(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記装飾体の背面のうち、前記対象部位として予め定められた領域の輪郭の少なくとも一部に沿って形成されて、前記対象部位の位置を示す固着位置指標部を、備えたことを特徴とする請求項1に記載の遊技部材。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。以下の説明では、
図1の手前側、奥側、上側、下側、左側、及び右側を、それぞれ、パチンコ機1の前側(正面側)、後側(背面側)、上側、下側、左側、及び右側とする。
【0010】
(1.パチンコ機1の概略構造)
図1及び
図2を参照し、パチンコ機1の概略構造を説明する。パチンコ機1には、遊技盤2が設けられている。遊技盤2は、正面視で略正方形の板状であり、透明なガラス板を保持した前面枠13によって前面を保護されている。遊技盤2の下部には上皿5が設けられている。上皿5は、発射機(図示外)に遊技球(図示外)を供給し、且つ賞球を受ける。上皿5の上部中央には、遊技者によって操作される操作ボタン9が設けられている。上皿5の直下には、賞球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。前面枠13の上部の左右の角には、スピーカ48がそれぞれ設けられている。
【0011】
遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。発射機によって発射された遊技球は、遊技領域4内を流下する。遊技領域4の略中央に、枠状の装飾枠14が配設されている。装飾枠14の後方には、後述の可動役物30が設けられている。装飾枠14の中央下側に、第一始動口15が設けられている。第一始動口15の直下に、開閉部材を備えた第二始動口16が設けられている。第二始動口16は、開閉部材が開放された場合にのみ遊技球が入賞可能である。第二始動口16の下側に、遊技領域4の中央下端部まで流下した遊技球を回収するアウト口17が設けられる。
【0012】
遊技盤2の後面側には、LCD(液晶ディスプレイ)等で構成される表示面27を有する画像表示装置28が設けられている。表示面27は、正面視で装飾枠14の内側に設けられ、前方に向けて画像を表示可能である。表示面27には、特別図柄に基づく当たり判定(大当たり判定)の結果を遊技者に報知するための複数のデモ図柄が表示される。複数のデモ図柄は、遊技球が第一始動口15及び第二始動口16のいずれかに入賞すると変動を開始し、その変動後に大当たり判定の結果に応じた組み合わせで確定表示される。
【0013】
遊技盤2の後面側には、主基板(図示外)、サブ基板(図示外)等が設けられている。主基板はパチンコ機1の主制御を司る。主基板には、各種の演算処理を実行するCPU、データを一時的に記憶するRAM、及び制御プログラム等を記憶したROMが設けられている。サブ基板は、主基板と電気的に接続されている。サブ基板は、主基板と同様に、CPU、RAM、及びROMが設けられている。サブ基板は、主基板から送信されるコマンドに従って、演出に関する制御を行う。本例では、サブ基板は画像表示装置28及びスピーカ48等と連動して、可動役物30を動作させる演出を実行可能である。
【0014】
(2.可動役物30の概略構造)
図3及び
図4を参照して、可動役物30の概略構造を説明する。
図3の上側、下側、左下側、右上側、右下側、左上側を夫々、可動役物30の上側、下側、左側、右側、前側、後側とする。本例の可動役物30は、人体を模した演出用の部材であり、正面視で表示面27の右側に配置される。遊技者はパチンコ機1の正面側から、表示面27に表示される各種画像と、可動役物30の演出動作とを同時に目視可能である。
【0015】
可動役物30は、可動機構40、装飾カバー50、カバー飾り60,70等を備える。装飾カバー50は、可撓性を有するシート状の装飾物であり、本例では人体を模した形状で一体成型されたシート状のゴム製品(ラバー)であり、具体的にはエラストマーを用いて一体に成型加工されている。本例の装飾カバー50は、人体の頭部及び腕部を除いた左半身を模しており、首部50A、胸部50B、腰部50C、左太腿部50D、右大腿部50Eを有する。
【0016】
首部50Aは、装飾カバー50の上端に配置され、人体の首部を模した形状である。首部50Aの前面には、ネジ穴が設けられたボス52が設けられる。胸部50Bは、首部50Aの下側に配置され、人体の胸部を模した形状である。胸部50Bの正面視略中心には、前側に向かって丸みを帯びて張り出す張出部50Fが設けられる。張出部50Fの突出端には、前後方向に貫通する連結穴54が設けられる。腰部50Cは、胸部50Bの下側に配置され、人体の腰部を模した形状である。左太腿部50D及び右大腿部50Eは、夫々、腰部50Cから左右に並んで下方に延び、且つ人体の左太腿部及び右大腿部を模した形状である。腰部50Cの前面には、左太腿部50Dの上側に位置し且つネジ穴が設けられたボス53と、左太腿部50Dと右大腿部50Eとの間で前後方向に貫通する連結穴55とが設けられる。
【0017】
装飾カバー50は全体として、その周縁部の厚みが相対的に大きく、その周縁部に囲まれた内側部分の厚みが相対的に小さく、張出部50Fの厚みが最も小さい。装飾カバー50は、その厚みが小さい部位ほど、外力に応じて弾性変形しやすい。従って、装飾カバー50が後述の可動機構40によって動作された場合、装飾カバー50の内側部分は捻られるように動作しやすく、特に厚みの小さい張出部50Fは外力に応じて変形及び振動しやすい。
【0018】
カバー飾り60,70は、可撓性を有するシート状の装飾物であり、装飾カバー50に装着される。カバー飾り60は、主に胸部50Bに装着される水着を模した装飾物である。カバー飾り60は、正面視で三角形状の被覆部61と、被覆部61から三方に夫々に延びる紐部63,64,65と、紐部63に設けられたペンダント状の装飾物62とを有する。カバー飾り70は、主に腰部50Cに装着される水着を模した装飾物である。カバー飾り70は、正面視で三角形状の被覆部71と、被覆部71から三方に夫々に延びる紐部73,74,75と、紐部74に設けられたペンダント状の装飾物72とを有する。
【0019】
装飾カバー50は、正面視で可動機構40の全体を覆うように、可動機構40の前面側に装着される。可動機構40は、装着された装飾カバー50を動作させる機構である。可動機構40は、金具及び電子部品(具体的には、後述の巻バネ128、第一駆動モータ160、第二駆動モータ170、巻バネ260、第三駆動モータ270、連結用のネジ、回転用の軸など)を除いて、装飾カバー50よりも滑り性に優れた樹脂部材で構成されている。本例では、可動機構40の樹脂部材は、装飾カバー50よりも摩擦係数が低いポリアセタール又はポリオキシメチレン(POM)で成型された部材である。
【0020】
可動機構40は、胸部50Bを中心に装飾カバー50を動作させる上可動機構100と、腰部50Cを中心に装飾カバー50を動作させる下可動機構200とを有する。可動機構40の詳細は、別途後述する。
【0021】
(3.装飾カバー50の背面構造)
図5を参照して、装飾カバー50の背面構造を説明する。装飾カバー50の背面には、インサート部材310,320,330と、摩擦防止体81〜84と、固着位置指標部91〜94とが設けられている。インサート部材310,320は、装飾カバー50の背面に対して、インサート成型によって一体に固定されている。インサート部材310,320は、装飾カバー50よりも機械的強度が大きい板状部材であり、本例ではABS樹脂で成型された板状部材である。
【0022】
インサート部材310は、装飾カバー50の上端側に設けられる。インサート部材310は、その輪郭の一部が装飾カバー50の上端辺に沿った状態で、首部50Aの背面に固着されている。インサート部材310は、平面視で若干前側に膨らむように湾曲した、左右方向に長い板状部材である。インサート部材310の前面は、首部50Aの背面に対して面接触した状態で一体に固着される部分である。インサート部材310の前面は、人体の骨格の一部である鎖骨を模した形状を有する。首部50Aは、その背面側に配置されているインサート部材310の前面(即ち、鎖骨を模した形状)に沿って湾曲する。これにより、首部50Aは、正面視で鎖骨が浮き上がった外観を有する。
【0023】
装飾カバー50の一部は、先述のインサート成型時にインサート部材310の背面の周縁部を覆うように固着されて、固着面51Aを形成する。インサート部材310には、先述のボス52(
