(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
患者が呼吸障害の治療を受けており、検出された周期的呼吸エピソードに対応して一つまたはそれ以上の治療のパラメータを調整することをさらに含む、請求項1〜2のいずれかに記載の方法。
もしイベント間隔がタイムアウトによって閉じられると、前記決定することは前記現在の周期的呼吸状態を偽に変更することを含む請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
前記現在の周期的呼吸状態を偽に変更した時、終了したばかりの周期的呼吸エピソードの終了時間を調整することをさらに含む請求項13〜15のいずれかに記載の方法。
呼吸障害のある患者に治療を提供するように構成された治療装置をさらに含む請求項17に記載の装置であって、プロセッサは検出された周期的呼吸エピソードに対応して一つまたはそれ以上の治療のパラメータを調整するようにさらに構成されている装置。
該プロセッサに連結されたデータ通信インタフェースをさらに含む請求項17および請求項18のいずれかに記載の装置であって、ただし該プロセッサは、検出された周期的呼吸のエピソードのパラメータをデータ通信インタフェースを経由して外部装置に報告するようさらに構成されている装置。
【背景技術】
【0005】
[発明の分野]
本技術は、呼吸器疾患の診断、治療、予防および改善の一つ以上に関する。特に本技術は、医療機器と呼吸器疾患の治療と予防のためのそれらの使用に関する。
【0006】
[関連技術の記述]
身体の呼吸器系はガス交換を促進する。鼻と口が患者の気道の入り口を形成する。
【0007】
気道は一連の枝管を含み、それらは肺に深く入るにつれて狭く、短くそしておびただしくなる。肺の主要機能はガス交換であり、酸素は空気から静脈血に入り、二酸化炭素が運び出される。気管は左右の主気管支に分かれ、さらに分岐して最後に終末細気管支となる。気管支は誘導気道を構成し、ガス交換には関与しない。気道をさらに分割すると呼吸細気管支となり、最終的に肺胞となる。ガス交換が行われる肺の胞状の領域は、呼吸領域と呼ばれる。非特許文献1を参照。
【0008】
一連の呼吸器疾患が存在する。
【0009】
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は睡眠呼吸障害(SDB)の一つで、睡眠時の上部気道の閉鎖または閉塞が特徴である。これは異常に小さい上気道と、舌の領域の筋緊張の通常の喪失、睡眠時の軟口蓋および後口咽頭壁の正常損失の組み合わせの結果である。この条件で罹患患者は典型的には30から120秒の間呼吸が停止し、場合によっては一晩で200から300回呼吸停止が起こる。昼間に過剰な眠気を生じることがたびたびあり、これは心臓血管疾患と脳損傷を起こすことがある。この症候群は特に太りすぎの中年男性に共通する障害であるが、罹患者はこの問題に気付いていないことがある。特許文献1(Sullivan)を参照。
【0010】
チェーン・ストークス呼吸(CSR)は周期性呼吸の一つで、患者の呼吸調整器の障害によるものであり、この場合睡眠中に呼吸の漸増と漸減が交互に律動的に生じ、動脈血の脱酸素化と再酸素化が繰り返し生じる。反復低酸素症のため、CSRは有害であり得る。患者によってはCSRは睡眠中の反復覚醒に関連しており、これは重篤な睡眠障害、交感神経系活動の増悪および後負荷の増加を生じる。特許文献2(Berthon−Jones)を参照。
【0011】
肥満低呼吸症候群(OHS)は、低呼吸の既知の原因がない場合、重症の肥満と覚醒時慢性高炭酸ガス血症の組み合わせと定義される。症状には呼吸困難、起床時の頭痛と過剰な日中の眠気が含まれる。
【0012】
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、共通してある特徴を有する下気道疾患の任意のグループを含む。これには空気の動きに対する抵抗の増加、呼吸の呼気相の延長および肺における正常な弾性の減少が含まれる。COPDの例は肺気腫と慢性気管支炎である。COPDは常時喫煙(第一危険因子)、職業的暴露、大気汚染および遺伝因子で発症する。症状には、労作時呼吸困難、慢性咳および痰が出ることが含まれる。
【0013】
神経筋疾患(NMD)は、内在筋肉病変を経て直接的に、または神経病変を経て間接的に筋肉の機能を損なう多くの疾病と病気を包含する広義語である。NMD患者の一部は、歩行の喪失にいたる進行性筋障害が特徴で、車椅子に束縛され、嚥下障害があり、呼吸筋力低下を生じ最後には呼吸不全により死に至る。神経筋疾患は急速進行性と緩徐進行性に分けられる:(i)急速進行性疾患は数か月にわたる筋肉の機能障害があり、数年以内に死に至るのが特徴である。(例: 筋萎縮性側索硬化症(ALS)と10代のデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD));(ii)可変または緩徐進行性疾患:数年にわたって増悪し、平均寿命を少し短縮するのが特徴である。(例:肢帯、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーおよび筋強直性ジストロフィー)。NMDにおける呼吸不全の症候には、全身衰弱の進行、嚥下障害、労作時および安静時呼吸困難、疲労、眠気、起床時の頭痛、集中することの困難および気分転換の困難が含まれる。
【0014】
胸壁疾患は、呼吸筋と胸郭間の不十分な結合にいたる胸郭変形のグループである。これらの疾患は、通常拘束性障害によって特徴づけられ、長期高炭酸ガス性呼吸不全の可能性がある。脊柱側弯症および/または後側弯症は、重篤な呼吸不全を発症することがある。呼吸不全の症候には、労作時呼吸困難、末梢浮腫、反復肺感染症、起床時の頭痛、疲労、睡眠の質不良および食欲不振が含まれる。
【0015】
一方、健常人はシステムと装置の利点を巧みに利用して呼吸器疾患の発症を防止することができる。
【0016】
<治療>
鼻持続的気道陽圧(CPAP)療法は、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の治療に用いられてきた。この仮説は、持続的気道陽圧が空気的副子として作用し、軟口蓋と舌を前方に押して、後口咽頭壁から離せば、上気道の閉塞を防止できると言うものである。
【0017】
非侵襲的換気(NIV)は、患者が十分に呼吸しおよび/または適切な酸素レベルを体内に維持するのを支援するために、上気道を通して患者に補助換気を提供する。換気サポートはマスクまたは鼻インタフェースで提供される。NIVはCSR,OHS,COPD,MDおよび胸壁疾患の治療に使用されてきた。
【0018】
侵襲的換気(IV)は、もはや自分で効果的に呼吸できない患者に換気補助を提供し、気管切開チューブを使用して提供される。
【0019】
人工呼吸器は患者に送った呼吸のタイミングと圧力も制御し、患者が行った呼吸をモニターする。制御の方法と患者のモニタリングは、典型的には従量式と従圧式が含まれる。従量式は特に圧力調整ボリューム制御(PRVC)、ボリューム換気(VV)、およびボリューム制御連続強制換気(VC−CMV)技法を含む。従圧式は特に補助調節(AC)、同期的間欠的強制換気法(SIMV)、調節機械換気(CMV)、圧補助換気法(PSV)、持続的気道陽圧法(CPAP)または呼吸終末陽圧(PEEP)技法を含む。
【0020】
<システム>
睡眠呼吸障害の治療に使用される既知の製品の一つは、ResMedが製造しているS9 Sleep Therapy Systemである。成人および小児用人工呼吸器のResMed Stellar(商標)シリーズのような人工呼吸器は、NMD、OHSおよびCOPDのような多くの状態(ただしこれに限定されない)の治療について、一連の患者に侵襲および非侵襲非依存呼吸の支援を提供することができる。
【0021】
ResMed Elisee(商標)150人工呼吸器とResMed VSIII(商標)人工呼吸器は、成人および小児患者の多数の状態を治療するのに適切な侵襲おおよび非侵襲依存人工呼吸器の支援を提供することができる。これらの人工呼吸器は、単一または二重肢回路を有する従量式および従圧式人工呼吸モードを提供する。
【0022】
<患者インタフェース>
患者の気道の入り口に供給空気を陽圧で供給するには、鼻マスク、フルフェースマスクまたは鼻枕のような患者インタフェースを使用して行われる。一連の患者インタフェース装置は既知であるが、それらの多くは閉塞する、審美的に好ましくない、装着が不十分、使用が困難、長期間使用すると摩耗するまたは患者がシステム不慣れなどの一つまたはそれ以上の問題に悩まされている。個人の保護装置の一部とし飛行士用にまたは麻酔薬の投与のために使用者のためにのみデザインされたマスクは、元来の適用に耐えられるが、それでもたとえば睡眠時または終日使用のように長期間着用すると心地よくない。
【0023】
気管開口術は、侵襲的呼吸に使用できる患者インタフェースのもう一つの形態である。
【0024】
<PAP装置>
モータ駆動送風機のようなPAP装置によって陽圧の空気を患者の気道に供給できる。上記のように、送風機の出口は柔軟性のある送出導管を経由して患者インタフェースに接続される。
【0025】
人工呼吸器は典型的には流れ発生器または送風機、入口フィルター、患者インタフェース、流れ発生器を患者インタフェースに接続する空気送出導管、種々のセンサーおよびマイクロプロセッサをベースにしたコントローラを含む。上記のように、患者インタフェースはマスクまたは気管開口チューブを含んでよい。流れ発生器は、サーボ制御のモータ、ボリュートと送風機を形成するインペラーを含んでよい。場合によっては、モータのブレーキを装備して、送風機の速度をより速やかに低減してモータとインペラーの慣性に打ち勝つようにしてよい。制動は、慣性にもかかわらず呼気との同期に遅れないように、送風機に低圧状態をより速やかに達成させることができる。場合によっては、流れ発生器は、モータの速度制御の代替えとして、患者に送出される圧力を変更する手段として、生成された空気を大気に吐出するバルブを含めてよい。センサーは特にモータ速度、質量流量および圧力変換器などで出口圧力を測定する。この装置は、除湿機および/または加熱要素を空気送出回路の経路にオプションで含めてよい。コントローラは、データ検索と表示機能の付いたまたは付いていないデータ保存能力を含めてよい。
【0026】
<モニタリングシステム>
CSRの臨床的有意性は重要で、したがって睡眠中にCSRがいくら存在するかを知ること大切である。特に、CPAP治療を受けている患者がCSRを示しているかどうかを知ることは有用であり得る。これは例えば適応サーボ人工呼吸器(ASV)装置で治療の改善の可能性があるためである。代案として、患者をさらにモニターして、CSRが持続しているかまたはそれが所謂CRAPで生じた中枢性睡眠時無呼吸症(CSA)の結果であるかどうかを知ることができる。
【0027】
通常CSRの診断は、睡眠検査の実施および現れた睡眠ポリグラフ計(PSG)データの解析を含む。完全診断PSG研究では、一連の生物学的指標がモニターされ、これには鼻漏信号、呼吸努力の測定値、パルス酸素濃度計、寝るときの体勢が含まれ、さらに脳波図(EEG)、心電図記録法(ECG)、筋電図検査(EMG)および眼球電図記録法(EOG)を含めてよい。CSRのような呼吸特性は、上記パラメータの視的特徴から識別可能で、臨床医は睡眠中の呼吸機能を評価し、CSRの任意のエピソードを検出および測定できる。
【0028】
臨床医による検査が最も総合的な方法であるが、これはコストのかかるプロセスであり、臨床経験と理解に大きく依存する。効果的な患者のスクリーニングのために、分類器ベースの方法が開発された。これは鼻漏信号に基づき、一定間隔で生じるCSRの可能性を計算して、得点プロセスを自動化するものである。この方法は、2007年3月28日に出願された米国特許出願番号11/576,210(米国特許出願公開第20080177195号)に開示されておりまた2006年6月29日にWO2006066337A1(特許文献3)として公開されている。この方法は、流量ベースの分類器を含み、一連の離散的流量値を仮定してCSRの可能性を計算する。特許文献3に記述されている方法は多次元の特徴空間を使用し、判別関数を使用してクラスター分析を行い、特徴をクラスターに分離する。このアプローチはコンピュータ的に強力で、したがって典型的には治療またはモニタリングセッション全域で記録されたデータのバッチを使用して、治療装置とは別のコンピュータ装置上で行われる。
【0029】
PCT特許出願番号PCT/AU2013/000063に開示され、2013年8月1日にWO2013110136(特許文献4)として公開されたもう一つの方法も、モニタリングまたは治療セッション全域で記録されたデータで実施された。特許文献4の方法は、流量データを無呼吸および呼吸低下のようなSDBイベントに基づいてインターバルに分割し、インターバル長さのヒストグラムを作成して、CSRがセッション中に生じたのかどうかを決定する。データの形状特徴も抽出し、CSRを包含するとしてインターバルを識別するのに使用する。やはりこの方法も、セッションの終りにおける“バッチモード”解析に最も適している。
