特許第6807513号(P6807513)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 済寧奇康包装有限公司の特許一覧

<>
  • 特許6807513-医薬品の倒れ防止輸送箱 図000002
  • 特許6807513-医薬品の倒れ防止輸送箱 図000003
  • 特許6807513-医薬品の倒れ防止輸送箱 図000004
  • 特許6807513-医薬品の倒れ防止輸送箱 図000005
  • 特許6807513-医薬品の倒れ防止輸送箱 図000006
  • 特許6807513-医薬品の倒れ防止輸送箱 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6807513
(24)【登録日】2020年12月10日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】医薬品の倒れ防止輸送箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/30 20060101AFI20201221BHJP
【FI】
   B65D85/30
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-58572(P2020-58572)
(22)【出願日】2020年3月27日
【審査請求日】2020年8月19日
(31)【優先権主張番号】201911176136.7
(32)【優先日】2019年11月26日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519354290
【氏名又は名称】済寧奇康包装有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】718003500
【氏名又は名称】鄒 静文
(72)【発明者】
【氏名】銭国成
【審査官】 佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第109160054(CN,A)
【文献】 米国特許第07516597(US,B1)
【文献】 中国実用新案第207015861(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/30
B65D 81/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱体を含み、前記箱体の中には空き空間が設置され、前記空き空間の中には挟み機構が設置され、前記挟み機構が密封板と包装箱により五つの試験管を挟むことができ、薬が前記試験管の中の保存空間に保存され、前記挟み機構の中の密封ピストンが前記保存空間を密封でき、
前記密封板と前記包装箱の間の四つの角には摩擦パッドが固定的に設置され、前記空き空間の中には四つの緩衝ロッドが環状に等間隔に配置されるように、且つ上下にスライドできるように設置され、前記緩衝ロッドが前記摩擦パッドと接触しており且つ前記密封板と前記包装箱と連結され、前記緩衝ロッドと前記摩擦パッドとの間の摩擦力は、前記挟み機構が五つの前記試験管を挟んだ後の重量に等しいのであり
前記緩衝ロッドの上下両端には緩衝機構が連結され、前記緩衝機構が前記緩衝ロッドの上下振動と傾斜を緩衝でき、
前記密封板の上端には手動機構がねじ山により連結され、手動で前記手動機構を制御することにより前記密封板を駆動し前記包装箱と分離でき、
前記空き空間の中には止め板が回転できるように設置され、前記止め板の中には止め板軸が固定的に連結され、前記止め板軸の左右両端が前記空き空間の左右両側内壁に回転できるように連結され、
前記箱体の上端には排気管が固定的に連結され、前記排気管の中には排気通路が貫通するように設置され、前記排気通路が前記空き空間に連通され、前記排気通路の中にはバルブが固定的に設置され、前記バルブが両方向にオープンすることができることを特徴とする医薬品の倒れ防止輸送箱。
【請求項2】