図4参照)と、ネジ穴が設けられたボス311,312とが設けられている。ボス52は、インサート部材310の前面から、首部50Aを貫通して前方に延びる。ボス311,312は、若干間隔を空けて左右に並んだ状態で、インサート部材310の背面から後方に延びる。ボス311,312は、装飾カバー50の背面側に配置される部材に固定可能であり、後述するように首部50Aを首支持部103(
図4参照)に連結するために用いられる。
【0024】
インサート部材320は、装飾カバー50の下端側に設けられる。インサート部材320は、その輪郭の一部が装飾カバー50の左端辺に沿った状態で、左太腿部50Dの背面に固着されている。インサート部材320は、平面視及び側面視で若干前側に膨らむように湾曲した、上下方向に長い板状部材である。インサート部材320の前面は、左太腿部50Dの背面に対して面接触した状態で一体に固着される部分である。インサート部材320の前面は、人体の骨格の一部である左大腿骨を模した形状を有する。左太腿部50Dは、その背面側に配置されているインサート部材320の前面(即ち、左大腿骨を模した形状)に沿って湾曲する。これにより、左太腿部50Dは、正面視で左大腿骨が浮き上がった外観を有する。
【0025】
装飾カバー50の一部は、先述のインサート成型時にインサート部材320の背面の周縁部を覆うように固着されて、固着面51Bを形成する。インサート部材320には、先述のボス53(
図4参照)と、ネジ穴が設けられたボス321,322が設けられている。ボス53は、インサート部材330の前面から、左太腿部50Dを貫通して前方に延びる。ボス321は、インサート部材320の背面の左上部から後方に延びる。ボス322は、インサート部材320の背面の右端部から後方に延びる。ボス321,322は、装飾カバー50の背面側に配置される部材に固定可能であり、後述するように左太腿部50Dを下支持部202(
図4参照)に連結するために用いられる。
【0026】
インサート部材330は、張出部50Fの背面に固定されている。インサート部材330は、その中央部が若干前側に膨らむように湾曲した円盤状である。インサート部材330の前面は、張出部50Fの背面に対して面接触した状態で一体に固着される部分である。装飾カバー50の一部は、先述のインサート成型時にインサート部材330の背面の周縁部を覆うように固着されて、固着面51Cを形成する。インサート部材330には、インサート部材330を前後方向に貫通する穴331が設けられている。穴331は、連結穴54(
図4参照)を介して前方に露出する。
【0027】
装飾カバー50(
図3及び
図4参照)のうち、胸部50B、腰部50C、及び右大腿部50Eは、所定範囲に亘って連続して湾曲する部位(以下、湾曲部)である。湾曲部は、その湾曲した形状構造によって、本来の形状を保持する作用が相対的に大きい。従って湾曲部は、自然に弾性変形しにくく、本来の形状が保持されやすい。一方、首部50A及び左太腿部50Dは、湾曲部よりも湾曲度が小さい部位(以下、平状部)である。平状部は、湾曲部よりも平面に近い形状構造を有するため、本来の形状を保持する作用が相対的に小さい(即ち、自然に弾性変形しやすい)。
【0028】
本例の装飾カバー50では、平状部(首部50A及び左太腿部50D)の背面にインサート部材310,320を固着されているため、平状部の弾性変形が抑制されている。また装飾カバー50は、全体として周縁部の厚みが相対的に大きい。更にインサート部材310,320は、平状部の端辺(首部50Aの上端辺及び左太腿部50Dの左端辺)に沿った状態で固着されている。即ち、装飾カバー50のうちで弾性変形しやすい周縁部は、上記の構造によって自然に弾性変形することが抑制されている。
【0029】
一般に、装飾カバー50のように所定方向に長いシート状の弾性体は、本来の形状を保持する作用が相対的に小さいため、自然に弾性変形しやすい。これに対し、本例の装飾カバー50は、上記の構造を有するため、全体として本来の形状を保持する作用が向上されている。従って装飾カバー50は、全体として自然に弾性変形することが抑制され、良好な外観を保持することができる。
【0030】
可動機構40(
図4参照)によって装飾カバー50が動作された場合に、装飾カバー50の背面のうちで可動機構40の樹脂部材と接離する部位(又は接離しやすい部位)を、対象部位501〜504という。対象部位501は、胸部50Bの背面のうちで張出部50Fの右下側にある。対象部位502は、胸部50Bの背面のうちで張出部50Fの左下側にある。対象部位503は、腰部50Cの背面の右端縁にある。対象部位504は、胸部50Bの背面の左端縁にある。対象部位501〜504の詳細は、別途後述する。
【0031】
摩擦防止体81〜84は、装飾カバー50の背面に固着された、装飾カバー50よりも高い機械的強度、及び装飾カバー50よりも優れた滑り性の少なくとも一方を備えた板状部材である。本例の摩擦防止体81〜84は、装飾カバー50よりも高い機械的強度であり、且つ装飾カバー50よりも滑り性に優れている(即ち、装飾カバー50よりも摩擦係数が低い)。具体的には、摩擦防止体81〜84は、ポリエチレンで成型された複数の角部を有する薄手の弾性シートである。摩擦防止体81〜84の各々は、胸部50B又は腰部50Cの背面に接着剤によって貼り付けられている。摩擦防止体81〜84の少なくとも一つ(本例では摩擦防止体81,82)は、張出部50Fの周囲に設けられる。
【0032】
詳細には、摩擦防止体81は、胸部50Bの背面のうちで、張出部50Fの輪郭に沿って張出部50Fの右下側に配置されて、対象部位501を被覆する。本例の摩擦防止体81は、上支持部102(
図4参照)の前面と対応する形状及び大きさを有し、後述するように上支持部102と対向配置される。摩擦防止体82は、胸部50Bの背面のうちで、張出部50Fの輪郭に沿って張出部50Fの左下側に配置されて、対象部位502を被覆する。摩擦防止体83は、腰部50Cの背面の右端縁に沿って、摩擦防止体81の下側に配置されて、対象部位503を被覆する。摩擦防止体84は、胸部50Bの背面の左端縁に沿って、摩擦防止体82の左下側に配置されて、対象部位504を被覆する。
【0033】
固着位置指標部91〜94の各々は、対象部位501〜504として予め定められた領域の輪郭の少なくとも一部に沿って形成されて、対象部位501〜504の位置を示す。本例の固着位置指標部91〜94の各々は、装飾カバー50の背面から盛り上がるように形成された山盛り形状(即ち、凸部又は突条部)である。
【0034】
具体的には、5つの固着位置指標部91が、対象部位501として予め定められた領域の輪郭に沿って、上下左右方向に分散して設けられている。このうち、対象部位501の左下側にある固着位置指標部91は、摩擦防止体81の左下角部に対応するL字状である。作業者は、摩擦防止体81が5つの固着位置指標部91の内側に配置されるように、摩擦防止体81を胸部50Bの背面に貼り付ける。このとき、摩擦防止体81の左下角部をL字状の固着位置指標部91に位置決めすることで、摩擦防止体81の全体を位置決めしやすい。これにより摩擦防止体81は、対象部位501を含む適正な領域に貼り付けられる。
【0035】
1つの固着位置指標部92が、対象部位502として予め定められた領域の輪郭に沿って、張出部50Fの輪郭と対向するコの字状に設けられている。固着位置指標部92は、摩擦防止体82の左上角部及び左下角部に対応する二つの角部を有する。作業者は、摩擦防止体82が張出部50Fの輪郭と固着位置指標部92との間に配置されるように、摩擦防止体82を胸部50Bの背面に貼り付ける。このとき、摩擦防止体82の左上角部及び左下角部を固着位置指標部91の対応する角部に位置決めすることで、摩擦防止体82の全体を位置決めしやすい。これにより摩擦防止体82は、対象部位502を含む適正な領域に貼り付けられる。
【0036】
3つの固着位置指標部93が、対象部位503として予め定められた領域の輪郭に沿って、上下左右方向に分散して設けられている。このうち、対象部位503の左上側にある固着位置指標部93は、摩擦防止体83の左上角部に対応するL字状である。作業者は、摩擦防止体83が3つの固着位置指標部93の内側に配置されるように、摩擦防止体83を腰部50Cの背面に貼り付ける。このとき、摩擦防止体83の左上角部をL字状の固着位置指標部93に位置決めすることで、摩擦防止体83の全体を位置決めしやすい。これにより摩擦防止体83は、対象部位503を含む適正な領域に貼り付けられる。