【0030】
CSRエピソードを検出するより直接的な方法に対する要求もあり、好ましくは最近のデータのみに基づいて、モニタリングまたは治療セッション中に“急いで”作動する方法で、すなわち“バッチモード”に対して“リアルタイム”である。この方法では、治療パラメータの変更または臨床医警告を発するなどして、結論が出される前にCSRエピソードに応えて直ちに対応できる。
【発明を実施するための形態】
【0053】
本技術をさらに詳細に記述する前に、この技術は本明細書に記載した変わることのある特定の実施例に限定されないことを理解すべきである。またこの開示で使用されている専門用語は、本明細書中で議論される特定の実施例のみを記述するのが目的であり、限定する意図のないことを理解すべきである。
【0054】
[治療]
一形態において、本技術は陽圧を患者1000の気道入り口に加えるステップを有する呼吸器疾患を治療する方法を含む。
【0055】
[治療システム]
一形態において、本技術は呼吸器疾患を治療する装置を備える。該装置は空気のような加圧された呼気ガスを、患者のインタフェース3000に至る空気導管を経て、患者1000の気道入り口に供給するPAP装置4000を備える。
【0056】
[患者インタフェース]
本技術の一特徴による非侵襲患者インタフェース3000は以下の機能特徴を備える:シール形成構造3100、プレナムチャンバー3200、位置決めおよび安定化構造 3300、ベント3400、空気回路4170に接続するための接続ポート3600の一形態および前額サポート3700。いくつかの形態においては、一つまたはそれ以上の物理的コンポ−ネントによって機能特徴を提供することができる。ある形態において、一つの物理的コンポーネントが一つまたはそれ以上の機能特徴を提供できる。使用時には、シール形成構造3100が患者の気道入り口を取り囲むように配置されて、空気を陽圧で気道に供給できるようにする。
【0057】
[PAP装置]
本技術の一特徴による好ましいPAP装置4000は、機械的および空気的コンポーネント4100と電気的コンポーネント4200を含み、一つまたはそれ以上のアルゴリズム4300を実行するようにプログラムされている。PAP装置は好ましくは外部ハウジング4010を有し、好ましくは二つのパーツ、外部ハウジング4010の上部4012および外部ハウジング4010の下部4014、の中に形成される。代替えの形態では、外部ハウジング4010は一つまたはそれ以上のパネル4015を含んでよい。好ましくはPAP装置4000は、一つまたはそれ以上のPAP装置4000の内部コンポーネントを支持するシャーシ4016を含む。一形態において、空気ブロック4020はシャーシ4016で支持されるかまたはその一部として形成される。PAP装置4000はハンドル4018を含んでよい。
【0058】
PAP装置4000の空気通路は、好ましくは入り口空気フィルター4112、入り口マフラー4122、陽圧で空気を供給できる制御可能圧力装置4140(好適にはブロアー4142)および出口マフラー4124を含む。空気通路には一つまたはそれ以上のセンサーまたは変換器4270が含まれる。
【0059】
好ましい空気ブロック4020は、外部ハウジング4010内にある空気通路の一部を含む。
【0060】
PAP装置4000は好ましくは電源装置4210、一つまたはそれ以上の入力装置4220、プロセッサ4230、治療装置コントローラ4240、治療装置4245、一つまたはそれ以上の保護回路4250、メモリー4260、変換器4270、データ通信インタフェース4280と一つまたはそれ以上の出力装置4290を有する。電気コンポーネント4200は単一のプリント基板アセンブリー(PCBA)4202上に取付けてよい。代替えの形態では、PAP装置4000は一つ以上のPCBA4202を含んでよい。
【0061】
<PAP装置の機械的および空気的コンポーネント4100>
空気フィルター4110
本技術の一形態によるPAP装置は、空気フィルター4110または複数の空気フィルター4110を含んでよい。
【0062】
一形態において、入り口空気フィルター4112は、圧力装置4140の上流にある空気通路の入り口に置かれる。
【0063】
一形態において、出口空気フィルター4114、例えば抗菌フィルターは、空気ブロック4020の出口と患者インタフェース3000の間に置かれる。
【0064】
マフラー4120
本技術の一形態において、入り口マフラー4122は圧力装置4140の上流にある空気通路中に置かれる。
【0065】
本技術の一形態において、出口マフラ―4124は圧力装置4140と患者インタフェース3000の間の空気通路中に置かれる。
【0066】
圧力装置4140
本技術の好ましい形態において、陽圧の空気の流れを作る圧力装置4140は、制御可能な送風機4142である。たとえばこの送風機は、ボリュートの中に収めた一つまたはそれ以上インペラーを有するブラシレスDCモータ4144を含む。送風機は好ましくは例えば120リッター/分の空気を、約4cmH
2Oから約20cmH
2Oの範囲の陽圧で、または約30cmH
2Oまでのほかの形式で送出できる。
【0067】
圧力装置4140は治療装置コントローラ4240の制御下にある。
【0068】
変換器4270
本技術の一形態において、一つまたはそれ以上の変換器4270が圧力装置4140の上流に置かれる。一つまたはそれ以上の変換器4270は空気通路におけるそのポイントの空気の特性を測定するように構築されかつ配置される。
【0069】
本技術の一形態において、一つまたはそれ以上の変換器4270が圧力装置4140の下流と圧力回路4170の上流に置かれる。一つまたはそれ以上の変換器4270は空気通路におけるそのポイントの空気の特性を測定するように構築されかつ配置される。
【0070】
本技術の一形態において、一つまたはそれ以上の変換器4270が患者インタフェース3000に近づけて置かれる。
【0071】
漏れ防止弁4160
本技術の一形態において、加湿器5000と空気ブロック4020の間に漏れ防止弁が置かれる。この漏れ防止弁は、加湿器5000から、例えばモータ4144、上流に水が流れるリスクを低減するために構築されかつ配置される。
【0072】
空気回路4170
本技術の特徴に従った空気回路4170は、空気ブロック4020と患者インタフェース3000間に空気または呼吸できるガスの流れができるように構築されかつ配置される。
【0073】
酸素補給4180
本技術の一形態において、酸素補給4180が空気通路のあるポイントに送られる。
【0074】
本技術の一形態において、酸素補給4180が空気ブロック4020の上流に送られる。
【0075】
本技術の一形態において、酸素補給4180が空気回路4170に送られる。
【0076】
本技術の一形態において、酸素補給4180が患者インタフェース3000に送られる。
【0077】
PAP装置の電気的コンポーネンツ4200
電源装置4210
本技術の一形態において、電源装置4210はPAP装置4000の外部ハウジング4010の内部にある。本技術のもう一つの形態において、電源装置4210はPAP装置4000の外部ハウジング4010の外部にある。
【0078】
本技術の一形態において、電源装置4210はPAP装置4000にのみ電力を提供する。本技術のもう一つの形態において、電源装置4210はPAP装置4000と加湿器5000の両方に電力を提供する。
【0079】
入力装置4220
本技術の一形態において、人間が装置とやり取りできるように、PAP装置4000はボタン、スイッチまたはダイアルの形の一つまたはそれ以上の入力装置4220を含む。ボタン、スイッチまたはダイアルは物理的装置またはタッチスクリーンでアクセスできるソフトウエア装置とすることができる。ボタン、スイッチまたはダイアルは一形態として外部ハウジング4010に物理的に接続でき、もう一つの形態として、プロセッサ4230への電気的接続である受信機への無線通信とすることができる。
【0080】
一つの形態において、入力装置4220は作業者が値および/またはメニューオプションを選択できるように構築されかつ配置される。
【0081】
プロセッサ4230
本技術の一形態において、プロセッサ4230は、x86INTELプロセッサのようなPAP装置4000を制御するのに適切なプロセッサである。
【0082】
本技術のもう一つの形態によるPAP装置4000を制御するのに適当なプロセッサ4230には、ARM HoldingsのARM Cortex−Mプロセッサをベースにしたプロセッサが含まれる。例えば、ST MICROELECTRONICSのSTM32シリーズマイクロコントローラを使用できる。
【0083】
本技術のさらに代替によるPAP装置4000を制御するのに適当なもう一つのプロセッサ4230には、ARM9をベースにした32ビットRISC CPUsのファミリーから選択されたものが含まれる。例えば、ST MICROELECTRONICSのSTR9シリーズマイクロコントラーラを使用してよい。
【0084】
本技術のある代替形態において、16ビットRISC CPUを、PAP装置4000のプロセッサ4230として使用してよい。例えば、TEXAS INSTRUMENTSが製造しているマイクロコントローラーのMSP430ファミリーからのプロセッサを使用してよい。
【0085】
プロセッサ4230は、一つまたはそれ以上の変換器4270および一つまたはそれ以上の入力装置4220から入力信号を受信するように構成される。
【0086】
プロセッサ4230は、一つまたはそれ以上の出力装置4290、治療装置コントローラ4240、データ通信インタフェース4280および加湿器コントローラ5250に出力信号を提供するように構成される。
【0087】
本技術のいくつかの形態において、プロセッサ4230または複数のこれらのプロセッサは、本明細書に記載の一つまたはそれ以上の方法論、コンピュータプログラムとして表され、メモリー4260のような非一時的コンピュータ可読記憶媒体に保存される一つまたはそれ以上のアルゴリズム4300、を実装するように構成される。場合によっては、以前に議論したようにこのようなプロセッサ(複数)はPAP装置4000と統合してよい。しかし本技術のいくつかの形態では、例えば、呼吸治療の送出を直接制御することなく、本明細書に記載の任意の方法論を実施する目的で、プロセッサ(複数)はPAP装置4000の流れ生成コンポーネンツから離散的に実装してよい。例えば、本明細書の記載の任意のセンサーからのデータのような記憶されてデータを解析することによって、人工呼吸器またはそのほかの呼吸関連のイベントのための制御設定を決定する目的で、このようなプロセッサは明細書に記載の任意の方法論を実施してよい。
【0088】
PAP装置4000のプロセッサ4230は、好ましくは前処理モジュール4310、治療エンジンモジュール4320、治療制御モジュール4330、報告モジュール4335および故障条件検出モジュール4340を含めて、一つまたはそれ以上のアルゴリズム4300を実行するようにプログラムされる。
【0089】
クロック4232
PAP装置4000は好ましくはプロセッサ4230に接続されたクロック4232を含む。
【0090】
治療装置コントローラ4240
本技術の一形態において、治療装置コントローラ4240は、プロセッサ4230によって実行されるアルゴリズム4300の一部を成す治療制御モジュール4330である。
【0091】
本技術のもう一つの形態において、治療装置コントローラ4240は専用のモータ制御の集積回路である。例えば、一つの形態において、ONSEMIが製造するMC33035ブラシレスDCモータコントローラが使用される。
【0092】
保護回路4250
本技術によるPAP装置4000は、好ましくは一つまたはそれ以上の保護回路4250を含む。
【0093】
本技術による保護回路4250の一形態は、電気保護回路である。
【0094】
本技術による保護回路4250の一形態は、温度または圧力安全回路である。
【0095】
メモリー4260
本技術の一形態に従い、PAP装置4000はメモリー4260、好ましくは非揮発性メモリーを含む。いくつかの形態では、メモリー4260はバッテリー駆動のスタティックRAMを含むことができる。いくつかの形態では、メモリー4260は揮発性RAMを含んでよい。
【0096】
好ましくは、メモリー4260はPCBA4202上に配置される。メモリー4260はEEPROMまたはNANDフラッシュの形式でよい。
【0097】
追加でまたは代替として、PAP装置4000は取り外し可能なメモリー4260、例えばSecure Digital(SD)標準で作成されたメモリーカード、を含む。
【0098】
本技術の一形態において、メモリー4260は、本明細書に記載の一つまたはそれ以上の方法論、例えば一つまたはそれ以上のアルゴリズム4300、をコード化するコンピュータプログラムの命令が格納された接続性コンピュータ可読記憶媒体として作動する。プロセッサ4230は、接続性コンピュータ可読記憶媒体上に格納されたこのような命令を実行するように構成される。