前記手動機構は前記空き空間の後側内壁に固定的に連結された支持位置制限板を含み、前記支持位置制限板の中にはねじロッドが回転できるように連結され、前記密封板の中には上方に開口したねじ山孔が設置され、前記ねじロッドの下端が前記ねじ山孔の中に延びて前記密封板にねじ山により連結され、前記支持位置制限板の上側には連結軸がスライドできるように且つ回転できるように設置され、前記連結軸の中には下方に開口した連結孔が設置され、前記連結軸の上端が前記箱体の外部まで延びており、前記連結軸の上端には手動板が固定的に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の医薬品の倒れ防止輸送箱。
【請求項3】
前記箱体の上端には圧縮ばねが固定的に連結され、前記圧縮ばねの上端が前記手動板に当接していることを特徴とする請求項2に記載の医薬品の倒れ防止輸送箱。
【請求項4】
前記挟み機構は前記包装箱の中に設置された上方に開口した収納空間を含み、前記収納空間の中には底板が固定的に設置され、前記底板の中には上方に開口した五つの凹溝が形成され、前記底板の上端には五つの支持柱が固定的に設置され、前記支持柱の上端には挟み板が固定的に連結され、前記挟み板が前記試験管を挟み、前記試験管の下端が前記凹溝の中に延びており、これにより前記底板と前記挟み板により前記試験管を垂直に維持し、前記密封板の中には下方に開口した五つの密封孔が設置され、前記試験管の上端が前記密封孔の中に延びており、前記密封ピストンが前記密封孔の上側内壁に固定的に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の医薬品の倒れ防止輸送箱。
【請求項5】
前記包装箱の中には上方に開口したガイド孔が左右対称に設置され、前記密封板の下端にはガイドロッドが左右対称に且つ固定的に連結され、前記ガイドロッドが前記ガイド孔に沿ってスライドできることを特徴とする請求項4に記載の医薬品の倒れ防止輸送箱。
【請求項6】
前記緩衝機構は前記緩衝ロッドの上下両端にそれぞれスライドできるように連結された緩衝箱を含み、前記緩衝箱の中には対称中心に開口した気体保存空間が設置され、前記緩衝ロッドの上下両端がそれぞれ前記気体保存空間の中に延びており、前記気体保存空間の左右両側内壁の中には換気通路が対称に且つ前記気体保存空間と連通するように設置され、前記換気通路の中には換気バルブが固定的に設置され、両側の前記換気バルブが互いに逆方向に開口しており、
前記緩衝箱において対称中心から離れた一端には連結ロッドが固定的に連結され、前記空き空間の内壁の中には八つのローラー溝が前記空き空間と連通するように形成され、前記連結ロッドがばね溝の中に延びて前記ばね溝に沿ってスライドでき、前記連結ロッドと前記ばね溝の内壁との間には緩衝ばねが固定的に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の医薬品の倒れ防止輸送箱。
【請求項7】
前記緩衝ロッドの中には六つの前記ローラー溝が外部に開口するように形成され、前記ローラー溝の中にはガイドスライド輪が回転できるように設置され、前記ガイドスライド輪の中には固定軸が固定的に連結され、前記固定軸が前記緩衝ロッドに回転できるように連結され、
前記ガイドスライド輪の中には外部に開口した環状溝が形成され、前記気体保存空間の内壁の中には六つのガイドスライドレールが固定的に設置され、前記ガイドスライドレールが前記環状溝の中に延びていることを特徴とする請求項6に記載の医薬品の倒れ防止輸送箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は材料輸送分野を取り上げて、具体的には医薬品の倒れ防止輸送箱である。
【背景技術】
【0002】
現在、病院は患者を治療する際に希少な薬物を使用することが多く、時には他の病院から輸送する必要があり、これらの薬物は希少で貴重であり、患者の治療に必要であるため、輸送中に保護する必要があり、既存の薬は通常の輸送車両で輸送され、車両が揺れると、輸送された薬剤とその容器も車両内で振動し、倒れて浪費を招き、患者の治療にも影響を与え、本願発明は上記問題を解決できる医薬品の倒れ防止輸送箱を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第105800178号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は医薬品の倒れ防止輸送箱を提供し、それは上記の現在の技術中の問題を解決できる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