【0037】
2つの固着位置指標部94が、対象部位504として予め定められた領域の輪郭に沿って、上下方向に分散して設けられている。作業者は、摩擦防止体84が2つの固着位置指標部94の間に配置され、且つ摩擦防止体84の左端部が胸部50Bの左端縁を覆うように、摩擦防止体84を胸部50Bの背面に貼り付ける。このとき2つの固着位置指標部93は、摩擦防止体83の上下方向を位置決めする。これにより摩擦防止体84は、対象部位504を含む適正な領域に貼り付けられる。
【0038】
(4.上可動機構100の詳細構造)
図5〜
図8を参照して、上可動機構100の詳細構造を説明する。
図5に示すように、上可動機構100は、上基部101、上支持部102、首支持部103、上作動部104等を含む。上基部101は、上下方向に延びる板状である。上基部101の前面側に、上支持部102、首支持部103、上作動部104等が設けられる。上支持部102は、胸部50Bの背面に面接触して支持する板状部材である。なお、上支持部102は、
図5のみに図示され、他の図では省略されている。首支持部103は、首部50Aを可動支持する機構である。上作動部104は、胸部50Bを可動支持しつつ、張出部50Fを中心に胸部50Bを動作させる機構である。
【0039】
図6〜
図8に示すように、首支持部103は、支持軸110、可動アーム120、巻バネ128等を含む。支持軸110は、上基部101の上端部前側に配置された十字状の部材であり、第一軸110A及び第二軸110Bを有する。第一軸110Aは、左右方向に延びる円柱状である。第一軸110Aの左端部及び右端部は、上基部101から前方に延びる支持板111,112の各支持穴に夫々挿入される。これにより支持軸110は、第一軸110Aを中心として(即ち、左右方向に延びる軸線を中心として)、回転可能に支持される。
【0040】
第一軸110Aの左右方向略中心には、第二軸110Bが設けられている。第二軸110Bは、第一軸110Aの軸線と直交して延びる円柱状の部材であり、第一軸110Aから径方向の両側に突出する。本例では、第二軸110Bの両端部が、第一軸110Aの上側及び下側に突出する。
【0041】
可動アーム120は、支持板121,122及び延設部123を含む。支持板121,122は、支持軸110を挟んで上下両側に対向配置され、且つ互いに連結された板状部材である。第二軸110Bの両端部は、支持板121,122の各支持穴に夫々挿入される。これにより可動アーム120は、第二軸110Bを中心として(即ち、左右方向と直交する軸線を中心として)、回転可能に支持される。
【0042】
延設部123は、支持板121の上側から右前方に延びる部位である。支持板121には、連結フック124、連結穴125,126、及びバネ係止部127が設けられる。連結穴125は、延設部123の左後端に設けられる。連結穴126は、延設部123の右前端に設けられる。連結フック124は、連結穴125の右上側に設けられる。バネ係止部127は、連結穴126の右後側に設けられる。上基部101の右上端には、バネ係止部113が設けられる。巻バネ128の両端部は、バネ係止部127とバネ係止部113とに架け渡される。巻バネ128の弾性力によって、バネ係止部127はバネ係止部113に向けて付勢される。
【0043】
上記の構造により、可動アーム120は正面視で、第一軸110Aを中心として上下方向に回動可能であり、且つ第二軸110Bを中心として左右方向に回動可能である。巻バネ128の弾性力よりも大きい外力が可動アーム120に作用していない場合、可動アーム120は基準位置(
図6〜
図8参照)に保持される。詳細には、巻バネ128が前後方向に延びる位置まで収縮すると、上基部101に設けられた規制部(図示外)が、支持板121の後端部に対して左側及び下側から接触する。
【0044】
これにより可動アーム120は、平面視で反時計回り方向に回転することが規制され、且つ左側面視で反時計回り方向に回転することが規制されて、基準位置に位置決めされる。尚、巻バネ128の弾性力よりも大きい外力が可動アーム120に作用した場合、可動アーム120はその外力に応じて基準位置よりも、正面視で左側及び下側の少なくとも一つに回動可能である。この場合、可動アーム120に作用する外力が消失すると、可動アーム120は巻バネ128の弾性力によって基準位置に復帰する。
【0045】
図6〜
図8に示すように、上作動部104は、支持軸130、可動アーム140、連動部150,155、第一駆動モータ160、第二駆動モータ170、装着部180等を含む。支持軸130は、上基部101の前面側且つ首支持部103の下側に配置された十字状の部材であり、第一軸130A及び第二軸130Bを有する。第一軸130Aは、左右方向に延びる円柱状である。第一軸130Aの左端部及び右端部は、上基部101から前方に延びる支持板131,132の各支持穴に夫々挿入される。これにより支持軸130は、第一軸130Aを中心として(即ち、左右方向に延びる軸線を中心として)、回転可能に支持される。
【0046】
第一軸130Aの左右方向略中心には、第二軸130Bが設けられている。第二軸130Bは、第一軸130Aの軸線と直交して延びる円柱状の部材であり、第一軸130Aから径方向の両側に突出する。本例では、第二軸130Bの両端部が、第一軸130Aの上側及び下側に突出する。
【0047】
可動アーム140は、支持板141,142、第一作用部143、第一溝部144(
図9参照)、延設部145、第二作用部146、第二溝部147、センサ設置部148等を含む。支持板141,142は、支持軸130を挟んで上下両側に対向配置され、且つ互いに連結された板状部材である。第二軸130Bの両端部は、支持板141,142の各支持穴に夫々挿入される。これにより可動アーム140は、第二軸130Bを中心として(即ち、左右方向と直交する軸線を中心として)、回転可能に支持される。
【0048】
第一作用部143は、支持板142の前側に設けられた、下方に開口する箱状である。第一溝部144は、第一作用部143の下面から下方に延びる周壁で囲まれた溝である(
図12参照)。第一溝部144は、第一作用部143の下方に露出し、且つ第二軸130Bの軸線と直交する方向(
図12の状態T11では、前後方向)に延びる。即ち第一溝部144は、その長手方向の延長線が第二軸130Bの軸線と直交するように、第二軸130Bに向けて延びる。
【0049】
延設部145は、第一作用部143の左側から前側下方に延びる部位である。第二作用部146は、延設部145の下端部に設けられる。第二溝部147は、第二作用部146を左右方向に貫通する溝である。第二溝部147は、第一軸130Aの軸線と直交する方向(本例では前下方)に延びる。即ち第二溝部147は、その長手方向の延長線が第一軸130Aの軸線と直交するように、第一軸130Aに向けて延びる。センサ設置部148は、第一作用部143から右側に延びる部位である。
【0050】
連動部150は、第二軸130Bの上端部から、支持板141に沿って前方に延びる板状部材である。連動部150の前端部は、支持板141の前側で下方に屈曲して、第一作用部143の上側に配置される。連動部150の前端部には、右方向に突出する第一検出板151が設けられる。センサ設置部148の上面には、第一検出板151を検出可能な透過型センサである第一センサ152が設けられる。第一センサ152は可動アーム140と直接連結されているため、可動アーム140の回転と共に第一センサ152も移動する。
【0051】
連動部150の後端部は、第二軸130Bの上端部に固定されている。従って、第二軸130Bが第一軸130Aの周方向に沿って回転すると(つまり、可動アーム140が第一軸130Aを中心に回転すると)、連動部150は第二軸130Bと共に回転する。一方、連動部150は可動アーム140と直接連結されていない。従って、可動アーム140が第二軸130Bを中心に回転しても、連動部150は回転しない。
【0052】
第一駆動モータ160は、第一作用部143の後下側に設けられる。第一駆動モータ160の回転軸は、第一駆動モータ160の上側に設けられたギア161の回転中心に連結される。ギア161は、ギア161の前側且つ第一作用部143の下側に設けられたギア162に噛み合う。ギア162の回転中心を通る回転軸C1(
図12参照)は、上下方向に延びる第二軸130Bの軸線と平行である。
【0053】