【0099】
変換器4270
変換器はPAP装置4000の内部であってもPAP装置4000の外部であってもよい。外部変換器は例えば、空気回路4170の上に置いてもまたはその一部を形成してもよい。例えば患者インタフェース3000。外部変換器は、データをPAP装置4000に送信するまたは移動するドップラー型レーダーの動きセンサーのような非接触センサーの形式することができる。
【0100】
流れ変換器4274
本技術による流れ変換器4274は、例えばSENSIRIONのSDP600シリーズ差圧変換器のように、差圧変換器に基づくものでよい。差圧変換器は流体中で空気回路と交信し、圧力変換器のそれぞれが流れ制限要素中の第一と第二のポイントに接続される。
【0101】
一つの実施例において、流れ変換器4274からの合計流れQtを表す信号をプロセッサ4230が受信する。
【0102】
圧力変換器4272
本技術による圧力変換器4272は、空気通路と通信する流れの中に置かれる。適当な圧力変換器4272の例はHoneywell ASDXシリーズのセンサーである。代替えの適当な圧力変換器はGeneral ElectricのNPA Seriesのセンサーである。
【0103】
使用時は、圧力変換器4272からの信号をプロセッサ4230が受信する。一形態において、圧力変換器4272からの信号をプロセッサ4230が受信する前にフィルターを通す。
【0104】
モータスピード信号4276
本技術の一形態において、モータスピード信号4276が生成される。モータスピード信号4276は好ましくは、治療装置コントローラ4240から提供される。モータスピードは例えばホール効果センサーのような速度センサーで生成される。
【0105】
データ通信インタフェース4280
本技術の一つの好適な形態において、データ通信インタフェース4280が提供され、プロセッサ4230に接続される。データ通信インタフェース4280は好適には遠隔外部通信ネットワーク4282に接続可能である。データ通信インタフェース4280は好適にはローカル外部通信ネットワーク4284に接続可能である。好適には、遠隔外部通信ネットワーク4282は遠隔外部装置4286に接続可能である。好適には、ローカル外部通信ネットワーク4284はローカル外部装置4288に接続可能である。
【0106】
一つの形態において、データ通信インタフェース4280はプロセッサ4230の一部である。もう一つの形態において、データ通信インタフェース4280はプロセッサ4230とは別の集積回路である。
【0107】
一つの形態において、遠隔外部通信ネットワーク4282はインターネットである。データ通信インタフェース4280は、有線通信(例えば、イーサネット(登録商標)経由または光ファイバー)またはインターネットに接続する無線プロトコルを使用してよい。
【0108】
一つの形態において、ローカル外部通信ネットワーク4284は、Bluetooth(登録商標)のような一つまたはそれ以上の通信標準、または消費者の赤外線プロトコルを使用する。
【0109】
一つの形態において、遠隔外部装置4286は、ネットワーク・コンピュータのクラスターのような一つまたはそれ以上のコンピュータである。一つの形態において、遠隔外部装置4286は物理的なコンピュータでなくむしろ視覚コンピュータであってよい。いずれの場合でも、このような遠隔装置4286には臨床医のような適切に権限を与えられた人がアクセスできる。
【0110】
好ましくは、ローカル外部装置4288はパーソナルコンピュータ、携帯電話、タブレットまたが遠隔制御である。
【0111】
オプションのディスプレー、アラームを含む出力装置4290
本技術による出力装置4290は、視覚、オーディオおよび触覚ユニットの一つまたはそれ以上の形態をとることができる。視覚ディスプレーは液晶表示装置(LCD)または発光ダイオード(LED)ディスプレーであってよい。
【0112】
ディスプレー・ドライバー4292
ディスプレー・ドライバー4292は入力としてディスプレー4294に表示する文字、記号または映像を受信し、それらをコマンドに変換してディスプレー4294にこれらの文字、記号または映像を表示させる。
【0113】
ディスプレー4294
ディスプレー4294は、ディスプレー・ドライバー4292から受信したコマンドに対応して文字、記号または映像を視覚的に表示するように構成される。例えば、ディスプレー4294は8セグメント表示であってよく、この場合ディスプレー・ドライバー4292は例えば数字“0”のような文字または記号のそれぞれを8つの論理信号に変換し、8つのそれぞれのセグメントが特定の文字または記号を表示するように活性化するかどうかを指示する。
【0114】
<PAP装置アルゴリズム4300>
前処理モジュール4310
本技術による前処理モジュール4310は、入力として変換器、例えば流れまたは圧力変換器、からの生のデータを受信し、好ましくは一つまたはそれ以上のプロセスステップを実行して、もう一つのモジュール、例えば治療エンジンモジュール4320への入力として使用される一つまたはそれ以上の出力値を計算する。
【0115】
本技術の一形態において、出力値はインタフェースまたはマスク圧力Pm、呼吸気流量Qrおよび漏れ流量Qlを含む。
【0116】
本技術のいろいろな形態において、前処理モジュール4310は以下のアルゴリズムの一つまたはそれ以上を含む:圧力補償4312、ベント流量4314、漏れ流れ4316、呼吸気流量4318および呼吸フレーマー4319。
【0117】
圧力補償4312
本技術の一形態において、圧力補償アルゴリズム4312は入力として空気ブロック4020の出口近くにある空気通路における圧力を示す信号を受信する。圧力補償アルゴリズム4312は空気回路4170における圧力低下を推定し、患者インタフェース3000における推定圧力Pmである出力を提供する。
【0118】
ベント流量4314
本技術の一形態において、ベント流量推定アルゴリズム4314は入力として患者インタフェース3000における推定圧力Pmを受信し、患者インタフェース3000におけるベント3400からベント流量空気Qvを推定する。
【0119】
漏れ流れ4316
本技術の一形態において、漏れ流れアルゴリズム4316は入力として全流量Qtとベント流量Qvを受信し、出力としていくつかの呼吸周期を含めるのに十分に長い期間、例えば約10秒、についてQt−QVの平均を計算して漏れ流れQlを提供する。
【0120】
一つの形態において、漏れ流量アルゴリズム4316は入力として全流量Qt、ベント流量Qvおよび患者インタフェース3000における推定圧力Pmを受信し、漏れコンダクタンスを計算して出力として漏れ流量Qlを提供し、漏れコンダクタンスと圧力Pmの関数として漏れ流量Qlを決定する。好ましくは、漏れコンダクタンスはローパスフィルターを通った流量Qt−Qvとローパスフィルターを通った圧力Pmの平方根の割合として計算され、ローパスフィルター時定数はいくつかの呼吸周期を含むのに十分な長さ、例えば10秒、とする。
【0121】
呼吸気流量4318
本技術の一形態において、呼吸気流量アルゴリズム4318は入力として全流量Qt、ベント流量Qvおよび漏れ流量Qlを受信し、全流量Qtからベント流量Qvおよび漏れ流量Qlを差し引いて、患者への空気の呼吸流量Qrを推定する。
【0122】
呼吸フレーマー4319
本技術の一形態において、呼吸フレーマー4319は入力として患者の空気の呼吸気流量Qrを受信し、出力としてそれぞれの半呼吸を示す一連の“半呼吸マーカー”を提供する。即ちそれぞれの呼吸の吸気部分の終りと呼気部分の終りである。
【0123】
呼吸フレーマー4319は、それぞれの半呼吸が終わった時のその大きさの一連の測定値も提供する。本技術の一形態において、呼吸フレーマー4319はそれぞれの半呼吸の大きさを一回換気量として計算する。すなわち、半呼吸マーカーの各連続対間の間隔における呼吸流量率Qrの絶対値の積分である。そのほかの形態において、半呼吸の大きさはその間隔における呼吸気流量率Qrの絶対値のピーク流量、その平均流量、吸気/呼気時間、呼吸数または半呼吸の大きさのそのほかの測定値である。
【0124】
治療エンジンモジュール4320
本技術の一形態において、治療エンジンモジュール4320は入力として患者インタフェース3000における一つまたはそれ以上の圧力Pmと患者への空気の呼吸気流量Qrを受信し、出力として一つまたはそれ以上の治療パラメータを提供する。
【0125】
本技術の一形態において、治療パラメータはCPAP治療圧力Ptである。
【0126】
本技術の一形態において、治療パラメータ一つまたはそれ以上の圧力サポートのレベルと目標の呼吸である。
【0127】
位相決定4321
本技術の一形態において、位相決定アルゴリズム4321は入力として呼吸気流量Qrを示す信号を受信し、出力として患者1000の呼吸周期の相を提供する。
【0128】
一形態において、位相出力は吸入または呼気のいずれかの値を持った離散変数を出力する。
【0129】
一形態において、位相出力は吸入、吸気中間休止および呼気の一つの値を持った離散変数である。
【0130】
一形態において、位相出力は例えば0〜1または0〜2πの間で変動する連続型変数である。
【0131】
一形態において、呼吸気流量Qrが正の閾値を超える正の値を持っている場合、位相出力は吸入の離散値を持つように決定される。一形態において、呼吸気流量Qrが負の閾値よりさらに負の値を持っている場合、相は呼気の離散値を持つように決定される。
【0132】
呼吸の決定4323
本技術の一形態において、呼吸決定アルゴリズム4323は入力として呼吸気流量Qrを受信し、患者の呼吸Ventを示す測定を決定する。
【0133】
一形態において、呼吸決定アルゴリズム4323は患者の呼吸の現在値Ventを、呼吸気流量Qrのローパスフィルターを通した絶対値の半分と決定する。
【0134】
波形の決定4322
本技術の一形態において、制御モジュール4330は治療装置4330を制御して、圧力の所定の波形に従って正の気道圧力を相の関数として提供する。一形態において、相のすべての値に対して波形はほぼ一定のレベルに維持される。一形態において、波形は方形波であり、相のいくつかの値より高い値で、相のほかの値に対して低レベルである。
【0135】
本技術の一形態において、波形決定アルゴリズム4322は入力として患者の現在の呼吸Ventを示す値を受信し、出力として圧力の波形を相の関数として提供する。
【0136】
吸気流制限の決定4324
本技術の一形態において、吸気流の制限の検出のために、プロセッサが一つまたはそれ以上のアルゴリズム4324を実行する。
【0137】
一形態において、アルゴリズム4324は入力として呼吸気流量信号Qrを受信し、出力として呼吸の吸気部分が吸気流の限界を示す範囲の計量を提供する。
【0138】
本技術の一形態において、それぞれの呼吸の吸気部分はゼロ交差検出器で識別される。時間におけるポイントを示す多数の等分されたポイント(例えば、5−6)は、各呼吸について吸気流−時間曲線に沿って、補間器で補間される。ポイントで記述された曲線は、統一長さ(持続時間/期間)と統一面積なるようにスケーラーでスケールされ、呼吸数と呼吸の深さの変更の影響を取り除く。スケールされた呼吸は、コンパレータにおいて、
図6Aに示す呼吸の吸気部分似た通常の閉塞呼吸を表す事前に保存されたテンプレートと比較される。吸気中の任意の時間に、指定された閾値(典型的には1スケール単位)以上このテンプレートから逸脱した呼吸、例えばテストエレメントで決められた咳、ため息、嚥下およびしゃっくりによるものは、拒否される。拒否されなかったデータに対して、最初のこのようなスケーリングされたポイントの移動平均が、先行するいくつかの吸気イベントに対して、プロセッサ4230で計算される。第二のこのようなポイントとその後に対して、同じ吸気イベントについてこれが繰り返される。このようにして、65のスケーリングされたデータポイントがプロセッサ4230によって生成され、先行するいくつかの吸気イベント、例えば3イベント、の移動平均を示している。(例えば65ポイントの)連続して更新される値の移動平均は以後“スケーリングされたフロー”と呼び、Qa(t)と表示する。代案として、単一の吸気イベントは移動平均ではなくむしろ利用できる。
【0139】
スケーリングされたフローから、部分閉塞の決定に関連する2つの形状係数が計算できる。
【0140】
形状係数1は、中位(例えば、32)スケーリングされたフロー・ポイントとの平均とオーバーオール(例えば、65)スケーリングされたフロー・ポイントの平均の比率である。この比率が1を超えると、呼吸は正常と考えられる。比率1未満であれば、呼吸は閉塞していると考えられる。比率が約1.17は部分閉塞呼吸と閉塞なし呼吸の間の閾値と考えられ、典型的なユーザにおける適切な酸素供給のできる閉塞の程度と同等とみなされる。
【0141】