医薬品の倒れ防止輸送箱は、箱体を含み、前記箱体が輸送車両の中に固定されており、前記箱体の中には空き空間が設置され、前記空き空間の中には挟み機構が設置され、前記挟み機構が密封板と包装箱により五つの試験管を挟むことができ、薬が前記試験管の中の保存空間に保存され、前記挟み機構の中の密封ピストンが前記保存空間を密封でき、薬と前記試験管の外部環境を離隔し、前記密封板と前記包装箱の間の四つの角には摩擦パッドが固定的に設置され、前記空き空間の中には四つの緩衝ロッドが環状に等間隔に配置されるように、且つ上下にスライドできるように設置され、前記緩衝ロッドが前記摩擦パッドと接触しており且つ前記密封板と前記包装箱と連結され、前記緩衝ロッドと前記摩擦パッドとの間の摩擦力は、前記挟み機構が五つの前記試験管を挟んだ後の重量に等しいのであり、すなわち、前記緩衝ロッドと、前記密封板及び前記包装箱が相対的な静止を維持でき、前記密封板と前記包装箱が無重力または過重力作用で前記緩衝ロッドと相対的にスライドでき、最終に前記密封板と前記包装箱が前記緩衝ロッドと相対的な静止状態に戻り、前記緩衝ロッドの上下両端には緩衝機構が連結され、前記緩衝機構が前記緩衝ロッドの上下振動と傾斜を緩衝でき、これにより前記緩衝ロッドの振動と傾斜度を減少し、これにより前記挟み機構の中の前記試験管の振動と傾斜度が大き過ぎ、薬が前記保存空間から漏れることを防止し、前記密封板の上端には手動機構がねじ山により連結され、手動で前記手動機構を制御することにより前記密封板を駆動し前記包装箱と分離でき、前記空き空間の中には止め板が回転できるように設置され、前記止め板の中には止め板軸が固定的に連結され、前記止め板軸の左右両端が前記空き空間の左右両側内壁に回転できるように連結され、前記止め板が前記空き空間を閉めるまたは開けることができ、前記箱体の上端には排気管が固定的に連結され、前記排気管の中には排気通路が貫通するように設置され、前記排気通路が前記空き空間に連通され、前記排気通路の中にはバルブが固定的に設置され、前記バルブが両方向にオープンすることができ、前記バルブが前記空き空間の内部向きにオープンするとき、前記排気通路により前記空き空間の中に気体を充填でき、前記バルブが前記空き空間の外部向きにオープンするとき、前記空き空間の中の気体を排出できる。
【0006】
有益的には、前記手動機構は前記空き空間の後側内壁に固定的に連結された支持位置制限板を含み、前記支持位置制限板の中にはねじロッドが回転できるように連結され、前記密封板の中には上方に開口したねじ山孔が設置され、前記ねじロッドの下端が前記ねじ山孔の中に延びて前記密封板にねじ山により連結され、前記支持位置制限板の上側には連結軸がスライドできるように且つ回転できるように設置され、前記連結軸の中には下方に開口した連結孔が設置され、前記連結軸の上端が前記箱体の外部まで延びており、前記連結軸の上端には手動板が固定的に連結され、前記手動板を押して前記連結軸を下方へスライドさせ、これにより前記ねじロッドの上端が前記連結孔の中に延びて前記連結軸と連結され、このとき前記手動板を回転させ、これにより前記連結軸により前記ねじロッドを回転させ、これにより前記密封板を昇降させ、前記支持位置制限板は前記ねじロッドを支持でき、且つ前記密封板が上方へスライドするときに前記密封板に対し位置制限を行うことができる。
【0007】
優選的には、前記箱体の上端には圧縮ばねが固定的に連結され、前記圧縮ばねの上端が前記手動板に当接しており、前記手動板を放し、前記圧縮ばねの弾力作用により前記手動板を押して上方へスライドさせ、これにより前記連結軸を上方へスライドさせて前記ねじロッドとの連結から離脱させる。
【0008】
有益的には、前記挟み機構は前記包装箱の中に設置された上方に開口した収納空間を含み、前記収納空間の中には底板が固定的に設置され、前記底板の中には上方に開口した五つの凹溝が形成され、前記底板の上端には五つの支持柱が固定的に設置され、前記支持柱の上端には挟み板が固定的に連結され、前記挟み板が前記試験管を挟み、前記試験管の下端が前記凹溝の中に延びており、これにより前記底板と前記挟み板により前記試験管を垂直に維持し、前記密封板の中には下方に開口した五つの密封孔が設置され、前記試験管の上端が前記密封孔の中に延びており、前記密封ピストンが前記密封孔の上側内壁に固定的に連結され、前記挟み板と前記底板が前記試験管を挟んだ後、前記密封板が下方へスライドして前記試験管の上端を前記密封孔の中に延びさせると同時に、前記密封ピストンが前記保存空間の中に延びて前記保存空間を密封する。