ギア162には、その上面から突出する円筒状の作用ピン163が設けられる。作用ピン163は、回転軸C1よりも径方向外側に設けられ、且つ回転軸C1と平行に延び、第一溝部144の短手方向長さよりも小径である。ギア162が回転軸C1を中心に回転した場合、作用ピン163は回転軸C1の周囲で円軌道を描くように回転する。作用ピン163の上端部は、第一溝部144内に下方から挿入される。
【0054】
連動部155は、第一軸130Aの右端部から前側下方に延びる板状部材である。連動部155の下端部には、下方向に突出する第二検出板156が設けられる。第一駆動モータ160の右側には、第二検出板156を検出可能な透過型センサである第二センサ157が設けられる。連動部155の後端部は、第一軸130Aの右端部に固定されている。従って、可動アーム140が第一軸130Aを中心に回転すると、連動部155は第一軸130Aと共に回転する。一方、連動部155は可動アーム140と直接連結されていない。従って、可動アーム140が第二軸130Bを中心に回転しても、連動部155は回転しない。
【0055】
第二駆動モータ170は、第二作用部146の右後下方に設けられる。第二駆動モータ170の回転軸は、第二駆動モータ170の左側に設けられたギア171の回転中心に連結される。ギア171は、ギア171の前方上側且つ第二作用部146の右側に設けられたギア172に噛み合う。ギア172の回転中心を通る回転軸C2(
図15参照)は、左右方向に延びる第一軸130Aの軸線と平行である。
【0056】
ギア172には、その左面から突出する円筒状の作用ピン173が設けられる。作用ピン173は、回転軸C2よりも径方向外側に設けられ、且つ回転軸C2と平行に延び、第二溝部147の短手方向長さよりも小径である。ギア172が回転軸C2を中心に回転した場合、作用ピン173は回転軸C2の周囲で円軌道を描くように回転する。作用ピン173の左端部は、第二溝部147内に右方から挿入される。
【0057】
装着部180(
図4参照)は、第二作用部146の前端部の左上側に設けられ、その前面側に後述の連結板181(
図6参照)が固定される部材である。先述の上支持部102(
図4参照)は、装着部180の右下側にある。上支持部102の右端部に、連結フック186が設けられる。第一駆動モータ160の後側に、連結フック185が設けられる。上基部101の下端部には、連結部191,192が左右に並んで設けられる。連結部191は、左下方に延びる部位である。連結部192は、連結部191の右側から前方に突出する部位である。
【0058】
(5.下可動機構200の詳細構造)
図9〜
図11を参照して、下可動機構200の詳細構造を説明する。
図9に示すように、下可動機構200は、下基部201、下支持部202、下作動部203等を含む。下基部201は、上下方向に延びる板状である。下基部201の前面側に、下支持部202、下作動部203等が設けられる。
【0059】
図9及び
図10に示すように、下基部201は、支持板211、連結部212、支持柱213、及び支持部214を含む。支持板211は、下基部201の左半分を占め、且つ上下方向に延びる。連結部212は、下基部201の右上端部に設けられ、支持板211の右側から前方に延びる部位である。支持柱213は、連結部212の下側に設けられ、且つ連結部212よりも前方に延びる角筒状である。支持部214は、支持板211の下端部から前方に突出する板状である。
【0060】
図9に示すように、下支持部202は、装飾カバー50の下部に対応する形状を有する板状部材である。下支持部202の前面は、支持面220A,220B,220Cを含む。支持面220Aは、腰部50Cの下部の背面に面接触して支持する。支持面220Bは、支持面220Aの左下部から左下方に延び、左太腿部50Dの背面に面接触して支持する。支持面220Cは、支持面220Aの右下部から下方に延び、右大腿部50Eの背面に面接触して支持する。
【0061】
下支持部202における支持面220Aの下端部中央には、後方に凹む凹部221が設けられる。凹部221の内部に、連結フック222が設けられる。下支持部202の左上後方の端部には、連結穴223が設けられる。下支持部202における支持面220Aの左側且つ支持面220Bの上側には、後方に凹む凹部224が設けられる。凹部224には、連結穴225が設けられる。下支持部202における凹部224の上側には、後方に凹む凹部227が設けられる。下支持部202における支持面220Aの右端部には、後方に凹む凹部228,229が上下方向に並んで設けられる。凹部227〜229の各々には、図示外の連結穴が設けられる。
【0062】
図10及び
図11に示すように、下作動部203は、下支持部202を可動支持しつつ動作させる機構である。下作動部203は、下基部201と下支持部202との間に設けられ、可動アーム230、固定板240、作用板250、巻バネ260、第三駆動モータ270等を含む。可動アーム230は、支持柱231〜235,延設部236、バネ受部237、及び一対の係止部238を含む。
【0063】
支持柱231は、可動アーム230の右端部に設けられた、上下方向に延びる柱状体である。支持柱232は、支持柱231の上端部から、若干上側に傾斜するように左後方に延びる柱状体である。支持柱233は、支持柱231の下端部から、支持柱232と並んで延びる柱状体である。支持柱235は、支持柱233の後端部から支持柱232の後端部に向かって、若干右側に傾斜するように上方に延びる柱状体である。支持柱234は、支持柱231と支持柱235との間に設けられ、且つ支持柱232と支持柱233とに架設される。支持柱234は、若干右側に傾斜するように上方に延びる円柱状である。
【0064】
延設部236は、支持柱235の下部から、若干上側に傾斜するように左方に延びる板状である。バネ受部237は、延設部236において前方に凹み、且つ後方に開口する有底円筒状の部位である。一対の係止部238は、支持柱235の右面側に上下方向に並んで設けられた、前方に突出する突出片である。上側の係止部238は、支持柱232の下面に沿って前方に突出する。下側の係止部238は、支持柱233の上面に沿って前方に突出する。先述の下支持部202(
図9参照)は、各凹部227〜229の連結穴を介して、支持柱231の前面及びバネ受部237の前側にネジ止めされる。
【0065】
支持柱234は、その上下両端部に軸受245が夫々装着された状態で、固定板240によって支持柱213の前面に固定される。支持柱234が各軸受245によって回転自在に支持されるため、可動アーム230は支持柱234を中心に回転可能である。固定板240の左端辺は、後方に向かって突出し、その後端に係止面241が設けられる。係止面241は、一対の係止部238に対して前側から対向する。
【0066】
作用板250は、バネ受部237の左下側に固定された板状部材である。作用板250の前面下部には、作用面251が設けられる。作用面251は、バネ受部237の下側で略左右方向に延び、且つ前側を向く。作用板250から下方に延びる柱状体の下端部に、第三検出板252が設けられる。支持部214上の左端部には、第三検出板252を検出可能な透過型センサである第三センサ253が設けられる。
【0067】
支持板211には、前方に突出する周壁で囲まれたバネ受部215が設けられる。バネ受部215は、バネ受部237と対向する位置に設けられた、前方に開口する有底円筒状の部位である。巻バネ260は、バネ受部215とバネ受部237との間に配置される。詳細には、巻バネ260の前端部は、バネ受部237内に後方から収容される。巻バネ260の後端部は、バネ受部215内に前方から収容される。巻バネ260の弾性力によって、バネ受部237はバネ受部215とは反対側である前側に向けて付勢される。
【0068】
巻バネ260の弾性力よりも大きい外力が可動アーム230に作用していない場合、可動アーム230は進出位置(後述の
図18、
図19参照)に保持される。詳細には、可動アーム230は、支持柱234の軸線方向上側から見て、巻バネ260の弾性力に応じて支持柱234を中心に反時計回り方向に回転する。これに伴って、一対の係止部238が前側に移動すると、係止面241に接触する。
【0069】
これにより可動アーム230は、支持柱234の軸線方向上側から見て反時計回り方向に回転することが規制されて、進出位置に位置決めされる。尚、巻バネ260の弾性力よりも大きい外力が可動アーム230に作用した場合、可動アーム230はその外力に応じて進出位置よりも、支持柱234の軸線方向上側から見て時計回り方向に回転可能である。この場合、可動アーム230に作用する外力が消失すると、可動アーム230は巻バネ260の弾性力によって進出位置に復帰する。