形状係数2は、ユニットスケーリングされた・フローからのRMS偏差として計算され、中位(例えば、32)ポイントとなる。約0.2のRMS偏差は正常と考える。RMS偏差ゼロは、流れが全く制限された呼吸と考える。RMS偏差がゼロに近づけば、それだけ呼吸は制限されていると考える。
【0142】
形状係数1と2は、どちらか一方とするかまたは組み合わせて使用してよい。本技術のそのほかの形態では、サンプルポイント、呼吸および中位点の数が上記と異なることがある。さらに、閾値はここに記述したもの以外となることがある。
【0143】
無呼吸と
呼吸低下の決定4325
本技術の一形態において、プロセッサ4230は無呼吸および/または
呼吸低下の存在の決定のために一つまたはそれ以上のアルゴリズム4325を実行する。
【0144】
好ましくは、一つまたはそれ以上のアルゴリズム4325は入力として呼吸気流量信号Qrを受信し、出力として無呼吸または
呼吸低下の終了を示すイベントを出力する。
【0145】
一形態において、呼吸気流量Qrが所定の時間流れの閾値以下に低下した場合、無呼吸が検出されたと言える。この機能はピーク流量、比較的短期間の平均流量または比較的短期間の平均とピーク流量の中間の流量、例えばRMS流量、を決めることができる。流量の閾値は、流量の比較的長期の測定であってよい。
【0146】
一形態において、呼吸気流量Qrが所定の時間第二の流れの閾値以下に低下した場合、
呼吸低下が検出されたと言える。この機能はピーク流量、比較的短期間の平均流量または比較的短期間の平均とピーク流量の中間の流量、例えばRMS流量、を決めることができる。第二の流量の閾値は流量の比較的長期の測定であってよい。第二の流量の閾値は、無呼吸の検出に使用した流量の閾値より大きい。
【0147】
いびきの決定4326
本技術の一形態において、プロセッサ4230はいびきの検出のために、一つまたはそれ以上のいびきアルゴリズム4326を実行する。
【0148】
一形態において、いびきアルゴリズム4326は入力として呼吸気流量信号Qrを受信し、出力としていびきが存在する範囲の計量を提供する。
【0149】
好ましくは、アルゴリズム4326は、30〜300Hzの範囲にある流量信号の強さを決定するステップを含む。さらに好ましくは、アルゴリズム4326は、暗騒音、例えば送風機からのシステムにおける空気流の騒音、を低減するために呼吸気流量信号Qrをフィルタリングするステップを含む。
【0150】
気道開通性の決定4327
本技術の一形態において、プロセッサ4230は気道開通性の決定のために、一つまたはそれ以上のアルゴリズム4327を実行する。
【0151】
一形態において、気道開通性アルゴリズム4327は入力として呼吸気流量信号Qrを受信し、周波数範囲が約0.75Hzから約3Hzの信号の強さを決定する。この周波数範囲におけるピークの存在は、気道確保の兆候と考えられる。ピークがない場合は、閉塞した気道の兆候と考えられる。
【0152】
一形態において、ピークを探す周波数範囲は、治療圧力Ptにおける小さな強制振動の周波数である。一実施例において、強制振動は周波数が2Hzで振幅が約1cmH
2Oである。
【0153】
一形態において、気道開通性アルゴリズム4327は入力として呼吸気流量信号Qrを受信し、心原性信号の有無を決定する。心原性信号がない場合は、閉塞した気道の兆候と考えられる。
【0154】
治療パラメータの決定4328
本技術の一形態において、プロセッサ4230は、目標治療圧力Ptのような治療パラメータの決定のために、一つまたはそれ以上のアルゴリズム4328を実行する。一実施例において、治療パラメータ決定アルゴリズム4328は入力として下記を一つ以上受信する:
i. 現在時間tにおける呼吸相測定
【数1】
(離散的、連続的);
ii. 相の関数としての波形関数
【数2】
(方形波、ほかの波形);
iii. 呼吸の測定Vent;
iv. 吸気流の限界の測定;
v. 無呼吸および/または
呼吸低下の存在の測定;
vi. いびきの存在の測定;および
vii. 気道の開通性の測定。
【0155】
本技術の一形態において、治療パラメータ決定アルゴリズム4328は、積分制御式に従って振幅Aを計算する
【数3】
【0156】
ここでV
tgtは目標呼吸である。そのほかの形態において、振幅A、例えば比例、比例微分、比例積分微分、の計算に制御のそのほかのモードを使用できる。
【0157】
治療パラメータ決定アルゴリズム4328は次に治療パラメータ(治療圧力Pt)を次のように計算する
【数4】
【0158】
ここでP
0は圧力の“DC”コンポーネントで、一定であるかまたは流量制限、無呼吸、
呼吸低下、開通性およびいびきの一つまたはそれ以上の指標または測定の関数である。(注記:CRAPまたはAPAP治療においてAはゼロで、この場合治療圧力方程式(2)はP
t=P
0と簡略化される。)
【0159】
本技術のもう一つの形態において、アルゴリズム4328は治療圧力Ptを、流量制限、無呼吸、
呼吸低下、開通性およびいびきの一つまたはそれ以上の指標または測定の関数として決定する。一つの実施例において、これらの測定は、いくつかの以前の呼吸の集合ではなくむしろ単一の呼吸ベースで決定される。
【0160】
図4eは、本技術のこの形態におけるアルゴリズム4328の一実施例として、プロセッサ4230によって実施される方法4500を説明したフローチャートである。方法4500はステップ4520で開始され、ここではプロセッサ4230が無呼吸/
呼吸低下の存在の測定を第一の閾値と比較し、無呼吸/
呼吸低下の存在の測定が第一の閾値を所定の時間超過したかどうかを決定し、無呼吸/
呼吸低下が発生していることを示す。そうであれば方法4500はステップ4540に進み、そうでなければ方法4500はステップ4530に進む。ステップ4540において、プロセッサ4230は気道開通性の測定を第二の閾値と比較する。もし気道開通性の測定が気道が開出していることを示す第二の閾値を超えていれば、検出された無呼吸/
呼吸低下は支配的と見なされ、方法4500はステップ4560に進む。そうでなければ無呼吸/
呼吸低下は閉塞性と見なされ、方法4500はステップ4550に進む。
【0161】
ステップ4530において、プロセッサ4230は流量限界の測定を第三の閾値と比較する。流量限界の測定が呼吸気流量が制限されていることを示す第三の閾値を超えていれば、方法4500はステップ4550に進む。そうでなければ方法4500はステップ4560に進む。
【0162】
ステップ4550において、プロセッサ4230は治療圧力Ptを所定の圧力増分ΔPだけ増加する。ただし増加した治療圧力Ptは上限Pmaxを超えてはならない。一実施例において、所定の圧力増分ΔPと上限Pmaxはそれぞれ1cmH
2Oと20cmH
2Oである。次いで方法4500はステップ4520に戻る。
【0163】
ステップ4560において、プロセッサ4230は治療圧力Ptをデクリメントだけ下げる。ただし下げた治療圧力Ptは下限Pmin以下となってはならない。次いで方法4500はステップ4520に戻る。一実施例において、デクリメントはPt−Pminに比例し、任意のイベントの検出がない場合のPtの下限Pminまでの低下は指数関数的となる。代案として、任意のイベントの検出がない場合のPtの下限Pminまでの低下が線形になるようにPtの低下を事前に決めることができる。
【0164】
チェーン・ストークス呼吸の検出4329
本技術の一形態において、チェーン・ストークス呼吸(CSR)の検出のために、一つまたはそれ以上のプロセッサが本明細書に記載の一つまたはそれ以上の方法論を実装することができる。例えば、プロセッサ4230はアルゴリズム4329を実行してチェーン・ストークス呼吸(CSR)を検出することができる。例えば、以前に記録されコンピュータに入力された流量データを解析するコンピュータにおいて、または患者の流量を示す信号を測定しかつ解析するセンサーを有し、呼吸系またはそのほかの治療を提供できるまたは提供できない侵襲または非侵襲装置のようなモニター/検出装置において、一つまたはそれ以上のプロセッサを、呼吸系治療を提供できるPAP装置に実装できる。
【0165】
一形態において、アルゴリズム4329は入力として呼吸気流量信号Qr、無呼吸/
呼吸低下決定アルゴリズム4325によって提供された一連の無呼吸/
呼吸低下イベントおよび呼吸フレーマー4319によって提供された一連の半呼吸マーカーと対応する半呼吸の大きさを受信する。CSR検出アルゴリズム4329はこれらの入力を急遽処理し、各CSRエピソードのパラメータを直ちにまたは発生の直後に返す。この意味でCSR検出アルゴリズム4329は“リアルタイム”で作動していると言うことができる。一実施例において、CSRエピソードパラメータはCSRエピソードの開始時間と終了時間である。
【0166】
図6Eはチェーン・ストークス呼吸のある患者のデータである。連続した無呼吸イベント6010,6012,6030が記録されている。
【0167】
図6Fはそれほどひどくないチェーン・ストークス呼吸の患者のデータである。連続した
呼吸低下イベント6110,6112,6130が記録されている。
【0168】
連続した無呼吸または
呼吸低下イベントで境界を示された期間は“イベント間隔”と称する。二つの無呼吸イベント6010と6020で境界を示されたこのようなイベント間隔の一つが
図6Eに示されている。無呼吸または
呼吸低下イベントがなく所定の期間が経過すると(タイムアウト条件)、イベント間隔も閉じることができる。CSRが含まれているとCSR検出アルゴリズム4329が決定したイベント間隔は、“CSRサイクル”と称する。CSR検出アルゴリズム4329の主要な仕事は、どのイベントがCSRサイクルとして分類され得るかを決めることで、そのほかのイベント間隔は上気道閉塞(
図6Dに例示)に分類され、従ってCSRとは無関係である。一連の連続したイベント間隔がCSRと診断されると、最初のCSRサイクルの開始と最後のCSRサイクルの最後で“CSRエピソード”の初めと終わりの境界が決まる。それぞれのCSRエピソードの開始時間と終了時間はCSR検出アルゴリズム4329に戻される。
【0169】
図8には、CSR検出アルゴリズム4329によって本技術の一形態に実装できる方法8000を例示したフローチャートが示されている。方法8000は、無呼吸/
呼吸低下決定アルゴリズム4325によって提供される各無呼吸または
呼吸低下イベントを常時取り扱うよう作動しているイベント処理部であるステップ8010から開始される。
図9を参照しながらイベント処理部8010を以下に詳細に説明する。イベント処理部8010の出力は一連のイベント間隔である。
【0170】
イベント処理部8010からイベント間隔を受信すると、ステップ8020はイベント間隔を処理してその特徴を決定する:確実に暗示される(多分CSRサイクル)、否定的に暗示される(多分CSRサイクルでない)または情報がない。
図10、11および12を参照しながらステップ8020を以下に詳細に説明する。ステップ8020で決定された特徴に基づいて、次のステップ8030はイベント間隔の統計を更新する。
図13を参照しながらステップ8030を以下に詳細に説明する。最後にステップ8040が現在のイベント間隔の統計を解析して、CSR状態を変更すべきかどうか決定する。ブール変数またはそのほかの適切なデータ構造でよいCSR状態は、CSRエピソードが現在生じているかどうかを指示する。
図13と14を参照しながらステップ8040を以下に詳細に説明する。
【0171】
ステップ8040は、現在のイベント間隔統計の解釈を管理しているルールのセットを適用する。ステップ8040は最新の連続したイベント間隔のグループを次のように考慮する。グループのバランスが確実に暗示されていれば、そのグループはCSRエピソードの一部であると考え、バランスが否定的に暗示されていれば、そのグループはCSRエピソードの一部ではないと考える。グループが等しく落ち着いていれば、ステップ8040は現在のCSR状態に変更を加えない。グループの大きさは、CSRサイクルの典型的な長さと長期比較された、経歴に蓄積できるイベント間隔の数で定義される。
【0172】
CSR検出への以前のアプローチは、複数の最近の候補CSRサイクルを共同で解析するかまたは総計で解析して全体のCSR指標スコアを決定する。これは、連続したイベント間隔を独立して特徴付け、最近のイベント間隔特性のカウントに基づいてCSRを検出する最近のアプローチとは対照的である。偶然に、特にCSR様または非CSR様と単一のイベント間隔によって支配されることがなさそうなので、現在のアプローチは、CSRの間違った検出が少ない。この利点は、以前のアプローチよりも、最近のイベント間隔の長い歴史を解析により際立っている。
【0173】
図9は、本技術の一形態として
図8の方法8000のイベント処理部8010によって実装できる階層的状態機械(HSM)の9000の略図である。HSM9000は状態9010で開始し、“最初の”無呼吸または
呼吸低下イベントを待つ。この“最初の”イベントは、モニタリング・セッションにおける文字通りの最初のイベントである必要はない。タイムアウト状態による以前のイベント間隔の終了の後の最初のイベントでよい。到着した“最初の”無呼吸または