【0009】
優選的には、前記包装箱の中には上方に開口したガイド孔が左右対称に設置され、前記密封板の下端にはガイドロッドが左右対称に且つ固定的に連結され、前記ガイドロッドが前記ガイド孔に沿ってスライドでき、これにより前記試験管の上端が前記密封孔の中に滑り込むことができ、前記試験管の上端が前記密封板とぶつかることを防止する。
【0010】
有益的には、前記緩衝機構は前記緩衝ロッドの上下両端にそれぞれスライドできるように連結された緩衝箱を含み、前記緩衝箱の中には対称中心に開口した気体保存空間が設置され、前記緩衝ロッドの上下両端がそれぞれ前記気体保存空間の中に延びており、前記気体保存空間の左右両側内壁の中には換気通路が対称に且つ前記気体保存空間と連通するように設置され、前記換気通路の中には換気バルブが固定的に設置され、両側の前記換気バルブが互いに逆方向に開口しており、片側の前記換気バルブが前記気体保存空間に開口しており、もう片側の前記換気バルブが前記空き空間に開口しており、前記緩衝箱において対称中心から離れた一端には連結ロッドが固定的に連結され、前記空き空間の内壁の中には八つのローラー溝が前記空き空間と連通するように形成され、前記連結ロッドがばね溝の中に延びて前記ばね溝に沿ってスライドでき、前記連結ロッドと前記ばね溝の内壁との間には緩衝ばねが固定的に連結され、輸送車両が上下に振動するとき、前記緩衝ロッドが上下に振動し、これにより前記気体保存空間の中の気体を押し、二つの前記換気バルブにより前記気体保存空間の中に気体を入れるまたは前記気体保存空間から気体を排出することができ、すなわち前記緩衝ロッドが前記気体保存空間の中の気体を押して気圧を増やすとき、片側の前記換気バルブにより前記気体保存空間の中の気体を前記空き空間の中に排出し、前記気体保存空間の中の気圧が減るとき、もう片側の前記換気バルブにより前記空き空間の中から前記気体保存空間の中に気体を入れ、これにより前記気体保存空間の中の気圧の動態バランスを維持し、これにより前記緩衝ロッドの上下に振動する幅を減少し、これにより前記密封板と前記包装箱の上下に振動する幅を減少し、輸送車が傾くとき、前記緩衝ロッドが前記緩衝箱を傾かせ、これにより前記連結ロッドを傾かせ、これにより前記緩衝ばねを押しまたは伸ばし、これにより前記緩衝ばねの弾力作用により前記連結ロッドの傾斜角を減少し、これにより前記緩衝箱と前記緩衝ロッドの傾斜角を減少し、これにより前記密封板と前記包装箱の傾斜角を減少し、これにより前記保存空間の中の薬が漏れることを防止できる。
【0011】
優選的には、前記緩衝ロッドの中には六つの前記ローラー溝が外部に開口するように形成され、前記ローラー溝の中にはガイドスライド輪が回転できるように設置され、前記ガイドスライド輪の中には固定軸が固定的に連結され、前記固定軸が前記緩衝ロッドに回転できるように連結され、前記ガイドスライド輪の中には外部に開口した環状溝が形成され、前記気体保存空間の内壁の中には六つのガイドスライドレールが固定的に設置され、前記ガイドスライドレールが前記環状溝の中に延びており、前記ガイドスライド輪が前記ガイドスライドレールに沿ってローリングでき、前記緩衝ロッドと前記気体保存空間との間のスライドを案内する。
【発明の効果】
【0012】
本願発明の有益的な効果は:本願発明は試験管を垂直に挟み、また密封ピストンで密封することにより薬の漏れを防止し、また、空気などの不純物を多く含む気体が試験管に入り、薬を汚染しないように、薬は不活性ガスで満たされた環境に保管され、また、輸送過程において試験管の上下振動の振幅と傾斜角を減少し、薬物を漏れないようにする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
下記に図1〜6をあわせて本発明について詳しく説明し、便利に説明するために、下記の方向を以下のように規定する:図1は本発明装置の正面図であり、以下に述べる上下左右前後の方向と図1の自身投影関係の上下左右前後の方向とが一致である。