【0070】
第三駆動モータ270は、支持部214におけるバネ受部215の下側に設けられる。第三駆動モータ270の回転軸は、第三駆動モータ270の右上側に設けられたギア271の回転中心に連結される。ギア271は、ギア271の左前側に設けられたギア272に噛み合う。ギア272の回転中心を通る回転軸C3(
図17参照)は、若干右側に傾斜するように上方に延びるため、支持柱234の軸線と平行である。
【0071】
ギア272には、その上面から突出する円筒状の作用ピン273が設けられる。作用ピン273は、回転軸C3よりも径方向外側に設けられ、且つ作用面251と同じ高さ位置まで、回転軸C3と平行に延びる。ギア272が回転軸C3を中心に回転した場合、作用ピン273は回転軸C3の周囲で円軌道を描くように回転する。作用面251は、作用ピン173の回転軌跡の範囲内にある。
【0072】
(6.可動役物30の組み付け構造)
図3及び
図4を参照して、可動役物30の組み付け構造を説明する。先述の連結部191,192(
図6〜
図8参照)は、支持板211及び連結部212(
図9、
図10参照)の各上端部に前側から重ね合わされた状態で、ネジ止めで夫々固定される。これにより、上可動機構100及び下可動機構200が上下方向に並んで連結され、可動機構40が一体に構成される。
【0073】
装飾カバー50は、可動機構40の前面側から装着される。連結穴125,126に夫々挿入されたネジが首部50Aのボス311,312(
図5参照)に螺合されることで、首部50Aは首支持部103の前側に固定される。連結穴223,225に夫々挿入されたネジが、左太腿部50Dのボス321,322(
図5参照)に螺合されることで、腰部50Cの下部、左太腿部50D、及び右大腿部50Eは、下支持部202の前側に固定される。
【0074】
胸部50Bのうちで張出部50Fの右下側にある部分が、上支持部102によって背面側から支持される。詳細には、上支持部102は、先述の摩擦防止体81(
図5参照)を介して、胸部50Bを背面側から支持する。装着部180は、インサート部材330(
図5参照)の背面側に配置される。連結板181(
図6参照)は、連結穴54内で露出する穴331に対して前側から配置された状態で、インサート部材330の背面側にある装着部180にネジ止めされる。これにより、インサート部材330が装着部180と連結板181との間で挟持されるので、張出部50Fが装着部180に連結されると共に、胸部50Bが上作動部104の前側に固定される。
【0075】
カバー飾り60は、被覆部61が連結穴54を覆うように、張出部50Fの前面側に装着される。紐部63は被覆部61から首部50Aに向けて延びる。紐部63の先端部は、固定具63Aを介して連結フック124に連結される。装飾物62には、その背面側に突出する連結ネジ(図示外)が設けられている。装飾物62の連結ネジは、紐部63を貫通してボス52に螺合される。紐部64は、被覆部61から胸部50Bの左後方に向けて延びる。紐部64の先端部は、固定具64Aを介して連結フック185に連結される。紐部65は被覆部61から胸部50Bの右後方に向けて延びる。紐部65の先端部は、固定具65Aを介して連結フック186に連結される。これによりカバー飾り60は、ボス52及び連結穴54を隠蔽した状態で、装飾カバー50及び可動機構40に固定される。
【0076】
カバー飾り70は、被覆部71が連結穴55を覆うように、腰部50Cの前面側に装着される。被覆部71の背面側に設けられた突起部71Aが、連結フック222(
図9参照)に連結される。紐部73は、被覆部71から左太腿部50D及び右大腿部50Eの間を経由して後下方に延びる。紐部73の先端部は、固定具73Aを介して、下支持部202(
図9参照)の背面下部に設けられた連結穴226(
図11参照)に連結される。
【0077】
紐部74は被覆部71から腰部50Cの左後方に向けて延びる。紐部74の先端部は、固定具74Aを介して連結穴223に連結される。装飾物72には、その背面側に突出する連結ネジ(図示外)が設けられている。装飾物72の連結ネジは、紐部74を貫通してボス53に螺合される。紐部75は被覆部71から腰部50Cの右後方に向けて延びる。紐部75の先端部は、固定具75Aを介して、支持柱231の背面下部に設けられた連結穴239(
図11参照)に連結される。これによりカバー飾り70は、ボス53及び連結穴55を隠蔽した状態で、装飾カバー50及び可動機構40に固定される。
【0078】
(7.上可動機構100の動作説明)
図6及び
図12〜
図16を参照して、上可動機構100の動作態様を説明する。
図12は、平面視で上作動部104を模式的に示した状態遷移図であり、ギア162の回転方向を二点鎖線で示す。
図15は、左側面視で上作動部104を模式的に示した状態遷移図であり、ギア172の回転方向を二点鎖線で示す。
【0079】
上作動部104が可動アーム140を左右方向に揺動させる動作を説明する。
図12の状態T11に示すように、作用ピン163が回転軸C1の後方にある場合、作用ピン163は前後方向に延びる第一溝部144の後端近傍に配置される。このとき、
図6に示すように、可動アーム140は第一軸130Aの軸線と直交に延びる姿勢にある。第一センサ152は、第一検出板151を検出する位置にある。この状態を、可動アーム140の左右基準位置という。第一駆動モータ160がギア161(
図7参照)を平面視で時計回り方向に回転させた場合、ギア162は平面視で反時計回り方向に回転する。これに伴って作用ピン163も、回転軸C1を中心に反時計回り方向に回転して、第一溝部144の周壁(即ち、第一溝部144の内面)に接触して付勢する。
【0080】
図12の状態T12に示すように、作用ピン163が回転軸C1の後方から反時計回り方向に90度回転すると、作用ピン163は第一溝部144の周壁に対して摺動しながら、回転軸C1の左方まで移動する。回転する作用ピン163の付勢力によって、第一溝部144が左側に移動する。可動アーム140は、第二軸130Bを中心として平面視で時計回り方向に回動する。尚、第一センサ152は可動アーム140と共に移動する一方、連動部150に設けられた第一検出板151の位置は変化しない。その結果、作用ピン163は、左前方に延びる第一溝部144内の長手方向中央部に配置される。
図13に示すように、可動アーム140は左右基準位置よりも左側に傾斜する。第一センサ152は、
図6に示す位置よりも左側に移動するが、第一検出板151を検出する位置にある。
【0081】
図示しないが、作用ピン163が回転軸C1の左方から反時計回り方向に90度回転すると、作用ピン163は第一溝部144の周壁に対して摺動しながら、回転軸C1の前方まで移動する。回転する作用ピン163の付勢力によって、第一溝部144が右側に移動する。可動アーム140は、第二軸130Bを中心として平面視で反時計回り方向に回動する。その結果、作用ピン163は、前後方向に延びる第一溝部144の前端近傍に配置される。
図6に示すように、可動アーム140は左右基準位置に戻る。
【0082】
図12の状態T13に示すように、作用ピン163が回転軸C1の前方から反時計回り方向に90度回転すると、作用ピン163は第一溝部144の周壁に対して摺動しながら、回転軸C1の右方まで移動する。回転する作用ピン163の付勢力によって、第一溝部144が右側に移動する。可動アーム140は、第二軸130Bを中心として平面視で時計回り方向に回動する。その結果、作用ピン163は、右前方に延びる第一溝部144内の長手方向中央部に配置される。
図14に示すように、可動アーム140は左右基準位置よりも右側に傾斜する。第一センサ152は、
図6に示す位置よりも右側に移動して、第一検出板151を検出しない位置に配置される。
【0083】
図示しないが、作用ピン163が回転軸C1の右方から反時計回り方向に90度回転すると、作用ピン163は第一溝部144の周壁に対して摺動しながら、回転軸C1の後方まで移動する。回転する作用ピン163の付勢力によって、第一溝部144が左側に移動する。可動アーム140は、第二軸130Bを中心として平面視で時計回り方向に回動する。その結果、上作動部104は状態T11に戻る。
図6に示すように、可動アーム140は左右基準位置に戻る。
【0084】
上作動部104が可動アーム140を上下方向に揺動させる動作を説明する。