呼吸低下イベントがイベント間隔を開き、HSM9000状態を状態9020に移行する。一般に、“最初の”イベントに続いて起こる各イベントが現在のイベント間隔を閉じるとともに新しいイベント間隔を開く。閉じたイベント間隔は、処理のために方法8000のステップ8020に送られる。一般的なルールに対する例外は、無呼吸イベントが、典型的な
呼吸低下に対する比較できる長さの最初の所定の期間内に検出された任意の次の
呼吸低下が無視されると言うことである。この目的は一つの“低流量”イベントを“二重処理”しないことである。HSM9000の一実施例において、最初の所定の期間は例えば約25秒と1分以下である。このため、例えば25秒の無呼吸イベント以内に起こる
呼吸低下イベントは、現在のイベントの間隔を閉じることなくまたは新しく開くことはない。この目的のために状態9010は、もし“最初の”イベントが無呼吸イベントであれば、状態9010は“無呼吸タイマー”をリセットする。
【0174】
タイムアウト条件により、以前のイベントを処理してから第二の長い所定の期間が過ぎると、現在のイベント間隔を閉じ、HSM9000は状態9010に戻って新しい“最初の”イベントを待つ。タイムアウト条件を実装するため、“最初の”イベントが到着すれば、状態9010は“より長いタイマー”をリセットする。一実施例において、第二の所定の期間は最初の所定の期間より長く、分のオーダーでよく、例えば第二の所定の期間は180秒すなわち3分とすることができる。
【0175】
次のイベントを処理する状態9020は、それ自身が状態機械を含み、準状態9030と9040を有している。しかし状態9020の間に長いタイマーがタイムアウトすれば、即ちタイムアウト条件が生じると、HSM9000は現在のイベント間隔を閉じ、状態9010に戻って“最初の”イベントを待つ。
【0176】
最初のイベントが呼吸低下であった場合のエントリー状態である準状態9030において、新しい/準呼吸低下イベント検出は現在のイベント間隔を閉じ、新しいイベント間隔を開き、長時間タイマーをリセットしそして状態9020を準状態9030に留める。準状態9030における新/次の無呼吸イベント検出は、現在のイベント間隔を閉じ、新しいイベント間隔を開き、長時間タイマーと無呼吸タイマーをリセットし、状態9020を準状態9040に移動させる。
【0177】
最初のイベントが無呼吸であった場合、エントリー状態である準状態9040において、呼吸低下イベントは無視される。準状態9040における無呼吸イベントは現在のイベント間隔を閉じ、新しいイベント間隔を開き、長時間タイマーと無呼吸タイマーをリセットし、状態9020を準状態9040に留める。準状態9040における無呼吸タイマーがタイムアウトすると、状態9020を準状態9030し、ここでは呼吸低下イベントを処理できる。
【0178】
イベント間隔が開かれると、続いて起こる半呼吸マーカー信号、半呼吸が完了したとのシグナル伝達および半呼吸の大きさが、CSR検出アルゴリズム4329用としてCSR検出アルゴリズム呼吸フレーマー4319によって計算される。呼吸フレーマー4319は、それぞれの半呼吸が終わると信号を送り、その大きさを返し、CSR検出アルゴリズム4329は呼吸換気の大きさを計算し、現在のオープンイベント間隔に関連した連続バッファにおける測定を記録する。一実装において、呼吸換気の測定は現在の半呼吸の大きさと以前の半呼吸の大きさの積である。そのほかの実装において、呼吸換気の測定は現在の半呼吸の大きさと以前の半呼吸の大きさの合計、現在の半呼吸の大きさそのもの、以前の二つまたはそれ以上の半呼吸の大きさの算術平均または幾何平均または現在の半呼吸の大きさのローパスフィルタリングでよい。以下では、半呼吸の大きとして1回換気量が使用され、例えば平方リッターで測定される1回換気量の積(“TVP”)を呼吸換気の測定値として使用する。それにもかかわらず、記述された方法は半呼吸のそのほかの測定と呼吸換気の測定を実装できる。
【0179】
呼吸換気として現在の半呼吸1回換気量と、呼吸換気の以前の半呼吸1回換気量の積を使用するこの一般的なパターンには例外がある。最初の例外は、“最初の”呼吸低下イベントが生じたときで、HSM9000を待ち状態9010から処理状態9020に移動させる。CSR検出アルゴリズム4329は先行する半呼吸1回換気量を記録しなくてよく、したがって“最初の”呼吸低下の後に起こる最初の半呼吸の1回換気量を無視できる。第二の例外は、任意の無呼吸の後の最初の半呼吸も無視できることである。何故なら存在する1回換気量は無呼吸の前の呼吸を参照するためで、無関係である。最初の半呼吸から得られる1回換気量に以前の値が乗じられ連続バッファに保存されるとの意味で、“最初の”イベントの後の呼吸低下イベントは例外的に処理されない。この理由は呼吸低下イベントは、1回換気量の最低値と比較して非常に遅れているためで、記録された値は多分新しくオープンされたイベント間隔に関連している。
【0180】
一実施例において、現在のオープンイベント間隔に関連している連続バッファは制限されたスペースを有してよい。(例、125半呼吸1回換気量(TVPs)に対するデータスペースのみ)。典型的には、大半の真のCSRエピソードにおいて、イベント間隔においてこの制限よりも多くの半呼吸はないであろう。イベント間隔が閉じると、連続バッファのコンテンツは、イベント間隔に関連したTVPsのシーケンスとしてステップ8020に送られ、連続バッファは新しくオープンされたイベント間隔(もしあれば)に関連したTVPsで上書きされ始める。
【0181】
図10には、本技術の一形態における
図8の方法8000のイベント間隔処理ステップ8020を実装するのに使用してよい方法10000を例示したフローチャートが含まれている。
【0182】
方法10000はステップ10010で始まり、ここではイベント間隔がタイムアウト条件で閉じられたかどうかチェックする。もしそうであれば(“Y”)、ステップ10020は、処理が進行中であれば、ステップ8040における次の処理が現在のCSRエピソードを終了するようにイベント間隔をマークし、方法10000は終了する。そうでなければ(“N”)、方法10000はステップ10030に進んで、(a)イベント間隔に関連したTVPシーケンスにおける多数の非ゼロTVPsの数を調べそして(b)間隔の期間を調べる。例えば、非ゼロTVPsが最小値より少なければ、またはイベント間隔の期間が典型的なCSRサイクルの範囲外であれば(“Y”)、ステップ10040においてイベント間隔は否定的に暗示されるとされ、方法10000は終了する。一実施例において、期間の範囲は約30から125秒で、非ゼロTVPsの最少数は三つである。そうでなければ(“N”)、シーケンスにおけるTVPsの最小値TVP
Pminと最大値TVP
maxが見つかり、ステップ10050において記録される。
【0183】
次いでステップ10060は“相対最大ステップ”(“ジャンプ”または突然の上昇と考えられる)特徴と呼ばれる値を計算する。相対最大ステップの特徴は、シーケンスにおける連続したTVPs間の差の最大値として計算されTVP
maxで正規化される。最初の差は、シーケンス中の最初のTVPに単に設定される。相対最大ステップ特徴の意義は、イベント間隔のTVPシーケンスにおける相対的に突然で大きい上昇の存在が、イベント間隔がCSRによるものと言うよりは閉塞的な性格であることを暗示していることである。
【0184】
ステップ10070はイベント間隔の性格(確実に暗示、否定的に暗示または情報を与えず)を決定する。ステップ10070における処理の性格は、イベント間隔が無呼吸イベントまたは呼吸低下イベント、即ちその“閉塞イベント”において、閉じられたかどうかによって決まる。
図11と12を参照してステップ10007を以下にさらに詳細に説明する。次いでステップ10000は結論を出す。
【0185】
図11は、本技術の一形態において、イベント間隔が呼吸低下イベントによって閉じられた場合にイベント間隔の特徴付けステップ10070として実装してよい方法11000を例示したフローチャートを含む。方法11000はステップ11010で始まる。これはCSR呼吸低下の兆候となるイベント間隔と一致するTVP値の期待されるシーケンスを表す正規化されたテンプレートからスケーリングされたTVPテンプレートを構築する(
図6Fを参照)。正規化されたテンプレートは、ドメイン上で0から1の範囲[0,1]にあると定義される。正規化されたテンプレートにおける値の数は、TVPシーケンスにおけるTVPsの数に等しくなるよう設定される。正規化されたテンプレートのゼロ値は、イベント間隔を終了する呼吸低下の実際位置と同じになるようにドメインの終りの少し前で起こる。アルゴリズム4325の呼吸低下検出位置部分における遅れにより、これは呼吸低下イベントの少し前である。
【0186】
ステップ11010の一実施例において、正規化されたテンプレートは次の関数形式を使って構築される:
【数5】
【0187】
ステップ11010は、正規化されたテンプレートy(x)を次のように範囲[TVP
min,TVP
max]にスケーリングすることによってスケーリングされたTVPテンプレートを構築する。
【数6】
【0188】
次いで、ステップ11020はTVPシーケンスとスケーリングされたTVPテンプレート間の差を計算する。差の値が小さいのは、イベント間隔がCSR呼吸低下の兆候の特性を有していることを示している。一実施例において、この差はスケーリングされたTVPテンプレートからのTVPシーケンスの二乗平均平方根(RMS)の偏差である。
【0189】
方法11000の残りのステップ11030から11070は、ジャンプ特徴量、差およびイベント間隔の期間の評価のためのルールを適用し、その特徴を決定する。ステップ11030において、ジャンプ特徴量を閾値J
1と比較する。ジャンプ特徴量が閾値J
1(“Y”)より大きいと、イベント間隔はステップ11040において否定的に暗示と特徴づけられる。そうでなければ(“N”)、イベント間隔期間が閾値D
1より大きく、スケーリングされたTVPテンプレートからのTVPシーケンスの差は閾値R
1以下で(ステップ11050で“Y”)、ステップ11060においてイベント間隔は確実に暗示されると特徴付けられる。そうでなければ(“N”)、イベント間隔はステップ11070において情報を与えないとマークされる。一実施例において、ルール閾値はJ
1=0.6、D
1=35秒そしてR
1=0.2平方リッターである。
【0190】
図12は、本技術の一形態において、イベント間隔が無呼吸イベントで閉鎖された場合、イベント特徴付けステップ10070として実装してよい方法12000を例示したフローチャートを含む。方法12000は、それぞれの正規化されたテンプレートから二つのスケーリングされたTVPテンプレートを構築するステップ12010で始まる。一つはOSAイベントへの兆候となるイベント間隔と一致したTVP値の期待されるシーケンスを表し(
図6D参照)、もう一つはCSR無呼吸への兆候となるイベント間隔と一致したTVP値の期待されるシーケンスを表す(
図6E参照)。正規化されたテンプレートは、ドメイン[0,1]において0から1の範囲になるよう定義される。それぞれの正規化されたテンプレートにおける値の数は、TVPシーケンスにおけるTVPsの数と同じに設定される。ステップ12010の一実施例において、次の関数形式を使って正規化されたOSAテンプレートが構築される。
【数7】
【0191】
ステップ12010の一実施例において、正規化されたCSRテンプレートは、二乗半波余弦機能とゼロの平均でパラメータ化された対数正規分布と1のスケールパラメータの積で構築され、正規化されたCSRテンプレートのピークが1の大きさに達するように正規化される。すなわち、正規化されたCSRテンプレートは次のの関数形式を使って構築する。
【数8】
【0192】
ステップ12010は、式(4)に従って、それぞれの正規化されたテンプートy(x)を範囲[TVP
min,TVP
max]にスケーリングすることによって、二つのスケーリングされたTVPテンプレート(スケーリングされたOSAテンプレートとスケーリングされたCSRテンプレート)を構築する。
【0193】
次いで、ステップ12020は、スケーリングされたOSAテンプレートとスケーリングされたCSRテンプレートから、TVPシーケンスの差を計算し、それぞれ“ありそうもないOSAスコア”と“ありそうもないCSRスコア”と考えられる二つの番号を生成する。これらを“ありそうもない”スコアと言う理由は、スコアが低いほど記録されたTVP値が関連するテンプレートより近づくということで、逆にスコアが大きいほど記録されたTVP値がテンプレートにより似ていない。記録されたTVPsが対応するテンプレートに完全に合致する場合のみゼロの差分値が達成される。一実施例において、差はRMS偏差として計算される。
【0194】