【0014】
図1図1は本願発明の全体構造概略図
図2図2図1のAの拡大概略図
図3図3図1のBの拡大概略図
図4図4図1のC―C方向の構造概略図
図5図5図1のD―D方向の構造概略図
図6図6図3のE―E方向の構造概略図
【発明を実施するための形態】
【0015】
医薬品の倒れ防止輸送箱は、箱体11を含み、前記箱体11が輸送車両の中に固定されており、前記箱体11の中には空き空間12が設置され、前記空き空間12の中には挟み機構101が設置され、前記挟み機構101が密封板28と包装箱32により五つの試験管30を挟むことができ、薬が前記試験管30の中の保存空間29に保存され、前記挟み機構101の中の密封ピストン38が前記保存空間29を密封でき、薬と前記試験管30の外部環境を離隔し、前記密封板28と前記包装箱32の間の四つの角には摩擦パッド48が固定的に設置され、前記空き空間12の中には四つの緩衝ロッド46が環状に等間隔に配置されるように、且つ上下にスライドできるように設置され、前記緩衝ロッド46が前記摩擦パッド48と接触しており且つ前記密封板28と前記包装箱32と連結され、前記緩衝ロッド46と前記摩擦パッド48との間の摩擦力は、前記挟み機構101が五つの前記試験管30を挟んだ後の重量に等しいのであり、すなわち、前記緩衝ロッド46と、前記密封板28及び前記包装箱32が相対的な静止を維持でき、前記密封板28と前記包装箱32が無重力または過重力作用で前記緩衝ロッド46と相対的にスライドでき、最終に前記密封板28と前記包装箱32が前記緩衝ロッド46と相対的な静止状態に戻り、前記緩衝ロッド46の上下両端には緩衝機構102が連結され、前記緩衝機構102が前記緩衝ロッド46の上下振動と傾斜を緩衝でき、これにより前記緩衝ロッド46の振動と傾斜度を減少し、これにより前記挟み機構101の中の前記試験管30の振動と傾斜度が大き過ぎ、薬が前記保存空間29から漏れることを防止し、前記密封板28の上端には手動機構100がねじ山により連結され、手動で前記手動機構100を制御することにより前記密封板28を駆動し前記包装箱32と分離でき、前記空き空間12の中には止め板50が回転できるように設置され、前記止め板50の中には止め板軸51が固定的に連結され、前記止め板軸51の左右両端が前記空き空間12の左右両側内壁に回転できるように連結され、前記止め板50が前記空き空間12を閉めるまたは開けることができ、前記箱体11の上端には排気管25が固定的に連結され、前記排気管25の中には排気通路24が貫通するように設置され、前記排気通路24が前記空き空間12に連通され、前記排気通路24の中にはバルブ23が固定的に設置され、前記バルブ23が両方向にオープンすることができ、前記バルブ23が前記空き空間12の内部向きにオープンするとき、前記排気通路24により前記空き空間12の中に気体を充填でき、前記バルブ23が前記空き空間12の外部向きにオープンするとき、前記空き空間12の中の気体を排出できる。
【0016】
前記手動機構100は前記空き空間12の後側内壁に固定的に連結された支持位置制限板18を含み、前記支持位置制限板18の中にはねじロッド17が回転できるように連結され、前記密封板28の中には上方に開口したねじ山孔16が設置され、前記ねじロッド17の下端が前記ねじ山孔16の中に延びて前記密封板28にねじ山により連結され、前記支持位置制限板18の上側には連結軸19がスライドできるように且つ回転できるように設置され、前記連結軸19の中には下方に開口した連結孔22が設置され、前記連結軸19の上端が前記箱体11の外部まで延びており、前記連結軸19の上端には手動板20が固定的に連結され、前記手動板20を押して前記連結軸19を下方へスライドさせ、これにより前記ねじロッド17の上端が前記連結孔22の中に延びて前記連結軸19と連結され、このとき前記手動板20を回転させ、これにより前記連結軸19により前記ねじロッド17を回転させ、これにより前記密封板28を昇降させ、前記支持位置制限板18は前記ねじロッド17を支持でき、且つ前記密封板28が上方へスライドするときに前記密封板28に対し位置制限を行うことができる。
【0017】