図15の状態T21に示すように、作用ピン173が回転軸C2の上方にある場合、作用ピン173は第二溝部147の上後端近傍に配置される。このとき、
図6に示すように、可動アーム140に連結された第二軸130Bの軸線が上下方向に延びる状態にある。第二検出板156は、第二センサ157によって検出される位置にある。この状態を、可動アーム140の上下基準位置という。第二駆動モータ170がギア171を左側面視で時計回り方向に回転させた場合、ギア172は左側面視で反時計回り方向に回転する。これに伴って作用ピン173も、回転軸C2を中心に反時計回り方向に回転して、第二溝部147の周壁(即ち、第二溝部147の内面)に接触して付勢する。
【0085】
図15の状態T22に示すように、作用ピン173が回転軸C2の上方から反時計回り方向に180度回転すると、作用ピン173は第二溝部147の周壁に対して摺動しながら、回転軸C2の下方まで移動する。回転する作用ピン173の付勢力によって、第二溝部147が下側に移動する。可動アーム140は、第一軸130Aを中心として左側面視で時計回り方向に回動する。尚、連動部155に設けられた第二検出板156は可動アーム140と共に移動する一方、第二センサ157の位置は変化しない。その結果、作用ピン173は、第二溝部147の下前端近傍に配置される。
図16に示すように、可動アーム140は上下基準位置よりも下側に傾斜する。第二検出板156は、
図6に示す位置よりも下側に移動して、第二センサ157によって検出されない位置に配置される。
【0086】
図示しないが、作用ピン173が回転軸C2の下方から反時計回り方向に180度回転すると、作用ピン173は第二溝部147の周壁に沿って回転軸C2の上方まで移動する。回転する作用ピン173の付勢力によって、第二溝部147が上側に移動する。可動アーム140は、第一軸130Aを中心として左側面視で反時計回り方向に回動する。その結果、上作動部104は状態T21に戻る。
図6に示すように、可動アーム140は上下基準位置に戻る。
【0087】
このように、上作動部104は、第一駆動モータ160の駆動に応じて可動アーム140を左右方向に揺動でき、且つ第二駆動モータ170の駆動に応じて可動アーム140を上下方向に揺動できる。第一駆動モータ160が作用ピン163を平面視で時計回り方向に回転させた場合も、
図12と同様の態様で可動アーム140が左右方向に揺動する。第二駆動モータ170が作用ピン173を左側面視で時計回り方向に回転させた場合も、
図15と同様の態様で可動アーム140が上下方向に揺動する。
【0088】
先述したように、可動アーム140の装着部180(
図4参照)は、連結板181(
図6参照)によって、装飾カバー50の張出部50F(
図3参照)に連結されている。従って、サブ基板のCPU(図示外)は、第一駆動モータ160及び第二駆動モータ170を駆動制御することで、装着部180を介して装飾カバー50の各種動作を実行できる。
【0089】
具体的には、サブ基板のCPUは、作用ピン163の回転位置を制御することで張出部50Fの左右方向位置を調整でき、且つ作用ピン173の回転位置を制御することで張出部50Fの上下方向位置を調整できる。詳細には、サブ基板のCPUは、第一センサ152による第一検出板151の検出状態に応じて、可動アーム140の左右基準位置を基準として、張出部50Fの左右方向位置を正確に調整できる。サブ基板のCPUは、第二センサ157による第二検出板156の検出状態に応じて、可動アーム140の上下基準位置を基準として、張出部50Fの上下方向位置を正確に調整できる。
【0090】
即ちサブ基板のCPUは、作用ピン163及び作用ピン173の各回転位置を制御することで、張出部50Fを介して胸部50Bの三次元位置を調整できる。本例では、サブ基板のCPUは、通常時、可動アーム140を左右基準位置及び上下基準位置に位置決めすることで、胸部50Bをその初期位置(
図3参照)に保持する。
【0091】
例えば可動役物30の演出動作時に、サブ基板のCPUは、作用ピン163を連続して回転させる。これにより、可動アーム140が左右方向に往復揺動するため、張出部50Fを中心として胸部50Bを左右方向に往復揺動できる。またサブ基板のCPUは、作用ピン173を連続して回転させる。これにより、可動アーム140が上下方向に往復揺動するため、張出部50Fを中心として胸部50Bを上下方向に往復揺動できる。更にサブ基板のCPUは、作用ピン163及び作用ピン173を連続して回転させる。これにより、可動アーム140は左右基準位置及び上下基準位置を中心として周方向に揺動するため、張出部50Fを中心として胸部50Bを正面視で周方向に揺動できる。
【0092】
胸部50Bが揺動又は変位されるのに伴って、胸部50Bが首部50A(
図3参照)から離れる方向に移動すると、巻バネ128(
図7参照)の弾性力よりも大きな張力が、首部50Aに付与される場合がある。この場合、首部50Aに付与された張力によって巻バネ128が伸長し、可動アーム120が基準位置から張力の作用する方向に移動する。これにより、首部50Aに付与される張力が緩衝されるため、装飾カバー50の破損や損傷を抑制できる。更に、首部50Aが胸部50Bの動きと連動することで、可動役物30はより人体の動作に近い演出を実現できる。
【0093】
(8.下可動機構200の動作説明)
図17〜
図19を参照して、下可動機構200の動作態様を説明する。
図17は、支持柱234の軸線方向上側から見た、下作動部203を模式的に示した状態遷移図であり、ギア272の回転方向を二点鎖線で示す。
図17の状態T32,33では、バネ受部215,237内にある巻バネ260を省略している。
【0094】
図18及び
図19に示すように、作用ピン273(
図10参照)が作用面251を押圧していない場合、可動アーム230は巻バネ260の弾性力によって進出位置に保持される。第三検出板252は、第三センサ253よりも前側に配置されるため、第三センサ253によって検出されない位置にある。
【0095】
支持柱234の軸線方向上側から見て、第三駆動モータ270がギア271を反時計回り方向に回転させた場合、ギア272は時計回り方向に回転する。これに伴って作用ピン273は、回転軸C3を中心に時計回り方向に回転する。
図17の状態T31に示すように、作用ピン273が回転軸C3の左前方まで回転すると、作用ピン273は作用面251の左右方向略中央に接触する。更に作用ピン273が時計回り方向に回転すると、作用ピン273は巻バネ260の弾性力に抗って、作用面251を後方に押圧しながら、作用面251に沿って右側に摺動する。
【0096】
図17の状態T32に示すように、作用ピン273が回転軸C3の左前方から時計回り方向に120度回転すると、作用ピン273は作用面251の右端部まで移動し、且つ回転軸C3の右後方に配置される。作用面251が後方に移動するのに伴って、可動アーム230が支持柱234を中心として時計回り方向に回動する。このとき、
図10に示すように、バネ受部237がバネ受部215に近接する方向に移動するため、バネ受部215,237の間にある巻バネ260は縮む。第三検出板252は、
図18及び
図19に示す位置よりも後方に移動して、第三センサ253によって検出される位置に配置される。この状態を、可動アーム230の基準位置(
図9、
図10参照)という。
【0097】
図17の状態T33に示すように、作用ピン273が回転軸C3の右後方から時計回り方向に回転すると、作用ピン273は作用面251から右側に離隔する。これにより、可動アーム230は巻バネ260の弾性力によって、支持柱234を中心として反時計回り方向に回動する。
図18及び
図19に示すように、可動アーム230は進出位置に戻る。
【0098】
一方、支持柱234の軸線方向上側から見て、第三駆動モータ270がギア271を時計回り方向に回転させた場合、ギア272は反時計回り方向に回転する。図示しないが、作用ピン273が回転軸C3の右後方(状態T32参照)から反時計回り方向に回転すると、作用ピン273は作用面251の右端部から左側に摺動する。このとき、作用面251が巻バネ260の弾性力によって前方に移動するのに伴って、可動アーム230が支持柱234を中心として反時計回り方向に回動する。作用ピン273が回転軸C3の右後方から反時計回り方向に120度回転すると(状態T31参照)、作用ピン273は作用面251の左右方向略中央に接触まで移動し、且つ回転軸C3の左前方に配置される。これにより、可動アーム230は基準位置から進出位置に変位する。
