2基板370に形成される構成要素を支持するための基板である。第2基板370は、第1基板310と対向するように配置される。第2基板370は、ガラスまたは軟性を有するプラスチックからなり得る。
【0148】
カラーフィルタ361は、液晶層350を通過した光を特定色相の光に変換させるためのものであって、例えば、赤色カラーフィルタ、緑色カラーフィルタおよび青色カラーフィルタで構成され得る。
図8においては、カラーフィルタ361およびブラックマトリクス362が第2基板370に配置されるものと示されたが、これに限定されず、カラーフィルタ361およびブラックマトリクス362が第1基板310に配置されてもよい。
【0149】
表示パネル300上には、バッファ層301が配置され、バッファ層301上には、タッチパネル100が配置される。バッファ層301は、表示パネル300とタッチパネル100を絶縁させ、タッチパネル100の複数の第1感知電極113が配置され得るベース部材として機能できる。バッファ層301は、シリコン酸化物(SiOx)、シリコン窒化物(SiNx)またはこれらの多層からなり得るが、これに限定されるものではない。
【0150】
バッファ層301上には、複数の駆動電極111、電気活性層112、複数の第1感知電極113、絶縁層130および複数の第2感知電極123が順次に積層され、タッチパネル100を構成できる。このとき、タッチパネル100は、別に形成されて表示パネル300上に配置されるのではなく、表示パネル300上で直接形成され得る。ただし、これに限定されず、表示パネル300およびタッチパネル100が別に形成された後、接着層によって接着されることで表示装置20が形成されてもよい。
【0151】
本発明の例示的な形態は、下記のように説明され得る。
【0152】
前述したような課題を解決するために、本発明の一形態に係るタッチパネルは、第1方向に延びる複数の第1電極、複数の第1電極上に配置され、電気活性物質からなる電気活性層、電気活性層上に配置され、第1方向と異なる第2方向に延びる複数の第2電極、電気活性層および複数の第2電極を覆うように配置される絶縁層、および絶縁層上に配置され、第2方向に延びる複数の第3電極を含む。
【0153】
本発明の他の特徴によれば、複数の第3電極のそれぞれは、複数の第2電極の少なくとも一つと重畳し得る。
【0154】
本発明のまた他の特徴によれば、複数の第2電極のそれぞれの面積は、複数の第3電極のそれぞれの面積より小さくてよい。
【0155】
本発明のまた他の特徴によれば、複数の第2電極のそれぞれは、複数の第1電極と重畳される複数のサブ電極、および複数のサブ電極を連結するブリッジ電極を含むことができる。
【0156】
本発明のまた他の特徴によれば、サブ電極は、円形または多角形の形状を有し得る。
【0157】
前述したような課題を解決するために、本発明の他の形態に係るタッチパネルは、タッチ位置およびタッチフォース(force)を感知するための第1タッチセンサ部、およびタッチフォースの変化を感知するための第2タッチセンサ部を含み、第1タッチセンサ部は、電気活性物質からなる電気活性層、電気活性層の一面に配置された複数の駆動電極、および電気活性層の他面に配置された複数の第1感知電極を含み、第2タッチセンサ部は、複数の駆動電極、および複数の第1感知電極上に配置され、複数の第1感知電極と絶縁された複数の第2感知電極を含む。
【0158】
本発明の他の特徴によれば、第1タッチセンサ部は、圧電方式でタッチ位置およびタッチフォースを感知し、第2タッチセンサ部は、静電容量方式でタッチフォースの変化を感知することができる。
【0159】
本発明のまた他の特徴によれば、複数の第1感知電極と連結された第1リードアウト(read out)ICおよび複数の第2感知電極と連結された第2リードアウトICをさらに含み、第1リードアウトICは、電気活性層で発生して複数の第1感知電極を通して伝達される電圧に基づいてタッチ位置およびタッチフォースを検出し、第2リードアウトICは、複数の第2感知電極での静電容量変化に基づいてタッチフォースの変化を検出することができる。
【0160】
本発明のまた他の特徴によれば、駆動電極には、タッチ感知期間の間、駆動信号が印加され、第1リードアウトICおよび第2リードアウトICのそれぞれは、タッチ感知期間の間、同時にタッチ位置とタッチフォースおよびタッチフォースの変化を検出することができる。
【0161】
本発明のまた他の特徴によれば、駆動電極には、タッチ感知期間の間、駆動信号が印加され、第1リードアウトICは、タッチ感知期間のうち第1タッチ感知期間の間、タッチ位置およびタッチフォースを検出し、第2リードアウトICは、タッチ感知期間のうち第1タッチ感知期間と異なる期間である第2タッチ感知期間の間、タッチフォースの変化を検出することができる。
【0162】
本発明のまた他の特徴によれば、複数の駆動電極は、第1方向に延びて、複数の第1感知電極および複数の第2感知電極は、第1方向と異なる第2方向に延び得る。
【0163】
前述したような課題を解決するために、本発明の一形態に係る表示装置は、表示パネル、および表示パネルの上部または下部に配置されるタッチパネルを含み、タッチパネルは、第1方向に延びる複数の第1電極、複数の第1電極上に配置され、電気活性物質からなる電気活性層、電気活性層上に配置され、第1方向と異なる第2方向に延びる複数の第2電極、電気活性層および複数の第2電極を覆うように配置される絶縁層、および絶縁層上に配置され、第2方向に延びる複数の第3電極を含む。
【0164】
本発明の他の特徴によれば、表示パネルとタッチパネルとの間のバッファ層をさらに含み、表示パネルは、有機発光素子および有機発光素子上の封止部を含み、タッチパネルは、バッファ層上に配置され得る。
【0165】
本発明のまた他の特徴によれば、表示パネルとタッチパネルとの間のバッファ層をさらに含み、表示パネルは、薄膜トランジスタが配置された第1基板およびカラーフィルタが配置された第2基板を含み、タッチパネルは、バッファ層上に配置され得る。
【0166】
以上、添付の図面を参照して、本発明の形態をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこれに限定されるものではなく、本発明の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本発明に開示された形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、これによって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。それゆえ、以上における記載は、全ての面で例示的なものであり、限定的ではないものと理解すべきである。本発明の保護範囲は、下記の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。