有益的には、前記箱体11の上端には圧縮ばね21が固定的に連結され、前記圧縮ばね21の上端が前記手動板20に当接しており、前記手動板20を放し、前記圧縮ばね21の弾力作用により前記手動板20を押して上方へスライドさせ、これにより前記連結軸19を上方へスライドさせて前記ねじロッド17との連結から離脱させる。
【0018】
前記挟み機構101は前記包装箱32の中に設置された上方に開口した収納空間34を含み、前記収納空間34の中には底板33が固定的に設置され、前記底板33の中には上方に開口した五つの凹溝31が形成され、前記底板33の上端には五つの支持柱35が固定的に設置され、前記支持柱35の上端には挟み板36が固定的に連結され、前記挟み板36が前記試験管30を挟み、前記試験管30の下端が前記凹溝31の中に延びており、これにより前記底板33と前記挟み板36により前記試験管30を垂直に維持し、前記密封板28の中には下方に開口した五つの密封孔37が設置され、前記試験管30の上端が前記密封孔37の中に延びており、前記密封ピストン38が前記密封孔37の上側内壁に固定的に連結され、前記挟み板36と前記底板33が前記試験管30を挟んだ後、前記密封板28が下方へスライドして前記試験管30の上端を前記密封孔37の中に延びさせると同時に、前記密封ピストン38が前記保存空間29の中に延びて前記保存空間29を密封する。
【0019】
有益的には、前記包装箱32の中には上方に開口したガイド孔27が左右対称に設置され、前記密封板28の下端にはガイドロッド26が左右対称に且つ固定的に連結され、前記ガイドロッド26が前記ガイド孔27に沿ってスライドでき、これにより前記試験管30の上端が前記密封孔37の中に滑り込むことができ、前記試験管30の上端が前記密封板28とぶつかることを防止する。
【0020】
前記緩衝機構102は前記緩衝ロッド46の上下両端にそれぞれスライドできるように連結された緩衝箱39を含み、前記緩衝箱39の中には対称中心に開口した気体保存空間47が設置され、前記緩衝ロッド46の上下両端がそれぞれ前記気体保存空間47の中に延びており、前記気体保存空間47の左右両側内壁の中には換気通路41が対称に且つ前記気体保存空間47と連通するように設置され、前記換気通路41の中には換気バルブ40が固定的に設置され、両側の前記換気バルブ40が互いに逆方向に開口しており、片側の前記換気バルブ40が前記気体保存空間47に開口しており、もう片側の前記換気バルブ40が前記空き空間12に開口しており、前記緩衝箱39において対称中心から離れた一端には連結ロッド13が固定的に連結され、前記空き空間12の内壁の中には八つのローラー溝45が前記空き空間12と連通するように形成され、前記連結ロッド13がばね溝15の中に延びて前記ばね溝15に沿ってスライドでき、前記連結ロッド13と前記ばね溝15の内壁との間には緩衝ばね14が固定的に連結され、輸送車両が上下に振動するとき、前記緩衝ロッド46が上下に振動し、これにより前記気体保存空間47の中の気体を押し、二つの前記換気バルブ40により前記気体保存空間47の中に気体を入れるまたは前記気体保存空間47から気体を排出することができ、すなわち前記緩衝ロッド46が前記気体保存空間47の中の気体を押して気圧を増やすとき、片側の前記換気バルブ40により前記気体保存空間47の中の気体を前記空き空間12の中に排出し、前記気体保存空間47の中の気圧が減るとき、もう片側の前記換気バルブ40により前記空き空間12の中から前記気体保存空間47の中に気体を入れ、これにより前記気体保存空間47の中の気圧の動態バランスを維持し、これにより前記緩衝ロッド46の上下に振動する幅を減少し、これにより前記密封板28と前記包装箱32の上下に振動する幅を減少し、輸送車が傾くとき、前記緩衝ロッド46が前記緩衝箱39を傾かせ、これにより前記連結ロッド13を傾かせ、これにより前記緩衝ばね14を押しまたは伸ばし、これにより前記緩衝ばね14の弾力作用により前記連結ロッド13の傾斜角を減少し、これにより前記緩衝箱39と前記緩衝ロッド46の傾斜角を減少し、これにより前記密封板28と前記包装箱32の傾斜角を減少し、これにより前記保存空間29の中の薬が漏れることを防止できる。
【0021】