ステップ12025において、ありそうもないOSAスコアとありそうもないCSRスコアから、“CSR類似スコア”と呼ばれる正規化された組み合わせスコアが計算される。OSR類似性スコアは、スケーリングされたOSAテンプレートと完全に一致する記録されたTVPsの最少値とスケーリングされたCSRテンプレートと完全に一致する記録されたTVPsの最大値である。一実施例において、ステップ12025は、ありそうもないOSAスコアとありそうもないCSRスコアの差をとり、結果を二つのスコアの大きいほうで除してCSR類似性スコアを計算する。その結果得られたCSR類似性スコアは、負の範囲(スケーリングされたOSAテンプレートと完全に一致する記録されたTVPs)から正の範囲(スケーリングされたCSRテンプレートと完全に一致する記録されたTVPs)にある。
【0195】
方法12000の残りのステップ12030から12070は、ジャンプ機能値、CSR類似性スコアおよび特徴を決めるイベント間隔の期間の評価のためのルールを適用する。ステップ12030において、ジャンプ機能値は閾値J
2と比較される。ジャンプ機能値が閾値J
2(“Y”)より大きいと、イベント間隔はステップ12040において否定的に暗示すると特徴付けられる。そうでなければ(“N”)、イベント間隔期間が閾値D
2より大きくCSR類似性が閾値R
2より大きければ(ステップ12050において“Y”)、イベント間隔はステップ12060において確実に暗示すると特徴付けられる。そうでなければ(“N”)、イベント間隔はステップ12070において情報を与えないとマークされる。一実施例において、ルール閾値はJ
2=0.6、D
2=40秒そしてR
2=−0.15である。
【0196】
以前に述べたように、ステップ8040におけるCSRの現在の存在またはCSRのエピソードの決定を、CSRサイクルの典型的な長さと長期比較された経歴の中で処理されたすべてのイベント間隔のような追加のイベント間隔を考慮することによって、さらに行うことができる。ステップ8040では、経歴の期間より古いイベント間隔は考慮しない。一実施例において、例えば19分の期間のように、数分または数時間のオーダーでよい。しかし適切な歴史的評価を行うために、その他のこのような経歴期間を選択できる。
【0197】
ステップ8040は、任意のまたはそれ以上の、例えばすべての、経歴におけるイベント間隔の合計カウント、確実に暗示される経歴におけるイベント間隔数および否定的暗示される経歴におけるイベント間隔数に基づき、CSR状態を設定するかまたは変更するかを決定する。(イベント間隔をタイムアウト条件でまたは治療の終了で閉じたなどのその他の基準も同様に適用/評価される。)
【0198】
ステップ8040は、ステップ8030で最も最近閉じたイベント間隔に従って、更新されたイベント間隔統計を利用する。N
bビンを含むリングバッファにおける統計を維持するために、ステップ8030をオプションで実装できる。各ビンは、その中で経歴が名目上仕切られている等しい期間の一連のウインドウズの一つに対応している。対応するウインドウで終了したイベント間隔に対し、各ビンは、例えば三つの異なるタイプのカウントのような、イベント間隔からのカウントを含む記録を含むように構成される。例えば、異なるタイプのカウントは、確実に暗示される特徴を有する一つまたはそれ以上のイベント間隔、否定的に暗示される特徴を有するイベント間隔の数、対応するウインドウのイベント間隔の総数を含むことができる。これには情報を与えないイベント間隔とタイムアウト条件で閉じたものが含まれる。下記の理由で、各ウインドウの期間は、CSR検出アルゴリズム4329の時間分解能である。よってウインドウ期間はCSRサイクルの長さとほぼ比較できるように選ばれる。一つの形態において、各ウインドウは30秒の期間である。リングバッファにおけるビンの数N
bは経歴の長さをウインドウ期間で除したものである。期間の長さが19分で、各ウインドウは30秒の期間である一実施例において、リングバッファにN
b=38のビンがある(19分/30秒)。リングバッファは実施例に記述されているが、CSR状態決定のためにそのほかのデータ構造をカウントの統計的収集/評価に実装してよい。
【0199】
HSM9000が待ち状態9010にあるとき、現在のビンに対する指標は1である。HSM9000が“ハンドリングに続くイベント”状態9020に入ると、HSM9000が待ち状態9010に戻るまで、それぞれの連続ウインドウが経過した後、ステップ8030は指標を“現在の”ビンに一つ進める(N
bを法として)。ステップ8030は、閉じてステップ8020で処理されたばかりのイベント期間の特徴に基づき、現在のビンのみにおける関連のカウントを増分する(すべてのケースで合計カウント、次いで多分確実に暗示されるカウントまたは否定的に暗示されるカウント)。
【0200】
図13は、リングバッファにN
b=38ビンで実装する場合の、リングバッファのコンテンツの展開の実施例13000を例示したものである。ビンには右から左へ1から38の番号を付してある。現在のビンは白で、古いビンは順次暗い色で示されている。ビンの番号は各ビンのカウントを示している。上から下へ確実なヒントの数、否定的なヒントの数、イベント間隔の総数となる。列13010は最初のイベント間隔が閉じた直後のリングバッファの状態を描写している。ここでは現在のビン(1の番号)を除き、すべてのビンはゼロカウントである。イベント間隔はステップ8020によって確実に暗示されるので、現在のビンは正のカウント1を有している。列13020は19分が経過する直前のリングバッファの状態を描写している。現在のビンは今は37の番号が付され。すべての例示したビンはそこに記録された少なくとも一つのイベント間隔を有している。列13030は、20.5分経過後のリングバッファの状態を描写している。現在のビンには3の番号が付され、以前にビン1,2および3に格納されたカウントは、ごく最近に閉じられたイベント間隔に関連した新しいカウントで上書きされている。
【0201】
ステップ8040は、ステップ8020におけるイベント間隔の処理とステップ8030におけるイベント間隔統計の更新の後で、イベント間隔統計を解析する。
【0202】
図14は、本技術の一形態において、ステップ8040を実装するのに使用できる方法14000を例示したフローチャートを含む。
【0203】
方法14000は、イベント間隔がタイムアウト条件(ステップ10020でマークされている)で閉じられたかどうかチェックするステップ14010で始まる。そうであれば(“Y”)、ステップ14015が現在のCSRエピソード(進行中なら)が終了したことを決定し、CSR状態を偽に設定する。終わったばかりのCSRエピソードの終了時間は現在の時間である。次いで、もう一つのオプションのステップ14020で、終わったばかりのCSRエピソードの終了時間を以下に記載の態様で調整する。リングバッファ中に存在する任意のカウントは次のステップ14070でフラッシュされ、方法14000はステップ14090で終了する。
【0204】
そうでなければ(ステップ14010で“N”)、ステップ14025がリングバッファに記録された統計経歴が閾値、経歴の最大長さより多少短い、より長いかどうかチェックする。このステップには、非ゼロ合計イベント間隔カウントで、経歴中の最古のビンの年齢の経歴のチェックが含まれる。経歴が19分の期間である一実施例において、この閾値は15分である。そうでなければ(“N”)、方法14000はステップ14030において、CSRの状態を変更する情報が不十分であると結論する。
【0205】
そうでなければ(ステップ14025において“Y”)、方法14000はステップ14035に進み、ここでリングバッファに記録された統計から三つのカウントが計算される。
・C
+=経歴における確実に暗示されるイベントの数
・C
−=経歴における否定的にに暗示されるイベントの数
・C
T=経歴におけるイベント間隔の合計数
【0206】
次いでステップ14040は、三つのカウントがCSRエピソードが始まったことを示す基準を満たしているかどうか決定する。“開始”基準は、信頼できる決定を行うのに経歴中に十分なイベント間隔があったことを確かめ、確実に暗示されるイベント間隔の数がイベント間隔の総数と否定的に暗示されるイベント間隔のいずれにも匹敵することを確かめる。一つの実施例における三つの開始基準は次の通りである:
【数9】
【0207】
ここで
【数10】
はフロア・オペレータで、Hは経歴における長さ(分)である。開始基準がすべて満たされていれば(ステップ14040で“Y”)、ステップ14045はCSRエピソードが始まったと決定し、CSR状態を真に設定する。始まったばかりのCSRエピソードの開始時間は現在の時間である。次いでオプションのステップ14050が、以下のようにしてCSRエピソードの開始時間を調整する。さらに方法14000はステップ14070に進み、リングバッファを上記のようにフラッシュする。
【0208】
開始基準が満たされないと(ステップ14040で“N”)、ステップ14055は三つのカウントがCSRエピソードが終了したことを示す基準を満たしているかどうかを決定する。終了基準は、信頼できる判断をするのに経歴において十分なイベント間隔があったことおよび否定的に暗示されるイベントの数がイベント間隔の総数と比較され得ることを確認する。一つの実施例において、二つの“end”基準は次の通りである。
【数11】
【0209】
終了基準がすべて満たされると(ステップ14055で“Y”)、ステップ14060は現在のCSRエピソードが終了したと決定し、CSR状態を偽に設定する。終了したばかりのCSRエピソードの終了時間は現在の時間である。次いでオプションのステップ14065は終了したばかりのCSRエピソードの終了時間を以下のようにして調整する。次いで方法14000はステップ14070へ進み、リングバッファを上記のようにフラッシュする。
【0210】
終了基準が満たされないと(ステップ14055で“N”)、方法14000はステップ14090で終了する。
【0211】
オプションのステップ14020、14050および14065における開始または終了時間の調整について説明する。CSR検出アルゴリズム4329に組み込まれた慎重な考慮の結果、CSRの開始または終了が決定された瞬間は、CSRエピソードの実際の開始または終了のずっと後とすることができ、また多分そうである。CSR検出アルゴリズム4329は各CSRエピソードの開始時間と終了時間を返すので、ステップ14020、14050および14065はあるバックトラッキングを行って、これらの開始時間と終了時間を返す最も適切な時間を探す。
【0212】
CSRエピソードがタイムアウト条件でステップで終了したとステップ14015が決定すると、ステップ14020はHSM90000の“長時間”の期間を差し引いてCSRエピソードの終了時間を調整する、一実施例において3分。
【0213】
CSRエピソードが開始されたとステップ14045が決定すると、ステップ14050はすでに経過したCSRエピソードの期間を差し引いてCSRエピソードの開始時間を調整する。開始されたと決定した時間におけるCSRエピソードの経過期間は、非ゼロの確実に暗示されるイベント間隔カウントを含むリングバッファにおける最古の記録の(記録の初めに対する)年齢である。
【0214】
イベント間隔統計によりCSRエピソードが終了したとステップ14060が決定すると、ステップ14065はCSRエピソードの終了時間を、非ゼロの確実に暗示されるイベント間隔カウントを含むリングバッファにおける最古の記録の終了時間に調整する。
【0215】
経歴における記録の年齢の分解能は、ビンに対応するウインドウの期間であるため、経過期間はウインドウの期間に等しい分解能も有している(上記の実装法において30秒)。したがって調整された開始時間と終了時間はウインドウの期間に等しい分解能を有する。
【0216】
PAP装置の実装の場合は、決定プロセスにおいて一つの追加の状態に対応する。場合によっては、PAP装置4000をユーザが“治療の終り”を示すスタンバイモードに設定できる(例えば、セールスの人が製品をデモンストレーションで操作しているため)。この状況では、情報を与えないと特徴付けられていない最新のイベント間隔が確実にまたは否定的に暗示されたかどうかにより、二つの可能性がある。確実に暗示されると、CSRエピソードの終了時間はPAP装置4000がスタンバイモードに設定された時間に設定される。否定的に暗示されると、CSRエピソードの終了時間は否定的に暗示されたイベント間隔の始まりの時間に設定される。このように、時間はPAP装置のモード(例、スタンバイモード)に基づいて設定できる。
【0217】
すべての場合において、経過期間は(調整された)開始時間から(調整された)終了時間までを計算してCSRエピソードの期間を示す。
【0218】
上記に定義された閾値とテンプレートを選択して、OSAイベントのサイクルからCSRサイクルを明確に識別する。何故アルゴリズム4329が“CSR検出アルゴリズム”と記載されるのはこのためである。しかしアルゴリズム4329は、睡眠時無呼吸症候群のような無呼吸または呼吸低下で中断された周期性呼吸のそのほかの形態を、閾値とテンプレートのそのほかの値を使用しOSAサイクルから区別するのに適用できる。この理由でアルゴリズム4329を“周期性呼吸検出”アルゴリズムとより一般的に記述できる。