【0099】
このように、下作動部203は、第三駆動モータ270の駆動に応じて、可動アーム230を揺動できる。先述したように、下作動部203に固定された下支持部202は、装飾カバー50の腰部50C(
図3参照)に連結されている。従って、サブ基板のCPUは、第三駆動モータ270を駆動制御することで、下支持部202を介して装飾カバー50の各種動作を実行できる。
【0100】
具体的には、サブ基板のCPUは、作用ピン273の回転位置を制御することで、腰部50Cを位置調整できる。詳細には、サブ基板のCPUは、第三センサ253による第三検出板252の検出状態に応じて、可動アーム230の基準位置を基準として、腰部50Cを正確に位置調整できる。本例では、サブ基板のCPUは、通常時、可動アーム140を基準位置(
図9、
図10参照)に位置決めすることで、腰部50Cをその初期位置(
図3参照)に保持する。
【0101】
例えば可動役物30の演出動作時に、サブ基板のCPUは、作用ピン273を時計回り方向に回転させることで、可動アーム230を基準位置から進出位置(
図18、
図19参照)に変位させる。この場合、作用ピン273が作用面251から右側に離隔した時点で、可動アーム230は巻バネ260の弾性力によって瞬時に変位するため、腰部50Cが高速で揺動する。あるいは、サブ基板のCPUは、作用ピン273を回転軸C3の右後方から反時計回り方向に回転させることで、可動アーム230を基準位置から進出位置に変位させる。この場合、作用ピン273が作用面251に沿って左側に移動するのに伴って、可動アーム230は巻バネ260の弾性力によって徐々に変位するため、腰部50Cが定速で揺動する。これにより、腰部50Cが素早く捻られる演出動作と、腰部50Cがゆっくり捻られる演出動作とを実現できる。
【0102】
またサブ基板のCPUは、回転軸C3の左前方から左後方までの範囲で(即ち、作用ピン273が作用面251に接触する範囲で)、作用ピン273を往復回動させてもよい。この場合、作用ピン273が作用面251に対して左右方向に摺動するため、下支持部202が往復揺動する。これにより、腰部50Cを自然な動作で往復揺動する演出動作を実現できる。従って、可動役物30はより人体の動作に近い演出を実現できる。
【0103】
(9.装飾カバー50の演出動作及び摩耗防止)
図4及び
図5を参照して、装飾カバー50の演出動作及び摩耗防止を実現するための構造を説明する。上述したように、装飾カバー50の上端側にある首部50Aの背面には、首支持部103に連結されたインサート部材310が固着されている。装飾カバー50の下端側にある左太腿部50Dの背面には、下支持部202に連結されたインサート部材320が固着されている。可動機構40は、下支持部202を回動させることで、インサート部材320を介して装飾カバー50を動作させる。
【0104】
インサート部材310,320は装飾カバー50よりも機械的強度が大きいため、装飾カバー50の動作時でも首部50A及び左太腿部50Dは弾性変形しにくい。一方、装飾カバー50はシート状の弾性体で形成されているため、装飾カバー50の動作時に下支持部202が回動されると、首部50A及び左太腿部50Dとの間にある胸部50B及び腰部50Cが捻るように動作する。これにより、可動役物30は装飾カバー50を用いて、人体の胸部50B及び腰部50Cを捻るような現実感のある演出を実行できる。更に、インサート部材310,320は、装飾カバー50に人体の骨格(鎖骨及び大腿骨)が表出させる。これにより、装飾カバー50はより人体に近い外観を有するため、より実物に近い人体動作を用いた演出を実行できる。
【0105】
下支持部202の回動時には、装飾カバー50のうちで下支持部202の回動中心(即ち、支持柱232)から最も離れた位置にある左太腿部50Dに、下支持部202の回動に伴う応力が最も強く作用する。本例では、機械的強度が大きいインサート部材320が、左太腿部50Dに設けられている。インサート部材320は、下支持部202の回動時に作用する応力によって左太腿部50Dが過剰に弾性変形することを防止する。従って、装飾カバー50が左太腿部50Dを中心に損傷することを抑制できる。
【0106】
更に、動作中の装飾カバー50は変位又は弾性変形するため、装飾カバー50の背面が可動機構40の樹脂部材と接離することがある。装飾カバー50の背面が可動機構40の樹脂部材と複数回に亘って直接的に接離すると、装飾カバー50が摩耗するおそれがある。
【0107】
本例では、装飾カバー50の背面のうちで、特に対象部位501〜504が可動機構40の樹脂部材と接離しやすい。具体的には、上支持部102は胸部50Bの背面に固定されていないため、装飾カバー50の動作中に、上支持部102が対象部位501に対して接離しやすい。しかしながら、対象部位501は摩擦防止体81によって被覆されているため、摩擦防止体81が対象部位501と上支持部102との接触を妨げる。これにより、対象部位501における装飾カバー50の摩耗が防止される。
【0108】
ギア161は、その径方向外側に配置された円筒状の保護カバー161Aによって覆われている(
図7参照)。保護カバー161Aは胸部50Bの背面に固定されていないため、装飾カバー50の動作中に、保護カバー161Aが対象部位502に対して接離しやすい。しかしながら、対象部位502は摩擦防止体82によって被覆されているため、摩擦防止体82が対象部位502と保護カバー161Aとの接触を妨げる。これにより、対象部位502における装飾カバー50の摩耗が防止される。
【0109】
下支持部202は、左太腿部50D(即ち、インサート部材320)に固定されているが、腰部50Cに固定されていない。そのため、装飾カバー50の動作中に、下支持部202の右上角部202A(
図9参照)が対象部位503に対して接離しやすい。しかしながら、対象部位503は摩擦防止体83によって被覆されているため、摩擦防止体83が対象部位503と右上角部202Aとの接触を妨げる。これにより、対象部位503における装飾カバー50の摩耗が防止される。
【0110】
第一駆動モータ160は、円筒状の保護カバー160Aの内部に収容されている(
図7参照)。保護カバー160Aは胸部50Bの背面に固定されていないため、装飾カバー50の動作中に、保護カバー160Aが対象部位504に対して接離しやすい。更に、紐部64は胸部50Bの左端縁を経由して連結フック185に連結されるため、装飾カバー50の動作中に、紐部64が対象部位504に対して擦れやすい。しかしながら、対象部位504は摩擦防止体84によって被覆されているため、摩擦防止体84が対象部位504と保護カバー161A及び紐部64との接触を妨げる。これにより、対象部位504における装飾カバー50の摩耗が防止される。
【0111】
更に、摩擦防止体81〜84は可動機構40の樹脂部材よりも機械的強度が高いため、摩擦防止体81〜84が可動機構40の樹脂部材と接触した場合に、摩擦防止体81〜84が摩耗することを抑制できる。また、摩擦防止体81〜84及び可動機構40の樹脂部材は何れも滑り性に優れているため、摩擦防止体81〜84と可動機構40の樹脂部材との接触負荷が抑制されて、摩擦防止体81〜84及び可動機構40の樹脂部材が摩耗することを抑制できる。
【0112】
(10.本実施形態の作用効果及び変形例の例示)
本実施形態によれば、遊技の演出に用いられる可動役物30は、装飾カバー50及び可動機構40を備える。装飾カバー50は、上下方向に延びるシート状の弾性体で形成される。可動機構40は、装飾カバー50の背面側に配置され、且つ、装飾カバー50の上端側と連結する首支持部103と、装飾カバー50の下端側と連結する下支持部202とを有する。
【0113】
可動機構40は、首支持部103及び下支持部202の少なくとも一つを、上下方向と略平行に延びる軸線を中心として回動させることで、装飾カバー50をその上端側及び下端側の間で捻るように動作させる。本実施形態では、下支持部202が可動機構40(下可動機構200)によって、略上下方向に延びる支持柱234を中心として回動される場合を例示した。これに代えて、首支持部103が、可動機構40によって上下方向と略平行に延びる軸線を中心として回動されてもよい。首支持部103及び下支持部202の両方が、可動機構40によって上下方向と略平行に延びる軸線を中心として回動されてもよい。
【0114】