有益的には、前記緩衝ロッド46の中には六つの前記ローラー溝45が外部に開口するように形成され、前記ローラー溝45の中にはガイドスライド輪43が回転できるように設置され、前記ガイドスライド輪43の中には固定軸44が固定的に連結され、前記固定軸44が前記緩衝ロッド46に回転できるように連結され、前記ガイドスライド輪43の中には外部に開口した環状溝49が形成され、前記気体保存空間47の内壁の中には六つのガイドスライドレール42が固定的に設置され、前記ガイドスライドレール42が前記環状溝49の中に延びており、前記ガイドスライド輪43が前記ガイドスライドレール42に沿ってローリングでき、前記緩衝ロッド46と前記気体保存空間47との間のスライドを案内する。
【0022】
下記に図1〜6に合わせて本願発明の使用ステップを詳しく説明する:
初期状態では、止め板50が開いた状態にあり、密封板28が連結されていない状態にあり、挟み板36と底板33が試験管30をまだ挟んでいなく、連結軸19がねじロッド17と連結されていない。
【0023】
使用するとき、試験管30を挟み板36と底板33との間に挿入し、試験管30の下端が底板33の中の凹溝31に連結され、挟み板36と底板33により試験管30を垂直状態に維持させ、このとき止め板50を閉め、また排気通路24により空き空間12から気体を吸い、これにより空き空間12の中の空気を箱体11の外部へ排出し、このとき手動板20を押し、これにより連結軸19を下方へスライドさせてねじロッド17と連結させ、このとき圧縮ばね21を圧縮し、手動板20を回転させ、これにより連結軸19を回転させ、これによりねじロッド17を回転させ、これにより密封板28を下方へスライドさせ、ガイドロッド26がガイド孔27に沿ってスライドし、これにより試験管30の上端が正確に密封孔37の中に滑り込むことができ、密封ピストン38が保存空間29の中に滑り込んで保存空間29を密封し、このとき手動板20を放し、これにより圧縮ばね21の弾力作用により手動板20を上昇させ、これにより連結軸19とねじロッド17とを連結から離脱させ、このとき排気通路24により空き空間12の中に不活性ガスを入れる。
【0024】
輸送過程において車両が上下に振動するとき、緩衝ロッド46が上下に振動し、これにより気体保存空間47の中の気体を押し、二つの換気バルブ40により気体保存空間47の中に気体を入れるまたは気体保存空間47から気体を排出することができ、すなわち緩衝ロッド46が気体保存空間47の中の気体を押して気圧を増やすとき、片側の換気バルブ40により気体保存空間47の中の気体を空き空間12の中に排出し、気体保存空間47の中の気圧が減るとき、もう片側の換気バルブ40により空き空間12の中から気体保存空間47の中に気体を入れ、これにより気体保存空間47の中の気圧の動態バランスを維持し、これにより緩衝ロッド46の上下に振動する幅を減少し、これにより密封板28と銭包装箱32の上下に振動する幅を減少し、輸送車が傾くとき、緩衝ロッド46が緩衝箱39を傾かせ、これにより連結ロッド13を傾かせ、これにより緩衝ばね14を押しまたは伸ばし、これにより緩衝ばね14の弾力作用により連結ロッド13の傾斜角を減少し、これにより緩衝箱39と緩衝ロッド46の傾斜角を減少し、これにより密封板28と包装箱32の傾斜角を減少し、これにより保存空間29の中の薬が漏れることを防止できる。
【0025】
以上の方式により、当業者が本願発明の範囲内において作業モジュールにより各種の変更を行うことができる。
【要約】
【課題】本発明は医薬品の倒れ防止輸送箱を開示した。
【解決手段】
箱体を含み、前記箱体が輸送車両の中に固定されており、前記箱体の中には空き空間が設置され、前記空き空間の中には挟み機構が設置され、前記挟み機構が密封板と包装箱により五つの試験管を挟むことができ、薬が前記試験管の中の保存空間に保存され、前記挟み機構の中の密封ピストンが前記保存空間を密封でき、薬と前記試験管の外部環境を離隔し、前記密封板と前記包装箱の間の四つの角には摩擦パッドが固定的に設置され、前記空き空間の中には四つの緩衝ロッドが環状に等間隔に配置されるように、且つ上下にスライドできるように設置され、前記緩衝ロッドが前記摩擦パッドと接触しており且つ前記密封板と前記包装箱と連結されている。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6