【0219】
図15Aは、CSR検出アルゴリズム4329の操作を例示したグラフを含む。上のトレース(トレース15000)は約8分の時間にわたる呼吸気流量Qtを示す。下のトレース15030は、呼吸気流量のトレース15000をベースにしたCSR検出アルゴリズム4329を使用して計算したCSR状態を示す。呼吸気流量のトレース15000は通常の呼吸で始まり、一連のCSRサイクル、それぞれが完全な無呼吸、例えば15010を含む15020、が続く。CSR状態トレース15030は、CSR状態が通常の呼吸によって真に設定されていないが、最初のCSRサイクルの無呼吸15010の終了の直後に真になり、CSRエピソードが続く限りトレース15030の残りに対して真のままであることを示している。
【0220】
図15BはCSR検出アルゴリズム4329の操作をさらに例示したグラフを含む。上のトレース(トレース15050)は約7分にわたる呼吸気流量Qtを示す。下のトレース15090は、呼吸気流量のトレース15050をベースにしたCSR検出アルゴリズム4329を使用して計算したCSR状態を示す。呼吸気流量トレース15050は通常の呼吸で始まり、一連のOSAサイクル、例えば、それぞれが完全な閉塞性無呼吸、例えば15060を含む15070が続き、迅速な回復例えば15080が続く。CSR状態トレース15090は、CSR状態がどの段階でも、正常呼吸または呼吸気流量トレース15050におけるOSAサイクルのいずれによっても真に設定されていないことを示す。
【0221】
図16は、現在の市場の装置(Respironics REM Pro 2)で、
図15Bで使用したのと同じ流量信号で作動するCSR検出アルゴリズム(EncorePro 2)の操作における偽陽性CSR識別を例示したグラフを含む。
図16において、トレース16000は約12分の時間にわたる呼吸気流量Qtを示す。呼吸気流量トレース16000は、一連のOSAサイクル、それぞれが完全な閉塞性無呼吸、例えば16020を含む16010を示し、迅速な回復例えば16030が続く。グレイの網掛け部分16040は、ほぼ8分に始まり呼吸気流量トレース16000の最後まで、CSR検出アルゴリズムがCSRの存在を間違って検出したことを示す。
【0222】
制御モジュール4330
本技術の一形態において、本技術の一特徴による制御モジュール4330は、入力として一つまたはそれ以上の治療パラメータを受信し、治療装置パラメータに従って4245を制御して治療を行う。
【0223】
本技術の一形態において、治療パラメータは目標とする治療圧力Ptである。
【0224】
本技術のもう一つの形態において、本技術の一特徴による制御モジュール4330は入力としてEPAP 圧力とIPAP圧力を受信し、治療装置4245を制御して、呼吸サイクルの呼気相と吸気相と同期してそれぞれの圧力を送出する。
【0225】
本技術の一形態として、制御モジュール4330はCSR検出アルゴリズム4329によって提供される任意のCSRエピソードに対応して、治療パラメータ決定アルゴリズム4328によって提供される治療パラメータを調整してCSRに対抗する。
【0226】
報告モジュール4335
報告モジュール4335は、前処理および治療エンジン処理モジュール4310と4320にある一つまたはそれ以上のモジュールからデータ通信インタフェース4280へデータを送信する。本技術の一形態において、報告モジュール4335はCSR検出アルゴリズム4329によって提供される任意のCSRエピソードパラメータをデータ通信インタフェース4280に報告する。報告されたデータは、PAP装置4000のメモリー4260に保存するかまたはデータ通信インタフェース4280を経由してローカルまたは遠隔の外部通信ネットワーク4284と4282に送ることができる。本発明のいくつかの形態において、プロセッサ4230は検出されたCSRエピソードの詳細を出力装置4290に表示できる。
【0227】
故障状態の検出4340
本技術の一形態において、プロセッサ4230は、故障状態の検出のために一つまたはそれ以上の方法を実行する。好ましくは、一つまたはそれ以上の方法で検出された故障条件は、少なくとも下記の一つを含む:
・電源消失(電気がない、または電気が不十分)
・変換器による故障検出
・コンポーネントの存在の検出失敗
・操作パラメータが推奨する範囲外(例、圧力、流量、温度、PaO
2)
・検出できる警報信号を生成するテスト警報の失敗。
【0228】
故障状態を検出すると、対応するアルゴリズムが、一つまたはそれ以上の下記の方法で故障の存在を伝える:
・可聴、目視および/または動的(例、振動)警報の開始
・外部装置にメッセージを送信する
・事故のロギング
【0229】
治療装置4245
本技術の好ましい形態において、治療装置4245は制御モジュール4330の制御下にあり、患者1000に治療を送出する。
【0230】
好ましくは、治療装置4245は上記の圧力装置4140である。
【0231】
[モニタリングシステム]
本技術のもう一つの形態は、呼吸器疾患のある患者1000をモニターする装置を含む。該装置は、患者1000の呼吸運動をモニターするように構成されたモニタリング装置7000を含むことができる。
【0232】
一実施例において、モニタリング装置7000はPAP装置4000の以下のコンポーネンツに類似したコンポーネンツを含む:プロセッサ4230、クロック4232、電源装置4210、メモリー4260およびデータ通信インタフェース4280。
【0233】
モニタリング装置7000は、患者1000の呼吸運動を表す信号を生成する非接触センサーも含む。一実施例において、非接触センサーはRFパルスまたは一連のパルスを患者1000の方向に送信し、患者1000の胸部からの反射を解析して、呼吸運動の信号を生成する。モニタリング装置7000のプロセッサ4230は、呼吸気流量Qrの代理として非接触センサーから提供される呼吸運動信号を使用して、上記のアルゴリズム4300を実行するように構成される(治療パラメータ決定アルゴリズム4328と制御モジュール4330は例外である)。
【0234】
本技術のそのほかの形態において、呼吸器疾患のある患者1000をモニタリングする装置は、チェストバンド(プレチスモグラフ)のような異なる様相による呼吸運動信号を提供するように構成されたセンサーを利用した異なるモニタリング装置を含む。
【0235】
さらにそのほかの形態において、モニタリング装置はCRT(心臓再同期療法)装置のような移植可能な装置および/または呼吸運動または一つまたはそれ以上の埋め込み電極を持った呼吸を示すそのほかの信号を測定する除細動器であってよい。
【0236】
[用語解説]
本技術の公開の目的で、本技術のある形式において、一つまたはそれ以上の以下の定義を適用してよい。本技術のそのほかの形態において、代案の定義を適用できる。
【0237】
<一般>
空気:本技術のある形態において、患者に供給される空気は大気の空気で、本技術のそのほかの形態において、空気に酸素を追加できる。
【0238】
持続的気道陽圧法(CPAP):CPAP治療は、空気または呼吸できるガスを、大気に関して連続して陽圧である圧力で気道の入口へ適用することであり、患者の呼吸サイクルを通じてほぼ一定であることが望ましい。いくつかの形態では、気道の入口での圧力は、単一の呼吸サイクルの間に水中数センチンメートル変動する。例えば、吸入中は高く、呼気中は低い。いくつかの形態において、気道入り口における圧力は呼気の間わずか高く、吸入中はわずか低い。いくつかの形態において、気道入り口の圧力は呼気中はわずかに高く、吸気中は僅かに低い。いくつかの形態において、圧力は患者の異なる呼吸サイクル間で変動する。例えば、患者の上気道の一部閉塞の兆候の検出に対応して増加し、上気道の一部閉塞の兆候がなければ低下する。
【0239】
<PAP装置の特徴>
空気回路:PAP装置と患者のインタフェース間で空気供給または呼吸ができるガスを使用中に送出するように構築されかつ配置された導管またはチューブ。特に、空気回路は空気ブロックの出口と患者のインタフェースとの流体接続とすることができる。空気回路は空気送出チューブと言ってもよい。場合によっては、吸気と呼気のための回路の別の肢があってよい。そのほかの場合には、単一の肢が用いられる。
【0240】
APAP:自動陽圧気道圧力。SDBイベントの兆候の有無により、下限と上限の間で連続して調整可能な正の気道圧力。
【0241】
送風機または流れ発生器:周囲圧力以上の圧力で空気の流れを送出する装置。
【0242】
コントロ−ラ:入力にも基づいて出力を調整する装置または装置の一部。例えばコントローラの一形態は、装置への入力を構成する制御下にある変数を有する。装置の出力は、制御変数の現在値の関数で、変数に対するセットポイントとなる。
【0243】
治療:本文脈における治療は、陽圧治療、酸素治療、二酸化炭素治療、デッドスペースの制御および投薬の一つまたはそれ以上であってよい。
【0244】
陽圧気道圧力(PAP)装置:陽圧で空気の供給を気道に提供する装置。
【0245】
変換器:一つの形態のエネルギーまたは信号を別のものに変換する装置。変換器は、機械的エネルギー(動きなど)を電気信号に変換するセンサーまたは検出器であってよい。変換器の例には圧力センサー、流量センサー、二酸化炭素(CO
2)センサー、酸素(O
2)センサー、労作センサー、動きセンサー、騒音センサー、プレチスモグラフィーおよびカメラが含まれる。
【0246】
<呼吸サイクルの特徴>
無呼吸:好ましくは無呼吸は、流量が所定の閾値以下に低下した時に、例えば10秒間、無呼吸が生じたと言う。閉塞性無呼吸は、患者の努力にもかかわらず、気道のある閉塞によって空気が流れなくなった時に生じたという。中枢性無呼吸は、呼吸努力の低下または呼吸努力の欠如による無呼吸が検出された時に生じたという。
【0247】
呼吸数:患者の自発呼吸の比率で、通常は1分当たりの呼吸で測定される。
【0248】
負荷サイクル:吸入時間の比率で、全呼吸時間に対するT
i、T
tot。
【0249】
労作(呼吸):好ましくは呼吸努力は自発呼吸している人が呼吸しようと試みることによってなされる作業と言える。
【0250】
呼吸サイクルの呼気部分:呼気流れの開始から吸気流れの開始までの期間。
【0251】
流量制限:好ましくは、患者の努力の増加が流量における対応する増加を生じないような患者の呼吸における事態と言える。呼吸の吸気部分の間に流量制限が生じると、これは吸気流の制限と記述される。呼吸サイクルの呼気部分間に生じる流れの制限は、呼気流量制限と記述される。
【0252】
半呼吸:呼吸サイクルの吸気または呼気部分。
【0253】
呼吸低下:好ましくは呼吸低下は流れにおける減少と言い、流れの中断ではない。一つの形態において、閾値以下の流れの低下がある期間あれば、呼吸低下が生じたと言う。成人における一形態において、以下のいずれも呼吸低下と言える:
(i)患者の呼吸が少なくとも10秒間30%低下し、さらに4%の関連
した脱飽和がある;または
(ii)患者の呼吸が少なくとも10秒間低下し(50%以下)、さらに少なくとも3%の関連した脱飽和または覚醒がある。
【0254】
呼吸サイクルの吸気部分:好ましくは、吸気流れの開始から呼気流れの開始までの期間を呼吸サイクルの吸気部分と言う。
【0255】
開通性(気道):開いている気道の程度または気道が開いている度合。開通性の気道が開いている。気道の開通性は、(1)の値で開そしてゼロ(0)の値で閉塞と定量化される。
【0256】
呼吸終末陽圧(PEEP):肺の気圧以上の圧力で、呼気の終りに存在する。
【0257】
ピーク流量(Q
peak):呼吸気流量の波形の吸気部分の間の流量の最大値。
【0258】
呼吸気流量、空気流量、患者の空気流量、呼吸気空気流量(Qr):これらの同義語は、通常1分当たりのリッターで表す、患者が経験する実際の呼吸気流量である“真の呼吸気流量”または“真の呼吸気空気流量”に対して、PAP装置の呼吸気空気流量の推定を言うと理解してよい。
【0259】
1回換気量(V
t):余分の努力をしない時、通常の呼吸の間に吸気するまたは呼気する空気量。
【0260】
(吸気時間)(Ti):呼吸気流量波形の吸気部分の期間。
【0261】
(呼気)時間(Te):呼吸気流量波形の呼吸部分の期間。
【0262】
(合計)時間(T
tot):一つの呼吸気流量波形の吸気部分の開始と、続く呼吸気流量波形の吸気部分の開始間の合計期間。
【0263】
典型的な最近の換気:ある所定の時間の尺度にわたって最近の値がその周りにクラスターする傾向にある換気の値。即ち換気の最近の値の中心傾向の測定。
【0264】
上部気道閉塞(UAO):は部分的および全上気道閉塞のいずれをも含む。これは流量制限の状態に関連しており、上気道を横切る圧力差が増加すると、流量増加のレベルが僅か増加するかまたは低下することさえある。(スターリング・レジスター行動)
【0265】