可動役物30は、更に摩擦防止体81〜84を備える。摩擦防止体81〜84は、装飾カバー50の背面に固着された、装飾カバー50よりも機械的強度が大きい板状部材である。摩擦防止体81〜84は、装飾カバー50の背面のうちで、可動機構40によって動作される装飾カバー50が可動機構40と接離する対象部位501〜504に固着されて、対象部位501〜504と可動機構40との接触を妨げる。従って可動役物30は、装飾カバー50の摩耗を抑制しつつ、より多彩な動きをする遊技演出を実行可能である。
【0115】
装飾カバー50の背面のうち、対象部位501〜504として予め定められた領域の輪郭の少なくとも一部に沿って形成されて、対象部位501〜504の位置を示す固着位置指標部91〜94が設けられる。従って作業者は、固着位置指標部91〜94を指標として摩擦防止体81〜84を装飾カバー50の背面に固着させることで、対象部位501〜504を摩擦防止体81〜84によって適正に被覆できる。
【0116】
装飾カバー50は、装飾カバー50の上端側及び下端側の間に設けられ、装飾カバー50の前面側に張り出すように湾曲する張出部50Fを有する。摩擦防止体81,82は、装飾カバー50の背面のうちで、張出部50Fの周囲に設けられる。即ち、摩擦防止体81,82は、装飾カバー50の動作時に変位及び弾性変形しやすい張出部50Fの周囲に設けられる。これにより、装飾カバー50の動作時に最も摩耗しやすい張出部50Fの周囲を、摩擦防止体81,82によって適切に保護できる。
【0117】
可動役物30は、インサート部材310,320を備える。インサート部材310は、装飾カバー50の上端側に設けられ、且つ装飾カバー50の背面に対して一体に固着された、装飾カバー50よりも機械的強度が大きい板状部材である。インサート部材320は、装飾カバー50の下端側に設けられ、且つ装飾カバー50の背面に対して一体に固着された、装飾カバー50よりも機械的強度が大きい板状部材である。インサート部材310は、装飾カバー50の背面側に配置される部材に固定可能なボス311,312を有する。インサート部材320は、装飾カバー50の背面側に配置される部材に固定可能なボス321,322を有する。これにより、機械的強度が大きいインサート部材310,320を介して、機械的強度が小さい装飾カバー50を、その背面側に配置される部材に連結できる。従って可動役物30は、装飾カバー50を用いて、より多彩な動きをする遊技演出を実行可能である。
【0118】
装飾カバー50は、生体(本例では、人間)を模した形状を有する。インサート部材310,320の少なくとも一つは、装飾カバー50の背面に対して一体に固着された部分が、生体の骨格を模した形状を有する骨格部材である。装飾カバー50のうちで骨格部材と一体に固着された部分は、装飾カバー50の前面において前記骨格部材に沿って湾曲する。本例では、インサート部材310,320の両方が人体の骨格(鎖骨及び大腿骨)を模した形状を有する骨格部材である。これにより、装飾カバー50はより生体に近い外観を有するため、生体が動作したような現実感のある演出を実行できる。
【0119】
インサート部材310,320は、各々の輪郭の一部が装飾カバー50の端辺に沿った状態で、装飾カバー50の背面に固着されている。これにより、装飾カバー50の周縁部が自然に弾性変形することを抑制できる。
【0120】
装飾カバー50は、所定範囲に亘って連続して湾曲する部位である湾曲部(胸部50B、腰部50C、及び右大腿部50E)と、湾曲部よりも湾曲度が小さい部位である平状部(首部50A及び左太腿部50D)とを含む。インサート部材310,320は、平状部の背面に固着されている。これにより装飾カバー50は、全体として自然に弾性変形することが抑制され、良好な外観を保持することができる。
【0121】
更に、可動役物30は、可動アーム140を多様な方向に揺動できるため、より多彩な動きをする遊技演出を実行できる。例えば、本実施形態では、装飾カバー50の張出部50F(即ち、胸部50B)が、装着部180を介して可動アーム140に連結される。可動役物30は、可動アーム140を介して張出部50F(即ち、胸部50B)を多様な方向に揺動させることで、より人体の動作に近い演出を実現できる。
【0122】
可動役物30は、巻バネ260の弾性力を利用して可動アーム230を移動できるため、より多彩な動きをする遊技演出を実行できる。例えば、本実施形態では、装飾カバー50の腰部50Cが、下支持部202を介して可動アーム230に連結される。可動役物30は、可動アーム230を介して腰部50Cを瞬時又は徐々に揺動させることで、より人体の動作に近い演出を実現できる。
【0123】
上記実施形態において、可動役物30は本発明の「遊技部材」に相当する。装飾カバー50は本発明の「装飾体」に相当する。首支持部103は本発明の「第一連結部」に相当する。下支持部202は本発明の「第二連結部」に相当する。可動機構40は本発明の「可動機構」に相当する。摩擦防止体81〜84は本発明の「摩擦防止体」に相当する。固着位置指標部91〜94は本発明の「固着位置指標部」に相当する。
【0124】
本発明は、上記実施形態に限定されず、各種変形が可能である。装飾カバー50は、人間以外の生体(例えば、動物)を模した形状でもよいし、他の所定方向(例えば、左右方向)に延びる形状でもよい。可動機構40は、首支持部103及び下支持部202の少なくとも一つを回動可能な機構であればよい。摩擦防止体81〜84の数量、位置、形状等は、装飾カバー50が可動機構40と接離する対象部位501〜504の数量、位置、形状等に応じて変更されればよい。摩擦防止体81〜84は、装飾カバー50よりも機械的強度が大きいことに代えて、又は装飾カバー50よりも機械的強度が大きいことに加えて、装飾カバー50よりも滑り性が優れる(摩擦係数が低い)ものでもよい。
【0125】
固着位置指標部91〜94の数量、位置、形状等は、各種変形が可能である。例えば、固着位置指標部91〜94は、装飾カバー50の背面から盛り上がる部位に限定されず、装飾カバー50の背面に後付けされた別部材(例えばシールや指標板)でもよいし、装飾カバー50の背面に印刷又は記入された目印でもよい。固着位置指標部91〜94は、対象部位501〜504として予め定められた領域の輪郭全体に沿って形成されてもよい(即ち、対象部位501〜504を取り囲む形状でもよい)。固着位置指標部91〜94は、固着位置指標部92に示すように、二箇所以上の角部を有することが好適である。
【0126】
インサート部材310,320の数量、位置、形状等は、各種変形が可能である。インサート部材310,320は、ボスとは異なる構造によって、装飾カバー50の背面側に配置される部材に固定可能でもよい。インサート部材310,320は、可動機構40とは異なる部材に固定されてもよい。インサート部材310,320は、骨格部材でなくてもよい。インサート部材310,320は、装飾カバー50の端辺に沿って固着されていなくてもよい。インサート部材310,320は、湾曲部に設けられてもよい。
【0127】
尚、請求項、明細書及び図面に記載される全ての要素(例えば、画像表示装置、始動口等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、前記要素につけられた名称(要素名)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。 従って、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「遊技部材」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。
【0128】
更には、上記全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、何れも当業者であれば容易に考えられる事項であり、敢えて明細書等において全パターンを記載しなくても何れのパターンも想定範囲内であることは明らかであることから、特許請求の範囲等においてそれらを明確に除外している旨の記載がない限りは、それら全てについて本発明に係る権利範囲に含まれることは言うまでもない。従って、その程度の範囲内での構成上の差異を、本実施例に記載がなされていないことを理由に遊技機に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはあたらない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。