換気(Vent):患者の呼吸器系で交換されるガスの合計量の測定値で、単位時間当たりの吸気量と呼気量の両方を含む1分当たりの容量で示すと、この量はしばしば“分換気”と呼ばれる。分換気は場合によっては単に容量として与えられ、1分当たりの容量と理解される。
【0266】
<PAP装置のパラメータ>
流量:単位時間当たりに送出される空気の瞬時容量(または質量)。流量と換気は同じ大きさの単位時間当たりの容量または質量を有する。流量はずっと短い時間の期間にわたって測定される。流量は患者の呼吸サイクルの吸気部分に対して名目上正で、したがって患者の呼吸サイクルの呼気部分に対して負である。場合によっては、流量への言及はスカラー量への言及となる。即ち、大きさのみを有する量となる。そのほかの場合、流量への言及はベクトル量への言及となる。即ち、大きさと方向の両方を有する量である。流量は記号Qで与えられる。全流量QtはPAP装置を出る空気の流量である。ベント流量Qvはベントを出て吐き出したガスのウオッシュアウトを行う空気の流量である。漏れ流量Qlは、患者のインタフェースシステムからの意図しない漏れの流量である。呼吸気流量1Qは、患者の呼吸器系が受け取った空気の流量である。
【0267】
漏れ:好ましくは、漏れの単語は周辺への空気の流れと解釈される。例えば吐き出したCO
2のウオッシュアウトを行うために、漏れは意図的である。例えばマスクと患者の顔の間のシールが不完全な結果、漏れは意図的でないことがある。
【0268】
[そのほかの注記]
本特許文献の開示の一部は、著作権保護にあたる事項を含んでいる。著作権の所有者は、特許庁の特許ファイルまたは記録にそれが載っている限り、誰かが特許文献または特許の開示をファクシミリ複製することについて異議を唱えることはない。載っていなければ、何であれ著作権を留保する。
【0269】
文脈で明確に記載されていなければ、また値の範囲が記載されていなければ、それぞれの介在する値は、その範囲の上限と下限の間で、下限の単位の1/10まで、およびその記述された範囲の任意のそのほかの記述されたまたは介在する値は、該技術に包含される。これらの介在範囲の上限と下限は、記載された範囲における任意の具体的に除外される限界を条件として、介在範囲に独立に含めてよく、本技術の範囲内に包含される。記述した範囲が一つまたは両方の制限を含む場合、これらの含まれた制限のいずれかまたは両方を除いた範囲も該技術に含まれる。
【0270】
更に、一つまたはそれ以上の値が、技術の一部としてここに組み込まれていると記載されている場合、特記のない限り、このような値は近似することができ、実際的な技術の実装が許容するまたは必要とする範囲まで、このような値は、任意の適当な有意桁まで利用できることを理解されたい。
【0271】
特に定義されていない限り、本明細書で使用するすべての技術的用語および科学的用語は、この技術が属する当業者の一人によって共通して理解されるのと同じ意味を有している。ここに記載のものに類似したまたは同等な任意の方法また材料も、本技術の実践またはテストで使用できるが、限られた数の例示的方法と材料がここに記載されている。
【0272】
特定の材料がコンポーネントを構築するのに好ましく使用されると確認された場合、同様の特性を有する明らかに代替の材料を代替えとして使用できる。さらに、それとは反対に特記のない限り、ここに記載の任意のそしてすべてのコンポーネンツは製造が可能と理解され、よって一緒にまたは別に製造することができる。
【0273】
本明細書と付属の請求の範囲で使用される単数形“a”、“an”および“the”は、文脈で明確にそうでないと記述されていない限り、複数形を含むことに留意すべきである。
【0274】
ここで言及したすべての刊行物は、これら刊行物の主題である方法および/または材料を開示しかつ記述するために参照のため取り入れられた。ここで議論する刊行物は、それらの開示の目的で、本出願の出願日に先立ち提供された。ここに記載のいずれも、本技術が先行発明の理由でこのような刊行物に先行する権利を与えられたと解釈できない。さらに記載の公開日が実際の刊行日と異なるかもしれず、それぞれ単独で確認する必要がある。
【0275】
さらに、公開を解釈する場合、すべての用語は文脈に整合した可能な限り広義の態様で解釈しなければならない。特に、語句“comprises”と“comprising”は、エレメントツ、コンポーネンツまたはステップを参照すると非独占の態様で解釈して、参照したエレメントツ、コンポーネンツまたはステップが、存在するかまたは利用されるかまたは明示的に参照されていないそのほかのエレメントツ、コンポーネンツまたはステップと組み合わされるとすべきである。
【0276】
詳細な説明で使用される件名は、読者の参照を容易にするためにのみ含まれており、開示または特許請求の範囲にわたって見出される主題を制限するために使用してはならない。主題の見出しは請求項または請求項の制限の範囲を解釈するのに使用してはならない。
【0277】
本明細書に記載の技術は特定の実施例を参照して記述してきたが、これらの実施例は該技術の原理と適用の単なる例示であることを理解されたい。場合によっては、用語および記号は、該技術を実践するのに要求されない特定の詳細を暗示することがある。例えば、“最初の”および“第二の”という語句が特記のない限り使用されるが、それらは任意の順序を示すことを意図せず、はっきりと異なるエレメンツを区別するために使用できる。さらに方法論におけるプロセス・ステップは順に記述または例示されてもよいが、このような順序は必要とされない。当業者は、このような順序が修正されてもよいことおよび/またはそれらの特徴が同時にまたは同期的に実施されてもよいことを認識するであろう。
【0278】
例示的な実施例に多数の変更が行われてもよく、該技術の趣旨および範囲から逸脱することなくそのほかの配置が考案され得ることを理解されたい。 なお、出願当初の特許請求の範囲の記載は以下の通りである。
請求項1:
患者の周期的呼吸を検出するプロセッサにおける方法であって、該方法は、
患者の呼吸において検出された無呼吸または呼吸低下で境界を示された一連のイベント間隔をプロセッサにおいて受信するステップと、
イベント間隔の閉鎖時に該イベント間隔を前記プロセッサにおいて処理し、イベント間隔の特徴を決定するステップであって、ここでイベント間隔の特徴は、
多分周期的呼吸サイクルである、
多分周期的サイクルでない、
情報を与えない、のうちの一つである、ステップと、
周期的呼吸サイクルの典型的な長さと長期比較されたイベント間隔の特徴の経歴に基づき、周期的呼吸エピソードが進行中かどうかを指示する現在の周期的呼吸状態を変更すべきかどうかを前記プロセッサにおいて決定するステップと
を備える方法。
請求項2:
検出された周期的呼吸エピソードのパラメータを報告することをさらに含む請求項1に記載の方法。
請求項3:
患者が呼吸障害の治療を受けており、検出された周期的呼吸エピソードに対応して一つまたはそれ以上の治療のパラメータを調整することをさらに含む、請求項1〜2のいずれかに記載の方法。
請求項4:
前記処理するステップが、イベント間隔に関連した呼吸換気の一連の測定値に依存した請求項1に記載の方法。
請求項5:
呼吸換気の測定値が現在の半呼吸の大きさと以前の半呼吸の大きさの積である請求項4に記載の方法。
請求項6:
半呼吸の大きさが半呼吸の1回換気量である請求項5に記載の方法。
請求項7:
前記処理するステップが、イベント間隔の期間が典型的な周期的呼吸サイクルの範囲外であれば、または呼吸換気の一連の測定値が呼吸換気の非ゼロ測定値の最少数より少ない非ゼロ測定値を含んでいれば、イベント間隔が多分周期的呼吸サイクルでなかったと決定する請求項4〜6のいずれかに記載の方法。
請求項8:
前記処理するステップが、呼吸的換気の一連の測定値から相対的最大ステップ特徴を計算することをさらに含む請求項7に記載の方法。
請求項9:
前記処理するステップが、イベント間隔が呼吸低下イベントで閉塞された場合に、
周期的呼吸低下の兆候となるイベント間隔と一致する呼吸的換気の測定値の期待されるシーケンスを表すテンプレートを構築することと、
呼吸的換気の測定値のシーケンスとテンプレート間の差を計算することと、
相対的最大ステップ特徴と差に基づいてイベント間隔の特徴を決定することと
をさらに含む請求項8に記載の方法。
請求項10:
前記決定することが、
もし相対最大ステップ特徴が第一の閾値を超えていれば、イベント間隔は多分周期的呼吸サイクルでなかったと決定することと、
もし該差が第二の閾値以下で、イベント期間の期間が第三の閾値より大きい場合には、イベント間隔は多分周期的呼吸サイクルであったと決定することと
を含む請求項9に記載の方法。
請求項11:
イベント間隔が無呼吸イベントで閉鎖された場合には、前記処理するステップが、
閉塞性睡眠無呼吸の兆候となるイベント間隔と一致する呼吸的換気の測定値の期待されるシーケンスを表すテンプレートを構築することと、
周期的無呼吸の兆候となるイベント間隔と一致する、呼吸的換気の測定値の期待されるシーケンスを表すテンプレートを構築することと、
一連の呼吸的換気の測定値のシーケンスと各テンプレート間の差を計算することと、
該差から周期的呼吸の類似性スコアを計算することと、
相対的最大ステップ特徴と周期的呼吸類似性スコアに基づき、イベント間隔の特徴を決定することと
をさらに含む請求項8〜10のいずれかに記載の方法。
請求項12:
前記決定することが、
もし相対的最大ステップ特徴が第一の閾値を超えていれば、該イベント間隔は多分周期的呼吸サイクルでなかったと決定することと、
もし周期的呼吸類似性スコアが第二の閾値より大きく、イベント期間の期間が第三の閾値より大きければ、イベント間隔は多分周期的呼吸サイクルであったと決定することと
を含む請求項11に記載の方法。
請求項13:
前記決定することが、
多分周期的呼吸サイクルであった経歴におけるイベント間隔のカウント、多分周期的呼吸サイクルでなかった経歴におけるイベント間隔のカウントおよび経歴におけるイベント間隔の合計カウントを計算することと、
該カウントが開始基準を満たすのであれば、周期的呼吸状態を真に変更することと、
該カウントが終了基準を満たすのであれば、周期的呼吸状態を偽に変更することと
を含む請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
請求項14:
もしイベント間隔がタイムアウトによって閉じられると、前記決定することは周期的呼吸状態を偽に変更することを含む請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
請求項15:
周期的呼吸状態を真に変更した時、開始されたばかりの周期的呼吸エピソードの開始時間を調整することをさらに含む請求項13に記載の方法。
請求項16:
周期的呼吸状態を偽に変更した時、終了したばかりの周期的呼吸エピソードの終了時間を調整することをさらに含む請求項13〜15のいずれかに記載の方法。
請求項17:
患者における周期的呼吸を検出する装置であって、該装置は、
患者の呼吸気空気流量を表す信号を提供するように構成されたセンサーと、
患者における周期的呼吸を検出するように構成されたプロセッサと
を備え、ここで該プロセッサは、
患者の呼吸から検出された無呼吸または呼吸低下で境界を示された一連のイベント間隔をセンサーからの信号を用いて受信し、
イベント信号が閉じられると、イベント間隔を処理してイベント間隔の特徴を決定し、ここでイベント間隔の特徴は、多分周期的呼吸サイクルである、多分周期的呼吸サイクルではない、情報を与えない、の一つであり、
周期的呼吸サイクルの典型的な長さと長期間比較されたイベント間隔の特徴の経歴に基づき、周期的呼吸エピソードが進行中かどうかを示す現在の周期的呼吸状態を変更するかどうか決定することを特徴とする装置。
請求項18:
呼吸障害のある患者に治療を提供するように構成された治療装置をさらに含む請求項17に記載の装置であって、プロセッサは検出された周期的呼吸エピソードに対応して一つまたはそれ以上の治療のパラメータを調整するようにさらに構成されている装置。
請求項19:
該プロセッサに連結されたデータ通信インタフェースをさらに含む請求項17および請求項18のいずれかに記載の装置であって、ただし該プロセッサは、検出された周期的呼吸のエピソードのパラメータをデータ通信インタフェースを経由して外部装置に報告するようさらに構成されている装置。
請求項20:
プロセッサに、患者における周期的呼吸を検出する方法を実施させるよう構成されたプログラムコード命令が格納されたコンピュータ可読記憶媒体であって、該方法は、
患者の呼吸から検出された無呼吸または呼吸低下で境界を示された一連のイベント間隔を受信することと、
イベント間隔の閉鎖時にイベント間隔を処理して該イベント間隔の特徴を決定することであって、イベント間隔の特徴は、多分周期的な呼吸周期である、多分周期的でない呼吸周期である、情報を与えない、の一つである、ことと、
周期的な呼吸周期の典型的な長さと長期比較されたイベント間隔の特徴の経歴に基づき、周期的呼吸エピソードが進行中かどうかを示す現在の周期的呼吸状態を変更するかどうかを決定することと
を備えるコンピュータ可読記憶媒体。